JP2005063511A - 光ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】 スポット形成に際して非点収差等の発生が少なくその変動が少ない対物レンズからなる光ヘッドを提供すること。
【解決手段】 対物レンズ11を支持するレンズホルダ本体12が高熱伝導率の内枠部材12cと低熱伝導率の外枠部材12dとによって形成されているので、外枠部材12dがトラッキングコイル14,15等からの熱伝導を遮断する役割を有し、対物レンズ11側に伝搬する熱流の経時的変動を抑えることができる。さらに、内枠部材12cを比較的熱伝導率の高い材料で形成しているので、外枠部材12dが周囲から不均一に加熱された場合であっても、内枠部材12c全体がほぼ均一に昇温し、対物レンズ11を周囲からほぼ均等に加熱することができる。よって、対物レンズ11の温度変動を低減することができるだけでなく、対物レンズ11が加熱された場合にも、対物レンズ11の温度分布に不均一が発生することを防止できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、大容量光ピックアップ装置用の光ヘッドに関し、特に高NAでありながら良好な集光特性を有する光ヘッド、及び、かかる光ヘッドを組み込んだ光ピックアップ装置等に関する。
これまで、CD(コンパクト・ディスク)等の光情報記録媒体に対して情報の再生・記録を行うための各種光ピックアップ装置が開発・製造され、一般に普及している。かかる光ピックアップ装置に組み込まれる光ヘッドとして、断熱用の放熱溝やスリット状貫通孔を適宜形成したレンズホルダを用い、かかるレンズホルダに対して対物レンズを固定するものが存在する(特許文献1,2参照)。このような光ヘッドでは、駆動コイルによる発熱によって対物レンズが不均一に加熱されることを比較的確実に防止できるので、温度変化に伴う非点収差の発生をある程度抑えることができ、対物レンズの温度性能を改善することができる。
特開平10−162407号公報
特開平11−353675号公報
ところで、ここ数年で普及して来ているDVD(デジタル・ビデオ・ディスク)では、情報記録孔を小さくすることによってCDよりも記憶容量を飛躍的に増大させており、対物レンズのNAも0.6程度と、CD用の対物レンズのNA0.45に比較してかなり大きなものとなっている。
さらに最近では、光源として波長405nm前後のいわゆる青紫光のレーザ光源を用いた高密度・高容量タイプの光ディスクが開発されつつある。このような光ディスクについては、対物レンズのNA、スポット径、光ディスクの保護基板厚等の規格が現時点で十分に統一されていないものの、対物レンズのNAがDVD用の対物レンズの場合よりもさらに増大する可能性があることから、より非点収差の少ない高性能の対物レンズが求められており、対物レンズの温度性能に対する要求スペックはますます厳しいものとなっている。
さらに、上述のような高密度・高容量タイプの光ディスクでは、高速の読み取りが必要になり、光ピックアップに高速応答性が要求され発熱量も一段と増加すると考えられる。この観点からも、光ヘッドの温度特性の向上が求められており、従来のようにレンズホルダの形状的工夫のみでは十分に対応できなくなってきている。特に、高密度・高容量タイプの新規光ディスクと、DVD等の旧来型光ディスクとの複数規格の併用を可能にする互換型の光ピックアップ装置では、対物レンズの球面収差、非点収差等の温度補償も容易でなく、温度変化に伴う球面収差、非点収差等の変化が少ない対物レンズすなわち良好な温度特性の光ヘッドに対する要求が高まっている。
そこで、本発明は、高密度・高容量タイプの光ディスクに適する光ピックアップ用の光ヘッドであって、スポット形成に際して非点収差等の発生が少なくその変動が少ない対物レンズからなる光ヘッドを提供することを目的とする。
また、本発明は、スポット形成に際して非点収差が少ない光ヘッドからなる光ピックアップ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る光ヘッドは、光記録媒体の記録面上にスポットを形成するための光ヘッドであって、入射光束をスポットとして収束させる対物レンズと、熱伝導特性が互いに異なる複数の部材を有するとともに、前記対物レンズを開口部に収容して当該対物レンズを外周部において支持するホルダ本体とを備える。
上記光ヘッドでは、開口部に収容した対物レンズを外周部において支持するホルダ本体が熱伝導特性が互いに異なる複数の部材を有するので、各部材の配置や形状によってホルダ本体内における熱流を制御することができる。よって、ホルダ本体から対物レンズに伝わる熱量を一定レベルで制御することができ、対物レンズが不均一に加熱されることを防止できる。これにより、光記録面上へのスポット形成に際して非点収差等やそれらの経時変化が発生しにくくなり、高NAの対物レンズからなる光ヘッドであっても高い検出精度等を確保することができる。
また、本発明の具体的態様では、トラッキングコイル及びフォーカシングコイルの少なくとも一方をさらに備え、前記トラッキングコイル及びフォーカシングコイルの少なくとも一方が、前記対物レンズの周囲に不均一な分布で配置されて固定されている。この場合、トラッキングコイルやフォーカシングコイルを利用してホルダとともに対物レンズを適宜変位させることができる。この際、トラッキングコイルやフォーカシングコイルの駆動によってホルダが不均一に加熱されても、かかる不均一な加熱に対応して対物レンズが不均一な分布で加熱されることを防止できるので、非点収差の少ない光ヘッドを提供することができる。
また、本発明の別の具体的態様では、前記ホルダが、前記対物レンズを収容する前記開口部を有する内枠部材と、当該内枠部材を周囲から支持する外枠部材とを有する。この場合、外枠部材から内枠部材を経て対物レンズに熱が伝わることになり、外枠部材及び内枠部材を一定の機能を有する熱伝達媒体等として利用することができる。
また、本発明の別の具体的態様では、前記内枠部材が前記外枠部材よりも熱伝導率が低いことを特徴とする。この場合、外枠部材が比較的高い応答性で均一に加熱され、外枠部材が周囲から均一に加熱されつつも熱的な緩衝手段となって対物レンズの加熱、或いは不均一な加熱を防止することができる。
また、本発明の別の具体的態様では、前記内枠部材が前記外枠部材よりも熱伝導率が高い。この場合、外枠部材が熱的な緩衝手段となって内枠部材の急激な温度変化を防止し、内枠部材が熱を空間的に均一に拡散させるので、対物レンズの急激な不均一な加熱或いは急激な温度変化を防止することができる。
また、本発明の別の具体的態様では、前記内枠部材及び前記外枠部材が熱伝導率が相違する素材でそれぞれ形成される。この場合、異なる素材からなるホルダ本体によって対物レンズの不均一な加熱を防止することができる。
また、本発明の別の具体的態様では、前記内枠部材及び前記外枠部材が構造の相違に起因して熱伝導率が相違する材料でそれぞれ形成される。この場合、例えばポーラスな内部組織を有する場合のように、構造が相違する材料からなるホルダ本体によって対物レンズの不均一な加熱を防止することができる。
また、本発明の別の具体的態様では、前記対物レンズが、プラスチックの成形品である。この場合、対物レンズの熱膨張等によって非点収差等が発生しやすくなるが、対物レンズを支持するホルダ本体を上述のように改善して対物レンズの不均一な加熱を防止しているので、対物レンズの結像特性を維持しやすく、光ヘッドすなわち光ピックアップ装置の動作性能を安定化させることができる。
また、本発明に係る光ピックアップ装置は、上述の光ヘッドを備え、光記録媒体の記録面上の情報を読み取り、若しくは当該記録面に情報を書き込むことができる。この場合、光記録面上へのスポット形成に際して非点収差等が発生しにくくなり、高NAの対物レンズからなる光ヘッドであっても高い検出精度等を確保することができるので、高記録密度の光ディスクに対して高速で情報の記録・再生が可能になる。
また、本発明に係る光ヘッドの製造方法は、入射光束を収束させることにより光記録媒体の記録面上にスポットを形成するための光ヘッドの製造方法であって、熱伝導特性が互いに異なる複数の部材を有するホルダ本体を準備する工程と、前記ホルダ本体の開口部に収容可能な対物レンズを準備する工程と、前記対物レンズを前記開口部に収容して当該対物レンズを外周部において支持する工程と、前記開口部に支持された対物レンズを当該開口部中で固定する工程とを備える。
上記光ヘッドの製造方法では、熱伝導特性が互いに異なる複数の部材を有するホルダ本体によって対物レンズを支持させるので、各部材の配置や形状によってホルダ本体内における熱流を制御することができる。よって、ホルダ本体から対物レンズに伝わる熱量をある程度制御することができ、対物レンズが不均一に加熱されることを防止できる。これにより、光記録面上へのスポット形成に際して非点収差等やそれらの経時変化が発生しにくくなり、高NAの対物レンズからなる光ヘッドであっても高い検出精度等を確保することができる。
〔第1実施形態〕
以下、本発明の第1実施形態に係る光ヘッドついて説明する。図1は光ヘッドの要部の分解斜視図である。
この光ヘッド10は、集光用の対物レンズ11と、この対物レンズ11を保持するレンズホルダ本体12と、このレンズホルダ本体12の外周に形成されたフォーカシングコイル13と、レンズホルダ本体12の長手方向の両端に配置されたトラッキングコイル14,15とを備える。なお、レンズホルダ本体12は、不図示のワイヤによってヘッド本体側に対し微小変位可能に支持されており、マグネット若しくはヨーク(不図示)に対向してトラッキングコイル14,15等が適所に配置されるようになっている。また、光ヘッド10は、上記マグネット等によって形成された磁界中に配置された各コイル13,14,15に通電することによって、レンズホルダ本体12を対物レンズ11とともに光軸に平行なZ方向やこれに垂直なX方向に対して所望量だけ移動させるコイル駆動回路(不図示)を備える。
ここで、対物レンズ11は、プラスチック製の両凸レンズであり、円形の対物レンズ本体11aの外周に環状のフランジ部11bを有する。なお、対物レンズ本体11aに設けた一対の光学面は、例えば非球面等からなるものとすることができるが、単なる曲面に限定されるものではない。例えば、CD、DVD、高記録密度光ディスク等の複数規格に対して情報の再生・記録が可能な互換型の光ヘッドの場合には、対物レンズ本体11aの光学面を回折構造或いは光路差付与構造を有するものとすることができる。さらに、これらの光学面は、特殊な輪帯構造に分割することもできる。
レンズホルダ本体12は、中央に円形の開口部12aを有する内枠部材12cと、内枠部材12cを周囲から支持する外枠部材12dとを有する。内枠部材12cは、外枠部材12dに形成された開口に嵌め込まれた状態で接着によって固定されている。両部材12c,12dは、ともにプラスチック材料からなる成形品であり、内枠部材12cの素材は、外枠部材12dの素材よりも熱伝導率が低い。内枠部材12cに形成された開口部12aの内周には、環状支持部12bが段差を有して形成されている。この環状支持部12bは、平坦な支持面SSを上部に有しており、対物レンズ11の外周に形成された環状のフランジ部11bを下方から支持することができる。レンズホルダ本体12の周囲に配置されたフォーカシングコイル13やトラッキングコイル14,15で発生した熱は、一部は周囲雰囲気に発散し、一定以上の残りが外枠部材12dに伝搬する。この結果、外枠部材12dが加熱され、その熱が内枠部材12cを経て対物レンズ11に伝搬する。
図2は、対物レンズ11の加熱を概念的に説明する図である。レンズホルダ本体12は、フォーカシングコイル13やトラッキングコイル14,15によって加熱されるが、特にトラッキングコイル14,15の発熱によって長手方向に偏った加熱が行われる。この際、外枠部材12dは、比較的熱伝導率の低い材料で形成されているので、トラッキングコイル14,15等からの熱伝導を遮断する役割を有し、対物レンズ11側への熱流を制限することができる。さらに、外枠部材12dを比較的熱伝導率の低い材料で形成することにより、トラッキングコイル14,15等の発熱が時間的に大きく変動する場合であっても、対物レンズ11側への熱流の経時的変動をある程度抑えることができる。一方、内枠部材12cを比較的熱伝導率の高い材料で形成しているので、外枠部材12dが周囲から不均一に加熱された場合であっても、内枠部材12c全体がほぼ均一に昇温し、対物レンズ11を周囲からほぼ均等に加熱することができる。よって、対物レンズ11の温度変動を抑えることができるだけでなく、対物レンズ11が加熱された場合にも、均一な温度上昇によって対物レンズ11の温度分布に不均一が発生することを防止できる。
なお、内枠部材12cを形成するための素材しては、例えばポリスチレン、熱可塑性ポリイミド、ポリプロピレン、ポリスルホン、AS樹脂、軟質ポリ塩化ビニール、変性ポリフェニレンオキシド、ポリカーボネート等を用いることが好ましい。また、外枠部材12dを形成するための素材しては、例えばポリアミド、テトラフルオロエチレン、ポリエチレン等を用いることが好ましい。その他、メタクリル樹脂、硬質ポリ塩化ビニール、トリクロロフルオロエチレン、塑性ポリエステル、ポリアセタール、アイオノマー、ポリアミド、酢酸セルロース、ABS樹脂等は、組み合わせる他の素材との関係で、内枠部材12cや外枠部材12dのいずれとしても用いることができる。参考のため、各プラスチック素材の熱伝導率を以下の表1にまとめて示す。
Figure 2005063511
以上のようなプラスチック素材は単独で使用する場合に限らず、上記プラスチック素材を混合して使用することもできる。この場合、内枠部材12cや外枠部材12dの熱伝導率を所望の値に設定することができる。例えば低熱伝導率の素材と高低熱伝導率の素材とをブレンドして使用する場合、それらのブレンド比を調節することによって、内枠部材12cと外枠部材12dの双方を作製することもできる。
さらに、同一のプラスチック素材であっても、素材内部の構造を工夫して、熱伝導率を変化させることができる。例えば発泡剤のような添加剤をプラスチック素材に加えることによってポーラスなプラスチック材料とすることができるので、このようなポーラスなプラスチック材料によって外枠部材12dを形成することができる。添加剤を添加しないで形成したプラスチック材料は、内枠部材12cを形成するために用いることができる。逆に、熱伝導性を高める粉末無機セラミックス等をプラスチック素材に添加することによって得た低熱伝導性の材料からなる内枠部材12cを形成することもできる。
その他、例えば樹脂中の構造をナノレベルで制御することによって得たメソゲン(液晶分子に代表される配列しやすい化学結合基)構造によって、熱伝導を低下させる原因となるフォノンの散乱を制御して樹脂そのものの熱伝導率を上げたナノ構造制御型エポキシ樹脂を用いて外枠部材12dを形成することもできる。
以下、図1及び図2に示す光ヘッド10の組み立てについて説明する。まず、型を利用したプラスチック成形によって、所望の形状の対物レンズ11やレンズホルダ本体12を形成し準備する。なお、レンズホルダ本体12については、内枠部材12cと外枠部材12dとを個別に成形して外枠部材12dの開口中に内枠部材12cをはめ込む。この際、内枠部材12cと外枠部材12dとの間に接着剤を介在させることによって両者を相互に接着して固定することができる。以上のようにして得たレンズホルダ本体12の外周にフォーカシングコイル13を巻き付けて固定するとともに、レンズホルダ本体12の長手方向の両端に一対のトラッキングコイル14,15を取り付けて固定する。次に、レンズホルダ本体12の開口部12aに対物レンズ11を嵌め込むようにして収容する。これにより、レンズホルダ本体12のフランジ部11bが環状支持部12bに均等に支持される。この際、環状支持部12bの支持面SSの適所にUV硬化樹脂からなる接着剤を付着させておく。つまり、レンズホルダ本体12の開口部12aに対物レンズ11を嵌め込んで、対物レンズ11側から接着剤OSにUV光を照射することによって、環状支持部12b上にフランジ部11bを恒久的に固定することができる。
上記実施形態の光ヘッド10によれば、対物レンズ11を支持するレンズホルダ本体12が高熱伝導率の内枠部材12cと低熱伝導率の外枠部材12dとによって形成されているので、外枠部材12dがトラッキングコイル14,15等からの熱伝導を遮断する役割を有し、対物レンズ11側への熱流の変動を制限することができるので、対物レンズ11側に伝搬する熱流の経時的変動を抑えることができる。さらに、内枠部材12cを比較的熱伝導率の高い材料で形成しているので、外枠部材12dが周囲から不均一に加熱された場合であっても、内枠部材12c全体がほぼ均一に昇温し、対物レンズ11を周囲からほぼ均等に加熱することができる。よって、対物レンズ11の温度変動を低減することができるだけでなく、対物レンズ11が加熱された場合にも、対物レンズ11の温度分布に不均一が発生することを防止できる。
〔第2実施形態〕
以下、本発明の第2実施形態に係る光ヘッドついて説明する。図3は、第2実施形態の光ヘッドを概念的に説明する図である。この光ヘッドは、第1施形態に係る光ヘッドを変形したものであり、ここでは、変更部分についてのみ説明する。
この光ヘッド110の場合、レンズホルダ本体112が、中央に円形の開口部12aを有する内枠部材112cと、内枠部材12cを周囲から支持する外枠部材112dとを有する。内枠部材112cは、外枠部材112dに形成された開口に嵌め込まれた状態で接着によって固定されている。内枠部材112cの素材は、外枠部材112dの素材よりも熱伝導率が高い。
レンズホルダ本体112は、トラッキングコイル14,15の発熱によって長手方向に偏って加熱されるが、外枠部材112dは、比較的熱伝導率の高い材料で形成されているので、外枠部材112dが周囲から不均一に加熱された場合であっても、外枠部材112d全体がほぼ均一に昇温する。また、内枠部材112cを比較的熱伝導率の低い材料で形成しているので、内枠部材112cは、外枠部材112dからの熱伝導を遮断する役割を有し、対物レンズ11側への熱流を一定レベルで制限することができ、或いは対物レンズ11側への熱流の経時的変動を抑えることができる。よって、対物レンズ11の温度変動を抑えることができるだけでなく、対物レンズ11が加熱された場合にも、均一な温度上昇によって対物レンズ11の温度分布に不均一が発生することを防止できる。
〔第3実施形態〕
以下、本発明の第3実施形態に係る光ヘッドついて説明する。図4は、第3施形態の光ヘッドを概念的に説明する図である。
この光ヘッド210の場合、レンズホルダ本体212を構成する内枠部材212cの周囲に4つの突起21を形成し、外枠部材212dの開口内周側に4つの陥凹部22を形成する。これにより、外枠部材212dの開口中に内枠部材212cを挿入する際に、各突起21が各陥凹部22に嵌め込まれる。例えば内枠部材212cの熱膨張係数を小さくし、外枠部材212dの熱膨張係数を大きくすることにより、両部材212c,212dを高温状態にして外枠部材212dの開口中に内枠部材212cを嵌め込んで常温に戻すことにより、対応する突起21及び陥凹部22間で締まり嵌めが達成され、内枠部材212c中に外枠部材212dが固定される。なおこの場合、外枠部材212dを例えば比較的熱伝導率の低い材料で形成し、内枠部材212cを対応して比較的熱伝導率の高い材料で形成する。
〔第4実施形態〕
図5は、上記第1〜第3実施形態に係る光ヘッド10(110,210)を組み込んだ光ピックアップ装置の構成を概略的に示す図である。
この光ピックアップ装置は、第1の光ディスク61の情報再生用の半導体レーザ62と、第2の光ディスク65の情報再生用の半導体レーザ66とを有しており、すなわち、互いに波長の異なるレーザ光を射出することができる。両半導体レーザ62、66からのレーザ光は、第1〜第3実施形態の光ヘッド10(110,210)に設けた対物レンズ11を利用して光ディスク61、65に照射され、光ディスク61、65からの反射光は、対物レンズ11を利用して集光される。
まず第1の光ディスク61を再生する場合、第1半導体レーザ62からビームを出射し、出射された光束は、ビームスプリッタ71を透過し、偏光ビームスプリッタ72、コリメータ73、1/4波長板74を透過して円偏光の平行光束となる。この光束は絞り76によって絞られ、対物レンズ11により第1の光ディスク61の透明基板61aを介して情報記録面61bに集光される。
情報記録面61bで情報ビットにより変調されて反射した光束は、再び対物レンズ11、絞り76、1/4波長板74、コリメータ73を透過して、偏光ビームスプリッタ72に入射し、ここで反射してシリンドリカルレンズ78により非点収差が与えられ、光検出器79上ヘ入射し、その出力信号を用いて、第1光ディスク61に記録された情報の読み取り信号が得られる。
また、光検出器79上でのスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、合焦(フォーカス)検出やトラック検出を行う。この検出に基づいて光ヘッド10(110,210)に組み込んだコイル、マグネット等からなる2次元アクチュエータが第1の半導体レーザ62からの光束を第1光ディスク61の情報記録面61b上に結像するように対物レンズ11を光軸方向に移動させるとともに、この半導体レーザ62からの光束を所定のトラックに結像するように対物レンズ11を光軸に垂直な方向に移動させる。
一方、第2の光ディスク65を再生する場合、第2半導体レーザ66からビームを出射し、出射された光束は、光合成手段であるビームスプリッタ71で反射され、上記第1半導体レーザ62からの光束と同様、偏光ビームスプリッタ72、コリメータ73、1/4波長板74、絞り76、対物レンズ11を透過し、第2の光ディスク65の透明基板65aを介して情報記録面65bに集光される。
情報記録面65bで情報ビットにより変調されて反射した光束は、再び対物レンズ11、絞り76、1/4波長板74、コリメータ73、偏光ビームスプリッタ72、シリンドリカルレンズ78を介して、光検出器79上へ入射し、その出力情号を用いて、第2光ディスク65に記録された情報の読み取り信号が得られる。
また、第1光ディスク61の場合と同様、光検出器79上でのスポットの形状変化、位置変化による光量変化を検出して、合焦検出やトラック検出を行い、光ヘッド10(110,210)に組み込んだ2次元アクチュエータにより、フォーカシング及びトラッキングのために対物レンズ11を移動させる。
第4実施形態の光ピックアップ装置では、対物レンズ11が不均一に加熱されることを防止するタイプの光ヘッド10(110,210)を用いているので、対物レンズ11の熱変動、特に偏った加熱を防止することができる。よって、対物レンズ11を利用した光記録面上へのスポット形成に際して非点収差等が発生しにくくなり、高NAの対物レンズ11からなる光ヘッドであっても高い検出精度、記録精度等を確保することができる。
以上、実施形態に即して本発明を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば上記実施形態では、レンズホルダ本体12,112,212を一対の内枠部材及び外枠部材で形成しているが、3つ以上の部材を対物レンズ11の周囲の多重に配置することができる。また、上記実施形態の内枠部材や外枠部材中の適所に熱伝導率が異なる材料を埋め込むことができ、さらに、内枠部材や外枠部材中の適所に熱伝導を制限する開口やスリット或いは放熱溝等を形成することができる。
また、上記実施形態では、レンズホルダ本体12,112,212を構成する内枠部材12c,112c,212cと外枠部材12d,112d,212dとを接着剤等で固定しているが、これらを2色成形等の技術によって一体的に製造することもできる。
第1実施形態の光ヘッドの構造を説明する斜視図である。 対物レンズの加熱を概念的に説明する図である。 第2実施形態の光ヘッドを説明する斜視図である。 第3実施形態の光ヘッドを説明する斜視図である。 第4実施形態の光ピックアップ装置の構造を説明するブロック図である。
符号の説明
10 光ヘッド
11 対物レンズ
11a 対物レンズ本体
11b フランジ部
11c 放熱フィン
12 レンズホルダ本体
12a 開口部
12b 環状支持部
12c 内枠部材
12d 外枠部材
13 フォーカシングコイル
14,15 トラッキングコイル
61 光ディスク
61b 情報記録面
79 光検出器

Claims (10)

  1. 光記録媒体の記録面上にスポットを形成するための光ヘッドであって、
    入射光束をスポットとして収束させる対物レンズと、
    熱伝導特性が互いに異なる複数の部材を有するとともに、前記対物レンズを開口部に収容して当該対物レンズを外周部において支持するホルダ本体と
    を備えることを特徴とする光ヘッド。
  2. トラッキングコイル及びフォーカシングコイルの少なくとも一方をさらに備え、前記トラッキングコイル及びフォーカシングコイルの少なくとも一方は、前記対物レンズの周囲に不均一な分布で配置されて固定されていることを特徴とする請求項1記載の光ヘッド。
  3. 前記ホルダは、前記対物レンズを収容するための前記開口部を有する内枠部材と、当該内枠部材を周囲から支持する外枠部材とを有することを特徴とする請求項1及び請求項2のいずれか一項記載の光ヘッド。
  4. 前記内枠部材は、前記外枠部材よりも熱伝導率が低いことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項記載の光ヘッド。
  5. 前記内枠部材は、前記外枠部材よりも熱伝導率が高いことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項記載の光ヘッド。
  6. 前記内枠部材及び前記外枠部材は、熱伝導率が相違する素材でそれぞれ形成されることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか一項記載の光ヘッド。
  7. 前記内枠部材及び前記外枠部材は、構造の相違に起因して熱伝導率が相違する材料でそれぞれ形成されることを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか一項記載の光ヘッド。
  8. 前記対物レンズは、プラスチックの成形品であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項記載の光ヘッド。
  9. 請求項1から請求項8のいずれか一項記載の光ヘッドを備え、光記録媒体の記録面上の情報を読み取り、若しくは当該記録面に情報を書き込むことができる光ピックアップ装置。
  10. 入射光束を収束させることにより光記録媒体の記録面上にスポットを形成するための光ヘッドの製造方法であって、
    熱伝導特性が互いに異なる複数の部材を有するホルダ本体を準備する工程と、
    前記ホルダ本体の開口部に収容可能な対物レンズを準備する工程と、
    前記対物レンズを前記開口部に収容して当該対物レンズを外周部において支持する工程と、
    前記開口部に支持された対物レンズを当該開口部中で固定する工程と
    を備える光ヘッドの製造方法。
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