本発明に係るシート排出装置、シート処理装置及び画像形成装置の実施形態について、図を用いて説明する。図1は画像形成装置の断面図である。図1に示すように、画像形成装置100は、複写機、ファクシミリ、プリンタ、及びこれらの複合機等の画像形成装置本体101と、シート排出装置を含むフィニッシャ等のシート処理装置119から構成されている。
なお、本実施の形態に記載されている構成部品の寸法、数値、材質、形状、その相対配置などは、特別な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
また、以下の説明では、シート処理装置が独立の装置として、画像形成装置本体に対して着脱自在に構成された、オプション的な装置である場合を例に説明する。ただし、シート処理装置は、画像形成装置本体に一体的に備えられる場合にも適用されることは言うまでもなく、その説明は省略する。
(画像形成装置本体)
画像形成装置本体101の上部には、原稿給送装置102を装備してある。原稿Dは、ユーザによって原稿載置部103に載置されて給送部104により1枚ずつ順次分離してレジストローラ対105に供給される。続いて、原稿Dは、レジストローラ対105によって一旦停止され、ループを形成させられて斜行が矯正される。その後、原稿Dは、導入パス106を通り、読取位置108を通過することで、原稿表面に形成されている画像を読み取られる。読取位置108を通過した原稿Dは、排出パス107を通過して、排出トレイ109上に排出される。
また、原稿の表裏両面を読み取る場合には、まず、上記のようにして原稿Dが読取位置108を通過することで原稿の一方の面の画像が読み取られる。その後、原稿Dは、排出パス107を通り、反転ローラ対110によってスイッチバック搬送されて、表裏反転した状態で、再度レジストローラ対105に送られる。
そして、原稿Dは、一方の面の画像を読み取ったときと同様にして、レジストローラ対105で斜行が矯正されて、導入パス106を通って、読取位置108で他方の面の画像が読み取られる。そして、原稿Dは、排出パス107を通り、排出トレイ109へ排出される。
一方、読取位置108を通過する原稿の画像には、照明系111の光を照射される。原稿Dから反射した反射光は、ミラー112によって、光学素子113(CCDあるいは他の素子)に導かれて、画像データとして得られる。そして、この画像データに基づいたレーザ光を、画像形成手段の一例である感光体ドラム114に照射して潜像を形成する。なお、図示はしないが、ミラー112によって、反射光を直接、感光体ドラム114に照射して潜像を形成するように構成することもできる。
感光体ドラム114に、形成された潜像は、さらに、図示しないトナー供給装置から供給されたトナーによってトナー像が形成される。カセット115には、紙あるいは、プラスチックフィルム等の記録媒体であるシートが積載されている。シートは、記録信号に応じてカセット115から送り出されて、感光体ドラム114と転写器116との間に進入する。そして、転写器116によって、感光体ドラム114上のトナー像がシートに転写される。トナー像が転写されたシートは定着器117を通過する間に定着器117の加熱加圧によって、トナー像を定着される。
記録媒体の両面に画像を形成する場合、定着装置117によって片面に画像が定着されたシートは、定着装置117の下流側に設けた両面パス118を通って、再度、感光体ドラム114と転写器116との間に送り込まれて、裏面にも、トナー像が転写される。そして、定着装置117でトナー像が定着されて外部(シート処理装置119側)に排出される。
図2は画像形成装置100の制御ブロック図である。画像形成装置100は、CPU回路200によって制御されるようになっている。CPU回路200内には、各部のシーケンス、すなわち制御手順を記憶してあるROM202と、必要に応じて一時的に種々の情報が記憶されるRAM203が設けられている。原稿給送装置制御部204は、原稿給送装置102の原稿送り動作を制御するようになっている。イメージリーダ制御部205は、照明系111等を制御して、原稿の読み取りを制御するようになっている。画像信号制御206は、イメージリーダ制御部205の読み取り情報、或いは、外部のコンピュータ207から送られてくる画像情報を外部I/F208を介して受信し、その情報を処理して、プリンタ制御部209に処理信号を送るようになっている。プリンタ制御部209は、画像信号制御部206からの画像処理信号に基づいて感光ドラム114等を制御して、シートに画像が形成できるようにする。
操作部210は、画像形成装置100をユーザが使用するときのシートサイズ情報や、シートに対してどのような処理を施すか、例えばステイプル処理をする情報等を入力できるようになっているとともに、画像形成装置本体101やシート処理装置119の動作状態等の情報を表示できるようになっている。フィニッシャ制御部211は、フィニッシャ(シート処理装置119)内の動作を制御するようになっている。FAX制御部212は、複写機(画像形成装置)100をファックスとして使用できるように、複写機を制御するようになっており、他のファックスと信号の授受を行えるようにしている。
(シート処理装置)
図3はシート処理装置の縦断面図、図4は各駆動系を示した縦断面図、図8はシート処理装置の制御ブロック図、図9はシート処理装置の動作を説明するための、フローチャート、図10乃至図12は経過時間に対する、後端アシスト134の移動速度と揺動ローラ対127のシート搬送速度との関係を示す図である。具体的には、図10は後端アシスト134と揺動ローラ対127とでシート束を送り出す、単独束出しシーケンスの図、図11は後端アシスト134と揺動ローラ対127との始動速度が異なる場合の束出し制御の図、図12は後端アシスト134、揺動ローラ対127、第1搬送ローラ対126でシート束とバッファユニット140に溜めたバッファシートとを同時に搬送する、同時束出しシーケンスの図である。
シート処理装置119は、シート束を製本化する機能を備えており、シート束の縁の近くを綴じるステイプラ132と、シート束の中央を綴じるステイプラ138と、このステイプラ138によって綴じられたシート束の綴じ位置の部分を折り曲げてシート束を冊子状にする折りユニット139等を備えている。
シート処理装置119は、シート束を製本化する機能を備えており、シート束の縁の近くを綴じるステイプラ132と、シート束の中央を綴じるステイプラ138と、このステイプラ138によって綴じられたシート束の綴じ位置の部分を折り曲げてシート束を冊子状にする折りユニット139等のシート処理手段を備えている。
シート処理装置119は、画像形成装置本体101で画像形成され排出ガイド(不図示)から排出されるシートを受け取りローラ対137で受け取り、受け取りガイド122を通してバッファユニット140へ搬送する。
バッファユニット140は、シート処理装置119に備えられており、ステイプラ132の作動時に、シートを真っ直ぐな状態で複数枚重ねて溜める(バッファする)。このバッファユニット140は、シートを真っ直ぐな状態で複数枚重ねて溜めるようになっているので、従来の、例えばバッファローラを有している機構と異なって、扁平にすることができて、シート処理装置119を小形化、軽量化することができる。さらに、シートを真っ直ぐな状態で溜めることができるので、バッファローラの場合と異なって、シートを丸めることがないので、シートを取り扱いやくす、その分、シート処理装置としてのシートの処理時間を短縮することができる。
シート処理装置119は、図8に示すフニッシャ制御部211によって制御されるようになっている。フィニッシャ制御部211のCPU221内には、画像形成装置本体101のCPU回路200からの指示に基づいて動作するシート処理装置119の制御順序(シーケンス)等を記憶してあるROM222と、シート処理装置119を制御するのにその都度必要な情報が記憶されるRAM228等を設けてある。また、フィニッシャ制御部211には、後述する紙面検知レバー133の動作に基づいて作動する紙面検知センサ223を接続してある。
CPU221は、紙面検知センサ223のシート検知信号に基づいて、第二シート積載部であるスタックトレイ128を昇降制御するようになっている。フィニッシャ制御部211は、入口ローラ対121、バッファローラ124、および第1排出ローラ対を回転させる入口搬送モータM2と、束搬送手段(搬送手段)である揺動ローラ対127及び戻しローラ130を回転させる束出しモータM3と、束出しモータM3の回転を搬送下ローラ127bに伝えたり、断ったりしたりする束下クラッチCL等をシーケンスに基づいて、作動制御するようになっている。なお、図2のCPU回路200とフィニッシャ制御部211は、一体であってもよい。
図4に示す、束下クラッチCLは、後述する搬送下ローラ127bと戻しローラ130とが共通の束出しモータM3によって、回転するので、搬送下ローラ127bと戻しローラ130とで、シート或いはシート束を搬送しているとき、スリップが生じたり、両方のローラにシート搬送速度差が生じたりしたとき、シート或いはシート束にしわを生じさせたり、破損したりするおそれがあるので、速度差を吸収するために設けてある。
(シート束を綴じて排出する動作説明)
ユーザによって、画像形成装置100の操作部210(図2参照)のシート綴じ処理表示を選択されると、CPU回路200は、画像形成装置本体101の各部を制御して画像形成装置本体101を複写動作に移らせるとともに、フィニッシャ制御部211にシート綴じ処理信号を送る。
なお、図13乃至図19に基づく動作説明は、操作部210にユーザによって入力された、シートサイズ情報に基づいてシートの長さが長いとCPU回路200が判断した場合(例えば、A3サイズのような場合)、或いは、シートの種類情報によって、シートが厚紙、薄紙、タブ紙、カラ−紙等のように、通常のシートと異なる属性を備えた特殊シートである場合の説明である。すなわち、図13乃至図19に基づく動作説明は、シート束をスタックトレイ128に排出してから、第一シート積載部である処理トレイ129に後述するバッファシートを積載する動作を開始するようになっている場合の説明である。なお、シートの長さや、特殊シートであるか否かに関係なく、以下に説明する動作を行ってもよいことは勿論である。
フニッシャ制御部211は、シート綴じ処理信号に基づいて、入口搬送モータM2、束出しモータM3を始動させる。また、フニッシャ制御部211は、バッファローラ離間プランジャSL1(図4参照)を作動させて、バッファローラ124を下搬送ガイド板123bから離し、後述する揺動ローラ機構を動作させて、揺動ローラ対127の搬送上ローラ127aを搬送下ローラ127bから離してある。なお、入口搬送モータM2、束出しモータM3の始動停止は、シートの動きに合わせて逐一制御されるようになっていてもよい。
画像形成装置100(図1参照)の装置本体101の排出ローラ対120から送られてきた1枚目のシートは、図3、図4に示す受取ローラ対137の搬送とフラッパ122の案内とによって、入口ローラ対121に搬送される。受取ローラ対137は、排出ローラ対120を回転させる共通搬送モータM1によって回転するようになっている。
図13(a)に示すように、入口ローラ対121は、入口搬送モータM2(図4参照)によって回転して、1枚目のシートP1を搬送する。シートP1は、上搬送ガイド板123aと下搬送ガイド板123bとからなるガイド123の案内によって第1排出ローラ対126へ搬送される。
シートP1は、図13(b)に示すように、第1排出ローラ対126の回転によってさらに搬送されて、図14(a)に示すように、スタックトレイ128に放出される。シートP1は、図14(b)に示すように、スタックトレイ128と処理トレイ129上に落下する。その後、図15(a)、図15(b)に示すように、搬送上ローラ127aが後述する揺動ローラ機構によって下降して、搬送下ローラ127bとでシートを挟む。このとき、揺動ローラ対127は束搬送手段としてではなく、搬送手段として作用する。
その後、搬送上ローラ127aおよび搬送下ローラ127bは束出しモータM3(図4参照)によって、第一の方向(矢印方向)に回転し、さらに、処理トレイ129に接離自在な戻しローラ130も束出しモータM3(図4参照)によって、矢印方向に回転する。ところで、搬送下ローラ127bは、一枚目は、束下クラッチCL(図4参照)の作動によって駆動が連結されているが、2枚目以降はオフして空転するようになっている。これは、1枚目のシートを処理トレイ129に積載した後に、2枚目以降のシートが積載されるとき、搬送下ローラ127bが回転していると、搬送下ローラ127bが1枚目のシートもストッパ131側に押し込んで、1枚目のシートに皺を生じさせるおそれがあるためである。
図16(a)に示すように、揺動ローラ対127と戻しローラ130との回転によって、シートが右下がりの処理トレイ129上を矢印方向に滑り降りる。そのとき、後端アシスト134は、待機位置に待機している。そして、シートP1がストッパ131に当接すると、搬送上ローラ127aがシートP1から離れる。その際、シート搬送方向の整合が行なわれ、その後、シートの幅整合が公知の1対の整合板144(図5参照)によって行われる。
以下、後続のシートも同様にして、処理トレイ129に積載される。図17に示すように、処理トレイ129に所定枚数のシートが積載されると、図3、図4に示すステイプラ132によって、その束状のシートが綴じられる。なお、シート束には、ステイプラ132によって綴じ処理を施す代わりに、不図示のパンチユニットによって孔あけ処理を施してもよい。
図18(a)に示すように、搬送上ローラ127aが後述する揺動ローラ機構によって降下して、搬送下ローラ127bとでシートを挟む(図9のS101)。束下クラッチCLが作動して(図9のS102)、約150mmsec経過後(図9のS103)、整合板144がシート束から退避し(図9のS104)、スタックトレイ128が、紙面検知レバー133によって検知される位置に移動して、排出されてくるシート束を受け取りやすい位置に待機している(図9のS105)。
図18(b)に示すように、搬送上ローラ127aは搬送下ローラ127bとでシート束Pを挟んで第二の方向(矢印方向)に回転して、後端アシスト134は、シート束Pの後端を押して、シート束をスタックトレイ128に排出する。後端アシスト134は、図5乃至図7に示すように、後端アシストモータM4によって、正転、逆転するベルト142に設けられている。
このとき、図10、図11に示すように、揺動ローラ対127と後端アシスト134の起動時(T1)及び起動速度(132mm/sec)が同じで、同じ加速終了速度(500mm/sec)に同じ時間(T2)に到達すれば、揺動ローラ対127と後端アシスト134は、シート束に引っ張り力や圧縮力を加えるようなことがなく、シート束を排出することができる(図9のS106)。
しかし、図11に示すように、後端アシスト134の起動速度が、後端アシストモータM4の回転力を後端アシスト134に伝達するベルト143、142等によって、揺動ローラ対127の起動速度より、速い場合がある(仮に、300mm/secとする)。このような場合、揺動ローラ対127のシート搬送速度が300m/secになる時間T3まで、後端アシスト134は移動を開始しないで停止していて、揺動ローラ対127のシート搬送速度になると、移動を開始する。すなわち、後端アシスト134は、揺動ローラ対127が始動してから(T3−T1)=ΔT時間後に始動する(図9のS107)。なお、揺動ローラ対127の方が、後端アシスト134より、起動速度が速い場合は、逆に、揺動ローラ対127の起動時をΔTだけ遅くする。もし、後端アシスト134の起動速度と、後端アシスト134の起動速度とが同じときには、ΔTは零である。
このように、始動時にΔTの時間差を設けると、揺動ローラ対127と後端アシスト134とに起動速度の差が合っても、揺動ローラ対127と後端アシスト134は、シート束に引っ張り力や圧縮力を加えるようなことがなく、シート束を排出することができる。また、揺動ローラ対127によるローラの擦れ痕がシートに付いて、シート束の品質や、シート束の画像の品質を低下させるようなことがない。
シート束は、揺動ローラ対127、後端アシスト134、及び戻しローラ130によって、スタックトレイ128の側に送り出しを開始される(図9のS108)。後端アシスト134は、約15mm移動した時点(図9のS109)で、元の位置(ホームポジション)に戻る(図9のS110、図12における「HP出し制御」に相当する動作)。シート束は、図19に示すように、揺動ローラ対127によって、スタックトレイ128上に排出される。その後、揺動ローラ対127の搬送上ローラ127aが搬送下ローラ127bから離れた時点で、一連のシート束排出動作が終了する(図9のS111、S112)。
図18(b)において、シート束が排出され始めたとき、次のシート束の最初のシートが入口ローラ対121に送り込まれてきている。
本実施形態のシート処理装置119は、後端アシスト134がシート束の後端を押してシート束を搬送するので、シート束の表面にローラを圧接回転させてシート束を排出する場合と異なって、シート束の表面に傷を付けることなく、確実に搬送することができる。
(バッファ動作の説明)
以上の動作説明は、例えば、シート同士の搬送間隔が広く、次のシートが送り込まれてくる間にシート束に綴じ処理を施すことができる場合についての動作説明であるが、次に説明する動作は、シート同士の搬送間隔が狭く、シート束に処理を施しているときに、後続シートが送り込まれてくる場合、綴じ処理中だけ、後続シートを溜めておく(バッファしておく)、バッファ動作についての説明である。
シート処理装置119は、画像形成装置本体101から送られてくるシートの間隔がシート綴じ処理時間より短いと画像形成装置本体101のCPU回路200によって判断したときのフィニッシャ制御部211のバッファ動作指令に基づいて、バッファ動作を行う。この場合、バッファローラ124は、バッファローラ離間プランジャSL1(図4参照)によって、下降して下搬送ガイド板123bに接触している。
図20において、処理トレイ129には、シート束Pが積載されているものとする。シート束Pには、ステイプラ132(図3、図4参照)によって綴じ処理が行われているものとする。
図20(a)に示すように、処理トレイ129に積載されたシート束Pにステイプル処理が行われている間に、次のシート束の1枚目のシートP1が送り込まれてくると、そのシートP1は、入口ローラ対121によって、バッファローラ124に送り込まれる。バッファローラ124は、入口搬送モータM2(図4参照)によって回転してシートP1を下流へと搬送する。このとき、第1排出ローラ対126の排出上ローラ126aは、第1排出ローラ離間プランジャSL2(図4参照)によって、排出下ローラ126bから離れている。
なお、第1排出ローラ離間プランジャSL2は、図4において、バッファローラ離間プランジャSL1と重なって見えるため、図4には図示されていない。また、揺動ローラ対127の搬送上ローラ127aも、不図示のプランジャによって、搬送下ローラ127bから離れている。
図20(b)に示すように、シートP1の後端が、スイッチバックポイントSPに到達すると、図21(a)に示すように、バッファローラ124の逆転によって、シート束Pは上流側へ戻される。これと、ほぼ同時に後端押さえ135が、下搬送ガイド板123bから離れて後端受け止め部136が開放される。スイッチバックポイントSPへの到達は、図4に示す入口ローラ対121の下流側近傍に配設した入口センサS1がシートの先端(下流側端)によって作動してから、所定時間後、あるいは、バッファローラ124の回転数等によって検知することができるようになっている。
シートの下流端が検知されてからの、シートP1の上流端側は、図21(a)に示すように、後端受け止め部136に受け止められる。その後、後端押さえ135は、図21(b)に示すように、元の位置に戻って、後端押さえ135に設けてある摩擦部材141によって、シートP1を下搬送ガイド板123bに押し付ける。
その後、図22(a)に示すように、2枚目のシートP2が送り込まれてくる。2枚目のシートP2は、入口ローラ対121によって搬送される。このとき、シートP2は、後端押さえ135の上を通過する。その後、シートP2は、図22(b)に示すように、バッファローラ124によっても搬送される。
このとき、1枚目のシートP1は、バッファローラ124によって、2枚目のシートP2とともに下搬送ガイド板123bに押し付けられて、搬送される2枚目のシートP2に追従して、下流側に移動しようとする。しかし、1枚目のシートP1は、後端押さえ135に設けてある摩擦部材141によって、下搬送ガイド板123bに押し付けられているので、移動するようなことがない。
2枚目のシートP2も、1枚目のシートP1と同様に、後端がスイッチバックポイントSPに到達すると図23、図24に示すように上流側に戻される。そして、2枚目のシートP2は、後端押さえ135の摩擦部材141によって、1枚目のシートP1に重なって下搬送ガイド板123bに押し付けられる。
その後、図25(a)に示すように、3枚目のシートP3が送られてきて、シートP3の後端が入口ローラ対121を通過すると、図25(b)に示すように、排出上ローラ126aが排出下ローラ126bとで、第1〜第3のシートP1〜P3を挟み込む。このとき、3枚目のシートP3は、1枚目、2枚目のシートP1、P2よりも下流側に多少突出している。
また、この頃、処理トレイ129上のシート束に対する綴じ処理が終了しているので、図26(a)に示すように、後端アシスト134が処理トレイ129に沿って移動して、シート束Pの後端を押し上げる。この結果、シート束Pの下流端Paは、1枚目、2枚目のシートP1、P2の下流端P1a、P2bよりも下流側に長さLだけ突出する。
そして、図26(b)に示すように、搬送上ローラ127aも下降して、搬送下ローラ127bで、3枚のシートP1、P2、P3と、シート束Pとを挟み込む。これにともなって、後端押さえ135が2枚目のシートP2から離れて、1枚目のシートP1と、2枚目のシートP2とを解放する。
その後、3枚のシートP1、P2、P3と、シート束Pは、揺動ローラ対127に挟まれて搬送される。そして、図27(a)、図27(b)に示すように、シート束Pがスタックトレイ128に排出されると、1枚目のシートP1と2枚目のシートP2との後端が、第1排出ローラ対126から抜け出て、3枚のシートの上流側部分が処理トレイ129に受け止められる。
図27(b)において、第1排出ローラ対126、揺動ローラ対127、後端アシスト134の起動時(T1)及び起動速度(132mm/sec)が同じで、同じ加速終了速度(500mm/sec)に同じ時間(T2)に到達すれば、第1排出ローラ対126、揺動ローラ対127、後端アシスト134は、シート束Pや、3枚のシートP1〜P3に引っ張り力や圧縮力を加えるようなことがなく、シート束Pを排出することができる。
しかし、起動速度に差がある場合には、図9のS107におけるように、ΔTの時間差を設けて、各々を始動するようにすると、シート束Pや、3枚のシートP1〜P3に引っ張り力や圧縮力を加えるようなことがなく、シート束Pを排出することができる。また、第1排出ローラ対126や揺動ローラ対127によるローラの擦れ痕がシートに付いて、シート束Pの品質や、シート束Pの画像の品質を低下させるようなことがない。
3枚のシートP1〜P3は、図28(a)、図28(b)に示すように、揺動ローラ対127と戻しローラ130によって、処理トレイ129上を滑降搬送されて、ストッパ131に受け止められる。この間、スタックトレイ128は、一旦、下降して、シート束Pの上面を紙面検知レバー133よりも下げてから、再度、上昇して、シート束Pの上面によって紙面検知レバー133が作動した時点で、上昇を停止する。この結果、スタックトレイ128上のシート束Pの上面を所定の高さに保持することができる。その後、シートP1〜P3は、下搬送ガイド板123b上に溜められることなく、順次、処理トレイ129上に積載されて、所定枚数に達すると、綴じられる。この綴じ動作の間、後続のシート束の最初の3枚のシートが下搬送ガイド板123b上に溜められる。
なお、以上の説明では、下搬送ガイド板123b上に3枚のシートが溜められるようになっているが、溜められるシート(バッファシート)の枚数は、シートの長さ、綴じる時間、シートの搬送速度等によって変わるため、3枚に限定されるものではない。
以上説明したようにシート処理装置119は、図26(a)において、シート束Pの下流端Paを、1枚目、2枚目のシートP1、P2の下流端P1a、P2bよりも下流側に長さLだけ突出させるようになっている。これは、次の理由による。
仮に、図29に示すように、下流端Paの突出長さが、上記長さLより短いL1であるとすると、下流端Paの突出長さもL1になる。このため、揺動ローラ対127が、シート束Pをスタックトレイ128に排出してから、3枚のバッファシートP1〜P3を掴む長さが短くなり、3枚のバッファシートP1〜P3を掴み損なって処理トレイ129に確実に送り込むことができなくなることがある。したがって、揺動ローラ対127がバッファシートP1〜P3を確実に掴んで処理トレイ129に送り込むことができるようにするため、シート束Pをバッファシートに対して長さLだけ突出させている。
また、上記突出長さが短いと、バッファシートP1〜P3とシート束Pとの接触面積が広くなって、シート束PがバッファシートP1〜P3に密着し、スタックトレイ128に落下するのが遅くなりがちである。このような場合、揺動ローラ対127が逆転して、バッファシートP1〜P3を処理トレイ129に送り込むとき、シート束PがバッファシートP1〜P3に密着したまま、揺動ローラ対127に進入して、シート束Pに傷が付いたり、ジャムの発生原因になったりするおそれがある。したがって、シート束PとバッファシートP1〜P3との分離性を良くするためにも、シート束PをバッファシートP1〜P3に対して長さLだけ突出させている。
(本発明に係る揺動ローラ機構)
次に、本発明に係るシート処理装置のシート及びシート束を処理トレイ129又はスタックトレイ128に搬送するための揺動ローラ機構について図を用いて詳しく説明する。図30はシート処理装置の揺動ローラ機構の斜視図である。
揺動ローラ対127の搬送上ローラ127aを備えた搬送上ローラ保持部材であるブラケット152は、軸153を中心にして上下方向に回動するようになっている。ブラケット152の上面には引っ掛けアーム152aが設けられており、その近傍には、引っ掛けアーム152aを引っ掛けて、かつブラケット152を上下に回動させるように、上下にスライド運動を行うスライドアーム160が設けられている。
スライドアーム160は、スライドアーム160の両端に設けられたスライド軸161を摺動し、図中矢印X方向もしくは矢印Y方向に移動する。スライドアーム160には、揺動ギア162が噛み合うように、ラック形状部分があり、揺動ギア162が回転することによりスライドアーム160が矢印X、Y方向に移動する。また、揺動ギア162は、揺動ギア162の回転軸である揺動軸163を介して、トルクリミッタ164、中間ギア165、166、そして最終的に駆動手段である揺動モータM5に取り付けられた揺動モータギア167へと連結し、揺動モータM5から回転するための駆動が伝えられている。
ここで、トルクリミッタ164、揺動モータM5は、揺動ローラ対127のシート挟持力を変える挟持力負荷手段を構成し、トルクリミッタ164が中間ギア165と、揺動軸163との間に設けられているので、揺動モータM5の駆動力が、ある力以上になるとリミットがかけられ、空転するので、結果的に、揺動ローラ対127の搬送上ローラ127aが搬送下ローラ127bへ挟持するための加圧力が一定に保たれるようになる。それにより、揺動ローラ対127で搬送するシート束のその厚みが枚数により変化しても、そのシート搬送力を一定にでき、安定した搬送性を確保できる。
搬送上ローラ127a、及び搬送下ローラ127bを駆動するための束出しモータM3の駆動を伝える構成を、図31(図30の矢印Z方向から見た図)に示す。まず、束出しモータM3に取り付いた束出しモータギア168は、中間ギア169、束下クラッチCLを介して、搬送下ローラ127bに連結している。また、中間ギア169は、中間ベルト170、軸153を利用して摺動回転する中間ギア171、中間ベルト172、上ローラギア173を介して、搬送上ローラ127aにも連結している。これにより、束出しモータM3の駆動を正転、逆転制御することで、それに伴なって、搬送上ローラ127a、搬送下ローラ127bも正転、逆転回転させることができる。
また、束下クラッチCLによって、そのクラッチを連結、もしくは連結を解除をおこなうことで、束出しモータM3の駆動を搬送下ローラ127bに伝えたり、遮断し、ローラの回転、停止の制御を行っている。
図32〜図34を用い、揺動ローラ対127の搬送上ローラ127aと、搬送下ローラ127bが挟持、離間する動作を説明する。図32〜図34は搬送上ローラ127aの設けられたブラケット152を、上下方向に回動させるための機構を、中央部付近で断面図化したものである。
図32は揺動ローラ対127の搬送上ローラ127aが搬送下ローラ127bから離間した状態を示したものであり、前述した、図13や図20における、シートが第一排出ローラ対126から搬入されてきた際に行われる動作を表したものである。
図32の状態で、揺動ホームセンサS2は、スライドアーム160の一部に取り付いた不図示の検知部を検知した状態にあり、ブラッケット152が上方向に回動した状態を揺動モータM5の保持トルクにより保っている。これにより、搬送上ローラ127aは搬送下ローラ127bから離間した状態となり、搬送されてくるシートに対しては、シート搬送力が伝わらないようになっている。また、処理トレイ129上に前に積載されている後処理待ちのシートがあった場合にも、シートにシート搬送力を与えることがなく、誤ってシートをスタックトレイ128へ搬送してしまうことがない。
図33はブラケット152が軸153を中心に回動し、自重により降下を行い、揺動ローラ対127の搬送上ローラ127aが搬送下ローラ127bに接触した状態を示したものであり、前述した、図15における、シートの後端が第1排出ローラ対126から吐き出され、処理トレイ129に落下し、落下したシートを後端アシスト134の方向(図右下方向)に搬送させる際に行われる動作を表したものである。
揺動モータM5を回転し、揺動ホームセンサS2から、スライドアーム160を下方向(矢印Y方向)に移動させる。これにともなって、ブラケット152の引っ掛け部152aがスライドアーム160の支持部160aに支持された状態で、軸153を回転中心として、ブラケット152(搬送上ローラ127a)が下降(回動)し、搬送上ローラ127aが搬送下ローラ127bに接触する。
スライドアーム160はそのまま降下をつづけ、図に示すように、スライドアーム160の支持部160aからブラケット152の引っ掛け部152aが離間し、搬送上ローラ127aが搬送下ローラ127bに当接する。これにより、支持部160aによる支持されていたブラケット152と搬送上ローラ127aは、搬送下ローラ127bにより支持されることとなる。そこで、揺動モータM5を停止させることで、スライドアーム160を止める。
この状態においては、シートを搬送させるための挟持力を、ブラケット152と搬送上ローラ127aの自重とすることができる。束出しモータM3を駆動し、搬送上ローラ127aを回転させることで、シートを図中の右下方向へ搬送させ、ストッパ131にシート先端部(図中の右下方向先端)を突き当てることでシート搬送方向の斜行補正を行い、後処理が行える状態にし、処理トレイ129へのシートの搬送を終了する。
ここで、シートを図中右下方向へ搬送するのに、そのシート搬送力をブラケット152及び搬送上ローラ127aの自重による挟持力でおこなうことで、シートをストッパ131に突き当てて斜行補正を行う際にも、シート搬送力を大きくとることがなく、挫屈などの問題を防止できる。
図34は、図33で説明したものよりも、さらにスライドアーム160を下降させ、スライドアーム160の支持部160aがブラケット152の上面を加圧している状態を示したものであり、前述した、図18における、ステイプルなどの後処理の終了したシート束を処理トレイ129から図中左上方向へ搬送し、スタックトレイ128へ排出する際に行われる動作を表したものである。
前述したのと同様に、揺動モータM5を回転し、揺動ホームセンサS2から、スライドアーム160を図中矢印Y方向に移動させ、それにともなって、ブラケット152の引っ掛け部152aがスライドアーム160の支持部160aに支持された状態で、下降(回動)を開始する。これによって、軸153を回転中心として、搬送上ローラ127aが搬送下ローラ127bに接触する。
スライドアーム160はそのまま降下をつづけ、図に示すように、スライドアーム160の支持部160aからブラケット152の引っ掛け部152aが離間し、搬送上ローラ127aが搬送下ローラ127bに当接する。これにより、支持部160aによる支持されていたブラケット152と搬送上ローラ127aは、搬送下ローラ127bにより支持されることとなる。
この後、そのまま揺動モータM5を回転させてスライドアーム160を降下させ続け、スライドアーム160の支持部160aがブラケット152の上面を加圧するようにする。そして、加圧を行いつつ、束出しモータM3を駆動し、かつ束下クラッチCLを作動し、搬送上ローラ127a及び搬送下ローラ127bを回転させることで、シート束を図中左上方向へ搬送させ、処理トレイ129からスタックトレイ128に排出する。
ここで、前述したように、トルクリミッタ164が中間ギア165と、揺動軸163との間に設けられているので、スライドアーム160の支持部160aがブラケット152の上面を加圧しているとき、揺動モータM5の駆動力が、ある力以上になるとリミットがかけられ、空転するので、結果的に、揺動ローラ対127の搬送上ローラ127aが搬送下ローラ127bへ挟持するための加圧力が一定に保たれる。
このように、揺動モータM5のスライドアーム160を降下させる力がブラケット152を介して搬送上ローラ127aに伝達され、搬送上ローラ127aが搬送下ローラ127bを押し付けているため、搬送上ローラ127aが搬送下ローラ127bの挟持力は、前述したブラケット152と搬送上ローラ127aの自重による挟持力よりも大きなものとなっている。このため、特に摩擦係数の小さいカラーシート等のシート束を排出する際の挟持力不足による束ズレや排出不良を防止できる。これに加えてさらに、搬送上ローラ127a、搬送下ローラ127bを共に駆動することにより、特にカラーシート等のシート束を排出する際の挟持力不足による束ズレや排出不良を防止できる。
一方、従来は、搬送上ローラ127aが搬送下ローラ127bに接触した位置から、離間した位置に上昇する際に、揺動ローラ対127にシートを搬送するための挟持力として、引っ張りバネ+ブラケット自体の自重により負荷する機構をもちいていたので、引っ張りバネを大きく引かなければならなく、大きな力を必要としていた。
これに対して、本発明に係るシート処理装置119では、揺動モータM5を逆転させ図矢印下方向とは逆の上方向にスライドアーム160を上昇させ、搬送上ローラ127aを搬送下ローラ127bから離間しているので、軽量のブラケット152と搬送上ローラ127aのみを引き上げればよく、小さな力で搬送上ローラ127aと搬送下ローラ127bを離間することができ、この離間する力を出すモータを小さくして、装置の小型化が可能になる。
図35、図36を用いて、ブラケット152に対して、揺動ローラ対127の搬送上ローラ127aをイコライズさせる機構を詳しく説明する。図35は揺動ローラ対127の搬送上ローラ127aと搬送下ローラ127bをスタックトレイ128の方向から見た図である。図36(a)は図35の搬送上ローラ127aの中央部付近を矢印I方向から見た詳細図である。図36(b)は図36(a)の斜視図である。
搬送上ローラ127aは、その軸が、カセット給送などで使われる公知のイコライズユニット174及び中間軸175を介して上ローラギア173へとつながっている。これにより、搬送上ローラ127aが上ローラギア173の取り付いた中間軸175と平行になっていなくても、束出しモータM3からの駆動を、問題なく伝えることができる。また、図36(b)に示すように、ブラケット152の支え部152bには、長丸穴形状部Hが設けられており、軸受けを介して、搬送上ローラ127aを、長丸穴形状の長軸方向へ移動できるように構成している。
これによって、もし、ブラケット152の回動中心とする軸153が、搬送下ローラ127bに対して、平行に設けられていない場合でも、搬送上ローラ127aが搬送下ローラ127bに降下してくると、はじめは搬送上ローラ127aのゴム部176が片方のみの接触となるが、長丸穴形状部H分、搬送上ローラ127aは移動可能なので、最終的には、ゴム部176の両方が搬送下ローラ127bのゴム部177に接触し、搬送下ローラ127bに平行になる。
また、図36(a)に示すように、ブラケット152の自重を、搬送上ローラ127aのローラ幅方向の中心部へ、ブラケット152の押さえ部152cによって負荷させることで、ローラ幅方向で均一な挟持力を得ることができ、シートもしくはシート束を搬送する際の斜行等の問題を防止できる。
尚、シート処理装置119は、ステイプラ132の作動時に、シートを真っ直ぐな状態で複数枚重ねて溜める(バッファする)バッファユニット140を備えている場合について説明したが、バッファユニット140の代わりに図37に示すようなバッファローラ13とバッファローラパス14を備えたバッファユニットを備えている場合においても、本発明は適用することができるものであって、シートを真っ直ぐな状態で複数枚重ねて溜める(バッファする)バッファユニット140を備えているシート処理装置に限定されるものではない。
また、本実施形態では、画像形成装置本体として複写機を例示したが、本発明はこれに限定するものではなく、例えば、プリンタ、ファクシミリ等の他の画像形成装置本体であっても良く、画像形成装置本体に用いられるシート処理装置に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、画像形成装置本体に対して着脱自在なシート処理装置を例示したが、本発明は画像形成装置本体が一体的に有するシート処理装置であっても良く、シート処理装置に本発明を適用することにより同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態では、記録方式として電子写真方式を例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、インクジェット方式等の他の記録方式であっても良い。
また、本実施形態では、シート処理装置119のフィニッシャの内部において、シート束を作成するのにステイプラを例示したが、これに限定されるものではなく、例えば、のりづけ製本機構等のシート束作成装置であっても良い。
以上説明したように、シート及びシート束を処理トレイ129もしくはスタックトレイ128へ搬送するための揺動ローラ対127の挟持力を、搬送方向によって任意に変更できる機構を設け、また、搬送上ローラ127a、搬送下ローラ127bに駆動を入力することで、例えば、処理トレイ11方向への、単独シートを搬送する際には、そのシート搬送力を小さくし、挫屈等の問題を防止し、また、スタックトレイ128方向への、シート束排出時には、そのシート搬送力を大きくすることで、特に摩擦係数の小さいカラーシート束等の排出時の束ズレを防止することができる。
また、揺動ローラ対127の挟持力を発生させるのにバネによって行っていた従来の装置に比べ、バネを使わず、揺動モータM5とトルクリミッタ164を用いた構成としたことで、揺動ローラ対127の搬送上ローラ127aを搬送下ローラ127bから離間させる際には、軽量の搬送上ローラ127aとそれを支持しているブラケット152だけを引き上げればよく、引き上げのため揺動モータM5を小型化し、シート処理装置119を小型化することができる。
また、揺動ローラ対18の搬送上ローラ127aを回転可能に支持しているブラケット152に対して、搬送上ローラ127aをイコライズさせる構成をとることで、ローラ幅方向で均一なシート搬送力を得ることができ、シートの斜行等を防止することのできる。