JP2005040280A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】制御状態に応じて制御状態データを変更させて電気部品が制御され、供給が停止しても所定期間、制御データが記憶され、電力の状態が監視され、供給停止に関わる検出条件の成立時に検出信号が出力され、制御が開始された後、検出信号の出力が監視され、出力検出時に参照データが記憶され、供給再開時に参照データに基づいて制御状態データにより制御を再開させるか否かが判定され(S20,21)、再開判定時に参照データの初期化とともに制御状態データに基づいて制御が再開され(S22〜25)、非再開判定時に制御状態データの初期化とともに制御状態データに基づいて制御が再開され、供給再開から制御を再開させるか否かの判定時までに検出信号の出力が監視され(S15,16)、出力検出時に参照データを記憶したまま制御の再開が禁止される(S16でY)。
【選択図】 図5
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、パチンコ遊技機等の遊技機に関する。詳しくは、電力の供給を受けて動作可能であり、遊技者が所定の遊技を行なうことが可能な遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の遊技機として従来から一般的に知られているものに、たとえば、パチンコ遊技機およびスロットマシン等がある。
【0003】
このような遊技機においては、一定時間ごとの割込み処理で遊技機に供給される電力の停電の有無を検出するものがあった(特許文献1)。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−190800号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、遊技機が起動された直後に、初期化設定処理が行なわれる遊技機において、初期設定処理中は停電の有無を検出していなかった。このような遊技機において、前回の停電のときにそのときの遊技機の制御状態を示す制御状態データがバックアップされた後に、遊技機が再起動されるときに、電力供給が不安定な場合は、再起動直後の初期化設定処理中に、バックアップされた制御状態データが変更された後に、電力の供給が絶たれることがあった。この場合、バックアップされた制御状態データが変更され、再度、制御状態データがバックアップされる前に、電力の供給が絶たれてしまい、制御状態データが正常にバックアップされないため、遊技機が再起動されるときに、再起動前の遊技機の制御状態を復旧できなくなってしまう恐れがあった。
【0006】
この発明はかかる実情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技機の制御状態を示す制御状態データのバックアップの信頼性を高めることが可能な遊技機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段の具体例およびその効果】
(1) 電力の供給を受けて動作可能であり、遊技者が所定の遊技を行なうことが可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1)であって、
前記遊技機に設けられた電気部品を、制御状態に応じて制御状態データを変更させて、制御する電気部品制御手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ53、払出制御用マイクロコンピュータ370)と、
前記遊技機への電力の供給が停止しても所定期間(たとえば、バックアップ電源(電圧VBB)からの電力でRAM55に記憶されたデータをバックアップする場合は、バックアップ電源からの電力が供給されている期間)、前記制御状態データを記憶することが可能な制御状態記憶手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55)と、
前記遊技機で用いられる所定の電力(たとえば、ソレノイド電源(電圧VSL)382からの電力)の状態を監視して、前記遊技機への電力の供給停止に関わる検出条件(たとえば、VSL<VB)が成立したときに検出信号(たとえば、電源断信号)を出力する電力監視手段(たとえば、電源監視回路920)と、
前記電気部品制御手段による制御が開始された後、前記電力監視手段から前記検出信号が出力されたか否かを監視する第1検出信号監視手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ53のCPU56および入力ポート572、S61,S62,S64〜S66)と、
前記第1検出信号監視手段により前記検出信号が出力されたことが検出されたとき(電源断信号が所定回数の電源断処理に亘って連続して検出されたとき)に、前記制御状態記憶手段に記憶された制御状態データにより制御を再開させるための参照データ(たとえば、値が2であるバックアップ監視タイマ)を前記制御状態記憶手段に記憶させる電力断処理手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ53、S64)と、
電力の供給が再開されたときに、前記制御状態記憶手段に記憶された参照データに基づいて、前記制御状態記憶手段に記憶された制御状態データにより制御を再開させるか否か(たとえば、バックアップ監視タイマの値が2であるか否か)を判定する復旧判定手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ53、S20,S21)と、
前記復旧判定手段が前記制御状態記憶手段に記憶された制御状態データにより制御を再開させると判定したときに、前記参照データを初期化するとともに、前記制御状態記憶手段に記憶されている制御状態データに基づいて前記電気部品制御手段による制御を再開させる制御再開手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ53、S22〜S25)と、
前記復旧判定手段が前記制御状態記憶手段に記憶された制御状態データにより制御を再開させないと判定したときに、前記制御状態記憶手段に記憶された制御状態データを初期化するとともに、初期化された制御状態データに基づいて前記電気部品制御手段による制御を再開させる制御初期化手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ53、S26,S27)とを備え、
電力の供給が再開されてから、前記復旧判定手段による判定がされるまでに、前記電力監視手段から前記検出信号が出力されたか否かを監視する第2検出信号監視手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ53のCPU56および入力ポート572、S15,S16)と、
前記第2検出信号監視手段により前記検出信号が出力されたことが検出されたときに、前記参照データを前記制御状態記憶手段に記憶したまま、前記電気部品制御手段による制御の再開を禁止する制御再開禁止手段(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ53、S16でY)とをさらに備える。
【0008】
このような構成によれば、遊技機に設けられた電気部品が、制御状態に応じて制御状態データを変更させて、制御され、遊技機への電力の供給が停止しても所定期間、制御状態データが記憶され、遊技機で用いられる所定の電力の状態が監視され、遊技機への電力の供給停止に関わる検出条件が成立したときに検出信号が出力され、制御が開始された後、検出信号が出力されたか否かが監視され、検出信号が出力されたことが検出されたときに、記憶された制御状態データにより制御を再開させるための参照データが記憶され、電力の供給が再開されたときに、記憶された参照データに基づいて、制御状態データにより制御を再開させるか否かが判定され、記憶された制御状態データにより制御を再開させると判定されたときに、参照データが初期化されるとともに、記憶されている制御状態データに基づいて制御が再開され、記憶された制御状態データにより制御を再開させないと判定したときに、記憶された制御状態データが初期化されるとともに、初期化された制御状態データに基づいて制御が再開され、電力の供給が再開されてから、制御を再開させるか否かの判定がされるまでに、検出信号が出力されたか否かが監視され、検出信号が出力されたことが検出されたときに、参照データを記憶したまま、制御の再開が禁止される。
【0009】
このように、電力の供給が再開されてから、制御状態データにより制御を再開させるための参照データに基づいて、制御状態データにより制御を再開させるか否かが判定されるまでに、遊技機への電力の供給停止に関わる検出条件が成立したときに出力される検出信号が出力されたことが検出されたときに、記憶されている制御状態データに基づいた制御の再開が禁止される。このため、電力の供給が再開されてから、再度、電力の供給が停止されたときに、参照データが記憶されないことを防止できる。その結果、遊技機の制御状態を示す制御状態データのバックアップの信頼性を高めることができる。
【0010】
(2) 前記制御再開禁止手段は、前記電気部品制御手段による制御の再開を禁止した後、前記第2検出信号監視手段により前記検出信号が出力されたことが検出されなくなったときに、前記電気部品制御手段による制御の再開の禁止を解除する(たとえば、S16でN)。
【0011】
このような構成によれば、制御の再開を禁止した後、検出信号が出力されたことが検出されなくなったときに、制御の再開の禁止が解除される。このため、瞬間的な電圧低下等の場合は、すぐに制御が再開されるので、制御の再開が禁止されたまま遊技機が停止してしまうことを防止することができる。
【0012】
(3) 前記制御状態記憶手段はRAM(たとえば、遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55)により構成され、
前記制御再開手段により前記電気部品制御手段による制御の再開が禁止されているときは、前記RAMへのアクセスが禁止されている(たとえば、電力供給が開始され、パチンコ遊技機1が起動されるとき、S17が実行されるまでは、RAMアクセス禁止とされる)。
【0013】
このような構成によれば、制御の再開を禁止されているときは、制御状態データを記憶することが可能なRAMへのアクセスが禁止されている。このため、制御の再開が禁止されているときであっても、制御状態データが変更されてしまうことを防止することができる。
【0014】
(4) 前記第1検出信号監視手段は、所定周期(たとえば、4ms)ごとに前記電力監視手段から前記検出信号が出力されたか否かを確認し、前記電力監視手段から前記検出信号が出力されたことが所定回数(たとえば、2回)続けて確認されたことにより、前記検出信号が出力されたことを検出する(たとえば、S61,S62,S64〜S66)。
【0015】
このような構成によれば、所定周期ごとに検出信号が出力されたか否かが確認され、検出信号が出力されたことが所定回数続けて確認されたことにより、検出信号が出力されたことが検出される。このため、ノイズなどにより検出信号を誤検出することを防止することができる。
【0016】
(5) 割込みの発生を禁止できないマスク不能割込み(たとえば、ノンマスカブル割込み(NMI(Non Maskable Interrupt)))が発生したときに実行され、前記マスク不能割込みから復帰するための命令(割込み元に処理を戻す命令、たとえば、RETN命令)が設定されたマスク不能割込み処理プログラム(たとえば、ノンマスカブル割込み処理プログラム、図8参照)を記憶するマスク不能割込み処理記憶手段(遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54)をさらに備える。
【0017】
このような構成によれば、割込みの発生を禁止できないマスク不能割込みが発生したときに実行され、マスク不能割込みから復帰するための命令が設定されたマスク不能割込み処理プログラムが記憶される。このため、マスク不能割込みが発生したときには、マスク不能割込み処理プログラムが実行され、実行された後には、マスク不能割込みが発生したときに実行されていたプログラムが実行される。その結果、ノイズなどによりマスク不能割込みが発生した場合であっても、遊技機が停止してしまうことを防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の実施の形態においては、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、電力の供給を受けて動作可能であり、遊技者が所定の遊技を行なうことが可能な遊技機であれば、どのような遊技機においても適用することが可能である。
【0019】
図1は、本実施の形態に係る遊技機の一例としてのパチンコ遊技機1の正面図である。図1を参照して、パチンコ遊技機1は、縦長な方形状に枠組形成された外枠2aと、外枠2aの内側に開閉可能に軸支され、パチンコ遊技機1の主要構成部が集約して設けられる前面枠2bと、前面枠2bの前面上部に開閉自在に軸支されて設けられる額縁状のガラス扉枠2とから構成される。
【0020】
ガラス扉枠2の下部表面には、遊技球供給皿6が設けられる。遊技球供給皿6の下部の前面枠2bには、遊技球供給皿6から溢れた貯留球を貯留する余剰球受皿4と、遊技球を発射するために遊技者が操作する遊技球操作ハンドル5とが設けられる。
【0021】
また、ガラス扉枠2の後方の前面枠2bには、前面側に遊技領域7を形成した遊技盤100が着脱可能に設けられる。ガラス扉枠2には、遊技盤100の遊技領域7をほぼ透視し得る透視窓が開設され、透視窓の裏面からガラス板が装着される。
【0022】
遊技領域7の中央付近には、LCD(Liquid Crystal Display)により構成される特別図柄表示部9、4つのLED(Light Emitting Diode)により構成される始動入賞記憶表示部18、および、4つのLEDにより構成されるゲート通過記憶表示部41を含む変動表示装置8が設けられる。
【0023】
なお、特別図柄表示部9は、LCDに限らず、CRT(Cathode Ray Tube)、FED(Field Emission Display)、PDP(Plasma Display Panel)、ドットマトリクス、7セグメントLED等のLED、エレクトロルミネッセンス、蛍光表示管等のその他の画像表示式の表示装置により構成されてもよい。
【0024】
特別図柄表示部9を構成するLCDは、数字、数字以外の文字、図形、および、模様等からなる識別情報としての特別図柄を変動表示可能であるとともに、キャラクタ等のその他の画像を変動表示可能な変動表示装置である。
【0025】
特別図柄は、各々が識別可能な複数種類の識別情報であり、数字、文字、図形、模様等の識別情報であれば、どのような識別情報であってもよく、数字のみ、文字のみ、図形のみ、模様のみ、または、これらを適宜組合せたもの等であってもよい。キャラクタ等のその他の画像は、数字、数字以外の文字、図形、および、模様等からなる特別図柄と異なるものである。
【0026】
特別図柄表示部9は、表示画面上で左変動表示領域、中変動表示領域、および、右変動表示領域という複数(3つ)の変動表示領域を有する。これらの変動表示領域で、左特別図柄、中特別図柄、および、右特別図柄という複数(3つ)の特別図柄が、それぞれ左右方向に並んで変動表示される。各変動表示領域では、特別図柄をスクロール等の変動表示方式で変動表示可能であり、変動表示の表示結果を導出表示可能である。
【0027】
また、左特別図柄、中特別図柄、および、右特別図柄として表示される複数種類の特別図柄は、それぞれ、左変動表示領域、中変動表示領域、および、右変動表示領域において、予め定められた配列順序に従って変動表示される。これらの複数種類の特別図柄のそれぞれには、停止図柄決定用の数値データが対応付けられる。
【0028】
遊技領域7の下部の右側には、普通図柄表示部3が設けられる。普通図柄表示部3は、普通図柄の当り図柄である○印を点灯表示可能な当り表示器3aと、普通図柄のはずれ図柄である×印を点灯表示可能なはずれ表示器3bとを含む。当り表示器3aおよびはずれ表示器3bは、LEDにより構成される。
【0029】
普通図柄は、各々が識別可能な複数種類の識別情報(普通識別情報)であり、数字、文字、図形、模様等の識別情報であれば、どのような識別情報であってもよく、数字のみ、文字のみ、図形のみ、模様のみ、または、これらを適宜組合せたもの等であってもよい。
【0030】
このような普通図柄表示部3では、当り表示器3aおよびはずれ表示器3bを交互に点灯するように点滅させる(交互点灯であるため、各表示器では、所定周期で点滅していることとなる)ことにより、普通図柄としての○印と×印とが所定時間間隔で変動表示される。
【0031】
本実施の形態においては、LEDによりなる当り表示器3aおよびはずれ表示器3bを普通図柄表示部3として用いる場合について説明するが、これに限らず、ドットマトリクス、7セグメントLED等の他のLEDなど、数字のその他の図柄を変動表示可能なものを普通図柄表示部3に使用してもよい。つまり、普通図柄としては、何らかの形で特別図柄と区別して認識できるものであればよい。
【0032】
なお、ここでは、普通図柄表示部3を特別図柄表示部9と分離構成した例を示すが、普通図柄表示部3は、特別図柄表示部9を構成する液晶表示装置の表示領域の一部により構成されてもよい。
【0033】
変動表示装置8の下方位置には、ソレノイド16(図示せず)によって遊技者にとって不利な閉鎖状態または遊技者にとって有利な開放状態に変化可能な一対の可動片を有する電動役物を備えた遊技球が入賞可能な入賞領域である始動入賞口15(可変入賞球装置)と、ソレノイド21(図示せず)により駆動される開閉板29の開閉動作により開閉される入賞領域である大入賞口30(特別可変入賞球装置)とが上から順に配列される。
【0034】
始動入賞口15に入った遊技球は、始動口スイッチ17により検出された後、遊技盤100の背面に導かれる。
【0035】
また、大入賞口30に入った遊技球は、Vカウントスイッチ23もしくはカウントスイッチ22に検出された後、遊技盤100の背面に導かれる。また、大入賞口30から可変入賞球装置30内に入った遊技球のうち、Vカウントスイッチ23により検出された遊技球は、その後、カウントスイッチ22に向けて誘導され、カウントスイッチ22により検出される。したがって、大入賞口30から内部に入った遊技球は、結果的にすべてカウントスイッチ22により検出される。
【0036】
始動入賞口15の左右には、遊技球が通過可能な入賞領域である通過ゲート11が設けられる。通過ゲート11には、通過した遊技球を検出するゲートスイッチ12(図示せず)が設けられる。
【0037】
遊技盤100には、複数の入賞口19が通常入賞口として設けられている。遊技球の入賞口19への入賞は、入賞口スイッチ24(図示せず)によりそれぞれ検出される。
【0038】
遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点灯表示される飾りランプ25および飾りLED28が設けられる。また、遊技領域7の下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口26が設けられる。また、遊技領域7の外側の左右上部には、効果音を発生する2つのスピーカ27が設けられる。
【0039】
また、遊技領域7の周辺には、景品球払出時に点灯する賞球ランプ51(図示せず)が設けられ、補給球が切れたときに点灯する球切れランプ52(図示せず)が設けられる。
【0040】
図2は、パチンコ遊技機1における各種制御基板を含む制御回路の構成の一例を示すブロック図である。図2を参照して、主基板31には、遊技制御用マイクロコンピュータ53と、スイッチ回路58と、ソレノイド回路59と、情報出力回路64と、アドレスデコード回路67と、電源監視回路920と、リセット回路65とが含まれる。
【0041】
遊技制御用マイクロコンピュータ53は、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、遊技制御用のプログラム等を記憶する記憶手段の一例であるROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段の一例であるRAM55、制御用プログラムに従って制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む遊技制御用のマイクロコンピュータである。また、I/Oポート部57は、マイクロコンピュータにおける情報の入出力が可能な端子である。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、接続された各種スイッチ(検出器)からの信号を受け、接続された制御対象の機器を駆動する制御を行なう。
【0042】
スイッチ回路58は、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、カウントスイッチ22、Vカウントスイッチ23、および、入賞口スイッチ24などの各種スイッチからの信号を遊技制御用マイクロコンピュータ53に与える。
【0043】
ソレノイド回路59は、始動入賞口15の電動役物を開閉するソレノイド16、および、大入賞口30の開閉板29を開閉するソレノイド21等のソレノイドなどの各種ソレノイドを遊技制御用マイクロコンピュータ53からの指令に従って駆動する。
【0044】
情報出力回路64は、遊技制御用マイクロコンピュータ53から与えられるデータに従って、確率変動が生じたことを示す確変情報、大当りの発生を示す大当り情報、特別図柄表示部9の変動表示開始(始動)に利用された始動入賞(以下、有効始動入賞という)をした遊技球の数を示す始動情報、および、賞球の数を示す賞球情報を、ホール管理コンピュータ等のホストコンピュータに対して出力する。
【0045】
アドレスデコード回路67は、遊技制御用マイクロコンピュータ53から与えられるアドレス信号をデコードしてI/Oポート部57のうちいずれかのI/Oポート部を選択するための信号を出力する。
【0046】
電源監視回路920は、電源基板910から主基板31に供給される電力の状態を監視し、パチンコ遊技機1への電力の供給停止の発生を検出し、電力の供給が停止したか否かを示す検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ53に出力する。電源監視回路920については、後述する図4でさらに説明する。
【0047】
リセット回路65は、電源基板910から主基板31に供給される電力の状態を監視し、パチンコ遊技機1への電力の供給停止の発生を検出し、遊技制御用マイクロコンピュータ53をリセットさせるためのリセット信号を遊技制御用マイクロコンピュータ53に出力する。リセット回路65については、後述する図4でさらに説明する。
【0048】
また、この発明の実施の形態では、演出制御基板80は、発光制御手段、表示制御手段、および、音制御手段としての機能を含む。演出制御基板80に搭載されている発光制御手段である演出制御用マイクロコンピュータ800が、飾りランプ25、飾りLED28、ゲート通過記憶表示部41、および、始動入賞記憶表示部18のような発光体の発光制御を行なう。この演出制御用マイクロコンピュータ800の構成は、前述した遊技制御用マイクロコンピュータ53と同様である。
【0049】
主基板31から演出制御基板80には、演出制御基板80により行なわれる発光制御のための指令情報であるランプ制御コマンド等の情報が伝送される。演出制御基板80では、演出制御用マイクロコンピュータ800が、ランプ制御コマンドに応じて制御対象機器を駆動する制御を行なう。
【0050】
また、演出制御基板80に搭載されている表示制御手段である演出制御用マイクロコンピュータ800が、特別図柄を変動表示する特別図柄表示部9、および、普通図柄を変動表示する普通図柄表示部3の表示制御を行なう。
【0051】
主基板31から演出制御基板80には、演出制御基板80により行なわれる表示制御のための指令情報である表示制御コマンド等の情報が伝送される。演出制御基板80では、演出制御用マイクロコンピュータ800が、表示制御コマンドに応じて制御対象機器を駆動する制御を行なう。たとえば、表示制御コマンドでは、変動表示の変動パターン(変動表示時間を含む)、変動表示の停止図柄、変動表示の停止、大当り時の表示等の変動表示に関する各種指令が示される。
【0052】
また、演出制御基板80に搭載されている音制御手段である演出制御用マイクロコンピュータ800が、スピーカ27へ与える音制御信号を制御することによりスピーカ27から出力される音声の制御を行なう。
【0053】
主基板31から演出制御基板80には、演出制御基板80により行なわれる音制御のための指令情報である音制御コマンド等の情報が伝送される。演出制御基板80では、演出制御用マイクロコンピュータ800が、音制御コマンドに応じて、スピーカ27から出力する音を制御する。
【0054】
また、払出制御基板37に搭載されている遊技価値付与制御手段である払出制御用マイクロコンピュータ370が、球払出装置97へ与える払出制御信号を制御することにより球払出装置97から賞球を払出す制御を行なう。この払出制御用マイクロコンピュータ370の構成は、前述した遊技制御用マイクロコンピュータ53と同様である。
【0055】
また、主基板31から払出制御基板37には、払出制御基板37により駆動制御される球払出装置97による賞球の払出制御に関する指令情報としての払出制御コマンド等の情報が伝送される。この払出制御コマンドは、入賞球の検出に応じた賞球の払出個数等を指令するコマンドである。
【0056】
主基板31は、始動口スイッチ17等の入賞球を検出するスイッチにより、入賞球の種類(どの入賞領域へ入賞した遊技球か)を判別し、入賞球の種類に応じて予め定められた払出個数分の賞球の払出しを払出制御コマンドにより払出制御基板37に指令する。
【0057】
また、払出制御用マイクロコンピュータ370は、球払出装置97の払出個数センサで検出された賞球の払出個数をカウントする。そして、払出制御コマンドで指定された払出個数の遊技球が賞球として払出されたときに、主基板31に賞球の払出しが終了したことを示す払出終了コマンドを主基板31に送信する。
【0058】
また、払出制御用マイクロコンピュータ370は、プリペイドカードユニット50からの球貸しの要求を受信し、球払出装置97を制御して、所定個数(たとえば、25個)の遊技球を払出し、球払出装置97の払出個数センサで検出された遊技球の払出個数をカウントする。
【0059】
また、払出制御用マイクロコンピュータ370は、余剰球受皿(下皿)6の満タンを検出する満タンスイッチ48からの信号を監視し、満タンであることを示す信号を受けたときは、球払出装置97による遊技球の払出しを停止するよう制御する。
【0060】
また、払出制御用マイクロコンピュータ370は、球払出装置97から払出される遊技球を貯留する貯留タンクに貯留されている遊技球がなくなったことを検出する球切れスイッチ187からの信号を監視し、貯留タンクに遊技球がなくなったことを示す信号を受けたときは、球払出装置97からの遊技球の払出しを停止させ、球切れランプ52を点灯させる制御をする。
【0061】
主基板31(遊技制御用マイクロコンピュータ53)から各制御基板へ送信される情報には、制御の指令内容を示す制御コマンドと、該コマンドの取込タイミングを示すINT信号とが含まれる。ここで、コマンドは、1コマンドが2バイトのデータで構成されており、制御モードの種類を指令する1バイトのMODEデータと、MODEデータで指令された制御モードにおける具体的な制御内容を指令する1バイトのEXTデータとにより構成される。遊技制御用マイクロコンピュータ53は、このような2バイトのデータを、指令先の各制御基板へ順次送信することにより、制御内容を指令する。
【0062】
なお、図2においては、変動表示制御機能、音制御機能、および、ランプ制御機能をそれぞれ1つの演出制御用マイクロコンピュータ800に含ませる例を示したが、これに限らず、変動表示制御機能、ランプ制御機能、および、音制御機能のそれぞれを別個の3つのマイクロコンピュータ、または、2つのマイクロコンピュータに含ませ、それぞれのマイクロコンピュータが前述したような表示制御コマンド、音制御コマンド、および、ランプ制御コマンドを受信し、そのコマンドに応じて各種制御を行なうようにしてもよい。
【0063】
また、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、RAM55に記憶された各種ランダムカウンタR1〜R6のカウント値を定期的に更新する。
【0064】
ランダムカウンタR1は、大当りとするか否かの決定に用いられる。ランダムカウンタR1のカウント値は、0〜299の範囲の値であり、所定周期(たとえば、4ms)ごとに1ずつ加算更新され、所定の上限値である299までカウントアップされた後、再度、後述するランダムカウンタR6のカウント値に応じた初期値からカウントアップされる。この所定周期は、パチンコ遊技機1の遊技制御用マイクロコンピュータ53で定期的(たとえば、4msごと)に実行されるタイマ割込み処理が実行される周期である。割込みとは、所定の信号によって、実行中のプログラムを中断して、他のプログラムを実行する機能である。
【0065】
ランダムカウンタR2は、大当りとする場合の特別図柄の変動表示の表示結果としての大当り図柄の決定に用いられる。ランダムカウンタR2のカウント値は、0〜9の範囲の値であり、ランダムカウンタR1と同様に、所定周期ごとに1ずつ加算更新される。
【0066】
ランダムカウンタR3は、はずれとする場合の特別図柄の変動表示においてリーチ状態とするか否かの判定に用いられる。ランダムカウンタR3のカウント値は、0〜9の範囲の値であり、ランダムカウンタR1と同様に、所定周期ごとに1ずつ加算更新される。
【0067】
ランダムカウンタR4は、特別図柄の変動表示における変動パターンの決定に用いられる。ランダムカウンタR4のカウント値は、0〜252の範囲の値であり、ランダムカウンタR1と同様に、所定周期ごとに1ずつ加算更新される。
【0068】
ランダムカウンタR5−1〜R5−3は、それぞれ、左,中,右の各図柄に対応する特別図柄の停止図柄の決定に用いられる。ランダムカウンタR5−1〜R5−3のカウント値は、それぞれ、0〜9の範囲の値である。ランダムカウンタR5−1のカウント値は、ランダムカウンタR1と同様に、所定周期ごとに1ずつ加算更新され、さらに、タイマ割込み処理が終了して次にタイマ割込み処理が実行されるまでの割込み処理余り時間に実行されるメイン処理中のメインループ処理ごとに1ずつ加算更新される。また、ランダムカウンタR5−2,R5−3のカウント値は、それぞれ、ランダムカウンタR5−1,R5−2のカウント値の桁上げごとに1加算更新される。
【0069】
ランダムカウンタR6は、大当り決定用のランダムカウンタR1のカウント値の初期値の決定に用いられる。ランダムカウンタR6のカウント値は、ランダムカウンタR1のカウント値と同じ範囲の値であり、ランダムカウンタR1と同様に、所定周期ごとに1ずつ加算更新され、さらにタイマ割込み処理が終了して次にタイマ割込み処理が実行されるまでの割込み処理余り時間に実行されるメイン処理中のメインループ処理ごとに1ずつ加算更新される。
【0070】
遊技球は、遊技者が遊技球操作ハンドル5を操作することに応じて、遊技球発射装置(図示省略)によって発射され、誘導レール76に誘導されて遊技領域7に打込まれる。
【0071】
遊技領域7に入った遊技球は、遊技領域7を流下する。通過ゲート11には、通過した遊技球を検出するゲートスイッチ12が設けられる。ゲートスイッチ12により遊技球が検出された場合には、ゲート通過記憶表示部41で表示される普通始動記憶数を増やすための制御が行なわれる。
【0072】
ゲート通過記憶数表示部41のLEDの点灯している数により、普通図柄表示部3における普通図柄の変動表示を始動させるための通過ゲート11への遊技球の通過が所定数(たとえば、4)を上限として記憶(遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAMへの記憶であり、普通始動記憶という)されていることが表示される。
【0073】
そして、普通図柄の変動表示が行なわれていない場合であって、普通始動記憶がある場合には、ゲート通過記憶表示部41で表示される普通始動記憶数を減らすための制御が行なわれるとともに、普通図柄の変動表示を開始させる制御が行なわれる。普通図柄の変動表示が開始された後は、普通図柄を所定時間、変動表示させた後、表示結果を導出表示させる制御が行なわれる。
【0074】
普通図柄表示部3の変動表示結果が、普通図柄における当り図柄として予め定められた表示態様(当り表示器3aの点灯表示)である場合には、始動入賞口15の電動役物が所定時間、閉鎖状態から開放状態に制御され、始動入賞口15に遊技球が入賞し易い状態となる。その後、始動入賞口15の電動役物は、閉鎖状態に制御される。
【0075】
始動入賞口15に入賞した遊技球の通路には、始動入賞した遊技球である始動入賞球を検出する始動口スイッチ17が設けられる。始動口スイッチ17により遊技球が検出された場合には、検出された1個の遊技球ごとに5個の賞球が払出されるとともに、前述したランダムカウンタR1,R2のカウント値が抽出され、抽出されたカウント値が所定の上限数(通常遊技状態中は、4、大当り状態中は、30)まで保留データとして遊技制御用マイクロコンピュータのRAM55に記憶される。すなわち、保留データ数が上限数に達するまでに遊技球が始動入賞した場合は、特別図柄表示部9における特別図柄の変動表示を始動させるための始動入賞口15への入賞である始動入賞が、有効な始動入賞となる。また、保留データ数が上限数に達した場合の始動入賞口15への始動入賞は、特別図柄の変動表示を始動させるために用いられないので、有効な始動入賞とならない。
【0076】
通常遊技状態においては、始動入賞記憶表示部18のLEDの点灯している数により、保留データ数が表示される。
【0077】
また、大当り状態となり、保留データの記憶数の上限数が4から30に増加された場合は、特別図柄表示部9の一部に保留データ数を示す情報が表示される。
【0078】
そして、保留データがあり、特別図柄の変動表示が実行されておらず、かつ、大当り状態中でない場合、すなわち、特別図柄の変動表示の開始条件が成立した場合には、始動入賞記憶数表示部18で表示される保留データ数を減らすための制御が行なわれるとともに、特別図柄の変動表示を開始させる制御が行なわれる。
【0079】
特別図柄表示部9で開始された特別図柄の変動表示は、一定時間が経過したときに停止し、表示結果が導出表示される。導出表示された特別図柄の組合せが特定表示結果としての大当り図柄の組合せ(たとえば、777等のぞろ目の特定の識別情報の組合せ)になると、遊技者にとって有利な特定遊技状態である大当り状態が発生する。このように、変動表示の表示結果が大当り図柄の組合せとなると、遊技制御用マイクロコンピュータ53により、パチンコ遊技機1の遊技状態を、通常遊技状態から大当り状態に移行させる制御が行なわれる。
【0080】
大当り状態を発生させるか否かは、遊技制御用マイクロコンピュータ53により、前述した始動入賞時に保留データとして抽出され記憶されたランダムカウンタR1のカウント値に応じて判定される。このランダムカウンタR1のカウント値が予め定められた大当り判定値(たとえば、「7」)である場合は、大当り状態を発生させると判定され、「7」以外の場合は、大当り状態を発生させない、つまり、はずれとすると判定される。本実施の形態においては、ランダムカウンタR1のカウント値が取り得る値の範囲が0〜299であるので、大当り状態が発生する確率が1/300となり、はずれとする確率が299/300となる。
【0081】
また、大当り状態を発生させるときの大当り図柄の組合せを構成する特別図柄は、遊技制御用マイクロコンピュータ53により、前述した始動入賞時に保留データとして抽出され記憶されたランダムカウンタR2のカウント値に応じて決定される。具体的に、ランダムカウンタR2のカウント値と一致する数値データに対応付けられた特別図柄が決定される。
【0082】
また、大当り図柄の組合せを構成する特別図柄が、特別の識別情報の組合せとしての確率変動(以下、確変という)大当り図柄の組合せ(たとえば、777等の奇数のゾロ目の組合せ)を構成する特別図柄に決定されると、前述した大当り状態終了後に、前述した大当り状態とは異なる遊技者にとって有利な特別遊技状態である確率変動状態(以下、確変状態という)に移行する。
【0083】
確変状態は、前述した特別図柄表示部9で行なわれる特別図柄の変動表示において、大当り図柄の組合せが導出表示される確率を向上させる遊技制御が行なわれる遊技状態である。この確変状態においては、大当り判定値を確変状態でないときよりも増やすことにより、大当り図柄の組合せとする確率が向上する。確変状態は、特別図柄の変動表示において、大当り図柄の組合せが導出表示されたとき、または、所定回数の特別図柄の変動表示が行なわれたときに終了し、通常遊技状態に戻る。
【0084】
また、この実施の形態における他の特別遊技状態として、大当り状態が終了してから、所定回数(たとえば、100回)の特別図柄の変動表示が行なわれること、または、大当り図柄の組合せが導出表示されることのいずれかの条件が成立するまでの間、特別図柄表示部9で行なわれる特別図柄の変動表示において、変動表示を開始してから変動表示結果が導出表示されるまでの変動表示時間を短縮させる遊技制御が行なわれる特別図柄変動時間短縮制御状態(特図時短状態)に移行される。
【0085】
また、変動表示装置8の特別図柄表示部9の変動表示中においては、リーチ状態(リーチ態様)が表示される場合がある。ここで、リーチ状態とは、各々識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な複数の表示領域を有する変動表示装置を有し、該変動表示装置が時期を異ならせて前記複数の表示領域においてそれぞれ表示結果を導出表示し、該複数の識別情報の表示結果が予め定められた特定の識別情報の組合せとなった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な特定遊技状態となる遊技機において、前記表示結果の少なくとも一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている識別情報の表示結果が前記特定の識別情報の組合せとなる条件を満たしている表示状態をいう。
【0086】
大当り図柄の組合せとしない場合にリーチ状態を発生させるか否かは、遊技制御用マイクロコンピュータ53により、前述したランダムカウンタR3のカウント値が予め定められたリーチ判定値と一致するか否かによって判定される。
【0087】
また、特別図柄の変動表示における変動パターンは、遊技制御用マイクロコンピュータ53により、前述したランダムカウンタR4のカウント値に応じて、演出制御用マイクロコンピュータ800のROMに予め記憶された複数種類の変動パターンのうちから決定される。
【0088】
また、大当り図柄の組合せとしない場合の特別図柄の変動表示における停止図柄は、前述したランダムカウンタR5−1〜R5−3のカウント値とそれぞれ一致する数値データに対応付けられた特別図柄に決定される。決定された停止図柄が偶然大当り図柄の組合せとなる場合は、大当り図柄の組合せとならないように停止図柄が補正される。また、リーチ状態としない場合に、決定された停止図柄がリーチ状態となる場合は、リーチ状態とならないように補正される。
【0089】
このようにして決定された変動パターンおよび変動表示における停止図柄を指定する表示制御コマンドが、遊技制御用マイクロコンピュータ53から演出制御用マイクロコンピュータ800に伝送され、演出制御用マイクロコンピュータ800により、表示制御コマンドに応じて、特別図柄表示部9において特別図柄を変動表示させる制御が行なわれる。
【0090】
また、特別図柄表示部9における特別図柄の変動表示中には、大当り状態が発生する旨を事前報知(予告)する予告報知演出(大当り予告演出)が行なわれる。予告報知演出を行なうか否かは、演出制御用マイクロコンピュータ800により、前述したランダムカウンタR1〜R6と同様のランダムカウンタのカウント値を用いた抽選によって事前にランダムに決定される。特別図柄の変動表示における大当り予告は、実際に大当り状態が発生する場合と実際には大当り状態が発生しない場合との両方の場合に行なわれる。
【0091】
大当り状態においては、開閉板29の動作により、通常状態において閉鎖状態とされている大入賞口30を、一定時間(たとえば30秒)経過するまで、または、所定個数(たとえば10個)の遊技球が入賞するまで開放させる制御が行なわれる。大入賞口に遊技球が入賞した場合は、入賞した1個の遊技球ごとに15個の賞球が払出される。
【0092】
そして、遊技球が大入賞口30の開放状態中に、大入賞口30内の特定入賞領域に入賞しVカウントスイッチ23で検出されると、継続権が発生し大入賞口30を開放させる制御が再度行なわれる。このような継続権の発生は、所定回数(たとえば15ラウンド)許容される。このような継続権の発生を繰り返す制御は、繰返し継続制御と呼ばれる。
【0093】
図示を省略するが、大入賞口30の内部においては、遊技球振分部材としての大入賞口内誘導板が設けられている。この大入賞口内誘導板は、Vカウントスイッチ23へ遊技球を誘導する状態と、カウントスイッチ22へ遊技球を誘導する状態とのいずれかの状態に切換え可能となるようにソレノイド21(図示省略)により駆動制御される。
【0094】
大入賞口30が1回開放されたとき(1ラウンド中)には、Vカウントスイッチ23が遊技球を1個検出するまでは、大入賞口内誘導板がVカウントスイッチ23へ遊技球を誘導する状態にされることにより、遊技球がVカウントスイッチ23により検出されやすい状態にされ、Vカウントスイッチ23が遊技球を1個検出した後は、大入賞口内誘導板がカウントスイッチ22へ遊技球を誘導する状態にされることにより、遊技球がVカウントスイッチ23により検出されにくい状態にされる。
【0095】
図3は、パチンコ遊技機1における各種制御基板への電源供給の一例を示すブロック図である。電源基板910には、RAMクリアスイッチ389と、電源スイッチ388と、平滑回路387と、整流回路386と、スイッチング回路(+12V)385と、スイッチング回路(+5V)384と、バックアップ回路383とが備えられている。
【0096】
電源スイッチ388は、遊技機内の各電気部品制御基板や機構部品への電力供給を実行または遮断するためスイッチである。電源スイッチ388が操作されることにより、パチンコ遊技機1の電源のオン状態,オフ状態が切換えられる。電源スイッチ388が閉成状態(オン状態)である場合は、AC24Vの外部電力が、電源スイッチ388に供給され、電源スイッチ388から平滑回路387に供給される。また、電源スイッチ388からのAC24Vは、払出制御基板37、および、インターフェイス基板311のヒューズ374を介してプリペイドカードユニット50へ供給される。なお、電源スイッチ388は、電源基板910の外に設けてもよい。
【0097】
平滑回路387では、AC24Vの交流電源電圧を平滑化して24Vの平滑電流電源電圧VLPを外部出力するとともに整流回路386へも供給する。平滑電流電源電圧VLPは、演出制御基板80のランプ電源372に供給される。ランプ電源372により、飾りランプ25に電力が供給される。
【0098】
整流回路386では、平滑電流電源電圧VLPを整流して30Vの整流電流電源電圧VSLを外部出力するとともにスイッチング回路(+12V)385へも供給する。整流電流電源電圧VSLは、主基板31のソレノイド電源382、払出制御基板37のモータ電源・ソレノイド電源377、および、演算制御基板80のLED電源・モータ電源・ソレノイド電源373に供給される。
【0099】
主基板31のソレノイド電源382により、入賞口などを開閉するためのソレノイド16,21に電力が供給される。払出制御基板37のモータ電源・ソレノイド電源377により、遊技球の払出しや発射に関するアクチュエータである払出モータ、振分ソレノイド、および、発射モータなどに電力が供給される。演算制御基板80のLED電源・モータ電源・ソレノイド電源373により、遊技の演出に関する30V駆動の飾りLED28、および、遊技の演出に関するアクチュエータである演出用ソレノイドおよび演出用モータなどに電力が供給される。
【0100】
また、整流回路386には、整流電流電源電圧VSLを蓄えておくために、比較的大容量のコンデンサが接続されているので、外部からのAC24Vの供給が停止した場合であっても、整流電流電源電圧VSLは、比較的緩やかに低下する。
【0101】
スイッチング回路(+12V)385では、レギュレータIC(Integrated Circuit)(スイッチングレギュレータ)が設けられ、このレギュレータICにより、整流電流電源電圧VSLを+12Vの直流電源電圧VDDにして外部出力するとともにスイッチング回路(+5V)384へも供給する。直流電源電圧VDDは、主基板31のセンサ電源381、払出制御基板37のセンサ電源376、および、演算制御基板80のアンプ電源・LED電源・IC電源371に供給される。
【0102】
主基板31のセンサ電源381により、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、カウントスイッチ22、Vカウントスイッチ23、および、入賞口スイッチ24などの遊技の制御に関するセンサに電力が供給される。払出制御基板37のセンサ電源376により、払出個数カウントスイッチ、満タンスイッチ48、および、球切れスイッチ187などの遊技球の払出しに関するセンサに電力が供給される。演算制御基板80のアンプ電源・LED電源・IC電源371により、演出制御用マイクロコンピュータ800、スピーカ27、飾りLED28、ゲート通過記憶数表示部41、始動入賞記憶表示部18、特別図柄表示部9、および、普通図柄表示部3などの遊技の演出に関する電気部品に電力が供給される。
【0103】
スイッチング回路384(+5V)では、レギュレータIC(スイッチングレギュレータ)が設けられ、このレギュレータICにより、+12Vの直流電源電圧VDDを+5Vの直流電源電圧VCCにして外部出力するとともにバックアップ回路383へも供給する。直流電源電圧VCCは、主基板31のIC電源380、および、払出制御基板37のIC電源375に供給される。
【0104】
主基板31のIC電源380により、遊技制御用マイクロコンピュータ53、スイッチ回路58、ソレノイド回路59、情報出力回路64、および、アドレスデコード回路などの主基板31の制御回路に電力が供給される。払出制御基板37のIC電源375により、払出制御用マイクロコンピュータ370などの払出制御基板37の制御回路に電力が供給される。
【0105】
バックアップ回路383では、直流電源電圧VCCをコンデンサに蓄電し、蓄電した電力に基づいて、直流電源電圧VBBとして外部出力する。なお、コンデンサに蓄電することに替えて、充電池に充電するようにしてもよい。直流電源電圧VBBは主基板31のバックアップ電源379に供給される。これにより、AC24Vの供給が停止されても、コンデンサに蓄電された電力が供給される間は、直流電源電圧VBBは主基板31のバックアップ電源379に供給される。主基板31では、このバックアップ電源379によりRAM55に記憶されたデータがバックアップされる。すなわち、主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55は、パチンコ遊技機1への電力の供給が停止しても所定期間、記憶されたデータを記憶しておくことが可能である。
【0106】
また、RAMクリアスイッチ389は、押しボタン構造のスイッチである。RAMクリアスイッチ389が押下されることにより、ローレベル(オン状態)のクリアスイッチ信号CLRが出力され、主基板31のポート入力378に入力される。また、RAMクリアスイッチ389が押下されていないときは、ハイレベル(オフ状態)の信号が出力される。なお、RAMクリアスイッチ389は、押しボタン構造以外のほかの構造であってもよい。また、RAMクリアスイッチ389は、電源基板910以外に設けてもよい。このRAMクリアスイッチ389が電源投入時に押下されることにより、主基板31のRAM55がクリアされる。
【0107】
図4は、パチンコ遊技機1における主基板31の遊技制御用マイクロコンピュータ53の電源接続の一例を示すブロック図である。図4を参照して、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、正電源端子VDD、内蔵RAMバックアップ電源端子VBB、グランド電位端子VSS、システムリセット端子RESET(XSRST)、ノンマスカブル割込み要求入力端子NMI(XNMI)、および、マスカブル割込み要求入力端子INT(XINT)を備える。また、遊技制御用マイクロコンピュータ53のI/Oポート57は、入力ポート572を含む。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、アドレスバス端子などの図示しない他の端子も備える。
【0108】
正電源端子VDDは、直流電源電圧VCCを主基板31内の各電気部品に供給するIC電源380に接続され、遊技制御用マイクロコンピュータ53を動作させるための5Vの直流電源電圧を遊技制御用マイクロコンピュータ53に供給する端子である。
【0109】
内蔵RAMバックアップ電源端子VBBは、直流電源電圧VBBを主基板31内の各電器部品に供給するバックアップ電源379に接続され、RAM55に記憶されたデータをバックアップするための5Vの直流電源電圧を遊技制御用マイクロコンピュータ53に供給する端子である。
【0110】
グランド電位端子VSSは、グランドに接続され、遊技制御用マイクロコンピュータ53にグランド電位(0V)を入力するための端子である。また、グランド電位端子VSSと内蔵RAMバックアップ電源端子VBBとの間には、コンデンサが接続され、このコンデンサに電力が蓄電されることにより、バックアップ電源379への電力の供給が停止されても、コンデンサの容量により定められる所定期間、内蔵RAMバックアップ電源端子VBBに電力を供給することができる。
【0111】
システムリセット端子RESET(XSRST)は、遊技制御用マイクロコンピュータ53をリセットさせるためのリセット信号を入力するための端子である。システムリセット端子RESET(XSRST)に、ロウレベル(0V)が入力されると、システムリセットが発生する。システムリセットにより遊技制御用マイクロコンピュータ53内のすべての回路が初期化される。
【0112】
ノンマスカブル割込み要求入力端子NMI(XNMI)は、遊技制御用マイクロコンピュータ53にノンマスカブル割込み要求信号を入力するための端子である。ノンマスカブル割込みは、割込みが禁止されている状態であっても無条件に受付けられる割込みである。また、ノンマスカブル割込み要求は、他のすべての割込み要求に対して最優先で処理される。ノンマスカブル割込み要求入力端子NMI(XNMI)に、ロウレベル(0V)が入力されると、ノンマスカブル割込み処理が遊技制御用マイクロコンピュータ53で開始される。本実施の形態におけるノンマスカブル割込み処理については、後述する図8で説明する。
【0113】
マスカブル割込み要求入力端子INT(XINT)は、遊技制御用マイクロコンピュータ53にマスカブル割込み要求信号を入力するための端子である。マスカブル割込みは、ユーザプログラムにより、割込み要求の受付けを許可または禁止できる割込みである。マスカブル割込み要求入力端子INT(XINT)から入力されるマスカブル割込み要求は、外部割込み要求である。マスカブル割込み要求には、外部割込み要求のほかに、所定のタイマまたはカウンタ動作をする遊技制御用マイクロコンピュータ53のタイマ回路であるCTC(Counter Timer Circuit)、または、前述したI/Oポート57であるPIO(Parallel I/O)による割込み要求がある。マスカブル割込み要求入力端子INT(XINT)に、ロウレベル(0V)が入力されると、マスカブル割込みが遊技制御用マイクロコンピュータ53に発生する。
【0114】
また、ノンマスカブル割込み要求入力端子NMI(XNMI)、および、マスカブル割込み要求入力端子INT(XINT)は、抵抗素子を介して、直流電源電圧VCCを主基板31内の各電気部品に供給するIC電源380に接続される。すなわち、ノンマスカブル割込み要求入力端子NMI(XNMI)、および、マスカブル割込み要求入力端子INT(XINT)は、5Vの電源電圧にプルアップ接続される。これにより、ノンマスカブル割込み要求入力端子NMI(XNMI)、および、マスカブル割込み要求入力端子INT(XINT)のそれぞれに安定した5Vのハイレベルの信号が入力されるので、ノイズの影響を受けにくくなり、それぞれ、ノンマスカブル割込み、および、マスカブル割込みが不用意に発生することを防止することができる。
【0115】
入力ポート572は、遊技制御用マイクロコンピュータ53に所定のデータを入力するための端子である。また、この実施の形態においては、入力ポート572には、パチンコ遊技機1に供給される電力の供給が停止されることを示す電源断信号が入力される。入力ポート57に電源断信号が入力されたときに遊技制御用マイクロコンピュータ53で実行される処理については、後述する図5および図7で説明する。
【0116】
電源監視回路920は、電源監視用IC902およびコンデンサを含む。電源監視用IC902は、主基板31のソレノイド電源382に入力される電源電圧である整流電流電源電圧VSL(電圧30V)を監視する。また、電源監視用IC902は、電源電圧が所定の電源断電圧(たとえば、25V)以上になってから、コンデンサの容量により定められる遅延時間が経過したときに、ハイレベルの信号を出力する。また、電源監視用IC902は、電源電圧が所定の電源断電圧未満になったときに、ロウレベルの信号を出力する。
【0117】
なお、所定の電源断電圧は、電源監視回路920が監視する電源電圧の通常の変動範囲未満の値であって、パチンコ遊技機1に供給される外部電力が低下し始めてから遊技制御用マイクロコンピュータ53に供給される電源電圧が遊技制御用マイクロコンピュータ53の動作可能電圧未満になるまでの時間ができるだけ長くなるような値に設定することが好ましい。
【0118】
反転回路943は、電源監視回路920から出力された信号の信号レベルを反転し、遊技制御用マイクロコンピュータ53の入力ポート572に出力する。したがって、反転回路943により、電源断信号は、ロウレベルの信号からハイレベルの信号に反転されて、入力ポート572に入力される。
【0119】
すなわち、電力監視手段である電源監視回路920および反転回路943は、遊技機で用いられる整流電流電源電圧VSLを監視して、整流電流電源電圧VSLが所定の電源断電圧以上になってから遅延時間が経過したときに、電力の供給が開始されたことを示すロウレベルの信号である非電源断信号を出力し、整流電流電源電圧VSLが所定の電源断電圧未満になったときに、電力の供給が停止されることを示すハイレベルの信号である電源断信号を出力する。
【0120】
これにより、遊技制御用マイクロコンピュータ53の入力ポート572には、整流電流電源電圧VSLが所定の電源断電圧未満になったときに、ハイレベルの電源断信号が入力される。したがって、遊技制御用マイクロコンピュータ53は、入力ポート572に入力される電源断信号を監視することによって、パチンコ遊技機1へ供給されるAC24Vから生成される整流電流電源電圧VSLが所定の電源断電圧未満となったか否かを検出することができ、パチンコ遊技機1へ供給される外部電力が停止しつつあるか否かを検出することができる。
【0121】
なお、電源監視回路920が監視する電源電圧は、整流電流電源電圧VSLの電圧に限定されず、パチンコ遊技機1へ供給される外部電力の電圧が低下したときに、電圧が低下する電源電圧であれば他の電源電圧であってもよい。このような電源電圧は、たとえば、主基板31のセンサ電源381に入力される電源電圧である直流電源電圧VDD(12V)、および、主基板31のIC電源380に入力される電源電圧である直流電源電圧VCC(5V)である。
【0122】
また、電源監視回路920が監視する電源電圧は、パチンコ遊技機1へ供給される外部電力の電圧が低下したときに、最も敏感に反応する電源電圧、すなわち、短時間に大きい幅で電圧が低下する電源電圧であることが好ましい。このような電源電圧、本実施の形態においては、整流電流電源電圧VSLの電圧を監視することにより、外部電力の電圧が低下してから早い段階で正確に、電圧の低下を検出することができる。
【0123】
また、このような電源電圧を監視することにより、入賞口などを開閉するためのソレノイドに電力を供給するソレノイド電源382、遊技の制御に関する各種スイッチに電力を供給するセンサ電源381、および、主基板31の制御回路に電源を供給するIC電源へそれぞれ供給される電力の電圧が低下して誤動作をする前に、遊技制御用マイクロコンピュータ53により、電源電圧の低下を検出して、電圧が低下したときの処理を行なうことができる。
【0124】
また、電力監視手段は、電源監視回路920および反転回路943に限定されず、電源電圧が所定の電源断電圧以上になったときに、電源電圧が所定の電源断電圧以上であることを示す非電源断信号を出力し、電源電圧が所定の電源断電圧未満になったときに、電源電圧が所定の電源断電圧未満であることを示す電源断信号を出力する回路であれば、他の回路であってもよい。
【0125】
リセット回路65は、リセットIC651およびコンデンサを含む。リセットIC651は、主基板31のソレノイド電源382に入力される電源電圧である整流電流電源電圧VSL(30V)を監視する。また、リセットIC651は、電源電圧が所定のリセット電圧(たとえば、5V)以上になってから、コンデンサの容量により定められるリセット時間が経過したときに、ハイレベルの信号を出力する。また、リセットIC651は、電源電圧が所定のリセット電圧未満になったときに、ロウレベルの信号を出力する。
【0126】
すなわち、リセット回路65は、遊技機で用いられる整流電流電源電圧VSLを監視して、整流電流電源電圧VSLが所定のリセット電圧以上になってから、リセット時間が経過したときに、電力の供給が開始されたことを示すハイレベル信号である非リセット信号を出力し、整流電流電源電圧VSLが所定のリセット電圧未満になったときに、電力の供給が停止されることを示すロウレベル信号であるリセット信号を出力する。
【0127】
なお、所定のリセット電圧は、所定の電源断電圧より低い値であって、所定の電圧未満になったことを遊技制御用マイクロコンピュータ53が検出してから、パチンコ遊技機1に供給される電圧が低下したときの処理によりパチンコ遊技機1が停止してもよい状態になるまでの時間を確保できる程度に低い値であって、遊技制御用マイクロコンピュータ53の動作可能電圧より高い値に設定することが好ましい。
【0128】
反転回路942は、リセット回路65から出力された信号を反転し、反転回路941に出力し、反転回路941は、その反転された信号をさらに反転し、遊技制御用マイクロコンピュータ53のシステムリセット端子RESET(XSRST)に出力する。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ53のシステムリセット端子RESET(XSRST)には、整流電流電源電圧VSLが所定のリセット電圧未満になったときに、ロウレベルのリセット信号が入力される。前述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ53に、ロウレベルのリセット信号が入力されると、遊技制御用マイクロコンピュータ53はシステムリセットされる。
【0129】
図9は、パチンコ遊技機1で実行される処理動作を示す第1のタイミングチャートである。図9を参照して、時刻t0のときに、電源スイッチ388が操作されることにより、パチンコ遊技機1に外部電力が供給される。これにより、整流電流電源電圧VSLが徐々に上昇する。そして、整流電流電源電圧VSLが電源監視用IC902およびリセットIC651のリセット最小電源電圧に達したときに、電源監視用IC902およびリセットIC651の動作が開始され、遊技制御用マイクロコンピュータ53の入力ポート572に、ハイレベルの電源断信号が入力され、遊技制御用マイクロコンピュータ53のシステムリセット端子RESET(XSRST)に、ロウレベルのリセット信号が入力される。
【0130】
次に、時刻t1のときに、整流電流電源電圧VSLがリセット電圧VAに達し、リセット時間が開始される。また、遊技制御用マイクロコンピュータ53が動作可能電圧となり、リセット信号が入力された状態であるので、システムリセット状態となる。
【0131】
次に、時刻t2のときに、整流電流電源電圧VSLが電源断電圧VBに達し、遅延時間が開始され、遅延時間が経過したときに、ハイレベルの電源断信号がロウレベルの非電源断信号になる。
【0132】
次に、時刻t3のときに、リセット時間が経過し、ロウレベルのリセット信号がハイレベルの非リセット信号になる。これにより、遊技制御用マイクロコンピュータ53がシステムリセット状態が終了し、セキュリティチェックが開始される。セキュリティチェックは、遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54に記憶されたユーザプログラムの認証を行なう遊技制御用マイクロコンピュータ53の機能である。これにより、ユーザプログラムが正しいプログラムであるか否かがチェックされ、正しくない場合は、遊技制御用マイクロコンピュータ53が停止される。これにより、ユーザプログラムの改ざんを防止することができる。
【0133】
そして、セキュリティチェックが終了した後、遊技制御用マイクロコンピュータ53のCPU56により、遊技制御をするための処理である遊技制御のメイン処理およびタイマ割込み処理が開始される。これらのメイン処理およびタイマ割込み処理は、遊技制御用マイクロコンピュータ53のROM54に記憶されたユーザプログラムに従って実行され、メイン処理およびタイマ割込み処理により、各種制御用のサブルーチンプログラムが呼出されて実行されることにより、各種の遊技制御が行なわれる。
【0134】
図5は、パチンコ遊技機1で実行されるメイン処理の処理内容を示すフローチャートである。図5を参照して、まず、S11で、この処理への割込みが禁止に設定される。次に、S12で、遊技制御用マイクロコンピュータ53のCPU56のレジスタが初期化される。S13では、払出制御基板37、および、演出制御基板80が起動されるのを待つための処理であるウェイト処理が実行される。
ウェイト処理では、払出制御基板37、および、演出制御基板80が遊技制御基板31からのコマンドを受付けることが可能となるまでに十分な時間として予め定められたウェイト時間になるまでタイマがカウントされ、ウェイト時間になったときに次のステップに進む。このウェイト処理により、遊技制御基板31から送信されたコマンドが、払出制御基板37、および、演出制御基板80でそれぞれ受信されることが可能になるまでの時間が担保される。
【0135】
次に、S14で、CTCおよびPIOによるマスカブル割込み、マスカブル割込み要求入力端子INT(XINT)によるマスカブル割込み、ノンマスカブル割込みの初期設定が行なわれる。なお、PIOによるマスカブル割込み、および、マスカブル割込み要求入力端子INT(XINT)によるマスカブル割込みは使用されない。また、CTCによる割込みは、S29で設定するタイマ割込みに用いられる。
また、ノンマスカブル割込みが発生したときに実行される後述する図8で説明するノンマスカブル割込み処理のプログラムが記憶されている先頭アドレスが設定される。
【0136】
次に、S15で、入力ポート572に電源断信号が入力されたか否かが判定される。S16で、S15における判定の結果、電源断信号の入力があると判定された場合は、S15に戻る。一方、S16で、S15における判定の結果、電源断信号の入力がないと判定された場合は、S17に進む。S15,S16の処理により、停電状態から遊技制御用マイクロコンピュータ53、払出制御用マイクロコンピュータ370、および、演出制御用マイクロコンピュータ800による制御が再開されるときに、電源断信号が入力されているときには、制御の再開が禁止される。また、電源断信号が入力されなくなったときには、制御の再開の禁止が解除される。
【0137】
S17では、RAMアクセスが許可される。これにより、以後の各処理において、遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55へのデータの読書きが可能となる。なお、パチンコ遊技機1が起動されてから最初にRAMアクセスが許可されるまでは、RAMアクセスは禁止とされる。なお、RAMアクセスを確実に禁止するために、メイン処理の最初にRAMアクセスを禁止する処理を行なうようにしてもよい。
【0138】
次に、S18で、電源基板910のRAMクリアスイッチ389が操作されたか否かが判定される。S19で、S18における判定の結果、RAMクリアスイッチ389が操作されたと判定された場合は、S26に進み、S26,S27の初期化時初期値設定が実行される。一方、S19で、S18における判定の結果、RAMクリアスイッチ389が操作されていないと判定された場合は、S20に進む。
【0139】
初期化時初期値設定は、RAM55を初期化する処理である。すなわち、RAMクリアスイッチ389が操作されることにより、RAM55を初期化することができる。
【0140】
次に、S20で、後述する図7で説明する電源断処理において電源監視回路920により出力された電源断信号が入力されたと連続して判定されてS64でカウントされた回数を示すカウンタであるバックアップ監視タイマのカウント値が判定される。カウント値が2であるバックアップ監視タイマは、遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55に記憶された制御状態データがバックアップされたことを示す。バックアップ監視タイマについては、後述する図7で説明する。S21で、S20における判定の結果、バックアップ監視タイマのカウント値が2でない、すなわち、制御状態データがバックアップされていないと判定された場合は、S26に進み、S26,S27の初期化時初期値設定が実行される。S21で、S20における判定の結果、バックアップ監視タイマのカウント値が2であると判定された場合は、S22に進む。
【0141】
S22では、遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55の制御状態データが記憶された制御状態データ記憶領域のチェックサムが正常か否かが判定される。制御状態データ記憶領域のチェックサムは、後述する図7で説明する電源断処理のS67で算出される。S23で、S22における判定の結果、チェックサムが正常でない、すなわち、制御状態データが正常にバックアップされていないと判定された場合は、S26に進み、S26,S27の初期化時初期値設定が実行される。一方、S23で、S22における判定の結果、チェックサムが正常であると判定された場合は、S24に進み、S24,S25のバックアップ時初期値設定が実行される。
【0142】
なお、S21でバックアップ監視タイマのカウント値が2であると判定され、S23でチェックサムが正常であると判定された場合は、制御状態データ記憶領域に記憶された制御状態データが正常、すなわち、バックアップが正常であるとみなされる。
【0143】
S24では、バックアップが正常であるときの初期値設定として、バックアップ時初期値設定が行なわれる。バックアップ時初期値設定においては、バックアップされたRAM55の作業領域以外の記憶領域が初期化される。なお、バックアップされたRAM55の作業領域には、たとえば、RAM55がバックアップされたときの制御状態を示す制御状態データが記憶されている。制御状態データは、制御の進行状況を示すデータや賞球に関するデータなどであり、たとえば、大当り状態中であることを示す大当りフラグや、払出す賞球個数を示す総賞球数格納バッファなどのデータである。
【0144】
次に、S25で、バックアップ時設定コマンドが、払出制御基板37および演出制御基板80に送信される。払出制御基板37および演出制御基板80では、バックアップ時設定コマンドが受信された場合、バックアップ時初期値設定が行なわれる。S24、および、S25が実行されることにより、記憶された制御状態データに基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ53、払出制御用マイクロコンピュータ370、および、演出制御用マイクロコンピュータ800による制御が再開される。
【0145】
S26では、バックアップが正常でないとき、または、RAMクリアスイッチ389が操作されたときの初期値設定として、RAM55の作業領域がクリアされ、初期化時初期値設定が行なわれる。次に、S27で、初期化時設定コマンドが、払出制御基板37および演出制御基板80に送信される。払出制御基板37および演出制御基板80では、初期化時設定コマンドが受信された場合、初期化時初期値設定が行なわれる。S26、および、S27が実行されることにより、記憶された制御状態データが初期化されるとともに、初期化された制御状態データに基づいて遊技制御用マイクロコンピュータ53、払出制御用マイクロコンピュータ370、および、演出制御用マイクロコンピュータ800による制御が再開される。
【0146】
S28では、バックアップ監視タイマのカウント値に所定回数から1引いた値が設定される。すなわち、バックアップ監視タイマが初期化される。本実施の形態においては、所定回数を2とするので、S28では、バックアップ監視タイマのカウント値に1が設定される。なお、本実施の形態においては、バックアップ時初期値設定、または、初期化時初期値設定のいずれが実行されたときにも、S28の処理を実行するようにするが、バックアップ時初期値設定が実行されたときにのみ、S28の処理を実行するようにしてもよい。すなわち、S28の処理をS23〜S25のいずれかの処理の直後に実行するようにしてもよい。
【0147】
次に、S29で、タイマ割込みの初期設定が行なわれる。この処理により、タイマ割込みの発生周期が4msに設定され、タイマ割込みが発生したときに実行されるアドレスが、タイマ割込み処理を実行するためのプログラムが格納されている先頭アドレスに設定される。
【0148】
次に、S30で、このメイン処理への割込みが禁止される。次のS31では、表示図柄乱数、すなわち、前述したリーチ決定用ランダムカウンタR3、変動パターン決定用ランダムカウンタR4、および、特別図柄停止図柄決定用ランダムカウンタR5−1〜R5−3のカウント値を1加算更新する。次のS32では、初期値決定用乱数、すなわち、前述した大当り決定用ランダムカウンタR1の初期値決定用のランダムカウンタR6のカウント値を1加算更新する。初期値決定用ランダムカウンタR6のカウント値は、大当り決定用ランダムカウンタR1のカウント値が1周したときに、次にカウントを開始する初期値を決定するために用いられる。
【0149】
そして、S33で、割込みが許可され、S30に戻り、S30からS33までのメインループ処理を繰返す。メインループ処理が実行されている間の4msごとに、タイマ割込みが発生し、後述する図6で説明するタイマ割込み処理が実行される。S30からS32までの処理が実行されている間にタイマ割込みが発生した場合は、S33の処理が実行された後に、タイマ割込み処理が実行される。
【0150】
図6は、パチンコ遊技機1で実行されるタイマ割込み処理の処理内容を示すフローチャートである。図6を参照して、まず、S41で、入力ポート572に入力される電源断信号を監視し、電源断信号の検出に応じて電力が停止されたときに制御状態データを保護する電源断処理が実行される。
【0151】
次に、S42で、ゲートスイッチ12、始動口スイッチ17、カウントスイッチ22、Vカウントスイッチ23、および、入賞口スイッチ24から出力され入力ポート572に入力される信号を監視し、信号が入力されたか否かを示すデータをRAM55の所定領域に記憶させるスイッチ処理が実行される。
【0152】
次に、S43で、前述した大当り決定用ランダムカウンタR1、および、大当り図柄決定用ランダムカウンタR2のカウント値をそれぞれ1加算更新する乱数更新処理が実行される。次に、S44で、前述した初期値決定用ランダムカウンタR6のカウント値を1加算更新する初期値決定用乱数更新処理が実行される。
【0153】
次に、S45で、前述したリーチ決定用ランダムカウンタR3、変動パターン決定用ランダムカウンタR4、および、特別図柄停止図柄決定用ランダムカウンタR5−1〜R5−3のカウント値を加算更新する表示図柄乱数更新処理が実行される。次に、S46で、始動口スイッチ17からの検出信号の入力に対する始動入賞処理を行ない、特別図柄および大入賞口30関係の処理を行なう特別図柄プロセス処理が実行される。
【0154】
次に、S47で、ゲートスイッチ12からの検出信号の入力に対する普通始動入賞処理を行ない、普通図柄および始動入賞口15関係の処理を行なう普通図柄プロセス処理が実行される。次に、S48で、特別図柄の変動表示に関する特別図柄変動表示コマンドを演出制御基板80に送信する特別図柄コマンド制御処理を実行する。
【0155】
次に、S49で、普通図柄の変動表示に関する普通図柄変動表示コマンドを演出制御基板80に送信する普通図柄コマンド制御処理を実行する。次に、S50で、前述した確変情報、大当り情報、始動情報、および、賞球情報を、情報出力回路64を介してホール管理コンピュータ等のホストコンピュータに送信する情報出力処理を実行する。
【0156】
次に、S51で、始動口スイッチ17、カウントスイッチ22、および、入賞口スイッチ24からの検出信号の入力に応じて、対応する賞球個数を加算して、加算された賞球数等を示す払出制御コマンドを払出制御基板37に送信する賞球処理を実行する。次に、S52で、始動入賞記憶数、および、普通入賞記憶数を、それぞれ、始動入賞記憶数コマンド、および、普通入賞記憶数コマンドとして、演出制御基板80に送信する記憶処理が実行される。
【0157】
次に、S53で、パチンコ遊技機1の制御状態をパチンコ遊技機1の外部で確認できるようにするための試験信号を出力する試験端子処理が実行される。次に、S54で、ソレノイド16,21を制御するためのデータがセットされている場合に、ソレノイドを制御するための信号をI/Oポート57を介してソレノイド回路59に送信するソレノイド出力処理が実行される。
【0158】
次に、S55で、割込みが許可され、このタイマ割込み処理が終了し、割込み元の処理に戻る。なお、本実施の形態においては、タイマ割込みが発生したときに、S41からS55までのタイマ割込み処理を実行するようにしたが、これに限定されず、タイマ割込みが発生したときに、タイマ割込みが発生したことを示すタイマ割込みフラグをセットし、メイン処理において、タイマ割込みフラグがセットされているか否かを判定し、セットされている場合に、S41からS55までの処理を実行するようにしてもよい。
【0159】
図7は、パチンコ遊技機1で実行される電源断処理の処理内容を示すフローチャートである。図7を参照して、この電源断処理は、図6で説明したタイマ割込み処理のS41で実行される処理である。
【0160】
まず、S61で、入力ポート572に電源断信号が入力されたか否かが判定される。S62で、S61における判定の結果、電源断信号の入力があると判定された場合は、S64に進む。一方、S62で、S61における判定の結果、電源断信号の入力がないと判定された場合は、S63で、バックアップ監視タイマのカウント値が0に設定され、この電源断処理が終了され、タイマ割込み処理に戻る。
【0161】
S64では、バックアップ監視タイマのカウント値が1加算される。次のS65では、バックアップ監視タイマのカウント値が所定回数(本実施の形態においては、2)と比較され、S66で、バックアップ監視タイマのカウント値が所定回数と等しくないと判定された場合は、この電源断処理が終了され、タイマ割込み処理に戻る。一方、S66で、バックアップ監視タイマのカウント値が所定回数と等しいと判定された場合は、電源電圧の電力が低下したことを示す電力断条件が成立したと判定され、S67に進む。なお、メイン処理で初期化処理が実行された直後は、メイン処理のS28でバックアップ監視タイマの初期値が所定回数−1に設定されるため、S64が実行された場合、バックアップ監視タイマのカウント値が所定回数となる。
【0162】
S67では、遊技制御用コンピュータ53のRAM55の遊技制御データを記憶した遊技制御データ記憶領域のチェックサムデータが算出される。そして、S68で、S67で算出されたチェックサムデータをRAM55のチェックサム記憶領域に記憶させる。
【0163】
次に、S69で、RAMアクセスが禁止される。そして、S70で、I/Oポート57の出力ポートがクリアされる。S71では、タイマ割込みが禁止される。
【0164】
次に、S72で、入力ポート572に電源断信号が入力されたか否かが判定される。S73で、S72における判定の結果、電源断信号の入力があると判定された場合は、S72に戻る。一方、S73で、S72における判定の結果、電源断信号の入力がないと判定された場合は、この電源断処理が終了され、前述した図5で説明したメイン処理の先頭のステップであるS11に戻る。
【0165】
すなわち、電源断処理においては、まず、S61からS63で、電源監視回路920により電源断信号が出力されたか否かが所定周期(タイマ割込みが発生する周期、本実施の形態においては4ms)ごとに監視される電源断信号監視処理が行なわる。
【0166】
次に、S64からS66で、電源断信号が出力されたことが連続して認められた回数がバックアップ監視タイマのカウント値として計数され、計数されたバックアップ監視タイマのカウント値が所定回数(本実施の形態においては、2回)になったか否かが判定されるバックアップ監視タイマ判定処理が行なわれる。
【0167】
そして、S67からS71で、制御状態データが保護されるとともに、所定回数になったバックアップ監視タイマのカウント値が制御状態データが保護されたことを示す参照データとされる電力停止前処理が行なわれる。
【0168】
最後に、S72からS73で、電源監視回路920により電源断信号が出力されたか否かが監視され、電源断信号が認められた場合は、遊技制御を再開する遊技再開処理が行なわる。
【0169】
図8は、パチンコ遊技機1で実行されるノンマスカブル割込み処理の処理内容を示すフローチャートである。図8を参照して、ノンマスカブル割込みが発生した場合は、ノンマスカブル割込み処理が実行される。このノンマスカブル処理では、何も実行されずに、ノンマスカブル割込み処理が発生したときに実行されていた処理に戻る。
【0170】
図9に戻って、時刻t3から実行されていたセキュリティチェックが終了した後、図5から図8で説明した処理が実行される。まず、1回目のメイン処理が実行される。このメイン処理はパチンコ遊技機1が起動されてから初回の処理であるので、S11からS29までの初期化処理が実行され、その後に、S30からS33までのメインループ処理が実行される。このメイン処理においてS15,S16が実行されることにより、電源断信号監視dm1が行なわれる。この電源断信号監視dm1では、ロウレベルの非電源断信号が検出され、電源断信号監視dm1が繰返されずに以後の処理に進む。
【0171】
そして、タイマ割込みが発生することによって、1回目のタイマ割込み処理が実行される。このタイマ割込み処理の電源断処理の電源断信号監視処理においてS61,S62が実行されることにより、電源断信号監視dt1が行なわれる。この電源断信号監視dt1では、ロウレベルの非電源断信号が検出されるので、電源断処理のバックアップ監視タイマ判定処理が行なわれずに、バックアップ監視タイマのカウント値が0にリセットされて、タイマ割込み処理に戻り、タイマ割込み処理終了後、2回目のメイン処理としてメインループ処理が実行される。
【0172】
この2回目のメイン処理が行なわれているときに、瞬停などによりパチンコ遊技機1へ供給される外部電力の電圧が下がり始める。そして、1回目のタイマ割込みから4msが経過し、タイマ割込みが発生して、2回目のタイマ割込み処理が実行される。2回目のタイマ割込み処理開始直後の時刻t4のときに、整流電流電源電圧VSLが電源断電圧VBまで下がったことにより、電源監視回路920からハイレベルの電源断信号が入力ポート572に入力される。
【0173】
そして、2回目のタイマ割込み処理の電源断処理において、電源断信号監視dt2が行なわれる。この電源断信号監視dt2で、電源断信号が検出されることにより、電源断処理のバックアップ監視タイマ判定処理が行なわれ、バックアップ監視タイマのカウント値が1となる。しかし、バックアップ監視タイマのカウント値が2となっていないので、電源断処理の電力停止前処理が行なわれずに、タイマ割込み処理に戻り、タイマ割込み処理終了後、3回目のメイン処理が行なわれる。
【0174】
そして、3回目のメイン処理が行なわれているときに、外部電力の電圧が上昇し始め、時刻t5のときに、整流電流電源電圧VSLが電源断電圧VBまで上がり、所定の遅延時間が経過した後、電源断信号がロウレベルの非電源断信号になる。
【0175】
そして、3回目のタイマ割込み処理の電源断処理において、電源断信号監視dt3が行なわれる。この電源断信号監視dt3では、非電源断信号が検出されるので、電源断処理のバックアップ監視タイマ判定処理が行なわれずに、バックアップ監視タイマのカウント値が0にリセットされて、タイマ割込み処理に戻り、タイマ割込み処理終了後、4回目のメイン処理としてメインループ処理が実行される。
【0176】
そして、4回目のメイン処理が行なわれているときに、外部電力の電圧が下がり始める。そして、タイマ割込みが発生して、4回目のタイマ割込み処理が実行される。4回目のタイマ割込み処理開始直後の時刻t6のときに、整流電流電源電圧VSLが電源断電圧VBまで下がったことにより、電源断信号が入力される。
【0177】
そして、4回目のタイマ割込み処理の電源断処理において、電源断信号監視dt4が行なわれる。この電源断信号監視dt4で、電源断信号が検出されることにより、電源断処理のバックアップ監視タイマ判定処理が行なわれ、バックアップ監視タイマのカウント値が1となる。しかし、バックアップ監視タイマのカウント値が2となっていないので、電源断処理の電力停止前処理が行なわれずに、タイマ割込み処理に戻り、タイマ割込み処理終了後、5回目のメイン処理が行なわれる。
【0178】
そして、5回目のタイマ割込み処理が実行される。5回目のタイマ割込み処理の電源断処理において、電源断信号監視dt5が行なわれる。この電源断信号監視dt5で、電源断信号が検出されることにより、電源断処理のバックアップ監視タイマ判定処理が行なわれ、バックアップ監視タイマのカウント値が2となり、電源断処理の電力停止前処理が行なわれ、制御状態データが保護される。そして、電源断処理の遊技再開処理において、電源断信号監視が繰返される。
【0179】
5回目のタイマ割込み処理の電源断処理の遊技再開処理が行なわれている間の時刻t7のときに、整流電流電源電圧VSLが電源断電圧VBまで上がり、所定の遅延時間が経過した後、電源断信号がロウレベルの非電源断信号になる。
【0180】
そして、遊技再開処理で繰返されている電源断信号監視で、ハイレベルの電源断信号が検出された後、ロウレベルの非電源断信号が検出され、メイン処理に戻る。
【0181】
6回目のメイン処理は、初期化処理から実行される。この初期化処理において、電源断信号監視dm2が行なわれる。この電源断信号監視dm2では、非電源断信号が検出され、電源断信号監視dm2が繰返されずに以後の処理に進む。
【0182】
そして、6,7回目のタイマ割込み処理が実行される。それぞれのタイマ割込み処理の電源断処理の電源断信号監視処理において、電源断信号監視dt6,dt7が行なわれる。これらの電源断信号監視dt6,dt7では、非電源断信号が検出されるので、タイマ割込み処理に戻り、それぞれ、7,8回目のメイン処理が実行される。
【0183】
7回目のタイマ割込み処理が実行されているときに、外部電力の電圧が下がり始める。そして、8回目のメイン処理が実行されている時刻t8のときに、整流電流電源電圧VSLが電源断電圧VBまで下がったことにより、電源断信号が入力される。
【0184】
そして、8回目のタイマ割込み処理の電源断処理において、電源断信号監視dt8が行なわれる。この電源断信号監視dt8で、電源断信号が検出されることにより、電源断処理のバックアップ監視タイマ判定処理が行なわれ、バックアップ監視タイマのカウント値が1となる。しかし、バックアップ監視タイマのカウント値が2となっていないので、電源断処理の電力停止前処理が行なわれずに、タイマ割込み処理に戻り、9回目のメイン処理およびタイマ割込み処理が行なわれる。
【0185】
そして、9回目のタイマ割込み処理の電源断処理において、電源断信号監視dt9が行なわれる。この電源断信号監視dt9で、電源断信号が検出されることにより、電源断処理のバックアップ監視タイマ判定処理が行なわれ、バックアップ監視タイマのカウント値が2となり、電源断処理の電力停止前処理が行なわれ、制御状態データが保護される。そして、電源断処理の遊技再開処理において、電源断信号監視が繰返される。
【0186】
この電源断処理の遊技再開処理において、電源断信号監視が繰返されている時刻t9のときに、整流電流電源電圧VSLが電源断電圧VAまで下がったことにより、リセット回路65からロウレベルのリセット信号が、遊技制御用マイクロコンピュータ53のシステムリセット端子RESET(XSRST)に入力される。このリセット信号が所定時間入力されることにより、遊技制御用マイクロコンピュータ53がリセットされ、システムリセット状態となる。
【0187】
そして、整流電流電源電圧VSLが下がり続け、遊技制御用マイクロコンピュータ53の動作可能電圧以下まで下がったときに、遊技制御用マイクロコンピュータ53においては、いかなる処理も行なわれない状態となる。
【0188】
図10は、パチンコ遊技機1で実行される処理動作を示す第2のタイミングチャートである。図10を参照して、セキュリティチェックが行なわれるまでの処理動作は、図9で説明した処理動作と同様であるので、説明は繰返さない。
【0189】
セキュリティチェックが行なわれているときに、外部電力の電圧が下がり始める。そして、1回目のメイン処理の初期化処理において、電源断信号監視dm1が行なわれる。この電源断信号監視dm1では、ロウレベルの非電源断信号が検出され、電源断信号監視dm1が繰返されずに以後の処理に進む。
【0190】
そして、1回目のタイマ割込み処理が実行される。このタイマ割込み処理の電源断処理の電源断信号監視処理において、電源断信号監視dt1が行なわれる。この電源断信号監視dt1で、電源断信号が検出されることにより、電源断処理のバックアップ監視タイマ判定処理が行なわれ、メイン処理の1回目の初期化処理において、バックアップ監視タイマの初期値が1に設定されているので、バックアップ監視タイマのカウント値が2となり、電源断処理の電力停止前処理が行なわれ、制御状態データが保護される。そして、電源断処理の遊技再開処理において、電源断信号監視が繰返される。
【0191】
この電源断処理の遊技再開処理において、電源断信号監視が繰返されている時刻t5のときに、整流電流電源電圧VSLが電源断電圧VAまで下がったことにより、リセット回路65からロウレベルのリセット信号が、遊技制御用マイクロコンピュータ53のシステムリセット端子RESET(XSRST)に入力される。このリセット信号が所定時間入力されることにより、遊技制御用マイクロコンピュータ53がリセットされ、システムリセット状態となる。
【0192】
そして、整流電流電源電圧VSLが下がり続け、遊技制御用マイクロコンピュータ53の動作可能電圧以下まで下がったときに、遊技制御用マイクロコンピュータ53においては、いかなる処理も行なわれない状態となる。
【0193】
図11は、パチンコ遊技機1で実行される処理動作を示す第3のタイミングチャートである。図11を参照して、セキュリティチェックが行なわれるまでの処理動作は、図9で説明した処理動作と同様であるので、説明は繰返さない。
【0194】
遊技制御用マイクロコンピュータ53が起動時のシステムリセット状態であるときに、外部電力の電圧が下がり始める。そして、セキュリティチェックが行なわれている時刻t4のときに、整流電流電源電圧VSLが電源断電圧VBまで下がったことにより、電源断信号が入力される。
【0195】
そして、セキュリティチェックが終了し、1回目のメイン処理の初期化処理において、電源断信号監視dm1が行なわれる。この電源断信号監視dm1で、電源断信号の検出が繰返され、以後の処理に進まないまま、時刻t5のときに、整流電流電源電圧VSLが電源断電圧VAまで下がったことにより、リセット信号が、遊技制御用マイクロコンピュータ53のシステムリセット端子RESET(XSRST)に入力される。このリセット信号が所定時間入力されることにより、遊技制御用マイクロコンピュータ53がリセットされ、システムリセット状態となる。
【0196】
そして、整流電流電源電圧VSLが下がり続け、遊技制御用マイクロコンピュータ53の動作可能電圧以下まで下がったときに、遊技制御用マイクロコンピュータ53においては、いかなる処理も行なわれない状態となる。
【0197】
次に、この実施の形態により得られる主な効果をまとめて説明する。
図2、および、図3で説明したように、パチンコ遊技機1に設けられた各種スイッチや各種ソレノイドや球払出装置97などの電気部品が、制御状態に応じて制御状態データを変更させて制御され、パチンコ遊技機1への電力の供給が停止してもバックアップ電源(電圧VBB)からの電力が供給されている期間、制御状態データが、遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55に記憶される。
【0198】
また、図4で説明したように、パチンコ遊技機1で用いられるソレノイド電源(電圧VSL)382からの電力の状態が監視され、整流電流電源電圧VSLが電源断電圧VBまで下がったときに電源断信号が出力される。
【0199】
また、図7のS61からS69で説明したように、制御が開始された後、電源断信号が出力されたか否かが監視され、電源断信号が所定回数の電源断処理に亘って連続して検出されたときに、記憶された制御状態データにより制御を再開させるためのカウント値が2であるバックアップ監視タイマのカウント値が記憶される。
【0200】
また、図5のS20からS25で説明したように、電力の供給が再開されたときに、記憶されたバックアップ監視タイマに基づいて、制御状態データにより制御を再開させるか否かが判定され、記憶された制御状態データにより制御を再開させると判定されたときに、バックアップ監視タイマが所定回数−1に設定されるとともに、設定された制御状態データに基づいて制御が再開される。
【0201】
また、図5のS15,S16で説明したように、電力の供給が再開されてから、制御を再開させるか否かの判定がされるまでに、電源断信号が出力されたか否かが監視され、電源断信号が出力されたことが検出されたときに、バックアップ監視タイマを記憶したまま、制御の再開が禁止される。
【0202】
このように、電力の供給が再開されてから、制御状態データにより制御を再開させるためのバックアップ監視タイマに基づいて、制御状態データにより制御を再開させるか否かが判定されるまでに、整流電流電源電圧VSLが電源断電圧VBまで下がったときに出力される電源断信号が出力されたことが検出されたときに、記憶されている制御状態データに基づいた制御の再開が禁止される。このため、電力の供給が再開されてから、再度、電力の供給が停止されたときに、バックアップ監視タイマが記憶されないことを防止できる。その結果、パチンコ遊技機1の制御状態を示す制御状態データのバックアップの信頼性を高めることができる。
【0203】
また、図5のS16で説明したように、制御の再開を禁止した後、電力断信号が出力されたことが検出されなくなったときに、制御の再開の禁止が解除される。このため、瞬間的な電圧低下等の場合は、すぐに制御が再開されるので、制御の再開が禁止されたままパチンコ遊技機1が停止してしまうことを防止することができる。
【0204】
また、電力供給が開始され、パチンコ遊技機1が起動されるとき、図5のS17が実行されるまでは、制御の再開を禁止されているときは、制御状態データを記憶することが可能な遊技制御用マイクロコンピュータ53のRAM55へのアクセスが禁止されている。このため、制御の再開が禁止されているときであっても、制御状態データが変更されてしまうことを防止することができる。
【0205】
また、図7のS61,S62,S64〜S66で説明したように、所定周期ごとに電源断信号が出力されたか否かが確認され、検出信号が出力されたことが所定回数(本実施の形態においては、2回)続けて確認されたことにより、検出信号が出力されたことが検出される。このため、ノイズなどにより電源断信号を誤検出することを防止することができる。
【0206】
また、割込みの発生を禁止できないノンマスカブル割込みが発生したときに実行され、ノンマスカブル割込みから復帰するための割込み元に処理を戻す命令が設定されたノンマスカブル割込み処理プログラムが遊技制御用マイクロコンピュータのROM54に記憶される。このため、ノンマスカブル割込みが発生したときには、ノンマスカブル割込み処理プログラムが実行され、実行された後には、ノンマスカブル割込みが発生したときに実行されていたプログラムが実行される。その結果、ノイズなどによりノンマスカブル割込みが発生した場合であっても、パチンコ遊技機1が停止してしまうことを防止することができる。
【0207】
次に、以上説明した実施の形態の変形例や特徴点を以下に列挙する。
(1) 本実施の形態は、いわゆる、第1種パチンコ遊技機に適用する例について説明したが、これに限定されず、電力の供給を受けて動作可能であり、遊技者が所定の遊技を行なうことが可能な遊技機であれば、どのような遊技機においても適用することが可能である。たとえば、いわゆる、第2種パチンコ遊技機、第3種パチンコ遊技機、および、スロットマシンなどの遊技機に適用することができる。
【0208】
(2) 本実施の形態においては、図6で説明したように、所定周期ごとに実行されるタイマ割込み処理の先頭に電源断処理を行なうようにしたので、電力が低下したことを逸早く検出することができる。
【0209】
(3) 本実施の形態においては、遊技制御用マイクロコンピュータ53のノンマスカブル割込み要求入力端子NMI(XNMI)は、抵抗素子を介して、0Vのノンマスカブル割込み要求信号と異なる5Vの電源電圧にプルアップ接続される。このため、ノイズの影響により、ノンマスカブル割込み要求信号がノンマスカブル割込み要求入力端子NMI(XNMI)に入力され難くなり、ノンマスカブル割込みが不用意に発生することを防止することができる。
【0210】
(4) 今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】パチンコ遊技機の正面図である。
【図2】パチンコ遊技機における各種制御基板を含む制御回路の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】パチンコ遊技機における各種制御基板への電源供給の一例を示すブロック図である。
【図4】パチンコ遊技機における主基板の遊技制御用マイクロコンピュータの電源接続の一例を示すブロック図である。
【図5】パチンコ遊技機で実行されるメイン処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図6】パチンコ遊技機で実行されるタイマ割込み処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図7】パチンコ遊技機で実行される電源断処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図8】パチンコ遊技機で実行されるノンマスカブル割込み処理の処理内容を示すフローチャートである。
【図9】パチンコ遊技機で実行される処理動作を示す第1のタイミングチャートである。
【図10】パチンコ遊技機で実行される処理動作を示す第2のタイミングチャートである。
【図11】パチンコ遊技機で実行される処理動作を示す第3のタイミングチャートである。
【符号の説明】
1 パチンコ遊技機、53 遊技制御用マイクロコンピュータ、54 ROM、55 RAM、56 CPU、370 払出制御用マイクロコンピュータ、382 ソレノイド電源、572 入力ポート、920 電源監視回路。
Claims (5)
- 電力の供給を受けて動作可能であり、遊技者が所定の遊技を行なうことが可能な遊技機であって、
前記遊技機に設けられた電気部品を、制御状態に応じて制御状態データを変更させて、制御する電気部品制御手段と、
前記遊技機への電力の供給が停止しても所定期間、前記制御状態データを記憶することが可能な制御状態記憶手段と、
前記遊技機で用いられる所定の電力の状態を監視して、前記遊技機への電力の供給停止に関わる検出条件が成立したときに検出信号を出力する電力監視手段と、
前記電気部品制御手段による制御が開始された後、前記電力監視手段から前記検出信号が出力されたか否かを監視する第1検出信号監視手段と、
前記第1検出信号監視手段により前記検出信号が出力されたことが検出されたときに、前記制御状態記憶手段に記憶された制御状態データにより制御を再開させるための参照データを前記制御状態記憶手段に記憶させる電力断処理手段と、電力の供給が再開されたときに、前記制御状態記憶手段に記憶された参照データに基づいて、前記制御状態記憶手段に記憶された制御状態データにより制御を再開させるか否かを判定する復旧判定手段と、
前記復旧判定手段が前記制御状態記憶手段に記憶された制御状態データにより制御を再開させると判定したときに、前記参照データを初期化するとともに、前記制御状態記憶手段に記憶されている制御状態データに基づいて前記電気部品制御手段による制御を再開させる制御再開手段と、
前記復旧判定手段が前記制御状態記憶手段に記憶された制御状態データにより制御を再開させないと判定したときに、前記制御状態記憶手段に記憶された制御状態データを初期化するとともに、初期化された制御状態データに基づいて前記電気部品制御手段による制御を再開させる制御初期化手段とを備え、
電力の供給が再開されてから、前記復旧判定手段による判定がされるまでに、前記電力監視手段から前記検出信号が出力されたか否かを監視する第2検出信号監視手段と、
前記第2検出信号監視手段により前記検出信号が出力されたことが検出されたときに、前記参照データを前記制御状態記憶手段に記憶したまま、前記電気部品制御手段による制御の再開を禁止する制御再開禁止手段とをさらに備えることを特徴とする、遊技機。 - 前記制御再開禁止手段は、前記電気部品制御手段による制御の再開を禁止した後、前記第2検出信号監視手段により前記検出信号が出力されたことが検出されなくなったときに、前記電気部品制御手段による制御の再開の禁止を解除することを特徴とする、請求項1に記載の遊技機。
- 前記制御状態記憶手段はRAMにより構成され、
前記制御再開禁止手段により前記電気部品制御手段による制御の再開が禁止されているときは、前記RAMへのアクセスが禁止されていることを特徴とする、請求項1または請求項2のいずれかに記載の遊技機。 - 前記第1検出信号監視手段は、所定周期ごとに前記電力監視手段から前記検出信号が出力されたか否かを確認し、前記電力監視手段から前記検出信号が出力されたことが所定回数続けて確認されたことにより、前記検出信号が出力されたことを検出することを特徴とする、請求項1から請求項3のいずれかに記載の遊技機。
- 割込みの発生を禁止できないマスク不能割込みが発生したときに実行され、前記マスク不能割込みから復帰するための命令が設定されたマスク不能割込み処理プログラムを記憶するマスク不能割込み処理記憶手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1から請求項4のいずれかに記載の遊技機。
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