JP2005043268A - 溶液吐出機および顕微鏡標本封入装置 - Google Patents

溶液吐出機および顕微鏡標本封入装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005043268A
JP2005043268A JP2003278855A JP2003278855A JP2005043268A JP 2005043268 A JP2005043268 A JP 2005043268A JP 2003278855 A JP2003278855 A JP 2003278855A JP 2003278855 A JP2003278855 A JP 2003278855A JP 2005043268 A JP2005043268 A JP 2005043268A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge
solution
sample
nozzle
slide glass
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2003278855A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005043268A5 (ja
Inventor
Yoshinobu Tominaga
芳伸 富永
Shojiro Irie
祥二郎 入江
Michiaki Iwanami
道昭 岩波
Kosuke Hashimoto
孔佑 橋本
Jun Yoshida
順 吉田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Meisei Electric Co Ltd
Original Assignee
Meisei Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Meisei Electric Co Ltd filed Critical Meisei Electric Co Ltd
Priority to JP2003278855A priority Critical patent/JP2005043268A/ja
Publication of JP2005043268A publication Critical patent/JP2005043268A/ja
Publication of JP2005043268A5 publication Critical patent/JP2005043268A5/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sampling And Sample Adjustment (AREA)
  • Details Of Reciprocating Pumps (AREA)

Abstract

【課題】標本封入の処理能力を低下させず、しかも標本封入溶液の飛散等のおそれがなくノズルからの液垂れの発生を防止できる溶液吐出機の提供。
【解決手段】ポンプの内圧に依存して吐出用及び吸入用の逆止弁が開閉することにより、ポンプの吸入動作で吸入した標本封入溶液を吐出動作で吐出ノズルからスライドグラスに吐出する溶液吐出機Cにおいて、吐出ノズル110を備えたノズルヘッド203を回転及び昇降可能な回転主軸230に取り付けて旋回及び昇可能とし、吐出ノズル110を旋回させて標本封入溶液を吐出後、さらにノズルヘッド203を洗浄位置まで旋回させながら上昇させ、次にノズルヘッド203を降下させてノズル洗浄槽300内の洗浄液に吐出ノズルを浸ける。
【選択図】 図2


Description

本発明は、標本封入用の溶液を吸入し、吐出する溶液吐出機、およびこの溶液吐出機を備えた顕微鏡標本封入装置に関するものである。
医療診断等において、顕微鏡により細胞試料片を観察する場合、該細胞試料片をガラス片でできたスライドガラス上に載せてから微量の接着液剤である標本封入用の溶液(以下標本封入溶液と称す)を滴下し、さらに薄い板状ガラスでできたカバーグラスをその上に載せ、細胞試料片を前記スライドガラスと前記カバーガラスとの間に挟み、前記標本封入溶液の接着剤皮膜のコーティングにより該細胞試料片を封入するという標本封入作業が行なわれる。
このような標本封入作業は機械化されており、標本封入溶液を吸入しスライドガラス上に微少量滴下するために吐出する装置として溶液吐出機が提案されている。
溶液吐出機としては、蛇腹構造のいわゆるベローズパイプ式の吐出用ポンプを用いたものが提案されている。
図6はこのべローズパイプ式吐出用ポンプ103を用いた溶液吐出機を示している。
ポンプ103は、ベース板111に固定された縦長の外筒112内にベローズパイプ113を伸縮自在に配置し、ベローズパイプ113の上下には可動の吐出管114と固定の吸入管115が夫々連通するように固定され、ベローズパイプ113内は吸入管115および吸入用逆止弁102を介して標本封入溶液が貯留される溶液貯留ボトル101と連通し、また吐出管114および吐出用逆止弁109を介して吐出用ノズル110と連通している。
ベローズパイプ113は、下端が外筒112の下端に固定され、外筒112の上端を貫通して昇降可能な吐出管114の下端にベローズパイプの上端が固定されていて、吐出管114を昇降することによってベローズパイプ113が伸縮する。
吐出管114の上端部に固定されている駆動用の昇降板106を介してベローズパイプ113を上方に引き上げると、ベローズパイプ113内が減圧されて吸入用逆止弁102のボールがばねの付勢力に抗して弁座から離れ、溶液貯留ボトル101内の標本封入溶液がベローズパイプ113内に流入する。そして、ベローズパイプ113を上方の所定位置まで引き上げてベローズパイプ113内に標本封入溶液を充填する。
その後、昇降板106を介してベローズパイプ113を降下させると、ベローズパイプ113内が加圧状態となり、吸入用逆止弁102のボールが弁座に押し付けられて溶液貯留ボトル101側への溶液移動が阻止され、吐出用逆止弁109のボールがばねの付勢力に抗して弁座から離れ、所定の微少量の標本封入溶液がノズル110から下方に吐出し、スライドグラス上に滴下する。
また、ベローズパイプ113の微小量の上昇でベローズパイプ113内が減圧されると、吐出用逆止弁109のボールが弁座に押し付けられてノズル110への標本封入溶液の吐出が阻止され、吸入用逆止弁102のボールがばねの付勢力に抗して弁座から離れ、所定の微小量の標本封入溶液が溶液貯留ボトル101から供給される。
一方、ベース板111には、駆動用パルスモータ104が駆動軸を上方に向けて取り付けられ、この駆動軸にはボールねじによる送り機構を構成するボールねじ108が取り付けられている。また、駆動用パルスモータ104を跨ぐようにして門型のガイドフレーム105がベース板111に固定されていて、ガイドフレーム105の上下方向に延びる一対のフレーム部材に昇降板106が昇降自在に取り付けられている。この昇降板106にはボールねじ108が螺合するボールナット107が設けられている。
また、昇降板106は吐出管114に連結され、駆動用パルスモータ104の正逆回転によって昇降板106を上下動させ、吐出管114を介してベローズパイプ113を伸縮させる。その際、駆動用パルスモータ104へ入力する駆動パルスのパルス数を制御することにより、ベローズパイプ113の昇降量を正確に制御することができるので、標本封入溶液の吸入・吐出量を高精度に制御することができる。
上記したように、吸入と吐出を交互に繰り返すこのような吐出機において、標本封入溶液の吐出サイクルは、ポンプ103の減圧による吸入から始まり、加圧による標本封入溶液の吐出後、加圧停止により終了する。
前記標本封入溶液は粘度が高いことから、この吐出サイクルにおいて、加圧による標本封入溶液をベローズパイプ113からノズル110までの吐出管路系を経て吐出させる際、該吐出管路系の管路抵抗が大きいため、該管路系内における標本封入溶液に対して蓄積された残圧が存在するため、ノズル110側の吐出用逆止弁109が元に復帰して閉じ状態となるまでに遅れが発生し、ノズル110の先端に微小な液垂れが発生する。
図7はポンプ駆動と吐出液量との関係を示し、図7(1)に示すように、不図示の駆動回路から駆動用パルスモータ104にポンプ駆動のためのパルス信号を1駆動分出力すると、べローズパイプ113が降下し、吸入用逆止弁102の閉状態が保持されてベローズパイプ113内の圧力が高くなるが、上述したように吐出管路系に対する標本封入溶液の粘性抵抗が大きいため、吐出用逆止弁109のボールをばねのばね力に抗して弁座から移動させるのにタイムラグが生じ、図7(2)に示すように、ポンプ動作に対して徐々に吐出が立ち上がる。そして、ポンプ駆動が終了すると、直ちに吐出が終了せずに徐々に吐出量が減少し、これが残液となって微小残液による液垂れの発生を招くことになる。
ところで、ノズル110に液垂れとして残る微小残液が空気に触れると、次の吐出までの間に液表面が若干硬化することがある。
ノズル110の先に残る残液は、次の吐出時には新たに吐出液に混じって流れてしまうが、ノズル110の先端部の外周面には、次の吐出までの間に残液の一部分の表面が薄く硬化しかかって剥離ざれずに残ってしまうことがある。この状態が繰り返されると、固化した膿がノズル110の先につらら状に成長し、やがてノズル110からの吐出液流を大きく乱すおそれがある。
また、このように前記硬化膿がつらら状に成長した段階になると、吐出液流の複雑な乱れから吐出液中に気泡が発生し、封入標本内に微小気泡を混入させることがあり、標本として欠陥品となるような事態を招<おそれがある。
ノズル110から標本封入溶液をスライドグラス上に滴下する場合、ノズル110を水平平面内において旋廻させており、ノズル110から滴下された標本封入溶液を細長のスライドグラスの長手方向に沿って帯状に垂れ落ちるようにしている。
このため、ノズル110の旋廻動作を低速で行なうと、スライドグラスヘの滴下動作の終期において、スライドグラス側の標本封入溶液による表面張力によってノズル110に残った残液が引っ張られてなくなるまで待つことができるため、液垂れの発生をある程度回避することが可能であるが、処理能力を高めるために、ノズル110の旋廻動作を高速で行なうと、高速旋廻に伴う遠心力、あるいは高速旋廻と急停止による慣性力によって残液垂れが標本の封入部位以外に落ちて汚すおそれがあり、また溶液吐出機を含む顕微鏡標本封入装置の内部に残液が垂れ落ちて硬化するおそれがあった。
このような液垂れの発生を防止する方法として、例えばサックバックと称して吐出行程の終了直前に急激にポンプ内を減圧し、ノズル110側の吐出用逆止弁109の閉じ動作を素早<行なわせ、ノズル110の先に付いている微小量の残液を吸引する方法がある。
また、吐出用逆止弁109のボールを弁座に押し付けるぱねの弾性力を高くして閉じ特性を向上させる方法がある。
しかしながら、前記サックバック法による液垂れ発生の防止策では、ポンプ内に内圧の急激な変化与えるため、標本封入溶液内に溶け込んでいた空気による微小気泡の発生が起こり易くなるという問題が発生する。
また、吐出用逆止弁の閉じ特性を向上させるために、ばねの弾性力を高くした場合には、高い吐出圧を必要とし、安定した吐出制御を行ない難いという問題があった。
また、ばねの弾性力を高くした場合には、吐出時の吐出圧条件との相互関係を巧く設定する必要があり、しかもこれらの条件が標本封入溶液の粘度や気温等によって影響を受けるといった複雑な要因があることから、ノズルに硬化膜が発生するのを完全に防止することができなかった。
本願発明は、このような従来の問題に鑑みなされたもので、標本封入の処理能力を低下させず、しかも標本封入溶液の飛散等のおそれがなくノズルからの液垂れの発生を防止できる溶液吐出機および顕微鏡標本封入装置を提供することを目的とするものである。
第1の発明は、請求項1に記載のように、標本封入溶液を吸引する吸引工程と吸引した標本封入溶液を吐出する吐出工程とを交互に繰り返し行なうポンプ部と、標本封入溶液吐出位置に配置されるスライドグラスヘ前記ポンプ部の吐出工程で標本封入溶液を下向きに吐出する吐出ノズルと、前記ポンプ部の吸引工程では開いてポンプ内への標本封入溶液の吸引を許容するが前記吐出工程では閉じる吸入用開閉弁と、前記ポンプ部の吐出工程では開いてポンプ内の標本封入溶液を前記吐出ノズルから吐出可能とするが前記吸引工程では閉じる吐出用開閉弁と、前記標本封入溶液吐出位置とは別の洗浄位置に設けられ、前記吐出ノズルに付着した標本封入溶液を洗浄する洗浄手段と、前記前記吐出ノズルを前記標本封入溶液吐出位置と前記洗浄位置との間を移動させる吐出ノズル移動手段と、を有することを特徴とする溶液吐出機とするものである。
第2の発明は、請求項2に記載のように、前記洗浄手段は、ノズル洗浄横内に吐出ノズルが浸かるノズル洗浄液を有したことを特徴とする。
第3の発明は、請求項3に記載のように、前記洗浄手段は、前記ノズル洗浄横内のノズル洗浄液の液面を一定に保つノズル洗浄液補給手段を有することを特徴とする。
第4の発明は、請求項4に記載のように、前記吸入用開閉弁は、前記ポンプ内が減圧すると閉じ状態から開き、前記吐出用開閉弁は、前記ポンプ内が加圧すると閉じ状態から開く逆止弁に構成されていることを特徴とする。
第5の発明は、請求項5に記載のように、標本封入溶液を吸引する吸引工程と吸引した標本封入溶液を吐出する吐出工程とを交互に繰り返し行なうポンプ部と、吐出位置に配置されるスライドグラスヘ前記ポンプ部の吐出工程で標本封入溶液を下向きに吐出する吐出ノズルと、前記ポンプ部の吸引工程では開いてポンプ内への標本封入溶液の吸引を許容するが前記吐出工程では閉じる吸入用開閉弁と、前記ポンプ部の吐出工程では開いてポンプ内の標本封入溶液を前記吐出ノズルから吐出可能とするが前記吸引工程では閉じる吐出用開閉弁と、を有し、前記吐出用開閉弁は、制御手段により開閉制御され、該制御手段は該吐出用開閉弁を前記ポンプの吐出工程の駆動開始から若干送れて開き、前記ポンプの吐出工程の駆動終了に合わせて閉じるように制御することを特徴とする溶液吐出機とするものである。
第6の発明は、請求項6に記載のように、標本封入溶液が未コーティングのスライドグラスを複数枚収納するスライドグラス収納横が交換可能に配置されるスライドグラス収納横配置部と、標本封入溶液のコーティングが済んだスライドグラスを一枚づつ水平姿勢でスライドグラス収納棚に上下に隔設して収納させるスライドグラス収納機と、前記スライドグラス収納槽配置部に配置された前記スライドグラス収納槽内からスライドグラスを一枚づつ抜き取って標本封入溶液吐出位置に進出するスライドグラス支持部材上に水平姿勢で載置させ、コーティングされた標本封入溶液にカバーグラスをカバーした後に該スライドグラス支持部材を移動させて当該スライドグラスを前記スライド収納棚の所定の棚部に収納させ、その後スライドグラス支持部材を所定位置まで戻すスライドグラス移動機構と、請求項1乃至5のいずれかに記載の溶液吐出機と、前記吐出ノズルを旋回させながら前記カバーグラスヘ標本封入溶液を吐出させる旋回手段と、を有することを特徴とする顕微鏡標本封入装置とするものである。
請求項1に係る発明によれば、吐出ノズルの先に残液が残っても、標本封入溶液吐出位置とは別の洗浄位置で吐出ノズルに付着した標本封入溶液を洗浄手段で洗浄するので、吐出ノズルの先で標本封入溶液が硬化するのを防止でき、正確な吐出制御が行なえ、またスライドグラスに吐出される標本封入溶液に気泡が発生することを防止できる。
請求項2に係る発明によれば、吐出ノズルは、ノズル洗浄槽内のノズル洗浄液に浸かるので、吐出ノズルの先端部に残った標本封入溶液を確実に洗浄して硬化するのを防止できる。
請求項3に係る発明によれば、前記ノズル洗浄横内のノズル洗浄液の液面を常に一定に保つことができるので、洗浄位置で吐出ノズルの先端部がノズル洗浄液に浸からずに洗浄が行なわれなくなるというトラブルの発生を防止できる。
請求項4に係る発明によれば、ポンプの内圧に依存して開閉する逆止弁を用いた場合に吐出ノズルの先端部に残液が発生し易い構成でも、吐出ノズルの先端部に標本封入溶液が硬化するのを防止することができる。
請求項5に係る発明によれば、標本封入溶液の吐出のためにポンプ駆動が開始されても、吐出管路系における標本封入溶液の粘性抵抗によるポンプ内圧の伝達遅れを見込んで吐出用開閉弁を遅れて開くので、該吐出用開閉弁の開動作と同時にポンプの内圧を吐出ノズルに作用させて直ちに標本封入溶液の吐出が行なえ、また吐出用開閉弁を前記ポンプの吐出工程の駆動終了に合わせて閉じるように制御したので、吐出用ノズルに残液が発生するのを防止することができる。
請求項6に係る発明によれば、標本封入溶液が未コーティングの複数枚のスライドグラスに対して気泡を発生させることなく標本封入溶液を順次コーティングし、収納棚に収納する一連の動作を自動的に行なうことができ、しかも吐出ノズルの先端部に標本封入溶液が残ることがないため、これが硬化してノズルの詰まりを招いたり、残液がつらら状に成長し、吐出ノズルの旋回時に装置等を汚すことがない。
(第1の実施の形態)
図1及び図2は本発明の第1の実施の形態を示す。
図1は顕微鏡標本封入装置の全体構成を示す正面図、図2は図1の溶液吐出機を示す正面図である。
図1において、顕微鏡標本封入装置は、試料が既に固定されているがカバーガラスがまだ固定されていない複数のスライドグラス242を上下に立てた状態で収納するスライドグラス収納槽242aをスライドレール241に載置し、不図示の操作スイッチをONにすると、スライドグラス242の試料に標本封入溶液を垂らし、さらにカバーガラスを貼り付けた後、封入処理の済んだスライドグラス200をスライドグラス収納スリット棚250に水平に収納させるという一連の動作を自動的に行なうようにしている。
本実施の形態の顕微鏡標本封入装置は、スライドグラス242上の試料に標本封入溶液を滴下してカバーグラスで封入する封入処理が済んだスライドグラス200を水平に保持して順次スライドグラス収納スリット棚250に収納するスライドグラス収納機Aと、ノズルヘッド203の下端に設けた吐出ノズル110から標本封入溶液を吐出する溶液吐出機Bと、吐出ノズル110を備えたノズルヘッド203を昇降し、旋廻させる昇降旋廻機構Cと、スライドグラス収納槽242a内のスライドグラス242を抜き出して標本封入溶液の封入位置まで移動し、封入処理済のスライドグラス200をスライドグラス収納スリット棚250に収
納させるスライドグラス移動機構Dと、標本封入溶液の吐出後にカバーガラス(不図示)をスライドグラス上に一枚づつ供給して試料を封入するカバーガラス供給機(不図示)と、装置全体の制御を行なう制御装置(不図示)とにより構成されている。
スライドグラス収納機Aの構成
スライドグラス収納機Aは、ボールねじ式の送り機構を駆動手段に利用して、スライドグラス収納スリット棚250を上下に昇降可能としたもので、共通基台260の一端部に取り付けた固定台255から上方に向けて延びる昇降ガイド部材254が固定されている。
この昇降ガイド部材254には、上記したボールねじ式の送り機構を構成する長尺のボールねじ252が平行に配置されており、ボールねじ252の上端部が昇降ガイド部材254の上端部に回転自在に軸支され、またボールねじ252の下端部が固定台255に回転自在に軸支されて、ボールねじ252の軸方向の移動を阻止するが軸回りの回転を許容している。
ボールねじ252には上下に隔設して昇降板253a、253♭が昇降可能に貫通し、これら一対の昇降板253a、253bの一端部はスライドグラス収納スリット棚250が取り外し可能に装着された保持ポール251に固定されており、またこれらの一対の昇降板253a、253bの他端部が昇降ガイド部材254にも回り止めのために遊嵌しており、さらに下方の昇降板253bにはボールねじ252に縁合するボールナット256が取り付けられている。
したがって、ボールねじ252が正逆方向に回転すると、ボールナット256が取り付けられている下方の昇降板253bに上下方向の駆動力が伝達されるので、スライドガラス収納スリット棚250が昇降する。その際、上方の昇降板253aはスライドガラス収納スリット棚250の倒れを防止しつつスライドガラス収納スリット棚250のスムーズな昇降を行なえるようにガイドする。
スライドガラス収納スリット棚250は、スリット状に形成された複数の棚部250aを上下方向に一定間隔で形成したもので、保持ポール251とは反対の正面側に棚部250aの開口が形成されている。
ボールねじ252は下端部にプーリー252aが固定され、このプーリー252aとスライドグラス収納スリット棚駆動用の不図示のモータにより駆動されるプーリー(不図示)との間に掛け回された駆動ベルト257によってボールねじ252が回転駆動される。スライドグラス収納スリット棚250は、図1に示す空の状態において、封入処理済のスライドグラス200を上の棚部250aから順次収納するように1つの棚部250aの間隔づつ上方に移動する。なお、スライドグラス収納スリット棚駆動用の前記モータはパルスモータが用いられ、前記した制御装置から所定パルス数の駆動信号が入力されると上記した1棚分だけスライドグラス収納スリット棚250を上昇させる。
溶液吐出機Bの構成
溶液吐出機Bは、図6に示す吸入用逆止弁102と同じ構成のばねでボールを弁座に常時付勢し、ポンプ内が減圧されると該ボールが該ばねの付勢力に抗して該弁座から離れて弁を開くタイプの逆止弁(不図示)を下部に有する例えば図6に示すベローズパイプの伸縮により吸引と吐出を行なう構成のポンプ205と、該ベローズパイプを伸縮駆動させるための昇降板106をポンプ駆動用のパルスモータ104によりボールねじ108を介して上下動させる駆動部と、下部に吐出ノズル110が設けられたノズルヘッド203とを有し、ノズルヘッド203には、図6に示す吐出用逆止弁109と同じ構成のぱねでボールを弁座に常時付勢し、ポンプ内が加圧されると該ボールが該ばねの付勢力に抗して該弁座から離れて弁を開くタイプの逆止弁(不図示)を吐出ノズル110の上部に取り付けている。また、ノズルヘッド203とポンプ205の吐出パイプとの間は可挑性の接続パイプ204により接続されており、昇降旋廻機構Cによるノズルヘッド203の旋廻を可能としている。
なお、溶液吐出機Bの駆動部は図6に示す従来例と同様に構成されており、一対のガイドフレーム105に案内される昇降板106は、モータ104の駆動によりボールねじ108を介して昇降し、昇降板106の上昇で前記ベローズパイプが伸びて該ベローズパイプ内が減圧されると、溶液貯留ボトル101内の標本封入溶液が吸入用逆止弁に接続される可挑性を有する吸入用パイプ206を通して該ベローズパイプ内に吸入され、次いで昇降板106の下降で該ベローズパイプが縮んで該ベローズパイプ内は加圧されると、該ベローズパイプ内の標本封入溶液が接続パイプ204を通して吐出ヘッド203の吐出ノズル110から吐出される。
昇降旋廻機構Cの構成
吐出ノズル110を備えたノズルヘッド203を昇降し、旋廻させる昇降旋廻機構Cは、共通基台260の左右方向及び前後方向の略中程に四辺形の角部の位置にそれぞれ上下方向に沿って取り付けられたガイド部材232aに昇降基台232を昇降可能に案内しており、ボールねじ式の送り機構を駆動手段に利用して昇降基台232を昇降させ、吐出ノズル110を吐出位置から後述する洗浄位置への移動を可能としている。
昇降基台232を昇降させる上記駆動手段は、共通基台260に固定されたボールねじ軸受233に下端部が軸支されて上方に延びるボールねじ234を有し、このボールねじ234に昇降基台232に取り付けられたボールナット235が螺合することにより、ボールねじ234の回転で昇降基台232が昇降する。また、ボールねじ234の下端部に固定されたプーリー234aと、パルスモータで構成される昇降基台駆動用のモータ237のモータ軸237aに固定されたモータプーリー237bとの間に掛け回された駆動ベルト236を介してボールねじ234がモータ237により回転駆動される。
昇降基台232の上面側には上下方向に延びる中空の円筒形状に形成された長尺の回転主軸230が回転可能に取り付けられており、この回転主軸230内には前記ボールねじ234が同軸的に内挿されている。回転主軸230の下端部にはプーリー230bが固定され、昇降基台232に取り付けられたパルスモータで構成される旋回用モータ238のモータ軸238aに固定のモータプーリー238bと回転主軸230のプーリー230bとの間に掛け回された駆動ベルト231を介して旋回用モータ238により回転主軸230が上下方向に延びる回転軸を中心に回転する。
なお、後述するスライドグラス移動機構Dのフォーク駆動部が取り付けられるフォーク駆動部取り付け基板261に回転主軸支持筒230aが固定され、この回転主軸支持筒230aに回転主軸230が昇降および回転自在に内挿されている。
回転主軸230の上端部には、ノズルヘッド203が水平方向に間隔を有して下向きに固定されており、モータ237の駆動でボールねじ234が回転すると昇降基台232が昇降し、昇降基台232と一体に昇降する回転主軸230と共にノズルヘッド203も昇降するので、ノズルヘッド203の下端部から下方に延びる吐出ノズル110も同様に昇降する。
また、旋回用モータ238を駆動して回転主軸230を回転させると、昇降基台232の昇降位置とは無関係にノズルヘッド203を旋回させることが可能となる。
スライドグラス移動機構Dの構成
スライドグラス移動機構Dは、スライドグラス収納槽242a内のスライドグラス242を抜き出して標本封入溶液の封入位置まで移動しフォーク220上に載置させるスライドグラスピックアップ装置DIと、フォーク220上に載置されている封入処理済のスライドグラス200をスライドグラス収納スリット棚250に収納させるフォーク装置D2とから構成されている。
スライドグラスピックアップ装置DIは、スライドグラス収納槽242aが載置されるスライドレール241が延びている標本封入装置の前後方向(紙面の表裏方向)と上下方向に夫々移動可能なピックアップフィンガー保持体240がスライドレール241の上方に配置され、このピックアップフィンガー保持体240はボールねじ式の送り機構を夫々の駆動手段として高精度に位置決めされる。
ピックアップフィンガー保持体240は標本封入装置の前後方向に延び、不図示のパルスモータにより回転駆動されるボールねじ240bの回転により標本封入装置の前後方向に移動し、また該ボールねじ240bの両端部を軸支する不図示の軸受部材を上下方向に昇降可能に支持し、該一方の軸受部材を不図示のパルスモータにより駆動されるボールねじの回転で上下方向に移動させることにより、ピックアップフィンガー保持体240を昇降させる。
ピックアップフィンガー保持体240には、スライドグラス収納槽242aに収納されるスライドグラス242の幅方向に沿って一対のピックアップフィンガー240aが回勅可能に取り付けられている。
一対のピックアップフィンガ-240aは不図示の駆動手段を駆動することにより対向距離が変更可能となっており、対向距離をスライドグラス242の幅よりも若干広がった拡開位置を保持して降下し、下方のスライドグラス242の上端部位置で対向距離を狭めることによりスライドグラス242の上端部を扶持する。そして、ピックアップフィンガー保持体240を上昇させてスライドグラス242をスライドグラス収納槽242aから抜き出した後、不図示のパルスモータの回転で駆動軸240cを回転させて一対のピックアップフィンガ-240aを90度回動させ、扶持しているスライドグラス242をその試料片が上面を向く水平姿勢に変更させる。
スライドグラス242が一対のピックアップフィンガー242aによって水平姿勢に向きを変更された位置が、後述のフォーク220の載置面に一致している。そして、この位置で一対のピックアップフィンガー242aに扶持されて水平姿勢で待機しているスライドグラス242に対してフォーク220が退避位置から水平移動し、フォーク220の先端部がスライドグラス242の下面に連するとフォーク220の水平移動が停止し、この状態で一対のピックアップフィンガー242aの対向距離を拡開すると、スライドグラス242がフォーク220の上面に載置される。その後一対のピックアップフィンガ-242aをスライドグラス収納槽242a内に収納されている次のスライドグラス242の上方位置まで戻し、次のスライドグラス242のピックアップに備える。
なお、ピックアップフィンガー保持体240は吐出ノズル110の下方に位置しており、スライドグラス242をフォーク220に移載した位置が丁度標本封入溶液をスライドグラス242に滴下する位置となる。
フォーク装置D2は、顕微鏡標本封入装置の前後方向に沿って隔設され、顕微鏡標本封入装置の左右方向に延びる一対のフォーク部材220a(図2参照)を該左右方向に沿って水平移動させるフォーク駆動部をフォーク駆動部取り付け基板261に設けている。
一対のフォーク部材220aは該基板261側に固定されたフォークスリーブ221内を水平移動可能に挿通されており、該一対のフォーク部材220aの後端部は連結部材220aにより―つに連結されている。
上記フォーク駆動部取り付け基板261には、パルスモータ223とプーリー223cが取り付けられ、パルスモータ223のモータ軸223aに固定のモータプーリー223bとプーリー223cとの間に掛け回された駆動ベルト222に上記連結部材220aが固定されている。
したがって、パルスモータ223の回転により駆動ベルト222が回勅すると、連結部材220aが水平方向に移動し、フォーク220が水平移動する。フォーク220は図1に示す標本封入溶液の吐出位置を間にして、回転主軸230側への退避位置と、載置している封入処理済みのスライドグラス200をスライドグラス収納スリット棚250の棚部250aに収納する収納位置との間を移動可能としており、パルスモータ223の正逆回転によりフォーク220を前記退避位置から前記吐出位置に移動し、さらに該吐出位置から前記収納位置に移動させ、該収納位置から前記退避位置に戻り、次のスライドグラス242を吐出位置で載置させるために再び該吐出位置に向けて移動する。
この吐出位置において、フォーク220の一対のフォーク部材220aの先端部に載置している封入未処理のスライドガラス242に対し、標本封入溶液201を吐出ノズル110から吐出する際、吐出ノズル110の下端とスライドガラス242の上面との間隔を例えば略2mmとして回転主軸230を上面から見て時計回り方向に回転させると、スライドグラス242上に滴下された標本封入溶液201の表面張力によって引きずられながら帯状に吐出する。
本実施の形態において、図2に示すように、スライドグラスに対する標本封入溶液201の吐出が終了しても、回転主軸230を更に回転させてノズルヘッド203を大きく旋回させ、略90度旋回させて停止する。
この旋回中において、昇降基台駆動用のモータ237を駆動して昇降基台232を上昇させ、ノズルヘッド203を上昇させる。フォーク駆動部取り付け基板261には、ノズルヘッド203の旋回停止位置に合わせてノズル洗浄液が貯留されているノズル洗浄槽300が配置されていて、上昇したノズルヘッド203から下方に延びる吐出ノズル110の下端がノズル洗浄槽300の上方に位置する。
そして、今度は昇降基台駆動用のモータ237を逆方向に駆動して昇降基台2
32を下げ、吐出ノズル110の下端をノズル洗浄槽300内のノズル洗浄液に
浸かった状態でモータ23了の駆動を停止し待機する。
この待機状態において、ノズル洗浄液は標本封入溶液を溶かす溶剤からなり、吐出ノズル110の先端部の標本封入溶液を溶かしているため、吐出ノズル110の下端部で標本封入溶液が硬化するのを防いでいる。
本実施の形態において、前記待機状態での吐出ノズル110の下端を一定位置の高さとしているため、吐出ノズル110の下端よりもノズル洗浄槽300内におけるノズル洗浄液の液面レベルが低下すると、吐出ノズル110に対するノズル洗浄液の洗浄効果がなくなるので、ノズル洗浄液補給タンク302を設け、補給パイプ301を介してノズル洗浄液をノズル洗浄槽300に補給し、ノズル洗浄槽300内のノズル洗浄液の液面が待機状態にある吐出ノズル110の下端部が常に浸かるようにしている。その際、ノズル洗浄槽300におけるノズル洗浄液の必要とする適正液面レベル位置に補給パイプ301の下端を合わせているので、該適正液面レベルにノズル洗浄液が補給され、常に該適正液面レベルが保持される。
このように、ノズルヘッド203をノズル洗浄槽300が配置されている位置まで旋回させながら上昇させ、吐出ノズル110をノズル洗浄槽300の洗浄液内に浸かるまで降下させる一連のノズル洗浄動作は、スライドグラスヘの標本封入溶液の吐出を一枚毎あるいは複数枚毎に行なっても良い。
また、一対のフォーク部材220a上にスライドグラスを載置した状態で標本封入溶液によるスライドグラスに対する封入処理が済むと、パルスモータ223の回転によりフォーク220を吐出位置から前記収納位置に移動させ、スライドグラス200をスライドグラス収納スリット棚250の棚部250aに差し込む。棚部250aは、スライドグラス200の長さ方向両端部を支持するようにして差し込まれたスライドグラス200を収納するようにしており、例えばフォーク220が前記収納位置に移動して所定時間経週後にスライドグラス収納スリット棚250を次の棚部250aの分だけ上昇するようにスライドグラス収納スリット棚駆動用の不図示のモータを駆動させると、フォーク220からスライドグラス200が離れるため、フォーク220を収納位置から退避位置まで戻すことが可能となる。
ノズルヘッド203を吐出位置に戻す動作は、スライドグラス移動機構Dのスライドグラスピックアップ装置DIによってスライドグラス242を吐出位置に移動させる前後、あるいは同時であっても良い。
また、ノズル洗浄槽300内における洗浄液の液面レベルを一定に保つために、補給パイプ301を用いて別に設けた補給タンク302からノズル洗浄液を補給しているが、補給パイプ301を用いずに補給タンク302とノズル洗浄構300を一体的に構成しても良い。
以上のように、本実施の形態によれば、顕微鏡標本封入装置のスライドレール241にスライドグラス収納槽242aを載置し、不図示の操作スイッチをONすると、スライドグラス収納槽242a内のスライドグラス242が順次スライドグラス移動機構Dにより吐出位置に移動され、溶液吐出機Bの吐出ノズル110から吐出する標本封入溶液によってスライドガラス242上の試料に標本封入溶液201がノズルヘッド203を旋回させながら滴下され、供給されるカバーグラスにより標本封入溶液が覆われる。
一方、ノズルヘッド203は洗浄位置まで旋回後、吐出ノズル110をノズル洗浄槽300内のノズル洗浄液内に浸けて待機させているため、吐出ノズルに詰まりが生じることを防止でき、常に一定量の標本封入溶液を吐出させることができる。また、標本封入溶液の液垂れがつらら状に成長することも防止できるので、カバーグラス242上に滴下する吐出液に気泡が発生することを防止でき、さらにノズルヘッド203の旋回に伴って液垂れしている残液が飛散することも防止できる。
このように残液の飛散の原因となる液垂れがつらら状に成長することを防止できるため、ノズルヘッド203の旋回速度を高速化できるため、標本封入処理能力を向上させることが可能となる。
(第2の実施の形態)
図3、図4及び図5は本発明の第2の実施の形態を示す。
図3は溶液吐出機の概略図、図4は図3のノズルヘッドに設けられた吐出用電磁弁の断面図、図5は図3の溶液吐出機のポンプ駆動と吐出液量、吐出用電磁弁の弁開閉タイミングを示す図である。
図3に示す溶液吐出機のポンプ103及び駆動部は図6に示す従来例と同じ構成であるため、同じ部材には同じ符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態において、下部に吐出ノズル401を有するノズルヘッド400は、電磁駆動される吐出用電磁弁を有している。
図2に示すように、この吐出用電磁弁は、ばね404aで弁を閉じる方向にプランジャー404を付勢し、電磁ソレノイド405への通電により該プランジャー404をばね404aの付勢力に抗して弁を開く方向に移動させるアクチュエータと、該プランジャー404から下方に延びる弁棒404bの下端に形成した弁体404cを有する弁部とで構成されている。
この弁部は、弁座402bによって第1室402aと第2室402cの2室に区分される弁本体402を有し、吐出ノズル401と連通する第1室402a内に弁体404cを配置し、吐出パイプ204と連通する第2室402cは電磁ソレノイド405とシール板403を介して取り付けられている。また、弁棒404bはこのシール板403を液密的に摺動可能に貫通し、第2室402c内の標本封入溶液が電磁ソレノイド側に漏れ出るのを防止している。
図4は電磁ソレノイド405へ通電を行なってプランジャ-404を電磁力により下方に押し下げ、弁体404cを弁座402bから離して弁を開いた状態を示している。また、この状態で電磁ソレノイド405への通電を遮断すると、プランジャー404が弁棒404bと一体にばね404aのぱね力で上昇し、弁体404cが弁座402bに当接して弁が閉じた状態となる。
この吐出用電磁弁をポンプ13の吐出側に備えた溶液吐出機において、制御装置406は、図5(1)に示すように、パルスモータ104へ1吐出工程分のパルスを出力して吐出のためのポンプ駆動を行なうと、ポンプ駆動の開始から若干遅れて電磁ソレノイド405への通電を開始して吐出用電磁弁を開き、ポンプ駆動の終了と同時に電磁ソレノイド405への通電を停止して該吐出用電磁弁を閉じる。
本実施の形態によれば、前記吐出用電磁弁を閉じ状態としてポンプ103のベローズパイプ113を伸ばし、ベローズパイプ113内を減圧状態とすると、吸入用逆止弁102が開いて溶液貯留ボトル101内の標本封入溶液を吸入し、その後図5(1)に示す吐出工程を開始するとベローズパイプ103内の圧力が上昇する。その際、ベローズパイプ103内から吐出用電磁弁の第2室402c内の標本封入溶液に吐出のための加圧力が伝達されるのは、図5(2)に破線で示す吐出立ち上がりのように若干の遅れが生じる。そこで、この吐出の立ち上がり遅れに合わせて吐出用電磁弁を開くことにより、該吐出用電磁弁の弁開放と同時に標本封入溶液が吐出ノズル401から吐出される。
そして、吐出工程の終了に合わせて図5(3)に示すように吐出用電磁弁への通電を遮断して弁を閉じると、吐出ノズル401から標本封入溶液の吐出が停止されるため、図5(2)に示すように、ポンプ圧に応じて開閉する構成の従来の吐出用逆止弁で存在していた残圧に起因する残液の発生がなくなり、吐出用ノズルからの液垂れ発生を防止できる。
もしもポンプの吐出開始に合わせて吐出用電磁弁を開いたとすると、まだ吐出用電磁弁内は吸入工程時の減圧状態に支配されているため、大気圧よりも低圧下にあり、吐出ノズル401の先端から空気を吸込んでしまい標本封入溶液内に気泡を混在させるおそれがある。そこで、これを防ぐために、吐出用電磁弁内の標本封入溶液に十分な吐出圧が伝達される吐出の立ち上がりに合わせて吐出用電磁弁を開いている。したがって、吐出ノズルから吐出される標本封入溶液に気泡が混在することもない。
なお、上記した第1の実施の形態におけるノズルヘッドに代えて本実施の形態のノズルヘッドを用いても良い。この場合、吐出ノズルの液垂れの発生が洗浄液による洗浄効果と相まってより一層防止できる。
また、上記した第1、第2の実施の形態において、溶液吐出機のポンプは図6に示すベローズパイプを用いた構成としているが、他のプランジャー方式と呼ばれるように、吸引と吐出を交互に繰り返すものを用いることができる。
さらに、上記した第2の実施の形態において、吐出ノズルからの標本封入溶液の吐出を制御する開閉弁のアクチュエータとして電磁ソレノイドを用いているが本発明はこれに限定されるものではなく、開閉弁を遠隔制御できるアクチュエータであれば良く、例えば圧電素子等を用いたものであっても良い。
本発明の第1の実施の形態を示す顕微鏡標本封入装置の全体構成を示す正面図。 図1の溶液吐出機を示す正面図。 本発明の第2の実施の形態示す溶液吐出機の概略図。 図3のノズルヘッドに設けられた吐出用電磁弁の断面図。 図3の溶液吐出機のポンプ駆動と吐出液量、吐出用電磁弁の弁開閉タイミングを示す図。 従来の溶液吐出機の概略図。 図6の溶液吐出機のポンプ駆動と吐出液量との関係を示す図。
符号の説明
A スライドグラス収納機 B 溶液吐出機
C 昇降旋廻機構 D スライドグラス移動機構
D1 スライドグラスピックアップ装置
D2 フォーク装置 101 溶液貯留ボトル
102 吸入用逆止弁 103 ベローズパイプ式吐出用ポンプ
104 駆動用パルスモータ 105 ガイドフレーム
106 昇降板 107ボールナット
109 ボールねじ 109 吐出用逆止弁
110 吐出用ノズル 111 ベース板
112 外筒 113 べローズパイプ
114 吐出管 115 吸入管
200 スライドグラス 201 標本封入溶液
203 ノズルヘッド 204 接続パイプ
205 ポンプ 212 送りねじ
220 フォーク 221 フォークスリーブ
220a 連結部材 223 パルスモータ
223a モータ軸 223b モータプーリー
223c プーリー 222 駆動ベルト
230 回転主軸 230a 回転主紬支持筒
230b プーリー 231 駆動ベルト
232a ガイド部材 232 昇降基台
233 ボールねじ軸受 234 ボールねじ
234a プーリー 235 ボールナット
236 駆動ベルト 237 昇降基台駆動用のモータ
237a モータ軸 237b モータプーリー
238 旋回用モータ 238a モータ軸
238b モータプーリー 240 ピックアップフィンガー保持体
240b ボールねじ 240a ピックアップフィンガー
240c 駆動軸 241 スライドレール
242 スライドグラス 242a スライドグラス収納槽
250 スライドグラス収納スリット棚 250a 棚部
251 保持ポール 252 ボールねじ
252a プーリー 253a、253b 昇降板
254 昇降ガイド部材 255 固定台
256 ボールナット 257 駆動ベルト
260 共通基台 261 フオーク駆動部取り付け基板
300 ノズル洗浄槽 301 補給パイプ
302 ノズル洗浄液補給タンク
400 ノズルヘッド 401 吐出ノズル
402 弁本体 402a 第1室
402b 弁座 402c 第2室
403 シール板 404 プランジャー
404a ばね 404b 弁棒
404c 弁体 405 電磁ソレノイド
406 制御装置







Claims (6)

  1. 標本封入溶液を吸引する吸引工程と吸引した標本封入溶液を吐出する吐出工程とを交互に繰り返し行なうポンプ部と、
    標本封入溶液吐出位置に配置されるスライドグラスヘ前記ポンプ部の吐出工程で標本封入溶液を下向きに吐出する吐出ノズルと、
    前記ポンプ部の吸引工程では開いてポンプ内への標本封入溶液の吸引を許容するが前記吐出工程では閉じる吸入用開閉弁と、
    前記ポンプ部の吐出工程では開いてポンプ内の標本封入溶液を前記吐出ノズルから吐出可能とするが前記吸引工程では閉じる吐出用開閉弁と、
    前記標本封入溶液吐出位置とは別の洗浄位置に設けられ、前記吐出ノズルに付着した標本封入溶液を洗浄する洗浄手段と、
    前記吐出ノズルを前記標本封入溶液吐出位置と前記洗浄位置との間を移動させる吐出ノズル移動手段と、
    を有することを特徴とする溶液吐出機。
  2. 前記洗浄手段は、ノズル洗浄槽内に吐出ノズルが浸かるノズル洗浄液を有したことを特徴とする請求項1に記載の溶液吐出機。
  3. 前記洗浄手段は、前記ノズル洗浄槽内のノズル洗浄液の液面を一定に保つノズル洗浄液補給手段を有することを特徴とする請求項2に記載の溶液吐出機。
  4. 前記吸入用開閉弁は、前記ポンプ内が減圧すると閉じ状態から開き、前記吐出用開閉弁は、前記ポンプ内が加圧すると閉じ状態から開く逆止弁に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の溶液吐出機。
  5. 標本封入溶液を吸引する吸引工程と吸引した標本封入溶液を吐出する吐出工程とを交互に繰り返し行なうポンプ部と、
    吐出位置に配置されるスライドグラスヘ前記ポンプ部の吐出工程で標本封入溶液を下向きに吐出する吐出ノズルと、
    前記ポンプ部の吸引工程では開いてポンプ内への標本封入溶液の吸引を許容するが前記吐出工程では閉じる吸入用開閉弁と、
    前記ポンプ部の吐出工程では開いてポンプ内の標本封入溶液を前記吐出ノズルから吐出可能とするが前記吸引工程では閉じる吐出用開閉弁と、を有し、
    前記吐出用開閉弁は、制御手段により開閉制御され、該制御手段は該吐出用開閉弁を前記ポンプの吐出工程の駆動開始から若干送れて開き、前記ポンプの吐出工程の駆動終了に合わせて閉じるように制御することを特徴とする溶液吐出機。
  6. 標本封入溶液が未コーティングのスライドグラスを複数枚収納するスライドグラス収納槽が交換可能に配置されるスライドグラス収納槽配置部と、標本封入溶液のコーティングが済んだスライドグラスを一枚づつ水平姿勢でスライドグラス収納棚に上下に隔設して収納させるスライドグラス収納機と、
    前記スライドグラス収納槽配置部に配置された前記スライドグラス収納槽内からスライドグラスを一枚づつ抜き取って標本封入溶液吐出位置に進出するスライドグラス支持部材上に水平姿勢で載置させ、コーティングされた標本封入溶液にカバーグラスをカバーした後に該スライドグラス支持部材を移動させて当該スライドグラスを前記スライド収納棚の所定の棚部に収納させ、その後スライドグラス支持部材を所定位置まで戻すスライドグラス移動機構と、請求項1乃至5のいずれかに記載の溶液吐出機と、前記吐出ノズルを旋回させながら前記カバーグラスヘ標本封入溶液を吐出させる旋回手段と、を有することを特徴とする顕微鏡標本封入装置。
JP2003278855A 2003-07-24 2003-07-24 溶液吐出機および顕微鏡標本封入装置 Pending JP2005043268A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003278855A JP2005043268A (ja) 2003-07-24 2003-07-24 溶液吐出機および顕微鏡標本封入装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003278855A JP2005043268A (ja) 2003-07-24 2003-07-24 溶液吐出機および顕微鏡標本封入装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005043268A true JP2005043268A (ja) 2005-02-17
JP2005043268A5 JP2005043268A5 (ja) 2006-04-27

Family

ID=34265138

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003278855A Pending JP2005043268A (ja) 2003-07-24 2003-07-24 溶液吐出機および顕微鏡標本封入装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2005043268A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111157304A (zh) * 2018-11-07 2020-05-15 谢伯宗 芯片封装装置及其对位压合方法
KR20210047562A (ko) * 2019-10-22 2021-04-30 (주)더메리트 미네랄 워터 추출 장치
CN116491495A (zh) * 2023-06-26 2023-07-28 中国海洋大学 一种凹玻片贝类幼虫整体装片标本制作设备

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111157304A (zh) * 2018-11-07 2020-05-15 谢伯宗 芯片封装装置及其对位压合方法
CN111157304B (zh) * 2018-11-07 2022-08-19 谢伯宗 芯片封装装置及其对位压合方法
KR20210047562A (ko) * 2019-10-22 2021-04-30 (주)더메리트 미네랄 워터 추출 장치
KR102298924B1 (ko) * 2019-10-22 2021-09-07 (주)더메리트 미네랄 워터 추출 장치
CN116491495A (zh) * 2023-06-26 2023-07-28 中国海洋大学 一种凹玻片贝类幼虫整体装片标本制作设备
CN116491495B (zh) * 2023-06-26 2023-09-19 中国海洋大学 一种凹玻片贝类幼虫整体装片标本制作设备

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI521209B (zh) Dispensing device and liquid dispensing device and liquid dispensing method
JP6676300B2 (ja) 対象物移動方法及び装置
TWI573628B (zh) A liquid automatic supply mechanism and a coating device provided with the same
US9688072B2 (en) Head cleaning device, ink jet recording device, and head cleaning method
TW201529179A (zh) 噴嘴及具備該噴嘴之液體材料吐出裝置
KR100582672B1 (ko) 액체 충전장치
JP4548030B2 (ja) 液体定量吐出装置
CN212151566U (zh) 一种深层洁净高浓缩洗涤液灌装机
JP5947953B2 (ja) 分注装置および分注システム
TWI231774B (en) Delivering method and apparatus of liquid material
JP2005043268A (ja) 溶液吐出機および顕微鏡標本封入装置
KR102051263B1 (ko) 마스크팩 화장액 주입장치
US8758705B2 (en) Dispenser
JP2005296771A (ja) 塗布装置及び塗布方法
JP2001337280A (ja) 顕微鏡標本のカバーガラス貼着装置
KR100579093B1 (ko) 액체 충전장치
JP4255701B2 (ja) 液材の吐出方法およびその装置
JP5690542B2 (ja) 塗布装置
JP2009162536A (ja) 液体試料分注装置および駆動方法
JP4347734B2 (ja) 基板処理装置
JP2939180B2 (ja) 液体分注方法及び装置
JP3661010B2 (ja) 塗工装置及びその方法
JP2007139738A (ja) 液体試料分注装置および駆動方法
JP5622435B2 (ja) 自動分析装置
JP2009190737A (ja) 二重構造ノズルによる充填時の液面揃え方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060313

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060313

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080423

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080507

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080909