JP2005058085A - 自走式歩行型野菜移植機 - Google Patents

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Abstract

【課題】移植機を植付姿勢で作業を中断して放置しておくと油圧スプールから油が漏れて機体フレームが下降すると畝センサーローラが機体フレームと接当するとその接当により植付深さ調節ロッドに付設しているバネのバネ作用効果がなくなり、次に作業を開始する時に油圧ポンプに負荷が掛かりエンジン始動時に始動操作力が重くなりエンジンの始動が困難となる。
【解決手段】油圧シリンダーへ圧油を供給する油圧ポンプの油圧バルブレバーを植深操作ブラケット介して中立位置に戻す弛緩手段を設けた。
【選択図】「図3」

Description

本発明は、畝を跨いで走行しながら野菜の苗を移植する歩行型の野菜移植機に関するものである。
従来、野菜の苗を移植する畑地用の移植機には、畝を跨いで走行する走行体を備えると共に、この走行体の後方に設けた苗供給部より苗を移植爪内に投入し、移植爪を畝中へ移動して苗の移植を行う野菜移植機が知られている。
この移植機は、畝の高さ変化を検出して該畝の高さ変化に対応して走行機体を昇降させることによって、畝の高さ変化を検出する接地部材に地面側からの過大な力が作用した場合に、該接地部材から走行機体昇降用シリンダーを制御する制御弁に畝の高さ変化を伝える連動機構の部品の損傷防止を図った移植機がある。
具体的には、特開平10−243712号公報において、図1,図2及び図4に示すように、ミッションケース5の後部側下方で且つ植付体13の前方には畝Rの高さ変化を検出すると共に畝R上面を鎮圧する接地部材71が配置され、この接地部材71の左右両側で揺動部材72が前方に向かうように前傾状に配置されている。
また、接地部材71が畝R上面の高さ変化に追従することにより、揺動部材72が支軸73廻りに揺動して畝Rの高さ変化を検出する。
左側の揺動部材72の前部には、前方に延出された係止アーム部76が一体形成され、左側の支軸73には前記昇降シリンダー63を制御する制御弁77に連動連結された連動部材78が揺動部材72に対して相対揺動自在に支持されている。
係止アーム部76及び連動部材78の前部にはそれぞれバネ掛け部76a,78aが設けられ、これらバネ掛け部76a,78a間には引張りコイルバネからなる付勢手段79が介装されていて、揺動部材72及び接地部材71が接地方向に付勢されている。
また、ボーデンケーブル80のインナケーブル80Bの前端側は揺動部材72に設けた係止部82に形成された挿通孔82aに長さ方向移動自在に挿通されると共にインナケーブル80Bの先端部に前記挿通孔82aを挿通しない接当部材107が固定されることで、係止部82にインナケーブル80Bが係止されていて、付勢手段79の付勢力による揺動部材72の支軸73廻りの揺動が規制されている。
特開平10−243712号公報
自走式歩行形移植機を移植作業姿勢で中断して放置しておくと油圧ポンプは作動していないので油圧制御弁のスプールから油が漏れて機体フレームを下降させ、機体フレームの下方側に設けた畝センサーローラが機体フレームと接当するようになる、その接当により畝センサーローラから植深操作レバーの間に構成している植付深さ調節ロッドに付設しているバネのバネ作用効果(密着状態)がなくなる。
次の作業を開始する時に畝センサーローラからの信号は機体フレームを上げようとする信号が出ているために油圧ポンプに負荷が掛かりエンジンを始動時にエンジンの始動装置の操作力がエンジンと油圧ポンプの起動が同時にベルト伝動されることから重くなりエンジンの起動が困難となる。
そこで本発明は、前記問題点に鑑みて、畝センサーローラ(50)が機体フレーム(2)(2)と接当した場合に、エンジン(3)の起動性を向上することを目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上のごとくであり、次にこの課題を解決するための手段は、以下に示すとおりである。
即ち、請求項1においては、左右両側に配置した車輪(12)(12)(17)(17)により昇降可能に支持した機体フレーム(2)を備え、該機体フレーム(2)に畝(45)の上面を接地追従して上下動する畝センサローラ(50)を設け、該畝センサローラ(50)の検出によって油圧シリンダー(28)を制御させて機体フレーム(2)を畝(45)の高さ変化に対応させるようにした自走式歩行型野菜移植機において、機体フレームA(2a)の左右側部フレーム下端部間に回動支点軸(51)廻りに上下揺動自在に支持されたセンサーローラ支持アーム(53)に畝センサーローラ(50)を設け、前記機体フレーム(2)を畝(45)の高さ変化に対応して前記油圧シリンダー(28)の制御弁に連動連結された植深操作第三アーム(63)を設け、前記センサーローラ支持アーム(53)と前記植深操作第三アーム(63)との間に、前記畝センサーローラ(50)を接地方向に付勢する植深深さ調節バネ(64)を装架した植深深さ調節ロッド(62)を設け、該植深深さ調節ロッド(62)の上下移動により揺動運動する植深操作ブラケット(65)を設け、前記植深操作第三アーム(63)と該植深深さ調節ロッド(62)とを前記植深操作ブラケット(65)を介して揺動自在に構成し、前記畝センサーローラ(50)に地面側からの過大な力が作用した場合、前記油圧シリンダー(28)へ圧油を供給する油圧ポンプ(5)の油圧バルブレバー(67)を前記植深操作ブラケット(65)介して中立位置に戻し保持する弛緩手段(S)を設けたことを特徴とする野菜移植機。
これによれば、前記弛緩手段(S)は簡素な構造でしかも、確実に油圧制御弁のスプールを上昇位置から中立位置へと油圧制御弁を切り替えることが可能な構造ができた。
請求項2においては、請求項1に記載の弛緩手段(S)をより実施形態を記載されたものであって、前記弛緩手段(S)は前記畝センサーローラ(50)の検出によって前記油圧シリンダー(28)を制御する植深操作ブラケット(65)と、前記畝(45)に移植された苗(46)に覆土を行う覆土輪(22)を支持している覆土輪フレーム(83)を装架する支点軸(84)と、弛緩レバー長孔(96a)を弛緩レバー長孔(中立)(96b)を含むT字状の形状を有する弛緩レバー(96)等でリンク機構を構成したことを特徴とする請求項1に記載の野菜移植機。
これによれば、前記弛緩手段(S)を構成する構造を簡略にすることができ関係部品が少なく単純で構成を採用することができた。
請求項3においては、請求項1乃至2に記載の弛緩手段(S)を操作する実施形態を記載されたものであって、
前記弛緩レバー(96)の操作部はハンドル(6)の下方側で機体外側より操作可能な位置に配設し、該弛緩レバー(96)の操作は、「引き」操作に続き「回動」操作可能にしてあることを特徴とする請求項1乃至2に記載の野菜移植機
請求項4においては、請求項1乃至3に記載の弛緩手段(S)をより実施形態を記載されたものであって、前記弛緩手段(S)は前記畝センサーローラ(50)の検出によって前記油圧シリンダー(28)を制御する植深操作ブラケット(65)と、前記畝(45)に移植された苗(46)に覆土を行う覆土輪(22)を支持している覆土輪フレーム(83)を装架する支点軸(84)と、弛緩レバー長孔(96a)を弛緩レバー中立長孔(96b)を含むT字状の形状を有する弛緩レバー(96)等でリンク機構を構成し、前記弛緩レバー(96)の操作部はハンドル(6)の下方側で機体外側より操作可能な位置に配設し、該弛緩レバー(96)の操作は、引き操作に続き回動操作可能にしてあることを特徴とする請求項1乃至3に記載の野菜移植機。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、
自走式歩行形移植機を作業姿勢でエンジンを停止して作業を中断して放置しておくと油圧ポンプは作動していないので油圧制御弁のスプールから油が漏れて機体フレームを下降させ、機体フレームの下方側に設けた畝センサーローラが機体フレームと接当するような事態が発生した場合、前記油圧シリンダー(28)を制御する植深操作ブラケット(65)介して油圧バルブレバー(67)を中立位置に戻す弛緩手段(S)を設けことにより、油圧制御弁の回転スプール(68)を上昇位置から中立位置へと油圧制御弁を切り替え可能とした弛緩手段(S)を設けたことにより確実に、しかも簡素な構造でエンジン起動を容易にすることができた。
請求項2においては、
前記弛緩手段(S)は前記畝センサローラ(50)の検出によって前記油圧シリンダー(28)を制御する植深操作ブラケット(65)と、前記畝(45)に移植された苗(46)に覆土を行う覆土輪(22)を支持している覆土輪フレーム(83)を装架する支点軸(84)と、弛緩レバー長孔(96a)を弛緩レバー中立長孔(96b)を含むT字状の形状を有する弛緩レバー(96)等でリンク機構を構成することにより請求項1の記載効果のほかに弛緩レバー中立長孔(96b)で保持することにより畝センサーローラ(50)からの上昇制御より優先して中立位置を保持することができる。
また、弛緩手段(S)の一部を構成する構造を植付深さ調節機構に長孔を有する弛緩レバーで構成したので構造を簡略にすることができコスト低減が可能となった。
請求項3においては、
前記弛緩レバー(96)の操作部はハンドル(6)の下方側で機体外側より操作可能な位置に配設し、該弛緩レバー(96)の操作は、「引き」操作に続き「回動」操作可能にすることにより請求項1乃至2の記載効果のほかに作業者が畝及び、溝等を迂回して或いは後輪を乗り越えて弛緩レバーを操作することなくエンジン起動装置を容易に操作を行うことができる。
請求項4においては、
畝センサローラ(50)の検出によって油圧シリンダー(28)を制御する植深操作ブラケット(65)と、覆土を行う覆土輪(22)を支持している覆土輪フレーム(83)を装架する支点軸(84)と、弛緩レバー長孔(96a)を弛緩レバー長孔(中立)(96b)を含むT字状の形状を有する弛緩レバー(96)で構成することにより弛緩レバー長孔(中立)(96b)で保持することにより畝センサーローラ(50)からの上昇制御より優先して中立位置を保持することができる。
また、弛緩手段(S)の一部を構成する構造を植付深さ調節機構に長孔を有する弛緩レバーで構成したので構造を簡略にすることができコスト低減が可能となった。
以下に、本発明の一実施例である歩行型野菜移植機(1)について説明する。
図1は自走式歩行形野菜移植機の左側面図
図2は機体昇降リンク機構の構成を示す平面図
図3は植深調整手段の構成を示す左側面図
図4は植深調整手段を示す後面図
図5は覆土輪の支持構成を示す左側面図
図6は弛緩手段の構成を示す平面図
図7は弛緩手段の要部を示す作動図
まず、自走式歩行形野菜移植機(1)の全体構成から説明する。
図1に示すように、自走式歩行形野菜移植機(1)は、機体後部に設けた苗供給部(7)より苗(46)が移植爪(49)内に投入され、該移植爪(49)を畝(45)中へ移動して該苗(46)の移植を行う野菜移植機であり、機体フレーム(2)の前部をエンジン(3)、制御弁を内装した油圧ポンプ(5)、ミッションケース(4)等を載置する機体フレームA(2a)と、その後に該苗(46)を移植する移植部(40)、移植機(1)を操作する運転操作部(9)を構成する機体フレームB(2b)として機体フレーム(2)を逆「へ」の字状に構成し、前記機体フレーム(2)の前部を構成する機体フレームA(2a)上にエンジン(3)、その後部に油圧ポンプ(5)が載置され、前記機体フレーム(2b)の前後中央部上にミッションケース(4)が配置されて、前記機体フレームB(2b)後部上から後方に向けてハンドル部材となるハンドルフレーム(6)が水平方向に連設され、該ハンドルフレーム(6)の中途部上に苗供給部(7)が配置されて、該ハンドルフレーム(6)後部が運転操作部(9)として構成され、主クラッチレバーや機体昇降レバー(80)、植深操作レバー(70)等の操作レバーが配置されている。
機体フレーム(2)の前部には前輪回動支軸(10)が左右水平方向に横架されて、該前輪回動支軸(10)の左端部と右端部とにそれぞれ前輪支持体となる前輪支持アーム(11)・(11)の上端部が取り付けられている。
この左右の前輪支持アーム(11)・(11)は、機体フレーム(2)に対して回動可能に構成されていて、各前輪支持アーム(11)・(11)の下端部に従動輪である前輪(12)・(12)が回転自在に取り付けられている。
また、ミッションケース(4)より後輪駆動軸(15)・(15)が左右両側方に突出されている。
前記各後輪駆動軸(15)・(15)の外側には、それぞれ後輪支持パイプ(21)・(21)が配置されて、各後輪支持パイプ(21)・(21)の外端部に後輪支持体となるチェーンケース(16)・(16)の上端部が固設されている。
この左右のチェーンケース(16)・(16)は機体フレーム(2)に対して回動可能に構成されていて、各チェーンケース(16)・(16)の下端部に駆動輪である後輪(17)・(17)が支持されている。
そして、苗供給部(7)の下方に移植部(40)が配置され、該移植部(40)は移植爪(49)を昇降して、最上位置で苗供給部(7)より苗(46)を受け取り、下端位置で移植爪(49)を開いて畝(45)中に苗を落下させて、その後方に配置した覆土輪(22)により苗(46)の根部に土を寄せて覆土して移植する構成としている。
苗供給部(7)には、長円状に連結した苗搬送体を連続的に回転駆動する構成を設けている。該苗搬送体は苗挿入用ポット(48)とポット取付基部(41)より構成され、苗(46)の挿入される苗挿入用ポット(48)をポット取付基部(41)が保持して回転駆動させる。
そして、苗搬送体の長円状となる移動軌跡の適宜位置より苗(46)を落下させて、移植部(40)の移植爪(49)に苗(46)が投入される。
次に、自走式歩行形野菜移植機(1)の機体を昇降可能とする機体昇降リンク機構について図1,2において説明する。
機体昇降リンク機構は、機体フレーム(2)に対して前輪(12)・(12)及び後輪(17)・(17)の支持部を傾倒させることで、機体フレーム(2)を昇降可能としており、この機体昇降リンク機構は、前輪(12)・(12)の回動支軸と後輪(17)・(17)の回動支軸とを連動して回動させる前後輪昇降リンク機構と、油圧シリンダー(28)の駆動により後輪(17)・(17)の回動支軸を回動させる往復クランク機構とを備えている。
ここで、前輪(12)・(12)の回動支軸は前記前輪回動支軸(10)・(10)であり、後輪(17)・(17)の回動支軸は前記後輪支持パイプ(21)・(21)である。
そして、機体フレームA(2a)の下部内には、前記機体昇降リンク機構の駆動手段として、油圧シリンダー(28)が取り付けられている。
図1に示すように、油圧シリンダー(28)の本体からは前方へピストンロッド(28a)が進退自在に設けられていて、該ピストンロッド(28a)の前端に、左右一対のスライドローラ(29)・(29)が設けられている。
詳述すると、図2に示すように、ピストンロッド(28a)の前端には、軸心を左右方向に向けた支持軸(28b)の左右中央部がフランジを介して固設されており、該支持軸(28b)の左端部と右端部とに、それぞれスライドローラ(29)・(29)が回動自在に取り付けられている。
図1に示すように、機体フレームA(2a)の左右の側部フレームは、それぞれ側面視、「コ」字状に形成されていて、前方側が開口しており、この開口内部(24c)・(24c)に前記スライドローラ(29)・(29)が前後にスライド自在に配置される。
そして、機体の左右両側で、前記油圧シリンダー(28)と後輪回動支軸である後輪支持パイプ(21)・(21)とは、往復クランク機構を介して連結されている。
図2に示すように、ミッションケース(4)の左右両側で、後輪支持パイプ(21)・(21)にはそれぞれリンクアーム(30)・(30)が固設されていて、該リンクアーム(30)・(30)と前記スライドローラ(29)・(29)とがリンクロッド(31)・(31)により連結されている。
このリンクロッド(31)・(31)の前端部と後端部とは、それぞれリンクアーム(30)・(30)とスライドローラ(29)・(29)とに対して回転自在に取り付けられている。
このように機体の左右それぞれで、油圧シリンダー(28)の駆動により前後動するスライドローラ(29)・(29)と後輪回動支軸に固設して回動自在のリンクアーム(30)・(30)を連結するリンクロッド(31)・(31)により、往復クランク機構が構成されている。
以上のような構成で往復クランク機構が左右に一対設けられて、油圧シリンダー(28)を作動させてスライドローラ(29)・(29)を前後方向に移動させると、リンクロッド(31)・(31)及びリンクアーム(30)・(30)を介して、後輪支持パイプ(21)・(21)に固設したチェーンケース(16)・(16)が回動する。
このチェーンケース(16)・(16)の回動により、該チェーンケース(16)・(16)の下部に支持される後輪(17)・(17)が上下動し、これにより該後輪(17)・(17)に支持される機体フレームB(2b)が昇降する。
こうして機体フレームB(2b)が昇降すると、前記前後輪昇降リンク機構によって、前輪支持アーム(11)・(11)が、後輪支持パイプ(21)・(21)の回動に連動して回動し、この機体フレームB(2b)の昇降と同時に、機体フレームA(2a)も昇降するように構成されている。
図2に示すように、この前後輪昇降リンク機構は、ミッションケース(4)の左右両側に一対設けられていて、該前後輪昇降リンク機構により前輪回動支軸(10)・(10)と後輪回動支軸である後輪支持パイプ(21)・(21)とが連結されている。
前輪回動支軸(10)・(10)の左端部と右側部とはそれぞれ前輪支持パイプ(20)・(20)に固設されて、この前輪回動支軸(10)・(10)と前輪支持パイプ(20)・(20)とは一体的に回転するように構成されている。
この左右一対の前輪支持パイプ(20)・(20)に、それぞれ前リンクブラケット(33)・(33)の一端部が固設されるとともに、前記左右の後輪支持パイプ(21)・(21)に、それぞれ後リンクブラケット(32)・(32)の一端部が固設される。
そして、前リンクブラケット(33)・(33)の他端部と、後リンクブラケット(32)・(32)の他端部とは、それぞれ連結リンク(34)・(34)の前端部と後端部とに回動自在に取り付けられて、該前リンクブラケット(33)・(33)と該後リンクブラケット(32)・(32)とは連結リンク(34)・(34)を介して連結される。
以上のような構成で、油圧シリンダー(28)の作動によって後輪支持パイプ(21)・(21)が回動し、該後輪支持パイプ(21)・(21)に固設のチェーンケース(16)・(16)が回動するとともに、この後輪支持パイプ(21)・(21)の回動に連動して、後リンクブラケット(32)・(32)、連結リンク(34)・(34)、前リンクブラケット(33)・(33)を介して、前輪支持パイプ(20)・(20)が回動し、該前輪支持パイプ(20)・(20)に固設の前輪支持アーム(11)・(11)が回動する。
このように、後輪(17)・(17)を支持するチェーンケース(16)・(16)と、前輪(12)・(12)を支持する前輪支持アーム(11)・(11)とが平行リンク式に構成されて、このため前輪(12)・(12)と後輪(17)・(17)とを同期させて昇降させることができ、機体本体をほぼ地面と平行に昇降させることができる。
また、図3、4に示すように野菜移植機(1)には植深調整手段が設けられており、該植深調整手段は、機体後部に設けられる植深操作レバー(70)と、機体フレームA(2a)の下方部に回動支軸(51)廻りに上下揺動自在に支持されたセンサーローラ支持アーム(53)に回動自在に装架された畝センサーローラ(50)と、該畝センサーローラ(50)の回転軸(55)と、前記油圧シリンダー(28)の切換バルブとをそれぞれ連結する植深リンク機構を備えて、該植深操作レバー(70)の操作により油圧シリンダー(28)を作動させて機体フレーム(2)を機械的機構により昇降させるとともに畝(45)上面から機体フレーム(2)下面までの高さが一定に保たれるように機械的機構により機体本体高さが調整されるように構成されている。
前記畝センサーローラ(50)は左右の後輪(17)・(17)間に配置され、機体左右中央に配置され、側面視で畝センサーローラ(50)と左右の後輪(17)・(17)が重複するように配置されている。
詳しくは、畝センサーローラ(50)の回転軸(55)は後輪(17)・(17)の回転軸よりも前方に配置され、作業時において植え付け位置の前近傍に位置するように配置され、機体の前後方向において略中央に配置されている。
そして、後輪(17)・(17)が昇降回動された状態においても畝センサーローラ(50)は側面視において後輪(17)・(17)と重複するように配設されている。
このように配置して、機体がピッチングやローリングでの傾倒、昇降した場合であっても、畝センサーローラ(50)の傾倒や昇降はできるだけ小さくなるようにするとともに、植え付け位置の近傍の高さを検知することによって、植え付け精度の向上を図っている。
更に、植え付け直前の畝上面を植付深さ調節バネ(64)で付勢された畝センサーローラ(50)で押さえつけることにより、均平化することができる。
次に、野菜移植機1の植深調整手段について説明する。
図3に示すように、前記の植深リンク機構は、機体フレームB(2b)の右側に植深操作レバー(70)の基部材(71)が取り付けられる回動支軸(74)と、該回動支軸(74)に一端部が取り付けられる植深操作第1アーム(61)と、畝センサーローラ(50)の回転軸(55)に一端部が取り付けられる植付深さ調節ロッド(62)と、油圧シリンダー(28)の切換バルブに取り付けられる油圧バルブレバー(67)と、該油圧バルブレバー(67)に一端部が取り付けられる植深操作第3アーム(63)と、そして、これら3本のアーム(61)・(62)・(63)の他端部がそれぞれ回動自在に取り付けられる植深操作ブラケット(65)とを備えている。
具体的に説明すると、図3、図4に示すように、機体フレームA(2a)の左右側部フレームの下端部間に回動支軸(51)が横架され、該回動支軸(51)の左端部と右端部とにそれぞれブラケット(52)・(52)の上端部が回動自在に取り付けられている。
この一対のブラケット(52)・(52)の下端部に、畝センサーローラ(50)の支持体となるセンサーローラ支持アーム(53)のセンサーローラ支持アームA(53a)が軸支されている。
前記センサーローラ支持アーム(53)は平面視「L」字型の部材で、センサーローラ支持アームA(53a)と、該センサーローラ支持アームA(53a)と直交するセンサーローラ支持アームB(53b)とを備え、センサーローラ支持アームA(53a)は軸心を左右水平方向に向けて配置されて、該センサーローラ支持アームA(53a)の左右外側端部から後斜方へ向けてセンサーローラ支持アームB(53b)が延出されている。
このセンサーローラ支持アーム(53)の該センサーローラ支持アームA(53a)における左端部と右端部とがそれぞれブラケット(52)・(52)の下端部に回動自在に取り付けられている。
そして、該センサーローラ支持アームA(53a)と畝センサーローラ(50)の回転軸(55)とが前後に平行に配置されて、該回転軸(55)の左右外側端部がセンサーローラ支持アーム(53)のセンサーローラ支持アームB(53b)の先端部に固設されている。
つまり、センサーローラ支持アーム(53)と回転軸(55)とは平面視で「コ」字型に構成されて、該回転軸(55)の左右内側部に畝センサーローラ(50)が回転自在に取り付けられている。
また、畝センサーローラ(50)の回転軸(55)には、センサーローラ支持アーム(53)のセンサーローラ支持アームB(53b)との取付位置よりもさらに外側位置で、植深リンク機構を構成する植付深さ調節ロッド(62)の下端部が回動自在に取り付けられている。
この植付深さ調節ロッド(62)は、植付深さ調節ロッドB(62b)と、該植付深さ調節ロッドB(62b)から下方に延出される植付深さ調節ロッドA(62a)とから成り、該植付深さ調節ロッドA(62a)には上下に複数箇所(本実施例では3箇所)取付孔(62e)・(62e)・・・が設けられて、該取付孔(62e)・(62e)・・・の一つに前記畝センサローラ(50)の回転軸(55)の外側端部が取り付けられる。
このように植付深さ調節ロッド(62)が植付深さ調節ロッドA(62a)を備える構成では、必要に応じて、回転軸(55)を取り付ける取付孔(62e)・(62e)・・・を変更することで、植深リンク機構を介して伝達される油圧シリンダー(28)の切換バルブの開閉量を微調整することができる。
また、植付深さ調節ロッド(62)の本体部(62B)は、植付深さ調節ロッドB(62b)と、該植付深さ調節ロッドB(62b)の上部が挿通される植付深さ調節ボス(62c)とを備えて、前記植付深さ調節ロッドB(62b)には植付深さ調節バネ(64)が外嵌され、該植付深さ調節バネ(64)の下端部は前記植付深さ調節ロッドB(62b)の下部に固定されるとともに、該植付深さ調節バネ(64)の上端部は前記植付深さ調節ボスC(62c)の下端部に固定されている。
前記植付深さ調節ロッド(62)の植付深さ調節ボスC(62c)が植深操作ブラケット(65)に回動自在に取り付けられ、前記植付深さ調節ロッドB(62b)の下端部が植付深さ調節ロッドA(62a)の上端部に固設されて、前記植付深さ調節ロッド(62)の前記植付深さ調節ロッドB(62b)は植付深さ調節バネ(64)に設定されている設定加重内においては、長手方向に進退可能に構成されている。
この植付深さ調節バネ(64)にはバネ定数が大きなものが用いられて、油圧シリンダー(28)の作動等によって、畝センサーローラ(50)が静かに昇降するときには、該植付深さ調節バネ(64)はほとんど伸縮せずに植付深さ調節ロッド(62)の植付深さ調節ロッドB(62b)を一定の位置に保ち、畝(45)上面の局部的な盛り上がりなどにより、畝センサーローラ(50)が急激に跳ね上げられるなどしたときに、その衝撃が該植付深さ調節バネ(64)によって緩衝され、植深リンク機構の保護を図るように構成されている。
前記植深操作ブラケット(65)は図7に示すように植深操作ブラケットアームA(65a)と、該植深操作ブラケットアームB(65b)と、植深操作ブラケットアームB(65b)の後下方に締結部材で固着された植深操作ブラケットアームC(65c)を備え、該植深操作ブラケットアームA(65a)と該ブラケットアームB(65b)とが交差する角部に植深操作第一アーム(61)の前端部が、該植深操作ブラケットアームA(65a)の先端部に植付深さ調節ロッド(62)の植付深さ調節ロッドB(62b)の上端部が、該植深操作ブラケットアームB(65b)の先端部に植深操作第三アーム(63)の後端部が、該植深操作ブラケットアームC(65c)の先端部に弛緩レバー(96)の前端部がそれぞれ回動自在に取り付けられている。
植深操作第一アーム(61)の後端部は前記回動支軸(74)に固設されており、該回動支軸(74)は軸心を左右方向に向けて機体後部の機体フレームB(2b)に回転自在に支持されている。
また、回動支軸(74)には基部材(71)が固設されていて、該基部材(71)から斜後方へ向けて植深操作レバー(70)が延設され、該植深操作レバー(70)の後端部は、ハンドルフレーム(6)から垂設されたレバーガイド(75)に挿着されている。
レバーガイド(75)には上下方向に長孔が形成されており、該長孔に沿って複数の係止孔が形成されている。この係止孔は長孔から左右方向へ向けて形成されていて、植深操作レバー(70)を上下に回動した後、左右方向に軽く押し込み、所望の係止孔に係合させるように構成されている。この植深操作レバー(70)を係合させる係止孔を変更することで、機体本体の昇降量を微調整することができるように構成されている。
このような構成で、植深操作レバー(70)はハンドルフレーム(6)の直下方に配置されており、この位置では他の作業操作とともに操作がし易くなり、操作性が向上する。
なお、操作手段たる植深操作レバー(70)については、上記のような構成に限定せず、他の機構で構成してもよい。
また、植深操作第三アーム(63)の前端部は前記油圧バルブレバー(67)の下端部に回動自在に取り付けられている。前記油圧バルブレバー(67)の上端部は油圧シリンダー(28)の切換バルブの回転スプール(68)に取り付けられていて、該油圧バルブレバー(67)を前後に回動させることで、回転スプール(68)が回転して切換バルブが開閉するように構成されている。
以上のように、自走式歩行形野菜移植機(1)の植深調整手段が構成され、次に該植深調整手段の操作について説明する。
なお、以下では植深調整手段の操作の一例を説明し、その操作と逆方向の操作については、各部材の運動方向を括弧書きで記載することとする。
また、各部材の回転方向(時計方向、または反時計方向)等については、図3に示す左側面視の植深調整手段によるものとする。
作業時には、運転操作部(9)のハンドルフレーム(6)に配置した機体昇降レバー(80)を「下げ」位置に回動すると、図示せぬワイヤーを介して油圧シリンダー(28)の切換バルブが中立位置から下降側に切り換えられて、油圧シリンダー(28)から作動油が流出され油圧シリンダー(28)へ圧油が供給され)始める。
このように油圧シリンダー(28)が作動して、ピストンロッド(28a)が退入(進出)すると、スライドローラ(29)が後方(前方)へスライドして、リンクロッド(31)及びリンクアーム(30)を介して、後輪支持パイプ(21)に固設したチェーンケース(16)が反時計方向(時計方向)に回動する。
このチェーンケース(16)の回動により、該チェーンケース(16)の下部の後輪(17)が機体本体に対して後上方(前下方)へ回動し、これにより該後輪(17)・(17)に支持される機体フレームB(2b)の後部が下降(上昇)する。
また、前記後輪支持パイプ(21)の回動に連動して、後リンクブラケット(32)、連結リンク(34)、前リンクブラケット(33)を介して、前輪支持パイプ(20)が反時計方向(時計方向)に回動し、該前輪支持パイプ(20)に固設の前輪支持アーム(11)が反時計方向(時計方向)に回動する。
この前輪支持アーム(11)の回動により、該前輪支持アーム(11)の下部の前輪(12)も機体本体に対して後上方(前下方)へ回動し、該前輪(12)・(12)に支持される機体フレームA(2a)も下降(上昇)する。この機体の下降により畝センサーローラ(50)が畝(45)上面に接地し、植深操作レバー(70)で設定した高さで昇降が停止する。
すなわち、オペレータは、作業前に移植する苗(46)の植深に合わせて機体本体高さを適宜高さにセットすべく、植深操作レバー(70)を上下に回動操作して、レバーガイド(75)の所望の高さの係止孔に係合させる。
この時の植深操作レバー70の上方回動操作(下方回動操作)によって、回動支軸(74)が反時計方向(時計方向)に回転し、該回転支軸(74)を支点として植深操作第一アーム(61)が反時計方向(時計方向)に回動する。
これにより植深操作第一アーム(61)の前端部が下がり(上がり)、植深操作ブラケット(65)が時計方向に回動しながら下降(反時計方向に回動しながら上昇)し、植深操作第三アーム(63)は斜後方へ引っ張られて(斜前方へ押されて)、該植深操作第三アーム(63)の前端部に取り付けられた油圧バルブレバー(67)が反時計方向(時計方向)に回転する。
この油圧バルブレバー(67)の回転により、回転スプール(68)が反時計方向(時計方向)に回される。
このような構成において、前輪(12)・(12)または後輪(17)・(17)が走行する地表面に凹凸が存在したり、畝(45)上面に凹凸があって、畝センサーローラ(50)が畝(45)上面に当接している状態で、畝センサーローラ(50)が機体フレーム(2)に対して相対的に下降(上昇)すると、機体が上昇して浅く(深く)植え付けられることになり、植付深さ調節ロッド(62)が下方に引っ張られて(上方に押されて)、植深操作ブラケット(65)が反時計方向に回動しながら下降(時計方向に回動しながら上昇)し、植深操作第三アーム(63)は斜前方へと押される(斜後方へと引っ張られる)。
これにより、植深操作第三アーム(63)の前端部に取り付けられた油圧バルブレバー(67)が時計方向(反時計方向)に回転し、回転スプール(68)が時計方向(反時計方向)に回されて切換バルブが中立位置から下降(上昇)側に切り換えられて、油圧シリンダー(28)からの油量が流出(油圧シリンダー(28)へ圧油が供給)されて、機体が下降(上昇)する。
そして、設定高さまで畝センサーローラ(50)が上昇(下降)すると、油圧バルブレバー(67)が反時計方向(時計方向)に回転し、回転スプール(68)が反時計方向(時計方向)に回されて切換バルブが中立位置となって油圧シリンダー(28)の作動が停止されて、その結果、機体本体の昇降も停止する。
以上のようにして畝(45)上面から機体フレーム(2)下面までの高さが所定の高さに保たれる。
その後、畝(45)の高さが変化しても、畝センサーローラ(50)が機体フレーム(2)に対して上昇、または下降する結果、油圧シリンダー(28)が作動して、機体フレーム(2)が上昇、または下降する。
次に覆土輪22の支持構成について図3、5より説明する。
前記機体フレーム(2b)・(2b)の前後中途部下面から下方に機体フレームステーA(2c)・(2c)が突設され、該機体フレームステーA(2c)・(2c)に覆土輪フレーム(83)の前端が支点軸(84)により枢支されて枢支部としている。該枢支部近傍に後述する覆土輪フレームロック部(85)が設けられている。
前記覆土輪フレーム(83)は平面視U字状に構成し、後端部より後方に覆土操作ハンドル(82)を突出し、左右中央部より上方に覆土輪支持ステー(87)を突設し、下方に取付フレーム(88)を垂設している。
前記取付ステー(88)下端に前後方向に覆土輪枢支軸(89)を突設し、該覆土輪枢支軸(89)の前端部に覆土輪支持フレーム(91)の下部を固設している。該覆土輪支持フレーム(91)は後面視において、横「E」型に構成して、中央のフレーム下部に前記覆土輪枢支軸(89)を固設し、左右両側のフレームと中央のフレームの下部の間に覆土輪(22)・(22)・(22)・(22)を左右一対ずつ回転自在に配置している。
この一対の覆土輪(22)・(22)は前記移植爪(49)・(49)の進行方向の線を跨ぐ構成としている。
こうして、左右中央下部に覆土輪枢支軸(89)を配置して左右の覆土輪(22)・(22)・・・を左右傾倒自在に支持して、畝(45)上面の傾斜に追随して鎮圧精度を高め、移植後の苗(46)の根部の両側を押さえる構成としている。
前記覆土輪支持ステー(87)の上部に左右方向に覆土輪枢支軸(90)を設け、該覆土輪枢支軸(90)に延設部材となる覆土輪調節ロッド(93)の一側が摺動自在に挿入され、該覆土輪枢支軸(90)の両側の覆土輪調節ロッド(93)上には付勢部材となる覆土輪調節バネ(93a)・(93b)が外嵌されている。
該覆土輪調節ロッド(93)の他端は前記ハンドルフレーム6の後部に覆土輪張設支点軸(94)により回転自在に支持されている。
このように構成することによって、前記覆土輪(22)は前記覆土輪調節バネ(93b)の付勢力により下方へ押圧するように付勢されている。
そして、作業終了時や回行するときに、覆土輪操作ハンドル(82)を持って覆土輪(22)を手動で上昇させると、覆土輪枢支軸(90)が支点軸(84)・覆土輪調節支点軸(94)を結ぶ線上よりも上方に位置すると死点越えとなって、覆土輪(22)を上昇した位置に維持することができるのである。
次に、覆土輪(22)を上昇させた位置にロックするための覆土輪ロック部(85)の構成について説明する。
前記枢支部近傍には覆土輪ロック部(85)が設けられている。該覆土輪ロック部(85)は前記覆土輪フレーム(83)の回動基部側に覆土輪ロック枢支軸(77)により覆土輪ロックアーム(79)の一端を枢支し、該覆土輪ロックアーム(79)の他側には長手方向と上方(支点軸(84)に対して半径方向)に延びるL字状の長孔ロックアーム(79a)を形成し、一方、機体フレームステーA(2c)よりも上方位置に機体フレーム係止ピン(2d)を突出して、該機体フレーム係止ピン(2d)を前記長孔ロックアーム(79a)に挿入している。
更に、前記覆土輪ロックアーム(79)の他端(上端)に覆土輪昇降ワイヤー(37)と覆土輪昇降バネ(38)の一端が連結され、該覆土輪昇降バネ(38)の他端は前方の機体フレームB(2b)に連結されて覆土輪ロックアーム(79)を前方へ回動するように付勢し、覆土輪昇降ワイヤー(37)の他端は前記昇降レバー(35)の回動基部に設けた覆土輪操作アーム(36)と連結している。
前記昇降レバー(35)には更に図示しないワイヤー等を介してエンジン(3)近傍に設けた油圧操作レバーと連結され、該昇降レバー(35)の操作により前記油圧シリンダー(28)を作動させて機体を昇降可能としている。
このような構成において、前記覆土輪操作ハンドル(82)を持ち上げて覆土輪(22)を上昇させると、覆土輪ロックアーム(79)も持ち上げられて、機体フレーム係止ピン(2d)が長孔ロックアーム(79a)に沿って下降し、覆土輪(22)が上昇位置で前述の如く死点越えによって上昇位置で維持される位置に至ると、機体フレーム係止ピン(2d)が長孔ロックアーム(79a)の垂直部(79b)に入り、覆土輪ロックアーム(79)は覆土輪昇降バネ(38)の引っ張り力により下方へ回動付勢され、機体フレーム係止ピン(2d)が長孔ロックアーム(79a)の垂直部(79b)に維持され、覆土輪(22)が自重等により下方へ回動しようとしても、垂直部(79b)に機体フレーム係止ピン(2d)が係合されて回動できず覆土輪(22)は上昇位置にロックされることになる。
そして、作業開始時や回行後の作業再開時に、昇降レバー(35)を機体が下降するように、前方へ回動操作すると、覆土輪昇降ワイヤー(37)が引っ張られて覆土輪ロックアーム(79)を後方へ回動し、この回動によって長孔の内面が機体フレーム係止ピン(2d)を下方に押して覆土輪フレーム(83)を下方へ押し、死点越え部分を通過させて覆土輪(22)を下げるのである。
つまり、昇降レバー(35)の下降操作に連動して覆土輪(22)を下降することができるのである。このようにして昇降レバー(35)の下降操作で覆土輪(22)も同時に下降させて操作性を向上しているのである。
本発明に係る野菜移植機(1)には図3,6,7に示すように弛緩手段(S)が設けられており、該弛緩手段(S)は、自走式歩行形移植機(1)を移植作業姿勢で作業を中断して放置しておくと油圧制御弁の回転スプール(68)から油が漏れて油圧シリンダー(28)が縮小する。
その縮小にともない後輪支持パイプ(21)に固設されたチェーンケース(16)が回動すると同時に後輪支持パイプ(21)の回動に連動して前輪支持パイプ(20)に固設された前輪支持アーム(11)が回動することによって機体フレーム(2)が下降する。(畝上面に近づく方向となる)
その結果、機体フレームA(2a)の下方部に回動支軸(51)廻りに上下揺動自在に支持されたセンサーローラ支持アーム(53)に回動自在に装架された畝センサローラ(50)が機体フレーム(2)と接当するようになる。
その接当により植付深さ調節ロッドB(62b)に付設している植付深さ調節バネ(64)が密着してバネのバネ作用効果(密着状態)がなくなり、機体フレーム(2)を昇降制御する回転スプール(68)を中立位置に切り替えることができなくなる。
このような問題の解消策として弛緩手段(S)を設けたものである。
次に、野菜移植機1の弛緩手段(S)について具体的に説明する。
前記の弛緩手段(S)は、機体フレームA(2a)の下方に回動支軸(51)に軸支されたブラケット(52)に畝センサーローラ(50)の支持体となるセンサーローラ支持アーム(53)を上下揺動自在に設け、前記畝センサーローラ(50)の回転軸(55)にリンク機構を構成する植付深さ調節ロッド(62)の下端部が回動自在に取り付けられ、この植付深さ調節ロッド(62)は、植付深さ調節ロッドB(62b)と、該植付深さ調節ロッドB(62b)から下方に延出される植付深さ調節ロッドA(62a)とから成り、前記植付深さ調節ロッドB(62b)の上部が植付深さ調節ボス(62c)に挿通され、該植付深さ調節ロッドB(62b)には植付深さ調節バネ(64)が外嵌され、該植付深さ調節バネ(64)の下端部は植付深さ調節ロッドB(62b)の下部に固定されている。
該植付深さ調節バネ(64)の上端部は植付深さ調節ボスC(62c)の下端部に固定されている。
この植付深さ調節ロッド(62)の植付深さ調節ボスC(62c)が植深操作ブラケット(65)に回動自在に取り付けられている。
前記植深操作ブラケット(65)は植深操作ブラケットアームA(65a)と、植深操作ブラケットアームB(65b)と、植深操作ブラケットアームB(65b)の後下方に締結部材で固着された植深操作ブラケットアームC(65c)とで構成されている。該植深操作ブラケットアームA(65a)に植深操作第一アーム(61)の前端部が回動自在に連結し、該植深操作ブラケットアームA(65a)の先端部に植付深さ調節ロッド(62)の植付深さ調節ロッドB(62b)の上端部を回動自在に連結し、該植深操作ブラケットアームB(65b)の先端部に植深操作第三アーム(63)の後端部が回動自在に連結している。該植深操作ブラケットアームC(65c)の先端部には弛緩レバー(96)の前端部を回動自在に取り付けられている。
また、植深操作第三アーム(63)の前端部は前記油圧バルブレバー(67)の下端部に連動連結されて油圧シリンダー(28)の切換バルブの回転スプール(68)に取り付けられている。
前記油圧バルブレバー(67)を前後に回動させることで、回転スプール(68)が回転して切換バルブが開閉するように構成されている。
前記弛緩レバー(96)は、前記機体フレーム(2b)右側の前後中途部下面から下方に機体フレームステーA(2c)が突設され、該機体フレームステーA(2c)に覆土輪フレーム(83)の前端を枢支する支点軸(84)と、前記植深操作ブラケットアームB(65b)の後下方に締結部材で固着された植深操作ブラケットアームC(65c)を設けた植深操作ブラケット(65)とを弛緩レバー(96)で回動自在に連結している。
該弛緩レバー(96)の操作部をハンドルフレーム(6)の右下側で機体外側より操作可能な位置に配設している。
また、弛緩レバー(96)の操作は、支点軸(84)と弛緩レバー(96)に設けたT字状に形成された弛緩レバー長孔(96a)の構成により弛緩レバー(96)の「引き」操作に続き「回動」操作可能にしている。
前記弛緩レバー(96)に前後方向にT字状に弛緩レバー長孔(96a)が形成されており、この弛緩レバー長孔(96a)と覆土輪フレーム(83)の回動支点である支点軸(84)に前記弛緩レバー長孔(96a)と係合するように構成された弛緩手段(S)である。
この弛緩レバー(96)には弛緩レバー長孔(中立)(96b)と弛緩レバー長孔(作動)(96c)がT字上に形成され、該弛緩レバー長孔(中立)(96b)は油圧バルブを中立で油圧シリンダー(96)からの油圧をタンクへ戻す位置とされており回路でいうと中立回路である。
また、弛緩レバー長孔(作動)(96c)に回動させることにより油圧シリンダー(28)を上昇させその上昇位置で常に保持させる回路位置である。
この弛緩手段(S)の操作について説明する。
前記畝センサーローラ(50)が機体フレーム(2)に接当して植付深さ調節バネ(64)のバネ作用(密着状態)が規定値以上となれば、植付深さ調節ロッド(62)の上移動により植深操作第一アーム(61)の前端部と植深操作ブラケットアームA(65a)の連結部を回動支点として前記植深操作ブラケットアーム(65)が反時計方向に回動しなくなる。
その結果、前記植深操作ブラケットアーム(65)が時計方向に回動し弛緩レバー(96)に備えた弛緩レバー長孔(96a)の弛緩レバー長孔作動部(96c)終端部近傍に支点軸(84)が達する、と同時に弛緩レバー(96)を植深操作ブラケット(65)側に向けて移動して夫々関係位置でロック現象が発生し、そのことにより油圧バルブレバー(67)を中立側に向けて戻すことが出来ない。
その結果、油圧シリンダー(28)へ常に油圧を送る回路が「開」となりエンジン起動時にエンジンを回転させると油圧ポンプが伝達ベルトによって同時に回転して油圧を油圧シリンダー(28)に送ろうとするのであるが既に油圧ポンプ側へは上昇信号が伝えられているのでポンプ側へ負荷が発生しており、エンジン起動操作荷重が重くなりエンジン起動困難となる。
次に弛緩手段(S)の解除方法は、前記植深操作ブラケットアーム(65)に移動した弛緩レバー(96)をハンドル後方側に向けて「引き」操作を行ない続いて「回動」操作(反時計方向)して弛緩レバー(96)に設けた弛緩レバー長孔(中立)(96b)位置に支点軸(84)を位置保持させることとなり、その操作により油圧バルブを中立位置に戻し油圧シリンダー(28)の圧油が油圧タンクへ戻り、今までロック状態に成っていた植付深さ調節ロッド(62)が上下方向に移動自在に作動するようになる。
その結果、油圧シリンダー(28)へ常に油圧を送る回路が「閉」となりエンジン始動時にエンジン始動操作が軽くなりエンジン始動が向上する。
自走式歩行形野菜移植機の左側面図 機体昇降リンク機構の構成を示す平面図 植深調整手段の構成を示す左側面図 植深調整手段を示す後面図 覆土輪の支持構成を示す左側面図 弛緩手段の構成を示す平面図 弛緩手段の要部を示す作動図
符号の説明
S 弛緩手段
1 野菜移植機
2 機体フレーム
2a 機体フレームA
2b 機体フレーム係止ピン
6 ハンドルフレーム
12 前輪
17 後輪
22 覆土輪
28 油圧シリンダー
45 畝
50 畝センサローラ
51 回動支点軸
53 センサーローラ支持アーム
62 植深深さ調節ロッド
63 植深操作第三アーム
64 植深深さ調節バネ
65 植深操作ブラケット
67 油圧バルブレバー
83 覆土輪フレーム
96 弛緩レバー
96a 弛緩レバー長孔

Claims (4)

  1. 左右両側に配置した車輪(12)(12)(17)(17)により昇降可能に支持した機体フレーム(2)を備え、該機体フレーム(2)に畝(45)の上面を接地追従して上下動する畝センサローラ(50)を設け、該畝センサローラ(50)の検出によって油圧シリンダー(28)を制御させて機体フレーム(2)を畝(45)の高さ変化に対応させるようにした自走式歩行型野菜移植機において、
    機体フレームA(2a)の左右側部フレーム下端部間に回動支点軸(51)廻りに上下揺動自在に支持されたセンサーローラ支持アーム(53)に畝センサーローラ(50)を設け、前記機体フレーム(2)を畝(45)の高さ変化に対応して前記油圧シリンダー(28)の制御弁に連動連結された植深操作第三アーム(63)を設け、前記センサーローラ支持アーム(53)と前記植深操作第三アーム(63)との間に、前記畝センサーローラ(50)を接地方向に付勢する植深深さ調節バネ(64)を装架した植深深さ調節ロッド(62)を設け、該植深深さ調節ロッド(62)の上下移動により揺動運動する植深操作ブラケット(65)を設け、前記植深操作第三アーム(63)と該植深深さ調節ロッド(62)とを前記植深操作ブラケット(65)を介して揺動自在に構成し、前記畝センサーローラ(50)に地面側からの過大な力が作用した場合、前記油圧シリンダー(28)へ圧油を供給する油圧ポンプ(5)の油圧バルブレバー(67)を前記植深操作ブラケット(65)介して中立位置に戻し保持する弛緩手段(S)を設けたことを特徴とする自走式歩行型野菜移植機。
  2. 前記弛緩手段(S)は前記畝センサーローラ(50)の検出によって前記油圧シリンダー(28)を制御する植深操作ブラケット(65)と、前記畝(45)に移植された苗(46)に覆土を行う覆土輪(22)を支持している覆土輪フレーム(83)を装架する支点軸(84)と、弛緩レバー長孔(96a)を弛緩レバー中立長孔(96b)を含むT字状の形状を有する弛緩レバー(96)等でリンク機構を構成したことを特徴とする請求項1に記載の自走式歩行型野菜移植機。
  3. 前記弛緩レバー(96)の操作部はハンドル(6)の下方側で機体外側より操作可能な位置に配設し、該弛緩レバー(96)の操作は、「引き」操作に続き「回動」操作可能にしてあることを特徴とする請求項1乃至2に記載の自走式歩行型野菜移植機。
  4. 前記弛緩手段(S)は前記畝センサーローラ(50)の検出によって前記油圧シリンダー(28)を制御する植深操作ブラケット(65)と、前記畝(45)に移植された苗(46)に覆土を行う覆土輪(22)を支持している覆土輪フレーム(83)を装架する支点軸(84)と、弛緩レバー長孔(96a)を弛緩レバー中立長孔(96b)を含むT字状の形状を有する弛緩レバー(96)等でリンク機構を構成し、前記弛緩レバー(96)の操作部はハンドル(6)の下方側で機体外側より操作可能な位置に配設し、該弛緩レバー(96)の操作は、引き操作に続き回動操作可能にしてあることを特徴とする請求項1乃至3に記載の自走式歩行型野菜移植機。
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JP2020103199A (ja) * 2018-12-28 2020-07-09 井関農機株式会社 移植機
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