JP2009008006A - スクロール圧縮機 - Google Patents

スクロール圧縮機

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裕文 吉田
Kiyoshi Sawai
澤井  清
Noboru Iida
飯田  登
Masao Nakano
雅夫 中野
Yoshiyuki Futagami
義幸 二上
Atsushi Sakuta
作田  淳
Tatsuya Nakamoto
達也 中本
Tsutomu Tsujimoto
力 辻本
Ryuichi Ono
竜一 大野
Akira Iwashida
鶸田  晃
Hiroyuki Fukuhara
弘之 福原
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Abstract

【課題】高信頼性と高効率とを両立するスクロール圧縮機を提供すること。
【解決手段】旋回スクロールラップ上面9dの表面硬度を、少なくとも旋回スクロールラップ上面9dを除く他の面の表面硬度よりも小さくすることで、高温高圧縮比運転条件において、旋回スクロールラップ上面9dが接触摺動した場合でも早期に摺動面がなじんで入力の悪化を回避することができることとなり、高信頼性と高効率とを両立するスクロール圧縮機が得られるものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、空調機、冷凍機、ブロワ、給湯機等に使用されるスクロール圧縮機に関するものである。
鏡板上に渦巻きラップを形成した固定スクロールと旋回スクロールをかみ合わせ複数の圧縮室を形成し、旋回スクロールに偏心部を有するクランク軸を連結させ、オルダムリングを用いて自転を防止し旋回運動をさせることで、中心に向かって容積を減少させながら圧縮を行っていくスクロール圧縮機において、旋回スクロールは固定スクロールとクランク軸を支持する本体フレームとの間に収容され、軸方向に微小な隙間を設けて旋回スクロールが運動可能になっている。
旋回スクロールは表裏のガス圧力差によって固定スクロール側または本体フレーム側へ押し付けられる構成となっており、固定スクロール側へ押し付けられる構成の場合には、旋回スクロールのラップ底面が固定スクロールのラップ上面および外周部摺動面と強く摺動する。
このとき、旋回スクロールラップの高さを固定スクロールラップの高さよりもやや低く設定し、旋回スクロールラップ底面とラップ上面とが同時に固定スクロールに接触摺動しないようにして入力の増加を防止している。
本体フレーム側へ押し付けられる構成の場合には、旋回スクロールラップ支持円板背面が本体フレームスラスト面と強く摺動する。
特に、高圧縮比運転時や高温運転時には、これらの摺動面で油膜切れが発生してカジリや焼き付き、異常摩耗を引き起こす可能性が高い。
通常、この異常摺動への対策として旋回スクロールと固定スクロールまたは本体フレームを異なる材質で構成するか、表面処理を施すことが一般的である。
特に、可動部品である旋回スクロールの軽量化を目的としてアルミニウムやアルミニウム合金を用いて圧縮機の入力低減を図り、固定スクロールおよび本体フレームを鋳鉄材とすることで摺動面の信頼性を確保する設計手法がよく用いられている。
しかしながら、高圧冷媒である二酸化炭素を用いた給湯機やエアコン等に使用される圧縮機にはフロン系冷媒以上の高圧縮比と高吐出温度が要求されるため、摺動部における摺動状態が悪化しやすいという問題がある。
この問題を解決するために、旋回スクロールに陽極酸化皮膜を設けて耐磨耗性と耐焼き付き性を向上させる方法がとられる(例えば、特許文献1参照)。
図5は特許文献1における従来の旋回スクロールの正面図で、旋回スクロール101には陽極酸化処理が施されるとともに、更に潤滑性を向上させるために摺動面に複数の凹部102を設けて焼き付きと異常摩耗を防止している。
特開2001−304149号公報
最も多用される定格の運転条件において漏れ損失と摺動損失が小さくなるように旋回スクロールラップ上面と固定スクロールラップ底面との軸方向隙間を設定した場合、より圧縮比と吐出温度の高い運転条件では旋回スクロールおよび固定スクロールに局所的な温度上昇や圧力変形が発生し、旋回スクロールラップ上面と固定スクロールラップ底面とが接触摺動することがある。
しかしながら、前記従来の構成では、旋回スクロールに耐磨耗性のある表面処理することによって硬度が上がってなじみ性が悪化し、旋回スクロールラップ上面と固定スクロールラップ底面の摺動損失が増加するため、定格運転条件より圧縮比と吐出温度の高い運転条件における入力が悪化してしまう。
特に陽極酸化処理やリューブライト処理等、表面処理によって表面粗さが悪化するものでは、摩擦係数が大きくなることでさらに入力が悪化しやすい。
また、従来の特許文献1の構成でも、凹部を設けることによって接触面積が減少して面圧が上昇するために却って入力が悪化することがある。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、旋回スクロールラップ上面の表面硬度を少なくとも旋回スクロールラップ上面を除く他の面の表面硬度よりも小さくすることで、高温高圧縮比運転条件において旋回スクロールラップ上面が接触摺動した場合でも早期に摺動面がなじんで入力の悪化を回避することができる高効率かつ高信頼性のスクロール圧縮機を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明のスクロール圧縮機は、請求項1記載のとおり、旋回スクロールラップ上面の表面硬度を少なくとも旋回スクロールラップ上面を除く他の面の表面硬度よりも小さく設定するものである。
従来の構成では旋回スクロールラップ上面の表面硬度が大きいためになじみ性が悪く、特に高温高圧縮比条件において入力が悪化していたものが、本構成によれば、少なくとも旋回スクロールラップ上面以外の摺動面の表面硬度は大きく設定して信頼性を向上させながら、旋回スクロールラップ上面の表面硬度は小さく設定してなじみ性向上によって入力を低減し、高信頼性と高効率とを両立することが可能である。
本発明のスクロール圧縮機は、旋回スクロールラップ上面の表面硬度を少なくとも旋回スクロールラップ上面を除く他の面の表面硬度よりも小さく設定することにより、高信頼性と高効率を両立することが可能である。
第1の発明は、固定スクロールの一部をなす鏡板の一面に直立して形成された渦巻き状の固定スクロールラップに対して、旋回スクロールの一部をなすラップが支持円板上に直立するとともに、固定スクロールラップに類似した形状の旋回スクロールラップを互いに噛み合わせて、両スクロール間に三日月形の対称形の一対の圧縮空間を形成し、固定スクロールラップの中心部に吐出室に通じる吐出口を設け、固定スクロールラップの外側には吸入室を設け、自転阻止部材を介して旋回スクロールが固定スクロールに対し旋回運動を行うことによって、各圧縮空間が吸入側より吐出側に向けて連続移行する複数個の圧縮室に区画されて流体を圧縮すべく容積変化するスクロール圧縮機であって、旋回スクロールラップ上面の表面硬度を少なくとも旋回スクロールラップ上面を除く他の面の表面硬度よ
りも小さく設定することにより、少なくとも旋回スクロールラップ上面以外の摺動面の表面硬度は大きく設定して信頼性を向上させながら、旋回スクロールラップ上面の表面硬度は小さく設定してなじみ性向上によって入力を低減し、高信頼性と高効率とを両立することが可能である。
第2の発明は、特に、第1の発明のスクロール圧縮機において、少なくとも旋回スクロールラップ上面を除く他の面に表面処理を施すことにより、旋回スクロールを硬度の異なる複数の材料で構成するものと比較して、より容易に少なくとも旋回スクロールラップ上面を除く他の面の表面硬度を向上させることが可能である。
第3の発明は、特に、第2の発明のスクロール圧縮機において、少なくとも旋回スクロールラップ上面を除く他の面に酸化皮膜を形成することにより、表面処理による母材の変形が小さく、剥れにくい皮膜を低コストで形成することができるため、高信頼性と高効率に加え、低コストを実現することも可能である。
第4の発明は、特に、第1〜3のいずれか1つの発明のスクロール圧縮機において、酸化皮膜が形成された旋回スクロールの材質をアルミニウムまたはアルミニウム合金とすることにより、可動部品である旋回スクロールが軽量化され、遠心力によるラップ押接力や軸受負荷を低減して圧縮機効率と信頼性の向上を図ることが可能である。
また、少なくとも旋回スクロールラップ上面を除く他の面に、耐磨耗性と耐食性に優れた陽極酸化皮膜を安価に形成することができるため、更なる高信頼性の確保と低コスト化を実現することができる。
第5の発明は、特に、第4の発明のスクロール圧縮機において、酸化皮膜の膜厚を概ね1から10μmとすることにより、表面粗さの悪化を抑えて摩擦係数を低く維持し、旋回スクロールラップ底面と固定スクロールラップ上面での摺動損失が悪化することがないため、圧縮機効率を低下させることなく高い信頼性を確保することが可能である。
第6の発明は、特に、第4または5の発明のスクロール圧縮機において、旋回スクロールの材質がシリコンを含有するアルミニウム合金であるとともに、旋回スクロールに形成された酸化皮膜に封孔処理を施すことにより、母材に高い強度と耐磨耗性を備えて高信頼性を確保すると同時に、表面部のシリコン露出部の酸化皮膜が形成されない空孔部を閉塞させる封孔処理を行って空孔部での油膜圧力の低下を防ぎ、高い耐磨耗性と耐焼き付き性を維持することが可能である。
第7の発明は、特に、第1〜6のいずれか1つの発明のスクロール圧縮機において、固定スクロールの材質の熱膨張係数が旋回スクロールの材質の熱膨張係数よりも小さいもので、旋回スクロールと固定スクロールの材質を異なるものとすることで、少なくとも旋回スクロールラップ上面以外の摺動面の焼き付きを抑制することができる。
この構成では熱膨張による旋回スクロールラップの軸方向伸び量が固定スクロールラップの軸方向伸び量よりも大きいため、旋回スクロールラップ上面が固定スクロールラップ底面に接触しやすく、旋回スクロールラップ上面の摺動による入力増加への対策がより一層効果的である。
第8の発明は、特に、第1〜7のいずれか1つの発明のスクロール圧縮機において、作動流体として二酸化炭素を用いることにより、オゾン層破壊係数がゼロの自然冷媒である二酸化炭素でヒートポンプサイクルを構成した場合、特に圧縮比が高くなるため、少なくとも旋回スクロールラップ上面以外の摺動面の信頼性向上と、旋回スクロールラップ上面
のなじみ性向上に対してより一層効果的である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1におけるスクロール圧縮機の縦断面図である。
図1において、鉄製の密閉容器1の内部全体は吐出管2に連通する高圧雰囲気となり、その中央部に電動機3、上部に圧縮機構が配置され、電動機3の回転子3aに固定されたクランク軸4の一端を支承する圧縮機構の本体フレーム5が密閉容器1に固定されており、その本体フレーム5に固定スクロール6が取り付けられている。
クランク軸4に設けられた主軸方向の油通路7は、その一端が給油ポンプ装置8に通じ、他端が最終的に旋回スクロール9の偏心軸受10に通じている。固定スクロール6と噛み合って圧縮室11を形成する旋回スクロール9は、渦巻き状の旋回スクロールラップ9aと偏心軸受10とを直立させたラップ支持円板9bとからなり、固定スクロール6と本体フレーム5との間に配置されている。
固定スクロール6は、鏡板6aと渦巻き状の固定スクロールラップ6bとからなり、固定スクロールラップ6bの中央部に吐出口12、外周部に吸入室13が配置されている。
クランク軸4の主軸から偏心してクランク軸4の上端部に配置された偏心軸14は、旋回スクロール9の偏心軸受10と係合摺動すべく構成されている。旋回スクロールラップ支持円板9bの背面9cと、旋回スクロール9の軸方向への移動を規制する本体フレーム5に設けられたスラスト拘束面5aとの間は、微小な隙間が設けられている。本体フレーム5のスラスト拘束面5aには環状シール部材15が遊合状態で装着されており、その環状シール部材15はその内側の背面室16と外側の背圧室17とを仕切っている。
給油ポンプ装置8によって吸い上げられたオイルはクランク軸4の油通路7を通り旋回スクロール9の偏心軸受10と偏心軸14との間に形成された軸方向の内部空間18へ導かれ、一方は旋回スクロール9のラップ支持円板背面9cに設けられた絞り部19を経由して固定スクロール6と本体フレーム5とによって囲まれて形成される背圧室17へと通じ、旋回スクロール9を固定スクロールラップ6bに押さえつける機能を持った背圧調整弁20、オイル供給通路20aを通って吸入室13へと導かれる。もう一方は偏心軸受10、背面室17、主軸受21を通り圧縮機構外部へ排出される。
吐出口12の出口側を開閉する逆止弁装置22が固定スクロール6の鏡板6aの平面上に取り付けられており、その逆止弁装置22は薄鋼板製のリード弁22aと弁押さえ22bとからなる。
クランク軸4の下端は密閉容器1内に溶接や焼き嵌めして固定された副軸受け23により軸受けされ、安定に回転することができる。副軸受け23はジャーナル軸受け構成となっており、給油ポンプ装置8によって吸い上げられたオイルの一部が副軸受け23へと供給される。
圧縮機構にて圧縮されたガスは圧縮機構外周部付近に設けられた下向きガス流路24を通り、図示された点線矢印のごとく回転子3a上部へと導かれる。ここで主軸受け21などを潤滑後排出されたオイルと合流し、回転子3a内部に設けられた回転子通路3bを介して回転子3a下部へと到達後、ガスとオイルの混合流が遠心力によって固定子3c下部
コイルエンドに衝突し、気液分離される。気液分離後のガスは固定子3c外周に設けられた固定子通路3dを介して電動機3上部へと導かれ、圧縮機構に設けられた図示されていない上向きガス流路を通って圧縮機構上側空間へ到達後、吐出管2から密閉容器1外部へと吐出される。
図2は図1における冷時の圧縮機構部拡大図で、アルミニウム合金製の旋回スクロール9のラップ9a軸方向高さは鋳鉄製の固定スクロール6のラップ6b軸方向高さよりも低く、旋回スクロールラップ上面9dと固定スクロールラップ底面6cとの間には微小なラップ上面軸方向隙間δが設けられている。
図3は旋回スクロール9の正面図で、旋回スクロールラップ底面9eと旋回スクロールラップ壁面9fには陽極酸化処理が施されているが、旋回スクロールラップ上面9dには施されていない。
以上のように構成されたスクロール圧縮機について、以下その動作、作用を説明する。
図1において、吸入圧力よりもやや高めに設定された背圧室17内部の圧力と吐出圧力に維持された背面室16内部の圧力とによる軸方向上向きの力は、圧縮室11の圧力による軸方向下向きの力よりも常に大きくなるように設計され、旋回スクロール9を固定スクロール6に強く押し付けて運転することで圧縮室11を密封し、体積効率および圧縮効率の低下を防止している。
特に、最も頻繁に運転される定格運転条件での漏れ損失を低減して圧縮機効率を向上させるためにはラップ上面軸方向隙間δを定格運転された熱時にできるだけ小さく設定する必要がある。
しかしながら、定格運転条件と比較して圧縮比と温度がはるかに高い高負荷運転条件では、旋回スクロールラップ9aと固定スクロールラップ6bとの熱膨張差によって、図4のようにラップ上面軸方向隙間δがゼロとなり、旋回スクロールラップ上面9dと固定スクロールラップ底面6cとが摺動し始める。
このような高負荷運転時でも、旋回スクロールラップ上面9dは陽極酸化皮膜よりも硬度の低いアルミニウム合金面であるため、容易になじんで入力の異常上昇を抑制することができる。
また、陽極酸化皮膜はアルミニウム合金面よりも表面粗さが大きいために摩擦係数が大きく、旋回スクロールラップ上面9dに陽極酸化処理を施さないことによって摺動時の摩擦力を抑えて入力上昇を抑制することもできる。
一方、旋回スクロールラップ底面9eや壁面9fには陽極酸化処理が施されているため、ラップ上面軸方向隙間δが保たれた通常の運転条件や液戻り運転条件でも摺動面が焼き付きに至ることはなく、高い信頼性を維持することが可能である。
この陽極酸化皮膜はその膜厚を1から10μmとすることで、表面粗さの悪化を抑えて摩擦係数を低く維持し、旋回スクロールラップ底面9eと固定スクロールラップ上面6dでの摺動損失が悪化することがないため、圧縮機効率を低下させることなく高い信頼性を確保することが可能である。
また、アルミニウム合金には通常シリコンが含有され、このシリコンによって強度と耐磨耗性を向上させている。
しかし、陽極酸化処理を施した場合、表面に露出したシリコン部では陽極酸化皮膜が進展せず、多数の凹部が発生して油膜圧力の低下と摩擦係数の増加を招いてしまうため、この凹部に封孔処理を施すことで表面粗さを抑えて潤滑性能を向上させ、高い耐磨耗性と耐焼き付き性を維持することが可能である。
なお、本実施例では旋回スクロール9と固定スクロール6を異種材料としているが、同一材料でも過負荷運転時に局所的な圧力変形と熱膨張が生じることで旋回スクロールラップ上面9dが固定スクロールラップ底面6cと接触摺動することがあるため、同様の効果が得られる。
また、オゾン層保護の観点から自然冷媒である二酸化炭素を作動流体として用いる場合、従来のフロン系冷媒よりも圧力および圧縮比が高くなる。
特に、このような高圧冷媒を用いた場合に本構成は効果的で、旋回スクロールラップ底面9eと壁面9fは陽極酸化皮膜によって耐焼き付き性と耐磨耗性を向上させ、旋回スクロールラップ上面9dは陽極酸化皮膜がないためになじみ性が向上して入力の異常上昇を抑制することが可能である。
以上のように、本発明にかかるスクロール圧縮機は、旋回スクロールラップ上面の表面硬度を少なくとも旋回スクロールラップ上面を除く他の面の表面硬度よりも小さく設定することにより、少なくとも旋回スクロールラップ上面以外の摺動面の信頼性を向上させながら、旋回スクロールラップ上面のなじみ性向上によって入力を低減し、高信頼性と高効率とを両立することが可能であり、HFC系冷媒やHCFC系冷媒を用いたエアーコンディショナー用圧縮機のほかに、自然冷媒COを用いたエアーコンディショナーや特に高吐出温度の要求されるヒートポンプ式給湯機などの用途にも適用できる。
本発明の実施の形態1における縦型スクロール圧縮機の縦断面図 本発明の実施の形態1における冷時の圧縮機構部拡大図 本発明の実施の形態1における旋回スクロールの正面図 本発明の実施の形態1における熱時の圧縮機構部拡大図 従来の旋回スクロールの正面図
符号の説明
6 固定スクロール
6a 鏡板
6b 固定スクロールラップ
9 旋回スクロール
9a 旋回スクロールラップ
9b ラップ支持円板
9d ラップ上面
11 圧縮室
12 吐出口
13 吸入室

Claims (8)

  1. 固定スクロールの一部をなす鏡板の一面に直立して形成された渦巻き状の固定スクロールラップに対して、旋回スクロールの一部をなすラップが支持円板上に直立するとともに、前記固定スクロールラップに類似した形状の旋回スクロールラップを互いに噛み合わせて、両スクロール間に三日月形の対称形の一対の圧縮空間を形成し、前記固定スクロールラップの中心部に吐出室に通じる吐出口を設け、前記固定スクロールラップの外側には吸入室を設け、自転阻止部材を介して前記旋回スクロールが前記固定スクロールに対し旋回運動を行うことによって、前記各圧縮空間が吸入側より吐出側に向けて連続移行する複数個の圧縮室に区画されて流体を圧縮すべく容積変化するスクロール圧縮機であって、前記旋回スクロールラップ上面の表面硬度が少なくとも前記旋回スクロールラップ上面を除く他の面の表面硬度よりも小さいことを特徴とするスクロール圧縮機。
  2. 少なくとも旋回スクロールラップ上面を除く他の面に表面処理が施されている請求項1に記載のスクロール圧縮機。
  3. 少なくとも旋回スクロールラップ上面を除く他の面に酸化皮膜が形成されている請求項2に記載のスクロール圧縮機。
  4. 酸化皮膜が形成された旋回スクロールの材質がアルミニウムまたはアルミニウム合金である請求項1〜3のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  5. 酸化皮膜の膜厚が概ね1から10μmである請求項4に記載のスクロール圧縮機。
  6. 旋回スクロールの材質がシリコンを含有するアルミニウム合金であるとともに、前記旋回スクロールに形成された酸化皮膜に封孔処理が施されている請求項4または5に記載のスクロール圧縮機。
  7. 固定スクロールの材質の熱膨張係数が旋回スクロールの材質の熱膨張係数よりも小さい請求項1〜6のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
  8. 作動流体として二酸化炭素を用いた請求項1〜7のいずれか1項に記載のスクロール圧縮機。
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