JP2005068936A - 土壌処理方法及び土壌処理装置 - Google Patents

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Takahiro Kitamura
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Abstract


【課題】少ない工数、短い工期で、簡単安価に土壌処理できる等の利点を活かしつつ、所定の土壌処理をより確実に行えるようにする。
【解決手段】縮小状態とした拡縮可能回転ヘッド1を地上から処理対象土壌層40へ向けて途中の土壌を掘削攪拌しつつ進入させ、処理対象土壌層を拡大状態とした該回転ヘッド1で掘削攪拌するとともに土壌処理用添加物を添加注入する土壌処理を行い、土壌処理後は回転ヘッド1を縮小状態として地上へ向け、途中の土壌を攪拌しつつ退出させる土壌処理装置及び該装置による土壌処理方法において、回転ヘッド1の拡縮状態を拡縮状態検出手段(ポテンションメータER等)で、回転ヘッドの土壌中の深度を深度検出手段(ロータリーエンコータRE等)で、回転ヘッドからの添加物注入量を添加物注入量検出手段(流量検出器FM1等)でそれぞれ検出し、各検出手段による検出情報をリアルタイムでディスプレイDL1、DL2に表示させ、土壌処理装置オペレータが該ディスプレイに表示された検出情報を目視確認しつつ土壌処理装置を操作できるようにして土壌処理を行う。【選択図】 図4

Description

本発明は重金属等で汚染されている汚染土壌を無害化処理したり、軟弱地盤を構造物構築に適する地盤に改良する等の土壌処理方法及び装置に関する。
工場跡地やゴミ処理場近辺の土地の土壌は重金属、化学物質等で汚染されている場合がある。このように汚染された土地を住宅地、学校等の各種施設などに転用する場合、汚染土壌に含まれる汚染物質による人体への悪影響に十分注意を払わなければならない。
こうした汚染土壌を有する土地を利用する場合、土壌を無害化する土壌処理が行われている。例えば、汚染土壌を含む土地を1又は2以上に区画化し、各区画においてそれを囲む土留め壁(乃至遮水壁)を土中に構築し、該土留め壁(乃至遮水壁)で囲まれた土壌を掘削して地上へ取り出し、予め準備された地上のコンクリート枠壁等で囲まれた土壌処理用の場所へ運搬移入し、そこで該土壌に土壌処理用の添加物を添加し、撹拌して無害化処理したのち、このように処理された土壌を再びもとの位置へ埋め戻している。
また、かかる汚染土壌の浄化処理ではないが、軟弱地盤等の改良にあたっては、地上から改良処理対象土壌層へ向けて回転掘削ヘッドにて掘削、進行し、処理対象土壌層において該回転掘削ヘッドを介して土壌処理用添加物の添加を行い、該ヘッドを用いて該添加物と土壌との混合攪拌等の処理を行い、その後に回転掘削ヘッドを地上へ戻している。
しかし、前記のような汚染土壌処理方法については次のような問題が指摘されている。(1) 汚染された土壌を土留め壁(乃至遮水壁)を構築して掘り起こし、地上へ搬出しなければならず、地上には汚染土壌処理用の場所を設けなければならず、これらの作業は大がかりとなり、さらに地上への汚染土壌の搬出、土壌処理場所への汚染土壌の搬入、処理後の土壌の埋め戻し等に種々の土壌運搬、搬送用機器も必要となり、全体として、工数が増え、工期が長くなり、ひいては工費が高くつく。
(2) 処理すべき汚染土壌は地表やそれに近い位置よりも深い位置にあることが多いが、処理する必要のない表層土壌までも掘り起こし、再び埋め戻さなければならない。従ってそれだけ作業や使用添加物等の無駄が多くなり、ひいては工費が無駄に、余分にかかってしまう。
(3) 処理する必要のない安定地盤状態にある表層土壌までも掘り起こし、埋め戻すことになるので、埋め戻し後の土地表層での十分な地盤強度が得られなくなる。この問題を解消しようとすると、所定の地盤強度を得るために添加物としてセメント系固化材等を多く添加することが必要となり、それだけコスト高となる。
また、軟弱地盤の改良処理等の場合においても、処理対象土壌は地表やそれに近い位置よりも深い位置にあることが多いが、その場合、回転掘削ヘッドが本来処理する必要のない安定地盤状態にある表層土壌或いは該表層土壌及びその近傍の土壌を通って処理対象土壌層まで掘削、進行し、処理後再び該表層土壌或いは該表層土壌及びその近傍の土壌を通って地上へ戻され、これにより、処理対象土壌層における回転掘削ヘッドによる土壌処理半径と同半径でもって表層土壌層等まで広範囲に掘削されることになり、その結果土地表層での十分な地盤強度が得られなくなる。この問題を解消しようとすると、所定の地盤強度を得るために添加物としてセメント系固化材等を多く添加することが必要となり、それだけコスト高となる。
そこで、このような問題を解決するため、最近では、次の土壌処理方法及び装置が提案されるに至っている。
すなわち、特開2002−248457号公報に開示されているように、縮小状態とした拡縮可能回転ヘッドを地上から処理対象土壌層へ向けて該回転ヘッドで途中の土壌を掘削攪拌しつつ進入させ、該処理対象土壌層を拡大状態とした該拡縮可能回転ヘッドで掘削攪拌するとともに該回転ヘッドから土壌処理用添加物を添加注入する土壌処理を行い、該土壌処理後は前記回転ヘッドを縮小状態として地上へ向け、前記途中の土壌を攪拌しつつ退出させる土壌処理方法及び装置である。
この土壌処理方法及び装置によると、同公報に記載のとおり、
(1) 少ない工数、短い工期で、簡単安価に土壌処理できる、
(2) 作業の無駄、土壌処理用添加物の無駄等の無駄が抑制される状態で、それだけ安価に土壌処理できる、
(3) 処理しなくてもよい表層土壌或いは表層土壌及びその近傍の土壌についてはその地盤強度をできるだけ確保しつつより深層の土壌を処理できる、
といった利点がある。
特開2002−248457号公報
特開2002−248457号公報に記載された土壌処理方法及び装置は、それ以前の土壌処理に比べると以上述べたとおりの利点を有するのであるが、かかる土壌処理装置を用いて土壌処理を行う場合、回転ヘッドの土壌中の深度制御及び拡縮制御等は装置のオペレータが、目視可能の、従って通常は地上にある装置部分或いは部材の動作を目視しつつ土壌処理装置を操作して行わなければならない。また、土壌処理用添加物の添加制御にしても、土壌処理装置オペレータによる装置部分等の目視に基づく回転ヘッドの深度制御及び拡縮制御等からして正しいであろうとの推測のもとに行わなければればならない。そこで、前記土壌処理方法及び装置の利点を活用しつつ所定の土壌処理をより確実に行えるようにするさらなる工夫が要請されている。
前記の土壌処理方法及び装置の利点を活用しつつ所定の土壌処理をより確実に行うためには、例えば次のようなことが要請される。すなわち、
(1) 拡縮可能回転ヘッドを縮小状態として地上から処理対象土壌層へ向けて途中の土壌を掘削攪拌しつつ進入させていくとき、回転ヘッドが処理対象土壌層に達したか否かをより確実に知ることができ、それにより回転ヘッドを処理対象土壌層の処理のために拡大状態に設定するタイミングをより確実に知ることができること。
(2) 回転ヘッドが処理対象土壌層において該土壌層の所定の処理のために所定の拡大状態に設定されているかをより確実に知ることができること。
(3) 拡大状態に設定した回転ヘッドを処理対象土壌層の深さ方向に該層の土壌を掘削攪拌しつつ進行させていくとき、回転ヘッドが該層の下端部に達したか否かをより確実に知ることができること、換言すれば、拡大状態に設定した回転ヘッドを処理対象土壌層の深さ方向の全体にわたり十分進めたか否かをより確実に知ることができること。
(4) 拡大状態に設定した回転ヘッドを処理対象土壌層の深さ方向に該土壌を攪拌しつつ掘進、上昇させる過程で( 或いは掘進、上昇を繰り返す過程で) 処理対象土壌に必要量の土壌処理用添加物を注入混合したか否かをより確実に知ることができること。
(5) 処理対象土壌の処理後、回転ヘッドを退出させるにあたって回転ヘッドが処理対象土壌層の上端部まで上昇退出してきたか否かをより確実に知ることができ、それにより回転ヘッド退出にあたって回転ヘッドを拡大状態から縮小状態へ設定するタイミングをより確実に知ることができること。
(6) さらに言えば、土壌処理が所定どおり実施されているか、実施されたか等を確認する等のために土壌処理状態を確認できるように、また、他の土壌処理の参考等のために、土壌処理の履歴を記録しておくことが要請されることも多々ある。
そこで本発明は、縮小状態とした拡縮可能回転ヘッドを地上から処理対象土壌層へ向けて該回転ヘッドで途中の土壌を掘削攪拌しつつ進入させ、該処理対象土壌層を拡大状態とした該拡縮可能回転ヘッドで掘削攪拌するとともに該回転ヘッドから土壌処理用添加物を添加注入する土壌処理を行い、該土壌処理後は前記回転ヘッドを縮小状態として地上へ向け、前記途中の土壌を攪拌しつつ退出させる土壌処理方法及び土壌処理装置であって、該方法及び装置の利点を活かしつつより確実に所定の土壌処理を行える土壌処理方法及び土壌処理装置を提供することを第1の課題とする。
また本発明は、縮小状態とした拡縮可能回転ヘッドを地上から処理対象土壌層へ向けて該回転ヘッドで途中の土壌を掘削攪拌しつつ進入させ、該処理対象土壌層を拡大状態とした該拡縮可能回転ヘッドで掘削攪拌するとともに該回転ヘッドから土壌処理用添加物を添加注入する土壌処理を行い、該土壌処理後は前記回転ヘッドを縮小状態として地上へ向け、前記途中の土壌を攪拌しつつ退出させる土壌処理方法及び土壌処理装置であって、前記課題を解決できるとともに、土壌処理状態を確認できるように、また、他の土壌処理の参考等のために、土壌処理の履歴を記録しておける土壌処理方法及び土壌処理装置を提供することを第2の課題とする。
本発明は前記第1の課題を解決するため下記(1)に記載の第1の土壌処理方法及び下記(2)に記載の第1の土壌処理装置を提供する。また、本発明は前記第2の課題を解決するため下記(3)に記載の第2の土壌処理方法及び下記(4)に記載の第2、第3の土壌処理装置を提供する。
(1)第1の土壌処理方法
縮小状態とした拡縮可能回転ヘッドを地上から処理対象土壌層へ向けて該回転ヘッドで途中の土壌を掘削攪拌しつつ進入させ、該処理対象土壌層を拡大状態とした該拡縮可能回転ヘッドで掘削攪拌するとともに該回転ヘッドから土壌処理用添加物を添加注入する土壌処理を行い、該土壌処理後は前記回転ヘッドを縮小状態として地上へ向け、前記途中の土壌を攪拌しつつ退出させる土壌処理装置による土壌処理方法において、
前記回転ヘッドの拡縮状態を拡縮状態検出手段で、該回転ヘッドの土壌中の深度を深度検出手段で、該回転ヘッドからの添加物注入量を添加物注入量検出手段でそれぞれ検出し、前記各検出手段による検出情報をリアルタイムでディスプレイに表示させ、土壌処理装置オペレータが該ディスプレイに表示された検出情報を目視確認しつつ前記土壌処理装置を操作できるようにして土壌処理を行う土壌処理方法。
(2)第1の土壌処理装置
縮小状態とした拡縮可能回転ヘッドを地上から処理対象土壌層へ向けて該回転ヘッドで途中の土壌を掘削攪拌しつつ進入させ、該処理対象土壌層を拡大状態とした該拡縮可能回転ヘッドで掘削攪拌するとともに該回転ヘッドから土壌処理用添加物を添加注入する土壌処理を行い、該土壌処理後は前記回転ヘッドを縮小状態として地上へ向け、前記途中の土壌を攪拌しつつ退出させる土壌処理装置において、
前記回転ヘッドの拡縮状態を検出するための拡縮状態検出手段と、
該回転ヘッドの土壌中の深度を検出するための深度検出手段と、
該回転ヘッドからの添加物注入量を検出する添加物注入量検出手段と、
前記各検出手段による検出情報をリアルタイムでディスプレイに表示させる検出情報表示手段と
を有する土壌処理装置。
第1の土壌処理方法は基本的には特開2002−248457号公報に記載されている土壌処理装置によるものであり、第1の土壌処理装置は基本的には同公報記載の土壌処理装置である。
従って、これら方法及び装置によると、(1) 少ない工数、短い工期で、簡単安価に土壌処理でき、(2) 作業の無駄、土壌処理用添加物の無駄等の無駄が抑制される状態で、それだけ安価に土壌処理でき、(3) 処理しなくてもよい表層土壌或いは表層土壌及びその近傍の土壌についてはその地盤強度をできるだけ確保しつつより深層の土壌を処理できる。
そしてここでの土壌処理方法及び土壌処理装置によると、土壌処理中、回転ヘッドの拡縮状態、回転ヘッドの土壌中の深度、回転ヘッドからの添加物注入量をリアルタイムでディスプレイに表示させることができ、これを土壌処理装置オペレータが目視確認しつつ土壌処理を行えるので、それだけ確実に所定の土壌処理を行うことができる。
すなわち、ディスプレイに表示される検出情報をオペレータが見て、
・回転ヘッドの拡縮状態が正しいものであるか否か、
・回転ヘッドが土壌中のいずれの位置(深度)にあるか、すなわち、回転ヘッドを下降させるときには回転ヘッドが処理対象土壌層の上端に達したか否か、回転ヘッドが処理対象土壌層の底に達したか否か、回転ヘッドを上昇させるときに回転ヘッドが処理対象土壌層の上端に達したか否か等、
・さらには回転ヘッドの土壌中の位置(深度)から、回転ヘッドを縮小状態から拡大状態へ変更するタイミング、回転ヘッドの土壌中の位置から回転ヘッドを拡大状態から縮小状態へ変更するタイミング、
・回転ヘッドの土壌中の深度、すなわち、回転ヘッドが処理対象土壌層にあるか、それに至るまでの途中の土壌にあるか等に応じて土壌処理用添加物注入量を変更するタイミング、
・必要量の土壌処理用添加物が注入されているか否か、 等を簡単容易に知ることができ、それにより土壌処理装置を適切に運転して所定の土壌処理をより確実に行える。
土壌処理装置のオペレータは土壌処理が可能であるならば一人だけでもよいが、二人以上でもよい。例えば、回転ヘッドを搭載した土壌処理装置本体やその昇降装置(回転ヘッド昇降装置)を運転するオペレータと土壌処理用添加部供給装置を運転するオペレータというように二人以上でもよい。また、複数のオペレータの場合、該複数オペレータは同じ位置にいてもよく、異なる位置にいてもよい。異なる位置にいる場合は、必要に応じ、肉声により、或いは有線又は無線の通信により連絡をとりあえばよい。
ディスプレイの台数は、1台でもよいが、オペレータが二人以上いるような場合は複数台採用してもよい。さらに複数台のディスプレイは同じ位置にあってもよく、異なる位置にあってもよい。
回転ヘッドの拡縮状態を検出する手段は、例えば回転ヘッドが掘削及び(又は)攪拌のための複数種類の部材を備えているような場合、それら複数種類の部材のいずれについても拡縮状態を検出するものでもよいし、一部の部材の拡縮状態により回転ヘッド全体の拡縮状態を代表させることができるような場合には、その一部の部材の拡縮状態を検出するものでもよい。
処理対象土壌は注入される土壌処理用添加物と十分混合攪拌することが望ましい。かかる混合攪拌の割合を示す指標の一つに、後ほど詳述する羽根きり回数(回転ヘッド上の部材が土壌を切った回数)がある。土壌と注入される土壌処理用添加物の混合攪拌はこの羽根きり回数がある程度多くなければならない。そして、かかる羽根切り回数は後ほど詳述するように回転ヘッドの掘進退出方向の移動速度と回転数を知ることで算出することが可能である。
そこで第1の土壌処理方法においては、さらに、前記回転ヘッドの掘進退出方向の移動速度を回転ヘッド移動速度検出手段で、該回転ヘッドの回転数を回転数検出手段でそれぞれ検出するとともに該回転ヘッド移動速度検出手段及び回転数検出手段による検出情報もリアルタイムで前記ディスプレイに表示させ、前記オペレータが該ディスプレイに表示された該検出情報も目視確認しつつ前記土壌処理装置を操作できるようにしてもよい。
同様の理由で、第1の土壌処理装置は、前記回転ヘッドの掘進退出方向の移動速度を検出する回転ヘッド移動速度検出手段及び該回転ヘッドの回転数検出手段をさらに備え、前記検出情報表示手段は該回転ヘッド移動速度検出手段及び回転数検出手段による検出情報もリアルタイムで前記ディスプレイに表示させるものとしてもよい。
前記回転ヘッド移動速度検出手段の例として、前記深度検出手段により検出される回転ヘッド深度の単位時間あたりの変化量を算出することで回転ヘッド移動速度を検出するものを挙げることができる。
回転ヘッドの回転数を検出する手段は、例えば回転ヘッドが掘削及び(又は)攪拌のための複数種類の部材を備えているような場合、それら複数種類の部材のいずれについても回転数をそれぞれ検出するものでもよいし、一部の部材の回転数により回転ヘッド全体についての回転数を代表させることができるような場合には、その一部の部材の回転数を検出するものでもよい。
また、回転ヘッドの負荷を知ることができれば、回転ヘッドが直面している土壌の硬さを確認したり、知ったりでき、そのことは所定の土壌処理を行ううえで都合がよい。
そこで本発明に係る土壌処理方法においては、前記回転ヘッドの負荷を負荷検出手段で検出するとともに該負荷検出手段による検出情報もリアルタイムで前記ディスプレイに表示させ、前記オペレータが該ディスプレイに表示された該検出情報も目視確認しつつ前記土壌処理装置を操作できるようにしてもよい。
また、土壌処理装置は、前記回転ヘッドの負荷検出手段をさらに備え、前記検出情報表示手段は該負荷検出手段による検出情報もリアルタイムで前記ディスプレイに表示させるものとしてもよい。
回転ヘッドの負荷検出手段は、例えば回転ヘッドが掘削及び(又は)攪拌のための複数種類の部材を備えているような場合、それら複数種類の部材のいずれについても負荷を検出するものでもよいし、一部の部材の負荷により回転ヘッド全体の負荷を代表させることができるような場合には、その一部の部材の負荷を検出するものでもよい。
いずれにしても、第1の土壌処理装置の代表例として、
前記回転ヘッドを支持して回転させる回転ヘッド支持駆動装置と、
前記回転ヘッドを拡縮させる拡縮駆動装置と、
前記回転ヘッドを昇降させる回転ヘッド昇降装置と、
土壌処理用添加物を前記回転ヘッドに設けられた添加物吐出口へ供給する土壌処理用添加物供給装置と、
前記回転ヘッド支持駆動装置の操作部と、
前記拡縮駆動装置の操作部と、
前記回転ヘッド昇降装置の操作部と、
前記添加物供給装置の操作部と
を含むものを挙げることができる。
各操作部は同じ位置にあってもよいが、異なる位置にあってもよい。例えば、土壌処理装置のオペレータが二人以上いる場合、例えば、回転ヘッド支持駆動装置、拡縮駆動装置、回転ヘッド昇降装置等を運転する機械オペレータと、土壌処理用添加部供給装置を運転する添加物オペレータとがいるような場合には、回転ヘッド支持駆動装置の操作部、拡縮駆動装置の操作部及び回転ヘッド昇降装置の操作部は機械オペレータが位置する機械運転席に設け、添加物供給装置の操作部は添加物オペレータのいる例えば管理室等に設けてもよい。
回転ヘッドの拡縮駆動装置は、例えば回転ヘッドが掘削及び(又は)攪拌のための複数種類の部材を備えているような場合、それら複数種類の部材のいずれについても拡縮駆動するものでもよいし、場合によっては、一部の部材の拡縮駆動を行うものでもよい。
前記回転ヘッドの例として、土壌掘削刃を有する掘削刃ヘッドとその上方に配置された土壌攪拌翼とを備えるものを挙げることができる。
かかる掘削刃ヘッドとして、回転半径方向に拡縮可能となるように開閉可能なものを例示できる。この場合、前記回転ヘッドの拡縮駆動装置として、該掘削刃ヘッドの開閉を行うものを例示できる。
土壌攪拌翼としては、回転半径方向に拡縮可能となるように開姿勢又は閉姿勢を選択的にとることができ、前記掘削刃ヘッドの土壌掘削方向回転とは反対方向に回転駆動されることで土壌抵抗を受けて開姿勢をとり、同方向に回転駆動されることで反対の土壌抵抗を受けて閉姿勢をとるものを例示できる。
回転ヘッドとして掘削刃ヘッドといま説明したタイプの土壌攪拌翼とを備えた構成とする場合、前記回転ヘッド負荷検出手段として、掘削刃ヘッドの負荷と土壌攪拌翼の負荷とをそれぞれ検出できるものを採用すれば、土壌攪拌翼の負荷から該土壌攪拌翼が土壌抵抗を受けて拡大状態に有るか、反対の土壌抵抗を受けて縮小状態にあるかを知ることもできる。
いずれにしても、前記回転ヘッド支持駆動装置は、前記掘削刃ヘッドを回転駆動する掘削刃ヘッド駆動部と、前記土壌攪拌翼を回転駆動する攪拌翼駆動部とを含むことができる。この場合、回転ヘッド支持駆動装置の操作部は、該掘削刃ヘッド駆動部の操作部と該土壌攪拌翼駆動部の操作部とを含むことができる。さらに、土壌攪拌翼駆動部の操作部は土壌攪拌翼を掘削刃ヘッドと同方向又は反対方向に回転させる回転方向切替え操作部を含むことができる。
また、いずれにしても、前記拡縮状態検出手段として、前記拡縮駆動装置における可動部材の動作に基づいて前記拡縮状態を検出するものを例示できる。また、前記深度検出手段として、前記回転ヘッド昇降装置による前記回転ヘッドの昇降に連動する部材の動作に基づいて該回転ヘッドの土壌中の深度を検出するものを例示できる。
前記添加物注入量検出手段としては、前記土壌処理用添加物供給装置に設けられた添加物流量検出器による検出流量に基づいて前記回転ヘッドからの添加物注入量を検出するものを例示できる。
以上説明したいずれの土壌処理装置においても、前記検出情報表示手段は土壌処理に関する1又は2以上の既知データ及び(又は)予め定めたデータを入力するデータ入力部を含んでいてもよい。またその場合、該データ入力部にて入力されたデータのうち1又は2以上を前記ディスプレイに表示させるようにしてもよい。
(3)第2の土壌処理方法
以上説明した土壌処理処理方法のいずれかにおいて、前記各検出手段による検出情報を記録手段にて記録媒体に記録しつつ土壌処理を行う土壌処理方法である。
(4)第2、第3の土壌処理装置
以上説明した土壌処理装置(データ入力部を有するものを除く)のいずれかにおいて、前記検出手段による検出情報のうち1又は2以上を記録媒体に記録するための記録手段をさらに備えている土壌処理装置(第2の土壌処理装置)、及び
以上説明した土壌処理装置のいずれかであって、前記検出情報表示手段が土壌処理に関する1又は2以上の既知データ及び(又は)予め定めたデータを入力するデータ入力部を含んでおり、該データ入力部にて入力されたデータのうち1又は2以上を前記ディスプレイに表示させる土壌処理装置において、前記検出手段による検出情報のうち1又は2以上及び前記データ入力部にて入力されたデータのうち1又は2以上を記録媒体に記録するための記録手段をさらに備えている土壌処理装置(第3の土壌処理装置)である。
いずれにしても、かかる記録手段を備えることにより、土壌処理後に土壌処理状態を確認したり、他の土壌処理の参考にしたりできる。
いずれにしても、前記記録手段は、前記検出手段による検出情報のうち1又は2以上を記録媒体に記録するための段階的記録手段を含んでいてもよい。その場合、該段階的記録手段として、該検出情報を所定時間ごとに記録するか、前記回転ヘッドの所定深度ごとに記録するかを設定する記録間隔設定手段を含んでいるものを採用してもよい。
また、いずれにしても、前記記録手段は、前記検出手段による検出情報のうち1又は2以上を連続的に記録媒体に記録するための連続記録手段を含んでいてもよい。この場合、記録媒体として例えば連続用紙を採用して、これに情報を連続的に記録することで、土壌処理中にも土壌処理状態を確認できる。
以上説明したように本発明によると、縮小状態とした拡縮可能回転ヘッドを地上から処理対象土壌層へ向けて該回転ヘッドで途中の土壌を掘削攪拌しつつ進入させ、該処理対象土壌層を拡大状態とした該拡縮可能回転ヘッドで掘削攪拌するとともに該回転ヘッドから土壌処理用添加物を添加注入する土壌処理を行い、該土壌処理後は前記回転ヘッドを縮小状態として地上へ向け、前記途中の土壌を攪拌しつつ退出させる土壌処理方法及び土壌処理装置であって、該方法及び装置の利点を活かしつつより確実に所定の土壌処理を行える土壌処理方法及び土壌処理装置を提供することができる。
また本発明によると、かかる土壌処理方法及び装置であって、土壌処理状態を確認できるように、また、他の土壌処理の参考等のために、土壌処理の履歴を記録しておける土壌処理方法及び土壌処理装置を提供することができる。
以下本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
〔1〕土壌処理装置
図1は本発明に係る土壌処理装置の1例の全体を一部を省略して示す側面図である。
図2及び図3は図1に示す土壌処理装置の本体の正面図であり、図1は回転ヘッドを拡大した状態を、図2は回転ヘッドを縮小した状態を示している。図4は該土壌処理装置の管理システム等を示すブロック図である。
(1)土壌処理装置の全体構成
図示の土壌処理装置は、土壌処理装置本体A及びこれを昇降させる昇降装置5(図1等参照)、並びに本体Aの回転ヘッド1に所定の土壌処理用添加物を供給する添加物供給装置4(一部は本体Aにある)、さらにこれらの運転操作部を含んでいる。また、土壌処理装置はこれらに関連する管理システムも含んでいる。
(2)土壌処理装置本体A
土壌処理装置本体Aは、図2、図3等に示すように、回転ヘッド1、回転ヘッド支持駆動装置2、回転ヘッド1の拡縮駆動装置3等を含んでいる。
(2-1) 回転ヘッド1
回転ヘッド1は複数の土壌掘削刃11aを有する掘削刃ヘッド11と、その上方に配置された4枚の土壌攪拌翼12を備えている。掘削刃ヘッド11、土壌攪拌翼12は次に説明するようにいずれも拡縮可能である。
掘削刃ヘッド11は掘削刃ヘッド駆動軸13の下端部に取付け固定された中央部分111と、この中央部111から両側へ延びる両外側部分112とを含んでいる。各外側部分112は中央部分111に回動可能にピン連結されており、上方へ折り畳まれて閉姿勢をとることができる。すなわち、駆動軸13の下部に昇降自在にスライダ113が嵌合されており、このスライダ113と各外側部分112とがリンク114で連結されている。さらに言えば、リンク114の下端部が外側部分112に回動自在にピン連結されているとともに上端部がスライダ113に回動自在にピン連結されている。かくしてスライダ113を駆動軸13に沿って上昇させることで、図2に示すように、外側部分112が上方へ折り畳まれ、掘削刃ヘッド11の回転半径方向の寸法が縮小される。その縮小状態からスライダ113を下降させると、図1に示すように、両外側部分112が中央部分111の両側へ延びるように開姿勢をとり、掘削刃ヘッド11は回転半径方向に拡大状態となる。
掘削刃ヘッド11の中央部分111の中央には第1の添加物吐出口111aが、一方の端部には第2の添加物吐出口111bが、他方の端部には第3の添加物吐出口111cがそれぞれ設けられている。
土壌攪拌翼12は駆動軸14に取り付けられている。駆動軸14は鞘管状のもので、掘削刃ヘッド駆動軸13に回転可能に且つ昇降可能に外嵌している。攪拌翼駆動軸14の下端部は前記のスライダ113の上端フランジ部113fに、これを抱くように、且つ、フランジ113fに対し回動可能に係合しており、駆動軸14を昇降させることでスライダ113を昇降させることができ、従って掘削刃ヘッド11を拡縮させることができる。
なお、以上説明した掘削刃ヘッド11は駆動軸13の周囲に掘削刃が180°の中心角度間隔で配置された2翼タイプのものであるが、掘削刃の配置はこれに限定されるものではない。例えば駆動軸13の周囲に90°間隔で配置される4翼タイプのもの、120°間隔で配置される3翼タイプのもの等でもよい。
土壌攪拌翼12は既述のとおり4枚あり、図5に示すように、90°の中心角度間隔で駆動軸14の外周面から突出している。
各攪拌翼12は駆動軸14から突設された部分121と、これに回動可能にピン連結された外側部分122とからなっている。外側部分122は掘削刃ヘッド11が土壌掘削方向CWに回転駆動されるときに反対方向CCWに回転駆動されることで、図5(A)に示すように土壌抵抗Fを受けて突出部分121の延長上に延びる開姿勢をとることができ、これにより攪拌翼12は拡大状態になる。後述するように処理対象土壌層では攪拌翼駆動軸14がCCW方向に回され、攪拌翼12は土壌抵抗Fにて自動的に開姿勢を取って半径方向に拡大する。
一方、外側部分122は、掘削刃ヘッド11が土壌掘削方向CWに回転駆動されるときに同じ方向CWに回転駆動されることで、図5(B)に示すように反対側からの土壌抵抗fを受けて折り畳まれて閉姿勢をとることができ、これにより攪拌翼12は縮小状態になる。処理対象土壌層へ向かうとき、及び該層から退出するときは、攪拌翼駆動軸14はCW方向に回され、自動的に閉姿勢を取って半径方向に縮小する。
なお以上説明した土壌攪拌翼12は4枚設けられており、4翼タイプのものであるが、攪拌翼12の配置はこれに限定されるものではない。例えば、3翼タイプのもの等でもよく、或いは互いに反対方向に延びる翼を有する2翼タイプのものを上下に複数段に配置したもの等でもよい。
いずれにしても回転ヘッド1はその回転半径方向に拡縮可能なものである。
(2-2) 回転ヘッド支持駆動装置2及び回転ヘッド拡縮駆動装置3
回転ヘッド支持駆動装置2は掘削刃ヘッド駆動部21、土壌攪拌翼駆動部22等を含んでいる。
掘削刃ヘッド駆動部21は、前記の掘削刃ヘッド駆動軸13、これをボックス継ぎ手20(図6参照)等を介して回転駆動するモータM1等からなっている。
さらに説明すると、駆動軸13は図6に示すように中空管からなり、その上端がボックス継ぎ手20の下側部材202に接続されている。そしてボックス継ぎ手20の上側部材201の断面形状6角形の上端部が、図2に示すように、モータM1の回転軸msとの継ぎ手200の断面形状6角形穴に差し込まれ、キーK1で抜け止めされている。
ボックス継ぎ手20の下側部材202は断面形状6角形であり、上側部材201の下端部の断面形状6角形の穴に内嵌され、キーK2で抜け止めされている。かくして、モータM1を運転することで、ボックス継ぎ手20を介して駆動軸13を回転させ、掘削刃ヘッド11を土壌掘削方向CWに回転駆動することができる。
土壌攪拌翼駆動部22は、攪拌翼駆動軸14、ギアボックスGB、モータM2等からなっている。
さらに説明すると、ギアボックスGBはモータM1に一対の油圧作動のピストンシリンダ装置PCにて吊り下げ支持されている。ギアボックスGB内には大歯車G1が回転可能に設けられており、これに前記の攪拌翼駆動軸14の上端が接続固定さている。またボックス内には大歯車G1に噛み合う小歯車G2が設けられており、これはボックスGBに搭載されたモータM2にて往復回転駆動可能である。前記の掘削刃ヘッド駆動軸13やボックス継ぎ手20はギアボックスGB及びその中の大歯車G1を貫通でき、それらに対し回転可能且つ昇降可能となっている。
モータM2を運転することで、小歯車G2を回し、さらには大歯車G1回転させて攪拌翼駆動軸14を回し、それにより土壌攪拌翼12を掘削刃11の土壌掘削方向回転と同方向CWにも反対方向CCWにも回転駆動することができる。
また、各ピストンシリンダ装置PCは後述する自走車V(図1参照)に搭載された油圧回路LC(図4参照)に接続されており、全体的に伸長又は収縮動作させることができる。各ピストンシリンダ装置PCを伸長させると、図2に示すように、ギアボックスGB及び大歯車G1並びに該歯車に接続された攪拌翼駆動軸14を掘削刃ヘッド駆動軸13に対し相対的に下降させることができ、それにより掘削刃ヘッド拡縮用のスライダ113を下降させて掘削刃ヘッド11を半径方向に拡大させることができる。
一方、各ピストンシリンダ装置PCを縮めると、図3に示すように、ギアボックスGB及び大歯車G1並びに該歯車に接続された攪拌翼駆動軸14を掘削刃ヘッド駆動軸13に対し相対的に上昇させることができ、それにより掘削刃ヘッド拡縮用のスライダ113を上昇させて掘削刃ヘッド11を縮小させることができる。すなわち、ピストンシリンダ装置PC、それを動作させる油圧回路LC、駆動軸14の下端部等は回転ヘッド1(より詳しくは、本例では回転ヘッド1における掘削刃ヘッド11)の拡縮駆動装置3を構成している。
以上の説明から分かるように、掘削刃ヘッド駆動部21及び攪拌翼駆動部22は回転ヘッド1が回転半径方向に拡大された状態で掘削刃ヘッド11を土壌掘削方向に、土壌攪拌翼12を該掘削刃ヘッドとは反対方向に回転駆動することができる。
また以上の説明から分かるように、掘削刃ヘッド11は駆動軸13及びボックス継ぎ手20を介してモータM1に支持されている。土壌攪拌翼12は駆動軸14、大歯車G1、ギアボックスGB、ピストンシリンダ装置PCを介してモータM1に支持されている。
(3)土壌処理装置本体Aの昇降装置5
昇降装置5は回転ヘッド1の昇降装置でもあり、図1に示すように、土壌処理装置本体Aを昇降させるためのスライダSL、これを支持する支柱CL及びウインチ装置5等を含んでいる。スライダSLは土壌処理装置本体Aの一部(ここでは掘削刃ヘッド駆動モータM1の背面)に固定され、支柱CL上のレールRLに沿って土壌処理装置本体Aと共に昇降可能である。ウインチ装置5は、ウインチモータM3の正転逆転運転により正逆回転可能のワイヤドラム51と、該ドラムにより巻き取り、繰り出し可能のワイヤ52とを含んでいる。
ワイヤ52はその一端521が支柱CLに連結され、そこから土壌処理装置本体Aの一部(ここではモータM1)に設置された動滑車m1に巻回され、支柱CL上の定滑車m2、m3に案内されてドラム51に連結されている。
かくして、モータM3によりドラム51を正転させてワイヤ52を繰り出すことで土壌処理装置本体A、従って回転ヘッド1等を下降させることができ、モータM3によりドラム51を逆転させてワイヤ52をドラムに巻き取ることで土壌処理装置本体A、従って回転ヘッド1等を上昇させることができる。
なお、支柱CLの下部には、土壌処理本体Aの振れを抑制するため軸受け部SPが突設されており、これにより、土壌攪拌翼12の駆動軸14を回転及び昇降を許すように支持するようになっている。
支柱CL、ウインチ装置5のモータM3及びドラム5等は土壌処理現場に直に設置してもよいが、本例では、土壌処理装置本体A等の移動及び所定位置への配置等を容易にするために自走車Vに搭載されており、支柱CLは自走車V上の油圧作動のピストンシリンダ装置VPCにより姿勢制御できる。
(4)土壌処理用添加物供給装置4
添加物供給装置4は、図2に示すようにモータM1の回転軸ms部分に設けられたそれ自体は既に知られているタイプのスイベル装置31及びボックス継ぎ手20の上側部材201の中間部に設けられたそれ自体は既に知られているタイプのスイベル装置32を含んでおり、さらに、図4に示す土壌処理用添加物の供給部L1(或いはさらにL2、L3)等を含んでいる。
スイベル装置31は、モータM1の回転軸msに相対的に回転可能に外嵌されてモータM1に支持された筒部材311の内周面に環状凹溝311aを形成し、該凹溝の一か所を筒部材311の外周面へ貫通させ、そこに第1添加物供給ホースH1を接続する一方、モータ回転軸ms中に一端が環状凹溝311aに臨み、他端がボックス継ぎ手20の上側部材201の上端201’に臨む添加物流通孔312を形成したものである。
ボックス継ぎ手20の上側部材201及び下側部材202にはモータ回転軸の添加物流通孔312に連通する孔2011、2021が貫通している。下側部材202の孔2021には第1添加物の流通管P1が接続され、これは掘削刃ヘッド駆動軸13中を通って掘削刃ヘッド11の第1添加物吐出口111aに接続されている(図2も参照)。
スイベル装置32は、図6に示すように、ボックス継ぎ手20の上側部材201の中間部分に上下のベアリングBRを介して相対的に回転可能に外嵌する筒状部材321の内周面に上側環状凹溝321a及び下側環状凹溝321bを形成し、上側凹溝321aの一か所を筒状部材321の外周面へ貫通させ、そこに第2添加物供給ホースH2を接続するとともに、下側凹溝321bの一か所を筒状部材321の外周面へ貫通させ、そこに第3添加物供給ホースH3を接続する一方、上側部材201の中間部分に、一端が環状凹溝321a、321bに臨み、他端が下側部材202の上端に臨む添加物流通孔322、323をそれぞれ形成したものである。
ボックス継ぎ手20の下側部材202には上側部材201中の添加物流通孔322、323にそれぞれ連通する孔2022、2023が貫通している。下側部材202の孔2022、2023には第2、第3の添加物の流通管P2、P3がそれぞれ接続され、これは掘削刃ヘッド駆動軸13中を通って掘削刃ヘッド11の第2、第3の添加物吐出口111b、111cにそれぞれ接続されている(図2も参照)。
なおボックス継ぎ手20におけるSR1、SR2、SR3は添加物の漏れを防止するシールリングである。
図4に示すように、前記の第1添加物供給ホースH1は添加物供給部L1における添加物吐出ポンプP1に接続され、同様に、ホースH2は添加物供給部L2の吐出ポンプP2に、ホースH3は添加物供給部L3の吐出ポンプP3にそれぞれ接続される。各添加物供給部は、かかるポンプの他、添加物収容タンク等を含んでいる。
土壌処理にあたり、添加物供給部L1、L2、L3は全て採用、使用する必要はなく、土壌処理に応じて採用、使用すればよい。例えば掘削刃ヘッドの中央吐出口111aからのみ所定の添加物を供給すれば足りるような場合は、ホースH1及び供給部L1があれば足りるので、ホースH2、H3及び供給部L2、L3を省略してもよい。
また、ホースH1〜H3のうち2以上のホースとそれぞれに対応する供給部の組み合わせを採用する場合、土壌処理に応じて、例えば、それら複数の組み合わせのそれぞれによりそれぞれ異なる種類の添加物を供給するようにしてもよいし、それら複数の組み合わせのそれぞれから同じ種類の添加物を供給するようにしてもよいし、それら複数の組み合わのうち一つの組み合わせにより一種類の添加物を、他の組み合わせによりそれとは異なる種類の添加物を供給するようにしてもよい。また、採用する土壌処理用添加物は、例えば、流体の状態でも、粉体の状態でもよい。添加物供給部の1又は2以上のものは、要すれば、土壌掘削等のために圧力水を供給することにも利用できる。
また、添加物を供給するタイミングは回転ヘッド1が処理対象土壌層にある間のみに限定されず、土壌処理に応じて、例えば、さらに、回転ヘッド1が処理対象土壌層へ達するより前(例えば掘削の開始から)や処理対象土壌層から退出するときも供給してもよい。
(5)土壌処理装置本体A等の運転操作部等
前記の自走車Vには次のものの動作を制御する機械制御部CONT(図4参照)が搭載されている。
(a) 土壌処理装置本体Aにおける掘削刃ヘッド駆動モータM1及び土壌攪拌翼駆動モータM2
(b) 昇降装置5のウインチモータM3
(c) 掘削刃ヘッド11の拡縮を行うピストンシリンダ装置PCの油圧回路LC
自走車Vの運転席VDには次の手動操作部を含む機械操作部MPAが配置されている。(d) モータM1の運転開始停止操作部
運転開始操作によりモータM1を回転させ、掘削刃ヘッド11を土壌掘削方向CWに回転させることができ、停止操作によりヘッド11を停止させることができる。
(e) モータM2の運転開始停止操作部及びモータM2の回転方向切替え操作部
運転開始操作によりモータM2を回転させ、土壌攪拌翼12を回転させることができ、停止操作によりヘッド12を停止させることができる。回転方向切替え操作により、ヘッド12を掘削刃ヘッド11と同じ方向CW(土壌圧fにより翼が縮小する方向、図5(B)参照)に回転させ、又はヘッド11とは反対方向CCW(土壌圧Fにより翼が拡大して土壌を攪拌する方向)に回転させることができる
(f) モータM3の運転開始停止操作部及びモータM3の回転方向切替え部操作部、
運転開始操作によりモータM3を回転させ、ウインチドラム51を回転させて回転ヘッド1を昇降させることができ、停止操作により回転ヘッド1の昇降を停止させることができる。回転方向切替え操作により、ドラム51をワイヤ繰り出し方向、従って回転ヘッド下降方向に、又はドラム51をワイヤ巻き取り方向、従って回転ヘッド上昇方向に回転させることができる。
(g) 油圧回路LCの操作部
ピストンシリンダ装置PCを伸長又は縮小させて掘削刃ヘッド11を半径方向に拡大又は縮小させることができる。
また、管理室CC(図4参照)が設けられており、ここに後ほど詳述する記録ユニットUN2が配置されており、このユニットUN2に添加物供給部L1、L2、L3のポンプP1、P2、P3の運転開始停止操作スイッチSS1、SS2、SS3が設けられているとともにポンプの吐出量調整部FC1、FC2、FC3が設けられている。
(6)土壌処理装置の管理システム
土壌処理装置はさらにその管理システムも備えている。この管理システムは所定の土壌処理をできるだけ正確に行うためのものである。
管理システムは次のものを含んでいる。
(a) 回転ヘッド1の拡縮状態を検出するための掘削刃ヘッド拡縮状態検出手段
(b) 回転ヘッド1の土壌中の深度を検出するための深度検出手段
(c) 回転ヘッド1からの土壌処理用添加物の流量(土壌への添加物の注入量)を検出するための添加物注入量検出手段
(d) 回転ヘッド1の回転数を検出するための回転数検出手段
(e) 回転ヘッド1の掘進退出方向の移動速度を検出する移動速度検出手段
(f) 回転ヘッド1の負荷を検出する負荷検出手段 (g) これらの検出手段による検出情報をリアルタイムでディスプレイに表示する表示手段
図4に示す、マイクロコンピュータ相当部分を含む計測ユニットUN1、これに接続されたディスプレイDL1、ディスプレイDL2を備えた記録ユニットUN2等は該表示手段として機能する。記録ユニットUN2もマイクロコンピュータ相当部分を含んでいる。 以下、これらについて順次説明する。
(6-1) 拡縮状態検出手段
回転ヘッド1の拡縮状態の検出は、ここでは、掘削刃ヘッド11の拡縮率、すなわちヘッド11の最大拡大状態を100%としたときの現在の拡縮状態を示す拡縮率を検出することで行うようにしている。
このように回転ヘッドの拡縮状態を掘削刃ヘッド11の拡縮状態に代表させて検出する理由は、前記のとおり土壌攪拌翼12については、掘削刃ヘッド11と同方向CWに回転させているときは土壌抵抗により自動的に縮小状態となり、処理対象土壌層において反対方向CCWに回転させるときは土壌抵抗により自動的に拡大状態をとなるので、土壌攪拌翼については、その拡縮状態を直接検出しなくても済むからである。
ここでの拡縮状態検出手段は、それには限定されないが、図2、図3に示すように、掘削刃ヘッド11の拡縮駆動装置3を構成しているピストンシリンダ装置PCの伸長量、縮小量(これは掘削刃ヘッドの拡縮状態を表している)を検出する回転角型のポテンションメータERを含んでいる。ポテンションメータERはピストンシリダ装置PCのピストンロッドが連結されたモータM1の部分に支持されており、これから引き出された測定ワイヤwrがシリンダ部に連結されている。そしてポテンションメータERの出力が中継箱BXを介して計測ユニットUN1に入力され、ここでデジタルデータに変換され、該データに基づいて掘削刃ヘッドの拡縮率が検出される。計測ユニットUN1は拡縮状態検出手段の一部としても機能する。中継箱BXは単に検出情報伝送を中継するだけのもので、省略してもよい。
(6-2) 深度検出手段
ここでの深度検出手段は、回転ヘッド昇降装置5による土壌処理装置本体Aの昇降の量を検出することで回転ヘッド1の土壌中の深度を検出しようとするものである。それには限定されないが、ここでは図1に示すように、土壌処理装置本体Aの昇降とともに昇降するスライダSLに無端ワイヤwr’を連結し、さらに該ワイヤを支柱CL上の上下の滑車SH1、SH2、支柱下部の検出用滑車SH3及びワイヤ張設用滑車SH4に巻き掛け、滑車SH3の回転数を支柱上のロータリエンコーダREで検出するようにし、エンコーダREによる検出パルス信号を中継箱BXを介して計測ユニットUN1に入力して回転ヘッド深度を検出するものである。計測ユニットUN1は深度検出手段の一部としても機能する。
(6-3) 添加物注入量検出手段
この検出手段は、それには限定されないがここでは、土壌処理用添加物供給部L1(或いはさらにL2、L3)におけるポンプP1(或いはさらにポンプP2、P3)からの添加物吐出量を流量検出器FM1(或いはさらにFM2、FM3)で検出することで回転ヘッド1からの土壌処理用添加物注入量を検出しようとするものである。流量検出器FM1等はここでは、それ自体すでに知られている回転子型流量計である。流量に応じて回転する回転子の回転数をパルス信号で取り出し、該パルス信号から流量を知ることができる。流量検出器FM1(或いはさらにFM2、FM3)の検出パルス信号は中継箱BXを介して計測ユニットUN1に入力され、ここで該入力パルス数に基づいて添加物注入量が検出される。計測ユニットUN1は添加物注入量検出手段の一部としても機能する。
(6-4) 回転数検出手段
回転ヘッド1の回転数の検出は、ここでは、モータM2による土壌攪拌翼12の回転数と掘削刃ヘッド11の回転数とが実質上同じ回転数に定められているので、土壌攪拌翼回転軸14の回転数を検出することで回転ヘッド1の回転数を検出するようにしている。
それには限定されないが、ここでの回転数検出手段は、土壌攪拌翼回転軸14の上部に取り付けた突起T1付きのリングR1と、リングR1に臨む回転数検出センサ(ここでは近接スイッチからなるセンサ)RS1を含んでおり、軸14、従ってリングR1の1回転毎にセンサRS1が突起T1を検出し、その検出パルス信号が中継箱BXを介して計測ユニットUN1に入力され、ここで該入力パルス数に基づいて回転ヘッド1の回転数が検出される。計測ユニットUN1は回転数検出手段の一部としても機能する。
(6-5) 回転ヘッド移動速度検出手段
ここでは、計測ユニットUN1が回転ヘッド移動速度検出手段としても機能する。すなわち、この計測装置は、前記深度検出手段により検出される回転ヘッド深度の単位時間あたりの変化量を算出して移動速度を求める。
このように回転ヘッド1の回転数を検出したり、移動速度を検出する理由は、処理対象土壌層における土壌と土壌処理用添加物との混合状態を知るために処理対象土壌層の羽根切り回数を知るためである。羽根切り回数は次の式で表されるものである。
(WE ×RIE ×WC×ROE)×TE + (WE×RID ×WC×ROD)×TD
WE : 掘削刃ヘッドの羽根枚数(図示例では2枚)
WC : 土壌攪拌翼枚数(図示例では4枚)
RIE : 掘削時の掘削刃ヘッド回転軸回転数(本例では土壌攪拌翼回転軸と同じ)
ROE : 掘削時の土壌攪拌翼回転軸回転数
RID : 回転ヘッド退出時の
掘削刃ヘッド回転軸回転数(本例では土壌攪拌翼回転軸と同じ)
ROD : 回転ヘッド退出時の土壌攪拌翼回転軸回転数
TE : 1m当たりの掘削時間(回転ヘッドの掘削時移動速度より算出可能)
TD : 1m当たりの退出時間(回転ヘッドの退出時移動速度より算出可能)
なお、掘削刃ヘッドの回転数を土壌攪拌翼の回転数と異ならせるときは、例えば図2、図3に示すように、土壌攪拌翼回転数検出手段と同様に、掘削刃ヘッド回転数検出手段(掘削刃ヘッド回転軸上の突起T2付きリングR2及び回転数検出センサRS2)を設け、図4に示すように該センサを計測ユニットUN1に接続してもよい。
(6-6) 回転ヘッドの負荷検出手段
ここでの掘削刃ヘッド駆動モータM1、土壌攪拌翼駆動モータM2はいずれも掘削刃ヘッド11、土壌攪拌翼12に加わる負荷が変動しても、該負荷にみあった電流が供給されることで回転数を略一定に保つことができるタイプのものである。
従って、ここでの回転ヘッド負荷検出手段はモータM1の電流計AM1、モータM2の電流計AM2を含むものとしている。電流計AM1、AM2で検出された電流値は中継箱BXを介して計測ユニットUN1に入力され、ここでデジタルデータに変換され、該データに基づいて負荷が検出される。計測ユニットUN1は負荷検出手段の一部としても機能する。
このように回転ヘッドの負荷を検出する理由は、それにより土壌の硬さを知ったり、土処理の履歴を記録する等のためである。
いま説明している土壌処理装置では、前記のとおり回転ヘッド1の拡縮状態を掘削刃ヘッド11の拡縮状態に代表させて検出している。土壌攪拌翼12については、これに加わる負荷を検出するようにしており、処理対象土壌層において土壌攪拌翼12が土壌抵抗を受けて図5(A)に示すように拡大状態になるときと、回転ヘッド1の処理対象土壌層への掘進時やそこからの退出時のように攪拌翼12が図5(B)のように縮小状態になるときでは、土壌攪拌翼12に加わる負荷が大きく異なるので、そのように見なす必要はないが、攪拌翼12の負荷検出手段は攪拌翼の拡縮状態を検出するもの、換言すれば、回転ヘッド1の拡縮状態検出手段の一部と考えることもできる。
なお、土壌攪拌翼12については、これが拡大状態であるか、否かをより確実に検出できる手段を設け、それにより翼12の拡大縮小状態を確認(例えば目視確認)できるようにしてもよい。
(6-7) 表示手段
前述の各種検出手段による検出情報をリアルタイムでディスプレイに表示する表示手段については、それには限定されないが、ここでは図4に示すように、マイクロコンピュータ相当部分を含む計測ユニットUN1、これに接続されたディスプレイDL1並びにマイクロコンピュータ相当部分及びディスプレイDL2を含む記録ユニットUN2(管理室CCに設置)等が該表示手段として機能する。なお、計測ユニットUN1はメモリカードMCに情報を記録する記録装置WRも備えている。
それには限定されないがここでは、計測ユニットUN1は自走車Vに搭載され、ディスプレイDL1は自走車Vの運転席VDに搭載される。ディスプレイDL1は運転席VDに搭載される必要はなく、土壌処理装置本体A及び昇降装置5を操作するオペレータが目視可能な位置に配置してもよい。
計測ユニットUN1は電源に接続し、電源スイッチPSW1をオンして使用できる。
計測ユニットUN1は、前記各種検出手段からの各種検出情報を演算処理し、内蔵シリアルインターフェースを介して記録装置WRへ検出情報等の記録のための信号を供給できるようになっているとともに記録ユニットUN2へも検出情報等を供給できるようになっている。
計測ユニットUN1は内蔵ディスプレイコントロールを介してディスプレイDL1と通信でき、ディスプレイDL1の画像表示部F1に検出手段による検出情報をリアルタイムで表示させる一方、画像表示部F1上に設けられたタッチパネル式操作パネルPA1による入力信号を受けることができるようになっている。
操作パネルPA1では、土壌処理に関する既知データや予め定めたデータを設定することができる。
かかる既知データとは、
(1) 回転ヘッド深度検出手段の種類、
(2) 負荷検出手段の種類
(3) 使用する流量検出器の台数などである。
予め定めたデータとは、
(1) 一定範囲にわたって土壌処理装置本体Aで順次土壌を掘削していく場合の、これから 掘削しようとする掘削孔の番号、
(2) カード記録する、しない、
(3) カードMCへ情報を記録していくときの記録間隔、例えば2秒毎等の時間間隔又は回 転ヘッド移動距離2cm毎等の距離間隔などである。
ディスプレイDL1には画像表示部F1のほか、記録装置WRにおけるカードMCへの情報記録の開始・停止を指示するスイッチSW1、該記録の中断・再開を指示するスイッチSW2及び記録装置部WRの使用開始当初においてカードMCの初期化を指示できるスイッチSW3も設けられている。
記録ユニットUN2は電源に接続し、電源スイッチPSW2をオンして使用できる。
記録ユニットUN2は、計測ユニットUN1から送られてくる各種検出情報を内蔵シリアルインターフェースで受け、内蔵ディスプレイコントロールを介して画像表示部F2にリアルタイムで表示させることができる。
記録ユニットUN2は画像表示部F2上に設けられたタッチパネル式操作パネルPA2による入力信号の少なくとも一部を計測ユニットUN1へ送信することもできる。
操作パネルPA2では、前記操作パネルPA1におけると同様に土壌処理に関するデータを設定することができる。かかるデータは、後述説明から分かるように、操作パネルPA1においても、操作パネルPA2においても設定できるものと、そうでないものとがある。また、いずれかで設定したデータには計測ユニットUN1側、記録ユニットUN2側に共通のデータとなるものがあり、それらはユニットUNIからユニットUN2へ、或いはその逆に送信され、それにより送信先ユニットのデータも書き換えられる。また、いずれかで設定したデータは、その少なくとも一部はディスプレイ画像表示部F1、F2に表示される。
また、記録ユニットUN2には連続記録用紙に検出手段による検出情報を逐次(連続的に)記録するための記録計PR1が接続されている。また、計測ユニット側のディスプレイDL1と同様に、記録開始・停止を指示するスイッチSW1’及び該記録の中断・再開を指示するスイッチSW2’が設けられており、さらに、土壌処理のうち軟弱地盤の土壌改良処理を行う、ここでは「拡縮工法」と称している、該工法を指定するためのスイッチSW3’、添加物供給部L1〜L3におけるポンプP1〜P3の運転の開始・停止を指示するスイッチSS1〜SS3、ポンプ吐出量を調整する調整部FC1〜FC3も設けられている。
さらに、ここでは、管理室CCにおいて、記録ユニットUN2に図4に示すようにパーソナルコンピュータPCPを接続し、計測ユニットUN1から記録ユニットUN2へ送信されてくる検出手段による検出情報等(メモリカードMCへ記憶させるものと同じ情報)を該コンピュータPCPに記憶させ、記憶させた情報をコンピュータPCPの画面に表示させたり、プリンタPR2にて出力できるようにもなっており、別途容易したカードリーダCRにてメモリカードMCに記憶された情報を読出し、コンピュータPCPの画面に表示させたたり、プリンタPR2にて出力できるようにもなっている。コンピュータPCPにはこれらの動作のためのプログラムが予め搭載される。
なお、前記の添加物流量検出器FM1(或いはさらにFM2、FM3)の検出パルス信号は計測ユニットUN1に代えて記録ユニットUN2に入力できるようにもなっている。このように接続するときは、記録ユニットUN2は該入力パルス数に基づいて添加物注入量を検出する。また、その検出結果を計測ユニットUN1にも送信してディスプレイDL1に表示させる。この場合、記録ユニットUN2は添加物注入量検出手段の一部としても機能する。
〔2〕土壌処理装置による土壌処理について。
(1)土壌処理装置本体A等の準備
土壌処理装置Aは自走車Vに搭載されて図1及び図7(A)に示すように処理対象土壌層40上方の地表50の上に配置される。
このとき自走車運転席VDに位置するオペレータは機械操作部MPAの操作により掘削刃ヘッド11は最小縮小状態とする。また、攪拌翼12は手動等にて折り畳んで最小縮小状態にしておく。すなわち回転ヘッド1の全体を縮小状態にしておく。
(2)計測ユニットUN1、記録ユニットUN2等の準備
また、計測ユニットUN1、記録ユニットUN2等に通電してこれらを使用できる状態にする。すると、ディスプレイDL1の画像表示部F1には図10に示す計測画面像(当初は、DL1イメージ1)が、記録ユニットのディスプレイDL2の画像表示部F2には図11に示す計測画像(当初は、DL2イメージ1)が表示される。
画像表示部F1、F2には両画面に共通の次の表示がなされる。
孔番 :掘削対象孔の番号
図10、図11の例では前回設定の「R5−X4」が表示されている。
深度 :回転ヘッド1の土壌中深度(計測ユニット立ち上げの初期であっても、機械 の操作に応じて何らかの深度が表示されることもある。)
注入積算、積算注入量:添加物の注入積算量(計測ユニット立ち上げの初期であっても 、添加物供給装置の操作に応じて何らかの数値が表示されることもある。) 掘進速度:回転ヘッド1の掘進退出の移動速度
電流1 :掘削刃ヘッド11の負荷を示す電流計AM1による検出電流値
電流2 :土壌攪拌翼12の負荷を示す電流計AM2による検出電流値
回転数 :センサRS1で検出される土壌攪拌翼駆動軸14の回転数
流量 :流量検出器FM1で検出される添加物流量
拡縮率 :回転ヘッド1(特に掘削刃ヘッド11)の拡縮率
流量計測:流量計FC1等による添加物流量の計測を行うか否か。
図示例では表示がなく計測を行うことが表示されている。
記録停止 :ユニットUN1ではメモリカードMCへの記録停止,
ユニットUN2ではコンピュータPCPへの記録停止。
ディスプレイDL1又はDL2の記録開始・停止スイッチSW1又はSW 1’で記録開始を指示すると、「記録中」に変わり、「記録中」に記録停 止を指示すると「記録停止」が表示される。
以上の他、現在時刻。
ディスプレイDL1の画像表示部F1にはさらに次の表示がなされる。
未接続 :記録ユニットUN1と未接続
接続されるとこの表示は消える。
記録件数 :これまでの記録件数(図示例では1件が表示されている)
記録間隔 :記録を行う時間間隔又は回転ヘッド移動距離間隔
図10、図11の例では前回設定の2秒ごとが表示されている。
記録ユニットのディスプレイ画像表示部F2にはさらに次の表示がなされる。 PCP未接続:パーソナルコンピュータPCPが未接続
接続されるとこの表示は消える。
なお、記録計PR1はこれに設けられたオンオフスイッチの操作により動作開始停止を指示できる。
次に、ディスプレイDL1側の操作パネルPA1及び(又は)ディスプレイDL2側の操作パネルPA2により既知データや予め定めたデータのデータ設定を行う。
すなわち、孔番を設定するときは、図10や図11の計測画面において「孔番」をタッチする。すると、操作パネルPA1によるときは、画像表示部F1に図12の画面(DL1イメージ2)が、操作パネルPA2によるときは画像表示部F2に図13の画面(DL2イメージ2)が表示される。いずれの操作部によるときも表示された画面における設定桁選択の矢印をタッチし、キーボード表示部で例えば左側桁を「12」に、右側桁を「3E」に設定する。孔番設定が完了し、他のデータ設定の必要がないときは、「設定完了」をタッチすると、画像表示部F1、F2に孔番設定がなされたあとの計測画面が表示される。
さらにデータ設定を行うときは、ディスプレイDL1側では図12に示す孔番設定画面中の「データ設定」をタッチし、図14に示すデータ設定画面(DL1イメージ3)を表示させ、記録ユニット側では図13に示す孔番設定画面中の「データ設定」をタッチし、図16に示すデータ設定画面(DL2イメージ3)を表示させる。
画面(DL1イメージ3)においては、記録設定欄における設定として、
(1) 「工法選択」をタッチすることで、「拡縮工法」(軟弱地盤改良工法)又は図示省略 の「LR工法」(汚染土壌処理工法)を選択設定でき(後述土壌処理例では「拡縮工 法」を設定)、
(2) 「カード記録」をタッチしてカード記録する、しないを選択設定でき(後述土壌処理 例では「記録する」を設定)、
(3) 「負荷検出」をタッチして負荷検出手段として電流計又は圧力計(回転ヘッド駆動モ ータとして油圧モータ等の流体圧モータを使用する場合)を選択設定でき(ここでは 「電流計」を設定)、
(4) 上側「記録タイミング」をタッチして、記録間隔を「時間(秒)」又は「距離(cm )」に選択設定でき(後述土壌処理例では「時間(秒)」を設定)、下側「記録タイ ミング」をタッチして、時間設定時には「2秒」を含むを予め定めた数種類の時間か ら一つの時間を設定でき、距離設定時には「2cm」を含む予め定めた数種類の距離 から一つの距離を設定でき(後述土壌処理例では「2秒」を設定)、
(5) 「流量計」をタッチして、使用する流量検出器台数を1台、2台、3台のうちから設 定できる(後述土壌処理例では「1台」を設定)。
画面(DL1イメージ3)における計測係数設定欄の設定については、
(6) 「計測係数設定」をタッチして画面(DL1イメージ30)を表示させ、この画面で ・「回転検出エンコーダ」部分をタッチして深度検出手段の種類〔ロータリーエンコ ーダRE(回転検出エンコーダ)か、近接センサによるエンコーダか)を選択設定 でき(本例では「回転検出エンコーダ」に設定)、
・「深度」の数値データをタッチし、テンキーで深度検出手段の発する1パルスが示 す予め分かっている回転ヘッド移動距離を設定でき(後述土壌処理例では「0.0 25mm」を設定)、
・「回転係数」の数値データをタッチし、テンキーで回転係数(攪拌翼駆動軸14の 回転数検出手段における変速比に応じた予め分かっている補正係数)を設定できる 。
なお、拡縮工法、LR工法の選択設定については、記録ユニットUN2における工法選択スイッチSW3’を操作することでも行える。
以上の計測係数設定欄の設定のうち図15の画面(DL1イメージ30)を用いて行う数値設定については、各部の設定を行うごとに「確定」をタッチして順次設定を行い、計測係数設定欄の設定が終了すると「変更終了」をタッチする。間違った入力については「取消」をタッチして入力しなおすことができる。「変更終了」をタッチすると、時計設定が可能になり、必要に応じてテンキーを用いて時計設定を行うことができる。
なお、画面(DL1イメージ3)において、「時計設定」をタッチしても画面(DL1イメージ30)が表示され、これにより計測係数欄の設定及び(又は)時計設定を行うことができる。 画面(DL1イメージ30)において「設定完了」をタッチすると、画面(DL1イメージ3)に戻る。
図14に示す画面(DL1イメージ3)における「縮小」はこれをタッチして「縮小」又は「拡大」を表示させることができ、「縮小」表示時に回転ヘッドの削刃ヘッド11を最も縮小させると、そのときのポテンションメータERからの出力が計測ユニットUN1においてデジタルデータに変換されたときの値が0%欄に表示され、「拡大」表示時に回転ヘッドの削刃ヘッド11を最も拡大させると、そのときのポテンションメータERからの出力が計測ユニットUN1においてデジタルデータに変換されたときの値が100%欄に表示され、これら値はこの欄を長押しタッチすることで確定され、計測ユニットUN1における掘削刃ヘッド11の拡縮率算出の基礎とされる。
図14に示す画面(DL1イメージ3)や図15の画面(DL1イメージ30)で「設定完了」をタッチすると、データ設定後の状態で図10の計測画面に戻る。
記録ユニット側で図13に示す画面中の「データ設定」をタッチすることで表示される図16に示すデータ設定画面(DL2イメージ3)においては、次の設定を行える。
(1) 「工法選択」をタッチすることで、「拡縮工法」又は図「LR工法」を選択設定でき (後述土壌処理例では「拡縮工法」を設定)、
(2) 「深度スケール」タッチすることで回転ヘッド1の深度スケールを0−25m、0− 50m、0−75mの3種類のいずれかに設定でき(後述土壌処理例では「0−25 m」を設定)、
(3) 「チャート速度」をタッチすることで、記録計PR1における連続記録紙の送り速度 を600mm/Hを含む数種類のうちから一つ選択設定でき(後述土壌処理例では「 600mm/H」を設定、
(4) 「印字」をタッチすることで記録計PR1による出力を行う「入」か、否「切」かを 設定でき(後述土壌処理例では「入」に設定)、
(5) 「時間印字」をタッチすることで記録計PR1による印字時に時間も印字する「入」 か、否「切」かを設定でき(後述土壌処理例では「入」に設定)、
(6) 「日付印字」をタッチすることで記録計PR1による印字時に日付も印字する「入」 か、否「切」かを設定でき(後述土壌処理例では「入」に設定)、
(7) 「負荷検出」をタッチして、負荷検出手段が「電流計」か「圧力計」かを設定でき( ここでは「電流計」に設定)、
(8) 「流量計接続」をタッチして、流量検出器FM1等の使用台数を1台、2台、3台の うちから設定できる(後述土壌処理例ではFM1の1台を設定)。
画面(DL2イメージ3)において「記録計調整」をタッチすると図示省略の記録計PR1調整のための画面が表示され、そこで記録計に関する調整事項を設定できる。
画面(DL2イメージ3)において「設定完了」をタッチすると、データ設定後の状態で図11の計測画面に戻る。
なお、「工法選択」、「負荷検出」、「流量計台数」については、ディスプレイDL1の画像表示部F1に係る操作パネルPA1においても、ディスプレイDL2に係る操作パネルPA2においても設定可能であり、いずれかで設定すれば他方のディスプレイ画像表示部にも表示される。 また、流量計台数データが1台以上に設定された場合には、図10、図11に示す画面における流量表示部分はその台数に応じた数で表示される。
次に、計測ユニットUN1、記録ユニットUN2の各コンピュータ相当部分(特にその中央演算処理装置CPU))の動作の概略を説明しておく。
計測ユニットUN1についてはその一部を図21に、残部を図22に示す。記録ユニットUN2についてはその一部を図23に、残部を図24に示す。
計測ユニットUN1においては、図21に示すように、プログラムがスタートすると、ディスプレイ画像表示部に画面(当初は計測画面)を表示し(ステップS1)、検出手段による検出情報や各種設定データを表示する(S2)。このとき記録ユニットにおいて一部又は全部のデータが書き換えられていると、それも上書き表示される。次いで、ディスプレイDL1におけるスイッチSW1又は記録ユニットのスイッチSW1’で記録開始が指示されているか否かを判断し(S3)、指示されていると深度及び注入積算量の表示をリセットする(S4)。なお、スイッチSW1等にて記録開始が指示されると、図10、図11の計測画面における「記録停止」は「記録中」に変わる。
深度等のリセットが終了すると、カードMCへの記録を開始し、記録ユニットにパーソナルコンピュータPCPが接続されているときは、そこへも記録を開始する(S5)。かかる記録中、ディスプレイDL1のスイッチSW2又は記録ユニットのスイッチSW2’にて記録中断が指示されると(S6)、深度および注入量積算を停止するが(S8)、そうでないとき、又は記録再開が指示されたときは、さらにSW1又はSW1’にて記録終了が指示さたか否かを判断し(S7)、「記録終了」でないときは引き続き記録処理を実行し、「記録終了」のときはそこでエンドとする。
前記のステップS3において「記録開始」が指示されていなときは、図22に示すように、孔番設定か否かを判断し(S9)、「設定」でなければステップS1に戻るが、「設定」であれば孔番設定画面を表示し(S10)、タッチ式操作パネルの操作に基づく孔番設定処理を実行し(S11)、「設定完了」すると(S12)、記録ユニットへデータを転送して(S200)、ステップS3へ戻る。「設定完了」でないときは、データ設定か否かを判断し(S13)、そうでなければ孔番設定処理を続け、「データ設定」であればデータ設定画面を表示し(S14)、記録欄データ設定処理を実行し(S15)、「設定完了」であればステップS200を経てステップS3に戻り、そうでないときは、計測係数設定又は時計設定か否かを判断し(S17)、そうであれば計測係数等設定画面(DL1イメージ30)を表示し(S18)、設定処理を行い(S19)、「設定完了」のときはステップS200を経てステップS3へ戻る。ステップS200で記録ユニットへ転送されたデータは記録ユニットにおいて上書きされ、画面表示にも反映される。
記録ユニットUN2においては、図23に示すように、プログラムがスタートすると、ディスプレイ画像表示部に画面(当初は計測画面)を表示し(ステップS1’)、検出手段による検出情報や各種設定データを表示する(S2’)。このとき計測ユニットにおいて一部又は全部のデータが書き換えられていると、それも上書き表示される。次いで、記録ユニットのスイッチSW1’又はディスプレイDL1におけるスイッチSW1で記録開始が指示されているか否かを判断し(S3’)、指示されていると深度及び注入積算量の表示をリセットする(S4’)。
なお、スイッチSW1’等にて記録開始が指示されると、図10、図11の計測画面における「記録停止」は「記録中」に変わる。
深度等のリセットが終了すると、カードMCへの記録を開始し、記録ユニットにパーソナルコンピュータPCPが接続されているときは、そこへも記録を開始する(S5’)。かかる記録中、記録ユニットのスイッチSW2’又はディスプレイDL1のスイッチSW2にて記録中断が指示されると(S6’)、深度および注入量積算を停止するが(S8’)、そうでないとき、又は記録再開が指示されたときは、さらにSW1又はSW1’にて記録終了が指示さたか否かを判断し(S7’)、「記録終了」でないときは引き続き記録処理を実行し、「記録終了」のときはそこでエンドとする。
前記のステップS3’において「記録開始」が指示されていなときは、図24に示すように、孔番設定か否かを判断し(S9’)、「設定」でなければステップS1’に戻るが、「設定」であれば孔番設定画面を表示し(S10’)、タッチ式操作パネルの操作に基づく孔番設定処理を実行し(S11’)、「設定完了」すると(S12’)、計測ユニットへデータ転送して(S200’)、ステップS3’へ戻る。「設定完了」でないときは、データ設定か否かを判断し(S13’)、そうでなければ孔番設定処理を続け、「データ設定」であればデータ設定画面を表示し(S14’)、データ設定処理を実行し(S15’)、「設定完了」であればステップS200’を経てステップS3’に戻り、そうでないときは、記録計調整か否かを判断し(S17’)、そうであれば記録計調整画面(図示省略)を表示し(S18’)、記録計調整を行い(S19’)、「設定完了」のときはステップS200’を経てステップS3’へ戻る。ステップS200’で計測ユニットへ転送されたデータは計測ユニットにおいて上書きされ、画面表示にも反映される。
(3)土壌処理
既述のようにして各種データの設定を行い、ディスプレイDL1の画像表示部F1にデータ設定後の計測画面を表示させるとともに、ディスプレイDL2の画像表示部F2にデータ設定後の計測画面を表示させる準備が完了すると、土壌処理を開始する。
土壌処理の種類には、代表的には軟弱地盤の土壌改良処理や汚染土壌の無害化処理等があり、本発明に係る土壌処理装置はそのいずれも行うことができるが、ここでは軟弱地盤の土壌改良処理に例をとって説明する。土壌処理用添加物として、土壌固化材、例えばセメント系固化材を採用する。ここでは水とセメントを含む流動性のあるセメント系固化材を採用する。これを添加物供給部L1からポンプP1で回転ヘッドの添加物吐出口111aに供給する。
土壌処理にあたっては、予め処理対象土壌層を含む領域をボーリング調査等により地質調査した結果、過去の土壌処理データ等に基づいて予め求めた処理対象土壌層までの深さ、処理対象土壌層自体の深さ、土壌の各位置での必要添加物注入量、土壌と添加物の十分な混合攪拌のための回転ヘッドによる前記羽根きり回数等に基づいて行う。
既述のとおり、掘削刃ヘッド11は最小縮小状態とされており、攪拌翼12は手動等にて折り畳んで最小縮小状態にされている。
そこで、先ず、自走車運転席のオペレータが機械操作部MPAを操作して回転ヘッド1の掘削刃ヘッド11をモータM1により土壌掘削方向CWに回転駆動するとともに土壌攪拌翼12もモータM2によりヘッド11と同じ方向に回転駆動し、さらに昇降装置5にて回転ヘッド1を地表50まで下降させる。「記録開始」はこの時点で指示すればよい。そしてさらに回転ヘッド1を下降させる。
かくして図7(B)に示すように、回転ヘッド1を地表50から処理対象土壌層40へ向けて、土壌をそれがある位置で掘削し、攪拌し、ほぐしながら進入させる。この掘削、攪拌しながらのヘッド進入は、掘削刃ヘッド11の添加物吐出口111aから土壌中へセメント系固化材を所定量注入しながら行う。セメント系固化材の注入は管理室オペレータが記録ユニットUN2にあるポンプの運転開始・停止スイッチSS1及びポンプ吐出量調整部FC1を操作して行う。
回転ヘッド1が処理対象土壌層40に到達すると、そこで、運転席オペレータが機械操作部MPAの操作にて回転ヘッド1を拡大状態として土壌処理に供する。
すなわち、図2にも示すように掘削刃ヘッド11をピストンシリンダ装置PCを伸長させることで拡大状態として土壌掘削方向CWに回転させる一方、攪拌翼12についてはモータM2を逆転させることで掘削刃ヘッド11とは反対方向CCWに回転させ、それにより土壌抵抗にて開かせ、拡大状態にて回転させる。これにより回転ヘッド1と土壌が共回りすることを抑制して土壌を十分攪拌等できるようにする。
かくして回転ヘッド1は前記掘削進入時よりも拡大された、従ってより広い範囲にわたり掘削等できる状態で、処理対象土壌をそれがある位置で掘削し、攪拌できる。この作業においても、管理室オペレータが記録ユニットUN2のポンプ操作部の操作にて掘削刃ヘッド11の添加物吐出口111aから土壌中へセメント系固化材を注入する。
このときのセメント系固化材の注入量は回転ヘッド1が拡大されたことに対応するものとされる。注入したセメント系固化材は拡大された回転ヘッド1により土壌と十分混合攪拌する。そのために前記の羽根きり回数を予め定めた回数以上得るようにする。
なお、汚染された処理対象土壌層を無害化処理するときには、無害化処理用の添加物を回転ヘッド1の吐出口111a、111b、111cのうちの1又は2以上から注入すればよい。
土壌層40の処理においては、必要に応じ、回転ヘッド1を該層40中で繰り返し昇降させてもよい。
土壌層40の処理後は、運転席オペレータが機械操作部MPAを操作することでピストンシリンダ装置PCを縮め、掘削刃ヘッド11を縮小状態とするとともに攪拌翼12を掘削刃ヘッド11と同じ方向に回転させつつ、従って攪拌翼12についても縮小状態としつつ、回転ヘッド1を、処理された土壌から地表50へ向け途中の土壌を該土壌がある位置で攪拌しながら、さらに、必要に応じ、添加物吐出口111aから土壌中へセメント系固化材を注入し、それと土壌とを混合攪拌しながら、退出させる。
このようにして一か所の土壌処理が終了すると、次の土壌処理箇所へ移り、そこでの土壌を処理し、最終的には、それには限定されないが例えば図8に示すように、隣合う土壌処理箇所41が一部重なりあうように処理対象土壌層全体を処理する。
このように処理された土壌の上には図9に例示するように家屋等HSを構築して安全に使用することができる。なお図8及び図9におてい42は地表50から処理された土壌41に至る回転ヘッド1の移動後の土壌である。
以上説明した土壌処理装置による軟弱地盤の土壌改良処理においては、回転ヘッド1は回転半径方向に拡縮可能であり、土壌層40へ向けて進入するとき、及び処理された土壌41から地上へ退出するときには、縮小状態に設定でき、従って、処理する必要のない地表、或いは地表及びその近傍の土壌について徒に掘削、攪拌することがない一方、土壌層40においては回転ヘッド1を拡大状態に設定でき、それにより広い範囲にわたり効率よく土壌を処理でき、これらにより、表層土壌或いは表層土壌及びその近傍の土壌についてはその地盤強度をできるだけ確保しつつより深層の土壌を処理できる。
また、回転ヘッド1が拡縮して必要領域のみ処理できるので、それでけ少ない工数、短い工期で、簡単安価に土壌改良処理できる。また、作業の無駄、土壌処理用添加物の無駄等の無駄少なく、それだけ安価に土壌改良処理できる。
汚染土壌を無害化処理する場合においても、この点は同様であり、また、無害化処理する場合、土壌を地上へ搬出する必要がなく、地表50から土壌層40にいたるまでの土壌60を殆ど地中にとどめておくことができるとともに処理対象土壌をそれがある原位置で処理することができ、従来の汚染土壌処理のように土壌を地上へ搬出し、処理後に埋め戻す方法と比べると、少ない工数、短い工期で、簡単安価に汚染土壌を処理できる。また、従来の汚染土壌処理方法や処理装置類と比べると、作業の無駄、土壌処理用添加物の無駄等の無駄なく、それだけ安価に汚染土壌を処理できる。
また、以上説明した土壌処理においては、掘削刃ヘッド11の拡縮状態がポテンションメータERで検出され、計測ユニットUN1におてい拡縮率に換算される。そして、その回転ヘッド拡縮率が、処理対象土壌層へ至る途中の土壌については、例えば図17に示すようにディスプレイDL1の画像表示部F1にリアルタイムで表示され、運転席オペレータがこれを目視することができる。また同時に、図18に例示するように管理室CCのディスプレイDL2の画像表示部F2にもリアルタイムで表示され、これを管理室CCのオペレータも見ることができる。
また、処理対象土壌層についても、例えば図19に示すようにディスプレイDL1の画像表示部F1にリアルタイムで表示され、また同時に、図20に例示するように管理室CCのディスプレイDL2の画像表示部F2にもリアルタイムで表示され、これをオペレータが見ることができる。
画像表示部F1、F2には、さらに、
(1) ロータリーエンコーダREにて検出される回転ヘッド1の土壌中の深度が数値で、
(2) 計測ユニットUN1にて算出される回転ヘッド1の掘進退出方向の移動速度(掘進速度)が棒グラフ状に、
(3) 土壌攪拌翼回転数に代表される回転ヘッド回転数が棒グラフ状に、
(4) 流量検出器FM1で検出される回転ヘッド1 からのセメント系固化材注入量が棒グラ フ状に、
(5) セメント系固化材の積算注入量が数値で、
それぞれリアルタイムで表示され、これを運転席オペレータ及び管理室オペレータが目視できる。
従って、運転席オペレータは画像表示部F1を目視しつつ、特に、
・掘削刃ヘッド11の拡縮状態が正しいものであるか否か、
・回転ヘッド1が土壌中のいずれの位置(深度)にあるか、すなわち、回転ヘッド1を下降させるときには回転ヘッド1が処理対象土壌層の上端に達したか否か、回転ヘッド1が処理対象土壌層の底に達したか否か、回転ヘッド1を上昇させるときには回転ヘッド1が処理対象土壌層の上端に達したか否か等、
・さらには回転ヘッド1の土壌中の位置(深度)から、掘削刃ヘッド11を縮小状態から拡大状態へ変更するとともに土壌攪拌翼12の回転方向を切り替えて縮小状態から土壌抵抗により拡大させるタイミング、掘削刃ヘッド11を拡大状態から縮小状態へ変更するとともに土壌攪拌翼12の回転方向を切り替えて拡大状態から土壌抵抗により縮小させるタイミング、
・土壌とセメント系固化材とを十分攪拌混合するための、回転ヘッド掘進速度及び回転数が関係する回転ヘッド1による前記羽根きり回数が所定のものか否か、
などを簡単容易に知ることができ、それにより土壌処理装置本体A及び昇降装置5を正しく運転できる。
また管理室オペレータは画像表示部F2を目視しつつ、特に、
・回転ヘッド1の土壌中の深度、すなわち、回転ヘッド1が処理対象土壌層にあるか、それに至るまでの途中の土壌にあるか等に応じてセメント系固化材注入量を変更するタイミング、
・必要量のセメント系固化材を注入している否か、
等を簡単容易に知ることができ、それによりポンプP1によるセメント系固化材の注入量をそのときどきで精度よく調整でき
これらにより所定の土壌処理をそれだけ確実に行うことができる。
また、画像表示部F1、F2には、
(6) 掘削刃ヘッド負荷を示す電流1の値が棒グラフ状に、
(7) 土壌攪拌翼負荷を示す電流2の値が棒グラフ状にリアルタイムで表示されるので、 回転ヘッド1が掘削中の土壌の硬さ程度を知ることができ、さらに、電流2の表示から土壌攪拌翼12が縮小状態又は拡大状態にあることを確認することもできる。
さらに、土壌処理における各種検出手段による検出データや前記の設定データをメモリカードMCに記録させたり、連続用紙に逐次チャート記録させることができ、これにより、処理後に土壌処理状態を確認したり、他の土壌処理の参考にしたでき、連続用紙への逐次記録については土壌処理中にもこれで土壌処理状態を確認できる。
なお、画像表示部F1、F2の表示を目視しつつ土壌処理装置を運転して土壌処理を行うことは汚染土壌の無害化処理等の土壌処理においても実行でき、それにより所定の土壌処理をより確実に行える。
本発明は各種の所定土壌処理を簡単容易にしかも確実性高く行うことに適用できる。
本発明に係る土壌処理装置の1例の、一部を省略して示す側面図である。 図1に示す土壌処理装置の本体部分の、回転ヘッド拡大状態の正面図である。 図1に示す土壌処理装置の本体部分の、回転ヘッド縮小状態の正面図である。 図1に示す土壌処理装置の管理システム等を示すブロック図である。 図(A)は回転ヘッドにおける土壌攪拌翼の拡大状態の平面図であり、図(B)はその縮小状態の平面図である。 ボックス継ぎ手及び土壌処理用添加物供給装置の一部の断面図である。 図(A)から図(C)は土壌処理の手順の一部を示す図である。 土壌処理領域の1例を示す平面図である。 処理された土地とその上に構築される家等を示す図であり、土地については図8のX−X線断面で示してある。 計測ユニット側のディスプレイ画像表示部の計測画面例を示す図である。 記録ユニット側のディスプレイ画像表示部の計測画面例を示す図である。 計測ユニット側のディスプレイ画像表示部の孔番設定画面例を示す図である。 記録ユニット側のディスプレイ画像表示部の孔番設定画面例を示す図である。 計測ユニット側のディスプレイ画像表示部のデータ設定画面例を示す図である。 計測ユニット側のディスプレイ画像表示部の計測係数等設定画面例を示す図である。 記録ユニット側のディスプレイ画像表示部のデータ設定画面例を示す図である。 計測ユニット側ディスプレイ画像表示部の、処理対象土壌層へ至る前の処理における、検出手段の検出情報のリアルタイム表示画面例を示す図である。 記録ユニット側ディスプレイ画像表示部の、処理対象土壌層へ至る前の処理における、検出手段の検出情報のリアルタイム表示画面例を示す図である。 計測ユニット側ディスプレイ画像表示部の、処理対象土壌層での処理における、検出手段の検出情報のリアルタイム表示画面例を示す図である。 記録ユニット側ディスプレイ画像表示部の、処理対象土壌層での処理における、検出手段の検出情報のリアルタイム表示画面例を示す図である。 計測ユニットの動作の一部の概略を示すフローチャートである。 計測ユニットの動作の残部の概略を示すフローチャートである。 記録ユニットの動作の一部の概略を示すフローチャートである。 記録ユニットの動作の残部の概略を示すフローチャートである。
符号の説明
A 土壌処理装置本体 4 土壌処理用添加物供給装置
1 回転ヘッド 31、32 スイベル装置
11 掘削刃ヘッド 311 筒部材
11a 土壌掘削刃 311a 環状凹溝
111 ヘッド11の中央部分 H1 第1添加物供給ホース
112 ヘッド11の外側部分 312 添加物流通孔
113 スライダ 2011、2021 孔
113f フランジ部 P1、P2、P3 添加物流通管
114 連結リンク BR ベアリング
111a 第1添加物吐出口 321 筒状部材
111b 第2添加物吐出口 321a 上側環状凹溝
111c 第3添加物吐出口 321b 下側環状凹溝
13 掘削刃ヘッド駆動軸 H2 第2添加物供給ホース
R2 軸13に固定のリング H3 第3添加物供給ホース
T2 リングR2の突起 322、323 添加物流通孔
RS2 回転数検出センサ 2022、2023 孔
AM1 掘削刃ヘッド負荷検出用電流計 SR1、SR2、SR3 添加物漏れ
12 土壌攪拌翼 防止シール
14 土壌攪拌翼駆動軸 L1、L2、L3 土壌処理用添加物
R1 軸14に固定のリング 供給部
P1、P2、P3 ポンプ FM1、FM2、FM3 流量検出器
T1 リングR1の突起 UN1 計測ユニット
RS1 回転数検出センサ DL1 ディスプレイ
121 翼12の駆動軸14からの突出部分 F1 ディスプレイDL1の画面
122 翼12の外側部分 PA1 タッチ式操作パネル
AM2 土壌攪拌翼負荷検出用電流計 WR 記録部
CW 掘削刃ヘッド11の土壌掘削回転方向 MC メモリカード
CCW CWとは反対回転方向 PSW1 電源スイッチ
2 回転ヘッド支持駆動装置 SW1 記録開始・停止指示スイッチ
21 掘削刃ヘッド駆動部 SW2 記録中断・再開指示スイッチ
22 土壌攪拌翼駆動部 SW3 メモリカード初期化等用
20 ボックス継ぎ手 スイッチ
UN2 記録ユニット
201 継ぎ手20の上側部材 DL2 ディスプレイ
201’ 上側部材20の上端部 F2 ディスプレイDL2の画面
202 継ぎ手20の下側部材 PA2 タッチ式操作パネル
M1 モータ PSW2 電源スイッチ
ms モータM1の回転軸 SW1’ 記録開始・停止指示スイッチ
200 継ぎ手 SW2’ 記録中断・再開指示スイッチ
K1、K2 抜け止めキー SW3’ 拡縮工法等設定スイッチ
M2 モータ SS1〜SS3 ポンプ運転
GB ギアボックス 開始・停止指示スイッチG1 大歯車 FC1〜FC3 ポンプ吐出量調整部
G2 小歯車 PR1 記録計
3 掘削刃ヘッド拡縮駆動装置 PCP パーソナルコンピュータ
PC ピストンシリンダ装置 CR カードリーダ
ER 拡縮検出器(ポテンションメータ) PR2 プリンタ
wr ワイヤ
SL スライダ

V 自走車 5 土壌処理本体A(回転ヘッド)昇降装置
VD 運転席 M3 ウインチモータ
CL 支柱 51 ワイロドラム
RL レール 52 ワイヤ
VPC ピストンシリンダ装置 521 ワイヤ端
SH1〜SH4 滑車 m1、m2、m3 滑車
RE ロータリーエンコーダ 40 処理対象土壌層
wr’ワイヤ 41 土壌処理箇所
CONT 機械制御部 50 地表
MPA 機械操作部 60 地表及びその近傍の土壌層
42 地表から処理土壌41に至る
回転ヘッドの移動後の土壌

Claims (16)

  1. 縮小状態とした拡縮可能回転ヘッドを地上から処理対象土壌層へ向けて該回転ヘッドで途中の土壌を掘削攪拌しつつ進入させ、該処理対象土壌層を拡大状態とした該拡縮可能回転ヘッドで掘削攪拌するとともに該回転ヘッドから土壌処理用添加物を添加注入する土壌処理を行い、該土壌処理後は前記回転ヘッドを縮小状態として地上へ向け、前記途中の土壌を攪拌しつつ退出させる土壌処理装置による土壌処理方法において、
    前記回転ヘッドの拡縮状態を拡縮状態検出手段で、該回転ヘッドの土壌中の深度を深度検出手段で、該回転ヘッドからの添加物注入量を添加物注入量検出手段でそれぞれ検出し、前記各検出手段による検出情報をリアルタイムでディスプレイに表示させ、土壌処理装置オペレータが該ディスプレイに表示された検出情報を目視確認しつつ前記土壌処理装置を操作できるようにして土壌処理を行うこと特徴とする土壌処理方法。
  2. さらに、前記回転ヘッドの掘進退出方向の移動速度を回転ヘッド移動速度検出手段で、該回転ヘッドの回転数を回転数検出手段でそれぞれ検出するとともに該回転ヘッド移動速度検出手段及び回転数検出手段による検出情報もリアルタイムで前記ディスプレイに表示させ、前記オペレータが該ディスプレイに表示された該検出情報も目視確認しつつ前記土壌処理装置を操作できるようにして土壌処理を行う請求項1記載の土壌処理方法。
  3. さらに、前記回転ヘッドの負荷を負荷検出手段で検出するとともに該負荷検出手段による検出情報もリアルタイムで前記ディスプレイに表示させ、前記オペレータが該ディスプレイに表示された該検出情報も目視確認しつつ前記土壌処理装置を操作できるようにして土壌処理を行う請求項1又は2記載の土壌処理方法。
  4. 前記各検出手段による検出情報を記録手段にて記録媒体に記録しつつ土壌処理を行う請求項1、2又は3記載の土壌処理方法。
  5. 縮小状態とした拡縮可能回転ヘッドを地上から処理対象土壌層へ向けて該回転ヘッドで途中の土壌を掘削攪拌しつつ進入させ、該処理対象土壌層を拡大状態とした該拡縮可能回転ヘッドで掘削攪拌するとともに該回転ヘッドから土壌処理用添加物を添加注入する土壌処理を行い、該土壌処理後は前記回転ヘッドを縮小状態として地上へ向け、前記途中の土壌を攪拌しつつ退出させる土壌処理装置において、
    前記回転ヘッドの拡縮状態を検出するための拡縮状態検出手段と、
    該回転ヘッドの土壌中の深度を検出するための深度検出手段と、
    該回転ヘッドからの添加物注入量を検出する添加物注入量検出手段と、
    前記各検出手段による検出情報をリアルタイムでディスプレイに表示させる検出情報表示手段と
    を有することを特徴とする土壌処理装置。
  6. 前記回転ヘッドを支持して回転させる回転ヘッド支持駆動装置と、
    前記回転ヘッドを拡縮させる拡縮駆動装置と、
    前記回転ヘッドを昇降させる回転ヘッド昇降装置と、
    土壌処理用添加物を前記回転ヘッドに設けられた添加物吐出口へ供給する土壌処理用添加物供給装置と、
    前記回転ヘッド支持駆動装置の操作部と、
    前記拡縮駆動装置の操作部と、
    前記回転ヘッド昇降装置の操作部と、
    前記添加物供給装置の操作部と
    を含んでいる請求項5記載の土壌処理装置。
  7. 前記回転ヘッドは土壌掘削刃を有する掘削刃ヘッドとその上方に配置された土壌攪拌翼とを備えており、
    前記回転ヘッド支持駆動装置は、前記掘削刃ヘッドを回転駆動する掘削刃ヘッド駆動部と、前記土壌攪拌翼を回転駆動する攪拌翼駆動部とを含んでおり、
    該回転ヘッド支持駆動装置の操作部は、該掘削刃ヘッド駆動部の操作部と該土壌攪拌翼駆動部の操作部とを含んでおり、
    該土壌攪拌翼駆動部の操作部には土壌攪拌翼を掘削刃ヘッドと同方向又は反対方向に回転させる回転方向切替え操作部が含まれており、
    前記掘削刃ヘッドは、回転半径方向に拡縮可能となるように開閉可能であり、前記回転ヘッドの拡縮駆動装置は該掘削刃ヘッドの開閉を行うものであり、
    前記土壌攪拌翼は、回転半径方向に拡縮可能となるように開姿勢又は閉姿勢を選択的にとることができ、前記掘削刃ヘッドの土壌掘削方向回転とは反対方向に回転駆動されることで土壌抵抗を受けて開姿勢をとり、同方向に回転駆動されることで反対の土壌抵抗を受けて閉姿勢をとる請求項6記載の土壌処理装置。
  8. 前記拡縮状態検出手段は前記拡縮駆動装置における可動部材の動作に基づいて前記拡縮状態を検出するものであり、
    前記深度検出手段は前記回転ヘッド昇降装置による前記回転ヘッドの昇降に連動する部材の動作に基づいて該回転ヘッドの土壌中の深度を検出するものであり、
    前記添加物注入量検出手段は、前記土壌処理用添加物供給装置に設けられた添加物流量検出器による検出流量に基づいて前記回転ヘッドからの添加物注入量を検出するものである請求項6又は7記載の土壌処理装置。
  9. 前記回転ヘッドの掘進退出方向の移動速度を検出する回転ヘッド移動速度検出手段及び該回転ヘッドの回転数検出手段をさらに備えており、前記検出情報表示手段は該回転ヘッド移動速度検出手段及び回転数検出手段による検出情報もリアルタイムで前記ディスプレイに表示させる請求項5から8のいずれかに記載の土壌処理装置。
  10. 前記回転ヘッド移動速度検出手段は前記深度検出手段により検出される回転ヘッド深度の単位時間あたりの変化量を算出することで回転ヘッド移動速度を検出するものである請求項9記載の土壌処理装置。
  11. 前記回転ヘッドの負荷検出手段をさらに備えており、前記検出情報表示手段は該負荷検出手段による検出情報もリアルタイムで前記ディスプレイに表示させる請求項5から10のいずれかに記載の土壌処理装置。
  12. 前記検出情報表示手段は土壌処理に関する1又は2以上の既知データ及び(又は)予め定めたデータを入力するデータ入力部を含んでおり、該データ入力部にて入力されたデータのうち1又は2以上を前記ディスプレイに表示させる請求項5から11のいずれかに記載の土壌処理装置。
  13. 前記検出手段による検出情報のうち1又は2以上を記録媒体に記録するための記録手段をさらに備えている請求項5から11のいずれかに記載の土壌処理装置。
  14. 前記検出手段による検出情報のうち1又は2以上及び前記データ入力部にて入力されたデータのうち1又は2以上を記録媒体に記録するための記録手段をさらに備えている請求項12記載の土壌処理装置。
  15. 前記記録手段は、前記検出手段による検出情報のうち1又は2以上を記録媒体に記録するための段階的記録手段を含んでおり、該段階的記録手段は該検出情報を所定時間ごとに記録するか、前記回転ヘッドの所定深度ごとに記録するかを設定する記録間隔設定手段を含んでいる請求項13又は14記載の土壌処理装置。
  16. 前記記録手段は、前記検出手段による検出情報のうち1又は2以上を連続的に記録媒体に記録するための連続記録手段を含んでいる請求項13、14又は15記載の土壌処理装置。
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