JP2005039762A - マイクロ波帯無線送信装置およびマイクロ波帯無線受信装置およびマイクロ波帯無線通信システムおよび電子機器 - Google Patents

マイクロ波帯無線送信装置およびマイクロ波帯無線受信装置およびマイクロ波帯無線通信システムおよび電子機器 Download PDF

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Abstract

【課題】送信される無線信号と局部発振信号および不要抑圧信号の各レベルを精度よく制御できると共に、受信側の周波数変換効率を高めて無線伝送距離を拡大でき、無線伝送帯域幅を拡大できるマイクロ波帯無線送信装置およびマイクロ波帯無線受信装置を提供する。
【解決手段】基準信号付加・周波数多重回路2によって基準信号が付加された中間周波数多重信号71dを生成し、その中間周波数多重信号71dを、周波数変換・送信回路3によりミリ波帯に周波数アップコンバートして得た無線多重信号72を送信する。受信された無線多重信号73を周波数変換・受信回路11により周波数ダウンコンバートして得た中間周波数多重信号74から基準信号を抽出して、IF増幅・基準信号再生・周波数分離回路12によって、その基準信号で中間周波数多重信号74に含まれる中間周波数信号を周波数ダウンコンバートして複数の入力変調波信号を再生成する。
【選択図】図1

Description

この発明は、マイクロ波帯無線送信装置およびマイクロ波帯無線受信装置およびマイクロ波帯無線通信システムおよび電子機器に関し、特に、複数の放送波をマイクロ波帯で無線伝送するマイクロ波帯無線送信装置およびマイクロ波帯無線受信装置およびマイクロ波帯無線通信システムおよび電子機器に関する。
従来、マイクロ波帯無線通信システムとしては、図13に示すように、高周波無線送信装置および高周波無線受信装置を備えたものがある(例えば、特開2001−53640号公報(特許文献1)参照)。ここでマイクロ波帯とは、ミリ波帯を含む周波数帯域をいう。
上記高周波無線送信装置は、IF変調信号源1000により変調された中間周波数信号1080a(周波数fIF)が生成され、ミリ波帯局部発振器1050により局部発振信号1060b(周波数fLO)が生成され、その局部発振信号1060b(周波数fLO)を用いて中間周波数信号1080aを周波数変換器1001により周波数アップコンバートする。そうして、周波数アップコンバートされた無線信号1070(周波数fRF)を高周波帯のバンドパスフィルタ1020により取り出すと共に、信号合成器1140により局部発振信号1060bと多重化し、局部発振信号1060b(周波数fLO)と無線信号1070を送信用増幅器1003により適当なレベルまで増幅して送信アンテナ1500により放射する。
そして、受信側の高周波無線受信装置では、無線信号1070と局部発振信号1060bを受信アンテナ2000により受信し、低雑音増幅器1110で適当なレベルまで増幅する。上記低雑音増幅器1110で増幅された信号は、2分配され、バンドパスフィルタ1200により無変調キャリアを濾波し、注入同期発振器1400(または単一同調増幅器)で無変調キャリアを再生し、上記キャリアと無線変調信号を乗算器1300によりIF帯変調波信号1080bを得て、中間周波数帯復調回路1310で復調される。
ところが、上記マイクロ波帯無線通信システムでは、次のような問題がある。
(1) 送信側において、ミリ波帯で基準信号と合成して多重信号を生成しており、ミリ波帯での周波数配置関係が一意的に決まってしまうため、高周波局部発振信号(周波数fLO)と無線信号(周波数fRF)および不要片側波帯信号の出力レベルの厳密なコントロールが困難である。加えて単一の変調信号源にしか対応できない。
(2) 送信側において、局部発振信号を直接、無線周波数帯で生成かつ合成する構成のため、とくにミリ波帯の無線周波数帯と略同等な周波数の局部発振信号を生成することが必要であり、ミリ波帯の発振波を生成することが困難である。
(3) 受信側の周波数ダウンコンバートにおいて、受信増幅した信号をそのままミリ波帯のバンドパスフィルタ(帯域濾波器)で帯域濾波し、注入同期発振器(または単一同調増幅器)により無変調キャリア信号を生成する構成のため、バンドパスフィルタの急峻度を十分とることができず、無変調キャリア信号成分のみならず無線変調信号成分が含まれてしまい、乗算器による周波数ダウンコンバートの周波数変換効率が悪くなり、伝送距離が短くなるという問題がある。
(4) 受信側で、一端ミリ波増幅器で増幅した後、無線変調信号の方は、バンドパスフィルタで濾波されることなく乗算器に入力する構成のため、無変調キャリア信号も直接乗算器に入力されてしまい、乗算器が歪みやすくなり、効率的な周波数変換(周波数ダウンコンバート)ができず、伝送距離が短くなるという問題がある。
(5) さらに、受信側で、アンテナからのバンドパスフィルタの通過帯域以外の不要波信号の進入に対する防御能力を持たず、著しく雑音に弱いという問題がある。
(6) 受信側の周波数ダウンコンバートにおいて、受信増幅した信号をそのままミリ波帯の帯域濾波し、無変調キャリアを再生する注入同期発振器(または単一同調増幅器)からの信号と無線変調信号で周波数変換(乗算)して、IF変調信号を得る構成であり、ミリ波帯の低雑音増幅器だけでは、周波数が高いため、トランジスタの性能およびICのアイソレーションの点から十分な利得を得るのが難しくて、受信装置としての十分な変換利得を得ることができず、無線伝送距離を確保することが困難である。
(7) 受信側に無変調信号を再生するための注入同期発振器(または単一同調増幅器)は、周波数が高いために十分な(同期)利得を得ることができず、同期はずれが生じたり乗算器を十分駆動させるための無変調キャリア信号のレベルを確保して安定動作させることが困難である。
とりわけ上記(1)の課題については、中間周波数信号1080aを高周波帯の無線信号1070に周波数アップコンバートするために使用する局部発振信号1060bを信号合成器1140で直接加算し、無線信号1070と局部発振信号1060bの送信波である無線多重信号1150を生成しているが、この場合、無線信号1070の周波数fRFと中間周波数信号1080aの周波数は、入力変調波信号の周波数fIF1080aが定まれば、局部発振周波数fLOの関係は一意的に決まってしまう関係にある。上記無線信号1070(周波数fRF)は、無線周波数帯で、電波法上の問題で任意に設定することが困難であり、中間周波数信号1080aのIF周波数帯が、例えば、TV信号の周波数等であれば、すでに決まった周波数となっており、通常0.1GHz〜2GHz程度が使用されている。
図14は、上記従来のマイクロ波帯無線通信システムの周波数スペクトラムの関係を示している。図14に示すように、無線周波数fRF(=fLO+fIFまたはfLO−fIF)により、無線周波数fRFと中間周波数fIFが固定されてしまうと、局部発振周波数fLOを自由に設定することができない。また、局部発振信号1060b(周波数fLO)も送信信号となるため、無線信号1070(周波数fRF)と同時に、局部発振信号1060b(周波数fLO)の方も正確にレベルコントロールする必要がある。さらに、無線多重信号1150は、通常、片側波帯信号(例えば上側波帯)を無線信号1070(周波数fRF)として使用する場合、下側波帯fLO−fIF成分は不要信号になり、バンドパスフィルタ1020(図13に示す)により抑圧する必要がある。
しかしながら、中間周波数信号1080a(周波数fIF)が、UHF帯の周波数(例えば、fIF=0.5GHz〜1.0GHz)である場合、無線信号の周波数をミリ波帯(例えばfRF=60.0GHz〜60.5GHz)とすると、図14に示すように、fLO+fIF成分,fLO成分,fLO−fIF成分は、夫々、60GHz〜60.5GHz、59GHz、58.0GHz〜58.5GHzとなり、お互いの周波数間隔が近づいてしまい、本周波数帯で、通常のミリ波帯バンドパスフィルタ(平面回路フィルタや導波管フィルタ)では、不要信号である下側波帯信号のfLO−fIF信号を抑圧することが困難であり、さらに、上記局部発振周波数fLOもミリ波帯バンドパスフィルタの減衰帯域に入ってしまい、レベルを一定に制御することが極めて困難である。
また、上記(2)の課題として、局部発振信号106b(周波数fLO)である59GHzの成分を直接生成することは非常に困難である。
さらに、上記マイクロ波帯無線通信システムでは、複数の変調波信号(例えば複数の放送波)に対応できるように無線伝送帯域幅を拡大することができないという問題がある。
特開2001−53640号公報
そこで、この発明の目的は、送信される無線信号と局部発振信号および不要抑圧信号の各レベルを精度よく制御できると共に、無線伝送帯域幅を拡大して複数の変調波信号の通信に対応できるマイクロ波帯無線送信装置を提供することにある。
また、この発明のもう1つの目的は、受信側の周波数変換効率を高めて無線伝送距離を拡大でき、不要波に対する防御能力をもたせつつ、無線伝送帯域幅を拡大して複数の変調波信号の通信に対応できるマイクロ波帯無線受信装置を提供することにある。
また、この発明のもう1つの目的は、上記マイクロ波帯無線送信装置および上記マイクロ波帯無線受信装置において、簡単な構成で局部発振器の発振周波数を低くでき、安定した動作ができるマイクロ波帯無線送信装置およびマイクロ波帯無線受信装置を提供することにある。
また、この発明のもう1つの目的は、上記マイクロ波帯無線送信装置または上記マイクロ波帯無線受信装置の少なくとも一方を用いたマイクロ波帯無線通信システムおよび電子機器を提供することにある。
上記目的を達成するため、この発明のマイクロ波帯無線送信装置は、複数の入力変調波信号を中間周波数帯に変換して周波数軸上に配列し、その周波数軸上に配列された信号に基準信号を付加することにより中間周波数多重信号を生成する周波数配列手段と、上記周波数配列手段により生成された上記中間周波数多重信号をマイクロ波帯に周波数アップコンバートする送信側周波数変換手段と、上記送信側周波数変換手段によりマイクロ波帯に周波数アップコンバートされた多重信号を無線多重信号として送信する送信手段とを備えた構成とする。
上記構成のマイクロ波帯無線送信装置によれば、複数の入力変調波信号を周波数軸上に配列して多重化することにより、伝送帯域幅を拡大することが可能となると共に、マイクロ波帯(ミリ波帯を含む)に周波数アップコンバートする前の中間周波数帯の段階で付加する基準信号と多重化された変調波信号のレベル比を制御することが可能となる。このため、マイクロ波帯に周波数アップコンバータされて付加される基準信号と多重化された変調波信号のレベルとの比を制御でき、ほぼ一定に決めることができる。
したがって、送信される無線信号と局部発振信号および不要抑圧信号の各レベルを精度よく制御できると共に、無線伝送帯域幅を拡大して複数の変調波信号の通信に対応できるマイクロ波帯無線送信装置を実現できる。
また、一実施形態のマイクロ波帯無線送信装置は、上記マイクロ波帯無線送信装置において、上記周波数配列手段において上記周波数軸上に配列された信号に付加する上記基準信号の電力レベルを制御するレベル制御手段を備えた構成とする。
上記実施形態のマイクロ波帯無線送信装置によれば、中間周波数配列時に、電力レベルが制御された基準信号を付加することにより、所望信号の中間周波数とレベル制御された基準波で中間周波多重信号を生成することができるため、マイクロ波帯(ミリ波帯を含む)に周波数アップコンバートする前の中間周波数帯の段階で付加信号と多重化された変調波信号のレベル比を制御することが可能となる。このため、マイクロ波帯に周波数アップコンバータされた付加信号と多重化された変調波信号のレベルとの比をほぼ一定に決めることができ、無線伝送される無線多重信号中の基準信号と所望信号のレベル比が最適比になるようにコントロールすることができる。このため、受信側において、所望信号を基準信号で周波数ダウンコンバートする第2の周波数ダウンコンバート(検波)時の周波数変換効率(受信感度)を高くすることができる。
また、一実施形態のマイクロ波帯無線送信装置は、上記送信側周波数変換手段にN次高調波ミキサ(Nは2以上の整数)を用いた構成とする。
上記実施形態のマイクロ波帯無線送信装置によれば、N次高調波ミキサを使用しているため、無線多重信号に周波数アップコンバートするための局部発振周波数は、無線多重信号の周波数帯の周波数の約1/N(Nは2以上の整数)となり、局部発振器の発振周波数を低くすることができる。そのため安定した送信装置を簡易に製作することができる。
また、一実施形態のマイクロ波帯無線送信装置は、上記周波数配列手段は、上記基準信号を局部発振信号として上記複数の入力変調波信号を中間周波数帯に周波数アップコンバートして中間周波数信号を夫々生成する複数の中間周波数変換手段と、上記複数の中間周波数変換手段により生成された複数の中間周波数信号を周波数軸上に配列して、その周波数軸上に配列された信号に上記基準信号を付加することによって上記中間周波数多重信号を生成する多重信号生成手段とを有する構成とする。
上記実施形態のマイクロ波帯無線送信装置によれば、基準信号の付加と同時に、周波数変換のための局部発振信号源となり、上記基準信号と周波数アップコンバートされた中間周波数信号は同期しているため、受信側において上記基準信号を抽出することによって、送信側で入力された本来の入力変調波信号を再生することが可能となる。加えて、上記送信側での周波数配列手段が基準信号を局部発振器の局部発振源として周波数アップコンバートして、より周波数の高い中間周波数帯の広い周波数帯域に各中間周波数信号を配列するため、伝送帯域幅を広くできると共に、マイクロ波帯送信周波数に最終的に周波数アップコンバートする前に、一端、より周波数の高い中間周波数帯域で周波数配列と基準信号付加をして中間周波数多重信号を構成している。このことがマイクロ波帯に周波数アップコンバートした後において、不要片側波信号と所望とする片側波帯信号と所望信号の周波数間隔を広くすることができ、送信段のバンドパスフィルタで容易に抑圧することが可能となる。
また、一実施形態のマイクロ波帯無線送信装置は、上記多重信号生成手段は、上記複数の中間周波数変換手段の局部発振信号入力端子から出力端子側に漏れる漏れ信号を上記基準信号として用いた構成とする。
上記実施形態のマイクロ波帯無線送信装置によれば、上記中間周波数変換手段の漏れ信号がそのまま基準信号となるため、別途基準信号付加回路を必要とせず、送信回路を簡略化することができる。
また、一実施形態のマイクロ波帯無線送信装置は、上記周波数配列手段は、上記複数の中間周波数変換手段により周波数アップコンバートされた中間周波数信号を上記基準信号に対する下側波帯と上側波帯として周波数軸上に配列した構成とする。
上記実施形態のマイクロ波帯無線送信装置によれば、上記中間周波数多重信号を中間周波数帯に生成し、その入力変調波信号を基準信号に対する下側波帯と上側波帯として周波数軸上に配列することによって、1段の中間周波数変換で周波数多重信号を生成できる。また、受信側の中間周波数帯に周波数ダウンコンバートする段階において、再生された基準信号を用いて送信側の複数の入力変調波信号を再生するとき、一度の周波数変換で変換できるため、送受信装置の構成を著しく容易にすることができる。
この発明のマイクロ波帯受信装置は、上記マイクロ波帯無線送信装置から送信された無線多重信号を受信する受信手段と、上記受信手段により受信された無線多重信号を中間周波数帯に周波数ダウンコンバートする第1の受信側周波数変換手段と、上記第1の受信側周波数変換手段により変換された中間周波数多重信号の中から基準信号と所望の中間周波数信号を抽出するフィルタ手段と、上記フィルタ手段により抽出された上記基準信号により、上記所望の中間周波数信号を周波数ダウンコンバートすることにより、送信側で入力された上記複数の入力変調波信号のうちの少なくとも1つを再生成する第2の受信側周波数変換手段を備えた構成とする。
上記構成のマイクロ波帯無線受信装置によれば、上記第1の受信側周波数変換手段により一端マイクロ波帯から中間周波数帯のより低い周波数に周波数ダウンコンバートする。そうして得られた中間周波数多重信号の中からフィルタ手段によって送信側で付加された基準信号と所望信号を抽出する。これはより低い周波数では、材料・物性の誘電損失が上昇して高いQ値を有するバンドパスフィルタが構成可能となり、それにより得られる低損失で急峻度の高いバンドパスフィルタを用いて、上記基準信号と所望信号のみを抽出することによって、不要波信号や妨害信号を除去したあと、上記基準信号成分と中間周波数信号成分が、マイクロ波トランジスタ等の非線型デバイスで周波数ダウンコンバートされるが、不要波信号や妨害波信号が少なくかつ純度の高い状態で送信側の入力変調波信号を再生成することができる。
加えて、送信側の上記中間周波数から送信無線周波数であるマイクロ波帯に周波数アップコンバートに用いた局部発振器の周波数変動や位相雑音の影響や、受信側において、無線多重信号を受信し、マイクロ波帯から第1の受信側周波数変換するとき、送信側で中間周波数帯に周波数アップコンバートするときに用いた局部発振器および受信側で第1の周波数変換時の局部発振の周波数変動や位相雑音の影響は、上記フィルタ手段により抽出された基準信号と所望信号の両方の信号中に含まれているため、上記抽出された基準信号で中間周波数多重信号に含まれる信号を、第2の受信側周波数変換手段により周波数ダウンコンバートすることにより、局部発振器の周波数変動や位相雑音の影響をキャンセルすることができる。
また、この発明のマイクロ波帯無線受信装置は、上記マイクロ波帯無線送信装置から送信された無線多重信号を受信する受信手段と、上記受信手段により受信された無線多重信号を中間周波数帯に周波数ダウンコンバートする第1の受信側周波数変換手段と、上記第1の受信側周波数変換手段により周波数ダウンコンバートされた中間周波数多重信号から、送信側で付加された上記基準信号を抽出するフィルタ手段と、上記フィルタ手段により抽出された上記基準信号で上記中間周波数多重信号に含まれる信号を周波数ダウンコンバートすることにより、送信側で入力された上記複数の入力変調波信号を再生成する第2の受信側周波数変換手段を備えた構成とする。
上記構成のマイクロ波帯無線受信装置によれば、上記第1の受信側周波数変換手段により一端マイクロ波帯から中間周波数帯のより低い周波数に周波数ダウンコンバートする。そうして得られた中間周波数多重信号の中からフィルタ手段によって送信側で付加された基準信号を抽出する。これはより低い周波数では、材料・物性の誘電損失が上昇して高いQ値を有するバンドパスフィルタが構成可能となり、それにより得られる低損失で急峻度の高いバンドパスフィルタを用いて、上記基準信号のみを抽出することによって、不要波信号の少ない基準信号を得ることができる。
加えて、送信側の上記中間周波数から送信無線周波数であるマイクロ波帯に周波数アップコンバートに用いた局部発振器の周波数変動や位相雑音の影響や、受信側において、無線多重信号を受信し、マイクロ波帯から第1の受信側周波数手段で中間周波数帯に周波数アップコンバートするときに用いた局部発振器の周波数変動や位相雑音の影響は、上記抽出された基準信号と所望信号の両方の信号中に含まれているため、上記抽出された基準信号で中間周波数多重信号に含まれる信号を第2の受信側周波数変換手段により周波数アップコンバートを行うことにより、局部発振器の周波数変動や位相雑音の影響をキャンセルすることができる。
加えて、第1の受信側周波数変換手段による周波数変換の後に、中間周波数信号を増幅することが可能となり、受信側の周波数変換利得を高くできる通常のヘテロダイン構成と同等な効果も得ることができる。
したがって、結果的に送信側で入力された上記複数の入力変調波信号を低雑音でかつ高い周波数変換効率で再生成することが可能となり、無線伝送距離を拡大することができると共に、不要波に対する防御能力をもたせつつ、無線伝送帯域幅を拡大して複数の変調波信号の通信に対応できるマイクロ波帯無線受信装置を実現できる。
また、一実施形態のマイクロ波帯無線受信装置は、上記第1の受信側周波数変換手段にN次高調波ミキサ(Nは2以上の整数)を用いた構成とする。
上記実施形態のマイクロ波帯無線受信装置によれば、N次高調波ミキサを使用しているため、無線多重信号に周波数ダウンコンバートするための局部発振周波数は、無線多重信号の周波数帯の周波数の約1/N(Nは2以上の整数)となり、局部発振器の発振周波数を低くすることができる。それによって、安定した受信装置を簡易に製作することができる。
また、一実施形態のマイクロ波帯無線受信装置は、上記フィルタ手段により抽出された上記基準信号を増幅する増幅手段を備え、上記第2の受信側周波数変換手段は、上記増幅手段により増幅された上記基準信号で上記中間周波数多重信号に含まれる信号を周波数ダウンコンバートする構成とする。
上記実施形態のマイクロ波帯無線受信装置によれば、上記フィルタ手段により抽出された基準信号は、上記増幅手段により一端増幅されて、第2の受信側周波数変換手段のための局部発振信号となり、局部発振信号のみが強調増幅されるため、上記周波数ミキサを低変換損失で高効率で駆動させることが可能となる。加えて、送信側で周波数軸上に配列した中間周波数信号と基準信号の多重化のとき、入力変調波信号と基準信号のレベル比の厳密なコントロールに対する許容度を軽減することができ、送信側で入力信号に対して基準信号のレベル比を下げることができるため、よりパワー効率の高い無線伝送が可能となる。従って、結果的に受信側において、送信側で入力された上記複数の入力変調波信号を低雑音でかつ高い周波数変換効率で再生成することが可能となり、無線伝送距離を拡大することができるのみならず、入力変調波信号レベルを厳密にコントロールする必要が無くなり、使い勝手のよいマイクロ波帯無線通信システムを構築することができる。
また、一実施形態のマイクロ波帯無線受信装置は、上記フィルタ手段は、上記第1の受信側周波数変換手段により周波数ダウンコンバートされた上記中間周波数多重信号を、基準信号と複数の中間周波数信号に分波し、上記第2の受信側周波数変換手段は、上記基準信号で上記複数の中間周波数信号を夫々周波数ダウンコンバートすることにより、送信側で入力された上記複数の入力変調波信号を再生成する構成とする。
上記実施形態のマイクロ波帯無線受信装置によれば、上記第1の受信側周波数変換手段による周波数ダウンコンバートにより一端マイクロ波帯から中間周波数帯のより低い周波数に周波数変換することによって、中間周波数多重信号の中から上記フィルタ手段によってそれぞれ送信側で付加された基準信号と中間周波数信号に分波する。これは、より低い周波数では、材料・物性の誘電損失が上昇して高いQ値を有するバンドパスフィルタが構成可能となり、それにより低損失で急峻度の高いバンドパスフィルタが得られ、上記基準信号と所望信号を、互いに不要波を含まずに周波数分離することができる。従って、第2の周波数変換手段により周波数ダウンコンバートするとき、送信側で入力された上記複数の入力変調波信号を純度よく再生成することができる。また、無線受信の段階で、帯域外の不要信号についても除去能力が高くなり、高品質の無線伝送が可能となる。
また、一実施形態のマイクロ波帯無線受信装置は、上記フィルタ手段は、上記第1の受信側周波数変換手段により周波数ダウンコンバートされた上記中間周波数信号を、基準信号とその基準信号に対する上側波帯としての中間周波数信号および上記基準信号に対する下側波帯としての中間周波数信号に分波し、上記第2の受信側周波数変換手段は、上記基準信号で上記上側波帯としての中間周波数信号および上記下側波帯としての中間周波数信号を夫々周波数ダウンコンバートする構成とする。
上記実施形態のマイクロ波帯無線受信装置によれば、受信側の中間周波数帯の段階において、再生された基準信号を用いて送信側の複数の入力変調波信号を再生するとき、一度の中間周波数変換で変換できるため、送受信装置の構成を著しく容易にすることができる。
また、一実施形態のマイクロ波帯無線受信装置は、上記フィルタ手段は、上記第1の受信側周波数変換手段により周波数ダウンコンバートされた上記中間周波数多重信号の中から、上記複数の中間周波数信号の夫々と上記基準信号との組み合わせのうちの少なくとも1つの複合信号を抽出し、上記第2の受信側周波数変換手段は、上記複合信号中の基準信号でその複合信号に含まれる中間周波数信号を周波数ダウンコンバートすることにより、送信側で入力された上記複数の入力変調波信号のうちの少なくとも1つを再生成することを構成とする。
上記実施形態のマイクロ波帯無線受信装置によれば、上記第1の受信側周波数変換手段による周波数ダウンコンバートにより一端マイクロ波帯から中間周波数帯のより低い周波数に周波数変換することによって、中間周波数多重信号の中から上記フィルタ手段によって、基準信号と複数の中間周波数信号を組み合わせた複合信号が抽出される。これは、より低い周波数では、材料・物性の誘電損失が上昇して高いQ値を有するバンドパスフィルタが構成可能となり、それにより低損失で急峻度の高いバンドパスフィルタが得られ、上記基準信号と所望信号を、互いに不要波を含まずに周波数分離することができる。従って、第2の周波数変換手段で、上記複合信号中の基準信号で上記中間周波数信号を周波数ダウンコンバートするとき、送信側で入力された上記複数の入力変調波信号を純度よく再生成することができる。また、無線受信の段階で、帯域外の不要信号についても除去能力が高くなり、高品質の無線伝送が可能となる。
また、一実施形態のマイクロ波帯無線受信装置は、上記フィルタ手段は、上記第1の受信側周波数変換手段により周波数ダウンコンバートされた上記中間周波数信号を、基準信号とその基準信号に対する上側波帯としての中間周波数信号とを組み合わせた上側波複合信号を抽出すると共に、上記基準信号に対する下側波帯としての中間周波数信号とを組み合わせた下側波複合信号を抽出し、上記第2の受信側周波数変換手段は、上記上側波複合信号に含まれている基準信号で上記上側波帯としての中間周波数信号を周波数ダウンコンバートすると共に、上記下側波複合信号に含まれている基準信号で上記下側波帯としての中間周波数信号を周波数ダウンコンバートする構成とする。
上記実施形態のマイクロ波帯無線受信装置によれば、受信側の中間周波数帯の段階において、無線多重信号中の基準信号を用いて送信側の複数の入力変調波信号を再生するとき、一度の中間周波数変換で変換できるため、送受信装置の構成を著しく容易にすることができる。
また、この発明のマイクロ波帯無線通信システムは、マイクロ波帯無線受信装置を複数台用いたマイクロ波帯無線通信システムであって、上記複数台のマイクロ波帯無線受信装置が電子機器に接続され、上記複数台のマイクロ波帯無線受信装置からのそれぞれの出力が合成されて上記電子機器に入力されることを特徴とする構成とする。
上記構成のマイクロ波帯無線通信システムによれば、複数台のマイクロ波帯無線受信装置に入力される上記無線多重信号の無線伝送路の距離は異なるが、上記マイクロ波帯無線受信装置の中間周波数帯の段階、つまり基準信号再生・周波数分離段階において、再生された基準信号と中間周波数信号には、伝送距離に関し、同じ位相情報が含まれているため、第2の周波数変換手段において、上記基準信号で上記中間周数信号をダウンコンバートするとき、周波数変換された信号には、無線伝送区間には距離情報はキャンセルされてしまうため、上記複数台のマイクロ波帯無線受信装置の受信出力はマイクロ波帯無線受信装置の出力の出力線が同じであれば、同相で合成することができる。これにより、受信出力を増大させることができ、受信側の周波数変換効率を高めて無線伝送距離を拡大できること、加えて、上記マイクロ波帯無線受信装置中のアンテナ部分が人体・物体等でさえぎられても少なくとも一つのマイクロ波帯無線受信装置が送信側から、遮断されることなく信号受けていれば、所望信号を受信することができ、空間ダイバーシティ効果も得ることができる。
また、一実施形態では、上記複数台のマイクロ波帯無線受信装置からのそれぞれの出力が同じ長さの出力線を介して合成される構成とする。
また、一実施形態では、上記複数台のマイクロ波帯無線受信装置に、上記出力線を介して直流電圧が夫々供給される構成とする。
また、一実施形態では、上記直流電圧が、上記複数のマイクロ波帯無線受信装置が接続された上記電子機器から供給される構成とする。
この発明のマイクロ波帯無線通信システムは、上記マイクロ波帯無線送信装置または上記マイクロ波帯無線受信装置の少なくとも一方を備えている。
この発明の電子機器は、上記マイクロ波帯無線送信装置または上記マイクロ波帯無線受信装置の少なくとも一方を備えている。
また、一実施形態の電子機器は、ハードディスクレコーダまたはDVDレコーダとデジタルテレビジョンチューナを搭載している。
上記実施形態の電子機器によれば、多チャンネル伝送された信号に対して裏録画しながらTV視聴等が可能となる。
さらに、一実施形態の電子機器は、小型で持ち運び可能な携帯機器である。これによって屋内での持ち運びが可能となる。
以上より明らかなように、本発明のマイクロ波帯無線送信装置およびマイクロ波帯無線受信装置およびマイクロ波帯無線通信システムおよび電子機器によれば、無線伝送帯域幅を拡大して複数の変調波信号の通信に対応することができるので、例えば屋内等において複数の放送波信号を一度に無線伝送することができる。
また、送信側で、所望信号の中間周波数とレベル制御された基準信号で中間周波数多重信号を生成することができマイクロ波帯(ミリ波帯を含む)に周波数アップコンバートする前の中間周波数帯の段階で付加信号と多重化された変調波信号のレベル比を制御し最適比にコントロールすることができる。このため、受信側での、所望信号を基準信号で周波数ダウンコンバートする第2の周波数ダウンコンバート(検波)時の周波数変換効率(受信感度)を高くすることができ、伝送距離を拡大することができる。
加えて、擬似ヘテロダイン動作構成により、線形動作領域が広くなり伝送距離を十分確保することが可能となる。
加えて、局部発振信号の周波数安定性・位相雑音の影響をキャンセルし、かつアンテナの指向特性も十分利用できるようになると共に、送信側の入力レベルも厳しいレベル制御を必要とせず、性能安定性や使い勝手等が向上するという効果も期待できる。
以下、この発明のマイクロ波帯無線送信装置およびマイクロ波帯無線受信装置およびマイクロ波帯無線通信システムおよび電子機器を図示の実施の形態により詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1はこの発明の第1実施形態のマイクロ波帯無線通信システムの概略構成図を示している。
まず、送信側のマイクロ波帯無線送信装置の一例としてのミリ波帯無線送信装置は、周波数配列手段の一例としての基準信号付加・周波数多重回路2と、送信側周波数変換手段の一例としての周波数変換・送信回路3と、局部発振器7と、送信アンテナ4とを備えている。
上記ミリ波帯無線送信装置において、地上波放送用アンテナ1aからの入力変調波信号5aおよび衛星放送用アンテナ1bからの入力変調波信号5bは、基準信号付加・周波数多重回路2に入力され、入力変調波信号5a,5bに基準信号が夫々付加されると同時に、周波数変換により周波数軸上に配列され、2系列の周波数配列信号(中間周波数信号)が生成される。上記2系列の周波数配列信号は、1系列の周波数配列信号として加算され、レベル制御された基準信号が付加されて、第1の中間周波数帯の段階で、中間周波数多重信号71dを生成し、周波数変換・送信回路3に入力される。そして、中間周波数多重信号71dは、周波数変換・送信回路3によりミリ波帯に周波数変換されて増幅され、上記周波数変換された夫々の無線多重信号72は、送信アンテナ4により無線信号として夫々送信される。
一方、マイクロ波帯無線受信装置の一例としてのミリ波帯無線受信装置は、送信側からの無線多重信号を受信する受信アンテナ14と、上記受信アンテナ14からの無線多重信号73を受けて周波数ダウンコンバートする第1の受信側周波数変換手段の一例としての周波数変換・受信回路11と、上記周波数変換・受信回路11に局部発振信号を供給する局部発振器8と、第2の受信側周波数変換手段の一例としてのIF増幅・基準信号再生・周波数分離回路12とを備えている。
上記ミリ波帯無線受信装置において、周波数変換・受信回路11は、一端、第2の中間周波数帯に変換されて、中間周波数多重信号74を生成する。上記中間周波数多重信号74は、夫々の信号をフィルタにより複数の中間信号と基準信号に分波し、かつ分波された基準信号は増幅され、この後、上記基準信号で複数の中間周波数信号を周波数変換することにより、送信側で入力された複数の放送波信号である入力変調波信号5a,5bが再生され、TV受像機31中の夫々の複数の衛星放送用/地上波放送用チューナ30に接続される。
このようなマイクロ波帯無線通信システムの構成において、複数の入力変調波信号に対応できるように無線伝送帯域幅を拡大することができる。
加えて
1) 受信側で、一端、中間周波数帯に周波数ダウンコンバートし、IF帯で基準信号を再生増幅しかつ上記基準信号で周波数ダウンコンバートするため、つまり受信側も局部発振信号が再生されて擬似的にヘテロダイン動作となる。そのため、送信側で局部発振信号(周波数fLO)と無線信号(周波数fRF)および不要片側波帯信号の出力レベルの厳密なコントロールを必要としない。
2) 受信側のIF帯ダウンコンバータが擬似的なヘテロダイン動作で線形動作するため、ミキサの2倍波高調波成分が問題とならなくなり、かつ、中間周波数帯の所望信号である複数の放送波信号は、夫々分波されて、上記基準信号を局部発振信号として複数の周波数変換器により周波数変換することにより、無線伝送帯域幅をさらに広くすることができる。
3) 加えて、受信側で、一端、中間周波数帯に周波数ダウンコンバートし、中間周波数帯で、所望信号を基準信号で周波数ダウンコンバートする擬似ヘテロダイン動作構成により、線形動作領域が広くなって伝送距離を十分確保することが可能となる。
という効果をもたらすことができる。
図2は、本発明の実施の一形態のマイクロ波帯無線通信システムの詳細構成図を示している。
図2に示すように、マイクロ波帯無線送信装置の一例としてのミリ帯無線送信装置9は、中間周波数変換手段の一例としての2系列の周波数変換回路2a,2bと、基準信号源2cと、多重信号生成手段の一例としての基準信号付加回路2dと、送信側周波数変換手段の一例としてのミリ波周波数変換回路3aとを備えている。
上記2系列の周波数変換回路2a,2bと、基準信号源2cと、基準信号付加回路2dで、図1に示す周波数配列手段の一例としての基準信号付加・周波数多重回路2を構成しており、2種の入力信号例えば2種の放送波の入力変調波信号5a,5bを、一端、中間周波数に周波数変換すると同時に、周波数多重かつ基準信号が付加される。
上記周波数変換回路2a,2bは、入力レベルを所望のレベルまで増幅・一定にするための可変アンプ200と、周波数ミキサ201と、バンドパスフィルタ202a,202bと、第1のIF(中間周波数)アンプ203とを有している。上記2系列の周波数変回路2a,2bは、主にバンドパスフィルタ202a,202bの通過帯域が夫々異なっている。これは、上記2系列の入力変調波信号5a(周波数fIF1a),5b(周波数fIF1b)を、それぞれ可変アンプ200によりあるレベルまで増幅した後、基準信号源2c(周波数FLO1)を用いて中間周波数ミキサ201で第1の中間周波数帯に変換するとき、図3(a),(b)に示すようにバンドパスフィルタ202a,202bにより、入力変調波信号5aの系では基準信号に対する上側波帯として配列し、もう一方の入力変調波信号5bの系では基準信号に対する下側波帯として配列する。
配列された第1の中間周波数信号は、
入力変調波信号5a系列 : FLO1+fIF1a
入力変調波信号5b系列 : FLO1−fIF1b
となる。これら第1の中間周波数帯に配列された信号は、上記第1の中間周波数帯の段階で基準信号付加回路2dによって、基準信号fLO1が付加されるとともに、両者2系列の信号はそのまま合成される構成となる。尚、上記基準信号は、アッテネータやアンプ等のレベル制御器95で、レベル制御される。上記レベル制御器95は、基準信号源2cと中間周波数ミキサ201の間に設けても構わない。この第1実施形態の1例として、レベル制御器95は、チップ部品の抵抗でT型アッテネ―多やπ型アッテネ―タが構成されている。また、上記基準信号付加回路2dを2つのマイクロ波合成器204a,204bで構成したが、3信号入力のマイクロ波合成器を用いてもかまわない。これら2入力,3入力合成器の入力ポートは、互いにアイソレーション特性を有したウイルキンソン型合成器が望ましい。これにより各入力ポートに漏れこんでくる信号を抑圧し、各機能回路を正常に動作させることができる。
図4(a)に周波数合成された信号配列を示す。基準信号71cを中心にして、地上放送波の上側波帯信号71a(FLO1+fIF1a)と衛星放送波の下側波帯信号71b(FLO1−fIF1b)が配列されて、中間周波数多重信号71dが生成される。尚、上記中間周波数多重信号71d中の所望信号(71a,71b)と基準信号71cは、中間周波数の段階で、夫々の電力レベルを制御とすることができる。これは、入力信号は可変アンプ203で制御されると共に、基準信号はレベル制御器95で制御され、結果的に中間周波数多重信号71d中の所望信号(71a,71b)の電力レベルと基準信号71cの電力レベルのレベル配分も制御することが可能となり、受信側での第2の周波数変換において、所望中間周波数信号(75a,75b)を基準信号75cで周波数ダウンコンバート(検波)するとき、所望中間周波数と基準信号の最適配分比に合わせることが可能となり、周波数変換効率(受信感度)を高めて無線伝送距離を拡大することができる。
この中間周波数多重信号71dは、次にミリ波周波数変換回路3a(図2に示す)に入力され、局部発振器7,周波数ミキサ301によりマイクロ波帯(本実施形態ではミリ波帯)に周波数アップコンバートされた後、バンドパスフィルタ302で所望の多重信号が濾波される。そして、上記多重信号をミリ波増幅器303で増幅した後、送信アンテナ4によりミリ波帯の無線多重信号72(図4(b)に示す)として空間に放出される。ここで、送信アンテナ4とミリ波増幅器303で送信手段を構成している。尚、望ましい一実施例として周波数ミキサ301は、偶高調波ミキサ等のN(Nは2以上の自然数)次高調波ミキサを用いており、局部発振器7の局部発振周波数を1/Nとすることができる。具体的には、この第1実施形態では2次の高調波ミキサとすることによって、局部発振器7の局部発振周波数を1/2とすることができ、周波数安定度の高い送信装置を、ワイアボンディング等の容易な実装で簡易に製作することができる。
上記ミリ波の無線多重信号72は、図4(b)に示すように、次のような信号周波数配置となる。
基準信号 : FLO1+FLO2
上側波帯信号: FLO1+FLO2+fIF1a
下側波帯信号: FLO1+FLO2−fIF1b
次に、受信側について説明する。
図2に示すように、マイクロ波帯無線受信装置の一例としてのミリ帯無線受信装置10は、受信アンテナ14と、周波数変換回路11と、局部発振器8と、信号分配回路160と、分波器170と、周波数ミキサ12a,12bと、増幅器180と、増幅器195,195とを備えている。
上記ミリ帯無線受信装置10において、受信アンテナ14により受信されたミリ波の無線多重信号73は、周波数変換回路11に入力され、一端低雑音アンプ110により増幅された後、ミリ波帯バンドパスフィルタ111により濾波された所望信号を、局部発振器8からの局部発振信号(周波数FLO3)を用いて、周波数ミキサ112により第2の中間周波数帯に周波数ダウンコンバートして中間周波数多重信号74とする。ここで、受信アンテナ14と低雑音アンプ110で受信手段を構成している。尚、望ましい一実施例として周波数ミキサ112は、偶高調波ミキサ等のN(Nは2以上の自然数)次高調波ミキサを用いており、局部発振器8の局部発振周波数を1/Nとすることができる。具体的には、この第1実施形態では2次の高調波ミキサとすることによって、局部発振器8の局部発振周波数を1/2とすることができ、周波数安定度の高い受信装置を、ワイアボンディング等の容易な実装で簡易に製作することができる。
上記中間周波数多重信号74は、図5(a)に示すように、次のような信号周波数配置となる。
基準信号 : FLO1+FLO2−FLO3
上側波帯信号 : (FLO1+FLO2−FLO3)+fIF1a
下側波帯信号 : (FLO1+FLO2−FLO3)−fIF1b
上記中間周波数多重信号74は、一端、中間周波数アンプ150により増幅され、信号分配回路160で3分配される。上記信号分配回路160は、各出力ポート間でアイソレーション特性を有する2個のウイルキンソン型2分配器161,162またはウイルキンソン型3分配器で分配されるのが望ましい。これにより、各出力ポートで不要な漏れ信号を抑圧し、各回路を正常動作させることができる。各分配された第3のIF信号は、分波器170で、上側波帯信号、基準信号、下側波帯信号のそれぞれ所望周波数のみに分波される。図5(b)に示すように、バンドパスフィルタ171では、上側波帯信号75aである(FLO1+FLO2−FLO3)+fIF1aを濾波し、バンドパスフィルタ172では、基準信号75cである(FLO1+FLO2−FLO3)を濾波し、バンドパスフィルタ173では、下側波帯信号75bである(FLO1+FLO2−FLO3)−fIF1bを濾波する。上記基準信号75cは、一端増幅器180により増幅・2分配され、周波数ミキサ190a,190bの局部発振信号となる。上記分波された上側波帯信号75a,下側波帯信号75bは、周波数ミキサ190a,190bにより上記基準信号75cを用いて周波数ダウンコンバートして、送信側の入力変調波信号5a,5bを再生する。この再生された入力変調波信号76a,76bは、一端、増幅器195でそれぞれ増幅され、出力端子500a,500bを介してTV受像機31中の衛星放送用/地上波放送用チューナ30に接続される。ここで、第2の中間周波数信号から、複数の放送波を再生された信号は、次のような過程で得られる。
・上側波帯信号から入力変調波5a(地上放送波)の再生(周波数変換):
((FLO1+FLO2−FLO3)+fIF1a))−(FLO1+FLO2−FLO3) から fIF1a
・下側波帯信号から入力変調波5b(衛星放送波)の再生(周波数変換):
(FLO1+FLO2−FLO3)−((FLO1+FLO2−FLO3)−fIF1b) から fIF1b
以上のような過程から複数の放送波の入力変調波信号が得られるため、基準信号75cを増幅する増幅器180で電力レベルを高くすることにより、周波数ミキサ12a,12bを線形動作させることができる。この増幅器180が、ALC(レベル自動制御機能)やAGC(自動可変利得機能)を有したアンプや、一定レベル出力を実現する注入増幅器等や、リミッタ付き増幅器であればより望ましい。
ここで、
1) 受信側で、一端、周波数ダウンコンバートし、IF帯で基準信号を再生増幅し、かつ上記基準信号でさらに周波数ダウンコンバートするため、つまり受信側も局部発振信号が再生され、送信側において局部発振信号(周波数fLO)と無線信号(周波数fRF)および不要片側波帯信号の出力レベルの1dBレベルでの厳密なコントロールを必要としない。
2) また、受信側のIF帯ダウンコンバータでは、周波数分波した複数の周波数変換器で周波数ダウンコンバートするため、無線伝送帯域幅をさらに広くすることができる。
3) 加えて、受信側で、一端、IF帯に周波数ダウンコンバートし、IF帯で、基準信号で所望信号を周波数ダウンコンバートする擬似ヘテロダイン動作の構成により、線形動作領域が広くなって伝送距離を十分確保することが可能となる。
という効果も生ずる。
さらに、受信側で再生された基準信号75cで周波数変換するため、ミリ波の送信側の局部発振器7,受信側の局部発振器8の周波数安定性や位相雑音成分をキャンセルすることが可能となるため、厳密に周波数安定精度を有した局部発振器を必要としない等のメリットも生ずる。
加えて、受信側で最終段の周波数ダウンコンバートで基準信号を再生し、十分パワーレベルの大きい局部発振信号を用いて周波数変換する構成であり、出力レベルの変化が線形動作で緩やかな特性となるため、アンテナの指向性によるレベル変動も緩やかになり、アンテナの指向特性を十分に発揮できるようになる。これは、上記出力レベルが2乗動作特性であれば、アンテナのわずかな受信レベルの変動でも出力レベルが大きく変化し、等価的にアンテナの指向特性が狭くなってしまうのとは大きく異なっている。
なお、上記実施の形態では、入力変調波信号として地上放送波と衛星放送波で説明したが、二つの衛星放送波や、衛星放送波とCATV(Cable Television)信号等の組み合わせであっても構わないし、その他の変調波信号を入力変調波信号としてもよい。
また、上記実施の形態では、他の電子機器と別体に設けたミリ波帯無線送信装置およびミリ波帯無線受信装置について説明したが、TV、ビデオレコーダ、DVD(Digital Versatile Disc)プレーヤ、パーソナルコンピュータ(PC)、冷蔵庫等の電子機器にこの発明のマイクロ波帯無線送信装置およびマイクロ波帯無線受信装置のうちの少なくとも1つを備えてもよい。
また、この発明のマイクロ波帯無線送信装置およびマイクロ波帯無線受信装置のうちの少なくとも1つを備えた電子機器が、HDD(ハード・ディスク・ドライブ)レコーダまたはDVDレコーダとデジタルTVチューナを搭載することによって、TV視聴しながら裏録画等も可能となる。
また、望ましくは、この発明のマイクロ波帯無線受信装置を例えばノートパソコンや携帯端末などの携帯装置である小型の電子機器に搭載することにより、持ち運び等が可能になり、ワイヤレスで上記電子機器を通して多チャンネルのTV視聴や裏録画が可能となる。
なお、上記実施形態では、ミリ波帯の無線信号を送受信する無線通信システムについて説明したが、無線信号はミリ波帯に限るものではなく、ミリ波帯を含むマイクロ波の周波数帯域についてこの発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、多重信号生成手段として基準信号付加回路2dによって、周波数変換回路2a,2bからの2系列の信号と基準信号とを合成する構成としたが、複数の周波数変換器の局部発振信号入力端子から出力端子側に漏れる漏れ信号を基準信号として用いた構成としてもよい。この場合、上記周波数変換器の漏れ信号がそのまま基準信号となるため、別途基準信号付加回路を必要とせず、送信回路を簡略化することができる。
(第2実施形態)
図6はこの発明の第2実施形態のマイクロ波帯無線通信システムの概略構成図を示している。以下、上記第1実施形態のマイクロ波帯無線通信システムと異なるところのみについて説明する。なお、マイクロ波帯無線送信装置の一例としてのミリ帯無線送信装置9は、第1実施形態のミリ帯無線送信装置9と全く同様な構成である。
一方、マイクロ波帯無線受信装置の一例としてのミリ帯無線受信装置10は、周波数変換受信回路11およびIF増幅・基準信号再生・周波数分離回路12の構成が異なっている。ミリ波帯の無線多重信号73(図7(a)に示す)が受信アンテナ14で受信され、低雑音アンプ110により増幅された後、周波数ミキサ112により第2の中間周波数帯に周波数ダウンコンバートされて中間周波数多重信号74が生成されるまでは、第1実施形態と同等である。上記第2の中間周波数帯にダウンコンバートされた中間周波数多重信号74は、2分配器161で2分配され、分波回路270のバンドパスフィルタ271とバンドパスフィルタ273により、所望信号は基準信号を含んだ状態で分波される。
この分波について図7(b)で説明する。上記中間周波数多重信号74には、複数の変調信号と基準信号を含んでいるため、バンドパスフィルタ271とバンドパスフィルタ273により、基準信号75cと所望信号(上側波帯信号275a)の一対の複合信号と、基準信号75cと所望信号(下側波帯信号275b)の一対の複合信号とに分波される。一方、2つに分波された複合信号は、基準信号と所望信号(275a,275b)から成り、下側波複合信号の一例としての基準信号75cと下側波帯信号275b、および、上側波複合信号の一例としての基準信号75cと上側波帯信号275aは、夫々マイクロ波トランジスタ等の非線型デバイスで周波数ダウンコンバートされる。上記第1実施形態では、RF端子・LO端子・IF端子を有する3端子系の周波数ミキサにより周波数変換を行ったが、この第2実施形態では、入力側でRF端子とLO端子を共通にし、出力側にIF端子を有した2端子系周波数ミキサ212a,212bを構成し、複合信号中の所望信号を基準信号で周波数変換することによって周波数ダウンコンバートする構成とする。つまり、本構成では、2分配され濾波された、(1)基準信号75cと上側波帯信号275a、および、(2)基準信号75cと下側波帯信号275bは、夫々の上記2端子系周波数ミキサ212a,212bに入力され、所望信号(275a,275b)が基準信号75cで周波数ダウンコンバートされて、送信側で入力された入力変調波信号76a,76bを夫々再生成することができる。
尚、上記2端子系周波数ミキサ212a,212bで周波数ダウンコンバートする動作は、第1実施形態の3端子型の周波数ミキサと同様であり、本構成で得られる効果は、第1実施形態とほぼ同じである。しかしながら、中間周波数信号74の段階から、入力変調波信号を再生成するために周波数ダウンコンバートする段階で、本周波数ダウンコンバートに関して、入力・出力特性の線形性は、第1実施形態の3端子構成でのミキサ動作特性の方が、局部発振信号を擬似的に生成し大信号でミキサを駆動するため、幾分線形動作特性に優れるものの、構成は、第2の中間周波数段階で、基準信号75cを周波数変換のためのLO分離再生する構成が不要であり、2端子系周波数ミキサで周波数変換できるため、この第2実施形態の方が、よりシンプルな構成で部品点数少なく構成することができる。
ここで用いた2端子系周波数ミキサは、HEMT(High Electron Mobility Transistor:電子移動度トランジスタ)やHBT(Heterojunction Bipolar Transistor:ヘテロ接合バイポーラトランジスタ)等のマイクロ波トランジスタでの非線型デバイスで構成され、一例として、上記複合信号を、上記HEMTのゲートから入力するゲートミキサを構成することにより、低損失の周波数変換が可能となる。この周波数変換において、ミリ波の無線多重信号73を第1の周波数ダウンコンバートにより中間周波数帯の上側波帯信号,下側波帯信号としているため、上記2端子系周波数ミキサに入る周波数は中間周波数信号となり周波数が低周波となっている。そのため、HEMT等のマイクロ波トランジスタの利得を利用することができ、高効率の周波数変換特性を得ることができ、高い受信感度特性を得ることができる。
(第3実施形態)
図8はこの発明の第3実施形態のマイクロ波帯無線通信システムの概略構成図を示している。マイクロ波帯無線送信装置の一例としてのミリ帯無線送信装置9、および、マイクロ波帯無線受信装置の一例としてのミリ帯無線受信装置10は、上記第2実施形態と全く同様の構成であるが、ミリ帯無線送信装置9では、2系列の周波数変換回路2b中のフィルタ202bの通過特性が異なる。
図9(a),(b)に2系列の中間周波数変換による周波数配列の違いを示している。つまり、入力変調波信号5a,5bのどちらの信号も、基準信号fLO1に対して上側波を用いる配置となっている。つまり、この第3実施形態では、基準信号fLO1に対してどちらも上側の中間周波数帯にある上側波帯信号71a,71bに周波数変換されるが、そのとき、入力変調波信号5aと5bの周波数帯は、異なっている。一例として、入力変調波信号5aは470MHz〜770MHzの地上放送波信号を、一方、入力信号5bには衛星放送波(の中間周波数)信号の1000MHz〜2100MHzの信号を割り当てた場合について示している。ここでは、入力変調波信号5aと入力変調波信号5bは、周波数が重複することなく、基準信号fLO1で中間周波数変換された信号である上側波帯信号71aおよび71bも、周波数が重複することなく基準信号fLO1に対して両者とも上側波帯として周波数配列され、その後、基準信号fLOと加算することにより、中間周波数多重信号71d(図8に示す)を生成する構成である。上記中間周波数多重信号71dはミリ波帯に周波数アップコンバートされ、送信アンテナ4から送信される無線多重信号72の配列も無線基準信号fLO1+fLO2に対して、所望無線信号は、両者上側波帯信号であるfLO1+fLO2+fIF1a、およびfLO1+fLO2+fIF1bとして配列される構成となっている。
なお、ミリ帯無線送信装置9の入力基準信号付加・周波数多重回路2は、本実施形態では2系列の周波数変換回路2a,2bとして説明したが、この第3実施形態の場合は、基準信号fLO1に対して上側波対または下側波帯のどちらかを使用する構成のため(説明では上側波帯で説明)、入力信号5a,5bは入力基準信号付加・周波数多重回路2の前段で、信号合成器(図示なし)を用いて夫々の信号を合成した周波数多重信号とし、1系列の周波数変換回路2aのみで、周波数変換し、基準信号71cを付加するような構成であっても構わない。但し、この場合は、入力信号が周波数多重され、広帯域信号となるため、周波数変換回路2aはバランス型ミキサ等で歪みを低減するような構成とすることが望ましい。
一方、ミリ帯無線受信装置10では、上記第2実施形態と異なるのは、受信アンテナ14には、上記無線多重信号72が入力されること(ここでは、受信側に入力された無線多重信号は73(図10(a)に示す)として説明している)、および、分波回路370のフィルタ373の特性が異なっている。この第3実施形態では、基準信号75cと所望信号(375b)の一対の複合信号を構成するために、帯域除去フィルタ373となっている。つまり、中間周波多重信号74は、分配器160で2分配され、バンドパスフィルタ371により、図10(b)に示すように、基準信号75cと上側波帯信号375aを組み合わせた一対の複合信号を抽出する一方、帯域除去フィルタ373で上側波帯信号375aを除去し、図10(c)に示すように、基準信号75cと上側波帯信号375bを組み合わせた一対の複合信号を抽出する構成となっている点が異なっている。
第1の周波数ダウンコンバート、第2の周波数ダウンコンバートは、第2実施形態と同様である。
この第3実施形態では、第2実施形態のメリットに加えて、図10に示すように、無線基準信号と複数の所望信号を効率的に配列することができ、周波数帯域幅の利用効率をより高くすることが可能となる。
尚、この第3実施形態の説明では、基準信号fLO1に対して上側波帯信号での周波数配列 として説明したが、基準信号fLO1に対して下側波帯を用いた周波数配列であっても構わない、その際は、フィルタ202a,202b,371,373の周波数帯域が適宜変更される。
(第4実施形態)
図11はこの発明の第4実施形態のマイクロ波帯無線通信システムの概略構成図を示している。第1〜第3実施形態と異なるところのみについて説明する。第1〜第3実施形態で使用した何れかの同一のミリ波帯無線受信装置10a,10bを2個用いて受信装置が構成されている。上記ミリ波帯無線受信装置10a,10bからのそれぞれの出力15aaと15abが、同じ長さの出力線80a,80bを介して、高周波合成器82aによって合成された後、出力線83を介してTV受像機31の衛星放送用/地上波放送用チューナ30に接続されている。一方、上記ミリ波帯無線受信装置からのそれぞれの出力15baと15bbも同様に、同じ長さの出力線81a,81bを介して、高周波合成器82bによって合成され、合成された後に出力線84を介してTV受像機31の衛星放送用/地上波放送用チューナ30に接続される構成である。ここで、TV受像機31(例えば衛星放送用/地上波放送用チューナ30)は、これら出力線83または84のどちらかを介して、上記2台のミリ波帯無線受信装置10a,10bの電源が供給される構成である。図11では出力線84からDC(直流)電源を供給した場合を示している。
次に、上記マイクロ波帯無線通信システムの動作について説明する。一つの送信機9から、無線多重信号72が送信され、ミリ波帯無線受信装置10a,10bで無線多重信号73として受信される。ここで、無線多重信号73は、無線基準信号73c、無線基準信号73aと73bから成る。ミリ波帯無線受信装置10a,10bで受信された無線多重信号73は、送信機9からの無線伝送距離が異なり、ミリ波帯無線受信装置10aに対する位相角の差で考えると、上記二つのミリ波帯無線受信装置に入力される上記無線多重信号73の位相が、例えばミリ波帯無線受信装置10aと比較してミリ波帯無線受信装置10bに入力される無線多重信号73の位相とはΔθだけ異なっている。従って、夫々のミリ波帯無線受信装置10a,10bに入力される無線多重信号の位相情報は次のようになる。ここでミリ波帯無線送信装置9からの送信時間をtとする。
・ミリ波帯無線受信装置10aの受信アンテナ14aへの入力位相:
基準信号 : 2π(fLO1+fLO2)t
無線信号(上側波) : 2π(fLO1+fLO2+fIF1a)t
無線信号(下側波) : 2π(fLO1+fLO2−fIF1b)t
さらに、第1の受信側周波数変換によって位相情報は次のように変化する。ここでミリ波帯無線受信装置10aの第1の周波数変換に用いる局部発振器の周波数fLO3aおよび位相情報をθrxaする。
・ミリ波帯無線受信装置10aの第1の周波数変換に伴う入力位相角の変化:
基準信号 : 2π(fLO1+fLO2−fLO3a)t−θrxa
無線信号(上側波) : 2π(fLO1+fLO2+ fIF1a−fLO3a)t−θrxa
無線信号(下側波) : 2π(fLO1+fLO2−fIF1b−fLO3a)t−θrxa
さらに、第2の受信側周波数変換では、フィルタ手段で抽出された基準信号を局部発振源として、中間周波数の無線信号を周波数変換するため、中間周波数信号の上側波と下側波は、次のように表現することができる。
・無線信号(上側波):
[2π(fLO1+fLO2+ fIF1a−fLO3a)t−θrxa]
−[2π(fLO1+fLO2−fLO3a)t−θrxa]=fIF1a
・無線信号(下側波):
[2π(fLO1+fLO2−fLO3a)t−θrxa]
−[2π(fLO1+fLO2−fIF1b−fLO3a)t−θrxa]=fIF1b
となり、受信側出力部15aaでは無線信号(上側波)fIF1aが得られ、受信側出力部15abでは無線信号(下側波)fIF1bが得られる。
一方、ミリ波帯無線受信装置10b側での位相角の変化は上記の位相角の変化に、一様に伝送距離の差分を△θ1とすると、次のように位相角が変化する。
・ミリ波帯無線受信装置10aの受信アンテナ14aへの入力位相:
基準信号 : 2π(fLO1+fLO2)t+θ1
無線信号(上側波) : 2π(fLO1+fLO2+fIF1a)t+θ1
無線信号(下側波) : 2π(fLO1+fLO2−fIF1b)t+θ1
さらに、第1の受信側周波数変換によって位相情報は次のように変化する、ここで、ミリ波帯無線受信装置10bの第1の周波数変換に用いる局部発振器の周波数fLO3bおよび位相角をθrxbとする。
・ミリ波帯無線受信装置10bの第1の周波数変換に伴う入力位相角の変化:
基準信号 : 2π(fLO1+fLO2−fLO3a)t+θ1−θrxb
無線信号(上側波) : 2π(fLO1+fLO2+fIF1a -fLO3b)t+θ1−θrxb
無線信号(下側波) : 2π(fLO1+fLO2−fIF1b−fLO3b)t+θ1−θrxb
さらに、第2の受信側周波数変換では、フィルタ手段で抽出された基準信号を局部発振源として、中間周波数の無線信号を周波数変換する。ここでミリ波帯無線受信装置10bの第1の周波数変換後の基準信号入力位相角の変化は、
2π(fLO1+fLO2−fLO3b)t+θ1−θrxb
となるため、中間周波数信号の上側波と下側波は、次のように表現することができる。
・無線信号(上側波):
[2π(fLO1+fLO2+fIF1a-fLO3b)t+θ1−θrxb]
−[2π(fLO1+fLO2−fLO3b)t+θ1−θrxb]=fIF1a
・無線信号(下側波):
[2π(fLO1+fLO2−fLO3b)t+θ1−θrxb]
−[2π(fLO1+fLO2−fIF1b−fLO3b)t+θ1−θrxb]=fIF1b
となり、受信側出力部15abでは無線信号(上側波)fIF1aが得られ、受信側出力部15bbでは無線信号(下側波)fIF1bが得られ、ミリ波帯無線受信装置10bによる出力位相は、ミリ波帯無線受信装置10aの出力位相と同位相出力が得られる。
従って、ミリ波帯無線受信装置10a,10bの出力を同じ長さの出力線を介して合成することによって、簡単に同相合成することができる。従って、受信出力レベルを増大することができ、かつ、空間ダイバーシティ効果も合わせて得ることが可能となる。
上記第4実施形態のマイクロ波帯無線通信システムでは、複数台のミリ波帯無線受信装置に入力される上記無線多重信号の無線伝送路の長さは異なるが、上記ミリ波帯無線受信装置の中間周波数帯の段階、つまり基準信号再生・周波数分離段階において、再生された基準信号と、中間周波数信号には、伝送距離に関し、同じ位相情報が含まれている。つまり、第2の周波数変換手段において、上記基準信号で上記中間周数信号をダウンコンバートするとき、周波数変換された信号には、無線伝送区間には距離情報はキャンセルされてしまうため、上記複数台のミリ波帯無線受信装置の受信出力はミリ波帯無線受信装置の出力の出力線が同じ長さであれば、同相で合成することができる。これにより、受信出力を増大させることができ、結果的に受信側で、第2周波数変換時の周波数変換効率(受信感度)を高くすることができ、伝送距離を拡大することができる。加えて、上記ミリ波帯無線受信装置中のアンテナ部分が人体・物体等で遮られても、少なくとも一つのミリ波帯無線受信装置が送信側から遮断されることなく信号を受けていれば、所望信号を受信することができ、空間ダイバーシティ効果も容易に得ることができる。
尚、上記第4実施形態に示したマイクロ波帯無線通信システムは、図12に示すように、TVやパソコン等のフラットパネルディスプレイ40の両側に、少なくとも1波長(1・λ)以上の距離をおいてミリ波帯無線受信装置10b,10bを設置し、ミリ帯無線送信装置9からの無線多重信号を受信することによって、より効率的なダイバーシティ効果を得ることができる。例えば、上記フラットパネルディスプレイ40のサイズを15インチ程度にすることによって人体・物体等でさえぎられても、少なくとも一つのミリ波帯無線受信装置において送信側が遮られることが無いため、連続的に受信することができ、連続的な映像や・データ等を取得することができる。
図1はこの発明のマイクロ波帯無線通信システムの概略構成図である。 図2はこの発明の第1実施形態のマイクロ波帯無線通信システムの構成図である。 図3は上記第1実施形態の送信側・受信側の複数の入力変調波信号と第1および第2の中間周波数帯での各系列で周波数配置を示す図である。 図4は上記第1実施形態の送信側での第1の中間周波数帯での中間周波数多重信号の周波数配置と、無線多重信号の周波数配置を示す図である。 図5は上記第1実施形態の受信側で受信された無線多重信号の周波数配置と第2の中間周波数帯での中間周波数多重信号の周波数配置およびフィルタ特性とを示す図である。 図6はこの発明の第2実施形態のマイクロ波帯無線通信システムの構成図である。 図7は第2実施形態の受信側で受信された無線多重信号の周波数配置と第2の中間周波数帯での中間周波数多重信号の周波数配置およびフィルタ特性とを示す図である。 図8はこの発明の第3実施形態のマイクロ波帯無線通信システムの構成図である。 図9は上記第3実施形態の送信側・受信側の複数の入力変調波信号と第1および第2の中間周波数帯での各系列で周波数配置を示す図である。 図10は上記第3実施形態の受信側で受信された無線多重信号の周波数配置と第2の中間周波数帯での中間周波数多重信号の周波数配置およびフィルタ特性とを示す図である。 図11はこの発明の第4実施形態のマイクロ波帯無線通信システムの構成図である。 図12は上記第4実施形態のマイクロ波帯無線通信システムの使用形態を示す図である。 図13は従来のマイクロ波帯無線通信システムの構成図である。 図14は上記マイクロ波帯無線通信システムの無線周波数帯での多重信号の周波数配置を示す図である。
符号の説明
1a…地上波放送用アンテナ
1b…衛星放送用アンテナ
2…基準信号付加・周波数多重回路
2a,2b…周波数変換回路
2c…基準信号源
2d…基準信号付加回路
3…周波数変換・送信回路
4…送信アンテナ
5a,5b…入力変調波信号
7,8…局部発振器
9…ミリ波帯無線送信装置
10…ミリ波帯無線受信装置
11…周波数変換・受信回路
12…IF増幅・基準信号再生・周波数分離回路
12a,12b…周波数ミキサ
14,14a,14b…受信アンテナ
15a,15b,500a,500b,15aa,15ab,15ba,15bb…出力端子
30…衛星放送用/地上波放送用チューナ
31…TV受像機
71a…上側波帯信号
71b…下側波帯信号
71c…基準信号
71d…中間周波数多重信号
72…無線多重信号
73…無線多重信号
74…中間周波数多重信号
75a…上側波帯信号
75b…下側波帯信号
75c…基準信号
76a,76b…入力変調波信号(受信側)
80a,80b…出力線
81a,81b…出力線
82a,82b…高周波合成器
83…出力線
84…出力線
95…レベル制御器
160…分配回路
170,270,370…分波回路
171,172,173…バンドパスフィルタ
180…増幅器(2分配機能を備えた増幅器)
200…可変アンプ
201…周波数ミキサ
202a,202b…バンドパスフィルタ
203…IF(中間周波数)アンプ
204a,204b…マイクロ波合成器
212a,212b…周波数ミキサ
271,273…バンドパスフィルタ
275a…上側波帯信号
275b…下側波帯信号
301…周波数ミキサ
302…バンドパスフィルタ
303…ミリ波増幅器
371…バンドパスフィルタ
375a,375b…上側波帯信号
373…帯域除去フィルタ

Claims (22)

  1. 複数の入力変調波信号を中間周波数帯に変換して周波数軸上に配列し、その周波数軸上に配列された信号に基準信号を付加することにより中間周波数多重信号を生成する周波数配列手段と、
    上記周波数配列手段により生成された上記中間周波数多重信号をマイクロ波帯に周波数アップコンバートする送信側周波数変換手段と、
    上記送信側周波数変換手段によりマイクロ波帯に周波数アップコンバートされた多重信号を無線多重信号として送信する送信手段とを備えたことを特徴とするマイクロ波帯無線送信装置。
  2. 請求項1に記載のマイクロ波帯無線送信装置において、
    上記周波数配列手段において上記周波数軸上に配列された信号に付加する上記基準信号の電力レベルを制御するレベル制御手段を備えたことを特徴とするマイクロ波帯無線送信装置。
  3. 請求項1に記載のマイクロ波帯無線送信装置において、
    上記送信側周波数変換手段にN次高調波ミキサ(Nは2以上の整数)を用いたことを特徴とするマイクロ波帯無線送信装置。
  4. 請求項1に記載のマイクロ波帯無線送信装置において、
    上記周波数配列手段は、
    上記基準信号を局部発振信号として上記複数の入力変調波信号を中間周波数帯に周波数アップコンバートして中間周波数信号を夫々生成する複数の中間周波数変換手段と、
    上記複数の中間周波数変換手段により生成された複数の中間周波数信号を周波数軸上に配列して、その周波数軸上に配列された信号に上記基準信号を付加することによって上記中間周波数多重信号を生成する多重信号生成手段とを有することを特徴とするマイクロ波帯無線送信装置。
  5. 請求項4に記載のマイクロ波帯無線送信装置において、
    上記多重信号生成手段は、上記複数の中間周波数変換手段の局部発振信号入力端子から出力端子側に漏れる漏れ信号を上記基準信号として用いたことを特徴とするマイクロ波帯無線送信装置。
  6. 請求項4に記載のマイクロ波帯無線送信装置において、
    上記周波数配列手段は、上記複数の中間周波数変換手段により周波数アップコンバートされた中間周波数信号を上記基準信号に対する下側波帯と上側波帯として周波数軸上に配列したことを特徴とするマイクロ波帯無線送信装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか1つに記載のマイクロ波帯無線送信装置から送信された無線多重信号を受信する受信手段と、
    上記受信手段により受信された無線多重信号を中間周波数帯に周波数ダウンコンバートする第1の受信側周波数変換手段と、
    上記第1の受信側周波数変換手段により変換された中間周波数多重信号の中から基準信号と所望の中間周波数信号を抽出するフィルタ手段と、
    上記フィルタ手段により抽出された上記基準信号により、上記所望の中間周波数信号を周波数ダウンコンバートすることにより、送信側で入力された上記複数の入力変調波信号のうちの少なくとも1つを再生成する第2の受信側周波数変換手段を備えたことを特徴とするマイクロ波帯無線受信装置。
  8. 請求項1乃至6のいずれか1つに記載のマイクロ波帯無線送信装置から送信された無線多重信号を受信する受信手段と、
    上記受信手段により受信された無線多重信号を中間周波数帯に周波数ダウンコンバートする第1の受信側周波数変換手段と、
    上記第1の受信側周波数変換手段により周波数ダウンコンバートされた中間周波数多重信号から、送信側で付加された上記基準信号を抽出するフィルタ手段と、
    上記フィルタ手段により抽出された上記基準信号で上記中間周波数多重信号に含まれる信号を周波数ダウンコンバートすることにより、送信側で入力された上記複数の入力変調波信号を再生成する第2の受信側周波数変換手段を備えたことを特徴とするマイクロ波帯無線受信装置。
  9. 請求項7または8に記載のマイクロ波帯無線受信装置において、
    上記第1の受信側周波数変換手段にN次高調波ミキサ(Nは2以上の整数)を用いたことを特徴とするマイクロ波帯無線受信装置。
  10. 請求項7または8に記載のマイクロ波帯無線受信装置において、
    上記フィルタ手段により抽出された上記基準信号を増幅する増幅手段を備え、
    上記第2の受信側周波数変換手段は、上記増幅手段により増幅された上記基準信号で上記中間周波数多重信号に含まれる信号を周波数ダウンコンバートすることを特徴とするマイクロ波帯無線受信装置。
  11. 請求項8乃至10のいずれか1つに記載のマイクロ波帯無線受信装置において、
    上記フィルタ手段は、上記第1の受信側周波数変換手段により周波数ダウンコンバートされた上記中間周波数多重信号を、基準信号と複数の中間周波数信号に分波し、
    上記第2の受信側周波数変換手段は、上記基準信号で上記複数の中間周波数信号を夫々周波数ダウンコンバートすることにより、送信側で入力された上記複数の入力変調波信号を再生成することを特徴とするマイクロ波帯無線受信装置。
  12. 請求項8乃至10のいずれか1つに記載のマイクロ波帯無線受信装置において、
    上記フィルタ手段は、上記第1の受信側周波数変換手段により周波数ダウンコンバートされた上記中間周波数信号を、基準信号とその基準信号に対する上側波帯としての中間周波数信号および上記基準信号に対する下側波帯としての中間周波数信号に分波し、
    上記第2の受信側周波数変換手段は、上記基準信号で上記上側波帯としての中間周波数信号および上記下側波帯としての中間周波数信号を夫々周波数ダウンコンバートすることを特徴とするマイクロ波帯無線受信装置。
  13. 請求項7に記載のマイクロ波帯無線受信装置において、
    上記フィルタ手段は、上記第1の受信側周波数変換手段により周波数ダウンコンバートされた上記中間周波数多重信号の中から、上記複数の中間周波数信号の夫々と上記基準信号との組み合わせのうちの少なくとも1つの複合信号を抽出し、
    上記第2の受信側周波数変換手段は、上記複合信号中の基準信号でその複合信号に含まれる中間周波数信号を周波数ダウンコンバートすることにより、送信側で入力された上記複数の入力変調波信号のうちの少なくとも1つを再生成することを特徴とするマイクロ波帯無線受信装置。
  14. 請求項7に記載のマイクロ波帯無線受信装置において、
    上記フィルタ手段は、上記第1の受信側周波数変換手段により周波数ダウンコンバートされた上記中間周波数信号を、基準信号とその基準信号に対する上側波帯としての中間周波数信号とを組み合わせた上側波複合信号を抽出すると共に、上記基準信号に対する下側波帯としての中間周波数信号とを組み合わせた下側波複合信号を抽出し、
    上記第2の受信側周波数変換手段は、上記上側波複合信号に含まれている基準信号で上記上側波帯としての中間周波数信号を周波数ダウンコンバートすると共に、上記下側波複合信号に含まれている基準信号で上記下側波帯としての中間周波数信号を周波数ダウンコンバートすることを特徴とするマイクロ波帯無線受信装置。
  15. 請求項7及至14のいずれか1つに記載のマイクロ波帯無線受信装置を複数台用いたマイクロ波帯無線通信システムであって、
    上記複数台のマイクロ波帯無線受信装置が電子機器に接続され、
    上記複数台のマイクロ波帯無線受信装置からのそれぞれの出力が合成されて上記電子機器に入力されることを特徴とすることをマイクロ波帯無線通信システム。
  16. 請求項15に記載のマイクロ波帯無線通信システムにおいて、
    上記複数台のマイクロ波帯無線受信装置からのそれぞれの出力が同じ長さの出力線を介して合成されることを特徴とすることをマイクロ波帯無線通信システム。
  17. 請求項16に記載のマイクロ波帯無線通信システムにおいて、
    上記複数台のマイクロ波帯無線受信装置に、上記出力線を介して直流電圧が夫々供給されることを特徴とすることをマイクロ波帯無線通信システム。
  18. 請求項17に記載のマイクロ波帯無線通信システムにおいて、
    上記直流電圧が、上記複数のマイクロ波帯無線受信装置が接続された上記電子機器から供給されることを特徴とすることをマイクロ波帯無線通信システム。
  19. 請求項1乃至6のいずれか1つに記載のマイクロ波帯無線送信装置または請求項7乃至14のいずれか1つに記載のマイクロ波帯無線受信装置の少なくとも1つを備えたことを特徴とするマイクロ波帯無線通信システム。
  20. 請求項1乃至6のいずれか1つに記載のマイクロ波帯無線送信装置または請求項7乃至14のいずれか1つに記載のマイクロ波帯無線受信装置の少なくとも1つを備えたことを特徴とする電子機器。
  21. 請求項20に記載の電子機器において、
    ハードディスクレコーダまたはDVDレコーダとデジタルテレビジョンチューナを搭載したことを特徴とする電子機器。
  22. 請求項20または21に記載の電子機器において、
    小型で持ち運び可能な携帯機器であることを特徴とする電子機器。
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