JP2005073451A - 積層鉄心及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 各鉄心片の電気的繋がりを防止し、品質向上を図ることが可能な積層鉄心及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 各鉄心片12に形成されたかしめ用開口部13には、積層された上下の各鉄心片12の連結を行う絶縁材製かしめ片14が設けられている。金属板11から鉄心片12を打抜き複数枚積層する積層鉄心の製造方法は、鉄心片12の打抜き形成時にかしめ用開口部13を形成し、かしめ用開口部13に絶縁材15から打抜いた絶縁材製かしめ片14を挿入して、鉄心片12を外形抜きしながら積層し、絶縁材製かしめ片14とかしめ用開口部13により上下の各鉄心片12を連結する。
【選択図】 図1
【解決手段】 各鉄心片12に形成されたかしめ用開口部13には、積層された上下の各鉄心片12の連結を行う絶縁材製かしめ片14が設けられている。金属板11から鉄心片12を打抜き複数枚積層する積層鉄心の製造方法は、鉄心片12の打抜き形成時にかしめ用開口部13を形成し、かしめ用開口部13に絶縁材15から打抜いた絶縁材製かしめ片14を挿入して、鉄心片12を外形抜きしながら積層し、絶縁材製かしめ片14とかしめ用開口部13により上下の各鉄心片12を連結する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、例えば、モータの回転子、モータの固定子、トランス等に使用される積層鉄心及びその製造方法に関する。
従来、積層鉄心は、例えば特許文献1に記載されているように、金属板から打抜かれた複数枚の鉄心片を積層し、各鉄心片に形成したかしめ用突起の凹部に隣り合う鉄心片のかしめ用突起の凸部を嵌合させ、各鉄心片を互いにかしめ結合することで製造されている。
なお、各鉄心片の連結方法としては、図5に示す積層鉄心90のように、各鉄心片91に形成されたかしめ用開口部92に、各鉄心片91と同一厚みで同一材質のかしめ片93を挿入し嵌合させることで、上下の各鉄心片91を一体的に連結する方法もある。これにより、例えば各鉄心片91をより強固にかしめることができる。
なお、各鉄心片の連結方法としては、図5に示す積層鉄心90のように、各鉄心片91に形成されたかしめ用開口部92に、各鉄心片91と同一厚みで同一材質のかしめ片93を挿入し嵌合させることで、上下の各鉄心片91を一体的に連結する方法もある。これにより、例えば各鉄心片91をより強固にかしめることができる。
しかしながら、かしめ用開口部92に鉄心片91と同一材質のかしめ片93を嵌入させた場合、各鉄心片91の連結は、導電性を有する金属を介して行われるため、各鉄心片91がかしめ片93で電気的に繋がることになる。これにより、製造された積層鉄心90に対して、例えば渦電流等の発生による磁力線の乱れが生じ、積層鉄心90の品質を更に向上させることができず、また積層鉄心90の小型化を図ることも困難であった。
また、隣り合うかしめ片93の厚みが各鉄心片91と同一厚みであるため、かしめ片93の寸法精度が悪い場合は、各かしめ片93の接触部分が競り合い、積層された各鉄心片91間の隙間94を減少させる妨げになっていた。このため、積層鉄心90の端面ずれ、直角度、総合隙間などの精度が悪くなり、積層鉄心90の品質を更に向上させることができなかった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、各鉄心片の電気的繋がりを防止し、品質向上を図ることが可能な積層鉄心及びその製造方法を提供することを目的とする。
また、隣り合うかしめ片93の厚みが各鉄心片91と同一厚みであるため、かしめ片93の寸法精度が悪い場合は、各かしめ片93の接触部分が競り合い、積層された各鉄心片91間の隙間94を減少させる妨げになっていた。このため、積層鉄心90の端面ずれ、直角度、総合隙間などの精度が悪くなり、積層鉄心90の品質を更に向上させることができなかった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、各鉄心片の電気的繋がりを防止し、品質向上を図ることが可能な積層鉄心及びその製造方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係る積層鉄心は、各鉄心片に形成されたかしめ用開口部には、積層された上下の前記各鉄心片の連結を行う絶縁材製かしめ片が設けられている。
前記目的に沿う第2の発明に係る積層鉄心は、第1の発明に係る積層鉄心において、積層方向に隣り合う前記絶縁材製かしめ片の間には接合層が形成されている。
前記目的に沿う第3の発明に係る積層鉄心の製造方法は、金属板から鉄心片を打抜き複数枚積層する積層鉄心の製造方法において、
前記鉄心片の打抜き形成時にかしめ用開口部を形成し、該かしめ用開口部に絶縁材から打抜いた絶縁材製かしめ片を挿入して、前記鉄心片を外形抜きしながら積層し、前記絶縁材製かしめ片と前記かしめ用開口部により上下の前記各鉄心片を連結する。
前記鉄心片の打抜き形成時にかしめ用開口部を形成し、該かしめ用開口部に絶縁材から打抜いた絶縁材製かしめ片を挿入して、前記鉄心片を外形抜きしながら積層し、前記絶縁材製かしめ片と前記かしめ用開口部により上下の前記各鉄心片を連結する。
前記目的に沿う第4の発明に係る積層鉄心の製造方法は、第3の発明に係る積層鉄心の製造方法において、前記絶縁材製かしめ片は、予め前記絶縁材から打抜かれ、該絶縁材の打抜かれた元の位置に戻された後、前記かしめ用開口部へ押込み挿入される。
前記目的に沿う第5の発明に係る積層鉄心の製造方法は、第3の発明に係る積層鉄心の製造方法において、前記絶縁材製かしめ片は、前記金属板に形成した前記かしめ用開口部が刃物となって、前記絶縁材から該かしめ用開口部へ直接抜込み挿入される。
前記目的に沿う第6の発明に係る積層鉄心の製造方法は、第3〜第5の発明に係る積層鉄心の製造方法において、前記絶縁材製かしめ片が打抜きされる前記絶縁材は、前記かしめ用開口部の位置に対応する列毎にそれぞれ配置されている。
第1、第2の発明に係る積層鉄心、及び第3〜第6の発明に係る積層鉄心の製造方法においては、上下の各鉄心片が絶縁材製かしめ片で連結されるので、従来のようなかしめ片による各鉄心片の電気的繋がりを断つことができ、積層鉄心の品質向上を図ることができる。
特に、第2の発明に係る積層鉄心においては、隣り合う絶縁材製かしめ片の間に接合層が形成されているので、各鉄心片をより強固に連結できる。
特に、第2の発明に係る積層鉄心においては、隣り合う絶縁材製かしめ片の間に接合層が形成されているので、各鉄心片をより強固に連結できる。
第4の発明に係る積層鉄心の製造方法においては、絶縁材製かしめ片が予め絶縁材から打ち抜かれているので、かしめ用開口部への絶縁材製かしめ片の挿入作業をスムーズに行うことができる。
第5の発明に係る積層鉄心の製造方法においては、かしめ用開口部が形成された金属板を、絶縁材製かしめ片を打抜くための刃物に代用できるため、新たな刃物を設けるための設備投資が不要になり、コストダウンが図れ経済的である。
第6の発明に係る積層鉄心の製造方法においては、絶縁材がかしめ用開口部の位置に対応する列毎にそれぞれ配置されるので、絶縁材の幅を絶縁材製かしめ片が形成可能な幅まで狭くでき経済的である。
第5の発明に係る積層鉄心の製造方法においては、かしめ用開口部が形成された金属板を、絶縁材製かしめ片を打抜くための刃物に代用できるため、新たな刃物を設けるための設備投資が不要になり、コストダウンが図れ経済的である。
第6の発明に係る積層鉄心の製造方法においては、絶縁材がかしめ用開口部の位置に対応する列毎にそれぞれ配置されるので、絶縁材の幅を絶縁材製かしめ片が形成可能な幅まで狭くでき経済的である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここに、図1は本発明の一実施の形態に係る積層鉄心の製造方法の説明図、図2は同積層鉄心の製造方法を適用するプレス加工金型の側断面図、図3は同積層鉄心の製造方法の部分説明図、図4は変形例に係る積層鉄心の製造方法の部分説明図である。
ここに、図1は本発明の一実施の形態に係る積層鉄心の製造方法の説明図、図2は同積層鉄心の製造方法を適用するプレス加工金型の側断面図、図3は同積層鉄心の製造方法の部分説明図、図4は変形例に係る積層鉄心の製造方法の部分説明図である。
図1、図2に示すように、本発明の一実施の形態に係る積層鉄心の製造方法によって形成される積層鉄心は、モータの回転子(ロータ)に使用されるものであり、プレス加工金型10を用いて条材(金属板の一例)11から順次打抜かれた鉄心片12を例えば50〜100枚程度積層し連結したものである。この条材11は、厚みが例えば0.02mm以上0.5mm未満の電磁鋼板やアモルファス金属板等である。以下、詳しく説明する。
積層鉄心は、図1に示すように、条材11に対して、パイロット孔抜き(ステーションA)、軸孔抜き(ステーションB)、磁極間抜き(ステーションC)、スロット孔抜き(ステーションD)、かしめ用開口部抜き(ステーションE)、絶縁材製かしめ片挿入(ステーションF)、外形抜き及びかしめ積層(ステーションG)の各加工が施されて形成された複数枚の各鉄心片12を積層したものである。
なお、積層された上下の各鉄心片12の連結は、各鉄心片12に形成された平面視して円形のかしめ用開口部13に、絶縁材製かしめ片(以下、単にかしめ片ともいう)14を嵌入させることで行われる。このかしめ片14は、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミド、ポリエステル(合成繊維、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂など)、エポキシ樹脂等で構成された帯状の絶縁材15から打抜かれ形成されている。
なお、積層された上下の各鉄心片12の連結は、各鉄心片12に形成された平面視して円形のかしめ用開口部13に、絶縁材製かしめ片(以下、単にかしめ片ともいう)14を嵌入させることで行われる。このかしめ片14は、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミド、ポリエステル(合成繊維、アルキド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂など)、エポキシ樹脂等で構成された帯状の絶縁材15から打抜かれ形成されている。
このかしめ片14の直径は、かしめ用開口部13の内径より僅か(例えば0.01〜0.10mm程度)に大きく、また厚みが条材11と同一又は条材11より僅か(例えば0.01〜0.03mm程度)に薄くなっている。これにより、かしめ用開口部13からのかしめ片14の脱落を抑制できると共に、各鉄心片12を連結する場合、隣り合うかしめ片14の競り合いを抑制、更には防止できる。
また、各鉄心片12を連結した場合の積層方向に隣り合うかしめ片14の間には接合層が形成され、各鉄心片12の連結をより強固なものとすることができる。
ここで、接合層の形成は、例えば、従来公知の感圧型の接着剤(常温で圧力を加えるだけで接着する接着剤)、超音波、加熱等の各種方法を使用することが可能である。
また、各鉄心片12を連結した場合の積層方向に隣り合うかしめ片14の間には接合層が形成され、各鉄心片12の連結をより強固なものとすることができる。
ここで、接合層の形成は、例えば、従来公知の感圧型の接着剤(常温で圧力を加えるだけで接着する接着剤)、超音波、加熱等の各種方法を使用することが可能である。
なお、かしめ片14を形成する絶縁材15と条材11とを異なる材質にできるので、例えば、硬度、弾性率等を目的に応じて選択した絶縁材15を使用することができ、かしめ片14による歪みを緩和することが可能になる。
また、絶縁材15は、条材11と異なる板厚の材料を選択できるので、かしめ片の形状を例えば断面V字状とした場合、かしめ片の斜面部分の板厚を、例えば絶縁材15の厚みの0.7〜0.9倍程度まで薄くしたものを使用することで、積層された各鉄心片12の層間の隙間を減少できる。
これにより、寸法精度を高めた積層鉄心を製造できるので、積層鉄心の品質を更に高めることができる。
また、絶縁材15は、条材11と異なる板厚の材料を選択できるので、かしめ片の形状を例えば断面V字状とした場合、かしめ片の斜面部分の板厚を、例えば絶縁材15の厚みの0.7〜0.9倍程度まで薄くしたものを使用することで、積層された各鉄心片12の層間の隙間を減少できる。
これにより、寸法精度を高めた積層鉄心を製造できるので、積層鉄心の品質を更に高めることができる。
続いて、本発明の一実施の形態に係る積層鉄心の製造方法について説明する。なお、以下の各ステーションにおける加工作業は、図2に示すプレス加工金型10を使用して実施される。
まず、ステーションAでは、条材11の両側縁部に、その長手方向に渡って所定のピッチで、プレス加工金型10の各位置に対する条材11の位置決めを行うためのパイロット孔16を形成する。
ステーションBでは、条材11の中心部に、回転子を構成する鉄心片12の作製に必要な軸孔17を打抜き、ステーションCでは、軸孔17を中心として等角度に8個の磁極孔18を打抜き、更にステーションDでは、8個の各磁極孔18から軸孔17に向かってスロット孔19を打抜き形成する。
まず、ステーションAでは、条材11の両側縁部に、その長手方向に渡って所定のピッチで、プレス加工金型10の各位置に対する条材11の位置決めを行うためのパイロット孔16を形成する。
ステーションBでは、条材11の中心部に、回転子を構成する鉄心片12の作製に必要な軸孔17を打抜き、ステーションCでは、軸孔17を中心として等角度に8個の磁極孔18を打抜き、更にステーションDでは、8個の各磁極孔18から軸孔17に向かってスロット孔19を打抜き形成する。
そして、ステーションEでは、軸孔17とスロット孔19との間に、軸孔17を中心として等角度に4個のかしめ用開口部13を形成し、ステーションFでは、各かしめ用開口部13にかしめ片14を挿入し、更にステーションGでは、鉄心片12を外形抜きしながら積層する。
ここで、ステーションE、ステーションF、及びステーションGについて、図2、図3を参照しながら詳しく説明する。
ステーションEにおいて、プレス加工金型10のパンチホルダー20に設けられた開口部形成用パンチ21によりかしめ用開口部13が形成された条材11は、ステーションFへ搬送される。なお、開口部形成用パンチ21の下方のダイホルダー22には、対応する開口部形成用ダイ23が設けられている。ステーションFには、条材11の搬送方向に対して直交して配置され、絶縁材15をガイドする搬送台24が設けられ、絶縁材15が条材11の上方に搬送されるようになっている。
ここで、ステーションE、ステーションF、及びステーションGについて、図2、図3を参照しながら詳しく説明する。
ステーションEにおいて、プレス加工金型10のパンチホルダー20に設けられた開口部形成用パンチ21によりかしめ用開口部13が形成された条材11は、ステーションFへ搬送される。なお、開口部形成用パンチ21の下方のダイホルダー22には、対応する開口部形成用ダイ23が設けられている。ステーションFには、条材11の搬送方向に対して直交して配置され、絶縁材15をガイドする搬送台24が設けられ、絶縁材15が条材11の上方に搬送されるようになっている。
この絶縁材15は、ステーションFへ搬送される前に、予めかしめ片14の打抜き形成が行われている。
まず、かしめ片14と同等の外形を有するかしめ片形成用パンチ25と支持台26とで絶縁材15を挟込み、かしめ片形成用パンチ25と支持台26をかしめ片形成用ダイ27に対して下降させることで、絶縁材15からかしめ片14を打抜く。引き続き、打抜かれたかしめ片14をかしめ片形成用パンチ25と支持台26で挟んだ状態を維持したまま元の位置まで上昇させ、かしめ片14を絶縁材15から打抜くことで形成された貫通孔28に戻す(プッシュバック)。なお、かしめ片14の打抜き時において、絶縁材15に僅かに伸びが生じるため、貫通孔28の内側とかしめ片14の周縁とが接触し、貫通孔28にかしめ片14が配置された状態を維持できる。そして、この絶縁材15はステーションFへ搬送される。
まず、かしめ片14と同等の外形を有するかしめ片形成用パンチ25と支持台26とで絶縁材15を挟込み、かしめ片形成用パンチ25と支持台26をかしめ片形成用ダイ27に対して下降させることで、絶縁材15からかしめ片14を打抜く。引き続き、打抜かれたかしめ片14をかしめ片形成用パンチ25と支持台26で挟んだ状態を維持したまま元の位置まで上昇させ、かしめ片14を絶縁材15から打抜くことで形成された貫通孔28に戻す(プッシュバック)。なお、かしめ片14の打抜き時において、絶縁材15に僅かに伸びが生じるため、貫通孔28の内側とかしめ片14の周縁とが接触し、貫通孔28にかしめ片14が配置された状態を維持できる。そして、この絶縁材15はステーションFへ搬送される。
ステーションFでは、条材11と絶縁材15との位置合わせが行われた後、パンチホルダー20に設けられたかしめ片落とし込み用パンチ29により、貫通孔28に配置されたかしめ片14を下方へ押込み、かしめ用開口部13へ落とし込む。
このかしめ片落とし込み用パンチ29の突出長さは、条材11の上面から条材11の厚みの例えば0.1〜0.9倍、好ましくは0.3〜0.7倍、更には0.5倍の位置であることが好ましい。なお、かしめ片落とし込み用パンチ29の先端部がストリッパー30の下面に突出する長さは、スライドカムプレート(図示しない)に設けられた窪みにかしめ片落とし込み用パンチ29の基端部を係合させるか、又は外すかによりなされる。
これにより、絶縁材15の貫通孔28から抜け落ち易い状態となっているかしめ片14は、かしめ用開口部13内に容易に押し込まれ、その厚みの半分程度がかしめ用開口部13の下方に突出した状態で嵌入される。
このかしめ片落とし込み用パンチ29の突出長さは、条材11の上面から条材11の厚みの例えば0.1〜0.9倍、好ましくは0.3〜0.7倍、更には0.5倍の位置であることが好ましい。なお、かしめ片落とし込み用パンチ29の先端部がストリッパー30の下面に突出する長さは、スライドカムプレート(図示しない)に設けられた窪みにかしめ片落とし込み用パンチ29の基端部を係合させるか、又は外すかによりなされる。
これにより、絶縁材15の貫通孔28から抜け落ち易い状態となっているかしめ片14は、かしめ用開口部13内に容易に押し込まれ、その厚みの半分程度がかしめ用開口部13の下方に突出した状態で嵌入される。
次に、かしめ片14がかしめ用開口部13に挿入された条材11は、ステーションGへ搬送される。
このステーションGでは、パンチホルダー20に設けられた外形抜きパンチ31と、この外形抜きパンチ31の下方のダイホルダー22に配置され対応する外形抜きダイ32により、鉄心片12が外形抜きされながら積層される。なお、外形抜きダイ32の内側下方には、受けシリンダー33の先端部に取付けられた鉄心片12の受け台34が設けられている。
この受け台34に載置された先行する鉄心片12の上に、後続する他の鉄心片12を外形抜きしながら順次積層し、受け台34の上に載置された鉄心片12のかしめ用開口部13に、後続する鉄心片12のかしめ片14を嵌入させる。
このステーションGでは、パンチホルダー20に設けられた外形抜きパンチ31と、この外形抜きパンチ31の下方のダイホルダー22に配置され対応する外形抜きダイ32により、鉄心片12が外形抜きされながら積層される。なお、外形抜きダイ32の内側下方には、受けシリンダー33の先端部に取付けられた鉄心片12の受け台34が設けられている。
この受け台34に載置された先行する鉄心片12の上に、後続する他の鉄心片12を外形抜きしながら順次積層し、受け台34の上に載置された鉄心片12のかしめ用開口部13に、後続する鉄心片12のかしめ片14を嵌入させる。
これを順次繰り返すことで、かしめ片14とかしめ用開口部13により上下に配置される各鉄心片12を連結し積層鉄心を製造する。
なお、かしめ片14の上面及び下面のいずれか一方又は双方に加圧型の接着剤を塗布した場合は、鉄心片12の積層時における加圧により、隣り合うかしめ片14の間に接合層が形成され、各鉄心片12をより強固に結合できる。また、ステーションFにおいては、積層鉄心の最下層に位置する鉄心片12のかしめ用開口部13へのかしめ片14の挿入は行わない。
なお、かしめ片14の上面及び下面のいずれか一方又は双方に加圧型の接着剤を塗布した場合は、鉄心片12の積層時における加圧により、隣り合うかしめ片14の間に接合層が形成され、各鉄心片12をより強固に結合できる。また、ステーションFにおいては、積層鉄心の最下層に位置する鉄心片12のかしめ用開口部13へのかしめ片14の挿入は行わない。
次に、変形例に係る積層鉄心の製造方法について説明するが、前記した本発明の一実施の形態に係る積層鉄心の製造方法とは、絶縁材及びステーションFのみが異なるため、同一部材には同一番号を付し、詳しい説明を省略する。
図4に示すように、ステーションEにおいて、プレス加工金型10のパンチホルダー20に設けられた開口部形成用パンチ21によりかしめ用開口部13が形成された条材11は、ステーションFへ搬送される。このステーションFには、条材11の搬送方向に対して直交し配置され、3列の絶縁材35〜37をガイドする搬送台38が設けられ、各絶縁材35〜37が条材11の上方に搬送されるようになっている。
図4に示すように、ステーションEにおいて、プレス加工金型10のパンチホルダー20に設けられた開口部形成用パンチ21によりかしめ用開口部13が形成された条材11は、ステーションFへ搬送される。このステーションFには、条材11の搬送方向に対して直交し配置され、3列の絶縁材35〜37をガイドする搬送台38が設けられ、各絶縁材35〜37が条材11の上方に搬送されるようになっている。
この各絶縁材35〜37は、かしめ片14を形成可能な幅を有するものであり、中央の列の絶縁材36が、鉄心片12の2個のかしめ用開口部13上を搬送され、両端の列の絶縁材35、37が、鉄心片12の他の2個のかしめ用開口部13の上をそれぞれ搬送される位置に配置されている。このように、かしめ片14が打抜きされる各絶縁材35〜37は、各かしめ用開口部13の位置に対応する列毎にそれぞれ配置されている。なお、かしめ用開口部の位置に応じて、2列又は4列以上の複数列にすることも可能である。
これにより、各絶縁材35〜37の幅を必要最小限に狭くでき、しかも、絶縁材35〜37をかしめ片14が形成可能なピッチでステーションFへ搬送できるため、絶縁材を効率的に利用できる。なお、両端の列の絶縁材35、37は、かしめ片14を打抜き形成できる程度に同一ピッチで搬送されるが、真ん中の列の絶縁材36は、一度に2個のかしめ片14が打抜かれるため、これを考慮したピッチで搬送される。
これにより、各絶縁材35〜37の幅を必要最小限に狭くでき、しかも、絶縁材35〜37をかしめ片14が形成可能なピッチでステーションFへ搬送できるため、絶縁材を効率的に利用できる。なお、両端の列の絶縁材35、37は、かしめ片14を打抜き形成できる程度に同一ピッチで搬送されるが、真ん中の列の絶縁材36は、一度に2個のかしめ片14が打抜かれるため、これを考慮したピッチで搬送される。
ステーションFで、鉄心片12の各かしめ用開口部13の上に搬送された各絶縁材35〜37は、各かしめ用開口部13を抜込み用ダイ(刃物)として使用し、抜込み用パンチ39を使用して、かしめ用開口部13にかしめ片14を嵌入する。
なお、抜込み用パンチ39の突出長さは、条材11の上面から条材11の厚みの例えば0.1〜0.9倍、好ましくは0.3〜0.7倍、更には0.5倍の位置となっていることが好ましい。
なお、抜込み用パンチ39の突出長さは、条材11の上面から条材11の厚みの例えば0.1〜0.9倍、好ましくは0.3〜0.7倍、更には0.5倍の位置となっていることが好ましい。
これを順次繰り返すことで、かしめ片14とかしめ用開口部13により上下に配置される各鉄心片12を連結し積層鉄心を製造する。
なお、各絶縁材35〜37から打抜かれたかしめ片14は、かしめ用開口部13内に抜込まれ、その厚みの半分程度がかしめ用開口部13の下方に突出した状態で嵌入される。また、ステーションFにおいては、積層鉄心の最下層に位置する鉄心片12のかしめ用開口部13へのかしめ片14の挿入を行わない。
なお、各絶縁材35〜37から打抜かれたかしめ片14は、かしめ用開口部13内に抜込まれ、その厚みの半分程度がかしめ用開口部13の下方に突出した状態で嵌入される。また、ステーションFにおいては、積層鉄心の最下層に位置する鉄心片12のかしめ用開口部13へのかしめ片14の挿入を行わない。
以上、本発明を、一実施の形態を参照して説明してきたが、本発明は何ら上記した実施の形態に記載の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載されている事項の範囲内で考えられるその他の実施の形態や変形例も含むものである。例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部又は全部を組合せて本発明の積層鉄心及び積層鉄心の製造方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
また、前記実施の形態においては、モータの回転子に使用する積層鉄心及びその製造方法について説明したが、この積層鉄心及びその製造方法を、例えば、モータの固定子、トランス等に使用することも可能である。
また、前記実施の形態においては、モータの回転子に使用する積層鉄心及びその製造方法について説明したが、この積層鉄心及びその製造方法を、例えば、モータの固定子、トランス等に使用することも可能である。
そして、前記実施の形態においては、2枚の鉄心片を1個の絶縁材製かしめ片で連結した場合について説明したが、1個の絶縁材製かしめ片の厚みを1枚の鉄心片の厚みより厚くし、3枚以上の鉄心片を1個の絶縁材製かしめ片で連結することも可能である。
更に、前記実施の形態においては、1枚の鉄心片に、その軸心を中心として等角度に4箇所のかしめ用開口部を設け、この各かしめ用開口部に絶縁材製かしめ片を設けた場合について説明した。しかし、各鉄心片の連結をより強固なものにするため、1枚の鉄心片に、その軸心を中心として等角度に5箇所以上(好ましくは偶数箇所)のかしめ用開口部を設け、この各かしめ用開口部に絶縁材製かしめ片を設けることが好ましい。
更に、前記実施の形態においては、1枚の鉄心片に、その軸心を中心として等角度に4箇所のかしめ用開口部を設け、この各かしめ用開口部に絶縁材製かしめ片を設けた場合について説明した。しかし、各鉄心片の連結をより強固なものにするため、1枚の鉄心片に、その軸心を中心として等角度に5箇所以上(好ましくは偶数箇所)のかしめ用開口部を設け、この各かしめ用開口部に絶縁材製かしめ片を設けることが好ましい。
10:プレス加工金型、11:条材(金属板)、12:鉄心片、13:かしめ用開口部、14:絶縁材製かしめ片、15:絶縁材、16:パイロット孔、17:軸孔、18:磁極孔、19:スロット孔、20:パンチホルダー、21:開口部形成用パンチ、22:ダイホルダー、23:開口部形成用ダイ、24:搬送台、25:かしめ片形成用パンチ、26:支持台、27:かしめ片形成用ダイ、28:貫通孔、29:かしめ片落とし込み用パンチ、30:ストリッパー、31:外形抜きパンチ、32:外形抜きダイ、33:受けシリンダー、34:受け台、35〜37:絶縁材、38:搬送台、39:抜込み用パンチ
Claims (6)
- 各鉄心片に形成されたかしめ用開口部には、積層された上下の前記各鉄心片の連結を行う絶縁材製かしめ片が設けられていることを特徴とする積層鉄心。
- 請求項1記載の積層鉄心において、積層方向に隣り合う前記絶縁材製かしめ片の間には接合層が形成されていることを特徴とする積層鉄心。
- 金属板から鉄心片を打抜き複数枚積層する積層鉄心の製造方法において、
前記鉄心片の打抜き形成時にかしめ用開口部を形成し、該かしめ用開口部に絶縁材から打抜いた絶縁材製かしめ片を挿入して、前記鉄心片を外形抜きしながら積層し、前記絶縁材製かしめ片と前記かしめ用開口部により上下の前記各鉄心片を連結することを特徴とする積層鉄心の製造方法。 - 請求項3記載の積層鉄心の製造方法において、前記絶縁材製かしめ片は、予め前記絶縁材から打抜かれ、該絶縁材の打抜かれた元の位置に戻された後、前記かしめ用開口部へ押込み挿入されることを特徴とする積層鉄心の製造方法。
- 請求項3記載の積層鉄心の製造方法において、前記絶縁材製かしめ片は、前記金属板に形成した前記かしめ用開口部が刃物となって、前記絶縁材から該かしめ用開口部へ直接抜込み挿入されることを特徴とする積層鉄心の製造方法。
- 請求項3〜5のいずれか1項に記載の積層鉄心の製造方法において、前記絶縁材製かしめ片が打抜きされる前記絶縁材は、前記かしめ用開口部の位置に対応する列毎にそれぞれ配置されていることを特徴とする積層鉄心の製造方法。
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Cited By (3)
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CN103715839A (zh) * | 2012-10-01 | 2014-04-09 | 黑田精工株式会社 | 层叠铁心的制造方法和层叠铁心制造装置 |
CN104550510A (zh) * | 2015-01-21 | 2015-04-29 | 宁波鸿达电机模具有限公司 | 一种电机铁芯自动叠铆冲片上的叠铆结构 |
WO2018062003A1 (ja) * | 2016-09-30 | 2018-04-05 | 日本電産株式会社 | 積層コアの製造方法 |
-
2003
- 2003-08-27 JP JP2003303117A patent/JP2005073451A/ja active Pending
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