JP2005076611A - 圧縮機の摺動部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量化と高速回転による高効率化を達成しながらも、潤滑状態が厳しくなる過度運転時においても焼付きが発生するおそれのない高い信頼性を有する圧縮機の摺動部材を提供する。
【解決手段】基材17にそれよりも硬質の粒子18を分散させた軟質材料19により形成するとともに、少なくとも摺動部分における表層部に柱状組織からなる脆弱層20を形成し、その脆弱層20の厚はが硬質粒子18の平均粒子径以下に設定する。摺動部分における硬質粒子18の面積率は4.7%以下に設定する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、業務用や非業務用を問わず各種用途での冷凍サイクルや空調システムなどの圧縮機として使用されるものであって、主として、齟齬状に対向配置されて互いに噛み合う旋回スクロールと固定スクロールとにより、冷媒を吸入、圧縮および吐出するスクロール圧縮機の摺動部材に関するものである。
スクロール圧縮機には、静止した固定スクロールと、この固定スクロールと噛み合った状態で揺動する旋回スクロールとを備えている。図4に示すように、旋回スクロール30は、円板状の鏡板31と、この鏡板31の上面部31aから渦巻状に直立して形成されたラップ部32と、鏡板31の下部に形成された軸受部33とを備えて構成されている。ラップ部32の高さは、その肉厚の約6倍程度に設定されている。この旋回スクロール30は、従来において鉄系の鋳造品の表面を切削して仕上げ加工することにより製作されていたが、近年では、スクロール圧縮機の高効率化を図るために、旋回スクロール30を毎分1万回転前後の高い回転数で駆動することが要求されるに到り、旋回スクロール30の形成素材として、鉄系の材料に代えて、これよりも比重の小さいアルミニウム合金を用いることにより、スクロール圧縮機の高効率化および軽量化を図ることが要望されている。
このような事情から、従来では、図5に示すように、上記鏡板31およびラップ部32の基材部31b,32aを、30%のシリコンと若干のニッケル、マグネシウムを含有した材料からなるアルミニウムダイキャスト品として一体形成し、鏡板31の上面部31aおよび側面部31d(図4)とラップ部32の表層部32bとを、基材部31b,32aと同じ材質、つまり10%以上のシリコンを含有するアルミニウム合金の粉末焼結材で構成した旋回スクロールが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この旋回スクロールは、鏡板31およびラップ部32を上述のアルミニウム合金でダイキャスト成形したのちに、このダイキャスト成形品の基材部31b,32aの表面を、同種材料の粉末焼結材をバインダとともにインサート成形することにより被覆し、バインダを除去したのちに焼結する工程を経て製造される。
上記のように構成された旋回スクロールは、軽量であるため、毎分1万回転前後の高速回転においても軸受機構などに対する面圧などのダメージが少ないものとなり、また、基材部31b,32aにシリコンの偏析部が存在しても、鏡板31およびラップ部32の各々の表層部31a,31d,32bがシリコン等を均一に分散した粉末焼結材で形成されていることから、表層部31a,31d,32bの切削仕上げ面も良好なものとなって、表面に疲労破壊の起点となるようなシリコンの脱落部が生じなく、信頼性の高いものとなる。したがって、この旋回スクロール30を搭載したスクロール圧縮機は、高速回転が可能となって高効率化を図ることができるとともに、小型化および軽量化を達成することができる。
特開平3−242486号公報
しかしながら、上記旋回スクロール30は、表層部31a,31d,32bがアルミニウム合金の粉末焼結体で形成されているが、この表層部31a,31d,32bが、上述したようにインサート成形により基材部31b,32aを被覆するように形成されたのちにバインダを除去して焼結する工程を経て構成されることから、この表層部31a,31d、32bの最表面に部分的に薄いアルミニウムリッチ層が形成されており、この薄いアルミニウムリッチ層の存在によって以下のような課題がある。
すなわち、スクロール圧縮機では、過度運転時、特に除霜運転の開始時に液戻りが激しいために、旋回スクロール30の回りにおいて一時的に潤滑油が不足する事態が発生する。また、除霜が進行するに従って吐出圧力が上昇するが、その吐出圧力の上昇によって旋回スクロール30のスラスト面が固定スクロールに強く押し付けられるために、スラスト面で油膜切れが起こり易い。さらに、除霜運転に際しては、短時間で除霜を完了させることを目的として高速運転されるために、摩擦熱によってスラスト面の温度が高くなる。また、上記除霜などの過度運転時では、吸入温度と吐出温度との温度差が拡がることから、旋回スクロール30の中央部の羽根が大きく熱膨張して伸び、この羽根の先端部が固定スクロールと接触して潤滑油が切れ、これに伴う摩擦熱によって摺動温度が高くなって熱膨張が更に促進され、潤滑状態が一層厳しくなる。
上述のように潤滑状態が厳しくなったときには、旋回スクロール30のスラスト面におけるシリコンを覆っている最表面の薄いアルミニウムリッチ層のシリコンに対する密着性が低いことから、このアルミニウムリッチ層が剥離する可能性があり、剥離した場合に焼付きを起こすおそれがある。そのため、上記旋回スクロール30を備えたスクロール圧縮機は十分な信頼性を確保することができない。
本発明は、上記従来の課題に鑑みてなされたもので、軽量化と高速回転による高効率化を達成しながらも、潤滑状態が厳しくなる過度運転時においても焼付きが発生するおそれのない高い信頼性を有する圧縮機の摺動部材を提供することを目的とするものである。
上記のような目的を達成するために、本発明の圧縮機の摺動部材は、基材にそれよりも硬質の粒子を分散させた軟質材料により形成され、少なくとも摺動部分における表層部に柱状組織からなる脆弱層が形成され、その脆弱層の厚さが前記硬質の粒子の平均粒子径以下に設定されていることを特徴としている。
このような構成では、軟質材料で構成した摺動部材によって軽量化と高速回転による高効率化とを達成しながらも、摺動部分での潤滑状態が厳しくなったときに、摺動部分の表層部に形成した柱状組織によりなる脆弱層が自体の脆弱性によって少しずつ徐々に磨耗して恰も固体潤滑剤として作用するとともに、脆弱層の磨耗の進行に伴い表面に露出する硬質粒子は自体が有する非凝着性によって摺動対向部分を支持するよう機能するので、焼付きの発生が効果的に防止される。したがって、この摺動部材を備えた圧縮機は、潤滑状態が厳しくなる過度運転時、特に除霜運転時における焼付きの発生が効果的に防止され、大容量で多冷媒のシステムにおいても不具合が発生するおそれのない高い信頼性を有したものとなる。
摺動部分における硬質粒子の面積率が4.7%以上に設定されていることが好ましい。これは、硬質粒子の面積率は焼付きの発生に大きな影響を及ぼすが、硬質粒子の面積率を4.7%以上に設定すれば、耐焼き性を確実に確保することが判明している。
脆弱層の硬度は軟質材料の基材以上に設定されていることが好ましい。これにより、高面圧下においても、脆弱層による固体潤滑作用を確実に得ることができる。
脆弱層の厚さは、軟質基材の厚さ以上で、且つ硬質粒子の平均粒子径の1/2以下に設定されていることが好ましい。これにより、高面圧下においても、脆弱層に高い耐磨耗性を得ることができる。
軟質基材はアルミニウムであり、脆弱層は陽極酸化皮膜層であることが好ましい。これにより、例えば、軟質材料を用いて形成した鋳造品に対し陽極酸化皮膜処理を施すだけで構成できるから、所要の機能を有する摺動部材を安価に製作することができる。
軟質材料として、硬質粒子としてのシリコンを軟質基材としてのアルミニウムに分散させたアルミニウム−シリコン系合金を用いれば、低価格な摺動部材が得られる。この場合、硬質粒子としてのシリコンは共晶シリコンまたは初晶シリコンであることが一層好ましい。
圧縮機がスクロール圧縮機であり、摺動部材が旋回スクロールである場合には、固定スクロールなどの摺動部材に比較して旋回スクロールの形状が小さいので、高い信頼性を有するスクロール圧縮機を安価に製作することができる。
圧縮機がスクロール圧縮機であり、摺動部材が固定スクロールである場合には、軽量化と高速回転による高効率化とを達成しながらも、焼付きの発生が効果的に防止される効果が得られるのに加えて、リード弁の弁座に脆弱層を形成できるので、弁座の強度が向上する効果を得ることができる。
圧縮機がスクロール圧縮機であり、摺動部材がオルダムリングである場合には、軽量化と高速回転による高効率化とを達成しながらも、焼付きの発生が効果的に防止される効果が得られるのに加えて、回転の偏心量が大きいロータリ式圧縮機や直線運動を回転運動に変換するシレプロ式圧縮機に比較して、アンバランス量が小さくなって極めて低振動なスクロール圧縮機となる利点がある。
圧縮機がスクロール圧縮機であり、摺動部材が軸受を一体に備えたフレームである場合には、軽量化と高速回転による高効率化とを達成しながらも、焼付きの発生が効果的に防止される効果が得られるのに加えて、旋回スクロールを受けるスラスト軸受をフレームに設置している低圧型スクロール圧縮機では、フレームの一部形状を変更することによってスラスト軸受をフレームに容易に一体形成することが可能となり、部品点数を削減できる利点がある。
圧縮機が、CO2 を冷媒とし、且つPAG、エーテル、エステル、PAO、アルキルベンゼンまたは鉱油を潤滑油とするものである場合には、塩素を含まない自然冷媒とこれに相溶な潤滑油との組み合わせによってオゾン層の破壊や温暖化現象に大きな影響を与えない効果を得ながらも、高密度高圧冷媒であるCO2 冷媒を用いることによって旋回スクロールに非常に大きな圧力がかかって鏡板に極めて高い面圧が発生するが、摺動表面の構成組織が脆弱層から硬質粒子にスムーズに移行することによって焼付きの発生を効果的に防止できるから、高圧および高差圧の発生状態においても高い信頼性が得られる。
本発明の圧縮機の摺動部材によれば、基材にそれよりも硬質の粒子を分散させた軟質材料により形成したことにより、軽量化と高速回転による高効率化とを達成しながらも、少なくとも摺動部分における表層部に柱状組織からなる脆弱層が形成され、その脆弱層の厚さが前記硬質粒子の平均粒子径以下に設定されていることにより、摺動部分での潤滑状態が厳しくなったときに、柱状組織によりなる脆弱層が固体潤滑剤として作用したのちに、脆弱層の磨耗の進行に伴い表面に露出する硬質粒子自体が有する非凝着性によって摺動対向部分を支持するよう機能するので、焼付きの発生を効果的に防止することができ、大容量で多冷媒のシステムにおいても不具合が発生するおそれのない高い信頼性を有した圧縮機を得ることができる。
摺動部分における硬質粒子の面積率が4.7%以上に設定されていることにより、耐焼付き性を確実に確保することができる。
脆弱層の硬度を軟質材料の基材以上に設定していることにより、高面圧下においても、脆弱層による固体潤滑作用を確実に得ることができる。
脆弱層の厚さは、軟質基材の厚さ以上で、且つ硬質粒子の平均粒子径の1/2以下に設定していることにより、高面圧下においても、脆弱層に高い耐磨耗性を得ることができる。
軟質基材としてアルミニウムを用い、脆弱層として陽極酸化皮膜層を形成することにより、例えば、軟質材料を用いて形成した鋳造品に対し陽極酸化皮膜処理を施すだけで摺動部材を構成できるから、所要の機能を有する摺動部材を安価に製作することができる。
軟質材料として、硬質粒子としてのシリコンに軟質基材としてのアルミニウムを分散させたアルミニウム−シリコン系合金を用いることにより、低価格の摺動部材を得ることができる。
摺動部材がスクロール圧縮機における旋回スクロールである場合には、固定スクロールなどの摺動部材に比較して旋回スクロールの形状が小さいので、軽量化と高速回転による高効率化とを達成しながらも、焼付きの発生を効果的に防止できる高い信頼性を備えたスクロール圧縮機を安価に製作することができる。
摺動部材がスクロール圧縮機における固定スクロールである場合には、軽量化と高速回転による高効率化とを達成しながらも、焼付きの発生を効果的に防止でき、しかも、リード弁の弁座を脆弱層で形成することが可能であるから、弁座の強度が向上する。
摺動部材がスクロール圧縮機におけるオルダムリングである場合には、軽量化と高速回転による高効率化とを達成しながらも、焼付きの発生を効果的に防止でき、しかも、回転の偏心量が大きいロータリ式圧縮機や直線運動を回転運動に変換するシレプロ式圧縮機に比較して、アンバランス量が小さくなって極めて低振動なスクロール圧縮機を提供できる。
摺動部材がスクロール圧縮機における摺動部材は軸受を一体に備えたフレームである場合には、軽量化と高速回転による高効率化とを達成しながらも、焼付きの発生を効果的に防止でき、しかも、旋回スクロールを受けるスラスト軸受をフレームに設置している低圧型スクロール圧縮機では、フレームの一部形状を変更することによってスラスト軸受をフレームに一体形成することが可能となり、部品点数を削減できる。
CO2 を冷媒とし、且つPAG、エーテル、アステル、PAO、アルキルベンゼンまたは鉱油を潤滑油とする圧縮機の摺動部材の場合には、オゾン層の破壊や温暖化現象に大きな影響を与えない圧縮機において、CO2 冷媒を用いることによって旋回スクロールに非常に大きな圧力がかかって鏡板に極めて高い面圧が発生しても、摺動表面の構成組織が脆弱層から硬質粒子にスムーズに移行することによって焼付きの発生を効果的に防止でき、高圧および高差圧の発生状態においても高い信頼性が得られる。
以下、本発明に係る圧縮機の摺動部材の実施の形態につき、図1〜図3を参照しながら説明する。以下の説明は本発明の具体例であって、特許請求の範囲を限定するものではない。
図1は本発明の一実施の形態に係る摺動部材を旋回スクロール7に適用して構成したスクロール圧縮機を示す一部破断した正面図である。このスクロール圧縮機は、これの外体をなす密閉容器1内に圧縮機構部2とこれの駆動源のモータ部(図示せず)が内装されている。圧縮機構部2は、フレーム3に固定された固定スクロール4と、この固定スクロール4に対向配置された旋回スクロール7と、固定スクロール4と旋回スクロール7との間に設けられたオルダムリング8と、旋回スクロール7をモータ部に連結するクランク軸9とを備えて構成されている。
固定スクロール4は、鏡板4a、羽根4b、底面4cおよび吸入ポート4dを備えて構成されており、吸入ポート4dには吸入管10が接続されている。旋回スクロール7は、これの縦断面図である図2に示すように、鏡板7a,7b、羽根7cおよび軸受部7dを備えて構成されている。この旋回スクロール7の羽根7cと固定スクロール4の羽根4bとは齟齬状に対向配置されて互いに噛み合っているが、旋回スクロール7の羽根7cの高さは固定スクロール4の羽根4bの高さよりも若干低く設定されている。
フレーム3には環状溝11が形成されており、この環状溝11には、フレーム3と旋回スクロール7間をシールするシール部材12が設けられ、このシール部材12における環状溝11に対する内側が高い圧力になるように設定されている。旋回スクロール7は、上記高い圧力によって固定スクロール4に押し付けられており、旋回スクロール7の羽根先端部7eと固定スクロール4の底面4cとの隙間は潤滑油(図示せず)によってシールされている。
つぎに、上記旋回スクロール7の特徴とする構成について、図3を参照しながら説明する。図3は旋回スクロール7の表層部の断面組織を模式的に示した図である。この実施の形態の旋回スクロール7は、軟質基材であるアルミニウム17に硬質粒子である微細な共晶シリコン18を分散させてなるアルミニウム−シリコン系合金からなる軟質材料19を用いて鋳造することにより形成されている。また、共晶シリコン18は、面積率が4.7%以上となるように設定してアルミニウム17に分散されている。
さらに、旋回スクロール7における摺動面、つまり鏡板7aと羽根7cの表層部には陽極酸化皮膜層20が形成されている。この陽極酸化皮膜層20は、前記アルミニウム−シリコン系合金による鋳造一体品に対し陽極酸化皮膜処理を施すことにより、陽極から発生する酸素と軟質基材としてのアルミニウムが化学反応を起こして生成される柱状組織をした酸化アルミニウム膜からなる。前記陽極酸化皮膜層20はスチームによる封孔処理にて孔を塞ぐ場合を含めて、前記アルミニウム−シリコン系合金19以上の硬度を有しているが、硬度が高い分脆弱である。前記陽極酸化皮膜層20は、表層部で共晶シリコン18を覆うアルミニウム17の厚さ以上の厚さであって、且つ共晶シリコン18の平均粒子径の1/2以下の厚さに設定して形成されている。なお、旋回スクロール7に対する摺動対象部材である固定スクロール4、オルダムリング8およびフレーム3は何れも鉄系材料で形成されている。
つぎに、上記スクロール圧縮機の動作について説明する。モータ部の回転は、クランク軸9を介して旋回スクロール7に伝達されて、オルダムリング8と協働して旋回スクロール7を旋回運動させる。旋回スクロール7の羽根7cと固定スクロール4の羽根4bとは、齟齬状に対向配置されて互いに噛み合っており、旋回スクロール7の旋回運動に伴って吸入管10から吸入ポート4dを介して冷媒を吸入し、この冷媒を圧縮する。この圧縮された冷媒は、吐出ポート4eからリード弁13を押し開いて密閉容器1内に吐出されたのち、吐出管14から密閉容器1の外部に導き出される。この運転時には密閉容器1内が高圧に保持されている。
ところで、スクロール圧縮機における低温時の暖房運転では、着霜が激しくなると、除霜運転に強制的に切り換えられるが、その際に、激しい液戻りが発生して旋回スクロール7の鏡板7aと羽根7cに残留していた潤滑油が洗い流されてしまう。このとき、上記旋回スクロール7では、鏡板7aと羽根7cの表層部に形成されている陽極酸化皮膜層20が固定スクロール4の羽根4bと摺動し、この陽極酸化皮膜層20は高い非凝着性を有しているから、上記の潤滑油不足に伴う旋回スクロール7の焼付きの発生が極めて効果的に防止される。
また、上記除霜運転によって除霜効果が進むのに伴い吐出圧力が上昇して、この高い吐出圧力がシール部材12の内側に作用するため、旋回スクロール7が固定スクロール4に強く押し付けられる。そのため、旋回スクロール7の鏡板7aと固定スクロール4の鏡板4aおよび羽根4bの先端部との間に高面圧が発生し、油膜が切れて潤滑状態が厳しくなる。このとき、陽極酸化皮膜層20は、自体が有する非凝着性を維持しながらも、自体が有する脆弱性によって少しずつ徐々に磨耗していき、恰も固体潤滑剤として作用する。そのため、上述の厳しい潤滑状態の発生にも拘わらず、旋回スクロール7の焼付きの発生が極めて効果的に防止される。
このスクロール圧縮機では、運転の継続に伴って陽極酸化皮膜層20の上述した磨耗が徐々に進行していき、やがて共晶シリコン18が露出する。そのため、旋回スクロール7の鏡板7aおよび羽根7cの表面つまり摺動面は、陽極酸化皮膜層20から共晶シリコン18が主体の構成組織に移行する。この状態となった以降は、表面に適度に露出された共晶シリコン18の粒子が自体の非凝着性によって固定スクロール4の羽根4bの先端部を支持するようにブリッジ作用するので、旋回スクロール7の焼付きの発生が確実に防止される。
また、上述した陽極酸化皮膜層20の磨耗は、硬質粒子である共晶シリコン18の硬度効果によって進行が抑制される。したがって、この旋回スクロール7は、軟質材料19の鋳造品とすることによって軽量化および高速回転による高効率化を達成しながらも、焼付きの発生が極めて効果的に防止されるので、高い信頼性が得られる。
特に、この旋回スクロール7では、共晶シリコン18の面積率が4.7%以上になるように設定されているから、以下の理由により、上記焼付きの発生が確実に防止される。すなわち、共晶シリコン18の面積率と焼付き発生との関係を焼付き試験によって調べた結果、共晶シリコン18の面積率が4.6%以下に設定した場合には焼付き試験での試験結果が不良となり、4.7%以上に設定した場合には焼付き試験での試験結果が良となった。このように共晶シリコン18の面積率は焼付きの発生に大きな影響を及ぼすが、上述の焼付き試験を行った結果により、共晶シリコン18の面積率を4.7%以上に設定すれば、耐焼付き性を確実に確保できることが判明した。
ところで、CO2 を冷媒とし、且つPAGを潤滑油とするスクロール圧縮機は、塩素を含まない自然冷媒とこれに相溶な潤滑油との組み合わせによってオゾン層の破壊や温暖化現象に大きな影響を与えないことから、カーエアコンや給湯システムに多く搭載されている。ところが、CO2 冷媒は高密度高圧冷媒であることから、旋回スクロール7に非常に大きな圧力がかかって鏡板7aに極めて高い面圧が発生する。ところが、上記旋回スクロール7では、摺動表面の構成組織が陽極酸化皮膜層20から共晶シリコン18にスムーズに移行することによって焼付きの発生が効果的に防止されるから、高圧および高差圧の発生状態においても高い信頼性が得られる。なお、CO2 冷媒に相溶な潤滑油として、エーテル、エステル、PAO、アルキルベンゼンまたは鉱油を用いる場合にも、上述と同様の効果を得ることができる。
なお、上記実施の形態では、摺動面の表層部に設ける柱状組織からなる脆弱層として、陽極酸化皮膜層20を形成する場合を例示して説明したが、柱状組織よりなる脆弱層としては、窒化チタンアルミニウム層など各種の手法で得られる表面硬化処理層を採用することができる。
上記実施の形態では、摺動部材として旋回スクロール7を例示して説明したが、この旋回スクロール7に代えて、あるいは旋回スクロール7に加えて、固定スクロール4を、軟質基材であるアルミニウム17に硬質粒子である微細な共晶シリコン18を分散させた軟質材料としてのアルミニウム−シリコン系合金19による鋳造品に構成し、且つ共晶シリコン18の面積率を4.7%以上に設定するとともに、上記鋳造品に陽極酸化皮膜処理を施すことにより、摺動面の表層部に、共晶シリコン18の平均粒子径の1/2以下の厚さに柱状組織である陽極酸化皮膜層20を形成するようにしても、上述したと同様の効果が得ることができる。この場合、リード弁13が設けられる弁座に陽極酸化皮膜層20を形成するようにすれば、陽極酸化皮膜層20は軟質材料としてのアルミニウム−シリコン系合金19よりも硬度が高いので、弁座の強度が向上する効果を得られる。
また、旋回スクロール7に代えて、あるいは旋回スクロール7に加えて、オルダムリング8を、軟質基材であるアルミニウム17に硬質粒子である微細な共晶シリコン18を分散させた軟質材料としてのアルミニウム−シリコン系合金19による鋳造品に構成し、且つ共晶シリコン18の面積率を4.7%以上に設定するとともに、上記鋳造品に陽極酸化皮膜処理を施すことにより、摺動面の表層部に、共晶シリコン18の平均粒子径の1/2以下の厚さに柱状組織である陽極酸化皮膜層20を形成するようにしても、上述したと同様の効果が得られるのに加えて、回転の偏心量が大きいロータリ式圧縮機や直線運動を回転運動に変換するシレプロ式圧縮機に比較して、アンバランス量が小さくなって極めて低振動なスクロール圧縮機となる利点がある。
さらに、旋回スクロール7に代えて、あるいは旋回スクロール7に加えて、オルダムリング8を、軟質基材であるアルミニウム17に硬質粒子である微細な共晶シリコン18を分散させた軟質材料としてのアルミニウム−シリコン系合金19による鋳造品に構成し、且つ共晶シリコン18の面積率を4.7%以上に設定するとともに、上記鋳造品に陽極酸化皮膜処理を施すことにより、摺動面の表層部に、共晶シリコン18の平均粒子径の1/2以下の厚さに柱状組織である陽極酸化皮膜層20を形成するようにしても、上述したと同様の効果が得られるのに加えて、回転の偏心量が大きいロータリ式圧縮機や直線運動を回転運動に変換するシレプロ式圧縮機に比較して、アンバランス量が小さくなって極めて低振動なスクロール圧縮機となる利点がある。
さらに、旋回スクロール7に代えて、あるいは旋回スクロール7に加えて、フレーム3を、軟質基材のアルミニウム17に硬質粒子である微細な共晶シリコン18を分散させた軟質材料としてのアルミニウム−シリコン系合金による鋳造品に構成し、且つ共晶シリコン18の面積率を4.7%以上に設定するとともに、上記鋳造品に陽極酸化皮膜処理を施すことにより、摺動面の表層部に、共晶シリコン18の平均粒子径の1/2以下の厚さに柱状組織である陽極酸化皮膜層20を形成するようにしても、上述したと同様の効果を得られるのに加えて、特に、旋回スクロール7を受けるスラスト軸受をフレーム3に設置している低圧型スクロール圧縮機では、フレーム3の一部形状を変更することによってスラスト軸受をフレームに一体形成することが可能となるため、部品点数を削減できる利点がある。
また、CO2 を冷媒とし、且つPAGを潤滑油とするスクロール圧縮機は、塩素を含まない自然冷媒とこれに相溶な潤滑油との組み合わせによってオゾン層の破壊や温暖化現象に大きな影響を与えないことから、カーエアコンや給湯システムに多く搭載されている。ところが、CO2 冷媒は高密度高圧冷媒であることから、旋回スクロール7に非常に大きな圧力がかかって鏡板7aに極めて高い面圧が発生する。ところが、上記旋回スクロール7では、摺動表面の構成組織が陽極酸化皮膜層20から共晶シリコン18にスムーズに移行することによって焼付きの発生が防止されるから、高圧および高差圧の発生状態においても高い信頼性が得られる。
本発明は、スクロール圧縮機における摺動部材である固定スクロールと旋回スクロールのうちの形状の小さい旋回スクロールを、基材にそれよりも硬質の粒子を分散させた軟質材料で構成して、軽量化と高速回転による高効率化を図りながらも、摺動部材における少なくとも摺動部分の表層部に柱状組織からなる脆弱層を形成し、且つその脆弱層の厚さを前記硬質粒子の平均粒子径以下に設定することにより、摺動表面の構成組織が脆弱層から硬質粒子にスムーズに移行して焼付きの発生を効果的に抑制できるので、高い信頼性を有する圧縮機を提供できる。
本発明の一実施の形態に係る摺動部材を旋回スクロールに適用して構成したスクロール圧縮機を示す一部破断した正面図。 同上の旋回スクロールの縦断面図。 同上の旋回スクロールの表層部の断面組織を模式的に示した図。 スクロール圧縮機の旋回スクロールの外観を示す斜視図。 従来の旋回スクロールを示す一部の断面図。
符号の説明
3 フレーム
4 固定スクロール
7 旋回スクロール
8 オルダムリング
17 アルミニウム(軟質基材)
18 共晶シリコン(硬質粒子)
19 アルミニウム−シリコン系合金(軟質材料)
20 陽極酸化皮膜層(脆弱層)

Claims (12)

  1. 基材にそれよりも硬質の粒子を分散させた軟質材料により形成され、少なくとも摺動部分における表層部に柱状組織からなる脆弱層が形成され、その脆弱層の厚さが前記硬質の粒子の平均粒子径以下に設定されている圧縮機の摺動部材。
  2. 摺動部分における硬質粒子の面積率が4.7%以上に設定されている請求項1に記載の圧縮機の摺動部材。
  3. 脆弱層の硬度が軟質材料の基材以上に設定されている請求項1または2に記載の圧縮機の摺動部材。
  4. 脆弱層の厚さは、軟質基材の厚さ以上で、且つ硬質粒子の平均粒子径の1/2以下に設定されている請求項3に記載の圧縮機の摺動部材。
  5. 軟質基材はアルミニウムであり、脆弱層は陽極酸化皮膜層である請求項1ないし4の何れかに記載の圧縮機の摺動部材。
  6. 軟質材料は、硬質粒子としてのシリコンを軟質基材としてのアルミニウムに分散させたアルミニウム−シリコン系合金である請求項5に記載の圧縮機の摺動部材。
  7. 硬質粒子としてのシリコンは共晶シリコンまたは初晶シリコンである請求項6に記載の圧縮機の摺動部材。
  8. 圧縮機はスクロール圧縮機であり、摺動部材は旋回スクロールである請求項1ないし7の何れかに記載の圧縮機の摺動部材。
  9. 圧縮機はスクロール圧縮機であり、摺動部材は固定スクロールである請求項1ないし7の何れかに記載の圧縮機の摺動部材。
  10. 圧縮機はスクロール圧縮機であり、摺動部材はオルダムリングである請求項1ないし7の何れかに記載の圧縮機の摺動部材。
  11. 圧縮機はスクロール圧縮機であり、摺動部材は軸受を一体に備えたフレームである請求項1ないし7の何れかに記載の圧縮機の摺動部材。
  12. 圧縮機は、CO2 を冷媒とし、且つPAG、エーテル、エステル、PAO、アルキルベンゼンまたは鉱油を潤滑油とするものである請求項1ないし11の何れかに記載の圧縮機の摺動部材。
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