JP2005059617A - 車両用主電動機の継手型駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】駆動接手27側となる駆動取付部37と、従動接手側となる従動取付部39とに取付けられた各弾性体保持部材33によって弾性体31の前後の受け面41aを支持し、その弾性体31を介して駆動接手27側から従動接手29側へ動力を伝達する構造とする。
一方、前記弾性体保持部材33に、内周面から外周面に向かって空気が通り抜ける略径方向の貫通孔49を設け、その貫通孔49を通過する空気に流れを前記弾性体31を冷却する冷却風とする。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、鉄道車両に適する車両用主電動機の継手型駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の鉄道車両の駆動装置の概要は、両サイドに車輪が設けられた車軸に大歯車を固着し、その大歯車と噛み合う小歯車の歯車軸に、台車に支持された主電動機の回転軸を継手を介して接続し、主電動機の回転動力を、前記各歯車、継手装置を介して前記車軸に伝達する構造となっている。
【0003】
しかしながら近年は、各歯車をなくして、主電動機の回転動力を、ゴム製の弾性体を用いた弾性継手を介して直接車軸に伝達することで、各歯車の潤滑材の保守・点検を不要とし、かつ、歯車の噛み合い音をなくした低騒音車が提案されている(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−301470号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
動力の伝達に弾性体を用いた弾性継手は、各歯車の潤滑材の保守・点検を不要とする一方、各歯車の噛み合いをなくす面で優れているが、反面、ゴム製の弾性体は熱に弱い面がある。特に、弾性継手の領域は主電動機で発生した熱の影響を受け易く、高温にさらされるために劣化がどうしても早まり弾性継手の交換周期が短くなっているのが現状である。
【0006】
そこで、この発明は、簡単な工夫によって熱による弾性体の劣化を遅らせることが可能な車両用主電動機の継手型駆動装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明にあっては、主電動機の中空シャフト内に車軸を配し、その車軸の両端部に車輪を装着する一方、前記中空シャフトの両端部に駆動接手を設け、その駆動接手と対向し合う従動継手を前記車軸に設け、弾性体を介して前記駆動接手側から従動接手側へ動力を伝達する車両用主電動機の継手型駆動装置であって、前記駆動接手に駆動取付部を、従動接手に従動取付部をそれぞれ円周線上に沿って交互に配置されるように設け、前記駆動取付部と従動取付部とに前記弾性体の前後平行な受け面を挟み付けるようにして弾性体保持部材を取付けるとともに、その弾性体保持部材に、内周側から外周側に向かって空気が通り抜ける略径方向の貫通孔を少なくとも一箇所以上に設ける。
【0008】
前記貫通孔を設ける位置としては、弾性体保持部材の外に、従動継手、あるいは、駆動接手、あるいは、弾性体、あるいは、継手型駆動装置を構成する各構成部品の合せ面がある。
【0009】
これにより、運転時において内周側から外周側へ向かって空気が通り抜けるようになる。この時、空気の流れは周壁及び周囲の雰囲気温度を下げる冷却風として働くため、主電動機からの熱の影響を緩和させることができるようになり、熱による弾性体の劣化を遅らせることが可能となる。
【0010】
この結果、弾性体の交換周期が長くなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図4の図面を参照しながらこの発明の実施の形態について具体的に説明する。図4において、符号1は鉄道車両の台車、3は主電動機をそれぞれを示しており、主電動機3は支持装置(図示していない)によって前記台車1に固定支持されている。
【0012】
主電動機3は、固定子5と回転子7とを有し、固定子5は前記主電動機3の主電動ケース9内に固定されている。回転子7は中空シャフト11に装着され、前記固定子5に電流が流れることで、回転子7を介して前記シャフト11に回転動力が与えられるようになっている。
【0013】
中空シャフト11は、前記主電動ケース9にベアリング等の軸受部13により回転自在に両端支持され、内部には車軸15が貫通している。
【0014】
車軸15の両端には、レール17に沿って走行する車輪19が固定され、その車輪19の車軸15は、軸受ケース21により回転自在に支持されている。なお、軸受ケース21はサスペンション23を介して前記台車1に支持されている。
【0015】
一方、シャフト11と車軸15とは継手装置25を介して動力伝達されるようになっている。
【0016】
継手装置25は、図2に示す如く、シャフト11の左右に設けられた駆動接手、27と、その駆動接手27と対向し、前記車軸15に設けられた従動接手29と、駆動接手27と従動接手29とを結合させる弾性体31と、その弾性体31を回転方向イとなる前後から固定支持する弾性体保持部材33とから成る弾性継手となっている。
【0017】
駆動接手27には、所定の間隔で配置された駆動取付部37が、従動接手29には、所定の間隔で配置された従動取付部39がそれぞれ設けられている。駆動取付部37と従動取付部39は、円周線上に沿って従動取付部39、駆動取付部37、従動取付部39というように交互に配置された構造となっている。
【0018】
弾性体31は、弾性変形可能なゴムの材質で作られていて、前後の受け面41aは金属製の受け金41となっている。弾性体31の前後の受け面41aを形成する受け金41は、平行に配置された形状となっている。なお、受け金41は硬質の合成樹脂材で形成してもよい。
【0019】
弾性体31は、前記駆動取付部37と従動取付部39の間で、回転方向イの向きに配置され、前記した前後の弾性体保持部材33によって固定支持されている。
【0020】
弾性体保持部材33は、内部の接触取付面33aと、遠心力によって弾性体31が振り出されるのを阻止する前後のストッパー部33bと、弾性体31の前後の受け面41aを保持する前後のテーパー状の押圧保持面33cとを有し、前後のテーパー状の押圧保持面33cによって断面楔状の形状となっている。また、材質はアルミ製で軽量化が図られている。
【0021】
テーパー状の前後の押圧保持面33cは、図1に示す如く、駆動取付部37と従動取付部39への取付け完了時に、対向し合う平行状態が確保されると共に、図3に示す如く弾性体31の受け面41aを、通常時のEの状態からeの状態まで押圧Fして、弾性体31に回転方向の予圧を与える傾斜角度θに設定されている。
【0022】
弾性体保持部材33の接触取付面33aは、下方が開放された凹溝状の天井側に形成され、接触取付面33aへ抜ける貫通した取付孔43を有している。したがって、例えば、ねじ孔45が設けられた駆動取付部37の頭部は、弾性体保持部材33の内部に入り込むと共に、取付け孔43を貫通し、ねじ孔45と螺合し合う取付けボルト47(他方は図示していない)により接触取付面33aと接触し合う状態で固着されるようになる。この場合、従動取付部39側についても同様で取付けボルト47を取付孔43、ねじ孔45へそれぞれ螺合させることで固着されるようになる。したがって、この取付け領域は鋳鉄製に比べて強度で劣るアルミ製であっても強固な取付け常態が確保されるようになっている。
【0023】
一方、各弾性体保持部材33には、内周側から外周側へ向かって図1矢印ロのように空気が通り抜ける略径方向の貫通孔49が少なくとも一箇所以上、この実施形態では4箇所に設けられている。
【0024】
貫通孔49を設ける場所は必ずしも弾性体保持部材33でなくてもよい。例えば、図5、図6に示すように、弾性体31の前後の受け金41の間に貫通孔49を設けるようにすることも可能である。この時の貫通孔49の数及び径は、弾性体31の強度及び特性を損なうことのない条件のもとに設けるようにすることが望ましい。また、弾性体31に単独で貫通孔49を設けるようにするか、あるいは前記弾性体保持部材33の貫通孔49と組合せた手段とするかは自由である。
【0025】
あるいは、図7、図8に示すように、駆動接手27又は従動接手29に貫通孔49を設けるようにすることも可能である。この場合、貫通孔49は駆動接手27又は従動接手29にそれぞれ単独で、あるいは一緒に組合せた手段とするかは自由である。
【0026】
この場合、仮想線で示すように、例えば、駆動取付部37の上面まで開口する貫通孔49とする場合には、その貫通孔49と弾性体保持部材33側まで延長し、弾性体保持部材33を介して外周に空気が通り抜けるようにすることが望ましい。特に、この実施形態の場合には貫通孔49をほぼ90度屈曲させて駆動取付部37の周壁面に取入側となる開口4aを設けるようにしてもよい。
【0027】
あるいは、図9に示すように、合せ面となる弾性体31の前後の受け金41と前記弾性体保持部材33の前後のストッパー部33bとに対向し合う溝51を設けておき、図10に示すように組付け完了時において、前記溝51を介して内周側から外周側に向かって空気が通り抜ける空気通路を設けるようにする等、適宜設計自由である。
【0028】
このように、構成された継手型駆動装置によれば、運転時において空気は貫通孔49によって内周側から外周側へ向かって通り抜ける。この時、空気の流れは周壁及び周囲の雰囲気温度を下げる冷却風として働くため、主電動機3からの熱の影響を大きく受けることがなくなり、熱による弾性体31の劣化を遅らせることが可能となる。この結果、弾性体31を交換する周期が長くなり、保守・管理が楽になる。
【0029】
【発明の効果】
以上、説明したようにこの発明によれば、貫通孔を通過する時の空気の流れを、弾性体を冷やす冷却風として利用することができるようになるため、主電動機からの熱の影響を大きく受けることがなくなり、熱による弾性体の劣化を遅らせることができる。この結果、弾性体を交換する周期が長くなり、保守・管理の面で大変好ましいものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる継手装置の一部分を示した説明図。
【図2】継手装置の一部分を示した分解斜視図。
【図3】弾性体の説明図。
【図4】車両用主電動機の継手型駆動装置全体の説明図。
【図5】弾性体に貫通孔を設けた図1と同様の説明図。
【図6】図5の分解斜視図。
【図7】駆動継手と従動継手とに貫通孔を設けた分割した説明図。
【図8】図7の組付け完了時の概要説明図。
【図9】継手装置を構成する構成部品となる弾性体と弾性体保持部材との合せ面に溝を設けた分割した説明図。
【図10】図9の組付け完了時の概要説明図。
【符号の説明】
3 主電動機
11 中空シャフト
15 車軸
19 車輪
27 駆動接手
29 従動接手
31 弾性体
33 弾性体保持部材
37 駆動取付部
39 従動取付部
41 受け金
41a 受け面
49 貫通孔
Claims (4)
- 主電動機の中空シャフト内に車軸を配し、その車軸の両端部に車輪を装着する一方、前記中空シャフトの両端部に駆動接手を設け、その駆動接手と対向し合う従動継手を前記車軸に設け、弾性体を介して前記駆動接手側から従動接手側へ動力を伝達する車両用主電動機の継手型駆動装置であって、
前記駆動接手に駆動取付部を、従動接手に従動取付部をそれぞれ円周線上に沿って交互に配置されるように設け、前記駆動取付部と従動取付部とに前記弾性体の前後平行な受け面を挟み付けるようにして弾性体保持部材を取付けるとともに、その弾性体保持部材に、内周側から外周側に向かって空気が通り抜ける略径方向の貫通孔を少なくとも一箇所以上に設けるようにしたことを特徴とする車両用主電動機の継手型駆動装置。 - 主電動機の中空シャフト内に車軸を配し、その車軸の両端部に車輪を装着する一方、前記中空シャフトの両端部に駆動接手を設け、その駆動接手と対向し合う従動継手を前記車軸に設け、弾性体を介して前記駆動接手側から従動接手側へ動力を伝達する車両用主電動機の継手型駆動装置であって、
前記従動接手または駆動接手に内周側から外周側に向かって空気が通り抜ける略径方向の貫通孔を少なくとも一箇所以上に設けるようにしたことを特徴とする車両用主電動機の継手型駆動装置。 - 主電動機の中空シャフト内に車軸を配し、その車軸の両端部に車輪を装着する一方、前記中空シャフトの両端部に駆動接手を設け、その駆動接手と対向し合う従動継手を前記車軸に設け、弾性体を介して前記駆動接手側から従動接手側へ動力を伝達する車両用主電動機の継手型駆動装置であって、
前記駆動接手に駆動取付部を、従動接手に従動取付部をそれぞれ円周線上に沿って交互に配置されるように設け、前記駆動取付部と従動取付部とに前記弾性体の前後平行な受け面を挟み付ける用にして弾性体保持部材を取付けるとともに、その弾性体に、内周側から外周側に向かって空気が通り抜ける略径方向の貫通孔を少なくとも一箇所以上に設けるようにしたことを特徴とする車両用主電動機の継手型駆動装置。 - 前記継手型駆動装置を構成する構成部品と構成部品の合せ面に、内周側から外周側に向かって空気が通り抜ける略径方向の溝を少なくとも一箇所以上に設けるようにしたことを特徴とする車両用主電動機の継手型駆動装置。
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JP2003207205A JP2005059617A (ja) | 2003-08-11 | 2003-08-11 | 車両用主電動機の継手型駆動装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2541325A1 (en) | 2006-02-21 | 2013-01-02 | Nikon Corporation | Exposure apparatus and exposure method |
-
2003
- 2003-08-11 JP JP2003207205A patent/JP2005059617A/ja active Pending
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