JP2005060362A - セスキテルペン誘導体を含有する抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、セスキテルペン誘導体を含有する、抗ヒト免疫不全ウイルス剤(抗HIV剤)、抗牛ウイルス性下痢症ウイルス剤(抗BVDV剤)、抗C型肝炎ウイルス剤(抗HCV剤)、または抗コロナウイルス剤(抗CoV剤)に関する。
ウイルス性疾患に対する有効な治療薬の開発は、医学及び薬学の分野において最も重要な課題の1つである。
一般的なウイルス性疾患であるレトロウイルスの一種であるヒト免疫不全ウイルス(Human Immunodeficiency virus、以下HIVと略す)感染症、牛ウイルス性下痢ウイルス(Bovine viral diarrhea virus、以下BVDVと略す)感染症又はC型肝炎ウイルス(Hepatitis C virus、以下HCVと略す)感染症も、他のウイルス感染症と同様に、確実な治療法はない。HIVは、後天性免疫不全症候群(Acquired immunodeficiency syndrome、以下エイズと略す)の原因となることが知られている。そのエイズの治療薬としては、これまでのところ逆転写酵素阻害剤(AZT,3TC等)とプロテアーゼ阻害剤(インデイナビル等)が主流であるが、腎臓障害等の副作用や耐性ウイルスの出現等の問題が判明しており、それらとは異なる作用メカニズムを有する抗HIV薬の開発が期待されている。上記HIVの新規メカニズム治療薬として融合阻害剤(フュージョン阻害剤)が注目され、エンフュービィルタイド(特許文献1)が登場してきたが、本薬剤は高分子の注射薬である。
一方、牛ウイルス性下痢症ウイルス(BVDV)は、呼吸器と消化器の感染を始めとした多くの病気と、ウイルス感染による免疫抑制の原因となる。特に感染を受けやすい妊娠中の初妊牛あるいは経産牛が、最初の急性感染後にウイルス血症を起こした場合、胎仔感染が重要な問題となる。BVDV感染に対しては、牛群にワクチン接種が行われている。また現在、C型肝炎ウイルスによる肝炎の治療剤としては、IFNαやリヴァヴィリン等、少数しか実例がなく、抗C型肝炎ウイルス剤の開拓は医療分野において大きな課題となっている。しかし、このウイルス活性を評価する系が未だ確立していない。最近、C型肝炎ウイルスと近縁で代替ウイルスと考えられているBVDVの抗ウイルス活性測定系が抗C型肝炎ウイルス剤の評価に応用されるようになってきた(非特許文献1)。よって抗BVDV作用を有する化合物は、抗HCV剤としても期待される。
コロナウイルス(CoV)は、従来、一般に動物(例:豚、マウス、鳥)では、呼吸器系、消化官系、肝臓、神経系などで重篤な症状を示すが、ヒトでは呼吸器や腸等で炎症を起こし、比較的軽度〜中等度の感冒の症状を引き起こすウイルスとして知られていた。しかし、最近、世界的に新型肺炎であるSARS(重症急性呼吸器症候群)が流行し、その原因病原体が、WHOにより新型のコロナウイルスであると決定され、SARSコロナウイルスと名付けられた(2003年4月)。よって、コロナウイルス、特にSARSコロナウイルスに有効な薬剤の開発は世界的に緊急の課題であるが、今の所、有効な治療薬は上市されておらず、報告例も少数である。例えば、東京医科歯科大等の実験により、抗HIV薬であるネルフィナビルがSARSウイスルの増殖を抑制することが報告されている(非特許文献2)。またC型肝炎治療薬であるグリチルリチンやインターフェロンにも同様の作用が報告されている(非特許文献3)。
尚、本発明化合物は、スタキボトリス属菌産生物質及び関連誘導体に属し、ヒトインフルエンザウイルスに対し、強い阻害作用を示すことが報告されている(特許文献2、3、及び4)。またそのメカニズムは、ウイルスのHAの構造変化阻害であり、ウイルスの吸着・進入を阻害することが報告されている(非特許文献4)。
本化合物の微生物発酵による製造には、式(I)で示される化合物を産生し得るスタキボトリス属の任意の菌株を用いることができるが、特に好ましい株は、Stachybotryssp.RF−7260株(本菌株は茨城県つくば市東1−1中央第6 独立行政法人 産業技術総合研究所 特許生物寄託センター (旧:茨城県つくば市東1丁目1番3号、通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所)に受託番号FERM BP−5545としてブダペスト条約に基づく国際寄託に移管された)である。該株は、特許文献5に開示されている。
米国特許第5464933号明細書
国際公開第97/11947号パンフレット
国際公開第98/42694号パンフレット
国際公開第98/42714号パンフレット
特開平8―151385号公報
PNAS 2000年、第97巻、p.7981
[平成16年1月20日検索]インターネット<URL:http://www.asahi.com/special/sars/TKY200307150297.html>
[平成16年1月20日検索]インターネット<URL:http://www.mainichi.co.jp/life/family/syuppan/sunday/2003/1116/tokusyu2.html>
Microbiol. Immunol., 44(8), 677-685, 2000
一般的なウイルス性疾患であるレトロウイルスの一種であるヒト免疫不全ウイルス(Human Immunodeficiency virus、以下HIVと略す)感染症、牛ウイルス性下痢ウイルス(Bovine viral diarrhea virus、以下BVDVと略す)感染症又はC型肝炎ウイルス(Hepatitis C virus、以下HCVと略す)感染症も、他のウイルス感染症と同様に、確実な治療法はない。HIVは、後天性免疫不全症候群(Acquired immunodeficiency syndrome、以下エイズと略す)の原因となることが知られている。そのエイズの治療薬としては、これまでのところ逆転写酵素阻害剤(AZT,3TC等)とプロテアーゼ阻害剤(インデイナビル等)が主流であるが、腎臓障害等の副作用や耐性ウイルスの出現等の問題が判明しており、それらとは異なる作用メカニズムを有する抗HIV薬の開発が期待されている。上記HIVの新規メカニズム治療薬として融合阻害剤(フュージョン阻害剤)が注目され、エンフュービィルタイド(特許文献1)が登場してきたが、本薬剤は高分子の注射薬である。
一方、牛ウイルス性下痢症ウイルス(BVDV)は、呼吸器と消化器の感染を始めとした多くの病気と、ウイルス感染による免疫抑制の原因となる。特に感染を受けやすい妊娠中の初妊牛あるいは経産牛が、最初の急性感染後にウイルス血症を起こした場合、胎仔感染が重要な問題となる。BVDV感染に対しては、牛群にワクチン接種が行われている。また現在、C型肝炎ウイルスによる肝炎の治療剤としては、IFNαやリヴァヴィリン等、少数しか実例がなく、抗C型肝炎ウイルス剤の開拓は医療分野において大きな課題となっている。しかし、このウイルス活性を評価する系が未だ確立していない。最近、C型肝炎ウイルスと近縁で代替ウイルスと考えられているBVDVの抗ウイルス活性測定系が抗C型肝炎ウイルス剤の評価に応用されるようになってきた(非特許文献1)。よって抗BVDV作用を有する化合物は、抗HCV剤としても期待される。
コロナウイルス(CoV)は、従来、一般に動物(例:豚、マウス、鳥)では、呼吸器系、消化官系、肝臓、神経系などで重篤な症状を示すが、ヒトでは呼吸器や腸等で炎症を起こし、比較的軽度〜中等度の感冒の症状を引き起こすウイルスとして知られていた。しかし、最近、世界的に新型肺炎であるSARS(重症急性呼吸器症候群)が流行し、その原因病原体が、WHOにより新型のコロナウイルスであると決定され、SARSコロナウイルスと名付けられた(2003年4月)。よって、コロナウイルス、特にSARSコロナウイルスに有効な薬剤の開発は世界的に緊急の課題であるが、今の所、有効な治療薬は上市されておらず、報告例も少数である。例えば、東京医科歯科大等の実験により、抗HIV薬であるネルフィナビルがSARSウイスルの増殖を抑制することが報告されている(非特許文献2)。またC型肝炎治療薬であるグリチルリチンやインターフェロンにも同様の作用が報告されている(非特許文献3)。
尚、本発明化合物は、スタキボトリス属菌産生物質及び関連誘導体に属し、ヒトインフルエンザウイルスに対し、強い阻害作用を示すことが報告されている(特許文献2、3、及び4)。またそのメカニズムは、ウイルスのHAの構造変化阻害であり、ウイルスの吸着・進入を阻害することが報告されている(非特許文献4)。
本化合物の微生物発酵による製造には、式(I)で示される化合物を産生し得るスタキボトリス属の任意の菌株を用いることができるが、特に好ましい株は、Stachybotryssp.RF−7260株(本菌株は茨城県つくば市東1−1中央第6 独立行政法人 産業技術総合研究所 特許生物寄託センター (旧:茨城県つくば市東1丁目1番3号、通商産業省工業技術院生命工学工業技術研究所)に受託番号FERM BP−5545としてブダペスト条約に基づく国際寄託に移管された)である。該株は、特許文献5に開示されている。
抗HIV薬として利便性の良い低分子薬剤(経口薬、注射薬等)の開発が求められている。又、抗BVDV剤としてワクチン以外の低分子薬剤の開発が待たれている。更に、従来とは異なる作用を有する新規な抗HCV剤や抗CoV剤の登場が待ち望まれている。
本発明者は鋭意検討した結果、スタキボトリス属菌産生物質及び関連誘導体のセスキテルペン誘導体がヒト免疫不全ウイルス(HIV)、牛ウイルス性下痢ウイルス(BVDV)、C型肝炎ウイルス(HCV)またはコロナウイルス(CoV)に対して強い抗ウイルス作用を有することを見出し、以下に示す本発明を完成した。
(1)式(I):
(式中、
R1は水素、ハロゲン;R2は水素、ハロゲン、アジド、置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニル、置換基を有していてもよいアリールカルボニル、置換基を有していてもよいヘテロアリールカルボニル、置換基を有していてもよいヒドロキシ、−S(O)nR15(ここにR15は、水素、置換基を有していてもよい低級アルキル、又は置換基を有していてもよいアリール、nは0、1、又は2)又は−NHR10(ここに、R10は水素、置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニル、置換基を有していてもよい低級アルキルスルホニル、置換基を有していてもよいアリールカルボニル、置換基を有していてもよいアラルキルオキシカルボニル、置換基を有していてもよいアリールスルホニル、置換基を有していてもよいヘテロアリールスルホニル、又は置換基を有していてもよいカルバモイル)を表し、又はR1及びR2は一緒になってオキソ又は=NR11(ここにR11は、ヒドロキシ、低級アルコキシ、置換基を有していてもよいアラルキル、置換基を有していてもよいアリールスルホニルアミノ、又は−NHCONH2)を表し;
R3は水素、ハロゲン;R4は水素、ハロゲン、置換基を有していてもよいヒドロキシ、−SR16(ここに、R16は、水素、置換基を有していてもよい低級アルキル、又は置換基を有していてもよいアリール)又は−NHR13(ここに、R13は水素、置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニル、置換基を有していてもよい低級アルキルスルホニル、置換基を有していてもよいアリールスルホニル、置換基を有していてもよいヘテロアリールスルホニル、又は置換基を有していてもよいカルバモイル)を表し、又はR3及びR4は一緒になってオキソ又は=NR14(ここにR14は、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、置換基を有していてもよい低級アルコキシ、置換基を有していてもよいアラルキル、置換基を有していてもよいアリールスルホニルアミノ、 置換基を有していてもよい脂肪族ヘテロ環又は−NHCONH2である)を表すか、あるいはR2及びR4は一緒になって不飽和結合又は−O−を表し;
Ra及びRbはそれぞれ独立して、水素、置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよいヒドロキシ、ホルミル若しくはアシル又はそれらのカルボニルにおける誘導基、カルボキシル又は低級アルコキシカルボニルを表し;
Ra及びRbは一緒になって隣接する炭素原子と共に以下に示す5員環(II)を形成してもよい、
(式中、
Aは=NR9又はO(ここにR9は水素、置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニルもしくは置換基を有していてもよい低級アルキルスルホニルを表すか、又はR9とZ1は一緒になって不飽和結合を表す)を表し;
Y1及びY2は同時に水素であるか又は一緒になってオキソを表し;
Z1及びZ2は同時に水素であるか、一緒になってオキソを表すか、又は
Z1が水素かつZ2がヒドロキシ、置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルコキシ、又は置換基を有していてもよいアリールを表し)、
R5及びR6はそれぞれ独立して、水素又は置換基を有していてもよい低級アルキルを表し;
R7は水素を表し、又はR6とR7は一緒になって不飽和結合を形成する;
R8は水素又は置換基を有していてもよい低級アルキルを表し、
Rd及びReはそれぞれ独立して、水素、置換基を有していてもよいヒドロキシ、又は一緒になってオキソを表し;
Rcは水素、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン、置換基を有していてもよいカルボキシ、置換基を有していてもよいカルバモイル、又は置換基を有していてもよいヒドロキシ;
Xは水素、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルコキシ、置換基を有していてもよいカルボキシ、又は置換基を有していてもよいカルバモイルを表す;)
で示される化合物、その製薬上許容される塩又は溶媒和物を含有することを特徴とする、抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(1)式(I):
R1は水素、ハロゲン;R2は水素、ハロゲン、アジド、置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニル、置換基を有していてもよいアリールカルボニル、置換基を有していてもよいヘテロアリールカルボニル、置換基を有していてもよいヒドロキシ、−S(O)nR15(ここにR15は、水素、置換基を有していてもよい低級アルキル、又は置換基を有していてもよいアリール、nは0、1、又は2)又は−NHR10(ここに、R10は水素、置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニル、置換基を有していてもよい低級アルキルスルホニル、置換基を有していてもよいアリールカルボニル、置換基を有していてもよいアラルキルオキシカルボニル、置換基を有していてもよいアリールスルホニル、置換基を有していてもよいヘテロアリールスルホニル、又は置換基を有していてもよいカルバモイル)を表し、又はR1及びR2は一緒になってオキソ又は=NR11(ここにR11は、ヒドロキシ、低級アルコキシ、置換基を有していてもよいアラルキル、置換基を有していてもよいアリールスルホニルアミノ、又は−NHCONH2)を表し;
R3は水素、ハロゲン;R4は水素、ハロゲン、置換基を有していてもよいヒドロキシ、−SR16(ここに、R16は、水素、置換基を有していてもよい低級アルキル、又は置換基を有していてもよいアリール)又は−NHR13(ここに、R13は水素、置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニル、置換基を有していてもよい低級アルキルスルホニル、置換基を有していてもよいアリールスルホニル、置換基を有していてもよいヘテロアリールスルホニル、又は置換基を有していてもよいカルバモイル)を表し、又はR3及びR4は一緒になってオキソ又は=NR14(ここにR14は、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、置換基を有していてもよい低級アルコキシ、置換基を有していてもよいアラルキル、置換基を有していてもよいアリールスルホニルアミノ、 置換基を有していてもよい脂肪族ヘテロ環又は−NHCONH2である)を表すか、あるいはR2及びR4は一緒になって不飽和結合又は−O−を表し;
Ra及びRbはそれぞれ独立して、水素、置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよいヒドロキシ、ホルミル若しくはアシル又はそれらのカルボニルにおける誘導基、カルボキシル又は低級アルコキシカルボニルを表し;
Ra及びRbは一緒になって隣接する炭素原子と共に以下に示す5員環(II)を形成してもよい、
Aは=NR9又はO(ここにR9は水素、置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニルもしくは置換基を有していてもよい低級アルキルスルホニルを表すか、又はR9とZ1は一緒になって不飽和結合を表す)を表し;
Y1及びY2は同時に水素であるか又は一緒になってオキソを表し;
Z1及びZ2は同時に水素であるか、一緒になってオキソを表すか、又は
Z1が水素かつZ2がヒドロキシ、置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルコキシ、又は置換基を有していてもよいアリールを表し)、
R5及びR6はそれぞれ独立して、水素又は置換基を有していてもよい低級アルキルを表し;
R7は水素を表し、又はR6とR7は一緒になって不飽和結合を形成する;
R8は水素又は置換基を有していてもよい低級アルキルを表し、
Rd及びReはそれぞれ独立して、水素、置換基を有していてもよいヒドロキシ、又は一緒になってオキソを表し;
Rcは水素、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン、置換基を有していてもよいカルボキシ、置換基を有していてもよいカルバモイル、又は置換基を有していてもよいヒドロキシ;
Xは水素、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルコキシ、置換基を有していてもよいカルボキシ、又は置換基を有していてもよいカルバモイルを表す;)
で示される化合物、その製薬上許容される塩又は溶媒和物を含有することを特徴とする、抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(2)Raが水素又はメチルである、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(3)Rbが水素、メチル、置換基を有してもよいヒドロキシ又はホルミル若しくはそのカルボニルにおける誘導基である、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(4)AがNHである、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(5)Y1及びY2が一緒になってオキソである、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(6)Z1及びZ2が同時に水素である、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(7)R1が水素である、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(8)R2が水素、又はR2と R4が一緒になって不飽和結合である、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(9)R3が水素;R4が置換基を有してもよいヒドロキシである、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(10)R3及びR4が一緒になって=NR14(R14は前記と同意義)又はオキソである、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(11)R5及びR6が共にメチルである、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(12)R7が水素である、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(13)R8がメチルである、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(14)Rd及びReが共に水素である、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(15)Rcが水素、又は置換基を有していてもよいヒドロキシである、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(16)Xが水素である、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(17)Raがメチル;Rbが水素、メチル、置換基を有してもよいヒドロキシ(置換基:メタンスルホニル、メチルカルバモイル、トリフルオロエチル、又はトルエンスルホニル)、又はホルミル若しくはそのカルボニルにおける誘導基;Rcが置換されていてもよいヒドロキシ(置換基:ベンジル、ベンゾイル、ベンゼンスルホニル、又はメチル);Rd及びReが共に水素; R1及びR2が共に水素;R3が水素でR4がヒドロキシ;R5及びR6が共にメチル;R7が水素;R8がメチル;Xが水素である、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(18)Ra及びRbは5員環(II)を形成し、AがNH;Y1及びY2が一緒になってオキソを表わし、R1、R2、R3、R7、Rd、Re、Z1、Z2又はXが水素、R5、R6又はR8がメチルを表わし、R3及びR4が一緒になって=NR14(R14は前記と同意義)を表わしてもよい、Rcがヒドロキシである、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤
(3)Rbが水素、メチル、置換基を有してもよいヒドロキシ又はホルミル若しくはそのカルボニルにおける誘導基である、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(4)AがNHである、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(5)Y1及びY2が一緒になってオキソである、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(6)Z1及びZ2が同時に水素である、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(7)R1が水素である、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(8)R2が水素、又はR2と R4が一緒になって不飽和結合である、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(9)R3が水素;R4が置換基を有してもよいヒドロキシである、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(10)R3及びR4が一緒になって=NR14(R14は前記と同意義)又はオキソである、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(11)R5及びR6が共にメチルである、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(12)R7が水素である、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(13)R8がメチルである、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(14)Rd及びReが共に水素である、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(15)Rcが水素、又は置換基を有していてもよいヒドロキシである、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(16)Xが水素である、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(17)Raがメチル;Rbが水素、メチル、置換基を有してもよいヒドロキシ(置換基:メタンスルホニル、メチルカルバモイル、トリフルオロエチル、又はトルエンスルホニル)、又はホルミル若しくはそのカルボニルにおける誘導基;Rcが置換されていてもよいヒドロキシ(置換基:ベンジル、ベンゾイル、ベンゼンスルホニル、又はメチル);Rd及びReが共に水素; R1及びR2が共に水素;R3が水素でR4がヒドロキシ;R5及びR6が共にメチル;R7が水素;R8がメチル;Xが水素である、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤。
(18)Ra及びRbは5員環(II)を形成し、AがNH;Y1及びY2が一緒になってオキソを表わし、R1、R2、R3、R7、Rd、Re、Z1、Z2又はXが水素、R5、R6又はR8がメチルを表わし、R3及びR4が一緒になって=NR14(R14は前記と同意義)を表わしてもよい、Rcがヒドロキシである、上記(1)記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤
本発明によれば、スタキボトリス属菌産生物質及び関連誘導体のセスキテルペン誘導体は、強い抗ウイルス作用を示し、該誘導体から優れた抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤が得られる。
セスキテルペン誘導体とは、カビの一種であるスタキボトリス(Stachybotrys)菌により産生された縮合環を有する化合物及びその関連誘導体を意味する。代表的には、前記化合物(I)、その製薬上許容される塩、又はそれらの溶媒和物である。
化合物(I)における各基について以下に説明する。
「低級アルキル」とは、炭素数1〜8個の直鎖状又は分岐状のアルキル基を意味し、具体的にはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ぺンチル、イソぺンチル、ネオぺンチル、tert−ぺンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル等が挙げられる。
「低級アルコキシ」とは、炭素数1〜6個の直鎖状又は分岐状のアルコキシ基を意味し、具体的にはメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシが挙げられる。
「アリール」としては、フェニル、ナフチル又は多環芳香族炭化水素基(フェナンスリル等)が挙げられる。
「ヘテロアリール」としては、N、O、S、からなる群から選択されるヘテロ原子を1〜4個含む5〜6員の芳香環基(例えば、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン)であるが、好ましくはN原子を含む環基(ピリジン、ピラジン等)を挙げることができる。
「アラルキル」とは、上記の低級アルキル基に上記アリールが置換して形成される基であり、ベンジル、メチルベンジル、ナフチルメチルが例示される。
「アラルキルオキシカルボニル」とは、カルボニル基に上記のアラルキルがO原子を介して結合して形成される基であり、ベンジルオキシカルボニル等が例示される。
「ハロゲン」としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
「低級アルキルカルボニル」、「アリールカルボニル」又は「ヘテロアリールカルボニル」とは、それぞれ、カルボニル基に上記の低級アルキル、アリール又はヘテロアリールが置換して形成される基である。アセチル、ベンゾイル、ナフチルカルボニル等が例示される
「低級アルキルスルホニル」、「アリールスルホニル」又は「ヘテロアリールスルホニル」とは、それぞれ、スルホニル基に上記の低級アルキル、アリール又はヘテロアリールが置換して形成される基である。
「脂肪族ヘテロ環」とは、N、O及びSからなる群から選択されるヘテロ原子を1〜4個含む5〜6員の脂肪族環であり、ピロリジニル、チアゾリジニル、オキサゾリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピロリル、チアゾリル等が例示される。
化合物(I)における各基について以下に説明する。
「低級アルキル」とは、炭素数1〜8個の直鎖状又は分岐状のアルキル基を意味し、具体的にはメチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ぺンチル、イソぺンチル、ネオぺンチル、tert−ぺンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル等が挙げられる。
「低級アルコキシ」とは、炭素数1〜6個の直鎖状又は分岐状のアルコキシ基を意味し、具体的にはメトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、n−ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、n−ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、n−ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシが挙げられる。
「アリール」としては、フェニル、ナフチル又は多環芳香族炭化水素基(フェナンスリル等)が挙げられる。
「ヘテロアリール」としては、N、O、S、からなる群から選択されるヘテロ原子を1〜4個含む5〜6員の芳香環基(例えば、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、チアゾール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン)であるが、好ましくはN原子を含む環基(ピリジン、ピラジン等)を挙げることができる。
「アラルキル」とは、上記の低級アルキル基に上記アリールが置換して形成される基であり、ベンジル、メチルベンジル、ナフチルメチルが例示される。
「アラルキルオキシカルボニル」とは、カルボニル基に上記のアラルキルがO原子を介して結合して形成される基であり、ベンジルオキシカルボニル等が例示される。
「ハロゲン」としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
「低級アルキルカルボニル」、「アリールカルボニル」又は「ヘテロアリールカルボニル」とは、それぞれ、カルボニル基に上記の低級アルキル、アリール又はヘテロアリールが置換して形成される基である。アセチル、ベンゾイル、ナフチルカルボニル等が例示される
「低級アルキルスルホニル」、「アリールスルホニル」又は「ヘテロアリールスルホニル」とは、それぞれ、スルホニル基に上記の低級アルキル、アリール又はヘテロアリールが置換して形成される基である。
「脂肪族ヘテロ環」とは、N、O及びSからなる群から選択されるヘテロ原子を1〜4個含む5〜6員の脂肪族環であり、ピロリジニル、チアゾリジニル、オキサゾリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、ピロリル、チアゾリル等が例示される。
Ra、Rb、Rc、R2、R4、R5、R6、R8、R9、R10、R15、又はR16の定義において、「置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニル、又は置換基を有していてもよい低級アルキルスルホニル」における置換基としては、上記低級アルコキシ基、カルボキシ基、水酸基、ハロゲン原子、アミノ基、置換アミノ基(置換基:低級アルキル、アリール基等)、シアノ基、ニトロ基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、グアニジノ基、低級アルキルにより置換されていてもよい脂肪族ヘテロ環基(N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペラジン、1,2−ジチオラン等)等が挙げられる。
また「置換基を有していてもよいアリール、置換基を有していてもよいアラルキル、置換基を有していてもよいアリールカルボニル、置換基を有していてもよいヘテロアリールカルボニル、置換基を有していてもよいアリールスルホニル又は置換基を有していてもよいヘテロアリールスルホニル」における置換基としては、上記低級アルキル基、上記低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アミノ基、置換アミノ基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、カルバモイル基等が挙げられる。
R10の定義において、「置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニル、又は置換基を有していてもよい低級アルキルスルホニル」における置換基としては、上記低級アルコキシ基、カルボキシ基、水酸基、ハロゲン原子、アミノ基、置換アミノ基、シアノ基、ニトロ基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキル置換脂肪族ヘテロ環基(例:N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペラジン等)等が挙げられる。 「置換基を有していてもよいアリールカルボニル、置換基を有していてもよいアラルキルオキシカルボニル、置換基を有していてもよいアリールスルホニル又は置換基を有していてもよいヘテロアリールスルホニル」における置換基としては、上記低級アルキル基、上記低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アミノ基、置換アミノ基(置換基:低級アルキル、アリール等)、シアノ基、ニトロ基、カルバモイル基が挙げられる。
R9又はR10の定義において、「置換基を有していてもよいカルバモイル」における置換基としては、上記低級アルキル基、アリール基が挙げられる。
R11の定義において、「置換基を有していてもよいアラルキル又は置換基を有していてもよいアリールスルホニルアミノ」における置換基としては、上記低級アルキル基、上記低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、アミノ基、置換アミノ(置換基:低級アルキル、アリール等)等が挙げられる。
R16又は置換基を有していてもよいヒドロキシの置換基の定義において、「置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニル又は置換基を有していてもよい低級アルキルスルホニル」における置換基としては、上記低級アルコキシ基、カルボキシ基、水酸基、ハロゲン原子、アミノ基、置換アミノ基(置換基:低級アルキル、アリール等)、シアノ基、ニトロ基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキル置換脂肪族ヘテロ環基(例:N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペラジン等)等が挙げられる。「置換基を有していてもよいアリール、置換基を有していてもよいアリールカルボニル、置換基を有していてもよいヘテロアリールカルボニル、置換基を有していてもよいアリールスルホニル又は置換基を有していてもよいヘテロアリールスルホニル」における置換基としては、上記低級アルキル基、上記低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アミノ基、置換アミノ基(置換基:低級アルキル、アリール等)、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキルカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、カルバモイル基等が挙げられる。
R13の定義において、「置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニル、又は置換基を有していてもよい低級アルキルスルホニル」における置換基としては、上記低級アルコキシ基、カルボキシ基、水酸基、ハロゲン原子、アミノ基、置換アミノ基(置換基:低級アルキル、アリール等)、シアノ基、ニトロ基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキル置換脂肪族ヘテロ環基(N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペラジン)等が挙げられる。「置換基を有していてもよいアリールスルホニル又は置換基を有していてもよいヘテロアリールスルホニル」における置換基としては、上記低級アルキル基、上記低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アミノ基、置換アミノ基(置換基:低級アルキル、アリール等)、シアノ基、ニトロ基、カルバモイル基等が挙げられる。
「置換基を有していてもよいカルバモイル」における置換基としては、上記低級アルキル基、アリール基が挙げられる。
また「置換基を有していてもよいアリール、置換基を有していてもよいアラルキル、置換基を有していてもよいアリールカルボニル、置換基を有していてもよいヘテロアリールカルボニル、置換基を有していてもよいアリールスルホニル又は置換基を有していてもよいヘテロアリールスルホニル」における置換基としては、上記低級アルキル基、上記低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アミノ基、置換アミノ基、シアノ基、ニトロ基、カルボキシ基、カルバモイル基等が挙げられる。
R10の定義において、「置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニル、又は置換基を有していてもよい低級アルキルスルホニル」における置換基としては、上記低級アルコキシ基、カルボキシ基、水酸基、ハロゲン原子、アミノ基、置換アミノ基、シアノ基、ニトロ基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキル置換脂肪族ヘテロ環基(例:N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペラジン等)等が挙げられる。 「置換基を有していてもよいアリールカルボニル、置換基を有していてもよいアラルキルオキシカルボニル、置換基を有していてもよいアリールスルホニル又は置換基を有していてもよいヘテロアリールスルホニル」における置換基としては、上記低級アルキル基、上記低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アミノ基、置換アミノ基(置換基:低級アルキル、アリール等)、シアノ基、ニトロ基、カルバモイル基が挙げられる。
R9又はR10の定義において、「置換基を有していてもよいカルバモイル」における置換基としては、上記低級アルキル基、アリール基が挙げられる。
R11の定義において、「置換基を有していてもよいアラルキル又は置換基を有していてもよいアリールスルホニルアミノ」における置換基としては、上記低級アルキル基、上記低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、アミノ基、置換アミノ(置換基:低級アルキル、アリール等)等が挙げられる。
R16又は置換基を有していてもよいヒドロキシの置換基の定義において、「置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニル又は置換基を有していてもよい低級アルキルスルホニル」における置換基としては、上記低級アルコキシ基、カルボキシ基、水酸基、ハロゲン原子、アミノ基、置換アミノ基(置換基:低級アルキル、アリール等)、シアノ基、ニトロ基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキル置換脂肪族ヘテロ環基(例:N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペラジン等)等が挙げられる。「置換基を有していてもよいアリール、置換基を有していてもよいアリールカルボニル、置換基を有していてもよいヘテロアリールカルボニル、置換基を有していてもよいアリールスルホニル又は置換基を有していてもよいヘテロアリールスルホニル」における置換基としては、上記低級アルキル基、上記低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アミノ基、置換アミノ基(置換基:低級アルキル、アリール等)、カルボキシル基、低級アルコキシカルボニル基、低級アルキルカルボニル基、シアノ基、ニトロ基、カルバモイル基等が挙げられる。
R13の定義において、「置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニル、又は置換基を有していてもよい低級アルキルスルホニル」における置換基としては、上記低級アルコキシ基、カルボキシ基、水酸基、ハロゲン原子、アミノ基、置換アミノ基(置換基:低級アルキル、アリール等)、シアノ基、ニトロ基、低級アルコキシカルボニル基、カルバモイル基、低級アルキル置換脂肪族ヘテロ環基(N−メチルピペリジン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペラジン)等が挙げられる。「置換基を有していてもよいアリールスルホニル又は置換基を有していてもよいヘテロアリールスルホニル」における置換基としては、上記低級アルキル基、上記低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アミノ基、置換アミノ基(置換基:低級アルキル、アリール等)、シアノ基、ニトロ基、カルバモイル基等が挙げられる。
「置換基を有していてもよいカルバモイル」における置換基としては、上記低級アルキル基、アリール基が挙げられる。
R14の定義において、「置換基を有していてもよい低級アルコキシ、置換基を有していてもよいアラルキル、置換基を有していてもよいアリールスルホニルアミノ、又は置換基を有していてもよい脂肪族ヘテロ環」における置換基としては、上記低級アルキル基、上記低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、アミノ基、置換アミノ基(置換基:低級アルキル、アリール等)等が挙げられる。
Rcの定義における「置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニル、置換基を有していてもよいアラルキル、置換基を有していてもよいカルボキシ、置換を有していてもよいアリールカルボニル、置換を有していてもよいカルバモイル、置換を有していてもよいアリールスルホニル」における置換基としては、低級アルキル(メチル、エチル、ブチル等)、アリール(フェニル等)、ヘテロアリール(ピリジール等)、カルボキシ等が例示される。
Z2の定義において、「置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルコキシ、又は置換基を有していてもよいアリール」における置換基としては、上記低級アルキル基、上記低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アミノ基、置換アミノ基(置換基:低級アルキル、アリール等)、シアノ基、ニトロ基、カルバモイル基等が挙げられる。
Y1及びY2の定義において、「置換基を有してもいてもよいイミノ」における置換基としては、上記の置換基を有していてもよい低級アルキル基が挙げられる。
Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Z2、X、R2、又はR4の定義において、「置換基を有していてもよいヒドロキシ」における置換基としては、置換基を有していてもよい低級アルキル(メチル、ブチル等)、低級アルコキシカルボニルメチル(メトキシカルボニルメチル等)、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニル(メチルカルボニル等)、置換基を有していてもよいアリールカルボニル(フェニルカルボニル等)、置換基を有していてもよいヘテロアリールカルボニル(ピリジールカルボニル等)、置換基を有していてもよい低級アルキルスルホニル(メタンスルホニル等)、置換基を有していてもよいアリールスルホニル(メチルベンゼンスルホニル等)、置換基を有していてもよいヘテロアリールスルホニル、アリールオキシカルボニル(フェニルオキシカルボニル等)、ハロゲン化低級アルキル(トリフルオロエチル等)、シアノ低級アルキル(シアノメチル等)、カルバモイル低級アルキル(カルバモイルメチル等)、置換基を有していてもよいカルバモイル(置換基として、メチル、フェニール等)、置換基を有していてもよい低級アルキルスルホニル(置換基として、ハロゲン等)、置換基を有していてもよいアリールスルホニル(置換基として、ハロゲン、低級アルキル等)、置換基を有していてもよいアリール、置換基を有していてもよいアラルキル、−SO3H又は−PO3H2等が挙げられる。好ましくは、Ra、Rb、又はRcはヒドロキシ、メトキシ、トリフルオロエトキシ、メトキシカルボニルメトキシ、シアノメトキシ、カルバモイルメトキシ、メチルカルバモイルオキシ、メチルカルボニルオキシ、フェニルカルボニルオキシ、メチルスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ、フルオロベンゼンスルホニル等であり、Rd、Z2、又はR4はヒドロキシである。
R1、R2、Rc、又はXの定義において、ハロゲンとは、F、Cl、Br、Iが挙げられる。
Ra、又はRbの定義において、「アシル」とは、前記低級アルキルが結合したカルボニルであり、メチルカルボニル、ブチルカルボニル等が挙げられる。「ホルミル」又は「アシル」のカルボニル基における誘導基としては、ヒドロキシイミノ、低級アルコキシイミノ(メトキシイミノ等)、置換基を有していてもよい低級アルコキシイミノ(置換基として、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等)等が挙げられる。
Rcの定義における「置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニル、置換基を有していてもよいアラルキル、置換基を有していてもよいカルボキシ、置換を有していてもよいアリールカルボニル、置換を有していてもよいカルバモイル、置換を有していてもよいアリールスルホニル」における置換基としては、低級アルキル(メチル、エチル、ブチル等)、アリール(フェニル等)、ヘテロアリール(ピリジール等)、カルボキシ等が例示される。
Z2の定義において、「置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルコキシ、又は置換基を有していてもよいアリール」における置換基としては、上記低級アルキル基、上記低級アルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ハロアルキル基、アミノ基、置換アミノ基(置換基:低級アルキル、アリール等)、シアノ基、ニトロ基、カルバモイル基等が挙げられる。
Y1及びY2の定義において、「置換基を有してもいてもよいイミノ」における置換基としては、上記の置換基を有していてもよい低級アルキル基が挙げられる。
Ra、Rb、Rc、Rd、Re、Z2、X、R2、又はR4の定義において、「置換基を有していてもよいヒドロキシ」における置換基としては、置換基を有していてもよい低級アルキル(メチル、ブチル等)、低級アルコキシカルボニルメチル(メトキシカルボニルメチル等)、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニル(メチルカルボニル等)、置換基を有していてもよいアリールカルボニル(フェニルカルボニル等)、置換基を有していてもよいヘテロアリールカルボニル(ピリジールカルボニル等)、置換基を有していてもよい低級アルキルスルホニル(メタンスルホニル等)、置換基を有していてもよいアリールスルホニル(メチルベンゼンスルホニル等)、置換基を有していてもよいヘテロアリールスルホニル、アリールオキシカルボニル(フェニルオキシカルボニル等)、ハロゲン化低級アルキル(トリフルオロエチル等)、シアノ低級アルキル(シアノメチル等)、カルバモイル低級アルキル(カルバモイルメチル等)、置換基を有していてもよいカルバモイル(置換基として、メチル、フェニール等)、置換基を有していてもよい低級アルキルスルホニル(置換基として、ハロゲン等)、置換基を有していてもよいアリールスルホニル(置換基として、ハロゲン、低級アルキル等)、置換基を有していてもよいアリール、置換基を有していてもよいアラルキル、−SO3H又は−PO3H2等が挙げられる。好ましくは、Ra、Rb、又はRcはヒドロキシ、メトキシ、トリフルオロエトキシ、メトキシカルボニルメトキシ、シアノメトキシ、カルバモイルメトキシ、メチルカルバモイルオキシ、メチルカルボニルオキシ、フェニルカルボニルオキシ、メチルスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシ、フルオロベンゼンスルホニル等であり、Rd、Z2、又はR4はヒドロキシである。
R1、R2、Rc、又はXの定義において、ハロゲンとは、F、Cl、Br、Iが挙げられる。
Ra、又はRbの定義において、「アシル」とは、前記低級アルキルが結合したカルボニルであり、メチルカルボニル、ブチルカルボニル等が挙げられる。「ホルミル」又は「アシル」のカルボニル基における誘導基としては、ヒドロキシイミノ、低級アルコキシイミノ(メトキシイミノ等)、置換基を有していてもよい低級アルコキシイミノ(置換基として、カルボキシ、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル等)等が挙げられる。
本発明化合物の塩としては製薬的に許容される塩が使用可能であり、塩基性付加塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;例えばカルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土類金属塩;例えばアンモニウム塩;例えばトリメチルアミン塩、トリエチルアミン塩;ジシクロヘキシルアミン塩、エタノールアミン塩、ジエタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ブロカイン塩等の脂肪族アミン塩;たとえばN,N−ジベンジルエチレンジアミン等のアラルキルアミン塩;例えばピリジン塩、ピコリン塩、キノリン塩、イソキノリン塩等の複素環芳香族アミン塩;例えばテトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアモニウム塩、ベンジルトリメチルアンモニウム塩、ベンジルトリエチルアンモニウム塩、ベンジルトリブチルアンモニウム塩、メチルトリオクチルアンモニウム塩、テトラブチルアンモニウム塩等の第4級アンモニウム塩;アルギニン塩;リジン塩等の塩基性アミノ酸塩等が挙げられる。
酸付加塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、りん酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、過塩素酸塩等の無機酸塩;例えば酢酸塩、プロピオン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、フマール酸塩、酒石酸塩、りんご酸塩、くえん酸塩、アスコルビン酸塩等の有機酸塩;例えばメタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩;例えばアスパラギン酸塩、グルタミン酸塩等の酸性アミノ酸等を挙げることができる。
本発明化合物の水和物の水和数は通常、合成方法、精製方法又は結晶化条件等によって変化し得るが、例えば、化合物1分子当り1〜5分子の範囲である。
本発明は、一般式(I)で示される化合物の全ての立体異性体(ジアステレオマー、エピマー、エナンチオマー等)を包含する。本発明化合物は抗ウイルス作用を有するのでそれ自身が医薬として有用であり、また他の本発明化合物の合成中間体としても有用である。
本発明化合物は、WO97/11947号、WO98/42714号またはWO98/42694号に記載の公知化合物であるか、またはそれらに準じて合成可能である。また本発明化合物をさらに化学修飾して別の本発明化合物に誘導化することも可能である。
本発明は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、牛ウイルス性下痢症ウイルス(BVDV)、C型肝炎ウイルス(HCV)またはコロナウイルス(CoV)に起因すると考えられる種々の感染症(例:エイズ、牛ウイルス性下痢、C型肝炎、コロナウイルス感染症等)の予防又は治療剤として使用できる。抗HIV剤は、単独使用でも十分効果があるが、他の抗HIV剤(逆転写酵素阻害剤:AZT,3TC等、プロテアーゼ阻害剤:インデイナビル等)等と併用してもよい。また、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤も同様にその他の各感染症治療剤と併用できる。コロナウイルス(CoV)としては、例えば、豚コロナウイルス、SARSコロナウイルスなどが例示される。
本発明化合物は、経口的又は非経口的に投与することができる。経口投与による場合、本発明化合物は通常の製剤、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤等の固形剤;水剤;油性懸濁剤;又はシロップ剤もしくはエリキシル剤等の液剤のいずれかの剤形としても用いることができる。非経口投与による場合、本発明化合物は、水性又は油性懸濁注射剤、点鼻液として用いることができる。その調製に際しては、慣用の賦形剤、結合剤、滑沢剤、水性溶剤、油性溶剤、乳化剤、懸濁化剤、保存剤、安定剤等を任意に用いることができる。
本発明化合物の投与量は、投与方法、患者の年齢、体重、状態及び疾患の種類によっても異なるが、通常、経口投与の場合、成人1日あたり約0.05mg〜5g、好ましくは、約0.1mg〜1000mgを1〜5回に分割して投与すればよい。また、非経口投与の場合、成人1日あたり約0.01mg〜2g、好ましくは、約0.05mg〜500mgを1〜5回に分割して投与する。
酸付加塩としては、例えば塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、りん酸塩、炭酸塩、炭酸水素塩、過塩素酸塩等の無機酸塩;例えば酢酸塩、プロピオン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、フマール酸塩、酒石酸塩、りんご酸塩、くえん酸塩、アスコルビン酸塩等の有機酸塩;例えばメタンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等のスルホン酸塩;例えばアスパラギン酸塩、グルタミン酸塩等の酸性アミノ酸等を挙げることができる。
本発明化合物の水和物の水和数は通常、合成方法、精製方法又は結晶化条件等によって変化し得るが、例えば、化合物1分子当り1〜5分子の範囲である。
本発明は、一般式(I)で示される化合物の全ての立体異性体(ジアステレオマー、エピマー、エナンチオマー等)を包含する。本発明化合物は抗ウイルス作用を有するのでそれ自身が医薬として有用であり、また他の本発明化合物の合成中間体としても有用である。
本発明化合物は、WO97/11947号、WO98/42714号またはWO98/42694号に記載の公知化合物であるか、またはそれらに準じて合成可能である。また本発明化合物をさらに化学修飾して別の本発明化合物に誘導化することも可能である。
本発明は、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)、牛ウイルス性下痢症ウイルス(BVDV)、C型肝炎ウイルス(HCV)またはコロナウイルス(CoV)に起因すると考えられる種々の感染症(例:エイズ、牛ウイルス性下痢、C型肝炎、コロナウイルス感染症等)の予防又は治療剤として使用できる。抗HIV剤は、単独使用でも十分効果があるが、他の抗HIV剤(逆転写酵素阻害剤:AZT,3TC等、プロテアーゼ阻害剤:インデイナビル等)等と併用してもよい。また、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤も同様にその他の各感染症治療剤と併用できる。コロナウイルス(CoV)としては、例えば、豚コロナウイルス、SARSコロナウイルスなどが例示される。
本発明化合物は、経口的又は非経口的に投与することができる。経口投与による場合、本発明化合物は通常の製剤、例えば、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤等の固形剤;水剤;油性懸濁剤;又はシロップ剤もしくはエリキシル剤等の液剤のいずれかの剤形としても用いることができる。非経口投与による場合、本発明化合物は、水性又は油性懸濁注射剤、点鼻液として用いることができる。その調製に際しては、慣用の賦形剤、結合剤、滑沢剤、水性溶剤、油性溶剤、乳化剤、懸濁化剤、保存剤、安定剤等を任意に用いることができる。
本発明化合物の投与量は、投与方法、患者の年齢、体重、状態及び疾患の種類によっても異なるが、通常、経口投与の場合、成人1日あたり約0.05mg〜5g、好ましくは、約0.1mg〜1000mgを1〜5回に分割して投与すればよい。また、非経口投与の場合、成人1日あたり約0.01mg〜2g、好ましくは、約0.05mg〜500mgを1〜5回に分割して投与する。
実施例1
抗HIVアッセイ(MTT法)
(1) HIV持続感染ヒトT細胞株 Molt-4を10%牛胎児血清添加 RPMI−1640培地で培養し、上清を濾過してウイルスの力価を測定し、−80℃で保存した。他方、被検化合物を上記の培養培地で所定の濃度になるように希釈し、96穴マイクロプレートに 50μlずつ分注する。次に MT-4細胞浮遊液を 100μl (2.5×104細胞)ずつを分注し、更に上記 HIV含有上清を上記の培養培地で希釈したものを 50μl (4-10 TCID50/50μl)ずつ加えた。(1TCID50=50% に細胞を死滅させるウイルスの濃度)
(2) 炭酸ガス培養器内で 37℃で 4-5日間培養した後、全てのウェルに MTT (3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロマイド)5mg/ml, PBSを30μlずつ加え、更に1時間培養した。このとき、生存する細胞はMTTを還元してフォルマザンを析出させる。全てのウェルから培養上清を 150μlずつ取り除き、代わりに 150μlの溶解液 (10%トリトンX-100及び 0.4%(V/V) HCl添加イソプロパノール)を加え、プレートミキサーで振とうしてフォルマザンを溶出した。フォルマザンを OD560nmで測定し、結果を被対照と比較した。ウイルスによる細胞傷害を 50%抑制する化合物濃度を EC50とした。
(3) 上記(1)において、HIV含有上清(ウイルス液)の代わりに各ウェルに培養培地 50μlずつ加え、(2)と同様に処理し化合物の細胞毒性を調べた。化合物による細胞毒性が50%である化合物濃度を CC50とした。
抗HIVアッセイの結果を(表1)に示す。
上記結果は、本発明化合物がヒト免疫不全ウイルスに対して、in vitro において良好な抗ウイルス活性を有することを示す。
上記に示した化合物以外の本発明化合物も、上記同様、あるいはそれ以上のHIV阻害活性を示した。
抗HIVアッセイ(MTT法)
(1) HIV持続感染ヒトT細胞株 Molt-4を10%牛胎児血清添加 RPMI−1640培地で培養し、上清を濾過してウイルスの力価を測定し、−80℃で保存した。他方、被検化合物を上記の培養培地で所定の濃度になるように希釈し、96穴マイクロプレートに 50μlずつ分注する。次に MT-4細胞浮遊液を 100μl (2.5×104細胞)ずつを分注し、更に上記 HIV含有上清を上記の培養培地で希釈したものを 50μl (4-10 TCID50/50μl)ずつ加えた。(1TCID50=50% に細胞を死滅させるウイルスの濃度)
(2) 炭酸ガス培養器内で 37℃で 4-5日間培養した後、全てのウェルに MTT (3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロマイド)5mg/ml, PBSを30μlずつ加え、更に1時間培養した。このとき、生存する細胞はMTTを還元してフォルマザンを析出させる。全てのウェルから培養上清を 150μlずつ取り除き、代わりに 150μlの溶解液 (10%トリトンX-100及び 0.4%(V/V) HCl添加イソプロパノール)を加え、プレートミキサーで振とうしてフォルマザンを溶出した。フォルマザンを OD560nmで測定し、結果を被対照と比較した。ウイルスによる細胞傷害を 50%抑制する化合物濃度を EC50とした。
(3) 上記(1)において、HIV含有上清(ウイルス液)の代わりに各ウェルに培養培地 50μlずつ加え、(2)と同様に処理し化合物の細胞毒性を調べた。化合物による細胞毒性が50%である化合物濃度を CC50とした。
抗HIVアッセイの結果を(表1)に示す。
上記に示した化合物以外の本発明化合物も、上記同様、あるいはそれ以上のHIV阻害活性を示した。
実施例2
抗BVDVアッセイ
(1) 牛腎由来細胞株 MDBKを1%ウマ血清添加 DMEM培地で培養し、BVDVを感染させる。培養後、上清を濾過してウイルスの力価を測定し、−80℃で保存した。他方、被検化合物を上記の培養培地で所定の濃度になるように希釈し、96穴マイクロプレートに 50μlずつ分注する。次に MDBK細胞浮遊液を 100μl (2.2×104細胞)ずつを分注し、更に上記BVDV含有上清を上記の培養培地で希釈したものを 50μl (4-10 TCID50/50μl)ずつ加えた。(1TCID50=50% に細胞を死滅させるウイルスの濃度)
(2) 炭酸ガス培養器内で 37℃で 4日間培養した後、全てのウェルに MTT (3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロマイド)5mg/ml, PBSを30μlずつ加え、更に1.5時間培養した。このとき、生存する細胞はMTTを還元してフォルマザンを析出させる。全てのウェルから培養上清を 150μlずつ取り除き、代わりに 150μlの溶解液 (10%トリトンX−100及び 0.4%(V/V) HCl添加イソプロパノール)を加え、プレートミキサーで振とうしてフォルマザンを溶出した。フォルマザンを OD560nmで測定し、結果を被対照と比較した。ウイルスによる細胞障害を 50%抑制する化合物濃度を EC50とした。
(3) 上記(1)において、BVDV含有上清(ウイルス液)の代わりに各ウェルに培養培地 50μlずつ加え、(2)と同様に処理し化合物の細胞毒性を調べた。化合物による細胞毒性が50%である化合物濃度を CC50とした。
抗BVDVアッセイの結果を(表2)に示す。
上記結果は、本発明化合物が牛ウイルス性下痢症ウイルスに対して、in vitro において良好な抗ウイルス活性を有することを示す。
上記に示した化合物以外の本発明化合物も、上記同様、あるいはそれ以上のBVDV阻害活性を示した。
抗BVDVアッセイ
(1) 牛腎由来細胞株 MDBKを1%ウマ血清添加 DMEM培地で培養し、BVDVを感染させる。培養後、上清を濾過してウイルスの力価を測定し、−80℃で保存した。他方、被検化合物を上記の培養培地で所定の濃度になるように希釈し、96穴マイクロプレートに 50μlずつ分注する。次に MDBK細胞浮遊液を 100μl (2.2×104細胞)ずつを分注し、更に上記BVDV含有上清を上記の培養培地で希釈したものを 50μl (4-10 TCID50/50μl)ずつ加えた。(1TCID50=50% に細胞を死滅させるウイルスの濃度)
(2) 炭酸ガス培養器内で 37℃で 4日間培養した後、全てのウェルに MTT (3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロマイド)5mg/ml, PBSを30μlずつ加え、更に1.5時間培養した。このとき、生存する細胞はMTTを還元してフォルマザンを析出させる。全てのウェルから培養上清を 150μlずつ取り除き、代わりに 150μlの溶解液 (10%トリトンX−100及び 0.4%(V/V) HCl添加イソプロパノール)を加え、プレートミキサーで振とうしてフォルマザンを溶出した。フォルマザンを OD560nmで測定し、結果を被対照と比較した。ウイルスによる細胞障害を 50%抑制する化合物濃度を EC50とした。
(3) 上記(1)において、BVDV含有上清(ウイルス液)の代わりに各ウェルに培養培地 50μlずつ加え、(2)と同様に処理し化合物の細胞毒性を調べた。化合物による細胞毒性が50%である化合物濃度を CC50とした。
抗BVDVアッセイの結果を(表2)に示す。
上記に示した化合物以外の本発明化合物も、上記同様、あるいはそれ以上のBVDV阻害活性を示した。
実施例3
抗CoVアッセイ(MTT法)
(1) 豚コロナウイルスである日生研豚TGE生ワクチン(母豚用)を使用説明書に従い、添付溶解用液を用いて調製し、使用まで−80℃で保存した。被検化合物をMedium 199にウシ胎児血清(FCS) 5%(v/v)およびカナマイシン 60mg/mlで加えた培養液にて所定の濃度になるように希釈し、96穴マイクロプレートに 50μlずつ分注する。次に LLC-PK1細胞浮遊液を 100μl (2×104細胞)ずつを分注し、37℃、1時間培養後、更に上記TGE生ワクチンをFCS無添加培養液(Medium 199)培地で希釈したものを 50μlずつ加えた。
(2) 炭酸ガス培養器内 37℃で 2日間培養した後、全てのウェルに MTT (3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロマイド)5mg/mlのPBS溶液を30μlずつ加え、4-5時間培養した。このとき、生存する細胞はMTTを還元してフォルマザンを析出させる。全てのウェルから培養上清を 150μlずつ取り除き、代わりに 150μlの溶解液 (10%トリトンX-100及び 0.4%(V/V) HCl添加イソプロパノール)を加え、プレートミキサーで振とうしてフォルマザンを溶出した。フォルマザンを OD560nmで測定し、結果を被対照と比較した。ウイルスによる細胞傷害を 50%抑制する化合物濃度を EC50とした。
(3) 上記(1)において、TGEウイルス含有上清(ウイルス液)の代わりに各ウェルに培養培地 50μlずつ加え、(2)と同様に処理し化合物の細胞毒性を調べた。化合物による細胞毒性が50%である化合物濃度を CC50とした。
抗CoVアッセイの結果を(表3)に示す。
上記結果は、本発明化合物がコロナウイルスの一種であるTGEウイルスに対して、in vitro において良好な抗ウイルス活性を有することを示す。
上記に示した化合物以外の本発明化合物も、上記同様、あるいはそれ以上のTGEV阻害活性を示した。
抗CoVアッセイ(MTT法)
(1) 豚コロナウイルスである日生研豚TGE生ワクチン(母豚用)を使用説明書に従い、添付溶解用液を用いて調製し、使用まで−80℃で保存した。被検化合物をMedium 199にウシ胎児血清(FCS) 5%(v/v)およびカナマイシン 60mg/mlで加えた培養液にて所定の濃度になるように希釈し、96穴マイクロプレートに 50μlずつ分注する。次に LLC-PK1細胞浮遊液を 100μl (2×104細胞)ずつを分注し、37℃、1時間培養後、更に上記TGE生ワクチンをFCS無添加培養液(Medium 199)培地で希釈したものを 50μlずつ加えた。
(2) 炭酸ガス培養器内 37℃で 2日間培養した後、全てのウェルに MTT (3−(4,5−ジメチルチアゾール−2−イル)−2,5−ジフェニルテトラゾリウムブロマイド)5mg/mlのPBS溶液を30μlずつ加え、4-5時間培養した。このとき、生存する細胞はMTTを還元してフォルマザンを析出させる。全てのウェルから培養上清を 150μlずつ取り除き、代わりに 150μlの溶解液 (10%トリトンX-100及び 0.4%(V/V) HCl添加イソプロパノール)を加え、プレートミキサーで振とうしてフォルマザンを溶出した。フォルマザンを OD560nmで測定し、結果を被対照と比較した。ウイルスによる細胞傷害を 50%抑制する化合物濃度を EC50とした。
(3) 上記(1)において、TGEウイルス含有上清(ウイルス液)の代わりに各ウェルに培養培地 50μlずつ加え、(2)と同様に処理し化合物の細胞毒性を調べた。化合物による細胞毒性が50%である化合物濃度を CC50とした。
抗CoVアッセイの結果を(表3)に示す。
上記に示した化合物以外の本発明化合物も、上記同様、あるいはそれ以上のTGEV阻害活性を示した。
本発明は、スタキボトリス属菌産生物質及び関連誘導体のセスキテルペン誘導体を含有する抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤又は抗CoV剤に関する。該剤はエイズ治療剤、牛ウイルス性下痢治療剤、C型肝炎治療剤またはコロナウイルスに起因する疾患(例:SARS)治療剤として有用である。
Claims (18)
- 式(I):
R1は水素、ハロゲン;R2は水素、ハロゲン、アジド、置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニル、置換基を有していてもよいアリールカルボニル、置換基を有していてもよいヘテロアリールカルボニル、置換基を有していてもよいヒドロキシ、−S(O)nR15(ここにR15は、水素、置換基を有していてもよい低級アルキル、又は置換基を有していてもよいアリール、nは0、1、又は2)又は−NHR10(ここに、R10は水素、置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニル、置換基を有していてもよい低級アルキルスルホニル、置換基を有していてもよいアリールカルボニル、置換基を有していてもよいアラルキルオキシカルボニル、置換基を有していてもよいアリールスルホニル、置換基を有していてもよいヘテロアリールスルホニル、又は置換基を有していてもよいカルバモイル)を表し、又はR1及びR2は一緒になってオキソ又は=NR11(ここにR11は、ヒドロキシ、低級アルコキシ、置換基を有していてもよいアラルキル、置換基を有していてもよいアリールスルホニルアミノ、又は−NHCONH2)を表し;
R3は水素、ハロゲン;R4は水素、ハロゲン、置換基を有していてもよいヒドロキシ、−SR16(ここに、R16は、水素、置換基を有していてもよい低級アルキル、又は置換基を有していてもよいアリール)又は−NHR13(ここに、R13は水素、置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニル、置換基を有していてもよい低級アルキルスルホニル、置換基を有していてもよいアリールスルホニル、置換基を有していてもよいヘテロアリールスルホニル、又は置換基を有していてもよいカルバモイル)を表し、又はR3及びR4は一緒になってオキソ又は=NR14(ここにR14は、ヒドロキシ、シアノ、アミノ、置換基を有していてもよい低級アルコキシ、置換基を有していてもよいアラルキル、置換基を有していてもよいアリールスルホニルアミノ、 置換基を有していてもよい脂肪族ヘテロ環又は−NHCONH2である)を表すか、あるいはR2及びR4は一緒になって不飽和結合又は−O−を表し;
Ra及びRbはそれぞれ独立して、水素、置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよいヒドロキシ、ホルミル若しくはアシル又はそれらのカルボニルにおける誘導基、カルボキシル又は低級アルコキシカルボニルを表し;
Ra及びRbは一緒になって隣接する炭素原子と共に以下に示す5員環(II)を形成してもよい、
Aは=NR9又はO(ここにR9は水素、置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルキルカルボニルもしくは置換基を有していてもよい低級アルキルスルホニルを表すか、又はR9とZ1は一緒になって不飽和結合を表す)を表し;
Y1及びY2は同時に水素であるか又は一緒になってオキソを表し;
Z1及びZ2は同時に水素であるか、一緒になってオキソを表すか、又は
Z1が水素かつZ2がヒドロキシ、置換基を有していてもよい低級アルキル、置換基を有していてもよい低級アルコキシ、又は置換基を有していてもよいアリールを表し)、
R5及びR6はそれぞれ独立して、水素又は置換基を有していてもよい低級アルキルを表し;
R7は水素を表し、又はR6とR7は一緒になって不飽和結合を形成する;
R8は水素又は置換基を有していてもよい低級アルキルを表し、
Rd及びReはそれぞれ独立して、水素、置換基を有していてもよいヒドロキシ、又は一緒になってオキソを表し;
Rcは水素、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン、置換基を有していてもよいカルボキシ、置換基を有していてもよいカルバモイル、又は置換基を有していてもよいヒドロキシ;
Xは水素、シアノ、ニトロ、アミノ、ハロゲン、ヒドロキシ、低級アルコキシ、置換基を有していてもよいカルボキシ、又は置換基を有していてもよいカルバモイルを表す;)
で示される化合物、その製薬上許容される塩又は溶媒和物を含有することを特徴とする、抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤または抗CoV剤。 - Raが水素又はメチルである、請求項1記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤または抗CoV剤。
- Rbが水素、メチル、置換基を有してもよいヒドロキシ、ホルミル若しくはそのカルボニルにおける誘導基、またはRa及びRbは一緒になって隣接する炭素原子と共に5員環(II)を形成する、請求項1記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤または抗CoV剤。
- AがNHである、請求項1記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤または抗CoV剤。
- Y1及びY2が一緒になってオキソである、請求項1記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤または抗CoV剤。
- Z1及びZ2が同時に水素である、請求項1記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤または抗CoV剤。
- R1が水素である、請求項1記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤または抗CoV剤。
- R2が水素、又はR2と R4が一緒になって不飽和結合である、請求項1記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤または抗CoV剤。
- R3が水素;R4が置換基を有してもよいヒドロキシである、請求項1記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤または抗CoV剤。
- R3及びR4が一緒になって=NR14(R14は前記と同意義)又はオキソである、請求項1記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤または抗CoV剤。
- R5及びR6が共にメチルである、請求項1記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤または抗CoV剤。
- R7が水素である、請求項1記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤または抗CoV剤。
- R8がメチルである、請求項1記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤または抗CoV剤。
- Rd及びReが共に水素である、請求項1記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤または抗CoV剤。
- Rcが水素、又は置換基を有していてもよいヒドロキシである、請求項1記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤または抗CoV剤。
- Xが水素である、請求項1記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤または抗CoV剤。
- Raがメチル;Rbが水素、メチル、置換基を有してもよいヒドロキシ(置換基:メタンスルホニル、メチルカルバモイル、トリフルオロエチル、又はトルエンスルホニル)、又はホルミル若しくはそのカルボニルにおける誘導基;Rcが置換されていてもよいヒドロキシ(置換基:ベンジル、ベンジル、ベンゼンスルホニル、又はメチル);Rd及びReが共に水素; R1及びR2が共に水素;R3が水素でR4がヒドロキシ;R5及びR6が共にメチル;R7が水素;R8がメチル;Xが水素である、請求項1記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤または抗CoV剤。
- Ra及びRbは5員環(II)を形成し、AがNH;Y1及びY2が一緒になってオキソを表わし、R1、R2、R3、R7、Rd、Re、Z1、Z2又はXが水素、R5、R6又はR8がメチルを表わし、R3及びR4が一緒になって=NR14(R14は前記と同意義)を表わしてもよい、Rcがヒドロキシである、請求項1記載の抗HIV剤、抗BVDV剤、抗HCV剤または抗CoV剤。
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