JP2005043862A - ホログラフィック記録用組成物、ホログラフィック記録メディア及びその記録方法 - Google Patents

ホログラフィック記録用組成物、ホログラフィック記録メディア及びその記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、感度が高く体積収縮率の低いホログラフィック記録メディア及びそれらを用いたホログラフィック記録方法を提供することに有る。
【解決手段】 カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)、分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)及び該カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)を含み、かつ該架橋剤(D)が熱によりカチオン重合を開始することのできる熱カチオン重合開始剤であることを特徴とするホログラフィック記録用組成物。
【選択図】 なし

Description

本発明は大容量化が可能なホログラフィック記録メディアに関し、さらにそのメディアに対して好適なホログラフィック記録用組成物及びホログラフィック記録方法に関するものである。
近年、インターネットの普及やブロードバンド化による高速大容量のデータのやり取りが増加しており、また各国政府の推進による電子政府の拡張により、各所属機関に保管されるデータの容量が急速に拡大してきている。さらに、テレビジョン放送におけるハイビジョンの普及や地上波デジタルの普及などにより今後高記憶容量の記録メディアが必要となると予想され、その中で、Blu−rayディスク等の次世代の光記録メディアが今後普及していくと思われる。しかしながら、次々世代の記録メディアについては、種々の方式が提案されているが未だ本命不在な状態に有る。
この次々世代の記録メディアの中で、ページ方式のメモリシステム、特にホログラフィック記録が、従来のメモリ装置に代わるものとして提案され、高記憶容量でかつランダムアクセスが可能な方式であることから近年注目を集めている。このホログラフィック記録については幾つかの総説(例えば、非特許文献1参照。)等に詳細が説明されている。
このホログラフィック記録における記録方式としては、例えばホログラフィック記録層の両側に透明な基材が配置されたホログラフィック記録メディアを用いた記録方法(例えば、特許文献1参照。)や、ホログラフィック記録層の片面側に配置された反射面とを備えたホログラフィック記録メディアを用いた記録方法(例えば、特許文献2参照。)などが提案されている。この記録メディアにおいては性能を左右するホログラフィック記録層がキー技術の一つと言って良い。
このようなホログラフィック記録層は、ホログラフィック露光することにより層内の屈折率を変化させ情報を記録し、この記録されたメディア内の屈折率の変化を読み取ることにより情報を再生させることを基本原理にしており、このホログラフィック記録層としては無機材料を利用した材料(例えば、特許文献3参照。)、光で構造異性化する化合物を利用した材料(例えば、特許文献4参照。)、或いはフォトポリマーの拡散重合を利用した材料(例えば、特許文献5参照。)など種々提案されている。これらの中で、特許文献5で記載されているフォトポリマーを使用した材料においては記録層形成組成物を調製する際に揮発性溶剤を使用するため、材料の厚さは最大150μm程度に制限されている。さらに、重合によって引き起こされる4〜10%の体積収縮は、記録された情報を再生する際の信頼性に悪影響を与えていた。
上述した欠点を改善するために、無溶剤で比較的体制収縮の少ないカチオン重合を利用したホログラフィック記録層形成組成物(例えば、特許文献6参照。)などが提案されている。しかしながら、この記録層形成組成物においては光カチオン重合を起こすモノマー以外が液状物質であるため、ホログラフィック露光により記録層内のモノマーが光重合して形成された島状部分が移動してしまう恐れが有ったり、装置内の環境温度の変化により液状物質の体積が膨張するなどの欠点を有していた。
このような欠点を改善するためにホログラフィック露光での記録にはラジカル重合を用い、この露光前のラジカル重合可能なモノマーを保持するためにバインダーマトリックスをメディア形成後に形成させる組成物(例えば、特許文献7参照。)や膨張剤の併用(例えば、特許文献8参照。)などが提案されており、このような組成物を用いることによってホログラフィック記録層の膜厚を厚くでき、かつ体積収縮を少なくすることができるが未だ十分であるとは言えない。
一方、ホログラフィック記録メディアにホログラフィック記録を行う場合、低エネルギーで露光できることが記録速度を向上させるためには必須となる。この記録速度、言い換えれば記録感度を向上させるためには、使用されるラジカル重合可能なモノマー、バインダーマトリックス、増感色素及びラジカル開始剤の選択及び組み合わせが重要となる。例えば光カチオン重合と光ラジカル重合を同時に起こさせるようなホログラム記録用感光性組成物(例えば、特許文献9参照。)などが提案されているが未だ十分であるとは言えない。
米国特許第5,719,691号明細書 特開2002−123949号公報 英国特許第9,929,953号明細書 特開平10−340479号公報 米国特許第4,942,112号明細書 米国特許第5,759,721号明細書 米国特許第6,103,454号明細書 米国特許第6,124,076号明細書 特開2003−066816号公報 Hans J.Coufal等著「Holographic Da ta Storage(Springer Series in Optical Sciences,Vol76)」(Springer−Verlag GmbH & Co.KG、2000年08月)
本発明は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、感度が高く体積収縮率の低いホログラフィック記録メディア及びそれらを用いたホログラフィック記録方法を提供することに有る。
本発明の上記目的は、以下の構成によって達成された。
(請求項1)
カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)、分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)及び該カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)を含み、かつ該架橋剤(D)が熱によりカチオン重合を開始することのできる熱カチオン重合開始剤であることを特徴とするホログラフィック記録用組成物。
(請求項2)
前記熱カチオン重合開始剤が下記一般式(1)または一般式(2)で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載のホログラフィック記録用組成物。
Figure 2005043862
(式中、R1は置換または無置換の芳香族性基を表し、R2及びR3は置換または無置換のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基を表し、X-は対アニオンを表す)
Figure 2005043862
(式中、R4は置換または無置換のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基を表し、R5は硫黄原子とともに5または6員環を形成する置換または無置換の炭化水素基を表し、X-は対アニオンを表す)
(請求項3)
さらに酸増殖剤を含有することを特徴とする請求項2に記載のホログラフィック記録用組成物。
(請求項4)
さらに光重合開始剤(C)を波長増感するための増感色素を含有することを特徴とする請求項1に記載のホログラフィック記録用組成物。
(請求項5)
前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)が、反応性基としてエポキシ基、オキセタン基、ビニルエーテル基、アルケニルエーテル基、アレンエーテル基及びケテンアセタール基の中から選ばれる少なくとも一種の官能基を有することを特徴とする請求項1に記載のホログラフィック記録用組成物。
(請求項6)
前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)として、分子内に少なくともオキセタン基を有する化合物を含むことを特徴とする請求項5に記載のホログラフィック記録用組成物。
(請求項7)
前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)が、常温で液状または融点が100℃以下であることを特徴とする請求項5または6に記載のホログラフィック記録用組成物。
(請求項8)
前記分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)が、分子内に(メタ)アクリロイル基を有する化合物を少なくとも含んでいることを特徴とする請求項1に記載のホログラフィック記録用組成物。
(請求項9)
前記分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)が、屈折率が1.55以上の化合物を少なくとも含有することを特徴とする請求項1に記載のホログラフィック記録用組成物。
(請求項10)
第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック記録層が挟持され、該ホログラフィック記録層がカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)、分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)及び前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)を含み、かつ該架橋剤(D)が熱によりカチオン重合を開始することのできる熱カチオン重合開始剤を含むことを特徴とするホログラフィック記録メディア。
(請求項11)
第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック記録層が挟持され、該ホログラフィック記録層がカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)、分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)及び前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)を含み、かつ該架橋剤(D)が熱によりカチオン重合を開始することのできる熱カチオン重合開始剤を含むことを特徴とするホログラフィック記録メディア。
(請求項12)
ホログラフィック記録層の厚みDhが200μm以上、2.0mm以下であることを特徴とする請求項11に記載のホログラフィック記録メディア。
(請求項13)
第一の基材の厚みd1と第二の基材の厚みd2との関係がd1≦d2であることを特徴とする請求項11に記載のホログラフィック記録メディア。
(請求項14)
第一の基材が透明であり、ホログラフィック記録層が積層された面とは反対の面に反射防止処理がなされていることを特徴とする請求項10に記載のホログラフィック記録メディア。
(請求項15)
第一の基材の材質がガラスであることを特徴とする請求項10に記載のホログラフィック記録メディア。
(請求項16)
第二の基材のホログラフィック記録層が積層される面或いはその反対面に反射率が70%以上の反射層が積層されていることを特徴とする請求項10に記載のホログラフィック記録メディア。
(請求項17)
形状がディスク状であることを特徴とする請求項10に記載のホログラフィック記録メディア。
(請求項18)
形状がカード状であることを特徴とする請求項10に記載のホログラフィック記録メディア。
(請求項19)
第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック記録層が挟持され、該ホログラフィック記録層がカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)、分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)及び前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)を含み、かつ該架橋剤(D)が熱によりカチオン重合を開始することのできる熱カチオン重合開始剤を含むホログラフィック記録メディアにホログラフィック記録する方法において、ホログラフィック露光の前にカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋剤(D)で熱により架橋させた後に、記録したい情報を基にしたホログラフィック露光を行い、光重合開始剤(C)を活性化させ、この活性種により分子内のエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)を拡散重合させることによりホログラフィック記録メディアに情報を記録することを特徴とするホログラフィック記録方法。
(請求項20)
ホログラフィック記録メディアへの情報記録が終了した後に、さらにホログラフィック記録メディア全体に熱及び光照射により安定化させることを特徴とする請求項19に記載のホログラフィック記録方法。
(請求項21)
第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック記録層が挟持され、該ホログラフィック記録層がカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)、分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)及び前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)を含み、かつ該架橋剤(D)が熱によりカチオン重合を開始することのできる熱カチオン重合開始剤を含むホログラフィック記録メディアにホログラフィック記録する方法において、記録したい情報を基にしたホログラフィック露光を行い、光重合開始剤(C)を活性化させ、この活性種により分子内のエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)を拡散重合させることによりホログラフィック記録メディアに情報を記録し、ホログラフィック記録メディアへの情報記録が終了した後に、さらにホログラフィック記録メディア全体に熱及び光照射を行うことにより記録された情報を安定化させることを特徴とするホログラフィック記録方法。
本発明により、感度が高く体積収縮率の低いホログラフィック記録メディア及びそれらを用いたホログラフィック記録方法を提供することが出来る。
以下本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下、本発明のホログラフィック記録用組成物及び前記組成物を記録層とするホログラフィック記録メディアについて詳述する。
本発明のホログラフィック記録メディアの記録層に用いられるホログラフィック記録用組成物としては、カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)、分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)及び該カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)を含み、かつ該架橋剤(D)が熱によりカチオン重合を開始することのできる熱カチオン重合開始剤であることを特徴としている。尚、ここで言う熱カチオン重合開始剤とは、熱によりカチオン重合を開始することのできる活性種を発生する化合物を指し、また、分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)の重合に対しては不活性な化合物であり、カチオン重合開始剤にはなるがラジカル重合開始剤にはならない化合物を指す。
本発明で必須成分として添加されるバインダー化合物(A)を架橋することのできる熱カチオン重合開始剤としては、本発明の他の必須成分に悪影響を与えないものであれば、従来から公知のスルホニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩等のオニウム塩及びシラノール・アルミニウム錯体等を特に制限なく用いることができ、これらの熱カチオン重合開始剤の中で、他の必須成分が150℃以上に高温加熱しても問題がなければ、特開昭58−37003号、同63−223002号等に記載されているベンジルスルホニウム塩、特開昭56−152833号等に記載されているトリアルキルスルホニウム塩等を適宜選択して用いることができる。
また、光重合開始剤(C)が高温加熱で活性が消失してしまう場合や、高温加熱によりラジカルを発生してしまう場合には、熱カチオン重合開始剤としては低温で重合を開始できるような化合物であることが好ましく、このような化合物の中で、特に前記一般式(1)及び一般式(2)で表される化合物がより好ましい。
上述の一般式(1)及び一般式(2)で表される化合物におけるアルキル基としては、直鎖及び分岐アルキルが含まれ、例えばメチル基、エチル基、ブチル基、イソブチル基、ヘキシル基、オクチル基、ステアリル基等が挙げられる。また、シクロアルキル基としては5〜7員環のものが、アラルキル基としてはベンジル基が好ましい。また芳香族性基とは、フェニル基やナフチル基のような炭化水素で構成された芳香族炭化水素性基、ピリジン基、チオフェン基等の複素環基からなる芳香族性基などを挙げることができる。また、前記官能基の置換基としては、ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、アルキル基、ヒドロキシ基、アミノ基(アルキル置換アミノ基を含む)、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アニリノ基、アシルアミノ基、アルキルウレイド基、アリールウレイド基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアミノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホ基、カルボキシ基、カルバモイル基、−COOR、−OCOR(Rはアルキル基、アリール基等の有機基)、アリール基或いはヘテロ環基などを挙げることができる。また、X-で表される対アニオンとしては、例えばCl-、Br-、I-、BF4 -、PF6 -、SbF6 -、AsF6 -、N3 -、ClO4 -、Cl2Br-、Cl2-、BrI2 -、Br2-、Br3 -、I3 -、ICl4 -、HSO3 -、Ph4-、SCN-、NO3 -、CH3SO3 -、CF3SO3 -、p−CH364SO3 -、CH3COO-、PhCOO-、HOC64COO-、AuI2 -、ReO4 -、Ph3Si-(F)2、Ph3Sn-(F)2などを挙げることができ、これらの中でBF4 -、PF6 -、SbF6 -、AsF6 -、Ph4-、CF3SO3 -、p−CH364SO3 -がアニオンとして求核性が低いことから好ましい。
上に述べた熱カチオン重合開始剤の具体的なものとしては、特開昭63−8365号、同63−8366号、特開平1−83060号、同1−290658号、同2−1470号、同2−196812号、同2−232253号、同3−17101号、同3−47164号、同3−48654号、同3−145459号、同3−200761号、同3−237107号、同4−1177号、同4−210673号、同8−188569号、同8−188570号、同11−29609号、同11−255739号、特開2001−55374号等明細書に記載されている化合物を挙げることができ、熱カチオン重合開始剤は、単独もしくは必要に応じて二種以上併用して使用することができる。
尚、前記で詳述した熱カチオン重合開始剤は、開始自体が熱的に開裂して発生するカルボニウムカチオンをバインダー化合物(A)の重合開始に利用することもできるし、ホログラフィック記録用組成物中に水酸基などのプロトン供与性の官能基を有する化合物が存在する時には、開裂により生成したカルボニウムカチオンが、プロトン供与性の官能基を有する化合物と反応して生成するプロトンを、バインダー化合物(A)のカチオン重合の開始剤として使用することもできる。
また、上述した熱カチオン重合開始剤の添加量としては、後述するカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)100質量部に対して、通常0.1質量部以上、30質量部以下の範囲であり、好ましくは0.5質量部以上、20質量部以下の範囲である。
次に、本発明の必須成分であるカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)について詳述する
本発明のバインダー化合物は、後で詳述する本発明のホログラフィック記録メディアを作製する際に、常温で液状或いは100℃以下の温度で液状の記録用組成物を二枚の基材間に所定の厚みで挟持させることにより作製されるため、常温で液状或いは融点が100℃の化合物が好ましい。
さらに、記録メディア形成後に記録用組成物をメディア内で流動しないようにさせるために一部を固定、或いはホログラフィック記録後に記録された情報を固定化することが好ましく、このように固定化させる方法として、カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)と、前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる熱カチオン重合開始剤により熱架橋反応を起こさせることにより目的を達成することができる。
本発明の必須成分であるカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)としては、カチオン重合可能な官能基を有している化合物であれば特に制限はなく用いることができるが、その中でエポキシ基、オキセタン基、ビニルエーテル基、アルケニルエーテル基、アレンエーテル基及びケテンアセタール基の中から選ばれる少なくとも一種の反応基を有するものが好ましく、これらは種々の分野で使用されている公知の化合物を適時選択して用いることができる。
さらに高分子量のバインダーマトリックスを形させる場合には、分子内に少なくとも一つのオキセタン基を有する化合物を含むことが好ましく、このようなオキセタン基を分子内に有する化合物の具体的なものとしては、例えば特開平5−170763号、同5−371224号、同6−16804号、同7−17958号、同7−173279号、同8−245783号、同8−301859号、同10−237056号、同10−330485号、同11−106380号、同11−130766号、同11−228558号、同11−246510号、同11−246540号、同11−246541号、同11−322735号、特開2000−1482号、同2000−26546号、同2000−191652号、同2000−302774号、同2000−336133号、同2001−31664号、同2001−31665号、同2001−31666号、同2001−163882号、同2001−226365号、同2001−278874号、同2001−278875号、同2001−302651号、同2001−342194号、同2002−20376号、同2002−80581号、同2002−193965号、同2002−241489号、同2002−275171号、同2002−275172号、2002−322268号、同2003−2881号、同2003−12662号、同2003−81958号、特表平11−500422号等明細書に記載されている化合物を挙げることができ、これらの化合物は単独もしくは二種以上併用して使用することができる。
尚、カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)は、オキセタン基を有する化合物以外に、組成物とした場合の液粘度の調整、形成されるバインダーマトリックスの物性調整などの目的で、エポキシ基、ビニルエーテル基、アルケニルエーテル基、アレンエーテル基或いはケテンアセタール基を有するバインダー化合物を併用しても良く、このカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)は通常ホログラフィック記録用組成物中5質量%以上、95質量%以下であり、さらには20質量%以上、95質量%以下にするのが好ましい。
本発明で用いられる分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)としては、エチレン性二重結合を有する化合物、例えばスチレン誘導体、アリル基を有する化合物或いは不飽和オレフィンなど本発明の目的を阻害しない範囲で特に制限なく用いることができるが、記録メディアにした際の基材との密着やバインダー化合物(A)との相溶性などを考慮する場合には、分子内にアシルオキシ基或いはアシルアミド基を有する化合物が好ましく、さらにラジカル重合する際の立体障害の点から(メタ)アクリロイル基を有する化合物がより好ましい。尚、本発明で言う(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基またはメタクリロイル基を表す。
このような(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば、(メタ)アクリロイル基を1個有する化合物として置換または無置換のフェノール、ノニルフェノール及び2−エチルヘキサノールの(メタ)アクリレートや(メタ)アクリルアミド、並びにこれらのアルコールのアルキレンオキシド付加物の(メタ)アクリレートや(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。(メタ)アクリロイル基を2個有する化合物としては、置換または無置換のビスフェノールA、ビスフェノールF、フルオレン及びイソシアヌル酸のジ(メタ)アクリレートや(メタ)アクリルアミド並びにこれらのアルコールのアルキレンオキシド付加物のジ(メタ)アクリレートや(メタ)アクリルアミド、エチレングリコールやプロピレングリコールなどのポリアルキレングリコールののジ(メタ)アクリレートや(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。(メタ)アクリロイル基を3個有する化合物としては、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン及びイソシアヌル酸のトリ(メタ)アクリレートやトリ(メタ)アクリルアミド、並びにこれらのアルコールのアルキレンオキシド付加物のトリ(メタ)アクリレートやトリ(メタ)アクリルアミド等があり、(メタ)アクリロイル基を4個以上有する化合物としては、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレートやポリ(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。また、ウレタン結合を主鎖とするウレタンアクリレート、エステル結合を主鎖とするポリエステルアクリレート、エポキシ化合物にアクリル酸を付加したエポキシ(メタ)アクリレート等の従来公知のアクリルまたはアクリルアミド系モノマー・オリゴマーなども本発明においては適時選択して用いることができる。
尚、複数個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物においては(メタ)アクリレート単独或いは(メタ)アクリルアミドを単独に有していても良いし、(メタ)アクリレートと(メタ)アクリルアミドを有した化合物であっても良い。
また、前述した反応性基を有するバインダー化合物(A)の反応性基と反応しうる官能基を有する架橋剤(D)から形成されるバインダーマトリックスに対して、拡散重合で得られるエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)の重合体との屈折率差をより顕著に持たせるためには、該重合性化合物の屈折率としてバインダー化合物(A)または架橋剤(D)よりも高いものを用いるか、或いは低いものを用いるのが好ましい。特にバインダー化合物(A)または架橋剤(D)の屈折率が1.50前後の化合物を用いる場合に、重合性化合物(B)としては1.55以上の化合物を用いるのが高屈折率の重合性化合物(B)の重合体が得られることから好ましい。
尚、前述した分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)は、一種単独で用いても良いし、二種以上を併用しても良く、通常ホログラフィック記録用組成物中5質量%以上、95質量%以下であり、さらには10質量%以上、90質量%以下にするのが好ましい。
次に、光重合開始剤(C)につい詳述する。
本発明の光重合開始剤(C)は、光によりラジカルを発生できるものであれば特に制限はなく、従来から公知の、ベンゾイン及びその誘導体、ベンゾフェノンなどのカルボニル化合物、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾ化合物、ジベンゾチアゾリルスルフィドなどの硫黄化合物、ベンゾイルパーオキシドなどの過酸化物、2−トリブロモメタンスルホニル−ピリジンなどのハロゲン化物、四級アンモニウム塩或いは置換または無置換のジフェニルヨードニウム塩、トリフェニルスルホニウム塩などのオニウム化合物、鉄アレーン錯体やチタノセン錯体などの金属π錯体などの光重合開始剤などが挙げられ、さらに後述で述べるホログラフィック露光する際に用いる露光光源波長に対して、該光重合開始剤のホログラフィック露光に使用されるレーザー光源の波長に対して吸収を持たない、或いは持っていたとしても極僅かで有る場合には、光重合開始剤の分光波長を波長増感させるための増感色素を併用するのがより好ましい。
尚、ここで用いる光重合開始剤の分光波長を波長増感させるための増感色素としては当分野で使用されている各種色素を挙げることができ、例えばクマリン誘導体、メチン誘導体、ポリメチン誘導体、トリアリールメタン誘導体、インドリン誘導体、アジン誘導体、チアジン誘導体、キサンテン誘導体、チオキサンテン誘導体、オキサジン誘導体、アクリジン誘導体、シアニン誘導体、カルボシアニン誘導体、メロシアニン誘導体、ヘミシアニン誘導体、ローダシアニン誘導体、アザメチン誘導体、スチリル誘導体、ピリリウム誘導体、チオピリリウム誘導体、ポルフィラジン誘導体、ポルフィリン誘導体、フタロシアニン誘導体及びピロメテン誘導体等の各種色素を単独或いは必要に応じて二種以上併用して用いても良い。
このような光重合開始剤または増感色素の具体的なものとしては、例えば米国特許第5,027,436号、同5,096,790号、同5,147,758号、同5,204,467号、同5,256,520号、同6,011,180号、欧州特許第255,486号、同256,981号、同277,915号、同318,893号、同401,165号、同565,488号、特開平2−236553号、同5−46061号、同5−216227号、同5−247110号、同5−257279号、同6−175554号、同6−175562号、同6−175563号、同6−175566号、同6−186899号、同6−195015号、同6−202540号、同6−202541号、同6−202543号、同6−202544号、同6−202548号、同6−324615号、同6−329654号、同7−13473号、同7−28379号、同7−84502号、同7−84503号、同7−181876号、同9−106069号、同9−309907号、特開2002−60429号、同2002−62786号、同2002−244535号等明細書に記載されているものを適時選択して用いることができる。
さらに、下記一般式(3)で表される光重合開始剤も本発明では好適に用いることができ、この光重合開始剤では光ラジカル開始剤とホログラフィック露光する露光光源波長に対して該開始剤を分光増感させるための増感色素との組み合わせによる開始剤系と比較して、ラジカルを生成するホウ素アニオン部が増感色素であるカチオン性色素の近傍に存在するためラジカルを効率良く発生させることができると同時に、カチオン性色素の構造を変化させることにより、容易にホログラフィック露光に使用される光源波長に合わせることができる。
Figure 2005043862
式中Dye+はカチオン性色素を表し、R1〜R4は各々置換または非置換のアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、複素環基またはシアノ基を表し、またR1〜R4は各々2個以上が互いに結合して環を形成しても良い。
上述の一般式(3)において、ホウ素アニオンからラジカルを効率良く発生させるためには、ホウ素アニオン部のR1〜R4で表される置換基のうち少なくとも一つが置換または無置換のアルキル基、アラルキル基、アルケニル基或いはアルキニル基で有り、他の置換基が置換または無置換のアリール基、ヘテロ環基であることが好ましい。
さらに一般式(3)で表される化合物における、Dye+で表されるカチオン性色素としては、従来から種々の分野で用いられているカチオン性色素を適時選択して用いることができるが、その中でメチン色素、ポリメチン色素、トリアリールメタン色素、インドリン色素、アジン色素、チアジン色素、キサンテン色素、オキサジン色素、アクリジン色素、シアニン色素、カルボシアニン色素、ヘミシアニン色素、ローダシアニン色素、アザメチン色素、スチリル色素、ピリリウム色素、チオピリリウム色素及び下記一般式(4)で表される配位金属錯体が好ましい。
一般式(4) Ma+(L)b
式中、Mは金属原子を、aは1〜4の整数を表し、またLは配位子を、bは1〜6の整数を表す。
さらに、前記一般式(4)中のLで表される配位子は金属イオンに対して2座以上でキレート可能な色素であることが、配位金属錯体の安定性の面から、さらにはホログラフィック露光する露光光源波長が500nm以上の場合に分光極大波長を合わせやすいことから好ましい。
このような2座以上でキレート可能な色素としては下記の色素を挙げることができる。
Figure 2005043862
式中、X1はアゾ結合に結合する炭素の隣接位の少なくとも一つが窒素、酸素、硫黄、セレンもしくはテルル原子で置換され、少なくとも一つの環が5〜7個の原子から構成されている芳香族の炭素環または複素環を完成するのに必要な原子群を表し、X2は少なくとも一つの環が5〜7個の炭素環または複素環を完成するのに必要な原子群を表し、それぞれの炭素環または複素環は置換されていても良い。Gはキレート化基を表し、Wは−COR7または−CSR7を表し、Yは−O−、−S−、−N=、−NH−または−NR8−を表し、ZはОまたはSを表し、mとnは1〜5の整数を表す。R1及びR2は、水素原子、ハロゲン原子、シアノ基、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アニリノ基、アシルアミノ基、アルキルウレイド基、アリールウレイド基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアミノ基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホ基、カルボキシ基、アリール基またはヘテロ環基を表し、R7は水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アニリノ基、アシルアミノ基、アルキルウレイド基、アリールウレイド基、カルバモイル基、スルファモイル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、R8はアルキル基、アルケニル基、アリール基またはヘテロ環基を表す。
また、前述の一般式(4)中のMa+で表される金属イオンとしては、銀(I)、アルミニウム(III)、金(III)、セリウム(III,IV)、コバルト(II,III)、クロム(III)、銅(I,II)、ユウロピウム(III)、鉄(II,III)、ガリウム(III)、ゲルマニウム(IV)、インジウム(III)、ランタン(III)、マンガン(II)、ニッケル(II)、パラジウム(II)、白金(II,IV)、ロジウム(II,III)、ルテニウム(II,III,IV)、スカンジウム(III)、珪素(IV)、サマリウム(III)、チタン(IV)、ウラン(IV)、亜鉛(II)、ジルコニウム(IV)等が挙げられ、これらの中で2座配位の色素の場合は、4座或いは6座で配位可能な金属イオンが好ましく、また3座配位の色素の場合は、6座で配位可能な金属イオンが好ましい。特に好ましい金属イオンとしては亜鉛(II)、ニッケル(II)、コバルト(II,III)、銅(II)、ロジウム(II,III)、ルテニウム(II,III)、パラジウム(II)、白金(II,IV)を挙げることができる。
尚、後で詳述するホログラフィック記録メディア全体に熱及び光照射を行うことにより記録された情報を安定化させるホログラフィック記録方法に用いられる光重合開始剤としては、ラジカル重合を可能にする活性種は発生するが、カチオン重合を開始させるような活性種を発生させないものが好ましい。上述した光重合開始剤としては、光重合開始剤(C)の分子量やエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)中のエチレン性二重結合の占める割合により一概に決めることはできないが、通常エチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)に対して0.01質量部〜25質量部の範囲で用いるのが好ましい。
さらに本発明では、上記の必須成分以外にカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)とカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)との反応を促進する目的で酸増殖剤などの反応促進剤、記録前後の熱収縮を防止する目的で膨張剤、記録用組成物調製時の熱重合を防止するための熱重合防止剤、記録用組成物調製時の液粘度を調整するための可塑剤或いは熱溶融性化合物などを必要に応じて適時選択して用いても良い。
本発明で用いることができる酸増殖剤は、比較的強い酸の残基で置換された化合物であって、比較的容易に脱離反応を引き起こして酸を発生する化合物である。従って、酸触媒反応によりこの脱離反応を大幅に活性化させることができ、酸の不存在下では安定であるが、酸の存在下では容易に熱化学反応によって酸を生成させることが可能となる。このような性質を持つ酸増殖剤を、水酸基のようなプロトン供与性の官能基を有する化合物を含むホログラフィック記録用組成物中で熱カチオン重合開始剤と組み合わせることによって、熱カチオン重合開始剤とプロトン供与性の官能基を有する化合物との反応から僅かに生成した酸により飛躍的に酸発生効率を高めることができ、酸触媒反応によって分解して再び酸を発生し、一回の反応で一つ以上の酸が増えることによってねずみ算式に酸が生成する。尚、発生した酸自体が自己分解を誘起するために、ここで発生する酸の強度は酸解離定数(pKa)として3以下、特に2以下であることが望ましい。これより弱い酸の場合は、自己分解を引き起こし難く好ましくない。このような酸として、例えばジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、トリフェニルホスホン酸などを挙げることができる。
このような酸増殖剤の具体的なものとしては、例えば特開平8−248561号、同9−34106号、同10−1508号、同11−102066号、同11−180048号、特開2000−34272号、同2000−35665号、同2000−119557号、同2001−22069号、同2001−48905号、同2001−81138号、同2001−83658号、同2001−117196号、同2001−323178号等明細書に記載されている化合物を挙げることができ、酸増殖剤は、単独もしくは二種以上併用して使用することができる。
また、膨張剤としては、熱により膨張剤中の結合が切れ膨張剤から複数個の化合物を生成するような化合物であり、このような膨張剤の具体的なものとしては、例えば米国特許第6,124,076号、同6,221,536号明細書等に記載されている化合物を挙げることができる。さらに、上述で述べた熱カチオン重合発生剤や酸増殖剤などは分解により結合が切れ、複数個の分子が生成するために後述する膨張剤としての機能も合わせ持つ。
さらに、熱重合防止剤、可塑剤及び熱溶融性化合物は従来から用いられている公知の化合物を必要に応じて適時選択して用いることができる。
次に、本発明のホログラフィック記録メディアについて詳述する。
本発明のホログラフィック記録メディアは、第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック記録層が挟持され、該ホログラフィック記録層がカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)、分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)及び前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)を含み、かつ該架橋剤(D)が熱によりカチオン重合を開始することのできる熱カチオン重合開始剤を含むことを特徴としている。
尚、ここで言うカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)、分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)、前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)及び架橋剤(D)として少なくとも記録層中に含有されるカチオン重合を開始することのできる熱カチオン重合開始剤は、上述のホログラフィック記録用組成物で詳述したものと同義である。
次に、記録メディアを構成する第一の基材及び第二の基材について説明する。尚、ここで言う第一の基材とは記録メディアに対して、情報を記録するためのホログラフィック露光する際に情報光及び参照光が入射する側の基材或いは再生するための再生光を照射する側の基材のことであり、第二の基材とは前記第一の基材とはホログラフィック記録層を挟んで反対の基材のことを指す。
本発明の記録メディアに用いられる第一の基材及び第二の基材としては、透明であり使用環境温度で伸縮や曲がりを発生しないもの、さらには上述した記録用組成物に対して不活性なものであれば特に制限なく用いることができ、このような基材としては、石英ガラス、ソーダガラス、カリガラス、鉛クリスタルガラス、ほう珪酸ガラス、アルミノ珪酸ガラス、チタンクリスタルガラス或いは結晶化ガラスなどのガラス、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリアリレート、ポリエーテルエーテルケトン、ポリスルホン及びポリエーテルスルホン、ポリイミド−アミドやポリエーテルイミドなどのポリイミド、ポリアミド、環状オレフィン系開環重合物などのポリオレフィンなどの各種樹脂を挙げることができる。
前述の基材の中で、ホログラフィック露光する際の環境温度や湿度に対する厚み変動や気体透過性、ホログラフィック露光時に使用する光源波長の光の透過率の観点から、情報光及び参照光が入射する側である第一の基材の材質としてはガラスにするのがより好ましい。また、第二の基材は第一の基材同様、材質としてはガラスが好ましいが、ホログラフィック記録された情報をCCDで読み出す際に焦点補正機構を設けた装置であれば、伸縮率や厚み変動が押さえられたガラスのような基材ではなく樹脂からなる基材であっても良い。
また、情報光及び参照光が入射する側の第一の基材の入射する光の透過率は70%以上が好ましく、さらには80%以上がホログラフィック記録層に到達する光のロスが少ないことからより好ましい。このように透過率をなるべく上げるためには、ホログラフィック記録層が積層された面とは反対の第一の基材面に反射防止処理を施したものが好ましく、このような反射防止処理としては第一の基材よりも屈折率が低ければ特に制限はないが、例えばAlF3、MgF2、AlF3・MgF2、CaF2等の無機金属フッ化物、フッ化ビニリデン、テフロン(R)などのフッ素原子を含有するホモポリマー、コポリマー、グラフト重合体、ブロック重合体さらにはフッ素原子を含有する官能基で修飾した変性ポリマー等の有機フッ化物などが、基材として前述で詳述したものよりも屈折率が低くなることから好ましい。
尚、基材上にフッ素系の化合物からなる層を設ける方法としては、支持体やフッ素系の化合物の種類により一概に決めることはできないが、ゾル−ゲル法、真空蒸着法、スパッタリング法、CVD法或いは塗工法などの公知の方法、或いは特開平7−27902号、特開2001−123264号、同2001−264509号公報等に記載された方法などを適時選択して用いることができる。
このような反射防止層は基材の表面処理や材質などにより一概に規定することはできないが、通常0.001〜20μmの範囲であり、好ましくは0.005〜10μmの範囲である。
また、特開2002−123949号、世界特許99/57719号等のホログラフィック記録・再生装置に用いられるような記録メディアに対しては、第二の基材ホログラフィック記録層が積層される面或いはその反対面に反射層が設けられることが好ましく、このように反射層を設ける場合には反射させる光の波長に対して反射率を70%以上にするのが好ましく、さらには80%以上にするのがより好ましい。
このような反射層は、所望する反射率が得られれば特に材質に制限はないが、通常、金属などの薄膜を基材表面に設けることにより積層することができる。例えば、このような反射層を形成するためには真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法などの公知の方法によって金属薄膜として、金属の単結晶または多結晶として積層することができ、金属薄膜を積層するために用いられる金属としては、アルミニウム、亜鉛、アンチモン、インジウム、セレン、錫、タンタル、クロム、鉛、金、銀、白金、ニッケル、ニオブ、ゲルマニウム、珪素、モリブデン、マンガン、タングステン、パラジウム等の金属を一種或いは二種以上併用などにより形成することができる。この金属薄膜層の厚みは、所望する反射率を得ることができればどのような膜厚であっても構わないが、通常1〜3000nmの範囲であり、好ましくは5〜2000nmの範囲である。
一方、ホログラフィック記録メディアにおいては、ホログラフィック記録層をできるだけ厚くすることで、高記憶容量の記録メディアを作成することができるが、該記録メディアの使用環境や記録された情報の読み取り誤差などを考慮した場合、本発明においては、第一の基材の厚みをd1、第二の基材の厚みをd2、ホログラフィック記録層の厚みをDhとした際に、0.15≦Dh/(d1+d2)≦2.0の関係を満たすことが好ましい。
ここで、0.15>Dh/(d1+d2)ではホログラフィック記録層の膜厚を厚くできないし、或いはたとえ記録層の膜厚を厚くしたとしても基材の厚みが厚くなり、記録メディア全体が厚くなってしまう。この場合、記録メディア単体としての質量が重く装置の駆動系への負荷が生じる場合があることから好ましくない。また、Dh/(d1+d2)>2.0の場合には、記録層の膜厚を確保しつつ記録メディアの厚みを薄くすることは可能となるが、基材の厚みに対して記録層の膜厚が厚くなり、記録メディアの面精度や使用環境温度における記録層の膜厚ムラ、不慮の応力が掛かった際に記録層の膜厚変動、さらには第一の基材と第二の基材がずれてしまう場合が有ることから好ましくない。
さらに、ホログラフィック露光時のエネルギー損失の面から第一の基材の厚みd1、第二の基材の厚みd2の関係がd1≦d2であることが好ましく、また記録メディアの平面性を確保するためにはd1とd2の厚みの比率としては0.20≦d1/d2≦1.00の範囲にするのがより好ましい。
また、ホログラフィック記録層の厚みDhとしては記録層の回折効率やダイナミックレンジ、空間分解能などにより一概に決められないが、通常200μm以上、2.0mm以下であることが好ましく、200μm未満では高記憶容量の記録メディアを得ることができず、2.0mmよりも厚い場合には、記録メディアの面精度や使用環境温度における記録層の厚みムラが生じる場合が有ることから好ましくない。
一方記録メディアの形状としては、該記録メディアに使用されるホログラフィック記録・再生装置に適したものであれば特に制限はないが、例えば米国特許第5,719,691号、特開2002−123949号等に記載された装置に用いるものであればディスク状をしたものが好ましく、世界特許99/57719号などに記載された装置を用いるのであればカード状のものが好ましい。
上述で詳述した、記録メディアの作成する方法としては、セーフライト下で常温或いは必要に応じて加温してホログラフィック記録用組成物を混合することによりホログラフィック記録層形成組成物を調製し、ホログラフィック露光時の重合阻害を押さえるために脱気した後に、第一の基材上に常温或いは必要に応じて加温したホログラフィック記録層形成組成物を付し、次いで第二の基材を所定の記録層の厚みとなるように気泡が入らないように貼合後、最後に端部を封止することにより記録メディアを製造することができる。また、セーフライト下で第一の基材と第二の基材を所定の間隙を有するように型に固定し、常温或いは必要に応じて加温したホログラフィック記録用組成物を気泡が入らないように射出成形もしくは気泡が入らないように減圧吸引させることにより第一の基材と第二の基材間に充填し、最後に端部を封止することにより記録メディアを作成することができる。尚、ここで言うセーフライト下とは、光重合開始剤が活性となる光の波長をカットした状態での作業を指す。
また、貼合により記録メディアを作成する場合には、ホログラフィック記録層形成組成物を前述した第一の基材上ではなく、第二の基材上に付しても良いし、第一及び第二の基材の両方に付しても良い。さらに、第一の基材、ホログラフィック記録層及び第二の基材の端部を封止する場合には、封止できるような湿分硬化型の接着剤に代表される液状の封止材を架橋させ封止させても良いし、予めホログラフィック記録層が所定の膜厚を確保するためのリング上の端部封止材などを用いて封止させても良い。
次に、ホログラフィック記録メディアに情報を記録する方法について詳述する。
本発明のホログラフィック記録方法に於ける第一の態様は、第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック記録層が挟持され、該ホログラフィック記録層がカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)、分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)及び前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)を含み、かつ該架橋剤(D)が熱によりカチオン重合を開始することのできる熱カチオン重合開始剤を含むホログラフィック記録メディアにホログラフィック記録する方法において、ホログラフィック露光の前にカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)と前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)とを熱により架橋させた後に、記録したい情報を基にしたホログラフィック露光を行い、光重合開始剤(C)を活性化させ、この活性種により分子内のエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)を拡散重合させることによりホログラフィック記録メディアに情報を記録することを特徴としている。
一般に厚膜の層を付す場合には希釈するための溶剤無しに記録層形成組成物を調製するため、固体或いは高粘度の組成物では、均一膜厚を得る或いは組成物調製時に巻き込まれた気泡の除去が難しくなる。そのため、記録層形成組成物を調製した際に常温または加温した状態で流動性が必要となる。この記録層形成組成物が特に常温で液状でかつ低粘度の場合には、記録メディアとして平面性を確保するのが難しかったり、ホログラフィック露光で情報を記録した後の、重合性化合物(B)の拡散重合して形成された重合体が記録層内で位置がずれてしまう可能性が有るので好ましくない。
そこで、上述の必須成分を含有するホログラフィック記録メディアに対して、ホログラフィック露光の前にカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)と前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)とを、熱により熱架橋させバインダーマトリックスを形成させることにより、平面性の確保とホログラフィック露光時に、分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)が拡散重合することにより形成した重合体の、ホログラフィック記録層内での移動を防止させることができる。
このように、バインダーマトリックスが形成された後で、記録したい情報を基にしたホログラフィック露光を行い、光重合開始剤(C)を活性化させ、この活性種により分子内のエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)を拡散重合させることによりホログラフィック記録メディアに情報を記録することができる。
尚、本記録方法におけるバインダーマトリックスを形成させるための架橋反応は、カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)は、前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)により反応性基を全て架橋させても良いし、実技上支障の生じない範囲で一部のみ反応させても良い。さらに、ホログラフィック記録メディアに情報を記録後には、記録されたホログラフィック情報を固定化する目的で、光及び必要に応じて加えられる熱により、残っているカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)で、分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)を架橋することのできる光重合開始剤(C)で、それぞれ重合させてしまうのが好ましい。この場合、露光に用いる光は記録メディア全体に一括露光させるのが好ましく、加熱する場合には一括露光前、一括露光と同時或いは一括露光後のいずれであっても良いし、複数の加熱処理を組み合わせても良い。
また、加熱により熱カチオン重合開始剤を活性化させカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を熱架橋させる条件としては、使用する熱カチオン重合開始剤及びカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物の種類や比率により一概に決めることはできないが、通常加熱温度は30℃以上、180℃以下であり、好ましくは40℃以上、150℃以下である。また、100℃以上で加熱処理する場合の加熱処理時間としては0.1秒以上2時間以内、50℃以上100℃未満の範囲で加熱処理する場合の加熱処理時間としては1分以上1週間以内、さらに50℃未満で加熱処理する場合は1時間以上1ヶ月以内の処理時間で加熱処理させるのが好ましい。
本発明のホログラフィック記録方法に於ける第二の態様は、第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック記録層が挟持され、該ホログラフィック記録層がカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)、分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)及び前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)を含み、かつ該架橋剤(D)が熱によりカチオン重合を開始することのできる熱カチオン重合開始剤を含むホログラフィック記録メディアにホログラフィック記録する方法において、記録したい情報を基にしたホログラフィック露光を行い、光重合開始剤(C)を活性化させ、この活性種により分子内のエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)を拡散重合させることによりホログラフィック記録メディアに情報を記録し、ホログラフィック記録メディアへの情報記録が終了した後に、さらにホログラフィック記録メディア全体に熱及び光照射を行うことにより記録された情報を安定化させることを特徴としている。
本態様は、前述の第一の態様とは異なり、記録層形成組成物を調製した際に、加温した状態では流動するが常温では流動しない組成物、或いは剪断応力が加わらない限り常温ではゲル化、或いはチキソ性を有する記録層形成組成物により記録層が形成されたホログラフィック記録メディアに対して有効な記録方法である。
このような記録メディアにおいては、該記録メディアの平面性の確保と、重合性化合物(B)の拡散重合して形成された重合体の移動防止に対しては、実技上問題ないレベルにすることはできるが、さらなる記録情報保存性を向上させる目的で、ホログラフィック記録メディアに情報を記録し終えた後に、光及び熱により、残っているカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)で、分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)を架橋することのできる光重合開始剤(C)で、それぞれ重合させてしまうのが好ましい。この場合、露光に用いる光は記録メディア全体に一括露光させるのが好ましく、記録メディアを加熱する場合は一括露光前、一括露光と同時或いは一括露光後のいずれであっても良いし、幾つかの加熱処理を組み合わせても良い。
また、本発明の第一及び第二の態様の記録方法に用いられる、ホログラフィック記録メディアを記録・再生する装置としては、本発明の記録メディアに対して記録・再生可能なものであれば特に制限はなく、そのような記録・再生する装置としては、例えば米国特許第5,719,691号、同5,838,467号、同6,163,391号、同6,414,296号、米国公開公報2002−136143号、特開平9−305978号、同10−124872号、同11−219540号、特開2000−98862号、同2000−298837号、同2001−23169号、同2002−83431号、同2002−123949号、同2002−123948号、同2003−43904号、世界特許99/57719号、同02/05270号、同02/75727号等に記載されたもの挙げることができる。
上に述べた記録・再生する装置に用いられるレーザーとして光源としては、記録メディア中の光重合開始剤を活性化しホログラフィック記録可能、及び記録されたホログラムを読み取ることのできるレーザー光源であれば特に制限なく用いることができ、このような光源としては青紫色領域の半導体レーザー、アルゴンレーザー、He−Cdレーザー、周波数2倍YAGレーザー、He−Neレーザー、Krレーザー、近赤外領域の半導体レーザーなどを挙げることができる。
以下に本発明の実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明の実施態様はこれらの例に限定されるものではない。
尚、ホログラフィック記録層形成組成物を調製する際に用いたカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A−1〜9)、エチレン性二重結合を有する重合性化合物(B−1〜8)、光重合開始剤(C−1〜4)、増感色素(S−1〜2)、熱カチオン重合開始剤(D−1〜8)、酸増殖剤(Z−1〜2)を以下に示す。
〈カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物〉
(A−1)ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル(共栄社化学(株)製、エポライト200P)
(A−2)トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル
(A−3)ビスフェノールA型エポキシ樹脂(東都化成(株)製、エポトートYD127)
(A−4)1,8−ビス{(3−エチルオキセタン−3−イル)メトキシ}−2,7−ジヒドロキシオクタン
(A−5)ジ[1−エチル(3−オキセタニル)]メチルエーテル
(A−6)2−オキサスピロ[3,5]−5−メチルノナン
Figure 2005043862
(A−10)3−エチル−3−ヒドロキシメチルオキセタン
(A−11)3−エチル−3−(フェノキシメチル)オキセタン
(A−12)3−エチル−3−(2−ヘチルヘキシロキシメチル)オキセタン
〈エチレン性二重結合を有する重合性化合物〉
(B−1)4−ブロモスチレン(屈折率=1.594)
(B−2)4−クロルフェニルアクリレート(屈折率=1.536)
(B−3)パラクミルフェノキシエチレングリコールアクリレート(屈折率=1.548:新中村化学(株)製、NKエステルA−CMP−1E)
(B−4)ヒドロキシエチル化β−ナフトールアクリレート(屈折率=1.583:新中村化学(株)製、NKエステルА−NP−1E)
(B−5)トリブロモフェニルアクリレート(屈折率*1=1.567)
(B−6)トリブロモフェニルメタクリレート(屈折率*1=1.560)
(B−7)EO変性トリブロモフェニルアクリレート(屈折率*1=1.564:第一工業製薬(株)製、ニューフロンティアBR−31)
(B−8)EO変性テトラブロモビスフェノールAジメタクリレート(屈折率*1=1.564:第一工業製薬(株)製、ニューフロンティアBR−42M)
尚、屈折率*1はスチレン50%溶液として25℃で測定した。
〈光重合開始剤、増感色素、熱カチオン重合開始剤、酸増殖剤〉
上記化合物を以下に示す。
Figure 2005043862
Figure 2005043862
Figure 2005043862
Figure 2005043862
《ホログラフィック記録層形成組成物の調製》
(ホログラフィック記録層形成組成物1)
9.697gのカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A−1)と架橋剤として6.042gのペンタエリスリトール(テトラキスメルカプトプロピオネート)、及び架橋促進剤として0.840gの2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールを混合し溶液1を調製した。別途調製した2.194gのエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B−2)と0.126gの光重合開始剤(C−1)及び0.00126gの増感色素(S−1)を含む開始剤溶液1を前述の溶液1に添加した。最後に調製した組成物を窒素で脱空気を施した後、真空脱気で内包されている気体成分を除去し、比較となるホログラフィック記録層形成組成物1を調製した。
(ホログラフィック記録層形成組成物2)
9.697gのカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A−1)と架橋剤として6.042gのペンタエリスリトール(テトラキスメルカプトプロピオネート)、及び架橋促進剤として0.840gの2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールを混合し溶液2を調製した。別途調製したエチレン性二重結合を有する重合性化合物として(B−1)を0.878gと(B−2)を1.313g、0.126gの光重合開始剤(C−1)及び0.00126gの増感色素(S−1)を含む開始剤溶液2を前述の溶液2に添加した。最後に調製した組成物を窒素で脱空気を施した後、真空脱気で内包されている気体成分を除去し、比較となるホログラフィック記録層形成組成物2を調製した。
(ホログラフィック記録層形成組成物3〜6)
カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物として7.870gの(A−1)、4.722gの(A−2)及び3.148gの(A−5)を混合し溶液3を調製した。別途エチレン性二重結合を有する重合性化合物として(B−1)を0.878gと(B−2)を1.313g、光重合開始剤(C−1)0.126g及び増感色素(S−2)0.00126gを混合溶解して開始剤溶液3を調製し、この開始剤溶液3及び表2に記載の熱カチオン重合開始剤を前述の溶液3に添加した。最後に調製した組成物を窒素で脱空気を施した後、真空脱気で内包されている気体成分を除去し、ホログラフィック記録層形成組成物3を調製した。
同様にして、表1、2に示すように、ホログラフィック記録層形成組成物4〜6を調製した。
(ホログラフィック記録層形成組成物7〜30)
表1に記載のカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物を混合し溶液4を調製した。別途表1、2に記載のエチレン性二重結合を有する重合性化合物、光重合開始剤及び増感色素を混合溶解して開始剤溶液4を調製し、この開始剤溶液4及び表2に記載の熱カチオン重合開始剤及び酸増殖剤を前述の溶液4に添加した。最後に調製した組成物を窒素で脱空気を施した後、真空脱気で内包されている気体成分を除去し、ホログラフィック記録層形成組成物7〜30を調製した。
Figure 2005043862
Figure 2005043862
《ホログラフィック記録メディアの作製》
(作製方法1)
第一の基材と第二の基材として、厚み0.5mmのガラスの片面を532nmの波長に対して垂直な入射光による反射率が0.1%となるように反射防止処理した。この第一の基材の反射防止処理していない面上に表3に記載の厚みを有する透明ポリエチレンテレフタレートシートをスぺーサーとし、表1、2に記載したホログラフィック記録層形成組成物を第一の基材に付し、次いで第二の基材の反射防止処理していない面をホログラフィック記録層形成組成物上に空気層を巻き込まないように貼合しスぺーサーを介して第一の基材と第二の基材を貼合させた。最後に、端部を湿分硬化型の接着剤で封止し、室温(25℃)で24時間放置させホログラフィック記録メディアを作製した。
(作製方法2)
作製方法1と同様の方法で、端部を湿分硬化型の接着剤で封止した後に、表3に記載した熱処理条件で熱処理しホログラフィック記録メディアを作製した。
(作製方法3)
厚み0.5mmのガラスの片面を532nmの波長に対して垂直な入射光による反射率が0.1%となるように反射防止処理を施すことにより第一の基材を、厚み0.5mmのガラスの片面を532nmの波長に対して垂直な入射光による反射率が90%となるようにアルミ蒸着を施して第二の基材をそれぞれ作製した。次いで、前述の第一の基材の反射防止処理していない面上に表4記載の厚みを有する透明ポリエチレンテレフタレートシートをスぺーサーとし、表1、2に記載したホログラフィック記録層形成組成物を第一の基材に付し、次いで第二の基材のアルミ蒸着した面をホログラフィック記録層形成組成物上に空気層を巻き込まないように貼合しスぺーサーを介して第一の基材と第二の基材を貼合させた。最後に、端部を湿分硬化型の接着剤で封止し、室温(25℃)で24時間放置させホログラフィック記録メディアを作製した。
(作製方法4)
作製方法3と同様の方法で、端部を湿分硬化型の接着剤で封止した後に、表4に記載した熱処理条件で熱処理しホログラフィック記録メディアを作製した。
Figure 2005043862
Figure 2005043862
《ホログラフィック記録メディアへの記録及び評価》
(ホログラフィック記録メディアへの記録及び評価1)
上述のようにして作製したホログラフィック記録メディアを、米国特許第5,719,691号に記載の手順に従って、一連の多重ホログラムを書き込み、下記の方法に従って、感度(記録エネルギー)、収縮耐性及び屈折率のコントラストについて測定、評価を行い、得られた結果を表5に示した。
(感度の測定)
セーフライト下でホログラフィック記録メディアに、Nd:YAGレーザー(532nm)を備えたホログラフィック作製装置にてデジタルパターンを表示し、0.1〜50mJ/cm2のエネルギーで、このデジタルパターン化されたホログラフィック露光することによりホログラムを得た。次いで、Nd:YAGレーザー(532nm)を参照光に用いて、発生した再生光をCCDで読み取り、良好なデジタルパターンが再生できた最小露光量を感度(S)として測定した。
(収縮耐性の評価)
収縮耐性は、下記の方法により測定する収縮率で表示する。
図1は、収縮率を測定する測定装置の原理を示す概略図である。すなわち、ホログラム3を照明する白色照明光源の発光点を01、観察者の視点を02とする。測定装置では、発光点01に白色照明光源4、視点02に分光器5が設置されている。分光器5はパソコン6に接続され、分光波長の輝度分布を測定するホログラム3の上面には、一部のみ光が透過するようなピンホール8が孔設されている移動ピンホール板7が設置されている。移動ピンホール板7は、図示していないXYステージに取り付けられて任意の位置に移動できる構成である。
すなわち、移動ピンホール板7が点P(I,J)にある場合、ピンホール8の中心から白色照明光源4との角度をθc、分光器5との角度をθiとする。ホログラム3の点P(I,J)の領域は、θcの角度から照明光9で照明させ、θiの方向に再生光11が出射する。再生光11は分光器5で分光され、輝度がピークとなる波長がP(I,J)での再生波長λcである。この関係を用いて、移動ピンホール板7を移動しながら、ホログラム3の各位置でのθc、θi、λcを測定する。
また、点P(I,J)でのホログラムの収縮率をM(I,J)とすると、ホログラムの収縮率M(I,J)は、記録前の光像記録材料の平均屈折率をnr、現像処理後のホログラムの平均屈折率をncとすれば、下式で表すことができる。
M(I,J)=−nc/nr・λr/λc・(cosθc−cosθi)/(cosθo−cosθr)
尚、上記式中θoはホログラフィック記録メディアへの入射角、λrはレーザー光の波長、θrは参照光のホログラフィック記録メディアへの入射角である。
(屈折率のコントラストの評価)
屈折率のコントラストは、下記の方法に従って測定した回折効率より求めた。回折効率の測定は、日本分光工業(株)製のART25C型分光光度計を用い、幅3mmのスリットを有したフォトマルチメータを、試料を中心にした半径20cmの円周上に設置した。幅0.3mmの単色光を、試料に対し45度の角度で入射し、試料からの回折光を検出した。正反射光以外で最も大きな値と、試料を置かず直接入射光を受光した時の値との比を回折効率とし、得られたホログラムの回折効率から屈折率のコントラスト(Δn)を求めた。
Figure 2005043862
上表から、本発明の記録メディアは比較例に対し、高感度、低収縮率、高コントラストであり良好な結果を示すことが分かる。
(ホログラフィック記録メディアへの記録及び評価2)
上述のようにして作製したホログラフィック記録メディアを、米国特許第5,719,691号に記載の手順に従って、一連の多重ホログラムを書き込み、下記の方法に従って、感度(記録エネルギー)、及び評価1に従って収縮耐性、屈折率のコントラストについて測定、評価を行い、得られた結果を表6に示した。
(感度の測定)
セーフライト下でホログラフィック記録メディアに、Nd:YAGレーザー(532nm)を備えたホログラフィック作製装置にてデジタルパターンを表示し、0.1〜50mJ/cm2のエネルギーで、このデジタルパターン化されたホログラフィック露光することによりホログラムを得た。次いで、ホログラフィック記録メディアを7万ルクスのサンシャインフェードメータ下で5分間処理した後に100℃で5分間加熱処理した。この処理された記録メディアをセーフライト下でNd:YAGレーザー(532nm)を参照光に用いて、発生した再生光をCCDで読み取り、良好なデジタルパターンが再生できた最小露光量を感度(S)として測定した。
Figure 2005043862
上表から、評価1を再現し、本発明の記録メディアは比較例に対し、高感度、低収縮率、高コントラストであり良好な結果を示すことが分かる。
(ホログラフィック記録メディアへの記録及び評価3)
上述のようにして作製したホログラフィック記録メディアを、特開2002−123949号に記載の手順に従って、一連の多重ホログラムを書き込み、下記の方法に従って、感度(記録エネルギー)について測定、評価を行い、得られた結果を表7に示した。
(感度の測定)
セーフライト下でホログラフィック記録メディアに、Nd:YAGレーザー(532nm)を備えたホログラフィック作製装置にてデジタルパターンを表示し、0.1〜50mJ/cm2のエネルギーで、このデジタルパターン化されたホログラフィック露光することによりホログラムを得た。次いで、ホログラフィック記録メディアを7万ルクスのサンシャインフェードメータ下で5分間処理した後に100℃で5分間加熱処理した。この処理された記録メディアをセーフライト下でNd:YAGレーザー(532nm)を参照光に用いて、発生した再生光をCCDで読み取り、良好なデジタルパターンが再生できた最小露光量を感度(S)として測定した。
Figure 2005043862
上表から、評価1、2を再現し、本発明の記録メディアは比較例に対し、高感度であり良好な結果を示すことが分かる。
収縮率の測定に用いる測定装置の原理を示す概略図である。
符号の説明
01 白色照明光源の発光点
02 観察者の視点
3 ホログラム
4 白色照明光源
5 分光器
6 パソコン
7 移動ピンホール板
8 ピンホール
9 照明光
11 再生光

Claims (21)

  1. カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)、分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)及び該カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)を含み、かつ該架橋剤(D)が熱によりカチオン重合を開始することのできる熱カチオン重合開始剤であることを特徴とするホログラフィック記録用組成物。
  2. 前記熱カチオン重合開始剤が下記一般式(1)または一般式(2)で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載のホログラフィック記録用組成物。
    Figure 2005043862
    (式中、R1は置換または無置換の芳香族性基を表し、R2及びR3は置換または無置換のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基を表し、X-は対アニオンを表す)
    Figure 2005043862
    (式中、R4は置換または無置換のアルキル基、シクロアルキル基、アラルキル基を表し、R5は硫黄原子とともに5または6員環を形成する置換または無置換の炭化水素基を表し、X-は対アニオンを表す)
  3. さらに酸増殖剤を含有することを特徴とする請求項2に記載のホログラフィック記録用組成物。
  4. さらに光重合開始剤(C)を波長増感するための増感色素を含有することを特徴とする請求項1に記載のホログラフィック記録用組成物。
  5. 前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)が、反応性基としてエポキシ基、オキセタン基、ビニルエーテル基、アルケニルエーテル基、アレンエーテル基及びケテンアセタール基の中から選ばれる少なくとも一種の官能基を有することを特徴とする請求項1に記載のホログラフィック記録用組成物。
  6. 前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)として、分子内に少なくともオキセタン基を有する化合物を含むことを特徴とする請求項5に記載のホログラフィック記録用組成物。
  7. 前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)が、常温で液状または融点が100℃以下であることを特徴とする請求項5または6に記載のホログラフィック記録用組成物。
  8. 前記分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)が、分子内に(メタ)アクリロイル基を有する化合物を少なくとも含んでいることを特徴とする請求項1に記載のホログラフィック記録用組成物。
  9. 前記分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)が、屈折率が1.55以上の化合物を少なくとも含有することを特徴とする請求項1に記載のホログラフィック記録用組成物。
  10. 第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック記録層が挟持され、該ホログラフィック記録層がカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)、分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)及び前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)を含み、かつ該架橋剤(D)が熱によりカチオン重合を開始することのできる熱カチオン重合開始剤を含むことを特徴とするホログラフィック記録メディア。
  11. 第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック記録層が挟持され、該ホログラフィック記録層がカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)、分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)及び前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)を含み、かつ該架橋剤(D)が熱によりカチオン重合を開始することのできる熱カチオン重合開始剤を含むことを特徴とするホログラフィック記録メディア。
  12. ホログラフィック記録層の厚みDhが200μm以上、2.0mm以下であることを特徴とする請求項11に記載のホログラフィック記録メディア。
  13. 第一の基材の厚みd1と第二の基材の厚みd2との関係がd1≦d2であることを特徴とする請求項11に記載のホログラフィック記録メディア。
  14. 第一の基材が透明であり、ホログラフィック記録層が積層された面とは反対の面に反射防止処理がなされていることを特徴とする請求項10に記載のホログラフィック記録メディア。
  15. 第一の基材の材質がガラスであることを特徴とする請求項10に記載のホログラフィック記録メディア。
  16. 第二の基材のホログラフィック記録層が積層される面或いはその反対面に反射率が70%以上の反射層が積層されていることを特徴とする請求項10に記載のホログラフィック記録メディア。
  17. 形状がディスク状であることを特徴とする請求項10に記載のホログラフィック記録メディア。
  18. 形状がカード状であることを特徴とする請求項10に記載のホログラフィック記録メディア。
  19. 第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック記録層が挟持され、該ホログラフィック記録層がカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)、分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)及び前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)を含み、かつ該架橋剤(D)が熱によりカチオン重合を開始することのできる熱カチオン重合開始剤を含むホログラフィック記録メディアにホログラフィック記録する方法において、ホログラフィック露光の前にカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋剤(D)で熱により架橋させた後に、記録したい情報を基にしたホログラフィック露光を行い、光重合開始剤(C)を活性化させ、この活性種により分子内のエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)を拡散重合させることによりホログラフィック記録メディアに情報を記録することを特徴とするホログラフィック記録方法。
  20. ホログラフィック記録メディアへの情報記録が終了した後に、さらにホログラフィック記録メディア全体に熱及び光照射により安定化させることを特徴とする請求項19に記載のホログラフィック記録方法。
  21. 第一の基材と第二の基材の間にホログラフィック記録層が挟持され、該ホログラフィック記録層がカチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)、分子内にエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)、光重合開始剤(C)及び前記カチオン重合可能な反応性基を有するバインダー化合物(A)を架橋することのできる架橋剤(D)を含み、かつ該架橋剤(D)が熱によりカチオン重合を開始することのできる熱カチオン重合開始剤を含むホログラフィック記録メディアにホログラフィック記録する方法において、記録したい情報を基にしたホログラフィック露光を行い、光重合開始剤(C)を活性化させ、この活性種により分子内のエチレン性二重結合を有する重合性化合物(B)を拡散重合させることによりホログラフィック記録メディアに情報を記録し、ホログラフィック記録メディアへの情報記録が終了した後に、さらにホログラフィック記録メディア全体に熱及び光照射を行うことにより記録された情報を安定化させることを特徴とするホログラフィック記録方法。
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