JP2005076152A - 異繊度異伸度混繊糸 - Google Patents

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Abstract

【課題】 紡糸操業性よく得ることができ、かつ後工程の延伸、仮撚工程の通過性ともに優れている半未延伸糸状態のマルチフィラメントであって、ハリ、コシ、ドライ感とソフト感、ふくらみ感を有し、さらには染色性にも優れた布帛を得ることができる異繊度異伸度混繊糸を提供する。
【解決手段】 主たる構成成分をポリエチレンテレフタレートとし、特定成分が共重合された共重合ポリエステルからなり、単糸繊度が3dtex以上の太繊度糸群と、単糸繊度が2dtex以下の細繊度糸群を含む多繊度混繊糸であって、混繊糸全体に対する太繊度糸群の単糸数の割合が5〜50%、細繊度糸群の単糸数の割合が20〜70%、かつ、それぞれの単糸群の伸度が特定式を同時に満足する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、特定の共重合成分を共重合したポリエチレンテレフタレートからなる染色性に優れたマルチフィラメントであって、1本のマルチフィラメント中に繊度、伸度の異なる少なくとも2種類の単糸群を有しており、その後の延伸工程における加工性に優れた半未延伸糸状態の異繊度異伸度混繊糸に関するものである。
従来、合成繊維の欠点であるヌメリ感、ヘタリ感、イラツキなどを除去して、織編物にドライ感やふくらみ感を付与するために単糸の断面形状を異形にしたり、あるいは、ドライ感や軽さを付与するために単糸の繊度を異ならせる試みが種々行われてきた。
例えば、単糸の断面形状を三角断面や星状の突起を有する断面とした異形断面糸は、製編織すれば、従来の合成繊維では得られなかった光沢やヌメリ感のない風合を有する布帛となる。
また、異形断面糸あるいは、丸断面糸について、マルチフィラメントを構成する単糸の繊度を異なるものとした異繊度混繊、あるいはマルチフィラメントを構成する単糸の熱収縮率を異なるものとした異収縮混繊糸も提案されている。異繊度混繊糸から得られる織編物は、ハリ、コシ、ドライ感及びソフト感を有するものとなり、異収縮混繊糸から得られる織編物はふくらみ感を有するものとなる。
中でも、異繊度でかつ異収縮である異繊度異収縮混繊糸は、特許文献1や特許文献2に記載されており、織編物にした後に熱処理を施すことにより、糸長差によって連続または、間欠的にループが発生し、異繊度であることから生じる効果と相まって、良好なハリ、コシ、ドライ感及びソフト感を有し、さらには、ふくらみ感をも有する天然繊維に近い風合を有する布帛を得ることができる。
また、特許文献3には、異繊度混繊糸を構成する太繊度糸と細繊度糸の混合割合と伸度を適切に選ぶことによって、ハリ、コシ、ドライ感とドレープ性、ソフト感、ふくらみ感を有する布帛を得ることが可能となる異繊度異伸度混繊糸が記載されている。
しかしながら、このような異繊度異伸度混繊糸は、生産性、差別化を考慮して高紡糸速度で半未延伸糸を製造した場合には、後工程の延伸、仮撚を行う際に、細繊度糸の単糸が切断しやすいことから、毛羽やループが発生する等、満足する品質のものを得ることが困難であった。
すなわち、高紡糸速度の条件下で製造され、紡糸操業性よく得ることができ、かつ後工程の延伸、仮撚工程の通過性ともに優れている半未延伸糸であって、ハリ、コシ、ドライ感とソフト感、ふくらみ感を有し、さらには染色性にも優れた布帛を得ることができる異繊度異伸度混繊糸は未だに提案されていない。
特公昭55-22586号公報 特開昭57-161163号公報 特開昭62-156327号公報
本発明は、上記のような問題点を解決し、紡糸操業性よく得ることができ、かつ後工程の延伸、仮撚工程の通過性ともに優れている半未延伸糸状態のマルチフィラメントであって、ハリ、コシ、ドライ感とソフト感、ふくらみ感を有し、さらには染色性にも優れた布帛を得ることができる異繊度異伸度混繊糸を提供することを技術的な課題とするものである。
本発明者らは、上記の課題を解決するために検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、主たる構成成分をポリエチレンテレフタレートとし、下記式(A)〜(C)に示す共重合成分及び共重合量の条件を少なくとも1つ満足するように共重合された共重合ポリエステルからなり、単糸繊度が3dtex以上の太繊度糸群と、単糸繊度が2dtex以下の細繊度糸群を含む多繊度混繊糸であって、混繊糸全体に対する太繊度糸群の単糸数の割合が5〜50%、細繊度糸群の単糸数の割合が20〜70%であり、かつ、それぞれの単糸群の伸度が下式(1)、(2)、(3)を同時に満足することを特徴とする異繊度異伸度混繊糸を要旨とするものである。
(A) 1.2≦5-アルカリ金属イソフタル酸成分(mol%)≦6
(B) 2.0≦アジピン酸又はセバシン酸(mol%)≦10
(C) 0.5≦分子量300〜10000のポリアルキレングリコール(質量%)≦4
M≦130(%) ・・・・・・(1)
N≧80(%) ・・・・・・(2)
M−N≧20(%)・・・(3)
M:混繊糸を構成する太繊度糸群の平均伸度(%)
N:混繊糸を構成する細繊度糸群の平均伸度(%)
本発明の異繊度異伸度混繊糸は、高紡糸速度下の条件においても紡糸操業性よく得ることができ、後工程の延伸、仮撚工程の通過性ともに優れており、ハリ、コシ、ドライ感とソフト感、ふくらみ感を有し、さらには染色性にも優れた布帛を得ることが可能となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、主たる構成成分がポリエチレンテレフタレート(以下、PETという)であって、(A)5-アルカリ金属イソフタル酸成分、(B)アジピン酸又はセバシン酸成分、(C)分子量300〜10000のポリアルキレングリコールの少なくとも一種を共重合した共重合PETからなるものである。これにより染色性を向上させることができる。
(A)5-アルカリ金属イソフタル酸成分の共重合量は、1.2〜6mol%とする。1.2mol%未満であると、良好な染色性能が得られないため、色斑が発生する。6mol%を超えると、溶融粘度が大きくなりすぎるため、曳糸性が不良となり好ましくない。
5-アルカリ金属スルホイソフタル酸成分として用いられている化合物の中で特に好ましい具体例としては、3,5-ジ(カルボメトキシ)ベンゼンスルホン酸ナトリウム(またはカリウムもしくはリチウム)、3,5-ジ(β-ヒドロキシエトキシカルボニル)ベンゼンスルホン酸ナトリウム(またはカリウムもしくはリチウム)等を挙げることができる。
(B)アジピン酸又はセバシン酸の共重合量は、2.0〜10mol%とする。2.0mol%未満では易染効果が少ない。10mol%を超えると紡糸時の昇圧や仮撚性の悪化等の問題が生じやすくなる。
(C)分子量300〜10000のポリアルキレングリコールの共重合量は、0.5〜4質量%とする。0.5質量%未満であると易染効果が少なく、4質量%を超えると、耐候性が悪化しやすくなる。また、分子量が300未満であると易染効果が少なく、10000を超えた場合、ポリアルキレングリコール自体の耐熱性、耐候性が低下して好ましくない。
本発明で用いられるポリアルキレングリコールとしては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等が挙げられ、これら2以上のランダムまたはブロック共重合体であってもよい。
そして、本発明の共重合PETにおいては、共重合成分と共重合量を特定のものとした(A)〜(C)式の少なくとも一式を満足すればよいので、(A)〜(C)式のうち2式を満足してもよく、(A)〜(C)式の3式全てを満足してもよい。
また、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記以外の成分を共重合していてもよく、このような共重合成分としては、例えば、3,3'-ジフェニルジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、コハク酸などの脂肪族ジカルボン酸、ジエチレングリコール、1,4-ブタンジオール、1,4-シクロヘキサンジオールなどの脂肪族、脂環式ジオール、P-ヒドロキシ安息香酸等が挙げられる。
次に、本発明の異繊度異伸度混繊糸の構成について説明する。複数の単糸からなるマルチフィラメントであって、単糸繊度が3dtex以上の太繊度糸群と単糸繊度が2dtex以下の細繊度糸群が存在するマルチフィラメントである。これにより、太繊度糸群を構成する単糸の存在によってハリ、コシ、ドライ感のある風合を呈し、かつ、細繊度糸群を構成する単糸の存在によってソフト感、ふくらみ感を併せ持つ織編物が得られる。
本発明の混繊糸は、(1)〜(3)に示すような伸度を有する半未延伸糸状態のものであり、後工程の延伸、仮撚工程を経るものであるが、最終的に得られる太繊度糸群の単糸繊度は2.5〜5.0dtexとすることが好ましく、細繊度糸群の単糸繊度は1.2〜1.7dtexとすることが好ましい。
まず、本発明の異繊度異伸度混繊糸において、太繊度糸群の単糸繊度が3dtex未満では、後工程の延伸、仮撚工程等を経た単糸の断面積が小さくなるため、単糸にかかる横方向の力、あるいは曲げ、ねじりに対しての反発力が期待できなくなり、ハリ、コシが減少し、さらには、細繊度糸群を構成する単糸との繊度差が少ないので、凹凸感がなくなってヌメリ感のある織編物となるので好ましくない。従って、ハリ、コシ、ドライ感のある織編物を得るには、その単糸繊度は3dtex以上必要であり、特に、3.5〜5dtexの範囲にすることが好ましい。
得られる布帛にハリ、コシ、ドライ感と同時にソフト感、ふくらみ感を付与するには、単糸繊度が2dtex以下の細繊度糸群の存在が必要である。細繊度糸群を構成する単糸の繊度が2dtexを超えると、後工程の延伸、仮撚工程等を経た単糸の断面積が大きくなり、剛直な風合となるため好ましくない。このため、単糸繊度は2dtex以下、特に1.7〜1.2dtexの範囲にすることが好ましい。1.2dtex未満となると、後工程の延伸、仮撚工程において、単糸切れが生じやすくなり、毛羽やループが発生した混繊糸となりやすい。
そして、太繊度糸群の単糸数の割合は、得られる布帛にハリ、コシ、ドライ感を付与するためには、混繊糸を構成する単糸数の5〜50%とする必要がある。太繊度糸群の単糸数の割合が多くなるにつれてドライ感が強調されやすくなるため、中でも太繊度糸群の単糸数の割合は、5〜20%とすることが好ましい。
一方、細繊度糸群の単糸数の割合は、得られる布帛にソフト感、ふくらみ感を付与するためには、混繊糸を構成する単糸数の20〜70%とする必要がある。細繊度糸群の単糸の割合が減るにしたがって、ソフト感が乏しくなるため、中でも細繊度糸群の単糸数の割合は、40〜70%とすることが好ましい。
なお、本発明の混繊糸においては、上記のような割合で細繊度糸群と太繊度糸群で構成した場合に100%とならない場合、太繊度糸と細繊度糸以外には、3dtex未満、2dtexを超える中間繊度糸が存在することが好ましい。
また、本発明においては、混繊糸を構成する各単糸群の伸度分布が次式(1)、(2)、(3)を同時に満足することが必要である。
M≦130(%) ・・・・・・(1)
N≧80(%) ・・・・・・(2)
M−N≧20(%)・・・(3)
Mは太繊度糸群の平均伸度を示し、太繊度糸群を高伸度に、また、Nは細繊度糸群の平均伸度を示し、細繊度糸群を低伸度とする。
(1)式に示すように、高伸度を構成する太繊度糸群の平均伸度は130%以下とする必要があり、(3)式を考慮すると100〜130%とすることが好ましい。130%を超えると、延伸や仮撚時の延伸倍率を高くする必要があるため、低伸度を構成する糸条群の単糸が部分的に切断して毛羽となる。また、低伸度糸条群の伸度にあわせて延伸倍率を設定すると、高伸度糸群の残留伸度が高くなり、染色時に染色筋等が発生し、製品の品位を著しく低下させてしまい好ましくない。
一方、(2)式に示すように、低伸度側を構成する細繊度糸群の平均伸度は、80%以上とする必要があり、(3)式を考慮すると80〜110%とすることが好ましい。低伸度糸群が80%未満となると、延伸、仮撚等の後工程において、単糸が部分的に切断して毛羽となり、毛羽の発生等により製品の品質が著しく低下する。
さらに、ドライ感とソフト感といった、相反する風合を発現するために、(3)式に示すように、混繊糸を構成する太繊度糸群の平均伸度(M)と細繊度糸群の平均伸度(N)との差を20%以上、好ましくは、25%以上とする。
この両糸群の平均伸度の差が20%未満の場合には、後工程の延伸、仮撚工程を経た後の物性値が均一化してしまうために、ソフト感、ナチュラル感が消滅し、好ましくない。
また、相反する両風合をマイルドに発現させるために、混繊糸を構成する太繊度糸と細繊度糸の単糸の中で、太繊度糸の中で伸度が最小のもの(Mmin)と細繊度糸の中で伸度が最大のもの(Nmax)との伸度差(Mmin−Nmax)を20%以下、好ましくは15%以下とすることが好ましい。
また、中間繊度糸が存在する場合、太繊度糸と細繊度糸の伸度範囲を考慮し、後工程での延伸、仮撚り時に単糸切れが生じないようにするため、伸度を100〜120%とすることが好ましい。
以上のように、繊度の異なる各繊度群が特定の伸度を有することにより、延伸、仮撚等の後工程を経た繊維からなる織編物は、合成繊維織編物にありがちな均一性、単調感のない極めてナチュラルな野趣に富み、かつソフトな風合の布帛となる。
そして、本発明の混繊糸は、上記のような伸度を有する半未延伸糸であって、特に高紡糸速度の条件下で紡糸操業性よく得ることができ、紡糸速度3000m/分以上の高速度で得られたものとすることが好ましく、中でも3000〜4000m/分で得られたものが好ましい。
さらに、太繊度糸群の単糸は、糸長方向に対して垂直に切断した断面形状が扁平な幹部と突起部を有し、下記式(4)、(5)を満足する扁平度(F)と突起度(T)を有する特殊異形断面糸であることが好ましい。
扁平度(F):L/W≧4.0・・・・・(4)
突起度(T):0.15≦H/L≦0.55 ・(5)
ここで、
L:単糸の横断面における扁平な幹部の最長距離
W:単糸の横断面における最大内接円の半径
H:単糸の最長距離Lの両端部A1及び、A2点を結ぶ直線に対する突起部の先端Bからの垂直距離を示す。
扁平度(F)は、本発明のドライ感、ふくらみ感の向上した織編物を得るのに重要な役割を果たすものである。
つまり、後工程での延伸、仮撚工程や織編工程において糸条に旋回や衝撃などを加えた場合、単糸の移動や転がりにより単糸間の凸部と凹部が嵌合される。このような凸部と凹部が嵌合による充填作用が生じると、空隙率が低くなり、ふくらみ感の乏しい織編物となる。そこで、本発明の繊維においては、扁平度(F)を大きくすることによって、単糸にかかる横方向の力、曲げ、あるいはねじりに対して扁平状の幹部があるために安定となり、単糸の移動や転がりが制限される。これにより、後工程での延伸、仮撚工程や織編工程において、糸条に旋回や衝撃などを加えても、単糸間の凸部と凹部が嵌合されにくくなり、充填作用が発生せず、空隙率が保持されて本発明の目的とするふくらみ感のある織編物を得ることが可能となる。
このように、単糸同士の凸部と凹部が嵌合されるという充填作用を防止して空隙率を保持するためには、扁平度(F)は4.0以上が必要である。4.0未満の場合、幹部(W)が大きいものとなるか、幹部の長さ(L)が短いものとなり、単糸の断面形状は円形断面の変形に近い形状となるので単糸の移動や転がりの現象が発生し、後工程での延伸、仮撚工程や織編工程において、糸条に旋回や衝撃を加えたりすると充填作用が生じ、ふくらみ感のないヘタリのある織編物となってしまう。
しかしながら、扁平度(F)を無制限に大きくすることは、必然的に幹部の幅(W)が小さいものとなるか、幹部の長さ(L)が長いものとなり、凸部のない扁平形状となるため、糸条に実撚りあるいは仮撚を施したときに、断面形状の変形が生じて堅固な充填作用が生じ、ハリ、コシのないヘタリのある織編物となることがあるので、中でも扁平度(F)の好ましい範囲は4.5〜7.0である。
次に、太繊度糸の突起度(T)は、本発明の糸条を用いた織編物の表面を指で滑らした時、引っかかりによって指先に伝わるドライ感の付与、あるいは織編物内の空隙率の向上に効果を示す。
突起度(T)は、幹部の長さ(L)に対する突起部の高さ(H)の比であるが、その値は0.15〜0.55の範囲にすることが好ましい。幹部の長さ(L)に対して0.55を超えると必然的に突起部の高さ(H)が高いものとなり、単糸にかかる横方向の力、あるいは曲げ、ねじりに対して幹部が不安定となり、後工程での延伸、仮撚工程や織編工程において転がりによる充填作用で空隙率が低くなり、ヘタリが発生したり、光沢のきついギラツキのある織編物となる。
また、その値が0.15未満であると、幹部に対して突起部が低いので織編物表面の凹凸感が減少してヘタリやヌメリ感のある織編物となる。
次に、本発明の断面形状における扁平な幹部の長さ(L)、突起部の高さ(H)、幹部の幅(W)について図1を用いて説明する。図1は、本発明の混繊糸を構成する太繊度糸の一実施態様を示す断面模式図である。
まず、扁平な幹部の両端の点A1、A2間の距離を幹部の長さ(L)とする。次に、幹部の端部A1およびA2点を結ぶ直線に対して、突起部の先端Bから垂直線を下し交点Pを求め、B、P間の距離を突起部の高さ(H)とする。次に、断面形状において少なくとも3点に接する最大内接円を描き、この半径を(W)とする。
本発明の混繊糸を構成する各単糸の形状は、太繊度糸の単糸は上記範囲を満足する形状とすることが好ましいが、他方の細繊度糸や中間繊度糸の単糸の形状は特に限定されるものではなく、例えば、図2(a)〜(c)に示すような凸部を有する形状のものが挙げられる。そして、混繊糸を、断面形状が2〜7種異なる単糸から構成するものとすることで、本発明の効果を向上させることができる。
また、図3(a)〜(c)に示すものは、図2(a)〜(c)に示す断面形状の単糸を得ることができる紡糸口金の紡糸孔の形状を示すものであり、図3(d)は、図1に示す断面形状の単糸を得るための紡糸口金の紡糸孔の形状を示すものである。
次に、本発明の異繊度異伸度混繊糸の製造方法について説明する。
混繊糸を構成する各糸条群をそれぞれ個別の紡糸口金より紡糸を行い、引取時に合糸して混繊糸となす方法、もしくは、同一の紡糸口金に、図3に示すような異なる形状の紡糸孔を複数有する口金を用いて溶融紡糸することにより混繊糸となす方法のいずれで紡糸、混繊を行ってもよい。いずれの場合も通常の紡糸方法により行うことができ、3000m/分以上の紡糸速度とし、延伸を行うことなく、半未延伸糸の状態で巻き取る。そして、各繊度糸ごとの伸度は紡糸速度やポリマーの種類(共重合成分の種類や量)を変化させることにより調整することができるが、同一の紡糸口金に複数の異なる形状の紡糸孔を有する口金を用いて紡糸する場合においては、同じ紡糸速度、ポリマー種類であっても単糸の形状や繊度が異なることによって冷却性も異なり、各繊度糸ごとに伸度が異なるものを得ることができる。
このようにして得られた本発明の異繊度異伸度混繊糸は、延伸、仮撚工程において後加工を施した後、製編織して布帛とするものである。このとき、前記したように、延伸後の繊度を太繊度糸群の単糸繊度が2.5〜5.0tex、細繊度糸群の単糸繊度が1.2〜1.7dtexとなるように、延伸、仮撚条件を適宜選択して行う。また、延伸工程と仮撚工程は別々のものとしてもよいが、延伸仮撚機を用いて両者を同時に行ってもよい。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。実施例中の各種の値の測定方法、評価方法は次の通りである。
(A) 極限粘度〔η〕
フェノールと四塩化エタンとの等質量混合物を溶媒とし、20℃で測定した。
(B) 単糸繊度
混繊糸を長さ25cm程度に切断した後に分繊し、サーチ(株)社製 DENIER COMPUTER DC−11 を使用して全ての単糸繊度を測定した。そして、太繊度糸群、細繊度糸群、中間繊度糸群に分別し、群中の全ての単糸の単糸繊度の平均値をそれぞれの群の単糸繊度とする。
(C) 単糸伸度
(B)で分繊した単糸を、インストロン型引っ張り試験機を用いて、各単糸をつかみ間隔10cm、引っ張り速度10cm/分の条件下で測定した。
そして、Mは太繊度糸群中の単糸のそれぞれの伸度の平均値、Nは細繊度糸群中の単糸のそれぞれの伸度の平均値を求めたものである。
(D) 扁平度(F)、突起度(T)
(B)と同様にして分繊、分別し、太繊度糸群の単糸の横断面の顕微鏡写真をとり、その写真から測定して求めた。群中の全ての単糸について測定した値の平均値とする。
(E) 加工性
延伸・仮撚時の毛羽発生、切れ糸による機台停止回数で下記のように評価した。なお、仮撚加工は連続して24時間行い、その時間中の1台あたりの機台停止回数とする。
A:0〜2回
B:2〜4回
C:5回以上
(F) 染色性
得られた筒編地に下記の染色条件で染色を行い、染色斑・染筋を目視で判定し、3段階で評価した。
○:染色斑、染筋ともになく、良好
△:染色斑や染筋がややある
×:染色斑や染筋の発生大
染色条件は、Terasil NevyBlue SGL (バイエル社製原糸用染料)の2.0%omf、浴比1:50の染液を用いて100℃で60分間、常法により染色した。
(G) 風合評価
得られた筒編地に(F)の条件で染色したものについて、布帛のふくらみ感、ソフト感、ハリ、コシ、ドライ感について、評価基準糸(三角断面糸:繊度110dtex(単糸繊度2.5dtex))を同様に筒編地したものと比較して、触感による官能評価で下記のような4段階評価とした。
A:評価基準糸よりかなり良好
B:評価基準糸よりやや良い
C:評価基準糸と同等
D:評価基準糸より劣る
実施例1
5-ナトリウムスルホイソフタル酸を2mol%共重合した極限粘度0.58の共重合PETを用い、図3(a)〜(d)に示すオリフィスを44孔有する紡糸口金を用いて、紡糸速度3000m/分、紡糸温度290℃、吐出量33g/分で紡糸し、延伸することなく巻取り、110デシテックス/44フィラメントの混繊糸(半未延伸糸)得た。このとき、図3(a)〜(c)のオリフィスからは細繊度糸と中間繊度糸を紡糸し、図3(d)のオリフィスからは太繊度糸の紡糸を行った。
得られた混繊糸の各単糸の断面形状は、図2の(a)〜(c)及び図1に示す断面形状のものであり、太繊度糸の断面形状が図1に示すものであった。
得られた混繊糸を構成する各繊度群の単糸繊度、単糸伸度、混繊比率、太繊度糸群の断面形状を測定した値を表1に示す。
続いて、得られた混繊糸を供給糸とし、フィラメント用延伸仮撚機を使用して、延伸倍率1.40、熱処理温度160℃、撚り数3670T/mの条件で延伸、仮撚を施し、得られた混繊糸を用いて筒編地(ゲージ3.5インチ、針320本の丸編機を使用)とした。
延伸・仮撚時の加工性、得られた編地の風合及び染色性の評価結果を表1に示す。
実施例2〜8、比較例1〜13
共重合成分の種類と共重合量を表1に示すものに変更し、紡糸口金のオリフィス形状(ただし、図3(a)〜(c)のオリフィスからは細繊度糸と中間繊度糸を紡糸し、図3(d)のオリフィスからは太繊度糸の紡糸を行った。)を変更することで混繊糸の単糸繊度、単糸伸度、混繊比率、単糸の断面形状を変更した以外は実施例1と同様に行い、混繊糸を得た。
得られた混繊糸を構成する各繊度群の単糸繊度、単糸伸度、混繊比率、太繊度糸群の断面形状を測定した値を表1、2に示す。
得られた混繊糸を表1、2に示すように延伸倍率を変化させた以外は、実施例1と同様に延伸・仮撚加工を行い、筒編地を得た。
延伸・仮撚時の加工性評価、得られた編地の風合及び染色性の評価結果を表1、2に示す。
Figure 2005076152
Figure 2005076152
表1、2から明らかなように、実施例1〜5の混繊糸は、延伸、仮撚時の加工性に優れており、得られた編地は風合に優れ、常圧染色性も良好であった。また、実施例6〜8の太繊度糸の断面形状が式(4)、(5)を満足しない混繊糸は、得られた編地の風合がハリ、コシ、ドライ感が若干乏しいものであったが良好なものであり、延伸、仮撚時の加工性に優れ、また編地の染色性も良好であった。
一方、比較例1の繊維は、太繊度糸群を構成する単糸の繊度が細いために、得られた布帛はハリ、コシ感がなく、ヌメリ感のある風合となった。比較例2の繊維は、細繊度糸群となる細繊度糸がなく、中間繊度糸と太繊度糸からなるものであったため、得られた布帛は、ハリ、コシ感が強調され、ソフト感に欠けた風合のものとなった。比較例3の繊維は、細繊度糸群の伸度が低いため、仮撚時に細繊度単糸が部分的に切断して毛羽が発生し、加工性が著しく悪く、また、得られた布帛の品位にも劣るものであった。比較例4の繊維は、細繊度糸群のみで構成されているため、得られた布帛はハリ、コシ感がなく、ソフト感のみが強調された風合となった。比較例5の繊維は、M−Nの値が小さいため、得られた布帛は、ソフト感、ナチュラル感に欠けた、粗剛感の強い風合のものとなった。また、共重合成分を有しないPETからなるものであったため、染色性も悪かった。比較例6の繊維は、(A)式に示す共重合成分の共重合量が多かったため、曳糸性が悪く、また、細繊度群の伸度が低いため、仮撚時に毛羽が発生し、加工性も悪かった。比較例7の繊維は、(B)式に示す共重合成分の共重合量が少なかったため、比較例9の繊維は(C)式に示す共重合成分の共重合量が少なかったため、両者ともに得られた布帛は染色性に劣っていた。比較例8の繊維は、(B)式に示す共重合成分の共重合量が多かったため、延伸・仮撚時に繊維同士が融着を起こし、品位の低い粗悪なものとなり、得られた布帛の風合、染色性ともに劣っていた。比較例10の繊維は、(C)式に示す共重合成分の共重合量が多かったため、耐侯性の悪い繊維となり、加工性も悪く、得られた布帛の風合も悪かった。比較例11の繊維は、細繊度糸群となる繊維群がなく、太繊度糸群の単糸数の割合が多かったため、得られた布帛はソフト感に乏しく、粗剛感が強い風合のものとなった。比較例12の繊維は、太繊度糸群となる繊維群がなく、細繊度糸群の単糸数の割合が多いため、得られた布帛はハリ、コシ、ドライ感に欠けたものとなった。比較例13の繊維は、太繊度糸群の伸度が高かったため、残留伸度が高くなり、加工性が悪く、得られた布帛は染色時に染色筋等が発生し、染色性に劣るものであった。
本発明の混繊糸を構成する太繊度糸の一実施態様を示す断面模式図である。 本発明の混繊糸の細繊度糸及び中間繊度糸の実施態様を示す断面模式図である。 図1及び図2の断面形状の単糸を得ることができる紡糸口金の紡糸孔の形状を示す断面模式図である。
符号の説明
L 幹部の長さ
W 幹部の幅
H 突起部の高さ

Claims (2)

  1. 主たる構成成分をポリエチレンテレフタレートとし、下記式(A)〜(C)に示す共重合成分及び共重合量の条件を少なくとも1つ満足するように共重合された共重合ポリエステルからなり、単糸繊度が3dtex以上の太繊度糸群と、単糸繊度が2dtex以下の細繊度糸群を含む多繊度混繊糸であって、混繊糸全体に対する太繊度糸群の単糸数の割合が5〜50%、細繊度糸群の単糸数の割合が20〜70%であり、かつ、それぞれの単糸群の伸度が下式(1)、(2)、(3)を同時に満足することを特徴とする異繊度異伸度混繊糸。
    (A) 1.2≦5-アルカリ金属イソフタル酸成分(mol%)≦6
    (B) 2.0≦アジピン酸又はセバシン酸(mol%)≦10
    (C) 0.5≦分子量300〜10000のポリアルキレングリコール(質量%)≦4
    M≦130(%) ・・・・・・(1)
    N≧80(%) ・・・・・・(2)
    M−N≧20(%)・・・(3)
    M:混繊糸を構成する太繊度糸群の平均伸度(%)
    N:混繊糸を構成する細繊度糸群の平均伸度(%)
  2. 太繊度糸群の単糸は、糸長方向に対して垂直に切断した断面形状が、扁平な幹部と突起部とを有し、扁平度(F)と突起度(T)が下記式(4)、(5)を満足する請求項1記載の異繊度異伸度混繊糸。
    扁平度(F):L/W≧4.0・・・・・(4)
    突起度(T):0.15≦H/L≦0.55 ・(5)
    L:単糸の横断面における扁平な幹部の最長距離(mm)
    W:単糸の横断面における最大内接円の半径(mm)
    H:単糸の最長距離Lの両端部A1及び、A2点を結ぶ直線に対する突起部の先端Bからの垂直距離(mm)
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