JP2005072483A - プリント配線基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】プリプレグから形成される絶縁樹脂層と配線パターンとの付着性を向上させ、黒化処理を不要とし、配線パターンの細線化を可能とする。
【解決手段】プリプレグ1をオゾン溶液処理し、形成された活性表面10が配線パターン20に当接するように、プリプレグ1を基板2と積層して絶縁樹脂層3を形成する。
プリプレグ1の表面にカルボニル基、カルボキシル基を主とする極性基が多数生成されて活性化されるため、形成される絶縁樹脂層3と配線パターン20との間に化学的な結合力が作用し、付着性が向上する。
【選択図】 図1
【解決手段】プリプレグ1をオゾン溶液処理し、形成された活性表面10が配線パターン20に当接するように、プリプレグ1を基板2と積層して絶縁樹脂層3を形成する。
プリプレグ1の表面にカルボニル基、カルボキシル基を主とする極性基が多数生成されて活性化されるため、形成される絶縁樹脂層3と配線パターン20との間に化学的な結合力が作用し、付着性が向上する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、絶縁樹脂層によって複数のプリント配線基板がビルドアップされてなる多層プリント配線基板の製造方法に関する。
軽量化及び小型化の必要性の増大に伴い、情報機器などにおけるプリント配線基板は高密度化してよりコンパクトとする必要がある。そこで、絶縁樹脂層を介して複数のプリント配線基板を積層するビルドアップ法が広く用いられている。このビルドアップ法は、配線パターンが形成された複数のプリント配線基板を、プリプレグを挟んで重ねて熱プレスすることで、プリプレグから形成される絶縁樹脂層をサンドイッチ状に挟んだ多層プリント配線基板を形成する方法である。
ところがプリプレグから形成される絶縁樹脂層と配線パターンとの付着強度が低い場合には、両者の界面に空隙が生成しやすく、その空隙に水分が浸入してマイグレーションが促進され、絶縁劣化するという不具合が発生する。
そこでプリプレグから形成される絶縁樹脂層と配線パターンとの付着強度を向上させるために、銅配線パターンを黒化処理することが行われている。図2に示すように、先ず銅箔層 101が表面に形成された基板 100を用意し、銅箔層 101の表面にフォトレジストフィルム 200をラミネートした後、マスクMを用いて露光・現像して、フォトレジストフィルム 200に所定パターンが抜かれた貫通部 201をもつパターンフィルム200'を形成する。次に、マスクMを除去して銅電解めっき処理を施し、貫通部 201に表出する銅箔層 101の表面に銅電気めっき膜 300を形成する。
その後パターンフィルム200'を除去し、全体をマイクロエッチングにて3μm程度エッチングし、不要部の銅箔層 101を除去するとともに、銅電気めっき膜 300と銅箔層 101との二層構造の銅配線パターン 400を形成する。そして強アルカリ酸化性溶液で処理することで、銅配線パターン 400の表面及び側面に酸化銅からなる房状の層 500を形成する黒化処理を行い、プリプレグを積層し熱プレスして絶縁樹脂層 600を形成する。
このように酸化銅からなる層 500を銅配線パターン 400の表面及び側面に形成することで、アンカー効果によってプリプレグから形成される絶縁樹脂層 600と銅配線パターン 400との付着強度を確保することができ、絶縁劣化を防止することができる。
また特開平05−222539号公報には、耐熱性樹脂微粉末を含む接着剤を含浸したプリプレグを用いることが記載されている。このようなプリプレグを用いることで、接着剤層に効果的なアンカー窪みを形成させることができ、形成される絶縁樹脂層と配線パターンとの付着強度が向上する。
ところが黒化処理においては、銅配線パターンが3μm程度エッチングされることになる。そのため、配線幅20μm以下の微細な銅配線パターンを形成した場合には、銅配線パターンの断面積が元々小さい上に、エッチングによって断面積がさらに小さくなるため、導体抵抗値が増加したり、基板との付着強度が低下するという問題があった。したがって銅配線パターンの細線化には限界がある。
また特開2002−309377号公報には、めっき素材を高濃度オゾン溶液と接触させた後に、陰イオン性界面活性剤及び非イオン性界面活性剤の少なくとも一方とアルカリ成分とを含む溶液と接触させる無電解めっき材の前処理方法が開示されている。この前処理方法で処理されためっき素材によれば、粗面化が防止されているため表面平滑性に優れ、かつ付着性に優れためっき被膜を形成することができる。
しかしこの方法は、オゾン溶液で処理した基板に無電解めっき被膜を析出させることで付着性を改善するものであり、既に形成された無電解めっき被膜に対する付着性を向上させるものではない。
特開平05−222539号
特開2002−309377号
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、プリプレグから形成される絶縁樹脂層と配線パターンとの付着性を向上させることで、黒化処理を不要とし、配線パターンの細線化を可能とすることを目的とする。
上記課題を解決する本発明のプリント配線基板の製造方法の特徴は、基板の表面に導電性金属から所定の配線パターンを形成するパターン形成工程と、プリプレグの少なくとも一表面にオゾンを含む溶液を接触させるオゾン溶液処理を行って活性表面を形成する処理工程と、活性表面が配線パターンに当接するようにプリプレグを基板と積層して絶縁樹脂層を形成する積層工程と、を含むことにある。
処理工程では、オゾン溶液処理後に紫外線照射処理を行う、あるいはオゾン溶液処理と同時に紫外線照射を行うことが望ましい。
すなわち本発明のプリント配線基板の製造方法によれば、プリプレグから形成される絶縁樹脂層と配線パターンとの付着性が向上するので、配線パターンの黒化処理が不要となり配線パターンの細線化が可能となる。また、配線パターンの断面積の増大により導体抵抗値が向上し基板への付着性の低下も防止される。さらに黒化処理で用いられる酸化処理液の廃液処理の問題も回避できる。
本発明の製造方法では、プリプレグの少なくとも一表面にオゾンを含む溶液を接触させるオゾン溶液処理を行っている。これによってプリプレグの表面にカルボニル基、カルボキシル基を主とする極性基が多数生成されて活性化されると考えられる。そのため、プリプレグから形成される絶縁樹脂層と無電解銅めっき被膜などからなる配線パターンとの間に化学的な結合力が作用し、付着性が向上する。
したがって配線パターンの黒化処理が不要となり、それに先立つエッチング処理が不要となるので、配線パターンの細線化が可能となるとともに、配線パターンの断面積の増大により導体抵抗値が向上し基板への付着性の低下も防止される。また配線パターンの表面粗度が小さくなるので、高周波による障害なども防止することができる。さらに黒化処理で用いられる酸化処理液の廃液処理の問題も回避できる。
パターン形成工程は、基板の表面に導電性金属から所定の配線パターンを形成する工程であり、従来用いられているサブトラクティブ法、アディティブ法、セミアディティブ法などを用いて形成することができる。
サブトラクティブ法では、先ず銅箔付きの基板の表面にフォトレジストフィルムを積層し、フォトレジストフィルムの表面にマスクを配置して露光・現像することでフォトレジストフィルムに所定パターンが抜かれたパターンフィルムを形成する。次に電解銅めっきにより銅配線パターンを厚くした後、パターンフィルムを除去し、余分な銅箔をエッチングにて除去する。そして必要に応じて全体に樹脂を塗布して、ソルダーレジストを形成する。
またアディティブ法では、高分子不導体よりなる基板の表面に、上記と同様に所定パターンが抜かれたパターンフィルムを形成し、次いで無電解めっき処理により基板上に無電解銅めっきパターンを形成する。そして必要に応じて電解銅めっきにより所定厚さの銅配線パターンとし、その後全体に樹脂を塗布してソルダーレジストを形成する。このアディティブ法の場合には、パターンフィルムを除去せずに残してソルダーレジストとすることも可能である。
基板の材質としては、ポリプロピレン,ポリエチレン,エチレンプロピレンゴムあるいはこれらの共重合物または混合物、ポリエチレンテレフタレート,エチレンプロピレンゴム又はこれを含有する共重合物、ポリメチルペンテン,ポリアセタール,ポリカーボネート,アクリロニトリルブタジエンサルファイド,スチレンブタジエン共重合体,ポリイミド,ポリフェニレンサルフィド,液晶ポリマー(LCP),ポリエーテルエーテルケトン,エポキシ,ナイロンなどの樹脂、ゴムを用いることができる。その形状は特に制約されない。また、ガラス繊維あるいは無機充填材などで強化された基板を用いることもできる。
また配線パターンは、一般には銅から形成されたものであるが、場合によってはNi、Au、Ag、Alなどの導電性金属から形成されたものを用いることもできる。
処理工程では、プリプレグの少なくとも一表面にオゾンを含む溶液を接触させるオゾン溶液処理が行われる。ここで用いられるプリプレグは、半硬化状態の樹脂シートであり、エポキシ系、ポリイミド系、ビスマレイミドトリアジン系などのプリプレグを用いることができる。この処理工程では、オゾン溶液中のオゾンによる酸化によって少なくとも表面層に存在する活性不飽和基が部分的に切断され、カルボニル基、カルボキシル基などの極性基が生成して活性化すると考えられる。したがって少なくとも活性不飽和基を含むプリプレグを用いることが望ましい。
処理工程では、プリプレグの少なくとも配線パターンと接触する表面をオゾン溶液に接触させる。接触の方法としては、少なくともオゾン溶液をスプレーしてもよいし、プリプレグをオゾン溶液中に浸漬してもよい。浸漬法によれば、スプレー法に比べてオゾンが離脱し難いため好ましい。
オゾン溶液中のオゾン濃度はプリプレグの表面の活性化に大きく影響を及ぼし、 10ppm程度から活性化の効果が見られるが、100ppm以上とすればその活性化の効果が飛躍的に高まる。また濃度が低いと劣化の方が先行するので、オゾン濃度は高い方が好ましい。
なお処理工程における処理温度は、原理的には高いほど反応速度が大きくなるが、温度が高くなるほどオゾン溶液中のオゾンの溶解度が低くなり、40℃を超える温度においてオゾン溶液中のオゾン濃度を100ppm以上とするには、処理雰囲気を大気圧以上に加圧する必要があり、装置が大がかりなものとなる。したがって処理温度は、装置を大掛かりにしたくない場合には、室温程度で十分である。
プリプレグをオゾン溶液に接触させる時間は、4〜20分とするのが好ましい。4分未満では、オゾン濃度を100ppmとしてもオゾン処理した効果の発現が困難となり、20分を超えるとプリプレグの劣化が生じるようになる。
オゾン溶液は極性溶媒を含むことが望ましい。極性溶媒を含むことでオゾン溶液中のオゾンの活性を高めることができ、処理工程における処理時間を短縮することが可能となる。この極性溶媒としては水が特に好ましいが、アルコール系溶媒、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N-メチルピロリドン、ヘキサメチルホスホルアミドなどを単独であるいは水やアルコール系溶媒と混合して用いることもできる。
オゾン溶液による処理後に、あるいはオゾン溶液による処理と同時に、プリプレグに紫外線を照射することが特に好ましい。紫外線を照射することによって、オゾン溶液中のオゾンのみならずオゾン溶液から発生する酸素に紫外線が照射されることで生成する酸素ラジカルにより、プリプレグの表面が活性化される作用と、オゾン溶液中の溶媒が活性化したプリプレグの活性基と結合して極性基を生成する作用と、紫外線照射によりプリプレグに与えられる過剰な熱を逃がすことにより熱ダメージを抑制する作用と、が相乗的に作用して、短時間の処理であってもプリプレグの表面はきわめて活性が高くなり、付着性がさらに向上する。
したがって紫外線を照射するには、プリプレグをオゾン溶液中に浸漬した状態で照射することが望ましい。このようにすれば、紫外線光源からの熱によるプリプレグの硬化あるいは劣化を抑制することができる。
プリプレグをオゾン溶液中に浸漬した状態で紫外線を照射するには、紫外線光源をオゾン溶液中に入れた状態で照射してもよいし、オゾン溶液の液面上方から照射してもよい。またオゾン溶液の容器を透明石英など紫外線透過性の材料から形成したものとすれば、オゾン溶液の容器外部から照射することもできる。
また、プリプレグをオゾン溶液と接触させた後に紫外線を照射する場合には、オゾン溶液との接触後1分間以内の短時間の間に紫外線を照射することが望ましい。この時間が長時間になると、オゾンと紫外線による相乗作用の発現が困難となる場合がある。
オゾン溶液と紫外線照射処理とを同時に行う場合の処理時間は、プリプレグの樹脂種によって異なるが、4〜20分とするのが好ましい。4分未満では、オゾン濃度を100ppmとしても効果の発現が困難となり、20分を超えると樹脂劣化が認められ付着性が低下する。
また紫外線の照射時間は、プリプレグの樹脂種によって異なるが4〜15分とするのが好ましい。4分未満では紫外線照射による効果の発現が困難となり、15分を超えるとプリプレグの硬化あるいは劣化が生じるようになる。
照射される紫外線は、 310nm以下の波長のものが好ましく、 260nm以下、さらには 150〜 200nm程度のものが望ましい。また紫外線照射量は、50mJ/cm2 以上とすることが望ましい。このような紫外線を照射できる光源としては、低圧水銀ランプ,高圧水銀ランプ,エキシマレーザー,バリア放電ランプ,マイクロ波無電極放電ランプなどを用いることができる。
積層工程では、少なくともオゾン溶液で処理され極性基が多数生成している活性表面が配線パターンに当接するように、プリプレグをプリント配線基板と積層し、熱プレスなどによりプリプレグを硬化させて絶縁樹脂層を形成する。プリプレグの活性表面に存在する極性基との化学的な結合によって、絶縁樹脂層と配線パターンとの高い付着強度が確保される。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明する。
(実施例1)
ガラス繊維で強化されたエポキシ樹脂よりなる基板を用意し、一表面の全面を無電解銅めっきしてシード層としての銅めっき被膜を厚さ 1.0μmに形成した。次に銅めっき被膜の表面にフォトレジストフィルムをラミネートしマスクを配置して露光、現像した。その後、電解銅めっきを行い、フォトレジストフィルムの剥離、シード層のエッチングを行って、セミアディティブ法により配線パターンを形成した。配線パターンは、ライン&スペース=20μm/20μm、厚さ18μmである。
ガラス繊維で強化されたエポキシ樹脂よりなる基板を用意し、一表面の全面を無電解銅めっきしてシード層としての銅めっき被膜を厚さ 1.0μmに形成した。次に銅めっき被膜の表面にフォトレジストフィルムをラミネートしマスクを配置して露光、現像した。その後、電解銅めっきを行い、フォトレジストフィルムの剥離、シード層のエッチングを行って、セミアディティブ法により配線パターンを形成した。配線パターンは、ライン&スペース=20μm/20μm、厚さ18μmである。
一方、半硬化状のエポキシ系プリプレグ(「EL-6765」住友ベークライト(株)製、厚さ50μm)を用意し、図1に示すように、100PPM以上のオゾンを含有するオゾン水溶液に室温で4分間浸漬するオゾン溶液処理を行った。これを乾燥後、紫外線ランプを用いて照射量1000mJ/cm2 となるように、オゾン溶液処理をした表面に紫外線を照射した。この処理によって、プリプレグ1の表面にはカルボニル基、カルボキシル基を主とする極性基が多数生成した活性表面10が形成される。
上記処理後のプリプレグ1を、活性表面10が配線パターン20と当接するように、上記配線パターン20をもつ基板2と積層し、圧力3.4mPa、温度 180℃で65分間の真空熱プレスを行った。これにより基板2の表面には、配線パターン20を覆う絶縁樹脂層3が形成される。
プレス後に室温まで冷却し、配線パターンの絶縁抵抗を測定するとともに、配線断面を顕微鏡観察し配線幅及び配線厚さを測定した。結果を表1に示す。なお絶縁抵抗は、絶縁樹脂層3にDC100Vを印加して測定し、初期値と、40℃−90%の恒温恒湿条件下において外周回路の配線パターン間にバイアス電圧24Vを印加して 240時間放置する耐久後の値とを測定した。
(実施例2)
実施例1と同様のプリプレグを、100PPM以上のオゾンを含有するオゾン水溶液に室温で4分間浸漬すると同時に、その一表面の垂直方向から、水銀ランプを用いて照射量1000mJ/cm2 となるように紫外線を照射した。
実施例1と同様のプリプレグを、100PPM以上のオゾンを含有するオゾン水溶液に室温で4分間浸漬すると同時に、その一表面の垂直方向から、水銀ランプを用いて照射量1000mJ/cm2 となるように紫外線を照射した。
そして紫外線が照射された表面が実施例1と同様の配線パターンをもつ基板に当接するように積層し、実施例1と同様に真空熱プレスを行った。その後、実施例1と同様に絶縁抵抗と配線幅及び配線厚さを測定し、結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1と同様に形成された配線パターンをもつ基板を用い、マイクロエッチングにて銅配線パターンをエッチングし、強アルカリ酸化性溶液で銅配線パターンの表面及び側面に酸化銅からなる房状の層を形成する黒化処理を行った。
実施例1と同様に形成された配線パターンをもつ基板を用い、マイクロエッチングにて銅配線パターンをエッチングし、強アルカリ酸化性溶液で銅配線パターンの表面及び側面に酸化銅からなる房状の層を形成する黒化処理を行った。
そしてオゾン溶液処理及び紫外線照射処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様のプリプレグを、上記黒化処理後の基板と積層し、実施例1と同様に真空熱プレスを行った。その後、実施例1と同様に絶縁抵抗と配線幅及び配線厚さを測定し、結果を表1に示す。
<評価>
表1より、実施例1、2で得られた積層基板は、黒化処理された比較例1と同等以上の絶縁抵抗を示している。これは、プリプレグから形成された絶縁樹脂層と配線パターンとの付着強度の向上によるものであると考えられる。また配線断面積が小さくなることもなく、本発明の方法は黒化処理と同等以上の効果を示していることが明らかである。なお実施例2の方法によれば、実施例1の方法より配線断面積が大きいことから、オゾン溶液処理後に紫外線を照射するよりも、オゾン溶液に浸漬した状態で紫外線を照射するのが好ましいことがわかる。
(実施例3)
実施例1と同様にオゾン溶液処理後に紫外線照射処理を行ったプリプレグを用い、その一表面に比較例1と同様に黒化処理された基板を配置し、他の表面に未処理の厚さ25μmの銅箔を配置して、実施例1と同様に真空熱プレスを行った。その後、未処理の厚さ25μmの銅箔が積層された表面から、JIS-C6481 に基づいてピール強度を測定した。結果を表2に示す。
実施例1と同様にオゾン溶液処理後に紫外線照射処理を行ったプリプレグを用い、その一表面に比較例1と同様に黒化処理された基板を配置し、他の表面に未処理の厚さ25μmの銅箔を配置して、実施例1と同様に真空熱プレスを行った。その後、未処理の厚さ25μmの銅箔が積層された表面から、JIS-C6481 に基づいてピール強度を測定した。結果を表2に示す。
(実施例4)
実施例2と同様にオゾン溶液処理と同時に紫外線照射処理を行ったプリプレグを用い、その一表面に比較例1と同様に黒化処理された基板を配置し、他の表面に未処理の厚さ25μmの銅箔を配置して、実施例1と同様に真空熱プレスを行った。その後、未処理の厚さ25μmの銅箔が積層された表面から、実施例3と同様にしてピール強度を測定した。結果を表2に示す。
実施例2と同様にオゾン溶液処理と同時に紫外線照射処理を行ったプリプレグを用い、その一表面に比較例1と同様に黒化処理された基板を配置し、他の表面に未処理の厚さ25μmの銅箔を配置して、実施例1と同様に真空熱プレスを行った。その後、未処理の厚さ25μmの銅箔が積層された表面から、実施例3と同様にしてピール強度を測定した。結果を表2に示す。
(比較例2)
オゾン溶液処理及び紫外線照射処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様のプリプレグを用い、その一表面に比較例1と同様に黒化処理された基板を配置し、他の表面に比較例1と同様の方法で黒化処理された厚さ25μmの銅箔を配置して、実施例1と同様に真空熱プレスを行った。その後、黒化処理された厚さ25μmの銅箔が積層された表面から、実施例3と同様にしてピール強度を測定した。結果を表2に示す。
オゾン溶液処理及び紫外線照射処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様のプリプレグを用い、その一表面に比較例1と同様に黒化処理された基板を配置し、他の表面に比較例1と同様の方法で黒化処理された厚さ25μmの銅箔を配置して、実施例1と同様に真空熱プレスを行った。その後、黒化処理された厚さ25μmの銅箔が積層された表面から、実施例3と同様にしてピール強度を測定した。結果を表2に示す。
(比較例3)
オゾン溶液処理及び紫外線照射処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様のプリプレグを用い、その一表面に比較例1と同様に黒化処理された基板を配置し、他の表面に未処理の厚さ25μmの銅箔を配置して、実施例1と同様に真空熱プレスを行った。その後、未処理の厚さ25μmの銅箔が積層された表面から、実施例3と同様にしてピール強度を測定した。結果を表2に示す。
オゾン溶液処理及び紫外線照射処理を行わなかったこと以外は実施例1と同様のプリプレグを用い、その一表面に比較例1と同様に黒化処理された基板を配置し、他の表面に未処理の厚さ25μmの銅箔を配置して、実施例1と同様に真空熱プレスを行った。その後、未処理の厚さ25μmの銅箔が積層された表面から、実施例3と同様にしてピール強度を測定した。結果を表2に示す。
<評価>
表2より、本発明の製造方法によれば、黒化処理には及ばないものの、銅箔との付着強度が向上することが明らかであり、 500g/cm以上のピール強度であれば実用上何ら不具合が生じない。また実施例どうしの比較から、オゾン溶液処理後に紫外線を照射するより、オゾン溶液に浸漬した状態で紫外線を照射するのが好ましいことも明らかである。
1:プリプレグ 2:基板 3:絶縁樹脂層
10:活性表面 20:配線パターン
10:活性表面 20:配線パターン
Claims (3)
- 基板の表面に導電性金属から所定の配線パターンを形成するパターン形成工程と、
プリプレグの少なくとも一表面にオゾンを含む溶液を接触させるオゾン溶液処理を行って活性表面を形成する処理工程と、
該活性表面が該配線パターンに当接するように該プリプレグを該基板と積層して絶縁樹脂層を形成する積層工程と、を含むことを特徴とするプリント配線基板の製造方法。 - 前記処理工程では、前記オゾン溶液処理後に紫外線照射処理を行う請求項1に記載のプリント配線基板の製造方法。
- 前記処理工程では、前記オゾン溶液処理と同時に紫外線照射を行う請求項1に記載のプリント配線基板の製造方法。
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2003
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