JP2005054141A - エマルジョン型インクジェットインク組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐光性や耐水性の高い顔料タイプのインクジェットインクにおいて、良好な吐出安定性を有し、乾燥が速く、鮮明で高い光沢を有する印字物を得ることができ、さらに定着性に優れるエマルジョン型インクジェット用インク組成物を提供する。
【解決手段】顔料、顔料分散剤および沸点180℃以上の飽和炭化水素系溶剤を主たる成分とする疎水性有機溶剤を含む油性成分を、分子内に炭素数が12以上の鎖状炭化水素基を有する酸価5mgKOH/g以上の化合物およびその塩類の群から選択される少なくとも1種の界面活性剤を用いて、水を主たる成分とする水性成分中に乳化して得られるエマルジョン型インクジェットインク組成物であって、前記油性成分の含有量が、エマルジョン型インクジェットインク組成物全量に対して50質量%以下であることを特徴とするエマルジョン型インクジェットインク組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、エマルジョン型インクジェットインク組成物に関し、より詳しくは、速乾性でありながら良好な吐出安定性を有し、鮮明で高い光沢を有する印字物を得ることができ、さらに定着性に優れるエマルジョン型インクジェットインク組成物に関する。
インクジェットインクの分野において、印字速度と印字品位の両立、および吐出安定性の向上は非常に重要な研究課題である。そして、インクの乾燥性は、これらのいずれの性能にも影響をおよぼす基本的な性状として知られている。
まず、印字速度を向上させるためには、インクの乾燥速度を速くすることが不可欠となり、その乾燥形態として、蒸発や浸透等の物理的な作用と反応や析出等の化学的な作用の二つが考えられている。しかしながら、化学的な作用による乾燥は制御が困難であったり、装置や工程が複雑になることが多い。また、物理的な作用による乾燥の中でも、蒸発による乾燥を速くすると、インクがノズル内にあるうちに乾燥してしまい、吐出安定性の低下やそれに起因する印字品位の低下を招く可能性が高くなる。
それに対して、浸透による乾燥は、インクが被印刷体に印字された後に起こるので乾燥速度を速くしても吐出安定性の低下が少ない。したがって、紙等の浸透性被印刷体に印字する場合は、積極的に浸透乾燥を促進する方法が研究されている。
たとえば、一般にインクジェットインクといえば、水中に染料を溶解させた水性タイプのものをさすが、水は表面張力が高いために浸透が起こりにくく、そのままでは乾燥が遅くなる。そこで、水混和性溶剤や界面活性剤などの添加により、系の表面張力を極力低くして、浸透乾燥性を向上させる方法が利用されている。
しかしながら、この方法では、水性成分の浸透と共に染料も拡散してしまい、濃度低下やにじみが起こりやすいという問題がある。また、被印刷体が薄い場合は、裏面までインクが浸透して見栄えをわるくするという問題も未解決のままとなっている。
さらに最近では、このような技術的課題に加えて、染料の根本的な欠点、すなわち、耐光性の不良により印字物の長期間の保存ができず、また汗などに対して耐水性が低いなどといった点が指摘されるようになり、顔料タイプのインクが要望されている。ところが、鮮明な発色性や良好な吐出安定性等、優れた性能により高品位印刷を可能にしてきた染料を顔料に置き換えようとすると、数多くの技術的課題が発生することになる。
たとえば、顔料は水にも有機溶剤にも溶解しないため、ノズル内でインクの濃縮や固化によって目詰まりが起こると、正常な状態に回復させることは極めて困難であり、吐出安定性や保存安定性などの、いわゆるインクジェットインクの信頼性が低下する。
また、不溶性の顔料を鮮明に発色させるには、より微細な粒子で安定的に分散させることが必要になるが、顔料は基本的に疎水性表面を有するため、水性媒体中での分散性は低いレベルにある。さらに、粒子状で分散させたものは、インクが被印刷体へ浸透する時に拡散が激しく起こり、印字物として高い色濃度を維持するのも困難となる。
このように、顔料タイプの水性インクジェットインクに移行するためには、インクとしての信頼性の面でも、印字品位の面でも多くの問題を抱えているというのが現状である。
そこで、上記の問題を解決する一つの手段として、水を主たる成分とする水性連続相(本発明でいう水性成分)と、顔料を疎水性溶剤中に分散させた非連続非水性相(本発明でいう油性成分)と、少なくとも一つのポリマー乳化剤からなるエマルジョン型インクジェットインクが、特許文献1等で開示されている。
このようなエマルジョン型インクジェットインク系では、印字後に水性相と非水性相が分離して、それぞれの成分が被印刷体中に別々に浸透すると考えられるが、顔料が非水性相中に含有されているため、より多量に存在する水性相が浸透しても顔料の拡散は起こらないことになる。したがって、水性相の浸透性を高くすることにより、速乾性でありながら、顔料が被印刷体表面部に留まることができ、高濃度でにじまず、より鮮明な印刷画像が得られる。
特開平10−46069号公報
上記のような水性連続相と非連続非水性相とからなるインクの形態では、印字前は水性連続相と非連続非水性相の形態を安定的に維持し、印字後はより速く分離させることが最も基本的な性能となる。
しかしながら、前記特許文献1では、非連続非水性相を、水性連続相に乳化するために使用するポリマー乳化剤のみを特徴としており、非水性相成分については任意の非水性担体を用いることになっているが、極性が高いものは水性相からの分離が遅くなり、良好な乾燥性が得られ難いという問題がある。また、定着性が十分でないインクでは、被印刷体表面部に留まる量が多くなると、こすれ等によって印字面が汚れたり、手や衣服までも着色するという問題があるが、このような問題も解決されていない。加えて、特に特許文献1の実施例で開示されているような酢酸ブチルをはじめ、ケトン系や芳香族化合物等の多くの非水性担体は、インクジェットプリンターのヘッド等の接液部に対する腐食性があり、装置の寿命を短くするという問題もある。
そこで、本発明の課題は、耐光性や耐水性の高い顔料タイプのインクジェットインクにおいて、良好な吐出安定性を有し、乾燥が速く、鮮明で高い光沢を有する印字物を得ることができ、さらに定着性に優れるエマルジョン型インクジェット用インク組成物を提供することである。
前記の通り、水性成分中に、直接、着色剤を溶解または分散させた水性インクジェットインクにおいては、乾燥性の向上を目的として、被印刷体中への浸透速度を速くすると、水性成分と一緒に着色剤成分も浸透してしまい、にじみや濃度低下の原因となる。したがって、このようなタイプの水性インクジェットインクで、乾燥性と高品位印刷の両性能を向上させることは技術的に非常に困難である。
そこで、着色剤を含有する油性成分を水性成分中に微細液滴の状態で分散させたエマルジョン型インクジェットインクとすることにより、被印刷体表面に着弾した時に、水と油の反発作用を利用して水性成分と油性成分(着色剤成分)を分離させ、別々に浸透させる方法が考えられている。
通常、被印刷体表面は親水性化の処理がされているため、水性成分を選択的に被印刷体中に浸透させれば、着色剤を含む油性成分は、被印刷体の表面近傍に留まらせることができる。そして、水性成分と油性成分との分離速度が速いものほど、着色剤の被印刷体の表面で留まる量も多くなり、にじみや濃度低下を起こさずに、浸透による乾燥を促進できると考えられる。本発明では、このような考察に基づいて、油性成分に疎水性の度合いの高い飽和炭化水素系化合物を多く含有させ、水−油の反発性のより高い材料とすることで分離速度の向上を図ったものである。
しかしながら、疎水性の高い油性成分を、水性成分中に安定的に分散させることは困難であり、特に油性成分の液滴が微細になればなるほど、その傾向が顕著となる。一方、エマルジョン型インクジェットインクとして利用するためには、油性成分の液滴を極めて微細に分散させることが必要であり、そのままでは、保存中に液滴が合着して大粒径化を起こしたり、層分離を起こしたりする等の問題が発生する。
そこで、この問題を解決する手段として、さらに分子内に炭素数が12以上の鎖状炭化水素基を有する酸価5mgKOH/g以上の化合物やその塩類を界面活性剤として利用することにより、油性成分を水性成分中に安定的に乳化分散できる機能と、反発性とのバランスを図ることに成功し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は下記のエマルジョン型インクジェットインク組成物を提供する。
(1)顔料、顔料分散剤および沸点180℃以上の飽和炭化水素系溶剤を主たる成分とする疎水性有機溶剤を含む油性成分を、分子内に炭素数が12以上の鎖状炭化水素基を有する酸価5mgKOH/g以上の化合物およびその塩類の群から選択される少なくとも1種の界面活性剤を用いて、水を主たる成分とする水性成分中に乳化して得られるエマルジョン型インクジェットインク組成物であって、前記油性成分の含有量が、エマルジョン型インクジェットインク組成物全量に対して50質量%以下であることを特徴とするエマルジョン型インクジェットインク組成物。
(2)前記飽和炭化水素系溶剤の主成分が流動パラフィンである前記(1)項に記載のエマルジョン型インクジェットインク組成物。
(3)前記油性成分が、さらに疎水性有機溶剤として植物油を含有するものである前記(1)または(2)項に記載のエマルジョン型インクジェットインク組成物。
(4)前記界面活性剤が、少なくとも、炭素数が12以上のアルキル基と不飽和二重結合を有するラジカル重合性化合物および酸基と不飽和二重結合を有するラジカル重合性化合物を含有する単量体混合物の重合により得られる高分子界面活性剤である前記(1)〜(3)項のいずれかに記載のエマルジョン型インクジェットインク組成物。
(5)前記界面活性剤が、炭素数が13以上である高級脂肪酸の塩類、炭素数が12以上であるアルケニル基を有する二塩基酸の塩類、炭素数が12以上である高級アルコールの硫酸エステル塩類、炭素数が12以上であるアルキル基を有するアルキルエーテル硫酸エステル塩類、炭素数が12以上である高級アルコールのリン酸エステル塩類、炭素数が12以上であるアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩類の群から選択される少なくとも1種の界面活性剤である前記(1)〜(4)項のいずれかに記載のエマルジョン型インクジェットインク組成物。
(6)高圧乳化機を用いて、前記油性成分を前記水性成分中に分散させてなる前記(1)〜(5)のいずれかに記載のエマルジョン型インクジェットインク組成物。
(7)前記高圧乳化機として、湾曲部および屈曲部を有しない直線状のオリフィス部、該オリフィス部に連結された、該オリフィス部のオリフィス径よりも大きな径を有する中空部材とを備えた高圧乳化機を用いてなる前記(6)項に記載のエマルジョン型インクジェットインク組成物。
前記のような考察に基づいて得られた本発明のエマルジョン型インクジェットインク組成物は、印字の直前まで油性成分が水性成分中に安定的に分散状態を維持でき、しかも印字後は速やかに油性成分と水性成分が分離することから、これまで水性顔料型インクジェットインクが抱えていて問題を解決することが可能となり、良好な保存安定性と吐出安定性を有し、印刷時における乾燥性が速く、さらに鮮明で高光沢の印刷物を得ることのできるエマルジョン型インクジェットインク組成物である。
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明は、顔料、顔料分散剤および飽和炭化水素系溶剤を含有する油性成分を、界面活性剤を用いて水性成分中に分散して得られるエマルジョン型インクジェットインク組成物である。
<油性成分>
本発明のエマルジョン型インクジェットインク組成物における油性成分は、顔料分散剤を用いて、飽和炭化水素系溶剤を主たる成分とする疎水性有機溶剤中に顔料を分散させたものである。
ここで、まず、顔料としては、一般のインクジェットインクで使用できる各種の無機および有機顔料が利用可能である。そして、特に有用なものとして、C.I.ピグメントイエロー93、95、109、110、120、128、138、139、151、154、155、173、180、185、193、C.I.ピグメントオレンジ34、36、43、61、63、64、71、C.I.ピグメントレッド122、202、122と202との固溶体、C.I.ピグメントブルー15、C.I.ピグメントバイオレット19、23、33、C.I.ピグメントグリーン7、36、C.I.ピグメントブラック7などをあげることができる。
インクジェット記録方式では、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色を基本として、最近ではオレンジ、グリーンを加えた6色、さらには、ライトマゼンタ、ライトブルーを加えた8色のインクを用いてカラー画像などが形成されている。これらの色相の顔料であって耐候性の良好なものがより好適であり、上記の顔料の中でも、とりわけ、イエローとしては、C.I.ピグメントイエロー138、154、180、185、マゼンタとしては、C.I.ピグメントレッド122、202、C.I.ピグメントバイオレット19、シアンとしては、C.I.ピグメントブルー15、ブラックとしては、C.I.ピグメントブラック7の特に酸性もしくは中性顔料、オレンジとしては、C.I.ピグメントオレンジ43、64、71、グリーンとしては、C.I.ピグメントグリーン7、36がより好適である。
また、必要であれば、アルミニウム、金、銀、亜鉛等の金属粉、酸化チタンや酸化アルミニウム等の金属酸化物、炭酸カルシウムや硫酸バリウム等の金属塩も利用可能である。
顔料の含有量は、本発明のエマルジョン型インクジェットインク組成物中における用途に応じて必要な量とすればよいが、概ね、エマルジョン型インクジェットインク組成物の全量に対して0.1〜50質量%程度である。そして、顔料の含有量が少なくなると色濃度が低下し、一方、多くなりすぎるとインク粘度や流動性の面から印刷が困難となることから、通常の画像形成に利用されるエマルジョン型インクジェットインク用途において、顔料の好ましい含有量は、エマルジョン型インクジェットインク組成物の全量に対して0.5〜30質量%、より好ましくは1〜20質量%程度である。なお、一般に無機顔料は有機顔料と比較して密度が高く、同重量であれば着色力が低くなるため、無機顔料を利用する場合はより多くの質量比率で含有させることが好ましい。
次に、顔料を分散させる疎水性有機溶剤は、沸点(常圧下での沸点、以下同様)が180℃以上の飽和炭化水素系溶剤を主たる成分とするものであり、その他の疎水性有機溶剤を併用する場合は、少なくとも油性成分が、後記する界面活性剤の存在下で、後記する水性成分中に安定的に分散でき、かつ、印刷後はより速く水性成分と分離することできるものを選択することが必要である。
飽和炭化水素系溶剤としては、ノルマルパラフィン、イソパラフィンおよびシクロパラフィンなどがあげられるが、とりわけ、それらをバランスよく含有する流動パラフィンを主たる成分とする飽和炭化水素系溶剤を利用することが好ましい。
流動パラフィンとは、比較的軽質の潤滑油成分を硫酸洗浄などによって高度に精製して得られる、主としてノルマルパラフィン、イソパラフィンおよび単環シクロパラフィンの3成分の混合物であり(日本薬局方において軽質流動パラフィンと呼ばれるものも含む)、その中でも単環シクロパラフィンを20重量%以上含有するものがより好適である。
そして、実質的に紫外線吸収性の不純物を含有しないレベルまで精製され、使用目的に応じて、日本薬局方における流動パラフィンの純度試験、日本国で定められた、食品添加物基準における流動パラフィンの純度試験、および化粧品原料基準における流動パラフィンの純度試験の少なくとも1つに合格しているものは、作業・衛生の面においてもさらに好適である。
これら3つの流動パラフィンの純度試験および基準値については、現在、最新のものとして、第十四改正日本薬局方、第7版食品添加物公定書、および厚生省告示第181号に基づく化粧品原料基準に収載されており、いずれの試験にも合格した流動パラフィンとしては、たとえば、モレスコホワイトP−40、モレスコホワイトP−55(以上、松村石油研究所(株)製)、流動パラフィンNo.40−S、流動パラフィンNo.55−S(以上、中央化成(株)製)などをあげることができる。
さらに、イソパラフィン系としては、イソデカン、イソドデカン、および市販のイソパラフィン系混合物、たとえばアイソパーE、アイソパーG、アイソパーH、アイソパーL、アイソパーM(以上、いずれもエクソン化学(株)製)、シェルゾール(シェルオイル(株)製)、ソルトロール(フィリップス石油(株)製)、ベガゾール(モービル石油(株)製)、IPソルベント2835(出光石油化学(株)製)などをあげることができ、また、シクロパラフィン系溶剤としては、シクロデカン、デカリン、および市販のシクロパラフィンを含む混合物、たとえばエクソールD130、D140(いずれも、エクソン化学(株)製)などをあげることができる。
このように流動パラフィンを主な成分として、インクの要求性能に応じて他の飽和炭化水素系溶剤を適度に混合して使用すると、たとえばアイソパーやエクソールなどのイソパラフィン系溶剤やシクロパラフィン系溶剤を単独で利用するのと比較して、良好な印字適性や乾燥性などの性能バランスを有するエマルジョン型インクジェットインク組成物を製造することが可能となる。なお、流動パラフィンの含有量は、好ましくは全飽和炭化水素系溶剤に対して70重量%以上である。
これら飽和炭化水素系溶剤の内でも、鮮明な印刷物が得られるという面から、25℃における粘度が20mPa・s以下のものが好適であり、低粘度の飽和炭化水素系溶剤と高粘度の飽和炭化水素系溶剤とを混合して、前記の粘度になるように調整して使用することもできる。
また、蒸発乾燥による印刷速度の向上とノズルの目詰まりのバランスを考慮すると、飽和炭化水素系溶剤の沸点としては180〜360℃/760mmHgの範囲にあるのが好適であり、飽和炭化水素系溶剤の混合物を利用する場合は、その大部分の成分が前記の沸点の範囲にあることが望ましい。
なお、油性成分の顔料分散性や吐出安定性を向上させるために、前記沸点180℃以上の飽和炭化水素系溶剤を主たる成分とする疎水性有機溶剤に、その他の疎水性有機溶剤を併用することが可能であり、その中でも植物油の併用が好適である。
ここで、利用可能な植物油としては、大豆油、ナタネ油、綿実油、ヒマワリ油、カラシ油、ゴマ油、コーン油等の半乾性油、オリーブ油、落下生油、ツバキ油等の不乾性油、亜麻仁油、サフラワー油などの乾性油をあげることができ、これらの植物油は単独または混合して使用できる。
特に性状の点からは、酸化による重合性の低い半乾性油や不乾性油であって、その中でも、より低粘度なナタネ油、オリーブ油、また、安価な大豆油がより好ましい。
さらにその他の併用可能な疎水性有機溶剤として、ケトン系疎水性有機溶剤、エステル系疎水性有機溶剤などをあげることができるが、極性の高い有機溶剤は水中に油滴として分散させると、水性成分からの分離が遅くなって乾燥性を良好に保つことが困難となる他、インクジェットプリンターの接液部を腐食する可能性があることから、極力、極性の低い有機溶剤を用いることが好ましい。
そして、本発明における疎水性有機溶剤は、沸点180℃以上の飽和炭化水素系溶剤を主たる成分とし、必要に応じてその他の疎水性有機溶剤を併用するものであるが、沸点180℃以上の飽和炭化水素系溶剤を全疎水性有機溶剤の100〜50質量%の範囲で用いるのが好ましく、沸点180℃以上の飽和炭化水素系溶剤を全疎水性有機溶剤の100〜70質量%の範囲で用いるのがより好ましい。
次に、前記疎水性有機溶剤中に顔料を分散させるために利用する顔料分散剤は、顔料が疎水性有機溶剤中で安定的に分散できるものであれば特に制限はなく、公知の各種顔料分散剤を用いることができ、その中でもポリアミン化合物と12−ヒドロキシステアリン酸自己縮合物との反応物が好適であり、具体的には、ポリアリルアミンと12−ヒドロキシステアリン酸自己縮合物との反応物;ポリエチレンポリアミンと12−ヒドロキシステアリン酸自己縮合物との反応物、たとえば、市販品として、ソルスパース13940(商品名、アビシア(株)製)など、ジアルキルアミノアルキルアミンと12−ヒドロキシステアリン酸自己縮合物との反応物、たとえば、市販品として、ソルスパース17000、18000(いずれも商品名、アビシア(株)製)等をあげることができる。
また、油性成分の疎水性有機溶剤に溶解可能な各種高分子顔料分散剤、たとえば、アクリル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂等も利用可能である。
さらに、顔料分散機能、油性成分を水性成分中に分散させる機能および印刷後に被印刷体への定着機能を併せ持つ、後記の高分子界面活性剤として用いる高分子化合物も顔料分散剤として好適に利用できる。
これら顔料分散剤の使用量は、通常、顔料に対して5〜200質量%程度である。
その他の油性成分材料として、さらに、顔料の分散に効果のある、たとえばソルスパース5000(アビシア(株)製)などの顔料誘導体や各種界面活性剤、再溶解性や被印刷体への定着性などの改善に効果がある石油樹脂やロジン変性マレイン酸樹脂、後記の高分子界面活性剤として用いる高分子化合物も利用可能であり、粘度調整剤等の各種添加剤を添加することもできる。
以上の成分からなる油性成分の調製方法としては、まず、疎水性有機溶剤中に顔料分散剤を溶解させて分散剤溶液とし、さらに顔料、必要に応じて界面活性剤などを攪拌混合し、ついで練肉機で練肉した後、残余の材料を添加混合する方法が利用できる。
前記練肉機としては、たとえば、湿式サーキュレーションミル、ビーズミル、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、アジテータ、ヘンシェルミキサー、コロイドミル、超音波ホモジナイザー、超高圧ホモジナイザー、パールミルなどをあげることができ、特にインクジェットインクでは、通常の印刷インキと比較して、より微細に顔料を分散させる必要があることから、前記機種の中でも湿式サーキュレーションミルが好ましい。
前記の方法により得られる、顔料を疎水性有機溶剤に分散させた油性成分は、使用時の環境温度において、粘度が1.0〜30.0mPa・s、また、表面張力が26〜30mN/m程度であることが好ましく、油性成分の粘度および表面張力がこの範囲にあると、ノズルからの吐出性、乾燥性、印刷物の美粧性等を良好に維持することができる。
また、油性成分の含有量は、エマルジョン型インクジェットインク組成物全量に対して50質量%以下となる量であり、含有量が前記よりも多くなると油滴として水性成分中に分散させた時に、分散安定性が低下して好ましくない。なお、油性成分の含有量の下限としては特に制約はないが、あまり低含有量になると、油性成分として必要な機能が果たせなくなることから、1質量%以上とすることが望ましい。
<界面活性剤>
本発明の油性成分を液滴として後記する水性成分中に分散させるために用いられる界面活性剤としては、分子内に炭素数が12以上である鎖状炭化水素基を有する酸価5mgKOH/g以上の界面活性剤およびその塩類であれば、重合体である高分子界面活性剤および低分子量の界面活性剤(以下、低分子界面活性剤という)のどちらでも使用可能である。
その中でも高分子界面活性剤としては、分子内に炭素数が12以上であるアルキル基とラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物と、分子内にカルボキシル基、スルホン酸基、リン酸基等の酸基とラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物とを含み、さらに必要によりその他のラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物を含んでもよい単量体成分を共重合して得られる高分子界面活性剤が好ましい。
ここで、分子内に炭素数が12以上であるアルキル基とラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物としては、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等の炭素数が12以上のアルキル(メタ)アクリレート化合物、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、1−ドコセン、1−テトラコセン、1−オクタコセン、1−トリアコンテン等の炭素数が14以上であるα−オレフィン等をあげることができる。炭素数が12以上であるアルキル基における炭素数の上限値はとくに限定されないが、通常炭素数30程度である。
また、分子内に酸基とラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステル化合物、イタコン酸、イタコン酸のモノアルキルエステル化合物、シトラコン酸、シトラコン酸のモノアルキルエステル化合物等のカルボキシル基含有不飽和単量体、2−アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、2−メタクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン酸、スチレンスルホン酸等のスルホン基含有不飽和単量体、アシッドホスホニル(メタ)アクリレート、アシッドホスホニルエチル(メタ)アクリレート等のリン酸基含有不飽和単量体などをあげることができる。
その他のラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート等の分子内に炭素数が11以下であるアルキル基とラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等のスチレン系単量体化合物、アクリルアミド系単量体化合物等をあげることができる。
上記の化合物からなる単量体成分において、分子内に炭素数が12以上であるアルキル基とラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物の含有量が少なくなると、油性成分を水中に分散させた時の分散安定性が低下することから、含有量としては5質量%以上であることが好ましく、その上限は好ましくは60質量%程度である。
また、分子内に酸基とラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物の含有量が少なくなると、同様に油性成分を水中に分散させた時の分散安定性が低下することから、重合体の酸価が少なくとも5mgKOH/g以上となる量で含有させることが必要である。一方、重合体が高酸価になると油性成分と水性成分との分離が起こりにくくなる可能性があることから、酸価の上限としては350mgKOH/g程度が好ましい。そして、これら分散安定性と乾燥性との両立という面から、重合体の酸価は10〜300mgKOH/g、とりわけ30〜250mgKOH/gがより好適であり、これは通常の酸基含有ラジカル重合性化合物の含有量でみると、3〜40質量%程度に相当する。
さらに前記のその他のラジカル重合性不飽和二重結合を有する化合物を共重合させる場合は、油性成分と後記する水性成分の組成などに応じて、油性成分の水性成分中での分散性と分離速度のバランスが良好となるように、55質量%程度まで併用することができ、好ましくは10〜55質量%である。
これら高分子界面活性剤は、質量平均分子量が1,000〜1,000,000程度の範囲で利用でき、さらに、油性成分の分散安定性が良好で、被印刷体に印刷された時に定着性が良好となり、エマルジョン型インクジェットインク組成物を低粘度で維持できるという点から、質量平均分子量が5,000〜100,000の範囲がより好適である。
本発明のエマルジョン型インクジェットインク組成物で利用可能な分子内に炭素数12以上の鎖状炭化水素基を有する酸価5mgKOH/g以上の低分子界面活性剤としては、たとえば、炭素数が13以上である高級脂肪酸の塩類、炭素数が12以上であるアルケニル基を有する二塩基酸の塩類、炭素数が12以上である高級アルコールの硫酸エステル塩類、炭素数が12以上であるアルキル基を有するアルキルエーテル硫酸エステル塩類、炭素数が12以上である高級アルコールのリン酸エステル塩類、炭素数が12以上であるアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩類等をあげることができる。
具体的に、炭素数13以上の高級脂肪酸の塩類としては、たとえばステアリン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等、炭素数が12以上であるアルケニル基を有する二塩基酸の塩類としては、たとえばコハク酸無水物とオレイルアルコールとの反応物(コハク酸モノエステル)のナトリウム塩やアミン塩等、炭素数12以上の高級アルコールの硫酸エステル塩類としては、たとえばラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム、ラウリルアルコール硫酸エステルアンモニウム、セチルアルコール硫酸エステルナトリウム、ステアリルアルコール硫酸エステルナトリウム、オレイルアルコール硫酸エステルナトリウム等、炭素数が12以上のアルキル基を有するアルキルエーテル硫酸エステル塩類としては、たとえばラウリルエーテル硫酸エステルナトリウム等、炭素数12以上の高級アルコールのリン酸エステル塩類としては、たとえばラウリルアルコールリン酸(モノまたはジ)エステル(ジまたはモノ)ナトリウム、ステアリルアルコールリン酸(モノまたはジ)エステル(ジまたはモノ)ナトリウム、オレイルアルコールリン酸(モノまたはジ)エステル(ジまたはモノ)ナトリウム等、炭素数12以上のアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩類としては、たとえばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等をあげることができる。
以上の高分子または低分子界面活性剤は、水中にミセル臨界濃度以上の量で含有させて、さらに、油相の含有量が増加するにしたがって増量することが好ましい。その含有量は油性成分に対して、1〜100質量%、とりわけ5〜50質量%程度が好適である。
なお、エマルジョン型インクジェットインク組成物として、印刷後油性成分と水性成分とが直ちに分離して、乾燥性が維持できる範囲であれば、油性成分の分散性向上のために、他の界面活性剤を併用することは可能である。
<水性成分>
次に、本発明のエマルジョン型インクジェットインク組成物で利用する水性成分は、水のみでもよいが、必要に応じて、前記高分子界面活性剤を乳化させるために利用可能な塩基性化合物や、水混和性有機溶剤、その他の各種添加剤等を含んでいてもよい。
まず、利用可能な塩基性化合物としては、水酸化アンモニウム等の無機塩基性化合物、トリエチルアミン、モノエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機塩基性化合物をあげることができ、これら塩基性化合物の使用量は、高分子界面活性剤のミセル形成を安定化させる範囲であればよいが、通常、高分子界面活性剤の中和量の80〜120モル%程度が適量である。
次に、利用可能な水混和性有機溶剤としては、メタノール、エタノール、プロパノール等の低級アルコール類、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール等の(ポリ)アルキレングリコール、ブトキシエトキシエタノール等の(ポリ)アルキレングリコールのアルキルエーテル類等をあげることができる。
さらに、粘度調整剤、消泡剤等の各種添加剤も利用することができる。
<エマルジョン型インクジェットインク組成物の製造方法>
以上の材料を用いて、本発明のエマルジョン型インクジェットインク組成物を製造する方法としては、各種乳化手段を用いて、油性成分を水性成分中に分散する方法が利用できる。
その中でも、乳化手段としては、油性成分、界面活性剤および水性成分の混合液を調製した後、高圧下でノズル状の経路を通過させて、混合液同士の衝突や混合液と乳化装置壁との衝突による衝撃力、あるいは混合液間での速度差によるセン断力を発生させる方法、さらに混合液中にキャビテーションを発生させる方法、界面活性剤を含む水性成分と油性成分とを衝突させる方法等からなる高圧乳化方法が好適である。
上記高圧乳化方法に利用できる装置としては、具体的には、ニロソアビ型高圧乳化機(ニロソアビ社製)、ナノマイザー(ナノマイザー社製)、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイディックス社製)、アルチマイザー(スギノマシン(株)製)、DeBEE2000(B.E.E.International社製)等の各種高圧乳化機をあげることができる。
とりわけ好適に利用される高圧乳化機はDeBEE2000である。図1にこの装置の主要部の概略断面図を示す。図1に示されるように、この装置は、流体の加圧部1、湾曲部および屈曲部を有しない直線状のオリフィス部2、該オリフィス部2のオリフィス径より大きな径を有する中空部材3を直列的に配置して構成した超高速乳化装置である。中空部材3には複数のほぼ円筒状のセル部材4をシール5を介して連結して中空部が形成されている。
そして、図2の概略断面図に示されるように、予め、本発明で利用する油性成分、界面活性剤および水性成分を混合した混合液10を、加圧ポンプ12を用いて、ホッパー11などから加圧部1に導入し加圧させ、湾曲部および屈曲部を有しない直線状のオリフィス部2内を高速で通過させる。ここで、オリフィス径とそのオリフィス部2を通過する速度を調整することにより、均一で微細な分散液を得るための、オリフィス内で混合液にかかる最適な応力を発生させることができる。
さらに、オリフィス部2内を通過させることにより発生した混合液の高速ジェット流を、中空部材3中に噴射させ、圧力低下によるキャビテーションや、先に噴射されて中空部材3中に滞留している混合液との速度差によって発生するせん断応力により、油性成分を水性成分中に分散させて、水中油滴型のエマルジョン型インクジェットインク組成物を得る。
得られたエマルジョン型インクジェットインク組成物15は排出口13から排出され、貯蔵タンク16の中に貯蔵される。なお、排出口13から貯蔵タンク16の管経路の間に図2に示すように背圧バルブ14を設け、背圧をかけることにより中空部材3中の混合物の流速を制御することも可能である。
より具体的には、通常、この装置のオリフィス部2は0.01〜1.5mmのオリフィス径を有する。粘度を好ましくは1Pa・sec以下、より好ましく0.5Pa・sec以下、さらに好ましく0.2Pa・sec以下となるように調整した前記混合物を、5×103〜3.2×105kPa、好ましくは8×104〜2×105kPa程度に加圧し、オリフィス部2内を好適には100〜1000m/sec、より好適には300〜700m/secの流速で通過させて、せん断応力および圧力変化による応力を前記混合物に付加する。
また、中空部材3は、円筒形状が好ましく、前記混合液間でせん断応力が働くための適度な速度差が生じるように、オリフィス部2のオリフィス径:中空部材3の管内径の比を1:(2〜50)、より好適には1:(5〜10)程度とし、高速ジェット流が中空部材3の下流側終端部に強い力で衝突しないために十分な容積を有することが望ましい。好適には中空部材3の下流側終端部に衝突する速度がほぼ0となるように制御することにより、高いせん断力が発生し、油性成分は水性成分中により微細な液滴で分散できる。
また、図3の概略断面図に示したように、オリフィス部2を通過し中空部材3中を進行する混合液を中空部材3の下流側終端部に設けたプラグ部材7の壁で反射させて1往復させ、オリフィス部2側の近傍に設けた排出口17から流出させる方法も利用可能であり、さらに、この場合も背圧バルブ18を設けることもできる。この方法では、先にオリフィス部2内を通過してプラグ部材7の壁で反射されて中空部材3中を戻る混合液と、後からオリフィス部2内を通過して中空部材3中を進行する混合液とが向流をなすことにより、中空部材3中でかかる応力はより高くなり、より微細な油性成分の液滴が得られ、エマルジョン型インクジェットインク組成物の製造法として有利でなる。なお、プラグ部材7の壁で反射されて中空部材3中を戻る混合液はセル部材4同士の間のくぼみ6においても混合される。
さらに、オリフィス部2とは別に流体を導入する経路を設け、界面活性剤を含む水性成分を前記の方法で高速ジェット流として、該別の経路から導入した油性成分に衝突させる方法を利用することもできる。
以上の材料と製造方法より得られる本発明のエマルジョン型インクジェットインク組成物は、使用時の環境温度における粘度が1.0〜10mPa・s程度である。
本発明のエマルジョン型インクジェットインク組成物は、速乾性でありながら良好な吐出安定性を有し、各種インクジェット印字装置を用いて、紙やプラスチックフィルム等に印字した際に、より高速で高画質の印刷物を得ることができるものである。
特に表面平滑性が高く浸透性のある光沢紙では、高い光沢と良好な定着性を有する印刷物が得られ、また、高浸透性の普通紙などでは、高濃度の色相を有する印刷物が得られるなど、従来の顔料型インクジェットインク組成物にない優れた効果を有するものである。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。なお、特に断らない限り、「部」および「%」は、それぞれ「質量部」および「質量%」を表す。
(1)高分子界面活性剤の調製
・高分子界面活性剤1の調製
アクリル酸32質量部、ステアリルメタクリレート30質量部、スチレン38質量部を常法により共重合して質量平均分子量8,000、酸価250mgKOH/gの高分子界面活性剤1(固形)を得た。
・高分子界面活性剤2の調製
アクリル酸5質量部、メチルメタクリレート55質量部、ステアリルメタクリレート40質量部を常法により共重合して質量平均分子量10,000、酸価40mgKOH/gの高分子界面活性剤2(固形)を得た。
・高分子界面活性剤3の調製
アクリル酸40質量部、ラウリルメタアクリレート10質量部、メチルメタクリレート30質量部、スチレン20質量部を常法により共重合して質量平均分子量12,000、酸価317mgKOH/gの高分子界面活性剤3(固形)を得た。
・高分子界面活性剤4の調製
アクリル酸0.5質量部、ステアリルメタクリレート30質量部、メチルメタクリレート40質量部、スチレン29.5質量部を常法により共重合して質量平均分子量8,000、酸価4mgKOH/gの高分子界面活性剤4(固形)を得た。
・高分子界面活性剤5の調製
アクリル酸32質量部、2−エチルヘキシルメタクリレート30質量部、スチレン38質量部を常法により共重合して質量平均分子量8,000、酸価250mgKOH/gの高分子界面活性剤5(固形)を得た。
(2)顔料分散処理による油性成分の調製
・油性成分1
フタロシアニン顔料(5412SD、大日本インキ化学工業(株)製)40質量部、流動パラフィン(モレスコホワイトP−40、松村石油研究所(株)製)148質量部、顔料分散剤(ソルスパース18000、アビシア(株)製)8重量部、分散助剤(ソルスパース5000、アビシア(株)製)4質量部をビーズミルにて混練し、油性成分1を得た。油性成分1の25℃における粘度は28mPa・sであり、25℃における表面張力は27mN/mであった。粘度はB型粘度計で測定し、表面張力はレスカ社製動的濡性試験器で測定した(以下、同様)。
・油性成分2
油性成分1の100質量部に、さらに流動パラフィン(モレスコホワイトP−40、松村石油研究所(株)製)150質量部を添加、混合し、油性成分2を得た。油性成分2の25℃における粘度は10mPa・sであり、25℃における表面張力は26mN/mであった。
(3)エマルジョン型インクジェットインク組成物の調製
実施例1
トリエタノールアミン3.1質量部と水75.9質量部からなるトリエタノールアミン水溶液中に、高分子界面活性剤1の6質量部を溶解した後、油性成分1の15質量部を添加し、高速ミキサーで攪拌、混合した。得られた混合物を、図3に示される構造のもので、オリフィス径0.15mm、中空部材の管径1mmである高圧乳化機(DeBEE2000、B.E.E.International社製)を用い、2×105kPaの加圧下、600m/secの流速でオリフィス内を通過させ、中空部材中に滞留している先に流出した混合物中に吐出させて、油性成分を水中に乳化させた(パス回数5回)。この乳化物に、さらに水80質量部、グリセリン15重量部、ブトキシエトキシエタノール5質量部を添加、混合して実施例1のエマルジョン型インクジェットインク組成物を得た。
実施例2
トリエタノールアミンを1.6質量部、水を80.4質量部、高分子界面活性剤1を3質量部とした以外は、実施例1と同一の組成と製造方法にて、実施例2のエマルジョン型インクジェットインク組成物を得た。
実施例3
トリエタノールアミンを4.7質量部、水を71.3質量部、高分子界面活性剤1を9質量部とした以外は、実施例1と同一の組成と製造方法にて、実施例3のエマルジョン型インクジェットインク組成物を得た。
実施例4
トリエタノールアミンを0.5質量部、水を78.5質量部とし、高分子界面活性剤1の全量を高分子界面活性剤2に替えた以外は、実施例1と同一の組成と製造方法にて、実施例4のエマルジョン型インクジェットインク組成物を得た。
実施例5
トリエタノールアミンを3.9質量部、水を75.1質量部とし、高分子界面活性剤1の全量を高分子界面活性剤3に替えた以外は、実施例1と同一の組成と製造方法にて、実施例5のエマルジョン型インクジェットインク組成物を得た。
実施例6
トリエタノールアミン4質量部と水75質量部とからなるトリエタノールアミン水溶液中に、コハク酸無水物とオレイルアルコールとの反応物のアミン塩6質量部を混合した後、さらに油性成分1の15質量部を添加し、高速ミキサーで攪拌、混合した。得られた混合物を、図3に示される構造のもので、オリフィス径0.15mm、中空部材の管径1mmである高圧乳化機(DeBEE2000、B.E.E.International社製)を用い、2×105kPaの加圧下、600m/secの流速でオリフィス内を通過させ、中空部材中に滞留している先に流出した混合物中に吐出させて、油性成分を水中に乳化させた(パス回数5回)。この乳化物に、さらに水80質量部、グリセリン15重量部、ブトキシエトキシエタノール5質量部を添加、混合して実施例6のエマルジョン型インクジェットインク組成物を得た。
実施例7
トリエタノールアミン2質量部と水71質量部とからなるトリエタノールアミン水溶液中に、コハク酸無水物とオレイルアルコールとの反応物のアミン塩3質量部、オレイルアルコールのエチレンオキサイド15モル付加物3質量部を混合した後、さらに油性成分1の15質量部を添加し、高速ミキサーで攪拌・混合した。得られた混合物を、図3に示される構造のもので、オリフィス径0.15mm、中空部材の管径1mmである高圧乳化機(DeBEE2000、B.E.E.International社製)を用い、2×105kPaの加圧下、600m/secの流速でオリフィス内を通過させ、中空部材中に滞留している先に流出した混合物中に吐出させて、油性成分を水中に乳化させた(パス回数5回)。この乳化物に、さらに水80質量部、グリセリン15重量部、ブトキシエトキシエタノール5質量部を添加・混合して実施例7のエマルジョン型インクジェットインク組成物を得た。
実施例8
トリエタノールアミン8質量部と水77質量部からなるトリエタノールアミン水溶液中に、高分子界面活性剤調製例1の15質量部を溶解した後、油性成分2の75質量部を添加し、高速ミキサーで攪拌、混合した。得られた混合物を、図3に示される構造のもので、オリフィス径0.15mm、中空部材の管径1mmである高圧乳化機(DeBEE2000、B.E.E.International社製)を用い、2×105kPaの加圧下、600m/secの流速でオリフィス内を通過させ、中空部材中に滞留している先に流出した混合物中に吐出させて、油性成分を水中に乳化させた(パス回数5回)。この乳化物に、さらに水10質量部、グリセリン15重量部、ブトキシエトキシエタノール5質量部を添加、混合して実施例8のエマルジョン型インクジェットインク組成物を得た。
比較例1
トリエタノールアミンを0.1質量部、水を75.9質量部とし、高分子界面活性剤1の全量を高分子界面活性剤4に替えた以外は、実施例1と同一の組成と製造方法にて、比較例1のエマルジョン型インクジェットインク組成物を得た。
比較例2
高分子界面活性剤1の全量を高分子界面活性剤5に替えた以外は、実施例1と同一の組成と製造方法にて、比較例2のエマルジョン型インクジェットインク組成物を得た。
比較例3
コハク酸無水物とオレイルアルコールとの反応物のアミン塩3質量部の全量をオレイルアルコールのエチレンオキサイド15モル付加物に替えた以外は、実施例7と同一の組成と製造方法にて、比較例3のエマルジョン型インクジェットインク組成物を得た。
比較例4
トリエタノールアミン8.8質量部、水44.7質量部、グリセリン15質量部、ブトキシエトキシエタノール5質量部からなる混合溶液中に、高分子界面活性剤1の16.5質量部を溶解した後、油性成分2の110質量部を添加し、高速ミキサーで攪拌・混合した。得られた混合物を、図3に示される構造のもので、オリフィス径0.15mm、中空部材の管径1mmである高圧乳化機(DeBEE2000、B.E.E.International社製)を用い、2×105kPaの加圧下、600m/secの流速でオリフィス内を通過させ、中空部材中に滞留している先に流出した混合物中に吐出させて、油性成分を水性成分中に乳化させ、比較例4のエマルジョン型インクジェットインク組成物を得た(パス数5回)。このエマルジョン型インクジェットインク組成物は、水性成分中に油性成分が良好に分散し得なかったため、後の評価試験を行わなかった。
前記実施例1〜8のエマルジョン型インクジェットインク組成物はいずれも25℃における粘度が1.0〜10mP・sの範囲にあった。
(4)実施例1〜8および比較例1〜3エマルジョン型インクジェットインク組成物の評価
(イ)油性成分の乳化安定性
評価方法
実施例1〜8および比較例1〜3のエマルジョン型インクジェットインク組成物を50mlのガラス瓶に採り、密栓して40℃で10日間保存した後の油性成分と水性成分との分離の有無を目視にて確認し、油性成分の乳化安定性について評価した。結果を表1に示す。
評価基準
A:油性成分と水性成分との分離が認められない。
B:油性成分と水性成分との分離が認められる。
(ロ)吐出安定性、紙上における乾燥性、光沢、定着性、レベリング性および色彩の鮮明度の評価
市販のインクジェットプリンターを用いて、実施例1〜8および比較例1〜3のエマルジョン型インクジェットインク組成物を印刷した時の吐出安定性、紙上における乾燥性、光沢、定着性、レベリング性および鮮明度の評価を行なった。結果を表1に示す。なお、インクジェットプリンター、光沢紙および普通紙は以下のものを用いた。
インクジェットプリンター:PM−900C(セイコーエプソン(株)製)
光沢紙:EPSON光沢紙(セイコーエプソン(株)製)
普通紙:Xerox L(富士ゼロックスオフィスサプライ(株)製)
また、評価方法と判定の基準については、以下の通りである。
・吐出安定性
評価方法
ヘッドに実施例1〜8および比較例1〜3のエマルジョン型インクジェットインク組成物を充填し、キャップをせずに、室温30℃、相対湿度50%の環境下で3日間放置し、印字が可能となる条件によりオリフィスからの吐出安定性を評価した。
評価基準
A:吐出オリフィスのクリーニングなしで印字可能
B:印字可能となるまでに吐出オリフィスのクリーニング回数が1〜4回必要
C:印字可能となるまでに吐出オリフィスのクリーニング回数が5回以上必要
・乾燥性
評価方法
光沢紙および普通紙に実施例1〜8および比較例1〜3のエマルジョン型インクジェットインク組成物をそれぞれ印字した後、指触による指へのインク付着がなくなるまでの時間から乾燥性を評価した。
評価基準
A:1秒以内に乾燥するもの。
B:1秒を超えて5秒以内に乾燥するもの。
C:5秒を超えても乾燥しないもの。
・光沢
評価方法
光沢紙に実施例1〜8および比較例1〜3のエマルジョン型インクジェットインク組成物をそれぞれ印字し、光沢計:マイクログロス60(ビックケミージャパン(株)製)によって印字物の光沢値を測定した。
評価基準
A:光沢値が50以上のもの。
B:光沢値が20以上、50未満のもの。
C:光沢値が20未満のもの。
・定着性
評価方法
光沢紙に実施例1〜8および比較例1〜3のエマルジョン型インクジェットインク組成物をそれぞれ印字し、60分間自然乾燥させた後、同じ光沢紙で印字面を擦り、光沢紙面のインクによる汚れの有無から定着性を評価した。
評価基準
A:インクが全く付着しない。
B:インクが僅かに付着し薄く着色する。
C:インクが付着し濃く着色する。
・レベリング性
評価方法
光沢紙に100%から20%までの諧調を有する印刷物となるように実施例1〜8および比較例1〜3のエマルジョン型インクジェットインク組成物をそれぞれ用いて印字し、諧調の連続性から粒状感を目視にて判定し、印字物のレベリング性を評価した。
評価基準
A:全域において連続的に諧調が見られるもの。
B:80%以下ですじが見られるもの。
C:100%以下ですじが見られるもの。
・色彩の鮮明度
評価方法
普通紙にベタ部の印刷物となるように実施例1〜8および比較例1〜3のエマルジョン型インクジェットインク組成物をそれぞれ用いて印字し、見栄えを目視にて判定した。
評価基準
A:くすみがなく見栄えが極めてよいもの。
B:僅かにくすみがあるが、見栄えがするもの。
C:くすみがかなりあり、見栄えがしないもの。
D:くすみが激しく、印字物として沈み込んだ感じがするもの。
Figure 2005054141
本発明のエマルジョン型インクジェットインク組成物を製造する際に好適に使用される高圧乳化機の主要部を示す概略断面図である。 本発明のエマルジョン型インクジェットインク組成物を製造する際に好適に使用される高圧乳化機の一実施例を示す概略断面図である。 本発明のエマルジョン型インクジェットインク組成物を製造する際に好適に使用される高圧乳化機の他の実施例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 加圧部
2 オリフィス部
3 中空部材
10 混合液
15 エマルジョン型インクジェットインク組成物

Claims (7)

  1. 顔料、顔料分散剤および沸点180℃以上の飽和炭化水素系溶剤を主たる成分とする疎水性有機溶剤を含む油性成分を、分子内に炭素数が12以上の鎖状炭化水素基を有する酸価5mgKOH/g以上の化合物およびその塩類の群から選択される少なくとも1種の界面活性剤を用いて、水を主たる成分とする水性成分中に乳化して得られるエマルジョン型インクジェットインク組成物であって、前記油性成分の含有量が、エマルジョン型インクジェットインク組成物全量に対して50質量%以下であることを特徴とするエマルジョン型インクジェットインク組成物。
  2. 前記飽和炭化水素系溶剤の主成分が流動パラフィンである請求項1に記載のエマルジョン型インクジェットインク組成物。
  3. 前記油性成分が、さらに疎水性有機溶剤として植物油を含有するものである請求項1または2に記載のエマルジョン型インクジェットインク組成物。
  4. 前記界面活性剤が、少なくとも、炭素数が12以上のアルキル基と不飽和二重結合を有するラジカル重合性化合物および酸基と不飽和二重結合を有するラジカル重合性化合物を含有する単量体混合物の重合により得られる高分子界面活性剤である請求項1〜3のいずれかに記載のエマルジョン型インクジェットインク組成物。
  5. 前記界面活性剤が、炭素数が13以上である高級脂肪酸の塩類、炭素数が12以上であるアルケニル基を有する二塩基酸の塩類、炭素数が12以上である高級アルコールの硫酸エステル塩類、炭素数が12以上であるアルキル基を有するアルキルエーテル硫酸エステル塩類、炭素数が12以上である高級アルコールのリン酸エステル塩類、炭素数が12以上であるアルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩類の群から選択される少なくとも1種の界面活性剤である請求項1〜4のいずれかに記載のエマルジョン型インクジェットインク組成物。
  6. 高圧乳化機を用いて、前記油性成分を前記水性成分中に分散させてなる請求項1〜5のいずれかに記載のエマルジョン型インクジェットインク組成物。
  7. 前記高圧乳化機として、湾曲部および屈曲部を有しない直線状のオリフィス部、該オリフィス部に連結された、該オリフィス部のオリフィス径よりも大きな径を有する中空部材とを備えた高圧乳化機を用いてなる請求項6記載のエマルジョン型インクジェットインク組成物。
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