JP2519975B2 - 振動減衰性複合金属板 - Google Patents
振動減衰性複合金属板Info
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- JP2519975B2 JP2519975B2 JP63121294A JP12129488A JP2519975B2 JP 2519975 B2 JP2519975 B2 JP 2519975B2 JP 63121294 A JP63121294 A JP 63121294A JP 12129488 A JP12129488 A JP 12129488A JP 2519975 B2 JP2519975 B2 JP 2519975B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は2枚の金属板の間に樹脂フィルムまたはシー
ト介在させてなり、広い温度範囲で振動減衰能を持つ振
動減衰性複合金属板に関する。
ト介在させてなり、広い温度範囲で振動減衰能を持つ振
動減衰性複合金属板に関する。
(従来技術および課題) 近年、住宅、自動車等の騒音規制強化に伴い、その対
策としていろいろな方法が検討されているが、主として
音源、もしくはこれら音源の振動により発音する部品に
制振材を使用する傾向が高まっており、これまで種々の
振動減衰性複合金属板が提案されている。
策としていろいろな方法が検討されているが、主として
音源、もしくはこれら音源の振動により発音する部品に
制振材を使用する傾向が高まっており、これまで種々の
振動減衰性複合金属板が提案されている。
例えば特公昭39−12451にはビニルアセテートとマレ
イン酸ジエステル、ビニルクロライドとエチルヘキシル
アクリレート等の共重合体を中間層とした振動減衰金属
板が開示されているが、これは粘弾性を有する樹脂を利
用して振動エネルギーを熱エネルギーとして吸収させる
という公知の事実を利用したものである。この粘弾性を
有する樹脂は、温度の変化に伴いその粘弾性が敏感に変
化してしまい、使用温度範囲では振動減衰能が消失する
ことも予想される。
イン酸ジエステル、ビニルクロライドとエチルヘキシル
アクリレート等の共重合体を中間層とした振動減衰金属
板が開示されているが、これは粘弾性を有する樹脂を利
用して振動エネルギーを熱エネルギーとして吸収させる
という公知の事実を利用したものである。この粘弾性を
有する樹脂は、温度の変化に伴いその粘弾性が敏感に変
化してしまい、使用温度範囲では振動減衰能が消失する
ことも予想される。
一般に、振動吸収性能は損失係数なる物理量で表現可
能であり、その値が0.05以上であれば振動吸収材として
の効果があると言われている。このような材料として
は、ゴム系、共重合樹脂系、アスファルト系などの粘弾
性物質が有効と考えられる。しかし、これらは振動減衰
能は十分であっても、金属板との密着性が悪かったり、
2枚の金属板の間にはさみこむための加工性が悪かった
りして、現在に至るまで完全に満足すべき材料は見当た
らない。
能であり、その値が0.05以上であれば振動吸収材として
の効果があると言われている。このような材料として
は、ゴム系、共重合樹脂系、アスファルト系などの粘弾
性物質が有効と考えられる。しかし、これらは振動減衰
能は十分であっても、金属板との密着性が悪かったり、
2枚の金属板の間にはさみこむための加工性が悪かった
りして、現在に至るまで完全に満足すべき材料は見当た
らない。
一方、ブチルゴムはその高ヒステレシス性のため、振
動減衰能は非常に優れており、また他材料の低温時の衝
撃強度改良などの目的にも最適であるが、成形性、相溶
性、接着性などに難点がある。
動減衰能は非常に優れており、また他材料の低温時の衝
撃強度改良などの目的にも最適であるが、成形性、相溶
性、接着性などに難点がある。
そこで本発明者は、上記粘弾性物質の諸欠点を改良し
た樹脂組成物を金属板の間に介在させ、高い振動減衰能
を持つ振動減衰性複合金属板を作るべく鋭意検討した結
果、本発明に到達したものである。
た樹脂組成物を金属板の間に介在させ、高い振動減衰能
を持つ振動減衰性複合金属板を作るべく鋭意検討した結
果、本発明に到達したものである。
(課題を解決するための手段) すなわち、本発明はブチルゴムおよびポリオクテニレ
ン樹脂にオレフィン/アクリル酸共重合体を配合してな
るゴム系樹脂組成物を中間層として2枚の金属板の間に
接着してなり、広い温度範囲で振動減衰能を持つことを
特徴とする振動減衰性複合金属板、並びにブチルゴムお
よびポリオクテニレン樹脂からなる樹脂層と、オレフィ
ン/アクリル酸共重合体樹脂層からなる多層フィルムま
たはシートを中間層として2枚の金属板の間に接着して
なり、広い温度範囲で振動減衰能を持つことを特徴とす
る振動減衰性複合金属板である。
ン樹脂にオレフィン/アクリル酸共重合体を配合してな
るゴム系樹脂組成物を中間層として2枚の金属板の間に
接着してなり、広い温度範囲で振動減衰能を持つことを
特徴とする振動減衰性複合金属板、並びにブチルゴムお
よびポリオクテニレン樹脂からなる樹脂層と、オレフィ
ン/アクリル酸共重合体樹脂層からなる多層フィルムま
たはシートを中間層として2枚の金属板の間に接着して
なり、広い温度範囲で振動減衰能を持つことを特徴とす
る振動減衰性複合金属板である。
本発明において使用されるオレフィン/アクリル酸共
重合体は、オレフィンとアクリル酸を通常用いられる公
知の方法で共重合あるいはグラフト重合してつくられ
る。そのアクリル酸含量は0.1〜45%の範囲にあるのが
好ましく、更に好ましくは1〜25%の範囲の範囲にある
のがよい。
重合体は、オレフィンとアクリル酸を通常用いられる公
知の方法で共重合あるいはグラフト重合してつくられ
る。そのアクリル酸含量は0.1〜45%の範囲にあるのが
好ましく、更に好ましくは1〜25%の範囲の範囲にある
のがよい。
また、本発明で使用されるオレフィン/アクリル酸共
重合体は、そのままでも十分な接着性を有しているが、
更に接着性を向上させる目的でアイオノマー化したもの
を使用してもよい。アイオノマー化の方法としては既知
の種々の手法が用いられる。
重合体は、そのままでも十分な接着性を有しているが、
更に接着性を向上させる目的でアイオノマー化したもの
を使用してもよい。アイオノマー化の方法としては既知
の種々の手法が用いられる。
本発明で使用されるブチルゴムは、イソブチレモンノ
マーに少量のイソプレンモノマーを配合して、カチオン
重合により共重合させて製造された化学的に安定なゴム
である。このなかには、塩素化したクロロブチルゴム、
臭素化したブロモブチルゴムなども含まれる。
マーに少量のイソプレンモノマーを配合して、カチオン
重合により共重合させて製造された化学的に安定なゴム
である。このなかには、塩素化したクロロブチルゴム、
臭素化したブロモブチルゴムなども含まれる。
本発明で使用されるポリオクテニレン樹脂は、シクロ
オクテンを重合してなり、炭素原子8個当たり1個の二
重結合を持ち、かつ分子量が一万以上のものである。そ
のトランス含量は50%以上、好ましくは60%以上で、結
晶化度は10%以上の範囲にあるのが好ましい。またこの
ポリオクテニレン樹脂の融点は通常40℃以上、好ましく
は50℃ないし60℃の範囲にあり、ガラス転移点は−75℃
ないし−30℃の範囲にあるのが好ましい。
オクテンを重合してなり、炭素原子8個当たり1個の二
重結合を持ち、かつ分子量が一万以上のものである。そ
のトランス含量は50%以上、好ましくは60%以上で、結
晶化度は10%以上の範囲にあるのが好ましい。またこの
ポリオクテニレン樹脂の融点は通常40℃以上、好ましく
は50℃ないし60℃の範囲にあり、ガラス転移点は−75℃
ないし−30℃の範囲にあるのが好ましい。
このポリオクテニレン樹脂を構成する基材である、シ
クロオクテンの合成法としては、種々の方法が採用でき
るが、例えばブタジエンを二量化した後、残った2個の
二重結合のうち1個を水素添加することにより得られ
る。
クロオクテンの合成法としては、種々の方法が採用でき
るが、例えばブタジエンを二量化した後、残った2個の
二重結合のうち1個を水素添加することにより得られ
る。
本発明における振動減衰性複合金属板の中間層である
樹脂組成物には、染顔料、各種安定剤、充填剤、可塑
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、造核剤、帯電防止剤、
難燃剤などを必要に応じて添加することもできる。ま
た、これら添加剤の中には、ブチルゴム及びポリオクテ
ニレン樹脂用に過酸化物、イオウ系化合物、プロセスオ
イルなど通常のゴム用加硫剤、加硫促進剤、各種添加剤
として知られるものも含まれる。
樹脂組成物には、染顔料、各種安定剤、充填剤、可塑
剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、造核剤、帯電防止剤、
難燃剤などを必要に応じて添加することもできる。ま
た、これら添加剤の中には、ブチルゴム及びポリオクテ
ニレン樹脂用に過酸化物、イオウ系化合物、プロセスオ
イルなど通常のゴム用加硫剤、加硫促進剤、各種添加剤
として知られるものも含まれる。
本発明の樹脂組成物は、ロール、押出機など種々の方
法で溶融混合することにより調製される。例えばオレフ
ィン/アクリル酸共重合体を溶融しておき、そこへ残り
のブチルゴム及びポリオクテニレン樹脂を添加してもよ
いし、同時に3成分を混合してもよい。これらの任意の
階段で必要に応じて前記添加剤、たとえば充填剤、可塑
剤、酸化防止剤などを添加することもできる。また、3
成分を適当な有機溶媒に溶解し、溶液混合してもよい。
法で溶融混合することにより調製される。例えばオレフ
ィン/アクリル酸共重合体を溶融しておき、そこへ残り
のブチルゴム及びポリオクテニレン樹脂を添加してもよ
いし、同時に3成分を混合してもよい。これらの任意の
階段で必要に応じて前記添加剤、たとえば充填剤、可塑
剤、酸化防止剤などを添加することもできる。また、3
成分を適当な有機溶媒に溶解し、溶液混合してもよい。
本発明のオレフィン/アクリル酸共重合体、ブチルゴ
ム及びポリオクテニレン樹脂からなるなるゴム状樹脂
は、従来公知のT−ダイフィルム製造装置、またはイン
フレーションフィル製造装置を用いてフィルムやシート
に成形された後、2枚の金属板にはさまれて加熱圧着し
て接着される。また、キャスティング法により、直接金
属板の上にキャスティングフィルムを形成することもで
きる。それらの際のフィルムやシートは、10μm〜1m
m、特に20〜150μmの厚さのものが好ましい。
ム及びポリオクテニレン樹脂からなるなるゴム状樹脂
は、従来公知のT−ダイフィルム製造装置、またはイン
フレーションフィル製造装置を用いてフィルムやシート
に成形された後、2枚の金属板にはさまれて加熱圧着し
て接着される。また、キャスティング法により、直接金
属板の上にキャスティングフィルムを形成することもで
きる。それらの際のフィルムやシートは、10μm〜1m
m、特に20〜150μmの厚さのものが好ましい。
また、本発明の振動減衰性複合金属板の中間層である
ブチルゴム及びポリオクテニレン樹脂からなるゴム状樹
脂並びにオレフィン/アクリル酸共重合体樹脂は、種々
の方法で溶融混合してからフィルムやシートに成形する
方法以外に、共押出し成形機を使って、2層あるいは多
層フィルムに直接成形してもよい。この場合には、金属
板とブチルゴム及びポリオクテニレン樹脂からなるゴム
状樹脂層の間に、接着層としてオレィン/アクリル酸共
重合体樹脂層を介在させるのがよい。
ブチルゴム及びポリオクテニレン樹脂からなるゴム状樹
脂並びにオレフィン/アクリル酸共重合体樹脂は、種々
の方法で溶融混合してからフィルムやシートに成形する
方法以外に、共押出し成形機を使って、2層あるいは多
層フィルムに直接成形してもよい。この場合には、金属
板とブチルゴム及びポリオクテニレン樹脂からなるゴム
状樹脂層の間に、接着層としてオレィン/アクリル酸共
重合体樹脂層を介在させるのがよい。
本発明で使用される金属板としては、鉄、ニッケル、
チタン、アルミニウム、マグネシウム、銅、亜鉛、錫な
どの金属板や、前記金属板を主体とする各種の合金板、
例えばステンレススチール板などが挙げられる。これら
の金属板の厚さは、得られる振動減衰性複合金属板の曲
げやしぼりなどの二次加工ができる範囲内であれば、特
に限定はされないが、一般的には0.01〜5mmの厚さであ
ればよい。これらの金属板は市販されているが、それら
には一般には油脂が付着しているので、樹脂したものを
用いるのが好ましく、その脱脂方法としては従来公知の
どんな方法でもよい。
チタン、アルミニウム、マグネシウム、銅、亜鉛、錫な
どの金属板や、前記金属板を主体とする各種の合金板、
例えばステンレススチール板などが挙げられる。これら
の金属板の厚さは、得られる振動減衰性複合金属板の曲
げやしぼりなどの二次加工ができる範囲内であれば、特
に限定はされないが、一般的には0.01〜5mmの厚さであ
ればよい。これらの金属板は市販されているが、それら
には一般には油脂が付着しているので、樹脂したものを
用いるのが好ましく、その脱脂方法としては従来公知の
どんな方法でもよい。
本発明における振動減衰性複合金属板の製造方法とし
ては、同種または異種の金属板の間に樹脂フィルムまた
はシートを介在させ、これを圧縮成形機やロールを用い
て加熱圧縮するのが好ましい。その際、金属板、樹脂フ
ィルムまたはシートを次の二次加工に便利な適当な大き
さと形に切断してから接着する方法、図1に示す連続的
製造方法など種々の方法を採用することができる。な
お、図1の連続的製造方法で製造する際は、金属板を図
2に示すような工程であらかじめ脱脂しておくと、良好
な接着性がえられなお好ましい。
ては、同種または異種の金属板の間に樹脂フィルムまた
はシートを介在させ、これを圧縮成形機やロールを用い
て加熱圧縮するのが好ましい。その際、金属板、樹脂フ
ィルムまたはシートを次の二次加工に便利な適当な大き
さと形に切断してから接着する方法、図1に示す連続的
製造方法など種々の方法を採用することができる。な
お、図1の連続的製造方法で製造する際は、金属板を図
2に示すような工程であらかじめ脱脂しておくと、良好
な接着性がえられなお好ましい。
(発明の効果) 本発明によって提供される振動減衰性複合金属板は、
広い温度範囲で良好な振動減衰性を示すだけでなく、中
間層のオレフィン/アクリル酸共重合体樹脂、ブチルゴ
ムおよびポリオクテニレン樹脂からなるゴム状樹脂また
はこれらのブレンド樹脂はいずれもフィルム化あるいは
シート化が容易なため、複合化加工が非常に簡単にな
り、しかも良好な密着性を示す。
広い温度範囲で良好な振動減衰性を示すだけでなく、中
間層のオレフィン/アクリル酸共重合体樹脂、ブチルゴ
ムおよびポリオクテニレン樹脂からなるゴム状樹脂また
はこれらのブレンド樹脂はいずれもフィルム化あるいは
シート化が容易なため、複合化加工が非常に簡単にな
り、しかも良好な密着性を示す。
(実施例) 次に本発明を実施例により具体的に説明する。なお樹
脂と金属の間の接着性はの接着強度で評価し、T剥離強
度はJIS K6854に、引張せん断強度はJIS K6850に従って
測定した。
脂と金属の間の接着性はの接着強度で評価し、T剥離強
度はJIS K6854に、引張せん断強度はJIS K6850に従って
測定した。
実施例1 オレフィン/アクリル酸共重合体樹脂(Exxon社製ESC
OR)と、ブチルゴム(Exxon社製ブチル)およびポリオ
クテニレン樹脂(Hls製VESTENAMER8012)を表1に示
すだけ配合し、通常のバンバリーミキサーで溶融混練後
ペレット化した。このペレットを用い、通常のT−ダイ
押出機を使って厚さ60μmのフィルムを成形した。接着
性評価のためこのフィルムを用い、通常のプレス成形機
を使って200℃で2枚の鉄板に挟みプレス成形機で貼り
合わせた。これらの試験片を23℃、50%RHの空調室で3
日間放置した後、T剥離強度、引張せん断強度および損
失係数を測定した。結果を表1、図3に示す。
OR)と、ブチルゴム(Exxon社製ブチル)およびポリオ
クテニレン樹脂(Hls製VESTENAMER8012)を表1に示
すだけ配合し、通常のバンバリーミキサーで溶融混練後
ペレット化した。このペレットを用い、通常のT−ダイ
押出機を使って厚さ60μmのフィルムを成形した。接着
性評価のためこのフィルムを用い、通常のプレス成形機
を使って200℃で2枚の鉄板に挟みプレス成形機で貼り
合わせた。これらの試験片を23℃、50%RHの空調室で3
日間放置した後、T剥離強度、引張せん断強度および損
失係数を測定した。結果を表1、図3に示す。
実施例2 ブチルゴム(Exxon社製ブチル)及びポリオクテニレ
ン樹脂(Hls製VESTENAMER8012)を表1に示すだけ配
合し、ロールにより混練後、通常のゴム用裁断機を使っ
てペレットに成形した。このペレットを用いてオレフィ
ン/アクリル酸共重合体樹脂(Exxon社製ESCOR)と共
に、通常の多層フィルム用T−ダイ押出機を使って、
(オレフィン/アクリル酸共重合体)層/(ブチルゴム
+ポリオクテニレン樹脂)層/(オレフィン/アクリル
酸共重合体)層が15μm/30μm/15μmである厚さ60μm
の3層フィルムを成形した。この3層フィルムを2枚の
鉄板に狭み、2000℃において、プレス成形機で貼り合わ
せた。この試験片を23℃、50%RHの空調室で3日間放置
した後T剥離強度、引張せん断強度および損失係数を測
定した。結果を表1、図3に示す。
ン樹脂(Hls製VESTENAMER8012)を表1に示すだけ配
合し、ロールにより混練後、通常のゴム用裁断機を使っ
てペレットに成形した。このペレットを用いてオレフィ
ン/アクリル酸共重合体樹脂(Exxon社製ESCOR)と共
に、通常の多層フィルム用T−ダイ押出機を使って、
(オレフィン/アクリル酸共重合体)層/(ブチルゴム
+ポリオクテニレン樹脂)層/(オレフィン/アクリル
酸共重合体)層が15μm/30μm/15μmである厚さ60μm
の3層フィルムを成形した。この3層フィルムを2枚の
鉄板に狭み、2000℃において、プレス成形機で貼り合わ
せた。この試験片を23℃、50%RHの空調室で3日間放置
した後T剥離強度、引張せん断強度および損失係数を測
定した。結果を表1、図3に示す。
比較例1 実施例1において、ポリオクテニレン樹脂を配合しな
いこと以外は実施例1と全く同様にして、T剥離強度、
引張せん断強度および損失係数を測定した。結果を表
1、図3に示すが、非常に成形作業性が悪かった。
いこと以外は実施例1と全く同様にして、T剥離強度、
引張せん断強度および損失係数を測定した。結果を表
1、図3に示すが、非常に成形作業性が悪かった。
比較例2 実施例2において、オレフィン/アクリル酸共重合体
樹脂を配合しないこと以外は実施例2と全く同様にし
て、アイゾット衝撃強度、T剥離強度、引張せん断強度
を測定した。結果を表1、図3に示す。
樹脂を配合しないこと以外は実施例2と全く同様にし
て、アイゾット衝撃強度、T剥離強度、引張せん断強度
を測定した。結果を表1、図3に示す。
実施例3 実施例1において、オレフィン/アクリル酸共重合体
樹脂と溶融混練する前に、ポリオクテニレン樹脂に、無
水マレイン酸(MAH)と水酸化ナトリウムを表1に示す
だけ配合し、通常の押出機を用いて、ブチルゴム及びポ
リオクテニレン樹脂が融解する温度で、ブチルゴムと溶
融混練しアイオノマー化した後ペレット化した。このペ
レットとオレフィン/アクリル酸共重合体樹脂を溶融混
練して得たブレンド樹脂を用いて、実施例1と全く同様
の方法で複合金属板をつくり、そのT剥離強度、引張せ
ん断強度および損失係数を測定した。結果を表1、図3
に示す。
樹脂と溶融混練する前に、ポリオクテニレン樹脂に、無
水マレイン酸(MAH)と水酸化ナトリウムを表1に示す
だけ配合し、通常の押出機を用いて、ブチルゴム及びポ
リオクテニレン樹脂が融解する温度で、ブチルゴムと溶
融混練しアイオノマー化した後ペレット化した。このペ
レットとオレフィン/アクリル酸共重合体樹脂を溶融混
練して得たブレンド樹脂を用いて、実施例1と全く同様
の方法で複合金属板をつくり、そのT剥離強度、引張せ
ん断強度および損失係数を測定した。結果を表1、図3
に示す。
実施例4 実施例2において、ブチルゴム及びポリオクテニレン
樹脂からなるゴム系樹脂組成物とともに多 層フィルム化する前に、オレフィン/アクリル酸共重合
体樹脂に、無水マレイン酸(MAH)、ジクミルパーオキ
サイド(DCP)および酸化亜鉛を表1に示すだけ配合
し、通常の押出機で溶融混練し、アイオノマー化した後
ペレット化した。このペレットを使うこと以外は実施例
2と全く同様にして複合金属板をつくり、そのT剥離強
度、引張せん断強度および損失係数を測定した。結果を
表1、図3に示す。
樹脂からなるゴム系樹脂組成物とともに多 層フィルム化する前に、オレフィン/アクリル酸共重合
体樹脂に、無水マレイン酸(MAH)、ジクミルパーオキ
サイド(DCP)および酸化亜鉛を表1に示すだけ配合
し、通常の押出機で溶融混練し、アイオノマー化した後
ペレット化した。このペレットを使うこと以外は実施例
2と全く同様にして複合金属板をつくり、そのT剥離強
度、引張せん断強度および損失係数を測定した。結果を
表1、図3に示す。
図1は、振動減衰性複合金属板の連続的製造方法を、図
2は金属板の連続的脱脂工程を、図3を実施例1〜4、
比較例1〜2で使用した材料の損失係数の温度依存性を
示す結果である。 なお図1において、1,1′は金属板、2,2′,3,3′はロー
ル、4,4′,8はレベラー、5,5′は余熱工程、6,6′はロ
ール、9は再加熱工程、10は第一冷却工程、11は第二冷
却工程、12,13はスリッター、7はゴム状樹脂フィル
ム、14は製品である振動減衰性複合金属板である。また
図2において、15はロール、16,18は電解液槽、17は陽
電極板、19は陰電極板、20は電源、21は水洗工程、22は
乾燥工程、23は脱脂前の金属板、24は脱脂後の金属板を
示す。
2は金属板の連続的脱脂工程を、図3を実施例1〜4、
比較例1〜2で使用した材料の損失係数の温度依存性を
示す結果である。 なお図1において、1,1′は金属板、2,2′,3,3′はロー
ル、4,4′,8はレベラー、5,5′は余熱工程、6,6′はロ
ール、9は再加熱工程、10は第一冷却工程、11は第二冷
却工程、12,13はスリッター、7はゴム状樹脂フィル
ム、14は製品である振動減衰性複合金属板である。また
図2において、15はロール、16,18は電解液槽、17は陽
電極板、19は陰電極板、20は電源、21は水洗工程、22は
乾燥工程、23は脱脂前の金属板、24は脱脂後の金属板を
示す。
Claims (2)
- 【請求項1】ブチルゴムおよびポリオクテニレン樹脂
に、アクリル酸含量が0.1〜45%のオレフィン/アクリ
ル酸共重合体を配合してなるゴム系樹脂組成物を中間層
として2枚の金属板の間に接着してなり、広い温度範囲
で振動減衰能を持つことを特徴とする振動減衰性複合金
属板。 - 【請求項2】ブチルゴムおよびポリオクテニレン樹脂か
らなる樹脂層と、アクリル酸含量が0.1〜45%のオレフ
ィン/アクリル酸共重合体樹脂層からなる多層フィルム
またはシートを中間層として2枚の金属板の間に接着し
てなり、広い温度範囲で振動減衰能を持つことを特徴と
する振動減衰性複合金属板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63121294A JP2519975B2 (ja) | 1988-05-19 | 1988-05-19 | 振動減衰性複合金属板 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63121294A JP2519975B2 (ja) | 1988-05-19 | 1988-05-19 | 振動減衰性複合金属板 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01291930A JPH01291930A (ja) | 1989-11-24 |
JP2519975B2 true JP2519975B2 (ja) | 1996-07-31 |
Family
ID=14807697
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63121294A Expired - Lifetime JP2519975B2 (ja) | 1988-05-19 | 1988-05-19 | 振動減衰性複合金属板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2519975B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2666079B2 (ja) * | 1988-12-28 | 1997-10-22 | ダイセル・ヒュルス株式会社 | 振動減衰性複合板 |
US5232785A (en) * | 1990-06-14 | 1993-08-03 | Daicel-Huls Ltd. | Vibration damping sheet |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63191881A (ja) * | 1987-02-03 | 1988-08-09 | Ube Ind Ltd | 制振材組成物及びその複合材 |
JPS63218344A (ja) * | 1987-03-09 | 1988-09-12 | ダイセル・ヒユルス株式会社 | 複合金属板 |
-
1988
- 1988-05-19 JP JP63121294A patent/JP2519975B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01291930A (ja) | 1989-11-24 |
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