JP2005058964A - 環境改善機能材料および環境改善機能製品 - Google Patents

環境改善機能材料および環境改善機能製品 Download PDF

Info

Publication number
JP2005058964A
JP2005058964A JP2003295563A JP2003295563A JP2005058964A JP 2005058964 A JP2005058964 A JP 2005058964A JP 2003295563 A JP2003295563 A JP 2003295563A JP 2003295563 A JP2003295563 A JP 2003295563A JP 2005058964 A JP2005058964 A JP 2005058964A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
environmental improvement
radioactive
inorganic porous
product
improvement functional
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003295563A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeo Yoshida
繁夫 吉田
Satoshi Kitagawa
聡 北川
Akito Osawa
明人 大澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
YAMAGUCHI TAIKA KK
Panasonic Homes Co Ltd
Original Assignee
YAMAGUCHI TAIKA KK
Panahome Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by YAMAGUCHI TAIKA KK, Panahome Corp filed Critical YAMAGUCHI TAIKA KK
Priority to JP2003295563A priority Critical patent/JP2005058964A/ja
Publication of JP2005058964A publication Critical patent/JP2005058964A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)
  • Drying Of Gases (AREA)
  • Porous Artificial Stone Or Porous Ceramic Products (AREA)
  • Catalysts (AREA)

Abstract

【課題】 無機多孔質調湿材が有する調湿機能やガス吸着除去機能、マイナスイオン発生機能などを、より効率的に発揮させる。
【解決手段】 無機多孔質調湿材と放射性材料とが、無機多孔質調湿材:放射性材料=75:25〜99.5:0.5の重量割合で均一に混合されて配合されてなる環境改善機能材料。
【選択図】 なし

Description

本発明は、環境改善機能材料および環境改善機能製品に関し、詳しくは、湿度調整や揮発性ガスの吸着除去、脱臭などの環境改善機能を果たす環境改善機能材料と、このような環境改善機能材料を用いて製造される製品とを対象にしている。
珪藻土などの多孔質調湿材を配合した建材が、住宅などの設置環境における環境改善機能に優れていることが知られている。具体的には、多孔質調湿材が配合された調湿タイルを住宅の壁面などに施工しておくと、環境の湿度を一定範囲に調整する調湿機能がある。不快な臭いを吸着除去する脱臭機能がある。ホルムアルデヒドなどシックホーム症候群やアレルギー疾患の原因とされる揮発性ガスを吸着除去する機能がある。
多孔質調湿材に加えて二酸化チタンや燐酸チタニウムなどを配合しておくと、多孔質調湿材に吸着された臭い成分や有害物質を、二酸化チタンなどの触媒作用によって分解することができるとされている。
特許文献1には、多孔質調湿材や二酸化チタンなどを配合した造粒物を用いて建材タイルを製造する技術が示されている。
これとは別に、ジルコンなどの遠赤外線放射性材料に、モナザイトなどの放射性鉱物を添加することで、遠赤外線放射率が向上し、遠赤外線放射による植物の生育促進や水の浄化などの機能が増進することが知られている(特許文献2参照)。
放射性鉱物がマイナスイオン生成機能を有することも知られている(特許文献3参照)。
特開2003−26464号公報 特許第3085182号公報 特開2001−191318号公報
建材などに多孔質調湿材を配合して、調湿機能などを向上させようとしても、その性能向上には限界があった。
建材などの製造には、多孔質調湿材のほかにバインダーや着色材などの添加材料が必要であり、多孔質調湿材の配合量は制限される。バインダーなどの添加材が多孔質調湿材の機能を損なうこともある。成形や焼成などの加工処理によって、多孔質調湿材の機能が低下することもある。
前記した二酸化チタンなどの添加は、多孔質調湿材による有害物質の除去機能を向上できるが、二酸化チタンの光触媒作用を利用するには紫外線の照射が必要であるなど、使用条件に制限を受けることが多い。
放射性鉱物のマイナスイオン生成機能はそれほど高くはなく、実用的に十分な性能が発揮できない。
本発明の課題は、多孔質調湿材が有する各種機能を、より効率的に発揮させることである。
本発明にかかる環境改善機能材料は、無機多孔質調湿材と放射性材料とが、無機多孔質調湿材:放射性材料=75:25〜99.5:0.5の重量割合で均一に混合されて配合されてなる。
本発明では、無機多孔質調湿材が有する各種の機能を、放射性材料の存在によって、格段に向上させ得る。具体的には、調湿機能、ガス吸着分解機能、抗菌機能などが向上する。
特に、マイナスイオン発生機能が重要である。無機多孔質調湿材には、吸湿した水分を放湿する際にマイナスイオンを発生する。また、放射性材料にもマイナスイオン発生機能がある。ところが、本発明の環境改善機能材料では、無機多孔質調湿材だけでのマイナスイオン発生量と放射性材料だけでのマイナスイオン発生量とを足し合わせた量をはるかに上回る大幅なマイナスイオン発生量の増加が達成できる。
その詳細なメカニズムは不明であるが、おそらく、放射性材料の作用で、無機多孔質調湿材に吸着された水分が蒸発して放出される際の水のクラスターが非常に小さくなる結果、大量のマイナスイオンが発生するのではないかと考えられる。
無機多孔質調湿材と放射性材料とが均一に混合されていることで、無機多孔質調湿材に吸着された水分が放射性材料の作用を受け易くなっているものと考えられる。
本発明にかかる環境改善機能材料は、無機多孔質調湿材に、比較的少量の放射性材料が配合されていることによって、無機多孔質調湿材が本来有している調湿機能や有害ガス除去機能、マイナスイオン発生機能などが、格段に向上する。従来の無機多孔質調湿材では限界があると思われていた各種機能を、従来の限界を超えてさらに向上させることができる。
その結果、各種の建材などの製造に環境改善機能材料を用いることで、環境改善機能を大幅に向上させることが可能になる。
〔環境改善機能材料〕
環境改善機能材料は、単独で環境中に置かれたときに目的の環境改善機能を果たすものであってもよいし、環境改善機能材料を配合した材料から製造された環境改善機能製品が目的の環境改善機能を果たすものであってもよい。
環境改善機能には、調湿機能がある。脱臭機能、揮発性ガス吸着機能、マイナスイオン発生機能もある。これらの機能のうち、少なくとも一つ、好ましくは複数の機能を果たすことが望ましい。
環境改善機能材料は、単独で環境改善機能製品を構成する場合もあるし、他の材料と組み合わせて環境改善機能製品を構成する場合もある。
環境改善機能材料は、少なくとも多孔質調湿材と放射性材料とを、無機多孔質調湿材:放射性材料=75:25〜99.5:0.5の重量割合で含有する。
〔多孔質調湿材〕
環境改善機能を果たす主成分である。通常の建材などに利用されている多孔質調湿材が使用できる。
多孔質調湿材の具体例として、珪藻泥岩、珪質頁岩、アロフェン、イモゴライト、セピオライト、白土、大谷石、ゼオライト、シリカゲルが挙げられる。無機多孔質調湿材は、焼成しても安定している。入手も容易で安価である。
無機多孔質調湿材は、粉粒体で使用できる。
無機多孔質調湿材は、不焼成物あるいは焼成物の何れの形態でも使用できる。焼成物の場合、焼成温度が、1000℃以上になると多孔質材料の空隙が極端に少なくなり、その効果が大幅に低下する。1000℃以下で焼成することが望ましい。無機多孔質調湿材の耐熱性によって適切な焼成温度は異なる。珪質頁岩の場合、950℃以下の焼成であれば、殆ど空隙が消滅せず、調湿機能などを有効に発揮できる。
平均細孔径が20〜200Åの範囲のもので、比表面積が20〜200m/gの無機多孔質調湿材は、吸放湿性に優れる。それに伴い、マイナスイオン発生も多量となる。比表面積が40m/g以上で、平均細孔半径が100Å以下のものがより好ましい。細孔径が小さ過ぎると、吸湿した水分の放湿が行われ難くなり、放湿に伴うマイナスイオン発生量が少なくなる。細孔径が大き過ぎると、吸湿量が少なくなり、それに伴って放湿量も少なく、マイナスイオン発生量も低下する。好ましい平均細孔径は、30〜150Åである。比表面積が40m/g以上、平均細孔半径100Å以下が、より好ましい。
無機多孔質調湿材として、吸湿率1%以上のものが有効である。特に、吸湿率5%以上のものが好ましい。吸湿率5%以上の材料として、珪質頁岩、アロフェン、大谷石、セピオライト、シリカゲルなどが挙げられる。
環境改善機能材料は、微量の放射性材料を除いて、実質的に無機多孔質調湿材のみで構成することができる。成形性や硬化性その他の特性を付与する材料を配合しておくこともできる。
〔放射性材料〕
放射線を放出する放射能を示す放射性元素(核種)を含む材料である。
半減期の長い自然放射性元素(核種)が好ましい。鉱物中に安定な形で含有されている放射性元素が好ましい。例えば、トリウム(232Th、半減期:1.4×1010年)やウラン(主に238U、半減期:4.5×109年)が挙げられる。複数の放射性元素を組み合わせることもできる。
実用的には、放射性元素あるいは放射性物質を含有する放射性鉱物が使用される。原子力燃料として利用されているウラン含有鉱物が入手容易である。
具体的には、モナザイト[(Ce、La、Th)PO、ThO:6%、U:0.3%]、パイロクロア[(Na、Ca)(Nb、Ta、Ti)(O,OH、F)、ThO:0.5%、U:1%]、ゼノタイム[YPOetc、ThO:1%、U:1%]などが好ましい。これらの中でも特に、世界的に広く算出し、トリウムを比較的に多く含有する点で、モナザイトが好ましい。放射性鉱物としては、これらの鉱物の精錬工程で得られるトリウム、ウランを含む中間鉱物も有利に利用できる。複数の放射性鉱物を組み合わせて使用することもできる。
放射性材料とは、ThO等の単体の放射性元素あるいは放射性物質と、この放射性物質を1種または複数種含む放射性鉱物とを包含する技術概念である。
放射性材料の配合割合は、用途や要求性能によって変更できる。放射性鉱物あるいは放射性物質と、そこに占める放射性元素の存在量とは異なる場合がある。そこで、放射性物質の配合量を、自然放射性元素として代表的な放射性元素である酸化トリウムThOの含有量に換算して評価することができる。例えば、放射性元素が酸化ウラン(U)の場合は、半減期がThOに比べて約1/3であるので、酸化ウラン配合量の3倍がThO換算量である。
通常は、環境改善機能材料の全量に対して、ThO換算量が0.3重量%以上になるように放射性材料の配合量を設定する。好ましくはThO換算量0.5重量%以上である。ThO換算量の上限は2.0重量%に設定できる。好ましくは1.8重量%である。配合量が少な過ぎれば、マイナスイオン発生などの目的の機能が十分に発揮できない。配合量が多過ぎると、環境汚染や安全性の問題が生じ、取扱いが面倒になる。例えば、2003年1月現在における我が国の放射性物質に関する法律規制では、370ベクトル/g(現行規制では、トリウム含有%+ウラン含有%×3で1.8重量%になる)以上の場合には、届出が必要になる。
放射性材料の粒度として、平均粒子径5〜100μmに設定しておくことができる。適切な粒度範囲に設定することで、無機多孔質調湿材料との混合が均一になり易く、放射性物質と無機多孔質調湿材料との相互作用が効率的に発揮される。
〔常温触媒〕
環境改善機能材料の使用環境である常温において、有機物や高分子物質を分解する機能を有する物質である。
具体的には、チタン、燐酸チタニウム、鉄化合物が挙げられる。チタンは二酸化チタンが使用できる。チタンは、紫外線を含む光の照射で良好な光触媒作用を生じるので、光の当たる個所に使用するのが好ましい。燐酸チタニウムや鉄化合物は、光がなくても触媒作用を発揮する。
但し、これらの常温触媒は、触媒作用すなわち物質の分解作用が弱く、無機多孔質調湿材に吸着された有害物質を、常温触媒だけで分解するのは難しい。前記したチタンの場合、十分な光が当たらない用途では、分解作用は生じない。
しかし、放射性物質が存在していると、放射性物質が放出する放射線エネルギーの作用によって、常温触媒の触媒作用あるいは分解能力が大幅に向上する。実用的に十分に有効な吸着ガス分解機能を果たすことができる。
〔環境改善材料の製造〕
環境改善材料は、無機多孔質調湿材と放射性物質を含む放射性材料とが均一に混合されて配合されていれば、その形態は特に限定されない。
無機多孔質調湿材および放射性材料が粉粒体状であれば、機械的に混合するだけでもよい。常温触媒なども同じように混合すればよい。原料を粉砕しながら混合してもよい。液状の材料を滴下したり噴霧したりして混合することもできる。
環境改善材料の形態は、通常は粉粒体状であるが、スラリー状あるいは練状であってもよい。
環境改善材料を成形したあと、成形物を粉砕して粉粒状の環境改善材料を得ることもできる。成形および焼成後に粉砕することもできる。
環境改善材料を構成する無機多孔質調湿材、放射性鉱物などの混合物は、粒度を十分に小さくしておくことで、各材料が均一に分散した混合物が得られ易い。
放射性物質を含む放射性鉱物などの放射性材料が、環境改善材料の全体に占める割合を、0.5〜25重量%に設定することができる。好ましくは0.5〜20重量%である。
〔造粒物〕
環境改善機能材料を造粒物の形態にすることで、成形などの取扱い性が向上し、環境改善機能製品の製造が容易になり、環境改善機能が高まる。無機多孔質調湿材と放射性材料とが均一に配合され、両者の相乗的作用が有効に発揮される。
造粒物とは、環境改善機能材料を含む粉体、液体などからなる複数の材料が配合された原料を、所定の粒度に造粒したものである。基本的な造粒物の材料や製造方法は、通常の造粒技術が適用できる。
造粒物の原料にバインダーを含有していると造粒が容易であり、強度的にも優れた造粒物が得られる。バインダーは、通常の造粒用バインダーが使用できる。具体的には、粘土、ベントナイト、メチルセルロースなどが挙げられる。
バインダーは、環境改善機能材料の全量に対して0〜50重量%を含有させることができる。好ましくは、0.5〜30重量%である。バインダーが少な過ぎると造粒が困難であり、バインダーが多過ぎると環境改善機能が損なわれる場合がある。バインダーの種類、用途などの条件によって、配合量を適宜に設定することができる。
造粒物には、環境改善機能材料から各種の製品を製造する際に有用な種々の添加材料を配合しておくことができる。前記した常温触媒や着色材などが挙げられる。
具体的な造粒方法として、環境改善機能材料を含む造粒原料を湿式混合粉砕後、スプレー乾燥造粒し、顆粒状の環境改善機能材料を得る方法が適用できる。この方式では、原料粉体の粒径を、平均粒径10μm程度の細かい粉体を使用して、0.1〜0.5mmの顆粒状に凝集した造粒物を得ることができる。
湿式混合粉砕後、フイルタープレスにて、塊を作り、更に、真空土練機にて押出し成型後、マルメライザーにて造粒する方法も採用できる。乾燥後粉砕する方法、パン型造粒方法なども採用できる。
無機多孔質調湿材と放射性材料とバインダーとを混合する際に、放射性材料とバインダーとを混合粉砕したあと、得られた粉粒混合物と無機多孔質調湿材の粉粒物とを混合することができる。これによって、無機多孔質調湿材と放射性材料との均一混合状態が得られやすい。
このようにして得られた造粒物の粒径は0.1〜30mmに設定できる。使用用途に合わせて、適宜の粒径に設定できる。
造粒物は、造粒後にさらに乾燥させたり、焼成したりすることもできる。焼成造粒物は、粒強度、耐水性などを向上させることができる。
造粒物に、別の材料からなる粉粒物や液状物を混合して、環境改善機能材料を調製することもできる。
〔環境改善機能製品〕
環境改善機能材料を用いて製造される物品であれば、その形状や用途は限定されない。
製造方法として、注型成形、プレス成形、押出成形、成形後の焼成などが採用される。
環境改善機能材料の硬化は、バインダーとして配合されるセメントなどの水和硬化によって不焼成で硬化させることができる。バインダーとして漆喰を含む場合は、炭酸ガス反応によって硬化させることができる。粘土やガラス粉、亜鉛華などを含む場合は、焼成硬化させることができる。
環境改善機能製品として、調湿タイルなどの各種調湿建材、日用雑貨品、衣料用など多方面の用途が期待できる。シーツ、クロス、不織布などの各種シートへの利用、収納用の材料、建材など多方面への利用が出来る。空気浄化フィルターなどへも利用できる。環境改善機能材料を配合した塗り壁材や塗料も製造できる。
粒状の環境改善機能製品を、水浄化に利用できる。多孔質の空隙が、水の汚染成分を吸着し、無害化し、水の浄化促進も可能であり、従来の遠赤外セラミックスより有効な浄化性能を有する。また、水浄化フィルターなどへも利用可能である。
これらの環境改善機能製品の製造は、その材料の少なくとも一部に本発明の環境改善機能材料を使用すれば、その他の材料や製造方法については、各製品における通常の製造技術が適用できる。
例えば、調湿タイルなどの建材を製造するには、環境改善機能材料を成形し、得られた成形物を焼成することができる。環境改善機能材料の造粒物を乾式プレス形成し、焼成することもできる。フィルタープレス後、真空土練機で押出成形し、焼成する方法もある。焼成温度を1000℃以下に設定することで、無機多孔質調湿材料の各種機能が良好に発揮できる。より好ましくは950℃以下である。
吸湿量50g/m以上を有する調湿タイルなどを住宅などの建材に利用すれば、空気中の水分を大量に吸湿し、放湿する調湿機能に優れるとともに、水分放湿に伴って大量のマイナスイオンを発生させることができる。
環境改善機能製品が、塗料や塗り壁材の場合は、建築物の壁面に、こて塗りやロール塗装などによって塗工し、乾燥硬化させて塗膜を形成させる。
成形物や焼成物からなる環境改善機能製品の表面に、常温触媒層を設けることができる。常温触媒層は、常温触媒の粉粒物を散布等で付着させたり、常温触媒を含む溶液やスラリー液を塗工したりすることで形成できる。常温触媒層を有する環境改善機能製品は、表面に接触する空気に含まれる有害ガスや微生物などを効率的に無害化することができる。
以下、本発明を実施例及び比較例によって更に具体的に説明する。
〔評価用試験体の作製〕
下記の配合からなる原料を湿式粉砕後、スプレー造粒乾燥して、顆粒状の環境改善機能材料を得た。得られた顆粒物をプレス成形したあと焼成して、30cm角で厚み10mmの焼成タイルからなる試験体を得た。15cm角の試験体も作製した。
なお、各実施例および比較例で使用している放射性鉱物モナザイトは、レア・アース酸化物61.33重量%、5酸化りん26.28重量%などとともに、自然放射性元素である酸化トリウム6.55重量%、酸化ウラン0.34%を含有している。したがって、モナザイトのThO換算量は、モナザイト重量×0.0757(=0.0655+0.0034×3)となる。
<実施例1-1〜1-4、比較例1-1>
無機多孔質調湿材:珪質頁岩=80重量%(平均細孔径38Å)
粘土 =20重量%
放射性材料:モナザイト =0〜7.5重量%(外割り)
焼成温度900℃
<実施例2-1〜2-4、比較例2-1>
無機多孔質調湿材:鹿沼土(アロフェン)=80重量%
粘土 =20重量%
放射性材料:モナザイト =0〜7.5重量%(外割り)
焼成温度:800℃
<実施例3-1〜3-4、比較例3-1>
無機多孔質調湿材:珪質頁岩=80重量%(平均細孔径38Å)
粘土 =20重量%
放射性材料:モナザイト =0〜5重量%(外割り)
常温触媒:(造粒物にコーティング)
(a)燐酸チタニウム溶液(ニチリンケミカル社製)10g/m塗布。
(b)二価鉄キレート化合物(南姜エフニカ社製)塗布。
(c)チタン液(シージーアイ社製)塗布。
焼成温度:900℃
<実施例4-1〜4-4、比較例4-1>
無機多孔質調湿材:鹿沼土(アロフェン)=80重量%
粘土 =20重量%
放射性材料:モナザイト =0〜5重量%(外割り)
常温触媒:(造粒物にコーティング)
(a)燐酸チタニウム溶液(ニチリンケミカル社製)10g/m塗布。
(b)二価鉄キレート化合物(南姜エフニカ社製)塗布。
(c)チタン液(シージーアイ社製)塗布。
焼成温度:900℃
〔マイナスイオン発生量測定〕
実施例1-1〜1-4および比較例1-1の試験体について、マイナスイオン発生量を測定した。実施例2-1〜2-4および比較例2-1の試験体についても同様の試験を行なった。また、各試験体の吸湿率も測定した。その結果を表1、2に示す。
試験体:30cm角
測定装置:AIR ION COUNTER IC−1000
〔アルファ・LAB社(USA)製〕
測定条件:室温20℃±1℃、湿度50±3%RH。
室内広さ5m×7m×4m、測定時間20秒、吸引量12L/分。
吸湿率測定:25℃、50%RH、24h→25℃、90%RH、24h
Figure 2005058964
Figure 2005058964
<評 価>
(1) 各実施例では、放射性材料(モナザイト)の配合量の増加とともにマイナスイオンの発生量が増加している。含水率5%に比べて含水率30%では、マイナスイオンの発生量が急増した。大半の実施例で、1.5倍から4倍のマイナスイオン発生量の増加率を示した。
(2) 比較例では、含水率5%と含水率30%でのマイナスイオン発生量には特に差がなく、実施例よりも格段に少ない値であった。
(3) 放射性材料の配合量が同じでも、無機多孔質調湿材として、吸放湿性に優れた珪質頁岩を使用した場合のほうが、鹿沼土を使用した場合よりも、含水率30%時のマイナスイオン発生量が多くなっている。これは、マイナスイオン発生量の増加が、放射性材料そのもののマイナスイオン発生作用によるものではなく、無機多孔質調湿材が本来的に有していたマイナスイオン発生機能が、放射性材料の存在によって促進されたことを裏付けている。
(4) 珪質頁岩を使用した場合は、鹿沼土を使用した場合よりも、吸湿量が多く、このことがマイナスイオン発生機能の差にも影響しているものと考えられる。
(5) 放射性材料の配合量が増えると、吸湿率が若干低下する場合もあるが、実用的には十分に優れた吸湿性能を発揮することができる。
〔ホルマリン除去性能測定〕
ガス吸着分解性を評価するために、ホルマリン発生源である合板を入れたチャンバー内のホルマリン濃度測定を行い、ホルマリン分解性能の評価を行った。評価結果を表3,4に示す。
40cm×40cm×40cmのアクリルチャンバー内に、15cm角の合板を入れ、5ppmの濃度に調整し、実施例と比較例の試験体(15cm角)を入れ吸引式北川式検知管にてホルマリン濃度を測定した。合板は、濃度を安定化させるため、同一の合板を用いた。
測定条件:室温20℃±1℃、湿度50±3%RH。
室内広さ5m×7m×4m。
チャンバーサイズ40cm×40cm×40cmのアクリルボックス、測定時間8時間。吸引量0.1L/回。
Figure 2005058964
Figure 2005058964
<評 価>
(1) 各実施例は、放射性材料を配合していない比較例に比べて、経時後のホルマリンガス濃度がいずれも低く、無機多孔質調湿材のガス除去機能が放射性材料の存在によって増強されることが確認された。
(2) 常温触媒をコーティングした造粒物は、造粒物だけからなる場合に比べて、ホルマリン濃度がさらに低くなっており、放射性材料が常温触媒によるガス分解作用の向上を果たすことが確認できた。なお、常温触媒、特にチタン液は、紫外線照射がなければ、ガス分解作用は発現しないことが判っているから、前記したガス分解作用の向上は、放射性材料による常温触媒の機能向上の結果であると推定できる。

Claims (13)

  1. 無機多孔質調湿材と放射性材料とが、無機多孔質調湿材:放射性材料=75:25〜99.5:0.5の重量割合で均一に混合されて配合されてなる環境改善機能材料。
  2. 前記無機多孔質調湿材が、珪質頁岩、アロフェン、イモゴライト、セピオライトからなる群から選ばれる材料を含む
    請求項1に記載の環境改善機能材料。
  3. 前記無機多孔質調湿材が、平均細孔半径20〜200Å、比表面積20〜200m/gである
    請求項1または2に記載の環境改善機能材料。
  4. 前記無機多孔質調湿材が、吸湿率5%以上である
    請求項1〜3の何れかに記載の環境改善機能材料。
  5. 前記放射性材料が、モナザイト、パイロクロア、ゼノタイムからなる群から選ばれる放射性鉱石である
    請求項1〜4の何れかに記載の環境改善機能材料。
  6. 粘土、ベントナイトからなる群から選ばれるバインダーを、0.5〜50重量%の割合でさらに含有する
    請求項1〜5の何れかに記載の環境改善機能材料。
  7. チタン、燐酸チタニウム、鉄系化合物からなる群から選ばれる常温触媒を、0.1〜20重量%の割合でさらに含有する
    請求項1〜6の何れかに記載の環境改善機能材料。
  8. 前記請求項1〜7の何れかに記載の環境改善機能材料の成形硬化物である
    環境改善機能製品。
  9. 吸湿量50g/m以上である
    請求項8に記載の環境改善機能製品。
  10. 請求項1〜7の何れかに記載の環境改善機能材料を準備する工程(a)と、
    前記環境改善機能材料を成形し硬化させる工程(b)と
    を含む環境改善機能製品の製造方法。
  11. 前記工程(b)で得られた成形硬化物を1000℃以下で焼成する工程(c)をさらに含む
    請求項10に記載の境改善機能製品の製造方法。
  12. 前記工程(a)が、前記放射性材料とバインダーとを混合粉砕する工程(a-1)と、前工程(a-1)で得られた粉粒混合物と前記無機多孔質調湿材の粉粒物とを混合する工程(a-2)とを含む
    請求項10または11に記載の環境改善機能製品の製造方法。
  13. 前記工程(b)で得られた成形硬化物に、前記常温触媒を塗布し固着させる工程(d)をさらに含む
    請求項10〜12の何れかに記載の環境改善機能製品の製造方法。
JP2003295563A 2003-08-19 2003-08-19 環境改善機能材料および環境改善機能製品 Pending JP2005058964A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003295563A JP2005058964A (ja) 2003-08-19 2003-08-19 環境改善機能材料および環境改善機能製品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003295563A JP2005058964A (ja) 2003-08-19 2003-08-19 環境改善機能材料および環境改善機能製品

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2005058964A true JP2005058964A (ja) 2005-03-10

Family

ID=34371765

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003295563A Pending JP2005058964A (ja) 2003-08-19 2003-08-19 環境改善機能材料および環境改善機能製品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005058964A (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007289934A (ja) * 2006-03-30 2007-11-08 Sharp Corp 触媒体及びこれを用いた空気調和機
JP2007307452A (ja) * 2006-05-17 2007-11-29 Shimura Shoji Kk 多機能性光触媒コーティング剤及び蒸着加工方法
JP2008138167A (ja) * 2006-11-09 2008-06-19 Shizen Sozai Kenkyusho:Kk コーティング剤、調湿建材、壁紙及び接着剤
JP2008229587A (ja) * 2007-03-23 2008-10-02 Sharp Corp 触媒体および触媒構造体、ならびにこれらを備えた空気調和機
JP2008229588A (ja) * 2007-03-23 2008-10-02 Sharp Corp 触媒体および触媒構造体、ならびにこれらを備えた空気調和機
JP2008237944A (ja) * 2007-03-23 2008-10-09 Sharp Corp 触媒体
KR101042283B1 (ko) 2010-08-09 2011-06-17 주식회사 건정종합건축사사무소 오염방지 기능을 가진 기능성 경계블럭 및 이의 제조방법
JP2012097539A (ja) * 2010-11-05 2012-05-24 Epia:Kk ホルミシス、又はマイナスイオン効果を発揮できる焼結六角筒体の構造と、このホルミシス、又はマイナスイオン効果を発揮できる焼結六角筒体の構造を利用した建屋の構造
JP2018076198A (ja) * 2016-11-09 2018-05-17 株式会社ケープラン 調湿建材ならびにその製造方法、及びタイル
JP7545781B1 (ja) 2024-04-25 2024-09-05 株式会社加納 硬化体

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007289934A (ja) * 2006-03-30 2007-11-08 Sharp Corp 触媒体及びこれを用いた空気調和機
JP2007307452A (ja) * 2006-05-17 2007-11-29 Shimura Shoji Kk 多機能性光触媒コーティング剤及び蒸着加工方法
JP2008138167A (ja) * 2006-11-09 2008-06-19 Shizen Sozai Kenkyusho:Kk コーティング剤、調湿建材、壁紙及び接着剤
JP2008229587A (ja) * 2007-03-23 2008-10-02 Sharp Corp 触媒体および触媒構造体、ならびにこれらを備えた空気調和機
JP2008229588A (ja) * 2007-03-23 2008-10-02 Sharp Corp 触媒体および触媒構造体、ならびにこれらを備えた空気調和機
JP2008237944A (ja) * 2007-03-23 2008-10-09 Sharp Corp 触媒体
JP4726839B2 (ja) * 2007-03-23 2011-07-20 シャープ株式会社 触媒体および触媒構造体、ならびにこれらを備えた空気調和機
JP4726840B2 (ja) * 2007-03-23 2011-07-20 シャープ株式会社 触媒体および触媒構造体、ならびにこれらを備えた空気調和機
KR101042283B1 (ko) 2010-08-09 2011-06-17 주식회사 건정종합건축사사무소 오염방지 기능을 가진 기능성 경계블럭 및 이의 제조방법
JP2012097539A (ja) * 2010-11-05 2012-05-24 Epia:Kk ホルミシス、又はマイナスイオン効果を発揮できる焼結六角筒体の構造と、このホルミシス、又はマイナスイオン効果を発揮できる焼結六角筒体の構造を利用した建屋の構造
JP2018076198A (ja) * 2016-11-09 2018-05-17 株式会社ケープラン 調湿建材ならびにその製造方法、及びタイル
JP7545781B1 (ja) 2024-04-25 2024-09-05 株式会社加納 硬化体

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101728445B1 (ko) 항균 및 탈취 기능을 갖는 친환경 미장용 첨가제, 이를 이용한 미장용 시멘트 및 몰탈
JP2005058964A (ja) 環境改善機能材料および環境改善機能製品
KR102446596B1 (ko) 부착강도와 불연성능 및 마감재 기능을 강화한 친환경 기능성 무기질 도료 조성물 및 이를 이용한 실내 공기질 개선용 시공방법
WO1999051327A1 (fr) Materiau regulant l'humidite et procede de production de ce dernier
JP2005247635A (ja) 環境改善機能を有する石膏ボード
JP3873081B2 (ja) 調湿脱臭剤及びその製造方法
KR20120043459A (ko) 건축 내장재 및 외장재용 첨가 조성물 및 그 조성물을 포함한 몰탈 제조방법
KR101584789B1 (ko) 바이오 세라믹 조성물 및 이를 이용한 악취 및 유해물질 제어방법
JP3375927B2 (ja) 珪質頁岩を利用した調湿消臭材料
KR20150026174A (ko) 정수장 슬러지와 폐 활성탄을 이용한 건축마감재
JP2011504160A (ja) 石膏焼成時における水銀放出抑制材としての活性炭
KR102409400B1 (ko) 항균 탈취 및 인체 유해성분 중화용 조성물 제조방법
JPH11553A (ja) 脱臭材およびその製造方法
JP3973033B2 (ja) 調湿剤及びその製造方法
JP2005248557A (ja) 環境改善機能塗材
JP3970012B2 (ja) 塗材用原料組成物
JPH07313867A (ja) 脱臭剤組成物
JPH08333110A (ja) 粒状活性炭及びその製造方法
KR100731508B1 (ko) 친환경 건축을 위한 첨가재 제조방법
JP3716850B2 (ja) 珪藻土による環境浄化機能基材
KR100710002B1 (ko) 오염원 흡착 및 제거력이 향상된 개질형 천연 제올라이트,이를 함유하는 코팅용 조성물 및 건축 내장재
KR102695169B1 (ko) 탈취 볼 및 이의 제조방법
KR950006630B1 (ko) 공기 정화제의 제조방법
JP2004049992A (ja) 揮発性有機化合物低減材およびその用途
JP2003089587A (ja) 調湿セラミックス材料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060707

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081202

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090331