JP2005062118A - フィルムの不揮発性残さ測定方法 - Google Patents

フィルムの不揮発性残さ測定方法 Download PDF

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Abstract

【課題】フィルム、特には電子部品等エレクトニクス分野向けクリーンフィルムの不揮発性残さを高精度に測定可能な方法を提供することを目的とするものである。
【解決手段】無添加LDPE樹脂より成るインフレーション法チューブ状のフィルムを使用した包装袋を、クリーンルーム内で、開封して、内表面積1cm2当たり0.03mlのフタル酸エステル分析用n−ヘキサンを静かに入れ、包装袋を横にして、ゆっくりと5回回転させて残さを抽出し、PYREX製ガラスビーカーに移し、80℃設定のホットプレート上にビーカーを載せ、乾固した後、読み取り限度0.01mgの電子天秤で重量測定する。別途ブランクのガラスビーカー重量を測定し、両者を比較して不揮発性残さを検出する。
【選択図】なし

Description

本発明は、フィルムのクリーン度の指標の一つである不揮発性残さ(以下NVR)の測定方法に関し、フィルムをn−ヘキサンで抽出し、抽出液全量を乾固した後、重量を測定することにより、簡便かつ高精度にNVRを測定する方法に関する。
さらに、本発明の測定方法は、塵・埃等の付着、ハロゲンイオンを始めとする化学物質の付着を極端に嫌うIC、LSI等の半導体製品、コンピュータ周辺装置の記憶装置であるFDD、光磁気ディスクドライブ、HDD、MR(磁気抵抗効果式)ヘッド等、メモリ媒体であるFD、HD等の電子部品等の包装袋の不揮発性残さを測定する方法として好適に使用されるものである。更に詳しくは、内容物に接触する可能性があるクリーンシーラントフィルム層の不揮発性残さの測定方法に関する。
IC、LSI等の半導体製品、コンピュータ周辺装置の記憶装置であるFDD、光磁気ディスクドライブ、HDD、MR(磁気抵抗効果式)ヘッド等、メモリ媒体であるFD、HD等の電子部品は、極微小、極微量の汚染物で腐食、動作不良等の障害が起こる。
HDDを例に挙げると、上記汚染物は、(1)塩素イオン、硫酸イオン等腐食の原因となるイオン性物質、(2)ヘッド−ディスク間に進入して記録再生面の損傷原因となる塵埃、(3)液滴飛散ないし表面移動により、ヘッド−ディスク間に進入して製品粘着原因となる不揮発性残さ(以下NVR)、(4)凝縮、吸着、固体化などによりヘッドに付着して浮上性に影響を及ぼしたり、ヘッド−ディスク間に凝縮して粘着原因となる有機系アウトガス、に分けられる。(1)のイオン性物質をアウトイオン、(2)の塵埃をパーティクルとも言う。(1)〜(4)に加え、ディスク障害につながるため、Sn、Siは禁忌物質として知られている。
このような汚染物で製品が汚染されることをコンタミネーションというが、極微小、極微量の汚染物が故障原因となるため、通常のコンタミネーションと区別する意味でマイクロコンタミネーションとも呼ばれている。
HDDのみならずこのような電子部品を梱包する包装袋については、内容物に悪影響を及ぼさないよう、汚染物を可能な限り少なくし、マイクロコンタミネーションを制御することが求められる。よく実施される方法としては、清浄なHDD媒体等に包材を密着させ、包材から転写された物質を基盤検査機あるいはX線光電子分光分析(以下XPS)、ケイ光X線分析等の表面分析により評価する方法があるが、包材だけではクリーン度が測定できず、清浄な媒体等が入手困難である上、分析自体も煩雑であった。
また、電子部品のクリーン性評価法を包材に転用した場合、ハンドリングによる測定値の不確かさが大きい等の原因により包材のクリーン性を精度良く測定できないにも関わらず、包材のクリーン度評価法の規定およびクリーン性を定量的に規定した包材はほとんどないのが現状である。
特にNVRについては、重量法が一般的であり、例えば国際ディスクドライブ協会(以下IDEMA)STANDARDSのDocumentNo.M7−98 Organic Contamination as Nonvolatile Residueには、金属部品はメチレンクロライドで、プラスチック部品、コーティング剤、接着剤はHexaneで抽出するとなっているが、包装材料については触れておらず、表面積50cm2以上のサンプルを抽出溶媒が入ったビーカーの5分間浸漬するとなっている。これでは、包装材料を両面抽出することになり、内面のクリーン性のみを評価することができない。
さらに、読み取り限度1μgあるいは0.1μgの天秤を使用する場合、秤量が2〜5g程度であるため、抽出液を分取し、アルミパン等に移し替える必要がある。この際、μg単位まで読み取ることにより有効桁数は上がるが、回収、分取によるロスがあるために、NVRのばらつきが非常に大きくなるという問題点がある。
本発明は、上記の課題を考慮してなされたもので、フィルム、特には電子部品等エレクトニクス分野向けクリーンフィルムのNVRを高精度に測定可能な方法を提供することを目的とするものである。
本発明の請求項1に係る発明は、フィルムを表面積1cm2当たり0.03mlのn−ヘキサンで20分間、室温で抽出し、次いで抽出液全量を清浄なガラス容器に移し、乾固した後、電子天秤により読み取り限度0.01mg以上まで秤量し、フィルム単位面積当たりの残さ重量を不揮発性残さとすることを特徴とする不揮発性残さ測定方法である。
本発明の請求項2に係る発明は、前記フィルムが熱可塑性樹脂からならことを特徴とする不揮発性残さ測定方法である。
次に、請求項3にかかる発明は、前記熱可塑性樹脂がポリオレフィン樹脂からなることを特徴とする不揮発性残さ測定方法である
次に、請求項4にかかる発明は、前記ポリオレフィン樹脂が低密度ポリエチレン樹脂であることを特徴とする不揮発性残さ測定方法である。
次に請求項5にかかる発明は、前記フィルムが、ポリオレフィン樹脂フィルム片面に、ガスバリヤ層、基材層を積層したものからなることを特徴とする不揮発性残さ測定方法である。
次に請求項6にかかる発明は、前記フィルムで構成される包装袋が、包装袋の両外面に、ガスバリヤ層、基材層を積層したものからなることを特徴とする不揮発性残さ測定方法である。
これらの結果より以下のことが言える。
本発明のNVR測定方法は、フィルム、特にエレクトロニクス向けのクリーンフィルムのNVRを、簡便に効率良く、かつ高精度で測定可能な測定方法である。
本発明のフィルムのNVR測定方法を、実施の形態に沿って以下に詳細に説明する。
本発明に係るフィルム(以下、「クリーンフィルム」と呼ぶ)のNVRの測定方法としては、もっとも一般的である重量法を用いる。抽出から測定までの以下に手順を示す。
第一に、コンタミネーションを起こさないよう梱包されたフィルムを測定直前に開封する。クリーンフィルムが袋状でない場合には、コンタミネーションを起こさないよう、インパルスシールあるいはヒートシールを行い、袋状にする。
次に、包装袋に、クリーンフィルムの内容物に接する面1cm2当たり0.03mlのn−ヘキサンを、クリーンフィルム全面に接触するように静かに注ぎ入れる。この際、開口部に手で触れることのないように注意する。サンプル量が少ない等の理由から三方袋状
にできないフィルムを評価する場合には、クリーンフィルムを一定面積サンプリングし、容器からの溶出が少ないガラス容器にクリーンフィルムを入れて、フィルム表面積1cm2当たり0.03mlのn−ヘキサンでクリーンフィルム両面から抽出を行っても構わない。
次に、開口部を三つ折りにしてクリップ止めする。クリップは袋の開口部すべてを覆えるものが好ましい。シールする場合には、測定前、口部を開ける際のコンタミネーションがないように注意する。
袋内表面積1cm2当たり0.03mlのn−ヘキサンとするのは、包材1cm2当たりの抽出溶媒量が決まっていると、製袋サイズの異なる包材のNVRを比較することが可能であることと、大きい包装袋の場合、袋内表面積1cm2当たり例えば0.3mlのn−ヘキサンとしたのでは、大量のn−ヘキサンが必要であることと、逆に、袋内表面積1cm2当たり例えば0.01mlのn−ヘキサンとしたのでは、袋内面にn−ヘキサンが接触しない部分が発生し、抽出液回収のロスも大きくなるためである。
次に、包装袋を横にして、中のn−ヘキサンを袋の内面全部に行き渡るようにゆっくりと5回回転させる。5回回転するのに約30秒かける。
次に、包装袋の面を変えて同様の作業を行った後、室温、さらに好ましくは22±3℃の雰囲気下で包装袋を片面につき10分、計20分横置き静置する。
所定時間が経過したら、袋の中のn−ヘキサン抽出液を、あらかじめ読みとり限度0.01mg以上の電子天秤で測定した清浄なガラス容器に移す。この時、袋の中にn−ヘキサンが残留しないよう、抽出液を一滴残らずガラスビーカーに移すようにする。ガラス容器の容量は、抽出液容量に対して小さすぎると乾燥時に液面が上昇して残さが外面に出てしまう可能性があり、逆に、抽出液量に対して大きすぎるのも好ましくない。
次に、抽出液を入れたガラスビーカーを80℃設定(実測±5℃以内)のホットプレート上、あるいは80℃設定の防爆オーブン内あるいはドラフト内室温で、目視で確認できるまで乾固することが好ましく行われる。IDEMA STANDARDSのDocumentNo.M7−98 Organic Contamination as Nonvolatile Residueでは、乾燥温度は105±5℃で30分となっているが、n−Hexaneの沸点は68.7℃であり、乾燥温度80℃でも十分乾固できる。
加熱乾燥した場合は、乾固したビーカーを室温あるいはデシケータ内で30分以上放置してから、電子天秤で重量を測定する。
n−ヘキサンのみのNVR測定(ブランク測定)も必ず行う。クリーンフィルムを抽出するのに用いるのと同量のn−ヘキサンを清浄なガラス容器に入れ、同様に乾固した後、ビーカーの重量を測定する。ブランクは100mlのn−ヘキサンを乾燥した場合、0.01mg以下であることが好ましい。
前記測定で得られた数値から、クリーンフィルム1cm2当たりのNVR量を計算する式を以下に示す。
クリーンフィルム1cm2当たりのNVR(μg/cm2)={[ビーカー+クリーンフィルムの不揮発性残さ(mg)−[ビーカー重量(mg)]]−{[ビーカー+n−ヘキサンの不揮発性残さ(mg)]−[ビーカー重量(mg)]}×1000/抽出したクリーンフィルムの表面積(cm2
抽出に用いるn−ヘキサンは、不揮発性残さが少なく、高純度なグレード、特にはフタル酸分析用のグレードが好ましい。
抽出液乾固に用いるガラスビーカーは溶出物の少ないPYREX(登録商標)製が好ましく、抽出に用いるn−ヘキサンによる洗浄の後、中性洗剤による洗浄、15分から30分の超音波洗浄をし、蒸留水で洗浄した乾燥後、コンタミネーションがないように保存したものを使用する。
前記クリーンフィルムのNVRを測定する際には、抽出作業、測定時のコンタミネーションが起こらないよう、最新の注意を払う必要があるため、クリーンルーム内で作業を行うのが普通であり、クラス10000以下のクリーンルームであることが好ましい。さらに環境中の有機成分のコンタミネーションを避けるには、活性炭フィルターを有するクリーンルームであることが好ましい。通常、クリーンルームは温湿度制御がなされているが、温度は22±3℃、湿度の変動が少ないことが好ましい。また、クリーンフィルムはクリーンルーム内に持ち込むまでにコンタミネーションを起こさぬよう、梱包状態にも注意を払う必要がある。
さらに、クリーンルーム内ではゴム製あるいはアクリロニトリル製の手袋を着用することが多いが、その上にポリエチレン製手袋をすることも好ましく行われる。
前記クリーンルームとは、インダストリアルクリーンルームであり、微粒子を高性能フィルター等で除去した高清浄環境の部屋を指し、米国規格では、粒径が0.5μm以上の微粒子数(パーティクル数)が1立方フィート中に100個以下、10000個以下の清浄度の部屋を各々クラス100、クラス10000と呼ぶ。
クリーンフィルムに用いる樹脂としては、一般に添加物が少なく、従って有機系アウトガスの発生が少ないポリオレフィン樹脂が好ましく利用できる。
ポリオレフィン樹脂としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)などのポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリブテン、ポリメチルペンテンなどの単独重合体や、エチレン、プロピレン、ブテン、メチルペンテンなどのオレフィンから選ばれる2つ以上のモノマーの共重合体、例えばエチレン−プロピレン共重合体等が挙げられ、これらの2つ以上の混合物を用いることも可能であり、また、ある種の官能基を導入したグラフトポリマー、例えば無水マレイン酸グラフトポリプロピレンのような樹脂、エチレン−α、β不飽和カルボン酸共重合体を主骨格とするエチレン系共重合体を用いることも可能であるが、クリーン性の面からは酸化防止剤、アンチブロッキング剤、滑剤等の添加剤を含まないポリエチレンが望ましく、中でも無添加LDPEが最適である。
図1(a)は本発明に係るクリーンフィルム11の片面に接着剤層を介してガスバリア層、基材層を積層した積層体の断面図であり、クリーンフィルム11、接着剤層13、ガスバリア層14、接着剤層15、基材層16が順次積層されており、(b)は本発明に係るチューブ状クリーンフィルム12の片面に接着剤層を介してガスバリア層、基材層を積層した積層体の断面図であり、チューブ状クリーンフィルム12、接着剤層13、ガスバリア層14、接着剤層15、基材層16が順次積層されており、(c)は本発明に係るチューブ状クリーンフィルム12を利用して得られた包装袋の両外面に接着剤層を介してガスバリア層、基材層を積層した包装袋の側断面図であり、包装袋の両外面に、それぞれ接着剤層13、ガスバリア層14、接着剤層15、基材層16が順次積層されている。
前記ガスバリア層14としては、金属あるいは金属化合物からなる薄膜層を設けたフィルム、またはアルミニウム箔が使用される。薄膜形成材料としては、マグネシウム、ケイ素、アルミニウム、錫、チタン、亜鉛、ジルコニウム、カルシウム、ニッケル等から選択される酸化物、窒化物、フッ化物の何れか、あるいは2種以上の混合物が挙げられる。
前記金属アルミニウム、酸化アルミニウム又は酸化珪素などの薄膜層の厚みは5〜300nm程度が好ましく、また、アルミニウム箔の厚みは7〜100μmが好ましい。
前記基材層16としては、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)等のポリエステルフィルム、二軸延伸ナイロンフィルム(ONyフィルム)、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルム(EVOHフィルム)などが選択される。
以下に本発明の実施例を示すが、本発明の技術的範囲はこれらの実施例に限られるものではない。
インフレーション法により、無添加LDPE樹脂を原料とし、樹脂温度170℃で押し出し、クリーンエアを吹き込んだ。得られたチューブ状のフィルムをライン上で織り込み、耳切りをせず、内面層が密着した帯状のシーラントフィルムを得た。
該フィルムを、内寸で41×24cmの底シールの袋に貼り合わせ、実施例1の包装袋(厚み80μm)を得た。
なお、押出成形および製袋加工は、クラス10000以下のクリーン環境下で行った。 この包装袋を、クラス10000以下、温度22±3℃のクリーンルーム内に持ち込み、開封して、開口部より5cmを折り返し部分として、内表面積1cm2当たり0.03mlのフタル酸エステル分析用n−ヘキサン、つまり52mlのn−ヘキサンを静かに入れ、開口部を三つ折りにしてクリップ止めした。
次に、包装袋を横にして、中のn−ヘキサンを、袋の内面全部に行き渡るように、ゆっくりと5回回転させた。5回回転するのに、約30秒かけた。
次に、包装袋の面を変えて、同様の作業を行った後、ドラフト内で包装袋を片面につき10分、計20分静置した。
同様の抽出を計5袋について実施した。
抽出液を清浄なPYREX(登録商標)製ガラスビーカー(あらかじめ読み取り限度0.01mgの電子天秤で重量測定したもの)に移し、80℃設定のホットプレート上にビーカーを載せ、乾固した。その後、ビーカーを室温で30分放置してから、ビーカーと不揮発性残さの重量を電子天秤で測定し、n−ヘキサンのみのブランクテストも実施して、不揮発性残さを計算した。
実施例1の包装袋を、クラス10000以下、温度22±3℃のクリーンルーム内に持ち込み、開封して、開口部より5cmを折り返し部分として、内表面積1cm2当たり0.01mlのフタル酸エステル分析用n−ヘキサン、つまりは17mlのn−ヘキサンを静かに入れ、開口部を三つ折りにしてクリップ止めした。
次に、包装袋を横にして、中のn−ヘキサンを、袋の内面全部に行き渡るように、ゆっくりと5回回転させた。5回回転するのに、約30秒かけた。
次に、包装袋の面を変えて、同様の作業を行った後、ケミカルィルター付きドラフト内で包装袋を片面につき10分、計20分静置した。
同様の抽出を計5袋について実施した。
抽出液を清浄なPYREX(登録商標)製ガラスビーカーに移し、80℃設定のホットプレート上にビーカーを載せ、乾固した。ビーカーを室温で30分放置してから、1mlのn−ヘキサンで残さを溶解し、あらかじめ読み取り限度0.1μgの電子天秤で重量測定した清浄なアルミパンに移し、室温で乾固した。1mlのn−ヘキサンによる回収を2回繰り返した。アルミパンと不揮発性残さの重量を電子天秤で測定し、n−ヘキサンのみのブランクテストも実施した。
実施例1の包装袋を、クラス10000以下、温度22±3℃のクリーンルーム内に持ち込み、開封して、開口部より5cmを折り返し部分として、内表面積1cm2当たり0.03mlのフタル酸エステル分析用n−ヘキサン、つまりは100mlのn−ヘキサンを静かに入れ、開口部を三つ折りにしてクリップ止めした。
次に、包装袋を横にして、中のn−ヘキサンを、袋の内面全部に行き渡るように、ゆっくりと5回回転させた。5回回転するのに、約30秒かけた。
次に、包装袋の面を変えて、同様の作業を行った後、ケミカルィルター付きドラフト内で包装袋を片面につき10分、計20分静置した。
同様の抽出を計5袋について実施した。
抽出液を清浄なPYREX(登録商標)製ガラスビーカーに移し、80℃設定のホットプレート上にビーカーを載せ、乾固した。ビーカーを室温で30分放置してから、1mlのn−Hexaneで残さを溶解し、あらかじめ読み取り限度0.1μgの電子天秤で重量測定した清浄なアルミパンに移し、室温で乾固した。1mlのn−ヘキサンによる回収を2回繰り返した。アルミパンと不揮発性残さの重量を電子天秤で測定し、n−ヘキサンのみのブランクテストも実施した。
前記測定で得られた数値から、包材1cm2当たりのNVR量を計算する式を以下に示す。
包材1cm2当たりのNVR(μg/cm2)={[アルミパンー+包装袋の不揮発性残さ(μg)−[アルミパン重量(μg)]]−{[アルミパン+n−ヘキサンの不揮発性残さ(μg)]−[アルミパン重量(μg)]}/抽出した包装袋の表面積(cm2)0.01mlのn−ヘキサン
ドライラミネーション加工により、Al箔(厚み7μm)、接着剤、延伸Ny(厚み25μm)、接着剤、Al薄膜層を有するPET(12μm)の順に積層してなるフィルムを得た。
インフレーション法により、無添加LDPE樹脂からなる厚さ50μmのフィルムを得た。この時樹脂温度160℃で押し出し、クリーンエアを吹き込んだ。得られたチューブ状のフィルムをライン上で織り込み、耳切りをせず、内面層が密着した帯状のシーラントフィルムを得た。
次に、ドライラミネーション加工により、該シーラントフィルム、接着剤、該積層フィルムの順に積層してなるフィルムを得た。この際、該積層フィルムのAl箔層が接着剤と密着するように貼り合わせた。
この後、得られたフィルムを、内寸で47cm×40cmの三方シールの袋に貼り合わせ、実施例2の包装袋を得た。
なお、ドライラミネーション加工、製袋加工はクラス10000以下のクリーン環境下で行った。
この包装袋を、クラス10000以下、温度22±3℃のクリーンルーム内に持ち込み、開封して、開口部より7cmを折り返し部分として、内表面積1cm2当たり0.03mlのフタル酸エステル分析用n−ヘキサン、つまり96mlのn−Hexaneを静かに入れ、開口部を三つ折りにしてクリップ止めした。
次に、包装袋を横にして、中のn−ヘキサンを、袋の内面全部に行き渡るように、ゆっくりと5回回転させた。5回回転するのに、約30秒かけた。
次に、包装袋の面を変えて、同様の作業を行った後、ドラフト内で包装袋を片面につき10分、計20分静置した。
同様の抽出を計5袋について実施した。
抽出液をあらかじめ読み取り限度0.01mgの電子天秤で重量測定した清浄なPYRE
X(登録商標)製ガラスビーカーに移し、80℃設定のホットプレート上にビーカーを載せ、乾固した。その後、ビーカーを室温で30分放置してから、ビーカーと不揮発性残さの重量を電子天秤で測定し、n−ヘキサンのみのブランクテストも実施して、不揮発性残さを計算した。
Figure 2005062118
表1の結果より、実施例1〜4のNVR測定法により、不揮発性残さの測定が可能であることが分かる。
中でも、フィルムの表面積1cm2当たり0.03mlのn−ヘキサンを使用し、計20分間室温で抽出した実施例1及び4の場合には、包装袋の内面のNVRを、標準偏差が小さく、変動係数も5%以下で、高精度な測定方法であることがわかる。
一方、実施例2のNVR測定法は、不揮発性残さの測定が可能であるが、包材内表面積1cm2当たりのn−ヘキサン量が0.01mlと少ないため、n−ヘキサンが袋内表面全面に行き渡らず、抽出液の回収率も低いため、実施例1に比較しNVR値が小さく、標準偏差、変動係数が大きい、再現性の低い方法であることがわかる。また、実施例3のNVR測定法は、n−ヘキサン1mlでの再溶解プロセスで残さが回収しきれず、Alパンへ移したときのロスがあるため、実施例1,4に比較しNVR値が小さく、標準偏差、変動係数が大きい、再現性の低い方法であり、読み取り限度が0.1μgであることに意味がないことがわかる。
(a)は本発明に係るクリーンフィルム11を使用した積層体の側断面図であり、(b)は本発明に係るチューブ状クリーンフィルム11を使用した積層体の側断面図であり、(c)は本発明に係るチューブ状クリーンフィルム11を使用した包装袋の側断面図である。
符号の説明
11,12……クリーンフィルム
13……接着剤層
14……ガスバリア層
15……接着剤層
16……基材層

Claims (6)

  1. フィルムを表面積1cm2当たり0.03mlのn−ヘキサンで20分間、室温で抽出し、次いで抽出液全量を清浄なガラス容器に移し、乾固した後、電子天秤により読み取り限度0.01mg以上まで秤量し、フィルム単位面積当たりの残さ重量を不揮発性残さとすることを特徴とする不揮発性残さ測定方法。
  2. 前記フィルムが熱可塑性樹脂からなることを特徴とする請求項1の不揮発性残さ測定方法。
  3. 前記熱可塑性樹脂がポリオレフィン系樹脂からなることを特徴とする請求項1乃至2の不揮発性残さ測定方法。
  4. 前記ポリオレフィン樹脂が低密度ポリエチレン樹脂であることを特徴とする請求項1乃至3記載の不揮発性残さ測定方法。
  5. 前記請求項1乃至請求項4記載のフィルムが、ポリオレフィン系樹脂フィルム片面に、ガスバリヤ層、基材層を積層したものからなることを特徴とする不揮発性残さ測定方法。
  6. 前記請求項1乃至請求項4記載のフィルムで構成される包装袋が、包装袋の両外面に、ガスバリヤ層、基材層を積層したものからなることを特徴とする不揮発性残さ測定方法。
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