JP2003273522A - 信頼性に優れた高密度多層プリント配線板の製造方法。 - Google Patents

信頼性に優れた高密度多層プリント配線板の製造方法。

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JP2003273522A
JP2003273522A JP2002073794A JP2002073794A JP2003273522A JP 2003273522 A JP2003273522 A JP 2003273522A JP 2002073794 A JP2002073794 A JP 2002073794A JP 2002073794 A JP2002073794 A JP 2002073794A JP 2003273522 A JP2003273522 A JP 2003273522A
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multilayer printed
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JP2002073794A
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Morio Take
杜夫 岳
Nobuyuki Ikeguchi
信之 池口
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Mitsubishi Gas Chemical Co Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 積層成形方法で耐熱性、弾性率、信頼性に優
れた高密度多層プリント配線板を製造するための接着シ
ートを得る。 【解決手段】 耐熱フィルム基材片面にBステージ樹脂
組成物層を付着させ、そのBステージ樹脂組成物とし
て、(a)多官能性シアン酸エステルモノマー、該シアン
酸エステルプレポリマー100重量部に対し、(b)室温で液
状のエポキシ樹脂15〜500重量部を配合し、(c)熱硬化触
媒を、(a+b)100重量部に対し0.005〜10重量部配合した
樹脂組成物を必須成分とした硬化性樹脂組成物を使用し
た耐熱フィルム基材補強Bステージ樹脂組成物シートを
用いて積層成形し、その後に金属薄膜を耐熱フィルム上
に形成し、これを用いて高密度の回路を形成する。 【効果】 ライン/スペース=25/25μm以下の細線が形
成可能で、機械的強度が高く、ソリ、ネジレ、厚み精度
に優れ、且つ耐熱性、Z方向の耐マイグレーション性等
に優れた高密度多層プリント配線板用接着シートを得る
ことができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱フィルム基材補強
Bステージ樹脂組成物シートを用いて積層により高密度
多層プリント配線板を製造する方法に関するものであ
る。このシートを用いることにより、絶縁層間を薄くで
き、又、金属薄膜層を形成することにより、細密回路が
形成可能であり、特性としてはZ方向の耐マイグレーシ
ョン性等の信頼性に優れた高密度多層プリント配線板を
作製可能であり、得られた多層プリント配線板は、高密
度の小型プリント配線板として、半導体チップを搭載
し、小型、軽量の新規な半導体プラスチックパッケージ
用等に主に使用される。
【0002】
【従来の技術】近年、ますます小型、薄型、軽量化する
電子機器において、高密度の多層プリント配線板が使用
されるようになってきている。この対応として、多層プ
リント配線板は、ますます薄くなってきており、銅箔と
銅箔との絶縁層間距離が20〜30μmの多層プリント配線
板が製造されてきている。従来はビルドアップ積層用B
ステージ樹脂組成物シートの基材としてガラス繊維織
布、不織布、或いは有機繊維織布、不織布が使用されて
きているが、薄い基材を作製するのに限度があり、この
基材の表裏に樹脂層を十分付着できないために、積層成
形後には内層銅箔と外層銅箔に基材が接触して、Z方向
の耐マイグレーション性、吸湿後の半田耐熱性等に劣
り、高密度多層プリント配線板として信頼性に問題があ
った。
【0003】又、離型フィルム或いは銅箔にBステージ
樹脂組成物を付着させた接着シートが使用されている
が、これらは高密度多層プリント配線板を製造する場
合、絶縁層間が薄いとZ方向の耐マイグレーション性等
の信頼性に劣り、問題のあるものであった。更に電気的
特性、耐熱性等にも劣り、高密度プリント配線板として
使用するのに限度があった。加えて、内層板が薄い場
合、この両側に基材補強の無い接着剤シートを使用する
と、ビルドアップして多層にしたプリント配線板は曲げ
強度、引張り強度等の機械的強度、弾性率(剛性)が劣
り、ソリ・ネジレも発生し易く、成形後の厚みばらつき
も大きく、アッセンブリ等の工程で不良の原因となって
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、以上の問題
点を解決した、多層プリント配線板の機械的強度が高
く、耐熱性等に優れ、絶縁信頼性にも優れた高密度多層
プリント配線板を従来のプリプレグ同様に積層してから
耐熱フィルム上にスパッタリング等の方法で薄膜金属層
を形成する方法で作製した、特に薄型の高密度多層プリ
ント配線板を提供するものである。
【0005】
【発明が解決するための手段】本発明は、内層基板上に
導体回路と層間樹脂絶縁層とを順次積層して多層プリン
ト配線板を製造するための接着シートとして、耐熱フィ
ルムを基材にし、その片面にBステージ樹脂組成物層を
付着した耐熱フィルム基材補強Bステージ樹脂組成物シ
ートを用いる。この内層基板に接着させる耐熱フィルム
基材補強Bステージ樹脂組成物シートは耐熱フィルムの
片面にBステージ硬化性樹脂組成物を付着したものであ
り、内層板の上に配置して積層によって接着させた後、
スパッタリング等にて薄膜の金属層を耐熱フィルム上に
形成し、これを用いてプリント配線板を作製し、これを
繰り返してビルドアップし、高密度多層プリント配線板
を作製する。耐熱フィルムの厚さが薄い4〜20μmのもの
を選ぶことによってプリント配線板全体を薄くすること
が可能となり、薄型の高密度多層プリント配線板を作製
することができる。
【0006】又、耐熱フィルムに付着させる樹脂組成物
として、(a)多官能性シアン酸エステルモノマー、該シ
アン酸エステルプレポリマー100重量部に対し、(b)室温
で液状のエポキシ樹脂15〜500重量部を配合し、(c)熱硬
化触媒を、(a+b)100重量部に対し0.005〜10重量部配合
した樹脂組成物を必須成分とする硬化性樹脂組成物を用
いるのが耐熱性、信頼性等を向上させるのに好ましい。
この基材補強Bステージ樹脂組成物シートは、耐熱フィ
ルム基材が入っているために、特に薄い内層板を使用し
てビルドアップして得られた多層プリント配線板は、基
材が入っていない従来のBステージ樹脂組成物シート使
用の多層プリント配線板に比べて機械的強度が高く、ソ
リ・ネジレが小さく、積層時の成形厚みバラツキに優れ
たものが得られ、CSP等の薄型の高密度プリント配線板
に適したものが得られた。又、Z方向が耐熱フィルムで
遮断されているためにZ方向の絶縁信頼性が高く、耐マ
イグレーション性に非常に優れた多層プリント配線板が
得られた。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の耐熱フィルムに付着させ
る樹脂組成物としては、特に限定はないが、具体的に
は、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、多官能性シアン酸
エステル樹脂、マレイミド樹脂、2重結合付加ポリフェ
ニレンエーテル樹脂、エポキシ化或いはシアナト化ポリ
フェニレンエーテル樹脂等公知のものが挙げられ、これ
らは1種或いは2種以上が組み合わせて使用される。こ
の中で、耐マイグレーション性、耐熱性等、吸湿後の耐
熱性等の点から多官能性シアン酸エステル樹脂が好まし
い。特に、好適には(a)多官能性シアン酸エステルモノ
マー、該シアン酸エステルプレポリマー 100重量部に対
し、(b)室温で液状のエポキシ樹脂を15〜500重量部配合
し、(c)熱硬化触媒をこの(a+b)成分100重量部に対し0.0
05〜10重量部配合した樹脂組成物を必須成分とした熱硬
化性樹脂組成物を用いる。これは固形だけの樹脂を組み
合わせたものに比べて耐熱フィルムとの密着性に優れ、
付着後のシートの屈曲性にも優れたものが得られる。
【0008】本発明で好適に使用される多官能性シアン
酸エステル化合物とは、分子内に2個以上のシアナト基
を有する化合物である。具体的に例示すると、1,3-又は
1,4-ジシアナトベンゼン、1,3,5-トリシアナトベンゼ
ン、1,3-、1,4-、1,6-、1,8-、2,6-又は2,7-ジシアナト
ナフタレン、1,3,6-トリシアナトナフタレン、4,4-ジシ
アナトビフェニル、ビス(4-ジシアナトフェニル)メタ
ン、2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパン、2,2-ビス
(3,5-ジブロモー4-シアナトフェニル)プロパン、ビス(4
-シアナトフェニル)エーテル、ビス(4-シアナトフェニ
ル)チオエーテル、ビス(4-シアナトフェニル)スルホ
ン、トリス(4-シアナトフェニル)ホスファイト、トリス
(4-シアナトフェニル)ホスフェート、およびノボラック
とハロゲン化シアンとの反応により得られるシアネート
類等である。
【0009】これらのほかに特公昭41-1928、同43-1846
8、同44-4791、同45-11712、同46-41112、同47-26853及
び特開昭51-63149等に記載の多官能性シアン酸エステル
化合物類も用いられ得る。また、これら多官能性シアン
酸エステル化合物のシアナト基の三量化によって形成さ
れるトリアジン環を有する分子量400〜6,000 のプレポ
リマーが使用される。このプレポリマーは、上記の多官
能性シアン酸エステルモノマーを、例えば鉱酸、ルイス
酸等の酸類;ナトリウムアルコラート等、第三級アミン
類等の塩基;炭酸ナトリウム等の塩類等を触媒として重
合させることにより得られる。このプレポリマー中には
一部未反応のモノマーも含まれており、モノマーとプレ
ポリマーとの混合物の形態をしており、このような原料
は本発明の用途に好適に使用される。一般には可溶な有
機溶剤に溶解させて使用する。これらの臭素付加化合
物、液状の樹脂等も使用できる。
【0010】室温で液状のエポキシ樹脂としては、一般
に公知のものが使用可能である。具体的には、ビスフェ
ノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹
脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、脂環式エポ
キシ樹脂、ポリエーテルポリオールのジグリシジル化
物、酸無水物のエポキシ化物等が単独或いは2種以上組
み合わせて使用される。使用量は、多官能性シアン酸エ
ステルモノマー、該シアン酸エステルプレポリマー 100
重量部に対し、15〜500重量部、好ましくは20〜300重量
部である。室温で液状とは、室温(25℃)で破砕できな
いものを言う。
【0011】これらの液状エポキシ化合物以外に、公知
の室温で破砕できる固形の上記エポキシ樹脂、更にはク
レゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポ
キシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂等が単独或いは2
種以上組み合わせて使用される。
【0012】本発明の熱硬化性樹脂組成物には、組成物
本来の特性が損なわれない範囲で、所望に応じて上記以
外の種々の添加物を配合することができる。これらの添
加物としては、各種樹脂類、この樹脂類の公知の臭素、
燐化合物、公知の無機、有機の充填剤、染料、顔料、増
粘剤、滑剤、消泡剤、分散剤、レベリング剤、光増感
剤、難燃剤、光沢剤、重合禁止剤、チキソ性付与剤等の
各種添加剤が、所望に応じて適宜組み合わせて用いられ
る。必要により、反応基を有する化合物を使用した場合
は公知の硬化剤、触媒が適宜配合される。
【0013】本発明の熱硬化性樹脂組成物は、それ自体
は加熱により硬化するが硬化速度が遅く、作業性、経済
性等に劣るため使用した熱硬化性樹脂に対して公知の熱
硬化触媒を用い得る。使用量は、熱硬化性樹脂100重量
部に対し、0.005〜10重量部、好ましくは0.01〜5重量部
である。
【0014】本発明の各成分を均一に混練する方法は、
一般に公知の方法が使用され得る。例えば、各成分を配
合後、三本ロールにて、室温或いは加熱下に混練する
か、ボールミル、ライカイ機等、一般に公知のものが使
用される。また、溶剤を添加して加工法に合う粘度とし
て使用する。
【0015】又、耐熱フィルム基材補強のBステージ樹
脂組成物シートの耐熱フィルム基材は、種類、厚さには
特に制限はなく公知のものが使用できる。具体的には、
ポリイミド(カプトン)フィルム、ポリパラバン酸フィ
ルム、液晶ポリエステルフィルム、全芳香族ポリアミド
フィルム、ポリオキサベンザゾールフィルム、ポリフェ
ニレンエーテルフィルム等が使用される。好適には、ポ
リイミドフィルム、全芳香族ポリアミドフィルム、液晶
ポリエステルフィルムが使用される。厚さは目的により
適宜選択する。ラミネート成形後の絶縁層間の厚みを20
〜40μm位に薄くするためには、好適には厚さ4〜20μ
m、更に好適には厚さ4.5〜12μmの耐熱フィルムを使用
する。耐熱フィルムの表面にBステージ樹脂組成物層を
形成する場合、無処理でも良いが、好適にはコロナ処
理、プラズマ処理、低紫外線処理、薬液処理、サンドブ
ラスト処理等の樹脂との密着性を向上させる公知の処理
を行う。この耐熱フィルム基材の片面にBステージ樹脂
組成物層を形成し、このBステージ樹脂組成物層を内層
板側に向けて配置し、加熱、加圧、好適には真空下に積
層成形して後、この耐熱フィルム上にスパッタリング法
等の公知の金属薄膜形成方法にて厚さ数10〜数1000Åの
金属薄膜を形成し、これを用いて高密度回路を形成して
プリント配線板とする。耐熱フィルムを使用することに
よりZ方向の絶縁性に優れ、耐マイグレーション性等の
信頼性に優れた多層プリント配線板が作製できる。
【0016】耐熱フィルムにBステージ樹脂組成物層を
付着させる場合、方法は公知の方法が使用できる。例え
ば、耐熱フィルム上に直接ロールコーターで塗布、乾燥
してBステージ化するか、離型フィルムに塗布、乾燥し
てBステージ化した後に樹脂組成物側に耐熱フィルムを
配置して、加熱、加圧ロール等で圧着し、一体化した耐
熱フィルム補強Bステージ樹脂組成物シートとする。こ
の場合樹脂組成物中に少量の溶剤が残存しても良い。樹
脂組成物の厚みは特に限定はないが、一般的には5〜100
μm、好ましくは6〜50μm、更に好適には7〜20μmとす
る。この厚みは積層に使用する内層板の銅箔の厚み、銅
残存率等により適宜選択する。例えば、内層板の銅箔の
厚みが12μmで銅残率50%であれば、耐熱フィルム上の樹
脂層厚みは、成形時の樹脂流れも考慮に入れて6μmより
厚く、例えば10μm付着させる。
【0017】本発明の積層用耐熱フィルム基材補強Bス
テージ樹脂組成物シートを用いて多層化する場合、銅張
積層板や耐熱フィルム基材補強銅張板等を用いて導体回
路を形成した内層板を使用して、導体に公知の表面処理
を施した後、又は両面粗化箔を使用した内層用回路板の
表面に上記耐熱フィルム基材補強Bステージ樹脂組成物
シートを配置し、公知の方法にて加熱、加圧、好適には
真空下に積層成形又はラミネートして硬化させる。
【0018】本発明の多層化する際の積層成形条件は、
特に限定はないが、一般には温度100〜250℃、圧力5〜5
0kgf/cm2、時間は0.5〜3時間である。又、真空下に積層
成形するのが好ましい。装置は真空ラミネータ、プレ
ス、一般の多段真空プレス等、公知のものが使用でき
る。真空ラミネータプレスの場合は、硬化が不足する場
合には、オーブン等で後硬化する。
【0019】本発明でBステージ樹脂組成物を塗布する
離型フィルムは特に限定はないが、具体的にはポリエチ
レンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレンフ
ィルム、ポリ-4-メチルペンテン-1フィルム等、公知の
ものが使用できる。これらは離型剤処理をしたもの、帯
電防止処理をしたものが好適に使用される。
【0020】本発明で得られた耐熱フィルム基材補強B
ステージ樹脂組成物シートの樹脂層の上に離型フィルム
が付着している場合、この離型フィルムを剥がして内層
板の上に配置する。
【0021】積層後に耐熱フィルム上に金属薄膜層を形
成する方法は公知の方法が使用できる。具体的には、ス
パッタリング法、蒸着法等が挙げられるが、好適にはス
パッタリング法が使用される。これは公知の方法、例え
ばAr雰囲気中で付着される。金属層の厚さが薄いため
に、その後の細密回路、例えばライン/スペースが25/25
μm以下の回路が比較的容易に形成でき、金属層と耐熱
フィルムとの接着力も優れたものが得られる。
【0022】
【実施例】以下に実施例、比較例で本発明を具体的に説
明する。尚、特に断らない限り、『部』は重量部を表
す。 実施例1 2,2-ビス(4-シアナトフェニル)プロパンモノマー400部
を150℃に溶融させ、撹拌しながら4時間反応させて平均
分子量1,900のプレポリマーを得た。これをメチルエチ
ルケトンに溶解し、ワニスAとした。これに室温で液状
のエポキシ樹脂として、ビスフェノールA型エポキシ樹
脂(商品名::エピコート828、ジャパンエポキシレジン
<株>製)100部、ビスフェノールF型エポキシ樹脂(商
品名:EXA830LVP、大日本インキ化学工業<株>製)150
部、ノボラック型エポキシ樹脂(商品名:DEN438、ダウケ
ミカル<株>製)150部、クレゾールノボラック型エポキ
シ樹脂(商品名:ESCN220F、住友化学工業<株>製)200部
を配合し、熱硬化触媒としてアセチルアセトン鉄0.3部
をメチルエチルケトンに溶解して加えた。これに焼成タ
ルク(平均粒径2.0μm、Max.粒径4.4μm)400部を加
え、良く攪拌混合して均一なワニスBにした。
【0023】このワニスBを連続的に厚さ25μmの表面平
滑な離型PETフィルムCの片面に塗布、乾燥してゲル化
時間60秒、厚さ18μmのBステージ樹脂層を形成し、乾
燥ゾーンを出てきた時点で厚さ12μmのプラズマ処理を
施したポリイミドフィルムの片面に100℃、線圧4kgf/cm
でラミネートし、総厚さ30μmの耐熱フィルム基材補強
離型フィルム付きBステージ樹脂組成物シートDを作製
した。
【0024】一方、内層板として絶縁層厚さ0.2mm、12
μm両面銅箔のBTレジン銅張積層板(商品名:CCL-HL83
0、三菱ガス化学<株>製 )に銅残率30%の回路を形成
し、黒色酸化銅処理を銅箔に施した内層板の両面に、上
記耐熱フィルム基材補強離型フィルム付きBステージ樹
脂組成物シートDの片面の離型フィルムCを剥離して樹
脂層が内層板側を向くように両面に配置し、110℃・30
分+200℃・90分、5kgf/cm2・20分+20kgf/cm2・最後ま
で、真空度30mmHg以下で2時間積層成形した。この絶縁
層間の厚みはほぼ20μmであった。この表面に炭酸ガス
レーザー出力12mJで1ショット直接照射して孔径100μm
のブラインドビア孔をあけた。デスミア処理後、120℃
で乾燥して付着した水分を除去し、全体にスパッタリン
グにて銅を1300Å付着させ、この上に無電解銅メッキを
0.5μm、電気銅メッキを1μm付着させ、その後、パター
ンメッキレジストを付着し、電気銅メッキを25μm付け
た後にパターンメッキレジストを剥離し、フラッシュエ
ッチングを行い、ライン/スペース=20/20μm、回路高
さ20μmの回路を形成し、黒色酸化銅処理後に同様に上
記耐熱フィルム基材補強離型フィルム付きBステージ樹
脂組成物シートDを配置し、同様に加工して6層プリン
ト配線板を作製した。評価結果を表1に示す。
【0025】実施例2 ビスフェノールA型エポキシ樹脂(商品名:エピコ−ト1
001、ジャパンエポキシレジン<株>製)500部、フェノー
ルノボラック型エポキシ樹脂(商品名:DEN438、ダウケ
ミカル<株>製)450部、イミダゾール系硬化剤(商品
名:2E4MZ、四国化成<株>製)30部、焼成タルク(平均
粒径2.0μm、Max.粒径4.4μm)400部を加え、3本ロー
ルにて良く均一分散し、ワニス E とした。このワニス
E を連続的に厚さ25μmの表面平滑な離型PETフィルムF
に塗布、乾燥して樹脂組成物厚さ20μm、ゲル化時間が6
8秒のBステージ樹脂組成物層Gを形成した。これを厚さ
4.5μmのプラズマ処理を施した全芳香族ポリアミド(ア
ラミド)フィルムの片面に配置し、連続的に温度100
℃、線圧5kgf/cmの加熱ロールにてラミネートし、耐熱
フィルム基材補強離型フィルム付きBステージ樹脂組成
物シートH を作製した。この絶縁層厚みはほぼ25μmで
あった。
【0026】一方、厚さ0.2mm、12μm両面銅箔のエポキ
シ系銅張積層板(商品名:CCL-EL170、三菱ガス化学<株
>製)に回路を銅残率30%で形成し、導体に黒色酸化銅処
理した内層板 I を作製後、この両面に上記耐熱フィル
ム基材補強離型フィルム付きBステージ樹脂組成物シー
ト H の片面の離型PETフィルムFを剥離して配置し、110
℃・30分+180℃・90分、5kgf/cm2・15分+20kgf/cm2
最後まで、真空度30mmHg以下で2時間積層成形した。こ
の表層の絶縁層厚みはほぼ15μmであった。この表面か
ら、炭酸ガスレーザー出力12mJで1ショット照射して孔
径100μmのブラインドビア孔をあけた。デスミア処理
後、120℃で乾燥して付着した水分を除去し、スパッタ
リングにて全体に銅を1500Å付着させ、この上に無電解
銅メッキを0.5μm、その後に表層に電気銅メッキを15μ
m付着させ、同時にブラインドビア孔内部をメッキで充
填した。その後、表面を研磨して平滑にし、この上に厚
さ20μmの液状エッチングレジスト付着、露光、現像、
エッチング、レジスト剥離を行い、ライン/スペース=
25/25μm、高さほぼ16μmの回路を形成し、黒色酸化銅
処理後に同様に上記耐熱フィルム基材補強離型フィルム
付きBステージ樹脂組成物シートHを配置し、同様に加
工して6層プリント配線板を作製した。評価結果を表1
に示す。
【0027】比較例1、2 実施例1でワニスBを用い、実施例2でワニス E を使用
し、これらを厚さ12μmの電解銅箔上に塗布、乾燥して
同一のゲル化時間、及び実施例1は樹脂層厚さ30μm、
実施例2は樹脂層厚さ25μmのBステージの樹脂組成物
層を形成し、銅箔付きで基材補強の無いBステージ樹脂
組成物シートとし、これをそれぞれの内層板の表裏に配
置し、実施例1、2それぞれの積層条件で積層成形して
4層板を作製した。これを用い、表層銅箔に孔径100μm
の孔をエッチングしてあけ、炭酸ガスレーザー出力12mJ
で1ショット照射して孔径100μmのブラインドビア孔を
あけた。デスミア処理後、この上に無電解銅メッキを0.
5μm、電気銅メッキを15μm付着させ、実施例1及び2
の方法でそれぞれ同一幅の回路を形成し、更に同一工程
を同様に繰り返して積層成形して6層の多層プリント配
線板とし、これを比較例1、2とした。この評価結果を
表1に示す。
【0028】 (表1) 項目 実施例 比較例 1 2 1 2 回路切れ、ショート 無し 無し 有り 有り ガラス転移温度、DMA (℃) 208 167 210 168 弾性率25℃ (kgf/mm2) 1735 1729 1102 1239 ソリ・ネジレ(mm) 1.0 1.1 4.4 3.7 厚みバラツキ(μm) 2.7 3.2 5.8 6.0 耐マイグレーション性(Z方向) (Ω) 常態 5x1013 5x1013 6x1013 6x1013 100hrs. 4x1011 5x1010 2x1010 2x108 500hrs. 1x1011 2x1010 <108 <108 耐マイグレーション性(X方向) (Ω) 常態 6x1013 4x1013 ー ー 100hrs. 3x1011 8x109 ー ー 500hrs. 4x1010 <108 半田耐熱性 異常なし 異常なし 異常なし 異常なし
【0029】<測定方法> 1)回路切れ、ショート: それぞれの実施例、比較例の回
路を100個作製し、拡大鏡で回路の断線、ショートの有
無を観察した。 2)ガラス転移温度: 銅箔の上に樹脂を塗り重ねて厚さ0.
8mm位として、同様に積層成形して作製したものの銅箔
をエッチング除去してJIS C6481のDMA法にて測定した。 3)弾性率: 6層板の構成で、銅箔は使用しないで積層成
形して積層板を作製し、これを用いてDMA法で弾性率を
測定し、DMAチャートの25℃での弾性率を示した。 4)ソリ、ネジレ: 250x250mmで作製した6層のプリント配
線板を用い、定盤上に置き、ソリ、ネジレの最大値を測
定した。 5)厚みバラツキ: 4)の250x250mmの6層のプリント配線板
の各積層シート1枚当たりの厚みのバラツキを厚み測定
器で9点測定し、バラツキの最大値を示した。 6)耐マイグレーション性: 各実施例、比較例の6層板の2
層目と3層目に10mm角の銅箔を同じ位置に残して100個つ
なぎ、Z方向の絶縁層間の絶縁抵抗値を85℃・85%RHに
て100VDC印加して測定した。又、2層目にライン/スペ
ース=50/50μmの櫛形回路を100個形成し、これをつな
いでこの絶縁抵抗値を85℃・85%RHにて100VDC印加して
測定した。 7)半田耐熱性: 試験片を260℃のハンダ中に60秒浸漬
し、異常の有無を見た。
【0030】
【発明の効果】耐熱フィルムの片面にBステージ樹脂組
成物層が付着した耐熱フィルム基材補強Bステージ樹脂
組成物シートを用いて積層成形し、この耐熱フィルム上
にスパッタリング等て金属薄膜を形成することにより細
密回路が形成でき、Z方向の耐マイフレーション性等の
信頼性に優れた高密度多層プリント配線板が得られた。
【0031】又、積層用の樹脂成分として、(a)多官能
性シアン酸エステルモノマー、該シアン酸エステルプレ
ポリマー100重量部に対し、(b)室温で液状のエポキシ樹
脂15〜500重量部を配合し、(c)熱硬化触媒を、(a+b)100
重量部に対し0.005〜10重量部配合した樹脂組成物を必
須成分として使用することにより、耐熱性、機械的強度
が高く、耐マイグレーション性等の信頼性に優れた高密
度多層プリント配線板を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例2のプリント配線板の製造工程。 (1) 耐熱フィルム基材補強Bステージ樹脂組成物シート
の構成図である。 (2) 耐熱フィルム基材補強Bステージ樹脂組成物シート
を積層し、炭酸ガスレーザーでブラインドビア孔形成、
デスミア処理、乾燥後にスパッタリングで金属薄膜を表
層に形成した図である。 (3) 4層プリント配線板のブラインドビア孔部の断面図
である。
【符号の説明】
a 耐熱フィルム b Bステージ樹脂組成物層 c 離型フィルム d ブラインドビア孔 e 金属薄膜 f 内層銅箔回路 g 内層板絶縁層 h ブラインドビア孔に充填された銅メッキ及び形成
されたランド i 無電解銅メッキ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AB01C AK01A AK01B AK41A AK47A AK49A AK53B AS00A BA03 BA07 BA10B BA10C EH66C GB43 JB13B JJ03 JJ03A JK07 JL08B JM02C YY00A YY00B 4J002 CD02X CD05X CD06X CE00W ET006 GQ01 5E346 AA06 AA12 AA15 AA32 AA38 BB01 CC02 CC09 CC10 CC12 CC32 DD02 DD17 DD25 DD32 DD33 EE33 EE39 FF03 FF04 FF17 GG17 GG22 GG23 GG27 GG28 HH08 HH11 HH18

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 耐熱フィルムの片面に積層用Bステージ樹
    脂組成物層が形成された耐熱フィルム基材付きBステー
    ジ樹脂組成物シートを内層板の上に配置し、積層成形し
    て硬化した後、この表面の耐熱フィルムの上に金属薄膜
    層を形成し、これを用いて細密回路を作製して製造する
    ことを特徴とする高密度多層プリント配線板の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 該耐熱フィルム基材の厚さが4〜20μmで
    ある請求項1記載の高密度多層プリント配線板の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 該耐熱性フィルムの片面に付着させる積
    層用の樹脂成分として、(a)多官能性シアン酸エステル
    モノマー、該シアン酸エステルプレポリマー100重量部
    に対し、(b)室温で液状のエポキシ樹脂15〜500重量部を
    配合し、(c)熱硬化触媒を、(a+b)100重量部に対し0.005
    〜10重量部配合した樹脂組成物を必須成分とした硬化性
    樹脂組成物を使用することを特徴とする請求項1又は2
    記載の高密度多層プリント配線板の製造方法。
  4. 【請求項4】 該耐熱性フィルムがポリイミドフィル
    ム、液晶ポリエステルフィルム、全芳香族ポリアミドフ
    ィルムから選ばれた1種を使用した請求項1、2又は3
    記載の高密度多層プリント配線板の製造方法。
  5. 【請求項5】 該薄膜金属層を形成する方法がスパッタ
    リングである請求項1、2、3又は4記載の高密度多層
    プリント配線板の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019148727A (ja) * 2018-02-28 2019-09-05 三菱瓦斯化学株式会社 化合物、樹脂、組成物及びパターン形成方法

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