JP2005065643A - 食品およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】
本発明の食品は、細菌学的に密封された加熱滅菌豆類と、該加熱滅菌豆類に植菌されたきのこ菌糸体から増殖したきのこ菌糸体とからなる。また、本発明の食品の製造方法は、水を吸収させた後、滅菌加熱した豆類を、細菌学的に密封し、該滅菌状態にある滅菌豆類にきのこ菌糸体を植菌して、該菌糸体を増殖させることを特徴としている。
【効果】
本発明によれば、食用きのこ菌糸体と豆類とからなる新規な食品が提供される。また、本発明の食品は、煮豆に食用きのこの菌糸体を植え付け、この菌糸体を増殖させることにより製造することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、豆類を用いた新規な食品およびその製造方法に関する。さらに詳しくは本発明は、豆類と食用きのこ菌糸体とからなる新規な食品、および、豆類に食用きのこ菌糸体を増殖させることによる食品の製造方法に関する。
大豆、黒豆、青豆、小豆などの豆類は、栄養バランスのよい食品であり、このような豆類は、そのままの形態で食品として使用されている。さらに、このような豆類は、豆腐、納豆、味噌、醤油などの加工食品原料としても使用されている。
このように豆類を用いた食品に関しては、古くから種々の種類のものがあるが、伝統的な豆類を用いた食品が多い割には、豆類を用いた新たな食品は、それほど多くない。
ところで、豆類とは全く異なる食品であるが、シメジ、マツタケ、椎茸、エノキタケ、マイタケ、アミタケ、ヒラタケ、フクロタケ、ナメコ、ブラウンマッシュルーム、キクラゲ、アガリスク、エリンギ、ハタケシメジなどのきのこ類が食用に供されている。一般に食用に供されるきのこ類は子実体であり、このような子実体の成長の基礎となる菌糸体は、一般には食されない。このようなきのこ類は、特有の旨みを有しており、きのこ類の旨みは、ヌクレオチド、アミノ酸、有機酸、ミネラル分、糖質(例:マンニトール、トレハロースなど)がバランスすることにより醸し出されるものである。食用に供されるきのこ類は、食しやすい子実体であるが、きのこ類に特有の成分は菌糸体の方が豊富に含有されている。
上記のような豆類ときのこ類とが一体となった食品があれば、豆類に含有される成分と、きのこ類に含有される成分とが一体化して、栄養学的に非常に優れた食品となることが期待されている。
ところが、豆類ときのこ類とが一体化された食品については知られておらず、特にきのこ類の菌糸体と豆類とが一体化された食品は知られていない。
特に、豆類およびきのこ類あるいはきのこ類の菌糸体中には、血液の凝固を防止する成分、ビタミンB12、各種の酵素類など、一般的な食品には含有されていないか、含有率が
著しく低い成分が豊富に含まれており、豆類ときのこ類とを一体化した安全な食品があれば、栄養バランスがよく、しかも、一般的な食品によっては摂取が難しい希少栄養素を効率よく摂取することが可能となる。
なお、特許文献1(特開2000−157196号公報)には、きのこ類のえぐ味を緩和するために、きのこ類に大豆多糖類および還元糖を含有する組成物の発明が開示されているが、この公報に記載されている組成物には、大豆そのものを用いることに関する記載は存在しない。
特開2000-157196号公報
本発明は、豆類を用いた新規な食品を提供することを目的としている。また、本発明はこのような新規な食品を製造する方法を提供することを目的としている。
本発明の食品は、密封された加熱滅菌豆類と、該加熱滅菌豆類に植菌されたきのこ菌糸体から増殖したきのこ菌糸体とからなることを特徴としている。
また、本発明の食品の製造方法は、水を吸収させた後、滅菌加熱した豆類を、密封し、該滅菌状態にある滅菌豆類にきのこ菌糸体を植菌して、該菌糸体を増殖させることを特徴としている。
本発明は、加熱滅菌された豆類と、この豆類に植菌されたきのこ菌糸体が増殖することにより加熱滅菌された豆類の間を埋めて豆類を結合しているきのこ菌糸体とからなる新規な食品であり、豆類が増殖したきのこ菌糸体によって連結され一体化されている。このような本発明の食品は、豆類の有する栄養素が損なわれることなく、きのこ菌糸体は、用いたきのこ菌糸体に対応したヌクレオチド、アミノ酸、有機酸、ミネラル分、糖質などを豊富に含有している。
たとえば、本発明で使用することができるきのこ菌糸体に含有される成分には、抗酸化性、抗血小板凝集性、抗ガン性を有する成分が含有されており、豆類とこれらの成分を有するきのこ菌糸体とを有する本発明の食品を食することにより、老化防止食品、脳梗塞などの予防食品、アルツハイマー症の改善食品、ダイエット食品、更年期障害の改善、便秘の改善などの効能を期待できる食品として有用性が高い。
また、本発明の食品は、わずかにきのこの風味を有すると共に、全体としてはチーズに類似した食感を有しており、そのまま食することもできるし、他の料理の素材として使用することもできる。
さらに、本発明の食品は、加熱滅菌した豆類に、培養したきのこ菌糸体を植菌して増殖することにより容易に製造することができる。
なお、本発明の食品は、果汁を加えた後、培養したきのこ菌糸体を植菌して増殖させることにより、その食感がよりマイルドになる。
次に本発明の食品およびその製造方法について具体的に説明する。
本発明の食品は、加熱滅菌された豆類と、食用きのこの菌糸体とからなる。以下、本発明の食品を、その製造方法の例を示す、製造工程図(図1)に沿って説明する。
図1に示すように、本発明においては、まず、加熱滅菌された豆類に植菌するきのこ菌糸体を培養する。ここで使用するきのこ菌糸体としては、食用きのこの菌糸体であれば特に限定なく使用することができるが、これらの食用きのこ菌糸体の中でも、本発明では、しいたけ菌糸体、平茸菌糸体、ナメコ菌糸体、しめじ菌糸体、はつたけ菌糸体、まいたけ菌糸体、えのきたけ菌糸体、ブラウンマッシュルーム菌糸体、シメジ菌糸体、椎茸菌糸体、エノキタケ菌糸体、マイタケ菌糸体、アミタケ菌糸体、ヒラタケ菌糸体、フクロタケ菌糸体、キクラゲ菌糸体、アガリスク菌糸体、エリンギ菌糸体、ハタケシメジ菌糸体、マンネンタケ菌糸体および冬虫夏草菌糸体のいずれかのきのこ菌糸体を使用することが好ましい。これらの単独であるいは組み合わせて使用することができるが、通常は、これらの食用きのこ菌糸体は、上記の食用きのこ菌糸体を単独で使用する。
このような食用きのこの菌糸体としては、所定の培地を用いて培養した菌糸体を使用す
る。この菌糸体の培養培地としては、種々の培地を使用することができるが、特に本発明では培養された菌糸体を豆類に植菌することから、この培地に豆類関連物質を配合することが好ましい。このような豆類関連物質としては、たとえば豆乳を使用することができる。さらに、この培地には、麦芽エキス、小麦粉、大麦粉、ビール酵母、ビール酵母エキスなどを配合することができる。このような成分は寒天と共に使用することにより、食用きのこ菌糸体培養用の培地を形成することができる。特に本発明では、この培地の厚さ方向に、食用きのこ菌糸体が厚く成長するような培地を使用することが好ましい。このような成分は合計で、豆乳100ccに対して、通常は、1〜10重量部、好ましくは2〜5重量部の量で使用される。
このような厚さ方向に食用きのこ菌糸体が成長しやすい培地としては、豆乳に、大麦粉および/またはビール酵母などを配合した培地を挙げることができる。なお、ここで使用するビール酵母はその一部または全部をビール酵母エキスで置き換えることが可能である。このような成分は、豆乳100ccに対して、通常は、1〜10重量部、好ましくは2〜5重量部の量で使用される。
このような厚さ方向に食用きのこ菌糸体が成長しやすい培地を使用することにより、菌糸体の成長が早く、かつ菌糸体が平面状に薄くなりにくいので、植菌する際に、一度に多数の菌糸体を取り出すことができる。また、菌糸体の培養制御が容易になる。
なお、本発明では培地の形成のために寒天が使用されるが、この寒天の使用量は、液体成分である豆乳100ccに対して、通常は2〜12重量部、好ましくは3〜10重量部の範囲内にある。
上記のような成分を混合し、均一になるまで攪拌した後、通常は加圧状態で、100℃以上の温度に1〜60分間加熱し、冷却することにより、培地を形成することができ、さらに、形成された培地は滅菌状態になる。
このようにして形成された培地に、上記のきのこ菌糸体を植菌して増殖させる。このように植菌されるきのこ菌糸体の量は、培地100重量部に対して、通常はピンセット一つまみ、好ましくは0.01〜0.05重量部である。
こうしてきのこ菌糸体を植菌した後、この培地を所定の温度に維持することにより、きのこ菌糸体が培地内で増殖する。
そして、この培養温度を通常は10〜27℃、18〜24℃の範囲内に設定することにより、きのこ菌糸体を制御下に増殖させることができる。このような条件下における培養期間は通常は3〜30日、好ましくは5〜20日である。なお、このようなきのこ菌糸体の培養は、加湿条件下で行うことが好ましく、たとえば超音波加湿器などを用いて70〜90%RH程度の加湿条件で培養を行う。
このようなきのこ菌糸体の増殖は、繰り返して行うことができる。
これとは別に、図1に示すように、きのこ菌糸体を植菌するために豆類を調製する。
本発明で使用する豆類としては、大豆、小豆、黒豆、緑豆、ヒヨコ豆、レンズ豆およびライマ豆を挙げることができる。これらの豆類は、単独であるいは組み合わせて使用することができる。
このような豆類を、まず、水に浸漬して吸水させる。即ち、使用する豆類に対して大過
剰の水、好ましくは使用する豆類に対して2.5〜3.5倍量の水に使用する豆類を12時間〜48時間浸漬することにより、豆類に充分な水分を吸収させる。なお、本発明において豆類として、黒豆あるいは緑豆などを使用する場合には、上記の水に少量のミョウバンを添加することにより、得られる食品に、使用する豆類の色を反映させることができる。
所定の時間経過後、水から豆類を引き上げ、水切りをして余分な水分を除去する。
こうして充分な水分を吸収した豆類を加熱する。この加熱は、通常は加圧下に行われ、この加圧、加熱には、通常はオートクレーブが使用される。このときの圧力は、通常は1気圧以上、好ましくは1.0〜1.7気圧の範囲内に調整され、さらにこのような加圧条件における加熱温度は、通常は100℃以上、好ましくは115〜125℃である。また、加熱時間は、使用した豆類が充分に加熱されればよく、通常は、5〜60分間、好ましくは20〜40分間の範囲内に設定される。
上記のようにして加熱され充分に水を吸収させた豆類を加熱することにより、豆類を滅菌することができると共に、使用する豆類の芯まで加熱することができる。
このようにして最初の加熱を行った後、この豆類は室温付近の温度に冷却される。
このようにして冷却された豆類には、必要により果汁などを添加することができる。ここで果汁を添加することにより、得られる本発明の食品におけるきのこ臭を軽減することができる。このような果汁の添加量は、豆類100重量部に対して、通常は0〜10重量部、好ましくは1.5〜3重量部の範囲内にある。また、本発明の食品に他の成分(たとえば、塩分、カルシウム分、オリゴ糖など)を配合する場合には、この果汁と共に添加することが好ましい。
また、この果汁などの添加の方法は、豆類に果汁などの添加剤を添加してもよいし、果汁などの添加剤に、豆類を浸漬することによって添加してもよい。
こうして必要により果汁などの添加剤を加えた後、必要により余剰の液体を除去した豆類を、分割包装する。ここで使用される包装材料は、細菌学的に豆類を外部から区画することができるものであればよい。即ち、ここで使用される包装材料は、外部からの菌類の浸入を防止できるものであればよく、この包装材料は、ガス透過性を有しており、菌類は、この包装材料によって遮断されるが、この包装材料の内側の気体と外側の気体とが流通可能なガス透過性を有していてもよい。
このような包装材料として、ラップなどとして使用されている合成樹脂製薄フィルム、素焼きの発酵容器、アルミニウム箔などの金属箔などを挙げることができる。さらに、これらを組み合わせて使用することもできる。
特に本発明では、この包装材料が耐熱性を有しており、かつ可撓性を有していることが好ましく、したがって、本発明ではこの包装材料としてラップとして使用されている合成樹脂製薄フィルムを使用することが好ましい。
このように包装材料で分割包装された豆類を再び加熱する。この加熱は、通常は加圧下に行われ、この加圧、加熱には、通常はオートクレーブが使用される。このときの圧力は、通常は1気圧以上、好ましくは1.0〜1.7気圧の範囲内に調整され、さらにこのような加圧条件における加熱温度は、通常は100℃以上、好ましくは115〜125℃である。また、加熱時間は、使用した豆類が滅菌される程度に加熱されればよく、通常は、
5〜60分間、好ましくは25〜45分間の範囲内に設定される。
こうして再度加熱した後、包装体中の豆類に、別途調製したきのこ菌糸体を植菌する。具体的には、包装体の一部に孔を開け、この包装体の孔に、培養したきのこ菌糸体を挿入することにより、きのこ菌糸体が包装されている豆類に植菌される。ここで植菌されるきのこ菌糸体の量は、豆類100重量部に対して、通常はピンセット一つまみ、好ましくは0.01〜0.05重量部の範囲内にある。
こうして包装された豆類にきのこ菌糸体を植菌した後、植菌されたきのこ菌糸体を増殖させる。このようにして包装された豆類にきのこ菌糸体を植菌した後、培養温度を通常は15〜27℃、18〜24℃の範囲内に設定すると共に、通常は3〜30日、好ましくは5〜20日の範囲内の期間培養させることにより包装体内の豆類間に植菌したきのこ菌糸体が増殖し、包装体内のある隣接する豆類によって形成される間隙部分に、このきのこ菌糸体が増殖して、隣接する豆類の粒子を結合する。なお、このような包装体中にある豆類間にきのこ菌糸体を培養させる条件は、加湿条件下であることが好ましい。たとえば超音波加湿器などを用いて75〜95%RH程度の加湿条件で培養を行うことが好ましい。
上記のように本発明の食品は、きのこ菌糸体を植菌してから、20〜30日程度きのこ菌糸体を増殖させることにより製造することができるが、上記期間を経過した後は、冷蔵保存(たとえば5℃以下)することにより、きのこ菌糸体はほとんど増殖しなくなるので、冷蔵することにより長期保存が可能である。
このように所定の期間培養することにより得られる食品は、豆類の間を埋めるように増殖したきのこ菌糸体が増殖して一体化している。
こうして得られた本発明の食品は、使用したきのこの菌糸体に起因するきのこ風味があり、全体としてチーズのような食感を有する新規な食品である。
このような本発明の食品は、豆類に起因する栄養素(例;イソフラボン)およびきのこ菌糸体と豆類との両者に起因する成分(例;ビタミン類)、さらに、きのこ菌糸体成分に起因する成分(例;β-グルカン)などを含有してなり、栄養価が高いと共に、上記のよ
うな成分を含有することにより、それぞれの成分に起因した効能を示す。
たとえば、本発明の食品が、イソフラボンを含有することに起因して、更年期障害を改善するための健康食品、あるいは、β-グルカンを含有することを利用した健康食品とし
て利用することができる。
また、本発明の食品は、栄養バランスがよく、しかも低カロリーであるので、ダイエット食品として使用することもできる。
上記記載は、本発明の食品を製造する一例を示すものであり、本発明の食品はこれに限定されるものではない。
次に本発明の食品およびその製造方法について、実施例を示して具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
豆乳100ccに、麦芽エキス1.5gおよび寒天2.5gを加えて均一になるまで攪拌した。得られた豆乳液を121℃で20分間蒸気滅菌した後、この豆乳液を滅菌容器に入れて冷却固化させて菌糸体培地とした。
上記の菌糸体培地に、平茸菌糸体を植菌して、12〜18℃に温度に18日間維持して、平茸菌糸体を増殖させた。なお、平茸菌糸体の培養に際しては、超音波加湿器を用いて湿度を管理した。
これとは別に、大粒大豆を一晩水に入れて吸水させた後、大豆を水から引き上げ、水切を行った。
この大豆を紙に包んでオードクレーブに入れ121℃で25分間加熱滅菌した。次いで、この大豆を滅菌済み容器に移し替えて菌汚染しないように冷蔵保存した。
この大豆を、ガス透過性および耐熱性を有する合成樹脂製薄フィルムに1包が50g程度になるように小分けして包装し、こうして小分けした大豆をオートクレーブに入れて、121℃で30分間蒸した。
こうして合成樹脂製薄フィルムで包装して蒸した大豆を常温になるまで冷却した後、包装大豆を包装している合成樹脂製薄フィルムに中央部に小さな穴を開け、この穴から、上記培養した平茸菌糸体を植菌した。植菌量は、幅5mm、長さ10mmであり、包装大豆100重量部に対する植菌量は0.03重量部である。
次いで、この植菌した包装大豆を、20℃で12時間保持し、28時間で12時間保持するサイクルを1サイクルとして、超音波加湿器を用い加湿しながら15日間平茸菌糸体を増殖させた。
15日後、この包装大豆を取り出してみたところ、大豆の各粒の間に平茸菌糸体が増殖して大豆各粒が平茸菌糸体で結合されていた。
このような平茸菌糸体が増殖した大豆を、食してみたところ、全体としてはチーズのような食感があり、わずかに平茸の風味を有していた。
実施例1において、平茸菌糸体の代わりに、しいたけ菌糸体を用いた以外は同様にしてしいたけ菌糸体の増殖を行い、実施例1と同様にして調製した包装大豆を包装している合成樹脂製薄フィルムの中央部に小さな穴を開け、この穴からしいたけ菌糸体を植菌した以外は同様にして、包装大豆にしいたけ菌糸体を増殖させた。
20日後、この包装大豆を取り出してみたところ、大豆の各粒の間にしいたけ菌糸体が増殖して大豆各粒がしいたけ菌糸体で結合されていた。
このようなしいたけ菌糸体が増殖した大豆を、食してみたところ、全体としてはチーズのような食感があり、わずかにしいたけの風味を有していた。
実施例1において、平茸菌糸体の代わりに、ナメコ菌糸体を用いた以外は同様にしてナメコ菌糸体の増殖を行い、実施例1と同様にして調製した包装大豆を包装している合成樹脂製薄フィルムの中央部に小さな穴を開け、この穴からナメコ菌糸体を植菌した以外は同様にして、包装大豆にしいたけ菌糸体を増殖させた。
20日後、この包装大豆を取り出してみたところ、大豆の各粒の間にナメコ菌糸体が増殖して大豆各粒がナメコ菌糸体で結合されていた。
このようなナメコ菌糸体が増殖した大豆を、食してみたところ、全体としてはチーズのような食感があり、わずかにナメコの風味を有していた。
本発明によれば、従来にない新規な食品が提供される。本発明の食品には、豆類ときのこ菌糸体との組み合わせによって、たとえば生活習慣病などを改善可能な食品とすることも可能である。
図1は、本発明の食品の製造方法の工程の例を示す工程図である。

Claims (10)

  1. 密封された加熱滅菌豆類と、該加熱滅菌豆類に植菌されたきのこ菌糸体から増殖したきのこ菌糸体とからなることを特徴とする食品。
  2. 上記きのこ菌糸体が、平茸菌糸体、ナメコ菌糸体、しめじ菌糸体、はつたけ菌糸体、まいたけ菌糸体、えのきたけ菌糸体、ブラウンマッシュルーム菌糸体、シメジ菌糸体、椎茸菌糸体、エノキタケ菌糸体、マイタケ菌糸体、アミタケ菌糸体、ヒラタケ菌糸体、フクロタケ菌糸体、キクラゲ菌糸体、アガリスク菌糸体、エリンギ菌糸体、ハタケシメジ菌糸体、マンネンタケ菌糸体および冬虫夏草菌糸体よりなる群から選ばれる少なくとも一種類のきのこ菌糸体であることを特徴とする請求項第1項記載の食品。
  3. 上記滅菌豆類に、果汁が配合されていることを特徴とする請求項第1項記載の食品。
  4. 上記加熱滅菌豆類が、大豆、小豆、黒豆、緑豆、ヒヨコ豆、レンズ豆およびライマ豆よりなる群から選ばれた少なくとも一種類の豆類を加熱滅菌したものであることを特徴とする請求項第1項記載の食品。
  5. 上記食品が、ガス透過性および耐熱性を有する合成樹脂製薄フィルムに包装されていることを特徴とする請求項第1項記載の食品。
  6. 水を吸収させた後、滅菌加熱した豆類を、密封し、該滅菌状態にある滅菌豆類にきのこ菌糸体を植菌して、該菌糸体を増殖させることを特徴とする食品の製造方法。
  7. 上記きのこ菌糸体が、平茸菌糸体、ナメコ菌糸体、しめじ菌糸体、はつたけ菌糸体、まいたけ菌糸体、えのきたけ菌糸体、ブラウンマッシュルーム菌糸体、シメジ菌糸体、椎茸菌糸体、エノキタケ菌糸体、マイタケ菌糸体、アミタケ菌糸体、ヒラタケ菌糸体、フクロタケ菌糸体、キクラゲ菌糸体、アガリスク菌糸体、エリンギ菌糸体、ハタケシメジ菌糸体、マンネンタケ菌糸体および冬虫夏草菌糸体よりなる群から選ばれる少なくとも一種類のきのこ菌糸体であることを特徴とする請求項第6項記載の食品の製造方法。
  8. 上記豆類に、きのこ菌糸体を植菌前に果汁を配合することを特徴とする請求項第6項記載の食品の製造方法。
  9. 上記豆類が、大豆、小豆、黒豆、緑豆、ヒヨコ豆、レンズ豆およびライマ豆よりなる群から選ばれた少なくとも一種類の豆類であることを特徴とする請求項第6項記載の食品の製造方法。
  10. 上記ガス透過性および耐熱性を有する合成樹脂製薄フィルムに包装された加熱滅菌豆類にきのこ菌糸体を植菌して増殖させることを特徴とする請求項第6項記載の食品の製造方法。
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