JP2018093047A - 太陽電池及びその製造方法 - Google Patents

太陽電池及びその製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2018093047A
JP2018093047A JP2016234983A JP2016234983A JP2018093047A JP 2018093047 A JP2018093047 A JP 2018093047A JP 2016234983 A JP2016234983 A JP 2016234983A JP 2016234983 A JP2016234983 A JP 2016234983A JP 2018093047 A JP2018093047 A JP 2018093047A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
solar cell
slope
substrate
layer
manufacturing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2016234983A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7032776B2 (ja
Inventor
智 松本
Satoshi Matsumoto
智 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yo Systems Co Ltd
Original Assignee
Yo Systems Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Yo Systems Co Ltd filed Critical Yo Systems Co Ltd
Priority to JP2016234983A priority Critical patent/JP7032776B2/ja
Publication of JP2018093047A publication Critical patent/JP2018093047A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7032776B2 publication Critical patent/JP7032776B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/547Monocrystalline silicon PV cells

Landscapes

  • Photovoltaic Devices (AREA)

Abstract

【課題】SOI基板を使用しながらも、より簡易に製造可能な太陽電池の製造方法を提供する。
【解決手段】基板と、基板面に対し0度よりも大きく90度よりも小さい範囲の角度θを有する第1の斜面と、角度90°−θを有する第2の斜面と、第1の斜面上のN型半導体層と、第2の斜面のP型半導体層と、を有する太陽電池。
【選択図】図16

Description

本発明は、太陽電池に関する。より詳細には、SOI基板を用いた太陽電池及びその製造方法に関する。
太陽電池は、発電原理に応じた物理的な制約により、1つのセルで電圧が0.3〜0.6V程度しか得られない。一般に集積回路には動作速度を確保するため、閾値電圧よりも高い電圧を印加することが望まれるが、1つのセルの太陽電池で得られる電圧では、十分な電圧を印加することができない。現状でも、1つのセルで0.5V〜0.6Vという開放端電圧がせいぜいである。たとえば、3〜20Vの開放端電圧が必要なMEMS分野における応用が難しい状況である。
太陽電池によって閾値電圧を超える十分な電圧を印加するためには、太陽電池を直列接続すればよい。高い電圧を得るため、個別に製造された太陽電池を外部配線によって直列に接続する方法及び、単一の基板上に形成する方法として、SOI(Silicon on Insulator)を用いることによりそれぞれの太陽電池を絶縁状態で形成した上で直列に接続する方法がとられている。
単一の基板上に形成する方法として、パネル面に対して垂直な界面を有するPN接合を利用する場合と、パネル面に対して平行なPN接合を利用する場合とが考えられる。いずれの方法にせよ、セル同士は互いに絶縁される必要がある。
US 20110232733 A1
Bernard L. Sater et al."HIGH VOLTAGE SILICON VMJ SOLAR CELLS FOR UP TO 1000 SUNS INTENSITIES" Yossi Rosenwakset et al."VERTICAL JUNCTION HIGH−EFFICIENCY CONCENTRATOR PHOTOVOLTAIC CELLS" Tel Aviv University Ort Braude College Roni Pozner et al."Vertical junction Si cells for concentrating photovoltaics" Published online 19 May 2011 in Wiley Online Library SIMPLE DESIGN AND MANUFACTURING PROCESSFOR HIGH−INTENSITY SILICON VERTICAL MULTI−JUNCTION SOLAR CELLS
高電圧・高効率な太陽電池を提供することが、本発明の目的の一つである。SOI基板を使用した、高電圧・高効率な太陽電池を提供することが、本発明の目的の一つである。また、簡易なプロセスによって高電圧・高効率な太陽電池を製造可能となる太陽電池の製造方法を提供することが、本発明の目的の一つである。
本発明の一実施形態に係る太陽電池は、基板と、基板面に対し0度よりも大きく90度よりも小さい範囲の角度θを有する第1の斜面と、角度90°−θを有する第2の斜面と、第1の斜面上のN型半導体層と、第2の斜面のP型半導体層と、を有することを特徴とする。言い換えれば、基板面に対し0度よりも大きく90度よりも小さい範囲の角度を有する斜面が形成され、当該斜面上においてPN接合が形成されている点が特徴である。
本発明の一実施形態に係る太陽電池は、斜面にPN接合が形成されているために、基板面に平行にPN接合を形成又は基板の垂直方向にPN接合を形成するよりも、密度を高くでき(単位面積当たりのPN接合の数を大きくでき)、狭い面積で電圧を向上させた太陽電池を提供することができる。つまり、単位面積当たりのPN接合の数を大きくし、これらユニットセルを直列接続することで高電圧の出力を可能とすることができる。さらに、Si(111)面を利用していることから、Si(100)面を利用するのに比して内部抵抗が小さいという作用効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る太陽電池において、第1の斜面及び第2の斜面は、太陽電池におけるテーパ形状の凹部を形成する。
本発明の一実施形態に係る太陽電池は、基板がSOI基板であることを特徴とする。
本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法は、テーパ形状のシリコンの凸部を形成し、テーパ形状のシリコンの凸部の斜面にイオン注入をすることでN型半導体層とP型半導体層とを形成することを特徴とする。より詳細には、SOI基板の表面を酸化し、エッチング液によって異方性エッチングを行ってテーパ形状のシリコンの凸部を形成し、基板の斜め方向からテーパ形状のシリコンの凸部の斜面にイオン注入をすることでN型半導体層とP型半導体層とを形成し、電極を形成する、というものである。
本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法によれば、異方性エッチングによるユニットセルの電気的分離が可能となり、また、マスククレス斜めイオン注入を利用することからプロセスが簡略となる。
本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法における、SOI基板の表面を酸化(熱酸化)させる工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法における、フォトリソグラフィー(ポジ型)を行う工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法における、異方性エッチング工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法における、異方性エッチング工程の詳細を示す図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法における、工程3で露出した(111)面の表面を追加的に酸化する追加酸化工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法における、フォトリソグラフィー(ネガ型)工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法における、表面酸化膜をエッチングする工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法における、斜めイオン注入工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法における、斜めイオン注入工程の詳細を示す図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法における、斜めイオン注入工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法における、斜めイオン注入工程の詳細を示す図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法における、アニーリング工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法における、フォトリソグラフィー(ネガ型)工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法における、酸化膜エッチング工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法における、全面にアルミニウムをスパッタリングする工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池の製造方法における、アルミニウムを電極パターン化するフォトリソグラフィー(ポジ型)工程を示す図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池を示す図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池を示す図である。 本発明の一実施形態に係る太陽電池を示す図である。
以下、本発明の一実施形態における太陽電池及びその製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。以下に示す実施形態は本発明の実施形態の一例であって、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。
本実施形態に係るSOI基板を使用した太陽電池は、以下の工程によって製造可能である。
(工程1)
工程1は、SOI基板の表面を酸化(熱酸化)させる工程である(図1)。これは、後述の工程3における異方性エッチングのときにマスクとして機能するSiO2層を、基板最表面のSi層に形成することを目的として、行われるものである。本実施形態では、基板としてSOI基板10を用いる。SOI基板10は、例えば基板の下からSi層11、SiO2層12、Si層13という3層の構造となっている。この最上面のSi層11を800℃〜1100℃の熱処理により酸化させることで、SiO2層14を形成する。SiO2層14の膜厚は約700nmとするのが望ましい。熱酸化には酸化に用いるガスの種類によりドライ酸化、ウェット酸化、スチーム酸化の3つの方法がある。ドライ酸化は酸素ガスを使い、ウェット酸化は酸素ガスに脱イオン水蒸気を加えて使い、スチーム酸化は脱イオン水蒸気のみ使う。水素燃焼スチーム酸化方式では炉内に酸素ガスと水素ガスを流して自然燃焼して発生するH2Oを使う。
(工程2)
工程2は、フォトリソグラフィー(ポジ型)を行う工程である(図2(a)(b))。まず、工程1で熱酸化によりSiO2層14が形成されたウェハー上に、レジスト15を、スピンコーターや吹きつけ等によって塗布する。そして、酸化膜パターンのマスク16を用いて、パターニングを行う(図2(a))。パターニング後、レジストを除去する。図2(b)は、レジスト除去後のパターニングされたSiO2層14を示す。このように、工程2によって、工程3においてマスクとして機能するパターニングされたSiO214が形成される。本明細書では、2セル直列の場合を例に取りパターニングした例で説明を行う。もちろん、本開示の技術的事項は、2セル直列となる場合に限定されるものではなく、Nセル(Nは2以上の整数。)が直列された太陽電池の製造に適用可能である。
(工程3)
工程3は、異方性エッチング工程である(図3及び図4)。水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)等の異方性エッチング剤を用いて、異方性エッチングを行い、図3に示すとおり、セル部分(凸部)20と、セル部分20の周囲に配置されるSi壁部分30とを形成する。図4(a)は、図3の一部の拡大図である。図4(a)に詳細に示すように、Si層13を異方性エッチングすることにより、SiO2層12を露出させ(図4(a)における符号117)、Si層の斜面(図4における符号119)を作ることが目的である。したがって、TMAH以外であっても、Si/SiO2のエッチング選択比が高く、かつ、Si(100)面/Si(111)面のエッチング選択比が高い他のエッチャントを使用してもよい。
TMAHは、140℃程度の熱処理で分解することから現像終了後に残留しにくいという利点がある。また、TMAHを使用することで、Si(100)面のエッチングレートが、Si(111)面のエッチングレートはよりも高いため、(100)面と(111)面とで異方性あるエッチングが可能となる。たとえば、TMAH(20パーセント)溶液を80度で用いた場合、Si(100)面のエッチングレートは0.603μm/min程度であり、Si(111)面のエッチングレートは0.0175μm/min程度である。このようなエッチングを経て、露出するSi部分(図4(a)における符号119で示される斜面)は(111)面となり、露出部分を斜面として形成することができる。このとき、Siの(111)面の斜面119の基板面となす角度は略55度である。異方性エッチング後のSiO2層14の酸化膜の膜厚は650nm程度にするのが望ましい。
(工程4)
工程4は、工程3で露出した(111)面の表面を追加的に酸化する追加酸化工程である。図4(b)は工程3を経ることで形成されたセル部分20及びセル部分20の周囲に配置されるSi壁部分30を平面から観察した図面である。図4(b)の符号Lはセルの長手方向を示し、符号Wuは短手方向を示す。図5(b)は、図5(a)のa−a’断面から見た工程3で露出されたセル部分20のSi層13の長手方向の斜面((111)面)を追加的に酸化することでその表面に酸化膜(SiO2膜)が形成された状態を示す図である。図5(b)は、図5(a)のb−b’断面から見た工程3で露出されたセル部分20のSi層13の短手方向の斜面((111)面)を追加的に酸化することでその表面に酸化膜(SiO2膜)が約200nm程度形成された状態を示す図である。SiO2層14の厚さは、この追加的な酸化工程によって、膜厚は約720nm程度とするのが望ましい。
(工程5)
工程5は、フォトリソグラフィー(ネガ型)工程である。図6はネガレジスト27を塗布し、その上に、Si層13の短手方向の斜面((111)面)及びSi壁部分30を覆うマスク26を配置した状態を示す図である。この工程5によって、Si層13の短手方向の斜面((111)面)及びSi壁部分30の表面にみを酸化膜で保護することが可能となる。
(工程6)
工程6は、工程4によって形成された表面の酸化膜を選択的にエッチングすることで、Si層13の長手方向の斜面((111)面)の酸化膜を完全に除去し、長手方向の斜面((111)面)のSi層13を露出させる工程である。図7は、長手方向の斜面((111)面)のSi層13が露出した状態を示す図である。工程5において、Si層13の短手方向の斜面((111)面)及びSi壁部分30の上に形成されている酸化膜は、マスク26によって保護されているため、エッチングされていない。したがって、Si層13の短手方向の斜面((111)面)の酸化膜の膜厚は工程5の時点と変わらない。また、工程6は、工程4によって形成された長手方向の斜面((111)面)の酸化膜を除去するエッチングである。工程4によって厚さが増加しているSiO2層14は、完全に除去されることなく残されている。
(工程7)
工程7は、図8に示すように、斜めイオン(P+イオン)注入の工程である。工程6におけるSOI基板10の状態から、図9に示すように、SOI基板10を時計の針の回転方向に略60度(たとえば、55度〜65度程度)回転させて、P+イオンをSi層13の長手方向の(111)面の斜面に注入する。エッチングによって生じた斜面の角よりも大きい略60度という角度を傾けてP+イオンを注入することによって、Si層13の長手方向の(111)面の斜面であって、所定の斜面(第1の斜面)にのみ、P+イオンを注入し、N型半導体層を形成することが可能となる。なお、図9は基板の回転方向を示すためのものであって、一例に過ぎない。
(工程8)
工程8は、斜めイオン(B+イオン)注入工程である。工程6後のSIO基板10の状態を基準に、基板を時計方向に略60度(たとえば、55度〜65度程度)回転させてSi層13の長手方向の(111)面の斜面であって所定の斜面(第2の斜面)にB+イオンを注入する。すなわち、工程7におけるSOI基板10の位置から基板を反時計回りに略120度(110度〜130度程度)回転させた状態(図11参照)でイオン注入を行う。なお、図11は基板の回転方向を示すためのものであって、一例に過ぎない。
(工程9)
工程9は、アニーリングを行う工程である(図12)。アニーリングを行うことで、B+イオンを注入した領域はP型半導体層となり、P+イオンを注入した領域はN型半導体層とすることができる。
(工程10)
工程10は、具体的には、図13に示すとおり、Si壁部分30の上に配置された酸化膜を保護するための、フォトリソグラフィー(ネガ型)工程である。
(工程11)
工程11は、酸化膜のエッチングを行うことで、図14に示すとおり、セル部分20の上面のSiO2膜14の膜厚を一部取り除く工程である。この工程では、セル部分20の上面のSiO2膜14の膜厚を約100nmの膜厚とするのが望ましい。セル部分20の上面のSiO2膜14を約100nmにすると、500nm程度までの波長の光の反射を減らし、効率よく光を吸収することが可能となる。
(工程12)
工程12は、上記工程11のSIO基板10に対して、電極となるアルミニウムを形成するために、全面にアルミニウムをスパッタリングする工程である。図15(a)は、全面にアルミニウム31が形成された状態を示す図である。アルミニウムの膜厚は1μm程度が望ましい。
(工程13)
工程13は、フォトリソグラフィー工程(ポジ型)である。これにより、全面に塗布されたアルミニウム31を電極パターン化することができる。具体的には、図15(b)に示すとおり、工程12によってアルミニウム31が全面的に形成されたウェハー上にレジスト32を、スピンコーターや吹きつけ等によって塗布する。そして、酸化膜パターンのマスク33を用いて、パターニングを行う。パターニング後、レジストを除去することで、アルミニウムを電極パターン化した(図16(a))。
なお、上記実施形態にかかる説明では、フォトリソグラフィー工程について、感光した部分が溶解する「ポジ型」と、感光した部分が残る「ネガ型」を特定して記載しているが、同一の積層構造体を製造するために当業者が理解可能な範囲において、異なる工程を導入することが可能である。
以下、各工程の条件、各工程による表面酸化膜厚(100)面の膜厚と長手側面(111)面の膜厚と短手側面(111)面の膜厚との変化等を中心に、より詳細に実施例を説明する。
工程1において、ウェット酸化を行った。酸化時間は、60分〜120分とすると、表面を5×102nm〜1μm程度酸化することができる。本実施例においては、酸化温度1050度、酸化時間90分として、表層700nmをSiからSiO2に酸化することで、SiO2層14を形成した。
工程2において、2セル分のマスク1を用い、2セル用のマスクSiO2を形成した。
工程3の異方性エッチング工程では、20パーセントのTMAHを80度で作用させることで、Si層の斜面(図4(a)における符号117)を形成した。この異方性エッチングは、エッチング時間が10分程度であった。マスクとして機能した表面のSiO2層14は約50nm程度エッチングされ、SiO2層14の膜厚は650nmとなった。
工程4において、追加酸化を行った。900度、50分でWET酸化を行い、露出していたセル部分20のSiの斜面(111面)を200nm程度酸化した。セル部分20のSiの斜面(111面)とは、長手方向の斜面及び短手方向の斜面も含む。SiO2層14の酸化膜の膜厚を確認したところ、720nm程度であった。
工程5はフォトリソグラフィー工程であり、セル部分20の短手方向のSiの斜面(111面)及び周辺Si酸化膜を保護した。
工程6は、酸化膜エッチングである。SiO2酸化膜を300nm酸化した。これにより、SiO2表面酸化膜は膜厚が720nm程度から略400nmとなった。また、200nm程度あった斜面(111面)の酸化膜は0nmとなった。短手側面及び周辺Si酸化膜はマスクによって保護されていたため、エッチングされず、短手方向の側面の酸化膜の膜厚は200nm程度であった。
工程7はPイオン注入である。工程6のSOI基板10の状態から、基板を時計方向に60度回転させて、本実施例では、P+イオンを、30keV、5.0×1014cm-2で注入した。
工程8は、Bイオン注入である、工程6のSOI基板10の状態から、基板を反時計回りに60度回転させた状態(つまり、工程7から基板を反時計回りに120度回転させた状態)で、本実施例では、B+イオンを、20keV、5.0×1014cm-2で注入した。
工程9はアニーリング工程である。本実施例では乾燥窒素雰囲気下で850℃、20分間、アニーリングを行った。
工程10は、フォトリソグラフィー工程(ネガ型)である。Si壁部分30の上に配置された酸化膜(Si酸化)を保護した。
工程11は酸化膜のエッチング工程である。表面化膜を300nm程度エッチングし、100nm程度(100nm±10nm)となるように調整した。これにより、最終的に表面酸化膜((100)面)が100nm±10nm程度、長手方向の(111)面が0nm、短手方向の(111)面が200nm程度の膜厚となった。
工程12は、上記工程11の基板に対して、電極となるアルミニウムをパターニングするため、全面にアルミニウムをスパッタリングする工程である。本実施例では、電極となるアルミニウムの膜厚は1μmとした。
工程13は、フォトリソグラフィー工程(ポジ型)である。これにより、全面に塗布されたアルミニウムを電極パターン化した。
以上の工程により、図16(b)(断面図)及び図17(上面図)に示す通り、基板と、基板面に対し0度よりも大きく90度よりも小さい範囲の角度θ(図16(b)参照)を有する第1の斜面(符号119)と、角度90°−θを有する第2の斜面(符号120)と、第1の斜面上のN型半導体層と、第2の斜面のP型半導体層と、を有する太陽電池が製造可能である。
以上によりセルを20個直列に接続した太陽電池を製造し、その電圧、電流値を計測した。結果として、VOCが約7.3V、ISCが、1.6×10-7A、JSCが約3mA/cm2という結果となった。図18では、セル領域にのみ開口を設ける実施形態を、図19では直列セル10個を2列に設ける実施形態を示す。
本発明に係る太陽電池は、オンチップ(ICに埋め込み)微小太陽電池への応用が可能である。また、SOI基板上に作製することで、高性能マイクロプロセッサー、RF回路等を混載可能でありCMOSプロセスとの互換性がある。そして、異方性エッチングによるユニットセルの電気的分離、マスククレス斜めイオン注入を利用しプロセスが簡略となるという効果がある。さらに、ユニットセルの直列接続により高電圧発生(数10V)、高強度太陽光に対応可能である。
これにより、エネルギー自律型マイクロシステム(たとえば、ワイヤレスセンサーネットワークや、マイクロロボット等)に搭載が可能である。また、電流は小さくてよいが、かなり高電圧が必要となるような、エネルギー自律型各種MEMS用電力回路への搭載が可能である。
その他の応用例として静電動作モーター用太陽電池とすることができる。本開示における太陽電池は、複数のセルを効率的に配置しているから、多数のセルを直列に接続して大きな電圧とすることができる。たとえば、セル数を60セルまで増加させて互いに直列になるよう接続することで(すなわち、テーパ状の溝が61個となるように設計する)、400V/nA〜μAまで増加させることができる。さらに、たとえば、磁界動作モーター用としては〜1V/500mAとすることで実現可能であるし、ピエゾ電気動作モーター用としては、4V(100kHz)/〜μAとすることで実現可能である。
また、その他の応用例としては、高強度太陽光対応セル(Concentrated photovoltaic cells)とすることができる。太陽光を凹面鏡で高強度(1000倍以上)にして、高電流を得て、1000〜2000Vの高電圧セルを実現することができる。
以上本発明について実施例を用いて説明を行った。本発明の技術的事項は実施例に記載された具体例にとどまらず、これと均等な範囲にも及ぶ。

Claims (6)

  1. 基板と、前記基板面に対し0度よりも大きく90度よりも小さい範囲の角度θを有する第1の斜面と角度90°−θを有する第2の斜面とから構成されるテーパ形状の凸部とを有する太陽電池であって、
    前記テーパ形状の凸部はシリコンからなり、前記第1の斜面に形成されたN型半導体層と、前記第2の斜面に形成されたP型半導体層と、を有することを特徴とする太陽電池。
  2. 前記第1の斜面及び前記第2斜面は、(111)面であることを特徴とする請求項1に記載の太陽電池。
  3. 前記第1の斜面及び前記第2の斜面は、前記太陽電池におけるテーパ形状の凹部を構成することを特徴とする、請求項1に記載の太陽電池。
  4. 前記基板がSOI基板であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の太陽電池。
  5. 基板に対して異方性エッチングを行うことによりテーパ形状の凸部を形成し、
    前記基板に対して斜め方向から前記凸部の第1の斜面に対してイオン注入行うことによりN型半導体層を形成し、
    前記基板に対して斜め方向から前記凸部の第2の斜面に対してイオン注入行うことによりP型半導体層とを形成することを含む、太陽電池の製造方法。
  6. 前記基板は、SOI基板であり、前記凸部を形成する工程よりも前に、前記SOI基板の表面を酸化する工程をさらに含む、請求項5に記載の太陽電池の製造方法。
JP2016234983A 2016-12-02 2016-12-02 太陽電池及びその製造方法 Active JP7032776B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016234983A JP7032776B2 (ja) 2016-12-02 2016-12-02 太陽電池及びその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016234983A JP7032776B2 (ja) 2016-12-02 2016-12-02 太陽電池及びその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018093047A true JP2018093047A (ja) 2018-06-14
JP7032776B2 JP7032776B2 (ja) 2022-03-09

Family

ID=62564760

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016234983A Active JP7032776B2 (ja) 2016-12-02 2016-12-02 太陽電池及びその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7032776B2 (ja)

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4200472A (en) * 1978-06-05 1980-04-29 The Regents Of The University Of California Solar power system and high efficiency photovoltaic cells used therein
US4376872A (en) * 1980-12-24 1983-03-15 The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration High voltage V-groove solar cell
JPH07335920A (ja) * 1994-06-03 1995-12-22 Yazaki Corp 光起電力素子
JP2002072018A (ja) * 2000-09-05 2002-03-12 Nhk Spring Co Ltd V溝付シリコン基板
JP2005072387A (ja) * 2003-08-26 2005-03-17 Matsushita Electric Works Ltd 光半導体装置、半導体リレー装置及び光信号受信装置
US20050145274A1 (en) * 2003-10-03 2005-07-07 Ixys Corporation Discrete and integrated photo voltaic solar cells
JP2009117814A (ja) * 2007-10-29 2009-05-28 William S Chan 多接合マルチスペクトルソーラーコンバータ

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4200472A (en) * 1978-06-05 1980-04-29 The Regents Of The University Of California Solar power system and high efficiency photovoltaic cells used therein
US4376872A (en) * 1980-12-24 1983-03-15 The United States Of America As Represented By The Administrator Of The National Aeronautics And Space Administration High voltage V-groove solar cell
JPH07335920A (ja) * 1994-06-03 1995-12-22 Yazaki Corp 光起電力素子
JP2002072018A (ja) * 2000-09-05 2002-03-12 Nhk Spring Co Ltd V溝付シリコン基板
JP2005072387A (ja) * 2003-08-26 2005-03-17 Matsushita Electric Works Ltd 光半導体装置、半導体リレー装置及び光信号受信装置
US20050145274A1 (en) * 2003-10-03 2005-07-07 Ixys Corporation Discrete and integrated photo voltaic solar cells
JP2009117814A (ja) * 2007-10-29 2009-05-28 William S Chan 多接合マルチスペクトルソーラーコンバータ

Also Published As

Publication number Publication date
JP7032776B2 (ja) 2022-03-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6209251B2 (ja) バックコンタクト型太陽電池のエミッタの製造方法
CN102725867B (zh) 背面接触太阳能电池的制造方法
US8492253B2 (en) Method of forming contacts for a back-contact solar cell
JP3169497B2 (ja) 太陽電池の製造方法
JP2005310830A (ja) 太陽電池および太陽電池の製造方法
CN105810750B (zh) 一种碳纳米管神经元器件及其制作方法
US10090507B2 (en) Secondary battery-mounted circuit chip and manufacturing method thereof
JP2008186927A (ja) 裏面接合型太陽電池とその製造方法
JP2004512674A (ja) 太陽電池の製造方法、及び該方法により製造される太陽電池
TW201532298A (zh) 使用自對準植入體及覆蓋體之太陽能電池射極區之製備
TW201210045A (en) Semiconductor device module package structure and series connection method thereof
JP2014112600A (ja) 裏面電極型太陽電池の製造方法および裏面電極型太陽電池
US20110186118A1 (en) Method of doping impurities, method of manufacturing a solar cell using the method and solar cell manufactured by using the method
JP7032776B2 (ja) 太陽電池及びその製造方法
KR101161807B1 (ko) 플라즈마 도핑과 확산을 이용한 후면접합 태양전지의 제조방법 및 그 태양전지
JPS61208277A (ja) 高効率光検出器およびその製造方法
JP2014086589A (ja) 太陽電池セルの製造方法および太陽電池セル
TWI496308B (zh) Thin film solar cell and manufacturing method thereof
JPH0467336B2 (ja)
JP2006073611A (ja) 固体撮像装置の製造方法
US20120295391A1 (en) Method of manufacturing a solar cell
KR101385669B1 (ko) 실리콘 기판의 나노 및 마이크로 복합 구조체를 갖는 태양 전지의 제조 방법 및 이에 따른 태양 전지
WO2012087477A2 (en) Use of patterned uv source for photolithography
KR101657814B1 (ko) 반도체 기판 제조 방법
CN109768104B (zh) 自保式集成二极管电池的结构及其制备方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190906

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200826

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200915

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20201112

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20201228

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210622

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20210818

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210929

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220217

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7032776

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150