JP2005067288A - 自動車の下部車体構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】
この発明は、側面衝突のエネルギー吸収を考慮しつつも、車体部材を少なくして、車両性能上や車体生産上の要求を充分に満足することができる自動車の下部車体構造を提供することを目的とする目的とする。
【解決手段】
この発明の下部車体構造は、リア側フレーム部12の前端にサイドシル側に屈曲する屈曲部材13を設け、サイドシル2にその屈曲部材の側端部13aを接合している。そして、その屈曲部材13の前端にはフロント側フレーム部12の後端を接合している。
【選択図】 図1

Description

この発明は、自動車の下部車体構造、特に車体前後方向に伸びる車体フレームとサイドシルを車幅方向に伸びて連結する連結部材、所謂トルクボックスを備える自動車の下部車体構造に関する。
従来より自動車の下部車体構造において、側面衝突時の荷重を車体フレームに伝達して衝突エネルギーの吸収性能を向上するため、車体フレームとサイドシルを車幅方向に伸びて連結する連結部材、所謂トルクボックスを設けることが知られている(例えば特許文献1参照)。
すなわち、特許文献1に記載されているように、車体側部に配設したサイドシルと車体前後方向に伸びる車体フレーム(サイドメンバ)とを車幅方向に伸びるトルクボックス(アウトリガ)で連結するという構成を採ることにより、側面衝突の荷重をトルクボックスを介して車体フレームに伝達でき、衝突エネルギーの吸収性能を向上することができる。
特開平7−117726号公報。
ところで、一般に車体を構成する部材は少ない方が、車体重量を軽減でき、また組立作業も簡略化できるため、車両性能上や車体生産上、車体部材を少なくすることが望まれる。
しかし、前述の特許文献1に記載しているように、側面衝突のエネルギー吸収を考慮してトルクボックスを設けた場合には、必然的に、別途トルクボックスを構成する部材を設けなければならないため、車体部材を少なくして、車体重量を軽減し組立作業も簡略化するという要求を、充分に満足することはできないという問題がある。
そこで、この発明は、側面衝突のエネルギー吸収を考慮しつつも、車体部材を少なくして、車両性能上や車体生産上の要求を充分に満足することができる自動車の下部車体構造を提供することを目的とする。
この発明による自動車の下部車体構造は、車両側部で車体前後方向に伸びるサイドシルと、該サイドシルの内側で所定距離隔てて車体前後方向に伸びる車体フレームとを備えた自動車の下部車体構造であって、前記車体フレームをフロント側フレーム部とリア側フレーム部とに分割し、該いずれかの一方のフレーム部端部に、前記サイドシル側に屈曲して該サイドシルに接合される屈曲部を設け、他方のフレーム部端部を、該屈曲部に接合したものである。
すなわち、フロント側フレーム部とリア側フレーム部に分割した車体フレームの一方のフレーム部に、サイドシルに接合される屈曲部を設け、この屈曲部で車幅方向に伸びる連結部材、所謂トルクボックスを設けた場合と同様の車体構成を得るものである。
上記構成によれば、車体フレームにサイドシルに接合される屈曲部を設けたため、サイドシルに入力される側面衝突エネルギーは、屈曲部を介して車体フレームに伝達される。このため別途トルクボックスを設けなくても、側面衝突時の衝突エネルギーの吸収性能を向上できる。
この発明の一実施態様においては、前記フロント側フレーム部とリア側フレーム部とは、フロントフロアパネルとリアフロアパネルを各フレーム部に予め組付けた後に接合するものであり、該フロント側フレーム部とリア側フレーム部は、車幅方向中央側の縦壁同士を接合するように構成したものである。
すなわち、屈曲部を設けた一方のフレーム部と他方のフレーム部を接合するにあたり、各フレーム部には予めフロアパネルが組付けられており、その状態で各フレーム部は、車幅方向中央側、すなわちインナ側の縦壁同士を接合するように構成したものである。
上記構成によれば、下部車体を組立てるに際して、フロアパネルを予め車体フレーム(各フレーム部)に組付けた状態であっても、屈曲部の位置でスポット溶接用のガンを差込んで、各フレーム部のインナ側の縦壁同士を接合できる。
このため、例えば、車種の違いに応じて下部車体のフロント部分では同じ車体でありながら、リア部分の下部車体では異なる車体を用いる際等、フロアパネルを予めフレーム部に組付けた後に車体フレームを接合する場合であっても、各フレーム部の接合をすることが可能となる。
すなわち、フロアパネルを予めフレーム部に組付けると、組立て作業の際の搬送性等を向上させることができるが、各フレーム部同士を溶接するには、フレーム部が閉断面となり溶接が困難となる。そこで、屈曲部によって一部開断面となった部分を利用することで、スポット溶接用のガンを差込むことが可能となり、各フレーム部のインナ側の縦壁同士を接合することが可能となる。
この発明の一実施態様においては、前記フレーム部の屈曲部内に、該フレーム部の車幅方向中央側の縦壁とサイドシルとを車幅方向に伸びて連結するメンバ部材を設けたものである。
上記構成によれば、屈曲部内に車幅方向に伸びるメンバ部材を設けたため、サイドシルからの側面衝突エネルギーがメンバ部材を介して確実に車体フレームに伝達される。よって、さらに衝突エネルギーの吸収性能を向上できる。
この発明の一実施態様においては、前記屈曲部を、車体前後方向で傾斜するように屈曲させたものである。
上記構成によれば、屈曲部が車体前後方向で傾斜するため、車体フレームの途中に屈曲部を設けた場合であっても、その屈曲部に応力集中しにくいため、急激に車体フレームの車体前後方向の剛性が低下することはなく、車体フレームとしての剛性を確保することができる。
この発明の一実施態様においては、前記屈曲部を、他方のフレーム部端部の接合位置まで傾斜させ、該接合位置より外側では車幅方向に伸びるように屈曲させたものである。
上記構成によれば、屈曲部は接合位置まで傾斜し、接合位置より外側では車幅方向に伸びるため、急激に車体フレームの車体前後方向の剛性が低下することはなく車体フレームとしての剛性を確保しつつ、さらに確実にサイドシルからの衝突エネルギーを車体フレームに伝達できる。
この発明の一実施態様においては、前記サイドシルと車体フレームとの間で車幅方向に伸びて該サイドシルと車体フレームを連結する連結部材を、車体前後方向に離間して複数設置し、該連結部材を設置する複数の設置部の内、中央位置の設置部に前記屈曲部を設定したものである。
すなわち、サイドシルと車体フレームを複数の連結部材、所謂トルクボックスで連結するものにおいて、そのトルクボックスを設置する設置部の内、中央位置の設置部を屈曲部としたものである。
上記構成によれば、前面又は後面衝突の際、最も車体前後方向の衝突エネルギーの影響を受ける前端又は後端の設置部に屈曲部が位置しないため、車体フレームに屈曲部を設けても、前面又は後面衝突の際の衝突性能を悪化させることはなく車体構造を構成することができる。
この発明によれば、車体フレームをフロント側フレーム部とリア側フレーム部とに分割し、そのいずれか一方のフレーム部端部に、サイドシル側に屈曲してそのサイドシルに接合される屈曲部を設け、他方のフレーム部端部をその屈曲部に接合するという構成を採ることにより、トルクボックスを設けなくても側面衝突時の衝突エネルギーの吸収性能を向上することができる。
よって、側面衝突のエネルギー吸収を考慮しつつも、車体部材を少なくして、車体重量を軽減し組立作業を簡略化するという車両性能上や車体生産上の要求を充分に満足することができる自動車の下部車体構造を提供することができる。
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図1は本発明を採用した自動車の下部車体構造の概略平面図である。
本実施例の下部車体構造は、低床フロアとされた多目的乗用車、所謂ミニバンの下部車体構造であり、車体前後方向に伸びる2つのメインサイドフレーム(車体フレーム)1、その外側で所定距離隔てて前後方向に伸びる2つのサイドシル2、車幅方向に伸びて2つのメインサイドフレームを連結する複数のクロスメンバ部材3、及びメインサイドフレームとサイドシルを連結する複数のトルクボックス4等で構成している。
なお、図示しないフロアパネルを各フレーム及びメンバ部材の上に貼設することで車室フロアを構成している。
前述のメインサイドフレーム1は、車体の前部に位置するフロント側フレーム部11と車体の後部に位置するリア側フレーム部12とに分割できるように構成し、車体組立て時には、車種に応じてリア側フレーム部12を変更できるように構成している。
このうち、リア側フレーム部12の前端にはサイドシル側に屈曲する屈曲部材13を設け、サイドシル2にその屈曲部材の側端部13aを接合している。そして、その屈曲部材13の前端にはフロント側フレーム部12の後端を接合している。
前述のサイドシル2は、閉断面のメンバ部材で構成し、車両側部で車体前後方向に伸びるように配設している。このサイドシルは、内部後方にスライドドアのスライドレール等を配置しているため、後方側を幅広に設定している。
前述の複数のクロスメンバ部材3は、車体前方側から第1クロスメンバ31、第2クロスメンバ32、第3クロスメンバ33、第4クロスメンバ34、第5クロスメンバ35、及び第6クロスメンバ36とから成り、それぞれ車幅方向に伸びて、左右のメインサイドフレーム1を連結するように構成している。
このうち、第1クロスメンバの中央には、フロアパネルのトンネル部に対応するよう車両上方側に突出する突出部31aを設けている。また、第6クロスメンバの中央にも、スペアタイヤ収納位置のタイヤパンを回避するように車両前方側に突出する突出部36aを設けている。
また、第2クロスメンバ32と第3クロスメンバ33、及び第4クロスメンバ34と第5クロスメンバ35の間には、車体前後方向に伸びて各クロスメンバを連結する連結メンバ部材37、38を設けている。このように連結メンバ部材37、38で各クロスメンバを連結することにより、井形形状にメンバ部材を配置することになるため、フロアパネルをフラットに形成するミニバンおいても、下部車体の車体剛性を充分に確保できる。
さらに、各クロスメンバ31〜36の車体前後方向の間隔をほぼ均等にすることで、側面衝突の際の衝突エネルギーを車両側方の広い範囲で適切に吸収することが可能となる。
また、メインサイドフレームのフロント側フレーム部11には、前面衝突の際の衝突エネルギーを車室下部で適切に受け得るよう、サイドシル側に伸びる外側幅広部11aと第1クロスメンバ側に伸びる内側幅広部11bを設けている。このようにフロント側フレーム部11の中央を三方に伸びるように構成することで、前面衝突時のフロント側フレーム部11の衝突エネルギー吸収性能を向上させることができる。
前述の複数のトルクボックス4は、車両前方側から第1トルクボックス41、第2トルクボックス42及び第3トルクボックス43とから成り、それぞれ車幅方向に伸びてサイドシル2とメインサイドフレーム1を連結するように構成している。
これら複数のトルクボックス41〜43は、側面衝突の際、サイドシル2に入力される衝突エネルギーをメインサイドフレーム1に伝達することで、衝突エネルギの吸収性能を向上している。
この複数のトルクボックスのうち、第2トルクボックス42と第3トルクボックス43との間には、前述の屈曲部材13を配設している。すなわち、トルクボックスの代わりとしてリア側フレーム部に設けられる屈曲部材13を配設している。このようにトルクボックスの代わりに屈曲部材を配設することで、別途トルクボックスを設定しなくても、衝突エネルギーの吸収性能が確保できる。
次に、このリア側フレーム部に設けた屈曲部材13の詳細構造について、図2、図3及び図2の各断面を示した図4〜図9を利用して詳述する。
図2は車体左側の屈曲部材近傍を車体上方から見た斜視図であり、図3はその屈曲部材近傍を車体下方から見た斜視図である。また、図4はA−A断面、図5はB−B断面、図6はC−C断面、図7はD−D断面、図8はE−E断面、図9はF−F断面をそれぞれ示す断面図である。
まず、前述のように、メインサイドフレームはフロント側フレーム部11とリア側フレーム部12とで構成しているが、各フレーム部11、12はそれぞれ逆ハット断面のメンバ部材で構成している。このうちリア側フレーム部12の前端には前述の屈曲部材13を接合している。
この屈曲部材13は、逆ハット断面のメンバ部材で構成されるが、後端は車体前後方向に開放し、前端はサイドシル2側(車幅方向)に開放するように形成し、リア側フレーム部12のフレーム断面をサイドシル2側に屈曲するように構成している。すなわち、屈曲部材13のアウタ側縦壁13bを略直角に屈曲させ、インナ側縦壁13cの前方を途中まで車体前後方向で傾斜するように屈曲させると共に、さらにその外方側(サイドシル側)を車幅方向に伸びるように屈曲させている。
そして、この屈曲部材13は、リア側フレーム部12に対してはフレーム部の外側面に接合されるともに、サイドシル2に対しては接合フランジ部13dを介して接合される。
また、屈曲部材13の内部には車幅方向に伸びるガゼット部材14を配設している。このガゼット部材14も逆ハット断面のメンバ部材として構成しているが、その上部接合フランジ14aは、前後ともに車体前方側に折り曲げている。
そして、このガゼット部材14は、その前端及び後端に設けた接合フランジ14b、14cを介して、屈曲部材のインナ側縦壁13c及びサイドシル2に接合される。この屈曲部材のインナ側縦壁13cの外側には、フロント側フレーム部のインナ側縦壁11aが位置するため、ガゼット部材14は屈曲部材13の内部に配設されながらフロント側フレーム部11とサイドシル2を連結することとなる。すなわち、側面衝突の衝突エネルギーをメインサイドフレームに伝達する機能を有している。
なお、ガゼット部材14のサイドシル側の前側縦壁のフランジ部14dは、図6に示すようにサイドシル2に接合していないが、縦壁を折り曲げることによりガゼット部材14の前側縦壁の剛性を高める事ができるため、フランジ形状としている。
さらに、そのガゼット部材14の後方側のリア側フレーム部12内部には、サスペンション装置のトレーリングアーム(図示せず)を支持するため、リア側フレーム部12の剛性を高めるレインボックス部材15を配設している。このレインボックス部材15は上面を開放した箱型形状として構成し、リア側フレーム部の内部12bに接合することで、リア側フレーム部12の剛性を高めている。
また、その後方のキックアップ部位には、後面衝突の衝突エネルギーがキックアップ箇所に集中しないようにするため、リアフレーム部上面にレインプレート部材16を貼設し、リアフレーム部下面及びリアフレーム部底面にはアウタレイン部材17及びインナレイン部材18を貼設している。
そして、前記屈曲部材13の後方には、所定間隔を空けて前述の第3トルクボックス43を配設している。この第3トルクボックス43も逆ハット断面として構成され、リア側フレーム部12とサイドシル2の後端を連結し、側面衝突の衝突エネルギーをメインサイドフレームに伝達するように構成している。
また、その屈曲部材13及び第3トルクボックス43の側方には、前述のように車体前後方向に伸びるサイドシル2を配設している。このサイドシルはインナパネル21とアウタパネル22(図2、3では図示せず)とから成り、内部には、スライドドアのローラ等を案内するスライドレールボックス23を配置している。このスライドレールボックス23は、内側端23aをサイドシル2のインナパネル21に接合し、後端をインナパネル22から伸びる取付ブラケット24に接合している。
一方、前記屈曲部材13の前方には、前述のようにフロント側フレーム部11を配置し、フロント側フレーム部11の後端を屈曲部材のインナ側縦壁13cに接合することでメインサイドフレームを構成している。すなわち、フロント側フレーム部11は、そのインナ側縦壁11aを屈曲部材の後方のインナ側縦壁13cに接合し、アウタ側縦壁11bを屈曲部材の前方のインナ側縦壁13cに接合して車体前後方向に伸びるメインサイドフレームを構成している。
また、フロント側フレーム部11の底面には、屈曲部材の底面13eを受ける受面11bを形成し、屈曲部材の底面13eを接合している。なお、この受面11bはフロント部分の下部車体ユニットとリア部分の下部車体ユニットを組付ける際、リア部分の下部車体ユニットを仮預けする部位として機能する。
そして、フロント側フレーム部11、リア側フレーム部12の車体内方側には、前述のように車幅方向に伸びる第3クロスメンバ33、第4クロスメンバ34及び第5クロスメンバ35を配置し、各クロスメンバをフロント側フレーム部のインナ側縦壁11a及びリア側フレーム部のインナ側縦壁12aに接合している。
また、第4クロスメンバ34と第5クロスメンバ35との間には、前述のように車体前後方向に伸びる連結メンバ部材38を配置して、第4クロスメンバ34と第5クロスメンバ35を架橋するように連結している。
さらに、フロント側フレーム部11、第3クロスメンバ33、及びサイドシル2の前半部の上側には、フロントフロアパネル51が貼設され、車室フロアの前半部分を構成してる。なお、リア側フレーム部12、屈曲部材13、第4クロスメンバ34等の上側にも、図2で二点差線で図示するようにリアフロアパネル52が貼設され、車室フロアの後半部分を構成している。これら2枚のフロアパネルは、第3クロスメンバ33の後側の接合フランジ33a上で、リアフロアパネル52を上側にして重合接合されている。
次に、このように構成された下部車体構造の組立て方法について説明する。
まず、フロント側フレーム部11、第3クロスメンバ部材33及びフロントフロアパネル51等から成るフロント部分の下部車体ユニットを、予めサブラインで組立て接合する。
一方、屈曲部材13より後方のリア側フレーム部12、第4クロスメンバ部材34及びリアフロアパネル52等から成るリア部分の下部車体ユニットも、予め別ラインで組立て接合しておく。
次に、フロント部分の下部車体ユニットに対して、車体後方側からリア部分の下部車体ユニットを組付ける。このとき、前述のフロント側フレーム部の受面11bに、屈曲部材の底面13eを仮預けをすることで、フロント部分の下部車体ユニットとリア部分の下部車体ユニットを仮組みする。
その次に、その仮組みの状態で屈曲部材13の側方(サイドシル側)に開口した位置からスポット溶接用のガンを差込み、屈曲部材のインナ側縦壁13cとフロント側フレーム部のインナ側縦壁11aとを溶接する。また、フロント側フレーム部の受面11bと屈曲部材の底面13eも同様にスポット溶接用のガンで溶接する。
その後に、サイドシル2のインナパネル21を、屈曲部材13及びガゼット部材14の側方から組付け、接合フランジ13d、14cを介して接合する。
以上の方法により、本実施例の下部車体構造は組立てられる。
次に、以上のように構成した本実施例の自動車の下部車体構造の作用及び効果について、詳述する。
このように本実施例の下部車体構造は、車両側部で車体前後方向に伸びるサイドシル2と、そのサイドシルの内側で所定距離隔てて車体前後方向に伸びるメインサイドフレーム1とを備えた自動車の下部車体構造であって、そのメインサイドフレーム1をフロント側フレーム部11とリア側フレーム部12とに分割し、そのリア側フレーム部12端部に、サイドシル2側に屈曲してそのサイドシルに接合される屈曲部材13を設け、フロント側フレーム部11端部を、その屈曲部材13に接合したものである。
すなわち、フロント側フレーム部11とリア側フレーム部12に分割したメインサイドフレーム1のリア側フレーム部11に、サイドシル2に接合される屈曲部材13を設け、この屈曲部材13でトルクボックスを設けた場合と同様の車体構造を得るものである。
上記構成によれば、メインサイドフレーム1にサイドシル2に接合される屈曲部材13を設けたため、サイドシル2に入力される側面衝突エネルギーは、屈曲部材13を介してメインサイドフレーム1に伝達される。このため別途トルクボックスを設けなくても、側面衝突時の衝突エネルギーの吸収性能を向上できる。
したがって、この構成によれば、側面衝突のエネルギー吸収を考慮しつつも、車体部材を少なくして、車体重量を軽減し組立作業を簡略化するという車両性能上や車体生産上の要求を充分に満足することができる自動車の下部車体構造を提供することができる。
また、この実施例では、前記フロント側フレーム部11とリア側フレーム部12とは、フロントフロアパネル51とリアフロアパネル52を各フレーム部に予め組付けた後に接合するものであり、そのフロント側フレーム部11とリア側フレーム部12は、屈曲部材13を介して車幅方向中央側の縦壁同士11a、12a、13cを接合するように構成したものである。
すなわち、屈曲部材13を設けたリヤ側フレーム部12とフロント側フレーム部11を接合するにあたり、各フレーム部には予めフロアパネル51、52が組付けられており、その状態で各フレーム部11、12を、車幅方向中央側、すなわちインナ側の縦壁同士11a、12a、13cで接合するように構成したものである。
上記構成によれば、下部車体を組立てるに際して、フロアパネル51、52を予めメインサイドフレーム1(各フレーム部)に組付けた状態であっても、屈曲部材13の位置でスポット溶接用のガンを差込んで、各フレーム部のインナ側の縦壁同士11a、12a、13cを接合できる。
このため、車種の違いに応じて下部車体のフロント部分では、同じ車体でありながら、リア部分の下部車体では異なる車体を用いる際など、フロアパネル51、52を予めフレーム部11,12に組付けた後に、その各フレーム部11,12同士を接合する場合であっても、各フレーム部11,12の接合を確実に行うことが可能となる。
すなわち、フロアパネル51、52を予めフレーム部11、12に組付けると、組立て作業の際の搬送性等を向上させることができるが、各フレーム部同士を溶接するには、フレーム部が閉断面となり溶接が困難となる。そこで、屈曲部材によって一部開断面となった部分を利用することで、スポット溶接用のガンを差込むことが可能となり、各フレーム部のインナ側の縦壁同士11a、12a、13cを接合することが可能となる。
また、この実施例では、前記屈曲部材13内に、その屈曲部材13の車幅方向中央側の縦壁13cとサイドシル2とを車幅方向に伸びて連結するガゼット部材14を設けたものである。
上記構成によれば、屈曲部材13内に車幅方向に伸びるガゼット部材14を設けたため、サイドシル2からの側面衝突エネルギーがガゼット部材14を介して確実にメインサイドフレーム1に伝達される。よって、さらに衝突エネルギーの吸収性能を向上できる。
また、この実施例では、前記屈曲部材13のインナ側縦壁13cを、車体前後方向で傾斜するように屈曲させたものである。
上記構成によれば、インナ側縦壁13cが車体前後方向で傾斜するため、メインサイドフレーム1の途中に屈曲部材13を設けた場合であっても、その屈曲した部分に応力集中は生じにくいため、急激にメインサイドフレーム1の車体前後方向の剛性が低下することはなく、メインサイドフレーム1としての剛性を確保することができる。
また、この実施例では、前記屈曲部材13のインナ側縦壁13cをフロント側フレーム部11のアウタ側縦壁11cの接合位置まで傾斜させ、その接合位置より外側では車幅方向に伸びるように屈曲させたものである。
上記構成によれば、インナ側縦壁13cは接合位置まで傾斜し、接合位置より外側では車幅方向に伸びるため、急激にメインサイドフレーム1の車体前後方向の剛性が低下することはなく、メインサイドフレームとしての剛性を確保しつつ、さらに確実にサイドシル2からの衝突エネルギーをメインサイドフレーム1に伝達できる。すなわち、屈曲部材13にメインサイドフレームとしての機能を果たさせつつ、トルクボックスとしての機能も得させることができる。
また、この実施例では、前記サイドシル2とメインサイドフレーム1との間で車幅方向に伸びて、そのサイドシルとメインサイドフレームを連結するトルクボックス41〜43を、車体前後方向に離間して複数設置し、そのトルクボックスを設置する複数の設置部の内、中央位置の設置部に前記屈曲部材13を設定したものである。
すなわち、サイドシル2とメインサイドフレーム1を複数のトルクボックス41〜43で連結するものにおいて、そのトルクボックスを設置する設置部の内、中央位置の設置部を屈曲部材13としたものである。
上記構成によれば、前面又は後面衝突の際、最も車体前後方向の衝突エネルギーの影響を受ける前端又は後端の設置部に屈曲部材13が位置しないため、メインサイドフレーム1に屈曲部材13を設けても、前面又は後面衝突の際の衝突性能を悪化させることなく車体構造を構成することができる。
なお、本実施例では、屈曲部材13をリア側フレーム部12に設けているが、フロント側フレーム11に屈曲部材13を設けても同様の作用を奏するため、屈曲部材13をフロント側フレーム11に設ける構成を採用しても良い。また、屈曲部材13をリア側フレーム部12に一体に構成してもよい。
また、本実施例では、フレーム部にフロアパネルを予め組付けておくタイプの車体構造で説明したが、先にメインサイドフレームを組付けた後にフロアパネルを組付ける車体構造であってもよい。
さらに、本実施例では、ミニバンタイプの下部車体構造で説明したが、一般的なセダンタイプの下部車体構造であってもよい。
以上、この発明の構成と、上述の実施例との対応において、
この発明の車体フレームは、実施例のメインサイドフレーム1に対応し、
以下同様に、
屈曲部は、屈曲部材13に対応し、
屈曲部内のメンバ部材は、ガゼット部材14に対応し、
連結部材は、トルクボックス41〜43に対応するも、
この発明は、上述の実施例の構成のみに限定されるものではない。
本発明を採用した下部車体構造の概略平面図。 屈曲部近傍を車体上方から見た斜視図。 屈曲部近傍を車体下方から見た斜視図。 図2のA−A断面を示す断面図。 図2のB−B断面を示す断面図。 図2のC−C断面を示す断面図。 図2のD−D断面を示す断面図。 図2のE−E断面を示す断面図。 図2のF−F断面を示す断面図。
符号の説明
1…メインサイドフレーム(車体フレーム)
11…フロント側フレーム部
12…リア側フレーム部
13…屈曲部材(屈曲部)
2…サイドシル
51…フロントフロアパネル
52…リアフロアパネル

Claims (6)

  1. 車両側部で車体前後方向に伸びるサイドシルと、該サイドシルの内側で所定距離隔てて車体前後方向に伸びる車体フレームと、を備えた自動車の下部車体構造であって、
    前記車体フレームをフロント側フレーム部とリア側フレーム部とに分割し、
    該いずれかの一方のフレーム部端部に、前記サイドシル側に屈曲して該サイドシルに接合される屈曲部を設け、
    他方のフレーム部端部を、該屈曲部に接合した
    自動車の下部車体構造。
  2. 前記フロント側フレーム部とリア側フレーム部とは、フロントフロアパネルとリアフロアパネルを各フレーム部に予め組付けた後に接合するものであり、
    該フロント側フレーム部とリア側フレーム部は、車幅方向中央側の縦壁同士を接合するように構成した
    請求項1記載の自動車の下部車体構造。
  3. 前記フレーム部の屈曲部内に、該フレーム部の車幅方向中央側の縦壁とサイドシルとを車幅方向に伸びて連結するメンバ部材を設けた
    請求項1記載の自動車の下部車体構造。
  4. 前記屈曲部を、車体前後方向で傾斜するように屈曲させた
    請求項1記載の自動車の下部車体構造。
  5. 前記屈曲部を、他方のフレーム部端部の接合位置まで傾斜させ、該接合位置より外側では車幅方向に伸びるように屈曲させた
    請求項4記載の自動車の下部車体構造。
  6. 前記サイドシルと車体フレームとの間で車幅方向に伸びて該サイドシルと車体フレームを連結する連結部材を、車体前後方向に離間して複数設置し、
    該連結部材を設置する複数の設置部の内、中央位置の設置部に前記屈曲部を設定した
    請求項1記載の自動車の下部車体構造。
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