JP2005042532A - 不定形耐火物の吹付施工方法 - Google Patents

不定形耐火物の吹付施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 不定形耐火物の吹付施工に際し、施工体の気孔率を小さくし、嵩比重を大きくするとともに、吹付に際して環境汚染を少なくし、作業員への負担軽減と作業能率の向上を図る。
【解決手段】 耐火性骨材,耐火性粉末および少量の分散剤を含む不定形耐火物用粉体組成物に水を加えて混練し、得られる混練坏土を、上端内径50mm,下端内径100mm,高さ150mmで上下端が開口した円錐台形状のコーン型に流し込んで充たした後、前記コーン型を上方に抜き取って60秒間静置したときの広がり直径が160mm以上となる自己流動性を有するようにせしめ、空気搬送装置3のホッパー内に投入し、高圧空気の吹き込みによりポケット内の坏土を吐出管を通じて吐出させ、上記空気搬送装置から吐出された坏土を、先端部に吹付ノズルを接続した輸送管内を通して空気搬送し、搬送された坏土中に、急結剤注入口より所要量の急結剤を注入して、前記吹付ノズルにより吹付施工する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、強度と嵩比重が大きい不定形耐火物を施工する不定形耐火物の吹付施工方法に関する。
不定形耐火物の吹付施工では、型枠を必要とする流し込みによる施工方法に比べて、施工作業を省力化できるという利点があり、このため、従来から不定形耐火物の吹付施工方法が実施されている。
従来の吹付施工方法は、いわゆる乾式の吹付であり、流動性のない乾いた不定形耐火物用粉体組成物を、圧縮空気をキャリアーとして、配管もしくはゴムホースで施工現場に搬送し、吹付ノズルで不定形耐火物が必要とする水分を注入して吹付ノズルから吹付施工している。
しかし、このような方法では、不定形耐火物用粉体組成物の坏土中の細かい、例えば0.1mm以下の耐火性粉末の粒子の分散状態と濡れが不充分な状態で吹付施工されるため、吹付施工された不定形耐火物の坏土中には多くの空気が取り込まれ、その結果、吹付施工された不定形耐火物の施工体は流し込み施工によるものと比べて気孔率が大きくかつ嵩比重が小さくなるため、耐食性などの耐火物性能が劣るものであった。
一方、上記乾式の吹付施工用の不定形耐火物用粉体組成物に、本来吹付ノズルで添加する必要量の水分を予め添加混練したのち、圧縮空気をキャリアーとして配管もしくはゴムホースで施工現場に空気搬送し、吹付ノズルで吹き付ける湿式吹付施工することも知られているが、この乾式の吹付施工用の不定形耐火物用粉体組成物に水を加えて混練したものは、吹き付け後のダレを防止するために、坏土の粘性を増加する粘土等の成分や、アルミナセメントの硬化時間を早めることで粘性を急激に増加する成分などを含むことが必須であって、その結果坏土の粘性が大きくなりすぎて、空気搬送時に脈動が発生したり、著しくは配管内で閉塞を起こしたりする等の問題を有していた。
また、これらを回避する手段として、特願平8−116621号に記載の不定形耐火物の吹付施工方法が提案されており、この方法はそれなりに有用な方法であるが下記の問題を有していた。
すなわち、不定形耐火物用粉体組成物に水を加えて混練した自己流動性を有する坏土を圧送ポンプによって吹付ノズルに送り、吹付ノズルの手前に設けた圧縮空気注入口および急結剤注入口からそれぞれ圧縮空気と急結剤を注入して吹付施工するものであるが、圧縮空気の注入量を過度に多くすると、不定形耐火物用粉体組成物の混練した坏土に含まれる必須成分である耐火性骨材が分離して吹付ノズルで飛散するなどの問題点を有していた。
本発明の目的は、従来技術が有していた前述の課題を解決し、施工に際して一層の省力化が可能で、周囲への粉塵の飛散が少なく、施工体の気孔率が小さくかつ嵩比重が大きく、耐火物としての特性に優れた不定形耐火物の吹付施工方法を提供することにある。
本発明の不定形耐火物の吹付施工方法は、以下の要旨を有するものである。
(1)耐火性骨材,耐火性粉末および少量の分散剤を含む不定形耐火物用粉体組成物に水を加えて混練し、
得られる混練坏土を、上端内径50mm,下端内径100mm,高さ150mmで上下端が開口した円錐台形状のコーン型に流し込んで充たした後、前記コーン型を上方に抜き取って60秒間静置したときの広がり直径が160mm以上となる自己流動性を有するようにせしめ、
次いで、上記坏土を、ホッパーに投入された坏土を下方のポケット群内に導く導管、坏土に振動を与える振動機、回転する循環ポケット群、及び高圧空気の吹き込み管を備えた空気搬送装置のホッパー内に投入し、高圧空気の吹き込みによりポケット内の坏土を吐出管を通じて吐出させ、
上記空気搬送装置から吐出された坏土を、先端部に吹付ノズルを接続した輸送管内を通して空気搬送し、搬送された坏土中に、急結剤注入口より所要量の急結剤を注入して、前記吹付ノズルにより吹付施工することを特徴とする不定形耐火物の吹付施工方法。
(2)不定形耐火物用粉体組成物が、耐火性骨材、アルミナ及び/又はヒュームドシリカからなる平均粒径10μm以下の耐火性超微粉を含む耐火性粉末、並びに少量の分散剤を含む上記(1)に記載の不定形耐火物の吹付施工方法。
(3)吹付ノズルと輸送管との間にノズル配管を有し、前記ノズル配管又は前記輸送管と前記ノズル配管との接続部に設けた急結剤注入口から急結剤を注入する上記(1)又は(2)に記載の不定形耐火物の吹付施工方法。
(4)急結剤が粉末であって、急結剤を圧縮空気によって搬送し、その圧縮空気とともに急結剤を急結剤注入口より注入する上記(1)〜(3)のいずれかに記載の不定形耐火物の吹付施工方法。
(5)急結剤が液体であって、急結剤を液体ポンプによって輸送し、急結剤注入口より注入する上記(1)〜(3)のいずれかに記載の不定形耐火物の吹付施工方法。
(6)空気搬送は混練坏土の脱泡工程と定量供給工程とを備えている上記(1)〜(5)のいずれかに記載の不定形耐火物の吹付施工方法。
(7)空気搬送する混練坏土は、脱泡工程と定量供給工程後の圧縮空気による材料吐出に際し、200mm以上の輸送管直線部を通す上記(1)〜(6)のいずれかに記載の不定形耐火物の吹付施工方法。
本発明によれば、吹付施工した不定形耐火物の施工体の気孔率や嵩比重、その他の物性は、従来の型枠流し込み方法で得られる施工体のそれと比較して遜色なく、しかも、吹付による粉塵の飛散等で環境を汚染することも少ない。また、一層の省力化が可能になり、作業員への負担が軽減されるとともに、作業能率が著しく向上するという優れた効果を奏する。
本発明の吹付施工方法の主な特徴は、自己流動性を有する不定形耐火物の坏土を施工現場へ空気搬送する点である。この方法によれば、予め所要の水分が混合された不定形耐火物の坏土を空気搬送により施工現場へ送るので、予め所要の水分を混合し混練することによって坏土中の水の分布が均一になり、かつ十分脱泡することができる。また、空気搬送中に坏土中に空気が再混入することもなく吹付施工される。その結果として気孔率が小さく嵩比重の大きい不定形耐火物の施工体が得られる。
本発明の吹付施工方法では、輸送管の先端部に接続された吹付ノズルの付近で急結剤が注入されるので、吹付ノズルから吹き付けられる坏土は、注入された急結剤により急速に自己流動性が低下し、このため垂直な壁面や、天井の壁面に吹付施工しても坏土が壁面から流れ落ちたり脱落することもなく施工できる。
さらに、自己流動性を有する坏土を輸送管先端部で急結することが可能であるため、自己流動性を有する坏土として粘性の低い組成や硬化時間を十分に長く(例えば、混練後2時間以上自己流動性を保持可能な程度)保持できる組成物を選定可能であり、従来の乾式の吹付施工用の不定形耐火物用粉体組成物に水を加えて混練したものの吹付施工方法で見られる空気搬送時の脈動や、配管内部での閉塞を解消でき、吹き付け後に健全な吹付施工体が得られるなどの優れた特徴を有する。
吹付ノズル付近で急結剤を注入する際、吹付ノズルに直接設けた急結剤注入口より注入しても構わないが、吹付ノズルと輸送管との間に100mm以上、好ましくは200mm以上のノズル配管を配設し、そのノズル配管又はノズル配管と輸送管との接続部に設けた急結剤注入口から急結剤を注入するようにすれば、吹付ノズルから吐き出すまでの間に坏土と急結剤を均一に混合することができ、その結果急結剤の添加量を減少することができるとともに、急結剤の偏りによる耐火性能の劣化を防止することができる。
本発明では、空気搬送は混練坏土の脱泡工程と定量供給工程を望ましくは備えていることを特徴とする。脱泡工程および定量供給工程のより好ましい態様としては、複数のポケットを有するローターを備えた空気搬送装置(吹付け装置)において、ポケットへ坏土を自重で投入する導管を設け、この導管で坏土に振動を与えることにより混練中に坏土に混入された空気を著しく低減することができる。また、ある程度粘性の高い坏土でも加振することにより完全な供給を行い、長時間の使用においても空気搬送量の定量性を維持できる。
空気搬送においては、高圧空気をキャリアーとして坏土を搬送するが、坏土の供給速度が一定でないと坏土の搬送圧力損失が変動し、結果として空気流量も変動するため脈動が発生し、その結果吹付ノズル先端での坏土吐出量が変動するため、施工後の組織が不均一になる等の問題を起こすが、本発明の空気搬送は混練坏土の脱泡工程と定量供給工程を備えていることでこれらの問題を回避できるなどの優れた特徴を有する。
また、脱泡工程と定量供給工程後の空気搬送では、材料吐出口部に200mm以上の輸送管直線部を有することで材料坏土の吐出抵抗を低減でき、また材料坏土が輸送管内に付着し、著しくは閉塞するなどの問題を回避することができるという優れた特徴を有する。
本発明の空気搬送では、配管もしくはゴムホースを用いて坏土の輸送を行い、通常吹付ノズルの手前は10m程度のゴムホースとして作業者が吹付ノズルを自在に操作して吹付施工を行うものであるが、作業者が持つゴムホース部分の内部は坏土が空気中に浮遊した状態にあるので非常に軽量であり、作業労力を軽減することができる。
本発明では、坏土の流動性をコーン型を用いて評価する。すなわち、概ね20℃の温度下で、不定形耐火物用粉体組成物に約20℃の水を加えて混練した直後の坏土を上端内径50mm,下端内径100mm,高さ150mmで上下端が開口した円錐台形状のコーン型に混練直後の坏土を流し込んで満たし、コーン型を上方に抜き取って60秒間静置したときの広がり直径(2方向の広がりを測定した平均値、以下フロー値という)で表示する。
坏土はフロー値が150mm以上あれば自己流動性を呈する。しかし、空気搬送を安定して行うためには、坏土のフロー値は160mm以上、さらには180mm以上とするのが好ましい。フロー値の大きい坏土を使用すれば、空気搬送の抵抗を軽減し、搬送する配管もしくはホースの直径を小さくすることができ、坏土の長距離輸送を実現できる。
本発明で使用する粉体組成物は、耐火性骨材,耐火性粉末および少量の分散剤を含むものである。耐火性粉末は耐火性骨材の隙間を埋めて耐火性骨材を結合する結合部を形成する。耐火性骨材としては、アルミナ,ボーキサイト,ダイアスポアー,ムライト,バン土頁岩,シャモット,ケイ石,パイロフィライト,シリマナイト,アンダリュサイト,クロム鉄鉱,スピネル,マグネシア,ジルコニア,ジルコン,クロミア,窒化ケイ素,窒化アルミニウム,炭化ケイ素,炭化ホウ素,黒鉛などの炭素,ホウ化チタンおよびホウ化ジルコニウムから選ばれる1種以上が好ましい。
耐火性粉末としては、アルミナセメント,アルミナ,チタニア,ボーキサイト,ダイアスポア,ムライト,バン土頁岩,シャモット,パイロフィライト,シリマナイト,アンダリュサイト,ケイ石,クロム鉄鉱,スピネル,マグネシア,ジルコニア,ジルコン,クロミア,窒化ケイ素,窒化アルミニウム,炭化ケイ素,炭化ホウ素,ホウ化チタン,ホウ化ジルコニウムおよびヒュームドシリカなどの無定形シリカから選ばれる1種以上であって、平均粒径が30μm以下のものが好ましい。
なかでも、本発明では、耐火性粉末として、アルミナ及び/又は、ヒュームドシリカからなる平均粒径10μm以下の耐火性超微粉が使用されるのが好ましい。かかる平均粒径10μm以下、好ましくは5μm以下のアルミナ及び/又は、ヒュームドシリカからなる耐火性超微粉が使用されると、坏土に加える水の量を減らすことができ、かつ混練後の坏土に良好な流動性を付与できる。
また、本発明では、粉体組成物中に、耐火性粉末の一部としてアルミナセメントを使用するのが好ましい。この場合、アルミナセメントが不定形耐火物の結合剤として機能し、施工体は常温から高温までの広い範囲において強度を保持できる。
良好な自己流動性を坏土に付与するための手段として、使用する耐火性骨材および耐火性粉末の種類に合わせて選定した粉末の分散剤を粉体組成物に配合しておくのが好ましい。分散剤としては、ポリメタリン酸塩類,ポリカルボン酸塩類,ポリアクリル酸塩類およびβ−ナフタレンスルホン酸塩類から選ばれる1種以上が好ましく、粉体組成物の耐火性骨材と耐火性粉末の合量100重量部に対して0.02〜1重量部添加しておくのが好ましい。
不定形耐火物用粉体組成物に加える水分は、施工された不定形耐火物の気孔率を小さくして耐火物としての良好な特性を確保できるように、粉体組成物100重量部に対して15重量部以下、さらには12重量部以下とするのが好ましい。坏土の水分が少なければ、坏土中に含まれる耐火性骨材が沈降して坏土が不均質化するのを抑制でき、気孔率が小さく均質な組織の不定形耐火物の施工体が得られる。
坏土に注入する急結剤としては、粉末もしくは液体のものが使用可能である。液体の急結剤を使用する場合は、過度に液体部(通常水を使用する)を増加すると吹付後の施工体の緻密性を低下するので好ましくない。
粉末の急結剤の搬送には粉末の添加量を均一に制御可能な装置が好ましく使用でき、通常は圧縮空気をキャリアーとして急結剤を搬送する装置が使用される。
また、液体の急結剤も供給量を均一に制御可能な液体ポンプが好ましく、使用する急結剤の種類に応じて適宜選定が必要であるが、プランジャーポンプ,ダイヤフラムポンプなどが好適とされる。
粉体の急結剤としては、アルミン酸ナトリウム,アルミン酸カリウム,アルミン酸カルシウムなどのアルミン酸塩類、炭酸ナトリウム,炭酸カリウム,重炭酸ナトリウム,重炭酸カリウム等の炭酸塩、硫酸ナトリウム,硫酸カリウム,硫酸マグネシウムなどの硫酸塩、CaO・Al23、12CaO・7Al23、CaO・2Al23、3CaO・Al23、3CaO・3Al22・CaF2、11CaO・7Al23・CaF2などのカルシウムアルミネート類、酸化カルシウム,水酸化カルシウムおよびこれらの複合塩または混合物から選ばれる1種以上が使用できる。また、液体の急結剤の場合は、上記粉体の急結剤を水などで分散した溶液として使用することができる。
粉体の急結剤の注入量は、耐火性骨材と耐火性粉末の合量100重量部に対して乾量基準の重量で0.05〜3重量部とするのが好ましく、すなわち0.05重量部以下では急結速度が不充分で吹き付け施工後の坏土にダレが発生する。また、3重量部より多く注入すると急速に硬化して吹付施工が困難になる等の問題が生ずる。さらに、液体急結剤の注入量も水などで希釈し分散する前の実質粉末急結剤部分で0.05〜3重量部とするのが好ましい。
特に、粉体の急結剤を使う場合に、急結剤添加装置による添加過程で、ブリッジングや潮解を起こし、閉塞する場合があるが、この場合は、耐火性粉末の粒子を加えると、吐出を円滑にすることができるので好ましい。
また、耐火性骨材と耐火性粉体の合量100重量部に対して、0.003〜0.2重量部の硬化遅延剤を添加すれば、混練した坏土の可使時間を好ましい範囲である2〜6時間程度まで延長でき、気温が高い夏場でも充分に可使時間を確保でき、安定して耐火物を吹付施工できる。硬化遅延剤には、シュウ酸,ホウ酸,りんご酸,クエン酸などの弱酸が好ましく使用できる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、(表1)は、例1〜例6が本発明の吹付実施例、例7〜例9が流し込み比較例、例10が吹付比較例を示したものである。
Figure 2005042532
(例1〜例6)
例1,2および4,5,6には、耐火性骨材として、Al23,SiO2およびFe23の含有量がそれぞれ43重量%,53重量%および0.9重量%であって、粒径が1.68〜5mmの粗粒、粒径が0.1〜1.68mmの中粒、および粒径が0.02〜0.1mmで平均粒径が0.03mmの細粒からなるシャモット質骨材を用い、例3にはAl23,SiO2およびFe23の含有量がそれぞれ89重量%,7重量%および1.3重量%であって、粒径が1.68〜5mmの粗粒、粒径が0.1〜1.68mmの中粒、および粒径が0.02〜0.1mmで平均粒径が0.02mmの細粒からなるボーキサイト質骨材を用いた。
耐火物の結合部を構成する耐火性粉末として、Al23とCaOの含有量がそれぞれ55重量%と36重量%で平均粒径が9μmのアルミナセメント、Al23の純度が99.6重量%で平均粒径が4.3μmのバイヤーアルミナおよびSiO2の純度が93重量%で平均粒径が0.8μmのヒュームドシリカを用いた。また分散剤としてP25とNa2Oの含有量がそれぞれ60.4重量%と39.6重量%のテトラポリリン酸ナトリウムの粉末を用いた。
耐火性骨材と耐火性粉末および分散剤を混合して(表1)に示す粉体組成物を調合し、各組成物に(表1)に示す量の水(耐火性骨材と耐火性粉末は内掛け重量%、他はいずれも外掛け重量%)を加え、500kg容量のボルテックスミキサー中で3分間混練して坏土とした。各坏土の流動性は、混練した坏土を上端内径50mm,下端内径100mm,高さ150mmで上下端が開口した円錐台形状のコーン型に混練直後の坏土を流し込んで充たし、コーン型を上方に抜き取って60秒間静置したときの広がり直径を2方向についてノギスで測定し、その平均値をフロー値とした。
例1から例4および例6では、粉末急結剤として粒径が800μm以下で平均粒径が約150μmの粉末であって、アルミン酸ナトリウム(約20%の結晶水を含む)と炭酸ナトリウムを3:1の重量比で含むものを用いた。
例5では、液体急結剤を用い、その処方は上記粉末急結剤100重量部を水1000重量部で予め混合分散して使用した。(表1)では、液体急結剤中の実質的な粉末急結剤の添加量を示した。
吹付は図1に示す吹付施工装置によって行った。すなわち、図1の吹付施工装置を使用し、垂直な鉄板からなる壁面(アンカーは設けず)に約100mmの厚みに吹き付けるため、吹付ノズルと鉄板の距離を約1000mmになるように空気圧を調整するとともに、吹付速度を、混練した坏土で4ton/時間となるように調整して吹付施工を行った。施工は概ね20℃の気温下で行った。
図1において、1はミキサー、3は坏土の空気搬送装置、5は輸送管、6は急結剤注入口、7はノズル配管、8は吹付ノズル、4は急結剤の添加装置、9は急結剤の輸送管、10はエアーコンプレッサー、11は空気ヘッダー、12はエアードライヤー、13,14,15,16はエアーホースである。
ミキサー1で混練された自己流動性を有する坏土は、坏土の脱泡工程および定量供給工程を備える空気搬送装置3に矢印2のように投入され、輸送管5を通して空気搬送される。さらに空気搬送された坏土は、急結剤注入口6で急結剤を注入された後、ノズル配管7を通過し、吹付ノズル8より吹付施工される。なお、空気搬送装置3の駆動源である高圧空気は、エアーコンプレッサー10からエアーホース13,空気ヘッダー11,エアーホース14を通して供給される。
本実施例では、輸送管5,ノズル配管7は呼び径40Aであって、長さがそれぞれ20mおよび200mmのゴムホースにより行った。また、急結剤注入口6は、内径で概ね輸送管5及びノズル配管7と同一であるY型形状のノズル管を用いた。
例1〜例4および例6では、定量的に粉末急結剤を注入するために、ディスクフィーダーを備える急結剤の添加装置4(本実施例では、日本プライブリコ社製のQガン)を用い、エアーコンプレッサー10からエアーホース13、空気ヘッダー11、エアーホース15を通して高圧空気を除湿するエアードライヤー12を通過した高圧空気を搬送源として使用した。さらに急結剤の添加装置4からは、急結剤の輸送管9を通して空気とともに急結剤を急結剤注入口6へ搬送した。
例5では、液体急結剤を用いており、図1における急結剤の添加装置4,エアードライヤー12,エアーホース15の代わりに、3連式のプランジャポンプを取り付けて、急結剤の輸送管9により液体急結剤を急結剤注入口6へ送った。なおこの場合、液体急結剤を液体ポンプにより圧力注入したが、液体急結剤を坏土に注入する前に、高圧空気を注入して高圧空気とともにミスト状とした液体急結剤を坏土に注入する方法も好ましく実施できる。
また、例4では、急結剤注入口6およびノズル配管7を設けずに、輸送管5と吹付ノズル8を直結し、粉末急結剤を高圧空気の混合した状態で直接吹付ノズル8に注入した。
図2および図3は、本実施例で使用した、坏土の脱泡工程および定量供給工程を備えた空気搬送装置3の詳細な構成を示したものである。なお、図3は図2のA方向から見た図である。21は坏土22を投入するホッパー、23は坏土を下方へ導く導管、この導管23には、粘性が高い坏土においてもスムーズに下方に流れるように振動を与える振動機24が設けられている。25は回転軸で、その周囲に配置された複数のポケット26からなるポケット群を回転させる。27は高圧空気をポケット26に吹き込む空気吹き込み管であって、図1のエアーホース14が接続される。28は材料の吐出管、29は吐出管28を支える支持金具である。吐出管28は比較的長い直線部B(本実施例では直線距離で400mmとした)とそれに連続して比較的緩やかな曲がり部Cを有し、この吐出管28の先には、図1の輸送管5が接続される。
本発明の脱泡工程および定量供給工程は、回転する複数のポケット26へ坏土を自重で投入する導管23を設け、この導管23を通る坏土に対して振動機24で振動を与えて坏土に含まれる空気を排除する。これにより複数のポケット26への空気混入を著しく低減し、かつある程度粘性の高い坏土でも完全な供給を行うことが実現され、長時間の使用においても空気搬送量の定量性を維持することができる。
また、材料吐出管が200mm以上の直線部Bを有することで、直線部を流れる坏土の空送流速が充分大きくなり、すなわち、曲がり部での流動抵抗に打ち勝つ運動エネルギーを与えることで材料坏土の吐出をスムーズに行い、かつ吐出抵抗を低減でき、また、坏土が搬送経路に付着し著しくは閉塞するなどの問題を回避可能であるなど優れた特徴を有する。かくして、空気搬送装置のホッパー内に投入された坏土は、上記導管を通じて各ポケット内に自重により供給され、次いで、各ポケット内の坏土は該ポケットの回転により坏土の吐出管側に移動したときに、ポケット内への高圧空気の吹き込みにより坏土を吐出管を通じて坏土の輸送管内へ吐出させる。
例6の場合は、坏土の脱泡工程および定量供給工程を以下の条件で行った例である。すなわち、図2における振動機24を動作させず、また、吐出管28の直線部Bを長さ150mmとして行い、それ以外の条件は例1と同様に行った。坏土の搬送時に輸送管5のゴムホースでやや脈動傾向が見られたが、例7の流し込み施工されたものと比較して施工体の嵩比重や物性はほとんど変わらない結果となった。 例1から例6に示す本発明の吹付施工では、吹付施工時のリバウンドと粉塵の発生がほとんどなく、特に吹付ノズル先端での耐火性骨材の分離・飛散なども見られず、従来の吹付施工方法と比べて施工歩留まりと作業環境は極めて良好であった。
施工壁面に厚さ約100mmに吹付施工した施工体を概ね20℃の室内に24時間放置し、各施工体から約30cm×30cmの大きさの施工体試料を採取し、採取した試料を110℃で24時間乾燥した後、JIS R2205に規定された方法に準じて気孔率と嵩比重を測定した。
(例7〜例10)
例7〜例9は、それぞれ例1,例2,例3の坏土を、内寸40mm×40mm×160mmの型枠に流し込み成形した不定形耐火物施工体について求めた結果である。(表1)に示された例1〜例3の本発明方法による吹付施工で得られた不定形耐火物の施工体の嵩比重や物性は、例7〜例9のそれと比較してほとんど劣らないことがわかる。また、例4で示すように粉末急結剤を吹付ノズル8で直接添加する場合や例5で示すように液体急結剤を使用する場合においても、例7の流し込み成形した場合との比較において、本発明の吹付施工により得られた不定形耐火物の施工体の嵩比重や物性がほとんど劣らないことがわかる。
例10は、図1における空気搬送装置3の代わりに圧送ポンプを用いて吹付を行った例である。ダブルピストン式の圧送ポンプを用いて、吹付ノズルと壁面との距離が1000mmになるように空気圧を調整し、吹付速度を、混練した坏土で4ton/時間となるように調整して吹付施工を行い、それ以外の条件は例3と同様に行ったが、先端ノズル部分で耐火性骨材のリバウンドが顕著に見られたため、サンプルの採取は行っていない。
本発明の実施例において使用された吹付施工装置のブロック図である。 同吹付施工装置における坏土の空気搬送装置の断面図である。 図2のA−A矢視図である。
符号の説明
1…ミキサー、 3…坏土の空気搬送装置、 4…急結剤の添加装置、 5…坏土の輸送管、 6…急結剤注入口、 7…ノズル配管、 8…吹付ノズル、 9…急結剤の輸送管、 10…エアーコンプレッサー、 11…空気ヘッダー、 12…エアードライヤー、 21…ホッパー、 22…坏土、 23…導管、 24…振動機、 26…ポケット、 27…空気吹き込み管、 28…吐出管。

Claims (7)

  1. 耐火性骨材,耐火性粉末および少量の分散剤を含む不定形耐火物用粉体組成物に水を加えて混練し、
    得られる混練坏土を、上端内径50mm,下端内径100mm,高さ150mmで上下端が開口した円錐台形状のコーン型に流し込んで充たした後、前記コーン型を上方に抜き取って60秒間静置したときの広がり直径が160mm以上となる自己流動性を有するようにせしめ、
    次いで、上記坏土を、ホッパーに投入された坏土を下方のポケット群内に導く導管、坏土に振動を与える振動機、回転するポケット群、及び高圧空気の吹き込み管を備えた空気搬送装置のホッパー内に投入し、高圧空気の吹き込みによりポケット内の坏土を吐出管を通じて吐出させ、
    上記空気搬送装置から吐出された坏土を、先端部に吹付ノズルを接続した輸送管内を通して空気搬送し、搬送された坏土中に、急結剤注入口より所要量の急結剤を注入して、前記吹付ノズルにより吹付施工することを特徴とする不定形耐火物の吹付施工方法。
  2. 不定形耐火物用粉体組成物が、耐火性骨材、アルミナ及び/又はヒュームドシリカからなる平均粒径10μm以下の耐火性超微粉を含む耐火性粉末、並びに少量の分散剤を含む請求項1に記載の不定形耐火物の吹付施工方法。
  3. 吹付ノズルと輸送管との間にノズル配管を有し、前記ノズル配管又は前記輸送管と前記ノズル配管との接続部に設けた急結剤注入口から急結剤を注入する請求項1又は2に記載の不定形耐火物の吹付施工方法。
  4. 急結剤が粉末であって、急結剤を圧縮空気によって搬送し、その圧縮空気とともに急結剤を急結剤注入口より注入する請求項1〜3のいずれかに記載の不定形耐火物の吹付施工方法。
  5. 急結剤が液体であって、急結剤を液体ポンプによって輸送し、急結剤注入口より注入する請求項1〜3のいずれかに記載の不定形耐火物の吹付施工方法。
  6. 空気搬送は混練坏土の脱泡工程と定量供給工程とを備えている請求項1〜5のいずれかに記載の不定形耐火物の吹付施工方法。
  7. 空気搬送する混練坏土は、脱泡工程と定量供給工程後の圧縮空気による材料吐出に際し、200mm以上の輸送管直線部を通す請求項1〜6のいずれかに記載の不定形耐火物の吹付施工方法。
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