JP2005043157A - 車載用ナビゲーション装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】目的地までの誘導経路が設定されている状態で(S1,S2)、目的地に行く前に途中で立ち寄る施設を指定する旨の指示情報が入力されたときに(S3)、指定された施設を検索し、検索した施設について少なくとも当該施設の名称と自車位置から当該施設までの距離とを示した施設リストをディスプレイ装置の画面に表示する際に、画面上の地図画像に現在の誘導経路を重ね合わせて表示すると共に、当該施設を経由して目的地に到るトータルの距離を指示する情報を付加して表示する(S5,S6)。
【選択図】 図6
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車載用ナビゲーション装置に関し、特に、目的地までの誘導経路が設定されているときに自車位置の周辺もしくは当該誘導経路の周辺に存在する施設を検索する機能を備えた車載用ナビゲーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来知られている典型的な車載用ナビゲーション装置においては、ナビゲーションに係る一切の処理を制御するCPU、地図データを格納したCD−ROMやDVD−ROM等の記憶装置、ディスプレイ装置、自車の現在位置を検出するためのGPS(Global Positioning System )受信機、自車の進行方位や走行速度等を検出するためのジャイロや車速センサ等が設けられている。そして、CPUにより、自車の現在位置を含む地図データを記憶装置から読み出し、この地図データに基づいて自車位置の周囲の地図画像をディスプレイ装置の画面に描画すると共に、自車の現在位置を指示する自車位置マークを画面上に重ね合わせて表示し、自車の移動に応じて地図画像をスクロール表示したり、地図画像を画面に固定して自車位置マークを移動させたりして、自車が現在何処を走行しているのかを一目で判るようにしている。
【0003】
また、車載用ナビゲーション装置には、通常、ユーザが目的地に向けて道路を間違うことなく容易に走行できるように案内する機能(経路誘導機能)が搭載されている。この経路誘導機能によれば、CPUにより、地図データを用いて出発地(典型的には自車の現在位置)から目的地までを結ぶ最適な経路を、横型探索法やダイクストラ法等のシミュレーション計算を行って探索し、その探索した経路を誘導経路として記憶しておき、走行中、地図画像上にその誘導経路を他の道路とは識別可能に(例えば、色を変えたり、線幅を太くして)表示したり、また誘導経路上で接近中の交差点まで所定距離に達したとき、地図画像上にその交差点の案内図(交差点拡大図、該交差点での進行方向を示す矢印、該交差点までの距離、交差点名など)を表示したりすることで、いずれの道路を走行すればよいか、また交差点でどの方向に進んだらよいかをユーザが把握できるようになっている。
【0004】
経路探索時には予め、ユーザが目的地を設定し、更に必要に応じて、目的地に行く前に途中で立ち寄る施設(立ち寄り地点)を設定したり、各種の条件(有料道路優先で行くのか又は一般道路優先で行くのか、走行距離の短縮を優先させるのか又は走行時間の短縮を優先させるのかなど)も併せて設定する。ナビゲーション装置では、これら設定されたデータに基づいて、目的地までの複数経路の探索を行い、探索された経路を色分け表示し、その中からユーザが選択した1つの経路に従って経路案内を行う。
【0005】
この際、経路案内中に現在選択されている経路を変更したり、或いは目的地を変更したりする場合がある。例えば、当初設定した目的地に行く前にコンビニエンスストアに立ち寄りたいと思ったときに利用できる機能として、車載用ナビゲーション装置には「周辺施設(最寄施設)検索機能」が備わっている。この周辺施設検索機能は、自車位置から所定距離内に存在する指定ジャンルの施設(この場合、コンビニエンスストア)を検索し、検索した施設の名称(施設名)、当該施設までの距離及びその方向(自車の向きに対して当該施設がいずれの方向に有るかを示す矢印)をディスプレイ画面にリスト表示し、また地図画像上に当該施設の位置を示すランドマーク(ブランドアイコン、カテゴリアイコン等)を表示するものである。この周辺施設検索機能によれば、ユーザは現在位置の周辺に存在する指定ジャンルの施設と自車位置との位置関係を知ることができる。
【0006】
図7は車載用ナビゲーション装置における周辺施設検索機能を説明するための図である。先ず、ユーザがリモコン(操作部)のメニューボタンを操作すると、ディスプレイ画面の地図画像MP上にメインメニューMMが表示され、さらにジョイスティックを操作してメインメニューMM内の項目「探す」を選択すると、その項目「探す」のサブメニューSMが表示される(図7(a)参照)。このサブメニューSMには「最寄施設」の項目が含まれており、ジョイスティックを操作して当該項目「最寄施設」を選択すると、ディスプレイ画面上に、予め施設のジャンル毎に分類されたジャンルリストGLが表示される(図7(b)参照)。このとき、ディスプレイ画面に表示できないジャンル名は、スクロールにより表示可能になっている。この状態で、ジョイスティックを操作して項目「コンビニエンスストア」を選択すると、CPUは、記憶媒体に記憶している施設データベースから全コンビニエンスストアに関するデータを読み出し、自車位置から所定距離内(例えば、半径10kmの範囲内)に存在する各コンビニエンスストアについて、自車位置から近い順にコンビニエンスストア名、自車位置から各コンビニエンスストアまでの距離及び自車位置から見た各コンビニエンスストアの方向(矢印)を示した最寄施設リストELをディスプレイ画面に表示する(図7(c)参照)。このとき、一度に表示できない残りのコンビニエンスストアのリストは、スクロールにより表示可能になっている。
【0007】
つまり、以上の周辺施設検索機能のリスト表示により、ユーザはジャンルを指定することで、現在の自車位置周辺に存在する指定ジャンルの施設の位置を確認することができる。なお、検索対象とする施設の位置は、必ずしも自車位置に近い場所とは限らず、目的地までの誘導経路に沿ってその両側の所定距離内(例えば、各幅1〜2kmの範囲内)の場所であってもよい。
【0008】
上記の従来技術に関連する技術としては、例えば、指定されたジャンルの施設で自車位置から所定距離内に存在する施設について、自車位置から近い順に施設名と距離と方向のリストを表示し、自車位置が所定距離移動する毎に、指定されたジャンルの施設で自車位置から所定距離内に存在する施設の位置を確認し、自車位置から近い順に施設名と距離と方向のリスト表示を更新するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
【特許文献1】
特開2001−264083号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように従来の車載用ナビゲーション装置では、経路誘導機能により目的地に向けた経路案内を行う際に、周辺施設検索機能により(図7参照)、ユーザは自車位置とその周辺に存在する指定ジャンルの施設との位置関係を知ることができるようになっている。
【0011】
しかしながら、上記のように周辺施設検索を行ったときに、ユーザが指定するジャンルの施設(目的地に行く前に途中で立ち寄る施設)の場所として、「現在地からは近いが、目的地までのトータルの走行距離としては遠い場所」を選択してしまうことがある。図8(a)はその場合の画面表示例を模式的に示したものであり、図中、50は表示画面、51は施設リスト(施設名、当該施設までの距離及びその方向(矢印))、52は地図画像、CMは自車位置マーク、GOALは目的地のランドマーク、GR1は当該目的地までの誘導経路、●で表したAはユーザが指定したジャンルの施設(図示の例では、コンビニエンスストア)のランドマークを示している。図示の例では、選択された施設(コンビニA)は、現在地である自車位置(CM)からは近い場所にあるが、目的地(GOAL)に対しては比較的遠回りの誘導経路GR1に沿った場所にある。
【0012】
また、これとは逆に、「現在地からは遠いが、目的地までのトータルの走行距離としては短い場所」を選択してしまうこともある。図8(b)はその場合の画面表示例を模式的に示したものであり、図示の例では、選択された施設(コンビニB)は、自車位置(CM)からは遠い場所にあるが、目的地(GOAL)に対しては比較的短い誘導経路GR2に沿った場所にある。
【0013】
このように従来の車載用ナビゲーション装置では、周辺施設検索を行うにあたり、当該施設を経由する目的地までのトータルの距離あるいは所要時間を考慮していなかった。このため、ユーザが目的地に行く前に途中で立ち寄ることを希望した指定ジャンルの施設を経由地として含む新たなルートを探索しても、その新たなルートは、目的地に到着するまでに要する距離あるいは時間の面から見ると必ずしもユーザの意図に沿っていない場合があった。このような場合、ディスプレイ画面に一度表示した施設リストの表示を終わらせて再び別の施設リストの表示を行う必要があり、ユーザにとっては、リスト表示を更新するためにリモコン操作を繰り返し行わなければならず、煩わしいといった不都合があった。
【0014】
本発明は、かかる従来技術における課題に鑑み創作されたもので、目的地までのトータルの距離あるいは所要時間を考慮した周辺施設検索を可能とし、ひいてはユーザの意図に沿った経路案内を実現することができる車載用ナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の従来技術の課題を解決するため、本発明に係る車載用ナビゲーション装置は、ユーザに案内情報を提供する表示手段と、ユーザが指示する情報を入力する指示情報入力手段と、地図データと共に施設に関するデータを格納した記憶手段と、自車の現在位置を検出する自車位置検出手段と、前記表示手段、指示情報入力手段、記憶手段及び自車位置検出手段に動作可能に接続された制御手段とを具備し、前記制御手段は、目的地までの誘導経路が設定されている状態で、前記目的地に行く前に途中で立ち寄る施設を指定する旨の指示情報が入力されたときに、前記記憶手段に格納されているデータを参照して指定された施設を検索し、検索した施設について少なくとも当該施設の名称と自車位置から当該施設までの距離とを示した施設リストを前記表示手段の画面に表示させる際に、前記画面上の地図画像に前記誘導経路を重ね合わせて表示させると共に、当該施設を経由して前記目的地に到るトータルの距離を指示する情報を付加して表示させることを特徴とする。
【0016】
本発明に係る車載用ナビゲーション装置によれば、目的地までの誘導経路が設定されている状態で、ユーザからの指示に基づいて検索した施設についてその施設名と当該施設までの距離を示した施設リストを画面に表示する際に、当該施設を経由する目的地までの経路のトータルの距離を指示する情報を付加して表示するようにしているので、目的地までのトータルの距離を考慮した周辺施設検索を行うことができる。これによって、ユーザの意図に沿った経路案内を実現することが可能となる。
【0017】
また、上記の車載用ナビゲーション装置において、さらに、自車の走行速度を検出する車速検出手段を具備し、前記制御手段が、前記表示手段に対し、当該施設を経由する前記目的地までのトータルの距離を表示させる際に、前記走行速度に基づいて算出した当該施設を経由する前記目的地までの所要時間を指示する情報を付加して表示させるようにしてもよい。
【0018】
この場合には、目的地までのトータルの距離の表示に加えて当該目的地までの所要時間も表示されるので、目的地までのトータルの距離と所要時間の両方を考慮した周辺施設検索が可能となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照しながら説明する。
【0020】
図1は本発明の一実施形態に係る車載用ナビゲーション装置の構成をブロック図の形態で示したものである。
【0021】
図示の車載用ナビゲーション装置30において、1はDVDドライブを示し、このDVDドライブ1によって駆動されるDVD(DVD−ROM)1aには、各縮尺レベル(1/12500、1/25000、1/50000等)に応じて適当な大きさの経度幅及び緯度幅に区切られた地図データが格納されている。この地図データには、表示用及び経路探索用の各道路データが含まれており、各データは、経緯度で表現された点(ノード)の座標集合で表されている。さらにDVD1aには、周辺施設(最寄施設)検索を行う際に用いられる各種施設(コンビニエンスストア、スーパー・ディスカウントショップ、デパート、ガソリンスタンド等)に関するデータが格納されている。本実施形態では、地図データ等を記憶する媒体としてDVD−ROMを使用しているが、これに代えて、ハードディスクやCD−ROM等の他の記憶媒体を使用してもよい。
【0022】
また、2はナビゲーション装置本体(後述)を操作するための操作部を示し、例えば、リモコン送信器の形態を有している。特に図示はしないが、このリモコン送信器には、ディスプレイ装置(後述)の表示画面上の各種メニュー、各種項目等を選択したり、選択したメニュー等を実行させるための各種操作ボタン、ジョイスティック等が設けられている。また、3は各種情報センタと通信するための携帯電話機や車載電話機等の通信機、4はGPS衛星から送られてくるGPS信号を受信して自車の現在位置の経度及び緯度を検出するGPS受信機、5は自立航法センサを示し、この自立航法センサ5は、自車の進行方位を検出するためのジャイロ等の角度センサ5aと、一定の走行距離毎にパルスを発生する距離センサ5bとにより構成されている。
【0023】
また、6はLCD等のディスプレイ装置を示し、基本的には、ナビゲーション装置本体(後述)からの制御に基づいてナビゲーションに係る案内情報(自車の現在位置の周囲の地図、出発地から目的地までの誘導経路、自車の現在位置(自車位置マーク)等)を画面上でユーザに提供し、さらに、後述するように本装置30が行う周辺施設検索時の各施設毎の目的地までのトータルの距離(及び所要時間)を示した施設リストの表示に係る案内情報を画面に表示するものである。また、7はスピーカを示し、上記のナビゲーションに係る案内情報を音声によりユーザに提供するものである。
【0024】
また、ナビゲーション装置本体10において、11はDVDドライブ1を介してDVD1aから地図データ(表示用及び経路探索用の道路データ、各種施設に関するデータなど)を読み取るためのデータ読取制御部、12はデータ読取制御部11により読み出された地図データを一時的に格納するバッファメモリ、13〜16はそれぞれ操作部2、通信機3、GPS受信機4及び自立航法センサ5に接続されるインタフェース(I/F)を示す。
【0025】
また、17はマイクロコンピュータ等により構成された制御部を示し、基本的には、GPS受信機4から出力される信号に基づいて自車の現在位置を検出したり、自立航法センサ5から出力される信号に基づいて自車の走行速度を算出したり、データ読取制御部11を制御して、表示させたい地図のデータをDVDドライブ1を介してDVD1aからバッファメモリ12に読み出したり、バッファメモリ12に読み出された地図データを用いて設定された探索条件で出発地(自車の現在位置)から目的地までの誘導経路を探索するなど、ナビゲーションに係る種々の処理を実行する。ナビゲーションに係る種々の処理を実行するに際し、制御部17は、後述するように本装置30が行う周辺施設検索時の各施設毎の目的地までのトータルの距離(及び所要時間)を示した施設リストの表示処理を制御する機能を有している。
【0026】
また、18はバッファメモリ12に読み出された地図データを用いて地図画像の描画処理を行う地図描画部、19は動作状況に応じて各種メニュー画面(操作画面)及び自車位置マーク、カーソル等の各種マークを生成する操作画面・マーク発生部、20は誘導経路に関するデータを格納しておくための誘導経路記憶部を示す。この誘導経路記憶部20には、制御部17によって探索された誘導経路の出発地から目的地までの全てのノード(経緯度で表現された点の座標)に関するデータが記憶される。また、21は誘導経路描画部を示し、制御部17からの制御に基づいて、誘導経路記憶部20から誘導経路のデータ(ノード列)を読み出し、当該誘導経路を他の道路とは異なる表示態様(例えば、色を変える、線幅を太くするなど)で描画する機能を有している。
【0027】
また、22は制御部17において生成された施設リストの描画処理を行う施設リスト描画部を示す。制御部22では、後述するように、目的地までの誘導経路が設定されている状態で、操作部2を介してユーザにより周辺施設を指定する旨の指示情報が入力されたときに、指定された施設を検索し、検索した各施設を所定の配列順に並べて施設リストを生成する。
【0028】
また、23は画像合成部を示し、制御部17からの制御に基づいて、地図描画部18で描画された地図画像に、誘導経路描画部21で描画された誘導経路、操作画面・マーク発生部19で生成された操作画面及び各種マーク、施設リスト描画部22で描画された施設リスト等を重ね合わせて、ディスプレイ装置6の画面に表示させる機能を有している。さらに画像合成部23は、後述するように本装置30が行う周辺施設検索時の各施設毎の目的地までのトータルの距離(及び所要時間)を示した施設リストの表示に係る案内情報をディスプレイ装置6の画面に表示させる機能も有している。24は音声出力部を示し、制御部17からの制御に基づいて音声信号(ナビゲーションに係る案内情報)をスピーカ7に出力する。
【0029】
以上のように構成された車載用ナビゲーション装置30において、DVDドライブ1(DVD1aを含む)は「記憶手段」に、操作部2は「指示情報入力手段」に、GPS受信機4は「自車位置検出手段」に、自立航法センサ5は「車速検出手段」に、ディスプレイ装置6は「表示手段」に、制御部17は「制御手段」に、それぞれ対応している。
【0030】
図2〜図5は、本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置30が行う周辺施設検索時の施設リストの表示に係る画面表示例を示したものである。
【0031】
図2は、本発明を特徴付ける施設リストを、自車位置から各施設までの距離が短い順に並ぶような表示態様で表示した場合の画面表示例を示している。図2において、(a)は検索した各施設についてリスト表示を行った時の画面表示例を示しており、図示の例では、ディスプレイ装置6の表示画面40の左側に施設リスト41を表示すると共に、表示画面40の右側の地図画像42に、自車位置マークCM、目的地のランドマークGOAL、自車位置(CM)から目的地(GOAL)へ向かう誘導経路GRを表示し、さらに、ユーザが指定したジャンルの施設(図示の例では、コンビニエンスストア)のランドマークA〜F(●で表した箇所)を表示した場合の一例が示されている。施設リスト41には、検索した各施設の名称、自車位置から当該施設(最寄施設)までの距離を指示する情報、及び当該施設を経由する目的地(GOAL)までの誘導経路のトータルの距離を指示する情報が含まれている。
【0032】
また、図2(b)はリスト表示された各施設のうちいずれかの施設(図示の例では、コンビニエンスストアA)をカーソル等で選択している時(但し、当該施設を経由する目的地までの誘導経路を選択する旨の設定操作を行う前)の画面表示例を示しており、図2(c)は当該施設を選択した時(設定後)の画面表示例を示している。図示のように、施設リスト41を表示している状態でいずれかの施設を選択すると、当初設定した誘導経路GRの表示から、当該施設(コンビニエンスストアA)を経由する目的地までの新たな誘導経路GRAの表示に切り換えられる。
【0033】
図3は、図2(b)の画面表示例に対応するものであり、本発明を特徴付ける施設リストを、同様に各施設の自車位置からの距離順に従う表示態様で表示すると共に、表示画面40aの右側の地図画像42上に、選択された施設を経由する目的地までの「所要時間」を指示する情報43を付加表示した場合の画面表示例を示している。図示の画面表示例では、施設リスト41aには、検索した各施設の名称、当該施設までの距離を指示する情報、及び当該施設の方向(矢印)を指示する情報が含まれている。選択された施設を経由する目的地(GOAL)までの誘導経路のトータルの距離を指示する情報は、上記の「所要時間」を指示する情報43に組み込まれて表示される。図3の表示例では、選択された施設(コンビニエンスストアA)を経由する目的地(GOAL)までの距離は4kmで、その所要時間は10分となっている。
【0034】
なお、図3の画面表示例では、選択された施設を経由する目的地(GOAL)までのトータルの距離を指示する情報は、表示画面40aの右側の地図画像42上に表示されているが、図2の画面表示例と同様に施設リスト41aに含ませるようにしてもよい。一方、図2の画面表示例に示した施設リスト41には、検索した各施設の方向(矢印)を指示する情報は含まれていないが、図3の画面表示例と同様に当該情報を施設リスト41に含ませるようにしてもよい。
【0035】
図4は、図2(b)の画面表示例に対応するものであり、本発明を特徴付ける施設リストを、各施設毎に当該施設を経由する目的地までのトータルの距離が短い順に並ぶような表示態様で表示した場合の画面表示例を示している。図2の画面表示例に示した施設リスト41では、各施設(コンビニエンスストア)がA→B→C→D→E→Fの順序で配列されているが、図4の表示画面40bに示す施設リスト41bでは、各施設(コンビニエンスストア)がB→C→D→A→E→Fの順序で配列されている。
【0036】
図5は、図2の画面表示例と同様に各施設の自車位置からの距離順に従う表示態様で施設リスト41cを表示すると共に、表示画面40cの右側の地図画像42上に、各施設毎にそれぞれ当該施設を経由して目的地(GOAL)に到る各々の誘導経路を同時にかつ相互に異なる表示態様で表示した場合の画面表示例を示している。図5の表示例では、図示の簡単化のため、3つの施設(コンビニエンスストア)をそれぞれ経由する3本の誘導経路GRA(破線表示)、GRB(実線表示)及びGRC(点線表示)のみが示されている。
【0037】
以下、本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置30が行う周辺施設検索時の各施設毎の目的地までのトータルの距離(及び所要時間)を示した施設リストの表示に係る経路案内処理について、その処理フローの一例を示す図6を参照しながら説明する。
【0038】
先ず、最初のステップS1では、ユーザが、リモコン送信器(操作部2)のキー操作により、目的地を設定する。この設定された目的地のデータは、インターフェース13を介して制御部17に入力される。
【0039】
次のステップS2では、本装置が推奨する当該目的地までの誘導経路を探索する。具体的には、制御部17が、入力された目的地のデータとGPS受信機4で検出された現在位置(出発地)のデータとに基づき、データ読取制御部11を制御して、自車位置から目的地までが入る範囲の地図データをDVDドライブ1を介してDVD1aからバッファメモリ12に読み出し、さらに、誘導経路記憶部20に格納されているデータとバッファメモリ12に読み出された地図データとを参照して、自車位置から目的地までを結ぶ最適な誘導経路を横型探索法などにより探索する(ルート設定)。
【0040】
探索した誘導経路は、制御部17からの制御に基づき画像合成部23を介してディスプレイ装置6の画面上の地図画像に重ね合わされて表示される(目的地に向けた経路案内の開始)。このとき、当該誘導経路は、他の道路とは識別可能な表示態様(例えば、色を変えたり、線幅を太くしたりするなど)で表示される。これによって、ユーザは、ディスプレイ装置6の画面を通して目的地までの誘導経路を容易に把握することができる。
【0041】
このようにルート設定が行われている状態で、ユーザが、目的地に行く前に途中で立ち寄りたい施設があったとする。このとき、ユーザは、その対象とする施設を探索するのに必要な情報(対象とする施設のジャンルなど)を、リモコン送信器(操作部2)のキー操作により入力する。つまり、車載用ナビゲーション装置30に装備された周辺施設検索機能を働かせる。
【0042】
ステップS3では、制御部17において、この施設探索に係る途中の立ち寄り地点(施設)を指定する旨の入力操作を検出する。この立ち寄り地点(施設)の入力操作の際に、ユーザは、ディスプレイ装置6の画面に表示すべき施設リストの表示態様(例えば、図2,図3に示したような各施設の自車位置からの距離順に従う表示、図4に示したような各施設毎の目的地までの誘導経路の距離順に従う表示など)も併せて設定する。設定された指示情報は、インターフェース13を介して制御部17に入力される。
【0043】
次のステップS4では、ユーザにより指定されたジャンルの施設を検索し、検索した各施設毎にそれぞれ当該施設を経由して目的地に到る各々の誘導経路を探索する。具体的には、ステップS2で行った処理と同様にして、制御部17が、DVDドライブ1及びデータ読取制御部11を制御して、指定されたジャンルの施設に関するデータをDVD1aからバッファメモリ12に読み出し、既にバッファメモリ12に読み出されている地図データと誘導経路記憶部20に格納されているデータとを参照して、検索した各施設毎にそれぞれ当該施設を経由して目的地に到る各々の誘導経路を探索する。
【0044】
但し、この時点では、探索した各施設毎の誘導経路はディスプレイ装置6の画面に表示せずに、誘導経路記憶部20にいったん格納しておく。
【0045】
次のステップS5では、制御部17において、検索した各施設を所定の配列順に並べて施設リストを生成する。すなわち、ステップS3で指定された施設リストの表示態様に従って、各施設の名称(施設名)、当該施設までの距離及びその方向(矢印)を示すと共に、当該施設を経由する目的地までの誘導経路のトータルの距離を示した施設リストを生成する。
【0046】
次のステップS6では、制御部17からの制御に基づいて地図描画部18、誘導経路描画部21及び施設リスト描画部22を介し、さらに画像合成部23を介してディスプレイ装置6の画面に、前のステップで生成された施設リストを、当初設定した誘導経路を含む地図画像と共に表示する。
【0047】
このとき、図3の画面表示例に示したように、必要に応じて、当該施設を経由する目的地までの所要時間を指示する情報を付加表示する。
【0048】
次のステップS7では、制御部17において、ディスプレイ装置6の画面にリスト表示されている各施設のうち、いずれかの施設について当該施設を経由する目的地までの誘導経路を選択する旨の入力操作があった(YES)か否(NO)かを判定する。判定結果がYESの場合にはステップS8に進み、判定結果がNOの場合には本処理フローは「終了」となる。
【0049】
ステップS8では、制御部17からの制御に基づき画像合成部23を介してディスプレイ装置6により、図2(c)の画面表示例に示したように、当初設定した誘導経路(ルート)の表示から、当該施設を経由する目的地までの新たな誘導経路(ルート)の表示に切り換える。これによって、ユーザは、ディスプレイ装置6の画面を通して、目的地に行く前に途中で立ち寄ることを希望した指定ジャンルの施設を経由地として含む新たなルートを把握することができる。そして、本処理フローは「終了」となる。
【0050】
以上説明したように、本実施形態に係る車載用ナビゲーション装置30によれば、目的地までの誘導経路が設定されている状態で、ユーザからの指示に基づいて検索した各施設について少なくとも当該施設の名称(施設名)と自車位置から当該施設までの距離とを示した施設リスト41,41a,41b,41cをディスプレイ装置6の画面に表示する際に、当該施設を経由する目的地(GOAL)までの誘導経路のトータルの距離を指示する情報を付加して表示するようにしているので、目的地までのトータルの距離を考慮した周辺施設検索が可能となり、その結果、ユーザの意図に沿った経路案内を実現することができる。
【0051】
また、必要に応じて、選択された施設を経由する目的地までの所要時間を指示する情報43(図3)を付加表示することにより、目的地までのトータルの距離と所要時間の両方を考慮した周辺施設検索が可能となる。
【0052】
上述した実施形態では、図2の画面表示例に示したように、リスト表示された各施設のうちいずれかの施設を選択している時に当該施設を経由する目的地までの新たな誘導経路(1本のルート)を表示する場合を例にとって説明したが、本発明の要旨から明らかなように、各施設を経由する新たな誘導経路の表示形態はこれに限定されないことはもちろんである。例えば、図5の画面表示例に示したように、検索した各施設についてリスト表示を行った時に各施設毎にそれぞれ当該施設を経由する目的地までの各々の誘導経路(複数本のルート)を同時に表示するようにしてもよい。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、目的地までの誘導経路が設定されている状態で、さらに目的地に行く前に途中で立ち寄る施設が入力設定されたときに、当該施設を経由する目的地までの経路のトータルの距離(及び所要時間)を画面上に表示することにより、目的地までのトータルの距離(及び所要時間)を考慮した周辺施設検索を行うことができ、その結果、ユーザの意図に沿った経路案内を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車載用ナビゲーション装置の構成を示すブロック図である。
【図2】周辺施設検索時の施設リストの表示に係る画面表示例(その1)を示す図である。
【図3】周辺施設検索時の施設リストの表示に係る画面表示例(その2)を示す図である。
【図4】周辺施設検索時の施設リストの表示に係る画面表示例(その3)を示す図である。
【図5】周辺施設検索時の施設リストの表示に係る画面表示例(その4)を示す図である。
【図6】図1の車載用ナビゲーション装置が行う周辺施設検索時の各施設毎の目的地までのトータルの距離(及び所要時間)を示した施設リストの表示に係る経路案内処理の一例を示すフロー図である。
【図7】車載用ナビゲーション装置における周辺施設検索機能を説明するための図である。
【図8】従来の周辺施設検索機能に基づいた画面表示例を示す図である。
【符号の説明】
1…DVDドライブ(記憶手段)、
2…操作部(指示情報入力手段)、
4…GPS受信機(自車位置検出手段)、
5…自立航法センサ(車速検出手段)、
6…ディスプレイ装置(表示手段)、
17…制御部(制御手段)、
18…地図描画部、
21…誘導経路描画部、
22…施設リスト描画部、
23…画像合成部、
30…車載用ナビゲーション装置、
40,40a,40b,40c…表示画面、
41,41a,41b,41c…施設リスト、
42…地図画像、
43…選択された施設を経由する目的地までの所要時間を指示する情報、
A〜F…指定されたジャンルの施設(ランドマーク)、
CM…自車位置マーク、
GOAL…目的地(ランドマーク)、
GR,GRA,GRB,GRC…当該施設を経由する目的地までの誘導経路。
Claims (6)
- ユーザに案内情報を提供する表示手段と、
ユーザが指示する情報を入力する指示情報入力手段と、
地図データと共に施設に関するデータを格納した記憶手段と、
自車の現在位置を検出する自車位置検出手段と、
前記表示手段、指示情報入力手段、記憶手段及び自車位置検出手段に動作可能に接続された制御手段とを具備し、
前記制御手段は、
目的地までの誘導経路が設定されている状態で、前記目的地に行く前に途中で立ち寄る施設を指定する旨の指示情報が入力されたときに、前記記憶手段に格納されているデータを参照して指定された施設を検索し、
検索した施設について少なくとも当該施設の名称と自車位置から当該施設までの距離とを示した施設リストを前記表示手段の画面に表示させる際に、前記画面上の地図画像に前記誘導経路を重ね合わせて表示させると共に、当該施設を経由して前記目的地に到るトータルの距離を指示する情報を付加して表示させることを特徴とする車載用ナビゲーション装置。 - 自車の走行速度を検出する車速検出手段をさらに具備し、
前記制御手段は、前記表示手段に対し、当該施設を経由する前記目的地までのトータルの距離を表示させる際に、前記走行速度に基づいて算出した当該施設を経由する前記目的地までの所要時間を指示する情報を付加して表示させることを特徴とする請求項1に記載の車載用ナビゲーション装置。 - 前記制御手段は、検索した施設が複数個あった場合において前記表示手段の画面に前記施設リストを表示させる際に、該施設リストを、自車位置から各施設までの距離が短い順に並ぶような表示態様で表示させることを特徴とする請求項1に記載の車載用ナビゲーション装置。
- 前記制御手段は、検索した施設が複数個あった場合において前記表示手段の画面に前記施設リストを表示させる際に、該施設リストを、各施設毎に当該施設を経由する前記目的地までのトータルの距離が短い順に並ぶような表示態様で表示させることを特徴とする請求項1に記載の車載用ナビゲーション装置。
- 前記制御手段は、検索した施設が複数個あったときに、前記表示手段に対し、各施設毎にそれぞれ当該施設を経由して前記目的地に到る各々の誘導経路を同時にかつ相互に異なる表示態様で表示させることを特徴とする請求項1に記載の車載用ナビゲーション装置。
- 前記制御手段は、前記表示手段の画面に前記施設リストを表示させる際に、当該施設の自車位置から見た方向を指示する情報を付加して表示させることを特徴とする請求項1に記載の車載用ナビゲーション装置。
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