JP2005053143A - 樹脂モールド方法および樹脂モールド装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 上型20と下型12に設けたキャビティブロック14およびクランパ16とでモールド用の樹脂40とともに被成形品30を型開閉方向にクランプし、樹脂40を圧縮成形して被成形品30を樹脂モールドする樹脂モールド方法において、型開きした状態で、前記上型20とキャビティブロック14に被成形品30と樹脂40を供給し、樹脂モールド領域をエアシールして真空排気した後、前記上型20とキャビティブロック14およびクランパ16とで被成形品30をクランプして樹脂モールドする。
【選択図】 図1
Description
すなわち、上型と下型とでモールド用の樹脂とともに被成形品を型開閉方向にクランプし、樹脂を圧縮成形して被成形品を樹脂モールドする樹脂モールド方法において、型開きした状態で、前記上型と下型の間に被成形品と樹脂を供給し、樹脂モールド領域をエアシールして真空排気した後、前記上型と下型とを型締めして被成形品を樹脂モールドすることを特徴とする。
また、前記被成形品と樹脂とを離間した状態に供給し、前記離間した状態で真空排気することを特徴とする。なお、前記樹脂は被成形品に直接塗布し、あるいは被成形品にのせて供給することもできる。
また、上型と下型の一方に、複数のキャビティブロックと、該複数のキャビティブロックを内包して周接する平面形状が格子状に形成されたクランパとを各々型開閉方向に可動に支持して設け、前記複数のキャビティブロックとクランパとで形成される複数のキャビティと前記上型と下型の他方との間で樹脂とともに被成形品をクランプして、複数のキャビティを一括して樹脂モールド可能に設けたことを特徴とする。
また、上型と下型とでモールド用の樹脂とともに被成形品を型開閉方向にクランプし、樹脂を圧縮成形して被成形品を樹脂モールドする金型を備えた樹脂モールド装置において、前記上型と下型の一方にキャビティブロックを設けるとともに、該キャビティブロックに気密に周接するクランパと、該クランパに気密に周接する可動シールブロックとを各々型開閉方向に可動に設け、前記可動シールブロックの端面が対向する前記上型と下型の他方に当接した際に、樹脂モールド領域が外部からエアシールされるシール機構を備え、前記樹脂モールド領域が外部からエアシールされた際に、該樹脂モールド領域を真空排気する真空吸引装置を設けたことを特徴とする。
図1〜4は本発明に係る樹脂モールド装置の特徴的な構成部分である金型と、この金型による樹脂モールド操作についての第1の実施形態を示す説明図である。
まず、図1により金型構造について説明する。なお、金型を型開閉駆動するプレス装置は固定プラテンと可動プラテンを備え、油圧等によって可動プラテンが昇降駆動されて、樹脂モールド操作がなされる。
なお、本実施形態では上型ベース22をプレス装置の可動プラテンに固定しているが、金型の下型ベース10を可動プラテンに固定することも可能である。
すなわち、上型ベース22に上型20の周囲を囲む配置に固定シールブロック24を固定し、固定シールブロック24の外周面に摺接させて、スプリング26により型開閉方向に可動に可動シールブロック25を配置して、固定シールブロック24と可動シールブロック25とで囲まれた領域内を外部からエアシールされた空間とする。27は固定シールブロック24と可動シールブロック25の摺接面をエアシールするシールリング、28は可動シールブロック25の下端面に設けたシールリングである。なお、可動シールブロック25の下端面にシールリング28を設けるかわりに、下型ベース10で可動シールブロック25の端面が当接する位置にシールリングを設けて、固定シールブロック24と可動シールブロック25とによって包囲される領域をエアシールすることも可能である。
下型ベース10には固定シールブロック24と可動シールブロック25とによってエアシールされた領域内から真空吸引するための排気孔33が設けられ、排気孔33は金型の外部に設けられている真空吸引装置34に接続されている。
図示例の被成形品30は、基板31上に複数個の半導体チップ32が格子状に配列されているものである。
図1の状態からプレス装置を駆動し、上型ベース22を下動させ、まず、図2に示すように、可動シールブロック25の端面を下型ベース10に当接させた状態で下動を停止させる。可動シールブロック25の端面が下型ベース10に当接した状態は、下型12および上型20等の樹脂モールド機構部分が、固定シールブロック24、可動シールブロック25、下型ベース10および上型ベース22によって外部からエアシールされて密閉された状態(エアシールされたチェンバーが形成された状態)であり、この状態で真空吸引装置34を作動させることによって排気孔33から樹脂モールド機構部分(チェンバー内)が排気される。
図3は、チェンバー内を真空排気した状態でさらに上型ベース22を下動させ、型締め位置まで下降させた状態を示す。上型ベース22が下動するとともに、クランパ16がまず被成形品30の外周縁に当接し、樹脂成形されるキャビティ範囲が規定され、さらに被成形品30が押し下げられることにより、キャビティブロック14の端面が最終圧縮位置まで移動して樹脂40が圧縮成形される。
本実施形態の樹脂モールド装置を使用して樹脂モールドする方法によれば、樹脂モールド領域が真空排気され、エアの混入を防止して樹脂モールドされるから、樹脂モールド後の樹脂中にボイドが生じることがなく、信頼性の高い樹脂モールド製品を得ることが可能となる。また、圧縮成形時にエアを排気する必要がないことから、キャビティブロック14やクランパ16等にエアベントを設ける必要がない。
12が下型、20が上型、14がキャビティブロック、16がクランパである。この場合は、下型12に被成形品30をセットし、被成形品30の上に樹脂40を供給して樹脂モールドする。固定シールブロック24と可動シールブロック25によって樹脂モールド機構部分を外部からエアシールし、樹脂モールド機構部分を真空排気して樹脂モールドする方法は上述した実施形態と同様である。
第1の実施形態においては被成形品30を一つのキャビティによって樹脂モールドしたのに対して、この第2の実施形態においては、被成形品30に搭載されている半導体チップごとにキャビティを分割して樹脂モールド可能としたものである。
なお、キャビティブロック14とクランパ16は、型開き状態でクランパ16の端面がキャビティブロック14の端面よりも上位置に位置するようにスプリング15、17等が調節され、樹脂40を供給するキャビティ凹部が形成されるように設定されている。
図9は、真空吸引装置34を作動させてチェンバー内を排気しつつ、上型ベース22を下動させ最終的に型締めする工程を示す。図9の中心線(C−C線)の左半部は、被成形品30にクランパ16の上端面が当接する位置まで上型20が下降した状態を示す。図9の中心線の右半部は、上型20がさらに下降して、キャビティブロック14とクランパ16とによって被成形品30が樹脂モールドされた状態を示す。
こうして、真空排気した後に、被成形品30を複数のキャビティに分割して樹脂モールドすることができる。
上型20に格子状に形成したクランパ16とキャビティブロック14とを設け、下型12に被成形品30を供給するとともに、被成形品30に個々のキャビティ位置に合わせて所定量の樹脂40を供給して樹脂モールドする。この場合も固定シールブロック24と可動シールブロック25とによって樹脂モールド機構部分を外部からエアシールのうえ真空排気して樹脂モールドすることができる。
固定シールブロック24と可動シールブロック25とは可動シールブロック25が可動する範囲で互いにシールされていればよい。
本実施形態の金型構造においては、クランパ16にキャビティ側に連通する排気孔33が設けられ、排気孔33に真空吸引装置34が接続されている。
なお、図14ではクランパ16に排気孔33を設けているが、排気孔33はキャビティ領域に連通して設ければよく、上型と下型のどちら側に設けてもよい。
本実施形態においては、キャビティ領域を真空排気するための排気孔33を上型20に設けているが、排気孔33は上型20に設ける他に、キャビティ領域に連通する配置に、クランパ16あるいは可動シールブロック25に設けることも可能である。
図16は上型20を下動させて、可動シールブロック25の端面が上型20に当接した状態である。この状態で真空吸引装置34を作動させて排気孔33からキャビティ領域を真空排気する。キャビティ領域は外部からエアシールして構成されているから、真空吸引装置34によって真空吸引することによってキャビティ領域から真空排気され、ボイド発生の原因となるエアが除去される。可動シールブロック25の端面が上型20に当接した状態では被成形品30と樹脂40とが離間しており、この状態でキャビティ領域を真空排気することによって被成形品30と樹脂40との接触面にエアが封止されることを防ぎ、品質の高い樹脂モールドをおこなうことができる。
図18は、上型にキャビティを設ける場合の金型構成を示す。上型にキャビティブロック14、クランパ16、可動シールブロック25とが設けられている。下型12には被成形品30がセットされ、被成形品30の上に樹脂40が供給される。
このように、下型12あるいは上型20の一方に、キャビティブロック、クランパおよび可動シールブロックを集中して設ける金型構造として圧縮成形による樹脂モールドをおこなうように構成することも可能である。
なお、上述した実施形態は被成形品の片面側を樹脂モールドする例であるが、被成形品にモールド樹脂の連通孔を設け、被成形品の背面に別途キャビティを設ければ同時に被成形品の両面を樹脂モールドすることができるなど、発明の実施形態は上記実施形態に限られるものではない。
12 下型
14 キャビティブロック
16 クランパ
20 上型
22 上型ベース
24 固定シールブロック
25 可動シールブロック
27、28、35、36、38、39 シールリング
30 被成形品
33 排気孔
34 真空吸引装置
40 樹脂
Claims (9)
- 上型と下型とでモールド用の樹脂とともに被成形品を型開閉方向にクランプし、樹脂を圧縮成形して被成形品を樹脂モールドする樹脂モールド方法において、
型開きした状態で、前記上型と下型の間に被成形品と樹脂を供給し、
樹脂モールド領域をエアシールして真空排気した後、
前記上型と下型とを型締めして被成形品を樹脂モールドすることを特徴とする樹脂モールド方法。 - 前記樹脂モールド領域を複数のキャビティに分割して樹脂モールドすることを特徴とする請求項1記載の樹脂モールド方法。
- 前記樹脂は被成形品に搭載された半導体チップに相応する位置に分割供給することを特徴とする請求項1記載の樹脂モールド方法。
- 前記被成形品と樹脂とを離間した状態に供給し、前記離間した状態で真空排気することを特徴とする請求項1記載の樹脂モールド方法。
- 上型と下型とでモールド用の樹脂とともに被成形品を型開閉方向にクランプし、樹脂を圧縮成形して被成形品を樹脂モールドする金型を備えた樹脂モールド装置において、
前記上型と下型の一方に樹脂モールド領域を包囲する配置で、固定シールブロックを金型に固定して設けるとともに、該固定シールブロックに気密に周接して型開閉方向に可動に可動シールブロックを設け、
可動シールブロックの端面が対向する前記上型と下型の他方に当接した際に、樹脂モールド領域が外部からエアシールされるシール機構を設け、
前記樹脂モールド領域が外部からエアシールされた際に、該樹脂モールド領域を真空排気する真空吸引装置を設けたことを特徴とする樹脂モールド装置。 - 上型と下型の一方に、キャビティブロックと、キャビティブロックを囲む配置に、キャビティブロックに摺接して型開閉方向に可動に支持したクランパとを設け、
前記キャビティブロックとクランパとで形成されるキャビティと前記上型と下型の他方との間で樹脂とともに被成形品をクランプして一括樹脂モールド可能に設けたことを特徴とする請求項5記載の樹脂モールド装置。 - 上型と下型の一方に、複数のキャビティブロックと、該複数のキャビティブロックを内包して周接する平面形状が格子状に形成されたクランパとを各々型開閉方向に可動に支持して設け、
前記複数のキャビティブロックとクランパとで形成される複数のキャビティと前記上型と下型の他方との間で樹脂とともに被成形品をクランプして、複数のキャビティを一括して樹脂モールド可能に設けたことを特徴とする請求項5記載の樹脂モールド装置。 - 上型と下型とでモールド用の樹脂とともに被成形品を型開閉方向にクランプし、樹脂を圧縮成形して被成形品を樹脂モールドする金型を備えた樹脂モールド装置において、
前記上型と下型の一方にキャビティブロックと、該キャビティブロックに気密に周接して型開閉方向に可動にクランパを設けるとともに、前記上型と下型の他方に気密に周接し、前記クランパに対向して型開閉方向に可動に可動シールブロックを設け、
前記クランパと可動シールブロックとが対向面で当接した際に、樹脂モールド領域が外部からエアシールされるシール機構を備え、前記樹脂モールド領域がエアシールされた際に、樹脂モールド領域を真空排気する真空吸引装置を設けたことを特徴とする樹脂モールド装置。 - 上型と下型とでモールド用の樹脂とともに被成形品を型開閉方向にクランプし、樹脂を圧縮成形して被成形品を樹脂モールドする金型を備えた樹脂モールド装置において、
前記上型と下型の一方にキャビティブロックを設けるとともに、該キャビティブロックに気密に周接するクランパと、該クランパに気密に周接する可動シールブロックとを各々型開閉方向に可動に設け、
前記可動シールブロックの端面が対向する前記上型と下型の他方に当接した際に、樹脂モールド領域が外部からエアシールされるシール機構を備え、前記樹脂モールド領域が外部からエアシールされた際に、該樹脂モールド領域を真空排気する真空吸引装置を設けたことを特徴とする樹脂モールド装置。
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