JP2005072387A - 光半導体装置、半導体リレー装置及び光信号受信装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 光エネルギーの変換効率の高い光半導体装置を得る。
【解決手段】 SOI基板10のSOI層に相当するp型の半導体層3は、トレンチとして形成された溝4及び溝8によって互いに分離された多数の平面視帯状の半導体島5を備える。各半導体島5を挟む一対の溝4に面する一対の側面には、n領域6とp領域7とが形成されており、それによって各半導体島5はフォトダイオードセルを構成する。溝4には電極材料14が充填され、溝8には絶縁材料18が充填されている。それによって多数のフォトダイオードセルが直列に接続されている。光電変換に寄与する空乏層は、半導体島5の広い領域にわたって形成される。光の到達距離までの範囲では、溝4を深くするほど(すなわち、半導体層3を厚くするほど)、光エネルギーの利用効率が向上する。
【選択図】 図1
【解決手段】 SOI基板10のSOI層に相当するp型の半導体層3は、トレンチとして形成された溝4及び溝8によって互いに分離された多数の平面視帯状の半導体島5を備える。各半導体島5を挟む一対の溝4に面する一対の側面には、n領域6とp領域7とが形成されており、それによって各半導体島5はフォトダイオードセルを構成する。溝4には電極材料14が充填され、溝8には絶縁材料18が充填されている。それによって多数のフォトダイオードセルが直列に接続されている。光電変換に寄与する空乏層は、半導体島5の広い領域にわたって形成される。光の到達距離までの範囲では、溝4を深くするほど(すなわち、半導体層3を厚くするほど)、光エネルギーの利用効率が向上する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、光半導体装置並びにこれを用いた光リレー装置及び光信号受信装置に関する。
はじめに、本明細書で用いる「光」の意味について述べる。本明細書において「光」は、可視光だけでなく赤外線及び紫外線をも含めて、半導体の電子・正孔対の生成及び消滅に関与し得る波長領域の電磁波を広く含むものとして用いる。
近年において、高周波信号をオン(導通)・オフ(遮断)するスイッチ素子として、半導体スイッチへの需要が高まっている。半導体スイッチの一つとして、光を媒介することで入力−出力間に高い絶縁性を実現する半導体リレー装置が知られている。半導体リレー装置には、高周波信号をオン・オフする機能とともに、小型化及びスイッチ接点の高速動作が要求されている。そのためには、半導体リレーの接点素子であるMOSFET(MOS型電界効果トランジスタ)の高性能化とともに、小型(すなわち低コスト)かつ高効率でMOSFETを駆動できる駆動用素子が必要とされる。
このような要求に応える駆動用素子として、1チップ上に多数のフォトダイオード(光ダイオード)セルを形成することを可能にする誘電体分離基板を利用した光半導体装置が知られている(例えば、特許文献1)。図16は、この種の光半導体装置の構造を示す斜視断面図である。この光半導体装置150では、多結晶シリコン基板51の一主面(以下、上面)の部分に、シリコン酸化膜52を介して多数のシリコン島55が形成されている。これらのシリコン島55は、互いに分離して形成されている。シリコン島55はp型であり、その上面部分にはn型の不純物拡散領域56がシリコン島55の上面の略全体を覆うように形成されている。シリコン島55と不純物拡散領域56とは、フォトダイオードの1セルを構成する。
各セルの不純物拡散領域56は、配線59によって、隣接するセルのシリコン島55に接続されている。配線59は、シリコン島55の上面及び不純物拡散領域56の上面を含めた多結晶シリコン基板51の上面を選択的に覆うようにパターニングされた導電層によって構成されるが、図16では接続関係のみを模式的に示している。これにより、すべてのフォトダイオードセルは直列に接続される。直列接続されたフォトダイオードセルの一端のシリコン島55にはアノード電極60が接続され、他端の不純物拡散領域56にはカソード電極61が接続されている。
以上のように構成された光半導体装置150は、次のように動作する。シリコン島55と不純物拡散領域56との接合部の周囲には、空乏層62が形成される。多結晶シリコン基板51の上面側から光が入射すると、シリコン島55及び不純物拡散領域56には電子−正孔対が生成される。生成された電子及び正孔のうちp型のシリコン島55における小数キャリアである電子は、空乏層62に生じている電界により、再結合することなくp型のシリコン島55からn型の不純物拡散領域56へ移動する。その結果、アノード電極60とカソード電極61とが外部回路により短絡されておれば、外部回路にはこれらのキャリアの発生による光電流が流れる。また、外部回路が開放されておれば、各セルには開放電圧、すなわち起電力が発生する。直列接続されているフォトダイオードセルの個数をNとし、1セル当たりの開放電圧をVocとすると、アノード電極60とカソード電極61との間には、N×Vocの高い開放電圧が発生する。これにより、光半導体装置150は接点素子であるMOSFETを効率的に駆動することができる。さらに、光半導体装置150は1チップで構成することができるので、光半導体装置150を用いて半導体リレーを構成する場合には、半導体リレーを小型にパッケージングすることが可能となる。
シリコン島55のうち空乏層62の外側の部分で生じた光吸収によっても電子−正孔対は生じる。生じた電子のうち、空乏層62から電子についての小数キャリア拡散長までの範囲で生じたものは、拡散により空乏層62に到達できるため光電流に寄与するが、その他の電子はp型のシリコン島55の多数キャリアである正孔と再結合して消滅するため光電流には寄与しない。また、不純物濃度については、不純物拡散領域56の方がシリコン島55よりも遙かに高く設定されるので、空乏層62は実質的にシリコン島55にのみ広がる。従って、光電流に寄与する電子−正孔対は、シリコン島55のうち、電子についての小数キャリア拡散距離だけ空乏層62を拡張した領域で発生したものに実質上限られる。
光半導体装置150は、特許文献1に開示される工程により製造されるものであるため、かかる製造工程上の制約から、シリコン島55の上面と側面とのなす角度がシリコン結晶の面方位によって決定される。その結果、シリコン島55の上面の面方位が例えば<100>である場合には、上述した角度は55°となる。それにより、上面から深部へ向かうに従って、シリコン島55の上面投影面積(シリコン島55をその上面に投影させることによって形成される領域の面積)は縮小する。シリコン島55の体積は、その上面のサイズを例えば200μm×200μmとし、厚さを50μmとした場合には、同じ上面のサイズを有する直方体形状のものの体積である200μm×200μm×50μmに比べて、70%の大きさとなる。シリコン島55の体積は、光電変換への光エネルギーの利用効率を左右する。従って、光変換半導体150では、シリコン島55の形状のために、光エネルギーの利用効率が悪いという問題点があった。
また、光エネルギーの利用効率は、シリコン島55の厚さが空乏層62の厚さとシリコン島55での電子の拡散距離との和以下の範囲にあるときには、シリコン島55の厚さが増加するのにともなって光エネルギーの利用効率は上昇する。これに対して、シリコン島55の厚さが上記の和を超えると光エネルギーの利用効率は飽和し、シリコン島55の厚さを大きくしても利用効率はもはや上昇しない。しかしながら、一般的に半導体リレーに用いられる光源である赤外光は、シリコン島55の上記の和よりも更に深い領域にまで到達することが知られている。すなわち、光半導体装置150では、空乏層62の厚さと電子の拡散距離との和とで規定される光電変換に有効な厚さの制約に由来して、光エネルギーの利用効率が悪いという問題点があった。
これに対して特許文献2及び3は、半導体基板の一主面に多数のトレンチを設け、トレンチに挟まれた半導体島の側面及び上面、並びにトレンチの底面に沿ってpn接合を形成することにより光エネルギーの利用効率を高めた光半導体装置を開示している。しかしながら、特許文献2及び3に開示される従来装置では、光電変換に有効なpn接合は、上記の通り溝に挟まれた半導体島の表面及びトレンチの底面にのみ形成されており、半導体島全体が光電変換に寄与するものとはなっていなかった。すなわち、特許文献2及び3に開示される従来技術においてもなお、光エネルギーの利用効率に制約があるという問題点があった。
特開平5−21590号公報
特開昭63−81986号公報
特開昭64−66974号公報
本発明は上記の問題点に鑑みてなされたもので、光エネルギーと電気的エネルギーとの間の変換効率の高い光半導体装置並びにこれを用いた半導体リレー装置及び光信号受信装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決し上記目的を達成するために、本発明に係る第1の手段は、pn接合型の光半導体装置であって、絶縁層とその上に形成された半導体層とを有するSOI基板を備え、前記半導体層は、前記絶縁層の主面に略直交する側面を有し前記絶縁層を底面とする溝に挟まれた半導体島を備え、前記半導体島は、前記溝に面する一対の側面の一方側寄りの部位に形成され、自身の上面に選択的に露出する第1導電型の第1不純物導入領域と、前記一対の側面の他方側寄りの部位に形成され前記上面に選択的に露出する第2導電型の第2不純物導入領域と、を備えることを特徴とするものである。
また、本発明に係る第2の手段は、第1の手段において、前記第1不純物導入領域が、前記一対の側面の前記一方側の全体に露出するように形成されているものである。
本発明に係る第3の手段は、第1又は第2の手段において、前記第2不純物導入領域が、前記一対の側面の前記他方側の全体に露出するように形成されているものである。
本発明に係る第4の手段は、第1乃至第3の何れかの手段において、前記半導体島と前記溝とが交互に列をなして並んでおり、前記第1不純物導入領域と前記第2不純物導入領域とは、各半導体島の間で共通した一方領域が、前記半導体島の配列方向に沿った一方寄りに位置し、前記各半導体島が互いに直列に接続されているものである。
本発明に係る第5の手段は、第1乃至第3の何れかの手段において、前記半導体島と前記溝とが交互に列をなして並んでおり、前記第1不純物導入領域と前記第2不純物導入領域とは、各半導体島の間で交互に一方領域が、前記複数の半導体島の配列方向に沿った一方寄りに位置し、前記各半導体島が互いに並列に接続されているものである。
本発明に係る第6の手段は、第2の手段において、前記半導体島と前記溝とが交互に列をなして並んでおり、各半導体島は、前記一対の側面の前記他方側の全体に露出し、前記上面に選択的に露出する第1導電型の第3不純物導入領域と、前記一対の側面の前記一方側寄りの部位であって前記上面の部分に選択的に形成され前記第1不純物導入領域の内側に隣接した第2導電型の第4不純物導入領域と、を更に備え、前記各半導体島の前記第2不純物導入領域は、前記第3不純物導入領域の内側に隣接し前記上面の部分に選択的に形成されているものである。
本発明に係る第7の手段は、第1乃至第6の何れかの手段において、前記溝には電極材料が充填されているものである。
本発明に係る第8の手段は、第7の手段において、前記電極材料が不純物をドープした半導体であるものである。
本発明に係る第9の手段は、第7の手段において、前記電極材料が金属であるものである。
本発明に係る第10の手段は、pn接合型の光半導体装置であって、絶縁層とその上に形成された半導体層とを有するSOI基板を備え、前記半導体層は、前記絶縁層の主面に略直交する側面を有し前記絶縁層を底面とする溝に挟まれた半導体島を備え、前記溝には第1導電型の半導体材料が充填されており、前記半導体島は、前記溝に面する一対の側面の一方側寄りの部位に形成され、自身の上面に選択的に露出する第2導電型の不純物導入領域を備えることを特徴とするものである。
本発明に係る第11の手段は、第10の手段において、前記不純物導入領域が、前記一対の側面の前記一方側の全体に露出するように形成されているものである。
本発明に係る第12の手段は、第10の手段において、前記半導体島と前記溝とが交互に列をなして並んでおり、各半導体島の前記不純物導入領域は、前記一対の側面の前記一方側の上方に露出するように前記上面の部分に選択的に形成されており、前記各半導体島が、前記一対の側面の他方側の上方に露出するように前記上面の部分に選択的に形成された第2導電型の別の不純物導入領域を、更に備えるものである。
本発明に係る第13の手段は、第1乃至3、並びに10及び11の何れかの手段において、前記半導体島を挟む前記溝が、平面視において互いに噛み合う櫛歯状であって、前記半導体島が平面視において蛇行形状をなして延在しているものである。
本発明に係る第14の手段は、第1乃至13の何れかの手段において、前記半導体層が絶縁膜を挟んで複数層に積層されており、前記絶縁膜に設けられたビアホールを充填する電極材料によって、隣接する半導体層が電気的に接続されているものである。
本発明に係る第15の手段は、半導体リレー装置であって、発光素子と、受光素子として用いられる第1乃至14の何れかの手段としての光半導体装置と、を備えるものである。
本発明に係る第16の手段は、光通信ケーブルの光信号受信装置であて、第1乃至14の何れかの手段としての光半導体装置を受光素子として用いたものである。
本発明の光半導体装置によれば、半導体島に形成される空乏層の厚さと少数キャリアの拡散距離との和に相当する光−電気エネルギー変換に有効に寄与する領域の幅は、溝に面する半導体島の一対の側面の一方から他方に沿った幅となる。このため、特許文献1が開示する従来装置とは異なり、半導体島に関する設計を柔軟に行うことができ、空乏層の厚さと少数キャリアの拡散距離との和とは無関係に、エネルギー変換効率を高めることができる。
更に、特許文献2及び3が開示する従来装置とは異なり、第1不純物導入領域(又は溝に充填される第1導電型の半導体材料)と第2不純物導入領域とが半導体島の溝に面する一対の側面寄りに各々偏在するので、それらに挟まれた半導体島の広い領域にわたって空乏層が厚く形成される。そのため、半導体島の広範な領域をエネルギー変換に有効に利用することができるので、本発明は、特許文献2及び3が開示する従来技術よりも、高いエネルギー変換効率を実現する。
更に、本発明はSOI基板を用いているために、半導体層から絶縁層へ向かった光の一部が絶縁層によって反射される。このため、本発明は、更に高いエネルギー変換効率を実現する。
また、本発明の半導体リレー装置及び光信号受信装置は、本発明の光半導体装置を備えるので、小型かつエネルギー変換効率の良い半導体リレー装置及び光信号受信装置を実現する。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図1(a)は斜視断面図であり、図1(b)は平面図である。この光半導体装置101は、支持基板1、その上に形成された絶縁層2、及び絶縁層2の上に形成された半導体層3を備えている。支持基板1、絶縁層2及び半導体層3は、SOI(Semiconductor On Insulator)基板10を構成しており、半導体層3はSOI層に該当する。以下の実施形態では、支持基板1はシリコン基板であり、絶縁層2はシリコン酸化物を材料とする埋め込み酸化膜であり、半導体層3はp型のシリコン層である例を取り上げるが、本発明の光半導体装置はこれらの例に限定されるものではない。また、以下の実施形態では、光半導体装置がフォトダイオードとして構成される例を取り上げるが、変形例の欄において後述するように、本発明の光半導体装置はフォトダイオードに限定されるものではない。
図1は、本発明の第1の実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図1(a)は斜視断面図であり、図1(b)は平面図である。この光半導体装置101は、支持基板1、その上に形成された絶縁層2、及び絶縁層2の上に形成された半導体層3を備えている。支持基板1、絶縁層2及び半導体層3は、SOI(Semiconductor On Insulator)基板10を構成しており、半導体層3はSOI層に該当する。以下の実施形態では、支持基板1はシリコン基板であり、絶縁層2はシリコン酸化物を材料とする埋め込み酸化膜であり、半導体層3はp型のシリコン層である例を取り上げるが、本発明の光半導体装置はこれらの例に限定されるものではない。また、以下の実施形態では、光半導体装置がフォトダイオードとして構成される例を取り上げるが、変形例の欄において後述するように、本発明の光半導体装置はフォトダイオードに限定されるものではない。
半導体層3には溝4及び溝8が互いに連通するように形成されており、半導体層3はこれらの溝4及び溝8によって互いに分離された多数の半導体島5を有している。溝4及び溝8は、トレンチとして形成されたものであり、その側面は絶縁層2の主面に略直交している。それにより、溝4の側面に垂直な切断面に沿った各半導体島5の断面形状は略長方形をなしている。また、溝4及び溝8の底面は絶縁層2に達しており、それによって、各半導体島5は溝4及び溝8を介して互いに分離されている。半導体島5と溝4とは交互に列をなして並んでおり、配列方向に沿った幅(以下、単に「幅」と記載する。)は、半導体島5どうしの間で同一であり、溝4の間でも同一である。また、半導体島5及び溝4は、平面視長方形の帯状をなしており、互いに平行に配列している。また各半導体島5の長手方向の両終端は溝8に接している。
各半導体島5には、n型不純物拡散領域(以下、n領域)6及びp型不純物拡散領域(以下、p領域)7が選択的に形成されている。n領域6は半導体島5の溝4に面する一対の側面の一方側の全体に露出するように形成されており、p領域7は一対の側面の他方側の全体に露出するように形成されている。n領域6及びp領域7は、いずれも半導体島5の上面の溝4に隣接する部位に露出する。不純物濃度の一例を挙げると、p型の半導体島5では1015cm-3以下であり、n領域6及びp領域7では略1020cm-3である。このように半導体島5における不純物濃度が、n領域6及びp領域7における不純物濃度よりも著しく低く設定されるので、pn接合によって形成される空乏層が広がる領域は、n領域6とp領域7とに挟まれた半導体島5の残りの部分(1015cm-3以下の濃度を有するp型の領域。以下、p型半導体島5と記載する。)に実質上制限される。しかも、p型半導体島5における不純物濃度が低く設定されるので、空乏層はp型半導体島5内に広くわたるように、あるいはp型半導体島5の全体にわたるように、厚く形成される。各半導体島5は、n領域6及びp領域7を備えることによって、図1(b)にダイオードの回路記号を付すように、フォトダイオードセルを構成する。
溝4には電極材料14が充填され、溝8には絶縁材料18が充填されている。電極材料14は、例えばアルミニウム等の金属材料、或いは不純物をドープしたポリシリコン(一般には多結晶半導体)である。絶縁材料18は、例えば二酸化シリコンである。半導体島5と溝4とが交互に配列する方向(図1(b)において水平方向)に沿って、n領域6は各半導体島5の間で共通して一方向側(図1(b)において左側)に形成され、p領域7は他方側(図1(b)において右側)に形成されている。従って、各半導体島5が構成するフォトダイオードセルは、電極材料14を通じて互いに直列に接続される。
光半導体装置101は、以上のように構成されるので以下のように動作する。光半導体装置101が半導体層3の上面(図1において露出する主面)から光の照射を受けると、半導体島5の中で電子−正孔対が生成される。生成された電子及び正孔のうちp型半導体島5における小数キャリアである電子は、空乏層に生じている電界により、再結合することなくp型半導体島5からn領域6へ移動する。その結果、フォトダイオードセルを構成する各半導体島5には、0.5V〜0.7V程度の開放電圧が発生する。各フォトダイオードセルは直列接続されているので、直列接続されたフォトダイオードセル(個数をNとする)の全体には、N×0.5V〜N×0.7V程度の開放電圧が得られる。
n領域6は溝4の側面に沿うように形成されているため、pn接合の接合面は半導体層3の上面に略垂直となる。従って、p型半導体島5に形成される空乏層の厚さと電子の拡散距離との和、すなわち光電変換に有効に寄与する領域の幅は、溝4に面する半導体島5の一対の側面の一方から他方に沿った幅となる。このため、特許文献1が開示する従来装置とは異なり、半導体島5に関する設計を柔軟に行うことができ、上記の和とは無関係に半導体島5の(上面に垂直な方向の)厚さ(以下、単に「厚さ」と記載する。)を光の到達距離より短い範囲で大きくするほど、光エネルギーの利用効率を高めることができる。また、溝4に面する半導体島5の一対の側面は絶縁層2の主面に対して略垂直であって、半導体島5は略直方体形状をなす。このため、光半導体装置101は、半導体層3の上面の単位面積当たりのエネルギー変換効率が高いという利点を有する。
更に、特許文献2及び3が開示する従来装置とは異なり、n領域6とp領域7とが半導体島5の溝4に隣接する一対の領域に偏在するので、不純物濃度の低いp型半導体島5の広い領域、あるいはp型半導体島5の全体にわたって空乏層が厚く形成される。それによって、半導体島5の広範な領域を光電変換に有効に利用することができるので、光半導体装置101は、特許文献2及び3が開示する従来技術と比較しても、エネルギー変換効率が更に高いという利点を有する。
また、光半導体装置101はSOI基板10を用いているために、半導体層3の厚さが光の到達距離よりも小さい場合であっても、半導体層3の上面から入射した光の一部が絶縁層2によって反射される。このため、入射光に加えて反射光までが半導体島5における光電変換に利用されるので、光半導体装置101は、半導体層3の厚さが小さい場合であっても、エネルギーの利用効率が高いという利点を有する。一般に、溝4(及び溝8)は、深くなるほど形成が容易ではなくなる。光半導体装置101は、絶縁層2からの反射光を利用することにより、溝4を浅くしつつエネルギーの利用効率を高く保持することを可能にする。
半導体層3の厚さが光の到達距離よりも小さい場合には、図1(a)に示すように、半導体島5の中だけでなく、その下方に位置するシリコン基板である支持基板1にも電子−正孔対が生成される。しかしながら、支持基板1の中に生成された電子−正孔対は、絶縁層2によって半導体島5への侵入が阻まれる。従って、支持基板1の中に生成された電子−正孔対が遅れて半導体島5へ到達することによって光照射に対する応答に遅延を生じるという弊害、すなわち応答の高速性が阻害されるという弊害は発生しない。
なお、光半導体装置101は、半導体層3の上面全体を覆うように形成された保護膜、光反射防止膜などを更に備えている。これらの膜の構造それ自体は従来周知であるので、図1では図示を略している。このことは、以下に述べる各実施の形態においても同様である。また、溝8に絶縁材料18が充填される例を示したが、溝8は充填材がなくても電気絶縁という目的を達することが可能である。更に、各半導体島5の長手方向の終端は、トレンチとして形成された溝8の代わりに、異方性研削による溝など、他の種類の溝によって絶縁されていても良い。
既に述べたように、溝4に充填される電極材料14として、例えばアルミニウム等の金属材料、或いは不純物をドープしたポリシリコン等を用いることができる。電極材料14に金属材料を用いた場合には、金属材料の電気抵抗率が低いために、各フォトダイオードセルの間の接続抵抗を低く抑えることができるという利点が得られる。一方、電極材料14として不純物をドープしたポリシリコンを用いた場合には、電極材料14の中にも光が透過し、電極材料14とn領域6又はp領域7との間に形成される空乏層が光電変換に寄与するので、半導体層3における光エネルギーの利用効率が更に高まるという利点が得られる。
光半導体装置101は、溝4に充填される電極材料14のみによって各フォトダイオードセルの直列接続が実現するという利点を有する。これに対し、図2に光半導体装置101Aとして例示するように、半導体層3の上面に別の電極(以下、表面電極)9を配設することにより、溝4に充填される電極材料14だけでなく表面電極9をも通じて、各フォトダイオードセルを互いに直列接続してもよい。表面電極9は、例えばアルミニウムなどの電極材料を半導体層3の上面に堆積した後にパターニングするという、従来周知の配線技術を用いて容易に形成される。図2が示すように、表面電極9は、各半導体島5の上面のうちp領域7の露出部分と、これに隣接する溝4の上面と、当該溝4に隣接する別の半導体島5に属するn領域6の露出部分とを覆うように形成するとよい。
半導体装置101Aでは、表面電極9によってフォトダイオードセルの直列接続が実現するので、溝4には電極材料14を充填する代わりに、絶縁材料を充填しても良い。ただし、電極材料14はn領域6及びp領域7の溝4への露出面の全体に接触するので、接触面積が広く、直列接続にともなう接続抵抗を低減するという効果を奏する。従って、接続抵抗を低減する上では、溝4には電極材料14を充填するのがより望ましい。
光半導体装置101及び101Aは、各半導体島5に選択的に形成されたn領域6及びp領域7を有するが、これらのn領域6及びp領域7は、図3が示す工程を通じて容易に形成することが可能である。まずSOI基板10を準備した後、半導体層3の上面に被着されたレジストパターン21を用いて、選択的に半導体層3を除去することにより、半導体層3に溝4が形成される(図3(a))。その後、ボロン等のp型不純物を斜め方向から注入(ティルト・イオン・インプランテーション)することにより、溝4に挟まれた半導体層3の部分である半導体島5の溝4に面する一方側面にp領域7が形成される(図3(b))。次いで、リン等のn型不純物を、傾斜角を替えて別の斜め方向から注入することにより、半導体島5の溝4に面する他方側面にn領域6が形成される(図3(c))。なお、図3(b)の工程と図3(c)の工程とは、何れが先で何れが後であっても良い。
続いて、レジストパターン21を除去した後、例えばリンをドープしたポリシリコンを、溝4を含むSOI基板10の表面全体を覆うように堆積し、さらに研磨することにより、図3(d)が示すような溝4に電極材料4が充填された構造が出来上がる。n領域6及びp領域7が、活性領域として機能するためには、イオン注入の後に活性化のための加熱工程を要することは、当分野において自明であるので詳述しない。このように、図1及び図2に示した光半導体装置101及び101Aは、従来周知の半導体プロセスを組み合わせることによって、容易に製造することができる。
[第2の実施形態]
図4は、本発明の第2の実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図4(a)は斜視断面図であり、図4(b)は平面図である。図4以下の図において、図1〜図3と同一部分又は対応する部分には同一の符号を付して、それらの詳細な説明を略する。この光半導体装置102は、半導体島5と溝4とが交互に配列する方向(図4(b)において水平方向)に沿って、n領域6とp領域7とが各半導体島5の間で交互に前後関係が入れ替わっており、表面電極9がアノード電極9Aとカソード電極9Cとに分かれている点において、図2に示した光半導体装置101Aとは特徴的に異なっている。
図4は、本発明の第2の実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図4(a)は斜視断面図であり、図4(b)は平面図である。図4以下の図において、図1〜図3と同一部分又は対応する部分には同一の符号を付して、それらの詳細な説明を略する。この光半導体装置102は、半導体島5と溝4とが交互に配列する方向(図4(b)において水平方向)に沿って、n領域6とp領域7とが各半導体島5の間で交互に前後関係が入れ替わっており、表面電極9がアノード電極9Aとカソード電極9Cとに分かれている点において、図2に示した光半導体装置101Aとは特徴的に異なっている。
すなわち、両側面にn領域6が露出する溝4と両側面にp領域7が露出する溝4とが交互に並んでおり、溝4を充填する電極材料14の上面とその両側に隣接するp領域7の上面とを覆うようにアノード電極9Aが配設され、溝4を充填する電極材料14とその両側に隣接するn領域6の上面とを覆うようにカソード電極9Cが配設されている。カソード電極9Cは、溝8を充填する絶縁材料18の上面に沿った部分を通じて互いに一体に連結されている。同様に、アノード電極9Aは、図4には示されない溝8を充填する絶縁材料18の上面に沿った部分を通じて互いに一体に連結されている。そして、アノード電極9A及びカソード電極9Cは、互いに噛み合う櫛歯状の平面視形状をなしている。
光半導体装置102は、以上のように構成されるので、各半導体島5が構成するフォトダイオードセルが互いに並列に接続される。従って、光半導体装置102は、光照射を受けることにより、アノード電極9Aとカソード電極9Cとの間に0.5V〜0.7Vの開放電圧を発生する。また、多数のフォトダイオードセルが並列接続されているので、アノード電極9Aとカソード電極9Cとを外部回路を通じて短絡するときには、大きな短絡電流を得ることができる。また、各フォトダイオードセルの接続関係を除いて、光半導体装置102は光半導体装置101及び101Aと同等に構成されるので、エネルギーの利用効率などに関して述べた光半導体装置101及び101Aによる効果は、光半導体装置102においても同様に得られる。
光半導体装置102は、各半導体島5に選択的に形成されたn領域6及びp領域7を有するが、これらのn領域6及びp領域7は、図5が示す工程を通じて容易に形成することが可能である。しかも、その工程は、図3に示した光半導体装置101及び101Aを製造するための工程よりも更に簡略である。まずSOI基板10を準備した後、半導体層3の上面に被着されたレジストパターン22を用いて、選択的に半導体層3を除去することにより、半導体層3に溝4が形成される(図4(a))。ここで形成される溝4は、多数の溝4のうち、例えば配列方向に沿った奇数番目の溝4である。その後、リン等のn型不純物を注入することにより、半導体層3の溝4に面する両側面にn領域6が形成される(図4(b))。
次いで、レジストパターン22を除去した後、例えばリンをドープしたポリシリコンを、溝4を含むSOI基板10の表面全体を覆うように堆積し、さらに研磨することにより、図4(c)が示すような奇数番目の溝4に電極材料4が充填された構造が出来上がる。その後、半導体層3の上面に被着されたレジストパターン23を用いて、選択的に半導体層3を除去することにより、半導体層3に偶数番目の溝4が形成される(図4(d))。続いて、ボロン等のp型不純物を注入することにより、半導体層3の溝4に面する両側面にp領域7が形成される(図4(d))。なお、図4(b)の工程と図4(d)の工程とは、互いに前後関係を入れ替えて実施することが可能である。
続いて、レジストパターン22を除去した後、例えばリンをドープしたポリシリコンを、溝4を含むSOI基板10の表面全体を覆うように堆積し、さらに研磨することにより、図4(e)が示すような全ての溝4に電極材料14が充填された構造が出来上がる。このように、図4に示した光半導体装置102は、従来周知の半導体プロセスを組み合わせることによって、容易に製造することができる。しかも、図5の工程では、図3の工程とは異なり、斜め注入におけるイオンの照射角度等の条件設定の困難性を伴わないので、光半導体装置102は、光半導体装置101、101Aに比べて、より安定的かつ容易に製造可能であるという利点を有する。
[第3の実施形態]
図6は、本発明の第3の実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図6(a)は斜視断面図であり、図6(b)は平面図である。この光半導体装置103は、平面視において蛇行形状をなして延在する半導体島5が、平面視において互いに噛み合う櫛歯状をなす溝4Aと溝4Cとに挟まれている点において、図1に示した光半導体装置101とは特徴的に異なっている。溝4A及び溝4Cは、光半導体装置101の溝4と同様に、トレンチとして形成されたものであり、その側面は絶縁層2の主面に略直交している。それにより、光半導体装置101の半導体島5と同様に、溝4A又は溝4Cの側面に垂直な切断面に沿った各半導体島5の断面形状は略長方形をなしている。また、溝4A及び溝4Cの底面は絶縁層2に達しており、それによって、半導体島5は溝4A及び溝4Cを介して、半導体層3の他の領域から分離されている。半導体装置101の溝4と同様に、溝4A及び溝4Cには電極材料14A及び14Bが各々充填されている。電極材料14A及び14Cは、例えばアルミニウム等の金属材料、或いは不純物をドープしたポリシリコン(一般には多結晶半導体)である。
図6は、本発明の第3の実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図6(a)は斜視断面図であり、図6(b)は平面図である。この光半導体装置103は、平面視において蛇行形状をなして延在する半導体島5が、平面視において互いに噛み合う櫛歯状をなす溝4Aと溝4Cとに挟まれている点において、図1に示した光半導体装置101とは特徴的に異なっている。溝4A及び溝4Cは、光半導体装置101の溝4と同様に、トレンチとして形成されたものであり、その側面は絶縁層2の主面に略直交している。それにより、光半導体装置101の半導体島5と同様に、溝4A又は溝4Cの側面に垂直な切断面に沿った各半導体島5の断面形状は略長方形をなしている。また、溝4A及び溝4Cの底面は絶縁層2に達しており、それによって、半導体島5は溝4A及び溝4Cを介して、半導体層3の他の領域から分離されている。半導体装置101の溝4と同様に、溝4A及び溝4Cには電極材料14A及び14Bが各々充填されている。電極材料14A及び14Cは、例えばアルミニウム等の金属材料、或いは不純物をドープしたポリシリコン(一般には多結晶半導体)である。
半導体島5には、n領域6及びp領域7が選択的に形成されている。n領域6は半導体島5の溝4Cに面する側面の全体に露出するように形成されており、p領域7は溝4Aに面する側面の全体に露出するように形成されている。n領域6及びp領域7は、いずれも半導体島5の上面のうち溝4C及び溝4Aに隣接する部位に露出する。n領域6、p領域7及びp型半導体島5における不純物濃度の一例は、光半導体装置101の場合と同様である。半導体島5は、n領域6及びp領域7を備えることによって、図6(b)にダイオードの回路記号を付すように、フォトダイオードセルを構成する。また、電極材料14Aはフォトダイオードセルのアノード電極として機能し、電極材料14Cはカソード電極として機能する。
光半導体装置103は、以上のように構成されるので、光照射を受けることにより、アノード電極である電極材料14Aとカソード電極である電極材料14Cとの間に0.5V〜0.7Vの開放電圧を発生する。また、光半導体装置103は、単一の半導体島5が構成するフォトダイオードセルを、半導体層3の広い範囲にわたって配設することが可能でえるので、電極材料14Aと電極材料14Cとを外部回路を通じて短絡するときには、大きな短絡電流を得ることができる。また、半導体島5は、光半導体装置101の各半導体島5と同等に構成されるので、エネルギーの利用効率などに関して述べた光半導体装置101及び101Aによる効果は、光半導体装置103においても同様に得られる。また、n領域6及びp領域7は、図5の工程と同様の工程を実行することにより形成することができるので、光半導体装置103は光半導体装置102と同様に、光半導体装置101、101Aに比べて、より安定的かつ容易に製造可能であるという利点を有する。
上記の通り、光半導体装置103では、溝4Aに充填される電極材料14A及び溝4Cに充填される電極材料14Cが、フォトダイオードセルのアノード電極及びカソード電極として各々機能する。これに対し、光半導体装置101の変形例として光半導体装置101Aが存在したように、光半導体装置102の半導体層3の上面に表面電極を配設してもよい。この場合、表面電極は、電極材料14Aの上面と隣接する一対のp領域7の上面とに沿った平面視櫛歯状のアノード電極と、電極材料14Cの上面と隣接する一対のn領域6の上面とに沿った平面視櫛歯状のカソード電極とを有することとなり、その形状は、図4に示すアノード電極9A及びカソード電極4Cと同等となる。光半導体装置103が表面電極を有する場合には、溝4A,4Cには電極材料14A,14Cを充填する代わりに、絶縁材料を充填しても良い。ただし、接続抵抗を低減する上で、溝4A,4Cに電極材料14A,14Cを充填するのがより望ましい点は、光半導体装置101Aの場合と同様である。
[第4の実施形態]
図7は、本発明の第4の実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図7(a)は斜視断面図であり、図7(b)は平面図である。この光半導体装置104は、一対のn領域6が、溝4に面する各半導体島5の一対の側面の全体に露出するように形成されており、一対のp領域7が一対のn領域6の内側に隣接するように各半導体島5の上面部分に選択的に形成されている点において、光半導体装置101とは特徴的に異なっている。n領域6が各半導体島5の上面から底面まで延びているのに対し、p領域7は上面部分にのみ形成されている。一対のp領域7は、各半導体島5のうち、その中央部よりも一対の溝4側に片寄った領域に形成されている。従って、各半導体島5の上面には、隣接する一対の溝4の一方から他方へ向かって、n領域6、p領域7、p型半導体島5、p領域7及びn領域6が、この順に露出する。n領域6、p領域7及びp型半導体島5における不純物濃度の一例は、光半導体装置101の場合と同様である。
図7は、本発明の第4の実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図7(a)は斜視断面図であり、図7(b)は平面図である。この光半導体装置104は、一対のn領域6が、溝4に面する各半導体島5の一対の側面の全体に露出するように形成されており、一対のp領域7が一対のn領域6の内側に隣接するように各半導体島5の上面部分に選択的に形成されている点において、光半導体装置101とは特徴的に異なっている。n領域6が各半導体島5の上面から底面まで延びているのに対し、p領域7は上面部分にのみ形成されている。一対のp領域7は、各半導体島5のうち、その中央部よりも一対の溝4側に片寄った領域に形成されている。従って、各半導体島5の上面には、隣接する一対の溝4の一方から他方へ向かって、n領域6、p領域7、p型半導体島5、p領域7及びn領域6が、この順に露出する。n領域6、p領域7及びp型半導体島5における不純物濃度の一例は、光半導体装置101の場合と同様である。
表面電極9は、溝4を充填する電極材料14の上面と、当該溝4に隣接する一対のn領域6の上面と、これら一対のn領域6のうちの一方に隣接するp領域7の上面とを覆うように形成される。半導体島5と溝4とが交互に配列する方向(図7(b)において水平方向)に沿って、表面電極9に接続されるp領域7は、各半導体島5の間で共通して一方向側(図7(b)において左側)に形成されている。これにより、各半導体島5のうち、表面電極9に接続されるp領域7と、これには隣接しない方のn領域6と、p型半導体島5とによって、フォトダイオードセルが構成される。また、各半導体島5が構成するフォトダイオードセルは、表面電極9及び電極材料14を通じて互いに直列に接続されている。それにより光半導体装置104は、直列接続されたフォトダイオードセルの個数をNとすると、光照射を受けることにより、N×0.5V〜N×0.7V程度の開放電圧を発生する。
電極材料14がなくても、表面電極9によってフォトダイオードセルの直列接続は実現されるので、溝4には電極材料14に代えて絶縁材料を充填しても良い。ただし、n領域6の側面全体に接触する電極材料14が介在することにより、n領域6と表面電極9との間の接続抵抗が低減されるので、溝4には電極材料14が充填されるのが望ましい。
光半導体装置104では、p領域7は、半導体島5の上面部分にのみ形成されており、しかも隣接するn領域6の内側に形成されているため、光電変換に寄与する領域が、光半導体装置101に比べると、幾分狭くなる。それでもなお、フォトダイオードセルを構成するp領域7とn領域6とは、一対の溝4に隣接する半導体島5の一端寄りと他端寄りとに偏在するので、pn接合の接合面は半導体層3の上面に略垂直となり、しかも、空乏層がp型半導体島5の広い領域にわたって厚く形成される。従って、エネルギーの利用効率などに関して述べた光半導体装置101及び101Aによる効果は、光半導体装置104においても相応に得られる。
更に、半導体装置104は、次に述べる第5の実施形態による半導体装置と、半導体層3の構造を共通にし得る点に、主たる利点がある。この利点については、第5の実施形態についての説明の中で述べる。
[第5の実施形態]
図8は、本発明の第5の実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図8(a)は斜視断面図であり、図8(b)は平面図である。この光半導体装置105は、表面電極9がアノード電極9Aとカソード電極9Cとに分かれている点において、図7に示した光半導体装置104とは特徴的に異なっている。すなわち、例えば配列方向に沿った奇数番目の溝4を充填する電極材料14の上面と、その両側に隣接するn領域6の上面と、これらのn領域6に隣接するp領域7の上面とを覆うようにアノード電極9Aが配設され、偶数番目の溝4を充填する電極材料14とその両側に隣接するn領域6の上面とを覆うようにカソード電極9Cが配設されている。カソード電極9Cは、溝8を充填する絶縁材料18の上面に沿った部分を通じて互いに一体に連結されている。同様に、アノード電極9Aは、別の溝8を充填する絶縁材料18の上面に沿った部分を通じて互いに一体に連結されている。そして、アノード電極9A及びカソード電極9Cは、互いに噛み合う櫛歯状の平面視形状をなしている。
図8は、本発明の第5の実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図8(a)は斜視断面図であり、図8(b)は平面図である。この光半導体装置105は、表面電極9がアノード電極9Aとカソード電極9Cとに分かれている点において、図7に示した光半導体装置104とは特徴的に異なっている。すなわち、例えば配列方向に沿った奇数番目の溝4を充填する電極材料14の上面と、その両側に隣接するn領域6の上面と、これらのn領域6に隣接するp領域7の上面とを覆うようにアノード電極9Aが配設され、偶数番目の溝4を充填する電極材料14とその両側に隣接するn領域6の上面とを覆うようにカソード電極9Cが配設されている。カソード電極9Cは、溝8を充填する絶縁材料18の上面に沿った部分を通じて互いに一体に連結されている。同様に、アノード電極9Aは、別の溝8を充填する絶縁材料18の上面に沿った部分を通じて互いに一体に連結されている。そして、アノード電極9A及びカソード電極9Cは、互いに噛み合う櫛歯状の平面視形状をなしている。
光半導体装置105は、以上のように構成されるので、各半導体島5が構成するフォトダイオードセルが互いに並列に接続される。従って、光半導体装置105は、光照射を受けることにより、アノード電極9Aとカソード電極9Cとの間に0.5V〜0.7Vの開放電圧を発生する。また、多数のフォトダイオードセルが並列接続されているので、アノード電極9Aとカソード電極9Cとを外部回路を通じて短絡するときには、大きな短絡電流を得ることができる。また、各フォトダイオードセルの接続関係を除いて、光半導体装置105は光半導体装置104と同等に構成されるので、エネルギーの利用効率等に関して述べた光半導体装置101及び101Aによる効果は、光半導体装置105においても相応に得られる。
更に、光半導体装置104と105とは、半導体層3の構造については互いに共通している。すなわち、光半導体装置104及び105が共通に備える半導体層3の構造は、表面電極9のパターン形状のみを変えることによって、フォトダイオードセルが直列接続された光半導体装置104と並列接続された光半導体装置105との何れをも実現することができるという利点を有する。これにより、光半導体装置104及び105の製造工程において、SOI基板10を共有することができ、半導体層3の構造を形成する上で必要とされるマスクパターンを節減することができる。それにより、光半導体装置104及び105の製造工程が簡素化される。
[第6の実施形態]
図9は、本発明の第6の実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図9(a)は斜視断面図であり、図9(b)は平面図である。この光半導体装置106は、各半導体島5にp領域7のみが選択的に形成されている点において、光半導体装置101とは特徴的に異なっている。p領域7は、光半導体装置101のp領域7と同様に、半導体島5の溝4に面する一対の側面の一方側の全体に露出するように形成されている。溝4に充填される電極材料14として、n型不純物をドープしたポリシリコンが用いられる。電極材料14におけるn型不純物濃度の一例は、光半導体装置101におけるn領域6における不純物濃度と同等である。
図9は、本発明の第6の実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図9(a)は斜視断面図であり、図9(b)は平面図である。この光半導体装置106は、各半導体島5にp領域7のみが選択的に形成されている点において、光半導体装置101とは特徴的に異なっている。p領域7は、光半導体装置101のp領域7と同様に、半導体島5の溝4に面する一対の側面の一方側の全体に露出するように形成されている。溝4に充填される電極材料14として、n型不純物をドープしたポリシリコンが用いられる。電極材料14におけるn型不純物濃度の一例は、光半導体装置101におけるn領域6における不純物濃度と同等である。
光半導体装置106は以上のように構成されるために、互いに隣接する電極材料14、p型半導体島5及びp領域7が、フォトダイオードセルを構成する。すなわち、光半導体装置106は、電極材料14が光半導体装置101におけるn領域6の機能を果たすように構成されている。また、半導体島5と溝4とが交互に配列する方向(図9(b)において水平方向)に沿って、p領域7は各半導体島5の間で共通して一方向側(図9(b)において左側)に形成されている。従って、各半導体島5と隣接する電極材料14とが構成するフォトダイオードセルは、互いに直列に接続される。その結果、光半導体装置106は、直列接続されたフォトダイオードセルの個数をNとすると、光照射を受けることにより、N×0.5V〜N×0.7V程度の開放電圧を発生する。
図9が示すように、半導体層3の上面に表面電極9を配設しても良い。表面電極9は、電極材料14の上面とこれに隣接するp領域7の上面とを覆うようにパターニングされる。それにより、n型の電極材料14とp領域7との間の接続抵抗、すなわち直列接続されるフォトダイオードセルの間の接続抵抗が低減される。
フォトダイオードセルを構成するp領域7とn型の電極材料14とは、半導体島5と溝4とを含めた領域の一端と他端とに偏在するので、光半導体装置101の場合と同様に、pn接合の接合面は半導体層3の上面に略垂直となり、しかも、空乏層がp型半導体島5の広い領域にわたって厚く形成される。従って、エネルギーの利用効率などに関して述べた光半導体装置101及び101Aによる効果は、光半導体装置106においても同様に得られる。さらに、溝4に充填される電極材料14が、光半導体装置101のn領域6に代わってフォトダイオードセルの要素の一部を担うので、半導体層3のより広い領域が光電変換に寄与する。それにより、エネルギーの利用効率が更に高められる。
[第7の実施形態]
図10は、本発明の第7実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図10(a)は斜視断面図であり、図10(b)は平面図である。この光半導体装置107は、一対のp領域7が各半導体島5の上面部分に選択的に形成されている点において、光半導体装置106とは特徴的に異なっている。各p領域7は、溝4の上方に露出するように形成されている。
図10は、本発明の第7実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図10(a)は斜視断面図であり、図10(b)は平面図である。この光半導体装置107は、一対のp領域7が各半導体島5の上面部分に選択的に形成されている点において、光半導体装置106とは特徴的に異なっている。各p領域7は、溝4の上方に露出するように形成されている。
表面電極9は、溝4を充填するn型の電極材料14の上面と、当該溝4に隣接する一対のp領域7の一方の上面とを覆うように形成される。半導体島5と溝4とが交互に配列する方向(図10(b)において水平方向)に沿って、表面電極9に接続されるp領域7は、各半導体島5の間で共通して一方向側(図7(b)において左側)に形成されている。これにより、p型半導体島5と、このp型半導体島5の一端に位置するp領域7であって表面電極9に接続されるものと、他端に隣接するn型の電極材料14とによって、フォトダイオードセルが構成される。また、各半導体島5と隣接する電極材料14とが構成するフォトダイオードセルは、表面電極9を通じて互いに直列に接続されている。それにより光半導体装置107は、直列接続されたフォトダイオードセルの個数をNとすると、光照射を受けることにより、N×0.5V〜N×0.7V程度の開放電圧を発生する。
光半導体装置107では、p領域7は、半導体島5の上面部分にのみ形成されているため、光電変換に寄与する領域が、光半導体装置106に比べると、幾分狭くなる。それでもなお、フォトダイオードセルを構成するp領域7とn型の電極材料14とは、半導体島5の一端と他端とに偏在するので、pn接合の接合面は半導体層3の上面に略垂直となり、しかも、空乏層がp型半導体島5の広い領域にわたって厚く形成される。従って、エネルギーの利用効率などに関して述べた光半導体装置101及び101Aによる効果は、光半導体装置107においても相応に得られる。
更に、半導体装置107は、次に述べる第8の実施形態による半導体装置と、半導体層3の構造を共通にし得る点に、主たる利点がある。この利点については、第8の実施形態についての説明の中で述べる。
[第8の実施形態]
図11は、本発明の第8の実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図11(a)は斜視断面図であり、図11(b)は平面図である。この光半導体装置108は、表面電極9がアノード電極9Aとカソード電極9Cとに分かれている点において、図10に示した光半導体装置107とは特徴的に異なっている。すなわち、例えば配列方向に沿った奇数番目の溝4を充填する電極材料14の上面と、その両側に隣接する一対のp領域7の上面とを覆うようにアノード電極9Aが配設され、偶数番目の溝4を充填する電極材料14の上面とを覆うようにカソード電極9Cが配設されている。カソード電極9Cは、溝8を充填する絶縁材料18の上面に沿った部分を通じて互いに一体に連結されている。同様に、アノード電極9Aは、別の溝8を充填する絶縁材料18の上面に沿った部分を通じて互いに一体に連結されている。そして、アノード電極9A及びカソード電極9Cは、互いに噛み合う櫛歯状の平面視形状をなしている。
図11は、本発明の第8の実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図11(a)は斜視断面図であり、図11(b)は平面図である。この光半導体装置108は、表面電極9がアノード電極9Aとカソード電極9Cとに分かれている点において、図10に示した光半導体装置107とは特徴的に異なっている。すなわち、例えば配列方向に沿った奇数番目の溝4を充填する電極材料14の上面と、その両側に隣接する一対のp領域7の上面とを覆うようにアノード電極9Aが配設され、偶数番目の溝4を充填する電極材料14の上面とを覆うようにカソード電極9Cが配設されている。カソード電極9Cは、溝8を充填する絶縁材料18の上面に沿った部分を通じて互いに一体に連結されている。同様に、アノード電極9Aは、別の溝8を充填する絶縁材料18の上面に沿った部分を通じて互いに一体に連結されている。そして、アノード電極9A及びカソード電極9Cは、互いに噛み合う櫛歯状の平面視形状をなしている。
光半導体装置108は、以上のように構成されるので、各半導体島5と隣接する電極材料14とが構成するフォトダイオードセルが互いに並列に接続される。従って、光半導体装置108は、光照射を受けることにより、アノード電極9Aとカソード電極9Cとの間に0.5V〜0.7Vの開放電圧を発生する。また、多数のフォトダイオードセルが並列接続されているので、アノード電極9Aとカソード電極9Cとを外部回路を通じて短絡するときには、大きな短絡電流を得ることができる。また、各フォトダイオードセルの接続関係を除いて、光半導体装置108は光半導体装置107と同等に構成されるので、エネルギーの利用効率等に関して述べた光半導体装置101及び101Aによる効果は、光半導体装置108においても相応に得られる。
更に、光半導体装置107と108とは、半導体層3の構造については互いに共通しているので、光半導体装置104と105とについて述べたように、製造工程において、SOI基板10を共有することができ、半導体層3の構造を形成する上で必要とされるマスクパターンを節減することができる。それにより、光半導体装置107及び108の製造工程が簡素化される。
[第9の実施形態]
図12は、本発明の第9の実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図12(a)は斜視断面図であり、図12(b)は平面図である。この光半導体装置109は、光半導体装置101の半導体層3と同一に構成される半導体層13が、絶縁膜12を挟んで半導体層3の上に形成されている点において、光半導体装置101とは特徴的に異なっている。すなわち、光半導体装置109は、絶縁膜12を介して2層に積層された同一構造の半導体層3,13を備えている。絶縁膜12には、例えば絶縁層2と同じ材料(例えば、二酸化シリコン)が用いられる。光半導体装置109では、絶縁層2の上に形成された半導体層3、絶縁膜12及び半導体層13の全体がSOI層に相当する。
図12は、本発明の第9の実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図12(a)は斜視断面図であり、図12(b)は平面図である。この光半導体装置109は、光半導体装置101の半導体層3と同一に構成される半導体層13が、絶縁膜12を挟んで半導体層3の上に形成されている点において、光半導体装置101とは特徴的に異なっている。すなわち、光半導体装置109は、絶縁膜12を介して2層に積層された同一構造の半導体層3,13を備えている。絶縁膜12には、例えば絶縁層2と同じ材料(例えば、二酸化シリコン)が用いられる。光半導体装置109では、絶縁層2の上に形成された半導体層3、絶縁膜12及び半導体層13の全体がSOI層に相当する。
図12は、半導体層3と半導体層13との間で半導体島5の配列方向を、平面視において互いに直交するように設定した例を示しているが、同一方向となるように設定しても良い。また図12には、表面電極9が配設されない例を示しているが、上層の半導体層13、下層の半導体層3の何れにも、図2に示した表面電極9を配設することが可能である。
第1層の半導体層3と第2層の半導体層13との間は、絶縁膜12に形成されたビアホールを充填する電極材料31によって電気的に接続されている。電極材料31には、電極材料14と同様に、アルミニウム等の金属、或いは不純物をドープしたポリシリコン(一般には、多結晶半導体)が用いられる。第1層の半導体層3には多数のフォトダイオードセルが直列に接続されており、同様に、第2層の半導体層13には多数のフォトダイオードセルが直列に接続されている。第1層の半導体層3の中に直列接続されたフォトダイオードセル全体のカソード電極と、第2層の半導体層13の中に直列接続されたフォトダイオードセル全体のアノード電極とを電極材料31が接続するように、ビアホールが絶縁膜12に設けられる。
言い換えると、光半導体装置109を使用するときに半導体層3のうち最も低電位となるn領域6と、半導体層13のうち最も高電位となるp領域7とが、電極材料31によって接続される。それにより、半導体層3に形成されたフォトダイオードと半導体層13に形成されたフォトダイオードとが直列接続される。従って、光半導体装置109は、小面積で高い光起電力を生成することができる。また、光半導体装置109は、半導体層3,13の各々の厚さを小さくして積層することにより、光エネルギーの利用効率に関して単一の厚い半導体層を形成したのと同等の効果を得ている。すなわち、光半導体装置109は、同等の光エネルギーの利用効率を得るのに、溝4,8を浅く形成して、溝4,8の研削工程、電極材料14,18の充填工程及びその後の平坦化工程を容易化することを可能にする。また、積層された半導体層全体の厚さが光の到達距離と同等となるように、半導体層3,13の各々の厚さを設定することにより、光エネルギーの利用効率を更に高めることができる。
下層の半導体層3から電極を表面に引き出すには、図13に示すようにいくつかの形態を採ることができる。図13(a)の形態では、SOI基板10をメサ型に形成することにより、下層の半導体層3に属するp領域7の露出面に電極が接続される。図13(b)の形態では、SOI基板10をテラス型に形成することにより、p領域7に連結するp領域16の上面に開口する開口部70が絶縁膜12に選択的に設けられ、この開口部70を通じて電極が接続される。図13(c)の形態では、絶縁膜12及び上層の半導体層13にビアホールが設けられ、このビアホールに充填される電極材料32が下層の半導体層3のp領域7に接続される。このように簡単な製造工程を通じて、下層の半導体層3から電極を表面に引き出すことが可能である。
なお、絶縁層2の上に2層の半導体層3及び半導体層13が積層された構造を形成するには、第1層である半導体層3に半導体島5、溝4、溝8、電極材料14、絶縁材料18、n領域6、p領域7などの所定の構造を形成した後に、その上面を覆うように絶縁膜12を形成し、その上に第2層である半導体層13を形成すると良い。これらの製造工程は、従来周知の半導体プロセスを組み合わせることによって実施可能である。
[第10の実施形態]
図14は、本発明の第10の実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図14(a)は斜視断面図であり、図14(b)は平面図である。この光半導体装置110は、半導体層3,13の各層が、光半導体装置102(図4)の半導体層3と同一に構成される点において、光半導体装置109とは特徴的に異なっている。上層の半導体層13の上には、図4の光半導体装置101と同様に、平面視において櫛歯状に噛み合うアノード電極9Aとカソード電極9Cとが配設されている。
図14は、本発明の第10の実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図14(a)は斜視断面図であり、図14(b)は平面図である。この光半導体装置110は、半導体層3,13の各層が、光半導体装置102(図4)の半導体層3と同一に構成される点において、光半導体装置109とは特徴的に異なっている。上層の半導体層13の上には、図4の光半導体装置101と同様に、平面視において櫛歯状に噛み合うアノード電極9Aとカソード電極9Cとが配設されている。
半導体層3と半導体層13との間で、半導体島5の配列方向は、平面視において互いに直交するように設定されている。そして、上層と下層の間で、n領域6どうし及びp領域7どうしが、絶縁膜12に形成されたビアホールを充填する電極材料33によって接続されている。電極材料33には、電極材料31と同様に、アルミニウム等の金属、或いは不純物をドープしたポリシリコン(一般には、多結晶半導体)が用いられる。それにより、半導体層3,13の各々において並列接続されたフォトダイオードセルが、半導体層3と半導体層13との間においても、互いに並列接続される。従って、光半導体装置110は、光照射を受けることにより、アノード電極9Aとカソード電極9Cとの間に0.5V〜0.7Vの開放電圧を発生する。また、多数のフォトダイオードセルが並列接続されているので、アノード電極9Aとカソード電極9Cとを外部回路を通じて短絡するときには、大きな短絡電流を得ることができる。
また、光半導体装置110は、光半導体装置109と同様に2層に積層された半導体層3,13を備えるので、光半導体装置109と同様に、溝4,8の形成に関連する製造工程を容易化しつつ光エネルギーの利用効率を高めることができるという利点を有する。なお、2層の半導体層3,13の間で、半導体島5の配列方向を互いに直交させるのが好ましいが、斜交を含めて交差しておれば、2層の間でフォトダイオードセルを並列接続することは可能である。
[第11の実施形態]
図15は、本発明の第11の実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図15(a)は斜視断面図であり、図15(b)は平面図である。また、図15(c)はSOI層10の内部を一部取り出して示す斜視図である。この光半導体装置111は、半導体層3,13の2層に加えて、第3層の半導体層43を備える点において、光半導体装置110(図14)とは特徴的に異なっている。半導体層43は、絶縁膜42を介して半導体層13の上に形成されている。3層の半導体層3,13,43は、何れも光半導体装置110の半導体層3と同一に構成されている。また、絶縁膜42の材料は、絶縁膜12の材料と同一であり、例えば二酸化シリコンである。最上層の半導体層43の上には、光半導体装置110(図14)の最上層の上に配設される表面電極と同様に、平面視において櫛歯状に噛み合うアノード電極9Aとカソード電極9Cとが配設されている。
図15は、本発明の第11の実施形態による光半導体装置の構成を示すものであって、図15(a)は斜視断面図であり、図15(b)は平面図である。また、図15(c)はSOI層10の内部を一部取り出して示す斜視図である。この光半導体装置111は、半導体層3,13の2層に加えて、第3層の半導体層43を備える点において、光半導体装置110(図14)とは特徴的に異なっている。半導体層43は、絶縁膜42を介して半導体層13の上に形成されている。3層の半導体層3,13,43は、何れも光半導体装置110の半導体層3と同一に構成されている。また、絶縁膜42の材料は、絶縁膜12の材料と同一であり、例えば二酸化シリコンである。最上層の半導体層43の上には、光半導体装置110(図14)の最上層の上に配設される表面電極と同様に、平面視において櫛歯状に噛み合うアノード電極9Aとカソード電極9Cとが配設されている。
半導体層3と半導体層13との間で、半導体島5の配列方向は、平面視において互いに直交するように設定されている。同様に、半導体層13と半導体層43との間で、半導体島5の配列方向は、平面視において互いに直交するように設定されている。そして、隣接する上層と下層の間で、上層のn領域6と下層のp領域7とが、絶縁膜12又は42に形成されたビアホールを充填する電極材料33によって接続されている。それにより、半導体層3,13,43の各々において並列接続されたフォトダイオードセルが、半導体層3と半導体層13と半導体層43との3層の間において互いに直列接続されている。従って、光半導体装置111は、光照射を受けることにより、アノード電極9Aとカソード電極9Cとの間に3×0.5V(=1.5V)〜3×0.7V(=2.1V)程度の開放電圧を発生する。また、各層において多数のフォトダイオードセルが並列接続されているので、アノード電極9Aとカソード電極9Cとを外部回路を通じて短絡するときには、大きな短絡電流を得ることができる。
また、3層の半導体層3,13,43の間で、フォトダイオードセルを並列に接続することにより、0.5V〜0.7V程度の開放電圧を得ることも可能である。それには、隣接する上層と下層との間で、n領域6どうし及びp領域7どうしを接続するように、ビアホールの位置を設定すると良い。図15において、電極材料33の位置を置き換えることによって、3層の間の並列接続が容易に実現する。
光半導体装置111は、3層に積層された半導体層3,13,43を備えるので、溝4,8の形成に関連する製造工程を更に容易化しつつ光エネルギーの利用効率を高めることができるという利点を有する。なお、3層の半導体層3,13,43の間で、半導体島5の配列方向を互いに直交させるのが好ましいが、斜交を含めて交差しておれば、3層の間でフォトダイオードセルを並列接続することも可能である。
[変形例]
(1)上記した各実施の形態による光半導体装置は、発光ダイオード(LED)等の発光素子と組み合わせることにより、小型で高速応答性に優れた半導体リレーを構成するのに適している。また、上記した各実施の形態による光半導体装置は、これを受光素子として用いることにより、小型で高速応答性に優れた光通信ケーブルの光信号受信装置を構成するのに適している。
(1)上記した各実施の形態による光半導体装置は、発光ダイオード(LED)等の発光素子と組み合わせることにより、小型で高速応答性に優れた半導体リレーを構成するのに適している。また、上記した各実施の形態による光半導体装置は、これを受光素子として用いることにより、小型で高速応答性に優れた光通信ケーブルの光信号受信装置を構成するのに適している。
(2)光半導体装置101又は101Aにおいて、n領域6及びp領域7を、光半導体装置104のp領域7のように、半導体島5の上面部分であって溝4に近い部位に選択的に形成することも可能である。光半導体装置101及び101Aのように、n領域6及びp領域7が半導体島5の上面から底面まで延在する形態に比べると、光エネルギーの利用率は劣るが、pn接合の接合面は半導体層3の上面に略垂直となり、しかも、空乏層がp型半導体島5の広い領域にわたって厚く形成される。従って、エネルギーの利用効率などに関して述べた光半導体装置101及び101Aによる効果は、このように構成される光半導体装置においても相応に得られる。
(3)上記の各実施形態では、半導体島5は低濃度にドープされたp型不純物を含んでいたが、半導体島5として真正半導体を用いることも可能である。また、上記各実施形態による光半導体装置において、導電形式をn型とp型との間で置き換えてもよい。しかしながら、半導体島5がp型不純物を含有する形態は、高速応答性に優れる電子を主要な小数キャリアとして利用することができるという利点を有する。なお、本発明においてpn接合型とは、上記各実施形態による光半導体装置のようなpp-n型、その導電形式を反転させたnn-p型、或いは半導体島5として真正半導体を用いたpin型等をも広く包含する概念である。
(4)上記の各実施形態では、光半導体装置がフォトダイオードとして構成される例を取り上げた。しかしながら、本発明の光半導体装置は、フォトダイオードに限らず、太陽電池をも含めたpn接合型の受光素子一般に適用が可能である。さらに、光エネルギーを電気エネルギーへ変換する受光素子だけでなく、逆に電気エネルギーを光エネルギーへ変換するpn接合型の発光素子、例えば発光ダイオード(LED)、或いはレーザ発光素子にも適用が可能である。各実施の形態による光半導体装置において光エネルギーの利用効率の向上という利点をもたらした構造上の特徴は、発光素子においてはそのまま電気エネルギーから光エネルギーへの変換効率の向上に寄与する。
101、101A、102〜111 光半導体装置 2 絶縁層
3、13、43 半導体層 4 溝 5 半導体島
6 n領域(第1不純物導入領域;第3不純物導入領域)
7 p領域(第2不純物導入領域;第4不純物導入領域)
10 SOI基板 14、31、33 電極材料 12、42 絶縁膜
3、13、43 半導体層 4 溝 5 半導体島
6 n領域(第1不純物導入領域;第3不純物導入領域)
7 p領域(第2不純物導入領域;第4不純物導入領域)
10 SOI基板 14、31、33 電極材料 12、42 絶縁膜
Claims (16)
- pn接合型の光半導体装置であって、
絶縁層とその上に形成された半導体層とを有するSOI基板を備え、
前記半導体層は、前記絶縁層の主面に略直交する側面を有し前記絶縁層を底面とする溝に挟まれた半導体島を備え、
前記半導体島は、
前記溝に面する一対の側面の一方側寄りの部位に形成され、自身の上面に選択的に露出する第1導電型の第1不純物導入領域と、
前記一対の側面の他方側寄りの部位に形成され前記上面に選択的に露出する第2導電型の第2不純物導入領域と、を備えることを特徴とする光半導体装置。 - 前記第1不純物導入領域は、前記一対の側面の前記一方側の全体に露出するように形成されている請求項1に記載の光半導体装置。
- 前記第2不純物導入領域は、前記一対の側面の前記他方側の全体に露出するように形成されている請求項1又は2に記載の光半導体装置。
- 前記半導体島と前記溝とが交互に列をなして並んでおり、
前記第1不純物導入領域と前記第2不純物導入領域とは、各半導体島の間で共通した一方領域が、前記半導体島の配列方向に沿った一方寄りに位置し、
前記各半導体島は互いに直列に接続されている請求項1乃至3の何れかに記載の光半導体装置。 - 前記半導体島と前記溝とが交互に列をなして並んでおり、
前記第1不純物導入領域と前記第2不純物導入領域とは、各半導体島の間で交互に一方領域が、前記複数の半導体島の配列方向に沿った一方寄りに位置し、
前記各半導体島は互いに並列に接続されている請求項1乃至3の何れかに記載の光半導体装置。 - 前記半導体島と前記溝とが交互に列をなして並んでおり、
各半導体島は、
前記一対の側面の前記他方側の全体に露出し、前記上面に選択的に露出する第1導電型の第3不純物導入領域と、
前記一対の側面の前記一方側寄りの部位であって前記上面の部分に選択的に形成され前記第1不純物導入領域の内側に隣接した第2導電型の第4不純物導入領域と、を更に備え、
前記各半導体島の前記第2不純物導入領域は、前記第3不純物導入領域の内側に隣接し前記上面の部分に選択的に形成されている請求項2に記載の光半導体装置。 - 前記溝には電極材料が充填されている請求項1乃至6の何れかに記載の光半導体装置。
- 前記電極材料が不純物をドープした半導体である請求項7に記載の光半導体装置。
- 前記電極材料が金属である請求項7に記載の光半導体装置。
- pn接合型の光半導体装置であって、
絶縁層とその上に形成された半導体層とを有するSOI基板を備え、
前記半導体層は、前記絶縁層の主面に略直交する側面を有し前記絶縁層を底面とする溝に挟まれた半導体島を備え、
前記溝には第1導電型の半導体材料が充填されており、
前記半導体島は、
前記溝に面する一対の側面の一方側寄りの部位に形成され、自身の上面に選択的に露出する第2導電型の不純物導入領域を備えることを特徴とする光半導体装置。 - 前記不純物導入領域は、前記一対の側面の前記一方側の全体に露出するように形成されている請求項10に記載の光半導体装置。
- 前記半導体島と前記溝とが交互に列をなして並んでおり、
各半導体島の前記不純物導入領域は、前記一対の側面の前記一方側の上方に露出するように前記上面の部分に選択的に形成されており、
前記各半導体島は、
前記一対の側面の他方側の上方に露出するように前記上面の部分に選択的に形成された第2導電型の別の不純物導入領域を、更に備える請求項10に記載の光半導体装置。 - 前記半導体島を挟む前記溝は、平面視において互いに噛み合う櫛歯状であって、前記半導体島は平面視において蛇行形状をなして延在している請求項1乃至3、並びに10及び11の何れかに記載の光半導体装置。
- 前記半導体層は絶縁膜を挟んで複数層に積層されており、
前記絶縁膜に設けられたビアホールを充填する電極材料によって、隣接する半導体層が電気的に接続されている請求項1乃至13の何れかに記載の光半導体装置。 - 発光素子と、
受光素子として用いられる請求項1乃至14の何れかに記載の光半導体装置と、を備える半導体リレー装置。 - 請求項1乃至14の何れかに記載の光半導体装置を受光素子として用いた光通信ケーブルの光信号受信装置。
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