JP2005074933A - 銅張積層板及びそれを用いた多層板。 - Google Patents

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杜夫 岳
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信之 池口
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Abstract

【課題】 繊維布基材の銅張積層板と比較し、積層時の成形厚みのバラツキ、熱的・機械的な耐衝撃性、Z方向の耐マイグレーション性などに優れ フレキシブル銅張積層板と比較し、弾性率などの機械強度が高い銅張積層板、及び多層板の提供。
【解決手段】 中間層に少なくとも1枚の耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シート、最外層に少なくとも1枚の無機及び/又は有機繊維基材プリプレグを使用した複合基材積層板の少なくとも片面に銅層を有する銅張積層板、並びに該銅張積層板を使用し、ビルドアップ層、及び/又はボンディング層に、上記耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シートを使用した多層板。
【効果】 積層時の成形厚みのバラツキ、熱的・機械的な耐衝撃性、Z方向の耐マイグレーション性などに優れた銅張積層板、及び多層板が得られた。

Description

本発明は、複合基材の銅張積層板、及びこれを用いて得られる多層板に関するものであり、本発明により得られる銅張積層板及び多層板は、主として、半導体チップを搭載する、薄型で、小型、軽量のチップサイズパッケージ(CSP)などの高密度プリント配線板や、マザーボードプリント配線板などに好適に使用される。
近年、小型、薄型、軽量化する電子機器において、ますます薄物の高密度のプリント配線板が使用されるようになってきており、特に、最近では、CSP用プリント配線板などで、その傾向が顕著になっている。この薄物のプリント配線板に使用される銅張板は、基材に薄いガラス繊維布を使用したものが主流である(例えば特許文献1参照)が、ガラス繊維布を使用した薄物の銅張板は、熱的・機械的な衝撃に弱く、冷熱サイクル試験によりクラックが生じやすく、成形厚みのバラツキが大きい欠点があった。また、厚さ 50μm以下の極薄銅張板では、基板を搬送する際、折れやすく、プリント配線板への加工が難しい問題があり、更に特性面では、Z方向の耐マイグレーション性が十分に満足できるものではなかった。ガラス繊維布以外の基材を使用した厚さ 50μm以下の極薄銅張板としては、ポリイミドフィルム基材などを使用したフレキシブル銅張板が知られている(例えば特許文献2参照)が、これらは、腰の強さ、コスト、絶縁信頼性などの点で問題があり、薄物の高密度のプリント配線板用には、更なる改善が必要であった。
特開2000-91750号公報 特開平11-017315号公報
本発明は、ガラス繊維布基材の積層板と比較し、成形厚みのバラツキや、熱的・機械的な耐衝撃性が良好であり、Z方向の耐マイグレーション性などの絶縁信頼性に優れる銅張積層板、並びに多層板を提供するものである。
本発明は、中間層に少なくとも1枚の耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シートを使用し、表面層に少なくとも1枚の無機及び/又は有機繊維基材プリプレグを使用した銅張積層板であり、この銅張積層板を使用し、ビルドアップ層、及び/又はボンディング層に、耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シートを使用する多層板である。本発明に使用する耐熱フィルム基材としては、全芳香族ポリアミドフィルムが好ましく、その基材表面を減圧プラズマ処理させたものが、より好適である。本発明の耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シート、無機及び/又は有機繊維基材プリプレグに使用する樹脂組成物としては、シアン酸エステル樹脂を必須成分とする樹脂組成物が更に好適に使用される。本発明で得られる銅張積層板、及び多層板は、積層時の成形厚みのバラツキ、熱的・機械的な耐衝撃性、Z方向の耐マイグレーション性などに優れる。
本発明の銅張積層板は、少なくとも2種類以上の基材を3枚以上使用した複合基材積層板及び多層板であり、耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シートを少なくとも1枚中間層に使用することで、無機又は有機繊維布基材の銅張積層板と比較し、積層時の成形厚みのバラツキ、熱的・機械的な耐衝撃性、Z方向の耐マイグレーション性などに優れる特徴があり、また無機及び/又は有機繊維基材プリプレグを表層に使用することで、フレキシブル銅張積層板と比較し、弾性率などの機械強度が高い特徴を有するものであり、工業的な実用性は極めて高いものである。
本発明の銅張積層板とは、中間層に少なくとも1枚の耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シートを使用し、表面層に少なくとも1枚の無機及び/又は有機繊維基材プリプレグを使用した複合基材の積層板の少なくとも片面に銅層を有する銅張積層板であれば、特に限定されるものではない。また本発明の多層板とは、上記銅張積層板に回路を形成し、必要によりこの銅層表面に化学処理を施した後、その両面及び/又は回路形成板の間に、上記耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シートを、ビルドアップ層、及び/又はボンディング層として使用したものであれば、特に限定されるものではない。本発明の銅張積層板は、少なくとも2種類以上の基材を3枚以上使用した複合基材積層板であり、耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シートを中間層に少なくとも1枚使用することで、無機又は有機繊維布基材の銅張積層板と比較し、積層時の成形厚みのバラツキ、熱的・機械的な耐衝撃性、Z方向の耐マイグレーション性などに優れる特徴がある。また無機及び/又は有機繊維基材プリプレグを表面層に少なくとも1枚使用することで、フレキシブル銅張積層板と比較し、弾性率などの機械強度が高い特徴を有する。
本発明で使用する耐熱フィルム基材としては、その種類は、特に限定されるものではなく、周知の耐熱フィルムの使用が可能である。耐熱フィルムとしては、例えば、ポリイミドフィルム、ポリパラバン酸フィルム、液晶ポリエステルフィルム、全芳香族ポリアミドフィルムなどが使用されるが、熱膨張率の小さい全芳香族ポリアミドフィルムが好適に使用される。耐熱フィルム基材の厚さは、目的により適宜選択するが、例えば、成形後の絶縁層間の厚みを15〜30μm程度に薄くするには、厚さ4〜25μmの耐熱フィルムの使用が好適である。耐熱フィルム基材の使用枚数は、1枚に限定されるものではなく、薄い基材を複数枚重ねて使用することも可能である。この耐熱フィルム基材は、樹脂組成物との密着力を高めるため、周知の表面処理を施すことが好ましく、特にプラズマ処理がより好適であり、プラズマ処理することにより、耐熱フィルム表面に微細な凹凸を付けるとともに樹脂との親和性を高めることができる。プラズマ処理に使用するガスは、ヘリウム、アルゴン、クリプトン、キセノン、ネオン、ラドン、窒素、酸素、空気、一酸化炭素、二酸化炭素、四塩化炭素、クロロホルム、水素、アンモニア、カーボンテトラフルオライド、トリクロロフルオロエタン、トリフルオロメタンなど、周知のものが使用でき、これらのガスを単独、又は適宜混合して使用することが可能である。プラズマ処理の処理電力密度は特に限定されないが、好ましくは0.1W・秒/cm2以上、更に好ましくは10〜80W・秒/cm2であり、プラズマ処理の圧力は常圧でも減圧でも使用可能であるが、好ましくは0.01〜100Torr、更に好ましくは0.05〜10Torrの減圧下で行うことが好適である。
本発明に使用する無機及び/又は有機繊維布としては、合成樹脂の基材として使用されるものであれば、特に限定されるものではなく、プリント配線材料用の周知のものが使用可能である。無機繊維布としては、例えば、E、S、NE、Dガラス繊維、セラミック繊維などを使用した織布、不織布が、有機繊維布としては、例えば、全芳香族ポリアミド繊維、液晶性芳香族ポリエステル繊維などを使用した織布、不織布が使用できるが、剛性率を高めるため織布が好適に使用される。無機及び/又は有機繊維基材の厚さとしては、15μm以上のものが一般に使用され、特に厚さ 15〜30μmのものが薄物の銅張積層板用として使用される。無機及び/又は有機繊維基材の使用枚数は、1枚に限定されるものではなく、薄い基材を複数枚重ねて使用することも可能である。
本発明に使用する耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シート、及び/又は無機及び/又は有機繊維基材プリプレグに使用する樹脂組成物としては、特に限定されず、プリント配線材料用の周知の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などが使用可能であり、1種或いは2種以上適宜組み合わせて使用することが可能である。樹脂組成物としては、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、シアン酸エステル樹脂、マレイミド樹脂、2重結合付加ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリオレフィン樹脂、これらの臭素化物、リン含有化合物などが使用されるが、耐マイグレーション性、耐熱性、吸湿後の耐熱性などの点からシアン酸エステル樹脂を必須成分とする樹脂組成物、例えばエポキシ樹脂などとの併用が好適である。
本発明で好適に使用されるシアン酸エステル樹脂とは、1分子中に2個以上のシアネート基を有する化合物であれば、特に限定されるものではない。その具体例としては、1,3-又は1,4-ジシアネートベンゼン、1,3,5-トリシアネートベンゼン、1,3-、1,4-、1,6-、1,8-、2,6-又は2,7-ジシアネートナフタレン、1,3,6-トリシアネートナフタレン、4,4'-ジシアネートビフェニル、ビス(4-ジシアネートフェニル)メタン、2,2-ビス(4-シアネートフェニル)プロパン、4,4'-メチレンビス(2,6ジメチルフェニルシアネート)、ビス(4-シアネートフェニル)エーテル、ビス(4-シアネートフェニル)チオエーテル、ビス(4-シアネートフェニル)スルホン、トリス(4-シアネートフェニル)ホスファイト、トリス(4-シアネートフェニル)ホスフェート、テトラメチルビフェニルシアネート、ヘキサメチルビフェニルシアネート;ノボラックやリン含有ノボラック、水酸基含有熱可塑性樹脂のオリゴマー(例えばヒドロキシポリフェニレンエーテル、ヒドロキシポリスチレンなど)などとハロゲン化シアンとの反応により得られるシアネート類;これらの臭素付加化合物などが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。
また、これらシアン酸エステル化合物のシアネート基の三量化によって形成されるトリアジン環を有する重量平均分子量 400〜6000 のプレポリマーが好適に使用される。プレポリマーの製法としては、上記のシアン酸エステルモノマーを、例えば鉱酸、ルイス酸等の酸類;ナトリウムアルコラートなど、第三級アミン類などの塩、炭酸ナトリウムなどの塩類などを触媒として重合させることにより得られる。このプレポリマー中には一部未反応のモノマーも含まれており、モノマーとプレポリマーとの混合物の形態をしており、このような原料は本発明の用途に好適に使用される。
本発明において、シアン酸エステル樹脂と好適に併用されるエポキシ樹脂としては、プリント配線材料に使用される周知のエポキシ樹脂が使用可能である。具体的には、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、多官能フェノール型エポキシ樹脂、ハロゲン化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ハロゲン化フェノールノボラック型エポキシ樹脂、リン含有エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ポリオール型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂;ブタジエンなどの二重結合をエポキシ化したポリエポキシ化合物、水酸基含有シリコーン樹脂類とエピクロルヒドリンとの反応によって得られるポリグリシジル化合物などが挙げられ、1種もしくは2種以上を適宜混合して使用することも可能である。
本発明に使用する樹脂組成物において、それ自体は加熱により硬化するが硬化速度が遅く、作業性、経済性などに劣る熱硬化性樹脂の場合、公知の硬化剤や硬化促進剤の使用が可能である。硬化剤や硬化促進剤の使用量は、熱硬化性樹脂 100重量部に対して 0.005〜20重量部、好ましくは 0.01〜5重量部である。
本発明に使用する樹脂組成物には、組成物本来の特性が損なわれない範囲で、所望に応じて種々の添加物を配合することができる。これらの添加物としては、不飽和ポリエステルなどの重合性二重結合含有モノマー類及びそのプレポリマー類;ポリブタジエン、エポキシ化ブタジエン、マレイン化ブタジエン、ブタジエン-アクリロニトリル共重合体、ポリクロロプレン、ブタジエン-スチレン共重合体、ポリイソプレン、ブチルゴム、フッ素ゴム、天然ゴム等の低分子量液状〜高分子量のelasticなゴム類;ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリ-4-メチルペンテン、ポリスチレン、AS樹脂、ABS樹脂、MBS樹脂、スチレン-イソプレンゴム、アクリルゴム、これらのコアシェルゴム、ポリエチレン-プロピレン共重合体、4-フッ化エチレン-6-フッ化エチレン共重合体類;ポリカーボネート、ポリスルホン、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイドなどのプレポリマーもしくはオリゴマー;ポリウレタンなどが例示され、適宜使用される。また、その他、公知の有機、無機の充填剤、染料、顔料、増粘剤、滑剤、消泡剤、分散剤、レベリング剤、光増感剤、難燃剤、光沢剤、重合禁止剤、チキソ性付与剤などの各種添加剤が、所望に応じて適宜組み合わせて用いられる。必要により、反応基を有する化合物は硬化剤、触媒が適宜配合される。
本発明で使用する耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シートの製造方法は、特に限定されるものではなく、周知の方法が適用可能である。例えば、耐熱フィルム上に直接ロールで樹脂組成物を塗布、乾燥してBステージ化するか、離型フィルムに樹脂組成物を塗布、乾燥した後、これを耐熱フィルムの両面に配置し、加熱、加圧下にラミネートして一体化し、Bステージ化する方法などが適用できる。この場合樹脂組成物中には少量の溶剤が残存しても使用可能である。樹脂組成物の厚みは、特に限定されず、目的とする絶縁層の厚みにより適宜選択するが、一般的には 3μm以上で、薄いものを目的とする場合には、3〜20μmが好ましい。
本発明で使用する無機及び/又は有機繊維基材プリプレグの製造方法は、特に限定されるものではなくなく、プリント配線材料に使用される周知の方法が適用可能である。例えば、樹脂組成物ワニスを無機及び/又は有機繊維基材に含浸、乾燥してBステージ化し、プリプレグとする方法などが適用できる。
本発明の銅張積層板の銅層の形成方法は、各種銅箔、銅メッキなど特に限定されないが、厚さ 3〜18μmの電解銅箔が好適である。
本発明の多層板は、本発明の銅張積層板を用いて導体回路を形成した内層板を使用して、導体に公知の表面処理を施した後、又は両面粗化箔を使用した内層用回路板の表裏に耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シート、もしくは銅箔と耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シートを事前に複合させた銅箔複合耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シートを配置し、その外側に必要に応じて銅箔を配置するものである。
本発明の銅張積層板、及び多層板の積層成形条件は、特に限定されるものではなく、使用する樹脂組成によって適宜選択する。一般には温度 60〜300℃、圧力 2〜50kgf/cm2 、時間は 0.5〜3時間である。又、真空下に積層成形するのが好ましい。装置は真空ラミネータプレス、一般の多段真空プレスなど、周知のものが使用可能である。
以下に実施例、比較例で本発明を具体的に説明する。『部』は重量部を表す。
実施例1
2,2-ビス(4-シアネートフェニル)プロパンモノマー 400部を 150℃に溶融させ、撹拌しながら 4時間反応させ、平均分子量 1,900のモノマーとプレポリマーの混合物を得た。これをメチルエチルケトンに溶解し、ワニスAとした。 これにビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート828、ジャパンエポキシレジン<株>製) 100部、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(EXA830LVP、大日本インキ化学工業<株>製)50部、ノボラック型エポキシ樹脂(DEN438、ダウケミカル<株>製) 50部、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート1001、ジャパンエポキシレジン<株>製) 400部を配合し、オクチル酸亜鉛 0.3部をメチルエチルケトンに溶解して加え、ワニスBとし、これにエポキシ化ポリブタジエン樹脂(E-1000-8.0、日本石油化学<株>製)100部、エポキシ基変性アクリル多層構造粉体(スタフィロイドIM-203、平均粒子径 0.2μm、ガンツ化成<株>)30部を加え、攪拌混合して均一なワニスCとした。ワニスBを、厚さ 25μmの離型PETフィルムの片面に連続的に塗布、130℃で約 10分乾燥して、厚さ 5μmのBステージ樹脂層(170℃でのゲル化時間 67秒)を形成し、乾燥ゾーンを出てきた時に樹脂面に厚さ 20μmのポリプロピレン保護フィルムを当て、100℃、線圧4kgf/cmでラミネートし、離型フィルム付きBステージ樹脂組成物シートDを作製した。次いで、表1に示す条件で両面をプラズマ処理した厚さ 4.5μmの全芳香族ポリアミドフィルムの両面に、Bステージ樹脂組成物シートDを保護フィルムを剥離しながら配置し、90℃、7kgf/cmの線圧で連続的にラミネートして一体化し、耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シートEを作成した。一方、厚さ 15μmのガラス繊維織布にワニスCを含浸、130℃で約 10分乾燥して、厚さ 17μmの無機繊維基材プリプレグFを作成した。この無機繊維基材プリプレグFを保護フィルムを剥離した耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シートEの両面に配置し、その両側に厚さ 12μmの電解銅箔を置き、200℃、20kgf/cm2、10mmHg以下の真空下で積層成形して絶縁層厚さ 49μmの両面銅張積層板Gを作成した。この両面銅張積層板Gの外層の銅箔をエッチングにより除去した後、過マンガン酸カリウム系デスミア溶液(日本マクダーミッド<株>)で膨潤、デスミア(溶解)、中和して、表層からの凹凸合計で3.2〜5.5μm(平均粗度Rz: 4.3μm)とした。次に、この粗化表面に無電解銅メッキ層を 0.5μm、電解銅メッキを 20μm付着させ、加熱炉に入れて 100℃から徐々に温度を 30分で 150℃まで上げ、更に徐々に温度を上げて 190℃で 60分加熱硬化した。これを用いてセミアディティブ法にて銅導体回路を形成し、プリント配線板を作成した。この特性を測定した結果を表1に示す。
実施例2
実施例1で使用したワニスAに、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート828) 100部、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(EXA830LVP)150部、ノボラック型エポキシ樹脂(DEN438) 150部、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(ESCN220F、住友化学工業<株>製) 200部を配合し、アセチルアセトン鉄 0.3部をメチルエチルケトンに溶解して加え、更に無機充填剤としてタルク(ミクロエース、日本タルク<株>製)を 1000部加え、攪拌混合して均一なワニスHとした。 このワニスHを連続的に厚さ 25μmの表面平滑な離型PETフィルムの片面に塗布、130℃で約 10分乾燥して、乾燥ゾーンを出てきた時点で厚さ 20μmの保護ポリエチレンフィルムを樹脂面に当て一体化し、厚さ 18μmのBステージ樹脂シートI(170℃でのゲル化時間 60秒)と、厚さ 5μmのBステージ樹脂シートJ(170℃でのゲル化時間 64秒)とした。次に、表1の条件でプラズマ処理した厚さ 12μmのポリイミドフィルムの両面に上記Bステージ樹脂シートJを保護ポリエチレンフィルムを剥離して配置し、100℃、線圧 4kgf/cmでラミネートし、総厚さ 22μmの耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シートKを作成した。同様に表1の条件でプラズマ処理した厚さ 4.5μmの全芳香族ポリアミドフィルムの表裏面に、上記Bステージ樹脂シートIとBステージ樹脂シートJを、保護フィルムを剥離して配置し、100℃、線圧 4kgf/cmでラミネートして、総厚さは約 28μmの耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シートLを作成した。一方、厚さ 20μmのガラス繊維織布基材にワニスHを含浸、130℃で約 10分乾燥して、厚さ 27μmの無機繊維基材プリプレグM(170℃でのゲル化時間 70秒)を作成した。この無機繊維基材プリプレグMを、保護フィルムを剥離した耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シートKの両面に配置し、この表裏面に厚さ 12μmの電解銅箔を置き、200℃、25kgf/cm2、10mmHg以下の真空下に積層成形して両面銅張積層板Nを作成した。これの両面の銅箔に回路を形成し、黒色酸化銅処理を施した後、この両外側に耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シートJの両面の離型フィルムを剥離しながら、樹脂厚みが厚い側を回路面に対向させて配置し、その外側に厚さ 12μmの電解銅箔を置き、200℃、25kgf/cm2、10mmHg以下の真空下に積層成形して4層銅張積層板Oを作成した。この表層の銅箔を薬液で厚さ 4μmまで溶解した後、この4層板の上からUV-YAGレーザーで孔径 50μmの貫通孔及びブラインドビアホールをあけ、無電解銅メッキ 0.5μm、その後に電解銅メッキ 17μm付着させた後、回路を形成した。さらに、同じ工程を繰り返して、ビルドアップの6層板を作製し、プリント配線板とした。評価結果を表1に示す。
比較例1
実施例2で使用したワニスHを、厚さ 27μmのガラス織布に含浸、130℃で約 10分乾燥して、厚さ約 30μmの無機繊維基材プリプレグP(170℃でのゲル化時間 120秒)を作成した。これとは別に、ワニスKを厚さ 60μmのガラス織布に含浸、130℃で約 10分乾燥して、厚さ約 70μmとした無機繊維基材プリプレグ(170℃でのゲル化時間 110秒)を作成し、その両外側に厚さ 12μmの電解銅箔を置き、200℃、25kgf/cm2、10mmHg以下の真空下に積層成形して、70μm(ガラス織布1枚)、銅箔厚さ 12μmの両面銅張積層板Qを作成した。この両面銅張積層板Qに銅導体回路を形成し、黒色酸化銅処理を施した後、両外側に無機繊維基材プリプレグPを各々1枚づつ配置し、その外側に厚さ 12μmの電解銅箔を置き、200℃、25kgf/cm2、10mmHg以下の真空下に積層成形して4層銅張積層板を作成した。更にこの4層板を用いて、実施例2と同様にして、ビルドアップを繰り返し、貫通孔、ブラインドビアの付いた6層プリント配線板とした。評価結果を表1に示す。
比較例2
ポリイミド樹脂の厚さ 50μm、銅箔厚さ 12μのフレキシブル両面銅張積層板の上に黒色酸化銅処理を行い、CO2レーザー加工により貫通孔を形成し、デスミア、無電解銅メッキ 0.5μm、電解銅メッキ 17μmを付着させた後、回路を形成し、プリント配線板とした。評価結果を表1に示す。
比較例3
ブロム化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(エピコート5045、ジャパンエポキシレジン<株>製)900部、ノボラック型エポキシ樹脂(ESCN220F、住友化学工業<株>製)100部、ジシアンジアミド 30部、2-エチル-4-メチルイミダゾール 1部をメチルエチルケトンとジメチルホルムアミドとの混合溶剤に溶解し、これを厚さ 40μmのガラス織布に含浸、乾燥させて、厚さ 50μmの無機繊維基材プリプレグR(170℃でのゲル化時間 100秒)作成した。
この無機繊維基材プリプレグRを1枚使用し、この両面に 12μmの電解銅箔を置き、175℃、20kfg/cm2、30mmHg以下の真空下で2時間積層成形して、絶縁層厚さ 49μmの両面銅張積層板Sを作成した。この表層に回路を形成し、プリント配線板とした。評価結果を表1に示す。
表1
実施例1 実施例2 比較例1 比較例2 比較例3
プラズマ 酸素ガス Heガス − − −
処理条件 60W・秒/cm2 30W・秒/cm2 − − −
0.10Torr 0.10Torr − − −
吸湿耐熱性
PCT-1hrs. 異常無し 異常無し 異常無し 異常無し デラミ
PCT-3hrs. 異常無し 異常無し 異常無し 異常無し デラミ
弾性率(kgf/mm2) 1480 − − 590 2150
厚みバラツキ(μm) <±2 <±3 ±6 <±2 ±7
耐マイグレーション性(Ω)
200hrs. 6x1011 4x1011 4x1010 5x1010 2x109
1000hrs. 3x1010 4x1010 3x109 4x109 <108
冷熱サイクル試験
500cycle 異常無し 異常無し 異常無し 異常無し クラック
1000cycle 異常無し 異常無し クラック 異常無し クラック
<測定方法>
吸湿耐熱性:プリント配線板をプレッシャクッカー試験機で121℃/203kPaで1,3時間処理した後、260℃の半田に30sec.浸漬し、外観の有無を目視で判定。

弾性率:銅張積層板の外層銅を除去した試験片を使用し、JIS C6481に準じてDMA法による25℃での弾性率。

厚みバラツキ:銅張積層板のクロスセクション写真で絶縁層厚みを測定(平均値との差)

耐マイグレーション性:銅張積層板の外層銅を10mm×10mmで両面同じ位置に残して100個連結した試験片を作成し、85℃・85%RHで100VDC印加してZ方向の絶縁層間の絶縁抵抗値を測定。

冷熱サイクル試験:プリント配線板の片面に10mm×10mmのシリコンウエハーを実装し25mm×25mmで樹脂封止した試験片を、液槽冷熱サイクル試験機で、-55℃/5minと150℃/5minの処理を繰り返し行い、クラックの有無を観察。

Claims (5)

  1. 中間層に少なくとも1枚の耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シート、表面層に少なくとも1枚の無機及び/又は有機繊維基材プリプレグを使用した複合基材積層板の少なくとも片面に銅層を有する銅張積層板。
  2. 請求項1記載の銅張積層板を使用し、ビルドアップ層、及び/又はボンディング層に、上記耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シートを使用した多層板。
  3. 上記耐熱フィルム基材が全芳香族ポリアミドフィルムであることを特徴とする請求項1記載の銅張積層板。
  4. 上記耐熱フィルム基材表面が、減圧プラズマ処理により表面処理されたものである請求項1〜3のいづれかに記載の銅張積層板又は多層板。
  5. 耐熱フィルム基材Bステージ樹脂組成物シートの樹脂組成物、及び/又は無機及び/又は有機繊維基材プリプレグの樹脂組成物が、シアン酸エステル樹脂を必須成分とする樹脂組成物である請求項1〜4のいづれかに記載の銅張積層板又は多層板。
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