JP2005069778A - 生化学分析方法及び装置 - Google Patents

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Abstract


【課題】 蛍光標識剤から発生させる蛍光の強度を大きくし、高精度に蛍光を検出する。
【解決手段】 DNA解析装置11では、円板状のDNAチップ基板1を回転させながら対物レンズ31により集光した励起光を照射し、その励起光に応じて蛍光標識剤から発生される蛍光の有無を検出することにより、プローブ物質とサンプル物質との相互反応の状態を観察する。蛍光標識剤は、インターカレータに量子ドット蛍光体を結合させたものを用いる。
【選択図】 図4

Description

本発明は、例えばDNAチップ等のバイオインフォマティクス(生命情報科学)分野において有用な生化学分析方法並びに生化学分析装置に関する。
現在、マイクロアレイ技術によって所定のDNAが微細配列された、いわゆるDNAチップ又はDNAマイクロアレイ(以下、DNAチップと総称する。)と呼ばれるバイオアッセイ用の集積基板が、遺伝子の突然変異、SNPs(一塩基多型)分析、遺伝子発現頻度解析等に利用されており、創薬、臨床診断、薬理ジェノミクス、法医学その他の分野において広範に活用され始めている。
このDNAチップは、ガラス基板やシリコン基板上に多種多数のDNAオリゴヌクレオチド鎖や、cDNA(complementary DNA)等が集積されていることから、ハイブリダイゼーション等の分子間相互反応の網羅的解析が可能となる点が特徴とされている。
DNAチップによる解析手法の一例を簡潔に説明すれば、ガラス基板やシリコン基板上に固相化(固定化)されたDNAプローブに対して、細胞、組織等から抽出したmRNA(messenger RNA)を逆転写PCR(Polymerase Chain Reaction)反応等によって蛍光プローブdNTPを組み込みながらPCR増幅し、上記基板上においてハイブリダイゼーションを行い、所定の検出器で蛍光測定を行うというものである。
DNAチップをディスク状にすることにより、DNAチップを光ディスクと同様に取り扱い、光ディスクの分野で培われた基板技術及びサーボ技術をDNAチップ技術に応用することが提案されている(特許文献1参照)。
ディスク基板状のDNAチップを用いてDNA解析を行う場合には、プローブDNAが表面に固着されたディスク基板を回転させながら、蛍光標識インターカレータ及びサンプルDNAが含有した溶液を滴下し、プローブDNAとサンプルDNAとをハイブリダイゼーションさせる。ハイブリダイゼーションをさせると、2重らせん内にインターカレータが挿入して結合する。続いて、ハイブリダイゼーションに寄与しなかったサンプルDNA及び蛍光標識剤をディスク基板上から洗浄する。続いて、ディスク基板を回転させながら励起光をディスク表面に照射し、励起光の照射により蛍光標識から発生する蛍光を光検出器で検出し、その蛍光の発光位置からサンプルDNAと結合したプローブDNAを特定する。
このように、ディスク基板状のDNAチップを用いたDNA解析では、ディスク基板を回転させながら蛍光検出を行うことができるので、これまでの光ディスク装置の技術を利用することができ、解析装置を簡易化することができるとともに、検出速度及び速度の向上、並びに、1回で解析できるサンプル数の増大を図ることができる。
特開2001−238674号公報 特開2002−121549号公報
ところで、これまでのDNA解析には、一般に、蛍光標識剤として、有機蛍光色素が用いられていた。
しかしながら、蛍光検出のために有機蛍光色素を用いる場合、一定の光強度でπ電子のLUMOからHOMOへの遷移が過飽和状態となってしまい、一定強度以上の蛍光を得ることができなかった。
また、有機蛍光色素は、光励起により活性状態となると、周囲の水等と反応して分解してしまうため退色の効果が大きい。そのため、蛍光検出のために有機蛍光色素を用いる場合、大きな強度の励起光で励起をしたり、繰り返して蛍光検出をすることができなかった。
また、蛍光標識剤として、蛍光強度の大きい量子ドットを利用することも提案されている(特許文献2参照。)。しかしながら、このような蛍光標識剤を利用して高精度に蛍光検出を行うことは、これまで提案されていなかった。
本発明は、このような従来の実情に鑑みて提案されたものであり、蛍光標識剤から発生させる蛍光の強度が大きくなり、高精度に蛍光を検出することができる生化学分析方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明に係る生化学分析方法は、表面に複数の反応領域が形成され、既知の複数のプローブ物質が所定の各反応領域内に固定された円板状のバイオアッセイ基板に対してサンプル物質を滴下して相互反応させるとともに、無機蛍光体を含む蛍光標識剤をプローブ物質とサンプル物質とが相互反応した物質に結合させる反応工程と、上記バイオアッセイ基板に対して所定の波長の励起光を照射し、当該励起光に応じて上記蛍光標識剤から発生される所定の波長の蛍光の有無を検出することにより、上記サンプル物質の生化学分析を行う分析工程とを有し、上記分析工程では、上記バイオアッセイ基板に対して上記励起光を対物レンズにより集光して照射する。
本発明に係る生化学分析装置は、表面に複数の反応領域が形成され、既知の複数のプローブ物質が所定の各反応領域内に固定された円板状のバイオアッセイ基板を保持する基板保持手段と、上記バイオアッセイ基板に対してサンプル物質を滴下するとともに無機蛍光体を含む蛍光標識剤を上記バイオアッセイ基板に滴下する滴下手段と、上記バイオアッセイ基板に対して所定の波長の励起光を照射し、当該励起光に応じて上記蛍光標識剤から発生される所定の波長の蛍光の有無を検出することにより、上記サンプル物質の生化学分析を行う分析手段とを備え、上記分析手段が、上記バイオアッセイ基板に対して当該励起光を対物レンズにより集光して照射する。
以上の本発明に係る生化学分析方法及び装置では、バイオアッセイ基板に対物レンズにより集光した励起光を照射し、その励起光に応じて蛍光標識剤から発生される蛍光の有無を検出することにより、プローブ物質とサンプル物質との相互反応の状態を観察する。さらに、本発明に係る生化学分析方法及び装置では、プローブ物質とサンプル物質とが相互反応した物質に結合させる蛍光標識剤に、例えば無機酸化物蛍光体や起子ボーア半径の4倍以下の結晶サイズの直接バンド間遷移型半導体等の無機蛍光体を含める。
本発明に係る生化学分析方法及び装置では、バイオアッセイ基板に対物レンズにより集光した励起光を照射し、その励起光に応じて蛍光標識剤から発生される蛍光の有無を検出することにより、プローブ物質とサンプル物質との相互反応の状態を観察する。さらに、本発明に係る生化学分析方法及び装置では、プローブ物質とサンプル物質とが相互反応した物質に結合させる蛍光標識剤に、例えば無機酸化物蛍光体や励起子ボーア半径の4倍以下の結晶サイズの直接バンド間遷移型半導体等の無機蛍光体を含める。
このことにより本発明に係る生化学分析方法及び装置では、蛍光標識剤から発生させる蛍光の強度が大きくなり、精度が向上する。さらに、本発明に係る生化学分析方法及び装置では、蛍光標識剤として有機色素を用いた場合と比べて、光損傷が小さいため、退色が少ない。
以下、本発明の実施の形態として、本発明を適用したDNA解析装置並びにDNA解析方法について説明をする。
(ディスク基板)
まず、本実施の形態のDNA解析装置並びにDNA解析方法に適用されるディスク基板状のDNAチップ(以下、単にディスク基板と呼ぶ。)について説明する。
図1に、ディスク基板1の模式的な平面図を示し、図2に当該ディスク基板1の部分断面図を示す。
ディスク基板1は、例えば、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、MD(Mini Disk)等の光ディスクと同様の円形の平板状の形状を呈している。また、ディスク基板1の中心には、中心孔2が形成されている。中心孔2には、当該ディスク基板1がDNA解析装置に装填されたときに、当該ディスク基板1を保持及び回転させるためのチャッキング機構が挿入される。
ディスク基板1は、図2に示すように、基板層3と、基板層3の上部に形成されたDNA層4とを有している。なお、以下、ディスク基板1のDNA層4側の表面を上面1a、基板層3側の表面を下面1bというものとする。
基板層3は、石英ガラス、シリコン、ポリカーボネート、ポリスチレン、その他の円板状に成型可能な合成樹脂等の材料で形成されている。また、基板層3の材料は、詳細を後述する励起光及び制御光並びに蛍光の波長の光を透過する材料である。
DNA層4には、上面1a側に、プローブDNAとサンプルDNAとの相互反応の場、具体的にはハイブリダイゼーション反応の場となる複数のウェル6が形成されている。各ウェル6は、図1に示すように、ディスク基板1の中心から外周方向に放射状に向かう複数の列上に、等間隔に並んで配置されている。また、DNA層4には、アドレスピット7が形成されている。アドレスピット7は、ディスク基板1上における各ウェル6の位置を特定するための情報である。アドレスピット7は、レーザ光を照射してその反射光を検出することにより、情報内容を読み取ることができる光学的な情報ピットである。アドレスピット7から情報を光学的に読み取ることによって、複数存在するウェルのうち、現在レーザ光を照射している位置の1つのウェル6(又は所定の領域に形成されている複数のウェル6群)がどれであるかを特定することが可能となる。このようなアドレスピット7が設けてあることによって、後述する滴下装置による溶液の滴下位置の制御や、対物レンズによる蛍光検出位置の特定を行うことができる。
図3に、1つのウェル6の模式図を示す。
ウェル6は、図3に示すように、開口部が略矩形状とされたくぼみ状の小室である反応領域8を有している。反応領域8は、プローブDNA(検出用ヌクレオチド鎖D)とサンプルDNA(標的ヌクレオチド鎖T)との間のハイブリダイゼーション反応の場となる。この反応領域8は、サンプルDNAが含まれた溶液等が滴下されたときにその溶液を保留することができる程度の深さ及び大きさとなっており、この結果ハイブリダイゼーションが可能となっている。
また、ウェル6には、反応領域8に電場を形成するために、反応領域8の両端側に正電極9aと負電極9bとが形成されている。正電極9a及び負電極9bに対しては、例えばディスク基板1の中心孔2を介して外部から与えられる電圧が印加される。さらに、ウェル6内の負電極9b側の端面10には、プローブDNAが固相化できるように、例えば、メルカプト基を有するシラン分子により表面修飾処理が施されている。
以上のようなディスク基板1では、円板状に形成されているため、光ディスクシステムと同様の再生システムを利用することにより、レーザ光のフォーカシング位置を制御するためのフォーカシングサーボ制御、半径方向に対するレーザ光の照射位置や滴下装置による滴下位置の制御のための位置決めサーボ制御、並びに、アドレスピット7の情報検出処理をすることができる。つまり、アドレスピット7に記録してある情報内容と、そのアドレスピット7の近傍にあるウェル6とを対応させておくことにより、アドレスピット7の情報を読み出すことで、特定の1つのウェル6に対してのみレーザ光を照射して蛍光が発光しているウェル6の位置を特定したり、特定の1つのウェル6の位置と滴下装置との相対位置を制御して、その特定の1つのウェル6に対して溶液を滴下したりすることができる。
従って、例えば、特定の1つのウェル6(又はウェル6群)に特定のプローブDNA(検出用ヌクレオチド鎖D)を固定化することができ、また、ハイブリダイゼーションにより相互反応が生じたウェルの位置を検出することができる。
(DNA解析装置)
つぎに、本発明の実施の形態のDNA解析装置11について、図4を参照して説明をする。
DNA解析装置11は、図4に示すように、ディスク基板1を保持して回転をさせるディスク装填部12と、ハイブリダイゼーションのための各種溶液を貯留するとともにディスク基板1のウェル6にその溶液を滴下する滴下部13と、ディスク基板1から励起光を検出するための励起光検出部14と、上記の各部の管理及び制御を行う制御/サーボ部15とを備えている。
ディスク装填部12は、ディスク基板1の中心孔2内に挿入して当該ディスク基板1を保持するチャッキング機構21と、チャッキング機構21を駆動することによりディスク基板1を回転させるスピンドルモータ22と有している。ディスク装填部12は、上面1a側が上方向となるようにディスク基板1を水平に保持した状態で、当該ディスク基板1を回転駆動する。ディスク装填部12では、ディスク基板1を水平に保持することによって、ウェル6に滴下された溶液が垂れてしまうといった問題を回避することができる。
滴下部13は、試料溶液Sや蛍光標識剤S´を貯留する貯留部23と、貯留部23内の試料溶液Sや蛍光標識剤S´をディスク基板1に滴下する滴下ヘッド24とを有している。滴下ヘッド24は、水平に装填されたディスク基板1の上面1aの上方に配置されている。さらに、滴下ヘッド24は、ディスク基板1のアドレスピット7から読み出される位置情報及び回転同期情報に基づいてディスク基板1との相対位置を半径方向に制御し、サンプルDNA(標的ヌクレオチド鎖T)を含有する試料溶液Sを所定のウェル6の反応領域8に正確に追従して滴下する構成とされている。また、貯留部23は、貯留部23と滴下ヘッド24との組み合わせは、ハイブリダイゼーションのために使用する試料溶液の数だけある。
また、滴下部13では、ディスク基板1上の所定の位置に正確に試料溶液Sを滴下するために、例えば、いわゆる「インクジェットプリンティング法」に基づく滴下方法が採用されている。「インクジェットプリンティング法」は、滴下ヘッド24にいわゆるインクジェットプリンタで用いられるインク噴出機構を適用する方法であり、インクジェットプリンタのようなノズルヘッドからディスク基板1に試料溶液Sを噴射するものである。
励起光検出部14は、光学ヘッド30を有している。光学ヘッド30は、水平に装填されたディスク基板1の下方側、すなわち、下面1b側に配置されている。光学ヘッド30は、例えば、図示していないスレッド機構等により、ディスク基板1の半径方向に移動自在とされている。
光学ヘッド30は、対物レンズ31と、対物レンズ31を移動可能に支持する2軸アクチュエータ32と、導光ミラー33とを有している。対物レンズ31は、その中心軸がディスク基板1の表面に対して略垂直となるように2軸アクチュエータ32に支持されている。従って、対物レンズ31は、ディスク基板1の下方側から入射された光束を当該ディスク基板1に対して集光することができる。2軸アクチュエータ32は、ディスク基板1の表面に対して垂直な方向、及び、ディスク基板1の半径方向の2方向に対物レンズ1を移動可能に支持している。2軸アクチュエータ32を駆動することにより、対物レンズ31により集光された光の焦点を、ディスク基板1の表面に対して垂直な方向及び半径方向に移動させることができる。従って、この光学ヘッド30では、光ディスクシステムにおけるジャストフォーカス制御並びに位置決め制御と同様の制御を行うことができる。
導光ミラー33は、光路X上に対して45°の角度で配置されている。光路Xは、励起光P、蛍光F、サーボ光V及び反射光Rが、光学ヘッド30に対して入射及び出射する光路である。導光ミラー33には、励起光P及びサーボ光Vが光路X上から入射される。導光ミラー33は、励起光P及びサーボ光Vを反射して90°屈折させて、対物レンズ31に入射する。対物レンズ31に入射された励起光P及びサーボ光Vは、当該対物レンズ31により集光されてディスク基板1に照射される。また、導光ミラー33には、蛍光F及びサーボ光Vの反射光Rが、ディスク基板1から対物レンズ31を介して入射される。導光ミラー33は、蛍光F及び反射光Rを反射して90°屈折させて、光路X上に出射する。
なお、光学ヘッド30をスレッド移動させる駆動信号及び2軸アクチュエータ32を駆動する駆動信号は、制御/サーボ部15から与えられる。
また、励起光検出部14は、励起光Pを出射する励起光源34と、励起光源34から出射された励起光Pを平行光束とするコリメータレンズ35と、コリメータレンズ35により平行光束とされた励起光Pを光路X上で屈折させて導光ミラー33に照射する第1のダイクロックミラー36とを有している。
励起光源34は、蛍光標識剤を励起可能な波長のレーザ光源を有する発光手段である。励起光源34から出射される励起光Pは、ここでは波長が405nmのレーザ光である。なお、励起光Pの波長は、蛍光標識剤を励起できる波長であればどのような波長であってもよい。コリメータレンズ35は、励起光源34から出射された励起光Pを平行光束にする。第1のダイクロックミラー36は、波長選択性を有する反射鏡であり、励起光Pの波長の光のみを反射して、蛍光F及びサーボ光V(その反射光R)の波長の光を透過する。第1のダイクロックミラー36は、光路X上に45°の角度を持って挿入されており、コリメータレンズ35から出射された励起光Pを反射して90°屈折させ、導光ミラー33に励起光Pを照射している。
また、励起光検出部14は、蛍光Fを検出するアバランジェフォトダイオード37と、蛍光Fを集光する集光レンズ38と、光学ヘッド30から光路X上に出射された蛍光Fを屈折させてアバランジェフォトダイオード37に照射する第2のダイクロックミラー39とを有している。
アバランジェフォトダイオード37は、非常に感度の高い光検出器であり、微弱な光量の蛍光Fを検出することが可能である。なお、アバランジェフォトダイオード37により検出する蛍光Fの波長は、ここでは470nm程度である。また、この蛍光Fの波長は、蛍光標識剤の種類により異なるものである。集光レンズ38は、アバランジェフォトダイオード37上に蛍光Fを集光するためのレンズである。第2のダイクロックミラー39は、光路X上に45°の角度をもって挿入されているとともに、導光ミラー33側から見て第1のダイクロックミラー36の後段に配置されている。従って、第2のダイクロックミラー39には、蛍光F、サーボ光V及び反射光Rが入射し、励起光Pは入射しない。第2のダイクロックミラー39は、波長選択性を有する反射鏡であり、蛍光Fの波長の光のみを反射して、サーボ光(反射光R)の波長の光を透過する。第2のダイクロックミラー39は、光学ヘッド30の導光ミラー33から出射された蛍光Fを反射して90°屈折させ、集光レンズ38を介してアバランジェフォトダイオード37に蛍光Fを照射する。
アバランジェフォトダイオード37では、このように検出した蛍光Fの光量に応じた電気信号を発生し、その電気信号を制御/サーボ部15に供給する。
また、励起光検出部14は、サーボ光Vを出射するサーボ光源40と、サーボ光源40から出射されたサーボ光Vを平行光束とするコリメータレンズ41と、サーボ光Vの反射光Rを検出するフォトディテクト回路42と、非点収差を生じさせてフォトディテクト回路42に対して反射光Rを集光するシリンドリカルレンズ43と、サーボ光Vと反射光Rとを分離する光セパレータ44とを有している。
サーボ光源40は、例えば780nmの波長のレーザ光を出射するレーザ光源を有する発光手段である。なお、サーボ光Vの波長は、アドレスピット7が検出できる程度の波長であり、励起光P及び蛍光Fの波長と異なっていれば780nmに限らずどのような波長であってもよい。コリメータレンズ41は、サーボ光源40から出射されたサーボ光Vを平行光束にする。平行光束とされたサーボ光Vは光セパレータ44に入射される。
フォトディテクト回路42は、反射光Rを検出するディテクタと、検出した反射光Rからフォーカスエラー信号、位置決めエラー信号、及びアドレスピット7の再生信号を生成する信号生成回路とを有している。反射光Rは、サーボ光Vがディスク基板1で反射して生成された光であるので、その波長は、サーボ光と同一の780nmである。
なお、フォーカスエラー信号は、対物レンズ32により集光された光の合焦位置と、ディスク基板1のDNA層4との位置ずれ量を示すエラー信号である。フォーカスエラー信号が0となったときに、対物レンズ32とディスク基板1との間の距離が最適になる。位置決めエラー信号は、所定のウェル6の位置と、焦点位置とのディスク半径方向に対する位置ずれ量を示す信号である。位置決めエラー信号が0となったときに、サーボ光Vのディスク半径方向に対する照射位置が任意のウェル6に一致したこととなる。アドレスピット7の再生信号は、ディスク基板7に記録されているアドレスピット7に記述されている情報内容を示す信号である。この情報内容を読み出すことにより、現在サーボ光Vを照射しているウェル6を特定することができる。
フォトディテクト回路42は、反射光Rに基づき生成されたフォーカスエラー信号、位置決めエラー信号及びアドレスピット7の再生信号を制御/サーボ部15に供給する。
シリンドリカルレンズ43は、フォトディテクト回路42上に反射光Rを集光するとともに非点収差を生じさせるためのレンズである。このように非点収差を生じさせることによりフォトディテクト回路42によりフォーカスエラー信号を生成させることができる。
光セパレータ44は、偏向ビームスプリッタからなる光分離面44aと1/4波長板44bにより構成されている。光セパレータ44では、1/4波長板44bの逆側から入射された光を光分離面44aが透過し、その透過光の反射光が1/4波長板44側から入射された場合には光分離面44aが反射する機能を有している。光セパレータ44は、光分離面44aが光路X上に45°の角度を挿入されているとともに、導光ミラー33側から見て第2のダイクロックミラー39の後段に配置されている。従って、光セパレータ44では、コリメータレンズ41から出射されたサーボ光Vを透過して光学ヘッド30内の導光ミラー33に対してそのサーボ光Vを入射させているとともに、光学ヘッド30の導光ミラー33から出射された反射光Rを反射することにより90°屈折され、シリンドリカルレンズ43を介してフォトディテクト回路42に反射光Rを照射する。
制御/サーボ部15は、励起光検出部14により検出されたフォーカスエラー信号、位置決めエラー信号及びアドレスピット7の再生信号に基づき、各種のサーボ制御を行う。
すなわち、制御/サーボ部15は、フォーカスエラー信号に基づき光学ヘッド30内の2軸アクチュエータ32を駆動して対物レンズ31とディスク基板1との間の間隔を制御し、フォーカスエラー信号が0となるようにサーボ制御を行う。また、制御/サーボ部15は、位置決めエラー信号に基づき光学ヘッド30内の2軸アクチュエータ32を駆動して対物レンズ31をディスク基板1の半径方向に移動制御し、フォーカスエラー信号が0となるようにサーボ制御を行う。また、制御/サーボ部15は、アドレスピット7の再生信号に基づき光学ヘッド30のスレッド移動制御を行って光学ヘッド30を所定の半径位置に移動し、目的のウェル位置に対物レンズ31を移動させる。
以上のような構成のDNA解析装置11では、次のような動作を行う。
DNA解析装置11は、ディスク基板1を回転させながら、ウェル6上にサンプルDNAが含有した溶液を滴下し、プローブDNAとサンプルDNAとを相互反応(ハイブリダイゼーション)させる。また、ハイブリダイゼーション処理の済んだディスク基板1上に、蛍光標識剤を含んだバッファ溶液を滴下する。
また、DNA解析装置11は、蛍光標識剤が滴下された後のディスク基板1を回転させ、励起光Pを当該ディスク基板1の下面1b側から入射させてウェル6内の蛍光標識剤に照射し、その励起光Pに応じてその蛍光標識剤から発生した蛍光Fをディスク基板1の下方から検出する。
ここで、DNA解析装置11では、励起光Pとサーボ光Vとを同一の対物レンズ31を介してディスク基板1に照射している。そのため、DNA解析装置11では、サーボ光Vのフォーカス制御、位置決め制御並びにアドレス制御を行うことによって、励起光Pの焦点位置のフォーカス制御を行うことができ、さらに、励起光Pの照射位置すなわち蛍光Fの発光位置を特定することが可能となり、その蛍光の発光位置からサンプルDNAと結合したプローブDNAを特定することができる。
(DNA解析方法)
つぎに、本実施の形態のDNA解析方法について説明をする。
最初に、ディスク基板1をDNA解析装置11のディスク装填部12に水平に装填する。
続いて、DNA解析装置11により、アドレスピット7に基づく位置制御を行いながらディスク基板1を回転させ、滴下ヘッド24から、一端がメルカプト基等で修飾されたプローブDNAが含有した溶液を所定のウェル6に対して滴下する。このとき、1つのディスク基板1に対して、複数種類のプローブDNAが滴下する。だたし、1つのウェル6内には1種類のプローブDNAが入るようにする。なお、各ウェル6にいずれの種類のプローブDNAを滴下するかは、予めウェルとプローブDNAとの対応関係を示す配置マップ等を準備しておき、その配置マップに基づき滴下制御する。
続いて、電極9a,9bから1MV/m、1MHz程度の交流電界を印加してプローブDNAを伸張させるとともに、プローブDNAをディスクに対して平行な方向に移動させて、予め表面修飾処理がされた端面10に、プローブDNAの修飾端を結合させ、ウェル6内にプローブDNAを固相化(固定化)する。
続いて、DNA解析装置11により滴下ヘッド24からサンプルDNAが含有した溶液Sをバッファ塩を含む溶液とともに、ディスク基板1上の各ウェル6に滴下する。
続いて、サンプルDNAの滴下後、ディスク基板1を恒温層等に移し、ウェル6内を数十度に加熱し、加熱した状態のまま電極9a,9bから1MV/m、1MHz程度の交流電界を印加する。このような処理をすると、サンプルDNAとプローブDNAとが伸張して立体障害の少ない状態となるとともに、サンプルDNAがディスク基板1に対して平行な方向に移動する。この結果、互いの塩基配列が対応したサンプルDNAとプローブDNAとが同一のウェル6内にある場合には、それらがハイブリダイゼーションを起こす。
続いて、ハイブリダイゼーションを起こさせた後に、DNA解析装置11により、量子ドット蛍光剤(励起子ボーア半径の4倍以下の結晶径の直接バンド間遷移型半導体)、又は、ZnOやYEu3+のような酸化物蛍光体等を含んだ蛍光標識剤を、ディスク基板1のウェル6内に滴下する。このような蛍光標識剤は、ハイブリダイゼーションを起こしたプローブDNAとサンプルDNAとの二重らせんの間に挿入して結合する。なお、蛍光標識剤については、詳細を後述する。
続いて、ディスク基板1の表面1aを純水等で洗浄し、ハイブリダイゼーションを起こしていないウェル6内のサンプルDNA及び蛍光標識剤を除去する。この結果、ハイブリダイゼーションを起こしたウェル6内にのみ、蛍光標識剤が残存することとなる。
続いて、DNA解析装置11により、制御光Fを用いてフォーカスサーボ制御及び位置決めサーボ制御並びにアドレス制御を行いながらディスク基板1を回転させ、励起光Pを所定のウェル6に照射する。この励起光Pの照射とともに、アドレス情報を検出しながら蛍光Fが発生しているか否かを検出する。
そして、DNA解析装置11は、ディスク基板1上の各ウェル6の位置と蛍光Fの発光の有無を示すマップ作成する。そして、その作成したマップ、並びに、各ウェル6にどのような塩基配列のプローブDNAが滴下されていたかを示す配置マップに基づき、サンプルDNAの塩基配列の解析を行う。
(蛍光標識剤)
つぎに、以上のようなDNA解析に用いられる蛍光標識剤について説明をする。
本実施の形態のDNA解析装置では、DNAの二重らせん間に挿入する蛍光標識剤として、例えば、直接バンド遷移型半導体により構成された量子ドットをインターカレータに結合したものを用いている。以下、直接バンド遷移型半導体により構成された量子ドットをインターカレータに結合したものを、量子ドット蛍光標識剤という。
インターカレータとは、DNAの二重らせんの間に結合する有機物質である。
量子ドットとは、半導体原子が数百個から数千個集まった10数nm程度の小さな塊である。量子ドットは、バルクサイズの連続的なバンド構造ではなく、離散的、不連続なエネルギー準位を取るので、電子のエネルギーが3次元量子井戸に強く閉じ込められる。そのため、電子を閉じ込めている障壁となっている量子ドットのサイズが小さくなればなるほど、伝導帯(LUMO)のエネルギーが上がり、価電子帯(HOMO)のエネルギーが下がり、価電子帯と伝導帯との間のバンドギャップエネルギが増大する。つまり、価電子帯から伝導帯へ電子を励起するエネルギーが増大する。量子ドットには、このようなサイズに応じてバンドキャップエネルギが変化するという効果(量子サイズ効果)がある。
さらに、蛍光体は光等を吸収するとバンド内に電子-ホール対(励起子)を発生するが、蛍光体のサイズがバルクサイズである場合、そのバンド構造は連続的となり生成された電子とホールとは別々に運動をするので、その発生が不安定である。それに対して、蛍光体のサイズが量子ドットサイズの場合、非常に狭い空間に電子とホールとが発生するので電子とホールとの波動関数の重なりが大きくなり、その(励起子の)発生が安定化している。従って、量子ドットの場合、電子-ホール対の遷移確率すなわち振動子強度がバルクサイズの直接バンド遷移型半導体よりも非常に大きくなる。つまり、量子ドットの場合には、励起光強度に対する蛍光強度が非常に大きくなる。量子ドットには、このような電子-ホール対の遷移確率が高くなり、蛍光強度が大きくなるという効果(閉じ込め効果)がある。このような閉じ込め効果が表れるのは、励起子ボーア半径の4倍以下の結晶径であるといわれている。
量子ドットには以上のような閉じ込め効果があるため、量子ドット蛍光標識剤を蛍光標識剤として用いると、励起光の強度を大きくしても蛍光強度が飽和せず、高い蛍光強度を得ることができる。例えば、図5に、従来の蛍光標識剤に使われている蛍光有機色素の励起強度に対する蛍光強度の変化と、量子ドット蛍光標識剤の励起強度に対する蛍光強度の変化とを表す模式図を示す。この模式図に示すように、量子ドット蛍光標識剤の場合、励起光の強度を大きくしても蛍光強度が飽和せず、高い蛍光強度を得ることができる。
従って、蛍光標識剤として量子ドットを用いた場合、照射する励起光を対物レンズにより集光して照射することが可能となる。このため、より強度の少ない励起光を用いて強い蛍光を検出することができる。
さらに、量子ドットが直接バンド遷移型半導体の場合、上述した量子サイズ効果によりバンドギャップが増大するため、下式に基づき、量子ドットのサイズR(Rは、量子ドットを球とみなした場合における半径)を制御することによって、蛍光の波長を可変制御することができる。
Figure 2005069778
ただし、Eg0はバルク結晶のバンドギャップであり、その他の定数は以下のとおり。
Figure 2005069778
なお、a は励起子ボーア半径、mは電子の有効質量、mはホールの有効質量、κは端数(正しくは媒体の誘電率)、hはプランク定数である。
つまり、図6に示すように、量子ドットの結晶径Rを大きくすれば蛍光の波長が長くなり、量子ドットの結晶径Rを小さくすれば蛍光の波長を短くすることできる。
従って、蛍光標識剤に量子ドットを用いることにより、蛍光の波長を励起光及びサーボ光の波長に対して最適に設定することができる。例えば、トラッキングサーボを含めてサーボ光が吸光帯にかからないように調整でき、広い周波数範囲の励起光を用いることができる。
つぎに、量子ドット蛍光標識剤の具体例について説明をする。
例えば、蛍光標識剤として、図7に示すような、CdSe/ZnSのコロイド型量子ドットを用いることができる。
このような量子ドットを用いた蛍光標識剤は、次のように生成することができる。
まず、CdSeの表面を、ZnSとトリオクチルホスフィン{(C17P}とで処理し、直径3nm程度のコロイド型量子ドットを生成する。続いて、このコロイド型量子ドットを、例えば、図8に示すような、インターカレータに化学的に結合させる。
コロイド型量子ドットとインターカレータとの結合方法は、それぞれに互いに結合する官能基を結合させればよい。互いに結合する官能基の組み合わせは、例えば、次の表に示すとおりである。
Figure 2005069778
(その他の蛍光標識剤)
なお、以上のような量子ドット蛍光標識剤ではなく、例えば、ZnOやYEu3+のような、無機酸化物を蛍光標識剤として用いても良い。このような無機酸化物の蛍光標識剤は、LUMOからHOMOへの遷移が過飽和状態レベルが有機色素の蛍光標識剤よりも高いため、強い蛍光を得ることができる。また、無機酸化物の蛍光標識剤は、反応による分解が生じないため退色しない。さらに、量子ドットのようにサイズを小さくしなくても、強い蛍光を得ることができる。
本実施の形態のDNA解析装置に適用されるDNAチップ(ディスク基板)の平面図である。 本実施の形態のDNA解析装置に適用されるDNAチップ(ディスク基板)の断面図である。 上記DNAチップに形成されているウェルを示す図である。 本実施の形態のDNA解析装置のブロック構成図である。 従来の蛍光標識剤に使われている蛍光有機色素の励起強度に対する蛍光強度の変化と、量子ドット蛍光標識剤の励起強度に対する蛍光強度の変化とを表す図である。 量子ドットのサイズの変化と、蛍光の波長の変換の関係について示す図である。 CdSe/ZnSのコロイド型量子ドットを示す図である。 インターカレータを示す図である。
符号の説明
1 ディスク基板、2 中心孔、3 基板層、4 DNA層、6 ウェル、8 反応領域、11 DNA解析装置、12 ディスク装填部、13 滴下部、14 励起光検出部、15 制御/サーボ部

Claims (16)

  1. 表面に複数の反応領域が形成され、既知の複数のプローブ物質が所定の各反応領域内に固定された円板状のバイオアッセイ基板に対してサンプル物質を滴下して相互反応させるとともに、無機蛍光体を含む蛍光標識剤をプローブ物質とサンプル物質とが相互反応した物質に結合させる反応工程と、
    上記バイオアッセイ基板に対して所定の波長の励起光を照射し、当該励起光に応じて上記蛍光標識剤から発生される所定の波長の蛍光の有無を検出することにより、上記サンプル物質の生化学分析を行う分析工程とを有し、
    上記分析工程では、上記バイオアッセイ基板に対して上記励起光を対物レンズにより集光して照射すること
    を特徴とする生化学分析方法。
  2. 上記無機蛍光体は、励起子ボーア半径の4倍以下の結晶径の直接バンド間遷移型半導体であること
    を特徴とする請求項1記載の生化学分析方法。
  3. 上記無機蛍光体は、無機酸化物蛍光体であること
    を特徴とする請求項1記載の生化学分析方法。
  4. 上記励起光の出射位置と上記蛍光の検出位置とを光学的に共役の関係とし、上記対物レンズによる励起光の合焦位置を上記バイオアッセイ基板の反応領域に一致させること
    を特徴とする請求項1記載の生化学分析方法。
  5. 上記分析工程では、励起光及び蛍光の波長とは異なる波長の制御光を上記対物レンズを介して上記バイオアッセイ基板に照射し、その反射光を検出して上記バイオアッセイ基板に対する上記励起光の照射位置を制御し、
    上記反応工程では、蛍光の波長が励起光及び制御光の波長と異なるように直径が設定された直接バンド間遷移型半導体を、蛍光標識剤に含有させて滴下すること
    を特徴とする請求項1記載の生化学分析方法。
  6. 上記分析工程では、
    上記バイオアッセイ基板を回転させ、回転させた上記バイオアッセイ基板に対して上記励起光を対物レンズにより集光して照射すること
    を特徴とする請求項5記載の生化学分析方法。
  7. 上記分析工程では、励起光及び蛍光の波長とは異なる波長の制御光を上記対物レンズを介して上記バイオアッセイ基板に照射し、その制御光を上記バイオアッセイ基板上に合焦させるように対物レンズを移動させることにより、上記励起光のフォーカシング制御を行うこと
    を特徴とする請求項1記載の生化学分析方法。
  8. 上記分析工程では、サンプル物質を滴下する側とは反対側から上記バイオアッセイ基板に対して上記励起光及び制御光を照射すること
    を特徴とする請求項7記載の生化学分析方法。
  9. プローブ物質とサンプル物質との相互反応に基づく生化学分析を行う生化学分析装置において、
    表面に複数の反応領域が形成され、既知の複数のプローブ物質が所定の各反応領域内に固定された円板状のバイオアッセイ基板を保持する基板保持手段と、
    上記バイオアッセイ基板に対してサンプル物質を滴下するとともに無機蛍光体を含む蛍光標識剤を上記バイオアッセイ基板に滴下する滴下手段と、
    上記バイオアッセイ基板に対して所定の波長の励起光を照射し、当該励起光に応じて上記蛍光標識剤から発生される所定の波長の蛍光の有無を検出することにより、上記サンプル物質の生化学分析を行う分析手段とを備え、
    上記分析手段は、上記バイオアッセイ基板に対して当該励起光を対物レンズにより集光して照射すること
    を特徴とする生化学分析装置。
  10. 上記無機蛍光体は、励起子ボーア半径の4倍以下の結晶径の直接バンド間遷移型半導体であること
    を特徴とする請求項9記載の生化学分析装置。
  11. 上記無機蛍光体は、無機酸化物蛍光体であること
    を特徴とする請求項9記載の生化学分析装置。
  12. 上記分析手段は、上記励起光を出射するレーザ光源と、上記蛍光を検出する検出器とを有し、上記レーザ光源の励起光の出射位置と上記検出器の蛍光の検出位置とが光学的に共役の関係に配置されており、さらに、上記対物レンズによる励起光の合焦位置を上記バイオアッセイ基板の反応領域に一致させていること
    を特徴とする請求項9記載の生化学分析装置。
  13. 上記分析手段は、励起光及び蛍光の波長とは異なる波長の制御光を上記対物レンズを介して上記バイオアッセイ基板に照射し、その反射光を検出して上記バイオアッセイ基板に対する上記励起光の照射位置を制御し、
    上記滴下手段は、蛍光の波長が励起光及び制御光の波長と異なるように直径が設定され、た直接バンド間遷移型半導体を、蛍光標識剤に含有させて滴下すること
    を特徴とする請求項9記載の生化学分析装置。
  14. 上記基板保持手段は、上記バイオアッセイ基板を回転駆動し、
    上記分析手段は、上記基板保持手段により回転駆動された上記バイオアッセイ基板に対して上記励起光を対物レンズにより集光して照射すること
    を特徴とする請求項13記載の生化学分析装置。
  15. 上記分析手段は、励起光及び蛍光の波長とは異なる波長の制御光を上記対物レンズを介して上記バイオアッセイ基板に照射し、その制御光を上記バイオアッセイ基板上に合焦させるように対物レンズを移動させることにより、上記励起光のフォーカシング制御を行うこと
    を特徴とする請求項9記載の生化学分析装置。
  16. 上記分析手段は、サンプル物質を滴下する側とは反対側から上記バイオアッセイ基板に対して上記励起光及び制御光を照射すること
    を特徴とする請求項15記載の生化学分析装置。
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