JP2005075847A - ポリプロピレン系樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐熱変形性、且つ、耐抽出性に優れた樹脂組成物であって、しかも透明性も良好な材料の提供。
【解決手段】アイソタクチックペンタッド分率が0.960以上であり、分子量分布(Mw/Mn)が4.5以下であるポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、ソルビトール系核剤及びリン酸塩系核剤から選ばれる少なくとも1種の核剤0.01〜0.50重量部とジアルキルヒドロキシルアミン、ヒドロキシアルキル基含有アミン及びヒンダードアミンから選ばれる少なくとも1種のアミン系化合物0.01〜0.20重量部を含有するポリプロピレン系樹脂組成物。
【効果】剛性や耐熱変形性、且つ、耐抽出性に優れた樹脂組成物であって、しかも透明性も良好であって、特に食品容器や医療容器の部材として好適に用いることができる。ポリプロピレン系樹脂を選択することにより剛性と透明性のバランスを成形品の使用目的に応じて適宜に選択できる。
【選択図】なし

Description

本発明は、ポリプロピレン系樹脂組成物に関する。詳しくは、剛性や耐熱変形性に優れ、且つ、耐抽出性に優れた樹脂組成物であって、しかも透明性も良好なので、特に食品容器や医療容器の部材として好適に用いることのできる樹脂組成物並びにその成形体を提供するものである。
ポリプロピレン系樹脂は、代表的にはチーグラー・ナッタ触媒(ZN触媒)により製造され、耐熱性、耐薬品性及び剛性に優れ、射出成形、フイルム成形、シート成形、ブロー成形等の素材として広範に利用されている。また、その透明性を改良するために、プロピレンに少量のエチレン等を共重合させることが一般に行われている。
しかし、ZN触媒によるポリプロピレン系樹脂は、重合体としての透明性には限界があり、その改良として、各種の透明性改良のための添加剤として、カルボン酸の金属塩(特許文献1)やソルビトール系核剤(特許文献2)、芳香族燐酸塩(特許文献3、4)等を配合した樹脂組成物の提案がされている。これらの取り組みにより、各種透明性材料に、ポリプロピレン系樹脂が拡大されつつあるが、食品容器や医療容器に応用する場合は、臭気や極微量の溶出成分の存在が問題となる場合があり、より一層の改良が望まれている。カルボン酸塩に各種酸化防止剤を複合する提案(特許文献5、6)もなされている。
一方、可溶分の少ないポリプロピレン系樹脂として、メタロセン系触媒により得られるプロピレン系ポリマーを使用する試みが提案されている(特許文献7)。この樹脂は、可溶性成分が少ないという特徴はあるものの、高温における状態安定性という点ではいまだ不十分である。
中でも、抽出量が少ないことから食品容器や医療容器または医療用具として好適に用いることが可能な樹脂組成物において、高温における状態安定性が維持でき、且つ、良好な透明性を発現するポリプロピレン系重合体からなる樹脂組成物への要求は非常に大きい。しかしながら、高温における状態安定性を達成するような樹脂組成物では透明性が充分とはなり得ず、逆に、透明性に優れる樹脂組成物では、高温での状態安定性や内容物への耐溶出性に劣るなどの問題点が存在した。
特開平9−59458号公報 特開平4−339847号公報 特開平1−178541号公報 特開平2−49047号公報 特開平11−172058号公報 特開平11−302469号公報 特開平9−296084号公報
以上に述べたように、ZN触媒により得られたプロピレン系重合体に各種の添加剤を配合して得られたプロピレン系樹脂組成物は、あるレベルの透明性と力学物性を備えているものの、食品容器や医療容器と言った衛生性を要求される用途に適用するためには、高温における状態安定性を維持し溶出分が少なく、透明性にも優れた材料の開発が求められている。
本発明者らは、上記の課題に鑑みて鋭意検討を重ねた結果、ある特定物性を有するポリプロピレン系重合体に特定の添加物を複数種配合して使用することにより、飛躍的に透明性を良好ならしめると同時に、溶出する成分も少なく、また剛性特性も良好である樹脂組成物を見出し、本発明に到達したものである。
即ち、本発明の第1の発明は、アイソタクチックペンタッド分率が0.960以上であり、分子量分布(Mw/Mn)が4.5以下であるポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、ソルビトール系核剤及びリン酸塩系核剤から選ばれる少なくとも1種の核剤0.01〜0.50重量部とジアルキルヒドロキシルアミン、ヒドロキシアルキル基含有アミン及びヒンダードアミンから選ばれる少なくとも1種のアミン系化合物0.01〜0.20重量部を含有するポリプロピレン系樹脂組成物である。
又、本発明の第2の発明は、アイソタクチックペンタッド分率が0.960以上であり、分子量分布(Mw/Mn)が4.5以下であるポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、ソルビトール系核剤0.01〜0.50重量部とジアルキルヒドロキシルアミン、又はヒドロキシアルキル基含有アミン0.01〜0.20重量部を含有するポリプロピレン系樹脂組成物である。
又、本発明の第3の発明は、アイソタクチックペンタッド分率が0.960以上であり、分子量分布(Mw/Mn)が4.5以下であるポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、ソルビトール系核剤0.01〜0.50重量部とヒンダードアミン0.01〜0.20重量部を含有するポリプロピレン系樹脂組成物である。
又、本発明の第4の発明は、アイソタクチックペンタッド分率が0.960以上であり、分子量分布(Mw/Mn)が4.5以下であるポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、リン酸塩系核剤0.01〜0.30重量部とジアルキルヒドロキシルアミン又はヒドロキシアルキル基含有アミン0.01〜0.10重量部を含有するポリプロピレン系樹脂組成物である。
又、本発明の第5の発明は、アイソタクチックペンタッド分率が0.960以上であり、分子量分布(Mw/Mn)が4.5以下であるポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、リン酸塩系核剤0.01〜0.30重量部とヒンダードアミン0.01〜0.10重量部を含有するポリプロピレン系樹脂組成物である。
又、本発明の第6の発明は、前記のポリプロピレン系樹脂組成物が、更に橋かけ環状炭化水素化合物の二カルボン酸金属塩0.01〜0.10重量部を含有するポリプロピレン系樹脂組成物である。
又、本発明の第7の発明は、前記のポリプロピレン系樹脂組成物が、更にハイドロタルサイト類0.01〜0.30重量部を含有するポリプロピレン系樹脂組成物である。
又、本発明の第8の発明は、前記のポリプロピレン系樹脂組成物が、更に高級脂肪族カルボン酸金属塩0.01〜0.20重量部を含有するポリプロピレン系樹脂組成物である。
又、本発明の第9の発明は、前記のポリプロピレン系樹脂組成物において、ハイドロタルサイト類及び高級脂肪族カルボン酸金属塩の合計量が0.02〜0.30重量部であるポリプロピレン系樹脂組成物である。
又、本発明の第10の発明は、前記ポリプロピレン系樹脂がメタロセン触媒を用いて得られたものであるポリプロピレン系樹脂組成物である。
又、本発明の第11の発明は、前記のポリプロピレン系樹脂組成物を成形してなる食品容器又は医療容器である。
又、本発明の第12の発明は、前記のポリプロピレン系樹脂組成物を成形してなる、実質的に無延伸なフィルム、一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルム、射出成形体、押出成形体、ブロー成形体又はシートである。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物は、剛性や耐熱変形性に優れ、且つ、耐抽出性に優れた樹脂組成物であって、しかも透明性も良好なので、特に食品容器や医療容器の部材として好適に用いることができる。ポリプロピレン系樹脂原料を選択することにより剛性と透明性のバランスを成形品の使用目的に応じて適宜に選択できる。
例えば、ポリプロピレン系樹脂としてプロピレンとプロピレン以外のα−オレフィンとの共重合体(プロピレン・エチレンランダム共重合体)を選択した場合、該ポリプロピレン系樹脂組成物を射出成形することにより、2mm厚みの場合にヘーズ35%未満、曲げ弾性率900〜1200MPaの高度に透明性に優れた成形体を得ることができる。また、ポリプロピレン系樹脂として、プロピレンの単独重合体を選択した場合、該ポリプロピレン系樹脂組成物を射出成形することにより、2mm厚みの場合にヘーズ35〜50%、曲げ弾性率1500〜2500MPaという剛性にすぐれた成形体を得ることができる。
以下に発明の実施形態を、具体的に説明する。
1.ポリプロピレン系樹脂
本発明のポリプロピレン系樹脂は、アイソタクチックペンタッド分率[mmmm]が0.960以上であり、かつ分子量分布(Mw/Mn=Q値)が4.5以下のものである。[mmmm]は13C−NMRで測定され、Q値はゲル・パーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定されるが、これについては後に詳述する。
ポリプロピレン系樹脂は、プロピレンの単独重合体又はプロピレンとプロピレン以外の他のα−オレフィンとの共重合体である。プロピレン以外の他のα−オレフィン(コモノマー)としては、エチレンあるいは炭素数4から12のα−オレフィンが用いられる。共重合体の場合のエチレンあるいは炭素数4から12のα−オレフィン含有量は0より多く20重量%以下である。α−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテン等が挙げられ、好ましくはエチレン、1−ブテン、1−ヘキセンである。
共重合体中のコモノマーの含有量は20重量%以下、好ましくは0.5〜10重量%、更に好ましくは、1〜8重量%である。コモノマーが20重量%を超えると、成形容器としての剛性が不足し、可溶性成分が多くなるので好ましくない。一方、余りに少量ではコモノマーの添加効果が発揮されない。尚、コモノマー含有量は13C−NMRの測定結果から算定可能である。
次に、アイソタクチックペンタッド率([mmmm])の測定方法について述べる。ポリプロピレン系重合体の試料約100mgを、2mlのオルトジクロロベンゼン(ODCB)と0.2mlのベンゼンとの混合溶媒に溶解させ、500MHzのNMR装置(Varian社製、Inova500)を用いて、共鳴周波数125.7MHzで13C−NMRを測定し、得られたスペクトルを、「Macromolecules 第20巻(1987年)、616〜620頁」及び「Macromolecules 第21巻(1988年)、617〜622頁」に記載の方法に基づき、各ピークの帰属を行い、全ペンタッド中の[mmmm]の比率を求めたものである。尚、異種結合やコモノマーに対応するメチル炭素ピークは除いて算出した値である。
[mmmm]の値は0.960以上、好ましくは0.975以上、更に好ましくは0.990以上である。[mmmm]が0.960未満の場合に高温状態における安定性が低下し可溶性成分や臭いの原因となる成分が多くなり、好ましくない。特にポリプロピレン系樹脂がプロピレン共重合体の場合に高温状態における安定性が低下する傾向にある。
本発明のポリプロピレン系樹脂のもう一つの特徴は、GPC法で測定した分子量分布(Mw/Mn)が4.5以下という点にある。重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)、Mw/Mnは、以下の方法で測定したものである。また、保持容量から分子量への換算は、予め作成しておいた標準ポリスチレンによる検量線を用いて行う。
使用する標準ポリスチレンは何れも東ソー(株)製の以下の銘柄である。
F380、F288、F128、F80、F40、F20、F10、F4、F1、A5000、A2500、A1000。
各々が0.5mg/mLとなるようにODCB(0.5mg/mLのBHTを含む)に溶解した溶液を0.2mL注入して較正曲線を作成する。
較正曲線は最小二乗法で近似して得られる三次式を用いる。
分子量への換算に使用する粘度式[η]=K×Mαにおいて、K及びαとして、以下の数値を用いる。
PS:K=1.38×10-4、α=0.78
PP:K=1.03×10-4、α=0.78
なお、GPCの測定条件は以下の通りである。
装置 :Waters社製GPC(ALC/GPC 150C)
検出器:FOXBORO社製MIRAN 1A IR検出器(測定波長:3.42μm)
カラム:昭和電工社製AD806M/S(3本)
移動相溶媒:ο−ジクロロベンゼン(ODCB)
測定温度:140℃
流速 :1.0ml/分
注入量 :0.2ml
試料の調製:試料はODCB(0.5mg/mLのBHTを含む)を用いて1mg/mLの溶液を調製し、140℃で約1時間を要して溶解させる。
得られるポリプロピレン系重合体の重量平均分子量(Mw)は、ポリプロピレン換算で通常5万から200万、好ましくは15万から100万の範囲である。一方、Mw/Mnは4.5以下、好ましくは4.0以下、更に好ましくは3.0以下である。4.5以上になると、分子量5000以下の低分子量体が増加し、高温条件下で熱分解して、可溶性あるいは揮発性成分に変質するので好ましくない。
<ポリプロピレン系重合体の製造方法>
本発明で用いられるポリプロピレン系重合体は、先に述べた物性値([mmmm]及びQ値)を有するものであれば特にその製造方法は限定されない。高立体規則性触媒として公知の特定のチーグラーナッタ触媒(ZN触媒)を用いて製造することもできるが、好ましくはメタロセン系触媒を用いて製造することができる。
そのような高立体規則性触媒としては、チタン、マグネシウム、ハロゲン及び特定の電子供与性化合物を必須とする固体成分(A成分)と有機アルミニウム化合物(B成分)、任意成分としての電子供与性化合物(C成分)からなる触媒等のいわゆるZN触媒、メタロセン錯体(A’成分)と、有機アルミニウムオキシ化合物、ルイス酸、アニオン性化合物、あるいは粘土鉱物の助触媒成分(B’成分)からなるいわゆるメタロセン触媒が用いられる。
ZN触媒における有機アルミニウム化合物(B成分)としては、一般式R1 mAlX3-m(式中、R1は炭素数1〜12の炭化水素基、Xはハロゲンを示し、mは1〜3の数である。)で表される化合物が使用できる。例えば、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウム等のトリアルキルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムセスキクロリド等のアルキルアルミニウムハライド、ジエチルアルミニウムハイドライド等のアルキルアルミニウムハイドライド等が挙げられる。また、メチルアルモキサン、ブチルアルモキサン等のアルモキサン類も使用可能である。
また、チタン、マグネシウム、ハロゲン及び特定の電子供与性化合物を必須とする固体成分(A成分)を構成するチタンの供給源となるチタン化合物としては、一般式Ti(OR24-nn(式中、R2は炭素数1〜10の炭化水素残基、Xはハロゲンを示し、nは0〜4の数である。)で表わされる化合物が挙げられ、中でも、四塩化チタン、テトラエトキシチタン、テトラブトキシチタン等が好ましい。
マグネシウムの供給源となるマグネシウム化合物としては、例えば、ジアルキルマグネシウム、マグネシウムジハライド、ジアルコキシマグネシウム、アルコキシマグネシウムハライド等が挙げられ、中でもマグネシウムジハライド等が好ましい。なお、ハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられ、中でも、塩素が好ましく、これらは、通常、前記チタン化合物或いはマグネシウム化合物から供給されるが、アルミニウムのハロゲン化物、珪素のハロゲン化物、タングステンのハロゲン化物等の他のハロゲン供給源から供給されてもよい。
電子供与性化合物としては、アルコール類、フェノール類、ケトン類、エーテル類、アルデヒド類、カルボン酸類、有機酸又は無機酸及びその誘導体等の含酸素化合物、アンモニア、アミン類、ニトリル類、イソシアネート類等の含窒素化合物等、有機珪素化合物、有機燐化合物等が挙げられ、中でも、エーテル類、無機酸エステル、有機酸エステル、有機酸ハライド、有機珪素化合物等が好ましく、珪酸エステル、置換コハク酸エステル、フタル酸エステル等の多価カルボン酸エステル、酢酸セロソルブエステル、フタル酸ハライド、ジエーテル、有機アルコキシ珪素化合物等が更に好ましい。例えば、t−ブチル−メチル−ジメトキシシラン、t−ブチル−メチル−ジエトキシシラン、シクロヘキシル−メチル−ジメトキシシラン、シクロヘキシル−メチル−ジエトキシシラン等の一般式R34 3-pSi(OR5p(式中、R3は炭素数3〜20、好ましくは4〜10の分岐状脂肪族炭化水素残基、又は、炭素数5〜20、好ましくは6〜10の環状脂肪族炭化水素残基を示し、R4は炭素数1〜20、好ましくは1〜10の分岐又は直鎖状脂肪族炭化水素残基を示し、R5は炭素数1〜10、好ましくは1〜4の脂肪族炭化水素残基を示し、pは1〜3の数である。)で表される有機珪素化合物、例えば、2,2−ジイソプロピル−1,3−ジエーテル、2,2−ジイソブチル−1,3−ジエーテル、等の2,2−置換基を有する1,3−ジエーテル類、フタル酸ブチル、フタル酸オクチル、1,2−ジイソプロピルコハク酸ジブチル等多価カルボン酸エステル、フタル酸クロリド等のフタル酸ハライドが好ましい。また、これらを複数種併用することも可能である。特に好ましいものは、1,3−ジエーテル類、1,3−ジエーテル類の共存使用、1,3−ジエーテル類と上記一般式で表される有機ケイ素化合物の併用、あるいはフタル酸エステルやフタル酸クロリド等のフタル酸誘導体と上記一般式で表される有機ケイ素化合物の併用等が特に好ましい。尚、これらの好ましい電子供与体は、固体触媒成分の製造時のみならず、有機アルミニウムと接触させる重合時にも電子供与性化合物(C成分)として同様に使用が可能である。
なお、これらZN触媒については、例えば、特開昭57−63310号、特開昭60−23404号、特開昭62−187706号、特開昭62−212407号、特開昭63−235307号、特開平2−160806号、特開平2−163104号、特開平3−234707号、特開平3−706号、特開平3−294304号、特開平7−258328号、特開平8−20607号、特開平8−151407号等の各公報に記載されている。
次に、メタロセン系触媒について説明する。メタロセン系触媒におけるメタロセン化合物(A’成分)としては,炭素架橋、あるいは珪素、ゲルマン架橋基を有し、かつ置換あるいは非置換のシクロペンタジエン、インデン、フルオレン、アズレンを配位子とする4族の遷移金属化合物である。
非限定的な具体例としては、(1)炭素架橋としては、エチレンビス(2、4−ジメチルインデニル)ジルコニウムクロリド、エチレンビス(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(3−メチルインデニル)(フルオレニル)ジルコニウムクロリド、イソプロピリデン(2−メチルシクロペンタジエニル)(3−メチルインデニル)ジルコニウムジクロリド等があげられる。
(2)珪素架橋としては、ジメチルシリレンビス(2−メチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシリレン(2−エチル−4−フェニルインデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−イソプロピル−4−(3,5−ジイソプロピルフェニル)インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−プロピル−4−フェナントリルインデニル)ジルコニウムジクロリド、シラフルオレニルビス(2−エチル−4−(4−t−ブチルフェニル)インデニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−エチル−4−(4−クロロフェニル)アズレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−エチル−4−(4−t−ブチル−3−クロロフェニル)アズレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシリレンビス(2−エチル−4−(3−フルオロビフェニリル)アズレニル)ジルコニウムジクロリド等があげられる。
(3)ゲルマン架橋としては、上記の(2)の珪素架橋のシリレンをゲルミレンに置き換えた化合物が用いられる.また、ジルコニウムをハフニウムに置き換えた化合物は、そのまま、好適な化合物として例示される。さらに、例示化合物のジクロリドは、その他のハライドや、メチル基、イソブチル基、フェニル基、ヒドリド基、ジメチルアミド、ジエチルアミド基等に置き換えた化合物も,好適化合物として例示可能である。
メタロセン系触媒に用いる助触媒(B’成分)としては、有機アルミニウムオキシ化合物、ルイス酸、イオン性化合物、粘土鉱物が使用可能である。
(1)有機アルミニウムオキシ化合物の例としては、メチルアルモキサン、イソブチルアルモキサン、メチルイソブチルアルモキサン、ブチルボロン酸アルミニウムテトライソブチルメチルアルミニウムビスペンタフルオロフェノキシド等があげられる。
(2)ルイス酸としては、BR3(式中、Rはフッ素原子、メチル基、トリフルオロメチル基などの置換基を有していてもよいフェニル基またはフッ素原子である。)で示される化合物が挙げられ、たとえばトルフルオロボラン、トリフェニルボラン、トリス(4−フルオロフェニル)ボラン、トリス(3,5−ジフルオロフェニル)ボラン、トリス(4−フルオロメチルフェニル)ボラン、トリス(ペンタフルオロフェニル)ボラン、トリス(p−トリル)ボラン、トリス(o−トリル)ボラン、トリス(3,5−ジメチルフェニル)ボランなどが挙げられ、また、塩化マグネシウム、酸化アルミニウム、等の無機化合物も例示される。
(3)イオン性化合物としては、トリアルキル置換アンモニウム塩、N,N−ジアルキルアニリニウム塩、ジアルキルアンモニウム塩、トリアリールホスフォニウム塩などを挙げることができる。具体的に、トリアルキル置換アンモニウム塩としては、たとえばトリエチルアンモニウムテトラ(フェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラ(フェニル)ボレート、トリ(n−ブチル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジメチルアニリニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネートなどが挙げられる。ジアルキルアンモニウム塩としては、たとえばジ(1−プロピル)アンモニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、ジシクロヘキシルアンモニウムテトラ(フェニル)ボレートなどが挙げられる。アンモニウム塩以外のイオン性化合物として、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレート、トリフェニルカルベニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)アルミネート、フェロセニウムテトラ(ペンタフルオロフェニル)ボレート等が例示される。
(4)粘土鉱物としては,モンモリロナイト、マイカ、テニオライト、ヘクトライト、あるいはそれらの酸・塩基処理した変性体、その他の無機酸化物との複合体等が例示される。
尚、これらのうちで粘土鉱物を用いた助触媒系では、特に本発明の組成物の効果が顕著である。
本発明のプロピレン重合において、成分(A)、成分(B)及び成分(C)の使用量は、本発明の効果が認められる限り任意のものでありうるが、一般的には次の範囲内が好ましい。成分(A)が0.01〜1000mol.ppm、成分(B)の使用量は、反応器に供給するプロピレンに対して、0.1〜10000mol.ppm、好ましくは1〜1000mol.ppm、さらに好ましくは、10〜300mol.ppmの範囲内である。また、成分(C)の使用量は、反応器に供給するプロピレンに対して、0〜100mol.ppm、好ましくは0〜50mol.ppm、特に好ましくは0〜20mol.pmの範囲内である。
一方、メタロセン系触媒の場合の成分(A’)、成分(B’)は、成分(A’)が0.001〜100mol.ppm、成分(B’)の使用量は、成分(A’)に対して、10〜100000(mol/mol)が一般的である。
<重合工程>
本発明のプロピレン系重合体を製造するための重合方法としては、本発明の目標とするポリプロピレン系重合体が得られる限り、任意のものでありうる。例えば、炭化水素溶媒を用いるスラリー重合、プロピレンを溶媒とするバルク重合、溶液重合、気相重合などが挙げられる。これらのうち、スラリー重合、バルク重合、気相重合が好ましく、なかでも、バルク重合、気相重合がさらに好ましい。
重合は、たとえば上記の触媒を重合槽に供給することによって行われる。重合は連続重合、バッチ重合、セミバッチ重合など、任意の形式をとることができる。これらのうち、バッチ重合、連続重合が好ましく、なかでも、連続重合が高生産性の点でもっとも好ましい。
重合槽は、従来公知の任意の重合槽を使用することができる。すなわち、タンク型の攪拌重合槽、ループ型の重合槽、流動床型の重合槽、攪拌流動床型の重合槽などを使用することができる。目的のプロピレン系重合体を製造できる限りに於いて、重合槽は単独でも良いし、あるいは、複数の重合槽を直列及び/又は並列に接続しても良い。
重合槽に供給するオレフィンとしては、プロピレンが主体とし、共重合の場合はコモノマーとしてエチレン、1−ブテン、1−ペンテン、ヘキセン、オクテンなどを使用する。なお、プロピレンやコモノマー中に、メタン、エタン、プロパンなどの不活性炭化水素化合物が含まれていてもよい。
また、オレフィン重合体の分子量を制御するために、水素を補助的に使用してもよい。水素の供給量に特に制限はなく、使用する触媒の性質に応じて、所望の分子量を得るのに必要な量の水素を供給すれば良い。水素供給量は、流量計による水素供給速度の実測値と、プロセス・ガスクロマトグラフによる重合槽内の水素濃度の実測値を併用して制御するのが好ましい。
本発明において、重合温度、重合圧力、平均滞留時間などに、特に制限はない。これらは、プロセスの能力、触媒の性能、経済的な理由などによって、任意に設定することができる。一般的には、重合温度として、20〜200℃程度、好ましくは50〜150℃程度、重合圧力として、大気圧〜300kg/cm2G程度、好ましくは、大気圧〜100kg/cm2G程度、平均滞留時間として、0.1〜10時間程度、好ましくは、0.2〜6時間程度である。
2.核剤
本発明の核剤としては、ソルビトール系核剤及びリン酸塩系核剤から選ばれる少なくとも1種が用いられる。通常、ソルビトール系核剤及びリン酸塩系核剤は、それぞれ単独で用いられるが、混合物として併用することもできる。なお、核剤は造核剤とも呼称されるが、本明細書においては単に核剤と記載した。
2.1 ソルビトール系核剤
ソルビトール系核剤としては、一般式(1)で示されるジベンジリデンソルビトールもしくはその誘導体が用いられる。
Figure 2005075847
(式中、X1、X2は水素原子または炭素数1〜4の飽和脂肪族アルキル基、分岐アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子を示し、X1とX2は同じであっても異なっていても良い。m、nは1〜5の整数を示し、mとnは同じであっても異なっていても良い。pは0又は1を示す。)
具体的には、1,3,2,4−ジベンジリデンソルビトール、1,3−ベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1,3−ベンジリデン−2,4−p−エチルベンジリデンソルビトール、1,3−p−メチルベンジリデン−2,4−ベンジリデンソルビトール、1,3−p−エチルベンジリデン−2,4−ベンジリデンソルビトール、1,3−p−メチルベンジリデン−2,4−p−エチルベンジリデンソルビトール、1,3−p−エチルベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−メチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−エチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−n−プロピルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−i−プロピルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−n−ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−s−ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−t−ブチルベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−メトキシベンジリデン)ソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−エトキシベンジリデン)ソルビトール、1,3−ベンジリデン−2,4−p−クロルベンジリデンソルビトール、1,3−p−クロルベンジリデン−2,4−ベンジリデンソルビトール、1,3−p−クロルベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトール、1,3−p−クロルベンジリデン−2,4−p−エチルベンジリデンソルビトール、1,3−p−メチルベンジリデン−2,4−p−クロルベンジリデンソルビトール、1,3−p−エチルベンジリデン−2,4−p−クロルベンジリデンソルビトールもしくは1,3,2,4−ジ(p−クロルベンジリデン)ソルビトールなどを例示することができる。特に、1,3,2,4−ジベンジリデンソルビトール、1,3,2,4−ジ(p−メチルベンジリデン)ソルビトールまたは1,3−p−クロルベンジリデン−2,4−p−メチルベンジリデンソルビトール等が例示される。
ソルビトール系核剤の使用量は、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、0.01〜0.50重量部、好ましくは0.05〜0.30重量部である。0.01重量部未満では、核剤による透明性並びに剛性の改良効果は得られず、また、0.5重量%を越えても、核剤としての改良効果の増加は伸びるものではなく、臭気が強くなったり、容器としての使用において溶出物が増える傾向にあるため好ましくない。
2.2 リン酸塩系核剤
本発明に用いられるリン酸塩系核剤としては、リン酸エステル系金属塩核剤が例示され、なかでも一般式(2)又は一般式(3)で表される芳香族リン酸エステル金属塩から選ばれた1種又は2種以上の混合物が好適に用いられる。
Figure 2005075847
(ここで、R1は炭素数1〜10の2価炭化水素基であり、R2およびR3は水素又は炭素数1〜10の炭化水素基であって、R2とR3は同じであっても異なっていてもよく、Mは1〜3価の金属原子であり、nは1〜3の整数である。)
Figure 2005075847
(ここで、R1は炭素数1〜10の2価炭化水素基であり、R2およびR3は水素又は炭素数1〜10の炭化水素基であって、R2とR3は同じであっても異なっていてもよく、Mは1〜3価の金属原子であり、mは1又は2である。)。
一般式(2)で表される化合物の具体例としては、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム−2,2’−メチレン−ビス−(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4−i−プロピル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム−2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、リチウム−2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−ブチリデン−ビス(4,6−ジ−メチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−ブチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−t−オクチルメチレン−ビス(4,6−ジ−メチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−t−オクチルメチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム−ビス−(2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート)、マグネシウム−ビス[2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、バリウム−ビス[2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4−エチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4−m−ブチル−6−t−ブチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−メチルフェニル)フォスフェート、ナトリウム−2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−エチルフェニル)フォスフェート、カリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート、カルシウム−ビス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フオスフェート]、マグネシウム−ビス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、バリウム−ビス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、アルミニウム−トリス[2,2’−メチレン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェル)フォスフェート]およびアルミニウム−トリス[2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェート]、が挙げられ、これらの中ではナトリウム−2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)フォスフェートが好ましい。
一般式(3)では特にR2とR3が共にt−ブチル基であるものが好ましく、特にビス(2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−オキソ−12H−ジベンゾ[1,3,2]ジオキサホスホシン−6−オキシド)水酸化アルミニウム塩が好ましい。配合量としては、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、0.01〜0.5重量部、好ましくは0.03〜0.3重量部、特に好ましくは0.05〜0.2重量部である。配合量がこの範囲未満であると目的とする透明性の改良効果がなく、逆にこの範囲を超えると配合量に応じた透明改良効果が飽和して経済的でない。
3.アミン系化合物
本発明おいては、ジアルキルヒドロキシルアミン、ヒドロキシアルキル基含有アミン及びヒンダードアミンから選ばれる少なくとも1種のアミン化合物が用いられる。通常、ジアルキルヒドロキシルアミン、ヒドロキシアルキル基含有アミン及びヒンダードアミンは、それぞれ単独で用いられるが、混合物として併用することもできる。
アミン系化合物は、ポリプロピレン系樹脂組成物を弱塩基性に保持して弱酸性を示す核剤の分散性を良くしているものと推定される。アミン系化合物としてヒンダードアミンを使用する場合には、該化合物による光安定化作用を併せて享受することができる。
3.1 ジアルキルヒドロキシルアミン
ジアルキルヒドロキシルアミンは、一般式 R2NOH(式中、Rは同一又は異なる炭素数5〜30、好ましくは8〜20のアルキル基を表す。)で表される。具体的には、ジオクチルヒドロキシルアミン、ジデシルヒドロキシルアミン、ジドデシルヒドロキシルアミン、ジオクタデシルヒドロキシルアミン、ジアイコシルヒドロキシルアミン等があげられる。アルキル基の異なるジアルキルヒドロキシルアミンの混合物を使用することもできる。
3.2ヒドロキシアルキル基含有アミン
ヒドロキシアルキル基含有アミンとしては、デシルアミン、ラウリルアミン、ミリスチルアミン、パルミチルアミン、ステアリルアミン、オレイルアミン等の高級脂肪族アミンの窒素原子とこれに結合する2個の水素原子との間に、1個以上のエチレンオキサイドが付加した種々の化合物が例示でき、また、窒素原子と2個の水素原子の間に、エチレンオキサイドが1個づつ付加した化合物である脂肪族ジエタノールアミン、エチレンオキサイドが複数付加したポリオキシエチレンアルキルアミンが例示できる。また、上記の各種エチレンオキサイド付加物の脂肪酸エステルの内、それらエチレンオキサイド付加物の有する2つのアルコール性水酸基のうち、一方のみが炭素数8〜30の脂肪族カルボン酸によってエステル化されたモノエステルも例示できる。
3.3 ヒンダードアミン
本発明に使用するヒンダードアミン系化合物は、窒素原子に隣接する炭素原子に1個以上の置換基を有するアミンである。特にピペリジン基を含むアミン類が好ましく、単量体またはオリゴマー性化合物である。置換基としては炭素数1〜4のアルキル基が好ましい。
これらピペリジン骨格を有するヒンダードアミンとしては、例えば、4−ベンゾイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1−オクチロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、1,6−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルアミノ)ヘキサン/ジブロモエタン縮合物、N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ドデシルコハク酸イミド、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシカルボニル)ブチルカルボニルオキシエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、3,9−ビス[1,1−ジメチル−2−トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルニル)ブチルカルボニルオキシエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、ポリ[{6−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル}{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}ヘキサメチレン{(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ}]、N,N’−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン・2,4−ビス[N−ブチル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アミノ]−6−クロロ−1,3,5−トリアジン縮合物、ポリ[6−モリホリノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][4−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン−[4−(2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)イミノ]、ポリ[6−モリホリノ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][4−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン−[4−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)イミノ]等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
置換ピペリジン基を含むヒンダードアミン系化合物の例としては、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社から市販されているChimassorb 944、Chimassorb 119、Tinuvin 770 、Tinuvin 791 、Tinuvin 622 、Tinuvin 144 、及びアメリカンサイナミド社(American CYANAMIDE)から市販されているCyasorb UV 3346 の、各商標名の製品を挙げることができる。
これらは、1種でも、2種以上混合して用いることができる。このヒンダードアミン系光安定剤の配合量としては、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、0.01〜0.20重量部、好ましくは0.03〜0.10重量部である。0.01重量部未満では、本発明の配合系で目的とする透明性確保に充分ではなく、0.10重量部以上であると、色相などの外観の面で問題となる場合がある。
4.橋かけ環状炭化水素化合物の二カルボン酸金属塩
橋かけ環状炭化水素化合物の二カルボン酸金属塩としては、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、ビシクロ[2,2,2]オクタン、ビシクロ[3,2,1]オクタン、ビシクロ[3,2,2]ノナン、ビシクロ[4,2,2]デカン等の橋かけ環状炭化水素化合物の二カルボン酸のアルカリ金属、アルカリ土類金属の金属塩を表す。このような橋かけ環状炭化水素化合物にはアルキル基、アルコキシ基、フェニル基、フェノキシ基、あるいは複数位置を繋いでさらなる多核の橋かけ環状炭化水素化合物からなる二カルボン酸塩も含まれる。
具体的には、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸二リチウム、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸二ナトリウム、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸二カリウム、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸マグネシウム、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸カルシウム、ビシクロ[2,2,2]オクタン−2,3−ジカルボン酸二ナトリウム、ビシクロ[2,2,2]オクタン−2,3−ジカルボン酸二カリウム、ビシクロ[2,2,2]オクタン−2,3−ジカルボンマグネシウム、5−メチル−ビシクロ[2,2,2]オクタン−2,3−ジカルボン酸二ナトリウム、5−メトキシ−ビシクロ[2,2,2]オクタン−2,3−ジカルボン酸二ナトリウム、5−フェノキシ−ビシクロ[2,2,2]オクタン−2,3−ジカルボン酸二ナトリウム、5,6−ジメチル−ビシクロ[2,2,2]オクタン−2,3−ジカルボン酸二ナトリウム、ビシクロ[3,2,1]オクタン−2,3−ジカルボン酸二ナトリウム、ビシクロ[3,2,2]ノナン−2,3−ジカルボン酸二ナトリウム、ビシクロ[3,2,2]ノナン−6,7−ジカルボン酸二ナトリウム、ビシクロ[3,2,2]ノナン−2,4−ジカルボン酸二ナトリウム、2,3,4−トリメチル−ビシクロ[3,2,2]ノナン−6,7−ジカルボン酸二ナトリウム等の橋かけ環状炭化水素化合物の二カルボン酸塩があげられる。
これらの内、好ましくは隣接した位置にカルボン酸基が存在するカルボン酸塩であり、更に好ましくはビシクロ[2,2,2]オクタン−2,3−ジカルボン酸塩であり、更に好ましくはアルカリ金属塩である。
橋かけ環状炭化水素化合物の二カルボン酸塩の使用量は、ポリプロピレン100重量部に対して、0.01〜0.10重量部、好ましくは、0.02〜0.05重量部である。0.01未満では、透明性や剛性の向上に対しての追添効果が充分ではなく、0.10重量部以上では、添加効果が飽和し、経済性の側面で好ましくなく、逆に剛性を損なうおそれもある。
5.ハイドロタルサイト類
ハイドロタルサイト類としては、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、アルミニウム、ビスマス等の含水塩基性炭酸塩または結晶水を含まないものである。具体的には、Mg6Al2(OH)16CO3・4H2Oの構造のものが挙げられる。また、合成品としては、Mg0.7Al0.3(CO30.16・0.54H2O、Mg4.5Al2(OH)12CO3・3.5H2O、Mg4.2Al2(OH)12.4CO3、Zn6Al2(OH)16CO3・4H2O、Ca6Al2(OH)16CO3・4H2O、Mg14Bi2(OH)29.6・4.2H2O等が挙げられる。また、該化合物の原料の一部を水酸化亜鉛に置換してなる化合物も使用が可能である。具体的には、マグネシウム・アルミニウム・ハイドロオキサイド・カーボネート・ハイドレートが好適に用いられる。これらのハイドロタルサイトは各組成元素の酸化物あるいは炭酸塩を分散させた後、焼成する事により製造される。CO3やH2Oの量は通常500℃程度で焼成することにより、制御可能である。
6.高級脂肪族カルボン酸金属塩
高級脂肪族カルボン酸としては、炭素数10〜22の高級脂肪酸又は高級脂肪族オキシ酸が挙げられ、具体的には、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸等の鎖状モノカルボン酸、脂肪族オキシ酸としては、脂肪族カルボン酸の側鎖にアルコール性水酸基を有する乳酸、クエン酸、ヒドロキシステアリン酸等が好ましい。金属としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属、マグネシウム、カルシウム、バリウム等のアルカリ土類金属、その他、亜鉛、アルミニウム、錫、鉛等の金属を使用することもできる。
これら高級脂肪族カルボン酸金属塩の好ましい例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウム、クエン酸カルシウム、乳酸カルシウム、12−ヒドロキシステアリン酸カルシウム、ステアリル乳酸カルシウム、ラウリル乳酸カルシウム等が挙げられる。
高級脂肪族カルボン酸金属塩の使用量は、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、0.01〜0.20重量部、好ましくは、0.02〜0.08重量部である。0.01重量部未満では、重合触媒の残渣等による影響を中和するに充分ではなく、0.20重量部を超えると、透明性を阻害するなど外観の観点で好ましくない。
また、上記ハイドロタルサイト類と高級脂肪族カルボン酸金属塩は、いずれか一方でも良いが、両方を併用することも可能である。この場合の使用量は、ポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、合計で0.02〜0.30重量部である。併用する場合の好ましい量は、両者の合計で0.04〜0.13重量部である。
6.付加的成分(任意成分)
本発明で用いるポリプロピレン系樹脂組成物には、上記1〜5の各成分を配合する以外に、本発明の効果を著しく損なわない範囲で、その他の付加的成分を任意に添加することができる。
この様な付加的成分としては、エチレン・プロピレン共重合エラストマー、エチレン・ブテン共重合エラストマー、エチレン・ヘキセン共重合エラストマー、エチレン・オクテン共重合エラストマー等のエチレン・α−オレフィン共重合体エラストマー、エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン共重合体等のエチレン・α−オレフィン・ジエン三元共重合体エラストマー、スチレン・ブタジエンブロック共重合体水素化物(SEBS)、スチレン・イソプレンブロック共重合体水素化物(SEPS)等のスチレン系エラストマーなどのエラストマー成分、HDPE,LLDPE、LDPE、ポリエチレンワックス等のポリエチレン成分、フェノール系及びリン系の酸化防止剤、ベンゾフェノン系、ベンゾエート系、ベンゾトリアゾール系の耐候劣化防止剤、オレイン酸アミド、ステアリン酸アミド等の滑剤、多価アルコールの高級脂肪酸エステルおよびその誘導体、高級脂肪族アミン誘導体、高級脂肪酸アミドのエチレンオキサイド付加物およびその誘導体、アルキルベンゼンスルフォン酸塩およびその誘導体等の帯電防止剤、キナクリドン、ペリレン、フタロシアニン、酸化チタン、カーボンブラック等の着色物質、タルク、無機フィラー、ガラス繊維等の無機充填剤、化学発泡剤、物理発泡剤などの各種発泡剤を挙げることができる。
7.配合方法
本発明のポリプロピレン系樹脂成形体を構成するポリプロピレン系樹脂組成物は、上記構成成分の各成分並びに任意成分を押出機、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダープラストグラフ、ニーダー等を用いて、設定温度180〜250℃にて混練することにより製造されるが、これらの中でも、特に二軸押出機を用いて製造することが好ましい。
具体的には、重合パウダー(ポリプロピレン系樹脂)100重量部に、各種核剤0.01〜0.50重量部、ジアルキルヒドロキシルアミンなどアミン系化合物0.01〜0.2重量部、橋かけ環状炭化水素化合物の二カルボン酸金属塩0〜0.10重量部、ハイドロタルサイト0〜0.30重量部、高級脂肪族カルボン酸金属塩0〜0.20重量部、その他の任意成分等を適当量、逐次的に、あるいは一括で添加してヘンシェルミキサーを用いて固体状態で混合することが好ましい。その後、加熱溶融し、2軸押出機等で造粒するのが好ましい。
8.成形方法
上記の方法で製造したポリプロピレン系樹脂組成物は公知の一般的成形方法により所望形状の製品に加工できる。例えば、射出成形、圧縮射出成形、押出成形、ブロー成形等の方法が適用可能である。成形品の用途としては、高度の透明性と充分な剛性が求められる食品、化粧品、医薬品などの包装容器、キャップ、包装フィルム、シート、積層体等が挙げられる。
製品形状としては、円筒状、箱状の容器、筒状体、キャップ、無延伸、一軸延伸若しくは二軸延伸した各種のフィルム、袋もしくはシート等が挙げられる。
9.重合体物性及び成形品の評価方法
(1)アイソタクチックペンタッド分率[mmmm]:本文記載の13C−NMR法に従った。
(2)メルトフローレート(MFR):JIS−K6921−2:1997付属書(230℃、21.18N荷重)に準拠して測定した。
(3)エチレン含有量:13C−NMR法に従った。上記の[mmmm]を測定したスペクトルを用いて、算定した。
(4)分子量分布:本文記載のGPC法に従った。
(5)融点:セイコー社製DSCを用い、サンプル量は5.0mgを採り、200℃で5分間保持した後、40℃まで10℃/分の降温スピードで結晶化させた後に1分間保持し、さらに10℃/分の昇温スピードで融解させたときのピーク温度で評価した。
(6)ヘ−ズ:JIS K7105に準拠し、厚さ2mmの試験片を用いて、23℃で測定した。フイルム成型体のヘーズの場合は、Tダイ成形機を用いて、厚さ60μmのキャストフィルムを製造し測定した。
(7)曲げ弾性率:JIS K7203に準拠し、23℃で測定した。
次に本発明を実施例及び比較例を挙げて、更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。
(1)ポリプロピレン系樹脂
[製造例1]プロピレン系ランダム共重合体(PP−1)の製造
イ.メタロセン化合物
特開2002−20430号公報の実施例1に記載に基づいて、ジメチルシリレンビス〔1−{2−メチル−4−(4−クロロフェニル)−4H−アズレニル}〕ジルコニウムジクロリドのラセミ体を合成した。
ロ.粘土鉱物の化学処理
硫酸(96%)218.1gと硫酸マグネシウム130.4gを脱塩水909mlと混合した水溶液に、市販のモンモリロナイト(クニミネ工業製、クニピアF)200.03gを分散させ、100℃で2時間攪拌した。このモンモリロナイトの水スラリー液を固形分濃度12%に調整し、スプレードライヤーにより噴霧造粒を行って、粒子を得た。その後、この粒子を200℃で2時間、減圧乾燥した。
ハ.固体触媒成分の調製
内容積1lの攪拌式オートクレーブ内をプロピレンで充分に置換した後、脱水および脱酸素したヘプタン230mlを導入し、系内温度を40℃に維持した。ここに、トルエンにてスラリー化した上記化学処理粘土10gを添加した。さらに別容器にて、トルエン下で混合した上記メタロセン化合物0.15mmolとトリイソブチルアルミニウム1.5mmolを添加した。ここでプロピレンを10g/時間の速度で120分導入し、その後120分重合を継続した。さらに、窒素下で溶媒を除去・乾燥し、固体触媒成分を得た。この固体触媒成分は、固体成分1gあたり1.9gのポリプロピレンを含有していた。
ニ.プロピレン・エチレンの共重合
内容積200lの攪拌式オートクレーブ内をプロピレンで十分に置換した後、十分に脱水した液化プロピレン45kgを導入した。これにトリイソブチルアルミニウム・n−ヘプタン溶液500ml(0.12mol)、エチレン1.35kg、水素6L(標準状態の体積として)を加え、内温を30℃に維持した。次いで、上記固体触媒成分2.4gをアルゴンで圧入して重合を開始させ、30分かけて70℃に昇温し、1時間その温度を維持した。ここでエタノール100mlを添加して反応を停止させた。残ガスをパージし、プロピレン・エチレンランダム共重合体(PP−1)18kgを得た。
重合体のMFRは9g/10分、融点は132℃、[mmmm]=0.981、エチレン含量は2.3重量%であった。
[製造例2]プロピレン系ランダム共重合体(PP−2)の製造
製造例1において、水素量6Lを12Lに変更し、その他は製造例1に準拠してプロピレン・エチレンの共重合体を行った。
得られた重合体のMFRは30g/10分、融点は131℃、[mmmm]=0.981、エチレン含量は2.3重量%であった。
[製造例3]プロピレン系ランダム共重合体(PP−3)の製造
イ.固体触媒成分の製造
充分に窒素置換したフラスコに、脱水及び脱酸素したトルエン100mlを導入し、次いでMg(OEt)2 10gを導入し懸濁状態とした。次いで、TiCl4 20mlを導入し、90℃に昇温して2,2−ジイソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン2.5mlを導入し、さらに110℃に昇温して3時間反応させた。反応終了後、トルエンで洗浄した。次いでTiCl4 20ml及びトルエン100mlを導入し、110℃で2時間反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで充分に洗浄して、更に、TiCl4 20ml及びトルエン100mlを導入し、110℃で2時間反応させた。反応終了後、n−ヘプタンで充分に洗浄して固体成分を得た。このもののチタン含量は2.7重量%であった。
次いで、充分に窒素置換したフラスコに、上記と同様に精製したn−ヘプタンを50ml導入し、上記で合成した固体成分を5g導入し、(C611)CH3Si(OCH32 2.7ml及びAl(C253 1.7gを30℃で2時間接触させた。接触終了後、n−ヘプタンで充分に洗浄し、塩化マグネシウムを主体とする成分(A)を得た。このもののチタン含量は、2.3重量%であった。
ロ.プロピレン・エチレンの共重合
撹拌及び温度制御装置を有する内容積10Lのステンレス鋼製オートクレーブを真空下で加熱乾燥し、室温まで冷却してプロピレン置換した後、成分(B)としてAl(C2H5)3を1.65g、水素を5000ml導入し、次いで液体プロピレンを3kg導入して、エチレンを差圧1bar分上積みし内部温度を70℃に合わせた後に、上記で製造した成分(A)を20mg圧入して重合させた。2時間後にエタノールを30ml圧入して重合を終了し、得られたポリマーを回収し乾燥させた。その結果、1.25kgのポリマーが得られた。
得られたポリマーのMFRは10g/10分、ポリマー嵩密度は0.45g/cc、融点は147℃、[mmmm]=0.975、エチレン含有量は2.3重量%であった。
[製造例4]プロピレン単独重合体(PP−4)の製造
製造例1において、水素量6Lを12Lに増加し、エチレンを供給せずに、その他は製造例1に準拠してプロピレンの単独重合を行った。
得られた重合体のMFRは30g/10分、融点は154℃、[mmmm]=0.985であった。
[製造例5]プロピレン系ランダム共重合体(PP−5)の製造
製造例1において、エチレンの供給量1.35kgを1.90kgに増加し、その他は製造例1に準拠してプロピレン・エチレンの共重合を行った。
得られた重合体のMFRは7g/10分、エチレン含有量は3.4重量%、融点は124℃、[mmmm]=0.978であった。
[製造例6]プロピレン系ランダム共重合体(PP−6)の製造
製造例1において、エチレンの供給量1.35kgを1.22kgに減少し、その他は製造例1に準拠してプロピレン・エチレンの共重合を行った。
得られた重合体のMFRは7g/10分、エチレン含有量は2.1重量%、融点は135℃、[mmmm]=0.981であった。
上記の各製造例1〜6で製造したポリプロピレン系樹脂(PP−1〜6)及び市販品ポリプロピレン(PP−7:日本ポリケム社製のポリプロピレンFG3DA相当品パウダー)の物性値を表1に示した。
Figure 2005075847
(2)各種配合剤
プロピレン系樹脂に配合した各種の配合剤を表2にまとめた。
Figure 2005075847
[実施例1〜16]
PP−1、2,3、4(重合体パウダー)に、各種の配合剤を、表3−1、表3−2に示した配合割合で一括で添加してヘンシェルミキサーを用いて固体状態での混合を行った。その後、該混合物を、ニ軸押出機(東芝機械社製、TEM−35)を用い200℃で溶融混合し、ポリプロピレン系樹脂組成物のペレットを得た。なお、ジオクチルヒドロキシルアミンは、リン系加工安定剤との等重量混合物(FS301)の形態で添加した。
上記で得られたペレットを原料として、射出成形機(東芝機械製、EC−100)を用い、樹脂温度220℃の条件下で射出成形を行い120mm×80mm×2mmの平板の試験片とJIS K7203に準拠した曲げ弾性率測定用の厚さ4mmの試験片を作製した。これを用いて、ヘーズ及び曲げ弾性率を測定した。射出成形体の評価結果を表3−1、表3−2に示した。
Figure 2005075847
Figure 2005075847
実施例1〜7から、ポリプロピレン系樹脂として、プロピレン・エチレン共重合体を使用して本発明の配合処方を行うことにより、ヘーズ35%未満、曲げ弾性率900〜1200MPaの成形体が容易に得られることが分かる。一方、実施例8〜16から、ポリプロピレン系樹脂として、プロピレン単独重合体を使用して本発明の配合処方を行うことにより、ヘーズ35〜50%未満、曲げ弾性率1500〜2500MPaの成形体が容易に得られることが分かる。
[比較例1〜6]
PP−1、2、4(重合体パウダー)に、ジアルキルヒドロキシルアミン又はヒンダードアミンを添加することなく、各種の配合剤を、表4に示した配合割合で一括で添加して実施例1と同様に実施した。評価結果を表4に示す。
[実施例17〜24]
PP−5及びPP−6、100重量部に、表5に示す各種配合剤を所定の割合で配合し、ヘンシェルミキサーにて750rpm、2分間混合後、30mmφ単軸押出機を用い、押出温度200℃にてペレット化した。得られたペレットをプラコー社製35mmφ単層Tダイ成形機に投入し、押出温度220℃で幅300mmのTダイから溶融押出し、50℃に調整された直径300mmのチルロールに巻き付けながら冷却固化し、毎分8mの速度で厚さ60μmのキャストフィルムを製造した。引き続きフィルムのエアナイフ面に成形直後のJIS K6768による濡れ張力が42mN/mとなるようにコロナ処理を施し、このコロナ処理面を表面、反対面を裏面とし、フィルムの物性を測定した。表5にフィルムの評価結果を示す。
[比較例7〜11]
PP−5又はPP−7に対して、表6の配合処方により、以下実施例17と同様にフィルムを製造した。フィルムの評価結果を表6に示す。
比較例7は核剤もアミンも添加されていないため透明性が悪い。比較例8はソルビトール系核剤を添加しているが、アミンを添加していないため透明性が悪い。比較例9はアミンを添加しているがソルビトール核剤を添加していないため透明性が悪い。
Figure 2005075847
Figure 2005075847
Figure 2005075847
本発明のプロピレン系樹脂組成物は、射出成形品又はフィルムとして剛性と透明性のバランスに優れ、食品容器や医療容器などの分野に利用可能である。

Claims (12)

  1. アイソタクチックペンタッド分率が0.960以上であり、分子量分布(Mw/Mn)が4.5以下であるポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、ソルビトール系核剤及びリン酸塩系核剤から選ばれる少なくとも1種の核剤0.01〜0.50重量部とジアルキルヒドロキシルアミン、ヒドロキシアルキル基含有アミン及びヒンダードアミンから選ばれる少なくとも1種のアミン系化合物0.01〜0.20重量部を含有するポリプロピレン系樹脂組成物。
  2. アイソタクチックペンタッド分率が0.960以上であり、分子量分布(Mw/Mn)が4.5以下であるポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、ソルビトール系核剤0.01〜0.50重量部とジアルキルヒドロキシルアミン又はヒドロキシアルキル基含有アミン0.01〜0.20重量部を含有するポリプロピレン系樹脂組成物。
  3. アイソタクチックペンタッド分率が0.960以上であり、分子量分布(Mw/Mn)が4.5以下であるポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、ソルビトール系核剤0.01〜0.50重量部とヒンダードアミン0.01〜0.20重量部を含有するポリプロピレン系樹脂組成物。
  4. アイソタクチックペンタッド分率が0.960以上であり、分子量分布(Mw/Mn)が4.5以下であるポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、リン酸塩系核剤0.01〜0.30重量部とジアルキルヒドロキシルアミン又はヒドロキシアルキル基含有アミン0.01〜0.10重量部を含有するポリプロピレン系樹脂組成物。
  5. アイソタクチックペンタッド分率が0.960以上であり、分子量分布(Mw/Mn)が4.5以下であるポリプロピレン系樹脂100重量部に対して、リン酸塩系核剤0.01〜0.30重量部とヒンダードアミン0.01〜0.10重量部を含有するポリプロピレン系樹脂組成物。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリプロピレン系樹脂組成物が、更に橋かけ環状炭化水素化合物の二カルボン酸金属塩0.01〜0.10重量部を含有するポリプロピレン系樹脂組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリプロピレン系樹脂組成物が、更にハイドロタルサイト類0.01〜0.30重量部を含有するポリプロピレン系樹脂組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリプロピレン系樹脂組成物が、更に高級脂肪族カルボン酸金属塩0.01〜0.20重量部を含有するポリプロピレン系樹脂組成物。
  9. 請求項8からなるポリプロピレン系樹脂組成物において、ハイドロタルサイト類及び高級脂肪族カルボン酸金属塩の合計量が0.02〜0.30重量部であるポリプロピレン系樹脂組成物。
  10. ポリプロピレン系樹脂がメタロセン触媒を用いて得られたものであることを特徴とするた請求項1〜9のいずれか1項に記載のポリプロピレン系樹脂組成物
  11. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリプロピレン系樹脂組成物を成形してなる食品容器又は医療容器。
  12. 請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリプロピレン系樹脂組成物を成形してなる、実質的に無延伸なフィルム、一軸延伸フィルム、二軸延伸フィルム、射出成形体、押出成形体、ブロー成形体又はシート。
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