JP2010261414A - 圧縮機 - Google Patents

圧縮機 Download PDF

Info

Publication number
JP2010261414A
JP2010261414A JP2009114311A JP2009114311A JP2010261414A JP 2010261414 A JP2010261414 A JP 2010261414A JP 2009114311 A JP2009114311 A JP 2009114311A JP 2009114311 A JP2009114311 A JP 2009114311A JP 2010261414 A JP2010261414 A JP 2010261414A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compressor
aluminum
sliding member
scroll
orbiting scroll
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2009114311A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Hirano
秀夫 平野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2009114311A priority Critical patent/JP2010261414A/ja
Publication of JP2010261414A publication Critical patent/JP2010261414A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compressor (AREA)
  • Rotary Pumps (AREA)
  • Applications Or Details Of Rotary Compressors (AREA)

Abstract

【課題】加工によって表層部のシリコンはアルミニウムに覆われて最表面はアルミニウムリッチになっているので、容量が大きいシステムでは過渡運転時や高負荷運転時に潤滑油切れやそれに伴う急激な温度上昇が起きて摺動部材において焼付きが発生する恐れがあるため、摺動部材の耐焼付き性を向上して高耐久性を実現した圧縮機を提供する。
【解決手段】沸騰水浸漬処理を施したアルミニウム−シリコン系合金の摺動部材をスクロール圧縮機の旋回スクロールなどに用いたものであり、摺動部材の表面にアルミニウムの水和酸化物の被膜が形成されることになり、耐焼付き性が大幅に向上して高耐久性が実現できることとなる。
【選択図】図3

Description

本発明は、冷凍空調装置に使用されている圧縮機に関するものである。
図4と図5は、従来のスクロール圧縮機の旋回スクロールを示すものである(例えば、特許文献1参照)。図4は旋回スクロールの外観を示す斜視図であり、図5は旋回スクロールの部分断面図である。
旋回スクロールは、円板状の鏡板1、その上面部1cから渦巻状に直立して形成されるラップ部2、および軸受部3から構成されている。ラップ部の高さは、その肉厚の約6倍程度になっている。鏡板1およびラップ部2の基材1b、2bは一体に形成されており、材質は30%のシリコンと、若干のニッケル、マグネシュームを含有したアルミニウムダイキャスト品である。また、鏡板1の上面部1cおよび側面部1dとラップ部2のラップ表層部2aとは基材部と同じ材質の粉末燒結材で構成されている。
特開平3−24286号公報
しかしながら、前記従来の構成では、加工によって表層部のシリコンはアルミニウムに覆われて最表面はアルミニウムリッチになっているので、容量が大きいシステムでは過渡運転時や高負荷運転時に潤滑油切れやそれに伴う急激な温度上昇が起きて摺動部材である旋回スクロールのスラスト面において焼付きが発生する恐れがあり、旋回スクロールのスラスト面の耐焼付き性向上が課題となっていた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、摺動部材の耐焼付き性を向上して高耐久性を実現した圧縮機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の圧縮機は、沸騰水浸漬処理を施したアルミニウム−シリコン系合金の摺動部材を用いたものである。これによって、摺動部材の表面にアルミニウムの水和酸化物の被膜が形成されることになり、その結果、耐焼付き性が大幅に向上して高耐久性が実現できることとなる。
本発明の圧縮機は、摺動部材の耐焼付き性を向上して高耐久性を実現できるものである。
本発明の実施の形態におけるスクロール圧縮機を示す一部断面図とした正面図 同上圧縮機の旋回スクロールの縦断面図 同上圧縮機の旋回スクロールの表層部の断面組織を模式的に示した図 スクロール圧縮機の旋回スクロールの外観を示す斜視図 従来の旋回スクロールの部分断面図
第1の発明は沸騰水浸漬処理を施したアルミニウム−シリコン系合金の摺動部材を用いたことにより、耐焼付き性が大幅に向上することになり、高耐久性を有する圧縮機を実現できる。
第2の発明は、特に第1の発明の冷媒をHFO−1234yf、またはHFO−1234yfを一成分とする混合冷媒とすることにより、HFO−1234yfとアルミニウムとの反応を防止することとなり、地球温暖化係数(GWP)が低い低GWP圧縮機を実現できる。
第3の発明は、特に第1の発明の冷媒を二酸化炭素とすることにより、高差圧に対する耐久性が高くなり、高温用圧縮機を実現できる。
第4の発明は、特に第2の発明の混合冷媒の他成分をHFO−1234yfより沸点が低い冷媒を用いて構成することにより、摺動部材の冷却能力が向上することになり、圧縮機の運転可能な負荷範囲を拡大できる。
第5の発明は、特に第1の発明の摺動部材を沸騰水浸漬処理後に研磨を施したことにより、油溜りが形成されて低摩擦になり、圧縮機の効率を向上できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1〜図3に本発明の実施の形態を示している。本実施の形態は冷凍空調装置用のスクロール圧縮機の場合で、図1に全体構成を示している。
このスクロール圧縮機は、密閉容器4内に圧縮機構部7とこれの駆動源のモータ部(図示せず)が内装されている。圧縮機構部7は、フレーム8に固定された固定スクロール9と、この固定スクロール9に対向配置された旋回スクロール10と、フレーム8と旋回スクロール10との間に設けられたオルダムリング11と、旋回スクロール10をモータ部に連結するクランク軸12とを備えて構成されている。
固定スクロール9は、鏡板9a、羽根9b、吸入ポート9cおよび吐出ポート9dを備えて構成されており、吸入ポート9cには吸入管5が接続されている。旋回スクロール10は、これの縦断面図である図2に示すように、鏡板10a,10b、羽根10cおよび軸受部10dを備えて構成されている。この旋回スクロール10の羽根10cと固定スクロール9の羽根9bとは対向配置されて互いに噛み合っているが、旋回スクロール10の羽根10cの高さは固定スクロール9の羽根9bの高さよりも若干低く設定されている。
フレーム8には環状溝13が形成されており、この環状溝13には、フレーム8と旋回スクロール10間をシールするシール部材14が設けられ、このシール部材14より内側が高い圧力になるように設定され、外側は中間圧力に設定されている。旋回スクロール10は、これらの圧力によって固定スクロール9に押し付けられており、旋回スクロール10の羽根10cの先端部の隙間は潤滑油(図示せず)によってシールされている。
旋回スクロール10の材料構成について、図3を参照しながら説明する。図3は旋回スクロール10の表層部の断面組織を模式的に示した図である。旋回スクロール10は、軟質基材であるアルミニウム20に硬質粒子である微細な共晶シリコン21を分散させてな
るアルミニウム−シリコン系合金22を用いて鋳造することにより形成されている。さらに旋回スクロール10を切削仕上げまたは研削仕上げした後に沸騰水に数分間浸漬し、旋回スクロール10の表層部にアルミニウム20の水和酸化物被膜23を形成している。水和酸化物被膜23の厚さは0.5μm〜2.5μmであり、浸漬時間により表層部の共晶シリコン21の平均粒子径の約1/2以下の厚さとなるようにコントロールしている。また水和酸化物被膜23は比較的軟らかく、その表面は切削仕上げ時または研削仕上げ時の粗さが維持されているため滑らかである。
次に、スクロール圧縮機の動作について説明する。モータ部の回転は、クランク軸12を介して旋回スクロール10に伝達されて、オルダムリング11と協働して旋回スクロール10を旋回運動させる。旋回スクロール10の羽根10cと固定スクロール9の羽根9bとは、対向配置されて互いに噛み合っており、旋回スクロール10の旋回運動に伴って吸入管5から吸入ポート9cを介して冷媒を吸入し、この冷媒を圧縮する。この圧縮された冷媒は、吐出ポート9dからリード弁15を押し開いて密閉容器4内に吐出されたのち、吐出管6から密閉容器4の外部に導き出される。この運転時には密閉容器4内が高圧に保持されている。
運転中、旋回スクロール10は固定スクロール9に強く押し付けられるが、加工上避けられないうねり、粗さや段差などのために、旋回スクロール10の鏡板10aと固定スクロール9の鏡板9aおよび羽根9bの先端部との接触面において耐久性上好ましくない高面圧が発生する。しかし、表層部を覆うアルミニウム20の水和酸化物被膜23が、その固体潤滑作用を発揮しながら徐々に摩耗し、固定スクロール9の鏡板9aや羽根9bの先端部との間で摺り合せが行われて旋回スクロール10の鏡板10aは適度に調整される。その結果、固定スクロール9の鏡板9aや羽根9bの先端部への当りが緩和されて耐焼付き性が向上し、潤滑状態が厳しい大容量で多冷媒のシステムでもスクロール圧縮機の耐久性を十分確保できる。
また、HFO−1234yfは地球温暖化係数(GWP)が低く温暖化防止効果が大きい冷媒であるが、その反応性の抑制が課題となっている。しかし、旋回スクロール10の表層部を覆うアルミニウム20の水和酸化物被膜23によってアルミニウム20への攻撃を防止するため、HFO−1234yf、またはHFO−1234yfを一成分とする混合冷媒を用いることが可能となり、低GWP用のスクロール圧縮機を実現できる。
また、二酸化炭素を用いると高差圧が発生するため、旋回スクロール10の鏡板10aには高い耐久性が求められる。しかし、旋回スクロール10の表層部を覆うアルミニウム20の水和酸化物の被膜23を厚くすることにより固体潤滑作用を発揮させながら徐々に水和酸化物の被膜23を摩滅させて共晶シリコン21主体の摺動に移行させることができるため、共晶シリコン21の効果で耐焼付き性及び耐摩耗性が大幅に向上することになり、高温用のスクロール圧縮機を実現できる。
また、HFO−1234yfとそれより沸点が低い冷媒との混合冷媒とすることによって、低沸点側冷媒による冷却効果が発揮されて摺動部温度の上昇が抑制されるため、より高い負荷でも運転できるようになり、スクロール圧縮機の運転可能な負荷範囲を拡大できる。なお、低沸点側冷媒の沸点としては、例えば−40℃以下、好ましくは−50℃以下であり、その構成割合は40%以下、好ましくは20%以下である。
また、沸騰水処理後に研磨を施すことによって旋回スクロール10の表面は露出した共晶シリコン21と部分的に若干凹となったアルミニウム20の水和酸化物被膜23という構成になり、アルミニウム20の水和酸化物被膜23に油溜りが形成されて低摩擦になり、スクロール圧縮機の効率を向上できる。
なお、本実施の形態では摺動部材としてスクロール圧縮機の旋回スクロールについて説明したが、アルミニウム−シリコン系合金を用いて鋳造することにより形成された機構の摺動部材であれば、圧縮機の形態や摺動部材を限ることなく適用することができ、同様の作用効果を得ることができる。
以上のように、本発明にかかる圧縮機は、摺動部材の高耐久性を実現できるものであり、自動車用空調装置や給湯装置にも適用できる。
10 旋回スクロール
10a 鏡板
10b 鏡板
20 アルミニウム
21 共晶シリコン
22 アルミニウム−シリコン系合金
23 水和酸化物被膜

Claims (5)

  1. 沸騰水浸漬処理を施したアルミニウム−シリコン系合金の摺動部材を用いた圧縮機。
  2. 冷媒はHFO−1234yf、またはHFO−1234yfを一成分とする混合冷媒を用いた請求項1に記載の圧縮機。
  3. 冷媒は二酸化炭素を用いた請求項1に記載の圧縮機。
  4. 混合冷媒の他の成分はHFO−1234yfより沸点が低い冷媒を用いて構成した請求項2に記載の圧縮機。
  5. 摺動部材は沸騰水浸漬処理後に研磨を施した請求項1に記載の圧縮機。
JP2009114311A 2009-05-11 2009-05-11 圧縮機 Pending JP2010261414A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009114311A JP2010261414A (ja) 2009-05-11 2009-05-11 圧縮機

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009114311A JP2010261414A (ja) 2009-05-11 2009-05-11 圧縮機

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2010261414A true JP2010261414A (ja) 2010-11-18

Family

ID=43359706

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009114311A Pending JP2010261414A (ja) 2009-05-11 2009-05-11 圧縮機

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2010261414A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004011026A (ja) * 1997-10-31 2004-01-15 Suzuki Motor Corp アルミニウム又はアルミニウム合金の表面処理方法
JP2005016334A (ja) * 2003-06-24 2005-01-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd スクロール圧縮機
JP2008267251A (ja) * 2007-04-19 2008-11-06 Sanden Corp 圧縮機
JP2008544072A (ja) * 2005-06-24 2008-12-04 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド フッ素置換オレフィンを含有する組成物

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004011026A (ja) * 1997-10-31 2004-01-15 Suzuki Motor Corp アルミニウム又はアルミニウム合金の表面処理方法
JP2005016334A (ja) * 2003-06-24 2005-01-20 Matsushita Electric Ind Co Ltd スクロール圧縮機
JP2008544072A (ja) * 2005-06-24 2008-12-04 ハネウェル・インターナショナル・インコーポレーテッド フッ素置換オレフィンを含有する組成物
JP2008267251A (ja) * 2007-04-19 2008-11-06 Sanden Corp 圧縮機

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101729579B1 (ko) 압축기
WO2014132771A1 (ja) スクロール圧縮機
WO1999014511A1 (fr) Element coulissant et compresseur frigorifique l'utilisant
JP2018066427A (ja) 機械装置及びこれに用いる摺動材
JP3823325B2 (ja) 冷凍機用圧縮機の軸受および冷凍機用圧縮機
JP2005214012A (ja) 圧縮機の摺動部材
JP4915151B2 (ja) 圧縮機
JP2010261414A (ja) 圧縮機
JP5993559B2 (ja) 密閉型冷媒圧縮機及びこれに用いる軸受部材
JP2006275280A (ja) 摺動部材及び流体機械
JP4784408B2 (ja) 圧縮機およびその製造方法
JP2009287483A (ja) 冷媒圧縮機
JP2005076611A (ja) 圧縮機の摺動部材
JP4872483B2 (ja) 圧縮機
JP4654744B2 (ja) 圧縮機の摺動部材
WO2022054365A1 (ja) 摺動部材およびそれを用いた圧縮機および冷凍装置
JP2005083235A (ja) スクロール圧縮機
JP2004316592A (ja) スクロール圧縮機
JP4645525B2 (ja) 圧縮機およびその製造方法
JP2007023984A (ja) 圧縮機の摺動部材とその製造方法
JP2010265777A (ja) 圧縮機
WO2022181165A1 (ja) 摺動部材およびそれを用いた圧縮機および冷凍装置
JP2007291871A (ja) 圧縮機および圧縮機の製造方法
JP2009002288A (ja) 圧縮機の摺動部材
JP2005002924A (ja) スクロール圧縮機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120227

RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20121217

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130305

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20130702