JPH0826540B2 - ソイルセメント体の造成工法及びこれに用いるアースオーガー - Google Patents

ソイルセメント体の造成工法及びこれに用いるアースオーガー

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JPH0826540B2
JPH0826540B2 JP1141490A JP14149089A JPH0826540B2 JP H0826540 B2 JPH0826540 B2 JP H0826540B2 JP 1141490 A JP1141490 A JP 1141490A JP 14149089 A JP14149089 A JP 14149089A JP H0826540 B2 JPH0826540 B2 JP H0826540B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、地盤内に、掘削土砂とセメントミルク等の
硬化液とを攪拌、ミキシングしてなるソイルセメント体
を造成する工法、詳しくは、アースオーガーで地盤を掘
孔する際に、オーガー先端部よりセメントミルク等の硬
化液を吐出し、掘削土砂と攪拌、ミキシングしてソイル
セメント柱体を造成する工法、或は、複数のオーガーを
並列に連接した3連オーガーまたは6連オーガー等の連
軸オーガーを用いて、ソイルセメント状の壁体(連壁)
を造成する工法の改良と、その工法に用いるアースオー
ガーに関するものである。
[従来の技術と解決しようとする課題] 一般に、従来のアースオーガーは、オーガー軸の内孔
をセメントミルク等の硬化液の供給孔とし、オーガー軸
の先端部に吐出口を設けたものであるが、これを用いて
地盤を掘孔し、注入液と地盤土砂とを攪拌、ミキシング
してソイルセメント柱体等を地盤に造成する場合、下記
の欠点がある。
セメントミルク等の注入がオーガーヘッドの先端部
のみで行うものであるから、掘削土砂と注入したセメン
トミルク等の硬化液との攪拌、ミキシングが掘孔内全長
について充分に行うことができない(例えばオーガーヘ
ッドより上部の注入個所以外の掘孔内土砂は充分にミキ
シングされない)。
それがために、均質で、安定強固なソイルセメント柱
体や壁体等を造成できない。
また、造成されるソイルセメント柱体或は壁体は、
所定の強度に造成しなければならないが、セメントソイ
ル体の強度そのものは、主には攪拌される掘削土砂の土
質により左右される。従って、深度方向に地層が変わる
地盤では、土質に応じたセメントミルク等の硬化液を注
入しなければならいが、上記のように従来方法では、セ
メントミルク等の注入がオーガーヘッドの先端部のみで
行うものであるから、所定深度の地盤に適切量の注入を
行うことができず、強度的に不確実なセメントソイル体
しか造成し得ない。
また、上記のミキシング効果を良くするために、オ
ーガー引き上げ時に硬化液を注入しながら攪拌、ミキシ
ングしたり、オーガーの上下動で攪拌、ミキシングする
のは、時間と手間がかかる上、尚充分にミキシングでき
ない欠点があり、さらに深度方向のセメントミルク等の
硬化液の注入量の分布状況が不明となり、安全で強固な
セメントソイル体を造成できない。
なお、上記ソイルセメント体の強度は、上記硬化液
の注入量、強度及び攪拌される土砂の土質以外に、主に
は注入硬化液と地盤土砂の混練度合により定まるが、従
来技術では、造成されるソイルセメント体の攪拌、ミキ
シング度合を、施工時に計測、確認、管理することが全
く行われておらず、従って、強度的に不確かで不均一な
ソイルセメント体しか造り得なかった。
[発明の目的] 上記に鑑み、本発明は、特にソイルセメント体を造成
する工法において、オーガー軸方向所要間隔にそれぞれ
開閉できる電磁弁等の複数の吐出口を設けたアースオー
ガーを用いることにより、上記の問題点の解決を図ろう
とするものである。すなわち、深度方向全長に渡って均
質でかつ安定強固なソイルセメント体を効率よく確実に
造成できる造成工法と、この工法を実施する装置として
好適なアースオーガーを提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段] 上記の課題を解決するために、本発明のソイルセメン
ト体の造成工法においては、オーガー軸方向所要間隔
に、電磁弁よりなる自動弁、もしくは液圧や空気圧シリ
ンダーで作動する自動弁によってそれぞれ開閉制御でき
る複数の吐出口を設けたアースオーガーを用い、所定地
盤掘孔時に、掘孔内における任意位置の吐出口よりセメ
ントミルク等の硬化液を注入して、地盤土砂と攪拌、ミ
キシングすることにより、ソイルセメントによる柱体あ
るいは壁体等のソイルセメント体を造成することを特徴
とする。
前記のアースオーガーが、複数のオーガー軸を並列に
連接した連軸オーガーの場合は、少なくとも一つのオー
ガー軸に上記のごとく複数の吐出口を設けておくものと
する。
また本発明の第2は、前記の工法において、アースオ
ーガーのオーガー軸に連結された減速モーターの回転伝
達軸もしくはオーガー軸に、1もしくは複数のトルクセ
ンサーを設け、所定地盤掘孔時に、該トルクセンサーで
掘削抵抗および/または攪拌、ミキシング抵抗を計測し
ながらソイルセメント体を造成することを特徴とする。
そして、上記の工法に使用する装置に係る本発明のア
ースオーガーにおいては、オーガー軸方向所要間隔に、
電磁弁よりなる自動弁、もしくは液圧や空気圧シリンダ
ーで作動する自動弁によってそれぞれ開閉制御できる複
数の吐出口を設けてなることを特徴とする。
前記のアースオーガーには、オーガー軸と連結された
減速モーターの回転伝達軸もしくはオーガー軸に、掘削
抵抗および/または攪拌、ミキシング抵抗を計測する1
もしくは複数のトルクセンサーを設けておくことができ
る。
また前記のアースオーガーにおいて、減速モーターの
回転伝達軸を含むオーガー軸の上部にスリップリングを
設け、オーガー軸が回転している状態で、前記吐出口を
開閉制御する自動弁としての電磁弁、液圧や空気圧シリ
ンダーを作動させる電磁弁および前記トルクセンサーの
少なくともいずれか1種に電気送信できるようになし
て、地上の制御装置により適宜開閉制御できるように構
成することができる。
また前記のアースオーガーにおいて、減速モーターの
回転伝達軸を含むオーガー軸の上部に、2重スイベル装
置を設け、オーガーが回転している状態で、前記吐出口
を開閉する自動弁を開閉作動させるように設けた液圧も
しくは空気圧シリンダーに、油等の液もしくはエアー等
を供給できるように形成しておくことができる。
[作 用] 上記した本発明の工法においては、オーガー軸方向所
要間隔に、電磁弁よりなる自動弁、もしくは液圧や空気
圧シリンダーで作動する自動弁によってそれぞれ開閉制
御できる複数の吐出口を設けたアースオーガーを用いる
ので、地盤掘孔時に、掘孔内における任意の位置の複数
の吐出口よりセメントミルク等の硬化液を同時に注入し
て攪拌することができ、オーガーヘッドより上方部を含
む掘孔内全体において効率よくミキシングできる。
しかも、電磁弁による自動弁あるいは液圧や空気圧シ
リンダーの作動で開閉する自動弁により前記の複数の吐
出口をそれぞれ開閉制御することにより、掘孔深度方向
に任意の位置において硬化液を注入することができ、土
質に応じて適切な量の硬化液を注入して攪拌、ミキシン
グすることができる。
さらに、減速モーターの回転伝達軸もしくはオーガー
軸に、1もしくは複数のトルクセンサーを設けたアース
オーガーを用いて、該トルクセンサーで掘削抵抗および
/または攪拌、ミキシング抵抗を計測することとした場
合、前記の計測値を分析することにより、深度方向の地
盤の状態あるいはソイルセメント体の混練およびミキシ
ング度合を、施工しながら判定、確認、管理することが
でき、延いてはこれに基いて、前記の吐出口を適宜開閉
制御することも容易になる。
殊に、減速モーターの回転伝達軸を含むオーガー軸の
上部にスリップリングを設けて、オーガーが回転してい
る状態で、前記吐出口を開閉制御する自動弁としての電
磁弁、液圧や空気圧シリンダーを作動させる電磁弁およ
び前記トルクセンサーの少なくともいずれか1種に電気
送信できるように構成した場合には、オーガーによる回
転掘削および回転攪拌作用と同時に、前記のようにアー
スオーガーに負荷する攪拌ミキシング抵抗を計測するこ
とができる。
また、減速モーターの回転伝達軸を含むオーガー軸の
上部に2重スイベル装置を設けて、オーガーが回転して
いる状態で、前記吐出口を開閉する自動弁を開閉作動さ
せるように設けた液圧もしくは空気圧シリンダーに油、
液もしくはエアー等を供給できるようにした場合には、
吐出口の開閉をオーガーの回転中においても前記シリン
ダーの作動により行なうことができる。
[実施例] 以下、本発明の実施態様を使用装置とともに図面に基
いて説明する。
まず、第一発明のソイルセメント体の造成工法に用い
る装置について説明する。
第1図は単体のアースオーガー(A)を示し、オーガ
ー軸(1)の先端には周知の掘削ヘッド(H)が設けら
れている。オーガー軸(1)の軸方向には、複数のスク
リュー羽根(3)、攪拌刃(2)等が適当な間隔位置に
配設されている。スクリュー羽根(3)は掘削用のもの
であって、オーガー軸(1)の一部分を数巻程度して付
設されている。
前記のオーガー軸(1)には軸方向所要間隔に複数の
セメントミルク等の硬化液や水等の吐出口(4a)が設け
られている。オーガーヘッド先端部にも吐出口(4b)が
設けられている。通常、前記オーガー軸(1)の内孔を
セメントミルク等の硬化液、水等の供給流路として利用
するが、このほか、別にオーガー軸(1)の内部もしく
は外部に供給パイプ(8)を並設して、セメントミルク
等の硬化液を給送するようにしてもよい。
セメントミルク等の硬化液は地上に設置した供給プラ
ントよりアースオーガー(A)に供給され、その供給量
は流量計等(図示せず)で計測される。
また、オーガー軸(1)の各吐出口(4a)あるいは吐
出口(4a)への供給流路、例えばオーガー軸(1)の内
孔には、第3図(a)に示すように、地上からの送信で
電気的に開閉制御できる電磁弁よりなる自動弁(5a)が
吐出口それぞれについて設けられており、それぞれの自
動弁(5a)が開いたときのみ、オーガー軸(1)の内孔
(供給流路)を下方に流れるセメントミルク等の硬化液
が、それぞれの位置の吐出口(4a)より吐出するように
構成されている。
前記の電磁弁を利用する自動弁(5a)は、例えば第3
図(b)のように、流通孔(52)を有する本体(51)の
内部に、ソレノイド(53)により前記流通孔(52)に対
し直交方向に変位可能なスプール(54)を備え、このス
プール(54)には、一方側に変位しているとき(図の状
態)前記流通孔(52)と合致し、他方に変位すると流通
孔(52)から離脱する通孔(55)を有しており、地上か
らの電気送信により作動するソレノイド(53)の働き
で、前記スプール(54)が変位して前記流通孔(52)す
なわち吐出口(4a)を開閉制御できるようになってい
る。
また、第3図(a)に図示するように、各吐出口毎
に、オーガー軸(1)の内孔を閉塞するように前記自動
弁(5a)を配して、オーガー軸(1)内のセメントミル
クの流れを電磁弁による自動弁(5a)内を通るように構
成すれば、セメントミルク等の硬化液を下方に流した
り、吐出口(4a)に流したり、あるいは両者に流した
り、閉止したりすることが地上からの電気信号で自在に
操作できる。
また、第4図に示すように、オーガー先端の掘削ヘッ
ド(H)にも、吐出口(4b)及びこれを開閉する前記同
様の自動弁(5b)が設けられ、吐出口(4b)が開いてい
る時には、ヘッド先端部よりセメントミルク等が吐出さ
れるように構成される。
尚、それぞれの電磁弁による自動弁(5a)(5b)は、
地上に設置した制御装置(L)により開閉操作を制御で
きるように、オーガー軸(1)の上部に設けたスリップ
リング(S)を介して制御装置(L)と電気的に接続さ
れる。
このスリップリング(S)は、例えば第6図および第
7図に示すように、減速モーター(M)の下方に吊設し
た支柱(12)と、該支柱により突出した固定アーム(1
3)により支持されて、減速モーター(M)からの回転
伝達軸(11)を含むオーガー軸(1)の上部(1a)に設
けられ、オーガー軸(1)が回転している状態で、電磁
弁による自動弁(5a)(5b)に電気送信できるようにな
っている。
すなわち、スリップリング(S)は、固定アーム(1
3)により支持された外リング(14)が前記上部(1a)
の外周所定位置に遊嵌し、この外リング(14)の内周に
制御装置(L)からの送信線(15)が各々接続された接
点用リング(16)が複数配設され、他方、これに対応す
る軸部の外周には自動弁(5a)にそれぞれ接続された接
点用のブラシ(17)が配設されて、このブラシ(17)に
前記リング(16)が外接せしめられて、オーガー軸
(1)の回転時も常に接続状態を維持するように構成さ
れる。前記とは逆に接点用リングを軸部に、ブラシを外
リングに設けておくこともできる。
また第5図に示すように、吐出口(4a)(4b)を開閉
制御する自動弁(5a)(5b)としては、上記の電磁弁に
よる場合のほか、油圧等の液圧や空気圧で作動するシリ
ンダー(20)を利用して開閉制御するように構成するこ
ともできる。この場合、例えば、吐出口(4a)(4b)を
閉塞し得る開閉蓋(21)がシリンダー(20)の出力軸に
接続され、このシリンダー(20)による進退作用により
開閉蓋(21)が上下方向にスライドして吐出口(4a)
(4b)を開閉できるように構成する。
(22)はオーガー軸(1)に並設した油等の液体もし
くはエアー等の送圧パイプであり、この送圧パイプ(2
2)が前記シリンダー(20)と電磁弁(23)を介して連
通され、地上よりの電気信号で電磁弁(23)を開閉して
シリンダー(20)を作動させるようになっている。(2
4)はシリンダー(20)および電磁弁(23)部分のカバ
ー、(25)は電磁弁(23)への送信線である。
この実施例の場合には、オーガー軸(1)の上部(1
a)には、上記したスリップリング(S)と、後述する
2重スイベル装置(B)の両者を設けることとなる。
すなわち、電磁弁(23)への送信は、上記と同様にス
リップリング(S)を介して行なわれる。また送圧パイ
プ(22)への油、エアー等の送圧は、地上もくしは施工
機上に設置した油圧ポンプ(Y)より油圧ホース
(9)、2重スイベル装置(B)を介して行なわれる。
2重スイベル装置(B)は、減速モーター(M)の下
方に吊設した支柱(12)、固定アーム(13)により支持
されて、回転伝達軸(11)を含むオーガー軸(1)の上
部(1a)に設けられ、オーガー軸(1)が回転している
状態で、油圧ポンプ(Y)、油圧ホース(9)より送圧
パイプ(22)へ油等を送ることができるようになってい
る。すなわち、第8図に示すように内周側が中空をなす
主部(B1)が、2重管よりなる前記上部(1a)の管外周
に対して、Oリング等のシール手段(B2)を介して前記
中空部をシール状態に維持しかつ上部の回転を許容する
ように嵌合し、この主部(B1)に前記ホース(9)が接
続され、一方、前記上部の外管には前記中空部(B3)に
相当する部分に1もしくは複数の流通孔(B4)が設けら
れて、この管内を通じて送圧パイプ(22)に接続されて
いる。
この場合、オーガー軸(1)を回転させたままで、ホ
ース(9)より送圧パイプ(22)に油等の液体あるいは
エアーを送給することができる。
セメントミルク等の硬化液の供給パイプ(8)を並設
して実施する場合には、第9図に示すような2重スイベ
ル装置(B)にして、上部(1a)において供給パイプ
(8)により外部に引き出せばよい。
また、地盤を掘削するアースオーガーが、第2図に示
すように、減速モーター(M)からの回転伝達軸(11)
と接続された複数のオーガー(A1)を並列に設けた連軸
オーガー(R)である場合には、それぞれのオーガー
(A1)について、基本的に上記した単体のオーガー
(A)の場合と同様であるが、特にオーガー軸(1)に
付設する攪拌刃(2)、スクリュー羽根(3)等は、そ
れぞれの軸が回転するときに互いに接当せず、且つ効率
よくミキシング出来るように、上下軸方向に位置をずら
せて適宜設けるものとする。
また、この連軸オーガー(R)の場合、各オーガー
(A1)の少なくとも1つについて、すなわち1もしくは
複数のいずれかのオーガー、あるいは全てのオーガーに
ついて、軸方向所要間隔に複数の水、セメントミルク等
の硬化液の吐出口(4a)(4b)を設け、それぞれの吐出
口(4a)(4b)には、電磁弁による電磁弁(5a)(5
b)、あるいは液圧もしくは空気圧シリンダー(20)の
作動で開閉する自動弁とこれ作動制御する電磁弁(23)
を設けておくものとする。
尚、隣接するオーガー軸(1)に設ける吐出口(4a)
(4b)の位置は、上下方向に互いに位置をずらせておく
方が、攪拌、ミキシングにより効果がある。
また電磁弁による自動弁(5a)(5b)、あるいはシリ
ンダー(20)の作動で開閉する自動弁とこれを作動制御
する電磁弁(23)等を設けるオーガー軸(1)の上部
(1a)には、上記したスリップリング(S)と2重スイ
ベル装置(B)を設けることとなる。
本発明の第2の工法を実施する場合には、上記したア
ースオーガー(A)におけるオーガー軸(1)の軸方向
所要間隔に、1もしくは複数個のトルクセンサー(6)
を設けておく。このトルクセンサー(6)はオーガー軸
に負荷されるトルクを計測することにより、各深度にお
けるオーガー軸の回転抵抗、すなわち地盤の攪拌ミキシ
ング抵抗を計測するものである。このトルクセンサー
(6)は歪、応力測定型、捩れ角測定型等からなり、防
水密閉型とする。
前記のトルクセンサー(6)は、直接オーガー軸
(1)に設けても良いが、図のように該センサー(6)
を埋め込んだトルクリング(7)をオーガー軸(1)の
外周に固設しておくこともできる。オーガー軸(1)の
軸方向に設ける複数のトルクセンサー(6)は、掘削ヘ
ッド(H)部分の軸に設けたトルクセンサー(6)をは
じめとして、上方に一定間隔で設けるのが好ましい。
それぞれのトルクセンサー(6)は、オーガー軸
(1)の上部に設けたスリップリング(S)を介してト
ルク分析装置(T)と電気的に接続される。この場合の
スリップリング(S)は、電磁弁等の自動弁(5a)(5
b)あるいは前記シリンダー(20)の電磁弁(23)に送
信するためのスリップリング(S)等と一体的に設ける
ことも、また別個に設けることもできる。
尚、上記トルクセンサー(6)で計測されたトルク等
計測値は、電気的にスリップリング(S)を介してアナ
ログ量としてトルク分析装置(T)に送信され、計測値
を分析してセメントソイル体の深度毎の混練度合を判
定、確認、管理することとなる。
第2図の連軸オーガー(R)の場合には、並列に連接
したオーガー軸(1)のいずれか1もしくは数本、また
は全てにそれぞれ軸方向に複数のトルクセンサー(6)
を設けるものとし、トルクセンサー(6)を設けたオー
ガー軸の上部には、スリップリング(S)をそれぞれ設
ける。
例えば、トルクセンサー(6)を中央の1本のオーガ
ー軸(1)もしくは両側の2本のオーガー軸(1)
(1)に設けておけば、造成されるソイルセメント壁体
の全体の攪拌、ミキシング等による混練度合を、その計
測値により確認し判定することが出来る。また、連軸オ
ーガー(R)のオーガー軸(1)の全てに設ける場合に
は、壁体全体の混練度合を一層精度よく判定、確認、管
理できることとなる。
上記の装置を用いて本発明の造成工法を実施する場合
について次に説明する。
第10図(a)に示すように、オーガー軸(1)の軸方
向に複数の吐出口(4a)(4b)、トルクセンサー(6)
を設けたアースオーガー(A)を施工機に吊り下げた減
速モーター(M)に連結し、所定地盤を回転掘孔する。
この場合、オーガー先端部の掘削ヘッド(H)の吐出
口(4b)より水或は薄いセメントミルク等(強度的に弱
い)を吐出し、地盤土砂と硬化液等を攪拌、ミキシング
しながら掘孔することもある。
そして所定深度に達したら、掘削ヘッド(H)の先端
部の自動弁(5b)を電気信号で開いて、吐出口(4b)よ
りセメントミルク等の硬化液を吐出し、更に、オーガー
軸方向の適宜深度の位置の任意の自動弁(5a)を開き、
或は軸方向所要間隔に存する自動弁(5a)の複数もしく
は全数と開いて、吐出口(4a)よりセメントミルク等の
硬化液を吐出し、掘削土砂と硬化液等を攪拌、ミキシン
グする〔同図(b)〕。
この場合、土質の差により、セメントミルク等の硬化
液とミキシングされた後の硬化後の強度が他より低い地
層にあっては、セメントミルク等の注入量を多くして強
度を上げる必要から、その地層部分を位置する自動弁
(5a)は、他に比べて長い時間開くこととし、この部分
の強度を高める。
また、上記攪拌、ミキシング時には、オーガー軸
(1)の深度方向に設けた複数のトルクセンサー(6)
で、オーガー軸(1)に負荷される回転抵抗、すなわち
施工時の各深度、各地層における地盤の攪拌ミキシング
抵抗をトルクとして計測する。
上記計測値は、スリップリング(S)を介してトルク
分析装置(T)に送信され、分析される。負荷抵抗のバ
ラツキ等、それぞれの位置でのトルク分析の結果、混練
度合、或はセメントミルク等の注入量が不足する部分等
が、深度方向で分析判定される。
例えば、掘削ヘッド(H)部分のトルクセンサー
(6)で計測したトルク値は、その計測位置より下方の
回転攪拌抵抗を示し、同様にオーガー軸(1)上部側の
トルクセンサー(6)で計測したトルク値はそれより下
方の回転攪拌抵抗を示し、両者の差よりトルクセンサー
(6)(6)間の攪拌抵抗が判明する。
したがって、この判定結果に基づいて、所定深度の自
動弁(5a)を任意に開閉制御して注入を行ったり、止め
たりして、調整を行ないながらミキシングを続ける。
尚、上記において、アースオーガー(A)を僅かに上
下動させて攪拌、ミキシングしてもよい。
所定の硬化液の注入、ミキシングが終われば、さらに
ミキシングを続けながら、アースオーガー(A)を地上
に引き上げるが、引き上げ途中においても注入、ミキシ
ングを行えば、より一層均質で強度の高いソイルセメン
ト柱体(60)が造成される。
通常、上記ソイルセメント柱体(60)が未硬化のう
ち、鉄筋篭、鋼管杭、コンクリート杭等(いずれも図示
せず)を柱体(60)内に挿入設置して基礎杭を造成す
る。
また、ソイルセメント壁体を造成する場合には、上記
の単体のアースオーガー(A)に替わり、第2図に例示
するような3連もしくは6連等の連軸オーガー(R)を
用い、この連軸オーガー(R)で壁方向1ブロック毎に
地盤を掘孔して、上記同様に注入、攪拌、ミキシングす
ればよく、こうして造成されたソイルセメント壁体内
に、芯材鉄筋篭、あるいはH鋼等の鋼材を挿入設置して
壁体を完成する。
[発明の効果] 上記したように、本発明の工法によれば、自動弁によ
りそれぞれ開閉制御できる複数の吐出口を設けたアース
オーガーを用いることにより、地盤掘孔時に、掘孔内に
おける任意の位置の複数の吐出口よりセメントミル等の
硬化液を同時に注入して攪拌することができ、オーガー
ヘッドより上方部を含む掘孔内全体において効率よくミ
キシングできる。しかも、電磁弁による自動弁、あるい
は液圧や空気圧シリンダーで作動する自動弁により前記
の複数の吐出口をそれぞれ開閉制御することにより、掘
孔深度方向に任意の位置で硬化液を注入することができ
るとともに、土質に応じて適切な量の硬化液を注入して
攪拌、ミキシングすることができるので、均質で安定強
固なソイルセメント体を効率よく造成することができ
る。
また、減速モーターの回転伝達軸もしくはオーガー軸
に、1もしくは複数のトルクセンサーを設けたアースオ
ーガーを用いて、該トルクセンサーで掘削抵抗および/
または攪拌、ミキシング抵抗を計測することとした場
合、前記の計測値を分析することにより、深度方向の地
盤の状態あるいはソイルセメント体の混練およびミキシ
ング度合を、施工しながら判定、確認、管理することが
でき、延いてはこれに基いて、前記の吐出口を適宜開閉
制御することが容易であるから、強度的に均質なソイル
セメント体を容易にして確実に造成することができる。
殊に、減速モーターの回転伝達軸を含むオーガー軸の
上部にスリップリングを設けて、オーガーが回転してい
る状態で、前記吐出口を開閉制御する自動弁としての電
磁弁、液圧や空気圧シリンダーを作動させる電磁弁およ
び前記トルクセンサー等に電気送信できるように構成し
た場合には、オーガーによる回転掘削および回転攪拌作
用と同時に、前記のようにアースオーガーに負荷する攪
拌ミキシング抵抗を計測することができるので、これに
よって吐出口よりセメントミルク等の硬化液をスムーズ
に地盤に注入し得て、上記の本発明工法を良好に実施で
き、またその施工時間を短縮できる効果もある。
さらに、減速モーターの回転伝達軸を含むオーガー軸
の上部に2重スイベル装置を設けて、オーガーが回転し
ている状態で、前記吐出口を開閉する自動弁を作動させ
る液圧もしくは空気圧シリンダーに、油、液もしくはエ
アー等を供給できるようにした場合には、吐出口の開閉
を前記シリンダーの作動により行なうことができるの
で、上記工法を好適に実施できるとともに、簡易で堅牢
な装置となり、耐久性にも優れる。
従って、本発明によれば、深度方向の略全長に渡って
均質で安定強固なソイルセメント体を確実にかつ効率よ
く造成でき、従来工法の欠点を悉く解消できる。
【図面の簡単な説明】
図は本発明の実施例を示すものであり、第1図は本発明
の工法に用いる装置である単体のアースオーガーを例示
する正面図、第2図は同連軸オーガーを例示する正面
図、第3図(a)および(b)は吐出口構造を例示する
部分拡大断面図と電磁弁からなる自動弁を例示する略示
断面図、第4図は掘削ヘッド部分の正面図、第5図
(a)および(b)はそれぞれ他の自動弁構造を例示す
る一部の断面図と一部の正面図、第6図はオーガー上部
の拡大正面図、第7図はスリップリング構造の断面図、
第8図は2重スイベル装置の構造を示す断面図、第9図
は前図の一部変更例を示す断面図、第10図(a)(b)
(c)は本発明の施工状態の説明図である。 [符号の説明] (A)……アースオーガー、(R)……連軸オーガー、
(A1)……オーガー、(H)……掘削ヘッド、(1)…
…オーガー軸、(11)……回転伝達軸、(1a)……上
部、(2)……攪拌刃、(3)……スクリュー羽根、
(4a)(4b)……吐出口、(5a)(5b)……電磁弁等の
自動弁、(6)……トルクセンサー、(7)……トルク
リング、(8)……供給パイプ、(9)……油圧ホー
ス、(20)……液圧もしくは空気圧シリンダー、(60)
……ソイルセメント柱体、(B)……2重スイベル装
置、(L)……制御装置、(M)……減速モーター、
(S)……スリップリング、(T)……トルク分析装
置、(Y)……油圧ポンプ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】オーガー軸方向所要間隔に、電磁弁よりな
    る自動弁、もしくは液圧や空気圧シリンダーで作動する
    自動弁によってそれぞれ開閉制御できる複数の吐出口を
    設けたアースオーガーを用い、所定地盤掘孔時に、掘孔
    内における任意位置の吐出口よりセメントミルク等の硬
    化液を注入して、地盤土砂と攪拌、ミキシングすること
    により、ソイルセメント体を造成することを特徴とする
    ソイルセメント体の造成工法。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のソイルセメント体の造成
    工法において、オーガー軸と連結された減速モーターの
    回転伝達軸もしくはオーガー軸に、1もしくは複数のト
    ルクセンサーを設け、所定地盤掘孔時に、該トルクセン
    サーで掘削抵抗および/または攪拌ミキシング抵抗を計
    測しながらソイルセメント体を造成することを特徴とす
    るソイルセメント体の造成工法。
  3. 【請求項3】オーガー軸方向所要間隔に、電磁弁よりな
    る自動弁、もしくは液圧や空気圧シリンダーで作動する
    自動弁によってそれぞれ開閉制御できる複数の吐出口を
    設けてなることを特徴とするアースオーガー。
  4. 【請求項4】オーガー軸と連結された減速モーターの回
    転伝達軸もしくはオーガー軸に、掘削抵抗および/また
    は攪拌、ミキシング抵抗を計測する1もしくは複数のト
    ルクセンサーを設けてなる請求項3に記載のアースオー
    ガー。
  5. 【請求項5】減速モーターの回転伝達軸を含むオーガー
    軸の上部にスリップリングを設け、オーガーが回転して
    いる状態で、前記吐出口を開閉制御する自動弁としての
    電磁弁、液圧や空気圧シリンダーを作動させる電磁弁お
    よび前記トルクセンサーの少なくともいずれか1種に電
    気送信できるようになした請求項3または4に記載のア
    ースオーガー。
  6. 【請求項6】減速モーターの回転伝達軸を含むオーガー
    軸の上部に2重スイベル装置を設け、オーガーが回転し
    ている状態で、前記吐出口を開閉する自動弁を開閉作動
    させるように設けた液圧もしくは空気圧シリンダーに、
    油等の液体もしくはエアー等を供給できるようになした
    請求項3または4に記載のアースオーガー。
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