JP2005058565A - 電磁誘導加熱式圧力鍋 - Google Patents

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Abstract

【課題】鍋の底部外面における検出温度に基づく電磁誘導加熱制御を適切に行うことにより、圧力鍋の最適な温度制御を可能にした電磁誘導加熱式圧力鍋を提供する。
【解決手段】電磁誘導加熱式圧力鍋は、圧力鍋を電磁誘導によって加熱するためのワークコイルと、圧力鍋の温度を検出するための温度センサーと、温度センサーによる検出温度が設定温度に維持されるようにワークコイルの出力を制御する制御部とを備えている。制御部は、加熱開始後の第1段階S1では検出温度が第1設定温度に維持されるようにワークコイルの出力を制御し、第1段階S1から第2段階S2への移行に伴って、検出温度が第1設定温度より低い目標温度である第2設定温度に維持されるようにワークコイルの出力を制御する。
【選択図】図4

Description

本発明は、電磁誘導加熱部と圧力鍋が一体になった電磁誘導加熱式圧力鍋に関し、詳しくは、その温度制御の改良に関する。
圧力鍋は、鍋本体に対して蓋を機械的に固定して密閉状態で加熱調理を行うことにより、内部の圧力を高める構造を有する。これにより、水の沸点を高めて高い温度で加熱調理を行うことができるので、通常の鍋に比べて短い加熱時間で調理が完了することや、硬くて煮えにくい食材であっても短時間で柔らかくなるまで調理できること等の利点を有する。圧力鍋には、蓋部に圧力調整バルブが備えられ、内部の温度が適切な圧力(例えば沸点120℃に相当する圧力)に維持される。
電熱式加熱部と一体になった圧力鍋の従来例として特許文献1に記載されたものがある。この圧力鍋では、鍋の温度を圧力調整バルブが働く温度(例えば120℃)より低い温度(110〜117℃)に維持するように、電熱式加熱手段による加熱量を調節する。これにより、圧力調整バルブからの蒸気の漏れやふきこぼれを極力回避しながら鍋の内部の温度分布を均一にして、被加熱調理物の出来具合の向上を図ることができる。
特開平10−290749号公報
本発明者らは、電磁誘導加熱部(IH)と圧力鍋とを一体に構成した製品を開発し、種々の加熱調理物について、その出来具合が最適になるような加熱調理レシピを提供すべく実験を繰り返した。その過程で、上記の従来例のように鍋の温度の目標値を圧力調整バルブが働く温度より低い温度(例えば115℃)に設定した場合に、鍋の底部外面における検出温度の上昇に対して鍋の内部温度(熱電対で実測した温度)の上昇が遅れるために、鍋の内部温度が目標温度に達する前に温度調節(加熱手段のオン・オフ制御)が始まることが分かった。そして、その遅れ時間が鍋の内容物の量によって変化するので、最適の加熱調理レシピの開発及び設定に支障が生じた。
本発明は、上記のような従来の課題に鑑み、鍋の底部外面における検出温度に基づく電磁誘導加熱制御を適切に行うことにより、圧力鍋の最適な温度制御を可能にした電磁誘導加熱式圧力鍋を提供することを目的とする。
本発明による電磁誘導加熱式圧力鍋の第1の構成は、密閉可能な構造と圧力調整バルブの働きにより大気圧より高い所定の内部圧力を維持し得る圧力鍋と、該圧力鍋を電磁誘導によって加熱するためのワークコイルと、前記圧力鍋の温度を検出するための温度センサーと、該温度センサーによる検出温度が設定温度に維持されるように前記ワークコイルの出力を制御する制御部とを備えた電磁誘導加熱式圧力鍋において、前記制御部が、加熱開始後の第1段階では前記検出温度が第1設定温度に維持されるように前記ワークコイルの出力を制御し、前記第1段階から第2段階への移行に伴って、前記検出温度が前記第1設定温度より低い目標温度である第2設定温度に維持されるように前記ワークコイルの出力を制御することを特徴とする。
本発明による電磁誘導加熱式圧力鍋の第2の構成は、前記第2設定温度が、100℃より高く、かつ、前記圧力調整バルブが働いて前記内部圧力が維持されるときの前記検出温度(例えば120℃)より低い温度(例えば115℃)であることを特徴とする。
本発明による電磁誘導加熱式圧力鍋の第3の構成は、前記制御部が、前記第1段階において、前記検出温度が前記第1設定温度に達してから所定時間(例えば3分)経過後に前記第2段階へ移行するように制御を行うことを特徴とする。
本発明による電磁誘導加熱式圧力鍋の第4の構成は、前記制御部が、前記第1段階において、前記検出温度の上昇勾配に基づいて鍋の内容物の量を判定し、その判定結果に基づいて、内容物の量が多いほど前記所定時間を長くすることを特徴とする。
本発明による電磁誘導加熱式圧力鍋の第5の構成は、前記制御部が、前記第1段階において、前記検出温度の上昇勾配に基づいて鍋の内容物の量を判定し、その判定結果に基づいて、内容物の量が多いほど前記第1設定温度を高くすることを特徴とする。
上記第1の構成によれば、加熱開始後の第1段階では目標温度(第2設定温度)より高い第1設定温度に基づいて圧力鍋の加熱を行うので、鍋の内部温度が目標温度(第2設定温度、例えば115℃)に到達する時点が早くなる。これにより、鍋の内部温度が目標温度に達する前に調理設定時間が開始することを回避して、鍋の内部温度を調理設定時間だけ目標温度に維持する加熱調理を適切に実行することができる。
上記第2の構成によれば、第2設定温度が、圧力調整バルブの働きにより維持される加圧調理温度に相当する検出温度(例えば120℃)より低い温度(例えば115℃)に設定されるので、圧力調整バルブからの蒸気の漏れやふきこぼれが少なくなる。その結果、鍋の内部の温度分布が均一になると共に安定し、被加熱調理物の出来具合が向上する効果が得られる。
上記第3の構成によれば、第1段階において、検出温度が第1設定温度に達してから所定時間経過後に第2段階へ移行するので、所定時間を適切な値(例えば3分)に設定することにより、鍋の内部温度が目標温度(例えば115℃)に確実に達してから第2段階での第2設定温度に基づく出力制御に移行することができる。
上記第4の構成によれば、第1段階において、検出温度の上昇勾配に基づいて鍋の内容物の量が判定され、その判定結果に基づいて、内容物の量が多いほど上記の所定時間が長く設定されるので、第2段階へ移行するときの鍋の内容物の温度がその量によって変化することを回避することができる。これにより、内容物の量の多少にかかわらず内容物の加圧加熱調理が適切に行われる。
上記第5の構成によれば、第1段階において、検出温度の上昇勾配に基づいて鍋の内容物の量が判定され、その判定結果に基づいて、内容物の量が多いほど上記の第1設定温度が高く設定されるので、第2段階へ移行するときの鍋の内容物の温度がその量によって変化することを回避することができる。これにより、内容物の量の多少にかかわらず内容物の加圧加熱調理が適切に行われる。
以下、図面を参照しながら、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明する。
図1は本発明に係る電磁誘導加熱式圧力鍋の概略構成を示す断面模式図である。この電磁誘導加熱式圧力鍋は、電磁誘導加熱部10の上に圧力鍋1が載置され、両者が一体に構成されたものである。圧力鍋1は、市販の一般的な圧力鍋と同様の周知の構造を有する。すなわち、鍋本体2と蓋3が固定機構(図示せず)によって着脱自在に固定され、内部圧力(蒸気圧)の上昇に抗して密閉状態を維持できるように構成されている。蓋3の中央部には圧力調整バルブ(センターバルブ)4が備えられ、圧力鍋1の加熱に伴って内部圧力が所定値を超えるとこのバルブが開いて蒸気の一部を外部に逃がす。その結果、圧力鍋1の内部圧力が大気圧より高い所定値に維持される。これにより、圧力鍋1の内部における水の沸点が100℃より高い所定の温度(例えば120℃)に維持されるので、通常の加熱調理に比べて短時間で調理が完了する。なお、電磁誘導による効率的な加熱のために、少なくとも鍋本体2の底部には磁性体材料が使用されている。
電磁誘導加熱部10は、圧力鍋1が載置される耐熱性(セラミック製)のトッププレート31と、側面及び底面を囲む樹脂製の筐体32を有し、その内部空間にワークコイル11、プリント配線板33、冷却用ファン23等が配置されている。円盤状のワークコイル11はトッププレート31の直ぐ下側(裏側)に配置され、ワークコイル11の中央部には、圧力鍋1の底部外面の温度を検出するための温度センサー21が設けられている。温度センサー21は、トッププレート31の中央部に設けられた孔からトッププレート31の表面へ突き出ており、圧力鍋1の底部外面に直接接触するように構成されている。
第1のプリント配線板33は、ワークコイル11の下方の空間に略水平に配置され、複数のスペーサ34を介して筐体32の底面に固定されている。なお、スペーサ34は筐体32の底面と一体に形成されたボス(突起部)であってもよい。また、筐体32の底面の外側には4本のゴム足35が取り付けられている。電磁誘導加熱部10の前面には、LCD(表示部)及び複数のキースイッチ(操作部)を備えた操作パネル部37が設けられ、その内部に第2のプリント配線板38が収容されている。
第1のプリント配線板33には、ワークコイル11の駆動回路を構成する半導体スイッチングデバイスであるIGBTやトランジスタが取り付けられたヒートシンク36が実装されている。他の実装部品については図示を省略している。冷却用ファン23は、このヒートシンク36や他の発熱部品を効率的に冷却するように縦置きに配置されている。図1に矢印線で示すように、冷却用ファン23によって筐体32の底面(に形成された吸気口)から取り入れられた空気は、内部の冷却に使用された後、筐体32の底面(に形成された排気口)から排出される。
図2は、電磁誘導加熱部10の電気回路を示すブロック図である。電磁誘導加熱部10の電気回路は、ワークコイル11、ワークコイル駆動回路12、IGBT13、IGBT駆動回路14、マイクロプロセッサ(MPU)15、発振回路16、電源・リセット回路17、ブザー18、表示部19、操作部20、温度センサー21、温度検出回路22、冷却用ファン23等によって構成されている。ワークコイル11は、圧力鍋1の磁性体底部を渦電流によって加熱するための交番磁界を発生するコイルであり、ワークコイル駆動回路12によって駆動(励磁)される。ワークコイル駆動回路12は、整流回路、スイッチングデバイスであるIGBT13、共振用コンデンサ等を含む。
ワークコイル駆動回路12では、AC電圧を整流して得られる直流電圧からワークコイル11に供給される励磁電流が、所定の周期で断続駆動されるIGBT13や共振用コンデンサ等の働きによって所定の周期で増減する交流電流となる。これによってワークコイル11に交番磁界が発生し、その磁束が磁性体の鍋底部を通過することによって鍋底部に渦電流が発生し、渦電流と電気抵抗によって鍋底部が加熱される。
また、IGBT13はIGBT駆動回路14によって断続制御され、IGBT駆動回路14はMPU15の出力ポートによってオン・オフ制御される。また、制御部に相当するMPU15は、報知用のブザー18の鳴動制御や表示部19の表示制御、そして冷却用ファン23のオン・オフ制御も行う。但し、冷却用ファン23は電源に直接接続して電磁誘導加熱調理器の通電時に常時動作するように構成する場合もある。表示部19と共に、加熱開始・停止や調理時間設定等の入力用キースイッチを含む操作部20が操作パネルに設けられ、操作部20からの入力信号はMPU15の入力ポートに入力されている。
また、前述の温度センサー21の出力信号が温度検出回路22を介してMPU15に入力される。制御部に相当するMPU15は、内蔵するROMに記憶されたプログラムにしたがって、操作部20からの信号や温度センサー21(温度検出回路22)からの信号等に基づいて、表示部19の表示内容やブザー18の鳴動を制御すると共に、IGBT駆動回路14及びワークコイル駆動回路12を介してワークコイル11を設定出力で駆動する。すなわち、検出温度が設定温度に維持されるように、ワークコイル11の駆動制御を行う。電源・リセット回路17は、安定化された直流低電圧を生成してMPU15に供給すると共に、電源投入時にMPU15を初期化するためのリセット信号を生成する。また、発振回路16は、MPU15の基本クロックのための所定周波数の正弦波又は矩形波を生成する。
以上のような電気回路のうち、ワークコイル駆動回路12、IGBT駆動回路14等の大電流回路(発熱の大きい部品を含む回路)が第1のプリント配線板33に実装されている。他方、操作部20、表示部19、ブザー18、MPU15及びその周辺回路16、17等の小信号回路が操作パネル部37の第2のプリント配線板38に実装される
次に、本発明の電磁誘導加熱式圧力鍋においてMPU(制御部)15が実行する加熱制御について説明する。まず、図3を参照しながら比較例の問題点を説明する。図3は、比較例における圧力鍋1の底部外面の検出温度と圧力鍋1の内部温度の変化を比較して示すグラフである。なお、このグラフは熱電対を用いて実測したデータに基づいているが、見やすくなるように簡略化したものである。実線41が圧力鍋1の底部外面における検出温度の変化を示し、破線42及び一点鎖線43が圧力鍋1の内部温度の変化を示している。破線42は内容物(被加熱調理物)の量が少ない場合であり、一点鎖線43は内容物の量が多い場合である。
図3の比較例では、MPU(制御部)15が、初めから115℃を設定値(温度制御の目標値)として、検出温度が設定値に維持されるようにワークコイル11の駆動制御を行う。なお、この例では、圧力調整バルブ4が働いて圧力鍋1の内部圧力を一定に維持するときの内部温度(水の沸点)は約120℃である。温度制御の目標値をそれより少し低い115℃に設定することにより、圧力調整バルブ4からの蒸気の漏れやふきこぼれが少なくなる。その結果、圧力鍋1の内部の温度分布が均一になると共に安定し、被加熱調理物の出来具合が向上する効果が得られる。
図3から分かるように、圧力鍋1の底部外面における検出温度の上昇(実線41)に比べて、圧力鍋1の内部温度の上昇(破線42及び一点鎖線43)が少し遅れている。つまり、時刻T1で検出温度が設定温度(115℃)に達して、ワークコイル11のオン・オフ制御による温度調節に移行した時点で圧力鍋1の内部温度はまだ100℃にも達していない。時刻T1より遅れて時刻T2又はT3になって圧力鍋1の内部温度が設定温度に達する。また、内容物の量が少ない場合(破線42、時刻T2)よりも多い場合(一点鎖線43、時刻T3)のほうが、その遅れが大きくなっている。
図4は、本発明の第1実施例における圧力鍋1の底部外面の検出温度と圧力鍋1の内部温度の変化を示すグラフである。また、図5は、本発明の第1実施例においてMPU15が実行する加熱制御のフローチャートである。この実施例では、MPU(制御部)15が、加熱開始後の第1段階S1では圧力鍋1の底部外面の検出温度が第1設定温度(例えば120℃)に維持されるようにワークコイル11の出力を制御し、第1段階から第2段階(S2)への移行に伴って、検出温度が第1設定温度より低い目標温度である第2設定温度(例えば115℃)に維持されるようにワークコイル11の出力を制御する。以下に、図5のフローチャートでステップを追いながら説明を加える。
ステップ#101において、MPU15はワークコイル(IHコイル)11を100%出力(フルパワー)でオンにして圧力鍋1を加熱する。次のステップ#102で検出温度が120℃(第1設定温度)以上か否かを判断する。検出温度が120℃以上になれば、次のステップ#103で第1タイマー(所定時間P1、例えば3分)を開始する。
次のステップ#104で検出温度が120℃以上か否かを判断する。120℃未満の場合はワークコイル11を70%出力でオンにし(ステップ#105)、120℃以上の場合はワークコイル11を50%出力でオンにする(ステップ#106)。ステップ#104からステップ#106の処理によって、検出温度が略120℃(第1設定温度)に維持される。次のステップ#107で第1タイマーが終了したか否か、つまり検出温度が120℃に達してから所定時間P1が経過したか否かがチェックされる。所定時間P1が経過していない場合はステップ#104に戻って、第1設定温度120℃での温調制御を継続する。
所定時間P1が経過すると、次のステップ#108で第2タイマー(調理時間P2、例えば10分)を開始する。続くステップ#109で検出温度が115℃以上か否かを判断する。115℃未満の場合はワークコイル11を60%出力でオンにし(ステップ#110)、115℃以上の場合はワークコイル11を40%出力でオンにする(ステップ#111)。ステップ#109からステップ#111の処理によって、検出温度が略115℃(第2設定温度)に維持される。
次のステップ#112で第2タイマーが終了したか否か、つまり、第2設定温度での調理時間P2が経過したか否かがチェックされる。調理時間P2が経過していない場合はステップ#109に戻って、第2設定温度115℃での温調制御を継続する。調理時間P2が経過すれば、次のステップ#113でワークコイル11をオフにし、ステップ#114でブザー18の鳴動による終了報知をした後、加熱制御を終了する。
実施例1の加熱制御によれば、加熱開始後の第1段階S1では目標温度(第2設定温度)より高い第1設定温度に基づいて圧力鍋1の加熱を行うので、圧力鍋1の内部温度が目標温度(第2設定温度)に到達する時点T1(図4参照)が図3に示した比較例より早くなる。所定時間P1を適切に設定することにより、圧力鍋1の内部温度が目標温度に確実に到達した後に第2段階S2の調理に入るようになる。したがって、圧力鍋1の内部温度が目標温度に達する前に調理時間P2が開始することを回避して、所定の調理時間P2の間、圧力鍋1の内部温度を目標温度に維持する加熱調理が適切に実行される。
図6は、第2実施例においてMPU15が実行する加熱制御のフローチャートである。この実施例では、MPU(制御部)15が、加熱開始後の第1段階S1で検出温度の上昇勾配に基づいて圧力鍋1の内容物の量を判定し、その判定結果に基づいて、内容物の量が多いほど上述の所定時間P1を長くする。
まず、ステップ#201において、MPU15はワークコイル(IHコイル)11を100%出力(フルパワー)でオンにして圧力鍋1を加熱する。次のステップ#202で検出温度を取得し、ステップ#203で温度上昇勾配に基づいて内容物の量qを判定する。単位時間Δt当たりの温度上昇をΔTとすれば温度上昇勾配はΔT/Δtであり、これは内容物の量qに反比例する。したがって、温度上昇勾配ΔT/Δtをあらかじめ定めたしきい値と比較することにより、内容物の量qが所定量Qより多いか否かをチェックすることができる(ステップ#204)。
内容物の量qが所定量Qより多い場合は、第1タイマーの所定時間P1として第1設定時間(例えば3分)が設定され(ステップ#205)、内容物の量qが所定量Q以下の場合は第1設定時間より短い第2設定時間が所定時間P1として設定される(ステップ#206)。この後、実施例1で参照した図5のステップ#102へ移行する。この結果、所定時間P1が内容物の量に応じて適切に設定される。
つまり、内容物の量が多いほど所定時間P1が長くなるように設定される。これにより、第2段階へ移行するときの圧力鍋1の内容物の温度がその量によって変化することを回避し、内容物の量の多少にかかわらず内容物の加圧加熱調理が適切に行われるようになる。なお、この例では、1つの所定量(しきい値)Qより内容物の量qが多いか否かの判断、つまり2段階の識別であるが、しきい値の数を2個以上にして内容物の量qを3段階以上に識別し、所定時間P1を3段階以上に設定するようにしてもよい。
図7は、第3実施例においてMPU15が実行する加熱制御のフローチャートである。この実施例では、MPU(制御部)15が、加熱開始後の第1段階S1で検出温度の上昇勾配に基づいて圧力鍋1の内容物の量を判定し、その判定結果に基づいて、内容物の量が多いほど上述の第1設定温度を高くする。ステップ#301からステップ#304までの処理は、図6に示した第2実施例におけるステップ#201からステップ#204までの処理と同様である。
ステップ#304において、内容物の量qが所定量Qより多い場合は、第1設定温度として第1の値(例えば120℃)が設定され(ステップ#305)、内容物の量qが所定量Q以下の場合は第1の値より低い第2の値(例えば117℃)が第1設定温度として設定される(ステップ#306)。この後、実施例1で参照した図5のステップ#102へ移行する。この結果、第1設定温度が内容物の量に応じて適切に設定される。
つまり、内容物の量が多いほど第1設定温度が高くなるように設定される。これにより、第2段階へ移行するときの圧力鍋1の内容物の温度がその量によって変化することを回避し、内容物の量の多少にかかわらず内容物の加圧加熱調理が適切に行われるようになる。なお、この例では、1つの所定量(しきい値)Qより内容物の量qが多いか否かの判断、つまり2段階の判断であるが、しきい値の数を2個以上にして内容物の量qを3段階以上に識別し、第1設定温度を3段階以上に設定するようにしてもよい。
以上、本発明をいくつかの実施例に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施例に限らず、種々の形態で実施することができる。
本発明に係る電磁誘導加熱式圧力鍋の概略構成を示す断面模式図である。 電磁誘導加熱部の電気回路を示すブロック図である。 比較例における圧力鍋の底部外面の検出温度と圧力鍋の内部温度の変化を比較して示すグラフである。 本発明の第1実施例における圧力鍋の底部外面の検出温度と圧力鍋の内部温度の変化を示すグラフである。 本発明の第1実施例においてMPU(制御部)が実行する加熱制御のフローチャートである。 本発明の第2実施例においてMPU(制御部)が実行する加熱制御のフローチャートである。 本発明の第3実施例においてMPU(制御部)が実行する加熱制御のフローチャートである。
符号の説明
1 圧力鍋
2 鍋本体
3 蓋
4 圧力調整バルブ
11 ワークコイル
21 温度センサー
15 制御部(MPU)
23 冷却用ファン
31 トッププレート
32 筐体

Claims (5)

  1. 密閉可能な構造と圧力調整バルブの働きにより大気圧より高い所定の内部圧力を維持し得る圧力鍋と、該圧力鍋を電磁誘導によって加熱するためのワークコイルと、前記圧力鍋の温度を検出するための温度センサーと、該温度センサーによる検出温度が設定温度に維持されるように前記ワークコイルの出力を制御する制御部とを備えた電磁誘導加熱式圧力鍋であって、
    前記制御部が、加熱開始後の第1段階では前記検出温度が第1設定温度に維持されるように前記ワークコイルの出力を制御し、前記第1段階から第2段階への移行に伴って、前記検出温度が前記第1設定温度より低い目標温度である第2設定温度に維持されるように前記ワークコイルの出力を制御することを特徴とする電磁誘導加熱式圧力鍋。
  2. 前記第2設定温度が、100℃より高く、かつ、前記圧力調整バルブが働いて前記内部圧力が維持されるときの前記検出温度より低い温度であることを特徴とする
    請求項1記載の電磁誘導加熱式圧力鍋。
  3. 前記制御部が、前記第1段階において、前記検出温度が前記第1設定温度に達してから所定時間経過後に前記第2段階へ移行するように制御を行うことを特徴とする
    請求項1又は2記載の電磁誘導加熱式圧力鍋。
  4. 前記制御部が、前記第1段階において、前記検出温度の上昇勾配に基づいて鍋の内容物の量を判定し、その判定結果に基づいて、内容物の量が多いほど前記所定時間を長くすることを特徴とする
    請求項3記載の電磁誘導加熱式圧力鍋。
  5. 前記制御部が、前記第1段階において、前記検出温度の上昇勾配に基づいて鍋の内容物の量を判定し、その判定結果に基づいて、内容物の量が多いほど前記第1設定温度を高くすることを特徴とする
    請求項3記載の電磁誘導加熱式圧力鍋。
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