JP2010237612A - 含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物、および該組成物を用いた含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体 - Google Patents

含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物、および該組成物を用いた含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】溶媒を使用しなくても各成分が相溶化し、かつフッ素含有量を高め、ベースポリマーの屈折率性を下げても不透明化せず高記録感度を有し、製造コストが低い体積型ホログラム光情報記録材料用組成物を提供する。
【解決手段】含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料に用いる組成物であって、ベースポリマー(a)が、式(I):−(M1)−(M2)−(N)−(式中、M1は、式(1−1):
Figure 2010237612

で示される構造単位、M2は式(1−2):
Figure 2010237612

で示される構造単位、NはM1およびM2を与える単量体と共重合可能な単量体に由来する少なくとも一つ以上のグリシジル基を含有する構造単位)で示される。
【選択図】図1

Description

本発明は、含フッ素ポリマーをベースポリマーとする高い屈折率変調性に優れる含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物、および該組成物を用いた含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体に関する。
最近のインターネット環境の普及、ハイビジョン映像を主とする地上波デジタル放送の開始など、デジタル情報コンテンツの流通量が飛躍的に増加している。世界規模でのデジタル情報量は2006年に1644ペタバイトで年率30%の増加を示している。その92%がデジタルデバイスへ蓄積されており、光ディスク業界では100Tbit/cmを超える技術として「ホログラフィック方式」の他、「熱アシスト」「パターンメディア」「垂直磁気記録方式」が提案されている。しかし、実用化に重要なことは「転送レートの高さ」であることから、次世代光ディスクの候補のひとつとしてホログラフィック光メモリが期待されている。
この次世代の記録メディアの中で、ページ方式のメモリシステム、特にホログラフィック記録が、従来のメモリ装置に代わるものとして提案され、高記憶容量でかつランダムアクセスが可能な高速転送可能な方式であることから近年注目を集めている。このホログラフィック記録についてはいくつかの総説(例えば、非特許文献1参照)等に詳細が説明されている。
このホログラフィック記録における記録方式としては、例えばホログラフィック記録層の両側に透明な基材が配置されたホログラフィック記録メディアを用いた記録方法(例えば、特許文献1参照)や、ホログラフィック記録層の片面側に配置された反射面を備えたホログラフィック記録メディアを用いた記録方法(例えば、特許文献2参照)などが提案されている。
このようなホログラフィック記録メディアは、ホログラフィック露光することにより該メディア内のホログラフィック記録層内の屈折率を変化させることにより情報を記録し、この記録されたメディア内の屈折率の変化を読み取ることにより情報を再生させることを基本原理にしており、このホログラフィック記録層としては無機材料を利用した材料(例えば、特許文献3参照)、光で構造異性化する化合物を利用した材料(例えば、特許文献4参照)、あるいはフォトポリマーの拡散重合を利用した材料(例えば、特許文献5参照)など種々提案されている。
これらの中で、一般に光重合を利用するフォトポリマーを利用した体積型ホログラム材料におけるホログラム記録メカニズムは、材料中に干渉光が入射すると、光強度が強い領域において重合開始剤が活性化し、光重合が開始される。光強度が強い領域では重合によりモノマーが消費されてゆき、逆に弱い領域のモノマーは強い領域へ拡散移動する。その結果、光強度の強弱でモノマーの密度差ができ、それが屈折率差となりホログラムが形成されると言われている(例えば、非特許文献2参照)。
例えば、デュポン社より熱可塑性バインダー樹脂、光ラジカル重合性モノマー、光重合開始剤系からなるフォトポリマーが提案され一部製品化されている。
これは低屈折率バインダー樹脂と、芳香族環を含有した高屈折率光重合性モノマーとの屈折率差によりホログラムが形成され、その結果、高い回折効率等のホログラム性能を示す。
しかしながら干渉露光時にモノマーが移動しやすく、屈折率変調が大きくなるものの、低ガラス転移温度の熱可塑性樹脂を用いるため、耐熱性や機械物性に問題が発生し、また基板に塗布する際に組成物の粘度を低下させるために溶媒を用いる必要がある。そのため、塗布後その溶媒を完全に除去しなければならず、感光膜の厚さに制限があり、100μm程度までしかできない。
また、厚い膜にするとバインダーポリマーとモノマーの相溶性が悪い場合には、高い光散乱性や高い重合収縮により、実用上大きな制限を受け問題となっている。
また、非特許文献3において、体積型ホログラム材料にモノマーの混合物を使用した例を紹介している。そのうちの1種類のモノマーは5官能性で反応性が高く、前硬化(Pre−Curing)工程で重合してマトリックスを形成させている。
ホログラム記録に必要な光開始剤の欠乏による処方の困難さから、非特許文献4ではdeep−UV露光を用いた直接の光吸収による前硬化を行っている。その結果、得られるホログラム媒体は、光反応性モノマーと光開始剤のマトリックスホストから形成される。なお、報告されているホログラムフィルムの最大厚さは100μmである。
一方、特許文献6に溶媒を使用せず、厚い膜を形成し、かつ光散乱性を下げるためにポリエーテル主鎖を有する分子量が1000以上の多官能オリゴマーを利用した同程度の反応性を有する多官能オリゴマー/モノマー混合物の例が記載されている。
ホログラムマトリックスはin−situで重合するが、従来とは異なり、単官能光反応性モノマーの一部が未反応のまま残るように前硬化条件を設定して多官能オリゴマーを架橋化させることによって形成している。このため、ホログラム記録に必要な光開始剤や、前硬化で80%のモノマーが事前に消費され、実際に記録に必要なモノマーが不足する欠点がある。また前硬化で形成された三次元ポリマーマトリックス中のモノマーは拡散移動が遅く、感度が悪いといった欠点を有している。そのため、光情報記録媒体へのシフト多重記録の間隔は最小で3μmまでとなっていた。
他にも、ベースポリマーに含フッ素材料を用いることにより、例えば、特許文献7には、「バインダー中にフッ素が存在するとポリマーの屈折率を低下させ、これによりホログラムを含む画像化後のフィルムに屈折率変調性が達成される。屈折率変調性はフッ素含有量の増加とともに増大するが、フィルムに不透明化を起こさせないためフッ素の存在量は限定される。従って、フッ素の含有量はその効果が1%のような低レベルにあっても達成されはするが、代表的に約3〜25%の範囲内とされる」と記載されているように、一般的に市販のフッ素材料はフッ素含有量が高くなると相溶性が悪くなり、本来の目的であるベースポリマーへのフッ素導入による屈折率の低下が不充分であったり、多くのモノマーを含有できない、相溶性不良による光散乱性や架橋性ゲル構造を有しないために、高い重合収縮や記録感度の不良などの欠点を有している。
他にも、含フッ素ポリマーの例がいくつか知られている(特許文献8、特許文献9、特許文献10)が、いずれも同様の欠点を有している。また、これらはホログラム製膜時に特定の溶剤を使用しているために、厚い記録膜は得られない。
特定の溶媒を使用しない例として、特許文献11があげられるが、パーフルオロエーテル鎖を含むフッ素オリゴマー/モノマー混合物に関して記載されている。しかしながら、マトリックス中のモノマーの拡散移動は遅く、かつ記録感度も欠いたものとなっている。
このため、本来のフッ素による機能発現が達成されていない。
そこで特定の溶剤を使用せず各ホログラム成分と相溶化し、かつ低屈折率な架橋性ゲル構造を有する非晶性フッ素ポリマーであれば、特定の溶剤を使用せずに薄膜から厚膜まで製造するのに都合の良い粘性感光液が形成でき、従来の問題点が解決することが可能となる。その結果、厚膜でも塗布または基材に挟み込むだけで特定の溶剤を除去する工程が不要となり、高いホログラム性能を持ち、かつ多重記録性に富む含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物や含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体を得ることができる。
また、従来に比べて材料を高フッ素含有率にすることが容易となることから、光記録後の屈折率差を大きくすることができ、結果的に記録感度を大きく向上させることが可能となる。さらに、記録感度の向上から従来よりも空間シフト量(クロストーク)を小さくすることが可能となり、従来の記録材料に比べて直線方向に対して10倍量、面内では約数百倍量の高密度記録を可能とする。その結果、光情報記録媒体へのシングルシフト記録の間隔は、従来の3μmから0.3μmとしてもクロストーク・ノイズがない記録再生が可能となる。
溶媒を使用しなくても各成分と相溶化し、かつフッ素含有量を高め、ベースポリマーの屈折率性を下げても不透明化せず高記録感度を有し、また高密度記録が可能な理想的な含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物として、特許文献12には、
コヒーレンス性に優れた光の干渉によって生じる干渉縞を屈折率の異なる縞として記録するために利用される含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料に用いる組成物であって、ベースポリマー(a)、液状モノマー(b)および光重合開始剤(c)を含み、
ベースポリマー(a)が、含フッ素モノマーを構造単位として含むフッ素含有率が26〜80質量%の非晶性重合体であり、
液状モノマー(b)が、光重合開始剤(c)から発生した活性種により重合を開始する液状モノマー(b1)を少なくとも1種含み、
光重合開始剤(c)が、コヒーレンス性に優れた光に感光し、液状モノマー(b1)の重合を開始させる化合物であり、
かつ、液状モノマー(b)の屈折率が、ベースポリマー(a)と光重合開始剤(c)との混合物の平均屈折率よりも高いことを特徴とする含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物
が提案されている。
しかし、その優れた特徴も備えながら、さらに製造コストが低く、記録感度が高い含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物が求められている。
米国特許第5,719,691号明細書 特開2002−123949号公報 英国特許第9,929,953号明細書 特開平10−340479号公報 米国特許第4,942,112号明細書 特許第3330854号明細書 特許第2625028号明細書 特許第3370762号明細書 特開平8−241026号公報 特開平8−272284号公報 特開2003−302726号公報 国際公開第2008/123303号パンフレット
Hans J. Coufal et al. "Holographic Data Storage (Springer Series in Optical Sciences, Vol.76" Springer−Verlag GmbH & Co. KG, Aug.(2000) W.S.Colburn,K.H.Hains:Appl.Opt.,10,1636(1971) D.J.Lougnotは、"Photopolymer Recording Materials for Holography Some recent developments", SPIE, pp.10−22 (1993) "Photopolymer Recording Materials for Holography Some recent developments", SPIE, pp.10−22 (1993)
本発明の課題は、
溶媒を使用しなくても各成分が相溶化し、かつ
フッ素含有量を高め、ベースポリマーの屈折率性を下げても不透明化せず高記録感度を有する含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物であって、
製造コストが低く、かつ記録感度が高い含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体の製造を可能にする組成物を提供することにある。
また、本発明の別の課題は、製造コストが低く、かつ記録感度が高い含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体を提供することにある。
本発明者らはかかる目的を達成すべく鋭意研究を行った結果、特定の含フッ素重合体であるベースポリマー(a)、液状モノマー(b)および光重合開始剤(c)を用いることによって、フッ素含有量を高め、ベースポリマーの屈折率性を下げても不透明化せず高記録感度を有する含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物であって、
製造コストが低く、かつ記録感度が高い含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体の製造を可能にする組成物が得られることを見出した。
本発明は、コヒーレンス性に優れた光の干渉によって生じる干渉縞を屈折率の異なる縞として記録するために利用される含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料に用いる組成物であって、ベースポリマー(a)、液状モノマー(b)および光重合開始剤(c)を含み、
ベースポリマー(a)が、
(A)式(I):
−(M1)−(M2)−(N)− (I)
(式中、M1は、式(1−1):
Figure 2010237612
で示される構造単位、
M2は式(1−2):
Figure 2010237612
で示される構造単位、
NはM1およびM2を与える単量体と共重合可能な単量体に由来する構造単位)で示され、構造単位M1を0〜99.9モル%、構造単位M2を0.1〜100モル%および構造単位Nを0〜99.9モル%含み、重量平均分子量が10000〜1000000である含フッ素重合体(I)であり、
液状モノマー(b)が、光重合開始剤(c)から発生した活性種により重合を開始する液状モノマー(b1)を少なくとも1種含み、
光重合開始剤(c)が、コヒーレンス性に優れた光に感光し、液状モノマー(b1)の重合を開始させる化合物であり、
かつ、液状モノマー(b)の屈折率が、ベースポリマー(a)と光重合開始剤(c)との混合物の平均屈折率よりも高いことを特徴とする含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用の組成物に関する。
ベースポリマー(a)は、含フッ素重合体(I)であることが好ましい。
液状モノマー(b)は、2種以上のモノマーを含み、該モノマーの少なくとも1種がポリエーテル構造を有する液状モノマーであることが好ましい。
液状モノマー(b)は、2種以上のモノマーを含み、該モノマーの少なくとも1種が多官能性モノマーであることが好ましい。
該組成物は、さらに色素増感剤(e)を含むことが好ましい。
また、本発明は、第1の基材と第2の基材の間に光情報記録層が狭持された含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体であって、該光情報記録層が前記の含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物から形成される厚さ188μm以上の光情報記録層である含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体にも関する。
本発明の含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物は、
溶媒を使用しなくても各成分が相溶化し、
フッ素含有量を高め、ベースポリマーの屈折率性を下げても不透明化せず、かつ
製造コストが低く、かつ記録感度が高い含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体の製造を可能にする。
また、本発明の含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体は、製造コストが低く、かつ記録感度が高い。
本発明の第1の実施形態に係る光ディスクを模式的に表した断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る光ディスクの平面図である。 本発明の第1の実施形態に係る光ディスクを記録再生する第1方式を説明するものであり、図1の光ディスクの一部分を拡大した模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る光ディスクを記録再生する第2方式を説明するものであり、図1の光ディスクの一部分を拡大した模式図である。 本発明の第1の実施形態に係る光ディスクを記録再生する第3方式を説明するものであり、図1の光ディスクの一部分を拡大した模式図である。 本発明の第2の実施形態に係る光ディスクを模式的に表した断面図である。 実施例における体積型ホログラム光情報記録媒体を製造するための光学系プレーン波テスター光学系の概略説明図である。 実施例におけるホログラム記録時の角度と再生時の角度の差(デチューン角度)の概略説明図である。 実施例におけるホログラム記録時の収縮率を示す別の概略説明図である。 実施例1において、ホログラムデジタルデータを記録した体積型ホログラム光情報記録媒体である。
[用語]
本明細書中、「含フッ素」とは、水素原子の一部または全部がフッ素原子で置換されていること、すなわちフッ化されていることを意味する。
本明細書中、「エーテル結合を有する」とは、単結合の一部または全部がエーテル結合に置き換えられていること(言い換えれば、エーテル結合が挿入されていること)を意味する。
本明細書中、「有機基」とは、炭素を有する基を意味する。本明細書中、特に限定の無い限り、「有機基」の炭素数は、好ましくは、1〜100である。
本発明の組成物は、コヒーレンス性に優れた光の干渉によって生じる干渉縞を屈折率の異なる縞として記録するために利用される含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料に用いるものであり、ベースポリマー(a)、液状モノマー(b)および光重合開始剤(c)を含む。
コヒーレンス性に優れた光とは、レーザー光、ナトリウムランプ光などの単色光をピンホールに通して得た光などがあげられるが、空間的にも時間的にも非常にコヒーレンスの高い光である点から、レーザー光が好ましい。
[ベースポリマー(a)]
ベースポリマー(a)は、式(I):
−(M1)−(M2)−(N)− (I)
(式中、M1は、式(1−1):
Figure 2010237612
で示される構造単位、
M2は式(1−2):
Figure 2010237612
で示される構造単位、
NはM1およびM2を与える単量体と共重合可能な単量体に由来する少なくとも一つ以上のグリシジル基を含有する構造単位)で示され、構造単位M1を0〜99.9モル%、構造単位M2を0.1〜100モル%および構造単位Nを0〜99.9モル%含み、重量平均分子量が10000〜1000000である含フッ素重合体(I)
である。
なお、本明細書中、ポリマー(重合体)を示す化学式における各構成単位は、任意の順序で連結しうる。すなわち、各構成単位はブロックを構成していてもよく、ランダムに存在していてもよい。
該ベースポリマー(a)は、含フッ素モノマーを構造単位として含むので、他のモノマーとの屈折率差を大きい。また、ベースポリマー(a)は、非晶性の重合体であり、無溶剤下でフッ素含有率が高くても他モノマーや光重合開始剤、および色素増感剤との相溶性に優れ、多重記録性M/#や記録感度を向上させることができる。
該ベースポリマー(a)のフッ素含有率は、26〜80質量%、好ましくは30〜65質量%である。ベースポリマー(a)のフッ素含有率が小さいと、屈折率差が小さく、回折効率や多重記録性M/#や記録感度に欠ける問題があり、大きいと、均一なホログラム干渉縞の形成ができず、各ホログラム組成物が相分離または光散乱が起こり記録ノイズを発生してしまう問題がある。
含フッ素重合体(I)を得るためには、一般には
(i)−C(=O)CF=CH2を有する単量体(m1)を予め合成し、重合して得る方法
(ii)一旦、他の官能基を有する重合体を合成し、その重合体に高分子反応により官能基変換し、−C(=O)CF=CH2を導入する方法
がありいずれの方法も採用できるが、(ii)の方法は、−C(=O)CF=CH2が有する炭素−炭素二重結合の硬化反応に配慮しなくてもよい点、また、硬化反応性の高い炭素−炭素二重結合も側鎖に導入できる点で好ましい方法である。
(ii)の方法のなかでも、たとえば一旦ヒドロキシル基またはヒドロキシル基を有する有機基を有する含フッ素単量体の構造単位を含む含フッ素重合体を合成したのち、不飽和カルボン酸またはその誘導体を反応させて、炭素−炭素二重結合をポリマーの側鎖末端に導入し、本発明の硬化性含フッ素ポリマーを得る方法が好ましく採用できる。
具体的には、たとえば含フッ素重合体(I)において、式(1−2a):
Figure 2010237612
で示されるα−フルオロアクリル酸のヘキサフルオロアルコールエステル(m2)0.1〜100モルと構造単位Nを与える単量体(n)0〜99.9モルを重合して得られる含フッ素重合体(Ia)に、α−フルオロアクリル酸(CH2=CFCOOH)またはその酸ハライドを高分子反応させることにより容易に得られる。
α−フルオロアクリル酸の反応量により、含フッ素重合体(I)中のM1の割合が決まり、本発明においてはM1の割合は0〜99.9モル%であり、硬化性が良好な点から10〜90モル%、さらには30〜70モル%が好ましい。
構造単位M2は上記の製法(i)においては、α−フルオロアクリル酸のヘキサフルオロアルコールエステル(m2)を共重合することにより導入することができるし、製法(ii)においては、α−フルオロアクリル酸(CH2=CFCOOH)またはその酸ハライドを高分子反応する割合を制御することにより導入することができる。
任意の構造単位である構造単位Nを与える単量体(n)としては、構造単位M1を与える単量体(m1)、または構造単位M2、ひいては構造単位M1に変換できる構造単位を与える単量体、たとえばα−フルオロアクリル酸のヘキサフルオロアルコールエステル(m2)と共重合可能な少なくとも一つ以上のグリシジル基を含有する単量体であればよく、たとえば国際公開第02/18457号パンフレットにおいて、構造単位Aを与える単量体として記載されているものが挙げられる。
具体的には、以下の単量体が好ましく例示できる。
Figure 2010237612
また、含フッ素ベースポリマーの屈折率を悪化(高屈折率化)させない範囲でフッ素を含まないエチレン性単量体から誘導される構造単位を導入することが可能である。
それによって、モノマーとの相溶性がさらに向上したり、光重合開始剤や色素、添加剤、たとえば増感剤、可塑剤、熱安定剤、光沢剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤、連剤移動剤、ブリーチング剤や、必要に応じて添加する架橋剤との相溶性を改善でき、さらに記録に安定化が可能となるので好ましい。
非フッ素系エチレン性単量体の具体例としては、
アリル系単量体:
CH=CHCHCOCHCHOCH
アリルエーテル系単量体:CH=CHCHOCHCHOCH
Figure 2010237612
など
アクリル系またはメタクリル系単量体:
4-ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル、グリシジルメタクリレート
さらに、
Figure 2010237612
などがあげられる。
含フッ素重合体(I)において、構造単位M1、構造単位M2、および構造単位Nの組み合わせや組成比率は、前記の例示から目的とする用途、物性(特にガラス転移点、粘度など)、機能(記録感度、耐光性、透明性)などによって種々選択できる。
含フッ素重合体(I)は、構造単位M1を必須成分として含むものであり、構造単位M1自体で屈折率を低く維持し、透明性を付与する機能とホログラム記録により含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体に屈折率差、透明性、記録感度、耐光性を付与できる機能をあわせもつという特徴をもつ。したがって本発明のベースポリマーである架橋性含フッ素ポリマーは、硬化(架橋)密度の高いホログラム光情報記録媒体が得られ、高記録感度、耐光性、アーカイブ保存性に優れたホログラム光情報記録媒体が得られる点で好ましい。
一方、構造単位M2は、含フッ素重合体(I)に基材密着性、および硬化性架橋反応点などの特性を付与する。
含フッ素重合体(I)はこれらによって、硬化性架橋反応点(架橋部位)を有するので、記録感度の向上や記録データのアーカイブ保存性や耐光性に優れる。
またさらに、本発明の構造単位M1および構造単位M2と共重合可能な単量体の構造単位Nとからなる共重合体の場合、構造単位Nを前述の例示から選択することによって、さらに高粘度(高ガラス転移点)や透明性に優れるホログラム光情報記録媒体を与えるポリマーとすることができる。
構造単位M1、構造単位M2および構造単位Nの共重合体において、構造単位M2の含有比率は、ベースポリマー(a)を構成する全単量体に対し0.1モル%以上であればよいが、硬化(架橋)により高粘度で高記録感度、耐光性に優れ、アーカイブ保存性に優れたホログラム光情報記録媒体を得るためには2.0モル%以上、好ましくは5モル%以上、より好ましくは10モル%以上とすることが好ましい。
また、本発明では、透明性を必要とするため、構造単位M1、構造単位M2および構造単位Nの組合せが非晶性となり得る組合せと組成を有する架橋性含フッ素ポリマーであることが好ましい。
ベースポリマー(a)の分子量は、たとえば重量平均分子量において10000より大きく、1000000以下の範囲から選択できるが、好ましくは50000〜500000、特に70000〜200000の範囲から選ばれるものが好ましい。
分子量が低すぎると、ホログラム記録後であっても低粘度であり、干渉縞が乱れたり、干渉縞の収縮が起こりやすく、特にアーカイバル保存性に欠けやすい。分子量が高すぎると、ホログラム組成物中の各化合物との相溶性、記録感度が悪くなったり、特にディスク形成時に成膜性やレベリング性が悪くなりやすい。
ベースポリマー(a)は、構造単位M1および構造単位Nの種類、含有率、必要に応じて用いられる共重合構造単位A1の種類によって種々決定できるが、ベースポリマー(a)自体(ホログラム記録前)の屈折率が1.45以下であることが好ましく、さらには1.40以下、特には1.38以下であることが好ましい。基板や下地の種類によって変化するが、これら低屈折率を維持し、硬化(架橋)が可能であることで、ホログラム体積型光情報記録組成物および媒体のベースポリマーとして好ましいものとなり得る。
[液状モノマーb]
本発明で使用する液状モノマー(b)は、後述する光重合開始剤(c)から発生した活性種により重合を開始する液状モノマー(b1)を少なくとも1種含むものである。
このような液状モノマー(b1)の具体例としては、フルオロアクリロイル基を有する化合物が挙げられる。フルオロアクリロイル基を有する具体例として以下が挙げられる。
Figure 2010237612
(XはH、CHまたはF、Rfは炭素数2〜40の含フッ素アルキル基または炭素数2〜100のエーテル結合を有する含フッ素アルキル基)で表される化合物が好ましい。
具体的には、
Figure 2010237612
などが挙げられる。
そのほかに、例えば、
Figure 2010237612
(Rfは、炭素数1〜40の含フッ素アルキル基である)、
Figure 2010237612
(Rfは、炭素数1〜40の含フッ素アルキル基である)、
Figure 2010237612
(Rfは、炭素数1〜40の含フッ素アルキル基またはエーテル結合を含む含フッ素アルキル基、RはHまたは炭素数1〜3のアルキル基である)、
Figure 2010237612
(Rf’は、炭素数1〜40の含フッ素アルキル基またはエーテル結合を含む含フッ素アルキレン基である)、
Figure 2010237612
(Rf’は、炭素数1〜40の含フッ素アルキル基またはエーテル結合を含む含フッ素アルキレン基である)、
Figure 2010237612
(Rf’は、炭素数1〜40の含フッ素アルキル基またはエーテル結合を含む含フッ素アルキレン基、RはHまたは炭素数1〜3のアルキル基である)、
などの一般式で示される含フッ素多価アルコール類の2個以上のヒドロキシル基をアクリレート基、メタクリレート基またはα−フルオロアクリレート基に置き換えた構造のものが好ましくあげられる。
そのほかに、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2−ブロモスチレン、酢酸ビニル、メチルビニルケトン、アクリロニトリル、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルピロリドン、アクリレート、メチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、ラウリルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ジシクロペンタニルアクリレート、フェニルアクリレート、o−ビフェニルアクリレート、2−ナフチルアクリレート、エチレンオキシドフェノールアクリレート、フェノキシジエチレングリコールアクリレート、フェノキシ−ポリエチレングリコールアクリレート、ノニルフェノールエチレンオキシドアクリレート、ビスフェノールAエチレンオキシドジアクリレート、エチレンオキシドテトラブロモビスフェノールAジアクリレート、エチレンオキシドビスフェノールAジアクリレート、プロピレンオキシドビスフェノールAジアクリレート、プロポキシ化エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、プロピレンオキシドトリメチロールプロパントリアクリレート、ウレタンアクリレート、ε−カプロラクトン酸トリス−(2−アクリロキシエチル)イソシアヌレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、ポリプロピレングリコール400ジアクリレート、オクトキシポリエチレングリコール−ポリプロピレングリコールモノアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリブロモフェニルアクリレート、エチレンオキシドトリブロモフェニルアクリレート、フェニルフェノールグリシジルエーテルアクリレート、2−メチル−2アダマンチルアクリレート、3−ヒドロキシ−1−アダマンチルアクリレート、1−アダマンチルアクリレート、フェニルエチルアクリレート、2−フェニルエチルアクリレート、2−フェノキシエチルアクリレート、2−(9−カルバゾリル)エチルアクリレート、メチルフェノキシエチルアクリレート、トリフェニルメチルチオアクリレート、2−(p−クロロフェノキシ)エチルアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、フェノールエトキシレートモノアクリレート、p−クロロフェニルアクリレート、2−(1−ナフチルオキシ)エチルアクリレート、2,4,6−トリブロモフェニルアクリレート、イソボニルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2,3−ジブロムプロピルアクリレート、2−(トリシクロ[5,2,102.6]ジブロモデシルチオ)エチルアクリレート、テトラメチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレンジチオグリコールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、フェノキシポリエチレングリコールアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、メトキシプロピレングリコールアクリレート、1,3−ブタンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−シクロヘキサンジオールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールジアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールトリアクリレート、ソルビトールテトラアクリレート、ソルビトールペンタアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、2−エチルヘキシルカルビトールアクリレート、S−(1−ナフチルメチル)チオアクリレート、β−アクリロキシエチルハイドロゲンフタレート、エトキシ化されたビスフェノールAジアクリレート、イタコン酸、マレイン酸、N−アクリロイルモルホリン、α−シアノアクリル酸メチル、ビニル−2−クロロエチルエーテル、ビニル−n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、トリメチロールエタントリビニルエーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリ(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、ビスフェノールAの(2−アクリルオキシエチル)エーテル、ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)メタン、ビス(4−アクリロキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)メタン、2,2−ビス(4−アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アクリロキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)プロパン、2,3−ナフタレンジカルボン酸(アクリロキシエチル)モノエステル、2,3−ナフタリンジカルボン酸(2−アクリロキシエチル)(3−アクリロキシプロピル−2−ヒドロキシ)ジエステル、4,5−フェナントレンジカルボン酸(2−アクリロキシエチル)(3−アクリロキシプロピル−2−ヒドロキシ)ジエステル、ジフェン酸(2−メタクリロキシエチル)モノエステル、ジフェン酸(2−アクリロキシエチル)(3−アクリロキシプロピル−2−ヒドロキシ)ジエステル、1,3−ビス[2−アクリロキシ−3−(2,4,6−トリブロモフェノキシ)プロポキシ]ベンゼン、ビス(4−アクリロキシエトキシフェニル)スルホン、ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)スルホン、ビス(4−アクリロキシプロポキシフェニル)スルホン、ビス(4−アクリロキシエトキシ−3,5−ジブロモフェニル)スルホン、4,4’−ビス(β−アクリロイルオキシエチルチオ)ジフェニルスルホン、
(メタ)アクリル酸とジオールとのエステル基を有する化合物で、具体的には、下記化学式:
Figure 2010237612
(化学式中、q及びpは同一又は異なり0〜6であってq+p=2〜6となる数、R及びRは同一又は異なり水素原子又はメチル基)が挙げられる。q+pが5であると一層好ましい。すなわち、
9,9−ビス(4−アクリロキシジプロポキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アクリロキシエトキシ−3,5−ジメチル)フルオレン、9,9−ビス(4−アクリロキシトリエトキシフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アクリロキシエトキシ−3−メチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アクリロキシエトキシ−3−エチルフェニル)フルオレン、9,9−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)フルオレン、などが挙げられる。
さらに、ジアリルフタレートモノマー、が挙げられる。
Figure 2010237612
また、
2,4−ビス(β−アクリロイルオキシエチルチオ)ジフェニルケトン、4,4’−ビス(β−アクリロイルオキシエチルチオ)ジフェニルケトン、4,4’−ビス(β−アクリロイルオキシエチルチオ)ジフェニルケトン、トリ(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、アクリルアミド、メチレンビスアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、シクロヘキセンオキシド、エトキシ化プロピレングリコール700ジアクリレート、プロポキシ化エトキシ化ジメタクリレート、デンドリマー(2世代)アクリレート、および前記におけるアクリレートをメタクリレートに変えた化合物などが挙げられる。
液状モノマー(b1)としては、他にも、式(9):
Figure 2010237612
(式中、X22およびX23は同じかまたは異なり、H、F、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6の含フッ素アルキル基である)
で示される架橋性環状エーテル構造を1〜5個有する炭素数2〜100の有機基や、式(10):
Figure 2010237612
(式中、Qは炭素数3〜100の単環構造、複環構造または複素環構造の水素原子が前記X22またはX23で置換されていてもよい1価または2価の有機基である)
で示される架橋性環状エーテル構造を1〜5個有する炭素数3〜100の有機基を有するものなども使用できる。その具体例としては、例えば、
式(11):
Figure 2010237612
(式中、X24〜X28は同じかまたは異なり、H、F、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6の含フッ素アルキル基である)
で示される架橋性環状エーテル構造を1〜5個有する炭素数3〜100の有機基や、式(12):
Figure 2010237612
(式中、X29〜X32は同じかまたは異なり、H、F、炭素数1〜6のアルキル基または炭素数1〜6の含フッ素アルキル基である)
で示される架橋性環状エーテル構造を1〜5個有する炭素数3〜100の有機基)が1〜を有するものなども使用することができる。その具体例としては、例えば、さらに、具体例として以下が挙げられる。
Figure 2010237612
(RはHまたはCH)、
Figure 2010237612
(RはHまたはCH;R6cは炭素数1〜200の2価以上の含フッ素有機基)、
Figure 2010237612
(nは1〜8の整数)、
Figure 2010237612
(Rは炭素数3〜20の2価の有機基;RおよびRは同じかまたは異なり、HまたはC;nは2〜100の整数)で示されるオリゴマーなどが挙げられる。
そのほかに、例えば、アリルグリシジルエーテル、ビニルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、アジピン酸ジグリシジルエステル、ジ−2,3−エポキシシクロペンチルエーテル、エチレングリコール−ビス(3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリアルキレングリコールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンジグリシジルエーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ジグリセロールトリグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、1,6−ジメチロールパーフルオロヘキサンジグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、ジグリシジルヘキサヒドロフタレート、オルソフタル酸ジグリシジルエステル、ジブロモフェニルグリシジルエーテル、ビスフェノールAジグリシジルエーテル、4,4’−ビス(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロイソプロピル)ジフェニルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)−3’,4’−エポキシ−1,3−ジオキサン−5−スピロシクロヘキサン、4’,5’−エポキシ−2’−メチルシクロヘキシルメチル−4,5−エポキシ−2−メチルシクロヘキサンカルボキシレート、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシルメチル)アジペート、1,2,5,6−ジエポキシ−4,7−メタノペルヒドロインデン、1,2−エチレンジオキシ−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシルメタン)、3,4−エポキシシクロヘキシルオキシラン、1,4−ビス(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロイソプロピル)シクロヘキサン、1,2,7,8−ジエポキシオクタンなどが挙げられる。
液状モノマー(b1)は、例示したこれらに限定されるものではなく、また、ラジカル重合性化合物も、カチオン重合性化合物も使用することができるが、ラジカル重合性化合物としては、記録感度や多重記録性の点から、α−フルオロアクリロイル基またはアクリロイル基を有するものが好ましい。また、カチオン重合性化合物としては、収縮率や保存安定性の点から、式(9)や式(10)で示される有機基を有するものが好ましい。
なお、液状モノマー(b1)としては、耐光性や保存安定性の点から、多官能性モノマーが好ましい。
本発明の含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物において、液状モノマー(b1)の分子量は、記録感度や収縮率、多重記録性の点から、50以上が好ましく、100以上がより好ましい。また、液状モノマー(b1)の分子量は、3000以下が好ましく、2000以下がより好ましく、1000以下がさらに好ましい。
本発明の含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物において、液状モノマー(b1)の屈折率は、屈折率差や記録感度または多重記録性の点から、1.40〜1.70が好ましく、1.45〜1,68がより好ましい。
また、液状モノマー(b1)の屈折率は、得られる体積型ホログラムの屈折率変調度を大きくするために、ベースポリマー(a)と後述する光重合開始剤(c)や必要に応じて可塑剤(b2)との混合物の平均屈折率よりも高いことが必要である。
本発明の含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物において、液状モノマー(b1)の含有量は、記録感度や記録安定性、および多重記録性の点から、30〜90質量%が好ましく、45〜80質量%がより好ましい。
さらに、液状モノマー(b1)は、例示したこれらの単独使用に限定されるものではなく、2種以上選択して用いることも可能である。
特に液状モノマー(b1)同士の組み合わせとしては、α−フルオロアクリロイル基またはアクリロイル基を有する液状モノマーとメタクリロイル基またはビニル基を有する液状モノマーの組み合わせ、式(9)や式(10)で示される有機基を有する液状モノマーと式(11)や式(12)で示される有機基を有する液状モノマーの組み合わせ、さらにα−フルオロアクリロイル基またはアクリロイル基を有する液状モノマーまたはメタクリロイル基またはビニル基を有する液状モノマーと式(9)や式(10)、式(11)や式(12)で示される有機基を有する液状モノマーの組み合わせ、などがあげられるが、特に記録感度や収縮率、および多重記録性を両立する点から、α−フルオロアクリロイル基またはアクリロイル基を有する液状モノマーとメタクリロイル基またはビニル基を有する液状モノマーの組み合わせ、式(9)や式(10)で示される有機基を有する液状モノマーと式(11)や式(12)で示される有機基を有する液状モノマーの組み合わせが好ましい。
液状モノマー(b)としては、上述した液状モノマー(b1)以外にも、記録感度や多重記録性の向上の点から、通常可塑剤(b2)を添加して使用することが好ましい。
可塑剤(b2)としては、例えば、ジメチルテレフタレート、ジエチルテレフタレート、ジメチルフタレ一ト、ジオクチルフタレートに代表されるフタル酸エステル類;ジメチルアジペート、ジエチルアジペート、ジブチルアジペート、ジメチルセバケート、ジエチルセバケート、ジブチルセバケート、ジエチルサクシネートに代表される脂肪族二塩基酸エステル類;トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェートに代表される正リン酸エステル類;グリセリルトリアセテート、2−エチルヘキシルアセテートに代表される酢酸エステル類;トリフェニルホスファイト、ジブチルハイドロジエンホスファイトに代表される亜リン酸エステル類等の不活性化合物、酢酸−2−エトキシエチルが例示される。
また、以下の式(35):
(CHCHO)ζ (35)
(式中、RおよびRは、同じかまたは異なり、炭素数1〜5のアルキル基、水酸基またはアセチル基;ζは1〜5の整数である)
で示されるアルキレングリコールアルキルエーテルも使用できる。
使用できるアルキレングリコールアルキルエーテルの代表的なものとしては、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコ一ルジプロピルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジエチルエーテル、トリエチレングリコールジブロピルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノプロピルエーテル、酢酸セロソルブ、エチレングリコールジアセチルエーテル、エチレングリコールモノアセチルエーテル、ジエチレングリコールジアセチルエーテル、ジエチレングリコールモノアセチルエーテル、トリエチレングリコールジアセチルエーテル、トリエチレングリコールモノアセチルエーテルなどが例示される。
また、重量平均分子量が10,000以下であるポリエチレングリコールもしくはシリコーンオイルを用いることもできる。
可塑剤(b2)としては、その屈折率がベースポリマー(a)の屈折率と比較して、極力近いものを選択するのが好ましい。
可塑剤(b2)は前記例示化合物を単独で用いても2種以上の組み合わせで用いてもよい。可塑剤(b2)は、例示したこれらに限定されるものではなく、特に記録感度や収縮率の点から、酢酸2−エトキシエチル、ジエチルセバケート、ジエチルアジペートが好ましい。
本発明の含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物において、可塑剤(b2)の分子量は、組成物の粘度や記録感度、収縮率さらに多重記録性の点から、100〜1000が好ましく、200〜800がより好ましい。
本発明の含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物において、可塑剤(b2)の屈折率は、記録感度、多重記録性の点から、1.40〜1.50が好ましく、1.42〜1.45がより好ましい。
本発明の含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物において、可塑剤(b2)の含有量は、組成物の粘度や記録感度、収縮率さらに多重記録性の点から、10〜80質量%が好ましく、20〜60質量%がより好ましい。
[光重合開始剤(c)]
本発明で使用される光重合開始剤(c)とは、コヒーレンス性に優れた光に感光し、液状モノマー(b1)の重合を開始させる化合物である。
光重合開始剤(c)としては、He−Ne(波長633nm)、Ar(波長515、488nm)、Nd−YAGまたはNd:YVO4(波長532nm)、He−Cd(波長442nm)、AlGaNまたはInGaN(波長405±5nm)、YAG3倍波(波長355nm)などのレーザー光を吸収してラジカルを発生するものが好適である。
光重合開始剤(c)として使用できる光ラジカル重合開始剤として、たとえば米国特許第4766055号、同第4868092号、同第4965171号、特開昭54−151024号公報、特開昭58−15503号公報、特開昭58−29803号公報、特開昭59−189340号公報、特開昭60−76735号公報、特開平1−28715号公報、および「プロシーディングス・オブ・コンフェレンス・オン・ラジエーション・キュアリング・エイジア(PROCEEDINGS OF CONFERENCE ON RADIATION CURING ASIA)」(P.461〜477、1988年)などに記載されている公知な開始剤が使用できるが、この限りではない。光重合開始剤(c)として使用できる、光ラジカル重合開始剤の具体例として、例えば、特開昭58−29803号公報、特開平1−287105号公報に記載されているようなジアリールヨードニウム塩類、または2,4,6−置換−1,3,5−トリアジン類、有機過酸化物類が挙げられる。高い感光性が必要とされる場合は、ジアリールヨードニウム塩類の使用が特に好ましい。
前記ジアリールヨードニウム塩類の具体例としては、例えば、ジフェニルヨードニウム、4,4’−ジクロロジフェニルヨードニウム、4,4’−ジメトキシジフェニルヨードニウム、4,4’−ジターシャリーブチルジフェニルヨードニウム、3,3’−ジニトロジフェニルヨードニウムなどのクロリド、ブロミド、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキサフルオロアンチモネート、トリフルオロメタンスルホネート、9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルホネートなどが例示される。
また、2,4,6−置換−1,3,5−トリアジン類の具体例としては、2−メチル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシフェニルビニル)−1,3,5−トリアジン、2−(4’−メトキシ−1’−ナフチル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、安息香酸−4−[4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−メチルエステル、安息香酸−4−[4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]、1,3,5−トリアジン−2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−[4−(トリフルオロメチル)フェニル]、1,3,5−トリアジン−2−(4−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)、1,3,5−トリアジン−2−[4−(メチルチオ)フェニル]−4,6−ビス(トリクロロメチル)、ADEKA社製の光重合開始剤であるN−1606などが例示される。
また、有機過酸化物類の具体例としては、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルペルオキシカルボニル)ベンゾフェノン、「3,3−ビスメトキシカルボニル−4,4−ビス−tert−ブチルペルオキシカルボニルベンゾフェノン、3,4−ビスメトキシカルボニル−4,3−ビス−tert−ブチルペルオキシカルボニルベンゾフェノン、4,4−ビスメトキシカルボニル−3,3−ビス−tert−ブチルペルオキシカルボニルベンゾフェノン」混合物、ジ−tert−ブチルペルオキシイソフタレイト、ベンゾフェノンなどが例示される。
光重合開始剤(c)として使用できる、光カチオン重合開始剤は、光に感光してブレンステッド酸またはルイス酸を発生し、これらが前記のカチオン重合性化合物を重合させるような開始剤であればよい。このような光カチオン重合開始剤としては、例えば、「UV硬化;科学と技術(UV CURING;SCIENCE AND TECHNOLOGY)」[pp.23〜76、S.ピーター・パーパス(S.PETER PAPPAS)編集、ア・テクノロジー・マーケッティング・パブリケーション(A TECHNOLOGY MARKETING PUBLICATION)]および「コメンツ・インオーグ.ケム.(Comments Inorg.Chem.)」[B.クリンゲルト、M.リーディーカーおよびA.ロロフ(B.KLINGERT、M.RIEDIKER and A.ROLOFF)、第7巻、No.3、pp109−138(1988)]などに記載されているものがあげられ、これらの1種以上を使用してよい。
光重合開始剤(c)として使用できる、好ましい光カチオン重合開始剤としては、ジアリールヨードニウム塩類、トリアリールスルホニウム塩類などを含む開始剤をあげることができる。
光カチオン重合開始剤としてのジアリールヨードニウム塩類で好ましいものとしては、前記光ラジカル重合開始剤で記載されるヨードニウムのテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキサフルオロアンチモネート、トリフルオロメタンスルホネート、9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルホネートなどが挙げられる。
トリアリールスルホニウム塩類で好ましいものとしては、トリフェニルスルホニウム、4−ターシャリーブチルトリフェニルスルホニウム、トリス(4−メチルフェニル)スルホニウム、トリス(4−メトキシフェニル)スルホニウム、4−チオフェニルトリフェニルスルホニウムなどのスルホニウムのテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキサフルオロアンチモネート、トリフルオロメタンスルホネート、9,10−ジメトキシアントラセン−2−スルホネートなどがあげられ、これらの1種以上を使用してよい。
干渉縞露光で用いられる光とは異なる波長である前露光で用いられる光に感光して、カチオン重合性の液状モノマー(b1)およびラジカル重合性の液状モノマー(b1)の少なくとも一方を部分的に重合させることも可能である。その際、使用する光重合開始剤(c)は、前記露光における干渉縞露光で使用されるレーザー光の波長とは異なる波長の光に感光して、カチオン重合性の液状モノマー(b1)およびラジカル重合性の液状モノマー(b1)の少なくとも一方に対して、光ラジカル重合開始剤および/または光カチオン重合開始剤として作用する開始剤である。前露光におけるこの光重合開始剤の作用によって、カチオン重合性の液状モノマー(b1)およびラジカル重合性の液状モノマー(b1)の少なくとも一方が部分的に重合される。ここでいう「部分的に重合」とは、カチオン重合性の液状モノマー(b1)および/またはラジカル重合性の液状モノマー(b1)の未反応化合物を残した状態で、カチオン重合性の液状モノマー(b1)およびラジカル重合性の液状モノマー(b1)の少なくとも一方が重合される状態をいう。具体的には、
・カチオン重合性の液状モノマー(b1)が実質的に完全に重合し、ラジカル重合性の液状モノマー(b1)が重合していないかまたは一部重合している場合、
・ラジカル重合性の液状モノマー(b1)が実質的に完全に重合し、カチオン重合性の液状モノマー(b1)が重合していないかまたは一部重合している場合、
・カチオン重合性の液状モノマー(b1)の一部のみが重合し、ラジカル重合性の液状モノマー(b1)は重合していない場合、
・ラジカル重合性の液状モノマー(b1)の一部のみが重合し、カチオン重合性化合物の液状モノマー(b1)は重合していない場合、および
・カチオン重合性の液状モノマー(b1)およびラジカル重合性の液状モノマー(b1)の両方が一部重合している場合
が含まれる。前露光によるこのような重合によって、感光性組成物からなる感光層を水平状態に静置した場合に、組成物が流れ出すことなくその固形性が保持される程度に硬化される。好ましくは、前露光により重合される重合性化合物は、後の干渉縞露光により重合される重合性化合物とは異なる重合性化合物であり、この場合はより良好な干渉縞記録を得ることができる。
このような光重合開始剤(c)のうち、前露光で用いられる光に感光して光ラジカル重合開始剤として作用する化合物の例として、例えば、前記光重合開始剤の他、チタノセン化合物、モノアシルホスフィンオキサイド、ビスアシルホスフィンオキサイド、ビスアシルホスフィンオキサイドとα−ヒドロキシケトンとの組合せなどが挙げられる。
光重合開始剤(c)のうち、前露光で用いられる光に感光して光カチオン重合開始剤として作用する化合物の例として、例えば、鉄アレーン錯体などが挙げられる。光重合開始剤(c)として、これらの1種を使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。これらは主として近紫外から可視域の範囲に吸収極大波長を有する化合物である。
チタノセン化合物として公知のチタノセン化合物が全て使用できる。例えば、特開昭59−152396号公報、特開昭61−151197号公報、特開昭63−41484号公報、特開平2−249号公報、特開平2−4705号公報に記載のチタノセン化合物が挙げられる。具体例としては、ビス(シクロペンタジエニル)−ジ−クロロ−チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ジ−フェニル−チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロフェニル)チタニウム、ビス(メチルシクロペンタジエニル)−ビス(2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニル)チタニウム、ビス(メチルシクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロフェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−(1−ピル−1−イル)エチル)フェニル]チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−((1−ピル−1−イル)メチル)フェニル]チタニウム、ビス(メチルシクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−((1−ピル−1−イル)メチル)フェニル]チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−((2,5−ジメチル−1−ピル−1−イル)メチル)フェニル]チタニウム、ビス(2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス−(2,4−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−((3−トリメチルシリル−2,5−ジメチル−1−ピル−1−イル)メチル)フェニル]チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−((2,5−ビス(モルホリノメチル)−1−ピル−1−イル)メチル)フェニル]チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−4−((2,5−ジメチル−1−ピル−1−イル)メチル)フェニル]チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−メチル−4−(2−(1−ピル−1−イル)エチル)フェニル]チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(1−メチル−2−(1−ピル−1−イル)エチル)フェニル]チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(6−(9−カルバゾル−9−イル)ヘキシル)フェニル]チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(3−(4,5,6,7−テトラヒドロ−2−メチル−1−インドル−1−イル)プロピル)フェニル]チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−((アセチルアミノ)メチル)フェニル]チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−(プロピオニルアミノ)エチル)フェニル]チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(4−(ビバロイルアミノ)ブチル)フェニル]チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−(2,2−ジメチルペンタノイルアミノ)エチル)フェニル]チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(3−(ベンゾイルアミノ)プロピル)フェニル]チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス[2,6−ジフルオロ−3−(2−(N−アリルメチルスルホニルアミノ)エチル)フェニル]チタニウム、ビス(シクロペンタジエニル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1−ピル−1−イル)フェニル)チタニウムなどが挙げられる。
モノアシルホスフィンオキサイドとして、公知のモノアシルホスフィンオキサイドが全て使用できる。例えば、特公昭60−8047号公報、特公昭63−4077号公報に記載のモノアシルホスフィンオキサイド化合物が挙げられる。具体例としては、イソブチリル−チルホスフィン酸メチルエステル、イソブチリル−フェニルホスフィン酸メチルエステル、ピバロイル−フェニルホスフィン酸メチルエステル、2−エチルヘキサノイル−フェニルホスフィン酸メチルエステル、ピバロイル−フェニルホスフィン酸イソプロピルエステル、p−トルイル−フェニルホスフィン酸メチルエステル、o−トルイル−フェニルホスフィン酸メチルエステル、2,4−ジメチルベンゾイル−フェニルホスフィン酸メチルエステル、p−三級ブチルベンゾイル−フェニルホスフィン酸イソプロピルエステル、アクリロイル−フェニルホスフィン酸メチルエステル、イソブチリル−ジフェニルホスフィンオキサイド、2−エチルヘキサノイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、o−トルイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、p−三級ブチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、3−ピリジルカルボニル−ジフェニルホスフィンオキサイド、アクリロイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、ベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、ピバロイル−フェニルホスフィン酸ビニルエステル、アジポイル−ビス−ジフェニルホスフィンオキサイド、ピバロイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、p−トルイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、4−(三級ブチル)−ベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、テレフタロイル−ビス−ジフェニルホスフィンオキサイド、2−メチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、バーサトイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、2−メチル−2−エチルヘキサノイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、1−メチル−シクロヘキサノイル−ジフェニルホスフィンオキサイド、ピバロイル−フェニルホスフィン酸メチルエステル、ピバロイル−フェニルホスフィン酸イソプロピルエステル、ADEKA社製の光重合開始剤であるSP−246などが挙げられる。ビスアシルホスフィンオキサイドとして公知のビスアシルホスフィンオキサイドが全て使用できる。例えば、特開平3−101686号公報、特開平5−345790号公報、特開平6−298818号公報に記載のビスアシルホスフィンオキサイド化合物が挙げられる。具体例としては、ビス(2,6−ジクロルベンゾイル)−フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロルベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロルベンゾイル)−4−エトキシフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロルベンゾイル)−4−プロピルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロルベンゾイル)−2−ナフチルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロルベンゾイル)−1−ナフチルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロルベンゾイル)−4−クロルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロルベンゾイル)−2,4−ジメトキシフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロルベンゾイル)−デシルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロルベンゾイル)−4−オクチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロル−3,4,5−トリメトキシベンゾイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジクロル−3,4,5−トリメトキシベンゾイル)−4−エトキシフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2−メチル−1−ナフトイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2−メチル−1−ナフトイル)−4−エトキシフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2−メチル−1−ナフトイル)−2−ナフチルホスフィンオキサイド、ビス(2−メチル−1−ナフトイル)−4−プロピルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2−メチル−1−ナフトイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2−メトキシ−1−ナフトイル)−4−エトキシフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2−クロル−1−ナフトイル)−2,5−ジメチルフェニルホスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルフォスフィンオキサイドなどが挙げられる。
α−ヒドロキシケトンとして、例えば、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトンなどが挙げられる。
鉄アレーン錯体として、例えば、フェロセン、(η−ベンゼン)(η−シクロペンタジエニル)鉄(II)、(η−トルエン)(η−シクロペンタジエニル)鉄(II)、(η−クメン)(η−シクロペンタジエニル)鉄(II)、(η−ナフタレン)(η−シクロペンタジエニル)鉄(II)、(η−アントラセン)(η−シクロペンタジエニル)鉄(II)、(η−ピレン)(η−シクロペンタジエニル)鉄(II)などのクロリド、ブロミド、スルホネート、テトラフルオロボレート、ヘキサフルオロホスフェート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキサフルオロアンチモネート、トリフルオロメタンスルホネートなど、およびこれら化合物の配位子上に1またはそれ以上の置換基を有する誘導体などが挙げられる。その他、ADEKA社製の光重合開始剤であるN−1919、N−1717などが挙げられる。その他、2,4−ジエチルチオキサントン、テトラブチルアンモニウムブチルトリ−4−tert―ブチルフェニルボラートが挙げられる。
本発明の含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物において、光重合開始剤(c)の含有量は、5〜90重量%(特に8〜80重量%)が好ましい。光重合開始剤(c)は、使用する干渉縞露光工程に応じて、(c−1)光ラジカル重合開始剤および(c−2)光カチオン重合開始剤のいずれか一方を含んでもよく、あるいは両方を含む光重合開始剤を使用して、必要に応じて行なわれる後露光工程における重合開始剤としても作用させてよい。さらに、光重合開始剤(c)として、(c−1)光ラジカル重合開始剤および(c−2)光カチオン重合開始剤両方として作用する化合物を使用してもよい。(c−1)光ラジカル重合開始剤および(c−2)光カチオン重合開始剤として、異なる化合物を併用する場合は、光重合開始剤全量に対し、(c−1)光ラジカル重合開始剤を5〜70重量%(特に8〜40重量%)、および(c−2)光カチオン重合開始剤を5〜70重量%(特に8〜40重量%)の量で含む光重合開始剤を使用するのが好ましい。
色素増感剤(e)は、一般に光を吸収する成分であり、光重合開始剤(c)を増感するためにこれら光重合開始剤(c)と色素増感剤(e)の組み合わせ等が好ましく使用される。この色素増感剤(e)として、前露光で用いられる光源波長の光を実質的に吸収しないか、またはこの光の吸収が少ない化合物が用いられる。色素増感剤(e)として、可視レーザー光を吸収させるために色素のような有色化合物が用いられる場合が多い。
色素増感剤(e)は、可視領域の光に吸収を示すものであればよく、前記以外に、例えば、シアニン誘導体、メロシアニン誘導体、フタロシアニン誘導体、キサンチン誘導体、チオキサンテン誘導体、アクリジン誘導体、ポルフィリン誘導体、クマリン誘導体、ベーススチリル誘導体、ケトクマリン誘導体、キノロン誘導体、スチルベン誘導体、オキサジン誘導体、チアジン系色素、さらにスクアリリウム誘導体、および含金属スクアリリウム誘導体なども使用可能であり、更には、「色素ハンドブック」(大河原信他編、講談社、1986年)、「機能性色素の化学」(大河原信他門、シーエムシー1983年)、「特殊機能材料」(池森忠三郎他編、シーエムシー、1986年)に記載される光増感色素も用いることができる。また、最終的な体積ホログラム記録層に無色透明性が要求される場合は、色素増感剤として、特開昭58−29803号公報、特開平1−287105号公報に記載されているようなシアニン系色素を使用するのが好ましい。シアニン系色素は一般に光によって分解しやすいため、本発明における後露光、または室内光や太陽光の下に数時間から数日放置することで体積ホログラム中の色素が分解されて可視域に吸収を持たなくなり、無色透明な体積ホログラムを得ることができる。
シアニン系色素の具体例としては、アンヒドロ−3,3’−ジカルボキシメチル−9−エチル−2,2’−チアカルボシアニンベタイン、アンヒドロ−3−カルボキシメチル−3’,9−ジエチル−2,2’−チアカルボシアニンベタイン、3,3’,9−トリエチル−2,2’−チアカルボシアニン・ヨウ素塩、3,9−ジエチル−3’−カルボキシメチル−2,2’−チアカルボシアニン・ヨウ素塩、3,3’,9−トリエチル−2,2’−(4,5,4’,5’−ジベンゾ)チアカルボシアニン・ヨウ素塩、2−[3−(3−エチル−2−ベンゾチアゾリデン)−1−プロペニル]−6−[2−(3−エチル−2−ベンゾチアゾリデン)エチリデンイミノ]−3−エチル−1,3,5−チアジアゾリウム・ヨウ素塩、2−[[3−アリル−4−オキソ−5−(3−n−プロピル−5,6−ジメチル−2−ベンゾチアゾリリデン)−エチリデン−2−チアゾリニリデン]メチル]−3−エチル−4,5−ジフェニルチアゾリニウム・ヨウ素塩、1,1’,3,3,3’,3’−ヘキサメチル−2,2’−インドトリカルボシアニン・ヨウ素塩、3,3’−ジエチル−2,2’−チアトリカルボシアニン・過塩素酸塩、アンヒドロ−1−エチル−4−メトキシ−3’−カルボキシメチル−5’−クロロ−2,2’−キノチアシアニンベタイン、アンヒドロ−5,5’−ジフェニル−9−エチル−3,3’−ジスルホプロピルオキサカルボシアニンヒドロキシド・トリエチルアミン塩、ADEKA社製の光増感色素であるYT−245、GPX−102、TY−235があげられ、これらの1種以上を使用してよい。
また、最終的に得られる体積ホログラムが無色透明でなくてよい場合には、特開平6−184311号公報、特開平6−317907号公報、特表2000−511302号公報に記載されるようなアセン系色素、または特開昭63−180946号に記載されるようなクマリン系色素を使用することができる。
アセン系色素の具体例としては、アントラセン、9−アントラセンメタノール、1,4−ジメトキシアントラセン、9,10−ジメトキシアントラセン、9,10−ジメチルアントラセン、9−フェノキシメチルアントラセン、9,10−ビス(n−ブチルエチニル)アントラセン、9,10−ビス(n−トリメチルシリルエチニル)アントラセン、1,8−ジメトキシ−9,10−ビス(フェニルエチニル)アントラセン、5,12−ビス(フェニルエチニル)−ナフタセンなどが挙げられる。これらの化合物は、アルゴンイオンレーザーからの514nm、およびYAGレーザーからの倍波532nmの光に対して、光重合開始剤を増感させる効果を有する。1,8−ジメトキシ−9,10−ビス(フェニルエチニル)アントラセン、5,12−ビス(フェニルエチニル)−ナフタセンが、増感剤として好ましく使用できる。
クマリン系色素およびケトクマリン系色素の具体例としては、例えば、7−ジメチルアミノ−3−(2−テノイル)クマリン、7−ジエチルアミノ−3−(2−フロイル)クマリン、7−ジエチルアミノ−3−(2−テノイル)クマリン、7−ピロリジニル−3−(2−テノイル)クマリン、7−ピロリジニル−3−(2−ベンゾフロイル)クマリン、7−ジエチルアミノ−3−(4−ジメチルアミノシンナモイル)クマリン、7−ジエチルアミノ−3−(4−ジエチルアミノシンナモイル)クマリン、7−ジエチルアミノ−3−(4−ジフェニルアミノシンナモイル)クマリン、7−ジエチルアミノ−3−(4−ジメチルアミノシンナミリデンアセチル)クマリン、7−ジエチルアミノ−3−(4−ジエチルアミノシンナミリデンアセチル)クマリン、7−ジエチルアミノ−3−(4−ジフェニルアミノシンナミリデンアセチル)クマリン、7−ジエチルアミノ−3−(2−ベンゾフロイル)クマリン、7−ジエチルアミノ−3−[3−(9−ジュロリジル)アクリロイル]クマリン、3,3’−カルボニルビス(7−メトキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(5,7−ジメトキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(6−メトキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−ジメチルアミノクマリン)、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミノクマリン)、3,3’カルボニルビス−7−ジエチルアミノクマリン−7’−ビス(ブトキシエチル)アミノクマリン、3,3’−カルボニルビス(7−ジブチルアミノクマリン)、3−カルベトキシ−7−(ジエチルアミノ)クマリン、3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−ジエチルアミノ)クマリン、3−(2−ベンゾチアゾリル)−7−ジブチルアミノ)クマリン、3−(2−べンゾチアゾリル)−7−ジオクチルアミノ)クマリン、3−(2−ベンジミダゾリル)−7−ジエチルアミノ)クマリン、10[3−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]−1−オキソ−2−プロペニル]−2,3,6,7−テトラヒドロ−1,1,7,7−テトラメチル−1H,5H,11H−[1]ベンゾピラノ[6,7,8−ij]キノリジン−11−オンなどが挙げられる。
べ一ススチリル誘導体としては、例えば、2−[p−(ジメチルアミノ)スチリル]ベンゾチアゾール、2−[p−(ジメチルアミノ)スチリル]ナフト[1,2−d]チアゾール、2−[(m−ヒドロキシ−p−メトキシ)スチリル]ベンゾチアゾールなどが挙げられる。
メロシアニン誘導体としては、例えば、3−エチル−5−[(3−エチル−2−(3H)−べンゾチアゾリリデン)エチリデン]−2−チオキソ−4−オキサゾリジノン−5−[(1,3−ジヒドロ−1,3,3−トリメチル−2H−インドール−2−イリデン)エチリデン]−3−エチル−2−チオキソ−4−オキサゾリジノンなどが挙げられる。
さらに、スクアリリウム誘導体、および含金属スクアリリウム誘導体は、300nm〜530nmという短い波長領域に、レーザー光による記録再生に適した光学定数を有しているため、短波長レーザーによる記録再生用光学記録媒体に使用する色素増感剤として極めて有用である。
例えば、スクアリリウム化合物である、3−ヒドロキシ−4−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−シクロブタ−3−エン−1,2−ジオンのメタノール中での極大吸収波長(以下、「λmax」と略記する)を測定した結果(日立ハイテクノロジーズ、U−3500)330nmであり、λmaxにおける質量吸光係数は75.4l・g−1cm−1であった。
また、示差熱分析(セイコーインスツルメンツ、TG/DTA6300)の結果、分解点430℃であった。さらに、得られたこのスクアリリウム化合物をテトラフルオロプロパノールに溶解し、2wt%にし、平坦なポリカーボネート製円盤上にスピンコート法により薄膜を形成した結果、この塗布膜の吸収スペクトルはλmaxは350nm(透過法)であった。
このスクアリリウム化合物、およびそのニッケル錯体である金属スクアリリウム化合物は300〜530nmの波長領域に光吸収を持ち、かつ、高い質量吸光係数を有している。
スクアリリウム化合物の具体例としては、3−ヒドロキシ−4−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−シクロブタ−3−エン−1,2−ジオン、3−アミノ−4−〔2,6−ジメチル−3−(2−フェニル−プロピキシ)−フェニル〕−シクロブタ−3−エン−1,2−ジオン、N−〔2−(3−エトキシ−5−フルオロ−フェニル)3,4−ジオキソ−シクロブタ−1−エニル〕−C,C,C−トリフルオロ−メタンスルホンアミドがあり、さらに、これら含金属スクアリリウムの具体例としては、3−ヒドロキシ−4−(4−メトキシ−2−メチル−フェニル)−シクロブタ−3−エン−1,2−ジオン−ニッケル錯体(含金属スクアリリウム化合物)、3−アミノ−4−〔2,6−ジメチル−3−(2−フェニル−プロピキシ)−フェニル〕−シクロブタ−3−エン−1,2−ジオン−亜鉛錯体、N−〔2−(3−エトキシ−5−フルオロ−フェニル)3,4−ジオキソ−シクロブタ−1−エニル〕−C,C,C−トリフルオロ−メタンスルホンアミド−コバルト錯体がある。
有機過酸化物−色素増感剤の組み合わせの具体例としては、3,3’,4,4’−テトラ(tert−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンまたは、「3,3−ビスメトキシカルボニル−4,4−ビス−tert−ブチルペルオキシカルボニルベンゾフェノン、3,4−ビスメトキシカルボニル−4,3−ビス−tert−ブチルペルオキシカルボニルベンゾフェノン、4,4−ビスメトキシカルボニル−3,3−ビス−tert−ブチルペルオキシカルボニルベンゾフェノン」混合物、またはジ−tert−ブチルペルオキシイソフタレイトと、日本感光色素研究所社製の光増感色素(色素増感剤)であるNKX653、NKX3883、NKX188150、NKX1253、NKX1595、NKX1658、NKX1695、NK4256、NK1886、NK1473、NK1474、NK4795、NK4276、NK4278、NK91、NK1046、NK1237、NK1420、NK1538、NK3590などとの組み合わせが好ましい。
2,4,6−置換−1,3,5−トリアジン類−色素増感剤の組み合わせの具体例としては、2,4,6−トリス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、または2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−1,3,5−トリアジン、または2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシフェニルビニル)−1,3,5−トリアジン、と日本感光色素研究所社製の光増感色素(色素増感剤)であるNKX653、NKX3883、NKX188150、NKX1253、NKX1595、NKX1658、NKX1695、NK4256、NK1886、NK1473、NK1474、NK4795、NK4276、NK4278、NK91、NK1046、NK1237、NK1420、NK1538、NK3590などとの組み合わせが好ましい。
また、ビスイミダゾール誘導体として保土谷化学社製「B−CIM」と、2−メルカプトベンズオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール等の連鎖移動剤と、前記の色素増感剤との組み合わせも好適に利用できる。
カルボニル化合物−色素増感剤の組み合わせの具体例としては、ベンジル−ミヒラケトン、ベンジル−アクリジンイエロー等が挙げられる。また、アミン化合物と組み合わせる色素増感剤としては、脱カルボキシル化ローズベンガルが好ましい。ボレート化合物と組み合わせる色素増感剤としては、シアニン類、イソシアニン類、プソイドシアニン類などのシアニン系色素が好ましい。
本発明の含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物において、色素増感剤(e)の含有量は、記録感度、多重記録性、収縮率の点から、0.01〜15重量%(特に0.03〜10重量%)の量で含まれるのが好ましい。
さらに、本発明の体積型ホログラム光情報媒体の記録層に用いられる組成物には、光増感剤を使用してもよい。
光増感剤としては、ミヒラーズケトン、アクリジンイエロー、メロシアニン、メチレンブルー、カンファーキノン、エオシン、2,5−ビス〔(4−ジエチルアミノ)−2−メチルベンジリデン〕シクロペンタノン、脱カルボキシル化ローズベンガルなどが好適に使用される。
このほか、本発明の含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物およびその媒体には、添加剤、たとえば可塑剤、熱安定剤、光沢剤、紫外線吸収剤、重合禁止剤、連剤移動剤、ブリーチング剤や、必要に応じて超微粒子を添加することが好ましい。
超微粒子として使用できる、超微粒子の具体例として、たとえば無機化合物微粒子やコロイドゾルとしては特に限定されないが、屈折率が1.70以下の無機酸化物が好ましい。
具体的にはコロイダルシリカ(屈折率1.45)、コロイダルジルコニア(屈折率1.55)などの超微粒子やコロイドゾルが望ましい。超微粒子やコロイドゾルの粒径(体積平均粒径)については、低屈折率材料の透明性を確保するために可視光の波長に比べて充分に小さいことが望ましい。具体的には100nm以下、特に10nm以下が好ましい。
微粒子の体積平均粒径は、レーザー回析散乱法を用いた粒度分布測定装置を用いて(例えば、マイクロトラック社製の粒度分布測定装置9320HRAなど)、エタノールなどの有機溶剤に分散させて室温にて測定する。
無機化合物微粒子を使用する際は、組成物中での分散安定性、材料中でのホログラム記録安定性などを低下させないために、あらかじめ有機分散媒中に分散した有機ゾルの形態で使用するのが望ましい。さらに、組成物中において、無機化合物微粒子の分散安定性を向上させるために、あらかじめ無機微粒子化合物の表面を各種カップリング剤などを用いて修飾することができる。各種カップリング剤としては、たとえば有機置換された珪素化合物;アルミニウム、チタニウム、ジルコニウム、アンチモンまたはこれらの混合物などの金属アルコキシド;有機酸の塩;配位性化合物と結合した配位化合物などが挙げられる。
さらにこのほか、本発明の含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物およびその媒体には、添加剤、たとえば重合非収縮材料、および膨張材料、有機金属化合物、劣化防止剤、増量やブロッキング防止などの体質顔料や樹脂などの充填剤、界面活性剤、消泡剤、レべりング剤、チクソトロピー性付与剤を必要に応じて適宜添加してもよい。
重合非収縮材料、および膨張材料としては、下記等が例示される。
本発明の含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物およびその媒体の製造方法において、その硬化時体積収縮率は15%以下である。ここで、「硬化時体積収縮率」とは、重合性の液状モノマーを含む硬化前の含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物の液体比重をD1とし、硬化後の固体比重をD2とすると、以下の式にて与えられる値である。
[(D2−D1)/D2]×100
一般に、多数の重合性モノマーは、ラジカル重合反応やカチオン重合反応を経て高分子化または硬化した際に、分子間の距離が短くなるため、体積収縮を起こすことが知られている。
これに反して、環状エーテル類の開環重合における硬化に伴う体積収縮率は比較的小さいので、本発明において好ましく使用できる。
複数の環状エーテル構造を1分子中に有する化合物は、重合に伴い体積が膨張するものもあり、これらの化合物も本発明において使用できる。例えば、エポキシ化合物のスピロオルトエステルは、重合前の分子間の相互作用が大きいため高密度であり、開環重合を経て硬化しても分子間の距離の変化は少ないか、または膨張することが知られている(例えば、「特公昭61−038931」、「開環重合による精密高分子設計」、高田十志和、木原伸浩、高分子化工、47巻11号(1998年)pp.482−488;「スピロ化合物を活用する機能性高分子合成」、遠藤剛、高田十志和、石油学会誌、32巻、5号(1989年)、pp.237−247参照)。
本発明においては、記録層のマトリクスの材料としてエポキシ化合物のスピロオルトエステルを用いているので、その重合時の体積変化を抑えることができ、基板の反りや記録層の剥がれを防ぐことができる。
また、エポキシ化合物のスピロオルトエステルとしては、エポキシ化合物とラクトンとの反応により合成されるものを好適に用いることができる。これらの化合物は合成が比較的容易である。
エポキシ化合物の例としては、フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル、2−エチルヘキシルグリシジルエーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエーテル、2,3−エポキシ−1−プロパノール、スチレンオキサイド、1,2:8,9−ジエポキシリモネン、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ジエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、ヒドロキノンジグリシジルエーテル、ジグリシジルテレフタレート、N−グリシジルフタルイミド、レゾルシノールジグリシジルエーテル、ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、水素添加ビスフェノールAのジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、テトラグリシジルジアミノジフェニルメタン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、ジグリシジルアニリン、ジグリシジルトルイジン、テトラグリシジルメタキシリレンジアミン、テトラグリシジルビスアミノメチルシクロヘキサンおよびエポキシプロポキシプロピル末端のポリジメチルシロキサンなどが挙げられる。
ラクトンとしては、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、γ−カプリロラクトン、γ−ラウロラクトン、γ−パルミトラクトン、γ−ステアロラクトン、クロトラクトン、α−アンゲリカラクトン、β−アンゲリカラクトン、δ−バレロラクトン、δ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、クマリン、下記一般式(1)で表される大環状ラクトンなどが挙げられる。
Figure 2010237612
エポキシ化合物のスピロオルトエステルは、ラクトンとBF3OEt3などの触媒を塩化メチレンや四塩化炭素などに溶解し、反応速度を制御しながら、エポキシ化合物を適当な溶媒に溶かした溶液を滴下して反応させる。このときの反応温度は一般に0〜30℃の範囲である。ラクトンとエポキシ化合物の仕込み比は、通常、エポキシ基1当量に対してラクトン1当量以上の割合である。
エポキシ化合物とラクトンを反応させて得られるスピロオルトエステルの例としては、下記の化合物が挙げられる。化合物(2)はビスフェノールAのグリシジルエーテルとγ−ブチロラクトンとを反応させることにより得られる。化合物(3)は脂環式エポキシとε−カプロラクトンとを反応させることにより得られる。
Figure 2010237612
スピロオルトエステルの開環重合反応を促すために、カチオン重合促進剤を添加することが好ましい。カチオン重合促進剤としては公知のスルホニウム塩、アンモニウム塩、ホスホニウム塩などのオニウム塩、アルミシラノール錯体などが挙げられる。
特公昭62−15083に開示されているように、エポキシ化合物とラクトンとから合成されるスピロオルトエステルは、有機酸硬化剤によっても開環重合するので、スピロオルトエステルと有機酸硬化剤とを併用してマトリクスを形成してもよい。有機酸硬化剤の例としては、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水ベンゾフェノンテトラカルボン酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテート)、無水マレイン酸、無水コハク酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ドデセニル無水コハク酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルシクロヘキセンテトラカルボン酸無水物、ポリアジピン酸無水物、ポリアゼライン酸無水物、ポリセバシン酸無水物などが挙げられる。
硬化時間を短縮するために、必要に応じて硬化促進剤を添加してもよい。硬化促進剤としては、三級アミン、有機ホスフィン化合物、イミダゾール化合物およびその誘導体などが挙げられる。具体的にはトリエタノールアミン、ピペリジン、N,N’−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザジシクロ[2.2.2]オクタン、ピリジン、ピコリン、ジメチルシクロヘキシルアミン、ジメチルヘキシルアミン、ベンジルジメチルアミン、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)、DBUのフェノール塩、トリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリ(p−メチルフェニル)ホスフィン、2−メチルイミダゾール、2,4−ジメチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−フェニル−4−メチルイミダゾール、2−ヘプタイミダゾールなどが挙げられる。三フッ化ホウ素アミン錯体、ジシアンジアミド、有機酸ヒドラジド、ジアミノマレオニトリルおよびその誘導体、メラミンとその誘導体、アミンイミドなどの触媒を使用してもよい。
また、前記、有機金属化合物はゲル状もしくはゾル状となっており、液相の液状モノマー(a)またはベースポリマー(b)が前記有機金属化合物中に均一に相溶性良く分散される。
記有機金属化合物は、少なくとも2種の金属(M)、酸素、及び芳香族基(Ar)を少なくとも有し、且つ2つの芳香族基(Ar)が1つの金属(M)に直接結合している有機金属単位(Ar−M−Ar)を有している。金属(M)同士は酸素原子を介して結合している。ここで、金属(M)は、例えば、Si、Ti、Zr、Ge、Sn、Al及びZnからなる群から任意に2種以上選ばれる。選ばれた2種以上の金属のうち1種の金属のみが前記有機金属単位を構成していてもよいし、他の種類の金属も別個の前記有機金属単位を構成していてもよい。前記有機金属化合物が、2種以上の金属を構成金属として含むことにより、屈折率などの特性の制御を行いやすく、記録材料の材料設計が容易となる。また、前記有機金属化合物は、対応する2種以上の金属(M)アルコキシド化合物、及び有機金属単位を構成する金属(M)のジアリールアルコキシド化合物を用いて、加水分解及び重合反応、いわゆるゾル/ゲル反応によって形成される。
まず、ゾル/ゲル法等の加水分解及び重合反応により、前記有機金属化合物を調製する。例えば、Siのジフェニルアルコキシド化合物とTiのアルコキシド化合物を原料として用いて、両原料を加水分解及び重合反応させ、SiとTiを構成金属とし、ジフェニルシラン単位を包含する、種々の分子量の前記有機金属化合物の組成物を得る。
この加水分解及び重合反応は、公知のゾル/ゲル法におけるのと同様の操作及び条件で実施することができる。例えば、所定割合の金属アルコキシド化合物原料(Siのジフェニルアルコキシド化合物とTiのアルコキシド化合物)を、適当な良溶媒に溶かして均一溶液として、その溶液に適当な酸触媒を滴下し、水の存在下で溶液を攪拌することにより、反応を行うことができる。
このような溶媒としては、例えば、水;メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール類;ジエチルエーテル、ジオキサン、ジメトキシエタン、テトラヒドロフランなどのエーテル類;N−メチルピロリドン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、アセトン、ベンゼン等が挙げられる。これらの中から適宜選択すればよい。あるいはこれらの混合溶媒とすることもできる。溶媒の量は、限定されないが、金属アルコキシド化合物全体100重量部に対して10〜1000重量部とするとよい。
また、酸触媒としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸などの無機酸;ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸などの有機酸等が挙げられる。
加水分解重合反応は、金属アルコキシド化合物の反応性にもよるが、一般に室温でも行うことができ、0〜150℃程度の温度、好ましくは室温〜50℃程度の温度で行うことができる。反応時間は、反応温度との関係で適宜定めればよいが、0.1〜240時間程度である。また、反応は、窒素ガス等の不活性雰囲気下で行ってもよく、0.5〜1気圧程度の減圧下で、重合反応で生成するアルコールを除去しながら行ってもよい。
前記加水分解の前又は後において、液状モノマー(a)またはベースポリマー(b)、および液状モノマー(a)とベースポリマー(b)の混合物とを混合する。液状モノマー(a)またはベースポリマー(b)と金属アルコキシド化合物原料は、加水分解後混合してもよいし、加水分解前に混合してもよい。加水分解後に混合する場合には、均一に混合するために、有機金属化合物を含むゾル/ゲル反応系がゾルの状態で、液状モノマー(a)またはベースポリマー(b)を添加混合することが好ましい。また、光重合開始剤(c)の混合も、前記加水分解の前又は後において行うことができる。
このように、液状モノマー(a)またはベースポリマー(b)と前記ゾル状態の有機金属化合物が均一に混合された含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物が得られる。
含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体の製造方法の好ましい一実施形態としては、本発明の含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物を、透明支持体中に注入する方法が挙げられる。透明支持体中に注入する方法としては、具体的には、できあがった記録層の両側に透明支持体が設けられるように、2枚一組の透明支持体(第1の基材と第2の基材)を配置しておき、2枚の透明支持体の間に含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物を注入する方法、箱状の透明支持体に注入孔を設けておき、ここから含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物を注入する方法、または、箱状の透明支持体(第1の基材)の一面を開放しておき、含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物を注入または滴下してから、開放した一面に透明支持体(第2の基材)を被せて封じる方法が挙げられる。
以下、図面に基づいて本発明に係る光ディスク(光情報記録媒体の一例)について具体的に説明する。図1は、第1の実施形態に係る光ディスクを模式的に表した断面図である。光ディスク1には、ホログラフィによりデジタル情報が記録される。光ディスク1の形状は円盤状であり、その中心部に光ディスクを記録再生する装置のスピンドルが固定される中心穴2が形成されている。光ディスク1は、第1基板3、反射層4、酸素バリア層5、記録層6、酸素バリア層7および第2基板8が積層され、第1基板3の内縁部および外縁部にスペーサ11を配置した構造を有する。
第1基板3および第2基板8の厚みは、例えば5〜1200μmである。第1基板3および第2基板8の材料は、例えば、ポリカーボネートのようなプラスチック、または透明ガラス、石英である。後述する図3の記録再生方式の模式図で示されるレーザー光Lは第2基板8側から光ディスク1に照射されるので、第2基板8はレーザー光Lの波長に対して透過性のある材料でなければならないが、第1基板3はこれに限定されない。ただし、第1基板3および第2基板8の両側からレーザー光Lを光ディスク1に照射する方式の場合、第1基板3もレーザー光Lに対して実質的に透過性を有さなければならない。第1基板3および第2基板8は板状でもよいし、フィルム状や透明コート膜状でもよい。
第1基板3の表面には、ピット9が形成されている。光ディスク1は、後述する図3〜図5の記録再生方式の模式図で示されるピット9により物理的なプリフォーマットが施されたプリフォーマット領域12や、プリフォーマットが施されていない記録領域13を有する。これらの領域について説明する。図2は光ディスク1の平面図である。光ディスク1は、その内周から外周にかけて連続する螺旋状のトラック10が形成されている。トラック10は同心円状であってもよい。トラック10は、プリフォーマット領域12と記録領域13とが交互に並んで構成されている。記録領域にはデジタル情報がホログラムの形で記録される。プリフォーマット領域12には、サーボ情報やアドレス情報などが、ピット9(図1)を用いて光ディスク1の製造時にあらかじめ記録されている。なお、第1基板3上にピットを直接配置するのではなく、ピット9を有するプリフォーマット層を樹脂などにより第1基板3上に配置してもよい。
反射層4は、ピット9を覆うように第1基板3上に配置されている。反射層4はレーザー光Lを反射する性質を有する金属から構成されており、具体的には、アルミニウム、銀、金、シリコンなどである。反射層4の厚みは、例えば30〜1000nmである。
酸素バリア層5および7(一対の酸素バリア層の一例)は、記録層6を挟むように記録層6の上下に配置されている。よって、記録層6は酸素バリア層5および7で覆われているので、光ディスク1の外部から酸素が記録層6に侵入しにくくなる。酸素バリア層5および7の材料は、エチレンビニルアルコール共重合体であり、その厚みは、例えば、20〜100μmである。エチレンビニルアルコール共重合体は透明であるので、レーザー光Lを透過することができる。
第1基板3の内縁部および外縁部には、それぞれ、酸素バリア層5を介して、リング状のスペーサ11が配置されている。スペーサ11の材料は、例えば、ステンレスやセラミックスであり、これにより、外部から酸素が光ディスク1の側面を介して記録層6に侵入するのを防止している。スペーサ11の厚みの大きさは記録層6の厚みの大きさに相当する。
記録層6の厚みは、例えば188〜1500μmである。記録層6の材料は、ラジカル重合型のホログラム記録材料である。ここで、ホログラム記録材料とは、後述する図3の記録再生方式の模式図で示すように情報光や参照光となるレーザー光Lが記録層6に所定時間照射されたとき、レーザー光Lの強度に応じて照射箇所の光学特性(屈折率、吸収率、透過度、蛍光発光性、反射率など)が変化するものであり、感光材を含む。この材料は、例えば、レーザー光Lに感光して重合する本発明の含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料陽組成物である。
第2基板8は酸素バリア層7を介して記録層6上に配置され、第1基板3と共に記録層6を支持する。なお、記録層6を支持する基板は、第1基板3および第2基板8のいずれか一方だけでもよい。以上が光ディスクの第1の実施形態である。
さて、ホログラフィの一つの態様であるボリュームホログラフィを利用して、光ディスク1に情報を記録再生する方式として、例えば、以下の三方式がある。図3は第1方式、図4は第2方式、図5は第3方式を説明するための図である。図3〜図5は光ディスク1の一部を拡大した図である。図3〜図5において、図1中の符号が示す要素と同一の要素については同一符号を付している。前記記録によれば、光ディスク1の記録層6に干渉縞を三次元的に書込むことができ、記録密度を増加させることができる。
第1方式はいわゆる反射型と呼ばれる方式である。図3に示すように、光ヘッドのレンズ14で集束されたレーザー光Lには情報光と記録用参照光が含まれ、記録用参照光と反射層4で反射された情報光とを記録層6内において干渉させ、これにより発生する干渉縞を記録層6に記録する。記録層6のうち干渉縞が記録された箇所をホログラムHという。形成されたホログラムHは、光ディスク1を僅かに回転させることにより、平面的に一部が重なる新たなホログラムHを記録層6に形成する。これを繰り返すことにより、記録層6にホログラムを多重記録することができる。
一方、レンズ14を介して再生照明光であるレーザー光Lを記録されたホログラムHに照射すると、この光はホログラムHにより回折され、情報光が生成される。レンズ14を介して光ヘッドで検出された情報光を基にしてイメージ情報が再生される。
第2方式はいわゆる透過型と呼ばれる方式である。図4に示すように、光ヘッドのレンズ14Aおよびレンズ14Bは第2基板8側に配置されている。レンズ14Aで集束された情報光Lと、レンズ14Bで集束された記録用参照光Lとを記録層6で交差させ、この部分に形成された干渉縞をホログラムHとして記録層6に書込む。この方式において、反射層4は干渉縞の形成に利用されない。反射層4は、フォーカシング、トラッキング、アドレッシングなどに利用される。レンズ14Bを介して再生照明光をホログラムHに照射することにより、情報光が生成される。
第3方式もいわゆる透過型と呼ばれる方式である。この方式では、図4のレンズ14Bを設けずに、図5に示すように、第1基板3側に配置された図示しないレンズ系により形成された平行光束が記録層6に照射されるようにしている。レンズ14Aで集束された情報光Lと、前記レンズ系で平行光束された記録用参照光Lとを記録層6で交差させ、この部分に形成された干渉縞をホログラムHとして記録層6に書込む。そして、前記レンズ系で形成された平行光束の再生照明光をホログラムHに照射することにより、情報光が生成される。この方式では、反射層4を記録用参照光Lや再生照明光が通過しなければならないので、反射層4は例えば、金やシリコンから構成され、光反射率が約15パーセントにされている。この方式においても、反射層4は干渉縞パターンの形成に利用されず、フォーカシング、トラッキング、アドレッシングなどに利用される。
なお、情報光Lを第1基板3側から照射し、記録用参照光Lや再生照明光を第2基板8側から照射してもよい。
これらホログラム記録方式として、偏光コリニアホログラム記録(コアキシャル記録を含む)方式、参照光入射角多重型ホログラム記録(ポリトピック記録を含む)方式などがあるが、含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料を記録媒体として使用する場合は、参照光と情報光が同軸上にあり高精度な位置決めが可能で振動対策が容易なことから、偏光コリニアホログラム記録(コアキシャル記録を含む)方式が好ましい。
また近年、この外部振動を緩和させるために、偏光コリニアホログラム記録(コアキシャル記録を含む)方式の他に開発された、参照光と情報光をフーリエレンズ面で2光束干渉させる新規なポリトピック記録方式(IWHM’07/We−J−P01)においても含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料を記録媒体は有用である。
本発明の含フッ素体積型ホログラム光情報記録用組成物は、コヒーレンス性に優れた光の干渉によって生じる干渉縞を屈折率の異なる縞として記録される記録層を有する含フッ素体積型ホログラム光情報記録用組成物であって、記録層に記録される空間的シフト量が3μm以下である。
空間的シフト量とは、多重記録されたホログラフィックデータの位置関係において、多重記録された各ホログラフィックデータを区分け可能な程度に再生できる最短の距離(変位)をいう。したがって、記録されたデータ間距離が空間的シフト量未満のときは、データの再生が困難となる。
一方、空間的シフト量以上で記録したときは、再生には問題がないが、記録密度が低下してしまう。
空間的シフト量としては、記録密度が向上するという点から、3μm以下であり、3μm未満であることが好ましい。また、空間的シフト量としては、小さい方が高密度化の点から好ましく、具体的には、1μm以下が好ましく、また、レーザー光の波長の制限や材料、プロセスの点から、約0.3μmが限界と考えられる。なお、空間的シフト量は、記録層を形成する材料によって大きく影響を受ける。
前記記録ピッチは、情報光を前記最初の記録に対して照射した際に、隣接する第二の記録が前記情報光に反応しない最小の距離、すなわち空間的シフト量が好ましい。
前記情報光の光軸と前記参照光の光軸とが同軸になるようにして照射されるコリニア方式の場合、隣接する記録の間隔は、前記空間的シフト量以上より大きければよく、例えば、空間的シフト量が0.3μmであれば、隣接する記録の間隔は0.3μm以上となり、空間的シフト量が3μmであれば、隣接する記録の間隔は3μm以上となる。前記の隣接する記録の間隔であれば、隣接する記録に反応することはないが、広すぎれば記録密度は低下するので、10μmまでが好ましい。
前記、記録の移動方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ディスク状の光記録媒体を、該ディスクの平面と平行方向であって、光記録媒体の回転方向(円周方向)に移動する方法などが挙げられる。
また、光記録媒体としては、カード形状のものも使用できる。
そのほか、含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物は、スピンコーター、グラビアコーター、コンマコーター、バーコータ一などの方法により適切な基材に塗布することもできる。
含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体において、含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物から形成される光情報記録層の厚さは、多重記録容量やダイナミックレンジM/#の点から、188〜1500μmが好ましく、200〜1000μmがより好ましい。
含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体の基材としては、透明性を有するものであり、具体的には、ガラス、石英、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、アモルファスポリオレフィン、ポリフッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリイミドなどの樹脂が例示される。
ホログラムの記録光源には、可視レーザー光、たとえば中心波長407nmの青紫色LDに外部共振器をつけたAlGaNまたはInGaN(波長405±5nm)シングルモードレーザー、YAG3倍波(波長355nm)、He−Cd(波長442nm)、アルゴンイオンレーザー(458nm、488nm、515nm)、YAGまたはNd:YVO4レーザー(532nm)などからのレーザー光が使用され、定法によりホログラムデータが光情報記録層中に記録される。本光源はコヒーレント長も10m以上と長く(シングルモード時)、非常に安定している。なお、記録中のホログラム形成過程において主に材料のサーボ(位置決め)を測定するために、記録材料に感度を持たない光源としてHe−Neレーザー(波長633nm)を用いる。
また、図6は、光ディスクの第2の実施形態を模式的に表した断面図である。図6における、光ディスクは、第1基板16、反射層17、乖離層18、波長選択層19、乖離層18、記録層20および第2基板21が積層された構造を有し、第1基板16の内縁部および外縁部にスペーサ23を配置した構造を有する。
る。光ディスクの形状は円盤状であり、その中心部に光ディスクを記録再生する装置のスピンドルが固定される中心穴15が形成され、第1基板16の表面には、ピット22が形成されている。
乖離層18は、波長選択層19を挟むように波長選択層19の上下に配置されている。乖離層18の材料としては、ガラス、石英、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、アモルファスポリオレフィン、ポリフッ化エチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアミド、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリイミドなどの樹脂や非フッ素系のハードコーティング剤があげられ、波長選択層19の材料としては、電子ビーム共蒸着(EB蒸着)、スパッタ等で透明支持基板上に複数の薄膜材料を成膜することで形成可能である。また、前記薄膜材料は、異なる屈折率を有する有機多層膜、無機物を含有する有機多層膜、無機多層膜でもよく、無機多層膜としては誘電体多層膜が挙げられる。この場合は塗布、ラミネート等により、より低コストで形成可能である。本誘電体多層膜は、TiO/SiO/…/SiO/TiOなる29層構造の多層膜、なお、前述では誘電体多層膜の例としてTiO/SiOからなる多層膜をあげたが、対象とする光の波長に対して適宜その材料を選択することが好ましい。
例えば、可視光、赤外線に対しては、
・高い屈折率材料(屈折率が概ね1.8以上の材料)として、TiO、CeO、Ta、ZrO、Sb、HfO、La、NdO、Y、ZnO、Nb
・比較的高い屈折率材料(屈折率が概ね1.6〜1.8の材料)として、MgO、Al、CeF、LaF、NdF
・低い屈折率材料(屈折率が概ね1.5以下の材料)として、SiO、AlF、MgF、NaAlF、NaF、LiF、CaF、BaF
等が好ましい。
紫外線に対しては、
・高い屈折率材料(屈折率が概ね1.8以上の材料)として、ZrO、HfO、La、NdO、Yまたは、TiO、Ta、ZrO(ただし、光の波長が概ね360nm〜400nm)
・比較的高い屈折率材料(屈折率が概ね1.6〜1.8の材料)として、MgO、Al
、LaF、NdF
・低い屈折率材料(屈折率が概ね1.5以下の材料)として、SiO、AlF、MgF、NaAlF、NaF、LiF、CaF
が挙げられる。
また、波長選択反射層は、顔料および染料の少なくともいずれかの色材を含有する色材含有層を有するものであってよい。さらに、波長選択反射層が、コレステリック液晶層を2層以上積層した積層体であってもよい。色材含有層、コレステリック液晶層、光反応型カイラル化合物を有する波長選択層について、波長選択反射層が、光反応型カイラル化合物を有し、該光反応型カイラル化合物が、キラル部位と、光反応性基とを有し、該キラル部位がイソソルビド化合物、イソマンニド化合物およびビナフトール化合物から選択されるものであってもよい。特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、誘電体蒸着層、単層または2層以上のコレステリック液晶層、更に必要に応じてその他の層の積層体により形成される。また色材含有層を有していてもよい。誘電体蒸着層は、互いに屈折率の異なる誘電体薄膜を複数層積層してなり、波長選択反射膜とするためには、高屈折率の誘電体薄膜と低屈折率の誘電体薄膜とを交互に複数層積層することが好ましいが、2種に限定されず、それ以上の種類であってもよい。また色材含有層を設ける場合は、誘電体蒸着層の下に形成することが望ましい。
第2基板21と記録層20が接する界面には第2基板側に前記、乖離層18からなる材料を表面コーティングや層として設けることで記録層による第2基板への浸食劣化を防ぐことが可能である。
図6における光ディスクの第1基板16の厚みは、例えば1100〜1200μmである。第1基板16、第2基板21および反射層17の材料および形状は、第1の実施形態で示されるものと同様のものを用いることができる。
図6における光ディスクの記録層20の厚みは、例えば400〜1500μmである。記録層20の材料は、第1の実施形態で示されるものと同様のものを用いることができる。
図6における光ディスク全体の厚みは、例えば2300〜3500μmである。
図6における光ディスクにおいて、記録層20を挟むように酸素バリア層を記録層20の上下に配置してもよい。酸素バリア層としては、第1の実施形態で示されるものと同様のものを用いることができる。
このように、図6のような層構造を有する光ディスクは、フォーカシング、トラッキング、アドレッシングの点で好適である。
なお、図1および図6における光ディスクは、外光を遮光するためにケースにて包装し、カートリッジ化することも可能である。
含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体以外に、含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料の用途または応用分野としては、光学素子、ディスプレー・意匠性の付与、干渉計測、光情報処理、光情報記録がある。
光学素子の具体例としては、回折格子、POS用スキャナ、CD・DVDプレーヤー用光ヘッド、ビームスプリッター、干渉フィルター、航空機・自動車用ヘッドアップディスプレー、光スイッチング、導波路などが挙げられる。
ディスプレー・意匠性の付与の具体例としては、3Dディスプレー、ホログラムアート、室内外装飾、美術工芸品の記録、教育用材料、書籍・雑誌の表紙や挿絵、有価証券・IDカード・クレジットカード・キャッシュカード・テレホンカードなどの装飾および偽造防止、CT画像の立体視などが挙げられる。
干渉計測の具体例としては、物体の変位・変形の計測、物体の振動測定、光学面の精度測定(計算機ホログラム)などが挙げられる。
光情報処理の具体例としては、ホログラフィック・マッチトフィルターを用いたパターン認識、指紋照合などが挙げられる。
光情報記録の具体例としては、(高品位またはデジタル)テレビ放送、ビデオカメラ映像、監視カメラ映像などの画像記録、情報検索記録、図形文字入力装置、ホログラフィック連想メモリなどが挙げられる。
次に本発明を実施例をあげて説明するが、本発明は実施例のみに限定するものではない。
本発明の各種物性の測定は以下の方法で行った。
(1)NMR
NMR測定装置:BRUKER社製
1H−NMR測定条件:400MHz(テトラメチルシラン=0ppm)
19F−NMR測定条件:376MHz(トリクロロフルオロメタン=0ppm)
(2)IR
PERKIN ELMER社製フーリエ変換赤外分光光度計1760Xで室温にて測定。
(3)数平均(重量平均)分子量:
ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により、東ソー(株)製のGPC HLC−8020を用い、Shodex社製のカラム(GPC KF−801を1本、GPC KF−802を1本、GPC KF−806Mを2本直列に接続)を使用し、溶媒としてテトラハイドロフラン(THF)を流速1ml/分で流して測定したデータより算出する。
(4)屈折率
アッベ屈折計を用いて25℃で589nmの波長の光について屈折率を測定する。
合成例1(α−フルオロアクリル酸の1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシプロピルエステルと4-ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテルの共重合体の合成)
窒素導入管、減圧ライン、温度計、セプタムラバーキャップ、スタラーチップを装着した50ml三つ口フラスコを乾燥し、α−フルオロアクリル酸の1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシプロピルエステル:
CH2=CFCOOCH2C(CF32OH
3.0g(11mmol)、
4-ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテル 2.2g(11mmol)、
THF15mlを加えドライアイス−アセトン浴で冷却した。アゾイソブチロニトリル(AIBN)60mg(0.4mmol)を加えた後、撹拌しながら減圧して脱酸素を行った。窒素で置換した後水浴にて70℃に加温し3時間撹拌した。室温に戻して20時間撹拌した後、反応混合物をn−ヘキサン300mlに撹拌しながら投入し、再沈殿にて目的とする含フッ素共重合体(Ia)を得た。収量4.7g(収率90%)。
この重合体を19F−NMR、1H−NMR分析、IR分析により分析したところ、上記α−フルオロアクリル酸エステルの構造単位のみからなり側鎖末端にヒドロキシル基を有する含フッ素重合体であった。また、テトラヒドロフラン(THF)を溶媒に用いるGPC分析により測定した数平均分子量は10046、重量平均分子量は22102であった。
実施例1
(1)含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料組成物の調製
ベースポリマーであるα−フルオロアクリル酸の1,1,1−トリフルオロ−2−トリフルオロメチル−2−ヒドロキシプロピルエステルと4-ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテルの共重合体からなり側鎖末端にヒドロキシル基を有する含フッ素共重合体(テトラヒドロフラン[THF]を溶剤に用いるGPC分析により測定された数平均分子量12,031、重量平均分子量22,310;フッ素含有量49.2%)2gに、液状モノマーとして、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレートを2g、エトキシ化ポリプロピレングリコール#700ジアクリレートを1g、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレートを2g、さらに光重合開始剤としてビス(2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス−(2,4−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム0.008g加え、均一な含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料組成物を調製した。
液状モノマーの屈折率は、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレートが1.519、エトキシ化ポリプロピレングリコール#700ジアクリレートが1.455、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレートが1.481であり、ベースポリマーと光重合開始剤との混合物の平均屈折率は、1.425であった。硬化触媒としてサンエイドSI−60(三新化学工業(株)製)を0.1g、その後70℃8時間放置した。
(2)含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体の調製
前記(1)で得た含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料組成物を532nm、および405nmに対して反射防止処理された厚さ1.2mmのガラス基板(30×30mm角)にPETスペーサ188μmにて挟み込み、含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体を調製した。
(3)含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体のホログラム特性の測定
前記(2)で得た含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体を25℃で図7に概略説明図として示す光学系プレーン波テスター(パルステック工業(株)のSHOT−500G、およびSHOT−500B)により透過型ホログラムを記録し、多重記録の結果から記録媒体のダイナミックレンジ、収縮率を測定した。記録条件を以下に示す。
記録情報光源:Nd:YVO4 CWレーザー(532nm±1nm)
AlGaNまたはInGaN CWレーザー(405nm±5nm)
計測光源 :He−Ne CWレーザー(632.8nm±1nm)
光強度 :4mW/cm
最適露光量 :1〜5000mJ/cm
図7に概略説明図として示す光学系プレーン波テスターにおける24はレーザー光源(Nd:YVO4 CWレーザー、およびAlGaNまたはInGaN CWレーザー)、25はレーザー光源(He−Ne CWレーザー)、26Aおよび26Bはレーザー光、27はサンプル、28はサンプルステージ、PBS1およびPBS2はビームスプリッター、HW1およびHW2は1/2波長板、S1〜S3は光学シャッター、M1〜M10はミラー、PD1〜PD3は検出器、Lはレンズ、Fは空間フィルターを示す。
(膜厚)
含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体の膜厚は記録材料組成物とともに挟み込むPETフィルムスペーサーの膜厚に依存するため、この膜厚に従った。
(最適露光量)
入射光パワーと時間との積(露光量)と回折効率の関係を求める。最適露光量の特性評価するための基本的な形態として、材料の感光を考慮して記録時の波長とは異なるレーザーをホログラムに入射する。そして、記録レーザーにより形成されたホログラムによる計測用レーザーの回折光をモニターすることで、回折効率が最大になる時の最適露光量の計測をする(シングル分析)。
(ダイナミックレンジ(M/#))
次に記録ビームのうちの片方のみを入射し、他方への回折光強度から回折効率を求める。シングル分析後、ホログラムの多重には角度多重を用い、材料への露光光量と回折効率の関係からM/#を求める。
<M/#の計算方法>
M/#=Σ√η
M:ホログラム多重数
η:回折効率
得られるM/#は、記録材料の許容記録量を検討するための指標を示す。
<回折効率の計算方法>
内部回折効率η[%]=回折光強度Pd/(透過光強度Pt+回折光強度Pd)×100
得られる内部回折効率は、ホログラム再生時における透過光と回折光の割合を示す。
一方、得られる外部回折効率は、ホログラムメディアに入射される光強度(Pr)、メディアの回折光強度(Pd)の割合を示す。
外部回折効率η[%]=(入射光強度Pr/回折光強度Pd)×100
(収縮率)
記録時の入射角と回折効率がピークとなる角度の差から収縮率を算出する。関係式については以下に示し、図8としてホログラム記録時の角度と再生時の角度の差(デチューン角度)の概略説明図、および図9として収縮率の算出の概略説明図として示す。
Figure 2010237612
式中および図8および図9の概略説明図における31は収縮前のサンプル、32は収縮後のサンプル、27はサンプル、θ1/2は参照光、物体光角度(本装置は25deg)、αはデチューン角度、θsはサンプル角度、nは屈折率、29は物体光、30は参照光、βは収縮前のサンプルの長さ、Xは収縮後のサンプルの長さ、Yはサンプルの幅を示す。
この操作から、数秒から数十分間で干渉パターンが光重合により再現性よく記録できた。この記録用媒体を用いると、現像や定着の操作は不斐であり、生じたホログラムは安定に保たれた。この記録媒体は、室温(25℃)で一週間放置したあとも同様の性能を有していた。なお、このホログラムは、自然光、UV光またはLED光(532nm、および405nm)の全面露光で容易に記録固定が可能であり記録は安定に保たれ、これら光源を用いても差し障りない。
(4)含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体のホログラムデジタルデータ記録
前記(1)で得た含フッ素体積型ホログラム光情報記録組成物をアルミ蒸着処理された厚さ0.5mmのガラス基板(50×50mm角)にPETスペーサー188μmを使用して、カバーガラスとして反射防止処理された厚さ0.5mmのガラス基板にて挟み込みホログラムデジタルデータ記録用含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体を調製した。25℃で偏光コリニア装置(パルステック工業(株)SHOT−1000G。商品名)にてホログラムデジタルデータ(ページデータ)を記録し、記録感度、空間シフト量、SN比(SNR)、ビットエラーレート(BER)を測定した。記録条件を以下に示す。
(記録条件)
記録情報光源 :Nd:YVO4 (532nm±1nm)
フォーカスサーボ光源:He−Ne CWレーザー(632.8nm±1nm)
光強度 :6mW/cm
空間光変調素子にDMDを使用
検出器には高性能CMOSセンサーを使用
ページデータは192×192画素のエリア(1.6KB/ページデータ)
結果を表1に、また、ホログラムデジタルデータを記録した体積型ホログラム光情報記録媒体を図10に示す。
実施例2
実施例1において液状モノマーとして、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート、プロピレンオキサイド変性トリメチロールプロパントリアクリレートの代わりに、プロピレングリコール400ジメタクリレートを1g使用したほかは同様にして含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料組成物を調製した。液状モノマーの屈折率は、プロピレングリコール400ジメタクリレートが1.450、エトキシ化ポリプロピレングリコール#700ジアクリレートが1.455であり、ベースポリマーと光重合開始剤との混合物の平均屈折率は、1.425であった。
ついで実施例1と同様の方法にて(2)含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体の調製、(3)含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体のホログラム特性の測定、(4)ホログラムデジタルデータ記録用含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体のホログラムデジタルデータ記録を行った。結果を表1に示す。
比較例1
実施例2で調製したベースポリマーの代わりに、ポリスチレン(テトラヒドロフラン(THF)を溶剤に用いるGPC分析により測定された重量平均分子量230,000)を1gおよび可塑剤ジエチルセバケートを2.5g使用したほかは同様にして含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料組成物を調製した。ついで実施例1と同様の方法にて(2)含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体の調製、(3)含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体のホログラム特性の比較測定を行った。結果を表1に示す。
比較例2
実施例1において用いた含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体を標準メディア(Aprilis:品番HMC−050−G−12−D−400)に変えて記録媒体を測定した以外は実施例1と同様にしてホログラム記録し比較検討した。結果を表1に示す。
Figure 2010237612
本発明の含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用組成物は、
溶媒を使用しなくても各成分が相溶化し、
フッ素含有量を高め、ベースポリマーの屈折率性を下げても不透明化せず、かつ
製造コストが低く、かつ記録感度が高い含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体の製造を可能にする。
また、本発明の含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体は、製造コストが低く、かつ記録感度が高い。
1 光ディスク
2 中心穴
3 第1基板
4 反射層
5 酸素バリア層
6 記録層
7 酸素バリア層
8 第2基板
9 ピット
F 空間フィルター
L レンズ
10 トラック
11 スペーサ
12 プリフォーマット領域
13 記録領域
14 レンズ
14A レンズ
14B レンズ
15 中心穴
16 第1基板
17 反射層
18 乖離層
19 波長選択層
20 記録層
21 第2基板
22 ピット
23 スペーサ
24 レーザー光源
25 レーザー光源
26A レーザー光
26B レーザー光
27 サンプル
28 サンプルステージ
情報光
参照光
HW1 1/2波長板
HW2 1/2波長板
PBS1 ビームスプリッター
PBS2 ビームスプリッター

Claims (6)

  1. コヒーレンス性に優れた光の干渉によって生じる干渉縞を屈折率の異なる縞として記録するために利用される含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料に用いる組成物であって、ベースポリマー(a)、液状モノマー(b)および光重合開始剤(c)を含み、
    ベースポリマー(a)が、
    (A)式(I):
    −(M1)−(M2)−(N)− (I)
    (式中、M1は、式(1−1):
    Figure 2010237612
    で示される構造単位、
    M2は式(1−2):
    Figure 2010237612
    で示される構造単位、
    NはM1およびM2を与える単量体と共重合可能な単量体に由来する少なくとも一つ以上のグリシジル基を含有する構造単位)で示され、構造単位M1を0〜99.9モル%、構造単位M2を0.1〜100モル%および構造単位Nを0〜99.9モル%含み、重量平均分子量が10000〜1000000である含フッ素重合体(I)、または
    (B)含フッ素重合体(I)であり、
    液状モノマー(b)が、光重合開始剤(c)から発生した活性種により重合を開始する液状モノマー(b1)を少なくとも1種含み、
    光重合開始剤(c)が、コヒーレンス性に優れた光に感光し、液状モノマー(b1)の重合を開始させる化合物であり、
    かつ、液状モノマー(b)の屈折率が、ベースポリマー(a)と光重合開始剤(c)との混合物の平均屈折率よりも高いことを特徴とする含フッ素体積型ホログラム光情報記録材料用の組成物。
  2. ベースポリマー(a)が、含フッ素重合体(I)である請求項1記載の組成物。
  3. 液状モノマー(b)が2種以上のモノマーを含み、該モノマーの少なくとも1種がポリエーテル構造を有する液状モノマーである請求項1または2に記載の組成物。
  4. 液状モノマー(b)が2種以上のモノマーを含み、該モノマーの少なくとも1種が多官能性モノマーである請求項1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. さらに色素増感剤(e)を含む請求項1〜4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 第1の基材と第2の基材の間に光情報記録層が狭持された含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体であって、該光情報記録層が請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物から形成される厚さ188μm以上の光情報記録層である含フッ素体積型ホログラム光情報記録媒体。
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