JP2005054121A - 水分散性ブロックイソシアネート組成物及びその製造方法、並びにそれを用いた水性塗料用硬化剤及び水性塗料組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 NCO基末端前駆体と、該前駆体の遊離NCO基をブロックしたブロックイソシアネート組成物であって、前記NCO末端前駆体が、親水性基含有ポリアロファネート(a)と疎水性ポリイソシアネート(b)からなり、前記親水性基含有ポリアロファネート(a)が、有機ジイソシアネート(a−1)、水酸基を1個含有するノニオン性界面活性剤(a−2)、疎水性基含有モノアルコール(a−3)とを少なくとも反応させて得られる、NCO含量2〜8質量%、かつアロファネート化平均重合度3〜20の変性ポリイソシアネートからなり、(a−2)の使用量が、前記の(a−1)〜(a−3)の合計量中において10〜50質量%である水分散性ブロックイソシアネート組成物により解決する。
【選択図】 なし
Description
合成例1
攪拌機、温度計、冷却器及び窒素ガス導入管の付いた容量:1Lの反応器に、ヘキサメチレンジイソシアネートを590g、数平均分子量400のポリエチレングリコールモノメチルエーテル(メトキシPEG#400)を340g、メタノールを70g仕込み、90℃で2時間ウレタン化反応を行った。反応生成物をFT−IRにて分析したところ、水酸基は消失していた。次に、2−エチルヘキサン酸ジルコニウムのミネラルスピリット溶液(固形分:50%)を0.72g仕込み、115℃にて3時間アロファネート化反応させた。反応生成物をFT−IR及び13C−NMRにて分析したところ、ウレタン基は消失していた。次いで、リン酸を0.1g仕込み、50℃で1時間停止反応を行って、イソシアネート含量が3.3%、数平均分子量が2,545、平均官能基数が2.0、アロファネート平均重合度が7.0のアロファネート変性ポリイソシアネートEA−1を得た。
表1、2に示す原料を用いて、合成例1とほぼ同様な手順で合成して親水性基含有ポリアロファネートEA−2、7、8を得た。これらの結果を表1、2に示す。なお、EA−7は合成の際、ゲル化した。
合成例1と同様な容量:1Lの反応器に、ヘキサメチレンジイソシアネートを414g、メトキシPEG#400を400g、トリデカノールを168g、3−メチル−1,5−ペンタンジオールを18g、2−エチルヘキサン酸ジルコニウムのミネラルスピリット溶液(固形分:50%)を0.72g仕込み、115℃にて5時間、ウレタン化・アロファネート化反応させた。反応生成物をFT−IR及び13C−NMRにて分析したところ、ウレタン基は確認されなかった。次いで、リン酸を0.1g仕込み、50℃で1時間停止反応を行って、イソシアネート含量が2.5%、数平均分子量が6,050、平均官能基数が3.6、アロファネート平均重合度が14.2の親水性基含有ポリアロファネートEA−4を得た。
表1に示す原料を用いて、実施例4とほぼ同様な手順で合成してアロファネート変性ポリイソシアネートEA−5、6、9、10、11、12を得た。これらの結果を表1、2に示す。なお、EA−9、12は合成の際、ゲル化した。
イソシアネート含量:JIS K1603に準じて測定
数平均分子量:ポリスチレン検量線によるGPC法
平均官能基数:上記イソシアネート含量測定値と数平均分子量測定値から以下の式により算出。
官能基の分析:FT−IR、13C−NMRの各官能基のピーク強度でその存否を判断
実施例1
合成例1と同様の反応器に、合成例1で得たEA−1を317g、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート変性体(日本ポリウレタン工業製コロネートHX、イソシアネート含量=21.2%)318g、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを200g仕込み、室温で混合した。更にメチルエチルケトオキシム165gを滴下ロートにいれ、30分かけて滴下した後、70℃で2時間反応させたところ有効NCO含量7.8%、固形分80%、淡黄色透明の水分散性ブロックイソシアネート組成物BI−1を得た。
表3〜5に示す原料を用いて、実施例1とほぼ同様な手順で合成して水分散性ブロックイソシアネートBI−2〜12を得た。なお、BI−12は、メトキシPEG#400とメチルエチルケトオキシムを同時に反応させた。これらの結果を表3、4に示す。
合成した水分散性ブロックイソシアネートBI−1〜12をそれぞれ20gと水を80g使用して、ホモミキサーを用いて2,000rpmで30秒間高速攪拌し、乳化、分散させ、10分間静置したのち、液を静かに捨て、容器の底の沈殿物の有無を調べた。
判定基準
○:沈殿物なし
×:沈殿物あり
実施例7〜12、応用比較例7
〔貯蔵安定性〕
水分散性ブロックイソシアネートBI−1〜6、12のそれぞれ50g中に、水50gを200rpmで高速攪拌しながら、5分かけて加え乳化、分散させた。これを25℃中に保存し、30日間後の乳化、分散状態を観察した。
判定基準
○:変化なし
×:2層分離
水30g中に水分散性ブロックイソシアネートBI−1〜6、12のそれぞれ25gを仕込み、2,000rpmで30秒間高速攪拌し乳化、分散させた。次いで、この中に更にアクリルエマルジョン(大日本インキ化学工業製ボンコートCG−5060、固形分=45%、水酸基価=60mgKOH/g)100g(イソシアネート基/水酸基(モル比)=1.5)を混合し、2,000rpmで30秒間高速攪拌し、乳化、分散させて、固形分=45%のクリヤー塗料を調製した。
調製した(直後の)塗料をアルミニウム板上に膜厚200μm(wet)で塗布し、180℃で30分焼き付けて、乾燥塗膜を形成させた試験片を得た。得られた試験片について塗膜性能試験を行った。これらの結果を表5に示す。
(1)外観、エリクセン値及び耐水性の測定
JIS−K5400に従って試験した。
(2)ラビング試験
塗膜にキシレンをしみ込ませた脱脂綿を繰り返し擦り付けて、塗膜外観の変化を観察した。評価は、塗膜が破壊されるまでの擦り付け回数で示す。
Claims (7)
- イソシアネート基末端前駆体と、該前駆体の遊離イソシアネート基をブロックするブロック剤とからなるブロックイソシアネート組成物であって、前記イソシアネート末端前駆体が、親水性基含有ポリアロファネート(a)と疎水性ポリイソシアネート(b)からなり、前記親水性基含有ポリアロファネート(a)が、有機ジイソシアネート(a−1)、水酸基を1個含有するノニオン性界面活性剤(a−2)、疎水性基含有モノアルコール(a−3)とを少なくとも反応させて得られる、イソシアネート含量2〜8質量%、かつアロファネート化平均重合度3〜20の変性ポリイソシアネートからなり、前記の水酸基を1個含有するノニオン性界面活性剤(a−2)の使用量が、前記の(a−1)〜(a−3)の合計量中において10〜50質量%であることを特徴とする、水分散性ブロックイソシアネート組成物。
- イソシアネート基末端前駆体と、該前駆体の遊離イソシアネート基をブロックするブロック剤とからなるブロックイソシアネート組成物であって、前記イソシアネート末端前駆体が、親水性基含有ポリアロファネート(a)と疎水性ポリイソシアネート(b)からなり、前記親水性基含有ポリアロファネート(a)が、有機ジイソシアネート(a−1)、水酸基を1個含有するノニオン性界面活性剤(a−2)、疎水性基含有モノアルコール(a−3)と、更にジオール化合物(a−4)を少なくとも反応させて得られる、イソシアネート含量2〜8質量%、かつアロファネート化平均重合度3〜20の変性ポリイソシアネートからなり、前記の水酸基を1個含有するノニオン性界面活性剤(a−2)の使用量が、前記の(a−1)〜(a−4)の合計量中において10〜50質量%であることを特徴とする水分散性ブロックイソシアネート組成物。
- 前記の水酸基を1個含有するノニオン性界面活性剤(a−2)がポリアルキレングリコールモノアルキルエーテルであり、疎水性基含有モノアルコール(a−3)が炭素数1〜40のアルキルモノアルコールであることを特徴とする、請求項1又は2記載の水分散性ブロックイソシアネート組成物。
- 親水性基含有ポリアロファネート(a)と、疎水性ポリイソシアネート(b)質量比が20/80〜80/20であることを特徴する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の水分散性ブロックイソシアネート組成物。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の水分散性ブロックイソシアネート組成物を水に乳化、分散させてなる水性エマルジョンからなることを特徴とする、水性塗料用硬化剤。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の水分散性ブロックイソシアネート組成物と、活性水素基を含有する水性樹脂とを少なくとも含有する水性エマルジョンからなることを特徴とする、水性塗料組成物。
- 前記の親水性基含有ポリアロファネート(a)がウレタン化反応させ、次いでアロファネート化反応、又はウレタン化反応かつアロファネート化反応させて得られる、請求項1〜4のいずれか1項に記載の水分散性ブロックイソシアネート組成物の製造方法。
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