JP4355514B2 - マイクロ波帯無線送信装置およびマイクロ波帯無線受信装置およびマイクロ波帯無線送受信システムおよび電子機器 - Google Patents

マイクロ波帯無線送信装置およびマイクロ波帯無線受信装置およびマイクロ波帯無線送受信システムおよび電子機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、マイクロ波帯無線送信装置およびマイクロ波帯無線受信装置およびマイクロ波帯無線送受信システムおよび電子機器に関し、特に、衛星放送波をマイクロ波帯(ミリ波帯を含む)で無線伝送するマイクロ波帯無線送信装置およびマイクロ波帯無線受信装置およびマイクロ波帯無線送受信システムおよび電子機器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、マイクロ波帯無線送受信システムとしては、図9に示すように、TV信号を無線伝送するものがある(例えば、特許文献1参照)。ここでマイクロ波帯とは、ミリ波帯を含む周波数帯域をいう。
【0003】
このマイクロ波帯無線送受信システムでは、図9に示すように、屋内のアンテナ端子1000からの複数の放送波であるTV信号がミリ波帯送信機350に入力され、ミリ波帯送信機350の周波数配列器220により、各放送波が1つの周波数軸上に周波数配列される。そして、上記周波数配列された放送波信号は、1度にミリ波帯に周波数アップコンバートされてアンテナ1040により送信される。上記送信された信号1110は、複数のミリ波帯受信機450のアンテナ1120により受信され、周波数ダウンコンバートされて、周波数逆配列器260により、もとのTV信号の周波数帯に戻される。そうして、上記各ミリ波帯受信機450のからのTV信号が直接屋内にある複数台のTV等の電子機器600に出力される。
【0004】
特に、通信衛星(CS)による放送の場合、集合住宅等では、ブロックコンバータを用いて、1本の同軸ケーブルで伝送できるよう周波数の再配列を行い、さらに、無線伝送する場合においては、ミリ波帯にアップコンバートして無線伝送し、受信側でダウンコンバートする方式がある。一方、個別住宅では、図10に示すように、偏波切り替えは、ミリ波帯受信機451側からの偏波切り替え信号をUHF帯無線送信装置500により、ミリ波帯送信機350側のUHF帯無線受信装置510に向けて、UHF帯電波1200(または赤外線無線伝送手段)により制御信号の通信が行なわれる。上記制御信号に応じてミリ波帯送信機350から放送切替信号26が出力される。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−313020号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記マイクロ波帯無線送受信システムでは、次の1)〜3)のような課題を有している。
【0007】
1) 送信側で放送波信号の周波数(または衛星放送の場合は、パラボラアンテナ中のLNBにより周波数変換された中間周波信号)からミリ波帯に周波数アップコンバートするときや、受信側でミリ波帯から元の放送波信号の周波数(または衛星放送の場合は中間周波数)に周波数ダウンコンバートするとき、周波数が高くかつ周波数安定性および精度が極めて高い局部発振器を必要とし、従来の技術では、コストダウンが要求される家電製品レベルで実現することは困難であるという問題がある。
【0008】
2) ミリ波帯送信機の周波数配列器220により、複数の放送波信号を1つの周波数軸上に配列していたため、各放送波信号のレベルコントロール、つまり、各放送波信号のレベルやC/N(キャリア対雑音)比を、互いに適切にコントロールして1つの周波数軸上に周波数配列する必要がある。また、複数の放送波信号を1つの周波数軸上に配列するために、信号が広帯域信号となり、低域側の放送波信号の2次,3次の高調波歪等が高域側の放送波信号に被り、高調波歪等が発生しやすいという問題がある。
【0009】
3) 偏波制御や衛星切り替えのためには、送受信間で双方向伝送が必要である。上記個人住宅で、例えば、通信衛星(CS)の利用を考えた場合、現在では、通常2衛星1出力のアンテナが一般的に使用されている。上記ミリ波帯の送受信機間で、アンテナ偏波制御信号を受信側から送信側に無線通信する必要がある。通常、パラボラアンテナ・LNB(低雑音ブロックコンバータ)1台と衛星放送用チューナ1台が対応する1:1の伝送形態では、単一のセットでの視聴しかできず、上記ミリ波帯無線区間には、水平・垂直偏波の切り替えと、2つの衛星を切り替えるための計4種の帯域を切り替えることが必要である。上記4種の信号を切り替えるためにTV(テレビジョン)・衛星放送用チューナからミリ波帯受信機をへて、ミリ波帯送信機とLNBに制御信号を送信・伝送する双方向の伝送形態が必要である。このとき、ミリ波帯受信機からミリ波帯送信機への上りの制御信号伝送は、赤外線やUHF帯の無線信号が使用されている。このように、異なる偏波を有し、かつ2つの衛星に対応した(計4種類の帯域の)信号に対して、上記信号をN(N≧2)分配して複数台の受信機やTVに自由に独立に伝送することは困難である。
【0010】
なお、上記従来の集合住宅用のブロックコンバータ方式においては、1衛星の水平偏波・垂直偏波信号を周波数配列して伝送するシステムであるが、同じ中間周波数帯域を有する2つの衛星を同時に伝送する場合、切替信号(トーン信号)によりLNB中のスイッチを制御することが必要となり、これまでの集合住宅用ブロックコンバータでは、視聴者(利用者)が複数のため、上記衛星切り替えの制御は不可能である。
【0011】
そこで、この発明の目的は、周波数軸上に周波数配列することなく、周波数安定性および精度が高い局部発振器を用いないで簡単な構成で高調波歪や混変調歪の影響を軽減でき、複数の放送波信号を複数の受信側に夫々独立に伝送できるマイクロ波帯無線送信装置およびマイクロ波帯無線受信装置およびマイクロ波帯無線送受信システムおよび電子機器を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明のマイクロ波帯無線送信装置は、2つの信号系列を有するマイクロ波帯無線送信装置であって、上記2系列の入力された放送波信号の一方は第1の中間周波数信号としての衛星放送波信号であって他方は地上波放送波信号であり、上記2系列の放送信号信号を第2の中間周波数信号に周波数変換すると共に、上記周波数変換された放送波信号に基準信号を夫々付加することにより複数の多重信号を生成する基準信号付加手段と、上記基準信号付加手段により生成された上記複数の多重信号をマイクロ波帯に夫々周波数アップコンバートする送信側周波数変換手段と、上記送信側周波数変換手段により周波数アップコンバートされた上記複数の多重信号を異なる偏波の無線多重信号として夫々送信する送信手段とを備え、上記第2の中間周波数信号の段階で、上記2系列の放送波信号に夫々付加する上記基準信号は同一の周波数の信号である。
【0013】
上記構成のマイクロ波帯無線送信装置によれば、地上波放送と衛星放送の2系列の放送波信号が入力される場合、その2系列の放送波信号に上記基準信号付加手段により同一の基準信号を夫々付加することにより2系列の多重信号を生成する。この生成された2系列の多重信号を上記送信側周波数変換手段によりマイクロ波帯に夫々周波数アップコンバートする。そうして、周波数アップコンバートされた上記2系列の多重信号を、上記送信手段により異なる偏波の無線多重信号として夫々送信する。
【0014】
このように、屋内等において、2系列の放送波信号を1度に無線伝送するとき、各放送波信号のパワーレベルやC/N比の相互コントロールを行って1つの周波数軸上に周波数配列する必要がなくなり、装置構成を簡易化できると共に、1つの周波数軸上に配列することに起因する高調波歪や混変調歪の影響を軽減することができる。また、周波数アップコンバートされた複数の多重信号を送信手段により異なる偏波の無線多重信号として夫々送信することによって、周波数アップコンバートに用いる局部発振器の安定性の課題を解決できる。
【0015】
【0016】
また、上記2系列の放送波信号に夫々付加する上記基準信号に同一の周波数の信号を用いることによって、無線伝送時の例えば2つの偏波の交差偏波比特性を向上できる。
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】
の発明のマイクロ波帯無線受信装置は、第1の発明のマイクロ波帯無線送信装置から送信された上記異なる偏波の複数の無線多重信号を受信する受信手段と、上記受信手段により受信された上記複数の無線多重信号を送信側で付加された上記基準信号を用いて周波数ダウンコンバートすることにより送信側で入力された上記2系列の放送波信号を再生成する受信側周波数変換手段とを備える。
【0021】
上記実施形態のマイクロ波帯無線受信装置によれば、上記マイクロ波帯無線送信装置から送信された上記異なる偏波の複数の無線多重信号を上記受信手段で受信して、その受信された上記複数の無線多重信号を、受信側周波数変換手段によって、送信側で付加された上記基準信号を用いて周波数ダウンコンバートすることにより送信側で入力された上記2系列の放送波信号を再生成する。
【0022】
一実施形態のマイクロ波帯無線受信装置は、出力ポート側から入力される放送波切り替え信号に基づいて、上記受信側周波数変換手段により再生成された上記2系列の放送波信号のうちのいずれか1つを選択する選択手段を備える。
【0023】
上記実施形態のマイクロ波帯無線受信装置によれば、出力ポート側から入力される放送波切り替え信号に基づいて、上記受信側周波数変換手段により再生成された上記2系列の放送波信号のうちのいずれか1つを上記選択手段により選択するので、例えば、接続される複数のチューナ毎に、2系列の放送波信号から所望とする信号を選択することができる。
【0024】
一実施形態のマイクロ波帯無線受信装置は、上記受信側周波数変換手段により再生成された上記2系列の放送波信号を検波する検波回路と、上記検波回路に入力される信号の基準信号のレベルを検出するレベル検出手段と、レベル検出手段と、上記レベル検出手段により検出された上記基準信号のレベルを表示する表示手段とを備える。
【0025】
上記実施形態のマイクロ波帯無線受信装置によれば、2系列の放送波信号に対応して、レベル検出手段と表示手段を用いることによって、2系列の放送波信号の種類に応じて検出レベルを設定できると共に、受信アンテナの指向性調整等を容易に行うことができる。
【0026】
一実施形態のマイクロ波帯無線受信装置は、上記表示手段は、少なくとも発光ダイオードまたは液晶表示器の一方であって、上記受信手段の受信アンテナの周辺部に取り付けられている。
【0027】
上記実施形態のマイクロ波帯無線受信装置によれば、発光ダイオードまたは液晶表示器の一方である上記表示手段が上記受信手段の受信アンテナの周辺部に取り付けられているので、表示手段を見ながら受信アンテナの指向性調整等がより容易に行える。
【0028】
の発明のマイクロ波帯無線送受信システムは、第1の発明のマイクロ波帯無線送信装置と、第の発明のマイクロ波帯無線受信装置とを備えている。
【0029】
上記実施形態のマイクロ波帯無線送受信システムによれば、2系列の放送波信号を1度に無線伝送するとき、各放送波信号のパワーレベルやC/N比の相互コントロールを行って1つの周波数軸上に周波数配列する必要がなくなり、装置構成を簡易化できると共に、1つの周波数軸上に配列することに起因する高調波歪や混変調歪の影響を軽減することができる。また、周波数アップコンバートされた複数の多重信号を異なる偏波の無線多重信号として夫々送信することによって、周波数アップコンバートに用いる局部発振器の安定性の課題を解決できる。
【0030】
の発明の電子機器は、第1の発明のマイクロ波帯無線送信装置と、第の発明のマイクロ波帯無線受信装置の少なくとも1つを備えている。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、この発明のマイクロ波帯無線送信装置およびマイクロ波帯無線受信装置およびマイクロ波帯無線送受信システムおよび電子機器を図示の実施の形態により詳細に説明する。
【0032】
まず、この発明の実施形態を説明する前に、図1,図2および図3を用いてこの発明の基本的な動作について説明する。
【0033】
図1はこの発明のマイクロ波帯無線送受信システムの概略構成図を示している。
【0034】
まず、送信側のマイクロ波帯無線送信装置の一例としてのミリ波帯無線送信装置は、基準信号付加手段の一例としての基準信号付加回路2と、送信側周波数変換手段および送信手段の一例としての周波数変換器・送信回路3と、局部発振器7と、送信アンテナ4a,4bとを備えている。
【0035】
上記ミリ波帯無線送信装置において、地上波放送用アンテナ1aからの入力変調波信号5aおよび衛星放送用アンテナ1bからの入力変調波信号5b(中間周波数信号)が基準信号付加回路2に入力され、入力変調波信号5a,5bに基準信号が夫々付加される。そして、上記基準信号が付与された多重信号は、周波数変換・送信回路3に入力され、周波数変換器・送信回路3により周波数変換されて増幅され、上記周波数変換された夫々の多重信号は、送信アンテナ4a,4bにより異なった偏波の無線信号すなわち水平偏波・垂直偏波の無線信号として夫々送信される。。なお、上記ミリ波帯無線送信装置では、基準信号付加回路2において入力変調波信号5a,5bに同一の周波数の基準信号が付加される。
【0036】
一方、マイクロ波帯無線受信装置の一例としてのミリ波帯無線受信装置は、送信側からの無線信号を受信する受信アンテナ14a,14bと、上記受信アンテナ14a,14bからの無線信号を受信して周波数ダウンコンバートする受信手段および受信側周波数変換手段の一例としての周波数変換・受信回路11と、上記周波数変換・受信回路11に局部発振信号を供給する局部発振器8と、上記周波数変換・受信回路11からの中間周波数信号を増幅して検波するIF増幅・検波回路12とを備えている。
【0037】
上記ミリ波帯無線受信装置において、ミリ波帯無線送信装置から送信された異なる偏波の無線信号が、受信アンテナ14a,14bにより受信され、受信側の局部発振器8と周波数変換・受信回路11により一端中間周波数に変換され、上記中間周波数に周波数変換された上記基準信号と上記所望信号は、IF増幅・検波回路12により、上記基準信号を用いて上記所望信号が周波数変換(検波)されて、送信側で入力された入力変調波信号5a,5bを再生成する。
【0038】
このようなマイクロ波帯無線送受信システムの構成によって、上記1)ミリ波帯局部発振器の周波数安定性の課題および、2)の各放送波信号のパワーレベルや、複数の放送波信号のC/N比の相互コントロールを行って1つの周波数軸上の周波数配列しなければならないという課題を解決することができる。
【0039】
具体的には、送信側の周波数変換・送信回路3を動作させて周波数を上昇させる源である局部発振器7、および、受信側の周波数変換・受信回路11を動作させて周波数を下降させる源である局部発振器8の周波数安定性やゆらぎ(位相雑音)は、送信側での中間周波数帯からミリ波帯への周波数上昇変換のとき、および、受信側でのミリ波帯から中間周波数帯への周波数下降変換のとき、本来伝送されるべき所望信号の周波数安定性やゆらぎ(位相雑音)に直接影響する。上記受信側のIF増幅・検波回路12では、送信側の基準信号付加回路2で付加された基準信号で、上記所望波信号が検波(上記基準信号により周波数変換)されるため、上記局部発振器7,8の周波数安定性やゆらぎ(位相雑音)はキャンセルされ、送信側に入力された放送波本来の周波数安定性を再生することが可能となる。
【0040】
このマイクロ波帯無線送受信システムの信号系列は、ミリ波送信側の入力変調波信号の周波数にfIF1aとfIF1bの2種の系列があるが、ここでは周波数fIF1a側の信号系列で説明する。他方の周波数fIF1bの信号系列も動作原理は全く同様である。これは、上記2つの信号系列の信号が、送信装置・無線区間・受信装置を含めて、夫々の信号系列でお互いに独立で動作するからである。なお、独立動作のためには、上記2つの信号系列の分離度、とりわけ送信アンテナと受信アンテナの両偏波の分離度を示す交差偏波比特性が重要となる。上記交差偏波比特性については、後で詳細に説明する。
【0041】
上記送信側の入力変調波信号の周波数fIF1aは、基準信号付加回路2では、入力周波数fIF1aに基準信号fLO2が付加(周波数変換と付加)されて、次のような2種の多重信号が生成される。なお、以下の説明では、基準信号と本来の放送波信号を所望信号として、周波数がどのような状態であるかを“(基準信号,所望信号)=( , )”の表現形式を用いて示している。
【0042】
(1) 基準信号付加回路2の動作:周波数変換と基準信号の付加と出力信号
(基準信号,所望信号)=(fLO1,fLO1+fIF1a)
また、周波数変換・送信回路3では、上記(1)によって、基準信号が付加された2種の信号に対してマイクロ波の局部発振周波数fLO2によって周波数変換される。
【0043】
(2) 周波数変換・送信回路3の動作と出力信号
(無線基準信号771a,無線信号772a)
= (fLO1+fLO2、fLO1+fLO2+fIF1a)
送信側では、上記(2)の信号が送信アンテナ4aによって送信され、無線区間を経由して、ミリ波帯無線受信装置の受信アンテナ14aで受信された信号は、周波数変換・受信回路11により局部発振周波数fLO3で周波数変換される。
【0044】
(3) 周波数変換・受信回路11の動作と出力信号
(IF基準信号,IF所望信号)
= (fLO1+fLO2−fLO3、fLO1+fLO2+fIF1a−fL03)
この後、一端、より低い周波数に周波数変換され、IF増幅・検波回路12により一端増幅され、基準信号が搬送波として、所望信号が変調波として整流検波される。これは、上記基準信号により所望信号が周波数変換されることを意味する。
【0045】
(4) IF増幅・検波回路12の動作:送信側の入力変調波信号の再生と出力
IF所望信号−IF基準信号
= (fLO1+fLO2+fIF1a−fL03)−(fLO1+fLO2−fLO3)
= fIF1a
このように送信側の基準信号の周波数fLO1、局部発振器7の周波数fLO2および受信側の局部発振器8の周波数fLO3の周波数不安定性のために周波数変動やゆらぎ(位相雑音)あっても、IF増幅・検波回路12では、局部発振周波数fLO1,fLO2,fLO3の信号そのもので周波数変換するため(検波の過程で)キャンセルされてしまう。
【0046】
なお、ここで、受信側では、周波数変換・受信回路11で一端周波数ダウンコンバートした後、IF増幅・検波回路12で増幅・検波する構成としたが、周波数変換・受信回路11で周波数ダウンコンバートすることなく、受信アンテナ14a,14bから受信した信号を増幅し、ミリ波帯で直接検波してもよい。この場合、上記(3),(4)の過程で、局部発振器の周波数fLO3=0Hzとすれば、同様に検波出力として、送信側で入力した放送波信号を再生することができる。つまり、受信アンテナ14a,14bからの受信信号に含まれている無線信号772を無線基準信号771で周波数変換する動作、すなわち、
(5) RF増幅・検波回路での動作:送信側の入力信号波の再生と出力
無線信号772−無線基準信号771
= (fLO1+fLO2+fIF1a)−(fLO1+fLO2)
= fIF1a
となり、結果としては上記(3),(4)の動作と同様となるが、受信側の上記検波段の前までの(変換)利得や、検波回路の検波感度(周波数変換損失)が異なるため、RF段で直接検波するか、一端IFに変換して検波するかによって無線伝搬距離等は異なる。
【0047】
また、各入力された信号波は独立に2系列の信号として、送信アンテナ4a,4bおよび受信アンテナ14a,14bでは、異なった偏波を用いて送信・受信することができるため、2系列の信号は、夫々独立にパワーレベルやC/Nコントロールが可能となり、入力パワーの制御はより容易になる。さらに、1つの周波数軸上に並べる必要がないために夫々の系で独立しており、ハードウエアが簡単になるのみならず、高調波歪の問題点も解決することが可能となる。加えて、別の効果として、上記2系列の信号に対して、同一の基準信号を付加することにより、送信される水平偏波信号と垂直偏波信号の交差偏波比を向上することができるというメリットも生ずる。
【0048】
これに関して、図2の水平・垂直偏波の信号スペクトラム参照しながら説明する。図2に示すように、送信される垂直偏波は、無線基準信号771aと所望信号である無線信号(衛星放送波A)772aから構成される。一方、送信される水平偏波は、無線基準信号771bと無線信号(衛星放送波B)772bで構成される。ここで、無線信号(衛星放送波A)と無線信号(衛星放送波B)は、水平偏波と垂直偏波(または右旋円偏波・左旋円偏波)で構成され、夫々、最大で帯域幅略1100MHz程度を有する広帯域信号である。また、無線基準信号771a,771bは、同じ周波数の正弦波信号である。ここで、例えば、垂直偏波の水平偏波側に漏れる漏洩成分は、周波数スペクトラム上では、図2の右下に示すように、無線基準信号771bと衛星放送波Aの交差偏波成分である漏洩信号772a'から構成される。一方、逆に水平偏波の垂直偏波に漏れる漏洩成分は、図2の右上に示すように、無線基準信号771aと衛星放送波Bの交差偏波成分772b'から構成される。このような交差偏波成分である漏洩信号772a',772b'は、本来の所望信号波である無線信号772a,772bから比較すると、アンテナの特性にもよるが、信号パワーレベルでは、アンテナの交差偏波成分の20dBから30dB程度小さい信号となっている。
【0049】
一方、図3は、ミリ波帯送受信区間において、ミリ波帯送信装置に入力される入力変調波信号(所望信号である各放送波信号)の入力レベルとミリ波帯受信機から出力される漏洩信号のC/N(キャリア対ノイズ)レベルとの関係を示している。
【0050】
図3に示すように、ミリ波帯送信側で付加される基準信号レベルを一定とすれば、変調入力信号レベルで最適パワー、つまり、ミリ波帯送信側で付加される基準信号と変調入力信号のレベルには最適パワー比が存在し、最適パワー比から外れると、受信側のC/Nレベルは、急激に低下する。したがって、交差偏波成分である漏洩信号772a',772b'と基準信号771a,771bが、仮に受信側で同時に検波(伝送された基準信号で入力変調波信号を周波数ダウンコンバート)された場合、本来の信号である無線信号772a,772bと無線基準信号771a,771bは、最適検波信号レベルに保たれており、上記最適検波信号と比較すると、前者の方の漏洩信号772a',772b'の検波後のC/Nレベルは、かなり小さい値となる。これは、交差偏波成分である漏洩信号のレベルが、基準信号に対して非常に小さいため、IF増幅・検波回路12(図1に示す)の動作のC/N成分もこれに応じて小さい値となり、最適検波信号レベルからズレてくるためである。
【0051】
このように、上記マイクロ波帯無線送受信システムでは、上記2系列の信号に対して、同じ基準信号を付加することにより、伝送される水平偏波信号と垂直偏波信号の交差偏波比を向上することができるという別の効果も生ずる。
【0052】
一方、上記3)の課題については、次のように解決される。
【0053】
上記マイクロ波帯無線送信装置において、上記複数の放送波信号が複数の衛星放送波信号であり、かつ、上記衛星放送波信号が夫々異なる偏波を有する複数の衛星放送波信号である場合、上記3)の課題が発生する。この場合、パラボラアンテナに搭載されている2つの衛星を同時にLNB(低雑音ブロックコンバータ)で受信し、中間周波数であるIF信号に変換するとき、上記夫々の偏波信号を2つの局部発振器で同時に周波数ダウンコンバートにすることにより中間周波数軸上に周波数配列され、かつ同時に2つの衛星の信号も同時に行うため、2系列の中間周波数軸上に配列された信号が生成される。このように、2系統の衛星放送波信号に対応して2系列の信号を同時に並列した出力する手段を介して出力された信号を、上記マイクロ波帯無線送信装置の入力変調波信号源とすることによって、上記3)の課題も併せて解決することができる。
【0054】
次に、この発明のマイクロ波帯無線送信装置およびマイクロ波帯無線受信装置およびマイクロ波帯無線送受信システムおよび電子機器の実施形態について説明する。
【0055】
(第1実施形態)
図4はこの発明の第1実施形態のマイクロ波帯無線送受信システムの構成図を示している。
【0056】
図4に示すマイクロ波帯無線送信装置の一例としてのミリ波帯無線送信装置9-1は、地上波放送用アンテナ1aからの入力変調波信号5aに基準信号を付与する基準信号付加手段の一例としての基準信号付加回路2aと、衛星放送用アンテナ1bからの入力変調波信号5bに基準信号を付与する基準信号付加手段の一例としての基準信号付加回路2bと、上記基準信号付加回路2a,2bに基準信号を供給する基準信号源2cと、上記基準信号付加回路2aからの基準信号が付与された多重信号を周波数アップコンバートして送信する送信側周波数変換手段および送信手段の一例としての周波数変換・送信回路3aと、上記基準信号付加回路2bからの基準信号が付与された多重信号を周波数アップコンバートして送信する送信側周波数変換手段および送信手段の一例としての周波数変換・送信回路3bと、上記周波数変換・送信回路3a,3bに局部発振信号を供給する局部発振器7と、上記周波数変換・送信回路3aからの垂直偏波の無線信号を送信する送信アンテナ4aと、上記周波数変換・送信回路3bからの水平偏波の無線信号を送信する送信アンテナ4bとを備えている。上記基準信号付加回路2a,2bは、周波数ミキサ201と基準信号多重部202および可変アンプ203で構成されている。なお、図4において、基準信号付加回路2b中の回路構成は、基準信号付加回路2aと同様であるため図と説明を省略する。また、上記周波数変換・送信回路3a,3bは、周波数ミキサ301とフィルタ302および送信用パワーアンプ303を有している。
【0057】
また、マイクロ波帯無線受信装置の一例としてのミリ波帯無線受信装置10-1は、送信側からの垂直偏波の無線信号を受信する受信アンテナ14aと、送信側からの水平偏波の無線信号を受信する受信アンテナ14bと、上記受信アンテナ14aからの垂直偏波の無線信号73aを受信して周波数ダウンコンバートする受信手段および受信側周波数変換手段の一例としての周波数変換・受信回路11aと、上記受信アンテナ14bからの垂直偏波の無線信号73bを受信して周波数ダウンコンバートする受信手段および受信側周波数変換手段の一例としての周波数変換・受信回路11bと、上記周波数変換・受信回路11a,11bに局部発振信号を供給する局部発振器8と、上記周波数変換・受信回路11aからの第3の中間周波数信号74aを増幅して検波するIF増幅・検波回路12aと、上記周波数変換・受信回路11bからの第3の中間周波数信号74bを増幅して検波するIF増幅・検波回路12bと、上記IF増幅・検波回路12aの出力信号75aを増幅するIFアンプ13aと、上記IF増幅・検波回路12bの出力信号75aを増幅するIFアンプ13bと、上記IFアンプ13aの出力側に接続されたレベル検出手段と表示手段の一例としてのレベル検出・表示回路150aと、上記IFアンプ13bの出力側に接続されたレベル検出手段と表示手段の一例としてのレベル検出・表示回路150bとを備えている。上記周波変換回路11a,11bは、低雑音アンプ110と、フィルタ111と、周波数ミキサ112とを有している。また、上記IF増幅・検波回路12a,12bは、IFアンプ120と、検波器121とを有している。
【0058】
上記ミリ波帯無線送信装置9-1において、衛星放送と地上波放送の2種の放送波信号を同時受信し、屋内等で無線伝送する。地上波放送用アンテナ1aからの入力変調波信号5aと衛星放送用アンテナ1bからの入力変調波信号(中間周波数信号)5bは、基準信号付加回路2a,2bに夫々入力される。この基準信号付加回路2a,2bでは、基準信号源2cを局部発振器として、周波数ミキサ201で入力変調波信号5a,5bを第2の中間周波数信号71a,71bに周波数アップコンバートする。このとき、同時に基準信号多重部202により基準信号が付加され、第2の中間周波数信号71a,71bが生成され、周波数変換・送信回路3a,3bに入力される。ここで局部発振器7からの信号が供給された周波数変換・送信回路3a,3bによって、上記第2の中間周波数信号71a,71bはミリ波帯に夫々周波数アップコンバートされ、送信用パワーアンプ303で増幅されて送信信号72a,72bが生成される。上記送信信号72a,72bは、送信アンテナ4a,4bに夫々給電され、地上波放送系からの送信信号72aは、水平偏波を発生する送信アンテナ4aから送信され、衛星放送系からの送信信号72bは、垂直偏波を発生する送信アンテナ4bから送信される。
【0059】
一方、受信側において水平偏波は、水平偏波用の受信アンテナ14aで受信される一方、垂直偏波は垂直偏波用の受信アンテナ14bで受信され、夫々受信された受信信号73a,73bは、周波数変換・受信回路11a,11bに入力され、局部発振器8からの信号を用いて周波数ダウンコンバートされる。ここで、上記周波変換回路11a,11bの周波数ミキサ112は、局部発振器8から正弦波信号により受信信号73a,73bを第3の中間周波数信号74a,74bに周波数ダウンコンバートする。上記第3の中間周波数信号74a,74bは、IF増幅・検波回路12a,12bに入力され、IFアンプ120で増幅された後、検波器121で整流検波される。この動作は、第3の中間周波数信号74a,74b中に含まれている夫々の変調信号を基準信号で周波数変換する動作であり、上記検波後の出力信号75a,75bは、送信側の入力変調波信号5a,5bと同等な信号を再生成し、TV受像機31中の衛星放送用チューナ/地上波放送用チューナ30の夫々のアンテナ端子に接続される。通常、周波数変換器は、トランジスタやダイオードを使用した3端子型ミキサが構成されるが、上記のようなIF増幅・検波回路12a,12bの検波器121は、例えば入力側で局部発振信号端子とRF信号端子を共用して2端子型のミキサを構成すれば検波器として動作する。
【0060】
このような図4に示す第1実施形態の構成によって、上記1)ミリ波帯局部発振器の周波数安定性の課題、および、2)の各放送波信号のパワーレベルやC/N比の相互コントロールを行っての課題を解決することができる。加えて,3)両偏波の交差偏波比を向上させるという効果も併せ持っている。なお、この第1実施形態では、ミリ波帯無線送信装置9-1の送信アンテナ4a,4bおよびミリ波帯無線受信装置10-1の受信アンテナ14a,14bにおいて水平偏波・垂直偏波を用いたが、異なる偏波として右旋円偏波・左旋円偏波を用いても構わない。
【0061】
さらに、2系列のIF増幅・検波回路12a,12bの出力信号75a,75bの一部は、レベル検出・表示回路150a,150bで受信信号レベルが検出され、ある所定のレベル(例えば映像が写し出されるレベルや送信側の無線信号を受信・キャッチできる最小のレベル)で発光ダイオードが点灯するか、または液晶表示等によって棒グラフ等でレベル表示がされる構成となっており、各2系列のレベル検出・表示回路150a,150bが夫々独立に構成されている。
【0062】
図5にミリ波帯無線受信装置10-1の筐体部を示している。平面受信アンテナ14a,14bは、ミリ波帯無線受信装置10-1に一体化されており、上記平面受信アンテナ14a,14bの周辺に、発光ダイオードや液晶表示器等(レベル検出・表示回路150a,150b)が取り付けられ、各偏波受信アンテナ14a,14b(ミリ波帯無線受信装置10-1)を回転・調整するとき、ミリ波帯無線送信装置9-1の平面送信アンテナ4a.4bおよびミリ波帯無線受信装置10-1の平面受信アンテナ14a,14bの指向性がほぼ一致し、上記所定のレベルでレベル検出・表示回路150a,150bが点灯または液晶表示によるレベル表示がされる構成である。上記平面送信アンテナ4a,4b,14a,14bの指向性は、アンテナ平面に対して垂線をたてた方向であり、アンテナ周辺部に表示器150a,150bが取り付けられることにより、回転機能152による上記受信アンテナ14a,14bの指向性調整がより容易になると共に、ミリ波帯無線送信装置9-1が、壁等の障害物で見通せない場合でも、受信アンテナ14a,14bの方向調整が、上記表示器150a,150bにより容易になる。
【0063】
さらに、垂直偏波用および水平偏波用夫々にレベル検出・表示回路150a,150bを構成しているため、ミリ波帯無線送信装置9-1に入力される2系列の信号品質が異なった場合、例えば、地上波放送波信号と、衛星放送波信号の所要C/N(キャリア対雑音)比や最低受信感度等は、夫々異なるため、レベル検出・表示回路150a,150bの検出レベルを各系列の放送波信号の種類に応じて独立に設定できるというメリットも生ずる。なお、この第1実施形態では、各2系列の受信系列に応じて、夫々独立にレベル検出・表示回路150a,150bで構成したが、2系列の出力信号75a,75bをベクトル合成等を施すことにより1つのレベル検出・表示回路でレベル検出・表示を行っても構わないし、各偏波の軸が合っている(例えば水平・垂直偏波の場合、偏波信号の直交性が保たれている)場合、片方の偏波の信号だけでレベル検出・表示を行っても構わない。
【0064】
さらには、IF増幅・検波回路12a,12bの入力部の信号74a,74bでレベル検出を行うレベル検出・表示回路150a,150bを構成しても構わない。この場合、出力信号74a,74bは、所望信号である変調信号と基準信号で構成されているため、基準信号のみでレベル検出することも可能であり、これは、ミリ波帯無線送信装置9-1に入力変調波信号5a,5bが入力されない場合でも、ミリ波帯無線送信装置9-1から無線信号に基準信号は存在するため、ミリ波帯無線送信装置9-1を、地上波放送用受信アンテナ1aや衛星受信アンテナ1bに接続する前に、ミリ波帯無線送信装置9-1とミリ波帯無線受信装置10-1との間に壁等の遮蔽物等が存在する場合、あらかじめ壁等を電波が透過できるかどうか、事前にチェックできるというメリットも生ずる。
【0065】
(第2実施形態)
図6はこの発明の第2実施形態のマイクロ波帯無線送受信システムの構成のブロック図を示している。この第2実施形態のマイクロ波帯無線送受信システムはのミリ波帯送信装置9-2は、第1実施形態のミリ波帯送信装置9-1と同一の構成をしており説明を省略する。また、図4に示す第1実施形態のミリ波帯無線受信装置10-2では、周波数変換・受信回路11a,11bの後段でIF増幅・検波回路12a,12bを構成したが、この第2実施形態のミリ波帯無線受信装置10-2では、図6に示すように受信アンテナ14a,14bの直後のRF段で、RF増幅・検波回路12c,12dを構成している。
【0066】
この第2実施形態のマイクロ波帯無線送受信システムでは、図4で示した周波数ミキサ112の替わりにマイクロ波帯で動作する検波器122を用いればマイクロ波帯で直接検波することが可能となり、検波器122の出力は、ミリ波帯無線送信装置9-2に2系列の信号として入力された複数の放送波信号を再生することができる。この動作は、受信アンテナ14a,14bからの受信信号73a,73b中に含まれている無線基準信号771a,771bおよび無線信号772a,772bを、夫々の系で、無線基準信号で無線信号を周波数変換する動作であり、上記検波後の出力信号75a,75bは、送信側の入力変調波信号5a,5bと同等な信号を再生し、TV受像機31中の衛星放送用チューナ/地上波放送用チューナ30の夫々のアンテナ端子に接続される。上記検波器122も基本的には第1実施形態で示した検波器121と同様の構成で、動作周波数がより高周波で動作する2端子系のマイクロ波ミキサであり、デバイスはより高周波で動作するマイクロ波トランジスタやダイオードが必要とされるという点が異なる。
【0067】
(第3実施形態)
図7はこの発明の第3実施形態のマイクロ波帯無線送受信システムの構成のブロック図を示している。図7に示すマイクロ波帯無線送信装置一例としてのミリ波帯無線送信装置9-2において、衛星放送波Aと衛星放送波Bの2種の放送波信号を受信し、同時に屋内等で無線伝送する。上記第1実施形態の図4に示すマイクロ波帯無線送受信システムの構成と異なるところのみを以下に説明する。
【0068】
この第3実施形態では、水平・垂直偏波を有した2つの衛星に対応するため、上記水平偏波・垂直偏波の信号を周波数多重する機能を有した低雑音ブロックコンバータ(以下、LNBという)を有する2衛星対応型のパラボラアンテナ1c(図7に示す)を用いている。上記パラボラアンテナ1cとミリ波帯無線送信装置9-3でマイクロ波帯無線送信システムを構成し、このマイクロ波帯無線送信システムとミリ波帯無線受信装置でマイクロ波帯無線送受信システムを構成している。
【0069】
図8は上記LNBの構成を示しており、パラボラアンテナ(図示せず)から受信された2つの衛星の信号は、フィードホーン81a,81bで夫々集められる(集波される)。そして、上記フィードホーン81a,81bから同時に取り出した2つの衛星の垂直偏波信号と水平偏波信号を低雑音アンプ82a,82bで夫々増幅し、さらにバンドパスフィルタ85a,85bで所望波信号のみを濾波した後、周波数変換器86a,86bでIF(中間周波数)帯に周波数変換する。このとき、垂直偏波の信号90a,90bの信号と水平偏波の信号91a,91bは、異なった周波数を発生する2種の低域側局部発振器83,高域側局部発振器84により、夫々IF帯に周波数変換される。上記低域側局部発振器83と高域側局部発振器84で中間周波数変換手段を構成している。なお、図8において、80はこのLNBの各部に電源を供給する電源回路である。
【0070】
ここで、例えば、2つの衛星からの信号周波数fsを12.2GHz〜12.75GHzとし、低域側局部発振器83の信号の周波数fLBを10.65GHz、高域側局部発振器84の信号の周波数を11.2GHzとすると、周波数変換された周波数は、次のようになる。
【0071】
(i) 衛星放送波Aの信号のLNB中での周波数変換:
・垂直偏波:12.2GHz〜12.75GHz
から
1.0GHz〜1.55GHz (垂直偏波信号90c)
・水平偏波:12.2GHz〜12.75GHz
から
1.55〜2.10GHz (水平偏波信号91c)
(ii) 衛星放送波Bの信号のLNB中での周波数変換:
・垂直偏波:12.2GHz〜12.75GHz
から
1.0GHz〜1.55GHz (垂直偏波信号90d)
・水平偏波:12.2GHz〜12.75GHz
から
1.55〜2.10GHz (水平偏波信号91d)
2種の局部発振器83,84を用いて、周波数変換器86a,86bで、IF周波数に周波数変換することにより、図8中のIF周波数に変換された垂直偏波信号90cと水平偏波信号91cは、周波数の連続した周波数多重化信号92aとして1つの信号に周波数多重化され、もう一方のIF周波数に変換された垂直偏波信号90dと水平偏波信号91dは、周波数の連続した周波数多重化信号92bとして1つの信号に周波数多重化される。これら2種の中間周波数の周波数多重化信号92a,92bは、2×2スイッチ87を通過後、IFアンプ89a,89bで増幅され、2つの衛星の中間周波数信号である入力変調波信号5a,5bとして出力される。上記2×2スイッチ87とIFアンプ89a,89bで並列出力手段を構成している。
【0072】
なお、上記2×2スイッチ87は、トーン信号によって、衛星放送波信号を切り替える切替回路88を動作させることにより、2つの衛星のどちらかを選択することができる。
【0073】
図7のブロック図では、上記図8で示した2種の衛星信号波A,Bに対応したLNBからの出力信号である2種の中間周波数信号の入力変調波信号5a,5bは、ミリ波帯無線送信装置9-3に入力される。このとき、2種の系のどちらかのポートに衛星切り替え信号(トーン)を発生する切替信号発生回路28が搭載され(この第3実施形態5b側)、切替信号発生回路28からのトーン信号により、上記LNB中のスイッチ87,88(図8に示す)を動作させ、前もって割り当てられた衛星(この第3実施形態では、衛星放送波B)信号を選択する。入力ポート5a側では、もう一方の衛星(トーン信号を必要としない衛星、この第3実施形態では衛星放送波A)の信号が入力される構成となる。図7の上記ミリ波帯無線送信装置9-3において、2種の衛星放送波A,Bに対応する入力変調波信号5a,5bは、基準信号付加手段の一例としての基準信号付加回路2a,2bに入力される。この後の送信・受信・検波までの動作は,図4で説明したものと同様であるため、説明省略する。この第3実施形態では、ミリ波送信アンテナ4aからの垂直偏波側に衛星放送波Aが対応し、ミリ波送信アンテナ4bからの水平偏波側に衛星放送波Bが対応するものとして説明を進める。
【0074】
上記ミリ波帯無線受信装置10-3のIF増幅・検波回路12a,12bにおいて、検波後の信号75a,75bは、送信側の入力変調波信号5a,5bと同等な信号が再生されたものである。この後、2×2スイッチ87を通過後、IFアンプ76a,76bで一旦増幅され、受信装置出力端子15a,15bより出力される。上記出力された信号はTV受像機31やビデオレコーダ32中の衛星放送用チューナ130に接続される。上記衛星放送チューナ30は、2つの衛星対応のチューナを使用することができ、上記衛星放送チューナ30においては、衛星切り替え信号(トーン)を発生する切替信号発生回路36が搭載されており、上記トーン信号により、上記2×2スイッチ87とトーンによる切り替え回路88を駆動させ、上記2台のチューナから独立に、所望とする衛星からの信号75a,75bを選択することが可能となり、例えば、TV受像機31で視聴中に、ビデオレコーダ32で裏番組等を録画することが可能となる。
【0075】
なお、この第3実施形態も第2実施形態の図6に示したように、ミリ波帯無線受信装置10-3の受信アンテナ14a,14bの直後のRF段で、RF増幅・検波回路12c,12dを構成マイクロ波帯の直接検波型としても構わない。
【0076】
なお、上記第1〜第3実施形態では、ミリ波帯の無線信号を送受信するマイクロ波帯無線送受信システムについて説明したが、無線信号はミリ波帯に限るものではなく、ミリ波帯を含むマイクロ波の周波数帯域についてこの発明を適用することができる。
【0077】
また、上記第1〜第3実施形態では、他の電子機器と別体に設けたミリ波帯無線送信装置およびミリ波帯無線受信装置について説明したが、TV、ビデオレコーダ、DVDプレヤー、パーソナルコンピュータ(PC)、冷蔵庫等の電子機器にこの発明のマイクロ波帯無線送信装置およびマイクロ波帯無線送信システムおよびマイクロ波帯無線受信装置のうちの少なくとも1つを備えてもよい。
【0078】
【発明の効果】
以上より明らかなように、この発明のマイクロ波帯無線送信装置およびマイクロ波帯無線受信装置およびマイクロ波帯無線送受信システムおよび電子機器によれば、屋内等において、複数の放送波信号を1度に無線伝送するとき、2系列の放送波信号のパワーレベルやC/N比の相互コントロールを行って1つの周波数軸上に周波数配列する必要がなくなり、装置構成を簡易化でき、かつ、1つの周波数軸上に配列することによる高調波歪や、混変調歪の影響を軽減することが可能となる。
【0079】
また、基準信号を付加して2系列の信号伝送を行うことにより、マイクロ波に周波数アップコンバート時や周波数ダウンコンバート時に必要となる局部発振器の安定性の課題を解決すると同時に、無線伝送時の2つの偏波の交差偏波比特性を向上させるという効果も併せ持っている。
【0080】
【0081】
加えて、各系列で複数の放送波信号に対応して、レベル検出手段と表示手段を用いるため、複数の放送波信号の信号種類に応じて検出レベルを設定でき、アンテナの指向性調整等がより容易になるという効果も生ずる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1はこの発明のマイクロ波帯無線送受信システムの概略構成図である。
【図2】 図2は上記マイクロ波帯無線送受信システムの交差偏波比の改善効果を説明する図である。
【図3】 図3は上記マイクロ波帯無線送受信システムの入力変調波信号の入力レベルと漏洩信号のC/Nレベルとの関係を示す図である。
【図4】 図4はこの発明の第1実施形態でのマイクロ波帯無線送受信システムの構成図である。
【図5】 図5は上記マイクロ波帯無線送受信システムのマイクロ波帯無線受信装置を示す斜視図である。
【図6】 図6はこの発明の第2実施形態のマイクロ波帯無線送受信システムの構成図である。
【図7】 図7はこの発明の第3実施形態のマイクロ波帯無線送受信システムの構成図である。
【図8】 図8は上記マイクロ波帯無線送受信システムにおける低雑音コンバータ(LNB)の構成図である。
【図9】 図9は従来のマイクロ波帯無線送受信システムの概略構成図である。
【図10】 図10は従来の他のマイクロ波帯無線送受信システムの概略構成図である。
【符号の説明】
1a…地上波放送用アンテナ
1b…衛星放送用アンテナ
1c…パラボラアンテナ
2a,2b…基準信号付加回路
2c…基準信号源
3a,3b…周波数変換・送信回路
4a,4b…送信アンテナ
5a,5b…入力変調波信号
7,8…局部発振器
9-1,9-2,9-3…ミリ波帯無線送信装置
10-1,10-2,10-3…ミリ波帯無線受信装置
11a,11b…周波数変換・受信回路
12a,12b…IF増幅・検波回路
12c,12d…RF増幅・検波回路
13a,13b…IFアンプ
14a,14b…受信アンテナ
15a,15b…受信装置出力端子
26…放送切替信号
28…切替信号発生回路
30…衛星放送用チューナ/地上波放送用チューナ
31…TV受像機
32…ビデオレコーダ
36…切替信号発生回路
71a,71b…第2の中間周波数信号
72a,72b…送信信号
73a,73b…受信信号
74a,74b…第3の中間周波数信号
75a,75b…出力信号
81a,81b…フィードホーン
82a,82b…低雑音アンプ
83…低域側局部発振器
84…高域側局部発振器
85a,85b…バンドパスフィルタ
86a,86b…周波数変換器
87…2×2スイッチ
88…切替回路
89a,89b…IFアンプ
90a,90b,90c,90d…垂直偏波信号
91a,91b…水平偏波信号
91c,91d…水平偏波信号
92a,92b…周波数多重信号
110…低雑音アンプ
111…フィルタ
112…周波数ミキサ
121…検波器
122…検波回路
130…衛星放送用チューナ
150a,150b…レベル検出・表示回路
201…周波数ミキサ
202…基準信号多重部
203…可変アンプ
220…周波数配列器
260…周波数逆配列器
301…周波数ミキサ
302…フィルタ
303…送信用パワーアンプ
350…ミリ波帯送信機
450…ミリ波帯受信機
500…UHF帯無線送信装置
510…UHF帯無線受信装置
600…電子機器
771a,771b…無線基準信号
772a,772b…無線信号
772a′,772b′…漏洩信号

Claims (7)

  1. 2つの信号系列を有するマイクロ波帯無線送信装置であって、
    上記2系列の入力された放送波信号の一方は第1の中間周波数信号としての衛星放送波信号であって他方は地上波放送波信号であり、
    上記2系列の放送信号を第2の中間周波数信号に周波数変換すると共に、上記周波数変換された放送波信号に、基準信号を夫々付加することにより複数の多重信号を生成する基準信号付加手段と、
    上記基準信号付加手段により生成された上記複数の多重信号をマイクロ波帯に夫々周波数アップコンバートする送信側周波数変換手段と、
    上記送信側周波数変換手段により周波数アップコンバートされた上記複数の多重信号を異なる偏波の無線多重信号として夫々送信する送信手段とを備え、
    上記第2の中間周波数信号の段階で、上記2系列の放送波信号に夫々付加する上記基準信号は同一の周波数の信号であることを特徴とするマイクロ波帯無線送信装置。
  2. 請求項1に記載のマイクロ波帯無線送信装置から送信された上記異なる偏波の複数の無線多重信号を受信する受信手段と、
    上記受信手段により受信された上記複数の無線多重信号を送信側で付加された上記基準信号を用いて周波数ダウンコンバートすることにより送信側で入力された上記2系列の放送波信号を再生成する受信側周波数変換手段とを備えたことを特徴とするマイクロ波帯無線受信装置。
  3. 請求項に記載のマイクロ波帯無線受信装置において、
    出力ポート側から入力される放送波切り替え信号に基づいて、上記受信側周波数変換手段により再生成された上記2系列の放送波信号のうちのいずれか1つを選択する選択手段を備えたことを特徴とするマイクロ波帯無線受信装置。
  4. 請求項に記載のマイクロ波帯無線受信装置において、
    上記受信側周波数変換手段により再生成された上記2系列の放送波信号を検波する検波回路と、
    上記検波回路に入力される信号の基準信号のレベルを検出するレベル検出手段と、
    上記レベル検出手段により検出された上記基準信号のレベルを表示する表示手段とを備えたことを特徴とするマイクロ波帯無線受信装置。
  5. 請求項に記載のマイクロ波帯無線受信装置において、
    上記表示手段は、少なくとも発光ダイオードまたは液晶表示器の一方であって、上記受信手段の受信アンテナの周辺部に取り付けられていることを特徴とするマイクロ波帯無線受信装置。
  6. 請求項1に記載のマイクロ波帯無線送信装置と、請求項に記載のマイクロ波帯無線受信装置とを備えたことを特徴とするマイクロ波帯無線送受信システム。
  7. 請求項1に記載のマイクロ波帯無線送信装置と、請求項に記載のマイクロ波帯無線受信装置の少なくとも1つを備えたことを特徴とする電子機器。
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