JP2005042304A - 引き戸及びその取付構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、特に下方移動キャスターが床敷レールより走行不能とならず、かつ吊り戸用移動キャスター及び下方移動キャスターが円滑に嵌合移動することが可能な引き戸及びその取付構造を提供すること。
【解決手段】ドア上方部に吊り戸用移動キャスター12を有し、かつドア下方部に床敷レール16、19に沿って滑動移動する下方移動キャスターを有する引き戸1であって、
前記ドア上方部の吊り戸用移動キャスター12は、吊りレール13内において嵌合移動する移動用滑車121を有し、
前記ドア下方部の下方移動キャスター15は、床敷レール16、19内又は床敷レール16上を嵌合移動する移動用滑車、151、18を有することを特徴とする引き戸1及びその取付構造を提供するものである。
【選択図】図1
【解決手段】ドア上方部に吊り戸用移動キャスター12を有し、かつドア下方部に床敷レール16、19に沿って滑動移動する下方移動キャスターを有する引き戸1であって、
前記ドア上方部の吊り戸用移動キャスター12は、吊りレール13内において嵌合移動する移動用滑車121を有し、
前記ドア下方部の下方移動キャスター15は、床敷レール16、19内又は床敷レール16上を嵌合移動する移動用滑車、151、18を有することを特徴とする引き戸1及びその取付構造を提供するものである。
【選択図】図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に下方移動キャスターが床敷レールより脱輪して走行不能とならず、かつ吊り戸用移動キャスター及び下方移動キャスターが円滑に嵌合移動することが可能な引き戸及びその取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の引き戸9は、図5に示すごとく、特許文献1によれば、開口枠90に配設されたガイドレール91に案内され、開放時には、これに隣接した壁面92に重ね合わせるように収納され、前記ガイドレール91は、引戸9の方向変更のために前後方向に折り曲げられている。
【0003】
そして、ガイドレール91は、図5に示すごとく、第1ガイドレール911と、第2ガイドレール912とに分離されている。
そのため、開放時から閉止時に移行するに当っては、引き戸9の先端部93が後端部94よりも先に開口枠90から離間するように構成されている。開口部の両側においては、ドア枠911が配設されている。
【0004】
一方、非特許文献2などによれば、図6及び図7に示すごとく、移動用滑車95は一般に凹状レール96の上を嵌合移動するタイプと凸状レール97の上を嵌合移動するタイプとがある。
なお、同図において、床面内98に接着剤99を介在して上記凹状レール96及び凸状レール97は取付け固定されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−309838号公報
【非特許文献2】
建築現場実用語辞典(株式会社井上書院発行)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1によれば、図6及び図7に示すごとく、移動用滑車95、凹状レール96、凸状レール97は、例示されていないが、図5に示すごとく、引き戸9の先端部94が後端部96よりも先に開口枠90の側から離間すると開示されている。
【0007】
そのため、図6に示すごとく、移動用滑車95は、引き戸9の横振れにより、凹状レール96より離間して走行不能状態になり易い問題点がある。これは、図7に示すごとく、凸状レール97の場合においても同様のことが言える。
なぜならば、引き戸9が横振れした際に、移動用滑車95の脱輪を防止する壁状物が、凹状レール96及び凸状レール97には配設されていないからである。
【0008】
そこで、本発明は、前記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、特に下方移動キャスターが床敷レールより走行不能にならず、かつ吊り戸用移動キャスター及び下方移動キャスターが円滑に嵌合移動することが可能な引き戸及びその取付構造を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明が採った手段は、請求項1〜請求項7に記載の示す通りのものである。なお、本発明を具体的に説明するため、実施例において使用する図面の符号を用いて、以下に説明する。
【0010】
まず、請求項1に記載された発明が採った手段は、ドア上方部に吊り戸用移動キャスター12を有し、かつドア下方部に床敷レール16、19を有する引き戸1であって、
前記ドア上方部の吊り戸用移動キャスター12は、吊りレール13内において、嵌合移動する移動用滑車121を有し、
前記ドア下方部の下方移動キャスター15は、床敷レール16、19内又は床敷レール16上を嵌合移動する移動用滑車121を有することを特徴とする引き戸1を提供するものである。
これにより、特に下方移動キャスター15が床敷レール16、19内において、脱輪して走行不能とならず、かつ吊り戸用移動キャスター12及び下方移動キャスター15が円滑に嵌合移動することが可能な引き戸1及び取付構造を提供することが出来る。
【0011】
次に、請求項2に記載された発明が採った手段は、ドア上方部の吊り戸用移動キャスター12は、略扁平中空長方体の下端両側において突出して形成された滑動移動レール部131の上を移動用滑車121が嵌合移動するよう構成されていることを特徴とする引き戸1を提供するものである。
これにより、吊り戸用移動キャスター12の移動用滑車121、15、18は、引き戸1が方向変更時において激しく横振れした時であっても、吊りレール13の滑動移動レール部131より移動用滑車121が走行不能となることはない。
【0012】
そして、請求項3に記載された発明が採った手段は、ドア下方部の下方移動キャスター15は、床敷レール16の底面滑動凸部161の上を嵌合移動する移動用滑車121は床敷レール16の底面上方開放の略扁平中空長方体190の内部において、水平移動回動するよう構成されていることを特徴とする引き戸1を提供しようとするものである。
これにより、下方移動キャスター151は略扁平中空長方体190より離脱し脱輪することはなく、脱輪して走行不能となることはない。
【0013】
請求項4に記載された発明が採った手段は、吊りレール13及び床敷レール16は、少なくとも移動用滑車121、15、18が嵌合移動する部分においては、耐摩耗性被膜、摺動円滑性被膜のいずれか、又は双方を有することを特徴とする引き戸1を提供しようとするものである。
これにより、引き戸1の嵌合移動(滑動移動)が円滑になり、吊りレール13及び床敷レール16又は床敷レール19の耐久性が向上する。
【0014】
そして、請求項5に記載された発明が採った手段は、吊りレール13及び床敷レール16は、その両端部において、磁性体、板ばね、弾性プラスチックのいずれかにより構成されている移動用滑車121、151、18のストッパーが配設されていることを特徴とする引き戸1を提供しようとするものである。
これにより、引き戸1が横枠であるドア枠(図示略)に当接する際における衝撃が緩和された状態で停止し、引き戸1の端部や横枠が破損することはない。
【0015】
また、請求項6に記載された発明が採った手段は、ドア枠(図示省略)と、少なくとも該ドア枠に取付け固定された吊りレール13と、ドア枠又は床面内17に埋め込み嵌入して取付け固定された床敷レール16と、ドア上方部に吊り戸用移動キャスター12とドア下方部に下方移動キャスター15とを有する引き戸1により、少なくとも構成されたことを特徴とする引き戸1の取付構造を提供するものである。
これにより、ドア枠14等において、引き戸1を配設すると共に、該ドア枠14等に隣接する開放時に引き戸1を移動させる隣接した壁面又は隣接した壁面内に配設されたクローザー(戸袋、戸収納場所)を滑動移動させる吊りレール13及び床敷レール16又は床敷レール19を配設させることが出来る。
【0016】
そして、請求項7に記載された発明が採った手段は、第一工程として床面内に埋め込み嵌入して取付け固定された床敷レール16と、第2工程として床敷レール16上又は床敷レール16内に下方移動キャスター15を配設させる引き戸1と、第3工程として該引き戸1のドア上方部に配設される吊り戸用移動キャスター12を吊りレール13の滑動移動レール部131に移動用滑車121、15、18を配設して嵌合移動できる状態にする吊りレール13と、第4工程として吊りレール13をドア上方部のドア枠14(図5における開口枠90参照)に吊り戸用移動キャスター12を取付け固定(図1参照)してなることを特徴とする引き戸1の取付構造を提供するものである。
これにより、吊りレール13及び床敷レール16又は床敷レール19において、ドア上方部の吊り戸用移動キャスター12及びドア下方部の下方移動キャスター15を嵌合移動させる状態で引き戸1を設置して、吊りレール13及び床敷レール16又は床敷レール19を介在して、開口枠と隣接した壁面又は隣接した壁面内に配設されたクローザー(戸袋、いずれも図示略)との間を滑動移動する引き戸1の取付構造を提供することが出来る。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態につき、請求項1〜請求項7及び実施例1及び実施例2に対応させながら、特に実施例において使用する図面に基づいて、本発明の各種態様を具体的かつ詳細に説明する。
【0018】
まず、図1及び図2は、実施例1に係る引き戸1及びその取付構造を示す部分斜視図及びその一部断面図である。これらの図面に示す引き戸1の形態が、本発明に係る引き戸1の最も代表的な例である。
図1に示すごとく、引き戸1のドア上方部に配設する吊り戸用移動キャスター12は、吊りレール13内において、嵌合移動する移動用滑車121は吊りレール13より脱輪して走行不能となることはない。
【0019】
次に、注目すべきことは、図1の上方に示すごとく、上記吊り戸用移動キャスター12は、略扁平中空長方体133の下端両側に突出して形成された滑動移動レール部13の上を嵌合移動するよう構成されていることである。これにより、移動用滑車121は、たとえ引き戸が開放時及び又は閉止時において、激しく横振れしても吊りレール13より脱輪して走行不能することはない。
【0020】
そして、次に注目すべきことは、図1の下方及び図2に示すごとく、ドア下方部の下方移動キャスター15は、床敷レール16の底面滑動凸部161の上を嵌合移動する移動用滑車151を有することではある。これは、上記移動用滑車15は、略中央部を中心として緩やかな凹部150を有し、上記床敷レール16の底面滑動凸部161と常に嵌合した状態で滑動移動するように構成されていることによる。なお、床敷レール16は、鍔部において床材17に接合されている。
【0021】
また、注目すべきことは、上記床敷レール16の底面滑動凸部161の両側においては、上記移動用滑車15が脱輪しないように脱輪防止ガイド壁162、162を併設していることである。これにより、引き戸1がたとえ激しく横振れしても、移動用滑車151は床敷レール16より脱輪して走行不能となることはない。これらは、請求項1〜請求項3に記載された発明に対応するものである。
【0022】
更に注目すべきことは、図3の下方及び図4に示すごとく、ドア下方部の下方移動キャスター15は、床敷レール16内又は床敷レール16上を嵌合移動する移動用滑車18を有することである。また、図4に示すごとく、床敷レール16の底面上方開放の略扁平中空長方体190の内部において、水平移動回動するよう移動用滑車18が構成されていることである。
【0023】
これにより、移動用滑車18は略扁平中空長方体190の内部において脱輪して走行不能となることはない。なぜならば、略扁平中空長方体190は、その両側部において、移動用滑車18の脱輪防止用ガイド壁192、192を有するからである。
したがって、引き戸1がたとえ激しく横振れしても、移動用滑車18は略扁平中空長方体190より脱輪して、脱輪して走行不能となることはない。
【0024】
上記吊りレール13及び床敷レール16は、例えば軽金属であるアルミニウム又はジュラルミンなどのアルミニウム合金又は弾性プラスチックなどにより構成することが出来る。弾性プラスチックとしては、例えば、塩化ビニール樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレン、ポリカーボネートなどの各種熱可塑性樹脂、特にエンジニアリング合成樹脂であることが好ましい。各種の機械的特性に優れているからである。
【0025】
また、上記引き戸1の本体は、寸法安定木材である木材繊維の異方向性集成材又はこの集成材を芯材とするランバー合板であることが好ましい。これは、上記集成材は、寸法変化率が通常の集成材に比較して小さく、寸法安定性に優れた積層木材だからである。
【0026】
そして、ドア枠14(図1参照)や床敷レール16を配設する床材(床面内17参照)及び隣接した壁面(図示略)及びこの隣接した壁面内に構成するクローザー(戸袋)なども同様である。これにより、気温や湿度の高低に左右されることなく、歪みや狂いの少ない引き戸1やドア枠14を構成することが出来るからである。
【0027】
そして、上記吊り戸用移動キャスター12及び下方移動キャスター15は、図1〜図4に示すごとく、吊りレール13及び床敷レール16内又は吊りレール13及び床敷レール16上を滑動移動するための移動用滑車121、151(図1、図2参照)、水平移動回動する扁平の車輪18(図3、図4参照)は、いずれも弾力性及び耐久性に優れた各種ゴム又は弾性プラスチックにより構成することが好ましい。
なお、上記移動用滑車121、151、18はいずれも滑動移動可能に、その中心部において、車軸122、152(図1、図2参照)、同様に車軸121、181(図3、図4参照)を有する。
【0028】
また、吊り戸用移動キャスター12及び下方移動キャスター15の本体12(図1、図3参照)は、例えば長方体であって、炭素鋼(ステンレス鋼、その他の鉄合金)又はエンジニアリングプラスチックスにより構成することが好ましい。機械的特性、特に曲げ強度や圧縮強度などの耐久性に優れた材料であることが好ましいからである。
【0029】
さらに、上記吊りレール13及び床敷レール16は、請求項4に記載されているごとく、少なくとも移動用滑車121、151、18が嵌合移動する部分において、耐摩耗性被膜、摺動円滑性被膜のいずれか、又は双方を有することが好ましい。耐摩耗性被膜としては、例えばポリウレタン、ポリプロピレンなどのそのプラスチック特性によるものと、塗料中に混入される珪藻土、酸化鉄、炭化珪素、微粉末により、車輪121、15、18と吊りレール13及び床敷レール16との滑動表面の耐摩耗性が向上し、耐久性を向上させるものがある。
【0030】
一方、摺動円滑性被膜としては、例えば塗料中にスピンドル油、マシン油、ダイナモ油、流動パラフィンをエマルジョン(乳化)混入したものを吊りレール13及び床敷レール16上に塗布し、摺動性、滑動円滑性を向上させるもがある。なお、床敷レール16は、床材17内に埋め込み嵌入する態様と、ドア下方部のドア枠(図示略)を床面内に埋め込み嵌入する態様とがある。
【0031】
そして、上記吊りレール13及び床敷レール16は、請求項5に記載されているごとく、その両端部において、磁性体、板ばね、弾性プラスチックのいずれかにより構成されている移動用滑車121、15、18のストッパーが配設されていることが好ましい。
ストッパーとしては、例えば吊りレール13及び床敷レール16の略中央部において、移動用滑車121、15、18が乗り越えられるよう逆V又は逆U字状の突起物であって、移動用滑車121、15、18の半径位の距離(3〜5ミリメートル位)、吊りレール13及び床敷レール16の最端部より離れた位置において、移動用滑車121、15、18を確実に停止させ、衝撃や騒音の発生を最端部当接時に防止することが出来るからである。
【0032】
次に、引き戸1は、例えば片引きタイプのドア、引き違いタイプドア、引き分けタイプのドアであって、少なくとも吊りレール13及び床敷レール16を有する各種のドアに適用可能である。そして、隣接した壁面(図5参照)又はこの隣接した壁面内にクローザー(戸袋)内に、引き戸1を滑動移動して収納させるドアのいずれにも適応できる。
【0033】
そのためには、隣接した壁面に収納するタイプのドアにあっては、図5に示すごとく吊りレール13及び床敷レール16が第一レールを第2レールとにより構成されるものであることが好ましい。本発明に係る引き戸1は、たとえ第一レールより第2レール或いはその逆の場合であっても、その接合点である屈曲レール上で激しい横振れを生じても、車輪121、15、18が脱輪して走行不能となることはないからである。
【0034】
次に引き戸1の取付構造について概説する。
引き戸1及びその周縁は、ドア枠14及び隣接した壁面(図示略)を有し、更にドア枠14に取付け固定された吊りレール13、ドア枠14又は床面内に埋め込み嵌入して取付け固定された床敷レール16と、ドア上方部に吊り戸用移動キャスター12とドア下方部に下方移動キャスター15とを有する引き戸1とにより、少なくとも構成される。これは、請求項9の記載に対応するものである。
【0035】
そして、ここで注目すべきことは、上記引き戸1の取付構造に当っては、まず第一工程として床面内に埋め込み嵌入して取付け固定された床敷レール16と、第2工程として床敷レール16上(図2参照)、又は床敷レール16内(図4参照)に下方移動キャスター15を配設される引き戸1であることが好ましい。これにより、引き戸1のドア下方部において、下方移動キャスター15を床敷レール16に配設し易くなるからである。
【0036】
次に、第三工程として、引き戸1のドア上方部に配設される引き戸1と、第四工程として吊りレール13をドア上方部のドア枠に取付け固定する引き戸の組み立て手順であることが好ましい。これらの記載は、請求項7に対応するものである。引き戸1の取付構造にあたっては、吊りレール13には下方移動キャスター15を嵌合移動するよう構成し、他方吊り戸用移動キャスター12は床敷レール16上(図2の凸部レール161参照)、又は床敷レール16内(図4の略扁平中空長方体190参照)に嵌合移動されることが肝要となるからである。
【0037】
本発明に係る引き戸1は、以上の取付構造を採用することにより、引き戸1を迅速容易に組み立てることが出来ると共に、特に下方移動キャスター15が床敷レール16より脱輪して、特許文献1に開示された従来の引き戸9のごとく、走行不能とはならない。また、吊り戸用移動キャスター12及び下方移動キャスター15が円滑に嵌合移動することが可能な引き戸1及びその取付構造を提供することが出来る。
【0038】
そして、以上のごとく、引き戸1及びその取付構造を提供するに当たっては、以下に、本発明の好ましい実施例1及び実施例2について、図面を用いて具体的に説明する。なお、実施例1及び実施例2は、本発明の好ましい一実施態であって、本発明の技術的範囲やその解釈は、これらに拘束されるものではない。また、実施例1及び実施例2に開示される引き戸1を更に変形したり、改良することも可能である。
(実施例1)
本例は、図1及び図2に示すごとく、下方移動キャスター15が床面内17に埋め込み嵌入された床敷レール16上に、移動用滑車121が嵌合移動(滑動移動)可能に配設される引き戸1及びその取付構造を提供するものである。
【0039】
まず、下方移動キャスター15は、図1の下方及び図2に示すごとく、床面内17に配設される。下方移動キャスター15が床面上に配設されると、下方移動キャスター15上の走行時において、足のつま先が突出した下方移動キャスター15に当接し、転倒したり足先を負傷する場合があり得るため、これを防止するためである。
【0040】
ただし、下方移動キャスター15を床面内17に配設する様態に代えて、ドア下方部は床面内17にドア下枠を埋め込み嵌入する態様もある(請求項6参照)。これにより、新設する床面上に床敷レール16床面内を配設する場合において、引き戸1の取付構造を容易に形成することが出来る。
【0041】
上記下方移動キャスター15は、床敷レール16の凹部レール16内において、移動用滑車151が嵌合移動可能に配設される。そのためには、まず床面内17内に床敷レール16を図1の下方及び図2に示すごとく、所定の位置に接着剤やビズなどの接合手段を用いて配設する。接着剤とビズを併用することも可能である。これにより、下方移動キャスター15は床面内17に強固に埋め込み嵌入されて、耐久性に優れた取付け固定することが可能となる。
【0042】
そして、床敷レール16の凸状レール161上に、引き戸1のドア下方部に配設された移動用滑車151の凹状車輪150が嵌合移動可能に配設する。
ここで注目すべきことは、図1の下方及び図2に示すごとく、移動用滑車150が床敷レール16の凸状レールより脱輪しないように、凸状レール161の両側においては、移動用滑車151の脱輪防止用ガイド壁162、162が形成されていることである。これにより、移動用滑車151は引き戸1が方向変更時において激しく横振れしても、脱輪することはなく、走行不能となることはない。
【0043】
次に、図1の上方に示すごとく、吊り戸用移動キャスター12は、吊りレール13の略扁平中空長方体130内において、移動用滑車121が嵌合移動できるように配設される。
そのためには、移動用滑車121が略扁平中空長方体130の下端両側において突出して形成された鍔状又は羽根状の滑動移動レール部131の上を移動用滑車121が嵌合移動できるように構成される。
【0044】
上述のごとく、図1の上方に示すごとく、吊りレール13の略扁平中空長方体133内に吊り戸用移動キャスターの移動用滑車121が出来るよう滑動移動レール部131に配設すると共に、ドア上方部のドア枠14を吊りレール13の略コ字状の嵌合用凹部133内において、例えば酢酸ビニールエマルジョンタイプの木工用接着剤(図示略)を介在して、ドア上方部のドア枠14に取付け固定する。これにより、図1に示すごとく、引き戸1のドア上方部において、吊り戸用移動キャスター12の移動用滑車121が嵌合移動出来るよう吊りレール13の略扁平中空長方体133内において、移動用滑車121が滑動移動レール部131上に配設されて、引き戸1を前後に滑動移動させることが出来る。
【0045】
ここで注目すべきことは、図1に示すごとく、吊りレール13は略扁平中空長方体130の両側部において、移動用滑車121が脱輪しないよう脱輪防止ガイド壁134、134が形成されていることである。これにより、吊りレール13においても移動用滑車121は、引き戸1が方向変更時において激しく横振れしても、吊りレール13の略扁平中空長方体130内において、脱輪して走行不能となることはない。
【0046】
なお、上記吊りレール13又は上枠としてのドア枠14は、鴨居(図示略)に上記木工用の接着剤や接合用のビス(図示略)を用いて、当業者が通常実施する方法により取付け固定される。また、床材も同様に、根太や大引(いずれも図示略)上に形成される。
【0047】
そして、上記ドア枠14や鴨居(上枠を兼ねる場合もある)は、前記寸法安定木材としての集成材により構成される。また、引き戸1には、上記集成材を芯材とするランバー合板などが使用される。また、床材はフローリングとして一般によく知られた突板貼り合板(例えば、厚さが12ミリメートル)が使用される。なお、引き戸1、ドア枠14などは、予め工場で機械加工されたプレカット製品を使用した。
【0048】
一方、吊りレール13及び床敷レール16は、例えばジュラルミンなどのアルミニウム合金又はエンジニアリングプラスチックス成形品が使用される。そして、上記アルミニウム合金により吊りレール13及び床敷レール16を構成する場合においては、下地処理した後、耐摩耗性被膜及び又は摺動円滑性被膜としてのウレタン樹脂塗料中に珪藻土やタンカケイ素微粉末を混入したものが、少なくとも移動用滑車121、151、18が嵌合移動する部分に塗布される。なお、吊りレール13及び床敷レール16をエンジニアリングプラスチックス成形品により構成する場合には、これらの材料自体が摺動円滑性や耐摩耗性に優れているため、特に耐摩耗性被膜及び又は摺動円滑性被膜を塗布する必要はない。
【0049】
以上説明した引き戸1の取付構造によれば、特に下方移動キャスター15が床敷レール16より走行不能とならず、かつ吊り戸用移動キャスター12の移動用滑車121や下方移動キャスター15の移動用滑車16が円滑に嵌合移動することが可能な引き戸1及びその取付構造を提供することが出来る。
(実施例2)
本例は、図3及び図4に示すごとく、実施例1におけるドア下方部の下方移動キャスター15及び床敷レール16に代えて、開放時する移動用滑車18が床敷レール19の略扁平中空長方体190内において嵌合移動するよう構成された引き戸1及びその取付構造を提供するものである。
【0050】
上記開放時する移動用滑車18は、その略中央部に引き戸1のドア下方部に回動可能に配設された回動軸181を有する。また、上記床敷レール19は、略扁平中空長方体190の左右に2段L字状に形成された鍔状又は羽根状の取付用段部193、193を有する。そのため、床敷レール19を床面内17に埋め込み嵌入し、実施例1において使用した接着剤及び又は接合用ビスを用いて、図4に示すごとく、床敷レール19が床上に余り突出しない状態で取付け固定する。
【0051】
そして、床敷レール19の材料や床材及び引き戸1本体やドア枠14(図3参照)の材料も、実施例1における吊りレール16の材料や床材及び引き戸1本体やドア枠14(図1参照)と同様の構成とした。また、移動用滑車121、151、18(図3参照)も、移動用滑車121、151、(図1参照)と同様にした。
【0052】
したがって、本例によれば、実施例1と同様に、移動用滑車121、18は、滑動移動レール部131及び略扁平中空長方体190より脱輪することなく、走行不能とならず、かつ吊り戸用移動キャスター121及び開放時の移動用滑車18が円滑に嵌合移動することが可能な引き戸1及びその取付構造を提供することが出来る。
【発明の効果】
本発明は、請求項1〜請求項7に記載された発明により、構成されているため、下記に記載するような諸々の効果を奏する。
まず、請求項1に記載された発明によれば、特に下方移動キャスター15が床敷レール16、19内において、引き戸の方向変更時において、走行不能とならず、かつ吊り戸用移動キャスター12及び下方移動キャスター15の移動用滑車121、151、18が円滑に嵌合移動することが可能な引き戸1及びその取付構造を提供することが出来る。
【0053】
次に、請求項2に記載された発明によれば、吊り戸用移動キャスター12の移動用滑車121、151、18は、引き戸1が激しく横振れした時であっても、吊りレール13の滑動移動レール部131より移動用滑車121、151、18が脱輪して走行不能となることはない。
また、請求項3に記載された発明によれば、下方移動キャスター15は略扁平中空長方体190より離脱して脱輪することはなく、走行不能となることはない。
【0054】
一方、請求項4に記載された発明によれば、引き戸1の嵌合移動(滑動移動)が円滑になり、吊りレール13及び床敷レール16又は床敷レール19の耐久性が向上する。
そして、請求項5に記載された発明によれば、引き戸1が横枠であるドア枠(図示略)に当接する際における衝撃が緩和された状態で停止し、引き戸1の端部や横枠であるドア枠が破損することはない。
【0055】
また、請求項6に記載された発明によれば、ドア枠14等において、引き戸1を配設すると共に、該ドア枠14等に隣接する開放時に引き戸1を移動させる隣接した壁面(図示略)又は隣接した壁面内に配設されたクローザー(戸袋、戸収納場所)を滑動移動させる吊りレール13及び床敷レール16又は床敷レール19を配設させることが出来る。
そして、請求項7に記載された発明によれば、吊りレール13及び床敷レール16又は床敷レール19において、ドア上方部の吊り戸用移動キャスター12及びドア下方部の下方移動キャスター15を嵌合移動させる状態で引き戸1を設置して、吊りレール13及び床敷レール16又は床敷レール19を介在して、開口枠と隣接した壁面又は隣接した壁面に配設されたクローザー(戸袋、いずれも図示略)との間を滑動移動する引き戸1の取付構造を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る引き戸の一部斜視図。
【図2】本発明の実施例1に係る引き戸のドア下方部の一部断面図。
【図3】本発明の実施例2に係る引き戸の一部斜視図。
【図4】本発明の実施例2に係る引き戸の一部断面図。
【図5】特許文献1に係る引き戸の一部断面を含む平面図。
【図6】従来の引き戸のドア下方部の一部断面図。
【図7】従来の引き戸のドア下方部の別態様の一部断面図。
【符号の説明】
1………………引き戸
11……………引き戸本体
12……………吊り戸用移動キャスター
121…………移動滑車
13……………吊りレール
14……………ドア枠(上枠)
15、18……移動用滑車
16、19……床敷レール
17……………床面内
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に下方移動キャスターが床敷レールより脱輪して走行不能とならず、かつ吊り戸用移動キャスター及び下方移動キャスターが円滑に嵌合移動することが可能な引き戸及びその取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の引き戸9は、図5に示すごとく、特許文献1によれば、開口枠90に配設されたガイドレール91に案内され、開放時には、これに隣接した壁面92に重ね合わせるように収納され、前記ガイドレール91は、引戸9の方向変更のために前後方向に折り曲げられている。
【0003】
そして、ガイドレール91は、図5に示すごとく、第1ガイドレール911と、第2ガイドレール912とに分離されている。
そのため、開放時から閉止時に移行するに当っては、引き戸9の先端部93が後端部94よりも先に開口枠90から離間するように構成されている。開口部の両側においては、ドア枠911が配設されている。
【0004】
一方、非特許文献2などによれば、図6及び図7に示すごとく、移動用滑車95は一般に凹状レール96の上を嵌合移動するタイプと凸状レール97の上を嵌合移動するタイプとがある。
なお、同図において、床面内98に接着剤99を介在して上記凹状レール96及び凸状レール97は取付け固定されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−309838号公報
【非特許文献2】
建築現場実用語辞典(株式会社井上書院発行)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1によれば、図6及び図7に示すごとく、移動用滑車95、凹状レール96、凸状レール97は、例示されていないが、図5に示すごとく、引き戸9の先端部94が後端部96よりも先に開口枠90の側から離間すると開示されている。
【0007】
そのため、図6に示すごとく、移動用滑車95は、引き戸9の横振れにより、凹状レール96より離間して走行不能状態になり易い問題点がある。これは、図7に示すごとく、凸状レール97の場合においても同様のことが言える。
なぜならば、引き戸9が横振れした際に、移動用滑車95の脱輪を防止する壁状物が、凹状レール96及び凸状レール97には配設されていないからである。
【0008】
そこで、本発明は、前記従来の技術における問題点に鑑みてなされたものであり、本発明が解決しようとする課題は、特に下方移動キャスターが床敷レールより走行不能にならず、かつ吊り戸用移動キャスター及び下方移動キャスターが円滑に嵌合移動することが可能な引き戸及びその取付構造を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明が採った手段は、請求項1〜請求項7に記載の示す通りのものである。なお、本発明を具体的に説明するため、実施例において使用する図面の符号を用いて、以下に説明する。
【0010】
まず、請求項1に記載された発明が採った手段は、ドア上方部に吊り戸用移動キャスター12を有し、かつドア下方部に床敷レール16、19を有する引き戸1であって、
前記ドア上方部の吊り戸用移動キャスター12は、吊りレール13内において、嵌合移動する移動用滑車121を有し、
前記ドア下方部の下方移動キャスター15は、床敷レール16、19内又は床敷レール16上を嵌合移動する移動用滑車121を有することを特徴とする引き戸1を提供するものである。
これにより、特に下方移動キャスター15が床敷レール16、19内において、脱輪して走行不能とならず、かつ吊り戸用移動キャスター12及び下方移動キャスター15が円滑に嵌合移動することが可能な引き戸1及び取付構造を提供することが出来る。
【0011】
次に、請求項2に記載された発明が採った手段は、ドア上方部の吊り戸用移動キャスター12は、略扁平中空長方体の下端両側において突出して形成された滑動移動レール部131の上を移動用滑車121が嵌合移動するよう構成されていることを特徴とする引き戸1を提供するものである。
これにより、吊り戸用移動キャスター12の移動用滑車121、15、18は、引き戸1が方向変更時において激しく横振れした時であっても、吊りレール13の滑動移動レール部131より移動用滑車121が走行不能となることはない。
【0012】
そして、請求項3に記載された発明が採った手段は、ドア下方部の下方移動キャスター15は、床敷レール16の底面滑動凸部161の上を嵌合移動する移動用滑車121は床敷レール16の底面上方開放の略扁平中空長方体190の内部において、水平移動回動するよう構成されていることを特徴とする引き戸1を提供しようとするものである。
これにより、下方移動キャスター151は略扁平中空長方体190より離脱し脱輪することはなく、脱輪して走行不能となることはない。
【0013】
請求項4に記載された発明が採った手段は、吊りレール13及び床敷レール16は、少なくとも移動用滑車121、15、18が嵌合移動する部分においては、耐摩耗性被膜、摺動円滑性被膜のいずれか、又は双方を有することを特徴とする引き戸1を提供しようとするものである。
これにより、引き戸1の嵌合移動(滑動移動)が円滑になり、吊りレール13及び床敷レール16又は床敷レール19の耐久性が向上する。
【0014】
そして、請求項5に記載された発明が採った手段は、吊りレール13及び床敷レール16は、その両端部において、磁性体、板ばね、弾性プラスチックのいずれかにより構成されている移動用滑車121、151、18のストッパーが配設されていることを特徴とする引き戸1を提供しようとするものである。
これにより、引き戸1が横枠であるドア枠(図示略)に当接する際における衝撃が緩和された状態で停止し、引き戸1の端部や横枠が破損することはない。
【0015】
また、請求項6に記載された発明が採った手段は、ドア枠(図示省略)と、少なくとも該ドア枠に取付け固定された吊りレール13と、ドア枠又は床面内17に埋め込み嵌入して取付け固定された床敷レール16と、ドア上方部に吊り戸用移動キャスター12とドア下方部に下方移動キャスター15とを有する引き戸1により、少なくとも構成されたことを特徴とする引き戸1の取付構造を提供するものである。
これにより、ドア枠14等において、引き戸1を配設すると共に、該ドア枠14等に隣接する開放時に引き戸1を移動させる隣接した壁面又は隣接した壁面内に配設されたクローザー(戸袋、戸収納場所)を滑動移動させる吊りレール13及び床敷レール16又は床敷レール19を配設させることが出来る。
【0016】
そして、請求項7に記載された発明が採った手段は、第一工程として床面内に埋め込み嵌入して取付け固定された床敷レール16と、第2工程として床敷レール16上又は床敷レール16内に下方移動キャスター15を配設させる引き戸1と、第3工程として該引き戸1のドア上方部に配設される吊り戸用移動キャスター12を吊りレール13の滑動移動レール部131に移動用滑車121、15、18を配設して嵌合移動できる状態にする吊りレール13と、第4工程として吊りレール13をドア上方部のドア枠14(図5における開口枠90参照)に吊り戸用移動キャスター12を取付け固定(図1参照)してなることを特徴とする引き戸1の取付構造を提供するものである。
これにより、吊りレール13及び床敷レール16又は床敷レール19において、ドア上方部の吊り戸用移動キャスター12及びドア下方部の下方移動キャスター15を嵌合移動させる状態で引き戸1を設置して、吊りレール13及び床敷レール16又は床敷レール19を介在して、開口枠と隣接した壁面又は隣接した壁面内に配設されたクローザー(戸袋、いずれも図示略)との間を滑動移動する引き戸1の取付構造を提供することが出来る。
【0017】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態につき、請求項1〜請求項7及び実施例1及び実施例2に対応させながら、特に実施例において使用する図面に基づいて、本発明の各種態様を具体的かつ詳細に説明する。
【0018】
まず、図1及び図2は、実施例1に係る引き戸1及びその取付構造を示す部分斜視図及びその一部断面図である。これらの図面に示す引き戸1の形態が、本発明に係る引き戸1の最も代表的な例である。
図1に示すごとく、引き戸1のドア上方部に配設する吊り戸用移動キャスター12は、吊りレール13内において、嵌合移動する移動用滑車121は吊りレール13より脱輪して走行不能となることはない。
【0019】
次に、注目すべきことは、図1の上方に示すごとく、上記吊り戸用移動キャスター12は、略扁平中空長方体133の下端両側に突出して形成された滑動移動レール部13の上を嵌合移動するよう構成されていることである。これにより、移動用滑車121は、たとえ引き戸が開放時及び又は閉止時において、激しく横振れしても吊りレール13より脱輪して走行不能することはない。
【0020】
そして、次に注目すべきことは、図1の下方及び図2に示すごとく、ドア下方部の下方移動キャスター15は、床敷レール16の底面滑動凸部161の上を嵌合移動する移動用滑車151を有することではある。これは、上記移動用滑車15は、略中央部を中心として緩やかな凹部150を有し、上記床敷レール16の底面滑動凸部161と常に嵌合した状態で滑動移動するように構成されていることによる。なお、床敷レール16は、鍔部において床材17に接合されている。
【0021】
また、注目すべきことは、上記床敷レール16の底面滑動凸部161の両側においては、上記移動用滑車15が脱輪しないように脱輪防止ガイド壁162、162を併設していることである。これにより、引き戸1がたとえ激しく横振れしても、移動用滑車151は床敷レール16より脱輪して走行不能となることはない。これらは、請求項1〜請求項3に記載された発明に対応するものである。
【0022】
更に注目すべきことは、図3の下方及び図4に示すごとく、ドア下方部の下方移動キャスター15は、床敷レール16内又は床敷レール16上を嵌合移動する移動用滑車18を有することである。また、図4に示すごとく、床敷レール16の底面上方開放の略扁平中空長方体190の内部において、水平移動回動するよう移動用滑車18が構成されていることである。
【0023】
これにより、移動用滑車18は略扁平中空長方体190の内部において脱輪して走行不能となることはない。なぜならば、略扁平中空長方体190は、その両側部において、移動用滑車18の脱輪防止用ガイド壁192、192を有するからである。
したがって、引き戸1がたとえ激しく横振れしても、移動用滑車18は略扁平中空長方体190より脱輪して、脱輪して走行不能となることはない。
【0024】
上記吊りレール13及び床敷レール16は、例えば軽金属であるアルミニウム又はジュラルミンなどのアルミニウム合金又は弾性プラスチックなどにより構成することが出来る。弾性プラスチックとしては、例えば、塩化ビニール樹脂、ポリアミド、ポリアセタール、ポリエチレン、ポリカーボネートなどの各種熱可塑性樹脂、特にエンジニアリング合成樹脂であることが好ましい。各種の機械的特性に優れているからである。
【0025】
また、上記引き戸1の本体は、寸法安定木材である木材繊維の異方向性集成材又はこの集成材を芯材とするランバー合板であることが好ましい。これは、上記集成材は、寸法変化率が通常の集成材に比較して小さく、寸法安定性に優れた積層木材だからである。
【0026】
そして、ドア枠14(図1参照)や床敷レール16を配設する床材(床面内17参照)及び隣接した壁面(図示略)及びこの隣接した壁面内に構成するクローザー(戸袋)なども同様である。これにより、気温や湿度の高低に左右されることなく、歪みや狂いの少ない引き戸1やドア枠14を構成することが出来るからである。
【0027】
そして、上記吊り戸用移動キャスター12及び下方移動キャスター15は、図1〜図4に示すごとく、吊りレール13及び床敷レール16内又は吊りレール13及び床敷レール16上を滑動移動するための移動用滑車121、151(図1、図2参照)、水平移動回動する扁平の車輪18(図3、図4参照)は、いずれも弾力性及び耐久性に優れた各種ゴム又は弾性プラスチックにより構成することが好ましい。
なお、上記移動用滑車121、151、18はいずれも滑動移動可能に、その中心部において、車軸122、152(図1、図2参照)、同様に車軸121、181(図3、図4参照)を有する。
【0028】
また、吊り戸用移動キャスター12及び下方移動キャスター15の本体12(図1、図3参照)は、例えば長方体であって、炭素鋼(ステンレス鋼、その他の鉄合金)又はエンジニアリングプラスチックスにより構成することが好ましい。機械的特性、特に曲げ強度や圧縮強度などの耐久性に優れた材料であることが好ましいからである。
【0029】
さらに、上記吊りレール13及び床敷レール16は、請求項4に記載されているごとく、少なくとも移動用滑車121、151、18が嵌合移動する部分において、耐摩耗性被膜、摺動円滑性被膜のいずれか、又は双方を有することが好ましい。耐摩耗性被膜としては、例えばポリウレタン、ポリプロピレンなどのそのプラスチック特性によるものと、塗料中に混入される珪藻土、酸化鉄、炭化珪素、微粉末により、車輪121、15、18と吊りレール13及び床敷レール16との滑動表面の耐摩耗性が向上し、耐久性を向上させるものがある。
【0030】
一方、摺動円滑性被膜としては、例えば塗料中にスピンドル油、マシン油、ダイナモ油、流動パラフィンをエマルジョン(乳化)混入したものを吊りレール13及び床敷レール16上に塗布し、摺動性、滑動円滑性を向上させるもがある。なお、床敷レール16は、床材17内に埋め込み嵌入する態様と、ドア下方部のドア枠(図示略)を床面内に埋め込み嵌入する態様とがある。
【0031】
そして、上記吊りレール13及び床敷レール16は、請求項5に記載されているごとく、その両端部において、磁性体、板ばね、弾性プラスチックのいずれかにより構成されている移動用滑車121、15、18のストッパーが配設されていることが好ましい。
ストッパーとしては、例えば吊りレール13及び床敷レール16の略中央部において、移動用滑車121、15、18が乗り越えられるよう逆V又は逆U字状の突起物であって、移動用滑車121、15、18の半径位の距離(3〜5ミリメートル位)、吊りレール13及び床敷レール16の最端部より離れた位置において、移動用滑車121、15、18を確実に停止させ、衝撃や騒音の発生を最端部当接時に防止することが出来るからである。
【0032】
次に、引き戸1は、例えば片引きタイプのドア、引き違いタイプドア、引き分けタイプのドアであって、少なくとも吊りレール13及び床敷レール16を有する各種のドアに適用可能である。そして、隣接した壁面(図5参照)又はこの隣接した壁面内にクローザー(戸袋)内に、引き戸1を滑動移動して収納させるドアのいずれにも適応できる。
【0033】
そのためには、隣接した壁面に収納するタイプのドアにあっては、図5に示すごとく吊りレール13及び床敷レール16が第一レールを第2レールとにより構成されるものであることが好ましい。本発明に係る引き戸1は、たとえ第一レールより第2レール或いはその逆の場合であっても、その接合点である屈曲レール上で激しい横振れを生じても、車輪121、15、18が脱輪して走行不能となることはないからである。
【0034】
次に引き戸1の取付構造について概説する。
引き戸1及びその周縁は、ドア枠14及び隣接した壁面(図示略)を有し、更にドア枠14に取付け固定された吊りレール13、ドア枠14又は床面内に埋め込み嵌入して取付け固定された床敷レール16と、ドア上方部に吊り戸用移動キャスター12とドア下方部に下方移動キャスター15とを有する引き戸1とにより、少なくとも構成される。これは、請求項9の記載に対応するものである。
【0035】
そして、ここで注目すべきことは、上記引き戸1の取付構造に当っては、まず第一工程として床面内に埋め込み嵌入して取付け固定された床敷レール16と、第2工程として床敷レール16上(図2参照)、又は床敷レール16内(図4参照)に下方移動キャスター15を配設される引き戸1であることが好ましい。これにより、引き戸1のドア下方部において、下方移動キャスター15を床敷レール16に配設し易くなるからである。
【0036】
次に、第三工程として、引き戸1のドア上方部に配設される引き戸1と、第四工程として吊りレール13をドア上方部のドア枠に取付け固定する引き戸の組み立て手順であることが好ましい。これらの記載は、請求項7に対応するものである。引き戸1の取付構造にあたっては、吊りレール13には下方移動キャスター15を嵌合移動するよう構成し、他方吊り戸用移動キャスター12は床敷レール16上(図2の凸部レール161参照)、又は床敷レール16内(図4の略扁平中空長方体190参照)に嵌合移動されることが肝要となるからである。
【0037】
本発明に係る引き戸1は、以上の取付構造を採用することにより、引き戸1を迅速容易に組み立てることが出来ると共に、特に下方移動キャスター15が床敷レール16より脱輪して、特許文献1に開示された従来の引き戸9のごとく、走行不能とはならない。また、吊り戸用移動キャスター12及び下方移動キャスター15が円滑に嵌合移動することが可能な引き戸1及びその取付構造を提供することが出来る。
【0038】
そして、以上のごとく、引き戸1及びその取付構造を提供するに当たっては、以下に、本発明の好ましい実施例1及び実施例2について、図面を用いて具体的に説明する。なお、実施例1及び実施例2は、本発明の好ましい一実施態であって、本発明の技術的範囲やその解釈は、これらに拘束されるものではない。また、実施例1及び実施例2に開示される引き戸1を更に変形したり、改良することも可能である。
(実施例1)
本例は、図1及び図2に示すごとく、下方移動キャスター15が床面内17に埋め込み嵌入された床敷レール16上に、移動用滑車121が嵌合移動(滑動移動)可能に配設される引き戸1及びその取付構造を提供するものである。
【0039】
まず、下方移動キャスター15は、図1の下方及び図2に示すごとく、床面内17に配設される。下方移動キャスター15が床面上に配設されると、下方移動キャスター15上の走行時において、足のつま先が突出した下方移動キャスター15に当接し、転倒したり足先を負傷する場合があり得るため、これを防止するためである。
【0040】
ただし、下方移動キャスター15を床面内17に配設する様態に代えて、ドア下方部は床面内17にドア下枠を埋め込み嵌入する態様もある(請求項6参照)。これにより、新設する床面上に床敷レール16床面内を配設する場合において、引き戸1の取付構造を容易に形成することが出来る。
【0041】
上記下方移動キャスター15は、床敷レール16の凹部レール16内において、移動用滑車151が嵌合移動可能に配設される。そのためには、まず床面内17内に床敷レール16を図1の下方及び図2に示すごとく、所定の位置に接着剤やビズなどの接合手段を用いて配設する。接着剤とビズを併用することも可能である。これにより、下方移動キャスター15は床面内17に強固に埋め込み嵌入されて、耐久性に優れた取付け固定することが可能となる。
【0042】
そして、床敷レール16の凸状レール161上に、引き戸1のドア下方部に配設された移動用滑車151の凹状車輪150が嵌合移動可能に配設する。
ここで注目すべきことは、図1の下方及び図2に示すごとく、移動用滑車150が床敷レール16の凸状レールより脱輪しないように、凸状レール161の両側においては、移動用滑車151の脱輪防止用ガイド壁162、162が形成されていることである。これにより、移動用滑車151は引き戸1が方向変更時において激しく横振れしても、脱輪することはなく、走行不能となることはない。
【0043】
次に、図1の上方に示すごとく、吊り戸用移動キャスター12は、吊りレール13の略扁平中空長方体130内において、移動用滑車121が嵌合移動できるように配設される。
そのためには、移動用滑車121が略扁平中空長方体130の下端両側において突出して形成された鍔状又は羽根状の滑動移動レール部131の上を移動用滑車121が嵌合移動できるように構成される。
【0044】
上述のごとく、図1の上方に示すごとく、吊りレール13の略扁平中空長方体133内に吊り戸用移動キャスターの移動用滑車121が出来るよう滑動移動レール部131に配設すると共に、ドア上方部のドア枠14を吊りレール13の略コ字状の嵌合用凹部133内において、例えば酢酸ビニールエマルジョンタイプの木工用接着剤(図示略)を介在して、ドア上方部のドア枠14に取付け固定する。これにより、図1に示すごとく、引き戸1のドア上方部において、吊り戸用移動キャスター12の移動用滑車121が嵌合移動出来るよう吊りレール13の略扁平中空長方体133内において、移動用滑車121が滑動移動レール部131上に配設されて、引き戸1を前後に滑動移動させることが出来る。
【0045】
ここで注目すべきことは、図1に示すごとく、吊りレール13は略扁平中空長方体130の両側部において、移動用滑車121が脱輪しないよう脱輪防止ガイド壁134、134が形成されていることである。これにより、吊りレール13においても移動用滑車121は、引き戸1が方向変更時において激しく横振れしても、吊りレール13の略扁平中空長方体130内において、脱輪して走行不能となることはない。
【0046】
なお、上記吊りレール13又は上枠としてのドア枠14は、鴨居(図示略)に上記木工用の接着剤や接合用のビス(図示略)を用いて、当業者が通常実施する方法により取付け固定される。また、床材も同様に、根太や大引(いずれも図示略)上に形成される。
【0047】
そして、上記ドア枠14や鴨居(上枠を兼ねる場合もある)は、前記寸法安定木材としての集成材により構成される。また、引き戸1には、上記集成材を芯材とするランバー合板などが使用される。また、床材はフローリングとして一般によく知られた突板貼り合板(例えば、厚さが12ミリメートル)が使用される。なお、引き戸1、ドア枠14などは、予め工場で機械加工されたプレカット製品を使用した。
【0048】
一方、吊りレール13及び床敷レール16は、例えばジュラルミンなどのアルミニウム合金又はエンジニアリングプラスチックス成形品が使用される。そして、上記アルミニウム合金により吊りレール13及び床敷レール16を構成する場合においては、下地処理した後、耐摩耗性被膜及び又は摺動円滑性被膜としてのウレタン樹脂塗料中に珪藻土やタンカケイ素微粉末を混入したものが、少なくとも移動用滑車121、151、18が嵌合移動する部分に塗布される。なお、吊りレール13及び床敷レール16をエンジニアリングプラスチックス成形品により構成する場合には、これらの材料自体が摺動円滑性や耐摩耗性に優れているため、特に耐摩耗性被膜及び又は摺動円滑性被膜を塗布する必要はない。
【0049】
以上説明した引き戸1の取付構造によれば、特に下方移動キャスター15が床敷レール16より走行不能とならず、かつ吊り戸用移動キャスター12の移動用滑車121や下方移動キャスター15の移動用滑車16が円滑に嵌合移動することが可能な引き戸1及びその取付構造を提供することが出来る。
(実施例2)
本例は、図3及び図4に示すごとく、実施例1におけるドア下方部の下方移動キャスター15及び床敷レール16に代えて、開放時する移動用滑車18が床敷レール19の略扁平中空長方体190内において嵌合移動するよう構成された引き戸1及びその取付構造を提供するものである。
【0050】
上記開放時する移動用滑車18は、その略中央部に引き戸1のドア下方部に回動可能に配設された回動軸181を有する。また、上記床敷レール19は、略扁平中空長方体190の左右に2段L字状に形成された鍔状又は羽根状の取付用段部193、193を有する。そのため、床敷レール19を床面内17に埋め込み嵌入し、実施例1において使用した接着剤及び又は接合用ビスを用いて、図4に示すごとく、床敷レール19が床上に余り突出しない状態で取付け固定する。
【0051】
そして、床敷レール19の材料や床材及び引き戸1本体やドア枠14(図3参照)の材料も、実施例1における吊りレール16の材料や床材及び引き戸1本体やドア枠14(図1参照)と同様の構成とした。また、移動用滑車121、151、18(図3参照)も、移動用滑車121、151、(図1参照)と同様にした。
【0052】
したがって、本例によれば、実施例1と同様に、移動用滑車121、18は、滑動移動レール部131及び略扁平中空長方体190より脱輪することなく、走行不能とならず、かつ吊り戸用移動キャスター121及び開放時の移動用滑車18が円滑に嵌合移動することが可能な引き戸1及びその取付構造を提供することが出来る。
【発明の効果】
本発明は、請求項1〜請求項7に記載された発明により、構成されているため、下記に記載するような諸々の効果を奏する。
まず、請求項1に記載された発明によれば、特に下方移動キャスター15が床敷レール16、19内において、引き戸の方向変更時において、走行不能とならず、かつ吊り戸用移動キャスター12及び下方移動キャスター15の移動用滑車121、151、18が円滑に嵌合移動することが可能な引き戸1及びその取付構造を提供することが出来る。
【0053】
次に、請求項2に記載された発明によれば、吊り戸用移動キャスター12の移動用滑車121、151、18は、引き戸1が激しく横振れした時であっても、吊りレール13の滑動移動レール部131より移動用滑車121、151、18が脱輪して走行不能となることはない。
また、請求項3に記載された発明によれば、下方移動キャスター15は略扁平中空長方体190より離脱して脱輪することはなく、走行不能となることはない。
【0054】
一方、請求項4に記載された発明によれば、引き戸1の嵌合移動(滑動移動)が円滑になり、吊りレール13及び床敷レール16又は床敷レール19の耐久性が向上する。
そして、請求項5に記載された発明によれば、引き戸1が横枠であるドア枠(図示略)に当接する際における衝撃が緩和された状態で停止し、引き戸1の端部や横枠であるドア枠が破損することはない。
【0055】
また、請求項6に記載された発明によれば、ドア枠14等において、引き戸1を配設すると共に、該ドア枠14等に隣接する開放時に引き戸1を移動させる隣接した壁面(図示略)又は隣接した壁面内に配設されたクローザー(戸袋、戸収納場所)を滑動移動させる吊りレール13及び床敷レール16又は床敷レール19を配設させることが出来る。
そして、請求項7に記載された発明によれば、吊りレール13及び床敷レール16又は床敷レール19において、ドア上方部の吊り戸用移動キャスター12及びドア下方部の下方移動キャスター15を嵌合移動させる状態で引き戸1を設置して、吊りレール13及び床敷レール16又は床敷レール19を介在して、開口枠と隣接した壁面又は隣接した壁面に配設されたクローザー(戸袋、いずれも図示略)との間を滑動移動する引き戸1の取付構造を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1に係る引き戸の一部斜視図。
【図2】本発明の実施例1に係る引き戸のドア下方部の一部断面図。
【図3】本発明の実施例2に係る引き戸の一部斜視図。
【図4】本発明の実施例2に係る引き戸の一部断面図。
【図5】特許文献1に係る引き戸の一部断面を含む平面図。
【図6】従来の引き戸のドア下方部の一部断面図。
【図7】従来の引き戸のドア下方部の別態様の一部断面図。
【符号の説明】
1………………引き戸
11……………引き戸本体
12……………吊り戸用移動キャスター
121…………移動滑車
13……………吊りレール
14……………ドア枠(上枠)
15、18……移動用滑車
16、19……床敷レール
17……………床面内
Claims (7)
- ドア上方部に吊り戸用移動キャスターを有し、かつドア下方部に床敷レールに沿って滑動移動する下方移動キャスターを有する引き戸であって、
前記ドア上方部の吊り戸用移動キャスターは、吊りレール内において嵌合移動する移動用滑車を有し、
前記ドア下方部の下方移動キャスターは、床敷レール内又は床敷レール上を嵌合移動する嵌合移動を有することを特徴とする引き戸。 - ドア上方部の吊り戸用移動キャスターは、略扁平中空長方体の下端両側において突出して形成された滑動移動レール部の上を移動用滑車が嵌合移動するよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の引き戸。
- ドア下方部の下方移動キャスターは、床敷レールの底面滑動凸部の上を嵌合移動する移動用滑車又は床敷レールの底面上方開放の略扁平中空長方体の内部において、水平移動回動するよう移動用滑車が構成されていることを特徴とする請求項1に記載の引き戸。
- 吊りレール及び床敷レールは、少なくとも移動用滑車が嵌合移動する部分においては、耐摩耗性被膜、摺動円滑性被膜のいずれか、又は双方を有することを特徴とする請求項1〜請求項3に記載の引き戸。
- 吊りレール及び床敷レールは、その両端部において、磁性体、板ばね、弾性プラスチックのいずれかにより構成されている移動用滑車のストッパーが配設されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の引き戸。
- ドア枠と、少なくとも該ドア枠に取付け固定された吊りレールと、ドア枠又は床面内に埋め込み嵌入して取付け固定された床敷レールと、ドア上方部に吊り戸用移動キャスターとドア下方部に下方移動キャスターとを有する引き戸とにより、少なくとも構成されたことを特徴とする引き戸の取付構造。
- 第一工程として床面内に埋め込み嵌入して取付け固定された床敷レールと、第二工程として床敷レール上又は床敷レール内に下方移動キャスターを配設される引き戸と、第三工程として該引き戸のドア上方部に配設される吊り戸用移動キャスターを吊りレールの滑動移動レール部に移動用滑車を配設して嵌合移動できる状態にする吊りレールと、第四工程として吊りレールをドア上方部のドア枠に取付け固定してなることを特徴とする請求項6に記載の引き戸の取付構造。
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2003
- 2003-07-22 JP JP2003199732A patent/JP2005042304A/ja active Pending
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