JP2005042457A - 翼付き鋼管杭 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 鋼管杭1の本体の下端部に、それぞれ該鋼管杭本体の外側に突出する外翼部から鋼管杭本体の内側に突出する内翼部にわたり一体に形成した2つの分割翼2a、2bを対向して互いに反対向きに傾斜して取り付け、埋設時に杭周壁に作用する応力を杭の内外で一部相殺することで軽減する。また、該分割翼2a、2bの下面に、鋼管杭本体と同径であってかつ該鋼管杭本体外径の約1乃至1.5倍の長さの先端開放の延長管管3を、前記鋼管杭1の本体と同心に結合することで、前記翼の回転により鋼管杭の開放下端から土砂が流入するのを抑制する。
【選択図】 図1
Description
請求項2の発明は、請求項1に記載の翼付き鋼管杭において、前記翼から上方に前記翼の翼径以上の間隔を隔てた鋼管杭本体外周面に、2以上に分割したドーナツ状板からなる翼の各分割翼を鋼管杭軸心に対し同一角度で傾斜して取り付けるか、又はほぼ一巻きのドーナツ形の螺旋翼を取り付けたことを特徴とする先端開放した翼付き鋼管である。
請求項3の発明は、鋼管杭本体の下端部に、該鋼管杭本体と同一外径を有しかつ該鋼管杭本体より肉厚で先端開放の管体を同心状に結合し、かつ、該管体外周に2以上に分割したドーナツ状板からなる翼の各分割翼を鋼管杭軸心に対し同一角度で傾斜して取り付けか、又はほぼ一巻きのドーナツ形の螺旋翼を取り付けたことを特徴とする先端開放した翼付き鋼管杭である。
請求項4の発明は、請求項3に記載された翼付き鋼管杭において、前記各分割翼又は螺旋翼を前記鋼管杭の下端から該鋼管杭本体外径の約1乃至1.5倍の間隔を隔てて前記管体外周面に取り付けたことを特徴とする先端開放した翼付き鋼管杭である。
請求項5の発明は、請求項1ないし4いずれかに記載された翼付き鋼管杭において、鋼管杭の下端部に内部掘削刃と外部掘削刃とを設けると共に、該内部掘削刃先が外部掘削刃の刃先より鋼管杭の長手方向に突出して配置されていることを特徴とする先端開放した翼付き鋼管杭である。
また、上部の翼を複数段とすることにより、更に、複数段設けた上部分割翼又は螺旋翼の全翼面積に相応した大きな支圧力が得られるとともに、クサビ効果も加わり、極めて大きな支持力が得られる。
請求項3の鋼管杭では、鋼管杭本体に肉厚管体を結合し、その管体外周に分割翼又は螺旋翼を取り付けるようにしたため鋼管杭本体は肉薄に形成でき、埋設中に管体周面に作用する曲げ応力に耐えることができると共に、鋼管杭全体のコストを低減することができる。
請求項4の鋼管杭では、鋼管杭の下端からその外径の約1乃至1.5倍の間隔を隔てたところで分割翼を取り付けるから、回転する翼の推進力により翼下部の土砂が流動しても、杭の内部に流入することはなく、杭先端の特に硬質地層への推進根入れが容易となる等、請求項1の鋼管杭と同様の効果が得られる。
請求項5の鋼管杭では、鋼管杭の下端に、内部掘削刃と外部掘削刃を内部掘削刃先を外部掘削刃の刃先より鋼管杭の長手方向に突出し段差を形成するように設け、鋼管杭の埋設時にまず内部掘削刃で掘削した部分の外周を外部掘削で掘削するようにしたため、よりスムースな掘削が可能である。またそれにより鋼管杭をよりスムースに埋設することができる。
延長管3の下端は水平面をなし、その下端部には周方向に間隔をおいて複数の掘削刃6が突設されている。そして、この延長管3は、分割翼2a、2bの取付部分からその下端までの最短長さLが杭本体径D1の1.5倍程度の長さとなるようにされている。
ここで、従来杭では、翼下の土砂の一部が杭本体内に押し込まれることになるが、この翼付き鋼管杭では、分割翼2a、2bが延長管3の下端から杭本体径の約1乃至1.5倍上方位置に設けられているので、分割翼2a,2b下の土砂の殆どは、鋼管杭1の側面へ押し出され、従来のように杭本体下端部を閉塞することなく、施工を円滑に能率よく行うことができる。
図2(イ)は本発明の翼付き鋼管杭の第2の実施形態の斜視図である。この翼付き鋼管杭は、図1に示す第1の実施形態における分割翼2a,2bから鋼管杭本体径dの更に1.5倍程度の上方位置に、杭本体径dの2〜3倍の外径の分割翼7a,7bを外周に突出状に設けている。
ここで、図2に示すように、下部翼2a,2bはその一部が鋼管杭1の内部に突出しているが、上部分割翼7a、7bは鋼管杭1の外周面に取り付けられているため、それぞれの内径は異なっている。また、図示の例ではそれぞれの下部翼2a,2bと上部翼7a,7bの外径は等しいが、上部翼7a,7bの外径を下部翼2a,2bのそれよりも大きくしてもよい(例えば、鋼管杭の外径dの2〜3倍にしてもよい)。
いずれにしても、上部翼7a,7bの翼面積に相応した分だけ大きな支圧力が得られる。
なお、以上の実施の形態では2つに分割したドーナツ状板からなる翼の各分割翼について説明したが、翼が3以上に分割したドーナツ状板となるように各分割翼を構成し、それらを鋼管杭軸心に対し同一角度で傾斜して鋼管杭に取り付けてもよいことは勿論である。
掘削刃は図示のように延長管3の下端の円周に沿って設けた複数の鋼管内部掘削刃6a及び鋼管外部掘削刃6bとからなっている。即ち、内部掘削刃6aは延長管3の下端面に、外部掘削刃6bは下端円周面にそれぞれ等間隔で設けられ、更に、前記内部掘削刃6aと外部掘削刃6bはそれぞれの刃先位置を鋼管杭1の長手方向に段差を付けた状態で前記延長管3の下端円周に沿って取り付けられている。例えば、図示のように、内部掘削刃6aの刃先は外部掘削刃6bの刃先よりも下方に位置しており、そのため、鋼管杭の回転に際して前記内部掘削刃6aが掘削した後にその掘削穴の周りを外部掘削刃6bが掘削する、つまりやや小径の穴を掘削した後にそれより大径の穴を掘削するように、掘削を二段階で行うため鋼管杭にかかる負荷を軽減できるため、鋼管杭の厚さを薄くすることが可能であり、かつ掘削をよりスムースに行うことができる。
Claims (5)
- 鋼管杭本体の下端部に、それぞれ該鋼管杭本体の外側に突出する外翼部から鋼管杭本体の内側に突出する内翼部にわたり一体に形成した2以上に分割したドーナツ状板からなる翼の各分割翼を、鋼管杭軸心に対し同一角度で傾斜して取り付け、該翼の下面に、鋼管杭本体と同径であってかつ該鋼管杭本体外径の約1乃至1.5倍の長さの先端開放の管体を、前記鋼管杭本体と同心に結合したことを特徴とする先端開放した翼付き鋼管杭。
- 請求項1に記載された翼付き鋼管杭において、
前記翼から上方に前記翼の翼径以上の間隔を隔てた鋼管杭本体外周面に、2以上に分割したドーナツ状板からなる翼の各分割翼を鋼管杭軸心に対し同一角度で傾斜して取り付けるか、又はほぼ一巻きのドーナツ形の螺旋翼を取り付けたことを特徴とする先端開放した翼付き鋼管。 - 鋼管杭本体の下端部に、該鋼管杭本体と同一外径を有しかつ該鋼管杭本体より肉厚で先端開放の管体を同心状に結合し、かつ、該管体外周に2以上に分割したドーナツ状板からなる翼の各分割翼を鋼管杭軸心に対し同一角度で傾斜して取り付けか、又はほぼ一巻きのドーナツ形の螺旋翼を取り付けたことを特徴とする先端開放した翼付き鋼管杭。
- 請求項3に記載された翼付き鋼管杭において、
前記各分割翼又は螺旋翼を前記鋼管杭の下端から該鋼管杭本体外径の約1乃至1.5倍の間隔を隔てて前記管体外周面に取り付けたことを特徴とする先端開放した翼付き鋼管杭。 - 請求項1ないし4いずれかに記載された翼付き鋼管杭において、
鋼管杭の下端部に内部掘削刃と外部掘削刃とを設けると共に、該内部掘削刃先が外部掘削刃の刃先より鋼管杭の長手方向に突出して配置されていることを特徴とする先端開放した翼付き鋼管杭。
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