JP2005040962A - 積層体 - Google Patents
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Abstract
【課題】耐熱性、耐薬品性、難燃性、及び耐湿熱性を兼ね備えるとともに耐衝撃性に優れ、さらに引っ張り伸度が大きく加工性が優れた積層体を提供する。
【解決手段】ポリフェニレンスルフィド層(A)とポリフェニレンスルフィドアロイ層(B)とが、A/B又はA/B/Aの積層構造に積層された積層体である。ここで、アロイ層(B)は無配向であることが好ましく、層(A)は少なくとも一軸に配向していることが好ましい。
【選択図】 なし
【解決手段】ポリフェニレンスルフィド層(A)とポリフェニレンスルフィドアロイ層(B)とが、A/B又はA/B/Aの積層構造に積層された積層体である。ここで、アロイ層(B)は無配向であることが好ましく、層(A)は少なくとも一軸に配向していることが好ましい。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーエアコン用モーターなどで使用される電気絶縁材として特に有用な積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリフェニレンスルフィド(以下PPSともいう。)からなるフィルムは優れた耐熱性、難燃性、剛性、耐薬品性、電気絶縁性、低吸湿性などの性質を有しており、電気・電子機器、機械部品及び自動車部品などに使用されている。
【0003】
近年、その電気絶縁性や低吸湿性の高さを活かし、電気絶縁材料へのPPSフィルムの適用が進められてきている。例えば(1)二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを電気絶縁材料として用いることが知られている(特許文献1参照)。また、(2)無配向であるPPSシートを電気絶縁材料として用いることが知られている(特許文献2、3参照)。
【0004】
また、(3)無配向であるPPSシート層と二軸配向PPSフィルム層とが接着剤を介することなく積層されている積層体が知られている(特許文献4参照)。
【0005】
なお、PPS樹脂は射出成形品等にも使用されており、それら用途に適した樹脂組成物やアロイ組成物が種々提案されている(特許文献5等参照)。しかし、これら文献では、射出成形用に適した組成物との説明がされているだけであり、フィルムやシート等の他の用途への展開までは示唆していない。
【0006】
【特許文献1】特開昭55−35456号公報
【特許文献2】特開昭56−34426号公報
【特許文献3】特開昭57−121052号公報
【特許文献4】特開平2−45144号公報
【特許文献5】特開2002−3716号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したPPS系のフィルムやシート、積層フィルム及び積層体は、耐熱性、電機絶縁性等、PPS本来の優れた特長を有するものの、下記の問題点があった。すなわち、特許文献1に記載された前記(1)二軸配向PPSフィルムは、耐衝撃性や引裂り強さが乏しく、例えばモータのスロットライナーやウェッジとして用いる場合、フィルムが裂けてしまったり、フィルムがデラミネーションしてしまったりする問題があった。特許文献2や3に記載された前記(2)無配向PPSシートは引裂き強さに富むが、引っ張り伸度が小さく、また融点付近の温度にさらされると急激に強度が低下し、形態保持性が著しく悪化してしまうという問題があった。また、特許文献4に記載された前記(3)PPS積層体は接着剤を用いずに積層させているので耐衝撃性に富んでいるが、引っ張り伸度が小さく、加工性に問題がある。
【0008】
そこで、本発明はこれらの問題点を解消し、耐熱性、耐薬品性、難燃性、及び耐湿熱性を兼ね備えるとともに耐衝撃性に優れ、さらに引っ張り伸度が大きく加工性が優れた積層体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の積層体は、上記目的を達成するために、次の事項から特定される構成を有する。
すなわち、ポリフェニレンスルフィド層(A)とポリフェニレンスルフィドアロイ層(B)とがA/B又はA/B/Aの積層構造に積層された積層体である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明において、ポリフェニレンスルフィド層(A)やポリフェニレンスルフィドアロイ層(B)を構成する樹脂主成分のポリフェニレンスルフィド(PPS)とは、繰り返し単位の70モル%以上(好ましくは85モル%以上)が、次の構造式
【化1】
【0011】
で示される構成単位からなる重合体をいう。係る構成単位成分が70モル%未満ではポリマの結晶性、熱転移温度などが低くなりPPSを主成分とする樹脂組成物からなるフィルムの特徴である耐熱性、寸法安定性、機械的特性等を損なう。また、その繰り返し単位の30モル%未満、好ましくは15モル%未満であれば、上記構造単位以外の、スルフィド結合を含む単位が共重合されていても差し支えない。また、該重合体の共重合の仕方は、ランダム型、ブロック型を問わない。
【0012】
本発明において、ポリフェニレンスルフィドアロイ層(B)(以下、PPSアロイ層(B)という。)に用いられるPPS樹脂の溶融粘度は、オレフィン系共重合体との溶融混練が可能であれば特に制限はないが、通常100〜10000ポイズ(温度310℃、剪断速度1000/sec)のものが使用され、100〜5000ポイズの範囲がより好ましく用いられる。
【0013】
本発明においてPPSアロイ層(B)を構成するポリフェニレンスルフィドアロイ樹脂は、上記したポリフェニレンスルフィドにオレフィン系共重合体が配合されてアロイ化した樹脂である。ここで言うアロイとは異種のポリマーを混合させる技術のことを指し、共重合とは異なる。
【0014】
該オレフィン系共重合体としては、α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル及びエポキシ基含有ビニルモノマーを共重合してなるエポキシ基含有オレフィン系共重合体が特に好ましく用いられる。また、その共重合比率が次のとおりであることが特に好適なものである。共重合体を構成するモノマー単位において、α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとの合計に対してα−オレフィンが52〜95重量%、α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルが5〜48重量%であり、かつ、α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとの合計85〜99.5重量%に対し、エポキシ基含有ビニルモノマー0.5〜15重量%であることが、好適な共重合比率である。更に好ましい共重合比率は、α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとの合計に対してα−オレフィンが60〜85重量%、α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルが15〜40重量%であり、かつ、α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとの合計85〜99.5重量%に対し、エポキシ基含有ビニルモノマー0.5〜15重量%である。
【0015】
かかるエポキシ基含有オレフィン系共重合体のモノマー成分であるα−オレフィンの具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、デセン−1、オクテン−1などが挙げられ、中でもエチレンが好ましく用いられる。またこれらは2種以上を同時に使用することもできる。
【0016】
またエポキシ基含有オレフィン系共重合体の他のモノマー成分であるα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとしては、炭素数3〜8個の不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタアクリル酸等のアルキルエステルが好ましい。具体的にはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ヘキシルなどが例示でき、これらのうちアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチルが好ましく用いられる。またこれらは2種以上を同時に使用することもできる。
【0017】
またエポキシ基含有オレフィン系共重合体のもう一つのモノマー成分である、エポキシ基含有ビニルモノマーとしては、α,β−不飽和酸のグリシジルエステル、グリシジルエーテルなどが例示でき、特に下記一般式で示されるα,β−不飽和酸のグリシジルエステルが好ましい。
【0018】
【化2】
(上記式中において、Rは水素原子又は低級アルキル基である。この低級アルキル基は例えば炭素数が1〜4のアルキル基である。)
【0019】
その具体例としてはアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジルなどが挙げられ、中でもメタクリル酸グリシジルが好ましく用いられる。
【0020】
本発明の積層体におけるPPSアロイ層(B)は、上記のPPSアロイ樹脂(樹脂組成物)を溶融成形することにより製造される厚さ1mm以下のフィルム、シート或いは板状体(以下、シートと総称する)から成る。なお、PPSアロイ層(B)は無配向であっても特定の方向に配向していてもよいが、 引っ張り伸度を高くするためには、実質的に無配向である方が好ましい。
【0021】
また、本発明の積層体におけるポリフェニレンスルフィド層(A)(以下、PPS層(A)という。)は、前記したPPS樹脂、或いはそれに必要に応じて添加剤や他の樹脂を配合したPPS系樹脂組成物を、溶融成形してシート状としたフィルムから成る。なお、PPS層(A)は無配向であっても特定の方向に配向していてもよいが、 耐衝撃性を高めるためには、少なくとも一軸に配向している方が好ましい。
【0022】
また、少なくとも一軸に配向させるための延伸方法としては特に限定しないが、ロールの速度差により長手方向に一軸に延伸する方法、その一軸に延伸したものをテンターで幅方向に引っ張り延伸する逐次二軸延伸法、またはテンターで同時に二軸に延伸する方法などが挙げられる。この時、延伸の倍率はシートの強度から2〜5倍が好ましい。
【0023】
本発明の積層体は、前記したPPSアロイ層(B)用シートと、前記したPPS層(A)用フィルムとを、重ね合わせて接着剤を介することなく積層させたものである。その積層方法は特に限定されないが例えば、高温高圧下で熱圧着する方法が好ましい。熱圧着は、温度180〜300℃、圧力1〜20kg/cm2の条件で、ロールプレス装置、熱板プレス装置などによって行なうことができる。3層に積層する場合は、上記の条件でまず2層体(A/B)を作製し、該2層体のPPSアロイ層(B)シート側の表面に更に、PPS層(A)用フィルムを積層することにより製造するか、或いは、同時に3層を積層することにより製造することができる。
【0024】
上記条件で圧着された積層体は、カール発生や強度低下を防止するために、圧着後直ちに150℃以下の温度で冷却することが好ましい。
【0025】
また、積層する前に、PPSアロイ層(B)用シートの表面や、PPS層(A)用フィルムの表面に、コロナ放電処理やプラズマ処理を施すことによって、積層界面での接着性を高めるようにしてもよい。
【0026】
本発明の積層体における積層構成が、PPSアロイ層(B)と、PPS層(A)とを積層した2層構造(A/B)である場合、AとBの厚み比A/Bが0.1〜10の範囲であることが、熱が加わったときの耐熱性、形態保持性と耐衝撃性のバランスの点で好ましい。また積層体全体の厚さは20〜700μmの範囲が好ましい。
【0027】
本発明の積層体における積層構成が、PPS層(A)、PPSアロイ層(B)、PPS層(A′)の順に積層した3層構造(A/B/A′)である場合、各層A、A′、Bの厚さが次式
0.1≦(A+A′)/B≦10
を満たすことが、熱が加わったときの耐熱性、形態保持性と耐衝撃性のバランスの点で好ましい。またAとA′の厚み比A/A′が0.5〜2.0の範囲が加工時の作業性の点で好ましい。さらに積層体全体の厚さは30〜1000μmの範囲が好ましい。ここで、AとA′は、いずれも、PPS層であるが、同一組成・配向の層であってもよいし、異なる組成・配向の層であってもよい。
【0028】
【実施例】
以下の例で製造された積層体の引っ張り伸度、耐衝撃強度は、次の方法で測定した値である。
【0029】
(引っ張り伸度)
“テンシロン”(オリエンテック社製AMF/RTA−100)を用いて、幅10mmのサンプルフィルムをチャック間長さ50mmとなるようにセットし、25℃、65%RHの条件下で引張速度300mm/分で引張試験を行う。その試験結果を下記のようにランク付けした。
◎: 破断点伸度30%以上
○: 破断点伸度20%以上、30%未満
△: 破断点伸度10%以上、20%未満
×: 破断点伸度10%未満
【0030】
(耐衝撃強度)
シャルピー衝撃試験をASTM D256の方法に従って測定した。その試験結果を下記のようにランク付けした。
◎: 衝撃強度0.1(N/μm)以上
○: 衝撃強度0.05(N/μm)以上、0.1(N/μm)未満
△: 衝撃強度0.01(N/μm)以上、0.05(N/μm)未満
×: 衝撃強度0.01(N/μm)未満
【0031】
(実施例1〜42)
PPSアロイ層(B)用のPPSアロイ樹脂としては、次のPPS樹脂a及びエポキシ基含有オレフィン系共重合体b1又はb2を用い、次の方法で調製した物を用いた。
【0032】
(a)PPS樹脂a: 直鎖状PPS樹脂、溶融粘度500ポイズ(310℃、せん断速度1000/sec)、灰分量0.05重量%
(b)エポキシ基含有オレフィン系共重合体:
b1: エチレン/アクリル酸メチル/グリシジルメタクリレート共重合体(共重合割合=64/30/6(重量%))
b2: エチレン/アクリル酸n−ブチル/グリシジルメタクリレート共重合体(共重合割合=79/15/6(重量%))
【0033】
上記の(a)PPS樹脂a、100重量部に対し、(b)オレフィン系共重合体b1もしくはb2を、5重量部、10重量部若しくは15重量部の重量割合でドライブレンドした後、シリンダー温度280℃(ホッパー側)〜320℃(先端側)に設定した2軸押し出し機で溶融混練して押し出し、ストランドカッターによりペレット化し、120℃で1晩乾燥させた。
【0034】
得られたアロイペレット(c)を、シリンダー温度285℃(ホッパー側)〜300℃(先端側)に設定した小型押出機に供給し、溶融させた後、口金より吐出させた。吐出した溶融シートを、印加電圧7kVで静電印加キャスト方式で25℃に保たれたクロムメッキロール上に密着させ冷却固化し、PPSアロイからなる無配向状態のシートを作製した。これを無配向アロイシートという。また、この無配向アロイシートを、ロールの速度差により長手方向に一軸に延伸し、その一軸に延伸したものをテンターで幅方向に引っ張り、二軸に延伸されたシートとした。これを二軸延伸アロイシートという。
【0035】
表層部Aに使用したPPSフィルムは、以下のようにして作製した。上記(a)PPS樹脂をシリンダー温度285℃(ホッパー側)〜300℃(先端側)に設定した小型押出機に供給し、溶融させた後、口金より吐出させた。吐出した溶融シートを、印加電圧7kVで静電印加キャスト方式で25℃に保たれたクロムメッキロール上に密着させ冷却固化して無配向状態のフィルムとした。これを無配向PPSフィルムという。また、縦横の二軸に配向させたPPSフィルムとして、厚みが38μm又は100μmのPPSフィルム(東レ(株)製“トレリナ”タイプ3030)を用いた。これを二軸延伸PPSフィルムという。
【0036】
上記のようにして作製された無配向アロイシート又は二軸延伸アロイシートを基層部Bとして用い、上記の無配向PPSフィルム又は二軸延伸PPSフィルムを表層部Aとして用い、表1〜表5に示す積層構成となるように、温度260℃、圧力10kg/cm2の条件でのプレスにより熱圧着させ、積層体を作製した。なお、この際、両層の間に接着剤を付与しなかった。
【0037】
表層部Aとして二軸延伸PPSフィルムを用いて得られた積層体は、表1〜表2に示すとおり、引っ張り伸度が20%以上と大きく、かつ、耐衝撃強度が0.05N/μm以上と大きいものであった。また、表層部Aとして二軸延伸PPSフィルムを用いて得られた積層体は、表3〜表4に示すとおり、耐衝撃性がやや小さいものであった。さらにまた、基層部Bとして二軸延伸アロイシートを用いた場合は、表4〜表5に示すとおり、引っ張り伸度がやや小さいものであった。なお、これら積層体は、いずれも、耐熱性、耐薬品性、難燃性、電気絶縁性などにも優れたものであった。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】
(比較例1〜4)
実施例で用いた(a)PPS樹脂aを、シリンダー温度285℃(ホッパー側)〜300℃(先端側)に設定した小型押出機に供給し、溶融させた後、口金より吐出させた。吐出した溶融シートを、印加電圧7kVで静電印加キャスト方式で25℃に保たれたクロムメッキロール上に密着させ冷却固化し、PPSからなるPPS無配向シートを作製した。
【0044】
得られたPPS無配向シートを基層部B用に用い、また、実施例で用いたと同じ二軸延伸PPSフィルムを表層部A用に用い、表6に示す積層構成となるように、温度260℃、圧力10kg/cm2の条件でのプレスにより熱圧着させ、積層体を作製した。この際、両層の間に接着剤を付与しなかった。
得られた積層体は、表6に示すとおり、引っ張り伸度及び耐衝撃強度が劣るものであった。
【0045】
【表6】
【0046】
【発明の効果】
本発明の積層体は、耐熱性、耐薬品性、耐湿熱性、及び難燃性などに優れ、しかも、衝撃強度に優れ、引っ張り伸度も優れ加工性がよい、という優れた特性を兼備する。従って、これら特性を利用して、本発明の積層体は特に電気絶縁材料として有用であり、例えば、ハイブリッドカーなどにおけるカーエアコン用モーターでの電気絶縁材としても使用できる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、カーエアコン用モーターなどで使用される電気絶縁材として特に有用な積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、ポリフェニレンスルフィド(以下PPSともいう。)からなるフィルムは優れた耐熱性、難燃性、剛性、耐薬品性、電気絶縁性、低吸湿性などの性質を有しており、電気・電子機器、機械部品及び自動車部品などに使用されている。
【0003】
近年、その電気絶縁性や低吸湿性の高さを活かし、電気絶縁材料へのPPSフィルムの適用が進められてきている。例えば(1)二軸配向ポリフェニレンスルフィドフィルムを電気絶縁材料として用いることが知られている(特許文献1参照)。また、(2)無配向であるPPSシートを電気絶縁材料として用いることが知られている(特許文献2、3参照)。
【0004】
また、(3)無配向であるPPSシート層と二軸配向PPSフィルム層とが接着剤を介することなく積層されている積層体が知られている(特許文献4参照)。
【0005】
なお、PPS樹脂は射出成形品等にも使用されており、それら用途に適した樹脂組成物やアロイ組成物が種々提案されている(特許文献5等参照)。しかし、これら文献では、射出成形用に適した組成物との説明がされているだけであり、フィルムやシート等の他の用途への展開までは示唆していない。
【0006】
【特許文献1】特開昭55−35456号公報
【特許文献2】特開昭56−34426号公報
【特許文献3】特開昭57−121052号公報
【特許文献4】特開平2−45144号公報
【特許文献5】特開2002−3716号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したPPS系のフィルムやシート、積層フィルム及び積層体は、耐熱性、電機絶縁性等、PPS本来の優れた特長を有するものの、下記の問題点があった。すなわち、特許文献1に記載された前記(1)二軸配向PPSフィルムは、耐衝撃性や引裂り強さが乏しく、例えばモータのスロットライナーやウェッジとして用いる場合、フィルムが裂けてしまったり、フィルムがデラミネーションしてしまったりする問題があった。特許文献2や3に記載された前記(2)無配向PPSシートは引裂き強さに富むが、引っ張り伸度が小さく、また融点付近の温度にさらされると急激に強度が低下し、形態保持性が著しく悪化してしまうという問題があった。また、特許文献4に記載された前記(3)PPS積層体は接着剤を用いずに積層させているので耐衝撃性に富んでいるが、引っ張り伸度が小さく、加工性に問題がある。
【0008】
そこで、本発明はこれらの問題点を解消し、耐熱性、耐薬品性、難燃性、及び耐湿熱性を兼ね備えるとともに耐衝撃性に優れ、さらに引っ張り伸度が大きく加工性が優れた積層体を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の積層体は、上記目的を達成するために、次の事項から特定される構成を有する。
すなわち、ポリフェニレンスルフィド層(A)とポリフェニレンスルフィドアロイ層(B)とがA/B又はA/B/Aの積層構造に積層された積層体である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明において、ポリフェニレンスルフィド層(A)やポリフェニレンスルフィドアロイ層(B)を構成する樹脂主成分のポリフェニレンスルフィド(PPS)とは、繰り返し単位の70モル%以上(好ましくは85モル%以上)が、次の構造式
【化1】
【0011】
で示される構成単位からなる重合体をいう。係る構成単位成分が70モル%未満ではポリマの結晶性、熱転移温度などが低くなりPPSを主成分とする樹脂組成物からなるフィルムの特徴である耐熱性、寸法安定性、機械的特性等を損なう。また、その繰り返し単位の30モル%未満、好ましくは15モル%未満であれば、上記構造単位以外の、スルフィド結合を含む単位が共重合されていても差し支えない。また、該重合体の共重合の仕方は、ランダム型、ブロック型を問わない。
【0012】
本発明において、ポリフェニレンスルフィドアロイ層(B)(以下、PPSアロイ層(B)という。)に用いられるPPS樹脂の溶融粘度は、オレフィン系共重合体との溶融混練が可能であれば特に制限はないが、通常100〜10000ポイズ(温度310℃、剪断速度1000/sec)のものが使用され、100〜5000ポイズの範囲がより好ましく用いられる。
【0013】
本発明においてPPSアロイ層(B)を構成するポリフェニレンスルフィドアロイ樹脂は、上記したポリフェニレンスルフィドにオレフィン系共重合体が配合されてアロイ化した樹脂である。ここで言うアロイとは異種のポリマーを混合させる技術のことを指し、共重合とは異なる。
【0014】
該オレフィン系共重合体としては、α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル及びエポキシ基含有ビニルモノマーを共重合してなるエポキシ基含有オレフィン系共重合体が特に好ましく用いられる。また、その共重合比率が次のとおりであることが特に好適なものである。共重合体を構成するモノマー単位において、α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとの合計に対してα−オレフィンが52〜95重量%、α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルが5〜48重量%であり、かつ、α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとの合計85〜99.5重量%に対し、エポキシ基含有ビニルモノマー0.5〜15重量%であることが、好適な共重合比率である。更に好ましい共重合比率は、α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとの合計に対してα−オレフィンが60〜85重量%、α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルが15〜40重量%であり、かつ、α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとの合計85〜99.5重量%に対し、エポキシ基含有ビニルモノマー0.5〜15重量%である。
【0015】
かかるエポキシ基含有オレフィン系共重合体のモノマー成分であるα−オレフィンの具体例としては、エチレン、プロピレン、ブテン−1、4−メチルペンテン−1、ヘキセン−1、デセン−1、オクテン−1などが挙げられ、中でもエチレンが好ましく用いられる。またこれらは2種以上を同時に使用することもできる。
【0016】
またエポキシ基含有オレフィン系共重合体の他のモノマー成分であるα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとしては、炭素数3〜8個の不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタアクリル酸等のアルキルエステルが好ましい。具体的にはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸t−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸ヘキシルなどが例示でき、これらのうちアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、メタクリル酸n−ブチルが好ましく用いられる。またこれらは2種以上を同時に使用することもできる。
【0017】
またエポキシ基含有オレフィン系共重合体のもう一つのモノマー成分である、エポキシ基含有ビニルモノマーとしては、α,β−不飽和酸のグリシジルエステル、グリシジルエーテルなどが例示でき、特に下記一般式で示されるα,β−不飽和酸のグリシジルエステルが好ましい。
【0018】
【化2】
(上記式中において、Rは水素原子又は低級アルキル基である。この低級アルキル基は例えば炭素数が1〜4のアルキル基である。)
【0019】
その具体例としてはアクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、エタクリル酸グリシジルなどが挙げられ、中でもメタクリル酸グリシジルが好ましく用いられる。
【0020】
本発明の積層体におけるPPSアロイ層(B)は、上記のPPSアロイ樹脂(樹脂組成物)を溶融成形することにより製造される厚さ1mm以下のフィルム、シート或いは板状体(以下、シートと総称する)から成る。なお、PPSアロイ層(B)は無配向であっても特定の方向に配向していてもよいが、 引っ張り伸度を高くするためには、実質的に無配向である方が好ましい。
【0021】
また、本発明の積層体におけるポリフェニレンスルフィド層(A)(以下、PPS層(A)という。)は、前記したPPS樹脂、或いはそれに必要に応じて添加剤や他の樹脂を配合したPPS系樹脂組成物を、溶融成形してシート状としたフィルムから成る。なお、PPS層(A)は無配向であっても特定の方向に配向していてもよいが、 耐衝撃性を高めるためには、少なくとも一軸に配向している方が好ましい。
【0022】
また、少なくとも一軸に配向させるための延伸方法としては特に限定しないが、ロールの速度差により長手方向に一軸に延伸する方法、その一軸に延伸したものをテンターで幅方向に引っ張り延伸する逐次二軸延伸法、またはテンターで同時に二軸に延伸する方法などが挙げられる。この時、延伸の倍率はシートの強度から2〜5倍が好ましい。
【0023】
本発明の積層体は、前記したPPSアロイ層(B)用シートと、前記したPPS層(A)用フィルムとを、重ね合わせて接着剤を介することなく積層させたものである。その積層方法は特に限定されないが例えば、高温高圧下で熱圧着する方法が好ましい。熱圧着は、温度180〜300℃、圧力1〜20kg/cm2の条件で、ロールプレス装置、熱板プレス装置などによって行なうことができる。3層に積層する場合は、上記の条件でまず2層体(A/B)を作製し、該2層体のPPSアロイ層(B)シート側の表面に更に、PPS層(A)用フィルムを積層することにより製造するか、或いは、同時に3層を積層することにより製造することができる。
【0024】
上記条件で圧着された積層体は、カール発生や強度低下を防止するために、圧着後直ちに150℃以下の温度で冷却することが好ましい。
【0025】
また、積層する前に、PPSアロイ層(B)用シートの表面や、PPS層(A)用フィルムの表面に、コロナ放電処理やプラズマ処理を施すことによって、積層界面での接着性を高めるようにしてもよい。
【0026】
本発明の積層体における積層構成が、PPSアロイ層(B)と、PPS層(A)とを積層した2層構造(A/B)である場合、AとBの厚み比A/Bが0.1〜10の範囲であることが、熱が加わったときの耐熱性、形態保持性と耐衝撃性のバランスの点で好ましい。また積層体全体の厚さは20〜700μmの範囲が好ましい。
【0027】
本発明の積層体における積層構成が、PPS層(A)、PPSアロイ層(B)、PPS層(A′)の順に積層した3層構造(A/B/A′)である場合、各層A、A′、Bの厚さが次式
0.1≦(A+A′)/B≦10
を満たすことが、熱が加わったときの耐熱性、形態保持性と耐衝撃性のバランスの点で好ましい。またAとA′の厚み比A/A′が0.5〜2.0の範囲が加工時の作業性の点で好ましい。さらに積層体全体の厚さは30〜1000μmの範囲が好ましい。ここで、AとA′は、いずれも、PPS層であるが、同一組成・配向の層であってもよいし、異なる組成・配向の層であってもよい。
【0028】
【実施例】
以下の例で製造された積層体の引っ張り伸度、耐衝撃強度は、次の方法で測定した値である。
【0029】
(引っ張り伸度)
“テンシロン”(オリエンテック社製AMF/RTA−100)を用いて、幅10mmのサンプルフィルムをチャック間長さ50mmとなるようにセットし、25℃、65%RHの条件下で引張速度300mm/分で引張試験を行う。その試験結果を下記のようにランク付けした。
◎: 破断点伸度30%以上
○: 破断点伸度20%以上、30%未満
△: 破断点伸度10%以上、20%未満
×: 破断点伸度10%未満
【0030】
(耐衝撃強度)
シャルピー衝撃試験をASTM D256の方法に従って測定した。その試験結果を下記のようにランク付けした。
◎: 衝撃強度0.1(N/μm)以上
○: 衝撃強度0.05(N/μm)以上、0.1(N/μm)未満
△: 衝撃強度0.01(N/μm)以上、0.05(N/μm)未満
×: 衝撃強度0.01(N/μm)未満
【0031】
(実施例1〜42)
PPSアロイ層(B)用のPPSアロイ樹脂としては、次のPPS樹脂a及びエポキシ基含有オレフィン系共重合体b1又はb2を用い、次の方法で調製した物を用いた。
【0032】
(a)PPS樹脂a: 直鎖状PPS樹脂、溶融粘度500ポイズ(310℃、せん断速度1000/sec)、灰分量0.05重量%
(b)エポキシ基含有オレフィン系共重合体:
b1: エチレン/アクリル酸メチル/グリシジルメタクリレート共重合体(共重合割合=64/30/6(重量%))
b2: エチレン/アクリル酸n−ブチル/グリシジルメタクリレート共重合体(共重合割合=79/15/6(重量%))
【0033】
上記の(a)PPS樹脂a、100重量部に対し、(b)オレフィン系共重合体b1もしくはb2を、5重量部、10重量部若しくは15重量部の重量割合でドライブレンドした後、シリンダー温度280℃(ホッパー側)〜320℃(先端側)に設定した2軸押し出し機で溶融混練して押し出し、ストランドカッターによりペレット化し、120℃で1晩乾燥させた。
【0034】
得られたアロイペレット(c)を、シリンダー温度285℃(ホッパー側)〜300℃(先端側)に設定した小型押出機に供給し、溶融させた後、口金より吐出させた。吐出した溶融シートを、印加電圧7kVで静電印加キャスト方式で25℃に保たれたクロムメッキロール上に密着させ冷却固化し、PPSアロイからなる無配向状態のシートを作製した。これを無配向アロイシートという。また、この無配向アロイシートを、ロールの速度差により長手方向に一軸に延伸し、その一軸に延伸したものをテンターで幅方向に引っ張り、二軸に延伸されたシートとした。これを二軸延伸アロイシートという。
【0035】
表層部Aに使用したPPSフィルムは、以下のようにして作製した。上記(a)PPS樹脂をシリンダー温度285℃(ホッパー側)〜300℃(先端側)に設定した小型押出機に供給し、溶融させた後、口金より吐出させた。吐出した溶融シートを、印加電圧7kVで静電印加キャスト方式で25℃に保たれたクロムメッキロール上に密着させ冷却固化して無配向状態のフィルムとした。これを無配向PPSフィルムという。また、縦横の二軸に配向させたPPSフィルムとして、厚みが38μm又は100μmのPPSフィルム(東レ(株)製“トレリナ”タイプ3030)を用いた。これを二軸延伸PPSフィルムという。
【0036】
上記のようにして作製された無配向アロイシート又は二軸延伸アロイシートを基層部Bとして用い、上記の無配向PPSフィルム又は二軸延伸PPSフィルムを表層部Aとして用い、表1〜表5に示す積層構成となるように、温度260℃、圧力10kg/cm2の条件でのプレスにより熱圧着させ、積層体を作製した。なお、この際、両層の間に接着剤を付与しなかった。
【0037】
表層部Aとして二軸延伸PPSフィルムを用いて得られた積層体は、表1〜表2に示すとおり、引っ張り伸度が20%以上と大きく、かつ、耐衝撃強度が0.05N/μm以上と大きいものであった。また、表層部Aとして二軸延伸PPSフィルムを用いて得られた積層体は、表3〜表4に示すとおり、耐衝撃性がやや小さいものであった。さらにまた、基層部Bとして二軸延伸アロイシートを用いた場合は、表4〜表5に示すとおり、引っ張り伸度がやや小さいものであった。なお、これら積層体は、いずれも、耐熱性、耐薬品性、難燃性、電気絶縁性などにも優れたものであった。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】
【表3】
【0041】
【表4】
【0042】
【表5】
【0043】
(比較例1〜4)
実施例で用いた(a)PPS樹脂aを、シリンダー温度285℃(ホッパー側)〜300℃(先端側)に設定した小型押出機に供給し、溶融させた後、口金より吐出させた。吐出した溶融シートを、印加電圧7kVで静電印加キャスト方式で25℃に保たれたクロムメッキロール上に密着させ冷却固化し、PPSからなるPPS無配向シートを作製した。
【0044】
得られたPPS無配向シートを基層部B用に用い、また、実施例で用いたと同じ二軸延伸PPSフィルムを表層部A用に用い、表6に示す積層構成となるように、温度260℃、圧力10kg/cm2の条件でのプレスにより熱圧着させ、積層体を作製した。この際、両層の間に接着剤を付与しなかった。
得られた積層体は、表6に示すとおり、引っ張り伸度及び耐衝撃強度が劣るものであった。
【0045】
【表6】
【0046】
【発明の効果】
本発明の積層体は、耐熱性、耐薬品性、耐湿熱性、及び難燃性などに優れ、しかも、衝撃強度に優れ、引っ張り伸度も優れ加工性がよい、という優れた特性を兼備する。従って、これら特性を利用して、本発明の積層体は特に電気絶縁材料として有用であり、例えば、ハイブリッドカーなどにおけるカーエアコン用モーターでの電気絶縁材としても使用できる。
Claims (5)
- ポリフェニレンスルフィド層(A)とポリフェニレンスルフィドアロイ層(B)とがA/B又はA/B/Aの積層構造で積層されたことを特徴とする積層体。
- ポリフェニレンスルフィドアロイ層(B)を構成するアロイ樹脂が、ポリフェニレンスルフィド樹脂100重量部に対しオレフィン系共重合体を5〜15重量部配合してなる樹脂組成物であり、かつ、オレフィン系共重合体として、α−オレフィン、α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステル及びエポキシ基含有ビニルモノマーを共重合してなるエポキシ基含有オレフィン系共重合体が含有されることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
- エポキシ基含有オレフィン系共重合体中における共重合比率が、α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとの合計85〜99.5重量%に対し、エポキシ基含有ビニルモノマー0.5〜15重量%であり、かつ、α−オレフィンとα,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルとの合計に対してα−オレフィンが52〜95重量%、α,β−不飽和カルボン酸アルキルエステルが5〜48重量%であることを特徴とする請求項2に記載の積層体。
- ポリフェニレンスルフィドアロイ層(B)が実質的に無配向の層であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。
- ポリフェニレンスルフィド層(A)が少なくとも一軸に配向した層であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の積層体。
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EP1964668A4 (en) * | 2005-11-28 | 2012-07-04 | Toray Industries | STRATIFIED PLATE OF BIAXIALLY LAMINATED FILMS AND LAMINATES, ELECTRICAL INSULATION PLATE AND MACHINE PIECE |
-
2003
- 2003-07-22 JP JP2003199696A patent/JP2005040962A/ja active Pending
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