JP2005046925A - ロータリカッタおよびプリンタ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】定位置で支持される固定刃31とこの固定刃31に対して一部噛み合うように対向させた回転刃32との噛み合い位置を連続して移動させることで連続紙を切断するようにしたロータリカッタ30で、回転刃32を支持する回転刃支持部材36の外径よりも大きく回転刃32の回転軌跡の最外径よりも小さい外径を有して、回転刃支持部材36の回転軸心回りに回転自在に設けられたリング部材38を、固定刃31と回転刃32とが噛み合う噛み合い範囲よりも固定刃31と回転刃32とが噛み合い始める側に少なくとも設けるようにした。
【選択図】 図3
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロータリカッタおよびプリンタに関する。
【0002】
【従来の技術】
回転軸心方向に対して傾斜するような刃先を有する回転刃と、回転刃の回転軸心方向に平行に配置される刃先を有する固定刃と備え、互いの刃先を対向させた状態で固定刃に対して回転刃を回転させることで固定刃と回転刃との間に通されたシート材を切断するようにしたロータリカッタがある。このようなロータリカッタでは、切断待機状態における固定刃の刃先と回転刃の刃先とは、互いに離反した状態とされている。切断時には、固定刃に対して回転刃を回転させることで固定刃の刃先と回転刃の刃先とを切断開始側から噛み合わせ、徐々に噛み合い位置を刃先に沿って移動させながら、切断終了位置を過ぎた時点で再び噛み合いが解除された状態とする。
【0003】
このようなロータリカッタとしては、回転刃の軸心方向の一端側に固定刃の刃先をガイドするリング部材を固定し、また、回転刃の一端に設けられて回転刃の回動中心に対して偏心した突起と固定刃の一端に設けられた突起との間に回転刃の刃先と固定刃の刃先とを圧接させる方向に付勢力を作用させる圧接ばねを設けたものがある(例えば、特許文献1参照)。このようなロータリカッタでは、回転刃の回動中心に対して偏心した突起を切断時における圧接力が最大となるように設けることで切断を確実に開始するとともに、案内リングによって非切断時の圧接力を調整することで固定刃の磨耗を抑制することができる。
【0004】
また、回転刃の刃先の回転軌跡よりも外径の大きい部分と回転刃の刃先の回転軌跡よりも外径の小さい部分とを有する板状のリング素材を複数枚重ね合わせた案内リングを回転刃の端部に設け、リング素材間に潤滑油を保持させた状態で案内リングに固定刃を当接させるようにしたロータリカッタがある(例えば、特許文献2参照)。このようなロータリカッタでは、非切断時に、回転刃の刃先の回転軌跡よりも外径の大きい部分を固定刃に圧接させることで、固定刃の磨耗を低減することができる。
【0005】
【特許文献1】
特開平5−177586号公報
【特許文献2】
特開平6−79690号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、案内リングが回転刃に固定されているため、回転刃の回転に伴って案内リングも回転する。このため、固定刃の刃先と回転刃の刃先とが噛み合っていない状態でも、回転刃が回転することにより固定刃の刃先は案内リングとの摩擦によって案内リングと接触している部分のみが偏磨耗してしまう。また、特許文献1に記載された技術では、回転刃の一端に設けられた突起と固定刃の一端に設けられた突起との間に、回転刃の刃先と固定刃の刃先とを圧接させる方向に付勢力を作用させる圧接ばねが設けられているため、圧接ばねの付勢力によって、この圧接ばねと各突起とのフック部において突起が磨耗してしまう。
【0007】
特許文献2に記載された技術では、複数枚重ね合わせたリング素材間に潤滑油を保持させるようにしているが、案内リングがリング素材間に保持することができる潤滑油の量には限度があり、耐久性を向上させるには限度がある。また、特許文献2に記載された技術では、潤滑油を保持するリング素材間の間隔部分が外方に開放されているため、潤滑油が大気中に蒸発してしまう。これによっても、耐久性を向上させるには限度がある。さらに、潤滑油を保持するリング素材間の間隔部分が外方に開放されていることから、埃等の異物が潤滑油に付着し、固定刃の案内リングに対する摺動を却って阻害してしまう。
【0008】
本発明の目的は、ロータリカッタの長寿命化を図ることである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のロータリカッタは、定位置で支持される固定刃と、前記固定刃に対して一部噛み合うように対向する回転刃と、前記固定刃と前記回転刃との噛み合い位置が回転軸心方向に沿って連続して移動するように前記回転刃を回転可能に支持する回転刃支持部材と、前記固定刃の一部が当接され、前記固定刃と前記回転刃とが噛み合う噛み合い範囲よりも前記固定刃と前記回転刃とが噛み合い始める側に少なくとも設けられて前記回転刃支持部材の外径よりも大きく前記回転刃の回転軌跡の最外径よりも小さい外径を有して、前記回転刃支持部材の回転軸心回りに回転自在に設けられたリング部材と、を具備する。
【0010】
したがって、固定刃と回転刃とが噛み合っていない状態では、固定刃はリング部材に当接する。リング部材は、回転刃支持部材に対して回転刃支持部材の回転軸心回りに回転自在であるため、固定刃が当接されている間は、回転刃支持部材に対して空転する。これによって、固定刃と回転刃とが噛み合っていない状態の固定刃の磨耗を防止することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態について図1ないし図6を参照して説明する。本発明は、ロータリカッタを具備するプリンタへの適用例を示す。
【0012】
図1は、本発明の一実施の形態のロータリカッタを具備するプリンタを概略的に示す側面図である。本実施の形態のプリンタ1は、ロール状の連続紙2を収容するホッパ3から、連続紙2に対して印字を行う印字部4、印字がなされた連続紙2を切断するロータリカッタ30、および、切断された連続紙2をプリンタ1の外部へ向けて搬送するトランスポート部5を介して発行口6へ至る案内経路7を備えている。本実施の形態では、案内経路7においてホッパ3側を上流側、発行口6側を下流側とする。
【0013】
まず、ホッパ3について説明する。ホッパ3は、連続紙2を、長さ方向における他端側(外周側の端部)から引き出し自在に保持する保持機構8を備えている。
【0014】
連続紙2としては、連続紙2が巻回される巻回軸を備え、糊付け等によって連続紙2の巻き始め側の端部がこの巻回軸に固定されているタイプと、連続紙2の巻き始め側の端部が巻回軸に固定されていないタイプとがあるが、本実施の形態では、いずれのタイプの連続紙2であっても保持機構8で保持可能な連続紙2として用いることが可能である。
【0015】
保持機構8は、一対の側板9にそれぞれ形成された円弧状の切欠き10を備える軸受け部11と、連続紙2の巻回軸の軸心方向の両端に脱離自在に装着されて軸受け部11に回転可能に支持される円筒形状のコア12とを備えている。
【0016】
軸受け部11は、切欠き10に外周面を臨ませた状態で側板9に設けられて、連続紙2の巻回軸の軸心方向と平行な軸心周りに回転自在な複数のローラ13を備えている。
【0017】
コア12の一端部側は、巻回軸に挿入可能とされている。また、コア12の他端部側は、軸受け部11によって着脱自在に支持される。コア12の外径寸法は、後述する印字動作に際して連続紙2がホッパ3から引き出された場合に、コア12と巻回軸との間で空転が生じない程度に巻回軸の内径寸法と同等程度に設定されている。
【0018】
保持機構8は、連続紙2の巻回軸に挿入されたコア12を、軸受け部11によって下側から支持するとともに、後述する印字動作に際して連続紙2が引き出されることによる巻回軸の回転に伴って軸受け部11におけるコア12を回転可能に保持する。
【0019】
次に、印字部4について説明する。印字部4は、ローラ構造のプラテン14と、このプラテン14に対して案内経路7を介して接離自在に対向配置された印字ヘッド15とを備えている。
【0020】
プラテン14は、側板9に設けられた一対のヘッド支持板16間で、軸心周りに回動可能に支持されている。プラテン14は、図示しないモータによって回転駆動され、後述するトランスポート部5とともに、案内経路7中における連続紙2を上流側から下流側へ搬送する機能も果たす。
【0021】
印字ヘッド15は、ヘッド支持板16間で、プラテン14から離反する方向に揺動可能に支持されている。公知の技術であるため図示および説明を省略するが、本実施の形態の印字ヘッド15は、ライン状に配列された複数の発熱抵抗体を備えたサーマルヘッドであり、後述する印字動作に際しては、複数の発熱抵抗体が、プリントデータに応じて1ライン分ずつ選択的に発熱するように駆動制御されて、連続紙2に所定事項をプリントする。
【0022】
次に、トランスポート部5について説明する。トランスポート部5は、案内経路7において印字部4よりも連続紙2案内方向下流側に設けられている。このトランスポート部5は、案内経路7中を搬送される連続紙2を下側から支持する下側ガイド部材17と、この下側ガイド部材17に上方から対向接触配置されたエンドレスタイプのタイミングベルト18とを備えている。タイミングベルト18は、案内経路7の上流側と下流側とで対をなして少なくとも一方が図示しないモータによって回転駆動される一対のギヤ19に掛け渡されており、トランスポート部5における連続紙2を下側ガイド部材17に押し付ける機能も果たす。
【0023】
後述する印字動作に際してモータは、案内経路7における連続紙2が、印字ヘッド15が一度にプリント可能な長さと同一ないし同等の長さずつプリント位置を通過するように駆動される。これにより、後述する印字動作に際して、プラテン14およびタイミングベルト18は、印字ヘッド15が一度にプリント可能な長さと同一ないし同等の長さずつ連続紙2を引き出し搬送する。
【0024】
また、案内経路7中には、ホッパ3から引き出されて印字部4へ至る連続紙2を張設状態とするテンションローラ19が設けられている。テンションローラ19は、側板9に設けられたアーム20によって回転自在に支持されている。アーム20は、スプリング21によって連続紙2を張設状態とする方向に付勢されている。
【0025】
次に、ロータリカッタ30について説明する。図2はロータリカッタ30を示す正面図、図3は図2の断面図である。ロータリカッタ30は、ともに、略平板状の固定刃31と回転刃32とを組み合わせて構成されている。固定刃31と回転刃32とは、ともにフレーム33によって支持されている。ロータリカッタ30は、フレーム33を一対の側板9に対して固定することで、案内経路7に対して位置決めされる。
【0026】
固定刃31は、長手方向の両端部に設けられた図示しない支持部を、フレーム33に設けられたフレーム固定刃支持穴34に嵌合させることにより、フレーム33に対して回動可能に支持されている。固定刃31は、後述する連続紙2の切断に際して切り始めとなる側に設けられた圧接ばね35によって、自身の刃先31aを回転刃32の刃先32aに圧接させる方向に付勢されている。
【0027】
回転刃32は、軸心方向がプラテン14の軸心方向と平行となるように配設された回転刃支持部材36に保持されており、この回転刃支持部材36の軸心方向に対して自身の長手方向が傾斜するように設けられている。
【0028】
回転刃支持部材36は、フレーム33に設けられた回転刃軸受37によって、フレーム33に対して回動可能に保持されている。
【0029】
回転刃32は、回転刃支持部材36の回転によって回転刃32の刃先32aが軌跡として描く円の径が、回転刃支持部材36の軸心方向に沿って等しくなるように設けられている。
【0030】
回転刃支持部材36の軸心方向の両端には、リング部材38が取り付けられている。リング部材38は、回転刃支持部材36に対して回動自在に設けられている。
【0031】
本実施の形態のリング部材38は、回転刃支持部材36またはリング部材38の一方に対して回転力が付与された場合に、回転刃支持部材36の外周面と自身の内周面との間ですべりを生じさせ、回転力が付与されたいずれか一方のみが回転するように、回転刃支持部材36の外径寸法よりも同等ないし若干大きい内径の穴部38aを中央部に有している。
【0032】
このようなリング部材38は、穴部38aの内径寸法を調整するとともに、回転刃支持部材36の外周面と自身の内周面との間ですべりを生じさせるような材料によって形成することが可能である。このような材料としては、例えば、適切な摩擦力を有する樹脂材料を挙げることができる。リング部材38の内径は、回転刃支持部材36の外周面と自身の内周面の間ですべりを生じさせるように、リング部材38を形成する材料に応じて適宜設定することが好ましい。
【0033】
リング部材38の外径は、回転刃支持部材36の回転によって回転刃32の刃先32aが軌跡として描く円の外径よりも小さく設定されている。
【0034】
リング部材38は、リング部材38よりも回転刃支持部材36の軸心方向の両端部側に設けられた止め輪39によって回転刃支持部材36に取り付けられている。
【0035】
なお、本実施の形態では、内径寸法を調整し、回転刃支持部材36の外周面と自身の内周面との間ですべりを生じさせるような材料によって形成されたリング部材38を用いたが、これに限るものではなく、図示しないベアリングによってリング部材を実現するようにしてもよい。なお、ベアリングについては公知の技術であるため図示および説明を省略するが、リング部材としてベアリングを用いる場合、ベアリングの内周側のリングの内周面を回転刃支持部材36の外周面に固定する。
【0036】
回転刃支持部材36の軸心方向の一端側には、駆動ギヤ40が取り付けられている。この駆動ギヤ40は、回転刃支持部材36がフレーム33に取り付けられた状態でフレーム33の外側に位置するように設けられている。特に図示しないが、フレーム33にはモータ等の駆動源に連結されたギヤ列が設けられており、駆動ギヤ40はフレーム33を一対の側板9に固定した状態で、このギヤ列に連結される。
【0037】
本実施の形態のロータリカッタ30における固定刃31の刃先31aと回転刃32の刃先32aとは、切断時以外には噛み合っていない分離型構造とされており、回転刃支持部材36の回転に際して互いが鋏のように噛み合うように位置決めされている。
【0038】
このような構成において、印字動作に際しては、制御部によってプラテン14が連結されたモータおよび印字ヘッド15を駆動することによって、案内経路7中で連続紙2を搬送しながら、この連続紙2に対して所定事項を印字する。
【0039】
印字が終了すると、制御部によって図示しないモータを駆動制御してモータの駆動力をギヤ列を介して駆動ギヤ40に伝達する。駆動ギヤ40に伝達される駆動力によって回転刃支持部材36が回転される。回転刃支持部材36の回転に伴い、回転刃32も回転する。そして、固定刃31の刃先31aと回転刃32の刃先32aとを鋏のように噛み合わせることにより、案内経路7を搬送される連続紙2を切断する。
【0040】
具体的に、回転刃支持部材36の回転に伴い回転刃32を図4(a)に示す位置まで回転させて、図4(b)に示すように、回転刃32の刃先32aと固定刃31の刃先31aとが噛み合い始めてから連続紙2の切断を開始する。
【0041】
この状態から、回転刃支持部材36の回転を続けると、固定刃31の刃先31aと回転刃32の刃先32aとの噛み合い位置が、回転刃支持部材36の軸心方向に沿って移動し、連続紙2が徐々に切断される。例えば、回転刃32の刃先32aが図5(a)に示す位置を通過する際には、固定刃31の刃先31aと回転刃32の刃先32aとの噛み合い位置は、図5(b)に示す位置に移動している。
【0042】
そして、回転刃支持部材36の回転を続け、回転刃32が図6(a)に示す位置まで回転すると、図6(b)に示すように、回転刃32の刃先32aと固定刃31の刃先31aとの噛み合いが終了して連続紙2の切断が完了する。切断を終了すると、固定刃31の刃先31aと回転刃32の刃先32aとは、互いに分離した状態となる。
【0043】
ここで、固定刃31は、圧接ばね35によって、自身の刃先31aを回転刃32の刃先32aに圧接させる方向に付勢されているため、切り始めに固定刃31の刃先31aと回転刃32の刃先32aとを確実に噛み合わせ、切断を確実に開始することができる。また、圧接ばね35を切り始めとなる側に設けることで、切断の開始をより確実にすることができる。
【0044】
なお、固定刃31の刃先31aを回転刃32の刃先32aに圧接させる方向に付勢する圧接ばね35は、切り始め側に限るものではなく、切り始め側および切り終わり側に設けるようにしてもよい。これによって、ロータリカッタ30による連続紙2の切断をより確実に行なうことができる。
【0045】
本実施の形態のロータリカッタ30は、固定刃31の刃先31aと回転刃32の刃先32aとが分離した状態においては、固定刃31の刃先31aがリング部材38の外周面に当接する。固定刃31は、圧接ばね35によって付勢されているため、自身の刃先31aを押し付けるようにしてリング部材38の外周面に当接する。
【0046】
リング部材38は、回転刃支持部材36に対してすべりを持って取り付けられているため、外周面に固定刃31の刃先31aが当接されている状態では、この固定刃31によって押さえつけられて回転刃支持部材36に対して空転する。
【0047】
ところで、特に図示しないが、ベアリングによってリング部材を実現する場合、ベアリングの内周側のリングの内周面が回転刃支持部材36の外周面に固定されているため、固定刃の刃先と回転刃の刃先とが分離した状態においては、ベアリングの外周側のリングと内周側のリングとの間に設けられたボールによって回転刃支持部材36の回転に対する空転を生じさせることができる。
【0048】
このように、本実施の形態のロータリカッタ30によれば、固定刃31の刃先31aと回転刃32の刃先32aとが噛み合っていない状態における固定刃31の磨耗を防止することができる。これによって、固定刃31ひいてはロータリカッタ30の長寿命化を図ることができる。
【0049】
また、本実施の形態のロータリカッタ30によれば、リング部材38と固定刃31との摩擦を緩和するために、リング部材38の外周にグリス等の潤滑剤を塗布する必要がないので、リング部材38に塗布したグリス等の潤滑剤に紙粉等の異物が付着することを防止することができ、これによっても、固定刃31ひいてはロータリカッタ30の長寿命化を図ることができる。
【0050】
また、本実施の形態のロータリカッタ30においては、リング部材38は、回転刃支持部材36に対してすべりを発生させる材料によって形成されているため、材料の選択によって回転刃支持部材36に対してリング部材38を空転させることができるので、固定刃31の長寿命化を図ることができるロータリカッタ30を容易に実現することができる。
【0051】
また、本実施の形態のロータリカッタ30においては、リング部材38をベアリングとすることにより、固定刃31の磨耗をより確実に抑制し、ロータリカッタ30の耐久性を一層向上させることができる。
【0052】
また、本実施の形態のロータリカッタ30においては、リング部材38は、固定刃31と回転刃32とが噛み合う噛み合い範囲よりも固定刃31と回転刃32とが噛み合い始める側および固定刃31と回転刃32との噛み合いが終了する側に設けられているため、固定刃31の磨耗を固定刃31全体に亘って防止することができるので、固定刃31の偏磨耗を確実に防止することができる。
【0053】
また、本実施の形態のロータリカッタ30においては、固定刃31と回転刃32とを噛み合わせる方向に固定刃31を付勢する固定刃付勢部材としての圧接ばね35を具備するため、固定刃31と回転刃32とを確実に噛み合わせ、切断をより確実に行なうことができる。
【0054】
そして、本実施の形態のプリンタ1においては、連続紙2紙を案内する案内経路7と、案内経路7を間にして対向配置されたプラテン14と印字ヘッド15とを有する印字部4と、案内経路7を間にして対向配置された固定刃31と回転刃32とを有する上述のロータリカッタ30とを具備するため、プリンタ1としての耐久性を向上させることができる。
【0055】
【発明の効果】
本発明のロータリカッタによれば、固定刃と回転刃とが噛み合っていない状態の固定刃の磨耗を防止することができるので、ロータリカッタの長寿命化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態のロータリカッタを具備するプリンタを概略的に示す側面図である。
【図2】ロータリカッタを示す正面図である。
【図3】図2の断面図である。
【図4】ロータリカッタにおける切断動作を説明する説明図である。
【図5】ロータリカッタにおける切断動作を説明する説明図である。
【図6】ロータリカッタにおける切断動作を説明する説明図である。
【符号の説明】
1 プリンタ
4 印字部
7 案内経路
30 ロータリカッタ
31 固定刃
32 回転刃
35 固定刃付勢部材
36 回転刃支持部材
38 リング部材
Claims (6)
- 定位置で支持される固定刃と、
前記固定刃に対して一部噛み合うように対向する回転刃と、
前記固定刃と前記回転刃との噛み合い位置が回転軸心方向に沿って連続して移動するように前記回転刃を回転可能に支持する回転刃支持部材と、
前記固定刃の一部が当接され、前記固定刃と前記回転刃とが噛み合う噛み合い範囲よりも前記固定刃と前記回転刃とが噛み合い始める側に少なくとも設けられて前記回転刃支持部材の外径よりも大きく前記回転刃の回転軌跡の最外径よりも小さい外径を有して、前記回転刃支持部材の回転軸心回りに回転自在に設けられたリング部材と、
を具備するロータリカッタ。 - 前記リング部材は、前記回転刃支持部材に対してすべりを発生させる材料によって形成されている請求項1記載のロータリカッタ。
- 前記リング部材は、ベアリングである請求項1記載のロータリカッタ。
- 前記リング部材は、前記固定刃と前記回転刃とが噛み合う噛み合い範囲よりも前記固定刃と前記回転刃とが噛み合い始める側および前記固定刃と前記回転刃との噛み合いが終了する側に設けられている請求項1記載のロータリカッタ。
- 前記固定刃と前記回転刃とを噛み合わせる方向に前記固定刃を付勢する固定刃付勢部材を具備する請求項1記載のロータリカッタ。
- 連続紙を案内する案内経路と、
前記案内経路を間にして対向配置されたプラテンと印字ヘッドとを有する印字部と、
前記案内経路を間にして対向配置された固定刃と回転刃とを有する請求項1ないし5のいずれか一に記載のロータリカッタと、
を具備するプリンタ。
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JP2003203731A JP2005046925A (ja) | 2003-07-30 | 2003-07-30 | ロータリカッタおよびプリンタ |
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