JP2005054026A - 放出ホルムアルデヒドが低減化された発泡体およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ホルムアルデヒド系樹脂を主成分とする発泡性樹脂組成物を発泡させて発泡体を製造するに際して、(1)該樹脂組成物中に、窒素に水素が一つ以上結合した官能基を有する化合物を配合すること、(2)前記発泡体の表面に窒素に水素が一つ以上結合した官能基を有する化合物を塗布すること、(3)窒素に水素が一つ以上結合した官能基を有する化合物を含有する面材を使用すること、の少なくとも一つ以上の手段をとることを特徴とする放出ホルムアルデヒドが低減化された発泡体の製造方法。
【選択図】 なし
Description
しかしこの方法では、樹脂そのものに含まれる遊離ホルムアルデヒドは低減できるものの、樹脂を硬化させた後に発生するホルムアルデヒドを抑制することができない上に、高分子化させた樹脂は粘度が高くなる為流動性が悪く、成型の際、型への充填が十分に行われないという欠点がある。
すなわち、本発明は、ホルムアルデヒド系樹脂を主成分とする発泡性樹脂組成物を発泡させて発泡体を製造するに際して、(1)該樹脂組成物中に、窒素に水素が一つ以上結合した官能基を有する化合物を配合すること、(2)前記発泡体の表面に窒素に水素が一つ以上結合した官能基を有する化合物を塗布すること、(3)窒素に水素が一つ以上結合した官能基を有する化合物を含有する面材を使用すること、の少なくとも一つ以上の手段をとることを特徴とする放出ホルムアルデヒドが低減化された発泡体の製造方法及び該製造方法によって得られる発泡体に関するものである。。
当該『窒素に水素が一つ以上結合した官能基を有する化合物』を以下、ホルムアルデヒド捕捉剤と称する。
S A 5908に準拠するホルムアルデヒド放散量。F☆☆…1.5mg/L以下、F☆☆☆…0.5mg/L以下、F☆☆☆☆…0.3mg/L以下)などの低放出ホルムアルデヒド発泡体にするには不十分で実用的ではない。また10重量%を超えると、樹脂の硬化反応が遅くなるので、硬化剤の酸を多量に添加する必要があり、その結果、フォームpHの低下や作業性の悪化、フォームの凹凸など表面性の低下等を惹起し、商品価値を損ねることがあるので上記の範囲とした。窒素含有量は、ホルムアルデヒド系樹脂によって異なるが、好ましくは0.1〜7重量%、より好ましくは0.4〜5.0重量%の範囲となるように用いるとよい。
式1: Y=−0.9286X + 0.1857 及び
式2: Y=−3.6863X + 39.14
で示される2本の直線で囲まれる範囲内に入るように規定するとより効果的に放出ホルムアルデヒドを低減することができる。Y=−0.9286X + 0.1857を下回る範囲ではフェノールモノマーはほぼモル比と比例することから捕捉効果が低くホルムアルデヒド臭が強くなり実用的でない。またY=−3.6863X + 39.14より上回る窒素含有量では、硬化遅延となりフォーム化することが困難となる。
に配合する方法の他に、フォーム及び/又は面材に該捕捉剤を適用する方法がある。面材に適用する方法に関しては、予め面材の表面またはフォームに面している面材の裏面やフォームの表側及び/又は裏側に、ホルムアルデヒド捕捉剤を塗布などの方法で処理することにより放出ホルムアルデヒドを捕捉することができる。この方法はフォームを製造するときに必要以上の酸を使用しなくてすむため発泡体の製造が易しく、フォームを硬化させるのに効果的である。ホルムアルデヒド捕捉剤は粉末状で面材及びフォームに処理することでも捕捉効果はあるが、20℃の水に2%以上の濃度に溶解できるホルムアルデヒド捕捉剤を選択し、水に溶解させて使用するとスプレーガンなど塗布装置の選択肢が多くなり、更に表面積が大きくなり捕捉効果が向上する。ホルムアルデヒド捕捉剤を含む溶液には、必要に応じてバインダー(結合剤)を加えてもよく、また、面材の下処理剤としてのプライマー等にホルムアルデヒド捕捉剤を配合して用いてもよい。
面材への適用方法と同様にして、成形されたフォームの表面にホルムアルデヒド捕捉剤を適用でき、連続気泡のフォームには含浸処理することもできる。
れる。一方、アルデヒド類としては、例えばホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、トリオキサン、ポリオキシメチレン、グリオキザール、フルフラールなどが挙げられる。また、第1級アミン類としては、例えばメチルアミン、シクロヘキシルアミン、アニリンなどが挙げられる。また、反応触媒としては、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、水酸化カルシュウム、酸化マグネシュウム、アンモニア、トリエチルアミン、亜硫酸ナトリウム、亜硫酸カリウムなどの塩基性触媒や、例えば塩酸、硫酸、リン酸、酢酸亜鉛、酢酸鉛、ホウ酸、シュウ酸、p−トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸などの酸性触媒が挙げられる。かかる反応物や反応触媒は、それぞれ、1種で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記フェノール類とアルデヒド類の使用割合についても従来のフェノール系樹脂の場合と全く同じであり、フェノール類1モルに対し、アルデヒド類が通常0.5〜3.0モル、好ましくは1.0〜2.0モルの範囲で用いられ、樹脂種に応じ40℃〜還流温度の温度で0.5〜24時間反応後必要に応じ中和、濃縮して製造される。なお、反応触媒(無添加、一括添加又は分割添加)、アルデヒド類の使用(一括、分割)、反応雰囲気(空気、窒素、常圧、減圧、加圧)、反応方法(滴下、一段、二段)などの反応要領については適宜その都度目的に応じて選択される。
発泡剤としては、ペンタン、シクロペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの低沸点の脂肪族炭化水素、イソプロピルエーテル等のエーテル、メタノール、エタノールなどのアルコール類、塩化メチレン等の塩素化脂肪族炭化水素、トリフルオロエタン(1,1−ジクロロ−1−フルオロエタン;HCFC−141b等)等のフッ素化合物、その他パラトルエンスルフォニルヒドラジド、4,4-オキシビスベンゼンスルフォニルヒドラジド、アゾビスイソブチロニトリル等の熱分解型発泡剤及びポリイソシアネート等の水反応型発泡剤、あるいはこれらの化合物の混合物などを用いることができる。また、フロス発泡をする際には窒素ガス、炭酸ガス、空気等の気体を発泡剤として単独又は併用することができる。
ニア、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウムが好ましい。
メラミン粉末は20℃の水に対する溶解度が2%未満であるため捕捉効果は低い。従って60〜80℃の温度で溶解してホルムアルデヒドを捕捉させたほうが効果的である。
(1)フェノール系レゾール樹脂組成物の調製
フェノール4451g(47.35モル)、41.5重量%ホルマリン水溶液5135g(70.96モル)を還流管、攪拌機付き反応缶中に仕込み、攪拌を開始する。触媒として25%水酸化ナトリウム水溶液を添加後85℃まで昇温させ、同温度で70分間反応させた後、シュウ酸を添加してpHを6.3に調整し、減圧下に脱水率29.0重量%まで脱水濃縮してモル比(ホルムアルデヒド/フェノール)が1.50の液状フェノール系レゾール樹脂組成物6800gを得た。次いで、該組成物100重量部に対して水酸化アルミニウム30重量部、クレー30重量部、シリコーン系整泡剤SH−193(東レ・ダウコーニングシリコーン社製)1.5重量部を添加してフェノール系レゾール樹脂組成物の原液を調製した。
(2)上記(1)のフェノール系レゾール樹脂組成物100重量部に対して尿素を窒素含有率0.51%相当仕込みこれをフェノール系レゾール樹脂とする。
(3)1000mlディスポカップに、予め20℃に温調した上記(2)のフェノール系レゾール樹脂600重量部、予め20℃に温調したHCFC−141b 24重量部、予め20℃に温調した67%フェノールスルホン酸84重量部を仕込み、ホモディスパー(商品名、特殊機化工業社製ミキサー)で5000rpmで30秒間混合したのち、ただち
にディスポカップを60°の角度で10秒間傾けて予め70℃に温調した50g/m2のクラフト紙をフォームの上下に位置するように配置してあるアルミ製モールド(容積:300mm×300mm×50mm)に均一になるように注入した後、蓋を閉め4箇所を固定して、70℃で10分間乾燥後脱型しフェノール樹脂発泡体を作成した。
(4)成形した発泡体を室温20℃、湿度65%に5日間放置した後、ホルムアルデヒド放散量の測定をJIS A‐5908に従がい、その他の物性はJIS A‐9511に準拠して測定した。
(1)フェノール系レゾール樹脂組成物の調製
フェノール917g、41.5重量%ホルマリン水溶液1200gを還流管、攪拌機付き反応缶中に仕込み、 攪拌を開始する。触媒として25%水酸化カリウム水溶液を添加後85℃まで昇温させ、同温度で70分間反応させた後、50%パラトルエンスルホン酸を添加してpHを5.0に調整し、減圧下に脱水率37.0重量%まで脱水濃縮してモル比1.70の液状フェノール系レゾール樹脂組成物1330gを得た。次いで、該組成物100重量部に対してシリコーン系整泡剤SH−193(東レ・ダウコーニングシリコーン社製)1.5重量部を添加してフェノール系レゾール樹脂組成物の原液を調製した。
(2)上記(1)のフェノール系レゾール樹脂組成物100重量部に対して捕捉剤(アジピン酸ジヒドラジド:尿素=1:1)の10重量%水溶液を窒素含有率0.45%になるように添加しフェノール系レゾール樹脂組成物を調製した。
(3)1000mlディスポカップに、予め30℃に温調した上記(2)のフェノール系レゾール樹脂600重量部、予め30℃に温調したn‐ヘキサン 36重量部、予め30℃に温調した67%フェノールスルホン酸90重量部を仕込み、ホモディスパー(商品名、特殊機化工業社製ミキサー)で5000rpmで30秒間混合したのち、ただちにディスポカップを60°の角度で10秒間傾けて予め70℃に温調したアルミ製モールド(容積:300mm×300mm×50mm)に均一になるように注入した後、蓋を閉めた後、4箇所を固定し、70℃で10分間乾燥後脱型しフェノール樹脂発泡体を作成した。
(4)成形した発泡体を室温20℃、湿度65%に5日間放置した後、ホルムアルデヒド放散量およびその他の物性を実施例1に準拠して測定した。
(1)フェノール系レゾール樹脂組成物の調製
フェノール3080g、41.5重量%ホルマリン水溶液3785gを還流管、攪拌機付き反応缶中に仕込み、 攪拌を開始する。触媒として20%水酸化カリウム水溶液を添加後85℃まで昇温させ、同温度で70分間反応させた後、50%硫酸を添加してpHを4.5に調整し、減圧下に脱水率33.0重量%まで脱水濃縮してモル比1.60の液状フェノール系レゾール樹脂組成物4600gを得た。次いで、該組成物100重量部に対して水酸化アルミニウム90重量部、シリコーン系整泡剤SH−193(東レ・ダウコーニングシリコーン社製)0.5重量部、炭酸バリウム5重量部を添加してフェノール系レゾール樹脂組成物の原液を調製した。
(2)上記(1)のフェノール系レゾール樹脂組成物100重量部に対して水に2%以上の濃度に溶解するホルムアルデヒド捕捉剤としてコハク酸ジヒドラジドを粉末で窒素含有率0.6%になるように添加しフェノール系レゾール樹脂組成物を調製した。
(3)1000mlディスポカップに、予め20℃に温調した上記(2)のフェノール系レゾール樹脂600重量部、予め20℃に温調したHCFC−141b 27重量部、予め20℃に温調した67%フェノールスルホン酸72重量部を仕込み、ホモディスパー(商品名、特殊機化工業社製ミキサー)で5000rpmで30秒間混合したのち、ただちにディスポカップを60°の角度で10秒間傾けて予め70℃に温調した120g/m2の炭カル紙をフォームの上下に位置するように配置してあるアルミ製モールド(容積:300mm×300mm×50mm)に均一になるように注入した後、蓋を閉めて4箇所を
固定し、70℃で10分間乾燥後脱型しフェノール樹脂発泡体を作成した。
(4)成形した発泡体を室温20℃、湿度65%に5日間放置した後、ホルムアルデヒド放散量およびその他の物性を実施例1に準拠して測定した。
(1)フェノール系レゾール樹脂組成物の調製
フェノール2637g、41.5重量%ホルマリン水溶液2639gを還流管、攪拌機付き反応缶中に仕込み、 攪拌を開始する。触媒として亜硫酸水素ナトリウムを添加後85℃まで昇温させ、同温度で70分間反応させた後、硫酸を添加してpHを4.5に調整し、減圧下に脱水率35.0重量%まで脱水濃縮してモル比1.30の液状フェノール系レゾール樹脂組成物3430gを得た。次いで、該組成物100重量部に対して水酸化アルミニウム50重量部、クレー30重量部、シリコーン系整泡剤SH−193(東レ・ダウコーニングシリコーン社製)1.0重量部を添加してフェノール系レゾール樹脂組成物の原液を調製した。
(2)ホルムアルデヒド捕捉剤として反応終了後、70℃でメラミン粉末を10g投入し溶解後冷却中和した。更に脱水終了後アジピン酸ジヒドラジドを10g添加した。フォーム側に接触する面材に20%尿素水溶液をエアーガンによりスプレー塗布し、窒素原子含有率が2.32%になるように添加してフェノール系レゾール樹脂組成物を調製した。
(3)1000mlディスポカップに、予め20℃に温調した上記(2)のフェノール系レゾール樹脂600重量部、予め20℃に温調したシクロペンタン 24重量部、予め20℃に温調した67%フェノールスルホン酸78重量部を仕込み、ホモディスパー(商品名、特殊機化工業社製ミキサー)で5000rpmで30秒間混合したのち、ただちにディスポカップを60°の角度で10秒間傾けて予め70℃に温調した厚さ0.5mmの亜鉛鋼板をフォームの上下に位置するように配置してあるアルミ製モールド(容積:300mm×300mm×50mm)に均一になるように注入した後、蓋を閉めて4箇所を固定し、70℃で10分間乾燥後脱型しフェノール樹脂発泡体を作成した。
(4)成形した発泡体を室温20℃、湿度65%に5日間放置した後、ホルムアルデヒド放散量およびその他の物性を実施例1に準拠して測定した。
(1)フェノール系レゾール樹脂組成物の調製
実施例3に準拠してフェノール系レゾール樹脂組成物の原液を調製した。
(2)面材のフォーム側に接する両面に15%コハク酸ジヒドラジドを窒素原子含有率が1.44%になるようにスポンジロールにて塗布し70℃の熱風循環乾燥機により水分を除去した。
(3)1000mlディスポカップに、予め20℃に温調した上記(2)のフェノール系レゾール樹脂600重量部、予め20℃に温調したシクロペンタン 6重量部、予め20℃に温調した67%フェノールスルホン酸48重量部を仕込み、ホモディスパー(商品名、特殊機化工業社製ミキサー)で5000rpmで30秒間混合したのち、ただちにディスポカップを60°の角度で10秒間傾けて予め70℃に温調した120g/m2の炭カル紙をフォームの上下に位置するように配置してあるアルミ製モールド(容積:300mm×300mm×50mm)に均一になるように注入した後、蓋を閉めて、70℃で10分間乾燥後脱型しフェノール樹脂発泡体を作成した。
(4)成形した発泡体を室温20℃、湿度65%に5日間放置した後、ホルムアルデヒド放散量およびその他の物性の測定を実施例1に準拠して行った。
(1)フェノール系レゾール樹脂組成物の調製
フェノール2454g、41.5重量%ホルマリン水溶液2454gを還流管、攪拌機付き反応缶中に仕込み、攪拌を開始する。触媒として20%水酸化カリウム水溶液を添加後
85℃まで昇温させ、同温度で70分間反応させた後、50%硫酸を添加してpHを4.5に調整し、減圧下に脱水率33.0重量%まで脱水濃縮してモル比1.30の液状フェノール系レゾール樹脂組成物3300gを得た。次いで、該組成物100重量部に対して水酸化アルミニウム120重量部、シリコーン系整泡剤SH−193(東レ・ダウコーニングシリコーン社製)1.5重量部、炭酸カルシウム5重量部を添加してフェノール系レゾール樹脂組成物の原液を調製した。
(2)尿素/コハク酸ジヒドラジド=2/1の15%水溶液を脱水直後に窒素含有率0.4%になるように添加した。坪量25g/m2の薄葉紙と厚さ12μmのアルミ箔をラミネートしたフィルムのフォーム側に接する面にフローコーターにより上記捕捉剤を塗布し、80℃の乾燥機で1分乾燥し窒素含有率の合計が2.5%になるように調整した。
(3)フェノール樹脂発泡体の作成方法はシクロペンタン 7.8重量部、67%フェノールスルホン酸90重量部、面材は(2)で処理したフィルムとし、他は実施例5に準拠した。
(4)成形した発泡体を室温20℃、湿度65%に5日間放置した後、ホルムアルデヒド放散量及びその他の物性を実施例1に準拠して測定した。
(1)比較例1と同様にして得た厚さ50mmのフェノールフォーム(密度:110kg/m3、pH:4.5)に、両面材として厚さ9mm、比重0.9のケイ酸カルシウム板を使用し、フォームの表裏側に面材を接着した室内の間仕切り板を作成した。
(2)面材の接着にあたり、フェノールフォームの表側及び裏側に尿素/アジピン酸ジヒドラジド=4/1の20%の捕捉剤水溶液をスプレーにより窒素含有量が3.2%になるように塗布し、70℃熱風循環乾燥機で3分乾燥した後、ケイ酸カルシウム板をレゾルシノール樹脂接着剤を用いて冷圧接着した。
(3)製造した面材付き発泡体を室温20℃、湿度65%に5日間放置した後、ホルムアルデヒド放散量及びその他の物性を実施例1に準拠して測定した。
(1)厚さ25mmのフェノールフォーム(密度:30kg/m3、pH:4.8)に両面材として厚さ12mmの突き板貼り化粧合板を使用し、フォームの表裏側に面材を接着し室内の間仕切り板を作成した。
(2)面材の接着にあたり、フェノールフォームの両面及び面材の両面に15%コハク酸ジヒドラジド水溶液をスプレーにより塗布した。該フォームの窒素含有量は4.2%であった。
(3)製造した面材付き発泡体を室温20℃、湿度65%に5日間放置した後、ホルムアルデヒド放散量及びその他の物性を実施例1に準拠して測定した。
(1)フェノール樹脂組成物の調製
実施例1の配合モル比(ホルムアルデヒド/フェノール)が2.0、触媒として水酸化ナトリウムと25%アンモニア水を併用し、中和剤として30%パラトルエンスルホン酸水溶液を用いた以外は、実施例1に準拠して合成し、整泡剤等を加えてフェノール樹脂組成物の原液を調製した。
(2)上記フェノール樹脂組成物原液は、ホルムアルデヒド捕捉剤を加えることなく、発泡・硬化させた。
(3)及び(4)の発泡工程及び物性測定等は実施例1に準拠して実施した。
(1)フェノール樹脂組成物の調製
実施例1の配合モル比(ホルムアルデヒド/フェノール)が1.5、触媒が水酸化カリ
ウム、中和剤が硫酸でpH=5.0に中和し、フェノール樹脂組成物を得た。該組成物100重量部に対して水酸化アルミニウム120重量部、炭酸バリウム6重量部を使用し、その他は実施例1に準拠してフェノール樹脂組成物の原液を調製した。
(2)該原液にはホルムルアルデヒド捕捉剤を使用せず、難燃剤を大増量にして対応した。
(3)は実施例1に準拠し、発泡剤はシクロペンタンを使用した。
(4)は実施例1に準拠して実施した。
(1)市販の厚さ50mmのフェノールフォーム(密度:100kg/m3、pH:4.5)に両面材として厚さ9mm、比重1.2のケイ酸カルシウム板を無用剤型のエポキシ樹脂で冷圧接着を行った。
(2)ホルムアルデヒド捕捉剤は使用せず、窒素含有量は0.0%とした。
(3)製造した発泡体を室温20℃、湿度65%に5日間放置した後、ホルムアルデヒド放散量およびその他の物性を実施例1に準拠して測定した。
ール樹脂発泡体と比べて大幅に減少した。
Claims (9)
- ホルムアルデヒド系樹脂を主成分とする発泡性樹脂組成物を発泡させて発泡体を製造するに際して、(1)該樹脂組成物中に、窒素に水素が一つ以上結合した官能基を有する化合物を配合すること、(2)前記発泡体の表面に窒素に水素が一つ以上結合した官能基を有する化合物を塗布すること、(3)窒素に水素が一つ以上結合した官能基を有する化合物を含有する面材を使用すること、の少なくとも一つ以上の手段をとることを特徴とする放出ホルムアルデヒドが低減化された発泡体の製造方法。
- 窒素に水素が一つ以上結合した官能基を有する化合物を発泡体中の該化合物に起因する窒素含有量が0.01〜10重量%ならしむべく配合することを特徴とする請求項1に記載の発泡体の製造方法。
- 窒素に水素が一つ以上結合した官能基を有する化合物が、(A)ヒドラジド化合物、及び/又は、(B)アミノ基及び/又はイミノ基を含む化合物、であることを特徴とする請求項1又は2に記載の発泡体の製造方法。
- 窒素に水素が一つ以上結合した官能基を有する化合物の20℃の水に対する溶解度が2重量%以上であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の発泡体の製造方法。
- ホルムアルデヒド系樹脂が、(1)数平均分子量が190〜370で、(2)樹脂中の含水量が2.0から20.0重量%、かつ(3)フェノールモノマーの含有量が0.5〜11.0重量%であるフェノール樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の発泡体の製造方法。
- フェノール樹脂中のフェノール類モノマー含有量(X重量%)と窒素に水素が一つ以上結合した官能基を有する化合物の窒素含有率(Y重量%)の関係が、(式1)Y=−0.9286X + 0.1857と(式2)Y = −3.6863X + 39.14で規定される範囲内に入ることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の発泡体の製造方法。
- ホルムアルデヒド系樹脂を主成分とする発泡性樹脂組成物を用いてなる発泡体であって、(1)該樹脂組成物中に、窒素に水素が一つ以上結合した官能基を有する化合物を配合すること、(2)前記発泡体の表面に窒素に水素が一つ以上結合した官能基を有する化合物を塗布すること、(3)窒素に水素が一つ以上結合した官能基を有する化合物を含有する面材を使用すること、の少なくとも一つ以上の手段により製造されてなる放出ホルムアルデヒドが低減化された発泡体。
- 密度が10〜300kg/m3かつpHが2.0〜7.0である請求項7に記載の発泡体。
- 発泡体中の、窒素に水素が一つ以上結合した官能基を有する化合物に起因する窒素含有量が0.01〜10重量%であることを特徴とする請求項7又は8に記載の発泡体。
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