JP2005062704A - 光モジュール、光減衰装置、光送受信モジュール並びに光導波部材 - Google Patents

光モジュール、光減衰装置、光送受信モジュール並びに光導波部材 Download PDF

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Abstract

【課題】 光通信において、波長や温度に依存した透過光強度の変動を抑制する。
【解決手段】 光伝送路に短尺の光ファイバ4を挿入する場合、この光ファイバとして、光導波部分の屈折率分布が中心から外側に向かって低くなっているものを利用するか、又は、光導波部分を前後の光ファイバ(例えば光ファイバ6)内を伝送する光の波長より短いカットオフ波長を持つように光導波部分(光ファイバの場合にはコア部分)が狭められたものを利用する。これにより、コアの高次モードを減衰しやすくしたり、光結合ロスによって生じる不要なモード(コアの高次モードやクラッドモード)とコアの基本モードとの位相差を小さくしたりすることが可能となり、不要なモードとコアの基本モードとの再結合によって発生する、波長や温度に依存した透過光強度の変動を抑制することが可能となる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光通信やセンシングを行う際に使用される光モジュール、これを用いた光減衰装置や光送受信モジュール並びにこれらに用いられる光ファイバや光学レンズなどの光導波部材に関する。
数cm程度の短い標準シングルモードファイバ(ゼロ分散1310nm)を有する光学系において、そのファイバ両端に少しでも接続ロスがある場合には、そのファイバの光入射端において発生したクラッドモード及びコアの高次モードは、減衰を受けて消滅する前に光出射端に達してしまい、この光出射端で、クラッドモード及びコアの高次モードの一部がコアの基本モードに変換されて、コアの基本モードと干渉してしまうことが、例えば、下記の非特許文献1に記載されている。
上記のようなモード間干渉が生じた場合、光学系の透過光強度は、光の波長や温度などによって変動する。例えば、長さ1.5cmの短尺ファイバのカットオフ波長は1360nm程度であり、この短尺ファイバが光学系の構成要素に含まれている場合には、この光学系の光通信の短波長帯(1260〜1360nm)における透過ロスは、波長によって−0.5dB〜+0.3dB程度の変動を示す。こうした変動を抑えるための方法の1つとして、例えば、下記の特許文献1に記載されている方法が知られている。
図13は、従来の光ファイバの断面と屈折率分布を示す図である。図13に示す光ファイバは、小型のファイバコネクタ型光減衰器を用途とした光ファイバであり、下記の特許文献1に記載されているものである。図13に示す光ファイバのクラッドは、クラッド内層及びクラッド外層の2層構造となっており、クラッド内層にはF及びBの少なくとも1成分が、クラッド外層にはGe、P、Al、Tiのうちの少なくとも1成分と減衰性ドーパントが添加されている。これによって、クラッド内層の屈折率をクラッド外層の屈折率より低下させ、さらに、クラッド外層を伝搬するクラッドモードを減衰させることが可能となり、短尺ファイバの光出射端で発生する、クラッドモードとコアの基本モードとのモード間干渉を抑制することが可能となる。
特開平11−183736号公報(段落0008、0009、図1) K. Abe, Y. Lacroix, L. Bonnell, Z. Jakubczyk, "Modal interference in a short fiber section: Fiber length, splice loss, cutoff, and wavelength dependences", Journal of Lightwave Technology, Vol. 10, p. 401, 1992
しかしながら、従来の光ファイバでは、クラッドモードとコアの基本モードとのモード間干渉を低減することは可能であるが、コアの高次モードとコアの基本モードとのモード間干渉を低減することは不可能である。なお、コアの高次モードは、波長が短いほど減衰しにくいものであり、また、特に、1.3μm付近の短波長帯で使用する場合には、コアの高次モードによる透過光強度の変動の影響が大きく現れてしまう。
本発明は、上記問題を解決するため、波長や温度に依存した透過光強度の変動を抑制することが可能な光モジュール、光減衰装置、光送受信モジュール並びに光導波部材を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の光モジュールは、複数の光導波手段を有し、前記複数の光導波手段のうちの所定の光導波手段の所定の光入射部に入射された光が、前記複数の光導波手段内を伝搬して、前記所定の光導波手段とは異なる光導波手段の所定の光出射部から出射されるよう、前記複数の光導波手段のそれぞれが結合されている光モジュールであって、
前記複数の光導波手段がシングルモードファイバであり、前記複数の光導波手段のうちの少なくとも1つが、光伝搬方向に対して、伝搬する前記光の波長と所定の波長でゼロ分散となる標準シングルモードファイバのカットオフ波長とが一致するときの所定の長さより短く、かつ、コアの屈折率が前記コアの中心から外側に向かって低くなるよう設定されている。
この構成により、光導波手段内における各光の光路長と位相速度を相殺することができ、光導波手段の光出射端における各光の位相差を小さく抑えることができる。また、光結合ロスにより生じるコアの高次モードと、コアの基本モードとの位相差が小さくなり、コアの高次モードが減衰せずにコアの基本モードと結合した場合、この結合によって生じる透過光強度の波長依存性、温度依存性を抑制することができる。
さらに、本発明の光モジュールは、前記所定の波長が1310nmであるよう構成されている。
光ファイバのカットオフ波長は、ファイバが長くなるほど短くなり、波長が1310nm程度まで短くなると、ファイバ長が10cm程度で、コアの高次モード及びクラッドモードが減衰せずにファイバを通過するようになる。この構成によれば、これらのモードの光の発生を抑えるか、又は、減衰させるか、又は、光導波手段の屈折率分布によって光導波手段の内部を伝搬するすべての光の位相差を小さく抑えることができる。このため、光導波手段の光出射端における干渉が減少するか、又は、干渉が起こっても、この干渉によって生じる光結合系の透過光強度の波長依存性、温度依存性を抑制することができる。
また、本発明の光モジュールは、複数の光導波手段を有し、前記複数の光導波手段のうちの所定の光導波手段の所定の光入射部に入射された光が、前記複数の光導波手段内を伝搬して、前記所定の光導波手段とは異なる光導波手段の所定の光出射部から出射されるよう、前記複数の光導波手段のそれぞれが結合されている光モジュールであって、
前記複数の光導波手段がシングルモードファイバであり、前記複数の光導波手段のうちの少なくとも1つが、光伝搬方向に対して、伝搬する前記光の波長と所定の波長でゼロ分散となる標準シングルモードファイバのカットオフ波長とが一致するときの所定の長さより短く、かつ、コア径が、伝搬する前記光の波長より短いカットオフ波長を有するよう設定されている。
この構成により、コアの高次モードがクラッドに逃げやすくなり、コアの高次モードとコアの基本モードとの結合によって生じる透過光強度の波長依存性、温度依存性を抑制することができる。
また、本発明の光モジュールは、複数の光導波手段を有し、前記複数の光導波手段のうちの所定の光導波手段の所定の光入射部に入射された光が、前記複数の光導波手段内を伝搬して、前記所定の光導波手段とは異なる光導波手段の所定の光出射部から出射されるよう、前記複数の光導波手段のそれぞれが結合されている光モジュールであって、
前記複数の光導波手段のうちの少なくとも1つが、光伝搬方向に対して所定の長さより短く、かつ、その屈折率が、前記光導波手段の光軸を中心として外側に向かって低くなっており、かつ、その光導波部の光伝搬方向に垂直な面の広さが、シングルモードファイバの光導波部の光伝搬方向に垂直な面の広さより広く設定されている。
この構成により、光導波手段の光導波部分以外への光の入射が抑えられるためにクラッドモードが発生しにくく、また、光導波手段の屈折率分布によって光導波手段の内部を伝搬するすべての光の位相差を小さく抑えることができる。このため、光導波手段の光出射端において干渉が起こっても、この干渉によって生じる光結合系の透過光強度の波長依存性、温度依存性を抑制することができる。
さらに、本発明の光モジュールは、前記所定の長さが10cmであるよう構成されている。
光ファイバのカットオフ波長は、ファイバが長くなるほど短くなり、波長が1310nm程度まで短くなると、ファイバ長が10cm程度で、コアの高次モード及びクラッドモードが減衰せずにファイバを通過するようになる。この構成によれば、これらのモードの光の発生を抑えるか、又は、減衰させるか、又は、光導波手段の屈折率分布によって光導波手段の内部を伝搬するすべての光の位相差を小さく抑えることができる。このため、光導波手段の光出射端における干渉が減少するか、又は、干渉が起こっても、この干渉によって生じる光結合系の透過光強度の波長依存性、温度依存性を抑制することができる。
さらに、本発明の光モジュールは、前記所定の長さより短い前記光導波手段に、分散シフトファイバが用いられる。
この構成により、市販の分散シフトファイバを用いて光モジュールを構成することが可能となり、コストを抑えることができる。
さらに、本発明の光モジュールは、前記所定の長さより短い前記光導波手段に、前記標準シングルモードよりコア径の小さいエルビウム添加光ファイバが用いられる。
この構成により、市販のエルビウム添加光ファイバを用いて光モジュールを構成することが可能となり、コストを抑えることができる。
さらに、本発明の光モジュールは、前記所定の長さより短い前記光導波手段に、グレーテッドインデックス型マルチモードファイバが用いられる。
この構成により、市販のグレーテッドインデックス型マルチモードファイバを用いて光モジュールを構成することが可能となり、コストを抑えることができる。
さらに、本発明の光モジュールは、前記所定の長さより短い前記光導波手段に、セルフォックレンズが用いられる。
この構成により、市販のセルフォックレンズを用いて光モジュールを構成することが可能となり、コストを抑えることができる。また、さらに、セルフォックレンズは高い精度の屈折率分布が比較的容易に得られるので、光モジュール内を伝搬する光の位相差の抑制の向上や、セルフォックレンズの両端における結合効率の向上などが可能となる。
さらに、本発明の光モジュールは、前記所定の長さより短い前記光導波手段の屈折率分布が、前記光導波手段内を伝搬する光の光軸上に配置された点光源からの光を前記光軸上の1点以上で集光するよう設定されている。
この構成により、光導波手段内を伝搬する光の光出射端における位相差を更に抑制することができる。
さらに、本発明の光モジュールは、前記所定の長さより短い前記光導波手段の屈折率分布が、前記光導波手段の光入射部となる端面と前記光導波手段内を伝搬する光の光軸との交点に配置された点光源からの光を、前記光導波手段の光出射部となる端面と前記光導波手段内を伝搬する光の光軸との交点で集光するよう設定されている。
この構成により、光導波手段内を伝搬する光の光出射端における位相差を更に抑制し、かつ、光導波手段の光出射端における結合効率を向上させることができる。
さらに、本発明の光モジュールは、複数の前記所定の長さより短い前記光導波手段が連続して結合されており、前記連続した複数の光導波手段のそれぞれの屈折率分布が、前記連続した光導波手段の光入射部となる端面と前記連続した光導波手段内を伝搬する光の光軸との交点に配置された点光源からの光を、前記連続した光導波手段の光出射部となる端面と前記連続した光導波手段内を伝搬する光の光軸との交点で集光するよう設定されている。
この構成により、所定の長さより短い光導波手段を複数用いて、光導波手段内を伝搬する光の光出射端における位相差を更に抑制し、かつ、光導波手段の光出射端における結合効率を向上させることができる。
さらに、本発明の光モジュールは、前記所定の長さより短い前記光導波手段の屈折率分布が、前記光導波手段の光入射部となる端面に対する入射光を、前記光導波手段の光出射部となる端面、又は、前記光出射部から出射された光が入射される他の光導波手段の端面で集光するよう設定されている。
この構成により、光導波手段内を伝搬する光の光出射端における位相差を更に抑制し、かつ、光導波手段の光出射端において集光されない光に対しても、この光を受ける光導波手段の光入射端における結合効率を向上させることができる。
さらに、本発明の光モジュールは、複数の前記所定の長さより短い前記光導波手段が連続して結合されており、前記連続した複数の光導波手段のそれぞれの屈折率分布が、前記連続した光導波手段の光入射部となる端面に対する入射光を、前記連続した光導波手段の光出射部となる端面で集光するよう設定されている。
この構成により、前記所定の長さより短い光導波手段を複数用いて、光導波手段内を伝搬する光の光出射端における位相差を更に抑制し、かつ、光導波手段の光入射端において集光されない光に対しても光導波手段の光出射端における結合効率を向上させることができる。
さらに、本発明の光モジュールは、前記所定の長さより短い前記光導波手段のクラッドが、前記クラッドの屈折率と略同一又はそれより大きい屈折率を有する保持用部材によって保持されている。
この構成により、クラッドに入り込んだコアの高次モードを減衰させてクラッドモードの増加を防ぎ、コアの基本モードとの再結合を抑制することができる。
さらに、本発明の光モジュールは、前記所定の長さより短い前記光導波手段のクラッド表面、又は、前記光導波手段を保持する保持用部材の前記光導波手段のクラッドに接する面に、光反射防止処理が施されている。
この構成により、特殊な保持部材を用いなくても、クラッドに入り込んだコアの高次モードを減衰させて、コアの基本モードとの再結合を抑制することができる。
さらに、本発明の光モジュールは、前記光反射防止処理が、反射防止膜の形成、光吸収剤の塗布、シボ加工のいずれかによって行われている。
この構成により、ファイバを特殊な構造とせずに、クラッドに入り込んだコアの高次モードを減衰させて、コアの基本モードとの再結合を抑制することができる。
さらに、本発明の光モジュールは、前記所定の長さより短い前記光導波手段のクラッドが、コアより屈折率の低い内層と、前記内層より屈折率の高い外層により形成されている。
この構成により、クラッドに入り込んだコアの高次モードに対して高い減衰量が得られ、より基本モードと再結合しにくくすることが可能となる。
さらに、本発明の光減衰装置は、上記の光モジュールによって少なくとも構成されており、前記所定の長さより短い前記光導波手段が光減衰機能を有している。
この構成により、光を減衰させる減衰ファイバにおいて、コアの高次モード及びクラッドモードによる透過光強度の変動を抑えることができ、小型かつ高減衰の光ファイバコネクタ型光減衰装置を実現することができる。
さらに、本発明の光送受信モジュールは、上記の光モジュール、光源、受光手段、波長選択性フィルタによって少なくとも構成され、前記所定の光導波手段同士の接続点に前記波長選択性フィルタが挿入されており、所定の方向を有する伝搬する前記光が、前記波長選択性フィルタによって反射し、前記受光手段によって受光されるよう構成されている。
この構成により、光導波手段のコアの高次モード及びクラッドモードによる透過光強度の変動が抑えられ、所定の長さより短い光導波手段の使用が可能となり、透過光強度が温度や波長によって変動しにくい小型の光送受信モジュールを実現することができる。
さらに、本発明の光送受信モジュールは、前記波長選択性フィルタが挿入された前記接続点を挟む2つの光導波手段のうちの少なくとも一方が、前記所定の長さより短い前記光導波手段であり、前記2つの光導波手段のうちの前記所定の長さより短い前記光導波手段が、前記複数の光導波手段のうちで最初に前記光源からの光が入射されるよう構成されている。
この構成により、コアの高次モードやクラッドモードが最も発生しやすい部分において、集中的に不要なモードを低減することができ、また、波長選択性フィルタ前又は後の光導波手段をきわめて短くすることができるため、透過光強度が温度や波長によって変動しにくい小型の光送受信モジュールを実現することができる。
さらに、本発明の光送受信モジュールは、前記波長選択性フィルタが挿入された前記接続点を挟む2つの光導波手段のうちの一方が、前記所定の長さより短い前記光導波手段であり、前記2つの光導波手段のうちの他方が、前記所定の長さより長い前記光導波手段であって、前記2つの光導波手段のうちの前記所定の長さより長い前記光導波手段が、前記複数の光導波手段のうちで最初に前記光源からの光が入射されるよう構成されている。
この構成により、コアの高次モード及びクラッドモードが最も発生しやすい部分において、集中的に不要なモードを低減することができ、また、波長選択性フィルタ前の光導波手段をきわめて短くすることができるため、小型で出力光強度が温度や波長によって変動しにくい光送受信モジュールを実現することができる。さらに、光源と波長選択性フィルタとの距離が離れているために、光源と受光素子との距離を離すことができ、クロストークも低減できる。
さらに、本発明の光送受信モジュールは、すべての前記光導波手段に、光ファイバが用いられる。
この構成により、光学レンズが不要になるとともに、光導波手段のコアの高次モード及びクラッドモードによる透過光強度の変動が抑えられるため、所定の長さより短い光導波手段の使用が可能となり、透過光強度が温度や波長によって変動しにくい小型の光送受信モジュールを実現することができる。
さらに、本発明の光送受信モジュールは、上記の光モジュール、光源、受光手段、波長選択性フィルタによって少なくとも構成され、前記所定の光導波手段同士の接続点に前記波長選択性フィルタが挿入されており、所定の方向を有する伝搬する前記光が、前記波長選択性フィルタによって反射し、前記受光手段によって受光されるよう構成されており、前記所定の長さより短い前記光導波手段以外の光学部材に、光学レンズ以外の光学部材が用いられる。
この構成により、透過光強度が温度や波長によって変動しにくく、かつ、外部の光ファイバ伝送路に対する結合効率の高い小型の光送受信モジュールを安価で実現することができる。
また、本発明の光導波部材は、複数の光導波手段のうちの所定の光導波手段の所定の光入射部に入射された光が、前記複数の光導波手段内を伝搬して、前記所定の光導波手段とは異なる光導波手段の所定の光出射部から出射されるよう、前記複数の光導波手段のそれぞれが結合されている光モジュールに、前記光導波手段として配置される光導波部材であって、
光伝搬方向に対して所定の長さより短く、かつ、その屈折率が、前記光導波手段の光軸を中心として外側に向かって低くなっており、かつ、その光導波部の光伝搬方向に垂直な面の広さが、シングルモードファイバの光導波部の光伝搬方向に垂直な面の広さより広く設定されており、かつ、その屈折率分布が、光入射部となる端面とその内部を伝搬する光の光軸との交点に配置された点光源からの光を、光出射部となる端面とその内部を伝搬する光の光軸との交点で集光するよう設定されている。
この構成により、光導波手段の光導波部分以外への光の入射が抑えられるためにクラッドモードが発生しにくく、また、光導波手段の屈折率分布によって光導波手段の内部を伝搬するすべての光の位相差を小さく抑えることができ、かつ、光導波手段の光出射端における結合効率を向上させることができる。このため、光導波手段の光出射端において干渉が起こっても、この干渉によって生じる光結合系の透過光強度の波長依存性、温度依存性を抑制することができる。
また、本発明の光導波部材は、複数の光導波手段のうちの所定の光導波手段の所定の光入射部に入射された光が、前記複数の光導波手段内を伝搬して、前記所定の光導波手段とは異なる光導波手段の所定の光出射部から出射されるよう、前記複数の光導波手段のそれぞれが結合されている光モジュールに、前記光導波手段として配置される光導波部材であって、
光伝搬方向に対して所定の長さより短く、かつ、その屈折率が、前記光導波手段の光軸を中心として外側に向かって低くなっており、かつ、その光導波部の光伝搬方向に垂直な面の広さが、シングルモードファイバの光導波部の光伝搬方向に垂直な面の広さより広く設定されており、かつ、その屈折率分布が、光入射部となる端面に対する入射光を、光出射部となる端面、又は、前記光出射部から出射された光が入射される他の光導波手段の端面で集光するよう設定されている。
この構成により、光導波手段の光導波部分以外への光の入射が抑えられるためにクラッドモードが発生しにくく、また、光導波手段の屈折率分布によって光導波手段の内部を伝搬するすべての光の位相差を小さく抑えることができ、かつ、光導波手段の光出射端において集光されない光に対しても、この光を受ける光導波手段の光入射端における結合効率を向上させることができる。このため、光導波手段の光出射端において干渉が起こっても、この干渉によって生じる光結合系の透過光強度の波長依存性、温度依存性を抑制することができる。
本発明は、複数の光導波手段を有し、前記複数の光導波手段のうちの所定の光導波手段の所定の光入射部に入射された光が、前記複数の光導波手段内を伝搬して、前記所定の光導波手段とは異なる光導波手段の所定の光出射部から出射されるよう、前記複数の光導波手段のそれぞれが結合されている光モジュールであって、
前記複数の光導波手段がシングルモードファイバであり、前記複数の光導波手段のうちの少なくとも1つが、光伝搬方向に対して、伝搬する前記光の波長と所定の波長でゼロ分散となる標準シングルモードファイバのカットオフ波長とが一致するときの所定の長さより短く、かつ、コアの屈折率が前記コアの中心から外側に向かって低くなるよう設定されているので、光導波手段内における各光の光路長と位相速度を相殺することができ、光導波手段の光出射端における各光の位相差を小さく抑えることができる。また、光結合ロスにより生じるコアの高次モードと、コアの基本モードとの位相差が小さくなり、コアの高次モードが減衰せずにコアの基本モードと結合した場合、この結合によって生じる透過光強度の波長依存性、温度依存性を抑制する効果を有する光モジュールを提供することができる。
また、本発明は、複数の光導波手段を有し、前記複数の光導波手段のうちの所定の光導波手段の所定の光入射部に入射された光が、前記複数の光導波手段内を伝搬して、前記所定の光導波手段とは異なる光導波手段の所定の光出射部から出射されるよう、前記複数の光導波手段のそれぞれが結合されている光モジュールであって、
前記複数の光導波手段がシングルモードファイバであり、前記複数の光導波手段のうちの少なくとも1つが、光伝搬方向に対して、伝搬する前記光の波長と所定の波長でゼロ分散となる標準シングルモードファイバのカットオフ波長とが一致するときの所定の長さより短く、かつ、コア径が、伝搬する前記光の波長より短いカットオフ波長を有するよう設定されているので、コアの高次モードがクラッドに逃げやすくなり、コアの高次モードとコアの基本モードとの結合によって生じる透過光強度の波長依存性、温度依存性を抑制する効果を有する光モジュールを提供することができる。
また、本発明は、複数の光導波手段を有し、前記複数の光導波手段のうちの所定の光導波手段の所定の光入射部に入射された光が、前記複数の光導波手段内を伝搬して、前記所定の光導波手段とは異なる光導波手段の所定の光出射部から出射されるよう、前記複数の光導波手段のそれぞれが結合されている光モジュールであって、
前記複数の光導波手段のうちの少なくとも1つが、光伝搬方向に対して所定の長さより短く、かつ、その屈折率が、前記光導波手段の光軸を中心として外側に向かって低くなっており、かつ、その光導波部の光伝搬方向に垂直な面の広さが、シングルモードファイバの光導波部の光伝搬方向に垂直な面の広さより広く設定されているので、光導波手段の光導波部分以外への光の入射が抑えられるためにクラッドモードが発生しにくく、また、光導波手段の屈折率分布によって光導波手段の内部を伝搬するすべての光の位相差を小さく抑えることができる。このため、光導波手段の光出射端において干渉が起こっても、この干渉によって生じる光結合系の透過光強度の波長依存性、温度依存性を抑制する効果を有する光モジュールを提供することができる。
また、本発明では、上記の光モジュールによって少なくとも構成されており、前記所定の長さより短い前記光導波手段が光減衰機能を有する光減衰装置が提供され、光を減衰させる減衰ファイバにおいて、コアの高次モード及びクラッドモードによる透過光強度の変動を抑える効果を有する小型かつ高減衰の光ファイバコネクタ型光減衰装置を実現することができる。
また、本発明では、上記の光モジュール、光源、受光手段、波長選択性フィルタによって少なくとも構成され、前記所定の光導波手段同士の接続点に前記波長選択性フィルタが挿入されており、所定の方向を有する伝搬する前記光が、前記波長選択性フィルタによって反射し、前記受光手段によって受光されるよう構成されている光送受信モジュールが提供され、光導波手段のコアの高次モード及びクラッドモードによる透過光強度の変動が抑えられ、所定の長さより短い光導波手段の使用が可能となり、透過光強度が温度や波長によって変動しにくいという効果を有する小型の光送受信モジュールを実現することができる。
また、本発明は、複数の光導波手段のうちの所定の光導波手段の所定の光入射部に入射された光が、前記複数の光導波手段内を伝搬して、前記所定の光導波手段とは異なる光導波手段の所定の光出射部から出射されるよう、前記複数の光導波手段のそれぞれが結合されている光モジュールに、前記光導波手段として配置される光導波部材であって、
光伝搬方向に対して所定の長さより短く、かつ、その屈折率が、前記光導波手段の光軸を中心として外側に向かって低くなっており、かつ、その光導波部の光伝搬方向に垂直な面の広さが、シングルモードファイバの光導波部の光伝搬方向に垂直な面の広さより広く設定されており、かつ、その屈折率分布が、光入射部となる端面とその内部を伝搬する光の光軸との交点に配置された点光源からの光を、光出射部となる端面とその内部を伝搬する光の光軸との交点で集光するよう設定されているので、光導波手段の光導波部分以外への光の入射が抑えられるためにクラッドモードが発生しにくく、また、光導波手段の屈折率分布によって光導波手段の内部を伝搬するすべての光の位相差を小さく抑えることができ、かつ、光導波手段の光出射端における結合効率を向上させることができる。このため、光導波手段の光出射端において干渉が起こっても、この干渉によって生じる光結合系の透過光強度の波長依存性、温度依存性を抑制する効果を有する光導波部材を提供することができる。
また、本発明は、複数の光導波手段のうちの所定の光導波手段の所定の光入射部に入射された光が、前記複数の光導波手段内を伝搬して、前記所定の光導波手段とは異なる光導波手段の所定の光出射部から出射されるよう、前記複数の光導波手段のそれぞれが結合されている光モジュールに、前記光導波手段として配置される光導波部材であって、
光伝搬方向に対して所定の長さより短く、かつ、その屈折率が、前記光導波手段の光軸を中心として外側に向かって低くなっており、かつ、その光導波部の光伝搬方向に垂直な面の広さが、シングルモードファイバの光導波部の光伝搬方向に垂直な面の広さより広く設定されており、かつ、その屈折率分布が、光入射部となる端面に対する入射光を、光出射部となる端面、又は、前記光出射部から出射された光が入射される他の光導波手段の端面で集光するよう設定されているので、光導波手段の光導波部分以外への光の入射が抑えられるためにクラッドモードが発生しにくく、また、光導波手段の屈折率分布によって光導波手段の内部を伝搬するすべての光の位相差を小さく抑えることができ、かつ、光導波手段の光出射端において集光されない光に対しても、この光を受ける光導波手段の光入射端における結合効率を向上させることができる。このため、光導波手段の光出射端において干渉が起こっても、この干渉によって生じる光結合系の透過光強度の波長依存性、温度依存性を抑制する効果を有する光導波部材を提供することができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の第1及び第2の実施の形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施の形態における光モジュールの構成を示す図である。本発明の第1の実施の形態の光モジュールは、波長分離型の光送受信用モジュールに使用されるものである。
図1に示す光モジュールは、光を発する送信用レーザチップ1、光を受ける受信用フォトダイオードチップ2、送信用レーザチップ1が発した光を集光する光学レンズ3、光学レンズ3によって集光された光を波長選択性フィルタ5まで伝送する光ファイバ4、光ファイバ4から伝送されてきた送信用レーザチップ1の光(送信光)を光ファイバ6内部に透過し、光ファイバ6によって伝送されてきた送信光と逆方向の光(受信光)を受信用フォトダイオードチップ2に向けて反射する波長選択性フィルタ5、波長選択性フィルタ5と外部光伝送路(図面の右側)との間に光伝送路を形成する光ファイバ6、光ファイバ4、及び光ファイバ6を保持するフェルール7、8、9を有している。なお、光ファイバ4全体及び光ファイバ6の先端は素線となっていて、それぞれフェルール7、8で保持されており、また、フェルール9は、光モジュールと外部光伝送路との接続用コネクタの機能も有している。
また、光ファイバ4、6は、それぞれ光軸に対して30度傾斜して相対する端面を有しており、この端面間に波長選択性フィルタ5が挿入されている。すなわち、波長選択性フィルタ5は、入射角30度において、送信用レーザチップ1からの送信光を透過し、受信光を受信用フォトダイオードチップ2に対して反射するよう構成されている。なお、光ファイバ4、6の端面と波長選択性フィルタ5とは、屈折率整合樹脂によって接着固定されている。また、光ファイバ4は、コアの屈折率がコアの中心から外側に向かって低くなっているファイバであり、光ファイバ6は1310nmにおいてゼロ分散となる標準シングルモードファイバである。
また、図2は、本発明の第2の実施の形態における光モジュールの構成を示す図である。図2に示すように、図1に示す光モジュールの光ファイバ4に代わって、セルフォックレンズ10を利用することも可能である。このセルフォックレンズ10には、例えば、図9に示すような屈折率が中心から外側に向かって低くなっている光学レンズを利用することが可能である。
次に、特に、光ファイバ4の構造について言及しながら、図1に示す光モジュールの動作について説明する。送信用レーザチップ1の発する光は、光学レンズ3によって集光された後、光ファイバ4の一端に入射する。そして、光ファイバ4の一端に入射した光は、波長選択性フィルタ5に接着固定された他端から出射して、波長選択性フィルタ5を透過した後、波長選択性フィルタ5と接着固定された光ファイバ6の一端に入射して、光ファイバ6を伝送して外部光伝送路に送出される。一方、外部光伝送路からの光は、光ファイバ6を伝送して波長選択性フィルタ5に接着固定された他端から出射し、波長選択性フィルタ5によって反射されて、受信用フォトダイオードチップ2に入射する。
この構成において、送信光に関する光ファイバ4におけるコアの基本モードの結合効率が100%を下回る場合(すなわち、光結合ロスが0ではない場合)には、光ファイバ4の光入射端においてコアの高次モード及びクラッドモードが発生する。光モジュールを大型化して光ファイバ4の長尺化を許容せず、例えば、光ファイバ4の長さを10cm以下などのように短く設定した場合、光ファイバ4内でこれらの不要なコアの高次モードやクラッドモードは十分に減衰を受けることはできない。したがって、この場合には、光ファイバ4の光出射端において、コアの高次モードやクラッドモードの一部が基本モードに変換されて、コアの基本モードと再結合することになる。
こうしたモード間干渉の発生時に、温度変化や送信光の波長変化などによる透過光強度の変動を抑えるために、例えば、光ファイバ4に、図3に示すようなコアの屈折率がコアの中心から外側に向かって低くなっているファイバを用いる。なお、屈折率が中心から外側に向かって低くなっているとは、中心に近い内側の屈折率が、より外側の屈折率より等しいか又は大きいことを示すものであり、連続的又は断続的に、屈折率が中心から外側に向かって低くなっている状態を指している。また、光ファイバ4として用いられるファイバは、図3に示す屈折率分布を有するものに限定されず、例えば、図4に示すような分散シフトシングルモードファイバや、図5に示すようなGI(グレートインデックス)型マルチモードファイバなど、コアの屈折率がコアの中心から外側に向かって低くなっている他のファイバを用いることが可能である。
図3〜図5に示すようなコアの屈折率がコアの中心から外側に向かって低くなっている構造のファイバでは、図10に示すように、コア内に入射した光は、その入射角によってそれぞれ異なる光路を伝搬するが、光の位相速度は屈折率が大きいほど速くなるので、コア内を伝搬する光は、光軸から遠い部分ほど速くなる。したがって、コアの屈折率がコアの中心から外側に向かって低くなっている構造のファイバでは、光路長と位相速度とが相殺されて、光出射端において、コア内においてそれぞれ異なる光路を伝搬してきた各光の位相差を小さく抑えることが可能となる。
なお、光ファイバ4が、図3や図4に示すようなシングルモードファイバである場合には、コアの高次モードの低減のみが可能であり、クラッドモードが大きい場合には、さらに、このクラッドモードを低減させるための工夫が必要となる。例えば、光ファイバ4のクラッド側面に反射防止膜を蒸着したり、吸収剤を塗布したりすることによって、クラッドモードを低減させることが可能である。なお、フェルール7のファイバ側壁面を蒸着面や塗布面とすることも可能であるが、この場合には、クラッドと空気との境界面での光の反射を防止するため、フェルール7と光ファイバ4との間に、光ファイバ4のクラッドの屈折率に近い屈折率を有するグリースや樹脂などを充填することが望ましい。また、光ファイバ4のクラッド側面や、フェルール7のファイバ側壁面にシボ加工を施すことによって、クラッドモードを低減させることが可能である。この場合には、クラッド外壁面での反射が乱反射となり、クラッドモードが発生しにくくなる。
また、図6に示すように、光ファイバ4のクラッドをクラッド内層及びクラッド外層の2層構造とし、クラッド内層の屈折率をコアの屈折率よりも低くし、クラッド外層の屈折率をクラッド内層の屈折率よりも高くしてもよい。このような構造によって、クラッド外層にクラッドモードが閉じ込められ、光ファイバ4の末端においてモード間干渉が発生しにくくなる。
また、光ファイバ4を、図7に示すような標準シングルモードファイバよりコア径の小さいもの(すなわち、カットオフ波長が短いもの)としてもよい。このようなファイバとしては、例えば、市販品のエルビウム添加ファイバなどが挙げられる。この構成のファイバは、コアの高次モードとコアの基本モードとの位相差を小さくするものではなく、コアの高次モードを、より早くクラッド内に移すものである。なお、この場合、コアの高次モードがクラッドに入り込んでクラッドモードが増加するため、図8に示すように、クラッドを2層構造(ダブルクラッド構造)にするなど、クラッドモードを低減できる他の構成と組み合わせることが望ましい。
また、光ファイバ4がGI型マルチモードファイバであったり、光ファイバ4の代わりにセルフォックレンズ10を利用したりする場合には、これらの集光機能を用いて、図11に示すように光ファイバ6の光入射部に光が集光されるようにすることによって、波長選択性フィルタ5周辺における光の結合効率を向上させることが可能である。光ファイバ6のコア径より大きなコア径を有するGI型マルチモードファイバやセルフォックレンズ10を光ファイバ4又はそれに代わる光導波手段として用いることによって、その集光機能を用いて、ファイバ結合効率を向上させることが可能となる。
また、図12に示すように、光学レンズ3を設けず、送信用レーザチップ1からセルフォックレンズ10に直接、光の入射を行うようにすることも可能である。この場合は、光の結合効率を上げるために、光ファイバ4の先を先球化したり、セルフォックレンズ10の光入射側(送信用レーザチップ1から光が入射される側)を凸形状としたりすることも可能である。また、光ファイバ6が光ファイバ4やセルフォックレンズ10から離れている場合には、光ファイバ4の光出射端やセルフォックレンズ10の光出射端ではなく、光ファイバ6の光入射端において集光を行うように構成するとよい。
以上のように、本発明によれば、短尺の光導波手段(光ファイバ4やセルフォックレンズ10)を光伝送路中に挿入する場合、短尺の光導波手段を、光導波部分の屈折率が中心から外側に向かって低くなるよう構成されたものにするか、光導波部分の径が小さく、カットオフ波長の小さなものにすることによって、温度変化時や送信光の波長変化時における光モジュールの透過光強度の変動を抑制することが可能となる。
なお、上記構成では、光ファイバ4が、標準シングルモードファイバでは高次モードを減衰させるために必要な長さより短く、光ファイバ6が、光ファイバ4の長さより長い場合を想定しているが、光ファイバ4と光ファイバ6との長短関係が逆の場合には、光ファイバ6を上述した光ファイバ4のような構造とし、光ファイバ4を標準シングルモードファイバにすることも可能である。この場合には、送信用レーザチップ1と受信用フォトダイオードチップ2とを十分に離して配置できる(すなわち、光ファイバ4の長さ分だけ十分に離して配置できる)ので、クロストーク特性に優れた光モジュールを実現することが可能となる。
また、光ファイバ4及び光ファイバ6の両方が共に短い場合には、光ファイバ4及び光ファイバ6の両方を、上述した光ファイバ4のような構造にするとよい。この場合には、光モジュールの光路長全体を非常に短く構成することができるため、光モジュール全体を小型化することが可能となる。また、上記構成では、光ファイバ4及び光ファイバ6間の接続を、コネクタや接着剤によって行っているが、融着やその他の方法で行うことも可能である。
また、上記構成は、完全に切断された光ファイバ4及び光ファイバ6の端面同士を突き合わせて固定するものであるが、この突き合わせ面において、光ファイバ4及び光ファイバ6に溝を形成して、お互いに嵌合させることも可能である。この場合には、光ファイバ4及び光ファイバ6間の軸ずれが生じにくくなり、温度特性に優れた光モジュールを実現することが可能となる。
また、上記では、光モジュールに適用しやすい、短尺ファイバの片端が空間である光結合系(すなわち、光ファイバ4が光学レンズ3によって集められた光を入射する光入射端を有する光結合系)について説明したが、光減衰器のように、両端に光ファイバが接続されているような光結合系に本発明を適用することも可能である。一般に、ファイバ型の光減衰器は、基本モードを減衰させる1本の短尺ファイバによって構成されており、このファイバの光入射端において発生したコアの高次モード及びクラッドモードは、光出射端において基本モードと干渉を起こし、特に、光出射端では、コアの基本モードは減衰されているため、不要なコアの高次モード及びクラッドモードの影響は非常に大きくなっている。しかしながら、このファイバを上述した光ファイバ4mのような構造とすることで、コアの基本モードとその他の不要なモードとの干渉が抑えられ、高減衰で高精度な光減衰器を実現することが可能となる。
また、上記では、1本の光ファイバ4に関して、例えば、その屈折率分布が、光入射端からの光を、光出射端で集光するよう設定されているが、光ファイバ4が複数本連続して結合されており、連続した光ファイバ4において、最初の光入射端から入射された光が最後の光出射端で集光するよう、連続した複数の光ファイバ4のそれぞれの屈折率分布を設定することも可能である。
本発明は、波長や温度に依存した透過光強度の変動を抑制するという効果を有し、光通信に用いられる光モジュール、光減衰装置、光送受信モジュール、光導波部材(例えば、光ファイバや光学レンズ)などとして有用である。
本発明の第1の実施の形態における光モジュールの構成を示す図 本発明の第2の実施の形態における光モジュールの構成を示す図 本発明の第1の実施の形態における光ファイバの第1の例の屈折率分布を示す図 本発明の第1の実施の形態における光ファイバの第2の例の屈折率分布を示す図 本発明の第1の実施の形態における光ファイバの第3の例の屈折率分布を示す図 本発明の第1の実施の形態における光ファイバの第4の例の屈折率分布を示す図 本発明の第1の実施の形態における光ファイバの第5の例の屈折率分布を示す図 本発明の第1の実施の形態における光ファイバの第6の例の屈折率分布を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるセルフォックレンズの屈折率分布を示す図 本発明の第1の実施の形態における光ファイバのコア内の光路を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるセルフォックレンズを用いた光の結合の一例を示す図 本発明の第2の実施の形態におけるセルフォックレンズを用いた光の結合の別の例を示す図 従来の光ファイバの断面と屈折率分布を示す図
符号の説明
1 送信用レーザチップ
2 受信用フォトダイオードチップ
3 光学レンズ
4、6 光ファイバ
5 波長選択性フィルタ
7、8、9 フェルール
10 セルフォックレンズ

Claims (26)

  1. 複数の光導波手段を有し、前記複数の光導波手段のうちの所定の光導波手段の所定の光入射部に入射された光が、前記複数の光導波手段内を伝搬して、前記所定の光導波手段とは異なる光導波手段の所定の光出射部から出射されるよう、前記複数の光導波手段のそれぞれが結合されている光モジュールであって、
    前記複数の光導波手段がシングルモードファイバであり、前記複数の光導波手段のうちの少なくとも1つが、光伝搬方向に対して、伝搬する前記光の波長と所定の波長でゼロ分散となる標準シングルモードファイバのカットオフ波長とが一致するときの所定の長さより短く、かつ、コアの屈折率が前記コアの中心から外側に向かって低くなるよう設定されている光モジュール。
  2. 前記所定の波長が1310nmである請求項1に記載の光モジュール。
  3. 複数の光導波手段を有し、前記複数の光導波手段のうちの所定の光導波手段の所定の光入射部に入射された光が、前記複数の光導波手段内を伝搬して、前記所定の光導波手段とは異なる光導波手段の所定の光出射部から出射されるよう、前記複数の光導波手段のそれぞれが結合されている光モジュールであって、
    前記複数の光導波手段がシングルモードファイバであり、前記複数の光導波手段のうちの少なくとも1つが、光伝搬方向に対して、伝搬する前記光の波長と所定の波長でゼロ分散となる標準シングルモードファイバのカットオフ波長とが一致するときの所定の長さより短く、かつ、コア径が、伝搬する前記光の波長より短いカットオフ波長を有するよう設定されている光モジュール。
  4. 複数の光導波手段を有し、前記複数の光導波手段のうちの所定の光導波手段の所定の光入射部に入射された光が、前記複数の光導波手段内を伝搬して、前記所定の光導波手段とは異なる光導波手段の所定の光出射部から出射されるよう、前記複数の光導波手段のそれぞれが結合されている光モジュールであって、
    前記複数の光導波手段のうちの少なくとも1つが、光伝搬方向に対して所定の長さより短く、かつ、その屈折率が、前記光導波手段の光軸を中心として外側に向かって低くなっており、かつ、その光導波部の光伝搬方向に垂直な面の広さが、シングルモードファイバの光導波部の光伝搬方向に垂直な面の広さより広く設定されている光モジュール。
  5. 前記所定の長さが10cmである請求項4に記載の光モジュール。
  6. 前記所定の長さより短い前記光導波手段に、分散シフトファイバが用いられる請求項1又は2に記載の光モジュール。
  7. 前記所定の長さより短い前記光導波手段に、前記標準シングルモードよりコア径の小さいエルビウム添加光ファイバが用いられる請求項3に記載の光モジュール。
  8. 前記所定の長さより短い前記光導波手段に、グレーテッドインデックス型マルチモードファイバが用いられる請求項4又は5に記載の光モジュール。
  9. 前記所定の長さより短い前記光導波手段に、セルフォックレンズが用いられる請求項4又は5に記載の光モジュール。
  10. 前記所定の長さより短い前記光導波手段の屈折率分布が、前記光導波手段内を伝搬する光の光軸上に配置された点光源からの光を前記光軸上の1点以上で集光するよう設定されている請求項4又は5に記載の光モジュール。
  11. 前記所定の長さより短い前記光導波手段の屈折率分布が、前記光導波手段の光入射部となる端面と前記光導波手段内を伝搬する光の光軸との交点に配置された点光源からの光を、前記光導波手段の光出射部となる端面と前記光導波手段内を伝搬する光の光軸との交点で集光するよう設定されている請求項4又は5に記載の光モジュール。
  12. 複数の前記所定の長さより短い前記光導波手段が連続して結合されており、前記連続した複数の光導波手段のそれぞれの屈折率分布が、前記連続した光導波手段の光入射部となる端面と前記連続した光導波手段内を伝搬する光の光軸との交点に配置された点光源からの光を、前記連続した光導波手段の光出射部となる端面と前記連続した光導波手段内を伝搬する光の光軸との交点で集光するよう設定されている請求項4又は5に記載の光モジュール。
  13. 前記所定の長さより短い前記光導波手段の屈折率分布が、前記光導波手段の光入射部となる端面に対する入射光を、前記光導波手段の光出射部となる端面、又は、前記光出射部から出射された光が入射される他の光導波手段の端面で集光するよう設定されている請求項4又は5に記載の光モジュール。
  14. 複数の前記所定の長さより短い前記光導波手段が連続して結合されており、前記連続した複数の光導波手段のそれぞれの屈折率分布が、前記連続した光導波手段の光入射部となる端面に対する入射光を、前記連続した光導波手段の光出射部となる端面で集光するよう設定されている請求項4又は5に記載の光モジュール。
  15. 前記所定の長さより短い前記光導波手段のクラッドが、前記クラッドの屈折率と略同一又はそれより大きい屈折率を有する保持用部材によって保持されている請求項1から3のいずれか1つに記載の光モジュール。
  16. 前記所定の長さより短い前記光導波手段のクラッド表面、又は、前記光導波手段を保持する保持用部材の前記光導波手段のクラッドに接する面に、光反射防止処理が施されている請求項1から3のいずれか1つに記載の光モジュール。
  17. 前記光反射防止処理が、反射防止膜の形成、光吸収剤の塗布、シボ加工のいずれかによって行われている請求項16に記載の光モジュール。
  18. 前記所定の長さより短い前記光導波手段のクラッドが、コアより屈折率の低い内層と、前記内層より屈折率の高い外層により形成されている請求項1から3のいずれか1つに記載の光モジュール。
  19. 請求項1から18のいずれか1つに記載の光モジュールによって少なくとも構成されており、前記所定の長さより短い前記光導波手段が光減衰機能を有する光減衰装置。
  20. 請求項1から18のいずれか1つに記載の光モジュール、光源、受光手段、波長選択性フィルタによって少なくとも構成され、前記所定の光導波手段同士の接続点に前記波長選択性フィルタが挿入されており、所定の方向を有する伝搬する前記光が、前記波長選択性フィルタによって反射し、前記受光手段によって受光されるよう構成されている光送受信モジュール。
  21. 前記波長選択性フィルタが挿入された前記接続点を挟む2つの光導波手段のうちの少なくとも一方が、前記所定の長さより短い前記光導波手段であり、前記2つの光導波手段のうちの前記所定の長さより短い前記光導波手段が、前記複数の光導波手段のうちで最初に前記光源からの光が入射されるよう構成されている請求項20に記載の光送受信モジュール。
  22. 前記波長選択性フィルタが挿入された前記接続点を挟む2つの光導波手段のうちの一方が、前記所定の長さより短い前記光導波手段であり、前記2つの光導波手段のうちの他方が、前記所定の長さより長い前記光導波手段であって、前記2つの光導波手段のうちの前記所定の長さより長い前記光導波手段が、前記複数の光導波手段のうちで最初に前記光源からの光が入射されるよう構成されている請求項20に記載の光送受信モジュール。
  23. すべての前記光導波手段に、光ファイバが用いられる請求項20から22のいずれか1つに記載の光送受信モジュール。
  24. 請求項4又は5に記載の光モジュール、光源、受光手段、波長選択性フィルタによって少なくとも構成され、前記所定の光導波手段同士の接続点に前記波長選択性フィルタが挿入されており、所定の方向を有する伝搬する前記光が、前記波長選択性フィルタによって反射し、前記受光手段によって受光されるよう構成されており、前記所定の長さより短い前記光導波手段以外のすべての光学部材に、光学レンズ以外の光学部材が用いられる光送受信モジュール。
  25. 複数の光導波手段のうちの所定の光導波手段の所定の光入射部に入射された光が、前記複数の光導波手段内を伝搬して、前記所定の光導波手段とは異なる光導波手段の所定の光出射部から出射されるよう、前記複数の光導波手段のそれぞれが結合されている光モジュールに、前記光導波手段として配置される光導波部材であって、
    光伝搬方向に対して所定の長さより短く、かつ、その屈折率が、前記光導波手段の光軸を中心として外側に向かって低くなっており、かつ、その光導波部の光伝搬方向に垂直な面の広さが、シングルモードファイバの光導波部の光伝搬方向に垂直な面の広さより広く設定されており、かつ、その屈折率分布が、光入射部となる端面とその内部を伝搬する光の光軸との交点に配置された点光源からの光を、光出射部となる端面とその内部を伝搬する光の光軸との交点で集光するよう設定されている光導波部材。
  26. 複数の光導波手段のうちの所定の光導波手段の所定の光入射部に入射された光が、前記複数の光導波手段内を伝搬して、前記所定の光導波手段とは異なる光導波手段の所定の光出射部から出射されるよう、前記複数の光導波手段のそれぞれが結合されている光モジュールに、前記光導波手段として配置される光導波部材であって、
    光伝搬方向に対して所定の長さより短く、かつ、その屈折率が、前記光導波手段の光軸を中心として外側に向かって低くなっており、かつ、その光導波部の光伝搬方向に垂直な面の広さが、シングルモードファイバの光導波部の光伝搬方向に垂直な面の広さより広く設定されており、かつ、その屈折率分布が、光入射部となる端面に対する入射光を、光出射部となる端面、又は、前記光出射部から出射された光が入射される他の光導波手段の端面で集光するよう設定されている光導波部材。
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