JP2023033940A - 太陽電池セルおよび太陽電池 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023033940000001
【課題】結晶シリコン太陽電池で得られる電力密度を向上させる。
【解決手段】太陽電池セル100Aは、太陽光40を入射可能な表面30aと、反射光50を入射可能で第1領域R1および第2領域R2を含む裏面30bとを有するn型の単結晶シリコン層30と、裏面30bの第1領域R1と接するトンネル絶縁層34aと、トンネル絶縁層34aと接するn型の高濃度多結晶シリコン層35aと、高濃度多結晶シリコン層35aと接する金属電極37aと、裏面30bの第2領域R2と接するp型のエミッタ層31と、エミッタ層31と接するトンネル絶縁層34bと、トンネル絶縁層34bと接するp型の高濃度多結晶シリコン層35bと、高濃度多結晶シリコン層35bと接する金属電極37bと、第1領域R1および第2領域R2以外の裏面30bと接するパッシベーション層36と、を備える。
【選択図】図3

Description

本発明は、太陽電池セルおよび太陽電池に関し、例えば、単結晶シリコンを使用した太陽電池セルおよび太陽電池に適用して有効な技術に関する。
非特許文献1には、「i-TOPCon(industrial Tunnel Oxide Passivated Contact)」と呼ばれる構造の太陽電池セルに関する技術が記載されている。
非特許文献2には、「TOPCon」と呼ばれる構造の太陽電池セルにおいて、両電極を裏面に配置する、いわゆる「バックコンタクト構造」を採用する技術が記載されている。
Chengfa Liu etal,"Industrial TOPCon solar cells on n-type quasi-mono Si wafers with efficiencies above 23%",Solar Energy Materials & Solar Cells 215 (2020) 110690 Paul Procel etal,"Numerical Simulations of IBC Solar Cells Based on Poly-Si Carrier-Selective Passivating Contacts",IEEE JOURNAL OF PHOTOVOLTAICS, VOL.9 NO.2, March 2019
再生可能なエネルギーは、エネルギー資源が枯渇することなく使用できるとともに、発電時に地球温暖化の原因となる二酸化炭素を排出しないことから、石油、石炭、天然ガスなどの化石燃料に替わるクリーンなエネルギーとして注目されている。
再生可能なエネルギーの1つに太陽光があり、太陽電池を使用して太陽光を直接的に電力に変換する発電方式は、太陽光発電と呼ばれている。太陽電池とは、光エネルギーを吸収して電気エネルギーに変換する光電変換素子である。
太陽電池には、有機太陽電池や多接合太陽電池など様々な種類があるが、結晶シリコン太陽電池が最も普及している。結晶シリコン太陽電池の最大の課題は、さらなる発電効率の向上(電力密度の向上)を図ることである。すなわち、最も普及している結晶シリコン太陽電池における発電効率の向上が望まれている。
一実施の形態における太陽電池セルは、可視光を含む第1光を入射可能な第1面と、可視光を含む第2光を入射可能で第1領域および第2領域を含む第2面とを有する第1導電型の単結晶シリコン層と、第2面の第1領域と接する第1トンネル絶縁層と、第1トンネル絶縁層と接する第1導電型の第1シリコン層と、第1シリコン層と接する第1電極と、第2面の第2領域と接する第2導電型のエミッタ層と、エミッタ層と接する第2トンネル絶縁層と、第2トンネル絶縁層と接する第2導電型の第2シリコン層と、第2シリコン層と接する第2電極と、第1領域および第2領域以外の第2面と接するパッシベーション層と、を備える。
一実施の形態によれば、結晶シリコン太陽電池で得られる電力密度を向上できる。
代表的な太陽光発電システムの構成を模式的に示す図である。 「i-TOPCon」型太陽電池セルの構成を示す断面図である。 太陽電池セルの構成を示す断面図である。 電極ピッチと電力密度との関係を示すグラフである。 エミッタ層の不純物濃度と電力密度の関係を示すグラフである。 太陽電池セルの製造工程の流れを示すフローチャートである。
実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。なお、図面をわかりやすくするために平面図であってもハッチングを付す場合がある。
<太陽光発電システム>
例えば、太陽光発電システムにおいては、複数の太陽電池モジュールを直列接続することにより、システム電圧を高めることが行われている。
図1は、代表的な太陽光発電システムの構成を模式的に示す図である。
図1に示すように、例えば、太陽電池モジュール10a~10gが直列接続されて、パワーコンディショナー20と接続されている。そして、太陽電池モジュール10a~10gのそれぞれのモジュールフレームは、電気的に接続されて接地電位(基準電位)とされている。すなわち、太陽電池モジュール10a~10gのそれぞれのモジュールフレームの電位(フレーム電位)は0Vとなっている。一方、太陽電池モジュール10a~10gは、直列接続されているため、それぞれの出力電圧が加算されてパワーコンディショナー20に出力される。したがって、図1に示すように、太陽電池モジュール10gでは、太陽電池セルの電位(セル電位)がモジュールフレームの電位であるグランド電位に対して高い正電位(数百V)となる。一方、太陽電池モジュール10aでは、太陽電池セルの電位がモジュールフレームの電位であるグランド電位に対して低い負電位(-数百V)となる。このように、太陽光発電システムでは、複数の太陽電池モジュールを直列接続する構成が採用される結果、出力側に近い太陽電池モジュール(図1の太陽電池モジュール10gにおいては、モジュールフレームのフレーム電位に対して、太陽電池セルのセル電位が高い正電位となる。一方、出力側から遠い太陽電池モジュール(図1の太陽電池モジュール10a)においては、モジュールフレームのフレーム電位に対して、太陽電池セルのセル電位が低い負電位となる。ここで、太陽電池モジュール10a~10gのそれぞれには、複数の太陽電池セルが含まれている。本明細書では、太陽電池モジュール10a~10gのそれぞれを太陽電池と呼ぶこともある。すなわち、太陽電池は、複数の太陽電池セルから構成されていることになる。
<「i-TOPCon」型太陽電池セルの構成>
次に、太陽電池セルの構成例について説明する。
太陽電池セルの構成例として、「i-TOPCon」型太陽電池セルと呼ばれる太陽電池セルがあるので、この太陽電池セルについて説明する。
図2は、「i-TOPCon」型太陽電池セル100の構成を示す断面図である。
図2において、「i-TOPCon」型太陽電池セル100は、例えば、リン(P)や砒素(As)などのn型不純物(ドナー)が導入された単結晶シリコン層30を有している。この単結晶シリコン層30は、太陽光が入射される表面(第1面)30aと、表面とは反対側の裏面(第2面)30bを有している。単結晶シリコン層30の表面30aには、テクスチャ構造と呼ばれる凹凸構造が形成されている結果、単結晶シリコン層30の表面30aは、凹凸面から構成されていることになる。これにより、単結晶シリコン層30の表面30a側から入射する太陽光の反射率を低減することができる。すなわち、単結晶シリコン層30の表面30aに形成されているテクスチャ構造は、表面30a側から入射する太陽光の表面30aでの反射を抑制する機能を有していることになる。
そして、「i-TOPCon」型太陽電池セル100は、単結晶シリコン層30の表面30aに接するエミッタ層31を有している。このエミッタ層31は、例えば、ボロン(B)などのp型不純物(アクセプタ)が導入されたp型シリコン層から構成されている。したがって、表面30aは、n型半導体層である単結晶シリコン層30とp型半導体層であるエミッタ層31とが接するpn接合面となる。このエミッタ層31に接するようにパッシベーション層32と金属電極33が形成されている。このパッシベーション層32は、例えば、窒化シリコン膜から構成されている。また、金属電極33は、例えば、アルミニウム膜と銀膜の積層膜から構成されている。
一方、単結晶シリコン層30の裏面30bには、裏面30bと接するように、トンネル絶縁層34が形成されている。このトンネル絶縁層34は、例えば、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜あるいは酸化ハフニウム膜から構成されている。続いて、トンネル絶縁層34に接するように高濃度多結晶シリコン層35が形成されており、この高濃度多結晶シリコン層35と接するように、パッシベーション層36および金属電極37が形成されている。ここで、パッシベーション層36は、例えば、酸化シリコン膜から構成されている一方、金属電極37は、例えば、銀膜から構成されている。
以上のようにして、「i-TOPCon」型太陽電池セル100が構成されている。
<「i-TOPCon」型太陽電池セルの動作>
「i-TOPCon」型太陽電池セル100は、上記のように構成されており、以下では、「i-TOPCon」型太陽電池セル100の動作について説明する。
まず、図2において、「i-TOPCon」型太陽電池セル100の上方から可視光や赤外光を含む太陽光40が照射されるとともに、「i-TOPCon」型太陽電池セル100の下方から可視光や赤外光を含む太陽光40の反射光50が照射される。すると、パッシベーション層32およびエミッタ層31を介して、単結晶シリコン層30の内部に太陽光40が照射される。一方、パッシベーション層36、高濃度多結晶シリコン層35およびトンネル絶縁層34を介して、単結晶シリコン層30の内部に反射光50が照射される。すなわち、「i-TOPCon」型太陽電池セル100では、表面30a側から太陽光40が単結晶シリコン層30の内部に照射されるとともに、裏面30b側から反射光50が単結晶シリコン層30の内部に照射される。このように、「i-TOPCon」型太陽電池セル100は、両面受光が可能な太陽電池セルを構成していることがわかる。
このとき、太陽光40および反射光50のうち、シリコンのバンドギャップよりも大きな光エネルギーを有する光は吸収される。具体的には、価電子帯に存在する電子が、太陽光から供給される光エネルギーを受け取って伝導帯に励起される。これにより、伝導帯に電子が蓄積されるとともに価電子帯に正孔が生成される。このようにして、「i-TOPCon」型太陽電池セル100に太陽光40および反射光50が照射されることにより、太陽光40および反射光50に含まれるシリコンのバンドギャップよりも大きな光エネルギーを有する光が吸収されて伝導帯に電子が励起されるとともに、価電子帯に正孔が生成される。そして、生成された正孔は、p型半導体層であるエミッタ層31に蓄積される。一方、励起された電子は、n型の単結晶シリコン層30からトンネル絶縁層34をトンネルして高濃度多結晶シリコン層35に蓄積される。この結果、エミッタ層31と電気的に接続されている金属電極33と高濃度多結晶シリコン層35と電気的に接続されている金属電極37との間に起電力が生じる。そして、例えば、金属電極33と金属電極37との間に負荷を接続すると、金属電極37から負荷を通って金属電極33に電子が流れる。言い換えれば、金属電極33から負荷を通って金属電極37に電流が流れる。
このようにして、「i-TOPCon」型太陽電池セル100を動作させることにより、負荷を駆動することができる。
<「i-TOPCon」型太陽電池セルの利点>
次に、上述した「i-TOPCon」型太陽電池セル100の利点について説明する。
まず、第1利点は、両面受光が可能な点である。すなわち、「i-TOPCon」型太陽電池セル100は、「i-TOPCon」型太陽電池セル100に直接入射する太陽光40を利用するだけでなく、太陽光40が地表で反射した反射光50も利用していることから、発電効率の向上を図ることができる利点が得られる。
特に、地表からの太陽光の反射率は、「アルベド」と呼ばれ、地球上の広範囲の地域において、この「アルベド」が20%以上である。このことから、「i-TOPCon」型太陽電池セル100においては、太陽光からの反射光も有効利用していることから、地球上の広範囲の地域で発電効率の優れた太陽電池を提供することができる。
さらに、反射光を有効利用するため、「i-TOPCon」型太陽電池セル100では、「PERC(Passivated Emitter and Rear Cell)構造」が採用されている。この「PERC構造」とは、太陽電池セルの裏面側にパッシベーション層(不活性化層)を形成することにより、キャリア(電子と正孔)の再結合で生じる発電ロスを低減する構造である。
続いて、第2利点は、トンネル絶縁層34を設けている点である。特に、このトンネル絶縁層34は、材料および厚さを適宜調整することにより、多数キャリアを通過させる一方、少数キャリアを非通過とするキャリア選択性を有する層として機能している。具体的に、図2に示す「i-TOPCon」型太陽電池セル100において、トンネル絶縁層34は、多数キャリアである電子を通過させる一方、少数キャリアである正孔を非通過とするキャリア選択性を有している。
例えば、太陽光40および反射光50を照射することにより、単結晶シリコン層30において電子が励起されるとともに正孔が生成されるが、多数キャリアである電子は、トンネル絶縁層34をトンネルして高濃度多結晶シリコン層35に移動することができる。一方、少数キャリアである正孔は、トンネル絶縁層34をトンネルすることができないため、高濃度多結晶シリコン層35に移動することができない。この結果、「i-TOPCon」型太陽電池セル100では、高濃度多結晶シリコン層35に少数キャリアである正孔が拡散することを抑制できる。このことは、高濃度多結晶シリコン層35での電子と正孔の再結合が抑制されることを意味し、これによって、「i-TOPCon」型太陽電池セル100によれば、電子と正孔の再結合で生じる発電ロスを低減することができる。このように、「i-TOPCon」型太陽電池セル100では、トンネル絶縁層34を設けることにより、電子と正孔の再結合で生じる発電ロスを低減できる利点を得ることができる。
<改善の検討>
本発明者は、発電効率を向上する観点から、上述した利点を有する「i-TOPCon」型太陽電池セル100に対して、両電極を裏面に配置する、いわゆる「バックコンタクト構造」を採用することを検討している。なぜなら、「バックコンタクト構造」によれば、表面側から入射する太陽光を遮る構造物(電極)が存在しない結果、さらなる発電効率の向上を図ることができると考えられるからである。
ただし、「i-TOPCon」型太陽電池セル100は、両面受光型太陽電池セルであることから、「バックコンタクト構造」を採用しても、両面受光を可能とする構成を維持することが、さらなる発電効率を向上する観点から重要である。なぜなら、「バックコンタクト構造」を採用した結果、両面受光を可能とすることができなくなると、「バックコンタクト構造」によって、表面側から入射する太陽光の利用効率を向上できる一方、裏面側から入射する太陽光を利用できなくなる結果、思うような発電効率の向上を実現することが困難になると考えられるからである。したがって、発電効率のさらなる向上を図る観点から、「i-TOPCon」型太陽電池セル100において、「バックコンタクト構造」を採用しながらも、両面受光を可能とする構成を維持するための工夫が望まれている。
そこで、本実施の形態では、発電効率のさらなる向上を図るために、「i-TOPCon」型太陽電池セル100において、「バックコンタクト構造」を採用しながらも、両面受光を可能とする構成を維持するための工夫を施している。以下では、この工夫を施した本実施の形態における技術的思想について説明する。
まず、本発明者の検討によると、「i-TOPCon」型太陽電池セル100において、「バックコンタクト構造」を採用しながらも、両面受光を可能とする構成を維持するためには、トンネル絶縁層に対する工夫が必要不可欠となる。このため、最初に、トンネル絶縁層に対する工夫の必要性について説明する。
<トンネル絶縁層に対する工夫の必要性>
例えば、「バックコンタクト構造」を採用しながらも、両面受光を可能とする構成は、裏面に形成される第1電極と第2電極のそれぞれの面積を限定して、裏面のうち第1電極形成領域と第2電極形成領域を除くその他の領域を光透過領域とすることによって実現することができる。したがって、「i-TOPCon」型太陽電池セルにおいても、この構成を採用することにより、「バックコンタクト構造」を採用しながらも、両面受光を可能とする構成を実現することができると考えられる。
ここで、トンネル絶縁層を使用する「TOPCon」型太陽電池セルにおいては、単結晶シリコン層の裏面全面にトンネル絶縁層を形成することが暗黙の常識として認識されている。このことは、例えば、「背景技術」に記載した非特許文献2からも明らかである。すなわち、非特許文献2には、単結晶シリコン層の裏面全面に形成されたトンネル絶縁層を使用する「TOPCon」型太陽電池セルにおいて、「バックコンタクト構造」を採用する技術が記載されており、非特許文献2の図2に示すように、非特許文献2では、「バックコンタクト構造」を採用しながらも、単結晶シリコン層の裏面全面にトンネル絶縁層を形成する構成が前提となっている。
この点に関し、非特許文献2からもわかるように、単結晶シリコン層の裏面全面にトンネル絶縁層を形成する構成において、「バックコンタクト構造」を実現するためには、トンネル絶縁層には、n型シリコン層と接する第1領域とp型シリコン層と接する第2領域を有することが要求される。そして、n型シリコン層と接するトンネル絶縁層の第1領域では、電子を通過させる一方、正孔を非通過とするキャリア選択性が要求され、p型シリコン層と接するトンネル絶縁層の第2領域では、正孔を通過させる一方、電子を非通過とするキャリア選択性が要求される。このようなキャリア選択性を実現するために、非特許文献2に記載された技術では、非特許文献2の図2に示すように、トンネル絶縁層の第1領域をn型シリコン層で挟む「n型サンドウィッチ構造」を採用するとともに、トンネル絶縁層の第2領域をp型シリコン層で挟む「p型サンドウィッチ構造」が採用されている。
以上のように、単結晶シリコン層の裏面全面に形成されたトンネル絶縁層を使用する「TOPCon」型太陽電池セルにおいて、「バックコンタクト構造」を採用するには、複雑で製造の困難な構成が必要となる。したがって、トンネル絶縁層を使用する「TOPCon」型太陽電池セルにおいて、「バックコンタクト構造」を簡素な構成で実現するためには、トンネル絶縁層に関する工夫が必要とされるのである。つまり、トンネル絶縁層を使用する「TOPCon」型太陽電池セルにおいて、「バックコンタクト構造」を簡素な構成で実現するためには、単結晶シリコン層の裏面全面にトンネル絶縁層を形成するという暗黙の常識を覆す変更を加える必要がある。
この点に関し、本発明者は、「TOPCon」型太陽電池セルにおいて、「バックコンタクト構造」をより簡単な構成で実現できないかについて鋭意検討した結果、以下に示す技術的思想を想到したので、この技術的思想について説明する。
<実施の形態における技術的思想>
本実施の形態における技術的思想は、「TOPCon」型太陽電池セルにおいて、「バックコンタクト構造」を採用しながらも、両面受光を可能とする構成として、裏面に形成される第1電極と第2電極のそれぞれの面積を限定して、裏面のうち第1電極形成領域と第2電極形成領域を除くその他の領域を光透過領域とする思想と、単結晶シリコン層の裏面全面にトンネル絶縁層を形成するのではなく、第1電極用のトンネル絶縁層と第2電極用のトンネル絶縁層とを別の分離された層として形成する思想とを組み合わせた思想である。この技術的思想によれば、トンネル絶縁層を使用した「TOPCon」型太陽電池セルにおいて、「バックコンタクト構造」を採用しながらも両面受光を可能とする構成を簡素な構成で実現し、かつ、太陽電池セルの電力密度を向上することができる。
なぜなら、本実施の形態における技術的思想によれば、「バックコンタクト構造」による表面側からの入射光量の増加、両面受光による入射光量の増加およびトンネル絶縁層のキャリア選択性による電子と正孔の再結合の抑制とを合わせた相乗効果が得られる結果、太陽電池セルの電力密度を向上できると考えられるからである。
特に、本実施の形態では、単結晶シリコン層の裏面全面にトンネル絶縁層を形成するのではなく、第1電極用のトンネル絶縁層と第2電極用のトンネル絶縁層とを別の分離された層として形成する思想が存在している結果、「バックコンタクト構造」を採用しながらも、両面受光を可能とする構成を簡素な構成で実現できる点で優れている。
つまり、本実施の形態における技術的思想は、単結晶シリコン層の裏面全面にトンネル絶縁層を形成するという「TOPCon」型太陽電池セルに存在する暗黙の常識を覆す変更を加えることによって、「TOPCon」型太陽電池セルにおいて、「バックコンタクト構造」を採用しながらも、両面受光を可能とする構成を簡素な構成で実現している点で非常に優れた斬新な技術的思想ということができる。
例えば、「バックコンタクト構造」を採用していない「TOPCon」型太陽電池セルでは、トンネル絶縁層をパターニングする必要性はないことから、あえてトンネル絶縁層をパターニングする手間をかけずに、トンネル絶縁層を単結晶シリコン層の裏面全面に形成したままの構成を採用することは自然である。したがって、「バックコンタクト構造」を想定していなかった「TOPCon」型太陽電池セルでは、単結晶シリコン層の裏面全面にトンネル絶縁層を形成することが暗黙の常識として認識されていると考えられる。
これに対し、「TOPCon」型太陽電池セルにおいて、「バックコンタクト構造」を採用する場合、この常識を踏襲すると、例えば、非特許文献2に記載されている技術のように、複雑で製造の困難な構成が必要となる(非特許文献2の図2参照)。この点について、非特許文献2は、シミュレーションに関する文献であり、実際に製造することをまったく考慮していないからこそ、単結晶シリコン層の裏面全面にトンネル絶縁層を形成するという暗黙の常識を前提としていると考えられる。
この点に関し、本発明者は、太陽電池セルを実際に製造することを考慮し、「TOPCon」型太陽電池セルにおいて、「バックコンタクト構造」を採用する場合には、あえてトンネル絶縁層をパターニングする技術を採用する方が簡素な構成を実現できるという知見を得て、上述したように、第1電極用のトンネル絶縁層と第2電極用のトンネル絶縁層とを別の分離された層として形成する思想を想到しているのである。この本発明者の知見は、暗黙の常識に捉われずにあえてトンネル絶縁層をパターニングする構成を採用している点で斬新であり、当業者にとっても容易に想到することができない知見といえる。
以下では、この知見に基づいて想到された本実施の形態における技術的思想を具現化した太陽電池セルの構成について説明する。
なお、本明細書で使用している「電力密度」とは、「発電効率(変換効率)」と同義の意味で使用している。ただし、「発電効率(変換効率)」とは、通常、片面から標準太陽光を太陽電池セルに照射することを前提条件として使用されるため、片面からの太陽光の受光とともに対向面からの反射光も受光する両面受光タイプの太陽電池セルでは、「電力密度」という物理量で発電効率を評価することにしている。したがって、「電力密度」が大きいということは、発電効率が高いことを意味している。
<太陽電池セルの構成>
図3は、太陽電池セル100Aの構成を示す断面図である。
図3において、太陽電池セル100Aは、n型不純物(ドナー)が導入された単結晶シリコン層30を有している。この単結晶シリコン層30は、太陽光が入射される表面30a(第1面)と、表面30aとは反対側の裏面30b(第2面)を有している。
本実施の形態では、基本的に、単結晶シリコン層30の「表面30a(第1面)」に太陽光40が入射する一方、単結晶シリコン層30の「裏面30b(第2面)」に太陽光40の反射光50が入射する太陽電池セル100Aの配置(第1配置)を前提としている。
ただし、これに限らず、単結晶シリコン層30の「表面30a(第1面)」に太陽光40の反射光50が入射する一方、単結晶シリコン層30の「裏面30b(第2面)」に太陽光40が入射する太陽電池セル100Aの配置(第2配置)を排除するものではない。例えば、太陽電池セル100Aの設置方法として、地面に対して傾斜を持たせて配置する設置方法だけでなく、垂直に設置する設置方法も可能である。この場合、例えば、朝に第1配置が実現されている場合、必然的に夕方には、太陽の方向が変わる結果、第2配置が実現されることになる。
このことを考慮して、請求項では、「第1光を入射可能な第1面と第2光を入射可能第2面とを有する第1導電型の単結晶シリコン層」と規定している。これは、「第1光」が太陽光40であり、かつ、「第2光」が反射光50である場合や、「第1光」が反射光50であり、「第2光」が太陽光40である場合を包含する広い概念の記載を意図している。
単結晶シリコン層30の表面30aには、テクスチャ構造と呼ばれる凹凸構造が形成されている結果、単結晶シリコン層30の表面30aは、凹凸面から構成されていることになる。これにより、単結晶シリコン層30の表面30a側から入射する太陽光40の反射率を低減することができる。すなわち、単結晶シリコン層30の表面30aに形成されているテクスチャ構造は、表面30a側から入射する太陽光40の表面30aでの反射を抑制する機能を有していることになる。
そして、太陽電池セル100Aは、単結晶シリコン層30の表面30aに接するパッシベーション層32を有している。このパッシベーション層32は、例えば、窒化シリコン膜から構成されている。
一方、単結晶シリコン層30の裏面30bは、第1領域R1と第2領域R2を有している。ここで、裏面30bの第1領域R1と接するように、トンネル絶縁層34aが形成されている。言い換えれば、裏面30bの第1領域R1と接する一方、裏面30bの第2領域R2とは接しないように、トンネル絶縁層34aが形成されている。このトンネル絶縁層34aは、例えば、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜あるいは酸化ハフニウム膜から構成されている。
トンネル絶縁層34aは、多数キャリアを通過させる一方、少数キャリアを非通過とするキャリア選択性を有する膜である。今の場合、トンネル絶縁層34aを挟む単結晶シリコン層30と高濃度多結晶シリコン層35aはn型半導体層であることから、多数キャリアは電子であり、少数キャリアは正孔である。このことから、トンネル絶縁層34aは、電子を通過させる一方、正孔を非通過とするキャリア選択性を有する膜といえる。
トンネル絶縁層34aのキャリア選択性は、トンネル絶縁層34aの厚さを調整することにより実現できる。例えば、トンネル絶縁層34aの厚さが厚すぎると、少数キャリアだけでなく多数キャリアも非通過としてしまうことなる。一方、トンネル絶縁層34aの厚さが薄すぎると、多数キャリアだけでなく少数キャリアも通過させてしまう。すなわち、トンネル絶縁層34aの厚さが厚すぎても薄すぎても、トンネル絶縁層34aに対して、キャリア選択性を発現させることはできない。このため、多数キャリアを通過させる一方、少数キャリアを非通過とするように、トンネル絶縁層34aの厚さを適宜調整することにより、トンネル絶縁層34aに対して、キャリア選択性を発現させる必要がある。
続いて、トンネル絶縁層34aに接するように高濃度多結晶シリコン層35aが形成されている。この高濃度多結晶シリコン層35aに導入されている導電型不純物(ドナー)の不純物濃度は、単結晶シリコン層30に導入されている導電型不純物(ドナー)の不純物濃度よりも高くなっている。そして、この高濃度多結晶シリコン層35aと接するように、例えば、銀膜からなる金属電極37aが形成されている。
これに対し、裏面30bの第2領域R2と接するように、エミッタ層31が形成されている。このエミッタ層31は、例えば、p型シリコン層から構成される。そして、エミッタ層31と接するように、トンネル絶縁層34bが形成されている。このトンネル絶縁層34bは、例えば、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化アルミニウム膜あるいは酸化ハフニウム膜から構成されている。
トンネル絶縁層34bは、多数キャリアを通過させる一方、少数キャリアを非通過とするキャリア選択性を有する膜である。今の場合、トンネル絶縁層34bを挟むエミッタ層31と高濃度多結晶シリコン層35bはp型半導体層であることから、多数キャリアは正孔であり、少数キャリアは電子である。このことから、トンネル絶縁層34bは、正孔を通過させる一方、電子を非通過とするキャリア選択性を有する膜といえる。このトンネル絶縁層34bも、トンネル絶縁層34aと同様に、厚さを適宜調整することにより、キャリア選択性が発現するように構成されている。
続いて、トンネル絶縁層34bに接するように高濃度多結晶シリコン層35bが形成されている。この高濃度多結晶シリコン層35bは、p型半導体層である。そして、この高濃度多結晶シリコン層35bと接するように、例えば、銀膜からなる金属電極37bが形成されている。
さらに、図3に示すように、太陽電池セル100Aにおいては、単結晶シリコン層30の裏面30bのうち、第1領域R1および第2領域R2以外の領域と接するように、パッシベーション層36が形成されている。
以上のようにして、太陽電池セル100Aが構成されている。
<実施の形態における特徴>
本実施の形態における特徴点は、例えば、図3に示すように、「TOPCon」型太陽電池セルにおいて、「バックコンタクト構造」を採用しながらも、両面受光を可能とする構成として、裏面に形成される金属電極37aと金属電極37bのそれぞれの面積を限定して、裏面のうち第1領域R1と第2領域R2を除くその他の領域を光透過領域とする点にある。これにより、本実施の形態によれば、「バックコンタクト構造」による表面側からの入射光量の増加、両面受光による入射光量の増加およびトンネル絶縁層のキャリア選択性による電子と正孔の再結合の抑制とを合わせた相乗効果が得られる結果、太陽電池セルの電力密度を向上することができる。
特に、本実施の形態では、単結晶シリコン層30の裏面30bの全面にトンネル絶縁層を形成するのではなく、裏面30bの第1領域R1に接するトンネル絶縁層34aと、裏面30bの第2領域R2に接するトンネル絶縁層34bとを別の分離された層として形成する点にも特徴点がある。これにより、裏面30bの全面にトンネル絶縁層を形成することを前提として、「バックコンタクト構造」を採用しながら両面受光を可能とする構成を実現するよりも、簡素な構成で「バックコンタクト構造」および両面受光構造を実現できる利点が得られる。この特徴点は、単結晶シリコン層の裏面全面にトンネル絶縁層を形成するという暗黙の常識に捉われない発想から想到された斬新性を有する。
具体的に、本実施の形態では、図3に示すように、単結晶シリコン層30の裏面30bは、第1領域R1と第2領域R2と第3領域R3を有している。そして、第1領域R1と第2領域R2は、互いに接触せずに物理的に離れている。また、第3領域は、裏面30bのうちの第1領域R1および第2領域R2以外の領域であり、この第3領域R3において、パッシベーション膜36が単結晶シリコン層30と直接接触している。
これにより、本実施の形態では、裏面30bの第1領域R1に接するトンネル絶縁層34aと、裏面30bの第2領域R2に接するトンネル絶縁層34bとを別の分離された層として形成することができるとともに、第3領域R3において、パッシベーション膜36を単結晶シリコン層30と直接接触させることができる。この結果、本実施の形態によれば、簡素な構成で「バックコンタクト構造」および両面受光構造を実現できる。
さらに、本実施の形態では、図3に示すように、エミッタ層31の面積よりも、エミッタ層31と接するトンネル絶縁層34bの面積を小さくしている点にも特徴点がある。すなわち、図3に示すように、エミッタ層31の裏面は、第4領域R4と第5領域R5を有し、第4領域R4に接するようにトンネル絶縁層34bが形成されている。この場合、金属電極37bの面積も低減することができることから、裏面受光面積を向上できる。
<効果の検証>
以下では、本実施の形態における太陽電池セル100Aによれば、電力密度を向上できることを定量的に示す検証結果について説明する。
図4は、太陽電池セル100Aにおいて、電極ピッチ(裏面)と電力密度との関係を示すグラフである。図4では、基板抵抗率が70Ω・cmでの結果が示されている。
図4に示すように、室温(25℃)において、電極ピッチが1.1mm(1100μm)のときの電力密度が29.9mW/cmに達していることがわかる。これは、現時点において、単一接合構造の結晶シリコン太陽電池セルの最高度の性能である。
特に、この検証結果は、「TOPCon」型太陽電池セル系ロードマップの将来予測を上回る結果である。したがって、本実施の形態における太陽電池セル100Aは、当業者にとっても予測困難な顕著な効果を得ることができる点で非常に優れているといえる。
<さらなる電力密度の向上>
上述したように、本実施の形態における太陽電池セル100Aは、最大で29.9mW/cmの電力密度を実現できる。さらに、本発明者は、太陽電池セル100Aに対して、図3では図示されていないBSF層(裏面電界層)を設けるとともに、このBSF層とエミッタ層31に導入される導電型不純物の不純物濃度を高濃度にすると、電力密度をさらに向上できることを見出したので、以下に、この点について説明する。
なお、BSF層とは、裏面付近で電子と正孔を分離させて再結合を減少させる機能を有する層であり、電力密度を向上させる効果がある層である。
図5は、エミッタ層31の不純物濃度と電力密度の関係を示すグラフである。
グラフ(1)は、BSF層の不純物濃度を1×1017/cmとしたグラフであり、グラフ(2)は、BSF層の不純物濃度を1×1018/cmとしたグラフである。また、グラフ(3)は、BSF層の不純物濃度を1×1019/cmとしたグラフであり、グラフ(4)は、BSF層の不純物濃度を1×1020/cmとしたグラフである。
図5に示すように、エミッタ層31とBSF層に導入されている導電型不純物の不純物濃度を高濃度にするほど電力密度が向上することがわかる。特に、エミッタ層31とBSF層に導入されている導電型不純物の不純物濃度を1×1020/cmとすることにより、最大で30.03mW/cmの電力密度を実現できることがわかる。
<太陽電池セルの製造方法>
本実施の形態における太陽電池セル100Aは、上記のように構成されており、以下に、その製造方法について説明する。ここで説明する太陽電池セル100Aの製造方法は、一例であって、これに限定されるものではない。
図6は、太陽電池セル100Aの製造工程の流れを示すフローチャートである。
まず、図6において、n型の単結晶シリコン層30を有する半導体基板(半導体ウェハ)を準備する(S101)。この段階で、例えば、洗浄処理やダメージ層の除去処理や表面平坦化処理などが行われる。次に、単結晶シリコン層30の表面30aに対して、凹凸形状からなるテクスチャ構造を形成する(S102)。このテクスチャ構造は、例えば、ウェットエッチング処理で実施される。そして、単結晶シリコン層30の裏面30bにシリコン層を形成して、このシリコン層にボロン(B)を導入した後、ボロンを導入したシリコン層をパターニングすることにより、裏面30bの第2領域R2と接するp型半導体層からなるエミッタ層31を形成する(S103)。
次に、エミッタ層31を覆う裏面30bの全面に、例えば、酸化シリコン膜からなる絶縁層を形成した後(S104)、フォトリソグラフィ技術およびエッチング技術を使用することにより、絶縁層をパターニングする(S105)これにより、裏面30bの第1領域R1と接するトンネル絶縁層34aを形成するとともに、エミッタ層31と接するトンネル絶縁層34bを形成する。
続いて、成膜技術およびパターニング技術を使用することにより、トンネル絶縁層34aと接する高濃度多結晶シリコン層35a(n型)を形成し、トンネル絶縁層34bと接する高濃度多結晶シリコン層35b(p型)を形成する(S106)。
その後、例えば、単結晶シリコン層30の表面30aと接するパッシベーション層32を形成する。同様に、例えば、単結晶シリコン層30の裏面30bのうちの第1領域R1および第2領域R2以外の領域と接するパッシベーション層36を形成する(S107)。
次に、高濃度多結晶シリコン層35aと接続する金属電極37aを形成する。同様に、高濃度多結晶シリコン層35bと接続する金属電極37bを形成する(S108)。
以上のようにして、太陽電池セル100A(図3参照)を製造することができる。
以上、本発明者によってなされた発明をその実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることは言うまでもない。
なお、前記実施の形態では、「第1導電型」を「n型」とし、「第2導電型」を「p型」とする太陽電池セル100Aを例に挙げて説明したが、前記実施の形態における技術的思想は、これに限らず、例えば、「第1導電型」を「p型」とし、「第2導電型」を「n型」とする太陽電池セルにも適用することができる。
10a 太陽電池モジュール
10b 太陽電池モジュール
10c 太陽電池モジュール
10d 太陽電池モジュール
10e 太陽電池モジュール
10f 太陽電池モジュール
10g 太陽電池モジュール
20 パワーコンディショナー
30 単結晶シリコン層
30a 表面
30b 裏面
31 エミッタ層
32 パッシベーション層
33 金属電極
34 トンネル絶縁層
34a トンネル絶縁層
34b トンネル絶縁層
35 高濃度多結晶シリコン層
35a 高濃度多結晶シリコン層
35b 高濃度多結晶シリコン層
36 パッシベーション層
37 金属電極
37a 金属電極
37b 金属電極
40 太陽光
50 反射光
100 「i-TOPCon」型太陽電池セル
100A 太陽電池セル
R1 第1領域
R2 第2領域

Claims (5)

  1. 可視光を含む第1光を入射可能な第1面と、可視光を含む第2光を入射可能で第1領域および第2領域を含む第2面とを有する第1導電型の単結晶シリコン層と、
    前記第2面の前記第1領域と接する第1トンネル絶縁層と、
    前記第1トンネル絶縁層と接する前記第1導電型の第1シリコン層と、
    前記第1シリコン層と接する第1電極と、
    前記第2面の前記第2領域と接する第2導電型のエミッタ層と、
    前記エミッタ層と接する第2トンネル絶縁層と、
    前記第2トンネル絶縁層と接する前記第2導電型の第2シリコン層と、
    前記第2シリコン層と接する第2電極と、
    前記第1領域および前記第2領域以外の前記第2面と接するパッシベーション層と、
    を備える、太陽電池セル。
  2. 請求項1に記載の太陽電池セルにおいて、
    前記第1シリコン層に導入されている導電型不純物の不純物濃度は、前記単結晶シリコン層に導入されている導電型不純物の不純物濃度よりも高い、太陽電池セル。
  3. 請求項1に記載の太陽電池セルにおいて、
    前記第1トンネル絶縁層は、前記第1導電型における多数キャリアを通過させる一方、少数キャリアを非通過とするキャリア選択性を有し、
    前記第2トンネル絶縁層は、前記第2導電型における多数キャリアを通過させる一方、少数キャリアを非通過とするキャリア選択性を有する、太陽電池セル。
  4. 請求項1に記載の太陽電池セルにおいて、
    前記第1シリコン層は、多結晶シリコン層であり、
    前記第2シリコン層は、多結晶シリコン層である、太陽電池セル。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の太陽電池セルを複数備える太陽電池。
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