JP2005047230A - 基板用スクリーン印刷装置 - Google Patents

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幸輝 林
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Abstract

【課題】 角度固定の1つのスキージで品質の安定した基板印刷を連続的に行うことを可能として生産効率を高める。
【解決手段】 無端ベルトマスク版100を少なくとも一対の回転ローラ210,220間に掛け渡して回転可能にするとともに、上記無端ベルトマスク版100の内側にスキージSQを固定された位置に配置し、基板搬送手段400によって被印刷基板Wを上記無端ベルトマスク版100に接触させながら同期して移動させてクリーム半田(ペースト材)Sを印刷する。
【選択図】 図1

Description

本発明は基板用スクリーン印刷装置に関し、さらに詳しく言えば、基板印刷が連続的に行える生産効率の高い基板用スクリーン印刷装置に関するものである。
スクリーン印刷は、スクリーン版の開口部を利用した孔版印刷の1種としてよく知られているが、表面実装基板などの基板を被印刷基板とする基板用スクリーン印刷装置の典型的な従来例を図4により説明する。
この基板用スクリーン印刷装置は、表面実装基板Wにクリーム半田Sを印刷するもので、スクリーン版として表面実装基板Wの印刷部分に開口部10aを有する例えばステンレス製のメタルマスク版10を備えている。メタルマスク版10は、アルミニウムや鋳造品からなる保持枠11に所定の張力を付与された状態で張設されている。
印刷するにあたっては、印刷台20上に載置されている表面実装基板W上に、メタルマスク版10を位置合わせして固定し、スキージSQを移動させてメタルマスク版10上に投入されているクリーム半田Sを開口部10aから擦り出して表面実装基板Wに印刷(塗布)する。
スキージSQは通常ゴム材からなり、進行方向に対して約60度の角度に設定される。図4に示す装置は、それぞれ約60度の角度に固定された2つのスキージSQ1,SQ2を備え、これを交互に使用して往復印刷する。
その動作の一例として、一方の左側のスキージSQ1を右側に移動させて表面実装基板Wに印刷したら、そのスキージSQ1を左側の元の位置に戻し、メタルマスク版10を持ち上げて印刷済みの表面実装基板Wを取り出す。
そして、新たな表面実装基板Wを印刷台20上にセットし、その表面実装基板W上にメタルマスク版10を位置合わせして固定し、今度は右側のスキージSQ2を左側に移動させて印刷したのち、そのスキージSQ2を右側の元の位置に戻す。以下、これを繰り返す。
なお、スキージを1つとして往復印刷することも可能であり、その場合には、先端をV字状としてそれぞれ片刃側を60度とした両刃を有するスキージを印刷面に対して垂直として用いる。
しかしながら、上記した従来装置では、メタルマスク版10を表面実装基板W上に固定してスキージSQを移動させるようにしているため、ラインに流れている表面実装基板Wを印刷工程で一旦ストック(停止)する必要があり、ラインの流れが印刷工程で途切れてしまい、生産効率上好ましくない。
また、メタルマスク版10は所定の張力をもって保持枠11に保持されているものの、経時変化によってメタルマスク版が伸びて印刷ムラが発生することがある。そうした場合には、メタルマスク版の張り直しもしくは作り直しが必要となる。さらには往復印刷の場合、スキージSQの移動方向によってクリーム半田Sの塗布量に差が生ずることがあり、品質管理上好ましくない。
したがって、本発明の課題は、角度固定の1つのスキージで品質の安定した基板印刷を連続的に行うことができる生産効率の高い基板用スクリーン印刷装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明は、所定のパターンに沿って形成された開口部を有するマスク版とスキージとを含み、回路基板などの被印刷基板上に上記マスク版を配置し、上記マスク版上に投入されたペースト材を上記スキージにより上記開口部から擦り出して上記被印刷基板に印刷する基板用スクリーン印刷装置において、上記マスク版の両端を連結して環状とされた無端ベルトマスク版と、上記無端ベルトマスク版を所定の張力を与えた状態で回転させる少なくとも一対の回転ローラと、上記無端ベルトマスク版の上記回転ローラ間で平坦に支持されている印刷面に対して上記被印刷基板を接触させながら上記無端ベルトマスク版と上記被印刷基板とを同期して移動させる基板搬送手段とを含み、上記スキージが上記無端ベルトマスク版の内側で上記印刷面上の所定位置に配置されていることを特徴としている。
このように、本発明によれば、スキージを固定とし被印刷基板側を移動させる構成であるため、印刷工程でその前後のラインの流れが途切れることがなく、生産効率が高められる。また、スキージにしても角度固定の1つのスキージで印刷方向が常に一定に固定されているため、塗布量の安定した印刷を行うことができる。
また、本発明の別の特徴は、上記回転ローラの少なくとも一方には、上記無端ベルトマスク版に付与する張力を可変とする張力調整手段が連結されていることである。
また、上記無端ベルトマスク版の内側に上記スキージを配置する内部空間を確保するため、上記一対の回転ローラとは異なる高さ位置に配置される少なくとも1つの第3回転ローラを備えている構成も本発明に含まれる。なお本発明は、上記無端ベルトマスク版が金属製で、上記ペースト材がクリーム半田である基板用スクリーン印刷装置に特に好適である。
本発明によれば、無端ベルトマスク版を少なくとも一対の回転ローラ間に掛け渡して回転可能にするとともに、上記無端ベルトマスク版の内側にスキージを固定された位置に配置し、基板搬送手段によって被印刷基板を上記無端ベルトマスク版に接触させながら移動させて印刷するようにしたことにより、品質の安定した基板印刷を連続的に行うことができる生産効率の高い基板用スクリーン印刷装置が提供される。
次に、図1ないし図3により、本発明の実施形態について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
図1に模式的に示すように、この基板用スクリーン印刷装置は、環状に形成された無端ベルトマスク版100を備えている。この例においても、上記従来例と同じく、被印刷基板Wは表面実装基板で、それに印刷(塗布)するペースト材はクリーム半田Sである。
無端ベルトマスク版100の材質は、合成樹脂もしくは金属のいずれでもよいが、この例では厚み0.12〜0.15mmのステンレス材からなる所定長さの帯状メタルマスク版の両端を連結して無端ベルトマスク版としている。
無端ベルトマスク版100には、被印刷基板Wに対するクリーム半田Sの塗布位置に対応したパターンで開口部110が形成されている。開口部110を有する部分が被印刷基板Wの1枚あたりの印刷面となるが、無端ベルトマスク版100に複数の印刷面を設けることもできる。この例では2面としている。
無端ベルトマスク版100を所定の張力を付与した状態で回転駆動するために、少なくとも一対の回転ローラ210,220が用いられる。すなわち、無端ベルトマスク版100は回転ローラ210,220間に掛け渡されるが、無端ベルトマスク版100に所定の張力を付与するため、この例では、次のような構成が採用されている。
すなわち、一方の回転ローラ220は図示しない軸受手段により回転ローラ210との間の距離が可変となるように支持されているとともに、この回転ローラ220には張力調整手段300が連結されている。
この例において、張力調整手段300は、引っ張りバネ310を介して回転ローラ220の回転軸に連結された可逆回転可能なモータ320を備えている。なお、無端ベルトマスク版100との滑りが生じないようにするため、回転ローラ210,220にはスプロケットが用いられるとよい。
無端ベルトマスク版100の内側には、無端ベルトマスク版100の下面側部分を擦るように1つのスキージSQが配置されている。スキージSQは上記従来例と同じくゴム材であってよい。
図1の例において、無端ベルトマスク版100の回転方向は時計方向であり、スキージSQはそのベルト移動方向に対して約60度、すなわち右斜め約60度の角度で固定されている。スキージSQの手前側に図示しないディスペンサによりクリーム半田Sが投入される。なお、約60度の片刃を有するスキージを垂直として用いることもできる。
無端ベルトマスク版100の下方には、被印刷基板Wを搬送する基板搬送手段400が配置されている。この例では、基板搬送手段400としてベルトコンベア410が用いられているが、場合によっては、ローラコンベアを用いることもできる。
被印刷基板Wは、ベルトコンベア410によって無端ベルトマスク版100と接触するように搬送されるが、この例においては図2に示すように、被印刷基板Wをベルトコンベア410上に位置決めして固定するため、ベルトコンベア410に被印刷基板Wをキャッチする係止爪411が設けられている。なお、係止爪411は印刷面から外れた両側の位置に設けられることが好ましい。
ベルトコンベア410は、無端ベルトマスク版100と同一速度となるように図示しない制御手段により同期して駆動される。また、無端ベルトマスク版100の印刷面と被印刷基板Wの位置合わせは、例えば無端ベルトマスク版100と被印刷基板Wの双方に位置合わせマークを形成し、それをCCDカメラで認識させることにより行うことができる。
また、回転ローラ210,220が小径で、無端ベルトマスク版100の内側にスキージSQを配置し得る空間が確保できない場合には、図3に示すように、回転ローラ210,220よりも高い高さ位置に第3の回転ローラ230を設けて、無端ベルトマスク版100を3つの回転ローラ間に三角形状に掛け渡すようにすればよい。
この基板用スクリーン印刷装置によれば、被印刷基板Wを無端ベルトマスク版100の速度と同期して搬送しながらクリーム半田Sが印刷されるため、生産効率が大幅に向上する。ちなみに、図4に示した従来装置におけるタクトの1/3はメタルマスク版10を上げ下げして被印刷基板Wを入れ替えるに要する時間に費やされていたが、本発明によれば、その作業を省略できるため、印刷速度を同一とした場合、生産効率は従来装置の1.5倍にまで高めることができる。
また、各被印刷基板Wが同一のスキージSQによって同一条件下で印刷され、さらには張力調整手段300によって無端ベルトマスク版100の張力を常に一定に維持できるため、品質の安定した印刷物が得られるとともに、上記従来装置のようにマスク版を張り直したり、作り直す必要もなくなる。
本発明による基板用スクリーン印刷装置の実施形態を説明するための模式図。 本発明による基板用スクリーン印刷装置で、ベルトコンベアに対する被印刷基板のキャッチ手段を示す斜視図。 本発明の別の実施形態を示す模式図。 従来装置を説明するための模式図。
符号の説明
100 無端ベルトマスク版
110 開口部
210,220 回転ローラ
300 張力調整手段
400 基板搬送手段
SQ スキージ
W 被印刷基板

Claims (4)

  1. 所定のパターンに沿って形成された開口部を有するマスク版とスキージとを含み、回路基板などの被印刷基板上に上記マスク版を配置し、上記マスク版上に投入されたペースト材を上記スキージにより上記開口部から擦り出して上記被印刷基板に印刷する基板用スクリーン印刷装置において、
    上記マスク版の両端を連結して環状とされた無端ベルトマスク版と、上記無端ベルトマスク版を所定の張力を与えた状態で回転させる少なくとも一対の回転ローラと、上記無端ベルトマスク版の上記回転ローラ間で平坦に支持されている印刷面に対して上記被印刷基板を接触させながら上記無端ベルトマスク版と上記被印刷基板とを同期して移動させる基板搬送手段とを含み、上記スキージが上記無端ベルトマスク版の内側で上記印刷面上の所定位置に配置されていることを特徴とする基板用スクリーン印刷装置。
  2. 上記回転ローラの少なくとも一方には、上記無端ベルトマスク版に付与する張力を可変とする張力調整手段が連結されている請求項1に記載の基板用スクリーン印刷装置。
  3. 上記無端ベルトマスク版の内側に上記スキージを配置する内部空間を確保するため、上記一対の回転ローラとは異なる高さ位置に配置される少なくとも1つの第3回転ローラを備えている請求項1または2に記載の基板用スクリーン印刷装置。
  4. 上記無端ベルトマスク版が金属製で、上記ペースト材がクリーム半田である請求項1,2または3に記載の基板用スクリーン印刷装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100724817B1 (ko) 2006-02-21 2007-06-04 엘에스전선 주식회사 스크린 프린팅 방법
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