JP2005058016A - 冷蔵・冷凍澱粉質食品類 - Google Patents

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Abstract

【課題】天然素材である澱粉分解物を用いて、長期冷蔵又は冷凍保存しても、外部は焼き立て、揚げ立てのパリッとした表面を保ち、内部は柔らかく、しっとり感があり、口どけが滑らかである澱粉質食品類を提供すること。
【解決手段】(1)澱粉分解度DEが5〜28、及び30重量%溶液を4℃で3日間保存したときの濁度が1.0未満という2つの要件を備えた澱粉分解物を含有することを特徴とした冷蔵・冷凍澱粉質食品類、(2)澱粉分解物の含有量が小麦粉に対して1〜20重量%である(1)の冷蔵・冷凍澱粉質食品類、(3)冷蔵・冷凍澱粉質食品類が、お好み焼き、たこ焼き、ホットケーキ、又はスポンジケーキである(1)又は(2)の冷蔵・冷凍澱粉質食品類。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷蔵・冷凍澱粉質食品類に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
お好み焼、たこ焼、たい焼、今川焼き、ホットケーキ、スポンジケーキなどの澱粉質食品類は澱粉を主成分とする。澱粉質を主体とする加工食品の多くは経時的に澱粉の老化現象が起こり、とりわけ冷蔵や冷凍保存時には澱粉の老化が進み、品質が著しく低下することが問題となっている。そのため、古くから、澱粉の老化防止(食感・食味を改良)する方法が試みられている。
【0003】
澱粉の老化防止に関する従来技術としては、ハイドロキシプロピル化澱粉などに代表される加工澱粉を使用する方法(特許文献1)やグリセリン脂肪酸エステルなどに代表される各種乳化剤を使用する方法、また、これらに天然ガム剤などを併用する方法(特許文献2、特許文献3)が提案されている。
しかし、乳化剤を主成分とする老化防止剤は、澱粉質食品の老化を防止する作用はあるが、乳化剤特有のえぐ味、収斂味などの異味により、食品特有の風味を損ねる場合が多い。また、近年の天然志向から、乳化剤や加工澱粉等の添加を低減、若しくは、用いずに効果的に澱粉質食品の澱粉の老化を防止する天然素材が求められている。
また、近年では、流通網の形成やコンビニエンスストアの普及により、澱粉質食品類は、焼成又は油ちょう後、冷蔵や冷凍で流通し、自然解凍やレンジアップして食することが多くなってきた。
一般的にレンジアップしたものは、調理直後を食するのと異なり、パサついてぼそぼそした食感になることが多いが、電子レンジなどで再加熱しても、焼きたてのときと同じような食感が要求されている。
冷凍後再加熱しても優れた食感を有するたこ焼に関する技術としては、例えば、小麦粉100重量部と可溶性澱粉3〜20重量部とからなるたこ焼き用粉(特許文献4)、小麦粉とα化澱粉の特定割合混合することを必須とし、これに澱粉分解物を添加するたこ焼用粉(特許文献5)等がある。しかし、これらの方法は、冷凍庫での保存が1週間程度後の食感の維持を示しているにすぎない。
【0004】
【特許文献1】
特開平6−62813号
【特許文献2】
特公平7−46967号公報
【特許文献3】
特開2001−95489号公報
【特許文献4】
特開平10−150957号公報
【特許文献5】
特開2001−69903号公報
【0005】
以上のことから、乳化剤や加工澱粉を極力使用せず、作りたてはもちろんのこと、数ヶ月以上の長期間保存しても、ソフト感や口どけが滑らかである等の品質が保持されるという、品質の高い冷蔵・冷凍澱粉質食品類は今までになく、その開発が待たれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、天然素材である澱粉分解物を用いて、長期冷蔵又は冷凍保存しても、外部は焼き立て、揚げ立てのパリッとした表面を保ち、内部は柔らかく、しっとり感があり、口どけが滑らかである澱粉質食品類を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の課題を解決するため鋭意研究を重ねたところ、特定のDE値と濁度を有する澱粉分解物を配合すると、長期冷蔵又は冷凍保存しても、高品質を保持した澱粉質食品類が得られることを知り、更に研究を重ねた結果、本発明を完成させるに至った。
【0008】
本発明は、以下の各発明から構成されるものである。
1.(1)澱粉分解度DEが5〜28、及び(2)30重量%溶液を4℃で3日間保存したときの濁度が1.0未満という2つの要件を備えた澱粉分解物を含有することを特徴とした冷蔵・冷凍澱粉質食品類
2.澱粉分解物の含有量が小麦粉に対して1〜20重量%である上記1記載の冷蔵・冷凍澱粉質食品類
3.冷蔵・冷凍澱粉質食品類が、お好み焼き、たこ焼き、ホットケーキ又はスポンジケーキである上記1又は2記載の冷蔵・冷凍澱粉質食品類。
【0009】
本発明の澱粉質食品類は、特定のDE値と濁度、即ち、(1)DEが5〜28、及び(2)30重量%溶液を4℃で3日間保存したときの濁度が1.0未満という2つの要件を備えた澱粉分解物を含有する点に特徴を有するものである。
本澱粉質食品類は、長期冷蔵又は冷凍保存しても、外部は焼き立て、揚げ立てのパリッとした表面を保ち、内部は柔らかく、しっとり感があり、口どけが滑らかであるという、優れた品質を有する。
【0010】
本発明は、以下の知見に基づいてなされたものである。
(イ)一般的に、澱粉分解物には、澱粉質食品の澱粉の老化防止作用があったとしても、澱粉分解物自身の安定性は、その分解度によって異なり、その安定性の違いが食品に使用した場合の効果に大きく影響する。
即ち、分解度が低い(DEが小さい)澱粉分解物は、低温での安定性が低く、長期保存によって澱粉分解物自身も老化されやすい。このため、こういった澱粉分解物を食品に使用し、長時間保存すると、ばさついてぼそぼそになるとともに、口当たりが悪くなってしまうという問題があった。
(ロ)ところが、上記のような欠点を有する分解度の低い澱粉分解物でも、特定の濁度を有するものは、優れた安定性を有することが解った。
即ち、分解度の低い澱粉分解物の中で、30重量%水溶液を4℃で3日間保存したときの濁度が1.0未満のものは、上記の一般常識に反して、低温下の保存において濁りを生じないほど安定性が高く、このような澱粉分解物を使用した澱粉質食品は、低温下で長期間保存しても品質劣化が起こらないことを知った。
(ハ)また、澱粉分解物の低温下での澱粉老化防止作用は、その分解度によって差があり、比較的分解度の低いもの、即ち、DEが5〜28のものには優れたものが存在することが解った。
(ニ)そこで、数多くの実験等を繰り返した結果、本発明の(1)分解度DEが5〜28、及び(2)濁度が30重量%水溶液を4℃で3日間保存したときの濁度が1.0未満という2つの要件を備えた澱粉分解物には、低温下での優れた澱粉老化防止作用があることをつきとめた。
【0011】
以上のとおり、本発明の、分解度に関する規定(1)と濁度に関する規定(2)は、本発明が成立するための要件、即ち、本発明の成立要件である。
次に、本発明の澱粉分解物の使用量については、澱粉食品類の小麦粉に対して1〜20重量%程度配合すれば、十分にその効果を発揮する。
【0012】
以下、本発明について、更に詳細に説明する。
本発明の澱粉質食品類は、(1)DEが5〜28、及び(2)30重量%溶液を4℃で3日間保存したときの濁度が1.0未満という2つの要件を備えた澱粉分解物を含有する点に特徴を有するものである。
【0013】
そこで、(イ)澱粉分解物、(ロ)澱粉質食品類について説明する。
(イ)澱粉分解物
本発明の澱粉分解物は、澱粉の酸及び/又は酵素分解により得られ、(1)DEが5〜28及び(2)30重量%溶液を4℃で3日間保存したときの濁度が1.0未満(液状での低温安定性が高い物性を有する)という2つの要件を具備したものである。
【0014】
(澱粉)
澱粉分解物の製造原料である澱粉としては、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチ、タピオカ澱粉、米澱粉、サゴ澱粉、小麦澱粉、甘藷澱粉などが具体的に上げられるが、各種澱粉のいずれでもよく、また、それらの組み合わせでも可能である。
【0015】
(調製)
本澱粉分解物は、澱粉懸濁液の液化と糖化を組み合わせた方法で調製する。液化や糖化は酸や酵素によって行うことができる。使用する酸の一例としては、塩酸、硫酸、蓚酸などが挙げられ、酵素の一例としては、α−アミラーゼや枝つくり酵素などが挙げられる。また、場合により、金属触媒や酵素による非還元化処理などの修理処理も行うことができる。これに活性炭やイオン交換樹脂による精製、クロマトや膜などによる分離、スプレードライやドラムドライなどの粉末化などを組合わせて調製することも可能である。
【0016】
(分解度)
本発明の澱粉分解物の分解度は、DEが5〜28のものである。
DEが5以下である場合、澱粉分解物自体が老化しやすくなり、目的とする低温安定性の効果が得られ難くなる。DEが28以上である場合、澱粉の老化防止効果が低下しやすくなり、目的とする低温安定性の効果が得られ難くなる。
【0017】
(濁度)
本発明の澱粉分解物の濁度は、30重量%溶液を4℃で3日間保存したときの濁度が1.0未満である。
本濁度が1.0以上である場合、澱粉分解物自体が老化しやすく、長期保存での品質改良効果が発揮し難くなる。
このように、澱粉分解物の濁度は長期保存における品質の安定性に深く関与し、澱粉分解物の分解度は澱粉の老化防止効果に大きな影響を及ぼすので、両者のバランスを取ることが重要である。
【0018】
(配合量)
本澱粉分解物の添加量は、澱粉質食品の種類よって、具剤の種類や量、油脂の添加の有無などによって一概には限定できないが、澱粉分解物を小麦粉に対して1〜25重量%添加、好ましくは1〜20重量%添加するのが好適である。
1重量%未満の使用量である場合は、本発明の目的とした効果が得られ難くなり、25重量%を越える量を使用した場合は、べちゃつきやすく、保形性が低下し、商品価値が低下する恐れがある。
【0019】
(ロ)澱粉質食品類
本澱粉質食品類とは、小麦粉などの穀類粉を必須の構成要素とする食品であって、これに、必要に応じて塩、砂糖、だしなどの調味料、魚介類、フルーツ類、餡子、チョコやクリーム類などの具材を加え、焼成又は油ちょうするものを意味する。
例えば、お好み焼、チジミ、もんじゃ焼、大阪焼、たこ焼、明石焼、大判焼、今川焼き、チーズドック、アメリカンドッグ、ホットケーキ、スポンジケーキ、パンケーキ、どら焼、鮎焼、ソフトタイプのクッキー、ケーキ等がある。
澱粉質食品類は、通常の方法で製造することができる。
本澱粉分解物の添加は、小麦粉などの穀類粉にプレミックスしても良く、加水の段階、具材投入の段階、混合の段階の焼成又は油ちょう前のいずれの段階での添加が可能である。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、実施例等により本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらのもののに限定されない。
【0021】
1.DEの測定
澱粉分解物の分解度DEの測定は、「澱粉糖関連工業分析法」澱粉糖技術部会編の氷点降下度からの算出法に従って、測定した。
【0022】
2.濁度の測定
30重量%の糖液を調製し、4℃で3日間冷蔵保存し、10cmセルを用いて720nmの吸光度を測定した(島津製作所社製、UV−1600)。
【0023】
【試験1】澱粉分解物の調製方法
10重量%炭酸カルシウムでpH5.8に調整した36重量%澱粉スラリーに、対固形分0.2%のα−アミラーゼ(ターマミル:ノボエンザイム社製)を加え、ジェットクッカー(107℃)で液化した。この液化液に、α−アミラーゼを対固形分0.1%添加し、経時的にDEを測定して、DEが5、10、15、20、25、30に相当する時点で、煮沸失活して反応を停止させ、澱粉分解物を得た。各澱粉分解液を、活性炭・イオン製処理、濃縮後、スプレードライで粉末化して、比較例1(DE5.1)、比較例2(DE9.8)、実施例3(DE13.7)、実施例4(DE20.7)、実施例5(DE25.7)、比較例5(DE29.1)を調製した。
DEが25の澱粉分解物の一部は、クロマト分離装置に供し、高分子画分を回収して粉末化して、実施例1(DE5.0)、実施例2(DE9.9)を調製した。
また、比較例1(DE5.1)と実施例5(DE25.7)を適宜混合して、比較例3(DE15.2)、比較例4(DE25.1)を調製した。
このように調製した、比較例5種類、実施例5種類の合計10種類の澱粉分解物(表1)を、以下の各試験に用いた。
【0024】
【表1】
Figure 2005058016
【0025】
【試験2】お好み焼モデルでの冷蔵・冷凍保存性試験
試験1で調製した澱粉分解物を使用して、表2記載の配合で、お好み焼のモデル試験を実施した。
【0026】
【表2】
Figure 2005058016
【0027】
原料を全て混合し、焼き型に流し込み、180℃、6分で各面を焼いた。室温で30分間粗熱を取った後、パッキングし、4℃で24時間、又は、−20℃で3ヶ月間冷蔵保存した。
保存試料の再加熱を電子レンジ(600W)で、冷蔵24時間後は1分30秒間温め、冷凍3ヶ月後は6分間温め、官能評価を実施した。
官能評価は、10名の専門パネラーで行い、調製直後の基準区に比べての改善効果を、以下の5段階で評価し、得点の合計点として示した。総合評価は、評価項目の合計点として示した。
【0028】
(5段階評価)
5:大きな改善効果が見られた
4:改善効果が認められた
3:同等
2:若干悪くなった
1:悪くなった
評価結果は、実施例は表3に、比較例は表4に、それぞれ示す。
【0029】
【表3】
Figure 2005058016
【0030】
【表4】
Figure 2005058016
【0031】
表3、4の結果から、以下のことが解った。
▲1▼調製直後では、実施例1〜5と比較例1〜5は同程度の効果であり、澱粉分解物添加区は対照区に比べてソフト感やしっとり感が強いなど大きな改善効果が認められたこと。
▲2▼調製後24時間冷蔵又は3ヶ月冷凍保存した場合、比較例1〜5では品質改善効果の低減が大きかったが、実施例1〜5では品質改善効果の低減は小さく、調製直後と同程度の品質が維持できていたこと。
【0032】
【試験3】お好み焼モデルでの有効添加量試験
表5記載の配合を用いて、有効添加量の確認試験を行った。
【0033】
【表5】
Figure 2005058016
評価は、試験2の方法に準じて実施した。評価結果は、表6に示す。
【0034】
【表6】
Figure 2005058016
【0035】
表6の結果から、以下のことが解った。
▲1▼冷蔵および冷凍保存のいずれの場合も、小麦粉に対して0.5重量%以下の添加では、品質の改良効果は低く、実質的な効果が得られなかったこと。
▲2▼25重量%を越える添加量では、表面状態と内相でべちゃつきを感じるとともに、保形性が悪く崩れやすくなったこと。
▲3▼1〜25重量%、好ましくは、1〜20重量%では、品質改良効果が維持できているとともに、保形性もよかったこと。
【0036】
【試験4】食品試験(お好み焼)
表7記載の配合に基づいて、お好み焼を調製した。
【0037】
【表7】
Figure 2005058016
評価の方法は、試験2に従って実施し、評価結果を表8に示した。
【0038】
【表8】
Figure 2005058016
【0039】
表8の結果から、澱粉分解物添加区は、対照区に比べて、ソフト感やしっとり感が強いなど大きな改善効果が認められ、24時間冷蔵又は3ヶ月冷凍保存しても、調製直後と同程度の品質が維持できていたことが解った。
【0040】
【試験5】食品試験(たこ焼)
表9記載の配合に基づいて、たこ焼を調製した。
【0041】
【表9】
Figure 2005058016
評価の方法は、試験2に従って実施し、評価結果を表10に示した。
【0042】
【表10】
Figure 2005058016
【0043】
表10の結果から、澱粉分解物添加区は、対照区に比べて、ソフト感やしっとり感が強いなど大きな改善効果が認められ、24時間冷蔵又は3ヶ月冷凍保存しても、調製直後と同程度の品質が維持できていたことが解った。
【0044】
【試験6】食品試験(ホットケーキ)
表11記載の配合に基づいて、ホットケーキを調製した。
【0045】
【表11】
Figure 2005058016
評価の方法は、試験2に従って実施し、評価結果を表12に示した。
【0046】
【表12】
Figure 2005058016
【0047】
表12の結果から、澱粉分解物添加区は、対照区に比べて、ソフト感やしっとり感が強いなど大きな改善効果が認められ、24時間冷蔵又は3ヶ月冷凍保存しても、調製直後と同程度の品質が維持できていたことが解った。
【0048】
以上のとおり、実施例及び比較例により、本発明において、澱粉分解物として、特定のもの、即ち、(1)DEが5〜28、及び(2)30重量%溶液を4℃で3日間保存したときの濁度が1.0未満という2つの要件を備えた澱粉分解物を選択して、初めて、所期の目的が達成されることが確認できた。
【0049】
【発明の効果】
本発明は、特定の澱粉分解物を用いて、長期冷蔵又は冷凍保存しても、外部は焼き立て、揚げ立てのパリッとした表面を保ち、内部は柔らかく、しっとり感があり、口どけが滑らかであるという、優れた品質の澱粉質食品類を提供し得た点で非常に価値がある。
また、上記の特定の澱粉分解物が、天然素材から得られるものであるから、本発明の澱粉質食品類は安全性が高いという利点もある。

Claims (3)

  1. (1)澱粉分解度DEが5〜28、及び(2)30重量%溶液を4℃で3日間保存したときの濁度が1.0未満という2つの要件を備えた澱粉分解物を含有することを特徴とした冷蔵・冷凍澱粉質食品類
  2. 澱粉分解物の含有量が小麦粉に対して1〜20重量%である請求項1記載の冷蔵・冷凍澱粉質食品類
  3. 冷蔵・冷凍澱粉質食品類が、お好み焼き、たこ焼き、ホットケーキ、又はスポンジケーキである請求項1又は2記載の冷蔵・冷凍澱粉質食品類。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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