JP2003012706A - 着色樹脂微粒子水分散体及びその製造方法、着色樹脂微粒子及びその製造方法、インク、記録ユニット、インクカートリッジ、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法 - Google Patents

着色樹脂微粒子水分散体及びその製造方法、着色樹脂微粒子及びその製造方法、インク、記録ユニット、インクカートリッジ、インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法

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JP2003012706A
JP2003012706A JP2001199970A JP2001199970A JP2003012706A JP 2003012706 A JP2003012706 A JP 2003012706A JP 2001199970 A JP2001199970 A JP 2001199970A JP 2001199970 A JP2001199970 A JP 2001199970A JP 2003012706 A JP2003012706 A JP 2003012706A
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ink
colored resin
fine particles
resin fine
producing
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Application number
JP2001199970A
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English (en)
Inventor
Makiko Endo
真紀子 遠藤
Masaaki Ko
正明 弘
Hideyuki Takai
秀幸 高井
Katsushi Danjiyou
桂志 檀上
Junichi Sakai
淳一 酒井
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 インクの色材として使用した場合、高画像濃
度を有し耐水性と耐候性、耐擦過性を備えた画像を与
え、且つ小粒子径で粒度分布が狭く分散安定性や保存安
定性にも優れた着色樹脂微粒子水分散体を生産性良く製
造する方法を提供すること。 【解決手段】 少なくとも重合性不飽和単量体、着色
剤、乳化剤、非水溶性有機溶剤及び重合開始剤を水性媒
体中に乳化する工程、及び上記重合性不飽和単量体を重
合する工程を有する着色樹脂微粒子を製造する方法であ
って、上記乳化工程に高粘度塗料用混合機、又は該混合
機と高速剪断型乳化機を用いて転相乳化を行うことを特
徴とする着色樹脂微粒子水分散体の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高画像濃度を有し
耐水性と耐候性、耐擦過性を備えた画像を与え、且つ小
粒径で粒度分布が狭く分散安定性や保存安定性にも優れ
たインクの色材として有用な着色樹脂微粒子水分散体を
生産性良く製造する方法、及び該着色樹脂微粒子を含む
インクに関する。
【0002】
【従来の技術】インクジェット記録方法は、インクを飛
翔させ、紙等の被記録媒体にインクを付着させて記録を
行うものである。例えば、特公昭61−59911号公
報、特公昭61−59912号公報及び特公昭61−5
9914号公報において開示されている、吐出エネルギ
ー供給手段として電気熱変換体を用い、熱エネルギーを
インクに与えて気泡を発生させることにより液滴を吐出
させる方式のインクジェット記録方法によれば、記録ヘ
ッドの高密度マルチオリフィス化を容易に実現すること
ができ、高解像度及び高品位の画像を高速で記録するこ
とができる。
【0003】ところで、従来のインクジェット記録方法
に用いられるインク中の色材としては、例えば、水溶性
染料が使用されているが、かかるインクによる記録画像
は、より一層の耐水性の向上が求められている。また、
これまでの水溶性染料は耐候性が不十分であり、耐候性
の向上も同時に求められている。
【0004】これに対し、耐水性と耐候性を改良する手
段として、色材として顔料を使用し水中に分散させてイ
ンクとする技術がある。しかし、顔料の分散安定性とイ
ンクジェット記録の吐出安定性を両立させることは困難
であり、また、顔料インクによって得られた記録画像
は、特に普通紙上での耐擦過性において未だ改良の余地
が残されている。
【0005】そして、このような課題を改良する手段が
現在までに多数提案されている。例えば、耐擦過性を改
良する目的で顔料インクに対し樹脂を添加する技術が多
数提案されている。しかし、添加する樹脂によりインク
の粘度が増加する問題が残されていた。インクの粘度増
加を抑える目的で樹脂粒子をインクに添加する技術の提
案がなされているが、樹脂粒子と顔料が別々に分散され
ている状態であるため、形成される画像の耐擦過性の改
良は不十分であった。
【0006】これに対し、顔料を樹脂で被覆する技術が
提案されている。樹脂の疎水部と親水部とを制御するこ
とにより、顔料への吸着性を高めようとする技術が多数
提案されてきているが、この製法では顔料に吸着しない
で浮遊する樹脂が系内に残存してしまい、それによって
インクの粘度増加が引き起こされたり、インクの吐出性
が損なわれることがあった。
【0007】このようなフリーの樹脂を残存させない製
法として、樹脂を作成する前の単量体の段階から顔料を
添加し、顔料の存在下で重合を行い、顔料を樹脂で被覆
させる技術の提案がなされている。例えば、特開平9−
279073号公報には、不飽和単量体にこれと親和性
のある着色剤を添加し乳化重合して着色樹脂微粒子を得
る技術が、また、特開平11−12512号公報には、
エチレン性不飽和単量体に顔料を添加し乳化重合してイ
ンクジェット用インクを得る技術が開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、本発明
者らの検討によれば、不飽和単量体と顔料とを乳化させ
た時点での分散安定性を得ることは非常に困難であり、
この時点で分散安定性が不十分であった場合には、得ら
れた分散体も安定性の低いものとなってしまうことが懸
念された。例えば、上記した特開平9−279073号
公報に記載の着色樹脂粒子は、明細書の記載によれば製
造方法は慣用の乳化重合法に準じて行うことができると
あり、また、実施例においても単量体と着色剤とを混和
させた後、そのまま乳化剤が添加された水に乳化を行
い、乳化重合を行うことによって製造されている。
【0009】しかし、本発明者らの検討によれば、単量
体と着色剤との混合液が剪断されながら重合が進むた
め、剪断の違いによって重合体の粒子径が異なってしま
い、この方法では高度に均一化された、小粒径の着色樹
脂微粒子を得ることは困難であると推測された。また、
顔料/モノマーの質量比率がおよそ1/10であり、こ
のような低濃度の着色樹脂微粒子では、インク化した際
に十分な画像濃度が得られない。また、顔料濃度をあげ
ようとして分散時の顔料濃度をあげると、混合物が極め
て高粘度となるため、インクの色材として適した微粒子
状態に分散することが更に困難となる。
【0010】また、特開平11−12512号公報に記
載のインクジェット用インクは、明細書の記載によれば
乳化重合を行う際に、パイプラインミキサー等を用いて
0.5μm以下のモノマー油滴を作成する方法が記載さ
れている。しかし、本発明者らの検討によれば、機械的
な分散だけでは粒子径の分布を狭くすることは困難であ
り、また、強力な機械的剪断力を与えてしまうと油滴の
粒子径の経時安定性が損なわれることが推測された。更
に、その実施例によれば顔料と重合性不飽和単量体の質
量比率もおよそ1/10と低く、このような低顔料濃度
では十分な画像濃度が得られず、画像濃度をあげるため
に実施例の如くインク中の固形分濃度をあげると、イン
クの粘度が上がってしまい、インクの吐出特性を悪くし
てしまうという問題点を有している。
【0011】このように従来の技術では、顔料を含有し
た重合性不飽和単量体中を微細且つ粒度分布が狭い微粒
子に分散させ、更に顔料含有率を高めるうえで多くの問
題があり、生産性もよく小粒径で粒度分布が狭く、高顔
料濃度を有する着色樹脂微粒子を得ることはできなかっ
た。
【0012】そこで本発明の目的は、インクの色材とし
て使用した場合、高画像濃度を有し耐水性と耐候性、耐
擦過性を備えた画像を与え、且つ小粒子径で粒度分布が
狭く分散安定性や保存安定性にも極めて優れた着色樹脂
微粒子水分散体を生産性良く製造する方法を提供する点
にある。また本発明の他の目的は、小粒子径で粒度分布
が狭く、分散安定性や保存安定性にも極めて優れた、イ
ンクの色材として好適に用いることのできる着色樹脂微
粒子水分散体を提供する点にある。また、本発明の他の
目的は、インクの色材として使用した場合、高画像濃度
を有し耐水性と耐候性、耐擦過性を備えた画像を与え、
且つ分散安定性や保存安定性にも特に優れた着色樹脂微
粒子及びその製造方法を提供する点にある。
【0013】また、本発明の他の目的は、耐水性と耐候
性、耐擦過性を備えた画像を与え、且つ分散安定性や保
存安定性についても特に優れたインクを提供する点にあ
る。また本発明の他の目的は、高画質濃度を有し、耐水
性、耐候性、耐擦過性及び高い濃度の画像を極めて安定
に形成することのできるインクジェット記録方法を提供
する点にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の課題
に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、生産性もよく、インク
の色材として使用した場合、小粒径で粒度分布が狭く高
顔料濃度を有する着色樹脂微粒子水分散体の製造方法を
見出し本発明に至った。即ち、本発明にかかる一態様
は、(i)少なくとも重合性不飽和単量体、着色剤、乳
化剤、非水溶性有機溶剤及び重合開始剤を水性媒体中
に、高粘度塗料用混合機を用いて転相乳化する工程、及
び(ii)上記重合性不飽和単量体を重合する工程、を有
することを特徴とする着色樹脂微粒子水分散体の製造方
法を提供する。
【0015】上記方法では、非水溶性有機溶剤が、25
℃における水100質量部への溶解性が10質量部以下
であることが好ましく、また、乳化剤が、反応性乳化剤
であり、該反応性乳化剤を重合することが好ましく、ま
た、反応性乳化剤が、重合性不飽和単量体と共重合する
ことが好ましく、また、反応性乳化剤の量が、重合性不
飽和単量体の5〜50質量%であることが好ましく、ま
た、反応性乳化剤の量が、重合性不飽和単量体の10〜
40質量%であることがより好ましく、また、着色剤が
顔料であることが好ましく、また、着色剤が重合性不飽
和単量体と相溶性であることが好ましく、また、着色剤
が予め非水溶性樹脂によって被覆された顔料であること
が好ましい。
【0016】更に上記方法では、非水溶性樹脂が、ビニ
ル樹脂、セルロース樹脂及びアクリル樹脂からなる群か
ら選択される少なくとも1つの樹脂であることが好まし
く、また、非水溶性樹脂が、塩化ビニル−酢酸ビニル共
重合体であることがより好ましく、また、重合開始剤
が、重合性不飽和単量体と非水溶性有機溶剤からなる混
合溶液に可溶な油溶性重合開始剤であり、重合工程に懸
濁重合法を用いることが好ましい。
【0017】また、本発明にかかる他の態様は、(i)
少なくとも重合性不飽和単量体、着色剤、乳化剤、非水
溶性有機溶剤及び重合開始剤を水性媒体中に、高粘度塗
料用混合機を用いて転相乳化する工程、及び(ii)上記
重合性不飽和単量体を重合する工程、を有することを特
徴とする着色樹脂微粒子の製造方法を提供する。該方法
においては、蒸留により非水溶性有機溶剤を除去するこ
とが好ましい。
【0018】また、本発明にかかる他の態様は、以上の
方法で得られた着色樹脂微粒子水分散体;着色樹脂微粒
子を提供する。また本発明にかかる他の態様は、上記の
着色樹脂微粒子水分散体を含んでいるインクを提供す
る。また本発明にかかる他の態様は、上記の着色樹脂微
粒子と液媒体とを含んでいるインクを提供する。これら
のインクは、インクジェット用に好適に用いられるイン
クとすることができる。
【0019】また、本発明にかかる他の態様は、上記の
インクジェット用のインクを収容しているインク収容部
及び該インクを吐出するためのヘッド部を具備している
ことを特徴とする記録ユニットを提供する。また、本発
明にかかる他の態様は、上記のインクを収容しているイ
ンク収容部を具備していることを特徴とするインクカー
トリッジを提供する。また、本発明にかかる他の態様
は、上記のインクジェット用のインクを収容しているイ
ンク収容部と、該インクを吐出するための記録ヘッドと
を具備していることを特徴とするインクジェット記録装
置を提供する。更に、本発明にかかる他の態様は、上記
のインクジェット用のインクを、インクジェット法で吐
出させる工程を有することを特徴とするインクジェット
記録方法を提供する。
【0020】
【発明の実施の形態】以下に好ましい実施の形態を挙げ
て本発明を更に詳細に説明する。本発明の実施態様にか
かる着色樹脂微粒子の製造方法は、少なくとも重合性不
飽和単量体に着色剤と乳化剤及び非水溶性有機溶剤を分
散又は溶解させた後、これを乳化し重合を行う方法であ
る。第一の特徴は非水溶性有機溶剤を用いることであ
り、第二の特徴は乳化工程に転相乳化法を用いることで
あり、第三の特徴は乳化工程に高粘度塗料用混合機を単
独で用いるか、又は高粘度塗料用混合機と高速剪断型乳
化機とを併用して転相乳化を行うことである。
【0021】第一の特徴である非水溶性有機溶剤の使用
について説明する。非水溶性有機溶剤は、着色樹脂微粒
子中の着色剤の含有率を高めるために使用される。本発
明の着色樹脂微粒子の製造方法では、まず、重合性不飽
和単量体と着色剤とを混合する。以降簡略化するため、
上記混合物を「単量体溶液」と呼ぶこととする。単量体
溶液中の着色剤の含有率が、最終的に製造された着色樹
脂微粒子中の着色剤含有率を決定するが、着色剤の含有
率を高めるために、単量体溶液に多量の着色剤を添加す
ると、単量体溶液は高粘度化し組成によっては流動性が
失われるものもある。高粘度化した単量体溶液は、その
後の乳化工程において均一に乳化することが困難とな
り、均一な着色樹脂微粒子が得られ難い。
【0022】これに対し、単量体溶液に非水溶性有機溶
剤を添加すると、単量体溶液は流動性を失うことなく重
合性不飽和単量体に対する着色剤の含有量を高めること
ができる。ここで用いた非水溶性有機溶剤は、重合後に
得られた着色樹脂微粒子中に残存するが、不要な場合は
蒸留等の方法により、容易に除去できる。有機溶剤を除
去した後の着色樹脂微粒子は、樹脂に対する着色剤の質
量比率が高く、従って水分散体としてみたときには、総
固形分中に占める着色剤の質量比率が高いものが得られ
る。即ち、これをインクの色材として用いる時には、総
固形分が限定されている組成のものであっても、従来の
ものよりは着色剤の含有量を充分に高めることが可能で
あり、高い画像濃度を与えるインクが作成できる。
【0023】第二の特徴である転相乳化法について説明
する。乳化方法としては一般に、水に乳化剤を添加して
おき、これに油成分を加えて分散機等で攪拌する方法
(以降、直接乳化法と呼ぶ)、油成分に乳化剤を添加し
ておき、これを多量の水中に投入する方法(以降、自然
乳化法と呼ぶ)、及び転相乳化法が挙げられる。直接乳
化法は分散機を用いて強力な剪断力をかけることで、エ
マルジョン粒子を粉砕させ乳化させる方法であり、比較
的容易に乳化物を得ることができる。しかしながら、エ
マルジョン粒子に均等に剪断力がかからなかった場合は
粒子径分布が広くなってしまい、また、小粒径の粒子を
得るために強力な剪断力をかけるほど経時安定性が損な
われてしまうことが知られている。また、自然乳化法で
は水に投入しただけで乳化するものであるが、乳化剤の
選択に高度の専門知識が必要であり、あらゆる物質への
応用ができるとは限らない。
【0024】これに比べて転相乳化法とは、乳化剤を加
えた液状の油類に攪拌しながら少しずつ水を加えていく
方法である。油滴に水を加えていくと最初はW/O型エ
マルジョンが作成され、水の量が増すにつれて増粘し、
やがてO/W型エマルジョンに転相する。転相乳化法の
特徴は、この転相点を通過することにある。即ち、粒子
とそれを分散していた連続層が入れ替わる転相点で十分
に剪断力をかけて攪拌することで、非常に粒径分布が狭
い均一な小粒径のエマルジョンを得ることができる。ま
た、転相乳化法で得られたエマルジョンは、安定性に特
に優れていることが知られている。このように転相乳化
法を用いることで、これまでの直接乳化法では得られな
かったような、粒径分布が狭く小粒径であり且つ分散安
定性に特に優れたエマルジョンを得ることができる。
【0025】第三の特徴である乳化工程に高粘度塗料用
混合機を単独で用いるか、又は高粘度塗料用混合機と高
速剪断型乳化機とを併用した転相乳化について説明す
る。転相乳化法は、ビーカーと攪拌棒とを用いて手作業
で行われるのが一般的である。しかし、本発明において
は着色剤を含有した単量体溶液を転相乳化するものであ
り、特に着色剤の含有量を高めるために、転相前の状態
ですでに高い粘度を有する単量体溶液を使用する。従っ
て転相点ではかなり高粘度となることが考えられ、組成
によってはチキソ性の高い状態となる。
【0026】そこで、上記に説明した転相乳化法の特徴
を損なうことなく分散体を得るために、転相点での攪拌
に高粘度塗料用混合機を単独で用いるか、又は高粘度塗
料用混合機と高速剪断型乳化機とを併用するものであ
る。通常用いられるようなスリーワンモーター等の攪拌
機では、このような高粘度の系では分散液が攪拌翼に付
着したり、容器の内側の壁面に飛び散って付着したり
と、転相乳化に不可欠な均一混合が行なわれないため
に、凝集体の生成や粒度分布が広くなる等の現象が起き
ると推測される。
【0027】また、ホモジナイザー等の高速剪断型乳化
機のみを単独で用いた場合には、チキソ性が大きい系で
は高速攪拌部位に分散液を吸い込むことができず、いわ
ゆる空回り現象をおこして均一な転相が行われないため
に大量の凝集体が生成すると推測される。そこで、高粘
度塗料用混合機を用いることによって、着色剤の質量比
率を高めた際の転相時のチキソ性が高い系であっても、
分散液の飛散を防ぎ分散体全体を混錬することができ、
均一な分散体が得られる。また、高粘度塗料用混合機に
よって系全体を混錬しつつ、高速剪断型乳化機によって
局所的に強力な剪断をかけていくことによって、より小
粒径で均一な分散体が得られる。
【0028】本発明の実施態様にかかる着色樹脂微粒子
の製造方法においては、上記に示した第一、第二及び第
三の夫々の特徴が充分に発現され、更には相乗効果によ
り更なる効果が得られる。即ち、非水溶性有機溶剤を添
加することによって着色剤を高濃度で含有する単量体溶
液を作成でき、且つ高粘度塗料用混合機を単独で用いる
か、又は高粘度塗料用混合機と高速剪断型乳化機とを併
用した転相乳化を行うことによって、高粘度の転相点に
おいても均一な分散を行うことができ、これにより従来
の方法では得られなかったような高着色剤含有率を有
し、且つ小粒径で粒度分布が狭い分散体が得られる。
【0029】また、非水溶性有機溶剤を用いた系に高速
剪断を行うことで、単量体と非水溶性有機溶剤の相溶性
が多少低い系でも油相と水相との相分離が起こりにく
く、溶剤の選択性が広がる。更には、高速剪断時に非水
溶性有機溶剤が存在することにより、単量体への熱や圧
力等の負荷が緩和されるために乳化時に単量体の反応性
が損なわれることなく、従ってより均一な樹脂によって
被覆された着色樹脂微粒子を作成することが可能とな
る。
【0030】本発明の実施態様にかかる高粘度塗料用混
合機は、以下のような市販されている各種のものを用い
ることができ、スケールアップにあたっては同様の構造
及び形式のものを用いることができる。具体的には、高
粘度用卓上ニーダー(入江商会社製 商品名 PNシリ
ーズ、PNVシリーズ、PBVシリーズ)、高粘度用机
上式ニーダー(フリッチェ・ジャパン社製 商品名 H
KDシリーズ)、実験用分解型ニーダー(三喜製作所社
製 商品名 SNDシリーズ)、分解式卓上型ニーダー
(三喜製作所社製 商品名 SNTシリーズ)、実験用
ワグナー型ニーダー(三喜製作所社製 商品名 NDシ
リーズ)、混練機プラネタリーミキサー(浅田鉄工所社
製 商品名 PVMシリーズ、PVM−D)、ニーダー
(商品名佐竹化学機械工業社製)が挙げられる。また、
アンカーミキサーのようにアンカー型攪拌翼により均一
混合できるものも用いることができる。
【0031】本発明の実施態様にかかる高速剪断型乳化
機は、以下のような市販されている各種のものを用いる
ことができ、スケールアップにあたっては同様の構造及
び形式のものを用いることができる。具体的には、ハイ
シェアミキサー(商品名 シルバーソン社製、IKA社
製等)、ホモミキサー(商品名 特殊機化工業社製、ミ
ズホ工業社製等)、ハイフレックスディスパーサー(商
品名 エスエムテー社製)、クレアミックス(商品名
エム・テクニック社製)、キャビトロン(商品名 大平
洋機工社製)が挙げられる。
【0032】高粘度塗料用混合機と高速剪断型乳化機の
併用に当たっては、上記装置の中から1種又はそれ以上
のものを選択して組み合わせて用いることが望ましい。
また、以下のような両者が組み合わされた市販の装置を
用いることもできる。具体的には、コンビミキサー(商
品名 浅田鉄工所社製コンビミキサー)、ハーモテック
(商品名 エム・テクニック社製)が挙げられる。
【0033】本発明の実施態様にかかる着色樹脂微粒子
の製造方法には、少なくとも重合性不飽和単量体、着色
剤、乳化剤、非水溶性有機溶剤及び重合開始剤を用い
る。以下に夫々の構成要件を説明する。 (重合性不飽和単量体)重合性不飽和単量体としてはビ
ニル芳香族炭化水素、(メタ)アクリル酸エステル類、
(メタ)アクリルアミド、アルキル置換(メタ)アクリ
ルアミド、N−置換マレイミド、無水マレイン酸、(メ
タ)アクリロニトリル、メチルビニルケトン、酢酸ビニ
ル、塩化ビニリデン等が挙げられる。
【0034】ビニル芳香族炭化水素の具体例としては、
例えば、スチレン、α−メチルスチレン、o,m,p−
クロロスチレン、p−エチルスチレン、ジビニルベンゼ
ン等の単独又は2種以上の組み合わせを挙げることがで
きるが、これに限定されるものではない。また、(メ
タ)アクリル酸エステル系単量体の具体例としては、例
えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸
ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸
シクロヘキシル、アクリル酸フェニル、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル酸−2−エチ
ルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エチル、γ−ヒ
ドロキシアクリル酸プロピル、δ−ヒドロキシアクリル
酸ブチル、β−ヒドロキシメタクリル酸エチル、エチレ
ングリコールジメタクリル酸エステル、又はテトラエチ
レングリコールジメタクリル酸エステル等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
【0035】これらの重合性不飽和単量体は1種又は2
種以上の組み合わせで使用することができる。勿論、得
られる着色樹脂微粒子の性質を用途に応じて改善を行う
ため少量の水溶性単量体を加えて重合させてもよい。水
溶性単量体としては、スルホン酸基、リン酸基、カルボ
ン酸基等のアニオン性基を有するものが挙げられ、これ
らの酸は、ナトリウム塩等のアルカリ金属塩、アンモニ
ウム塩、アミン塩等の形でも遊離酸の形でもよく、その
適当な例は、スチレンスルホン酸、スチレンスルホン酸
ナトリウム、2−アクリルアミド−2−メチルプロペン
スルホン酸、2−ヒドロキシメチルメタクリロイルホス
フェート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルメタク
リロイルホスフェート、アクリル酸、メタクリル酸、フ
マル酸、クロトン酸、テトラヒドロテレフタル酸、イタ
コン酸、マレイン酸等である。
【0036】(着色剤)着色剤としては、不飽和単量体
に溶解若しくは分散し得るものが選択され、染料、顔料
及び加工顔料等が挙げられる。ここで加工顔料とは、顔
料表面に少なくとも1つの官能基が直接若しくは他の原
子団を介して結合している自己分散型顔料や、顔料分散
剤や樹脂により被覆された顔料等、通常の顔料製造工程
に更なる機能付加を期待した工程を付与したものを総称
して示すこととする。本発明においては、顔料及び加工
顔料が耐候性に優れるため好適に用いられる。また、顔
料を用いる場合には不飽和単量体への分散性を考慮する
と、顔料に対する吸着性があり且つ使用する不飽和単量
体と相溶性のある非水溶性樹脂で予め被覆した顔料が特
に好ましい。
【0037】本発明で使用することができる顔料には特
に限定はないが、例えば、以下に説明する顔料が好適に
使用できる。先ず、ブラック顔料のカーボンブラックと
しては、ファーネス法やチャネル法で製造されたカーボ
ンブラックで、一次粒径が15〜40mμm、BET法
による比表面積が50〜300m2/g、DBP吸油量
が40〜150ml/100g、揮発分が0.5〜10
質量%、pH値が2〜9を有するものが好ましい。
【0038】このようなものとしては、例えば、No.
2300、No.900、MCF88、No.40、N
o.52、MA7、MA8、No.2200B(以上、
三菱化成製)、RAVEN1255(コロンビア製)、REGAL
400R、REGAL660R、MOGUL L(以上、キヤボッ
ト製)、Color Black FW1、Color Black FW18、Colo
r Black S170、Color Black S150、Printex 3
5、Printex U(以上、デグッサ製)等の市販品を使用
することができる。また、本発明のために新たに試作さ
れたものでもよい。
【0039】イエロー顔料としては、例えば、C.I.Pigm
ent Yellow 1、C.I.Pigment Yellow 2、C.I.Pigment
Yellow 3、C.I.Pigment Yellow 12、C.I.Pigment Y
ellow 13、C.I.Pigment Yellow 16、C.I.Pigment Y
ellow 17、C.I.Pigment Yellow 55、C.I.Pigment Y
ellow 74、C.I.Pigment Yellow 83、C.I.PigmentYe
llow 93、C.I.Pigment Yellow 97、C.I.Pigment Ye
llow 98、C.I.Pigment Yellow 110、C.I.Pigment
Yellow 128、C.I.Pigment Yellow 138、C.I.Pigm
ent Yellow 139、C.I.Pigment Yellow 147、C.I.
Pigment Yellow 150、C.I.Pigment Yellow 151、
C.I.Pigment Yellow 154、C.I.Pigment Yellow 15
5、C.I.Pigment Yellow 180、C.I.Pigment Yellow
185等が挙げられる。
【0040】マゼンタ顔料としては、例えば、C.I.Pigm
ent Red 5、C.I.Pigment Red 7、C.I.Pigment Red 1
2、C.I.Pigment Red 48(Ca)、C.I.Pigment Red 4
8(Mn)、C.I.Pigment Red 57(Ca)、C.I.Pigment
Red 112、C.I.Pigment Red 122、C.I.Pigment Vi
olet 19等が挙げられる。マゼンタ顔料としては特に
キナクリドン系顔料が好ましい。
【0041】シアン顔料としては、例えば、C.I.Pigmen
t Blue 1、C.I.Pigment Blue 2、C.I.Pigment Blue
3、C.I.Pigment Blue 15:3、C.I.Pigment Blue 1
6、C.I.Pigment Blue 22、C.I.Vat Blue 4、C.I.Va
t Blue 6等が挙げられる。シアン顔料としては特にフ
タロシアニン系顔料が好ましい。また、上記何れの色の
色材に関しても、本発明のために新たに製造されたもの
でも使用可能である。
【0042】本発明で使用できる加工顔料は、使用する
不飽和単量体に対して分散性があるものが選択され、例
えば、不飽和単量体への分散性を向上させるための表面
処理を施したもの等が好適に用いられる。更には、顔料
に対する吸着性があり且つ不飽和単量体と相溶性のある
非水溶性樹脂によって、予め表面を被覆した顔料が好ま
しい。具体的には顔料と樹脂を2本ロール等で加熱下に
混練したカラーチップ(商品名 太平化学、大成化工製
等)と呼ばれるものや、マイクロリス(商品名チバスペ
シャリティーケミカルズ(株)製)といった市販の加工
顔料を使用することができる。また、顔料を樹脂溶液に
分散しここに貧溶媒を加えて樹脂を顔料表面に析出させ
る単純コアセルベーション法等、公知のいかなる方法に
よって得られるものも使用することもできる。
【0043】顔料を被覆する非水溶性樹脂は、使用する
顔料への吸着性及び使用する重合性不飽和単量体への溶
解性から自由に選択されるが、特に塩化ビニル樹脂、酢
酸ビニル樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合樹脂、ポ
リビニルアセタール樹脂といったビニル樹脂、セルロー
ス樹脂及びアクリル樹脂が好ましく、中でも塩化ビニル
/酢酸ビニル共重合樹脂が、重合性不飽和単量体中に顔
料を微粒安定化するうえで最も適している。また、必要
に応じて2種以上の非水溶性樹脂を組み合わせて使用し
ても構わない。
【0044】(乳化剤)本発明で使用する乳化剤は、ノ
ニオン性又はアニオン性又は両者を含有するものを使用
することができる。しかしながら、本発明の特徴である
転相乳化法には多量の乳化剤を使用することが多く、生
成した着色樹脂微粒子の分散体にもフリーの乳化剤が残
存する可能性が高い。従ってフリーの乳化剤を低減させ
てインクの浸透性を制御し、更に記録画像の耐水性を向
上させるためには反応性乳化剤を使用するのが好まし
い。
【0045】反応性乳化剤とは、分子内に不飽和二重結
合を少なくとも1種以上有するアニオン性及び/又はノ
ニオン性の乳化剤である。例えば、スルホコハク酸エス
テル系、アルキルフェノールエーテル系等が挙げられ
る。ノニオン性の反応性乳化剤としては、分子内にポリ
オキシエチレン基を有するものが挙げられる。具体的に
は、ポリオキシエチレンアリルグリシジルノニルフェニ
ルエーテル「アデカリアソープNE」(商品名 旭電化
(株)製)、ポリオキシエチレンノニルプロペニルエー
テル「アクアロンRN」(商品名 第一工業製薬(株)
製)等が挙げられる。
【0046】アニオン性の反応性乳化剤としては、例え
ば、スルホン酸(塩)型、カルボン酸(塩)型、燐酸エ
ステル型等が挙げられる。具体的には、ポリオキシエチ
レンアリルグリシジルノニルフェニルエーテルの硫酸エ
ステル塩「アデカリアソープSE」(商品名 旭電化
(株)製)、ポリオキシエチレンノニルプロペニルエー
テルの硫酸エステル塩「アクアロンHS」、「アクアロ
ンBC」(商品名 第一工業製薬(株)製)等、また、
その他の構造をもつものとして「エレミノールJS−
2」、「エレミノールRS−30」(商品名 三洋化成
工業(株)製)、「ラテムル」(商品名 花王(株)
製)、「ニューフロンティア」(商品名 第一工業製薬
(株)製)等が挙げられるが、これらに限られるもので
はない。これらの反応性乳化剤は一種又は二種以上を組
み合わせて使用するか、又は通常の乳化剤と組み合わせ
て用いることができる。
【0047】このような乳化剤の使用量は、全単量体の
質量を基準として5〜50質量%が好ましく、更には1
0〜40質量%が好ましい。乳化剤の使用量が5質量%
未満の場合には、安定に転相乳化が起こらず相分離が引
き起こされる可能性があり、また、50質量%を越える
場合には、得られた画像の耐水性が低下する可能性があ
る。
【0048】(非水溶性有機溶剤)非水溶性有機溶剤と
しては25℃において水への溶解度が水100質量部に
対して10質量部以下のものが好ましく、特に4質量部
以下のものが好ましい。水への溶解度が10質量部を超
えると、相分離したり、着色剤が沈殿するため、乳化が
不十分となり好ましくない。用いられる非水溶性有機溶
剤としては、例えば、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢
酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸n−プロピ
ル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ヘキシル、酢酸ベンジ
ル、プロピオン酸エチル、プロピオン酸n−プロピル、
プロピオン酸イソプロピル、プロピオン酸n−ブチル、
プロピオン酸イソブチル、プロピオン酸sec−ブチル
等のアルキルエステル類、メチルn−ブチルケトン、メ
チルイソブチルケトン、2−ヘプタノン、ジエチルケト
ン、ジ−n−プロピルケトン、ジ−n−ブチルケトン等
のケトン類、ジ−n−プロピルエーテル、ジイソプロピ
ルエーテル、ジ−n−ブチルエーテル、アニソール等の
エーテル類、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の
芳香族類、1−ヘキサノール、1−ヘプタノール等のア
ルコール類、塩化n−ブチル、クロロホルム、ヘキサ
ン、オクタン等の脂肪族類等が挙げられるが、勿論、こ
れらに限定されない。
【0049】これらの非水溶性有機溶剤は1種又は2種
以上を混合して使用できる。これらの溶剤は転相乳化時
において単量体溶液の粘度の上昇を緩和する範囲で使用
されるが、単量体溶液100質量部に対して30質量部
から500質量部の範囲で好適に用いられる。30質量
部未満では乳化時において該溶液の粘度の上昇が大きく
なるため好ましくない。また、500質量部を超えると
乳化に必要な乳化剤が多くなり、結果的に画像の耐水性
や画像濃度が低下するため好ましくない。また、重合後
に反応溶液から該非水溶性有機溶剤を除去する場合に
は、水の沸点よりも低い溶剤が好適に用いられる。
【0050】(重合開始剤)重合開始剤としては、水溶
性又は油溶性の過硫酸塩、過酸化物、アゾ系化合物、過
酸化物と亜硫酸塩等の還元剤を組み合わせたレドックス
組成物等を使用できる。例えば、過硫酸アンモニウム、
過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過酸化水素、t−
ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ
ルベンゾエート、2,2−アゾビスイソブチロニトリ
ル、2,2−アゾビス(2−ジアミノプロパン)ハイド
ロクロライド、2,2−アゾビス(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)等が挙げられる。なかでも、重合方法を
単量体の移動が起こらない懸濁重合で行うことが好まし
いため、単量体に可溶な重合開始剤が好適に用いられ
る。
【0051】このような重合開始剤の使用量は、全単量
体の質量を基準として、0.01〜10質量%が好まし
く、更に好ましくは0.05〜5質量%である。尚、本
態様にかかる着色樹脂微粒子には、重合性不飽和単量
体、着色剤、乳化剤、重合開始剤の他に、紫外線吸収
剤、酸化防止剤或いは顕色向上剤等の添加剤を添加して
もよい。
【0052】次に本発明の一実施態様にかかる着色樹脂
微粒子水分散体の製造方法を構成する、重合性不飽和単
量体の重合工程について説明する。当該重合工程におい
ては、例えば、プレ乳化法を用いた乳化重合法及び懸濁
重合法を用いることができる。乳化重合法と懸濁重合法
とは水を媒体とする点で似ているが、乳化重合法は重合
開始剤として単量体に不溶の重合開始剤を用い、一方、
懸濁重合法は単量体に可溶の重合開始剤を用いる点で異
なっている。これにより乳化重合と懸濁重合は全く異な
った重合機構に従うことになる。
【0053】即ち、懸濁重合法では、重合が各単量体粒
子内で進行するのに対し、乳化重合は系内の乳化剤と少
量の単量体とで形成されたミセルに重合開始剤が拡散す
ることで重合が開始され、これに単量体油滴から単量体
が供給されて重合が進行する。本発明においては、転相
法を用いたプレ乳化によって着色剤を含有した単量体の
粒子を形成させ、この粒子をそのままの形状を保たせて
重合させることにより着色樹脂微粒子を得ることが好ま
しい。よって単量体粒子から単量体の移動が起こらない
系である懸濁重合法で行うことが好ましい。
【0054】従来の懸濁重合法は、単量体が安定な分散
状態を保つためにポリビニルアルコール等の安定剤を加
え、激しく撹拌して単量体を分散させながら重合を行っ
ていた。このため、一般的には乳化重合と比較すると粒
子径が大きく多分散な粒子が得られることが知られてい
た。これに対し、本発明の方法を用いれば、転相乳化法
を用いたプレ乳化により安定で且つ均一な小粒径の単量
体粒子を形成させることができ、これを懸濁重合した粒
子も同様に均一で小粒径のものが得られると推測され
る。
【0055】重合後に得られる着色樹脂微粒子の平均粒
子径としては500nm以下であることが好ましく、更
には200nm以下であることが好ましい。また、粒度
分布としては、10%累積値が25nm以上で、90%
累積値が1100nm以下であるものが好適に用いられ
る。ここで、本発明における平均粒子径とは動的光散乱
法により検出された微粒子に起因する散乱強度分布を正
規分布に当てはめて平均粒子径を算出するキュムラント
解析法により求めたものである。
【0056】また、粒度分布は同測定法により検出され
た散乱強度をヒストグラム法のMarquadt解析法で解析し
た際の頻度分布から求められ、小粒径側から散乱強度を
累積した際の10%と90%の時の粒子径から微粒子の
粒度分布を求めている。これらの測定は大塚電子(株)
製の電気泳動光散乱光度計ELS−8000等の動的光
散乱法により粒度分布を測定できる装置を好適に用いる
ことができ、上記解析処理は付属のソフトウエアにより
処理することができる。
【0057】平均粒子径及び粒度分布が上記範囲である
ことにより着色樹脂微粒子の分散安定性が向上し、低温
及び高温環境下で長期保存しても着色樹脂微粒子の凝集
や沈降等が起こりにくくなる。また、粒子径が揃ってい
るためにインクジェットインクとして用いた場合には、
インクジェット装置内での目詰まりが少なく、吐出性が
良好になる。上記範囲内の平均粒子径をもつ着色樹脂微
粒子を形成させるために、転相乳化後の単量体粒子の平
均粒径としては500nm以下であることが好ましく、
更には200nm以下であることが好ましい。
【0058】本発明の実施態様にかかる着色樹脂微粒子
の製造方法では、上記の方法によって得られた着色剤樹
脂微粒子水分散体から必要に応じて非水溶性有機溶剤を
除去する工程を含む。非水溶性有機溶剤を除去する方法
としては、公知の方法を用いることができ、例えば、蒸
留や水蒸気蒸留等が挙げられる。蒸留の際には、着色樹
脂微粒子の分散安定性を保つために必要に応じて水を添
加していくこともできる。有機溶剤の除去にあたっては
完全に全ての有機溶剤を除去する必要はなく、有機溶剤
の残存量としては使用した有機溶剤の安全性と着色樹脂
微粒子の保存安定性の観点から適宜決定される。
【0059】本発明により製造される着色樹脂微粒子
は、耐水性が良好で且つこれを用いて得られるインク画
像の耐候性や耐擦過性が良好であり、分散安定性に優れ
ることから各種記録用インクとして好適に用いることが
できる。特に水への分散性が良好であることから水性の
インクジェット用インクとして好適に用いられる。本発
明の着色樹脂微粒子を用いたインクは、着色樹脂微粒子
が水性媒体に分散状態を保持されて構成される。そして
水性媒体の構成成分としては少なくとも水を含むことが
好ましい。インク全質量に占める水の割合としては、例
えば20〜95質量%、特には40〜95質量%、更に
は60〜95質量%であることが好ましい。
【0060】また、水性媒体には水溶性有機溶剤を含有
させてもよい。水溶性有機溶剤の含有量はインク全質量
の2〜60%が好ましい。具体的な水溶性有機溶剤とし
ては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、
n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n
−ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、te
rt−ブチルアルコール等の炭素数1〜4のアルキルア
ルコール類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトア
ミド等のアミド類、アセトン等のケトン類、テトラヒド
ロフラン、ジアキサン等のエーテル類、ポリエチレング
リコール、ポリプロピレングコリコール等のポリアルキ
レングリコール類、エチレングリコール、プロピレング
リコール、ブチレングリコール、トリエチレングリコー
ル、1,2,6−へキサントリオール、チオジグリコー
ル、へキシレングリコール、ジエチレングリコール等の
アルキレン基が2〜6個の炭素原子を含むアルキレング
リコール類、グリセリン、エチレングリコールモノメチ
ル(又はエチル)エーテル、ジエチレングリコールモノ
メチル(又はエチル)エーテル等の多価アルコールの低
級アルキルエーテル類、N−メチル−2−ピロリドン、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホラ
ン、ジメチルサルフォオキサイド、2−ピロリドン、ε
−カプロラクタム等の環状アミド化合物及びスクシンイ
ミド等のイミド化合物等が挙げられる。
【0061】本発明にかかるインクは、熱的エネルギー
或いは機械的エネルギーによって記録ヘッドからインク
を吐出させ記録媒体に付着させて画像を記録するインク
ジェット記録方法に好適に用いられる。そして本態様に
かかるインクをインクジェット記録用途に特に適したも
のとする場合、25℃におけるインク物性として、表面
張力が15dyn/cm〜60dyn/cm、更には2
0dyn/cm〜50dyn/cm、粘度を15cP以
下、特には10cP以下にすることが好ましい。また、
pHの範囲としては、3〜11が好ましく、更に好適な
範囲は3.5〜10である。
【0062】そしてかかる特性を達成し得る具体的なイ
ンク組成としては、例えば、後述する実施例に用いた各
種インクを挙げることができる。尚、本態様にかかるイ
ンクには、上記のようにして得られた着色樹脂微粒子の
他に、界面活性剤、pH調整剤、防黴剤、等各種の添加
剤を添加してもよい。また、本態様にかかるインクを用
いた記録方法に使用される記録媒体としては、特に限定
されるものではなくコピー用紙、ボンド紙等の普通紙や
インクジェット記録用に特別に調整されたコート紙、光
沢紙やOHPフィルム等が挙げられる。
【0063】本発明のインクは、熱エネルギーの作用に
より液滴を吐出させて記録を行うインクジェット記録方
式にとりわけ好適に用いられるが、他のインクジェット
記録方法や一般の筆記用具としても使用できることはい
うまでもない。
【0064】本発明のインクを用いて記録を行うのに好
適な記録装置としては、記録ヘッドの室内のインクに記
録信号に対応した熱エネルギーを与え、該エネルギーに
より液滴を発生させる装置が挙げられる。
【0065】その主要部である記録ヘッド構成例を、図
1、図2及び図3に示した。ヘッド13は、インクを通
す溝14を有するガラス、セラミックス、又はプラスチ
ック板等と、感熱記録に用いられる発熱抵抗体を有する
発熱ヘッド15(図ではヘッドが示されているが、これ
に限定されるものではない)とを接着して得られる。発
熱ヘッド15は、酸化シリコン等で形成される保護膜1
6、アルミニウム電極17−1、17−2、ニクロム等
で形成される発熱抵抗体層18、畜熱層19、アルミナ
等の放熱性のよい基板20より成っている。
【0066】インク21は、吐出オリフィス(微細孔)
22まで満たされており、圧力Pによりメニスカス23
を形成している。図4に、上記したようなヘッドを組み
込んだインクジェット記録装置の1例を示す。図4にお
いて、61はワイピング部材としてのブレードであり、
その一端は、ブレード保持部材によって保持されて固定
端となり、カンチレバーの形態をなす。ブレード61
は、記録ヘッドによる記録領域に隣接した位置に配設さ
れ、また、図4に示した例の場合は、記録ヘッドの移動
経路中に突出した形態で保持される。62はキャップで
あり、ブレード61に隣接するホームポジションに配設
され、記録ヘッドの移動方向と垂直な方向に移動して、
吐出面と当接しキャッピングを行う構成を備える。更
に、63は、ブレード61に隣接して設けられるインク
吸収体であり、ブレード61と同様、記録ヘッドの移動
経路中に突出した形態で保持される。
【0067】上記ブレード61、キャップ62、吸収体
63によって吐出回復部64が構成され、かかる吐出回
復部64によって、ブレード61及び吸収体63によっ
てインク吐出口面の水分、塵やほこり等の除去が行われ
る。65は、吐出エネルギー発生手段を有し、吐出口を
配した吐出口面に対向する被記録材にインクを吐出して
記録を行う記録ヘッド、66は、記録ヘッド65を搭載
して記録ヘッド65の移動を行うためのキャリッジであ
る。キャリッジ66は、ガイド軸67と摺動可能に係合
し、キャリッジ66の一部は、モータ68(不図示)に
よって駆動されるベルト69と接続している。これによ
り、キャリッジ66は、ガイド軸67に沿った移動が可
能となり、記録ヘッド65による記録領域及びその隣接
した領域の移動が可能となる。
【0068】51は、被記録材を挿入するための給紙
部、52は不図示のモータにより駆動される紙送りロー
ラである。これらの構成によって記録ヘッドの吐出口面
と対向する位置へ被記録材が給紙され、記録が進行する
につれて、排紙ローラ53を配した排紙部へ排紙され
る。上記構成において、記録ヘッド65が記録終了等で
ホームポジションに戻る際、ヘッド回復部64のキャッ
プ62は記録ヘッド65の移動経路から退避している
が、ブレード61は移動経路中に突出している。この結
果、記録ヘッド65の吐出口面がワイピングされる。
尚、キャップ62が記録ヘッド65の吐出面に当接して
キャッピングを行う場合、キャップ62は記録ヘッドの
移動経路中へ突出するように移動する。
【0069】記録ヘッド65がホームポジションから記
録開始位置へ移動する場合、キャップ62及びブレード
61は、上記したワイピング時の位置と同一の位置にあ
る。この結果、この移動においても、記録ヘッド65の
吐出口面はワイピングされる。上記した記録ヘッドのホ
ームポジションへの移動は、記録終了時や吐出回復時ば
かりでなく、記録ヘッドが記録のために記録領域を移動
する間に所定の間隔で記録領域に隣接したホームポジシ
ョンへ移動し、この移動に伴って、上記ワイピングが行
われる。
【0070】図5は、ヘッドに、インク供給部材、例え
ば、チューブを介して供給されるインクを収容したイン
ク収容部を具備しているインクカートリッジ45の一例
を示す断面図である。ここで、40は供給用インクを収
納したインク収容部、例えば、インク袋であり、その先
端にはゴム製の栓42が設けられている。この栓42に
針(不図示)を挿入することにより、インク袋40中の
インクをヘッドに供給可能にできる。44は、廃インク
を受容するインク吸収体である。
【0071】本発明で使用されるインクジェット記録装
置としては、上記の如きヘッドとインクカートリッジと
が別体となったものに限らず、図6に示すようにそれら
が一体になったものも好適に用いられる。図6におい
て、70は記録ユニットであって、この中にはインクを
収容したインク収容部、例えば、インク吸収体が収納さ
れており、かかるインク吸収体中のインクが複数のオリ
フィスを有するヘッド部71からインク滴として吐出さ
れる構成になっている。72は、記録ユニット内部を大
気に連通させるための大気連通口である。この記録ユニ
ット70は、図4で示す記録ヘッド65に代えて用いら
れるものであって、キャリッジ66に対して着脱自在に
なっている。
【0072】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明を更
に具体的に説明するが、本発明は、その要旨を越えない
限り、下記実施例により限定されるものではない。尚、
以下の記載において、「部」又は「%」とあるものは特
に断りのない限り質量基準である。
【0073】[実施例1] (着色樹脂微粒子水分散体Aの調整)重合性不飽和単量
体としてスチレン40部及びアクリル酸n−ブチル60
部、着色剤としてフタロシアニンブルー(C.I.PB15:
3)と塩化ビニル/酢酸ビニルの共重合体からなる加工
顔料「MICROLITH Blue4GKP」(商品名 顔料濃度50
%:チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)10
0部、乳化剤として反応性乳化剤「エレミノールJS−
2」(商品名 三洋化成工業(株)製)40部、非水溶
性有機溶剤として酢酸n−ブチル200部及び重合開始
剤として2,2−アゾビスイソブチロニトリル3.6部
をスリーワンモーター(佐竹化学機械工業株式会社製)
にて均一になるまで混合攪拌した。
【0074】その後均一混合液を高粘度用卓上ニーダー
(入江商会社製 商品名 PNV−1)に投入し、回転
数52rpmで攪拌しながら徐々に水を添加した。水の
添加につれ増粘し始め、チキソ性がでて来たが均一に混
合攪拌され、転相乳化が起きることが確認された。その
後水以外の成分が40%になるように水を添加した。こ
の乳化分散液を重合装置(攪拌機、還流冷却器及び窒素
ガス流入管を備えた重合装置)に入れ、窒素気流下75
℃に昇温して24時間重合を行った。重合終了後、酢酸
n−ブチルを減圧蒸留で除去し、不揮発成分が約20%
の着色樹脂微粒子水性分散液Aを得た。
【0075】[実施例2] (着色樹脂微粒子水分散体Bの調整)不飽和単量体とし
てメタクリル酸メチル40部及びアクリル酸n−ブチル
60部、着色剤としてフタロシアニンブルー(C.I.PB1
5:3)と塩化ビニル/酢酸ビニルの共重合体からなる
加工顔料「MICROLITH Blue4GKP」(商品名 顔料濃度5
0%:チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製)1
00部、乳化剤として反応性乳化剤「アデカリアソープ
SE−10N」(商品名 旭電化(株)製)40部、非
水溶性有機溶剤としてメチルイソブチルケトン200部
及び重合開始剤として2,2−アゾビスイソブチロニト
リル3.6部をスリーワンモーター(商品名 佐竹化学
機械工業株式会社製)にて均一になるまで混合攪拌し
た。
【0076】その後均一混合液をサタケ実験用ニーダー
(佐竹化学機械工業社製;商品名KC−07)に投入
し、回転数90rpmで攪拌しながら徐々に水を添加し
た。水の添加につれ増粘し始め、チキソ性がでて来たが
均一に混合攪拌され、転相乳化が起きることが確認され
た。その後水以外の成分が40%になるように水を添加
した。得られた乳化物を用いて実施例1と同様にして重
合を行った後メチルイソブチルケトンを減圧蒸留で除去
し、不揮発成分が約20%の着色樹脂微粒子水分散体B
を得た。
【0077】[実施例3] (着色樹脂微粒子水分散体Cの調整)重合性不飽和単量
体としてメタクリル酸メチル40部及びアクリル酸−2
−エチルヘキシル60部、着色剤としてフタロシアニン
ブルー(C.I.PB15:3)と塩化ビニル/酢酸ビニルの
共重合体からなる加工顔料「MICROLITH Blue4GKP」(商
品名 顔料濃度50%:チバ・スペシャリティ・ケミカ
ルズ(株)製)150部、乳化剤として反応性乳化剤
「アクアロンHS−20」(商品名 第一工業製薬
(株)製)2部、非水溶性有機溶剤として酢酸n−ブチ
ル200部及び重合開始剤として2,2−アゾビスイソ
ブチロニトリル3.6部をスリーワンモーター(商品名
佐竹化学機械工業株式会社製)にて均一になるまで混
合攪拌した。
【0078】その後均一混合液を高粘度用卓上ニーダー
(入江商会社製;商品名 PNV−1)に投入した。回
転数52rpmで混合攪拌しながら適宜10000rp
mのハイフレックスディスパーサー(エスエムテー社
製;商品名 HG−92)でより混合攪拌を進めながら
水を添加していった。水の添加につれ増粘しチキソ性が
発現したが、常に均一な状態に攪拌混合ができた。転相
点と思われる最も増粘した時点でハイフレックスの回転
数を18000rpmまで上げ、更に徐々に水を加えな
がら転相乳化を進め、粘度の急激な低下を経て均一な乳
化物を得られた。水以外の成分が40%になるように水
を添加した。得られた乳化物を用いて実施例1と同様に
して重合及び減圧蒸留を行い、不揮発成分が約20%の
着色樹脂微粒子水分散体Cを得た。
【0079】[実施例4] (着色樹脂微粒子水分散体Dの調整)重合性不飽和単量
体としてメタクリル酸メチル20部、スチレン20部、
アクリル酸−2−エチルヘキシル20部及びアクリル酸
n−ブチル40部、着色剤としてフタロシアニンブルー
(C.I.PB15:3)と塩化ビニル/酢酸ビニルの共重合
体からなる加工顔料「MICROLITH Blue4GKP」(商品名
顔料濃度50%:チバ・スペシャリティ・ケミカルズ
(株)製)150部、乳化剤として反応性乳化剤「アデ
カリアソープSE−20N」(商品名 旭電化工業社
製)40部、非水溶性有機溶剤としてメチルイソブチル
ケトン200部及び重合開始剤として2,2−アゾビス
イソブチロニトリル3.6部をスリーワンモーター(商
品名 佐竹化学機械工業株式会社製)にて均一になるま
で混合攪拌した。
【0080】その後均一混合液をハーモテック(エム・
テクニクス社製;商品名 HMT−CA−2.0)に投
入し、アンカー部の回転数を65rpm、クレアミック
スローター部の回転数を7000rpmで攪拌しながら
徐々に水を添加した。水の添加につれ増粘しチキソ性が
発現したが、常に均一な状態に攪拌混合ができた。転相
点と思われる最も増粘した時点でローター部の回転数を
20000rpmまで上げ、更に徐々に水を加えながら
転相乳化を進め、粘度の急激な低下を経て均一な乳化物
を得られた。水以外の成分が40%になるように水を添
加した。得られた乳化物を用いて実施例2と同様にして
重合及び減圧蒸留を行い、不揮発成分が約20%の着色
樹脂微粒子水分散体Dを得た。
【0081】[比較例1]メタクリル酸メチル4部及び
アクリル酸n−ブチル6部の混合液に高分子分散剤Disp
erbyk161(商品名 ビックケミ・ジャパン(株)製)を
固形分換算量で2部を溶解した液、フタロシアニンブル
ー(C.I.PB15:3)2部、直径0.5mmのガラスビ
ーズ10部を加え実施例1と同じ顔料濃度とし、サンド
ミルでの分散を試みた。しかしながら、この濃度では粘
度が高すぎ、分散物がサンドミルのベッセルの内壁や蓋
に付着してしまい、満足に分散できる状態ではなかっ
た。
【0082】[比較例2] (着色樹脂微粒子水分散体Eの調整)重合性不飽和単量
体としてメタクリル酸メチル4部及びアクリル酸n−ブ
チル6部の混合物に高分子分散剤Disperbyk161(商品名
ビックケミ.ジャパン(株)製)を固形分換算量で1
部を溶解した液に、着色剤としてフタロシアニンブルー
(C.I.PB15:3)1部、直径0.5mmのガラスビー
ズ10部を加え、サンドミルで16時間分散した。ガラ
スビーズを除去した後、重合開始剤として2,2−アゾ
ビスイソブチロニトリル0.36部を混合した。乳化剤
として反応性乳化剤「エレミノールJS−2」(商品名
三洋化成工業(株)製)2部を水53.44部に溶解
させたものに、上記の着色剤溶液を添加しホモミキサー
にて撹拌し、乳化物を得た。得られた乳化物を重合装置
(攪拌機、還流冷却器及び窒素ガス流入管を備えた重合
装置)に入れ、窒素気流下75℃に昇温して24時間重
合を行い、着色樹脂微粒子水分散体Eを得た。
【0083】(着色樹脂微粒子水分散体の評価) [粒子径]着色樹脂微粒子の分散体の平均粒子径を動的
光散乱法(商品名 ELS−8000;大塚電子(株)
製)を用いて液温25℃にて測定した。平均粒子径は付
属のソフトウエアを用い、散乱強度からキュムラント解
析法により求めた。また、粒度分布は同様に散乱強度か
らヒストグラム法のMarquadt解析法により散乱強度の頻
度分布を求め、小粒径側から散乱強度を累積した際の1
0%と90%の時の粒子径を求めた。
【0084】[保存安定性]着色樹脂微粒子の分散体を
テフロン(登録商標)容器に密閉し、5℃及び60℃で
2ヶ月保存し、ゲル化や沈降物の有無を目視にて評価し
た。評価結果は以下のように分類した。 A:ゲル化や沈降はほとんどなし。 B:かすかにゲル化や沈降物が見られるが実施上問題な
し。 C:ゲル化や沈降物がひどい。 評価結果を下記表1に示す。
【0085】
【0086】[実施例5〜8及び比較例3](インクの
調製・評価) (インクの調製)着色樹脂微粒子水分散体A〜Dを用い
実施例5〜8のインクを調製する。グリセリン5部、エ
チレングリコール5部、トリメチロールプロパン5部、
アセチレノールEH1部及び水34部に、得られた着色
樹脂微粒子水分散体A〜Dを50部添加し撹拌する。こ
れを、濾過して不揮発成分約10%の実施例5〜8のイ
ンクを得る。実施例5〜8と同様の方法で、着色樹脂微
粒子水分散体Eを用いて不揮発成分約10%の比較例3
のインクを得る。
【0087】[保存安定性]インクをテフロン容器に密
閉し、5℃及び60℃で2ヶ月保存し、ゲル化や沈降物
の有無を目視にて評価した。評価結果は以下のように分
類した。 A:ゲル化や沈降はほとんどなし。 B:かすかにゲル化や沈降物が見られるが実施上問題な
し。 C:ゲル化や沈降物がひどい。
【0088】でき上がった5種類のインクをカラーBJ
プリンター(商品名 BJC−420J;キヤノン
(株)社製)に搭載されているBJカートリッジBC−
21のインクタンクに充填し、このカートリッジをBJ
C−420Jにセットし、BJC−420Jの普通紙、
360×360dpi、HQモードにて記録紙(BJ−
電子写真共用紙キヤノンPB紙;キヤノン(株)社製)
に印字を行い、吐出安定性、耐水性及び耐擦過性の評価
を行った。
【0089】[吐出安定性]BC−21カートリッジの
使い始めに1ドットの縦線を記録紙上に印字した。ま
た、BC−21カートリッジを使い切るまでテキストの
印字を行い、使い終わる直前の該カートリッジを用いて
別の記録紙上に1ドットの縦線を印字した。これらの記
録紙を25cm離れた距離から目視にて観察し、使い始
めのカートリッジによる印字結果と使い終わり直前のカ
ートリッジによる印字結果を以下の基準にて評価した。 A:両者に全く差異が見られない。 B:使い終わり直前のカートリッジで印字した縦線の一
部にドット着弾ずれが認められるものの、直線として認
識できる。 C:使い終わり直前のカートリッジで印字した縦線にド
ット着弾ずれがはっきりと認められ、また、縦線がずれ
て認識できる。
【0090】[耐水性]ベタ画像を印字後24時間放置
した後、反射濃度計マクベスRD−918(マクベス社
製)を使用して測定する。この印字物を水道水中に5分
間静置し、水を乾燥させた後の反射濃度を測定し、耐水
試験前と耐水試験後の反射濃度の残存率を求め耐水性の
尺度とする。評価結果は下記のように分類した。 A:画像濃度の残存率が80%以上。 B:画像濃度の残存率が70%以上80%未満。 C:画像濃度の残存率が70%未満。
【0091】[耐擦過性]画像印字から12時間経過し
た後、印字した紙上にシルボン紙を載せ、更にその上に
一辺が5cm、重さ1kgの錘を載せた後シルボン紙を
引っ張った時に、記録紙の非印字部(白色部)及びシル
ボン紙に印字部のこすれによって汚れが生じるか否かを
目視にて観察した。 A:白色部及びシルボン紙に汚れなし。 B:シルボン紙のみ汚れあり。 C:白色部及びシルボン紙の双方に汚れあり。
【0092】同様に、でき上がった5種類のインクをB
JカートリッジBC−21のインクタンクに充填しBJ
C−420Jにセットして、BJC−420Jの普通
紙、360×360dpi、HQモードにて記録紙(プ
ロフォトペーパー PR−101;キヤノン(株)社
製)に印字を行い画像濃度の評価を行った。
【0093】[発色性]ベタ画像を印字後12時間放置
し、反射濃度計マクベスRD−918(マクベス社製)
を使用して画像濃度を測定し、評価結果を以下の様に分
類した。 AA:画像濃度1.55以上。 A:画像濃度1.50以上1.55未満。 B:画像濃度1.30以上1.50未満。 C:画像濃度1.30未満。 評価結果を下記表2に示す。
【0094】
【0095】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、高
画像濃度を有し耐水性と耐候性、耐擦過性を備えた画像
を与え、且つ小粒径で粒度分布が狭く分散安定性や保存
安定性にも優れたインクの色材として有用な着色樹脂微
粒子を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 インクジェット記録装置のヘッド部の縦断面
図。
【図2】 インクジェット記録装置のヘッド部の横断面
図。
【図3】 インクジェット記録装置のヘッド部の外観斜
視図。
【図4】 インクジェット記録装置の一例を示す斜視
図。
【図5】 インクカートリッジの縦断面図。
【図6】 記録ユニットの斜視図。
【符号の説明】
13:ヘッド 14:溝 15:発熱ヘッド 16:保護膜 17−1、17−2:アルミニウム電極 18:発熱抵抗体層 19:蓄熱層 20:基板 21:インク 22:吐出オリフィス(微細孔) 23:メニスカス 25:被記録材 28:発熱ヘッド 40:インク袋 42:栓 44:インク吸収体 45:インクカートリッジ 51:給紙部 52:紙送りローラ 53:排紙ローラ 61:ワイピング部材 62:キャップ 63:インク吸収体 64:ヘッド回復部 65:記録ヘッド 66:キャリッジ 67:ガイド軸 68:モータ 69:駆動ベルト 70:記録ユニット 71:ヘッド部 72:大気連通口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 11/00 B41J 3/04 101Y (72)発明者 高井 秀幸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 檀上 桂志 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 酒井 淳一 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 2C056 EA13 FC01 FC02 KC21 2H086 BA01 BA53 BA55 BA59 BA62 4J011 JB22 JB27 JB30 KA06 KA14 KB30 PB19 PB25 PC02 4J039 AB02 AD05 AD08 AD09 AD21 BD02 BE01 BE12 BE22 BE26 CA06 CA07 EA36 EA38 EA44 GA24

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)少なくとも重合性不飽和単量体、
    着色剤、乳化剤、非水溶性有機溶剤及び重合開始剤を水
    性媒体中に、高粘度塗料用混合機を用いて転相乳化する
    工程、及び(ii)上記重合性不飽和単量体を重合する工
    程、を有することを特徴とする着色樹脂微粒子水分散体
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 該工程(i)において、更に高速剪断型
    乳化機を用いる請求項1に記載の着色樹脂微粒子水分散
    体の製造方法。
  3. 【請求項3】 該非水溶性有機溶剤が、25℃における
    水100質量部への溶解性が10質量部以下である請求
    項1又は2に記載の着色樹脂微粒子水分散体の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 該乳化剤が、反応性乳化剤であり、該反
    応性乳化剤を重合する工程を更に有する請求項1又は2
    に記載の着色樹脂微粒子水分散体の製造方法。
  5. 【請求項5】 該反応性乳化剤が、該重合性不飽和単量
    体と共重合する工程を更に有する請求項4に記載の着色
    樹脂微粒子水分散体の製造方法。
  6. 【請求項6】 該反応性乳化剤の量が、該重合性不飽和
    単量体の5〜50質量%である請求項4又は5に記載の
    着色樹脂微粒子水分散体の製造方法。
  7. 【請求項7】 該反応性乳化剤の量が、該重合性不飽和
    単量体の10〜40質量%である請求項4又は5に記載
    の着色樹脂微粒子水分散体の製造方法。
  8. 【請求項8】 該着色剤が、顔料である請求項1〜7の
    何れか1項に記載の着色樹脂微粒子水分散体の製造方
    法。
  9. 【請求項9】 該着色剤が、該重合性不飽和単量体と相
    溶性を有している請求項1〜8の何れか1項に記載の着
    色樹脂微粒子水分散体の製造方法。
  10. 【請求項10】 該着色剤が、予め該非水溶性樹脂によ
    って被覆されている顔料である請求項1〜9の何れか1
    項に記載の着色樹脂微粒子水分散体の製造方法。
  11. 【請求項11】 該非水溶性樹脂が、ビニル樹脂、セル
    ロース樹脂及びアクリル樹脂からなる群から選択される
    少なくとも1つの樹脂である請求項10に記載の着色樹
    脂微粒子水分散体の製造方法。
  12. 【請求項12】 該非水溶性樹脂が、塩化ビニル−酢酸
    ビニル共重合体である請求項10に記載の着色樹脂微粒
    子水分散体の製造方法。
  13. 【請求項13】 該重合開始剤が、該重合性不飽和単量
    体と該非水溶性有機溶剤からなる混合溶液に可溶な油溶
    性重合開始剤であり、該工程(ii)における該重合性不
    飽和単量体の重合に懸濁重合法を用いる請求項1〜12
    の何れか1項に記載の着色樹脂微粒子水分散体の製造方
    法。
  14. 【請求項14】 該非水溶性有機溶剤を除去する工程
    (iii)を更に有する請求項1〜13の何れか1項に記
    載の着色樹脂微粒子水分散体の製造方法。
  15. 【請求項15】 該工程(iii)が、蒸留により非水溶
    性有機溶剤を除去する工程を有する請求項14に記載の
    着色樹脂微粒子水分散体の製造方法。
  16. 【請求項16】 (i)少なくとも重合性不飽和単量
    体、着色剤、乳化剤、非水溶性有機溶剤及び重合開始剤
    を水性媒体中に、高粘度塗料用混合機を用いて転相乳化
    する工程、及び(ii)上記重合性不飽和単量体を重合す
    る工程、を有することを特徴とする着色樹脂微粒子の製
    造方法。
  17. 【請求項17】 該工程(i)において、更に高速剪断
    型乳化機を用いる請求項16に記載の着色樹脂微粒子の
    製造方法。
  18. 【請求項18】 該水性媒体を除去する工程を、上記工
    程(i)及び(ii)の後に有する請求項16又は17に
    記載の着色樹脂微粒子の製造方法。
  19. 【請求項19】 該非水溶性有機溶剤を除去する工程
    を、上記工程(i)及び(ii)の後に有する請求項16
    〜18の何れか1項に記載の着色樹脂微粒子の製造方
    法。
  20. 【請求項20】 請求項1〜15の何れか1項に記載の
    着色樹脂微粒子水分散体の製造方法によって得られたこ
    とを特徴とする着色樹脂微粒子水分散体。
  21. 【請求項21】 請求項16〜19のいずれか1項に記
    載の着色樹脂微粒子の製造方法によって得られたことを
    特徴とする着色樹脂微粒子。
  22. 【請求項22】 請求項20に記載の着色樹脂微粒子水
    分散体を含んでいることを特徴とするインク。
  23. 【請求項23】 液媒体と請求項21に記載の着色樹脂
    微粒子とを含んでいることを特徴とするインク。
  24. 【請求項24】 液媒体が、水性である請求項23に記
    載のインク。
  25. 【請求項25】 液媒体が、油性である請求項23に記
    載のインク。
  26. 【請求項26】 該インクが、インクジェット記録用で
    ある請求項22〜25の何れか1項に記載のインク。
  27. 【請求項27】 請求項26に記載のインクを収容して
    いるインク収容部及び該インクを吐出するためのヘッド
    部を具備していることを特徴とする記録ユニット。
  28. 【請求項28】 請求項22〜26の何れか1項に記載
    のインクを収容しているインク収容部を具備しているこ
    とを特徴とするインクカートリッジ。
  29. 【請求項29】 請求項26に記載のインクを収容して
    いるインク収容部と、該インクを吐出するための記録ヘ
    ッドとを具備していることを特徴とするインクジェット
    記録装置。
  30. 【請求項30】 請求項26に記載のインクを、インク
    ジェット法で吐出させる工程を有することを特徴とする
    インクジェット記録方法。
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