JP2005041874A - 4,4′−メチレンジフェニルジイソシアネートおよび2,4′−メチレンジフェニルジイソシアネートの高い含有率を有するジフェニルメタン系列のジイソシアネートおよびポリイソシアネートの混合物の製造 - Google Patents

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Abstract

【課題】ジフェニルメタン系列のジイソシアネートおよびポリイソシアネートの混合物の製造方法を提供する。
【解決手段】 a)アニリンおよびホルムアルデヒドを酸性触媒の存在下に反応させて2環系メチレンジフェニルジアミンを含有するジフェニルメタン系列のジアミンおよびポリアミンを製造し、
b)2環系メチレンジフェニルジアミンを含有するジフェニルメタン系列のジアミンおよびポリアミンをホスゲン化して粗製ジイソシアネートおよびポリイソシアネートを製造し、かつ
c)2環系メチレンジフェニルジイソシアネートを少なくとも95質量%含有するフラクションを1回の蒸留工程で粗製ジイソシアネートおよびポリイソシアネートから分離する。
【効果】本発明による方法は簡単で、かつエネルギーを節約し、かつ所望のMDI異性体比を有し、第二成分の含有率が極めて低いMDI混合物が得られる。
【選択図】なし

Description

本発明は、4,4′−メチレンジフェニルジイソシアネートおよび2,4′−メチレンジフェニルジイソシアネートの高い含有率を有するジフェニルメタン系列からのジイソシアネートおよびポリイソシアネートの混合物を製造する方法ならびにポリマーを製造するための該混合物の使用に関する。
ジフェニルメタン系列(MDI)からのジイソシアネートおよびポリイソシアネートを、ジフェニルメタン系列(MDA)からの相応するジアミンおよびポリアミンのホスゲン化によって製造することは公知である。ジフェニルメタン系列からのジアミンおよびポリアミン自体はアニリンとホルムアルデヒドとの縮合によって製造される。ジフェニルメタン系列からのジアミンをホスゲン化することによって相応するジイソシアネートである2,2′−MDI、2,4′−MDIおよび4,4′−MDIが得られ、これらを当業者は2環系MDI(ジフェニルメタン系列からのジイソシアネート)と記載している。しかしアニリンとホルムアルデヒドとの縮合の間、2環系MDA(メチレンジフェニルジアミンMDA)もまたさらにホルムアルデヒドおよびアニリンと反応してより環の多いMDAグレードが得られ、これらはホスゲン化の後にポリマーMDI中で多環系成分となる(ジフェニルメタン系列からのポリイソシアネート)。数多くの実地での製造の適用のためには2環系MDIの高い比率を得ることが有利である。目下の従来技術によればこれは2つの異なった方法により達成することができる。
1.酸性触媒によるアニリンとホルムアルデヒドとの縮合においてアニリンを大過剰で使用し、過剰のアニリンを反応混合物から分離し、かつ返送する。縮合の間の大過剰のアニリンは2環系MDAの高い比率を有するMDA混合物を生じる。反応において使用されるアニリン/ホルムアルデヒドの比率が高いほど、反応生成物中に含有される2環系含有率は高い。2,4′−MDA対4,4′−MDAの比率は酸性触媒の濃度によっても影響を受ける場合がある。高い触媒濃度は4,4′−MDAに有利である。低い濃度は2,4′−MDAに有利である(たとえばEP−158059−B1およびEP−3303−B1を参照のこと)。このようなMDAグレードを以下ではそれぞれ、低い2,4′−異性体含有率または高い2,4′−異性体含有率を有するMDI組成物に関してポリマーAまたはポリマーBとよぶ。予め選択的に製造されたMDAグレードのホスゲン化により所望のMDI組成物が得られる。
2.ポリマーのMDAは通常の方法で酸性触媒を使用してアニリンおよびホルムアルデヒドから製造される。ポリマーMDAをホスゲン化し、かつ蒸留により分解して著しくモノマーが富化されたフラクションとポリマーが富化されたフラクションとが得られる。ポリマーMDIフラクションは市販のポリマーMDI製品として使用することができる。モノマーのMDIフラクションは従来技術により蒸留によって、または結晶化によって異性体の4,4′−MDIおよびほぼ2,4′−MDI50%と4,4′−MDI50%の混合物へ分解される。この2種類のモノマー生成物は販売されるか、またはさらに加工されて2環系MDIの高い含有率を有し、かつ正確な異性体比のポリマーMDIを含有する混合された生成物を生じる。
いずれの場合も関連する投資およびエネルギー消費量は、2環系MDIの高い比率を有するMDI混合物を製造するコストが著しいことを意味する。
最初のケースではアニリンとホルムアルデヒドとの縮合において大過剰のアニリンを循環させ、蒸留によって反応混合物から分離し、かつ次いで返送しなくてはならない。
第二のケースでは小過剰のアニリンを用いたアニリンとホルムアルデヒドとの縮合により著量の多環系MDAグレードが所望のジアミンに加えて生じ、これを次いでジアミンと一緒にホスゲン化する。ジイソシアネートとポリイソシアネート(2環系MDIと多環系MDIグレード)の混合物からのジイソシアネートを得るために、ジイソシアネートをジイソシアネートとポリイソシアネートとの混合物から留去しなくてはならない(モノマー/ポリマー分離)。このモノマー分離の後で蒸留および/または結晶化により異性体を相互に分離しなくてはならず、その際、大量の装置の使用および高いエネルギー消費量と関連している。次いで手間をかけて分離した異性体を再度一緒に、高いモノマー含有率の最終生成物に混合する。
しかし従来技術による方法でのモノマー/ポリマー分離により得られる粗製モノマー蒸留液(粗製モノマー、実質的にジイソシアネートからなる)はなお、望ましくない高い濃度の第二の成分を含有している。たとえばこの粗製MDIモノマー混合物は50ppmの最大濃度の何倍ものモノクロロベンゼンおよび最大で20ppmのフェニルイソシアネートを、有利にはポリウレタンの製造によって一般に要求される、最大で20ppmのモノクロロベンゼンおよび最大で10ppmのフェニルイソシアネートを含有する。さらに通常の粗製MDIモノマー混合物は著量のウレトジオン(二量体のp−MDI)を含有しており、これはより高い濃度で生成物の混濁およびMDI中での固体の沈殿物につながる。従ってモノマー/ポリマー分離で留去されるジイソシアネートは著しいコストおよび労力がかかわるその後の蒸留段階で第二の成分を除去しなくてはならない。
異性体の規定された含有率を有する特定のMDIグレード、換言すれば2,4′−MDI、2,2′−MDIおよび4,4′−MDIは市販されている。従って従来技術によれば市販のMDIグレードに相応する、低い第二成分の含有率を有する組成物は、蒸留および/または結晶化による複雑な多段の異性体分離によって製造される。次いで特定の適用のために必要とされるイソシアネート組成物をこれらのMDIグレードをブレンドすることによって製造する。
しかしMDIグレードの多くの適用にとってポリマーの製造はブレンドされる供給原料中で極めて高い4,4′−MDI純度、換言すればたとえば極めて低い2,2′−MDIの含有率を必要としない。従って特定の適用のために適切なイソシアネート組成物を製造するためにその他のMDIグレートと混合するための複数の複雑な蒸留段階による、極めて低い2,2′−MDI含有率を有する純粋な4,4′−MDIグレードの使用はエネルギー消費量に関して不十分である。
次のことも従来技術から公知である:
たとえば次の2つの研究は選択的なMDI合成による混合されたMDI生成物の直接的な製造を記載している。Keggenhoff、Maehlmann&Eifler(EP−158059B1)は、4,4′−MDI約80%および2,4′−MDA約10%を含有し、かつ約90%の2環系の成分の含有率を有する高い4,4′−MDA含有率を有するMDA混合物を製造した。これに対してEifler&Ellendt(EP−3303B1)は、2環系成分88%の含有率を有し、2,2′−MDA19%、2,4′−MDA36%および4,4′−MDA45%を含有する、モノマー含有率の高いMDAを製造することができた。8を上回るアニリン/ホルムアルデヒドの高いモル比はこれらの生成物を製造するために必要とされ、このことは大量のアニリンを返送しなくてはならないことを意味している。さらにHCl(触媒として)およびNaOH(触媒の中和のため)の高い消費量がこれらのグレードの多くのために必要である。特に高い4,4′−MDA含有率を有する生成物は極めて高いHCl触媒消費量を示す。高い2,4′−MDI含有率、モノマーが富化されたMDAグレードの製造は特に高い、しばしば不所望の二次的な2,2′−MDIの収率につながる。2,2′−MDIの高い濃度は、その低い反応性に基づいて多くの適用において望ましくない。
ポリマーおよびモノマーのMDIの製造は一般に文献で公知である。46〜65%の2環系成分含有率を有するポリマーMDAの製造はたとえばDE−2750975A1により、またはDE−2517301A1により行うことができる。MDIモノマー中の異性体分離のために工業的に主として使用されている蒸留(DE−3145010A1)および結晶化(EP−A−482490)の2つの方法は、文献中に詳細に記載されている。しかしいずれの研究もMDIブレンドのための供給原料源としてモノマー/ポリマー分離からの粗製モノマーのMDIフラクションを直接使用することは記載していない。その代わりに当業者は、4,4′−MDI>98%を含有する限外濾過されたモノマーの異性体の混合物および2,4′−MDIと4,4′−MDIそれぞれ約50%の、場合により2,2′−MDIを2.5%まで含有している混合物をできる限り経済的に製造することに専念している(M. Stepanski、P. Faessler:"New hybrid process for purification and separation of MDI isomers"、Sulzer Chemtech、ソルトレークシティにおけるポリウレタン学会2002(2002年10月)での発表)。
ポリマーのMDI生成物をブレンドし、かつモノマー生成物を繰り返し蒸留することによって高いモノマー含有率のMDI混合物を製造することはポリウレタン工業では一般的な方法である。たとえばUS−A−5,258,417では低粘度のブレンドされたMDI生成物の製造において使用されている。
粗製ポリマーMDI混合物の精製は原則として多くの研究で試験されてきている。たとえば化学添加剤を使用して不純物を除去する試みがなされている(US−A−3,925,437、US−A−3,793,362、DE−A−2316028)。DD−A−118,105およびGB−A−1,114,690では化学的に結合した不純物を除去する試みにおいて溶剤を添加している。DD−A−271,820はMDIおよびTDI(トルエンジイソシアネート)をストリッピングすることを提案しているが、しかしこのことにより0.1〜10質量%の顕著な供給原料の分解が生じ、かつ実質的に極めて頑固な化学的に結合した不純物の除去の目的が犠牲になる。
US−A−3,857,871は、ポリマーMDIのストリッピング法を開示しており、これは生成物中の酸性および加水分解可能な塩素の低減につながる。GB−A−1,362,708は、ポリマーMDIの精製のための方法を記載しており、この方法によりたしかに加水分解可能な塩素の量が著しく低減する。しかし生成物はなお溶剤を0.1%含有する。
EP−158059−B1 EP−3303−B1 DE−2750975A1 DE−2517301A1 DE−3145010A1 EP−A−482490 US−A−5,258,417 US−A−3,925,437 US−A−3,793,362 DE−A−2316028 DD−A−118,105 GB−A−1,114,690 DD−A−271,820 US−A−3,857,871 GB−A−1,362,708 M. Stepanski、P. Faessler:"New hybrid process for purification and separation of MDI isomers"、Sulzer Chemtech
従って本発明の課題は、高いモノマー含有率を有するMDI混合物を製造するために簡単で、かつエネルギーを節約する方法および所望のMDI異性体比を有し、第二成分、特に溶剤、フェニルイソシアネート、ウレトジオンおよびホスゲンに関して極めて低い比率を有するMDI混合物の製造方法を提供することである。
上記課題は本発明により、粗製ジイソシアネートおよびポリイソシアネート混合物から、4,4′−MDIを60質量%以上、2,4′−MDIを4〜35質量%および2,2′−MDIを0.1〜10質量%およびフェニルイソシアネートを最大で20ppm含有する2環系メチレンジフェニルジイソシアネートを少なくとも95質量%含有するフラクションを1回の蒸留工程で留去することにより解決される。
本発明は
a)アニリンおよびホルムアルデヒドを酸性触媒の存在下に反応させて2環系メチレンジフェニルジアミンを含有するジフェニルメタン系列のジアミンおよびポリアミンを製造する工程、
b)2環系メチレンジフェニルジアミンを含有するジフェニルメタン系列のジアミンおよびポリアミンをホスゲン化して、場合により溶剤の存在下に粗製ジイソシアネートおよびポリイソシアネートを製造する工程および
c)フラクションの質量に対して4,4′−MDI含有率60質量%以上、2,4′−MDI含有率4〜35質量%および2,2′−MDI含有率0.01〜10質量%を有し、かつフェニルイソシアネートを最大で20ppmおよび場合により溶剤を最大で50ppm含有する2環系メチレンジフェニルジイソシアネートを少なくとも95質量%含有するフラクションを1回の蒸留工程で、および場合により低沸点成分を上流および下流で分離して、粗製ジイソシアネートおよびポリイソシアネートから分離する工程、
からなる、2環系メチレンジフェニルジイソシアネートを少なくとも95質量%含有するジフェニルメタン系列からのジイソシアネートのフラクションを製造する方法に関する。
工程c)で、フラクションの質量に対して76質量%以上の4,4′−MDI含有率、5〜22質量%の2,4′−MDI含有率および0.2〜3質量%の2,2′−MDI含有率を有し、ならびにフェニルイソシアネートを最大で10ppmおよび場合により溶剤を最大で20ppm含有する2環系メチレンジフェニルジイソシアネートを少なくとも99質量%含有するフラクションを有利に粗製ジイソシアネートおよびポリイソシアネートから分離する。
フェニルイソシアネートおよび溶剤の上記の最大濃度は分離される全フラクションの質量に対する。
1回の蒸留工程でのフラクションの分離とは、分離されるMDIをこの1回の蒸留工程だけで完全に蒸発させ、かつふたたび濃縮し、かつ塔の別の部分でフラクションとして得ることを意味する。これに対して低沸点成分の上流および/または下流での任意の分離では主として蒸発およびその後の凝縮によって低沸点成分を分離する。MDIの大部分は低沸点成分の分離の間、蒸発しない。
従って1回の蒸留工程におけるフラクションの分離とは特に、本発明による方法において1回の蒸留工程で粗製ジイソシアネートおよびポリイソシアネートからフラクションを除去した後で引き続き異性体MDIジイソシアネートの分離をそれ以上行わないことも意味する。
本発明による方法によって、フラクションの質量に対して少なくとも95質量%の高い2環系MDI含有率および第二の成分の低い割合を有する高いモノマー含有率のMDI混合物が、従来技術による分離法よりも著しく低いエネルギー消費量で得られる。この場合、エネルギー消費量は従来技術による方法と比較して低減される。というのも、大過剰のアニリンを含有するアニリンおよびホルムアルデヒドの凝縮およびその後の蒸留と返送が回避されるからである。しかし同時に本発明による方法によって、ホスゲン化から得られるジイソシアネートとポリイソシアネートとからなる混合物の蒸留において、不所望の第二成分の量が1回の蒸留工程のみで低減され、その後の蒸留工程は不要となる。不所望の第二成分を同時に除去する(従来技術による)多段の蒸留による異性体の分離は本発明による方法では回避される。
従来技術によるMDI異性体の蒸留において、痕跡成分たとえば加水分解可能な塩素成分を分解するために著しい技術的努力がなされてもいる。しかしこのような痕跡成分は高いモノマー含有率のMDI混合物中では妨げにならない。残りの痕跡成分を除去するためにモノマーのMDIは一般に気化され、かつ異性体の蒸留の間に4〜6回濃縮され、その後、純粋な4,4′−MDIとして販売することができる。これに対して本発明により低溶剤粗製モノマーMDIを製造するためのエネルギー消費量は著しく低い。というのも、MDIが1回の蒸留工程および低沸点成分の上流および/または下流での任意の分離で製造されるからである。
本発明による方法によるフラクションの質量に対して少なくとも95質量%の高い2環系MDI含有率を有する高モノマー含有MDIフラクションの製造は、問題の多い低沸点の第二成分、たとえばフェニルジイソシアネートおよび場合により溶剤をモノマー/ポリマー分離工程で除去することにより達成される。工程c)における1回の蒸留工程でのこの分離は有利には蒸留塔の塔頂で1〜50ミリバールの絶対圧力および100℃〜300℃の温度で実施する。本発明による方法による、2環系メチレンジフェニルジイソシアネートを少なくとも95質量%およびフェニルイソシアネートを最大で20ppmおよび場合により溶剤を最大で50ppm含有するフラクションを製造する間の第二成分の除去は、蒸留(モノマー/ポリマーの分離)の間に得られる粗製MDIモノマー混合物をストリッピングすることにより、または実際のモノマー/ポリマー分離に先だって低沸点成分を除去することにより補助することができる。
蒸留(モノマー/ポリマー分離)の間に得られる粗製MDIモノマー混合物のストリッピングは、溶剤、フェニルイソシアネートおよびたとえば少量の残留ホスゲンを含有する低沸点成分をストリッピング塔の塔頂で、MDI異性体の小さい分割流と共に分離することに関する。分離された低沸点フラクションはMDI/溶剤分離段階へ返送するか、または有利には別の低沸点成分分離塔へ供給し、溶剤およびフェニルイソシアネートを除去し、かつ付加的なMDI供給原料として返送するか、または別々に使用することができる。
ストリッピングによる低沸点成分の分離を省略する場合、モノマー/ポリマー分離段階は側留除去を伴う蒸留塔として設計されていてもよい。ここでクリーンなMDIモノマー混合物を塔の側留で分離し、かつ低沸点成分を塔頂で留去する。低沸点成分は返送するか、または有利には別の低沸点成分分離塔中で溶剤およびフェニルイソシアネートを除去することができる。
低沸点成分の除去は実質的にフェニルイソシアネートまたは溶剤がモノマー/ポリマー分離工程に供給されないように改善することができる。このことはたとえばモノマー/ポリマー分離の前に、蒸留液を場合により多段の溶剤除去工程から最初の溶剤分離工程へと返送することによって達成される。
結晶化は粗製MDIモノマー混合物を精製するために適切な方法でもある。
この方法では、モノマー/ポリマー分離により蒸留塔から得られる生成物をウレトジオンの含有率を抑えるために急冷により有利には35〜80℃の温度に冷却する。連続的なMDIモノマー流の急冷のために適切な方法はすでに従来技術に存在している。たとえば循環ポンプおよびたとえば60℃の温度での熱交換器を有する循環装置は約140℃〜200℃の高温の生成物を最も短時間で60℃まで冷却し、このことによってウレトジオンの形成を最小に維持するために適切である。
本発明はジフェニルメタン系列からのジイソシアネートを含有する混合物を製造するための方法にも関し、この場合、
a)フラクションの質量に対して4,4′−MDI含有率60質量%以上、2,4′−MDI含有率4〜35質量%、2,2′−MDI含有率0.01〜10質量%を含有し、ならびにフェニルイソシアネートを最大で20ppmおよび場合により溶剤を最大で50ppm含有する2環系メチレンジフェニルジイソシアネートを少なくとも95質量%含有するフラクションを上記の方法で製造し、かつ
b)工程a)で製造されたフラクションをジフェニルメタン系列のジイソシアネートおよび/またはポリイソシアネートを含有する1種以上の混合物とブレンドする。
本発明による方法により製造され、2環系MDIを少なくとも95質量%含有するジフェニルメタン系列からのジイソシアネートのフラクションは、多環系(ポリマー)MDIおよび市販のMDIグレードとブレンドし、2環系MDIおよび多環系MDIの比率を自由に調整でき、かつ種々のMDI異性体の比率を自由に調整することができる任意のMDI混合物を製造するために使用することができる。
本発明による方法により製造されるジフェニルメタン系列のジイソシアネートのフラクションは有利には次の組成を有する:
●全2環系成分含有率:≧95質量%、
●4,4′−MDI含有率:全フラクションに対して>60質量%、
●2,4′−MDI含有率:全フラクションに対して4質量%〜35質量%、
●2,2′−MDI含有率:全フラクションに対して0.01〜10質量%、
●溶剤含有率:全フラクションに対して0〜50ppm、
●フェニルイソシアネート含有率:全フラクションに対して0〜20ppm、
●ウレトジオン含有率:全フラクションに対して0〜0.5質量%。
特に有利なフラクションの組成は次のとおりである:
●全2環系成分含有率:≧99質量%、
●4,4′−MDI含有率:全フラクションに対して>76質量%、
●2,4′−MDI含有率:全フラクションに対して5質量%〜22質量%、
●2,2′−MDI含有率:全フラクションに対して0.2〜3質量%、
●溶剤含有率:全フラクションに対して0〜20ppm、
●フェニルイソシアネート含有率:全フラクションに対して0〜10ppm、
●ウレトジオン含有率:全フラクションに対して0〜0.1質量%。
本発明により製造される、2環系MDIを少なくとも95質量%含有するジフェニルメタン系列からのジイソシアネートのフラクションは、ポリイソシアネートまたはその他の有機イソシアネートとブレンドすることができる。図1は、MDIブレンドを製造するためのいくつかの市販の出発生成物の略図である。図2は同じパラメータ領域のMDI系列からのブレンド製品のいくつかの例を示す。横軸は2環系成分の全含有率を記載しており、縦軸はオルト2環系成分の全含有率(2,2′−MDI+2,4′−MDI)を記載している。破線は特定の出発生成物からブレンドを製造することができる三角を囲む。
本発明による方法により製造される2環系MDIを少なくとも95質量%含有するジフェニルメタン系列のジイソシアネートのフラクションは芳香族イソシアネートを含有する1種以上の混合物とブレンドすることができる。有利に使用されるジフェニルメタン系列のジイソシアネートおよび/またはポリイソシアネートを含有する前記の混合物に加えて、トルエンジイソシアネート(たとえば2,4−TDI、2,6−TDI)を含有する混合物またはナフタレンジイソシアネート(たとえば1,5−NDI)を含有する混合物またはこれらのイソシアネートの混合物もまた有利に使用することができる。しかし原則としてその他の芳香族および/または脂肪族モノ−、ジ−、トリ−もしくは高官能性イソシアネートをブレンドのために使用することもできる。
本発明による方法により製造される2環系MDIを少なくとも95質量%含有するジフェニルメタン系列のジイソシアネートのフラクションおよびこれらから製造されるブレンド生成物は、通常のイソシアネート変性反応のため、たとえば次のもののために使用することができる:カルボジイミド化および得られるウレトンイミン(uretonimine)またはOH官能性ポリエステル、C、Cおよび/またはCポリエーテル、ウレトジオン、アロファネート、ビウレットおよび/または尿素誘導体からのプレポリマーの製造のため。
本発明による方法により製造される2環系MDIを少なくとも95質量%含有するジフェニルメタン系列のジイソシアネートのフラクションは、MDI系列のその他のジイソシアネートおよびポリイソシアネートおよび/またはポリマーの製造において使用するためのイソシアネート成分を製造するためにその他のイソシアネートとの混合成分として使用することができる。これらのブレンド生成物から製造されるべき完成部材はポリウレタン化学の全分野をカバーする。次のものが例として挙げられる:
●断熱および冷却器産業のための硬質フォーム、
●包装用発泡材料、
●家具および自動車産業のための軟質フォームおよび軟質成型フォーム、
●被覆、接着剤、シーラントおよびエラストマーの適用、
●半硬質ポリウレタンフォーム。
本発明により製造されるブレンドMDI生成物は、MDI異性体分離の段階での蒸留のため、またはMDA段階でのアニリンの蒸留のために、はるかに少ない装置の使用および低いエネルギー消費量で製造することができる。同時に平均的なHClおよびNaOH供給原料のMDA段階での消費量は、従来技術により大量の特定量のHCl(MDA中の異性体分布を制御するため)およびNaOHを用いて製造されるポリマーAまたはポリマーBグレードの使用を回避することができる場合には著しく低減することができる。
多くのブレンド生成物中で、2,2′−MDIの含有率は、高い2,2′−MDI含有率を有するポリマーBグレードをもはや直接製造せず、かつ高いモノマー含有率の最終生成物のための混合成分として使用する場合にも低減することができる。ブレンド中でMDIの低い2,2′−MDIグレード、たとえば低い2,2′−MDI含有率を有するのみの本発明による方法により製造されるフラクションを使用することにより、著しく低い2,2′−MDI含有率ひいては改善された反応性を有するMDI生成物をブレンドにより製造することができる。これらから製造されるポリマーもまた改善されたポリマー特性を示す。
本発明の課題を解決する方法を以下の実施例を参照にすることによって説明する。記載されている全ての%の値は質量に対するもの(質量%)である。
記載の組成を有する以下のMDI供給原料を市販のMDI混合物の製造のために使用することができる(MCB=モノクロロベンゼン溶剤、PHI=フェニルイソシアネート):
Figure 2005041874
2種類のポリマーグレードAおよびBを高いアニリン過剰率で製造し、従ってアニリンの複雑かつ高価な蒸留および返送が必要とされる。他方では、不所望の第二の成分を分離し、かつ個々の2環系MDI異性体(2,4′−MDI、2,2′−MDIおよび4,4′−MDI)のために必要とされる規格を確立するために、MDI異性体蒸留生成物である4,4′−純粋な、2,4′−富化された、および2,2′−富化されたグレードを、ホスゲン化から得られるジイソシアネートとポリイソシアネートとの混合物の極めて複雑な多段の蒸留により製造しなくてはならない。
他方、ポリマーグレードおよび粗製モノマーグレード(粗製モノマーおよび純粋な粗製モノマー)は、1回の蒸留によりわずかな労力と低いエネルギー消費量でホスゲン化から得られるジイソシアネートとポリイソシアネートの混合物から得られる。ポリマーグレードはこの場合、塔底生成物として製造され、かつ多環系のMDIを大きい比率で含有する。粗製モノマーグレードを蒸留塔の塔頂で、または側方の排出流として除去する。粗製モノマーおよび純粋な粗製モノマーは、純粋な粗製モノマーが本発明による方法により得られ、従って残留する第二の成分、たとえばフェニルイソシアネートおよび場合により溶剤を極めて低い割合で示し、従って蒸留による付加的な工程を必要としない点で異なっている。
例1(比較例)
ポリマーグレード17質量%、ポリマーグレードA51質量%およびポリマーグレードB32質量%からの混合されたMDI生成物の製造により、次の製品品質が得られた(MCB=溶剤としてモノクロロベンゼン)
Figure 2005041874
ブレンド1の製造のために精留(precision-distilled)生成物(4,4′−純粋グレード、2,2′−富化されたグレード、2,4′−富化されたグレード)を使用しなかったが、しかしその代わりに、極めて複雑な方法を使用して製造したポリマーグレードAおよび/またはB83質量%を使用しなくてはならなかった。従って例1によるブレンド1の製造は極めてエネルギー消費量が高い。
例2(比較)
ポリマーグレード36.4質量%、4,4グレード37.1質量%および2,4グレード26.5質量%からの混合されたMDI生成物の製造により、次の製品品質が得られた:
Figure 2005041874
ブレンド2の製造はコストをかけて製造されたポリマーMDAグレードAもしくはBまたはホスゲン化生成物(ポリマーグレードAおよびB)を使用しないが、その代わりに極めて複雑な方法を使用して製造された4,4′−純粋な、および2,4′−富化されたグレード64質量%を使用しなくてはならなかった。従って例2によるブレンド2の製造は極めてエネルギー消費量が高い。しかしブレンド1と比較してこれは著しく低い2,2′−MDI含有率を有していた。
例3(比較例)
ポリマーグレード35.9%、粗製モノマー45.7%、2,4−グレード18.3%からなる混合されたMDI生成物の製造により次の製品品質が得られた。
Figure 2005041874
例3は、ブレンド2(例2)が満足した溶剤の含有率(<20ppm)およびPHI含有率(<10ppm)に関してブレンド3が重要な顧客要求を満足することができないことを示している。しかし例2で得られた含有率に匹敵する低い2,2′−MDI含有率は達成された。
例4(本発明による):
ポリマーグレード35.9%、純粋な粗製モノマー45.7%、2,4−グレード18.3%からなる混合されたMDIの製造により次の製品品質が得られた。
Figure 2005041874
エネルギーのかかる精留された異性体生成物のわずか約18%がこのブレンドの製造のために必要とされ、このことは約70%の精留された異性体生成物の使用における低減を意味する。極めて複雑な方法を使用するMDAの製造から得られた2種類のポリマーグレードAおよびBは、一緒に省略することができる。例2において得られたものの品質に匹敵する生成物が製造されたが、ただし2,2′−含有率においてわずかな増加を伴うのみであった。
例5(本発明による):
3.9質量%の高い2,2′−含有率が実際に必要である場合、約50%の2,2′−MDIおよび約50%の2,4′−MDIを含有する、付加的に得られる生成物品質(2,2′−富化タイプ)を第四の成分として使用することができる。例1からの出発値をこの方法で正確に再現することができる。
ポリマーグレード30.2%、純粋な粗製モノマー51.8%、2,4−グレード11.4%および2,2−グレード6.7%からなる混合されたMDIの生成物の製造により次の製品品質が得られた。
Figure 2005041874
精留された生成物(2,2′−富化されたグレードおよび2,4′−富化されたグレード)のわずか約18%がブレンド5の製造のために必要とされた。精密に製造されるポリマーグレードAおよびBを一緒に省略することができる。この結果、例1と比較してエネルギーコストをかけて製造される原料の量の約80%の低下につながる。
例6(比較例)
アニリン1000gを撹拌反応器中、40℃で31.9%の水性HCl306gと混合した。32%のホルムアルデヒド溶液480gを15分以内に滴加した。撹拌をまず40℃でさらに15分間継続し、かつその後2.5時間で温度を徐々に100℃に上げた。次いで反応混合物を100℃で撹拌下に10時間還流させ、かつ50%の水酸化ナトリウム溶液で中和し、水相を分離し、かつ有機相を水で洗浄した。有機溶液を除去し、かつ過剰のアニリンを真空蒸留によって除去した。MDA反応生成物を、モノクロロベンゼン(MCB)中のホスゲンの氷冷される15%溶液を含有する第二の撹拌反応器に装入した。ホスゲンのモル過剰は150%であった。ホスゲン40リットル/hを連続的に添加しながら1時間かけて反応溶液をゆっくり100℃に加熱した。さらに1時間の間隔をあけて混合物を沸点まで加熱し、ホスゲンの添加を停止し、かつ真空を適用した。温度を徐々に210℃に高め、圧力を3ミリバールに低下させ、かつ溶剤を完全に除去した。モノマーのMDI58質量%(2,2′−MDI0.21質量%、2,4′−MDI5.1質量%、4,4′−MDI52.7質量%を含有する)、MCB65ppmおよびPHI14.5ppmを含有する粗製MDI混合物が得られた。
粗製MDI混合物をポリマーMDI生成物および粗製モノマーフラクション(2環系MDI)へと分解した。その下にある塔底生成物蒸発器への生成物供給部を有するガラスカラムを試験構成として使用した。カラムは分離トレーの代わりに液滴分離充てん物(droplet separator packing)を有しているのみであった。蒸留液を塔頂で完全に沈澱させ、かつ除去した。塔頂圧力を真空ポンプにより5ミリバールに調整した。
粗製MDI混合物500g/hの流を180℃で連続的に運転される装置に供給した。2時間の供給段階に引き続き、次の材料流を生成物として装置から除去した:
蒸留装置の塔底:次の組成で10分間に62g:
2,2′−MDI0.09%、2,4′−MDI3.7%、4,4′−MDI39.8%、MCB0.5ppm、PHI4ppm、残分:ポリマーMDI(25℃での塔底生成物の粘度:185mPas)。
蒸留装置からの塔頂流:次の組成で10分間に21g:
2,2′−MDI0.57%、2,4′−MDI9.0%、4,4′−MDI89.3%、MCB241ppm、PHI44ppm。
組成に関する全ての%値は個々の完全な試料の質量に対する。
例7(本発明による):
例6からの粗製MDI混合物をポリマーのMDI生成物および清澄で純粋な粗製モノマーおよび低沸点成分フラクションへと分解した。
塔底蒸発装置への生成物供給部および4つの理論分離段階を有するステンレススチールの蒸留充てん物を有し、実験室用カラムの塔頂からの液状の返送流を除去することができ、かつ部分的に還流としてカラムに返送されるガラスカラムを試験構成として使用した。蒸留液を塔頂で完全に沈澱させ、かつ試料分離装置(sample divider)を使用して95%を還流としてカラムに返送した。塔頂圧力は真空ポンプにより5ミリバールに設定した。
粗製MDI混合物500g/hの流を180℃で連続的に運転される装置へと供給した。2時間の供給段階の後、次の材料流を生成物として装置から除去した:
蒸留装置の塔底:次の組成で10分間に60g:
2,2′−MDI0.08%、2,4′−MDI3.6%、4,4′−MDI39.9%、MCB0.5ppm、PHI4ppm、残分:ポリマーMDI(25℃での塔底生成物の粘度:205mPas)。
蒸留装置からの塔頂流:次の組成で10分間に2g:
2,2′−MDI2.0%、2,4′−MDI17.0%、4,4′−MDI80.7%、MCB730ppm、PHI380ppm。
2つの分離用充填部材の間の蒸留装置からの側方流(純粋な粗製モノマーフラクションに相応):2,2′−MDI0.45%、2,4′−MDI8.7%、4,4′−MDI90.7%、MCB12ppm、PHI6ppm。
組成に関する全ての%値は個々の完全な試料の質量に対する。
上記の例は、本発明による方法により製造された純粋な粗製モノマーからのブレンドされた生成物の製造が従来技術と比較して決定的な利点を提供することを示している。
●ブレンド中のポリマーグレードAおよびBを純粋な粗製モノマーと交換することによりブレンド生成物中の2,2′−MDIの含有率を著しく低減することができ、このことにより反応性を高め、かつ残留モノマー含有率を低減することができる。
●ブレンド中の粗製モノマーを純粋な粗製モノマーと交換することにより、ブレンド生成物中の溶剤、たとえばMCB、フェニルイソシアネートおよびホスゲンの含有率を著しく低減することができる。このことによりブレンド生成物の純度ひいては生成物の特性が著しく改善される。
本発明を説明する目的で上記で本発明を詳細に記載したが、このような詳細は単に説明を目的としたものであり、当業者は特許請求の範囲により限定される以外は本発明の趣旨および範囲から逸れることなく変更を加えることができるものと理解すべきである。
MDIブレンドを製造するための市販の出発材料の2環系成分含有率を示す略図 ブレンドされたMDI生成物の2環系成分含有率を示す略図

Claims (4)

  1. a)アニリンおよびホルムアルデヒドを酸性触媒の存在下に反応させて2環系メチレンジフェニルジアミンを含有するジフェニルメタン系列のジアミンおよびポリアミンを製造する工程、
    b)2環系メチレンジフェニルジアミンを含有するジフェニルメタン系列のジアミンおよびポリアミンをホスゲン化して粗製ジイソシアネートおよびポリイソシアネートを製造する工程および
    c)フラクションの質量に対して4,4′−MDI60質量%以上、2,4′−MDI4〜35質量%、2,2′−MDI0.01〜10質量%、およびフェニルイソシアネート20ppm以下を含有する2環系メチレンジフェニルジイソシアネートを少なくとも95質量%含有するフラクションを1回の蒸留工程で粗製ジイソシアネートおよびポリイソシアネートから分離する工程、
    からなる、2環系メチレンジフェニルジイソシアネートを少なくとも95質量%含有するジフェニルメタン系列のジイソシアネートのフラクションを製造する方法。
  2. 工程b)を溶剤の存在下に実施する、請求項1記載の方法。
  3. 請求項1の工程c)で分離されたフラクションを芳香族イソシアネートを含有する混合物とブレンドすることからなる、ジフェニルメタンジイソシアネート混合物の製造方法。
  4. (a)請求項1の工程c)で分離したフラクションおよび/または請求項3に記載した方法で製造したブレンドを
    (b)ポリオールと
    反応させることからなる、ポリマーの製造方法。
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