JP2005059167A - 微細構造体の製造方法および微細構造体、ならびに記録装置の製造方法および記録装置 - Google Patents

微細構造体の製造方法および微細構造体、ならびに記録装置の製造方法および記録装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 カーボンナノチューブなどの成長部をより微細な間隔で規則正しく配列させることができる微細構造体の製造方法を提供する。
【解決手段】 基板11に、触媒配置のための核として溝12を形成する。次に、基板11に、触媒物質14、例えば鉄(Fe)を付着させる。続いて、基板11に熱処理を行うことにより触媒物質14を溶融させて溝12に凝集させる。溝12により触媒物質14を確実に所望の位置に配置することができる。そののち、溝12にカーボンナノチューブを成長させる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、触媒を用いてカーボンナノチューブ,カーボンナノウォール等の成長部を形成する微細構造体の製造方法、およびその方法により得られた微細構造体、ならびにこれらを用いた記録装置の製造方法および記録装置に関する。
近年のナノテクノロジーの進歩は著しく,なかでもカーボンナノチューブ等の分子構造体は、熱伝導性,電気伝導性,機械的強度などで優れた特性を持つ安定した材料であることから、トランジスタ,メモリ,電界電子放出素子など幅広い用途への応用が期待されている。
例えば、カーボンナノチューブの用途の1つとして、冷陰極電界電子放出(以下、「電界電子放出」という)を実現するのに好適であることが知られている(例えば、非特許文献1参照。)。電界電子放出とは、真空中に置かれた金属または半導体に所定のしきい値以上の大きさの電界を与えると、金属または半導体の表面近傍のエネルギー障壁を電子が量子トンネル効果により通過し、常温においても真空中に電子が放出されるようになる現象である。
このような応用分野においては、カーボンナノチューブは、単独ではなく、複数のカーボンナノチューブを含むカーボンナノチューブ構造体として利用される。例えば、カーボンナノチューブを所定の配列で形成したカーボンナノチューブ構造体を、FED(Field Emission Display)に利用した例が報告されている(例えば、特許文献1ないし7、および非特許文献1ないし4参照。)。この場合、カーボンナノチューブ構造体の製造方法として、フォトリソグラフィあるいはCVD(Chemical Vapor Deposition ;化学気相成長)などの従来の半導体技術が用いられている。また、カーボンナノチューブに異物質を内包させる技術についても開示されている(例えば、非特許文献5ないし7参照。)。
最近では、カーボンナノシートあるいはカーボンナノウォールと呼ばれるカーボン二次元構造体が注目されている。カーボン二次元構造体は、シャープエッジを有すると共に表面積が大きいという特性があり、カーボンナノチューブよりも更に高い電界電子放出特性が期待できるといわれている。非特許文献8には、超音波プラズマCVD法により基板上にカーボンナノシートを成長させ、更に、カーボンナノシートの表面に金(Au),酸化亜鉛(ZnO)およびカドミウム(Cd)を成長させた例が報告されている。
また、本発明に関連する他の技術として、磁気記録素子および磁気記録装置がある。これらの原理は、磁気材料に着磁して、その保磁力により着磁方向を1あるいは0、または着磁における磁化の度合いを記録する信号のアナログ量に対応させるものである。ここで、着磁は記録面に水平方向の面内着磁と、記録面に垂直な垂直着磁のいずれもが実用に供されている。近年では、記録密度の更なる向上が要求されているが、従来では、着磁の長さをより小さくすることにより対応してきた。このような磁気記録技術においてカーボンナノチューブを応用する試みは、本発明者の知り得るところでは開示されていない。
特開2002−203473号公報 特開2002−197965号公報 特開2002−150922号公報 特開2001−23506号公報 特開2000−285795号公報 特開2000−123713号公報 特開2000−67736号公報 斎藤弥八,表面化学,1998年,第19巻,第10号,p.680−686 C.A.スピント(C. A. Spindt)、外3名,ジャーナル・オブ・アプライド・フィジクス(Journal of Applied Physics),(米国),1976年,第47巻,p5248−5263 第49回応用物理学関係連合講演会,講演予稿集,29p−K−7 日刊工業新聞,平成14年4月11日付記事,「CNTのフィールドエミッター4ボルト低電圧で電子放出」 阿多誠文(M. Ata)、外3名,ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジクス(Jpn. J. Appl.Phys.),1995年,第34巻,p4207−4212 阿多誠文(M. Ata)、外4名,ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジクス(Jpn. J. Appl.Phys.),1994年,第33巻,p4032−4038 阿多誠文(M. Ata)、外2名,アドバンスト・マテリアルズ(Advanced Materials),(独国),1995年,第7巻,p286−289) ウー・イーホン(WU Yihong )、T3−4 Three-Dimentional Nanostructured Materials Based on Two-Dimentional Nano-Sheets 、ナノテク2003+フューチャー(nano tech 2003 + Future )ナノテクノロジーに関する国際会議および国際展示会、プログラムアンドアブストラクツ(Program & Abstracts )、p.170−171 阿多誠文(M. Ata)、外3名,ジャパニーズ・ジャーナル・オブ・アプライド・フィジクス(Jpn. J. Appl.Phys.),1995年,第34巻,p4207−4212
カーボンナノチューブ構造体あるいはカーボンナノウォールを用いたFED等を実現するには、遷移金属等からなる触媒の微細なパターンを形成し、それを用いてカーボンナノチューブあるいはカーボンナノウォールを微細な間隔で規則正しく整列させる技術が必須とされる。しかしながら、従来では、ある程度の量産性を達成できる技術としてはフォトリソグラフィしかなかった。フォトリソグラフィは、本質的に二次元構造の形成に適した技術であり、カーボンナノチューブ構造体のような三次元構造を形成するには不向きである。
更に、フォトリソグラフィにより金属触媒の微細なパターンを形成するには、エネルギービームの波長を短くするしか方法がなく、現在の技術ではこれ以上の短波長化は困難である。そのため、フォトリソグラフィにより遷移金属等のパターンを形成する場合には、遷移金属パターンの寸法およびその間隔は、エネルギービームの波長で定まり、現在の技術では0.05μm(50nm)以下にすることができず、また、パターンの間隔(ピッチ)は100nm以下にすることができない。すなわち、従来の手法では、金属触媒等のより微細なパターンを形成するには限界があるという問題があった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その第1の目的は、カーボンナノチューブ構造体などの成長部を、より微細な間隔で規則正しく配列することのできる微細構造体の製造方法を提供することにある。
本発明の第2の目的は、より微細な間隔で規則正しく配列され、FED,記録装置等の製造に好適な成長部を有する微細構造体を提供することにある。
本発明の第3の目的は、より微細な間隔で規則正しく配列された成長部を用いて記録密度を更に向上させることのできる記録装置の製造方法および記録装置を提供することにある。
本発明による微細構造体の製造方法は、基板に触媒配置のための核を形成する核形成工程と、基板に触媒機能を有する物質を付着させる付着工程と、基板に熱処理を行うことにより触媒機能を有する物質を溶融させて核に凝集させる凝集工程と、触媒機能を有する物質を用いて核に成長部を形成する成長工程とを含むものである。
本発明による微細構造体は、溝を有する基板と、溝の深さ方向の少なくとも一部に充填された触媒機能を有する物質と、溝に形成された成長部とを備えたものである。
本発明による記録装置の製造方法は、基板に触媒配置のための核を形成する核形成工程と、基板に触媒機能を有する物質を付着させる付着工程と、基板に熱処理を行うことにより触媒機能を有する物質を溶融させて核に凝集させる凝集工程と、触媒機能を有する物質を用いて核に筒状成長部を形成する筒状成長工程と、筒状成長部の先端を所定の平面内に形成すると共に先端を開放端とする高さ均一化工程と、開放端から筒状成長部の少なくとも先端部に磁気材料を挿入する挿入工程とを含むものである。
本発明による記録装置は、溝を有する基板と、溝の深さ方向の少なくとも一部に充填された触媒機能を有する物質と、溝に形成された筒状成長部と、筒状成長部の少なくとも先端部に挿入された磁気材料からなる磁性層とを備えたものである。
本発明による微細構造体の製造方法では、基板に触媒配置のための核が形成され、次に、基板に触媒機能を有する物質が付着する。続いて、基板に熱処理が行われることにより触媒機能を有する物質が溶融して核に凝集する。そののち、触媒機能を有する物質を触媒として核に成長部が形成される。
本発明による微細構造体では、溝の深さ方向の少なくとも一部が触媒機能を有する物質で充填され、この溝に成長部が形成されているので、溝の間隔および配置を制御することにより成長部がより微細な間隔で規則正しく配列される。
本発明による記録装置の製造方法では、基板に触媒配置のための核が形成され、次に、基板に触媒機能を有する物質が付着する。続いて、基板に熱処理が行われることにより触媒機能を有する物質が溶融して核に凝集する。そののち、触媒機能を有する物質を触媒として核に筒状成長部が形成される。続いて、筒状成長部の先端が所定の平面内に形成されると共に先端が開放端とされる。そののち、開放端から筒状成長部の少なくとも先端部に磁気材料が挿入される。
本発明による記録装置では、各々の筒状成長部に挿入された磁性層は、隣接する他の筒状成長部内の磁性層から隔離されるので、各々の筒状成長部内の磁性層に対しての情報の書き込みまたは読み出しが確実に行われる。
本発明の微細構造体の製造方法によれば、触媒配置のための核に触媒機能を有する物質を凝集させるようにしたので、触媒機能を有する物質を確実に所望の位置に配置することができる。また、触媒機能を有する物質が凝集した核に成長部を形成するようにしたので、触媒配置のための核の間隔および配置を制御することにより所望の位置に成長部を形成することができる。
本発明の微細構造体によれば、溝の間隔および配置を制御することにより成長部をより微細な間隔で規則正しく配列することができる。
本発明の記録装置の製造方法および本発明の記録装置によれば、触媒配置の核としての溝に筒状成長部が形成され、この筒状成長部内に磁気材料からなる磁性層が導入されているので、溝の間隔および配置を制御することにより筒状成長部を微細な間隔で規則正しく配列し、着磁の長さを従来のフォトリソグラフィでは不可能な小さな寸法とすることができる。よって、極めて記録密度を高くすることができる。また、磁性層は筒状成長部により隔離されているので、隣接する他の筒状成長部内の磁性層の影響を受けることなく、所定の磁化方向を長期間安定して保持することができ、記録装置の信頼性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施の形態)
《構造体の製造方法》
まず、図1ないし図8を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る微細構造体の製造方法について説明する。本実施の形態の方法は、微細構造体として例えば一方向に配向された複数のカーボンナノチューブを含むカーボンナノチューブ構造体を形成するものであり、基板に触媒配置のための核を形成する「核形成工程」と、基板に触媒機能を有する物質を付着させる「付着工程」と、基板に熱処理を行うことにより触媒機能を有する物質を溶融させて核に凝集させる「凝集工程」と、触媒機能を有する物質を用いて核に成長部、例えばカーボンナノチューブを形成する「成長工程」とを含むものである。得られたカーボンナノチューブ構造体は、例えばFEDのカソードあるいは記録装置として利用される。
ここで、カーボンナノチューブ構造体には、例えば、複数のカーボンナノチューブを微細なパターンで配列形成したもの、カーボンナノチューブに異物質を内包させたもの、あるいは複数のカーボンナノチューブを微細なパターンで配列形成すると共に異物質を内包させたものなど、種々の形態のものが含まれる。本実施の形態では、複数のカーボンナノチューブを微細なパターンで配列形成したカーボンナノチューブ構造体について扱う。
(核形成工程)
まず、図1に示したように、例えばガラスよりなる基板11を用意する。基板11の材料および厚みは特に限定されない。基板11の表面には、表面膜11Aが形成されていてもよい。基板11あるいは表面膜11Aの材料は、例えば、後述するように原盤13を押圧することにより溝12を形成するため、柔軟性を有するものが好ましく、具体的には酸化物もしくは窒化物、または半導体が好ましい。表面膜11Aを形成する場合、その厚みは、例えば40nmとすることができる。
次に、同じく図1に示したように、基板11に、溝12を形成する。この溝12は、基板11の所望の位置に後述する触媒機能を有する物質、例えば鉄(Fe)を配置するための核となるものである。本実施の形態では、例えば、一次元方向に配列された直線状の溝12を形成する。
溝12の形成方法は、基板11あるいは表面膜11Aの材料あるいは硬度に応じて選択すればよく、特に限定されない。例えば、ダイヤモンドカッター、スクライバー、レーザアブレーションなどにより形成してもよく、フォトリソグラフィにより表面膜11Aをパターニングすることにより形成してもよい。
特に、図2に示したように表面に突起13Aを有する原盤13を用意し、図3(A)および図3(B)に示したように、原盤13を基板11の表面膜11Bに押圧することにより溝12を形成することが好ましい。このように原盤13の突起13Aを基板11に転写して溝12を形成するようにすれば、一度に多数の溝12を形成でき、効率が高いからである。また、突起13Aの形状および原盤13の押圧力を制御することにより、溝12を所望の幅、間隔および深さで形成することができるからである。特に、後述する原盤13の製造方法あるいは原盤13を用いた溝形成方法では、フォトリソグラフィで溝12を形成するよりもはるかに微細な幅および間隔で溝12を形成することができる。
ここで、「突起」とは、原盤13の表面から隆起し、その高さが原盤13の表面のラフネスより高い1nm以上のものをいう。
溝12の幅、間隔および深さは、溝12の形成方法によって異なりうる。例えば、図3(A)および図3(B)に示したように原盤13を基板11に押圧することにより溝12を形成する場合には、溝12の間隔(ピッチ)は原則として原盤13の突起13Aの間隔に等しくなる。そのため、溝12の好ましい間隔については、後述する原盤の製造方法と併せて説明する。また、溝12の幅および深さは、原盤13に加える圧力を制御することにより制御可能である。例えば、図3(A)に示したように、突起13Aの先端から中腹にかけての一部分を基板11にめり込ませるようにすれば、溝12の幅および深さは突起13Aの幅および高さよりも小さくなる。よって、溝12の幅を突起13Aの幅よりも更に小さくすることができる。あるいは、図4(A)に示したように、突起13Aのほぼ全体を基板11にめり込ませるようにすれば、図4(B)に示したように、溝12の幅および深さは突起13Aの幅および高さにほぼ等しくなる。
なお、溝12の断面形状は、溝12の形成方法によって異なり、図1に示したようなU字形に限らずV字形などでもよい。
(付着工程)
続いて、図5に示したように、基板11に触媒機能を有する物質(以下、「触媒物質」という)14を付着させる。付着方法は、後の凝集工程において基板11に熱処理を行うことにより触媒物質14を溶融させて溝12に凝集させる程度に触媒物質14を付着させることができる方法であればよく、例えばスパッタリング法,蒸着,塗布あるいはPECVD(Plasma Enhanced Chemical Vapor Deposition ;プラズマCVD)法を用いることができる。
触媒物質14は、カーボンナノチューブあるいはカーボンナノウォールなどの炭素(C)よりなる成長部を形成するための金属触媒としては、鉄(Fe)の他、バナジウム(V),マンガン(Mn),コバルト(Co),ニッケル(Ni),モリブデン(Mo),タンタル(Ta),タングステン(W)または白金(Pt)が挙げられる。また、イットリウム(Y),ルテチウム(Lu),ホウ素(B),銅(Cu),リチウム(Li),シリコン(Si),クロム(Cr),亜鉛(Zn),パラジウム(Pd),銀(Ag),ルテニウム(Ru),チタン(Ti),ランタン(La),セリウム(Ce),プラセオジム(Pr),ネオジム(Nd),テルビウム(Tb),ジスプロシウム(Dy),ホルミウム(Ho)またはエルビウム(Er)を用いてもよい。なお、以上の物質は2種以上同時に使用してもよく、また、これら物質の2種以上からなる化合物を用いてもよい。また、金属フタロシアン化合物,メタセロン、金属塩を用いることも可能である。更に、酸化物あるいはシリサイドであってもよい。
加えて、用途によっては、触媒物質14は、アルミニウム(Al),シリコン(Si),タンタル(Ta),チタン(Ti),ジルコニウム(Zr),ニオブ(Nb),マグネシウム(Mg),ホウ素(B),亜鉛(Zn),鉛(Pb),カルシウム(Ca),ランタン(La),ゲルマニウム(Ge)などの金属および半金属などの元素の、窒化物,酸化物,炭化物,フッ化物,硫化物,窒酸化物,窒炭化物,または酸炭化物などからなる誘電体材料を用いることが可能である。具体的には、AlN,Al2 3 ,Si3 4 ,SiO2 ,MgO,Y2 3 ,MgAl2 4 ,TiO2 ,BaTiO3 ,SrTiO3 ,Ta2 5 ,SiC,ZnS,PbS,Ge−N,Ge−N−O,Si−N−O,CaF2 ,LaF,MgF2 ,NaF,TiF4 などである。更にまた、これらの材料を主成分とする材料や、これらの材料の混合物、例えばAlN−SiO2 を用いることも可能である。加えてまた、鉄(Fe),コバルト(Co),ニッケル(Ni),ガドリニウム(Gd)等の磁性体材料を用いることもできる。
このような触媒物質14は、次の凝集工程において触媒物質14を溶融させて溝12に凝集させることができる程度の厚みで付着させることが好ましい。付着させる触媒物質14の厚みが大きいと、触媒物質14の移動および凝集が困難になったり、凝集した触媒物質14が溝12に収まりきらず、溝12の幅および間隔を微細化した意味が減じてしまうからである。例えば、触媒物質14は、連続した膜を形成しない程度の厚みで付着させてもよく、あるいは、連続していても極めて薄い膜を形成するようにしてもよい。具体的には、付着させる触媒物質14の厚みは、基板11または表面膜11Aの表面のラフネス程度、例えば1nm未満とすることができる。
(凝集工程)
続いて、図6に示したように、基板11に熱処理を行うことにより触媒物質14を溶融させて溝12に凝集させる。これにより、触媒物質14を確実に所望の位置に配置することができる。熱処理は、例えば熱アニール法,レーザ照射,超音波照射,マイクロ波照射あるいはIR(infrared;赤外線)ランプ照射により行うことができる。
触媒物質14を溝12に凝集させるには、触媒物質14の基板11に対する濡れ性を利用することが好ましい。すなわち、基板11あるいは表面膜11Aの材料として触媒物質14が濡れにくい材料を用い、触媒物質14を熱処理により溶融させて溝12に凝集させる。これにより、触媒物質14を簡単かつ精確に溝12に凝集させることができる。このように触媒物質14の基板11に対する濡れ性を利用する場合、触媒物質14と基板11あるいは表面膜11との材料の組合せとしては、例えば触媒物質14として金属触媒と、基板11あるいは表面膜11として上述した酸化物もしくは窒化物、または半導体との組合せを挙げることができる。
溝12に凝集した触媒物質14は、図6に示したように溝12の深さ方向の全部を充填し、更に濡れ性により溝12の入口に略半球状に突出していてもよい。あるいは、触媒物質14は、溝12の深さ方向の一部を充填していてもよい。
(成長工程)
触媒物質14を溝12に凝集させたのち、図7に示したように、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition ;化学気相成長)法により、触媒物質14を用いて溝12にカーボンナノチューブ15を成長させる。成長条件としては、例えば、カーボンナノチューブ15の原料となる炭素化合物としてメタン(CH4 )を用い、溝12に凝集した触媒物質14、すなわち鉄(Fe)を触媒として、900℃、15分とすることができる。カーボンナノチューブ15は溝12にのみ成長するので、基板11の上に溝12のパターン通りに複数のカーボンナノチューブ15が直線状に配列されたカーボンナノチューブ構造体16が形成される。カーボンナノチューブ15の直径は、原料となる炭素化合物の種類と、成長条件の設定により定めることが可能である。
《原盤の製造方法》
次に、図8および前述の図2を参照して、原盤13の製造方法を説明する。この製造方法は、素材基板110の表面に所望のパターンに応じて変調された熱分布111を与え、素材基板110の表面を溶融させる「溶融工程」と、素材基板110の表面を放熱させることにより、熱分布111に応じた位置に、すなわち、所望のパターンで突起を形成する「突起形成工程」とを含むものである。
(溶融工程)
まず、図8を参照して溶融工程を説明する。ここで、素材基板110の材料は、原盤13として基板11または表面膜11Aに押圧することにより溝12を形成することができるものであれば特に限定されず、押圧を繰り返すため耐久性に優れたものであればより好ましい。
素材基板110は、厚さが例えば40nmであり、例えばシリコンにより構成された支持体110Aにより保持されている。なお、素材基板110が十分な厚さを有している場合には、支持体110Aは不要である。
熱分布111は、素材基板110の表面温度がエネルギービーム112の照射により空間的に変調されて、高温領域111Hと低温領域111Lとが周期的に形成されたものである。エネルギービーム112は、波長および位相の揃った平行光であり、本実施の形態では、高出力を得るため、例えばXeClエキシマレーザを用いる。
本実施の形態では、熱分布111は、エネルギービーム112を回折格子113で回折させることにより与えられる。回折格子113は、エネルギービーム112を回折させてエネルギー量を空間的に変調するものであり、例えば、光学ガラス板に、直線状の平行な溝113Aが一定の周期間隔Pで一次元方向に配列されたものである。本実施の形態では、例えば、石英材料よりなる板に直線状の平行な溝113Aが例えば1μmの周期間隔Pで一次元方向に配列され、エネルギービーム112のエネルギー量を、溝113Aが配列されている方向に沿って一次元方向に変調するようになっている。なお、回折格子113は必ずしも溝などの凹凸を形成したものに限られず、例えば、エネルギービーム112の透過部分と非透過部分とが印刷により形成されたものであってもよい。
このような回折格子113を用いることにより、高温領域111Hは、溝113Aの延長方向に沿った直線状に形成されると共に、溝113Aの配列されている方向に沿って一次元方向に配列される。熱分布111の空間的周期T、すなわち高温領域111Hの間隔(ピッチ)は、回折格子113の周期間隔Pおよびエネルギービーム112の波長λに応じて定まる。波長λを小さくするほど、または、周期間隔Pを微細にするほど熱分布111の空間的周期Tを微細化することができる。
エネルギービーム112のエネルギー量は、低温領域111Lにおいて素材基板110の表面が溶融する温度となるように設定される。これにより、素材基板110の表面の全体を溶融させることができる。このとき、エネルギービーム112としてエキシマレーザを用いると、パルス発光の照射回数によりエネルギー量の制御を行うことができる。本実施の形態では、エネルギービーム112のエネルギー量を一定値を超えるように制御する。例えば、エネルギービーム112のエネルギー量を350mJ/cm2 、パルス照射回数を100回とする。
(突起形成工程)
次に、図2を参照して突起形成工程を説明する。すなわち、溶融工程において素材基板110の表面を溶融させたのち、エネルギービーム112の照射を止めると、素材基板110の表面の温度は徐々に低下して凝固するが、このとき、溶融工程において照射されたエネルギービーム112のエネルギー量が一定値を超えている場合には、高温領域111Hに対応する位置に、素材基板110の表面から隆起した突起13Aが形成され、表面に突起13Aを有する溝形成用原盤(以下、「原盤」という)13が形成される。
突起13Aは、高温領域111Hが溝113Aに対応して一次元方向に配列された直線状であるので、これに対応して、一次元方向に配列された直線状のリブ(突条)のパターンとして形成される。突起13Aの幅(線幅)W、すなわち熱分布111の変調方向における突起13Aの下端部の寸法は、溶融温度および冷却速度により定まる。溶融温度は、エネルギービーム112のエネルギー量、すなわちエキシマレーザの場合にはパルス照射回数によって制御することができ、溶融温度が高いほど、突起13Aの幅Wは大きくなる。冷却速度は、素材基板110または素材基板110のホルダーを真空中またはガス雰囲気中に配置する方法、ガスフローによる方法、水または液体窒素中で冷却する方法、あるいは加熱しながらゆっくり冷却する方法などによって制御することができ、冷却速度が速いほど突起13Aの幅Wは大きくなる。突起13Aの幅Wは、原理的には素材基板110の構成物質の原子の大きさより大きい任意の値をとり得るものであり、溶融温度および冷却速度を制御することにより従来のフォトリソグラフィ技術では不可能であった50nm未満を実現することができる。
突起13Aの幅Wの具体的な値は、原盤13を用いて形成される溝12の用途によって定められるが、例えば溝12にカーボンナノチューブ構造体16を形成する場合には、突起13Aの幅Wは、0.4nm以上50nm未満であることが好ましい。その理由は、カーボンナノチューブ15の直径が、最小で0.4nmであるからである。
突起13Aの幅Wは、0.4nm以上30nm以下であればより好ましい。カーボンナノチューブ15は、直径が0.4nm以上30nm以下の範囲にあるものが多いからである。
更に、突起13Aの幅Wは、0.4nm以上10nm以下であれば更に好ましい。なぜなら、原盤13を用いて形成される溝12の幅方向に多数のカーボンナノチューブ15が接近して屹立する可能性が小さくなるので、カーボンナノチューブ構造体16を例えば電界電子放出素子(エミッタ)として使用する場合に、カーボンナノチューブ15の各々の表面における電界強度の低下を防止し、電界放出に必要な印加電圧を小さくすることができるからである。また、例えばカーボンナノチューブ構造体16を記録装置(メモリ)として利用する場合には、一本の溝12には幅方向に1本のみのカーボンナノチューブ15を形成することが必要となる場合があるので、カーボンナノチューブ15の直径と溝12の幅とを一致させることが好ましいからである。
また、突起13Aの間隔L、すなわち熱分布11の変調方向における突起13Aの間隔(ピッチ)は、熱分布11の空間的周期Tに応じて、すなわち回折格子13の周期間隔Pおよびエネルギービーム12の波長λに応じて定まる。波長λを小さくするほど、または、周期間隔Pを微細にするほど突起13Aの間隔Lを微細化することができ、従来のフォトリソグラフィでは不可能な微細な間隔Lで突起13Aを形成することが可能である。
突起13Aの間隔Lは、例えば100nm以下であることが好ましい。従来のフォトリソグラフィでは解像限界が50nmであるため、従来のフォトリソグラフィで形成可能な最小のパターンは、例えば山50nm、谷50nm、および山50nmで、その間隔は解像限界の2倍すなわち100nmとなるからである。更に、突起13Aの間隔Lは、50nm以下とすればより好ましい。従来の電子ビームリソグラフィの解像限界が25nm程度であるため、従来の電子ビームリソグラフィで形成可能な最小のパターンの間隔は、同様に解像限界の2倍すなわち50nmとなるからである。
このように本実施の形態では、基板11に触媒配置のための核として溝12を形成し、続いて、基板11に触媒物質14を付着させ、そののち、基板11に熱処理を行うことにより触媒物質14を溶融させて溝12に凝集させるようにしたので、溝12により触媒物質14を確実に所望の位置に配置することができる。また、溝12にカーボンナノチューブ15を成長させるようにしたので、溝12の間隔および配置を制御することにより所望の位置にカーボンナノチューブ15を形成することができる。
特に、表面に突起13Aを有する原盤13を基板11の表面膜11Bに押圧することにより溝12を形成するようにすれば、溝12を効率よく形成することができる。
また、特に、触媒物質14を、基板11に対する濡れ性を利用して溝12に凝集させるようにしたので、触媒物質14を簡単かつ精確に溝12に凝集させることができる。
〔変形例1〕
次に、図9ないし図11を参照して、本発明の変形例1について説明する。本変形例は、図9に示したように、基板11に、二次元方向に配列された点状の溝22のパターンを形成するようにしたものである。このような溝22は、図10に示したような二次元方向に配置された突起23Aを有する原盤23を用いて上記実施の形態の核形成工程と同様にして形成することができる。
続いて、上記実施の形態の図5および図6を参照して説明したのと同様にして、付着工程および凝集工程を行う。
そののち、図11に示したように、例えばCVD法により、触媒物質14を用いて溝22にカーボンナノチューブ25を成長させる。成長条件としては、例えば、上記実施の形態と同様とすることができる。カーボンナノチューブ25は溝22にのみ成長するので、基板11の上に溝22のパターン通りにカーボンナノチューブ25が二次元方向に配列されたカーボンナノチューブ構造体26が形成される。
《原盤の製造方法》
図12ないし図16は、本変形例の原盤23の製造方法を表している。本変形例の原盤23の製造方法は、溶融工程において、エネルギービームのエネルギー量を、二次元方向すなわちX方向およびY方向に変調させ、素材基板10の表面に対して、X方向熱分布31XおよびY方向熱分布31Yを与えるようにしたものである。
(溶融工程)
まず、図12を参照して溶融工程を説明する。X方向熱分布131Xは、素材基板110の表面温度がX方向に変調されて、X方向高温領域131XHとX方向低温領域131XLとが周期的に形成されたものである。また、Y方向温度分布131Yは、素材基板110の表面温度がY方向に変調されて、Y方向高温領域131YHとY方向低温領域131YLとが周期的に形成されたものである。
X方向熱分布131XおよびY方向熱分布131Yは、例えば、エネルギービーム112を、非透過部分132Aおよび透過部分132Bが二次元方向に配列された回折格子132で回折させることにより与えられる。回折格子132としては、例えば、非透過部分132Aにエネルギービーム112を透過させないマスクが印刷されたものなどを用いることができる。
図13は、素材基板110の表面においてX方向温度分布131XとY方向温度分布131Yとが重畳されることにより、熱分布133が形成された状態を表している。図13に示したように、素材基板110の表面には、X方向高温領域131XHとY方向高温領域131YHとの重複する位置に高温領域133Hを有し、X方向低温領域131XLとY方向低温領域131YLとの重複する位置に低温領域133Lを有するような熱分布133が形成される。これにより、高温領域133Hは、非透過部分132Aおよび透過部分132Bの配列されている方向に沿って二次元方向に配列される。
熱分布133のX方向における空間的周期TX、すなわち高温領域133HのX方向における間隔(ピッチ)は、回折格子1132のX方向における周期間隔PXおよびエネルギービーム112の波長λに応じて定まる。また、熱分布133のY方向における空間的周期TY、すなわち高温領域133HのY方向における間隔(ピッチ)は、回折格子132のY方向における周期間隔PYおよびエネルギービーム112の波長λに応じて定まる。波長λを小さくするほど、または周期間隔PX,PYを微細にするほど熱分布133の空間的周期TX,TYを微細化することができる。ここで、本実施の形態では、回折格子132のX方向における周期間隔PXとは、一つの非透過部分132AのX方向における寸法と一つの透過部分132BのX方向における寸法との和をいい、回折格子132のY方向における周期間隔PYとは、一つの非透過部分132AのY方向における寸法と一つの透過部分132BのY方向における寸法との和をいう。
回折格子132のX方向における周期間隔PXとY方向における周期間隔PYとは、互いに独立に設定することができる。したがって、図14に示したように、熱分布133のX方向における空間的周期TXとY方向における空間的周期TYとを、互いに独立に設定することも可能である。
なお、回折格子132としては、マスク印刷により非透過部分132Aおよび透過部分132Bが形成されたものではなく、凹部または凸部が形成されたものを用いることも可能である。凹凸が形成された回折格子132の場合には、回折格子132のX方向における周期間隔PXとは、凹部(または凸部)のX方向における間隔(ピッチ)をいい、回折格子132のY方向における周期間隔PYとは、凹部(または凸部)のY方向における間隔(ピッチ)をいう。
エネルギービーム112のエネルギー量は、低温領域133Lにおいて素材基板110の表面が溶融する温度となるように設定される。これにより、素材基板110の表面の全体を溶融させることができる。このとき、エネルギービーム112としてエキシマレーザを用いると、パルス発光の照射回数によりエネルギー量の制御を行うことができる。エネルギービーム12のエネルギー量は、上記実施の形態と同様に、一定値を超えるように制御する。
(突起形成工程)
溶融工程において素材基板110の表面を溶融させたのち、エネルギービーム112の照射を止めると、溶融工程において照射されたエネルギービーム112のエネルギー量が一定値を超えている場合には、図10および図15に示したように、高温領域133Hに対応する素材基板110の表面が隆起して、突起23Aが形成される。
突起23Aは、高温領域133Hが素材基板110の表面に二次元方向に配列されているので、これに対応して、素材基板110の表面に二次元方向に配列された錘体のパターンとして形成される。突起23Aの下端部のX方向における寸法(直径)DXおよびY方向における寸法(直径)DYは、溶融温度および冷却速度により定まる。溶融温度は、上記実施の形態と同様に制御することができ、溶融温度が高いほど突起23Aの寸法DX,DYは大きくなる。また、冷却速度は、上記実施の形態と同様に制御することができ、冷却速度が速いほど突起23Aの寸法DX,DYは大きくなる。突起23Aの寸法DX,DYは、原理的には素材基板110の構成物質の原子の大きさより大きい任意の値をとり得るものであり、溶融温度および冷却速度を制御することにより従来のフォトリソグラフィ技術では不可能であった50nm未満を実現することができる。
突起23Aの寸法DX,DYの具体的な値は、溝22の用途によって定められるが、例えばカーボンナノチューブ25を形成する場合には、突起23Aの寸法DX,DYはそれぞれ、0.4nm以上50nm未満であることが好ましい。カーボンナノチューブ25の直径が、最小で0.4nmであるからである。
突起23Aの寸法DX,DYはそれぞれ、0.4nm以上30nm以下であればより好ましい。なぜなら、カーボンナノチューブ25は、直径が3nm以上30nm以下の範囲にあるものが多いからである。
更に、突起23Aの寸法DX,DYは、0.4nm以上10nm以下であれば更に好ましい。なぜなら、突起23AのX方向またはY方向に多数のカーボンナノチューブ25が接近して屹立する可能性が小さくなるので、これらのカーボンナノチューブを例えば電界電子放出素子として使用する場合に、カーボンナノチューブ25の各々の表面における電界強度の低下を防止し、電界放出に必要な印加電圧を小さくすることができるからである。また、例えばカーボンナノチューブ構造体26を記録装置(メモリ)として利用する場合には、一つの突起23Aにより形成された溝22には1本のみのカーボンナノチューブ25を形成することが必要となる場合があるので、カーボンナノチューブ25の直径と溝22の寸法すなわち突起23Aの寸法DX,DYとを一致させることが好ましいからである。
また、突起23AのX方向における間隔LX、およびY方向における間隔LYは、熱分布133の空間的周期TX,TYに応じて、すなわち回折格子132の周期間隔PX,PYおよびエネルギービーム12の波長λに応じて定まる。波長λを小さくするほど、または、回折格子132の周期間隔PX,PYを微細にするほど突起23Aの間隔LX,LYを微細化することができ、従来のフォトリソグラフィでは不可能な微細な間隔LX,LYで突起23Aを形成することも可能である。
突起23Aの間隔LX,LYは、例えば100nm以下であることが好ましい。前述のように、従来のフォトリソグラフィでは解像限界が50nmであるため、従来のフォトリソグラフィで形成可能な最小のパターンは、例えば山50nm、谷50nm、および山50nmで、その間隔は解像限界の2倍すなわち100nmとなるからである。更に、突起23Aの間隔LX,LYは、50nm以下とすればより好ましい。従来の電子ビームリソグラフィの解像限界が25nm程度であるため、従来の電子ビームリソグラフィで形成可能な最小のパターンの間隔は、同様に解像限界の2倍すなわち50nmとなるからである。
なお、図14に示したように熱分布133のX方向における空間的周期TXとY方向における空間的周期TYとを、互いに独立に設定した場合には、これに対応して、図16に示したように突起23Aが楕円形に形成される。
〔変形例2〕
続いて、図17を参照して変形例2を説明する。本変形例は、上記実施の形態の原盤13を用いた溝形成方法において、原盤13と基板11との相対的位置をずらして原盤13を基板11に複数回押圧するようにしたものである。
まず、図17(A)に示したように、上記実施の形態において図3を参照して説明したようにして1回目の押圧を行い、図17(B)に示したように、基板11に第1の溝32Aを形成する。
次に、図17(C)に示したように、原盤13と基板11との相対的位置を、例えば突起13Aの間隔Lの2分の1だけずらして、2回目の押圧を行う。そののち、原盤13を基板11から引き離すと、図17(D)に示したように、第1の溝32Aの中間の位置に第2の溝32Bが形成される。
本変形例では、原盤13と基板11との相対的位置をずらして原盤13を基板11に複数回押圧するようにしたので、上記実施の形態よりも更に微細な間隔で溝32A,32Bを形成することができる。
なお、本変形例では、押圧を2回行うようにしたが、押圧回数は更に増やしてもよい。また、その場合には、原盤13と基板11との相対的位置を、押圧回数に応じて調整することが好ましい。
また、本変形例では、原盤13と基板11との相対的位置を、例えば突起13Aの間隔Lの2分の1だけずらして、2回目の押圧を行い、第1の溝32Aと第2の溝32Bとが等間隔に形成されるようにしたが、第1の溝32Aと第2の溝32Bとの間隔は必ずしも均等である必要はない。
更に、本変形例では、上記実施の形態の原盤の製造方法により製造された原盤13を用いた場合について説明したが、本変形例で用いられる原盤の製造方法は特に限定されない。
(第2の実施の形態)
《記録装置の製造方法》
次に、本発明の第2の実施の形態に係る記録装置の製造方法について説明する。本実施の形態の方法は、上記第1の実施の形態と同様にして「核形成工程」、「付着工程」および「凝集工程」を行い、溝12に触媒物質14を凝集させたのち、触媒物質14を用いて核12に筒状成長部すなわち例えばカーボンナノチューブ15を形成する「筒状成長工程」と、カーボンナノチューブ15の先端を所定の平面内に形成すると共に先端を開放端(オープンエンド)とする「高さ均一化工程」と、開放端からカーボンナノチューブ15の少なくとも先端部に磁気材料を挿入する「挿入工程」とを更に含むようにしたものである。
なお、ここで、「高さ」とは、カーボンナノチューブ15の先端の位置、すなわち基板11または表面膜11Aの表面とカーボンナノチューブ15の先端との距離をいう。よって、カーボンナノチューブ15の高さは、カーボンナノチューブ15の長さすなわち延長方向における実際の寸法とは異なる場合もありうる。
(核形成工程、付着工程および凝集工程)
まず、第1の実施の形態で図1ないし図6を参照して説明したのと同様にして、核形成工程、付着工程および凝集工程を行い、溝12に触媒物質14を凝集させる。
(筒状成長工程)
次に、第1の実施の形態で図7を参照して説明したのと同様にして、触媒物質14を用いて溝12にカーボンナノチューブ15を成長させる。
(高さ均一化工程)
続いて、図18を参照して、高さ均一化工程を説明する。まず、図18(A)に示したように、カーボンナノチューブ15の周囲に固定層17を充填し、カーボンナノチューブ15を固定層17により固定する。固定層17の材料としては、例えば、二酸化ケイ素(SiO2 ),窒化ケイ素(SiN),ポリイミド,ポリメチルメタクリレート(Poly Methyl Methacrylate;PMMA),金属酸化膜などの絶縁体材料、あるいはシリコン,ゲルマニウムなどの半導体材料などが用いられる。固定層17の形成方法としては、例えば、PECVD法、PVD(Physical Vapor Deposition )法、SOG(Spin On Glass )などが挙げられる。固定層17の厚さは、特に限定されない。
そののち、図18(B)に示したように、例えばCMP(Chemical Mechanical Polishing ;化学機械研磨)により、固定層17と共にカーボンナノチューブ15を研磨する。これにより、カーボンナノチューブ15の先端が所定の同一平面PL内に揃えられると共に、研磨により先端が開放されて開放端15Aとなる。よって、カーボンナノチューブ構造体16のカーボンナノチューブ15の高さを均一化することができる。
(挿入工程)
続いて、図19を参照して挿入工程を説明する。まず、図19(A)に示したように、例えばスピンコート法、蒸着法またはPVD法などにより、固定層17の上に、開放端15Aを塞ぐように例えば鉄などの磁気材料よりなる薄膜18を形成する。このとき、薄膜18は開放端15Aからカーボンナノチューブ15の内部に入り込む。
続いて、図19(B)に示したように、例えばCMPにより、固定層17が露出するまで薄膜18を研磨し、カーボンナノチューブ15の内部に入り込んだ部分を除いて薄膜18を除去する。これにより、カーボンナノチューブ15の先端付近に鉄よりなる磁性層18Aが挿入される。各々のカーボンナノチューブ15に挿入された磁性層18Aは、隣接する他のカーボンナノチューブ15内の磁性層18Aとは隔離されているため、各磁性層18Aに対する情報の書き込みまたは読み出しを確実に行うことができる。
このようにして本実施の形態の記録装置20が形成される。この記録装置20は、溝12に形成されたカーボンナノチューブ15内に鉄よりなる磁性層18Aが挿入されているので、溝12の間隔および配置を制御することによりカーボンナノチューブ15を微細な間隔で規則正しく配列し、着磁の長さを従来のフォトリソグラフィでは不可能な小さな寸法とすることができ、極めて記録密度が高くなる。
図20は、この記録装置20における記録状態の一例を表すものである。この記録装置20では、図20の矢印で示したように磁性層18Aの磁化方向を制御することにより信号の記録(書き込み)および再生(読み出し)を行うことができる。信号の書き込みおよび読み出しは、例えば図示しない微細なコイルにより所定の方向の磁束を発生させて書き込み、GMRヘッドで信号を読み出すようにしてもよく、あるいはいわゆる光磁気方式により行っても良い。
以下、例えば光磁気方式による記録装置20への書き込みおよび読み出しについて説明する。記録装置20への書き込みは、例えば次のように行われる。鉄よりなる磁性層18Aの温度をキュリー温度まで上昇させて、バイアス磁界により磁性層18Aの磁化方向を一定方向にする(消去モード)。そののち、バイアス磁界を消去モードとは逆方向の磁化方向としておいて、図示しない光学レンズによりスポット径を小さくしたレーザビームにより特定のカーボンナノチューブ15の磁性層18Aのみの温度を上昇させ、レーザビームの照射を停止することにより磁性層18Aの磁化方向を消去時とは逆方向にする。また、記録装置20からの読み出しは、例えば次のように行われる。カーボンナノチューブ15内の磁性層18Aに対してレーザビームを照射し、レーザビームの反射光のカー回転角を検出することにより各々の磁性層18Aの磁化方向を再生信号として得ることができる。このとき、本実施の形態では、磁性層18Aがカーボンナノチューブ15により隔離されているので、隣り合うカーボンナノチューブ15内の磁性層18Aの影響を受けることなく、所定の磁化方向が長期間安定して保持される。
このように本実施の形態では、溝12に形成されたカーボンナノチューブ15内に鉄よりなる磁性層18Aを挿入するようにしたので、極めて記録密度の高い記録装置20を実現することができる。また、磁性層18Aはカーボンナノチューブ15により隔離されているので、隣り合うカーボンナノチューブ15内の磁性層18Aの影響を受けることなく、所定の磁化方向を長期間安定して保持することができる。よって、記録装置20の信頼性を向上させることができる。
以上、実施の形態および変形例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および変形例に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記第1の実施の形態では溝12に成長部としてカーボンナノチューブ15を形成する場合について説明したが、本発明は、カーボンナノチューブ(筒状炭素分子)に限らず、カーボンナノホーンあるいはカーボンナノファイバー等を形成する場合にも適用可能である。また、溝12に、炭素よりなる壁状構造体、いわゆるカーボンナノウォールを成長させるようにしてもよい。
また、上記第2の実施の形態では溝12に筒状成長部としてカーボンナノチューブ15を形成する場合について説明したが、筒状成長部は、磁性層18Aを挿入可能な中空なものであればよく、カーボンナノチューブ15に限らず、例えばカーボンナノホーンあるいはカーボンナノパイプでもよい。
更に、溝12に形成する成長部あるいは筒状成長部としては、カーボンナノチューブ、カーボンナノウォールなどの炭素(C)よりなるものに限られず、シリコン(Si),金(Au),酸化亜鉛(Zn)およびカドミウム(Cd)からなる群のうちの少なくとも1種よりなるものを成長させることが可能である。
加えて、上記第2の実施の形態では、カーボンナノチューブ15の開放端15Aを塞ぐように磁気材料よりなる薄膜18を形成し、この薄膜18を研磨することにより、カーボンナノチューブ15の先端に磁性層18Aを挿入するようにしたが、磁性層18Aの形成方法はこれに限られない。例えば、カーボンナノチューブ15を成長させながらその先端に鉄を内包させ、得られたカーボンナノチューブ15に対して、第2の実施の形態で説明したような高さ均一化工程を行うことによって形成してもよい。
カーボンナノチューブ15を成長させる際に所望の物質を内包させる方法としては、CVD法の一種であるVLS(Vapor-Liquid-Solid)法を用いることができる。VLS法は、カーボンを含むガスを分解してカーボンと触媒機能を有する金属との合金滴を形成し、この合金滴の上でカーボンナノチューブ15の成長が一方向に生じることを利用したものである。VLS法では、カーボンナノチューブ15が成長するに従い、触媒である鉄がカーボンナノチューブ15の先端に移動するので、カーボンナノチューブ15の先端に鉄を内包させることができる。よって、先端に鉄を内包したカーボンナノチューブ15が所望のパターンで整列されたカーボンナノチューブ構造体16を得ることができる。なお、カーボンナノチューブ15の先端に鉄が内包される現象については非特許文献9に記載されている。
あるいは、カーボンナノチューブの先端を開放端としたのちに鉄を含む雰囲気中に配置し、開放端からカーボンナノチューブ内部に磁気材料を取り込ませる方法なども可能である。
更にまた、上記第1の実施の形態で得られたカーボンナノチューブ15に対して、上記第2の実施の形態で説明した高さ均一化工程を行うようにしてもよい。これにより、基板11または表面膜11Aの表面に対して傾いた角度で成長したカーボンナノチューブ15があっても、すべてのカーボンナノチューブ15の先端が同一平面PL内に揃うので、例えばFEDとして用いる際にすべてのカーボンナノチューブ15からの電界放射を行うことが可能となり、均一な放射特性が得られる。また、先端は開放端15Aとなっているので電界放出特性が良好となり、低い電圧で電界放射を行うことができる。
加えてまた、上記第1の実施の形態で得られたカーボンナノチューブ15の周囲に、上記第2の実施の形態で説明した固定層17を形成し、研磨せずに図18(A)に示した状態で、例えばFEDなどに利用することも可能である。この場合には、固定層17によってカーボンナノチューブ15が固定されるのでカーボンナノチューブ15を堅牢化することができると共に、カーボンナノチューブ構造体16の取扱いを容易にすることができる。
更にまた、上記第1の実施の形態および変形例1の原盤の製造方法では、パルスの照射回数によりエネルギービーム112のエネルギー量を調整するようにしたが、パルスの照射回数、照射強度およびパルス幅のそれぞれを調整することが可能である。
加えてまた、上記第1の実施の形態および変形例1の原盤の製造方法では、熱分布111,133を回折格子113,132を用いて形成するようにしたが、ビームスプリッタおよびミラーを用いて形成してもよい。
更にまた、上記第1の実施の形態および変形例1の原盤の製造方法では、XeClエキシマレーザを用いてエネルギービーム112を照射するようにしたが、XeClエキシマレーザ以外のレーザを用いるようにしてもよく、更に、加熱手段として、変調により熱分布を形成できるものであれば、一般的な汎用の電気加熱炉(拡散炉)もしくはランプなどの他の方法により加熱するようにしてもよい。
加えてまた、上記第1の実施の形態および変形例1の原盤の製造方法では、突起形成工程での放熱を溶融工程を終了したのちの常温による自然冷却としたが、常温未満の温度により強制的に冷却して突起形成工程を短縮することも可能である。
本発明の微細構造体の製造方法および微細構造体は、例えば、FEDのカソードあるいは記録装置に利用することができる。
本発明の一実施の形態に係る微細構造体の製造方法における核形成工程を模式的に表す斜視図である。 図1に示した核形成工程で用いられる原盤を、突起の設けられた側から見た斜視図である。 図2に示した原盤を用いた核形成工程の一例を模式的に表す断面図である。 図2に示した原盤を用いた核形成工程の他の例を模式的に表す断面図である。 図1に続く工程(付着工程)を模式的に表す断面図である。 図5に続く工程(凝集工程)を模式的に表す断面図である。 図6に続く工程(成長工程)を模式的に表す斜視図である。 図2に示した原盤の製造方法における溶融工程を模式的に表す斜視図である。 本発明の変形例1に係る構造体の製造方法における核形成工程を模式的に表す斜視図である。 図9に示した核形成工程で用いられる原盤を、突起の設けられた側から見た斜視図である。 本発明の変形例1に係る微細構造体の製造方法における成長工程を模式的に表す斜視図である。 図10に示した原盤の製造方法における溶融工程を模式的に表す斜視図である。 図12に示した素材基板の表面に形成されている熱分布の一例を模式的に表す平面図である。 図13に示した熱分布の他の例を表す平面図である。 図10に示した素材基板の表面の一部を拡大して表す平面図である。 図15に示した熱分布を形成したのちに突起形成工程を行った場合における素材基板の表面の一部を拡大して表す平面図である。 本発明の変形例2に係る微細構造体の製造方法における核形成工程を模式的に表す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る記録装置の製造方法における高さ均一化工程を模式的に表す断面図である。 図18に続く工程(挿入工程)を模式的に表す断面図である。 図19に示した記録装置における記録状態の一例を模式的に表す斜視図である。
符号の説明
11…基板、11A…表面膜、12,22…溝、13,23…原盤、13A,23A…突起、14…触媒機能を有する物質(触媒物質)、15,25…カーボンナノチューブ(成長部)、16,26…カーボンナノチューブ構造体、17…固定層、18…薄膜、18A…磁性層、20…記録装置、32A…第1の溝、32B…第2の溝、110…素材基板、111,133…熱分布、111H,133H…高温領域、111L,133L…低温領域、112…エネルギービーム、113,132…回折格子、L…間隔(ピッチ)、P,PX,PY…周期間隔、T…空間的周期、W…幅

Claims (16)

  1. 基板に触媒配置のための核を形成する核形成工程と、
    前記基板に触媒機能を有する物質を付着させる付着工程と、
    前記基板に熱処理を行うことにより前記触媒機能を有する物質を溶融させて前記核に凝集させる凝集工程と、
    前記触媒機能を有する物質を用いて前記核に成長部を形成する成長工程と
    を含むことを特徴とする微細構造体の製造方法。
  2. 前記核として溝を形成する
    ことを特徴とする請求項1記載の微細構造体の製造方法。
  3. 前記溝を、表面に突起を有する原盤を前記基板に押圧することにより形成する
    ことを特徴とする請求項2記載の微細構造体の製造方法。
  4. 前記触媒機能を有する物質を、前記凝集工程において前記触媒機能を有する物質を溶融させて前記核に凝集させることができる程度の厚みで付着させる
    ことを特徴とする請求項1記載の微細構造体の製造方法。
  5. 前記触媒機能を有する物質を、その濡れ性を利用して前記核に凝集させる
    ことを特徴とする請求項1記載の微細構造体の製造方法。
  6. 前記成長部として、炭素(C),シリコン(Si),金(Au),酸化亜鉛(Zn)およびカドミウム(Cd)からなる群のうちの少なくとも1種よりなるものを形成する
    ことを特徴とする請求項1記載の微細構造体の製造方法。
  7. 前記成長部として、筒状炭素分子を形成する
    ことを特徴とする請求項1記載の微細構造体の製造方法。
  8. 前記成長部として、炭素よりなる壁状構造体を形成する
    ことを特徴とする請求項1記載の微細構造体の製造方法。
  9. 溝を有する基板と、
    前記溝の深さ方向の少なくとも一部に充填された触媒機能を有する物質と、
    前記溝に形成された成長部と
    を備えたことを特徴とする微細構造体。
  10. 前記成長部が、炭素(C),シリコン(Si),金(Au),酸化亜鉛(Zn)およびカドミウム(Cd)からなる群のうちの少なくとも1種により構成されている
    ことを特徴とする請求項9記載の微細構造体。
  11. 前記成長部が、筒状炭素分子である
    ことを特徴とする請求項9記載の微細構造体。
  12. 前記成長部が、炭素よりなる壁状構造体である
    ことを特徴とする請求項9記載の微細構造体。
  13. 基板に触媒配置のための核を形成する核形成工程と、
    前記基板に触媒機能を有する物質を付着させる付着工程と、
    前記基板に熱処理を行うことにより前記触媒機能を有する物質を溶融させて前記核に凝集させる凝集工程と、
    前記触媒機能を有する物質を用いて前記核に筒状成長部を形成する筒状成長工程と、
    前記筒状成長部の先端を所定の平面内に形成すると共に前記先端を開放端とする高さ均一化工程と、
    前記開放端から前記筒状成長部の少なくとも先端部に磁気材料を挿入する挿入工程と
    を含むことを特徴とする記録装置の製造方法。
  14. 前記高さ均一化工程において、少なくとも前記筒状成長部の周囲に固定層を形成して前記筒状成長部を固定し、前記固定層と共に前記筒状成長部を研磨し、
    前記挿入工程において、前記固定層の上に前記開放端を塞ぐように前記磁気材料よりなる薄膜を形成し、前記薄膜を研磨する
    ことを特徴とする請求項13記載の記録装置の製造方法。
  15. 前記研磨を、化学機械研磨により行う
    ことを特徴とする請求項14記載の記録装置の製造方法。
  16. 溝を有する基板と、
    前記溝の深さ方向の少なくとも一部に充填された触媒機能を有する物質と、
    前記溝に形成された筒状成長部と、
    前記筒状成長部の少なくとも先端部に挿入された磁気材料からなる磁性層と
    を備えたことを特徴とする記録装置。
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