JP2005070326A - 電子写真トナー用離型剤及び該離型剤を用いた静電荷像現像用電子写真トナー - Google Patents

電子写真トナー用離型剤及び該離型剤を用いた静電荷像現像用電子写真トナー Download PDF

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Abstract

【課題】 低温定着性、耐オフセット性、現像耐久性、長期保存性、帯電性、粉砕性等に優れたトナー用離型剤およびトナーを提供する。
【解決手段】 少なくともトナー用バインダー樹脂、着色剤および離型剤を含有する静電荷像現像用電子写真トナー用の離型剤であって、該離型剤が変性低分子量エチレン系重合体(B)を含有し、変性低分子量エチレン系重合体(B)が、重合体鎖の片側末端に、ビニル型またはビニリデン型の不飽和結合を含み、重量平均分子量が400〜5,000の低分子量エチレン系重合体(A)と不飽和カルボン酸化合物とから得られることを特徴とする電子写真トナー用離型剤、並びに前記電子写真トナー用離型剤を含む静電荷像現像用電子写真トナー。
【選択図】 なし

Description

本発明は、電子写真、静電印刷等において静電荷像を現像するために用いられる電子写真用トナーに関する。
オフィスオートメーションの発展に伴い、電子写真法を利用した複写機やプリンターの需要は急激に増加しており、それらの性能に対する要求も高度化している。一般に、複写機やプリンターに於ける電子写真法は、光感光体上に静電気的潜像を形成し、ついで潜像を、トナーを用いて現像し、紙などの被定着シート上にトナー画像を転写した後、熱ロールで加熱圧着する方法(熱ロール定着方式)が行われている。この熱ロール定着方式においては、消費電力等の経済性の向上、複写速度の上昇、用紙等のカール防止等のため、より低温で定着可能な定着性の良好なトナーが要求されている。一方で、熱ロール定着方式においては、熱ロール表面とトナーが溶融状態で接触するため、トナーが熱ロール表面に付着転移し、次の被着シートにこれが再転移して汚す、所謂オフセット現象という問題が生じる。このオフセット現象を発生させないことも、重要なトナー性能への要求の一つである。さらには、複写機、プリンターの高速化に伴い、帯電部位の高性能化の要求も高まってきている。すなわちトナーに対し、より高度な耐久性が必要とされてきており、長期耐刷安定性が必要になりつつある。
このような要求に対して、従来技術では、トナー用バインダー樹脂の分子量や分子量分布を改良したもの等の提案がなされている。具体的には、結着樹脂を低分子量化し、定着温度を低くしようとする試みがなされた。しかしながら、低分子量化することにより融点は低下するが、同時に樹脂の凝集力も低下するため、定着ロールへのオフセット現象が発生する。この問題を防ぐため、高分子量の樹脂と低分子量の樹脂を混合使用して分子量分布を広くしたものを該バインダー樹脂として用いる方法や、あるいは、さらにバインダー樹脂の高分子量部分を架橋させたりすることなどが行われている。しかしながらこの方法においては、樹脂の粘度が上昇してしまい、逆に、定着性を満足させることが困難となる。
上記手法を用いたトナー用バインダー樹脂としては、一般に、スチレン-アクリル系樹脂(例えば、特公昭55-6895号公報、特公昭63-32180号公報、米国特許第5,084,368号明細書等)やポリエステル樹脂(例えば、特開昭61−284771号公報、特開昭62−291668号公報、特公平7−101318号公報、米国特許第4,833,057号明細書等)やポリオール樹脂等(例えば、特開平11−189647号公報等)が主として用いていられている。
しかしながら、これらの方法では、熱定着ロールからの熱量が十分に伝わり難い高速複写機や小型複写機では十分な効果が得られていない。すなわち、オフセット現象を防止する目的で、重量平均分子量の高いものや、架橋を施したものを使用すると樹脂の粘度が高くなり、定着性が悪化する。
このような要求を達成するためにトナー中にパラフィンワックス、低分子量ポリオレフィン等を離型剤として添加する方法がある。スチレン系の結着樹脂を使用する場合には特開昭49-65232号、特開昭50-28840号、特開昭50-81342号等の技術が開示されている。しかしながら、オフセット現象を改善する反面耐ブロッキング性を悪化させたり、現像性が悪化したりしていた。さらに、ポリエステル樹脂の場合には、同上の離型剤を適用しても効果は少なく、使用量を多くすると現像剤の劣化が早いことも確認されている。このようなトナーは、トナー粒子の表面にポリオレフィンワックスの露出が多くみられる。そのため、ポリオレフィンがトナー粒子から脱離し、容易に現像ロールや感光体やキャリア等に移行するため、これらの汚染が生じやすくなり、現像剤としての信頼性が低下するという問題が低下するという問題がある。さらに、混練法によるトナーではポリオレフィンのような離型剤は離型剤の分散状態の制御が困難である。
このような状況のもと、特開昭56-87051号において、離型剤の存在下において重合することを特徴とするトナーの製造方法が開示されている。しかしながらこのような離型剤は、重合トナー製造に際して用いる重合性単量体中で、均一に分散されて使用されるが、分子量の高いオレフィン系の離型剤は分散が困難である。一方、低分子量のパラフィン等の離型剤は単量体に加熱溶解されて、均一に分散されるが、トナー粒径の単量体液滴を安定して製造するのが困難であり、こうした種々の問題は小粒径の重合トナーほど大きな問題となった。実際、特開昭60−230663号において懸濁重合によってトナーを製造する場合、これらの離型剤では十分な効果が得られないことが問題とされている。当該公報においては、離型剤の平均径d1とトナーの平均径d2の比(d1/d2)が0.4〜2.0である静電荷像現像用トナーが提案されたが、トナー粒径より大きい離型剤を用いると、2成分現像法では、キャリヤー表面にフィルミングを起こし、一成分現像法では、現像ロールやブレードにフィルミングを起こすという問題がある。当該公報の実施例によれば、離型剤を更に細かくする方法として、サンドミルで粉砕する方法が提示されているものの、離型剤をこうした湿式粉砕機でトナー粒径以下まで粉砕することは大変時間と手間を要するばかりでなく、微細化に限度があり、粒径分布が広くなるためトナー内に均一に取り込ませることが困難であった。
また、粒子の形状および表面組成を意図的に制御したトナーを製造する手段として、特開昭63-282749号や特開平6-250439号において乳化重合凝集法が開示されている。しかし、乳化重合凝集法において離型剤を内添する場合、特開平5-11501号に開示されているように離型剤の粒径が小さすぎると定着性の効果がなく、逆に大きすぎるとトナー表面へ露出して熱や圧力によって粉体特性が悪化する。さらに大きい場合には凝集工程で凝集粒子中に内包されない、あるいは、融着工程で離型剤粒子が脱落してしまう問題が生じていた。
このように、充分な定着性、オフセット性を持ち、なおかつ、高画質の複写画像を提供することが可能な現像剤を提供するためには、上述の現像剤に十分な電子写真特性を付与する必要があり、現在までに、複写画像の高画質,高精細化を図るために、種々の手法が試みられてはいるものの、特に上述した欠点を全て改善することができる手段は現在までのところ得られていなかった。
特公昭55-6895号公報 特公昭63-32180号公報 米国特許第5,084,368号明細書 特開昭61−284771号公報 特開昭62−291668号公報 特公平7−101318号公報 米国特許第4,833,057号明細書 特開平11−189647号公報 特開昭49-65232号公報 特開昭50-28840号公報 特開昭50-81342号公報 特開昭56-87051号公報 特開昭63-282749号公報 特開平6-250439号公報 特開平5-11501号公報
本発明は、従来からトナーに要望されている上記諸特性を満たす静電荷像現像用電子写真トナーを提供すべく、為されたものである。
即ち、本発明の目的は、熱ロール定着方式においてオフセット防止液を塗布することなくオフセットが防止され、かつより低い定着温度で定着できる静電荷像現像用電子写真トナーを提供することである。
本発明の他の目的は、帯電性に優れた静電荷像現像用電子写真トナーを提供することである。
本発明の他の目的は、高温高湿あるいは低温低湿時においても、常に安定した高濃度の現像画像を得ることができる静電荷像現像用電子写真トナーを提供することである。
本発明の他の目的は、長期間安定した現像画像を形成することができる静電荷像現像用電子写真トナーを提供することである。
本発明の他の目的は、縣濁重合性に優れた電子写真トナー用離型剤を提供することである。
本発明の他の目的は、乳化重合凝集性に優れた電子写真トナー用離型剤を提供することである。
本発明の更に他の目的は、静電荷像現像用電子写真トナーに用いられる新規離型剤を提供することである。
本発明者等は、これらの課題を解決するために鋭意検討した結果、従来の技術では到達できなかった優れたトナー用離型剤を見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
(1) 少なくともトナー用バインダー樹脂、着色剤および離型剤を含有する静電荷像現像用電子写真トナー用の離型剤であって、該離型剤が変性低分子量エチレン系重合体(B)を含有し、変性低分子量エチレン系重合体(B)が、重合体鎖の片側末端に、ビニル型またはビニリデン型の不飽和結合を含み、重量平均分子量が400〜5,000の低分子量エチレン系重合体(A)と不飽和カルボン酸化合物とから得られることを特徴とする電子写真トナー用離型剤であり、
(2)前記低分子量エチレン系重合体(A)が、エチレン単独、もしくはエチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとからなる低分子量重合体であって、エチレン単位が81〜100モル%、α−オレフィン単位が0〜19モル%の範囲にあり、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.01〜1.7dl/gであり、GPCで測定した分子量分布(Mw/Mn)が、3以下であり、赤外吸収法で測定した1000炭素あたりのビニル基数Mおよびビニリデン基数Nが、以下の関係式(I)を満たすことを特徴とする電子写真トナー用離型剤であり、
M+N≧14,000/Mw (I)
(3)少なくとも離型剤粒子を分散した離型剤分散液を混合する工程を含む静電荷像現像用電子写真トナーの製造方法により製造された静電荷像現像用電子写真トナーにおいて、該離型剤に変性低分子量エチレン系化合物(B)を含むことを特徴とする電子写真トナー用離型剤であり、
(4)水系分散媒体中で、少なくとも重合性単量体、着色剤、離型剤を縣濁させ、重合開始剤を用いて縣濁重合することによって得られたトナー粒子を有する静電荷像現像用電子写真トナーにおいて、該離型剤に変性低分子量エチレン系化合物(B)を含むことを特徴とする電子写真トナー用離型剤であり、
(5)トナー粒子中に変性低分子量エチレン系化合物(B)を1〜20質量部含むことを特徴とする電子写真トナー用離型剤であり、
(6)上記の静電荷像現像用電子写真トナー用離型剤を含む静電荷像現像用電子写真トナーである。
本発明のトナー用樹脂組成物およびトナーは、上述のように構成されており、定着性、耐オフセット性、現像耐久性に優れている。
したがって、この発明のトナー用樹脂組成物およびトナーによれば、複写機およびプリンターの高速化、低温定着化など、近年高まっている要求に充分に対応することができる。
以下本発明を更に詳細に説明する。
(低分子量エチレン系重合体(A))
本発明に用いられている低分子量エチレン系重合体は、重合体鎖の片側末端にビニル型またはビニリデン型の不飽和結合を含み、エチレン単独、もしくはエチレンと炭素数3〜10のα‐オレフィンとからなる低分子量(共)重合体である。ここで他のα‐オレフインモノマーとしては、例えばプロピレン、1‐ブテン、1‐ペンテン、2‐メチル‐1‐ブテン、3‐メチル‐1‐ブテン、1‐ヘキセン、4‐メチル‐1‐ペンテン、3‐メチル‐1‐ペンテン、2‐メチル‐1‐ペンテン、1‐ヘプテン、4‐メチル‐1‐ヘキセン、1‐オクテン、5‐メチル‐1‐ヘプテン、1‐デセン、などを挙げることができる。これらの中ではエチレンの単独重合体からなるポリエチレンワックス、エチレン・プロピレンワックスおよびエチレン・1‐ブテンワックス、エチレン・4‐メチル‐1‐ペンテンワックス、が好ましく、特にエチレン単独重合体であるポリエチレンワックスが好ましい。
本発明の低分子量エチレン系重合体は、エチレン単位を81〜100モル%、好ましくは90〜100モル%、特に好ましくは94〜100モル%含有し、炭素数3〜10のα‐オレフィンを0〜19モル%、好ましくは0〜10モル%、より好ましくは0〜6モル%含有する。
本発明の低分子量エチレン系重合体の135℃、デカリン中で測定した極限粘度([η])は、0.01〜1.7dl/gであり、好ましくは0.01〜0.6dl/g、より好ましくは、0.01〜0.4dl/gである。
本発明の低分子量エチレン系重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)が1.1〜3.0であり、好ましくは1.2〜2.5の範囲にある。
本発明の低分子量エチレン系重合体の赤外吸収法で測定した1000炭素当たりのビニル基数M及びビニリデン基数Nが、以下の関係式(I)を満たす。
M+N≧14000/Mw (I)
<赤外吸収法(赤外線吸収スペクトル法)>
市販の赤外分光光度計(日本分光社製:DS−702G)を使用し、標準試料を用いて、熱圧延法による厚さ0.15cmから0.25cm程度の固体薄膜を作成し、1000cm-1より850cm-1の間の赤外線吸収スペクトルを測定する。
<ビニル基数の測定方法>
モデル物質として1-アイコセン(炭素数20)を使用し、この物質の面外変角振動が910cm-1にあることを確認する。この吸収帯を利用して、1-アイコセンと不飽和結合を含まないポリエチレンを用いて、あらかじめビニル基数が既知のサンプルの吸光度を測定とサンプルの膜厚を測定し、単位厚さ当たりの吸光度を求める。ビニル基数とこの単位膜厚当たりの吸光度の関係を図示すると、ほぼ直線の検量線が得られる。したがって、この検量線を用いて各種サンプルの単位膜厚当たりの吸光度を測定して、この検量線を用いることで、対応するビニル基数が求められる。
<ビニリデン基数の測定方法>
上記ビニル基数に関する検量線と同様の検量線を作成する。この際のモデル物質は、2,5‐ジメチル-1,5‐ヘキサジエンを用いる。吸収帯は、観測される890cm-1を使用する。
本発明の低分子量エチレン系重合体(A)は、フェノキシイミン触媒を用いて合成される片末端不飽和結合を有する重合体であることが好ましい(特開2001‐2731号公報参照)。上記重合体は重量平均分子量が500〜5,000であって、高結晶性、高融点(融点120℃以上)、高不飽和率(片末端二重結合90%以上)という特徴を有する。
本発明の変性低分子量エチレン系重合体(B)は、公知の方法で製造することが出来る。例えば、無溶剤あるいは溶剤中で低分子量エチレン系重合体(A)に不飽和カルボン酸化合物をラジカル反応を用いて付加する方法や、ルイス酸の存在下で付加する方法や、高温下で付加する方法などが挙げられる。反応温度は20℃〜300℃であり、特に120℃〜250℃が好ましい。低分子量エチレン系重合体(A)の融点は120℃程度なので、反応温度を120℃以上とすることが、反応系を均一にする意味で好ましい。
不飽和カルボン酸化合物としては反応性二重結合を有し、かつカルボン酸基または当該基から誘導され得る基を有する化合物であれば特に制限されず、例えば、公知の不飽和カルボン酸およびその誘導体、例えば、無水物、エステル、酸ハライド、アミドおよびイミド等が使用可能である。
不飽和カルボン酸としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸等の不飽和モノカルボン酸、およびマレイン酸、フマル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ノルボルネンジカルボン酸、ナジック酸TM(エンドシス−ビシクロ[2、2、1]ヘプト−5−エン−2、3−ジカルボン酸等の不飽和ジカルボン酸が挙げられる。不飽和カルボン酸を用いることによって、カルボン酸基を有する変性炭化水素樹脂が得られる。不飽和カルボン酸の無水物としては上記不飽和ジカルボン酸の無水物が使用可能であり、その具体例として、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、無水ナジック酸TM(エンドシス−ビシクロ[2、2、1]ヘプト−5−エン−2、3−ジカルボン酸無水物)等が挙げられる。不飽和カルボン酸の無水物を用いることによって、無水カルボン酸基を有する変性炭化水素樹脂が得られる。
不飽和カルボン酸のエステルとしては、上記不飽和カルボン酸のアルキルエステル、ヒドロキシアルキルエステル、グリシジルエステルが使用可能である。具体例として、例えば、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル、グリシジルマレエート、ヒドロキシル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。不飽和カルボン酸のエステルを用いることによって、カルボン酸エステル基を有する変性炭化水素樹脂が得られる。
不飽和カルボン酸のハライドの具体例として、例えば、塩化マレニル、ジクロロマレイン酸無水物(C4Cl2O3)等が挙げられる。不飽和カルボン酸のハライドを用いることによって、ハロゲン原子含有カルボン酸基を有する変性炭化水素樹脂が得られる。不飽和カルボン酸のアミドの具体例として、例えば、スルアミド、フタアミド、マレアミド等が挙げられる。不飽和カルボン酸のアミドを用いることによって、アミド基を有する変性炭化水素樹脂が得られる。不飽和カルボン酸のイミドの具体例として、例えば、マレイミド、フタイミド、スルイミド等が挙げられる。不飽和カルボン酸のイミドを用いることによって、イミド基を有する変性炭化水素樹脂が得られる。
本発明のトナーに使用されるバインダー樹脂としては、下記のバインダー樹脂の使用が可能である。例えば、ポリスチレン、ポリ−p−クロルスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン−p−クロルスチレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタレン共重合体、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルエチルエーテル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレン系共重合体;ポリ塩化ビニール、フェノール樹脂、天然変性フェノール樹脂、天然樹脂変性マレイン酸樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリ酢酸ビニール、シリコーン樹脂、上記樹脂以外のポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリアミド樹脂、フラン樹脂、エポキシ樹脂、キシレン樹脂、ポリビニルブチラール、テルペン樹脂、クマロンインデン樹脂、石油系樹脂、架橋されたスチレン系共重合体などの樹脂が挙げられる。好ましい結着物質としては、スチレン系共重合体もしくはポリエステル樹脂がある。
本発明に用いられているトナー用バインダー樹脂のTgは通常40〜70℃である。40℃未満ではトナーがブロッキングと呼ばれるとトナー粒子の凝集を起こし好ましくなく、70℃より高いと定着性が悪化して好ましくない。
本発明に用いられているトナー用バインダー樹脂は、そのテトラヒドロフラン(THF)可溶部をGPCで評価したときのMw/Mnが、4〜100であることが好ましく、6〜60であると、より好ましい。4未満では耐オフセット性が不足し好ましくない。100より大きくなると、定着性が悪化し、好ましくない。
本発明に用いられているトナー用バインダー樹脂は、THF可溶部をGPCで評価したときのピーク分子量が1000〜30000であることが好ましいが、1000〜20000がより好ましく、更に好ましくは2000〜15000である。1000未満では耐オフセット性や機械的耐久性が悪化し好ましくなく、30000より大きいと、定着性が悪化し、好ましくない。
本発明に用いられているトナー用バインダー樹脂に含まれるTHF不溶分が、樹脂組成物中、0〜40重量%であることが好ましい。40重量%より大きいと、定着性が悪化し、好ましくない。
本発明のトナー用バインダー樹脂の低温定着特性、耐オフセット性を更に改善する必要がある場合には、以下のようなワックスを併用してもよい。ワックスとしてポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス等のポリオレフィンワックスを使用しても良い。上記ポリオレフィンワックスに相当するものの具体的商品名としては、三井化学社製ハイワックス800P、400P、200P、100P、720P、420P、320P、405MP、320MP、4051E、2203A、1140H、NL800、NP055、NP105、NP505、NP805等を例示することができる。また、セラミックワックス、ライスワックス、シュガーワックス、ウルシロウ、密鑞、カルナバワックス、キャンデリラワックス、モンタンワックス等の天然ワックスを含有しても良い。上記ワックスの添加量は、トナー用樹脂組成物中に0〜20重量%の範囲であることが好ましい。
ワックスを併用する方法としては、トナー用バインダー樹脂の製造時、又は製造後、さらには後述する静電荷像現像用電子写真トナーを製造する時点等、いかなる段階でも用いることができる。
離型剤粒子分散液は少なくとも離型剤と、分散液との混合液を、離型剤の融点以上に加熱した後、下記の高圧タイプの乳化機を用いて乳化し、その後冷却して離型剤微粒子を固化することにより得られる。離型剤粒子分散液は必要に応じて、アニオン系、カチオン系、両性イオン系、ノニオン系の界面活性剤を用いてもよい。離型剤の他、着色剤や帯電制御剤粒子、内添粒子などを加えてもよい。乳化には、ホモミキサーなどの撹拌装置を用いて、十分に撹拌する。なお、この撹拌時間としては、10分間以上が好ましい。撹拌時間が短すぎるとシャープな粒径分布が得られないためである。
アニオン系界面活性剤としては、オレイン酸ナトリウム、ヒマシ油カリ等の脂肪酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等のアルキル硫酸エステル塩、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルキルリン酸エステル塩、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩等が挙げられる。
カチオン系界面活性剤としては、ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート等のアルキルアミン塩、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩等が挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、グリセリン、脂肪酸エステル、オキシエチレン−オキシプロピレンブロックポリマー等がある。
両性イオン系界面活性剤としては、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等が挙げられる。
離型剤を分散させる場合の界面活性剤の含有量は、0.01〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%、より好ましくは0.5〜2重量%である。含有量が0.01重量%未満では、凝集時に各粒子間の安定性が異なるため、特定粒子の遊離が生じるなどの問題があり、また、10重量%をこえると粒子の粒度分布が広くなったり、粒子径の制御が困難になったり、トナーの耐湿性が悪くなったりするおそれがある。
(静電荷現像用電子写真トナー)
本発明の静電荷像現像用電子写真トナーは、上記のトナー用バインダー樹脂と荷電制御剤、着色剤、磁性体などとからなる。
本発明の静電荷像現像用電子写真トナーに用いる事が出来る荷電制御剤としては、公知の荷電制御剤を単独でまたは併用して用いることができる。荷電制御剤は、トナーを所望する荷電量とするに必要な量であればよく、例えば樹脂100質量部に対して0.05〜10質量部程度とするのが好ましい。正荷電制御剤としては、例えばニグロシン系染料、第4級アンモニウム塩系化合物、トリフェニルメタン系化合物、イミダゾール系化合物、ポリアミン樹脂などが挙げられる。また、負荷電制御剤としては、Cr、Co、Al、Feなどの金属含有アゾ系染料、サリチル酸金属化合物、アルキルサリチル酸金属化合物、カーリックスアレーン化合物などが挙げられる。
本発明の静電荷像現像用電子写真トナーにおいて用いることができる着色剤としては、従来トナーの製造において用いられることが知られた着色剤がいずれも使用可能であり、これら着色剤の例としては、脂肪酸金属塩、種々のカーボンブラック、フタロシアニン系、ローダミン系、キナクリドン系、トリアリルメタン系、アントラキノン系、アゾ系、ジアゾ系などの染顔料があげられる。着色剤は、単独で或いは2種以上を同時に使用することができる。
また、本発明の静電荷像現像用電子写真トナーにおいて用いることができる磁性体としては、従来磁性トナーの製造において使用されている強磁性の元素を含む合金、化合物等何れのものであってもよい。これら磁性体の例としては、マグネタイト、マグヘタイト、フェライト等の酸化鉄または二価金属と酸化鉄との化合物、鉄、コバルト、ニッケルのような金属或いはこれらの金属のアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属の合金、及びこれらの混合物があげられる。これらの磁性体は、平均粒径が0.1〜2μm、更には0.1〜0.5μm程度のものが好ましい。
また、磁性体のトナー中の含有量は、結着材樹脂100質量部に対して、通常約20〜200質量部、好ましくは40〜150質量部である。また、トナーの飽和磁化としては、15〜35emu/g(測定磁場 1キロエルステッド)が好ましい。
本発明のトナーは、さらに必要に応じて滑剤、流動性改良剤、研磨剤、導電性付与剤、画像剥離防止剤等のトナーの製造に当たり使用されている公知の添加剤を内添、あるいは外添することができる。これら添加剤の例としては、滑剤としては、ポリフッ化ビニリデン、ステアリン酸亜鉛などが、流動性改良剤としては、コロイダルシリカ、酸化アルミニウム、酸化チタンなどが、研磨剤としては酸化セリウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウム、タングステンカーバイド、炭酸カルシウムなどが、導電性付与剤としてはカーボンブラック、酸化スズなどが挙げられる。また、ポリビニリデンフルオライドなどのフッ素含有重合体の微粉末は、流動性、研磨性、帯電安定性などの点から好ましいものである。
本発明にかかる静電荷像現像用電子写真トナーは、従来から公知の方法を用いて製造することができる。例えば、前述したようなトナー用バインダー樹脂などのトナー構成材料を、ボールミル、ヘンシェルミキサーなどの混合機により充分混合した後、熱ロールニーダー、一軸あるいは二軸のエクストルーダーなどの熱混練機を用いてよく混練し、冷却固化後、ハンマーミルなどの粉砕機などを用いて機械的に粗粉砕し、次いでジェットミルなどにより微粉砕した後、分級する方法により製造することができる。
分散剤中に樹脂粒子を分散させてなる樹脂粒子分散液と、分散剤中に着色剤粒子を分散させた着色剤分散液と、分散剤中に離型剤粒子を分散させてなる離型剤粒子分散液とを混合する混合工程と、トナー粒径に相当する凝集粒子を形成する凝集工程と、該凝集粒子を加熱することによって融合する融合工程とを含む方法により製造することもできる。
重合性単量体、着色剤、離型剤、荷電制御剤等からなる組成物を重合させる工程を含む方法により製造することもできる。
本発明の静電荷像現像用電子写真トナーは、キャリアと混合して二成分または一.五成分現像剤としても用いることができるし、トナー中に磁性粉を含有させた磁性一成分現像剤、もしくはキャリアや磁性粉を使用しない非磁性一成分現像剤、あるいはマイクロトーニング現像剤として用いることができる。本発明のトナーが二成分または一.五成分現像剤として用いられる場合、キャリアとしては、従来公知のキャリアがいずれも使用できる。使用することができるキャリアとしては、例えば鉄粉、フェライト粉、ニッケル粉のような磁性粉体やガラスビーズ等、あるいはこれらの表面を樹脂などで処理したものが挙げられる。キャリア表面を被覆する樹脂としては、スチレン−アクリル酸エステル共重合体、スチレン−メタクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル共重合体、メタクリル酸エステル共重合体、フッ素含有樹脂、シリコン含有樹脂、ポリアミド樹脂、アイオノマー樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂など、あるいはこれらの混合物が挙げられる。これらの中では、スペントトナーの形成が少ないため、フッ素含有樹脂、シリコン含有樹脂が特に好ましい。
本発明の静電荷像現像用電子写真トナーの重量平均粒子径は、10μm以下であるが、3〜10μmであることが現像特性の面で好ましく、さらには5〜10μmであることが現像特性の面で好ましい。トナーの重量平均粒子径は、10μmを越える場合、微細な画像を発現させることが難しくなる等、現像特性の面で好ましくない。なお、トナーの粒度分布測定は、例えばコールターカウンターを用いて測定することができる。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、以降「質量部」は、特に断わらない限り質量%を表す。
本発明におけるトナー用樹脂組成物の分子量および分子量分布の測定は、GPCを用いて求めたものである。測定は、市販の単分散標準ポリスチレンを標準とし、以下の条件で行った。

検出器 ; SHODEX RI−71S
溶剤 ; テトラヒドロフラン
カラム ; KF−G + KF−807L × 3 + KF800D
流速 ; 1.0 ml/分
試料 ; 0.25 %THF溶液
本発明におけるワックスの分子量および分子量分布の測定は、GPCを用いて求めたものである。測定は、市販の単分散標準ポリスチレンを標準とし、以下の条件で行った。

装置 ; Waters社製 (150C−ALC/GPC)
溶剤 ; o−ジクロルベンゼン
カラム ; 東ソー社製(CMタイプ)
流速 ; 1.0 ml/分
試料 ; 0.10 %o−ジクロルベンゼン溶液
温度 ; 140℃
本発明におけるガラス転移点(Tg)は、示差走査型熱量測定法(DSC)に従い、DSC−20(セイコー電子工業社製)によって測定した。試料約10mgを−20℃から100℃まで10℃/分で昇温し、得られたカーブのベースラインと吸熱ピークの傾線の交点よりTgを求める。この昇温測定の前に、一旦樹脂を200℃程度まで昇温し、5分間保持した後、即座に常温(25℃)まで降温する操作を行い、樹脂の熱履歴を統一することが望ましい。
本発明における融点(Tg)は、示差走査型熱量測定法(DSC)に従い、DSC−20(セイコー電子工業社製)によって測定した。試料約10mgを−20℃から200℃まで10℃/分で昇温し、得られたカーブの吸熱ピークを融点として求める。この昇温測定の前に、一旦樹脂を200℃程度まで昇温し、5分間保持した後、即座に常温(25℃)まで降温する操作を行い、樹脂の熱履歴を統一することが望ましい。
本発明における酸価は、樹脂1gを中和するために必要な水酸化カリウムのmg数をいう。
また、以下に本発明で行ったトナーの評価方法を記載する。
(i) 定着性
市販の電子写真複写機を改造した複写機にて未定着画像を作成した後、この未定着画像を市販の複写機の定着部を改造した熱ローラー定着装置を用いて定着させた。熱ロールの定着速度は300mm/secとし、熱ローラーの温度を5℃ずつ変化させてトナーの定着を行った。得られた定着画像を砂消しゴム(トンボ鉛筆社製)により、0.5kgの荷重をかけ、10回摩擦させ、この摩擦試験前後の画像濃度をマクベス式反射濃度計により測定した。各温度での画像濃度の変化率が70%以上となった最低の定着温度をもって最低定着温度とした。なお、ここに用いた熱ローラ定着装置はシリコーンオイル供給機構を有しないものである。また、環境条件は、常温常圧(温度22℃,相対湿度55%)とした。
表示 ○ ; 最低定着温度 ≦ 170℃
△ ; 190℃ ≧ 最低定着温度 > 170℃
× ; 最低定着温度 > 190℃
(ii) 耐オフセット性
耐オフセット性の評価は、上記最低定着温度の測定に準ずるが、上記複写機にて未定着画像を作成した後、トナー像を転写して上述の熱ローラー定着装置により定着処理を行い、次いで白紙の転写紙を同様の条件下で当該熱ローラ定着装置に送って転写紙上にトナー汚れが生ずるか否かを目視観察する操作を、前記熱ローラー定着装置の熱ローラーの設定温度を順次上昇させた状態で繰り返し、トナーによる汚れの生じた最低の設定温度をもってオフセット発生温度とした。また、環境条件は、常温常圧(温度22℃,相対湿度55%)とした。
○ ; オフセット発生温度 ≧ 240℃
△ ; 240℃ > オフセット発生温度 ≧ 220℃
× ; 220℃ > オフセット発生温度
(iii) 現像耐久性
市販の複写機(東芝製、プレシオ5560)により連続して100,000枚にわたる実写テストを行った後、画像濃度、画質が劣化し始める枚数により評価した。
○ : 7万枚以上でも劣化しない
△ : 5〜7万枚で劣化
× : 5万枚以下で劣化
(iv) 耐ブロッキング性(保存性)
温度50℃、相対湿度50%の環境条件下に48時間放置後、150メッシュのふるいに5gのせ、パウダーテスター(細川粉体工学研究所)の加減抵抗機の目盛りを3にして、1分間振動を加える。振動後の150メッシュのふるいの上に残った重量を測定し、残存重量比を求めた。
○ ; 20%より小さい
△ ; 20%以上35%以下
× ; 35%より大きい
(低分子量エチレン系重合体(A‐1)の製造例)
本発明の低分子量エチレン系重合体の製造は以下の方法で行った。充分に窒素置換した内容積2LのSUS製オートクレーブにヘキサン1Lを装入した。ついで系内の温度を120℃に昇温した後、メチルアルミノキサン1.25mmol、および下記の化合物(A‐1)0.001mmolをエチレンで圧入することにより重合を開始した。その後エチレンを連続的に供給することにより、全圧を30kg/cmに保ち、120℃で150分間重合を行った。少量のメタノールを系中に添加することにより重合を停止した後、未反応のエチレンをパージした。得られたポリマー溶液を大過剰のメタノール中に投入することにより重合体を析出させた。ポリマーをろ過により回収し、80℃で10時間減圧乾燥した。その結果、極限粘度[η]が0.11dl/gであり、Mnが900、Mw/Mnが1.9、1000炭素あたりのビニル基数が14.6個の低分子量エチレン系重合体(1)550.2gを得た。
Figure 2005070326
化合物(A‐1)
(低分子量エチレン系重合体(A‐2)の製造例)
充分に窒素置換した内容積2LのSUS製オートクレーブにヘプタン850mlを装入し、50℃まで昇温した。続いて50℃に保ったまま圧力が5.5kg/cm2Gになるまでプロピレンを装入し、さらに全圧が8kg/cm2Gになるまでエチレンで加圧した。その後、メチルアルミノキサン1.25mmol、および化合物(A‐1)0.001mmolをエチレンで圧入することにより重合を開始した。エチレンを連続的に供給しながら50℃で15分重合を行った。少量のメタノールを系中に添加することにより重合を停止した後、未反応のモノマーをパージした。得られたポリマー溶液を大過剰のメタノール中に投入することにより重合体を析出させた。ポリマーをろ過により回収し、80℃で10時間減圧乾燥した。その結果、極限粘度[η]が0.12dl/gであり、Mnが1000、Mw/Mnが2.0、1000炭素あたりのビニル基およびビニリデン基数が13.2個の低分子量エチレン系重合体(1)36.5gを得た。必要量が得られるまで繰り返し反応を行った。
(変性低分子量エチレン系重合体(B‐1)の製造例)
充分に窒素置換した1000mlのSUS製オートクレーブに、上記低分子量エチレン系重合体(A‐1)300gとSnCl・2HO 5.0gを装入し、230℃で1時間攪拌した。その後、溶解した無水マレイン酸30gとテトラメチルピペリジンニトロオキシド36mgを装入し、窒素で5kg/cmGに加圧し、6時間反応した。サンプルが溶解した状態で少量ずつ取り出して大過剰のシクロヘキサン中に投入し、不純物をろ過によって取り除いた。ろ液中のシクロヘキサンを減圧蒸留した後、得られた残留物を100℃で10時間減圧乾燥した。この結果、末端を無水マレイン酸変性した変性低分子量エチレン系重合体(B‐1)309.8gを得た。
(変性低分子量エチレン系重合体(B‐2)の製造例)
変性低分子量エチレン系重合体(B‐1)の製造例において低分子量エチレン系重合体(A‐1)を低分子量エチレン系重合体(A‐2)に変更した以外は同様の操作を行い、変性低分子量エチレン系重合体(B‐2)を得た。
(グラフト変性ポリエチレンワックスの製造例)
充分に窒素置換した1000mlのSUS製オートクレーブに、HW100P(三井化学社製)300gを装入し、160℃にて溶解した。溶解した無水マレイン酸16g、ジ‐t‐ブチルパーオキシド3.4gを別々の導管より2.5時間かけて滴下した。滴下終了後、さらに160℃で1時間反応を続けた後、サンプルが溶解した状態で少量ずつ取り出して大過剰のシクロヘキサン中に投入し、不純物をろ過によって取り除いた。ろ液中のシクロヘキサンを減圧蒸留した後、得られた残留物を100℃で10時間減圧乾燥した。この結果、無水マレイン酸変性したグラフト変性ポリエチレンワックス(B‐3)310.5gを得た。
(樹脂分散液1の製造)
5リットルの四つ口フラスコに還流冷却器、窒素ガス導入管、温度計及び撹拌装置を取り付け、イオン交換水47.6質量部、スチレン 37.0質量部、n‐ブチルアクリレート 3.0質量部、アクリル酸0. 6質量部、ドデカンチオール 2.4質量部、4臭化炭素 0.4質量部、ネオペックスF−25(花王社製)4.0質量部をフラスコに投入し、フラスコ中で分散、乳化し10分ゆっくりと混合しながら、過硫酸アンモニウム0.4質量部を溶解したイオン交換水5.0質量部を投入し、窒素置換を行った。フラスコを攪拌しながら70℃にて、5時間乳化重合を行った。これにより、中心径155nm、ガラス転移点59℃、Mw12000の低分子量樹脂分散液1を得た。
(樹脂分散液2の製造)
5リットルの四つ口フラスコに還流冷却器、窒素ガス導入管、温度計及び撹拌装置を取り付け、イオン交換水50.2質量部、スチレン 28.0質量部、n‐ブチルアクリレート 12.0質量部、アクリル酸 0.8質量部、ネオペックスF−25(花王社製)4.0質量部をフラスコに投入し、フラスコ中で分散、乳化し10分ゆっくりと混合しながら、過硫酸アンモニウム0.3質量部を溶解したイオン交換水5.0質量部を投入し、窒素置換をおこなった。フラスコを攪拌しながら70℃にて、5時間乳化重合を行った。これにより、中心径105nm、ガラス転移点53℃、Mw55万の高分子量樹脂分散液2を得た。
(着色剤分散液の製造)
カーボンブラック(MA−100・三菱化学社製)20.0質量部、ネオペックスF−25(花王社製)5.0質量部、イオン交換水75.0質量部を混合し、本田電子(株)製超音波洗浄機W−113にて発振周波数28kHzで10分間分散して着色剤分散液を得た。このサンプルの粒度分布を堀場製作所(株)製粒度測定装置LA−700で測定したところ体積平均粒径は150nmであり、また1μmの粗大粒子は観察されなかった。
(離型剤分散液1の製造)
変性低分子量エチレン系重合体(B‐1)20.0質量部、ネオペックスF−25(花王社製)2.0質量部、イオン交換水77.0質量部を140℃に加熱し、ゴーリンホモジナイザーで560×105N/m2の吐出圧力で乳化した後、急冷し、離型剤分散液を得た。このサンプルを堀場製作所(株)製粒度測定装置LA−700で測定したところ体積平均粒径は140nmであり、また0.8μm以上の粗大粒子は5%以下であった。
(離型剤分散液2の製造)
上記離型剤分散液1の組成の液を140℃に加熱してゴーリンホモジナイザーで200×105 N/m2 の吐出圧力で乳化した後、急冷し、離型剤分散液を得た。このサンプルを堀場製作所(株)製粒度測定装置LA−700で測定したところ体積平均粒径は220nmであり、また0.8μm以上の粗大粒子は5%以下であった。
(離型剤分散液3の製造)
変性低分子量エチレン系重合体(B‐2)20.0質量部、ネオペックスF−25(花王社製)2.0質量部、イオン交換水77.0質量部を140℃に加熱し、ゴーリンホモジナイザーで560×105N/m2の吐出圧力で乳化した後、急冷し、離型剤分散液を得た。このサンプルを堀場製作所(株)製粒度測定装置LA−700で測定したところ体積平均粒径は145nmであり、また0.8μm以上の粗大粒子は5%以下であった。
(離型剤分散液4の製造)
低分子量エチレン系重合体(A‐1)20.0質量部、ネオペックスF−25(花王社製)2.0質量部、イオン交換水77.0質量部を140℃に加熱し、ゴーリンホモジナイザーで560×105N/m2の吐出圧力で乳化した後、急冷し、離型剤分散液を得た。このサンプルを堀場製作所(株)製粒度測定装置LA−700で測定したところ体積平均粒径は365nmであり、また1.0μm以上の粗大粒子は13%であった。
(離型剤分散液5の製造)
ポリエチレンワックス100P(融点116℃ 三井化学社製) 20.0質量部、ネオペックスF−25(花王社製)2.0質量部、イオン交換水77.0質量部を140℃に加熱し、ゴーリンホモジナイザーで560×105N/m2の吐出圧力で乳化した後、急冷し、離型剤分散液を得た。このサンプルを堀場製作所(株)製粒度測定装置LA−700で測定したところ体積平均粒径は380nmであり、また1.0μm以上の粗大粒子は15%であった。
(離型剤分散液6の製造)
上記離型剤分散液5の組成の液を140℃に加熱してゴーリンホモジナイザーで200×105 N/m2の吐出圧力で乳化した後、急冷し、離型剤分散液を得た。このサンプルを堀場製作所(株)製粒度測定装置LA−700で測定したところ体積平均粒径は405nmであり、また1.0μm以上の粗大粒子は32%であった。
(離型剤分散液7の製造)
グラフト変性ポリエチレンワックス(B‐3)20.0質量部、ネオペックスF−25(花王社製)2.0質量部、イオン交換水77.0質量部を140℃に加熱し、ゴーリンホモジナイザーで200×105N/m2の吐出圧力で乳化した後、急冷し、離型剤分散液を得た。このサンプルを堀場製作所(株)製粒度測定装置LA−700で測定したところ体積平均粒径は270nmであり、また1.0μm以上の粗大粒子は3%であった。
以下に実施態様について具体的に記述する。
樹脂分散液1 180g
樹脂分散液2 80g
着色剤分散液 30g
離型剤分散液1 30g
サニゾールB50(花王社製) 1.5g
以上を丸型フラスコ中でホモミキサーで混合分散した後、加熱用オイルバスでフラスコを攪拌しながら50℃まで加熱した。50℃で1時間保持した後、光学顕微鏡にて観察すると約5.9μmの凝集粒子が生成していることが確認された。その後、ここにネオペックスF−25 9.0gを追加した後、フラスコを密閉して、攪拌を継続しながら105℃まで加熱し、3時間保持した。冷却後、ろ過し、イオン交換水で充分洗浄後、コールターカウンターで粒径を測定すると6.0μmであった。次いで、上記トナ−100質量部に対して、疎水性シリカ(R−972、アエロジル社製)を0.5質量部となる割合で外部から添加して、これをヘンシェルミキサーにより混合してトナ−を得た。このトナー粒子を用いて、定着性、耐オフセット性、現像耐久性、耐ブロッキング性を調べた。
Figure 2005070326
実施例1において離型剤分散液1を離型剤分散液2に変更した以外は同様の方法でトナーを製造した。得られたトナーの粒径は6.3μmであった。
実施例1において離型剤分散液1を離型剤分散液3に変更した以外は同様の方法でトナーを製造した。得られたトナーの粒径は5.9μmであった。
比較例1
実施例1において離型剤分散液1を離型剤分散液4に変更した以外は同様の方法でトナーを製造した。得られたトナーの粒径は6.2μmであった。
比較例2
実施例1において離型剤分散液1を離型剤分散液5に変更した以外は同様の方法でトナーを製造した。得られたトナーの粒径は6.1μmであった。
比較例3
実施例1において離型剤分散液1を離型剤分散液6に変更した以外は同様の方法でトナーを製造した。得られたトナーの粒径は5.9μmであった。
比較例4
実施例1において離型剤分散液1を離型剤分散液7に変更した以外は同様の方法でトナーを製造した。得られたトナーの粒径は5.8μmであった。
Figure 2005070326
本発明のトナー用樹脂組成物およびトナーは、上述のように構成されており、定着性、耐オフセット性、現像耐久性に優れている。
本発明のトナー用樹脂組成物およびトナーによれば、複写機およびプリンターの高速化、低温定着化など、近年高まっている要求に充分に対応することが可能である。

Claims (6)

  1. 少なくともトナー用バインダー樹脂、着色剤および離型剤を含有する静電荷像現像用電子写真トナー用の離型剤であって、該離型剤が変性低分子量エチレン系重合体(B)を含有し、変性低分子量エチレン系重合体(B)が、重合体鎖の片側末端に、ビニル型またはビニリデン型の不飽和結合を含み、重量平均分子量が400〜5,000の低分子量エチレン系重合体(A)と不飽和カルボン酸化合物とから得られることを特徴とする電子写真トナー用離型剤。
  2. 前記低分子量エチレン系重合体(A)が、エチレン単独、もしくはエチレンと炭素数3〜10のα−オレフィンとからなる低分子量重合体であって、 エチレン単位が81〜100モル%、α−オレフィン単位が0〜19モル%の範囲にあり、135℃デカリン中で測定した極限粘度[η]が0.01〜1.7dl/gであり、GPCで測定した分子量分布(Mw/Mn)が、3以下であり、赤外吸収法で測定した1000炭素あたりのビニル基数Mおよびビニリデン基数Nが、以下の関係式(I)を満たすことを特徴とする請求項1に記載の電子写真トナー用離型剤。
    M+N≧14,000/Mw (I)
  3. 少なくとも離型剤粒子を分散した離型剤分散液を混合する工程を含む静電荷像現像用電子写真トナーの製造方法により製造されたトナー用離型剤において、該離型剤に請求項1に記載の変性低分子量エチレン系化合物(B)を含むことを特徴とする電子写真トナー用離型剤。
  4. 水系分散媒体中で、少なくとも重合性単量体、着色剤、離型剤を縣濁させ、重合開始剤を用いて縣濁重合することによって得られたトナー粒子を有するトナー用離型剤において、該離型剤に請求項1に記載の変性低分子量エチレン系化合物(B)を含むことを特徴とする電子写真トナー用離型剤。
  5. トナー粒子中に変性低分子量エチレン系化合物(B)を1〜20質量部含むことを特徴とする請求項1に記載の電子写真トナー用離型剤。
  6. 請求項1〜5に記載の電子写真トナー用離型剤を含む静電荷像現像用電子写真トナー。
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