JP2005042457A - 翼付き鋼管杭 - Google Patents

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Abstract

【課題】 鋼管杭埋設時に先端開放鋼管杭の開放端からの土砂の流入を抑制すると共に、杭周壁に作用する曲げ応力を軽減する。
【解決手段】 鋼管杭1の本体の下端部に、それぞれ該鋼管杭本体の外側に突出する外翼部から鋼管杭本体の内側に突出する内翼部にわたり一体に形成した2つの分割翼2a、2bを対向して互いに反対向きに傾斜して取り付け、埋設時に杭周壁に作用する応力を杭の内外で一部相殺することで軽減する。また、該分割翼2a、2bの下面に、鋼管杭本体と同径であってかつ該鋼管杭本体外径の約1乃至1.5倍の長さの先端開放の延長管管3を、前記鋼管杭1の本体と同心に結合することで、前記翼の回転により鋼管杭の開放下端から土砂が流入するのを抑制する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、無排土で埋設を行うことのできる翼付き鋼管杭に関するものであって、特に、コストの低減が図れるとともに、施工効率がよく、小型機械での施工を可能とし、また、硬質地盤でも貫入性の優れた、下端開放した翼付き鋼管杭に関するものである。
建築物の基礎杭工法としては、場所打ち杭、コンクリートパイルや鋼管杭の埋設工法等各種あるが、無排土でかつ施工性がよいことから、大径の螺旋翼を設けた鋼管杭(翼付き鋼管杭)を回転させて地中にネジ込んで行く工法が多く用いられるようになってきた。
翼付き鋼管杭としては、杭本体の、先端閉塞形のものと、先端開放形のものとがある。先端閉塞形の杭の場合は、杭本体の体積分の土砂を杭側面に押出し圧密させながら回転推進するので、大径の杭や硬質地盤では、土砂抵抗が過大となり、埋設が困難となるため、小径の短尺杭や軟質地盤における施工に限られる。先端開放形の杭は、大径杭や硬質地盤における施工が行えるように開発されたものである。
この種翼付き鋼管杭では、図7(イ)に示すように、杭本体1にかかる荷重は翼部2で受け、翼部2を挟んで杭本体1に大きな曲げ応力aがかかるので、その応力に耐えられるようにするため、杭本体1の肉厚を厚くする必要があり、それだけコスト高となっており、この点が翼付き鋼管杭の普及を妨げている大きな理由の一つとなっている。しかし、この問題点の解決に関しては、記載すべき先行技術文献は見当たらない。
また、先端開放形の翼付き鋼管杭では、翼部前半が土砂に食い込み回転推進し、翼部後半の半周では、推進とともに土砂を押さえ込む作用をし、翼下の土砂は流動して杭の下方と側面に押出されるが、杭先端の側面土砂を押し出すことにより、抵抗の少ない杭先端の開放部には、杭先端断面積以上の土砂が杭内部に流入することになる。そのため、杭の深度が深くなるにつれ杭内部に土砂が詰まり、内部閉塞状態となり、先端閉塞形の杭と同様先端抵抗が増加し推進不能の状態が生じ、施工に長時間を要し硬質な支持層にはさらに杭埋設推進が困難になる、といった問題が指摘されている。
このような問題点を解決するための方策として、従来、杭内部にオーガーを入れて内部閉塞土砂の掘削を行うようにしたもの、及び、杭先端内部に圧縮流体を噴出して内部閉塞土砂の掘削を行うものが提案されている(特許文献1参照)。また、他の方策としては、杭先端の開放部内に螺旋内翼部を設け、杭先端部に入った土砂を上方に送り、閉塞状態を解消するようにしているものもある(特許文献2参照)。
特開2002−220830号公報
実公平6−24420号公報
上記のように、翼付き鋼管杭では、杭本体の肉厚を極力薄くしてコストの低減を図ることが大きな課題である。そのためには、翼部で受けた荷重による杭本体の曲げ応力を極力少なくするための方策が必要である。また、先端開放形とした翼付き鋼管杭において、杭先端部内の土砂の詰りによる閉塞状態の解消を図ることが重要とである。
しかし、特開2002−220830号公報に記載の方法では、オーガーを用いて杭内部の土砂を掘削し、さらには、圧力流体を噴射して土砂を掘削するため、施工が非常に面倒で、回転圧入機械以外の機械類を使用することから、施工時間が長く、しかも経費も余分にかかるばかりでなく、オーガー掘削により排出される土砂を処理しなければならないといった問題がある。
また、実公平6−24420号公報に記載の杭では、杭本体内に螺旋翼を設けたことにより、杭先端部内への土砂の詰まりはある程度解消されるが、杭側面から流入してくる土砂はかなり大量であるため、杭下端部の閉塞状態を解消するには不十分である、という問題がある。
本発明は、上記のような、従来の翼付き鋼管杭の各問題点を解決するためになされたもので、杭の外側に突設している翼を、杭の内側にも突出させて設けることにより杭本体の曲げ応力を軽減させ、或いは鋼管杭本体に結合する管体(延長管)を肉厚にしてその肉厚部分の周面に翼を取り付け、それによって杭本体の肉厚を薄くできるようにし、杭コストの低減化を図るとともに、翼の取付位置を杭本体下端より杭本体径の約1乃至1.5倍のところに設定するようにして、回転ネジ込みによる施工において、鋼管杭下端部が土砂により閉塞することがなく、更に、鋼管杭下端部に取り付ける内部及び外部掘削刃の刃先に段差を設けることで、硬質地盤での施工でも小型機械で能率よく埋設することができるようにした、ネジ込み式の翼付き鋼管杭を安価に提供しようとするものである。
請求項1の発明は、鋼管杭本体の下端部に、それぞれ該鋼管杭本体の外側に突出する外翼部から鋼管杭本体の内側に突出する内翼部にわたり一体に形成した2以上に分割したドーナツ状板からなる翼の各分割翼を、鋼管杭軸心に対し同一角度で傾斜して取り付け、該翼の下面に、鋼管杭本体と同径であってかつ該鋼管杭本体外径の約1乃至1.5倍の長さの先端開放の管体を、前記鋼管杭本体と同心に結合したことを特徴とする先端開放した翼付き鋼管杭である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の翼付き鋼管杭において、前記翼から上方に前記翼の翼径以上の間隔を隔てた鋼管杭本体外周面に、2以上に分割したドーナツ状板からなる翼の各分割翼を鋼管杭軸心に対し同一角度で傾斜して取り付けるか、又はほぼ一巻きのドーナツ形の螺旋翼を取り付けたことを特徴とする先端開放した翼付き鋼管である。
請求項3の発明は、鋼管杭本体の下端部に、該鋼管杭本体と同一外径を有しかつ該鋼管杭本体より肉厚で先端開放の管体を同心状に結合し、かつ、該管体外周に2以上に分割したドーナツ状板からなる翼の各分割翼を鋼管杭軸心に対し同一角度で傾斜して取り付けか、又はほぼ一巻きのドーナツ形の螺旋翼を取り付けたことを特徴とする先端開放した翼付き鋼管杭である。
請求項4の発明は、請求項3に記載された翼付き鋼管杭において、前記各分割翼又は螺旋翼を前記鋼管杭の下端から該鋼管杭本体外径の約1乃至1.5倍の間隔を隔てて前記管体外周面に取り付けたことを特徴とする先端開放した翼付き鋼管杭である。
請求項5の発明は、請求項1ないし4いずれかに記載された翼付き鋼管杭において、鋼管杭の下端部に内部掘削刃と外部掘削刃とを設けると共に、該内部掘削刃先が外部掘削刃の刃先より鋼管杭の長手方向に突出して配置されていることを特徴とする先端開放した翼付き鋼管杭である。
請求項1の鋼管杭によれば、翼を杭本体の外側から内側にわたる大径広巾の半周状に形成して、2以上に分割したドーナツ状板からなる翼の各分割翼を鋼管杭軸心に対し同一角度で傾斜して取り付け傾斜して鋼管杭本体に取り付けたので、杭の回転ねじ込み中に鋼管杭の外側に突出した外翼部に作用する荷重は、杭本体内に突出した内翼部に作用する荷重が反力として作用し杭本体に作用する曲げ応力を減少させることになるので、杭本体の肉厚を薄くすることができる。さらに、内翼部と杭本体内部側面に働く土砂の抵抗作用(アーチ作用)が働き、外翼部と管体である延長管側面に働く抵抗とで、杭先端を閉塞した場合と同様の支持力が得られる。
また、各分割翼の下側には、鋼管杭径(外径)の約1乃至1.5倍の長さの延長管が設けられているので,回転する翼の推進力により翼下部の土砂が流動しても、杭の内部に流入することなく、杭内径断面の土砂のみが進入し、杭本体内部の土砂閉塞詰まりが防がれるとともに、杭側面に杭の体積分の土砂を押し出さないので、鋼管杭表面の土砂摩擦抵抗が少なく、また、鋼管杭先端の土砂抵抗も僅かで、翼の回転推進力と杭を押さえ込む力が小さくてすみ、杭先端の特に硬質地層への推進根入れが容易となる。
請求項2の翼付き鋼管杭では、鋼管杭本体の周面に更に上部分割翼又は螺旋翼を付加したので、その分支持力が増加するとともに、上部の分割翼又は螺旋翼も推進力を発揮するので、下部の分割翼のみで上部に翼を取り付けないときに起る空転が防止され、施工能率が向上する。
また、上部の翼を複数段とすることにより、更に、複数段設けた上部分割翼又は螺旋翼の全翼面積に相応した大きな支圧力が得られるとともに、クサビ効果も加わり、極めて大きな支持力が得られる。
請求項3の鋼管杭では、鋼管杭本体に肉厚管体を結合し、その管体外周に分割翼又は螺旋翼を取り付けるようにしたため鋼管杭本体は肉薄に形成でき、埋設中に管体周面に作用する曲げ応力に耐えることができると共に、鋼管杭全体のコストを低減することができる。
請求項4の鋼管杭では、鋼管杭の下端からその外径の約1乃至1.5倍の間隔を隔てたところで分割翼を取り付けるから、回転する翼の推進力により翼下部の土砂が流動しても、杭の内部に流入することはなく、杭先端の特に硬質地層への推進根入れが容易となる等、請求項1の鋼管杭と同様の効果が得られる。
請求項5の鋼管杭では、鋼管杭の下端に、内部掘削刃と外部掘削刃を内部掘削刃先を外部掘削刃の刃先より鋼管杭の長手方向に突出し段差を形成するように設け、鋼管杭の埋設時にまず内部掘削刃で掘削した部分の外周を外部掘削で掘削するようにしたため、よりスムースな掘削が可能である。またそれにより鋼管杭をよりスムースに埋設することができる。
更に、先端閉塞型の杭では、軟弱地盤が深い場合、埋設時に杭体積分の土砂を側面に押し出すので、杭径が大きくまた杭の本数が多いと押し出した土砂が側方流土となって、既に施工した杭を横に押し傾斜させ、例えば20〜30cm程度の杭頭部のズレが発生することがある。このような場合、杭の鉛直支持力に影響がでたり、近接の線路や建物にも地盤の膨れによる影響が起きることがあるが、上記各請求項に係る先端解放した鋼管杭では、杭体積分の土砂を杭内部に侵入させるため、このような影響が発生しない。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の翼付き鋼管杭の一実施形態を示し、図1(イ)はその斜視図、図1(ロ)は翼の斜視図、同(ハ)は翼の平面図をそれぞれ示す。
本実施の形態では、翼付き鋼管杭は、図1(イ)に示すように、鋼管製の杭本体1と、内部に円形孔を備えた2以上に分割したドーナツ状板(平面とは限らない。例えば螺旋面の一部であってもよい。)からなる翼の各分割翼2a、2bと、この分割翼2a、2bの下面に結合された管体である延長管3とからなっている。
分割翼2a,2bは、図1(ロ)に示すように杭本体1の径dの2〜3倍の外径D1と、杭本体1の径の1/2〜1/3程度の内径D2を有している。杭本体1の下端面は、図1(イ)に示すように前記2つの分割翼2を鋼管杭軸心に対し同一角度で傾斜して、つまり、対向して互いに反対向き、即ち側面視交差状に配置したときに、その上面と密に接合し得る形状、即ち、杭本体を斜めにそれぞれ逆方向に半周だけ切断した形状を2つの分割翼の対向端面間の段差に沿った側断面が繋ぐ形状に形成されている。上記の2つの翼2a,2bはその上面が上記杭本体1の下端に、杭本体1の外側には外翼部2a’、2b’が突出し、杭本体1の内側には内翼部2a”、2b”が突出するよう、例えば溶接により接合されている。
鋼管杭本体1に結合した分割翼2a、2bの下面には、杭本体1と同径の延長管3が同心状態で溶接により結合される。この延長管3は、結合される上端面が、上記分割翼2a、2bの下面と密に接合できるような形状、即ち、前記杭本体1の下端面の形状と対応した形状に形成されている。従って、延長管3は、図1(イ)に示すように、杭本体1との間に前記2つの翼2a、2bを介在させて前記杭本体1と一体化される。
延長管3の下端は水平面をなし、その下端部には周方向に間隔をおいて複数の掘削刃6が突設されている。そして、この延長管3は、分割翼2a、2bの取付部分からその下端までの最短長さLが杭本体径D1の1.5倍程度の長さとなるようにされている。
上記構成の翼付き鋼管杭の埋設に当たっては、杭本体1の上端部に回転押込み装置(図示せず)を取付け、その駆動によって杭本体1及び延長管3を回動しながら地中にネジ込んで行く。その際、延長管3の下端の掘削刃の作用で、杭先端部の土砂は掘削軟化、流動化し、延長管3の下方の土砂は延長管3の開放された下端から管内に流入し、また、分割翼2a、2bは回転により地盤にネジ込まれ、杭を地中に安定して推進埋設することになる。つまり、分割翼2a、2bは推進とともに土砂を押さえ込む作用をし、各翼2a、2bの下の土砂は流動して杭1の下方と側面に押し出され、杭側面を地盤を圧密する。
ここで、従来杭では、翼下の土砂の一部が杭本体内に押し込まれることになるが、この翼付き鋼管杭では、分割翼2a、2bが延長管3の下端から杭本体径の約1乃至1.5倍上方位置に設けられているので、分割翼2a,2b下の土砂の殆どは、鋼管杭1の側面へ押し出され、従来のように杭本体下端部を閉塞することなく、施工を円滑に能率よく行うことができる。
この鋼管杭1では、図1(イ)に示すように、分割翼2a,2bの一部が鋼管杭1の内部に突出しているので、図7(ロ)に示すように、杭に荷重がかかったとき、外翼部ばかりでなく内翼部でも同時に荷重を受けるため、杭周壁に作用する曲げ応力は大巾に軽減され、そのため、鋼管杭1の内外で曲げ応力が相殺される分だけ鋼管杭1の肉厚を薄くすることができ、鋼管杭1の製造コストを低減させることができる。
上記分割翼2a,2bの内径D2、つまり、鋼管杭1の内側に突出する内翼部2a”2b”の突出巾は、長くするほど鋼管杭1の曲げ応力を軽減させることになるが、そうすると鋼管杭1(延長管3)に流入する土砂に抵抗を与えることになり、土砂による閉塞を招くことになる。これまで行った試験の結果から、分割翼2a,2bの内径D2を杭本体径(外径d)の1/2〜1/3とするのが好適である。また、分割翼2a、2bの配置位置は、低すぎれば鋼管杭本体下部内の閉塞が生じ、また高すぎれば閉塞が生じにくく、かつ貫入安定性はよくなるが、杭の有効支持力が低下することから、鋼管杭1の延長管部分3の下端から杭本体径(外径d)の約1乃至1.5倍前後の長さだけ上方の位置とするのが好適である。
次に、本発明の翼付き鋼管杭の他の実施形態について説明する。
図2(イ)は本発明の翼付き鋼管杭の第2の実施形態の斜視図である。この翼付き鋼管杭は、図1に示す第1の実施形態における分割翼2a,2bから鋼管杭本体径dの更に1.5倍程度の上方位置に、杭本体径dの2〜3倍の外径の分割翼7a,7bを外周に突出状に設けている。
図3は第2の実施形態における分割翼2a、2b、7a、7bを示している。即ち図3(イ)は下部の分割翼2a,2bの斜視図であり、同(ロ)はその平面図である。同様に、同(ハ)は上部の分割翼7a、7bの斜視図であり、かつ、同(ニ)はその平面図である。
ここで、図2に示すように、下部翼2a,2bはその一部が鋼管杭1の内部に突出しているが、上部分割翼7a、7bは鋼管杭1の外周面に取り付けられているため、それぞれの内径は異なっている。また、図示の例ではそれぞれの下部翼2a,2bと上部翼7a,7bの外径は等しいが、上部翼7a,7bの外径を下部翼2a,2bのそれよりも大きくしてもよい(例えば、鋼管杭の外径dの2〜3倍にしてもよい)。
いずれにしても、上部翼7a,7bの翼面積に相応した分だけ大きな支圧力が得られる。
図4は本発明の第3の実施形態の翼付き鋼管杭を示す。この翼付き鋼管杭1は、図1に示す第1の実施形態における分割翼2a、2bから杭本体径dの約1.5倍の上方位置に、杭本体径dの2〜3倍の外径を有する螺旋翼7cがほぼ一巻きにわたり、鋼管杭1の外周に突設されている。
更に、上部の分割翼又は螺旋翼は一段とは限らない。図1に示す第1の実施形態における杭本体1の分割翼2a、2bを設けた位置より上方の外周に、杭本体1の長さ方向にほぼ等間隔をおいて、分割翼2a、2bの外径より一定比率で大径とした複数の分割翼又は螺旋翼を突設してもよい。この翼付き鋼管杭では、各分割翼又は螺旋翼の全翼面積に相応した支圧力が得られるとともに、各翼又は螺旋翼の外周を結んだ全体の逆円錐形状による地中のクサビ効果も加わり、優れた支持力が発揮される。
図5は鋼管杭の別の実施形態を示し、同図(イ)は鋼管杭の断面図であり、同図(ロ)は鋼管杭の底面図である。この鋼管杭1は図(イ)に示すように、同一の外形でかつ肉厚の異なる二部分1a,1bからなる。この鋼管杭1は例えば肉薄の鋼管杭1a、と肉厚の鋼管杭1bとを溶接等により接合して一体することで形成可能である。この鋼管杭1はその肉厚鋼管1bの外周に前記翼又は螺旋翼を取り付けている。鋼管杭1をこのように構成することで前記翼又は螺旋翼を取り付けた部分のみを補強することができ鋼管杭本体は肉薄に形成できるから、掘削時に鋼管杭に作用する荷重によって生じる曲げ応力に耐える鋼管杭を簡単な方法でかつ安価に得ることができる。
なお、以上の実施の形態では2つに分割したドーナツ状板からなる翼の各分割翼について説明したが、翼が3以上に分割したドーナツ状板となるように各分割翼を構成し、それらを鋼管杭軸心に対し同一角度で傾斜して鋼管杭に取り付けてもよいことは勿論である。
図6は延長管3の下端に取り付けた掘削刃の1例を示し、同図(イ)は下端部の正面図であり、かつ同図(ロ)はその底面図である。
掘削刃は図示のように延長管3の下端の円周に沿って設けた複数の鋼管内部掘削刃6a及び鋼管外部掘削刃6bとからなっている。即ち、内部掘削刃6aは延長管3の下端面に、外部掘削刃6bは下端円周面にそれぞれ等間隔で設けられ、更に、前記内部掘削刃6aと外部掘削刃6bはそれぞれの刃先位置を鋼管杭1の長手方向に段差を付けた状態で前記延長管3の下端円周に沿って取り付けられている。例えば、図示のように、内部掘削刃6aの刃先は外部掘削刃6bの刃先よりも下方に位置しており、そのため、鋼管杭の回転に際して前記内部掘削刃6aが掘削した後にその掘削穴の周りを外部掘削刃6bが掘削する、つまりやや小径の穴を掘削した後にそれより大径の穴を掘削するように、掘削を二段階で行うため鋼管杭にかかる負荷を軽減できるため、鋼管杭の厚さを薄くすることが可能であり、かつ掘削をよりスムースに行うことができる。
以上で説明したように、本発明の翼付き鋼管杭は無排土で埋設を行う鋼管杭一般に適応可能である。
本発明の翼付き鋼管杭の第1の実施形態を示したもので、(イ)は翼付き鋼管杭の斜視図、(ロ)は翼の斜視図、(ハ)は翼の平面図である。 第2の実施形態の翼付き鋼管杭の斜視図である。 第2の実施形態の翼付き鋼管杭の翼を示したものであって、(イ)は下段の翼の斜視図、(ロ)は同平面図、(ハ)は上段の翼の斜視図、(ニ)は上段の翼の平面図である。 第3の実施形態の翼付き鋼管杭の斜視図である。 第4の実施形態の翼付き鋼管杭の下端に設けた掘削刃を示す図であって、(イ)は正面図、(ロ)は底面図である。 第5の実施形態の翼付き鋼管杭を示し、(イ)はその断面図、(ロ)は底面図である。 鋼管杭周面に作用する曲げ応力の状態説明図で、(イ)は従来の状態を示し、(ロ)は本発明における状態を示したものである。
符号の説明
1・・・鋼管杭、2a,2b・・・下部翼、3・・・延長管、7c・・・螺旋翼 、6a,6b・・・掘削刃、7a,7b・・・上部翼、7c・・・上部螺旋翼。

Claims (5)

  1. 鋼管杭本体の下端部に、それぞれ該鋼管杭本体の外側に突出する外翼部から鋼管杭本体の内側に突出する内翼部にわたり一体に形成した2以上に分割したドーナツ状板からなる翼の各分割翼を、鋼管杭軸心に対し同一角度で傾斜して取り付け、該翼の下面に、鋼管杭本体と同径であってかつ該鋼管杭本体外径の約1乃至1.5倍の長さの先端開放の管体を、前記鋼管杭本体と同心に結合したことを特徴とする先端開放した翼付き鋼管杭。
  2. 請求項1に記載された翼付き鋼管杭において、
    前記翼から上方に前記翼の翼径以上の間隔を隔てた鋼管杭本体外周面に、2以上に分割したドーナツ状板からなる翼の各分割翼を鋼管杭軸心に対し同一角度で傾斜して取り付けるか、又はほぼ一巻きのドーナツ形の螺旋翼を取り付けたことを特徴とする先端開放した翼付き鋼管。
  3. 鋼管杭本体の下端部に、該鋼管杭本体と同一外径を有しかつ該鋼管杭本体より肉厚で先端開放の管体を同心状に結合し、かつ、該管体外周に2以上に分割したドーナツ状板からなる翼の各分割翼を鋼管杭軸心に対し同一角度で傾斜して取り付けか、又はほぼ一巻きのドーナツ形の螺旋翼を取り付けたことを特徴とする先端開放した翼付き鋼管杭。
  4. 請求項3に記載された翼付き鋼管杭において、
    前記各分割翼又は螺旋翼を前記鋼管杭の下端から該鋼管杭本体外径の約1乃至1.5倍の間隔を隔てて前記管体外周面に取り付けたことを特徴とする先端開放した翼付き鋼管杭。
  5. 請求項1ないし4いずれかに記載された翼付き鋼管杭において、
    鋼管杭の下端部に内部掘削刃と外部掘削刃とを設けると共に、該内部掘削刃先が外部掘削刃の刃先より鋼管杭の長手方向に突出して配置されていることを特徴とする先端開放した翼付き鋼管杭。
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JP2017106229A (ja) * 2015-12-09 2017-06-15 梅岡 美喜男 鋼管杭

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