JP2005067997A - 石英ガラス製冶工具の再生方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 消耗石英ガラス製冶工具を、含有不純物を除去して再生する石英ガラス製冶工具の再生方法を提供する。
【解決方法】 ユーザー10Aから供給された消耗石英ガラス製冶工具12を火炎加工室30内で所定温度以上の高温の火炎処理にて再溶融して不純物を取り除く再生処理を行い、再生石英ガラス製冶工具22の製品としてユーザー10Bに納入される。納入される再生石英ガラス製冶工具22の製品には品質データ24が添付される。
【選択図】 図1

Description

発明の詳細な説明
本発明は、半導体製造工程などに用いられる石英ガラス製冶工具の再生方法に関する。
従来、MOSLSIやバイポーラLSIなどの半導体装置は、酸化工程、CVD工程、エッチング工程等、通常500を超える多くの工程を経て製造される。各工程には多数の半導体装置製造装置を必要とし、それらの半導体装置製造装置には石英ガラス製冶工具が組み込まれている。また、これらの石英ガラス製冶工具は消耗品として取り扱われており、程度の軽い破損は修理して使用するが、消耗したものは廃棄処分することが行われている。
図14は、従来の石英ガラス製冶工具が処理される概略フローを示す図である。図14に示すように、石英ガラス素材メーカ110から石英ガラス材料加工メーカ120へ供給される石英ガラス材料112には品質データ114が添付される。また、ユーザー130は石英ガラス材料加工メーカ120から石英ガラス製冶工具122を購入し、消耗石英ガラス製冶工具132を、廃棄処分134することが一般に行われている。
発明が解決しようとする課題
しかしながら、従来技術には以下に掲げる問題点があった。石英ガラス及び石英ガラス製冶工具は高価なものなので、廃棄品を元の形状に復元(再生)させる技術が試みられてきたが、従来の酸水素バーナを利用した石英ガラスの溶融接合や肉盛などによる方法では再生品に含まれる不純物を元の冶工具に含まれる不純物より少なくすることが困難であった。
図15は、従来技術の火炎温度(1850℃)にて処理した場合の不純物含有量の一例を示す図である。
図15に示すように、石英ガラスの材料に含まれる不純物量は、処理前(図中、再生品)より処理後(図中、再生(2))の方が増加している(Al(アルミニウムの場合、11.67ppmから12.35ppmに増加)。
即ち、石英ガラス製冶工具を製作する場合、素材の含有不純物濃度を確認する手段は受け入れの段階で素材の石英ガラスに添付してある不純物分析票のみである。受け入れ後の加工工程では、不純物がなるべく増えないように取り扱うが、積極的に不純物を減少させる手法がなく。加工汚染は避けられないのが現状である。
繰返し行われる再生システムにおいて、同じ冶工具が何度も再生処理を受けるために含有不純物が元の冶工具より少しでも増える傾向があれば、この不純物の増加が累積して、使用できない不純物レベルにまで増えることになる。現存の加工設備及び加工システムでは不純物が増加するので、一般には再生処理は行われていない。また再生する冶工具はユーザーで使用し、さらに汚染の進んだものであるので、現存の加工手法では全く対応できないという問題点があった。
本発明は斯かる問題点を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高温の火炎処理で石英ガラスを再溶融し不純物を取り除く加工処理を行い、消耗石英ガラス製冶工具を再生石英ガラス製冶工具として再生する石英ガラス製冶工具の再生方法に関する技術を提供する点にある。
課題を解決するための手段
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、半導体製造工程などに用いられる石英ガラス製冶工具の再生方法であって、前記半導体製造工程での使用後に廃棄処分となる半導体製造業のユーザーから供給された消耗石英ガラス製冶工具が、冷却装置を用いて冷風を導入して室内気圧を高めた火炎加工室内で所定温度以上の高温の火炎処理にて再溶融して不純物を取り除く再生処理され、再生石英ガラス製冶工具の製品として前記ユーザー、又は、他のユーザーに納入されることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1に記載の石英ガラス製冶工具の再生方法において、前記火炎加工室は、出入口を開閉する開閉扉を備えると共に天井に排気孔を備え、前記冷却装置により冷風を前記室内の下部側ないし下部側に近い部位から前記室内へ導入して室内気圧を室外気圧より約0.8ないし約1.2気圧高め、前記扉の開閉時に室外からの塵埃等の侵入を防止する環境に形成し、かつ、高温になった前記室内の大気を前記排気孔を利用して略鉛直方向に上昇させ、前記孔から自然排気させることにより作業者の発汗を防止するようにしたことを特徴としている。
請求項3記載の発明は、請求項1又は2に記載の石英ガラス製冶工具の再生方法において、前記火炎加工室は、高温になった前記室内の大気を上昇し易くするために天井を高く設計してあることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1ないし3のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法において、前記加工室の前記出入口はエアーカーテンで前記室内外を仕切りされていることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法において、前記火炎処理は、ノズル出口が石英ガラスで作成された酸水素バーナを利用して、約1950℃以上の高温の火炎で行なわれ、
納入される前記再生石英ガラス製冶工具の製品には、再生処理の前と後とで各々測定された含有不純物濃度の品質データが添付されることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、半導体製造工程などに用いられる石英ガラス製冶工具の再生方法であって、石英ガラス材料を受け入れる材料受入れ工程と、反応副生成物などの除去を行なう付着物、副生成膜除去工程と、希フッ酸や超純水などを利用する洗浄工程と、前記石英ガラス材料の寸法等の検査を行なう検査工程と、前記石英ガラス材料を加工処理して再生石英ガラス製冶工具を製造する加工処理工程とを有し、前記材料受け入れ工程における前記石英ガラス材料は、半導体製造工場において使用後に廃棄処分となる消耗石英ガラス製冶工具であり、前記加工処理工程における加工処理は、冷却装置を用いて冷風を導入して室内気圧を高めた火炎加工室内で、所定温度以上の火炎温度で前記石英ガラスの再溶融を行い不純物を取り除く火炎処理工程を含むことを特徴としている。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の石英ガラス製冶工具の再生方法において、前記火炎加工室は、出入口を開閉する開閉扉を備えると共に天井に排気孔を備え、前記冷却装置により冷風を前記室内の下部側ないし下部側に近い部位から前記室内へ導入して室内気圧を室外気圧より約0.8ないし約1.2気圧高め、前記扉の開閉時に室外からの塵埃等の侵入を防止する環境に形成し、かつ、高温になった前記室内の大気を前記排気孔を利用して略鉛直方向に上昇させ、前記孔から自然排気させることにより作業者の発汗を防止するようにしたことを特徴としている。
請求項8記載の発明は、請求項6又は7に記載の石英ガラス製冶工具の再生方法において、前記火炎加工室は、高温になった前記室内の大気を上昇し易くするために天井を高く設計してあることを特徴としている。
請求項9記載の発明は、請求項6ないし8のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法において、前記加工室の前記出入口はエアーカーテンで前記室内外を仕切りされていることを特徴としている。
請求項10記載の発明は、請求項6ないし9のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法において、前記火炎処理工程は、ノズル出口が石英ガラスで作成された酸水素バーナを利用して、約1950℃以上の高温で行なう火炎処理を行なう工程と、前記ノズル出口から放射される高温の火炎を生成する酸素と水素とを、前記ノズル出口から所定の配管距離が保たれた混合部にて混合する工程とを有することを特徴としている。
請求項11記載の発明は、請求項6ないし9のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法において、前記火炎処理工程は、略板状や略ドーム状の前記石英ガラス材料において前記半導体製造工程でのエッチングや、反応副生成物の除去のための研削による肉厚減少分を保証する肉盛を、肉厚減少した面と反対面に行う厚み再生工程を含むことを特徴としている。
請求項12記載の発明は、請求項6ないし11のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法において、前記加工処理工程は、略板状や略ドーム状の前記石英ガラス材料を、前記半導体製造工程に適応した粗さなどを有する基準面に研磨する研磨工程を含むことを特徴としている。
請求項13記載の発明は、請求項6ないし10のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法において、前記火炎処理工程は、略チューブ状の前記石英ガラス材料を、再溶融させながら前記石英ガラス材料の厚みが回復するように肉寄せを行い肉寄チューブを作成し、該肉寄チューブに他の肉寄チューブを溶融接続し、溶融接続された前記肉寄チューブを所定の長さに切って仕上げをする工程を含むことを特徴としている。
請求項14記載の発明は、請求項6ないし10のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法において、前記火炎処理工程は、前記石英ガラス材料のエッチング部分を新しい石英ガラス部品と交換し、再溶融しながら溶着して再生加工処理する工程を含むことを特徴としている。
請求項15記載の発明は、請求項6ないし10のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法において、前記火炎処理工程は、石英ガラス製の矯正冶具を用いて、石英ボートを加熱処理中に形状矯正する工程を含むことを特徴としている。
請求項16記載の発明は、請求項6ないし15のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法において、前記加工処理工程と前記洗浄工程とを含む各工程において、作業工程毎に加工室ないし処理室を分離し独立した空調を行い、雰囲気の混合を無くすことを特徴としている。
請求項17記載の発明は、請求項6ないし16のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法において、前記加工処理工程は、前記石英ガラス材料の歪みを取るアニール温度を半導体のMOSデバイスに使用される熱処理工程の最高使用温度以上にする工程を含むことを特徴としている。
請求項18記載の発明は、請求項6ないし17のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法において、前記洗浄工程は、前記火炎処理工程やアニールの高温熱処理工程の前にクリーンルームに設置された薬液層で希フッ酸や超純水を利用して洗浄する工程を含むことを特徴としている。
請求項19記載の発明は、半導体工程などに用いられる石英ガラス製冶工具であって、請求項6ないし18のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法によって再生処理されたことを特徴としている。
請求項20記載の発明は、請求項6ないし18のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法に用いられる酸水素バーナであって、石英ガラスで作成されたノズル出口と、該ノズル出口から高温の火炎を発生するための酸素と水素とを混合する混合部とを備え、前記ノズル出口と前記混合部とは、所定の配管距離が保たれることを特徴としている。
以下、本発明の実施の形態の一例を、図面を参照して説明する。図1は本発明の石英ガラス製冶工具の再生方法の一実施の形態の概略処理の流れを示す説明図である。
図1に示すように、本実施の形態(実施の形態1)の石英ガラス製冶工具の再生方法は、石英ガラス冶工具再生メーカ20がユーザー10Aから供給された消耗石英ガラス製冶工具(石英ガラス材料)12を再生処理し、品質データ24を添付した再生石英ガラス製冶工具22をユーザー10Bに対して納入する方法である。
即ち、従来は廃棄されていた消耗石英ガラス製冶工具12を、高温の火炎処理で石英ガラスを再溶融し不純物を取り除く再生処理することで再生石英ガラス製冶工具22として製品化し、含有不純物量を含む品質データ24を製品に添付してユーザー10Bに納入する。ユーザー10Aとユーザー10Bは同一ユーザーであってもかまわない。
図2は、図1の再生石英ガラス製冶工具22が処理される工程の一例を示す図である。
材料受け入れ(工程001)後、付着物、副生成膜除去を行う(工程002)。この工程では、再生対象品についている付着物や反応副生成物の除去を清浄度がJIS規格のクラス1000のクリーンルームで行う。前記除去処理は付着物の種類に応じて例えばフッ酸と硝酸の混合液や金属が含まれる場合は王水を用い、有機系の場合はアンモニアと過酸化水素の混合液等を用いて除去する。
次いで希フッ酸や超純水等を利用して洗浄を行う(工程003)。この工程では、付着部の残留分を完全に除去する目的で純水では超音波をかけてリンスを行う。この処理室の清浄度もクラス1000である。
次いで寸法、外観等の検査を行う(工程004)。この工程では、再生品の寸法計測や形状調査を行い、再生計画を立てる。
次いで縮小加工を行う(工程005)。この工程では、使用済みの石英ガラス材料12(実施の形態1では例として反応室を利用する)の内部壁面は半導体製造工程においてエッチングされたり、反応副生成物が付着しているので、品質向上のために内側を削る(研削等により内面を削る)。この後の工程では外側に肉盛の処理を行うが、この方法だけでは内径が大きくなってしまうので下記の縮小加工を行う。
ここで、図を参照しながら工程005〜007の加工処理について詳細に説明する。
図3は、図2の工程005において縮小加工される石英ガラス材料12の斜視図を示す。
石英ガラス材料12(反応室)を再生処理するための化学反応はこの略ドーム状の反応室の内面12Xで行われる。図中には、石英ガラス材料12が切り取られるリング状12Bを示す。
図4は、図3の縮小加工の各処理を示す図である。
図4の(a)に示すように、略ドーム状の石英ガラス材料12のドーム下部12Aを所定幅のリング状12Bに切り取り、図4の(b)に示すようにドーム部12Dをフランジ12Cから切り離す。
次の工程が高温熱加工処理工程なので、不純物の内部拡散等を防ぐため、クラス1000のエリア(クリーンルーム)にて洗浄を行う(工程006)。前記高温熱加工処理は火炎加工室30(図8参照)内で酸水素バーナ55B(図5参照)を用い、所定温度以上の火炎温度で火炎処理して行なわれる。前記火炎加工室30、酸水素バーナ50B、及び火炎処理に関する詳細は追って説明する。
前記切り離された部分を石英ガラス製酸水素バーナ50Bで再度溶着し、また、厚み再生を行う(工程007)。縮小加工では、内径が小さくなり、また、リング状12Bの切り取りにより反応室が縮小し、反応室の外径も縮小しているので、石英ガラス(図示せず)を外側に溶着することにより、厚み再生が行われる。前記厚み再生(肉盛)は、棒状や板状等に形成された石英ガラスを前記バーナで所定温度以上の火炎温度で前記石英ガラスを溶融しながら目的の部位に溶着して行なわれる。これにより目的の部位を再溶融しながら肉盛が行なわれる。前記バ一ナ55Bの火炎温度として、例えば約1950℃ないし約2000℃程度の温度が挙げられる。なお、前記肉盛に使用する石英ガラスは、通常は新しい石英ガラスを採用するが、再生石英ガラスを用いてもよい。
図4の(c)に示すように、ドーム部12Dの外面に肉盛12Eを行い、また、フランジ12Cにも肉盛12Fを行い、再びフランジ12Cにドーム部12Dを取り付ける。これらの処理により反応室の内径を小さくするように加工できる。
その後の工程008〜015において、研磨(半導体製造工程に適応した粗さなどを有する基準面を考慮した)、マシニング(形状を考慮した)、希フッ酸や超純水を利用した洗浄、焼き仕上げ、高温アニール、寸法検査、希フッ酸や超純水を利用した洗浄を行い、梱包して再生石英ガラス製冶工具22を出荷する。
次に、石英ガラス製酸水素バーナを用いて石英ガラス材料12を加工する場合の加熱温度等について説明する。
図5は、図1の石英ガラス材料12の加工に利用される石英ガラス製酸水素バーナの一例を示す図である。
図5の(a)は、従来の酸水素バーナ50Aの一例を示す。この酸水素バーナ50Aでは、酸素(O2)と水素(H2)とがノズルの出口53で混合されて水素が燃焼する。
図5の(b)は、図1の石英ガラス冶工具再生メーカ20にて利用される石英ガラス製酸水素バーナ(酸水素バーナ)50Bの一例を示す。
この酸水素バーナ50Bは、バーナ50Bのノズル出口56から所定の距離が保たれた混合部51にて水素52と酸素54とが事前に混合され、ノズル出口56から火炎が発生する。
図5の(a)においては、ベルヌイ効果により水素(5気圧程度)の流速を早くすることで酸素と水素との混合をよくして火炎温度を高くするが、この高流速の水素は周囲の空気を吸込むことで火炎の冷却効果も伴い、火炎温度は1800℃程度に温度上限がある。
一方、図5の(b)においては、ベルヌイ効果を利用せずに混合部51にて水素52と酸素54とが混合されるので、水素(2気圧程度)の流速による冷却効果が少なく1900℃以上に火炎温度を保つことができる。
水素の爆発限界は、大気中において4%から75%であり、下限10%以下、上限及び下限の範囲が20%以上という可燃性ガスの定義に全てあてはまる。
一般に、水素の燃焼は爆発する濃度の範囲内で実施されているが、全て反応するのであれば問題なく、反応しない水素が大気に拡散してから爆発することを恐れて、従来技術においては混合割合の限界を決められている。特に、水素がノズル出口で酸素と混合する方式では、その安全係数を高く保ち、最大でも水素:酸素=1:1の状態で使用されている場合が多い。
一方、本実施の形態においては、ノズル出口56から所定の配管距離が保たれた混合部51にて、酸素54と水素52とが出会い、十分に混合されて理想混合比の水素52:酸素54=2:1に近づけても未反応の水素が出ないように混合させることができる。
なお、ノズル出口56の素材は、石英ガラスを使用することにより、火炎内への金属の混入を防ぐ。
図6は、図5の(b)の石英ガラス製酸水素バーナ50Bを用いて処理された石英ガラス中の不純物含有量を示す図である。また、不純物含有量はフレームレス原子吸光法で測定され、測定値を表とグラフにまとめたものである。
図6の(a)は、石英ガラス材料12の加工処理を2回(図中、再生1回、再生2回で示す。)行った際の、不純物含有量(単位PPM)の表とグラフである。また、図6の(b)は、石英ガラス材料12の加工処理を1回(図中、再生品で示す。)行った際の、不純物含有量(単位PPM)の表とグラフである。
対象となる不純物は、アルミニウ厶(Al)、鉄(Fe)、ナトリウム(Na)、カリウム(K)、銅(Cu)、リチウム(Li)、チタン(Ti)であり、全ての不純物について、加工処理前の石英ガラス材料12に含まれる不純物に比較して加工処理後の石英ガラス材料12に含まれる不純物は、減少、又は、同等であることがわかる。
特に、最も含有量の多いアルミニウムの場合、図6の(a)において、再生前55A、再生1回55B、再生2回55Cと順番に12.60PPM、12.10PPM、12.00PPMと加工処理を行う毎に含有量が減少している。
また、図6の(b)において、使用済57A、再生品57Bに対応して、12.73PPM、11.67PPMと、再生後に不純物含有量が減少している。
不純物含有量の減少は、約1950℃以上での高温の火炎処理を行うことで、アルミニウムなど金属不純物が蒸発し、大気に拡散したためと推察される。
実施の形態1は前記酸水素バーナ50Bを用い、前記石英ガラス材料12を約1950℃以上(例えば、約1950℃ないし約2000℃程度)の温度で火炎処理するものである。但し、火炎温度は2000℃以上であってもよい。なお、この火炎処理については以下に述べる実施の形態においても同様である。
次に前記肉盛等の高温熱加工処理を行なう火炎加工室30について説明する。図7は火炎加工室の一例の概要を示す説明図である。
図7に示すように、火炎加工室30は室30の側壁等の適当部に設けた出入口31と、出入口31を開閉する自動扉等の開閉扉32とを備えていると共に前記加工室30の天井33には適当な大きさの排気孔34を備えている。
前記加工室30で作業している作業者39が発汗すると、汗に含まれているナトリウムやナトリウム化合物が製品に影響を与える可能性が発生する。そこで、前記加工室30は、高温になった室30内の大気を上昇し易くするために天井33を高く設計してある。前記天井33の高さ35は、加工室30の大きさ等に応じて設定できるものであるが、例えば、前記室30の大きさが横巾約15m、長さ(縦巾)約30mに形成した場合、天井33の高さ35を約13m程度にすることができる。但し、天井の高さは一例として挙げたもので、前記高さに限定するものではない。
前記加工室30の室外の適当部には冷却装置36が設置され、冷却装置36からフィルターを通して供給される冷風を管路37を介して送給管38の出口から前記加工室30内の下部側ないし下部側に近い部位から前記室30内へ導入して室内気圧を室外気圧より約0.8ないし約1.2気圧(約800ないし1200hps)程度高めるように構成してある。実施の形態では加工室30内の作業者39の近くに冷風を導入するように構成してある。
上記のように加工室30の天井を高くし、室30内へ冷風を導入することにより、高温部40と低温部41の巾を長くし、図7に矢印42で示すように、高温になった室30内の大気を略鉛直方向に上昇させ、排気孔34から自然排気する。したがって、作業者39の作業周囲を低温にさせ、発汗を抑えることができるようにしてある。
また、前記加工室30の出入口31はエアーカーテン43で室30の内外を仕切りされている。実施の形態では、冷却装置36からフィルターを介して供給される冷風を利用し、この冷風を管路44を介して天井33の送給部45から出入口31方向へ送給し、この冷風でエアーカーテン43を形成するように構成してある。このように、出入口31はエアーカーテン43で室内外を仕切りされていると共に加工室30内は送給管38から導入される冷風により室内気圧を室外気圧より高くしてあるので、開閉扉32の開閉時に室外からの塵埃等の侵入を防止する環境に形成されている。なお、加工室30は室内気圧を高めてあるので、出入口31にエアーカーテン43を設けない場合でも扉32の開閉時に室外からの塵埃等の侵入を防止することは可能であるが、エアーカーテン43を形成することにより塵埃等の侵入防止作用を一層良好に行なえる。なお、この場合、冷却装置36を複数台設置し、前記室内とエアーカーテン側に別々に冷風を送給するように構成することもできる。
次に、図5の石英ガラス製酸水素バーナ50Bを使用して、石英ガラス材料12を加工処理し、再生石英ガラス製冶工具22を作成する他の実施の形態を説明する。なお、以下に述べる実施の形態においても、前記バーナ50Bを利用する熱加工処理は実施の形態1と同様に前記火炎加工室30内で行なわれる。
図8は、本発明の石英ガラス製冶工具の再生方法の他の実施の形態(実施の形態2)を示す説明図である。
図8の(a)は、半導体製造装置70における石英ガラス使用部72を示す。図8の(b)は、図8の(a)における石英ガラス使用部72の詳細を示す図である。ウエハ76を保持する石英ガラスリング74上のウエハ76が反応性イオンによるエッチングが行われる側を石英ガラスリング74の反応面側74A、反対面を反対面側74Bとする。
石英ガラスリング74は、半導体製造処理を繰返し行う際、反応面側74Aに不純物が蓄積するので、反応面側74Aの研削等によりこの不純物除去を繰返し、研削ができない程度の肉厚になったとき、消耗石英ガラス製冶工具12として、再生処理用の石英ガラス材料12となる。
図9は、図8の石英ガラスリング74の詳細を示す図である。
図9の(a)の石英ガラスリング74において、図8で説明した反応面側74A及び反対面側74Bを示す。
半導体製造処理において、図9の(b)の反応面側74Aの研削が繰返され、消耗石英ガラス製冶工具12となる。
実施の形態2では、図9の(c)に示すように、石英ガラスリング74の反対面側74Bに石英ガラスの肉盛74Cを施す。
その後、石英ガラスリング74の反応面側74Aを研削して、厚さ74Dを整える。図8の(a)において、71はマグネトロン、73は導波管、75はソレノイドコイル、77は電界、78はエッチングガスを示す。
図10は、本発明の石英ガラス製冶工具の再生方法のさらに他の実施の形態(実施の形態3)を示す説明図である。
石英ガラスで作られる部品に反応室内を観察や反応の様子を分析するための窓がある。これらは他の治工具に比べ、反応室側の面はエッチングされにくいので再生する厚み(肉盛)は少なくてよい。
図10の(a)に示すような矩形の比較的小さな略板状の石英ガラス材料12の場合、付着している反応副生成物を除去し、希フッ酸で洗浄、乾燥後、図10の(b)に示す側面図の反応室側面82を研削して、汚染層を除去する。図中、反対面は外側面81となる。
次に、希フッ酸で洗浄し乾燥後に、図10の(c)に示す外側面81に石英ガラスを肉盛83する。このとき使用する酸水素バーナは、実施の形態1と同様に従来のバーナの火炎温度(約1850℃)より温度が約100℃ほど高い約1950℃程度の火炎84を使用する。その結果、図6における含有不純物測定データが示すように、消耗石英ガラス製冶工具12より再生品の不純物含有量が少なくなる。
次に、図10の(d)に示すように所定の厚みになるように反応室側面82を研削し、外側面81と反応室側面82とを両面研磨して、歪取りのアニールを、例えばMOSデバイス製造工程で使用されている最高温度で行い、クリーンルーム内で検査、洗浄、乾燥、梱包して完了する。
なお、本実施の形態3の場合、半導体製造工程における冶工具の使用環境では、エッチングによる減少が少ないので、肉盛83により再生した部位が、研削や研磨により反応室側面82に露出するまで非常に長い期間が必要となる。それ故、再生後の反応室側には肉盛83をした面、即ち、図10の(d)における外側面81を反応室側になるように半導体製造装置に取り付けることで、常に新しい(含不純物の少ない)面が反応室側へ対向することができる。このように、冶工具を反対向きに取り付けなくとも十分な効果が得られることは言うまでもない。
図11は、本発明の石英ガラス製冶工具の再生方法のさらに他の実施の形態(実施の形態4)を示す説明図である。
図11の(a)は、石英ガラス材料12がチューブ90の場合を示す。チューブ90の厚み91が薄くなると従来は廃棄されていたが、この実施の形態4では石英ガラス材料12として利用する。
図11の(b)に示すように、チューブ90を再溶融させながら、反応管(チューブ)の厚みが回復するように肉寄せを行い、肉寄チューブ90Aを作成する。
次いで、図11の(c)に示すように、肉寄チューブ90Aに適応する他の肉寄チューブ90Bを溶融接続92する。
そして、図11の(d)に示すように、溶融接続された肉寄チューブ90Aと肉寄チューブ90Bとを所定の長さ(サイズ)に切って仕上げをする。
図11の(e)は、図11の(a)〜(d)の各工程を実行する際に利用される機器の一例を示す。
図12は、本発明の石英ガラス製冶工具の再生方法のさらに他の実施の形態(実施の形態5)を示す説明図である。
実施の形態5の石英ガラス材料12は、図12の(a)、(b)に示すように、リング状外周部61と、中央部に円孔62を有する板状部63とで薄底の皿状に形成されている。そして、同図の(a)及び(b)に示すように、板状部63の円孔62の周縁部及び外側面がエッチングされ、エッチング部分64になっている。
実施の形態5においては、図12の(c)及び(d)に示すように、板状部63を外周部61から切り取る。また、図12の(c)及び(f)に示すように、前記板状部63と対応する板状部(新しい石英ガラス部品)63Aを作成する。そして、前記外周部61を再溶融しながら、図12の(g)及び(h)に示すように前記作成した石英ガラス部品63Aを前記外周部61に溶着65して再生する。
図13は、本発明の石英ガラス製冶工具の再生方法のさらに他の実施の形態(実施の形態6)を示す説明図である。
実施の形態6は、石英ガラス材料12が実施の形態1の石英ガラス材料12と同様に略ドーム状の消耗石英ガラス製冶工具98の場合を示す。この実施の形態6においては、図13に示すように、ドーム部98Aの内径を小さくするためにドーム部98Aに縦方向(図13において上下方向)に任意数のスリット98Bを入れる。そして、ドーム部98Aを再溶融しながら前記スリット98Bの形成部を再度溶着する。これによりドーム部98Aの内径は縮小される。その後、実施の形態1と同様に研削及び肉盛等、処理加工して再生する。
なお、図示しないが、本発明の石英ガラス製冶工具の再生方法は、加熱処理された石英ガラス材料12である石英ボートを石英ガラス製の矯正冶具を用いて、加熱処理中に形状矯正する方法に適用することもできる。
また、上述した各実施の形態における前記加工処理工程と洗浄工程等を含む各工程において、作業工程毎に加工室ないし処理室を夫々分離して独立した空調を行ない、雰囲気の混合を無くすようにすることが好ましい。
上述した各実施の形態の石英ガラス製冶工具の再生方法によれば、次のような効果を奏する。
石英ガラス冶工具再生メーカ20では、半導体製造業のユーザー10Aにおいて通常廃棄処理される消耗石英ガラス製冶工具12などを原材料として、高温の火炎処理にて石英ガラスの一部を再溶融して不純物を取り除き再生石英ガラス製冶工具22の製品として再利用させることができる。約1950℃程度の高温の火炎処理を行うことで、含有不純物を増加させることなく、不純物含有量の少ない高品質の石英ガラスの品質を維持することができる。
火炎加工室で作業している作業者が発汗するのを防止することができる。また、高温の火炎処理を行うことで、高温処理時においても粘性の高い石英ガラスの加工が容易にでき、作業性が向上する。その結果、熟練度の低い作業者でも再生石英ガラス製冶工具22を再生することができる。
消耗石英ガラス製冶工具12の素材である石英ガラスを廃棄物として全てを溶融し、別の石英ガラス製冶工具を新しく製造するのではなく、石英ガラスの形状の大部分をそのまま利用し、一部を再溶融するだけで再生石英ガラス製冶工具22を再生でき、エネルギーコストを含む製造コスト(再生コスト)を低く抑えることができる。
なお、上述した実施の形態は一例として開示したもので、本発明はそれに限定されず、本発明を適用する上で好適な石英ガラス製冶工具の再生方法に適用することができる。
また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。
なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付している。
発明の効果
本発明によれば次のような効果を奏する。石英ガラス冶工具再生メーカにおいて、通常廃棄処理される消耗石英ガラス製冶工具について、高温の火炎処理にて石英ガラスの一部を再溶融して不純物を取り除き、含有不純物を増加させることなく、不純物含有量の少ない高品質の再生石英ガラス製冶工具の製品として再利用できる。
また、消耗石英ガラス製冶工具の素材である石英ガラス全てを溶融し、別の石英ガラス製冶工具を新しく製造するのではなく、石英ガラスの大部分をそのまま利用し、一部を再溶融するだけなのでエネルギーコストを含む製造コスト(再生コスト)を低く抑えることができる。その結果、資源の有効活用及び環境負荷の削減が達成できる。
本発明の石英ガラス製冶工具の再生方法の一実施の形態の概略処理の流れを示す図である。 図1の再生石英ガラス製冶工具が処理される工程の一例を示す図である。 図2の工程005において縮小加工される石英ガラス材料の斜視図を示す。 図3の石英ガラス材料の加工処理工程を示す説明図であって、同図の(a)は石英ガラス材料のドーム下部を切り取る工程を示す図、同図の(b)はドーム部をフランジから切り離した状態を示す図、同図の(c)は肉盛を行なう工程を示す図である。 酸水素バーナを示す図であって、同図の(a)は従来の酸水素バーナの一例を示す説明図、同図の(b)は本発明の石英ガラス材料の加工に利用される酸水素バーナの一例を示す説明図である。 図5の(b)の酸水素バーナを用い処理された石英ガラス中の不純物含有量を示す図であって、同図の(a)は加工処理を2回行なった際の不純物含有量の表とグラフ、同図の(b)は加工処理を1回行なった際の不純物含有量の表とグラフである。 火炎加工室の一例を示す説明図である。 本発明の石英ガラス製冶工具の再生方法の他の実施の形態を示す説明図であって、同図の(a)は半導体製造装置における石英ガラス使用部を示す説明図、同図の(b)は同図の(a)における石英ガラス使用部の詳細を示す説明図である。 図8の(b)に示す石英ガラスリングの加工処理工程を示す説明図であって、同図の(a)は石英ガラスリングの斜視図、同図の(b)は同じく側面図、同図の(c)は同上ガラスリングに石英ガラスを肉盛する工程を示す説明図、同図の(d)は同上ガラスリングを研削する工程を示す説明図である。 本発明の石英ガラス製冶工具の再生方法のさらに他の実施の形態を示す説明図であって、同図の(a)は石英ガラス材料の斜視図、同図の(b)は同じく側面図、同図の(c)は石英ガラスを肉盛する工程を示す説明図、同図の(d)は研削する工程を示す説明図である。 本発明の石英ガラス製冶工具の再生方法のさらに他の実施の形態を示す説明図であって、同図の(a)は石英ガラス材料の斜視図、同図の(b)は肉寄せ工程を示す説明図、同図の(c)は肉寄チューブを溶融接続する工程を示す説明図、同図の(d)は肉寄チューブを接続した状態を示す斜視図、同図の(e)は同図の(a)ないし(d)の各工程を実行する際に利用される機器の一例を示す図である。 本発明の石英ガラス製冶工具の再生方法のさらに他の実施の形態を示す説明図であって、同図の(a)は石英ガラス材料の平面図、同図の(b)は同図の(a)のA−A線端面図、同図の(c)はエッチングされた板状部を切り取る工程を示す図、同図の(d)は同図の(c)のB−B線端面図、同図の(e)は新しい板状部(石英ガラス材料部品)を示す平面図、同図の(f)は同図(e)のC−C線端面図、同図の(g)は同上石英ガラス部品を外周部に溶着して再生した再生石英ガラス製冶工具のを示す平面図、同図(h)は同図(g)のD−D線端面図である。 本発明の石英ガラス製冶工具の再生方法のさらに他の実施の形態の石英ガラス材料の加工処理を示す説明図である。 従来の石英ガラス製冶工具が処理される概略フローを示す図である。 従来技術の火炎温度にて処理された不純物含有量の一例を示す図である。
符号の説明
10A ユーザー
10B ユーザー
12 消耗石英ガラス製冶工具(石英ガラス材料)
22 再生石英ガラス製冶工具
24 品質データ
30 火炎加工室
50B 酸水素バーナ

Claims (20)

  1. 半導体製造工程などに用いられる石英ガラス製冶工具の再生方法であって、
    前記半導体製造工程での使用後に廃棄処分となる半導体製造業のユーザーから供給された消耗石英ガラス製冶工具が、
    冷却装置を用いて冷風を導入して室内気圧を高めた火炎加工室内で所定温度以上の高温の火炎処理にて再溶融して不純物を取り除く再生処理され、
    再生石英ガラス製冶工具の製品として前記ユーザー、又は、他のユーザーに納入されることを特徴とする、
    石英ガラス製冶工具の再生方法。
  2. 前記火炎加工室は、出入口を開閉する開閉扉を備えると共に天井に排気孔を備え、
    前記冷却装置により冷風を前記室内の下部側ないし下部側に近い部位から前記室内へ導入して室内気圧を室外気圧より約0.8ないし約1.2気圧高め、前記扉の開閉時に室外からの塵埃等の侵入を防止する環境に形成し、かつ、高温になった前記室内の大気を前記排気孔を利用して略鉛直方向に上昇させ、前記孔から自然排気させることにより作業者の発汗を防止するようにしたことを特徴とする、請求項1記載の石英ガラス製冶工具の再生方法。
  3. 前記火炎加工室は、高温になった前記室内の大気を上昇し易くするために天井を高く設計してあることを特徴とする、請求項1又は2に記載の石英ガラス製冶工具の再生方法。
  4. 前記加工室の前記出入口はエアーカーテンで前記室内外を仕切りされていることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法。
  5. 前記火炎処理は、ノズル出口が石英ガラスで作成された酸水素バーナを利用して、約1950℃以上の高温の火炎で行なわれ、
    納入される前記再生石英ガラス製冶工具の製品には、再生処理の前と後とで各々測定された含有不純物濃度の品質データが添付されることを特徴とする、請求項1ないし4のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法。
  6. 半導体製造工程などに用いられる石英ガラス製冶工具の再生方法であって、
    石英ガラス材料を受け入れる材料受入れ工程と、
    反応副生成物などの除去を行なう付着物、副生成膜除去工程と、
    希フッ酸や超純水などを利用する洗浄工程と、
    前記石英ガラス材料の寸法等の検査を行なう検査工程と、
    前記石英ガラス材料を加工処理して再生石英ガラス製冶工具を製造する加工処理工程とを有し、
    前記材料受け入れ工程における前記石英ガラス材料は、半導体製造工場において使用後に廃棄処分となる消耗石英ガラス製冶工具であり、
    前記加工処理工程における加工処理は、冷却装置を用いて冷風を導入して室内気圧を高めた火炎加工室内で、所定温度以上の火炎温度で前記石英ガラスの再溶融を行い不純物を取り除く火炎処理工程を含むことを特徴とする、
    石英ガラス製冶工具の再生方法。
  7. 前記火炎加工室は、出入口を開閉する開閉扉を備えると共に天井に排気孔を備え、
    前記冷却装置により冷風を前記室内の下部側ないし下部側に近い部位から前記室内へ導入して室内気圧を室外気圧より約0.8ないし約1.2気圧高め、前記扉の開閉時に室外からの塵埃等の侵入を防止する環境に形成し、かつ、高温になった前記室内の大気を前記排気孔を利用して略鉛直方向に上昇させ、前記孔から自然排気させることにより作業者の発汗を防止するようにしたことを特徴とする、請求項6に記載の石英ガラス製冶工具の再生方法。
  8. 前記火炎加工室は、高温になった前記室内の大気を上昇し易くするために天井を高く設計してあることを特徴とする、請求項6又は7に記載の石英ガラス製冶工具の再生方法。
  9. 前記加工室の前記出入口はエアーカーテンで前記室内外を仕切りされていることを特徴とする、請求項6ないし8のいずれがに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法。
  10. 前記火炎処理工程は、
    ノズル出口が石英ガラスで作成された酸水素バーナを利用して、約1950℃以上の高温で行なう火炎処理を行なう工程と、
    前記ノズル出口から放射される高温の火炎を生成する酸素と水素とを、前記ノズル出口から所定の配管距離が保たれた混合部にて混合する工程とを有することを特徴とする、請求項6ないし9のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法。
  11. 前記火炎処理工程は、略板状や略ドーム状の前記石英ガラス材料において前記半導体製造工程でのエッチングや、反応副生成物の除去のための研削による肉厚減少分を保証する肉盛を、肉厚減少した面と反対面に行う厚み再生工程を含むことを特徴とする、請求項6ないし9のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法。
  12. 前記加工処理工程は、略板状や略ドーム状の前記石英ガラス材料を、前記半導体製造工程に適応した粗さなどを有する基準面に研磨する研磨工程を含むことを特徴とする、請求項6ないし11のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法。
  13. 前記火炎処理工程は、略チューブ状の前記石英ガラス材料を、再溶融させながら前記石英ガラス材料の厚みが回復するように肉寄せを行い肉寄チューブを作成し、該肉寄チューブに他の肉寄チューブを溶融接続し、溶融接続された前記肉寄チューブを所定の長さに切って仕上げをする工程を含むことを特徴とする、請求項6ないし10のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法。
  14. 前記火炎処理工程は、前記石英ガラス材料のエッチング部分を新しい石英ガラス部品と交換し、再溶融しながら溶着して再生加工処理する工程を含むことを特徴とする、請求項6ないし10のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法。
  15. 前記火炎処理工程は、石英ガラス製の矯正冶具を用いて、石英ボートを加熱処理中に形状矯正する工程を含むことを特徴とする、請求項6ないし10のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法。
  16. 前記加工処理工程と前記洗浄工程とを含む各工程において、作業工程毎に加工室ないし処理室を分離し独立した空調を行い、雰囲気の混合を無くすことを特徴とする、請求項6ないし15のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法。
  17. 前記加工処理工程は、前記石英ガラス材料の歪みを取るアニール温度を半導体のMOSデバイスに使用される熱処理工程の最高使用温度以上にする工程を含むことを特徴とする、請求項6ないし16のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法。
  18. 前記洗浄工程は、前記火炎処理工程やアニールの高温熱処理工程の前にクリーンルームに設置された薬液層で希フッ酸や超純水を利用して洗浄する工程を含むことを特徴とする、請求項6ないし17のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法。
  19. 半導体工程などに用いられる石英ガラス製冶工具であって、請求項6ないし18のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法によって再生処理されたことを特徴とする、石英ガラス製冶工具。
  20. 請求項6ないし18のいずれかに記載の石英ガラス製冶工具の再生方法に用いられる酸水素バーナであって、
    石英ガラスで作成されたノズル出口と、
    該ノズル出口から高温の火炎を発生するための酸素と水素とを混合する混合部とを備え、
    前記ノズル出口と前記混合部とは、所定の配管距離が保たれることを特徴とする、
    酸水素バーナ。
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